JP2018056013A - 複合体、それを有する正極、負極、蓄電体、リチウムイオン二次電池およびキャパシタ - Google Patents

複合体、それを有する正極、負極、蓄電体、リチウムイオン二次電池およびキャパシタ Download PDF

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Abstract

【課題】 非水系電解液と活物質との界面抵抗を低下させることにより、リチウムイオン二次電池のサイクル特性等を向上させることができる複合体、それを有する正極、負極、蓄電体、リチウムイオン二次電池およびキャパシタを提供すること。【解決手段】リチウムイオンを吸蔵、放出可能な活物質の表面に電解質が付着している複合体を用いることにより、非水系電解液と活物質との界面抵抗を低下させて、充電時および放電時における非水系電解液の分解反応を抑制することができる。したがって、本発明の複合体により、リチウムイオン二次電池などの蓄電体におけるサイクル特性を向上させることが可能になる。【選択図】 なし

Description

本発明は、サイクル特性等の向上に有用な複合体、それを有する正極、負極、蓄電体、リチウムイオン二次電池およびキャパシタに関する。
リチウムイオン二次電池では、非水系電解液が正極と負極との間におけるリチウムイオンのやり取りを仲介する非水系電解液が用いられている。非水系電解液に含まれる成分は、充電時および放電時における反応によって、SEI(Solid Electrolyte Interface)と呼ばれる膜を形成する。SEIは非水系電解液中の成分の分解によって形成されるものであり、この分解反応を制御することは困難である。充放電時の分解反応によってSEIが多量に形成されるとリチウムイオン二次電池の性能低下を引き起こすおそれがある。
特許文献1には、非水系電解液の分解によるSEIの形成を抑制するために、活物質(A)と、分子構造中にラジカル重合可能な不飽和結合を有し、且つ有機酸無水物、有機酸エステル、及び有機酸アミドからなる群より選ばれる少なくとも1種の有機酸誘導体である化合物(B)とを含有する非水系リチウムイオン二次電池負極用活物質が開示されている。
特開2016−91998号公報
しかし、特許文献1において、活物質(A)と併用する化合物(B)として記載されているものは有機酸誘導体のみであり、有機酸誘導体以外については記載されていない。
本発明の課題は、有機酸誘導体以外の物質を用いて、非水系電解液と活物質との界面抵抗を低下させることにより、リチウムイオン二次電池のサイクル特性等を向上させることができる複合体、それを有する正極、負極、蓄電体、リチウムイオン二次電池およびキャパシタを提供することである。
本発明者らは、活物質の表面に電解質を付着させることにより、非水系電解液と活物質との界面抵抗が低下することを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は以下の[1]〜[13]に関する。
[1]リチウムイオンを吸蔵、放出可能な活物質の表面に電解質が付着していることを特徴とする複合体。
[2]前記電解質が、一種または二種以上のホスホニウム塩を含有する[1]に記載の複合体。
[3]前記ホスホニウム塩が下記の式(1)で表される[2]に記載の複合体。
(式(1)中、R、R、Rは、それぞれ独立して、C〜Cのアルキル基を示し、Rは−(CH)n−O−(CH)m−CH、−(CH)n−CN、−(CH)n−CH=CH−R、−(CH)n−O−C−(O)−RまたはC〜Cのアルキル基を示す。ただし、RはHまたはC1〜C5のアルキル、RはC1〜C5のアルキル、n=1〜5、m=0〜5である。Xはアニオンである。)
[4]前記式(1)中のXが、ヘキサフルオロリン酸アニオン、ジフルオロ(オキサレート)ボレートアニオンおよびビス(オキサレート)ボレートアニオンからなる群より選ばれる一種または二種以上である[3]に記載の複合体。
[5]前記活物質100質量部に対して、前記電解質が0.5〜5.0質量部である[1]〜[4]のいずれか1項に記載の複合体。
[6][1]〜[5]のいずれか1項に記載の複合体を有することを特徴とする負極。
[7]前記電解質が、下記の式(1)で表されるホスホニウム塩であり、
(式(1)中、R、R、Rは、それぞれ独立して、C〜Cのアルキル基を示し、Rは−(CH)n−O−(CH)m−CH、−(CH)n−CN、−(CH)n−CH=CH−R、−(CH)n−O−C−(O)−RまたはC〜Cのアルキル基を示す。ただし、RはHまたはC1〜C5のアルキル、RはC1〜C5のアルキル、n=1〜5、m=0〜5である。Xはアニオンである。)
前記式(1)中のXが、ヘキサフルオロリン酸アニオン、ジフルオロ(オキサレート)ボレートアニオンおよびビス(オキサレート)ボレートアニオンからなる群より選ばれる一種または二種以上であり、 前記活物質が黒鉛である[6]に記載の負極。
[8][1]〜[5]のいずれか1項に記載の複合体を有することを特徴とする正極。
[9]前記電解質が、下記の式(1)で表されるホスホニウム塩であり、
(式(1)中、R、R、Rは、それぞれ独立して、C〜Cのアルキル基を示し、Rは−(CH)n−O−(CH)m−CH、−(CH)n−CN、−(CH)n−CH=CH−R、−(CH)n−O−C−(O)−RまたはC〜Cのアルキル基を示す。ただし、RはHまたはC1〜C5のアルキル、RはC1〜C5のアルキル、n=1〜5、m=0〜5である。Xはアニオンである。)
前記式(1)中のXが、ジフルオロ(オキサレート)ボレートアニオンであり、
前記活物質がニッケルコバルトアルミ酸リチウムである[8]に記載の正極。
[10][1]〜[5]のいずれか1項に記載の複合体を有することを特徴とする蓄電体。
[11][1]〜[5]のいずれか1項に記載の複合体を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
[12][1]〜[5]のいずれか1項に記載の複合体を有することを特徴とするキャパシタ。
[13]リチウムイオンを吸蔵、放出可能な活物質の表面に電解質を付着させる複合化工程を備えていることを特徴とする複合体の製造方法。
本発明によれば、その表面に電解質を付着させた複合体として活物質を用いることにより、非水系電解液と活物質との界面抵抗を低下させて、充電時および放電時における非水系電解液の分解を抑制することができる。したがって、本発明の複合体を用いることにより、リチウムイオン二次電池などの蓄電体におけるサイクル特性を向上させることが可能になる。
非水系電解液―正極間の界面抵抗の減少率を示すグラフ 非水系電解液―負極間の界面抵抗の減少率を示すグラフ 加速試験によるガス発生量を示すグラフ
以下、本発明の実施形態について説明する。
<複合体>
本発明の複合体は活物質の表面に電解質が付着したものである。ここで「活物質」とは、リチウムイオンを吸蔵、放出可能な物質をいい、具体的には、以下の(a−1)、(a−2)および(b)の化合物をいう。
(a−1)リチウムイオンと錯体を形成して、電子を受け取ることができる化合物
(a−2)リチウムイオンを電解液へ放出し、電子を放出することができる化合物
(b)リチウムイオンが挿入されるスペースを有し、電子を受け取ることができる化合物
正極活物質および負極活物質は、リチウムイオンを吸ったり(吸蔵)、はき出したり(放出)することができる化合物であればよい。
正極活物質としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMn24)、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)、ニッケルマンガンコバルト酸リチウム(LiNiMnCoO)、ニッケルコバルトアルミ酸リチウム(LiNiCoAlO)およびこれら化合物に金属元素を置換したもの、これら化合物の表面に酸化物等のコーティングを施したものなどが挙げられる。
負極活物質としては、例えば、黒鉛(人造黒鉛、天然黒鉛)、非晶質炭素などの炭素材料、シリコン系材料、スズ系材料などが挙げられる。
活物質の表面に電解質を付着させて複合体とすることにより、電極の活物質と非水系電解液との界面抵抗を低下させることができる。界面抵抗を安定的に低下させる観点から、電解質はホスホニウム塩であることが好ましく、課題を解決するための手段に記載した式(1)で表されるホスホニウム塩がより好ましい。本発明において活物質の表面に付着させる「電解質」とは、リチウムイオン二次電池の非水系電解液に溶解して陽イオンと陰イオンとに電離可能なものをいう。
本発明の複合体は、活物質の表面に電解質が付着している。ここで、「付着している」とは、活物質の表面全体が電解質の膜によって被覆されていることに限らず、活物質の表面の一部が電解質によって被覆されていてもよい。電極の活物質と非水系電解液との界面抵抗を低下させる観点から、活物質の表面の半分以上が電解質によって被覆されていることが好ましく、活物質の表面全体が電解質によって被覆されていることがより好ましい。活物質の表面に電解質が付着していることは、走査型電子顕微鏡−エネルギー分散型X線分光法(SEM−EDX)写真等により確認することができる。
活物質の表面に付着している電解質は、電極の活物質と非水系電解液との界面抵抗を効率的に低下させる観点から、活物質100質量部に対して、0.5〜5.0質量部であることが好ましく、0.5〜2.5質量部であることがより好ましく、0.5〜1.0質量部であることがさらに好ましい。
<電極>
本発明の別の態様は、上述した複合体を用いた電極である。電極は、集電体、活物質の表面に電解質が付着した複合体、結着剤(バインダ)を用いて構成することができる。また、電極には、必要に応じで、フィラー等を加えてもよい。本発明の複合体は、負極または正極のいずれにも用いることができる。
本発明の電極は、電極を形成した後、電極が有する活物質の表面に電解質を付着させて複合体とすることにより製造しても、活物質の表面に電解質を付着させた複合体を形成した後、当該複合体を用いて形成してもよい。
<蓄電体>
本発明のさらに別の態様は上述した複合体や電極を用いた蓄電体である。蓄電体とは電気を蓄積可能なものをいい、例えばリチウムイオン二次電池やキャパシタなどが挙げられる。以下、まずリチウムイオン二次電池について説明する。
リチウムイオン二次電池では、非水系電解液が正極と負極との間におけるリチウムイオンのやり取りを仲介している。充電時および放電時に電極表面で非水系電解液の成分が分解されると、SEI(Solid Electrolyte Interface)と呼ばれる膜が形成される。充放電時において非水系電解液の成分が分解される反応を制御することは困難であるため、充放電に伴ってSEIが過剰に形成され、リチウムイオン二次電池の性能低下を招くことがある。
そこで、本発明のリチウムイオン二次電池は、活物質の表面に電解質を付着させた複合体を用いている。複合体の表面の電解質が活物質と非水系電解液との間の界面抵抗を低下させることより、各電極におけるリチウムイオンの吸蔵、放出が円滑になる。したがって、各電極における非水系電解液の成分が分解されることを抑制し、リチウムイオン二次電池の性能低下を防ぐことができる。なお、SEI膜は通常、炭酸リチウムを含んでいるから、炭酸リチウムの含有量によって形成されたSEI膜を評価することができる。
非水系電解液としては、例えば、N−メチル−2−ピロリジノン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート(以下「EC」と呼ぶ)、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート(以下「EMC」と呼ぶ)、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロキシフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチル、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、ジエチルエーテル、1,3−プロパンサルトン、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等の非プロトン性有機溶媒が挙げられる。これらは、一種または二種以上を混合して用いることができる。性能が安定したリチウムイオン二次電池が得られることから、エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートを混合した非水系電解液が好ましい。
次に、キャパシタについて説明する。本発明のキャパシタは、例えば、リチウムイオンキャパシタおよび電気二重層キャパシタである。リチウムイオンキャパシタは、上述したリチウムイオン二次電池の負極と活性炭を活物質として電極を組み合わせた構造になっている。電気二重層キャパシタは活性炭を活物質とした電極を互いに組み合わせた構造になっている。
<複合体の製造方法>
上述した複合体は、リチウムイオンを吸蔵、放出可能な活物質の表面に電解質を付着させる複合化工程を備えた製造方法によって製造することができる。複合化工程は、例えば、ドライチャンバー内にて活物質を有する電極に対し、ホスホニウム塩の脱水エタノール溶液を滴下する滴下工程と、滴下工程の後に電極を静置しエタノールを粗乾燥する粗乾燥工程の後、さらに、ガスチューブオーブン内で減圧乾燥する減圧乾燥工程として実施することができる。
活物質表面に均一な電解質の膜を形成する観点から、滴下工程に用いられる脱水エタノール溶液中のホスホニウム塩の濃度は、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.2〜5.0質量%であることがより好ましく、0.5〜1.5質量%であることがさらに好ましい。また、活物質1gに対して、ホスホニウム塩が1〜100mgであることが好ましく、5〜50mgであることがより好ましく、10〜20mgであることがさらに好ましい。
粗乾燥工程および減圧乾燥工程は、エタノールが十分に乾燥する条件とすればよいが、活物質表面に形成される電解質の膜を安定にする観点から、減圧乾燥工程の温度は25℃以上であることが好ましく、50℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることがさらに好ましい。減圧乾燥工程の時間は、温度にもよるが、5時間以上であることが好ましく、8時間以上であることがより好ましく、12時間以上であることがさらに好ましい。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(試験1−1)
トリエチルプロピルホスホニウムのカチオンとヘキサフルオロリン酸のアニオンとからなるホスホニウム塩であるトリエチルプロピルホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩を以下のようにして作製した。
<トリエチルプロピルホスホニウムブロマイドの合成>
窒素雰囲気下、500mLの三口フラスコに、トリフェニルホスフィン(日本化学工業(株),ヒシコーリン P−2)49.61g(61.86mL,419.86mmol,1当量)を投入した。0℃に冷却後、滴下ロートを用いて1−ブロモプロパン(東京化成工業(株))260.38g(191.46ml,2117.05mmol,5.04当量)を滴下した。
窒素雰囲気下、50〜55℃でスリーワンモータを用いて24時間攪拌した。加熱を止め、これにTHF(tetrahydrofuran、テトラヒドロキシフラン)72.65g(81.73ml,1007.68mmol,2.4当量)を加えた。室温(24℃)窒素雰囲気下で30分間攪拌した後、吸引濾過により反応液を濾過した。濾過物を50mLのTHFでリンスした(すすいだ)。濾液を室温窒素雰囲気下で30分間攪拌した後、吸引濾過した。濾過物を100mLのTHFでリンスし、Wet晶:108.33gを得た。80℃で5時間、吸引乾燥し、トリエチルプロピルホスホニウムブロマイドの白色固体99.43gを得た。
<ブロマイドからヘキサフルオロリン酸塩への塩交換>
300mLの三口フラスコに、トリエチルプロピルホスホニウムブロマイド22.08g(91.56mmol,1当量)を投入し、アセトニトリル103.86g(132.48ml,2530.07mmol,27.63当量)で溶解した。20〜25℃でヘキサフルオロリン酸カリウム(東京化成工業(株))16.85g(91.56mmol,1当量)を加えた。窒素雰囲気下、20〜25℃で、スリーワンモータを用いて4時間攪拌し、その後吸引濾過した。40℃でロータリーエバポレーターを用いて、上記の溶液から溶媒を除去した。さらに、50℃で12時間減圧乾燥し、28.10g(収率100.22%)の粗精製物を得た。
300mlの三口フラスコを用い、粗精製物をアセトン87.3264g(110.40ml,1503.58mmol,16.42当量)に溶解した。窒素雰囲気下、20〜25℃で1時間攪拌した後、反応液を吸引濾過した。さらにアセトン15mLで2回洗浄した。40℃でロータリーエバポレーターを用いて、溶液から溶媒を除去した。さらに、50℃で減圧乾燥し、semi−pure27.88gを得た。300mlの三口フラスコに、semi−pure27.88g(91.05mmol)を投入し、エタノール209.3184g(264.96ml,4543.64mmol,49.62当量)で分散させた。80℃で10分間スリーワンモータを用いて攪拌し、その後、加熱を止め、1晩静置した。さらに1−3℃で20時間静置した。懸濁液を吸引濾過し、エタノール20mLで2回洗浄した。
100℃で12時間減圧乾燥を行い、トリエチルプロピルホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩27.33gを得た(収率98.03%)。
<複合体の作製>
1)複合体を有する天然黒鉛電極(負極)の作製
露点−40℃以下のドライチャンバー内にて天然黒鉛電極(電極面:13.5mmφ、(株)八山製、銅基材)の負極活物質(天然黒鉛)1gに対し、ホスホニウム塩14mgとなるように、ホスホニウム塩の1質量%脱水エタノール溶液を滴下した。滴下後の電極を静置しエタノールを粗乾燥後、さらに、85℃のガスチューブオーブン内で12時間減圧乾燥し、負極活物質である天然黒鉛電極の表面にホスホニウム塩が付着した複合体を備えた電極(負極)を得た。
2)複合体を有するNCA電極(正極)の作製
露点−40℃以下のドライチャンバー内にてニッケルコバルトアルミ酸リチウム(NCA)電極(CSエナジーマテリアルズ(株)、アルミ基材)中の正極活物質1gに対し、ホスホニウム塩14mgとなるように、ホスホニウム塩の1質量%脱水エタノール溶液を滴下した。滴下後の電極を静置しエタノールを粗乾燥後、さらに、85℃のガスチューブオーブン内で12時間減圧乾燥し、ニッケルコバルトアルミ酸リチウム(正極活物質)の表面にホスホニウム塩が付着した複合体を備えたNCA電極(正極)を得た。
<非水系電解液−電極の抵抗測定用コインリチウムイオン二次電池の作製>
1)複合体を有する電極を用いたコインリチウムイオン二次電池(実施例)
ホスホニウム塩を被覆した複合体を有する天然黒鉛電極(負極)からφ14.5mmのシート状電極(負極)を切り出し、また、対極としてリチウム箔φ15mmのシート状電極(Li電極)を切り出した。
得られたシート状の対極(Li電極)を、ガスケットを装着した封口板上に重ね、非水系電解液(1M LiPF EC/EMC(1:2)(キシダ化学(株)))を注入、含浸させた。非水系電解液を含浸させたシート状の対極の上にポリプロピレン製微多孔セパレータフィルムを置き、その上から非水系電解液を注入、含浸させた。そして、さらに、非水系電解液を含浸させたセパレータの上に、上記のシート状電極(負極)を置き、アルミケースをかぶせた後、カシメ機でかしめた。以上の方法により、コインリチウムイオン二次電池(負極−Li電極リチウムイオン二次電池)を作製した。
上記のφ14.5mmのシート状電極(負極)の代わりに、ホスホニウム塩を被覆した複合体を有するニッケルコバルトアルミ酸リチウム電極(正極)から切り出したφ13mmのシート状電極(正極)を用いて、上述した方法を用いてコインリチウムイオン二次電池(正極−Li電極リチウムイオン二次電池)を作製した。
2)ホスホニウム塩を非水系電解液に添加したコインリチウムイオン二次電池(比較例)
上記のφ14.5mmのシート状電極(負極)の代わりにホスホニウム塩で被覆していない天然黒鉛電極(負極)を用いたこと、1M LiPF EC/EMC(1:2)(キシダ化学(株))にホスホニウム塩を添加して作製したホスホニウム塩1重量パーセント非水系電解液を用いたこと以外は、実施例と同様にして、比較例のコインリチウムイオン二次電池(負極−Li電極リチウムイオン二次電池)を作製した。
ホスホニウム塩で被覆していないニッケルコバルトアルミ酸リチウム電極(正極)を用いたことおよび、1M LiPF EC/EMC(1:2)(キシダ化学(株))にホスホニウム塩を添加して作製したホスホニウム塩1重量パーセント非水系電解液を用いたこと以外は、実施例と同様にして、比較例のコインリチウムイオン二次電池(正極−Li電極リチウムイオン二次電池)を作製した。
3)ホスホニウム塩を含まないコインリチウムイオン二次電池(ベース電池、比較例)
ホスホニウム塩で被覆していない天然黒鉛電極(負極)を用いたこと以外は、実施例と同様にして、ベース電池としてのコインリチウムイオン二次電池(負極−Li電極リチウムイオン二次電池)を作製した。
ホスホニウム塩で被覆していないニッケルコバルトアルミ酸リチウム電極(正極)を用いたこと以外は、実施例と同様にして、ベース電池としてのコインリチウムイオン二次電池(ベース電池、正極−Li電極リチウムイオン二次電池)を作製した。
<試験LiBOB、1−3〜1−7、2−1〜2−7および3−1〜3−7>
上述した試験1−1のカチオン(CA(1))のブロマイドと同じ方法を用いて製造したカチオン(CA(2)〜CA(4)、CA(6)、CA(7))のブロマイドを塩交換し、表1に示すカチオンとアニオンとからなるホスホニウム塩を得た。
すなわち、試験1−1において用いた1−ブロモプロパンに代えて、下記の各試薬を用いてカチオンを製造した。
CA(2):2−ブロモエチルメチルエーテル(東京化成工業(株))
CA(3):3−ブロモプロピオニトリル(東京化成工業(株))
CA(4):ブロモメチルメチルエーテル(東京化成工業(株))
CA(6):アリルブロミド(東京化成工業(株))
CA(7):3−ブロモプロピオン酸メチル(東京化成工業(株))
そして、塩交換についても同様に、試験1−1において用いたヘキサフルオロリン酸カリウムに代え、下記の各試薬を用いて塩交換を行った。
ジフルオロ(オキサレート)ボレートアニオン(BOB):リチウムビスオキサレトボラト(キシダ化学(株))
ビス(オキサレート)ボレートアニオン(DFOB):リチウムジフルオロオキサラトボーレート(シグマ−アルドリッチ)
表1に示す各ホスホニウム塩を用いて、試験1−1と同様にして、実施例、比較例およびベース電池としてのコインリチウムイオン二次電池を作製した。
また、LiBOBを用いて、試験1−1と同様にして、実施例、比較例およびベース電池としてのコインリチウムイオン二次電池を作製した。
表1においてCA(1)〜CA(4)、CA(6)〜CA(7)と記載したカチオンは、それぞれ以下のとおりである。
表1においてPF6、BOBおよびDFOBと記載したアニオンは、それぞれ以下のとおりである。
<非水系電解液−電極抵抗測定>
(負極−Li電極リチウムイオン二次電池の前処理(充放電))
株式会社ナガノ製の試験装置BTS2005Wを用い、表1に示す、LiBOBおよび各ホスホニウム塩を用いて作製したコインリチウムイオン二次電池(負極−Li電極リチウムイオン二次電池)の実施例(ホスホニウム塩の複合体を有する電極に用いた電池)を0.2Cの電流で、Li電極に対して0.001Vに達するまで定電流充電した。充電が完了したセルは、約30分間の休止期間を経た後、0.2Cの電流で電圧が1.5Vに達するまで定電流放電を行った。これらの操作を200サイクル行った。比較例(ホスホニウム塩を非水系電解液に添加した電池、およびベース電池)についても、実施例と同様にして定電流放電を行った。
(正極−Li電極リチウムイオン二次電池の前処理(充放電))
株式会社ナガノ製の試験装置BTS2005Wを用い、LiBOBおよびコインリチウムイオン二次電池(正極−Li電極リチウムイオン二次電池)の実施例(ホスホニウム塩の複合体を有する電極を用いた電池)を0.2Cの電流で、Li電極に対して4.3Vに達するまで定電流充電した。充電が完了したコインリチウムイオン二次電池は、約30分間の休止期間を経た後、0.2Cの電流で電圧が3.0Vに達するまで定電流放電を行った。これらの操作を200サイクル行った。比較例(ホスホニウム塩を非水系電解液に添加した電池、およびベース電池)についても、実施例と同様にして定電流放電を行った。
(非水系電解液−電極抵抗測定)
ソーラートロンアナリティカル社製1470E型マルチチャンネルポテンショ/ガルバノスタットを用い、上述した方法を用いて充放電を行った後のコインリチウムイオン二次電池のインピーダンスを測定した。インピーダンス測定結果の横軸(Z’)との接点を非水系電解液−電極抵抗とした。
実施例および比較例のコインリチウムイオン二次電池の非水系電解液−電極間の界面抵抗が、上述した前処理(充放電)によってどれだけ変化したかを、ホスホニウム塩を含まないコインリチウムイオン二次電池(ベース電池)を基準として評価した。非水系電解液−電極抵抗の減少率(%)を以下の式を用いて評価した。
抵抗の減少率(%)=(1−(非水系電解液−電極抵抗)/(ヘ゛ース電池の非水系電解液−電極抵抗))×100
図1は非水系電解液―正極間の界面抵抗の減少率を示すグラフであり、図2は非水系電解液―負極間の界面抵抗の減少率を示すグラフである。図1および図2に示すように、実施例(ホスホニウム塩の複合体を有する電極を用いた電池)は比較例(ホスホニウム塩を非水系電解液に添加した電池)よりも、非水系電解液―電極(正極および負極)間の界面抵抗が減少した。この結果から、電解質を活物質の表面に付着させた複合体を用いることにより非水系電解液―電極間の界面抵抗が低減する効果があるといえる。
図1に示した負極では、電解質を活物質の表面に付着させることによる非水系電解液―電極間の界面抵抗を低減させる効果は、LiBOBおよびホスホニウム塩に共通の効果であるといえる。対して、図2に示した正極では、特に、ジフルオロ(オキサレート)ボレートアニオン(BOB)をアニオンとするホスホニウム塩の効果が顕著であった。
ジフルオロ(オキサレート)ボレートアニオン(BOB)をアニオンとするホスホニウム塩は、負極のみならず正極においても、非水系電解液―電極間の界面抵抗を低減させる効果を顕著に奏するものであった。したがって、電極の極性を問わず安定的に非水系電解液―電極間の界面抵抗の低減効果を奏するという観点から、活物質の表面に付着させる電解質はジフルオロ(オキサレート)ボレートアニオン(BOB)をアニオンとするホスホニウム塩が好ましいといえる。
(試験1−3)
(ガス発生の測定)
(実施例)
<複合体を有する天然黒鉛電極(負極)の作製>
試験1−1で説明した方法により、負極活物質である天然黒鉛電極の表面にホスホニウム塩が付着した複合体を有する電極(負極)を得た。
<複合体を有するNCA電極(正極)の作製>
試験1−1で説明した方法により、正極活物質の表面にホスホニウム塩が付着した複合体を有するNCA電極(正極)を得た。
<パウチセルの作製>
作製は露点−40℃以下のドライチャンバーで行った。
複合体を有するNCA電極(正極)から50mm×25mmのシート状正極を、複合体を有する天然黒鉛電極(負極)から52mm×27mmのシート状負極を、セパレータから58mm×33mmのシート状セパレータを、それぞれ切り出した。さらに、120mm×90mmのアルミラミネートフィルムを切り出した。
正極、負極、セパレータおよび二つ折りにしたアルミラミネートフィルムを組み立て、二つ折りにしたアルミラミネートフィルムの開放された3辺のうち2辺をシーラーで封止した。なお、正極と負極とは、アルミラミネートフィルム内において、セパレータを挟んで対になるように配置した。
二つ折りにしたアルミラミネートフィルムの開放されている残りの一辺から、非水系電解液として、1M LiPF EC/EMC(1:2)(キシダ化学(株))0.4mLを注入し、−0.05MPaの減圧下で30分間脱気をした。常圧に戻し、真空包装機で残り1辺を真空封止し、パウチセル(実施例)を作製した。
パウチセルは12時間静置後、北斗電工製電池充放電装置HJ1010SD8を用い0.2Cの電流でSOC40%充電した。室温で1日保存後、1辺の封止部分を切り、再び真空包装機で再封止しパウチセルを完成させた。
(比較例)
複合体を有するNCA電極(正極)の代わりに、活物質の表面に電解質が付着していないNCA電極(正極)を用いたこと、複合体を有する天然黒鉛電極(負極)の代わりに、活物質の表面に電解質が付着していない天然黒鉛電極(負極)を用いたこと、1M LiPF EC/EMC(1:2)(キシダ化学(株))の代わりに、1M LiPF EC/EMC(1:2)にホスホニウム塩を添加したホスホニウム塩1重量パーセント非水系電解液を用いたこと以外は、実施例と同様にして、パウチセル(比較例)を作製した。
<ガス発生測定>
(パウチセルの前処理(充放電))
電池充放電装置HJ1010SD8を用い0.2Cの電流で、Li電極に対して4.2Vに達するまで定電流充電した。充電が完了したセルは、約30分間の休止期間を経た後、0.2Cの電流で電圧が2.75Vに達するまで定電流放電を行った。これらの操作を5サイクル行った。
<ガス発生量の測定>
実施例および比較例のパウチセルについて、電池充放電装置HJ1010SD8を用い0.2Cの電流で、Li電極に対して4.2Vに達するまで定電流充電した。12時間静置後、充放電装置からパウチセルを外し、エスペック社製小型高温チャンバーST−110中で85℃、72時間保温し加速試験を行った。室温に戻した後、アルファミラージュ社製高精度電子比重計MDS−300によりパウチセルの体積を測定した。パウチセル作製直後の体積を引くことにより、加速試験によるガス発生量を求めた。
試験2−6および試験3−4のホスホニウム塩(表1参照)およびベース電池について、試験1−1と同様にして加速試験によるガス発生量を求めた。
図3は、ベース電池、試験1−3、試験2−6、試験3−4について、加速試験によるガス発生量を示すグラフである。同図では、三つの試料の試験結果の平均値および標準偏差を示している。同図に示すように、試験1−3、試験2−6および試験3−4のいずれにおいても、活物質の表面に電解質を付着させることにより、ガス発生を抑制することができた。このように、天然黒鉛電極(負極)およびNCA電極(正極)のいずれにおいても、充放電時における反応による副反応生成物としてのガス発生が抑制されていた。この結果から、これら試験の実施例では、電解質が活物質の表面全体を覆っていることが分かる。
本発明の複合体によれば、活物質の表面に電解質を付着させることにより、非水系電解液と活物質との界面抵抗を低下させることができる。したがって、本発明は、例えば、充放電に伴う非水系電解液の分解が抑制されたサイクル特性の良好なリチウムイオン二次電池、キャパシタなどの蓄電体として利用できる。

Claims (13)

  1. リチウムイオンを吸蔵、放出可能な活物質の表面に電解質が付着していることを特徴とする複合体。
  2. 前記電解質が、一種または二種以上のホスホニウム塩を含有する請求項1に記載の複合体。
  3. 前記ホスホニウム塩が下記の式(1)で表される請求項2に記載の複合体。
    (式(1)中、R、R、Rは、それぞれ独立して、C〜Cのアルキル基を示し、Rは−(CH)n−O−(CH)m−CH、−(CH)n−CN、−(CH)n−CH=CH−R、−(CH)n−O−C−(O)−RまたはC〜Cのアルキル基を示す。ただし、RはHまたはC1〜C5のアルキル、RはC1〜C5のアルキル、n=1〜5、m=0〜5である。Xは、アニオンである。)
  4. 前記式(1)中のXが、ヘキサフルオロリン酸アニオン、ジフルオロ(オキサレート)ボレートアニオンまたはビス(オキサレート)ボレートアニオンからなる群より選ばれる一種または二種以上である請求項3に記載の複合体。
  5. 前記活物質100質量部に対して、前記電解質が0.5〜5.0質量部である請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合体。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合体を有することを特徴とする負極。
  7. 前記電解質が、下記の式(1)で表されるホスホニウム塩であり、
    (式(1)中、R、R、Rは、それぞれ独立して、C〜Cのアルキル基を示し、Rは−(CH)n−O−(CH)m−CH、−(CH)n−CN、−(CH)n−CH=CH−R、−(CH)n−O−C−(O)−RまたはC〜Cのアルキル基を示す。ただし、RはHまたはC1〜C5のアルキル、RはC1〜C5のアルキル、n=1〜5、m=0〜5である。Xは、アニオンである。)
    前記式(1)中のXは、ヘキサフルオロリン酸アニオン、ジフルオロ(オキサレート)ボレートアニオンまたはビス(オキサレート)ボレートアニオンからなる群より選ばれる一種または二種以上であり、
    前記活物質が黒鉛である請求項6に記載の負極。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合体を有することを特徴とする正極。
  9. 前記電解質が、下記の式(1)で表されるホスホニウム塩であり、
    (式(1)中、R、R、Rは、それぞれ独立して、C〜Cのアルキル基を示し、Rは−(CH)n−O−(CH)m−CH、−(CH)n−CN、−(CH)n−CH=CH−R、−(CH)n−O−C−(O)−RまたはC〜Cのアルキル基を示す。ただし、RはHまたはC1〜C5のアルキル、RはC1〜C5のアルキル、n=1〜5、m=0〜5である。Xは、アニオンである。)
    前記式(1)中のXがジフルオロ(オキサレート)ボレートアニオンであり、
    前記活物質がニッケルコバルトアルミ酸リチウムである請求項8に記載の正極。
  10. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合体を有することを特徴とする蓄電体。
  11. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合体を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  12. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合体を有することを特徴とするキャパシタ。
  13. リチウムイオンを吸蔵、放出可能な活物質の表面に電解質を付着させる複合化工程を備えていることを特徴とする複合体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023200238A1 (ko) * 2022-04-12 2023-10-19 주식회사 엘지에너지솔루션 리튬 이차전지
FR3141939A1 (fr) * 2022-11-16 2024-05-17 Solvionic Sel de mono(2-cyanoethyl)triorganophosphonium asymetrique non-aromatique, son procede de synthese ainsi que son utilisation en tant que compose d’electrolyte, en tant que lubrifiant et additif de lubrifiant, en tant qu’agent de capture de gaz, en tant que solvant pour catalyse et en tant qu’agent de modification de surface par chimie click
FR3142042A1 (fr) 2022-11-16 2024-05-17 Solvionic Compose a base de sel de (2-cyanoethyl)phosphonium, electrolyte et batterie le comprenant

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