JP2018056040A - 発光装置及び封止部 - Google Patents

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Abstract

【課題】ALDによって形成された2つの被覆層を含む封止部について信頼性の高い封止性を実現する。【解決手段】第1層220の材料の延性がある程度高い場合、第1層220は、被覆層210及び被覆層230に発生する応力を緩和するように変形可能である。特に、ALDによって形成された層(つまり、被覆層210及び被覆層230)の厚さが厚いとき、当該層には大きな応力が発生しやすく、このような応力によって、当該層は、反ること又は割れることがある。第1層220の材料の延性がある程度高いとき、被覆層210の厚さが厚い場合であっても、被覆層210が反ること又は被覆層210が割れることを防止することができ、同様にして、被覆層230の厚さが厚い場合であっても、被覆層230が反ること又は被覆層230が割れることを防止することができる。【選択図】図4

Description

本発明は、発光装置及び封止部に関する。
近年、発光装置として、有機発光ダイオード(OLED)が開発されている。OLEDは、有機エレクトロルミネッセンスにより光を発する有機層を有している。一般に、このような有機層は、例えば、水又は酸素によって劣化しやすい。OLEDでは、有機層を劣化させる物質から有機層を保護するため、発光部(すなわち、有機層)を封止するための封止部を設けることがある。
特許文献1には、OLEDの封止部の一例について記載されている。特許文献1では、まず、ALD(Atomic Layer Deposition)によって第1被覆膜(AlO膜)を形成し、次いで、CVD(Chemical Vapor Deposition)によって中間膜(SiN膜)を形成し、次いで、ALDによって第2被覆膜(AlO膜)を形成する。このようにして、特許文献1の封止部は、第1被覆膜、中間膜及び第2被覆膜の積層構造を含んでいる。
特許文献2には、OLEDの封止部の一例について記載されている。特許文献2では、まず、ALDによって第1バリア膜(例えば、酸化アルミニウム)を形成し、次いで、CVDによって有機膜を形成し、次いで、CVDによって第2バリア膜(例えば、窒化シリコン)を形成する。なお、第2バリア膜は、ALDによって形成してもよく、この場合、第2バリア膜は、例えば、酸化アルミニウムを含んでいる。このようにして、特許文献2の封止部は、第1バリア膜、有機層及び第2バリア膜の積層構造を含んでいる。
特許文献3には、OLEDの封止部の一例について記載されている。この封止部は、複数の第1のバリア層及び複数の第2のバリア層を有している。第1のバリア層と第2のバリア層は、交互に積層されている。第1のバリア層と第2のバリア層は、互いに異なる無機材料を含んでいる。特許文献3には、封止部の厚さが厚い場合、封止部の形成に長い時間を要することが記載されている。特許文献3には、封止部の厚さが厚い場合、内部ストレスによって封止部が反り又は封止部が割れることがさらに記載されている。特許文献3には、封止部が反ること又は封止部が割れることを防ぐために、封止部の厚さはある程度薄いことが好ましいことが記載されている。
特開2016−4760号公報 特開2015−176717号公報 特開2016−5900号公報
本発明者は、ALDによって形成された2つの被覆層を含む封止部について検討した。さらに、本発明者は、このような封止部について信頼性の高い封止性を実現することを検討した。
本発明が解決しようとする課題としては、ALDによって形成された2つの被覆層を含む封止部について信頼性の高い封止性を実現することが一例として挙げられる。
請求項1に記載の発明は、
基板の第1面側に位置し、第1電極、有機層及び第2電極の積層構造からなる発光部と、
前記発光部を覆う封止部と、
を備え、
前記封止部は、
絶縁性の無機材料を含む第1被覆層と、
第1層と、
絶縁性の無機材料を含む第2被覆層と、
を有し、
前記第1層は、前記基板の前記第1面側を向いて前記第1被覆層に接する第1面と、前記第1面の反対側にあって前記第2被覆層に接する第2面と、を有し、
前記第1層は、前記第1被覆層の材料及び前記第2被覆層の材料よりも高い延性を有する材料を含む発光装置である。
請求項7に記載の発明は、
基板の第1面側に位置し、第1電極、有機層及び第2電極の積層構造からなる発光部と、
前記発光部を覆う封止部と、
を備え、
前記封止部は、
絶縁性の無機材料を含む第1被覆層と、
金属層と、
絶縁性の無機材料を含む第2被覆層と、
を有し、
前記金属層は、前記基板の前記第1面側を向いて前記第1被覆層に接する第1面と、前記第1面の反対側にあって前記第2被覆層に接する第2面と、を有する発光装置である。
請求項8に記載の発明は、
絶縁性の無機材料を含む第1被覆層と、
第1層と、
絶縁性の無機材料を含む第2被覆層と、
を備え、
前記第1層は、前記第1被覆層に接する第1面と、前記第1面の反対側にあって前記第2被覆層に接する第2面と、を有し、
前記第1層は、前記第1被覆層の材料及び前記第2被覆層の材料よりも高い延性を有する材料を含む封止部である。
請求項9に記載の発明は、
絶縁性の無機材料を含む第1被覆層と、
金属層と、
絶縁性の無機材料を含む第2被覆層と、
を備え、
前記金属層は、前記第1被覆層に接する第1面と、前記第1面の反対側にあって前記第2被覆層に接する第2面と、を有する封止部である。
実施形態に係る発光装置を示す平面図である。 図1から有機層及び第2電極を取り除いた図である。 図2から絶縁層を取り除いた図である。 図1のA−A断面図である。 図4に示した領域αを拡大した図である。 図5の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、実施形態に係る発光装置10を示す平面図である。図2は、図1から有機層120及び第2電極130を取り除いた図である。図3は、図2から絶縁層140を取り除いた図である。図4は、図1のA−A断面図である。図5は、図4に示した領域αを拡大した図である。なお、説明のため、図1〜図3では、封止部200(図4)、接着層310(図4)及び保護層320(図4)を図示していない。
図5を用いて発光装置10の概要について説明する。発光装置10は、発光部152及び封止部200を備えている。発光部152は、基板100の第1面102側に位置している。発光部152は、第1電極110、有機層120及び第2電極130の積層構造からなっている。封止部200は、発光部152を覆っている。封止部200は、被覆層210(第1被覆層)、第1層220及び被覆層230(第2被覆層)を有している。被覆層210は、ALD(Atomic Layer Deposition)によって形成された層であり、絶縁性の無機材料を含んでいる。被覆層230は、ALDによって形成された層であり、絶縁性の無機材料を含んでいる。第1層220は、基板100の第1面102側を向いて被覆層210に接する面、すなわち第1面を有している。第1層220は、第1層220の第1面の反対側にあって被覆層230に接する面、すなわち第2面を有している。本図に示す例において、第1層220の第1面は、第1層220の下面である。これに対して、第1層220の第2面は、第1層220の上面である。
第1層220は、被覆層210の材料及び被覆層230の材料よりも高い延性を有する材料を含んでいる。さらに、第1層220は、金属層であり、一例においてアルミニウムを含んでいる。
第1層220の材料の延性がある程度高く、具体的には、被覆層210の材料の延性及び被覆層230の材料の延性のいずれよりも高い場合、封止部200について信頼性の高い封止性を実現することができる。具体的には、第1層220の材料の延性がある程度高い場合、第1層220は、被覆層210及び被覆層230に発生する応力を緩和するように変形可能である。特に、ALDによって形成された層(つまり、被覆層210及び被覆層230)の厚さが厚いとき、当該層には大きな応力が発生しやすく、このような応力によって、当該層は、反ること又は割れることがある。本図に示す例においては、被覆層210の厚さが厚い場合であっても、被覆層210が反ること又は被覆層210が割れることを防止することができ、同様にして、被覆層230の厚さが厚い場合であっても、被覆層230が反ること又は被覆層230が割れることを防止することができる。このようにして、封止部200について信頼性の高い封止性を実現することができる。
第1層220が金属層である場合、封止部200について信頼性の高い封止性を実現することができる。具体的には、第1層220が金属層である場合、第1層220は、ガスバリア性を有している。このため、発光部152(特に、有機層120)を劣化させるガス(例えば、水蒸気又は酸素)が発光部152に侵入することを第1層220が防ぐことができる。このようにして、封止部200について信頼性の高い封止性を実現することができる。
さらに、本図に示す例においては、被覆層210の堆積に要する時間及び被覆層230の堆積に要する時間を短くすることができる。具体的には、第1層220がある程度高いガスバリア性を有する場合、被覆層210の厚さ及び被覆層230の厚さがあまり厚くなくても、封止部200(被覆層210、第1層220及び被覆層230)は、発光部152を高い信頼性で封止することができる。このため、本図に示す例では、被覆層210の厚さ及び被覆層230の厚さがあまり厚くなくてもよい。被覆層210の厚さ及び被覆層230の厚さが厚くない場合、被覆層210の堆積に要する時間及び被覆層230の堆積に要する時間は、短くなる。このようにして、被覆層210の堆積に要する時間及び被覆層230の堆積に要する時間を短くすることができる。
次に、図1〜図3を用いて、発光装置10の平面レイアウトの詳細について説明する。発光装置10は、基板100、複数の第1電極110、複数の第1接続部112、複数の第1端子114、第1配線116、複数の第2電極130、複数の第2接続部132、複数の第2端子134、第2配線136及び複数の絶縁層140を備えている。
基板100の形状は、第1面102に垂直な方向から見た場合、一対の長辺及び一対の短辺を有する矩形である。ただし、基板100の形状は、本図に示す例に限定されるものではない。基板100の形状は、第1面102に垂直な方向から見た場合、例えば円でもよいし、又は矩形以外の多角形であってもよい。
複数の第1電極110は、互いに離間して位置しており、具体的には、基板100の長辺に沿って一列に並んでいる。複数の第1電極110のそれぞれは、基板100の短辺に沿って延伸している。
複数の第1電極110のそれぞれは、複数の第1接続部112のそれぞれを介して、複数の第1端子114のそれぞれに接続している。複数の第1端子114は、第1配線116によって互いに接続している。第1配線116は、基板100の一対の長辺の一方に沿って延伸している。外部からの電圧は、第1配線116、第1端子114及び第1接続部112を介して第1電極110に供給される。なお、本図に示す例において、第1電極110、第1接続部112及び第1端子114は、互いに一体となっている。言い換えると、発光装置10は、第1電極110として機能する領域、第1接続部112として機能する領域及び第1端子114として機能する領域を有する導電層を備えている。
複数の第2電極130のそれぞれは、複数の第1電極110のそれぞれに重なっている。複数の第2電極130は、互いに離間して位置しており、具体的には、基板100の長辺に沿って一列に並んでいる。複数の第2電極130のそれぞれは、基板100の短辺に沿って延伸しており、具体的には、基板100の短辺に沿って延伸する一対の長辺及び基板100の長辺に沿って延伸する一対の短辺を有している。
複数の第2電極130のそれぞれは、複数の第2接続部132のそれぞれを介して、複数の第2端子134のそれぞれに接続している。複数の第2端子134は、第2配線136によって互いに接続している。第2配線136は、複数の第1電極110及び複数の第2電極130を挟んで第1配線116と対向しており、基板100の一対の長辺の他方に沿って延伸している。外部からの電圧は、第2配線136、第2端子134及び第2接続部132を介して第2電極130に供給される。なお、本図に示す例において、第2接続部132及び第2端子134は、互いに一体となっている。言い換えると、発光装置10は、第2接続部132として機能する領域及び第2端子134として機能する領域を有する導電層を備えている。
複数の絶縁層140のそれぞれは、複数の第1電極110のそれぞれに重なっている。複数の絶縁層140は、互いに離間して位置しており、具体的には、基板100の長辺に沿って一列に並んでいる。複数の絶縁層140のそれぞれは、基板100の短辺に沿って延伸しており、具体的には、基板100の短辺に沿って延伸する一対の長辺及び基板100の長辺に沿って延伸する一対の短辺を有している。
複数の絶縁層140のそれぞれは、開口142を有している。図4を用いて後述するように、開口142内において、第1電極110、有機層120及び第2電極130は、発光部152として機能する領域(第1電極110、有機層120及び第2電極130の積層構造)を有している。言い換えると、絶縁層140は、発光部152を画定している。発光部152(開口142)は、基板100の短辺に沿って延伸しており、具体的には、基板100の短辺に沿って延伸する一対の長辺及び基板100の長辺に沿って延伸する一対の短辺を有している。
次に、図4を用いて、発光装置10の断面の詳細を説明する。発光装置10は、基板100、第1電極110、有機層120、第2電極130、絶縁層140、封止部200、接着層310及び保護層320を備えている。基板100は、第1面102及び第2面104を有している。第2面104は、第1面102の反対側にある。第1電極110、有機層120、第2電極130及び絶縁層140は、基板100の第1面102上にある。第1電極110は、陽極として機能しており、第2電極130は、陰極として機能している。絶縁層140の開口142内において、第1電極110、有機層120及び第2電極130は、発光部152として機能する領域を有しており、この領域において、第1電極110、有機層120及び第2電極130は、互いに重なっている。
基板100は、透光性を有している。一例において、基板100は、ガラスを含んでいる。他の例において、基板100は、樹脂を含んでいてもよい。
第1電極110は、透光性及び導電性を有している。具体的には、第1電極110は、透光性及び導電性を有する材料を含んでおり、例えば金属酸化物、具体的には例えば、ITO(Indium Tin Oxide)及びIZO(Indium Zinc Oxide)の少なくとも1つを含んでいる。これにより、有機層120からの光は、第1電極110を透過することができる。
有機層120は、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び電子注入層を含んでいる。正孔注入層及び正孔輸送層は、第1電極110に接続している。電子輸送層及び電子注入層は、第2電極130に接続している。発光層は、第1電極110と第2電極130の間の電圧によって光を発する。
第2電極130は、光反射性及び導電性を有している。具体的には、第2電極130は、光反射性及び導電性を有する材料を含んでおり、例えば金属、具体的には例えば、Al、Ag及びMgAgの少なくとも1つを含んでいる。これにより、有機層120からの光は、第2電極130をほとんど透過することなく、第2電極130で反射される。言い換えると、本図に示す例において、発光装置10は、ボトムエミッションであり、有機層120からの光のほとんどは、第2面104側から出射される。
なお、第2電極130の光反射性に起因して、第2電極130は、遮光性を有している。このため、本図に示す例では、有機層120からの光が第2電極130から漏れることが抑制されている。
絶縁層140は、透光性を有している。一例において、絶縁層140は、有機絶縁材料、具体的には例えばポリイミドを含んでいる。他の例において、絶縁層140は、無機絶縁材料、具体的には例えば、シリコン酸化物(SiO)、シリコン酸窒化物(SiON)又はシリコン窒化物(SiN)を含んでいてもよい。
封止部200は、複数の発光部152を封止している。封止部200は、複数の発光部152に亘って広がっており、言い換えると、基板100の第1面102は、互いに隣接する2つの発光部152の間で封止部200によって覆われている。
保護層320は、封止部200上にあって、接着層310を介して基板100の第1面102に固定されている。保護層320は、物理的衝撃から発光部152を保護するために設けられている。保護層320は、例えば、Al箔である。
本図に示すように、第2電極130は端部130a及び端部130bを有し、絶縁層140は端部140a及び端部140bを有している。端部130a及び端部140aは、互いに同じ方向を向いている。端部130b及び端部140bは、互いに同じ方向を向いており、それぞれ、端部130a及び端部140aの反対側にある。
基板100の第1面102は、複数の領域102a、複数の領域102b複数の領域102cを有している。複数の領域102aのそれぞれは、第2電極130の端部130aと重なる位置から端部130bと重なるまで広がっている。複数の領域102bのそれぞれは、第2電極130の端部130aと重なる位置から絶縁層140の端部140aと重なる位置まで(又は第2電極130の端部130bと重なる位置から絶縁層140の端部140bと重なる位置まで)広がっている。複数の領域102cのそれぞれは、互いに隣接する2つの絶縁層140のうちの一方の絶縁層140の端部140aと重なる位置から他方の絶縁層140の端部140bと重なる位置まで広がっている。
領域102aは、第2電極130と重なっており、このため、発光装置10は、領域102a、領域102b及び領域102cと重なる領域の中で、領域102aと重なる領域で最も低い光線透過率を有している。領域102cは、第2電極130及び絶縁層140のいずれとも重なっておらず、このため、発光装置10は、領域102a、領域102b及び領域102cと重なる領域の中で、領域102cと重なる領域で最も高い光線透過率を有している。領域102bは、第2電極130と重ならず絶縁層140と重なっており、このため、発光装置10は、領域102bと重なる領域においては、領域102aと重なる領域における光線透過率よりも高く、かつ領域102cと重なる領域における光線透過率よりも低い光線透過率を有している。
本図に示す例では、発光装置10の全体としての光線透過率が高いものとなっている。詳細には、本図に示す例では、光線透過率の高い領域の幅、すなわち、領域102cの幅d3が広くなっており、具体的には、領域102cの幅d3は、領域102bの幅d2よりも広くなっている(d3>d2)。このようにして、発光装置10の全体としての光線透過率は、高いものとなっている。
本図に示す例では、発光装置10が特定の波長の光を多く吸収することが防止されている。詳細には、本図に示す例では、光が絶縁層140を透過する領域の幅、すなわち、領域102bの幅d2が狭くなっており、具体的には、領域102bの幅d2は、領域102cの幅d3よりも狭くなっている(d2<d3)。絶縁層140は、特定の波長の光を吸収することがある。このような場合においても、本図に示す例では、絶縁層140を透過する光の量が少ない。このようにして、発光装置10が特定の波長の光を多く吸収することが防止されている。
なお、領域102cの幅d3は、領域102aの幅d1よりも広くてもよいし(d3>d1)、領域102aの幅d1よりも狭くてもよいし(d3<d1)、又は領域102aの幅d1と等しくてもよい(d3=d1)。
一例において、領域102aの幅d1に対する領域102bの幅d2の比d2/d1は、0以上0.2以下であり(0≦d2/d1≦0.2)、領域102aの幅d1に対する領域102cの幅d3の比d3/d1は、0.3以上2以下である(0.3≦d3/d1≦2)。より具体的には、一例において、領域102aの幅d1は、50μm以上500μm以下であり、領域102bの幅d2は、0μm以上100μm以下であり、領域102cの幅d3は、15μm以上1000μm以下である。
本図に示す例において、発光装置10は、半透過OLEDとして機能している。具体的には、第2電極130と重ならない領域は、透光部154として機能している。このようにして、発光装置10では、複数の発光部152及び複数の透光部154が交互に並んでいる。複数の発光部152から光が発せられていない場合、人間の視覚では、第1面102側の物体が第2面104側から透けて見え、第2面104側の物体が第1面102側から透けて見える。さらに、複数の発光部152からの光は、第2面104側から主に出力され、第1面102側からはほとんど出力されない。複数の発光部152から光が発せられている場合、人間の視覚では、第2面104側の物体が第1面102側から透けて見える。
一例において、発光装置10は、自動車のハイマウントストップランプとして用いることができる。この場合、発光装置10は、自動車のリアウインドウに貼り付けることができる。さらに、この場合、発光装置10は、例えば、赤色の光を発する。
次に、図5を用いて、封止部200の詳細について説明する。封止部200は、被覆層210(第1被覆層)、第1層220及び被覆層230(第2被覆層)を有している。被覆層210は、基板100の第1面102、絶縁層140及び第2電極130を覆っている。第1層220は、被覆層210の上面を覆っている。被覆層230は、被覆層210の上面を覆っている。
被覆層210は、発光部152を劣化させる物質(例えば、水又は酸素)が発光部152、特に有機層120に侵入することを防ぐために設けられている。被覆層210は、ALDによって形成された層であり、絶縁性の無機材料を含んでいる。
被覆層210の厚さは、一例において、10nm以上300nm以下である。発光部152を高い信頼性で封止する観点からすると、被覆層210の厚さは、ある程度厚いことが好ましく、上記したように10nm以上、好ましくは40nm以上である。これに対して、被覆層210の応力を小さくし、かつ被覆層210の堆積に要する時間を短くする観点からすると、被覆層210の厚さは、ある程度薄いことが好ましく、上記したように300nm以下、好ましくは100nm以下である。
第1層220は、被覆層210の応力及び被覆層230の応力を緩和するために設けられている。上記したように、第1層220は、高い延性を有している。一例において、第1層220は、金属層(すなわち、高い延性を有する層)であり、具体的には、例えば、アルミニウムを含んでおり、より具体的には、例えば、アルミニウム層又はアルミニウム合金層(例えば、Al/Mn系合金層)である。コストの観点から、第1層220は、アルミニウム層であることが好ましい。この例において、第1層220は、被覆層210の応力及び被覆層230の応力を緩和するように変形可能である。
第1層220は、発光部152を劣化させるガスが発光部152に侵入することを防ぐためにも設けられている。上記したように、被覆層210は、ガスバリア性を有している。一例において、第1層220は、金属層(すなわち、高いガスバリア性を有する層)であり、具体的には、上記した材料を含んでいる。この例において、被覆層210は、発光部152を劣化させるガスが発光部152に侵入することを防ぐように機能する。
第1層220は、透光性を有している。一例において、第1層220が金属層である場合であっても、第1層220は、透光性を有していてもよい。より具体的には、この例において、第1層220の厚さは、ある程度薄くなっている。このため、第1層220が金属層である場合であっても、第1層220は、透光性を有することができる。
第1層220が金属層であるとき、第1層220の厚さは、一例において、10nm以上10μm以下である。被覆層210の応力及び被覆層230の応力を緩和し、かつ高いガスバリア性を実現させる観点からすると、第1層220(金属層)の厚さは、ある程度厚いことが好ましく、上記したように10nm以上、好ましくは50nm以上である。これに対して、発光装置10の光線透過率を高くする観点からすると、第1層220(金属層)の厚さは、ある程度薄いことが好ましく、上記したように10μm以下、好ましくは300nm以下である。
被覆層230は、発光部152を劣化させる物質(例えば、水又は酸素)が発光部152、特に有機層120に侵入することを防ぐために設けられている。被覆層230は、ALDによって形成された層であり、絶縁性の無機材料を含んでいる。
被覆層230の厚さは、一例において、10nm以上300nm以下である。発光部152を高い信頼性で封止する観点からすると、被覆層230の厚さは、ある程度厚いことが好ましく、上記したように10nm以上、好ましくは40nm以上である。これに対して、被覆層230の応力を小さくし、かつ被覆層230の堆積に要する時間を短くする観点からすると、被覆層230の厚さは、ある程度薄いことが好ましく、上記したように300nm以下、好ましくは100nm以下である。
上記したように、被覆層210及び被覆層230は、ALDによって形成された層である。第1例において、被覆層210及び被覆層230のそれぞれは、酸化物、具体的には、酸化アルミニウム(Al)、酸化ハフニウム(HfO)、ケイ酸ハフニウム(HfSiO)、酸化ランタン(La)、酸化シリコン(SiO)、チタン酸ストロンチウム(STO)、酸化タンタル(Ta)、酸化チタン(TiO)及び酸化亜鉛(ZnO)からなる群から選択された少なくとも一つを含む。第2例において、被覆層210及び被覆層230のそれぞれは、窒化物、具体的には、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ハフニウム(HfN)、窒化シリコン(SiN)、窒化タンタル(TaN)及び窒化チタン(TiN)からなる群から選択された少なくとも一つを含む。
被覆層210の材料及び被覆層230の材料は、互いに同一であってもよいし、又は互いに異なっていてもよい。一例において、被覆層210及び被覆層230は、いずれも、酸化アルミニウム(Al)を含んでいる。
本図に示す例では、被覆層210の下面(第1面)は、発光部152と重なる領域で発光部152(すなわち、第2電極130の上面)に接している。これに対して、被覆層210の上面(第2面)は、発光部152と重なる領域で第1層220に接している。
本図に示す例においては、発光部152を劣化させる物質(例えば、水又は酸素)が封止部200の上面から発光部152に侵入することが高い信頼性で防止されている。具体的には、被覆層210及び被覆層230は、いずれも、ALDによって形成された層であり、このため、高い密封性を確保している。第1層220が金属層である場合、第1層220も、高い密封性を確保することができる。発光部152は、被覆層210、第1層220及び被覆層230の3層によって覆われている。このため、発光部152を劣化させる物質(例えば、水又は酸素)が封止部200の上面から発光部152に浸入することが高い信頼性で防止されている。
本図に示す例では、被覆層210の下面(第1面)は、発光部152の外側、より具体的には、絶縁層140の端部と封止部200の端部Eの間において、基板100の第1面102に接する領域を含んでいる。これに対して、被覆層210の上面(第2面)は、発光部152の外側、より具体的には、封止部200の端部E及びその周辺において、第1層220に接する領域を含んでいる。このようにして、封止部200の端部Eは、被覆層210(ALDによって形成された層)、第1層220(金属層)及び被覆層230(ALDによって形成された層)の積層構造を含んでいる。
本図に示す例においては、発光部152を劣化させる物質(例えば、水又は酸素)が封止部200の端部Eから発光部152に浸入することを高い信頼性で防止することができる。具体的には、被覆層210及び被覆層230は、いずれも、ALDによって形成された層であり、このため、高い密封性を確保している。第1層220が金属層である場合、第1層220も、高い密封性を確保することができる。封止部200の端部Eは、被覆層210、第1層220及び被覆層230の積層構造を含んでいる。このようにして、本図に示す例においては、発光部152を劣化させる物質(例えば、水又は酸素)が封止部200の端部Eから発光部152に浸入することを高い信頼性で防止することができる。
次に、図1〜図5に示した発光装置10の製造方法について説明する。
まず、基板100の第1面102上に第1電極110、第1接続部112、第1端子114及び第2接続部132及び第2端子134を形成する。一例において、第1電極110、第1接続部112、第1端子114、第2接続部132及び第2端子134は、スパッタリングにより形成された導電層をパターニングすることにより形成される。
次いで、絶縁層140を形成する。一例において、絶縁層140は、基板100の第1面102上に塗布された感光性樹脂をパターニングすることにより形成される。次いで、有機層120を形成する。一例において、有機層120は、蒸着により形成される。他の例において、有機層120は、塗布により形成されてもよい。この場合、絶縁層140の開口142内に有機層120の材料を塗布する。次いで、第2電極130を形成する。一例において、第2電極130は、マスクを用いた真空蒸着により形成される。
次いで、ALDによって被覆層210を形成する。本実施形態では、被覆層210の堆積に要する時間を短くすることができる。一般に、ALDによって厚い層を堆積するためには、長い時間を要する。本実施形態においては、上記したように、第1層220がある程度高いガスバリア性を有する場合、被覆層210は厚くしなくてもよい。このような場合、被覆層210の堆積に要する時間を短くすることができる。
次いで、第1層220を形成する。第1層220が金属層である場合、一例において、第1層220は、CVDによって形成される。第1層220が金属層である場合、他の例において、第1層220は、スパッタリングによって形成されてもよい。
次いで、ALDによって被覆層230を形成する。本実施形態では、被覆層230の堆積に要する時間を短くすることができる。一般に、ALDによって厚い層を堆積するためには、長い時間を要する。本実施形態においては、上記したように、第1層220がある程度高いガスバリア性を有する場合、被覆層230は厚くしなくてもよい。このような場合、被覆層230の堆積に要する時間を短くすることができる。
次いで、接着層310を形成する。次いで、接着層310を介して保護層320を固定する。
このようにして、図1〜図5に示した発光装置10が製造される。
図6は、図5の変形例を示す図である。本図に示す例において、第1層220の端部は、被覆層210の端部及び被覆層230の端部のいずれよりも内側(すなわち、発光部152側)に位置している。言い換えると、被覆層210及び被覆層230は、第1層220よりも外側に広がっている。このようにして、被覆層230は、第1層220の上面及び端面を覆っており、言い換えると、第1層220の端部は、封止部200の端部Eから露出していない。このようにして、封止部200の端部Eは、被覆層210及び第1層220の積層構造を含んでいる。
本図に示す例においては、発光部152を劣化させる物質(例えば、水又は酸素)が封止部200の端部Eから発光部152に浸入することが高い信頼性で防止されている。具体的には、被覆層210及び被覆層230は、いずれも、ALDによって形成された層であり、このため、高い密封性を確保している。封止部200の端部Eは、被覆層210及び被覆層230の積層構造を含んでいる。このようにして、本図に示す例においては、発光部152を劣化させる物質(例えば、水又は酸素)が封止部200の端部Eから発光部152に浸入することが高い信頼性で防止されている。
以上、本実施形態によれば、被覆層210と被覆層230の間には、第1層220が位置している。第1層220は、高い延性を有している。このため、第1層220は、被覆層210の応力及び被覆層230の応力を緩和するように変形可能である。このようにして、第1層220は、被覆層210が反ること又は被覆層210が割れることを防止し、被覆層230が反ること又は被覆層230が割れることを防止している。さらに、第1層220は、金属層である。このため、第1層220は、ガスバリア性を有している。このようにして、発光部152を劣化させるガスが発光部152に侵入することを第1層220が防ぐことができる。これにより、封止部200について信頼性の高い封止性を実現することができる。
なお、本実施形態に係る封止部200は、発光部152とは異なる物を封止するために用いられてもよい。一例において、封止部200は、食品又は医薬品を包装するために用いられてもよい。
以上、図面を参照して実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
10 発光装置
100 基板
102 第1面
102a 領域
102b 領域
102c 領域
104 第2面
110 第1電極
112 第1接続部
114 第1端子
116 第1配線
120 有機層
130 第2電極
130a 端部
130b 端部
132 第2接続部
134 第2端子
136 第2配線
140 絶縁層
140a 端部
140b 端部
142 開口
152 発光部
154 透光部
200 封止部
210 被覆層
220 第1層
230 被覆層
310 接着層
320 保護層

Claims (10)

  1. 基板の第1面側に位置し、第1電極、有機層及び第2電極の積層構造からなる発光部と、
    前記発光部を覆う封止部と、
    を備え、
    前記封止部は、
    絶縁性の無機材料を含む第1被覆層と、
    第1層と、
    絶縁性の無機材料を含む第2被覆層と、
    を有し、
    前記第1層は、前記基板の前記第1面側を向いて前記第1被覆層に接する第1面と、前記第1面の反対側にあって前記第2被覆層に接する第2面と、を有し、
    前記第1層は、前記第1被覆層の材料及び前記第2被覆層の材料よりも高い延性を有する材料を含む発光装置。
  2. 請求項1に記載の発光装置において、
    前記第1層は、金属層である発光装置。
  3. 請求項2に記載の発光装置において、
    前記金属層は、アルミニウムを含む発光装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の発光装置において、
    前記第1被覆層は、酸化アルミニウムを含む発光装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の発光装置において、
    前記第2被覆層は、前記第1被覆層と同じ材料を含む発光装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の発光装置において、
    前記第1層は、透光性を有する発光装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の発光装置において、
    前記第1被覆層の厚さ及び前記第2被覆層の厚さは、いずれも300nm以下である発光装置。
  8. 基板の第1面側に位置し、第1電極、有機層及び第2電極の積層構造からなる発光部と、
    前記発光部を覆う封止部と、
    を備え、
    前記封止部は、
    絶縁性の無機材料を含む第1被覆層と、
    金属層と、
    絶縁性の無機材料を含む第2被覆層と、
    を有し、
    前記金属層は、前記基板の前記第1面側を向いて前記第1被覆層に接する第1面と、前記第1面の反対側にあって前記第2被覆層に接する第2面と、を有する発光装置。
  9. 絶縁性の無機材料を含む第1被覆層と、
    第1層と、
    絶縁性の無機材料を含む第2被覆層と、
    を備え、
    前記第1層は、前記第1被覆層に接する第1面と、前記第1面の反対側にあって前記第2被覆層に接する第2面と、を有し、
    前記第1層は、前記第1被覆層の材料及び前記第2被覆層の材料よりも高い延性を有する材料を含む封止部。
  10. 絶縁性の無機材料を含む第1被覆層と、
    金属層と、
    絶縁性の無機材料を含む第2被覆層と、
    を備え、
    前記金属層は、前記第1被覆層に接する第1面と、前記第1面の反対側にあって前記第2被覆層に接する第2面と、を有する封止部。
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