JP2018055900A - 蓄電素子及び蓄電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電極体の接続部材の構造の簡易化し、製造が比較的容易な蓄電素子及び蓄電装置を提供する。【解決手段】蓄電素子は、第一方向に積層された極板を含む電極体と、前記電極体の端部を囲む周囲壁を含む容器と、前記周囲壁の内表面から延出し且つ前記電極体の前記端部が接続される導電性の接続部材とを備える。【選択図】図3
Description
本開示は、電極体を備える蓄電素子及び蓄電素子を備える蓄電装置に関する。
リチウムイオン二次電池等の蓄電素子には、正極板と負極板とが重ねられて形成される電極体を備えるものがある。例えば、特許文献1には、極板が積層された電極体を容器内に備える二次電池が開示されている。特許文献1に記載される二次電池では、電極体は、電池外装缶と、外装缶の開口を閉じる封口板とに収容されている。封口板には、正極端子及び負極端子が配設され、正極端子及び負極端子はそれぞれ、電極体の正極板及び負極板と、集電部材を介して電気的に接続される。
特許文献1に記載される二次電池は、集電部材の形状が比較的複雑なため、製造が容易とはいえない。また、集電部材を比較的複雑な形状に加工するための工程が必要であり、そのためのコストも必要となる。
本開示は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、集電部材のような電極体の接続部材の構造を簡易化し、製造が比較的容易な蓄電素子及び蓄電素子を備える蓄電装置を提供する。
本開示の一態様に係る蓄電素子は、第一方向に積層された極板を含む電極体と、前記電極体の端部を囲む周囲壁を含む容器と、前記周囲壁の内表面から延出し且つ前記電極体の前記端部が接続される導電性の接続部材とを備える。
本開示の一態様に係る蓄電装置は、複数の前記蓄電素子を含み、前記複数の蓄電素子が、前記周囲壁を互いに接触させて配置される。
本開示に係る蓄電素子等によれば、電極体の接続部材の構造を簡易化し製造を比較的容易にすることが可能になる。
まず、本開示の一態様に係る蓄電素子は、第一方向に積層された極板を含む電極体と、前記電極体の端部を囲む周囲壁を含む容器と、前記周囲壁の内表面から延出し且つ前記電極体の前記端部が接続される導電性の接続部材とを備える。
前記接続部材は、前記第一方向と略垂直な方向に延在し且つ前記電極体の前記端部と接続される接続面を有してもよい。
前記周囲壁は、対向する一対の壁部を有し、前記接続面は、前記第一方向における前記壁部間の中央付近に位置してもよい。
前記周囲壁は、対向する一対の壁部を有し、前記接続面は、前記第一方向における前記壁部間の中央付近に位置してもよい。
前記接続部材は、前記周囲壁内で互いに離れて配置される前記接続面をそれぞれ有する第一接続部材及び第二接続部材を含み、前記第一接続部材及び前記第二接続部材は、前記電極体の前記端部と接続されてもよい。
前記第一接続部材及び前記第二接続部材は、前記第一方向で、前記電極体の前記端部を挟むように配置されてもよい。
前記第一接続部材及び前記第二接続部材は、前記第一方向視で互いに異なる位置で、前記電極体の前記端部と接合されてもよい。
前記第一接続部材における前記端部との接合部は、前記第二接続部材における前記端部との接触部分と前記第一方向において対向する位置からずれていてもよい。
前記接続部材は、前記周囲壁と接続される基部を有し、前記第一接続部材、前記第二接続部材及び前記基部は一体的に形成されていてもよい。
前記第一接続部材及び前記第二接続部材は、前記第一方向で、前記電極体の前記端部を挟むように配置されてもよい。
前記第一接続部材及び前記第二接続部材は、前記第一方向視で互いに異なる位置で、前記電極体の前記端部と接合されてもよい。
前記第一接続部材における前記端部との接合部は、前記第二接続部材における前記端部との接触部分と前記第一方向において対向する位置からずれていてもよい。
前記接続部材は、前記周囲壁と接続される基部を有し、前記第一接続部材、前記第二接続部材及び前記基部は一体的に形成されていてもよい。
本開示の一態様に係る蓄電装置は、複数の前記蓄電素子を含み、前記複数の蓄電素子が、前記周囲壁を互いに接触させて配置される。
次いで、以下において、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態及び変形例に係る蓄電素子及び蓄電装置について説明する。なお、以下で説明する実施の形態及び変形例は、いずれも本開示の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態及び変形例で示される数値、形状、材料、構成要素、並びに構成要素の配置位置及び接続形態等は、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態及び変形例における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、添付の図面における各図は、模式的な図であり、必ずしも厳密に図示されたものでない。さらに、各図において、同一又は同様な構成要素については同じ符号を付している。また、以下の実施の形態の説明において、略平行、略直交のような「略」を伴った表現が、用いられる場合がある。例えば、略平行とは、完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行である、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。他の「略」を伴った表現についても同様である。
[実施の形態]
実施の形態に係る蓄電素子100の構成を説明する。図1は、実施の形態に係る蓄電素子100の外観を模式的に示す斜視図である。図1に示されるように、蓄電素子100は、扁平な直方体状の外形を有している。蓄電素子100は、充放電可能な二次電池である。例えば、蓄電素子100は、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。しかしながら、蓄電素子100は、非水電解質二次電池に限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよく、使用者が充電しなくても蓄えられた電気を使用できる一次電池であってもよく、キャパシタであってもよい。
実施の形態に係る蓄電素子100の構成を説明する。図1は、実施の形態に係る蓄電素子100の外観を模式的に示す斜視図である。図1に示されるように、蓄電素子100は、扁平な直方体状の外形を有している。蓄電素子100は、充放電可能な二次電池である。例えば、蓄電素子100は、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。しかしながら、蓄電素子100は、非水電解質二次電池に限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよく、使用者が充電しなくても蓄えられた電気を使用できる一次電池であってもよく、キャパシタであってもよい。
図2は、図1の蓄電素子100の分解斜視図である。図1及び図2を参照すると、蓄電素子100は、扁平な直方体状の容器2と、容器2の中に収容される電極体1とを備えている。容器2は、矩形筒状の第一容器部20と、第一容器部20の軸方向の端部20a及び20bそれぞれの細長な矩形状の開口を塞ぐ有底角筒状の第二容器部30及び第三容器部40とを備えている。第二容器部30は、矩形筒状の側壁31と、側壁31の軸方向の一方の端部の開口を塞ぐ矩形板状の底壁32とを有している。第三容器部40は、矩形筒状の側壁41と、側壁41の軸方向の一方の端部の開口を塞ぐ矩形板状の底壁42とを有している。本実施の形態では、側壁31及び41はそれぞれ、底壁32及び42と別個の部材であるが、底壁32及び42と一体的に形成されていてもよい。第二容器部30及び第三容器部40はそれぞれ、側壁31及び41によって、端部20a及び20bの近傍で第一容器部20の外周全体を外側から覆うように、第一容器部20に組み付けられる。ここで、側壁31及び41は、周囲壁の一例である。
第一容器部20は、その外周方向で幅広である2つの対向する長側壁と、その外周方向で幅狭である2つの対向する短側壁とを有している。同様に、第二容器部30の側壁31及び第三容器部40の側壁41はいずれも、その外周方向で幅広である2つの対向する長側壁と、その外周方向で幅狭である2つの対向する短側壁とを有している。具体的には、第一容器部20、第二容器部30の側壁31及び第三容器部40の側壁41のそれぞれにおいて、第二容器部30から第三容器部40に向かって見たとき、長側壁の長さは、短側壁よりも大きい。第一容器部20、第二容器部30及び第三容器部40は、長側壁同士を隣り合わせ且つ短側壁同士を隣り合わせて、互いに組み付けられる。
ここで、以下、底壁32及び42が対向する方向(側壁31及び41の軸方向)をX軸方向とし、第一容器部20並びに側壁31及び41の長側壁が対向する方向をY軸方向とし、第一容器部20並びに側壁31及び41の短側壁が対向する方向をZ軸方向として、説明を行う場合がある。
第一容器部20は、いかなる材料で構成されてもよく、剛性を有していても有していなくてもよい。第一容器部20は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの樹脂等の電気的な絶縁性を有する材料で構成されてもよい。第一容器部20は、金属等の導電性を有する材料で構成されてもよい。この場合、第一容器部20と第二容器部30及び第三容器部40との間に、電気的な絶縁材が配設されてもよい。また、第一容器部20の全てが、電気的な絶縁性を有する材料又は導電性を有する材料で構成されていなくてもよい。例えば、第一容器部20は、金属等の導電性を有する部材を樹脂等でコーティングした材料で構成されてもよい。具体的には、例えば、アルミニウム等の金属層をPE又はPP等の樹脂層で挟んだ多層構造のパウチ(ラミネート)が、第一容器部20の構成材として挙げられる。
本実施の形態では、第二容器部30及び第三容器部40は、導電性を有し、蓄電素子100の電極端子としての機能を有する。具体的には、第二容器部30は、蓄電素子100の正極端子としての機能を有し、第三容器部40は、蓄電素子100の負極端子としての機能を有する。第二容器部30及び第三容器部40は、導電性を有する材料で構成され、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、ニッケルメッキ鉄等の金属で構成され得る。
第二容器部30の側壁31の内側には、正極集電部材50が配設されている。正極集電部材50には、電極体1の後述する正極板が接続される。正極集電部材50は、側壁31及び底壁32のいずれに固定されていてもよい。正極集電部材50は、側壁31の内表面に接触し側壁31の内表面から延出するように配設される。正極集電部材50は、第二容器部30と別個の部材であってもよく、第二容器部30と一体成形されていてもよい。正極集電部材50は、第二容器部30と別個の部材である場合、電極体1の正極板と同様の材料で構成されてもよく、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成されてよい。ここで、正極集電部材50は、接続部材の一例である。
第三容器部40の側壁41の内側には、負極集電部材60が配設されている。負極集電部材60は、正極集電部材50と同様の構成を有している。負極集電部材60には、電極体1の後述する負極板が接続される。負極集電部材60は、側壁41及び底壁42のいずれに固定されていてもよい。負極集電部材60は、側壁41の内表面に接触し側壁41の内表面から延出するように配設される。負極集電部材60は、第三容器部40と別個の部材であってもよく、第三容器部40と一体成形されていてもよい。負極集電部材60は、第三容器部40と別個の部材である場合、電極体1の負極板と同様の材料で構成されてよく、例えば、銅又は銅合金で構成されてよい。ここで、負極集電部材60は、接続部材の一例である。
電極体1は、電気を蓄積可能な蓄電要素である。電極体1は、正極側の極板である正極板と、負極側の極板である負極板と、正極板及び負極板の間に介在するシート状のセパレータとを備える。本実施の形態では、電極体1は、複数の正極板、複数の負極板及び複数のセパレータが多重に積層される積層型電極体である。しかしながら、電極体1は、シート状の正極板と、シート状の負極板と、シート状のセパレータとが、一緒に巻回される巻回型電極体であってもよく、重ねられた一組又は二組以上の正極板、負極板及びセパレータを複数回折り曲げて形成されるZ型の電極体であってもよい。
本実施の形態では、電極体1は、扁平な直方体状の外形を有しているが、電極体1の形状はいかなる形状であってもよい。電極体1は、正極板、負極板及びセパレータの積層方向を、X軸方向に対して略垂直にして、第一容器部20内に収容される。電極体1は、第一容器部20の4つの側壁のうちの2つの長側壁に、正極板、負極板及びセパレータが向きあうように、第一容器部20内に収容される。
正極板は、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属からなる集電箔である矩形状の正極基材と、正極基材上に塗工等の方法で形成された正極活物質層とを含む。負極板は、銅、銅合金等の金属からなる集電箔である矩形状の負極基材と、負極基材上に塗工等の方法で形成された負極活物質層とを含む。正極活物質層に用いられる正極活物質又は負極活物質層に用いられる負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な正極活物質又は負極活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。セパレータは、樹脂等の電気的な絶縁性を有する材料からなる微多孔性のシートである。
電極体1では、複数の正極板は、第二容器部30側で、複数の負極板よりも突出して配置され、複数の負極板は、第三容器部40側で、複数の正極板よりも突出して配置されている。複数の正極板における負極板よりも突出する部分は、正極活物質層非形成部11を形成し、複数の負極板における正極板よりも突出する部分は、負極活物質層非形成部12を形成する。正極活物質層非形成部11では、正極基材に正極活物質層が形成されず、その縁に沿って帯状に露出した正極基材のみが積層している。負極活物質層非形成部12では、負極基材に負極活物質層が形成されず、その縁に沿って帯状に露出した負極基材のみが積層している。正極活物質層非形成部11及び負極活物質層非形成部12は、電極体1の対向する2つの端部を構成する。正極活物質層非形成部11は、正極集電部材50と、溶接、かしめ接合等の接合方法で接続され、負極活物質層非形成部12は、負極集電部材60と、溶接、かしめ接合等の接合方法で接続される。なお、上記かしめ接合では、2つの部材が共に塑性変形されることによって互いに接合される。また、電極体1が、巻回型の電極体である場合、正極板及び負極板は、それぞれ、1枚で構成されていてもよい。
図2及び図3を参照して、正極集電部材50の構成を説明する。なお、図3は、図1の蓄電素子100の第二容器部30を底壁32に沿う面で切断した断面を、方向IIIで見た断面図である。なお、負極集電部材60は、正極集電部材50と同様の構成を有するため、負極集電部材60の構成の詳細な説明を省略する。本実施の形態では、正極集電部材50は、1つの連続する部材で形成され、第二容器部30とは別個の部材として形成されている。しかしながら、正極集電部材50は、複数の部材を連結して構成されてもよく、第二容器部30と一体的に構成されていてもよい。
正極集電部材50は、第二容器部30の側壁31の内周側の表面に取り付けられ、この表面から側壁31の内方へ延出している。正極集電部材50は、側壁31に、溶接、接着、かしめ接合、ねじ締結、嵌合等の種々の接合方法で取り付けられ得る。具体的には、正極集電部材50は、側壁31の長側壁31aの内周側の表面である内表面31aaに取り付けられている。なお、側壁31は、上述したように、第一容器部20と同様に、2つの対向する長側壁31a及び31cと、2つの対向する短側壁31b及び31dとで構成されている。ここで、長側壁31a及び31cは、対向する一対の壁部の一例である。
正極集電部材50は、長側壁31aに固定される2つの固定部50bと、2つの固定部50bの間に位置する接続部50aと、接続部50aの両端をそれぞれ固定部50bに接続する2つの立ち上がり部50cとを一体的に含む。接続部50aは、固定部50bよりも長側壁31c側にシフトしてつまりずれて位置している。2つの固定部50bは、正極集電部材50の両端部に位置している。2つの固定部50bは、平板状の形状を有し、短側壁31b及び31dそれぞれから長側壁31aの中央に向かって、長側壁31aの長手方向(Z軸方向)に沿って延びる。
接続部50aは、平板状の形状を有している。接続部50aは、長側壁31a及び31cの間の中間付近に位置し、長側壁31aの長手方向に沿って長側壁31a及び31cと略平行に延びる。2つの立ち上がり部50cはそれぞれ、2つの固定部50bの接続部50a側の端部から固定部50bと略垂直に立ち上がって、接続部50aの両端に接続する。固定部50bに対して立ち上がり部50cがなす角度は、垂直に限定されず、いかなる角度であってもよい。そして、接続部50aは、長側壁31aから長側壁31cに向かって固定部50bから突出するように形成されている。つまり、接続部50aは、長側壁31cに向いた平坦な接続面50aaを形成している。本実施の形態では、接続面50aaは、長側壁31aの内表面31aa及び長側壁31cの内表面31caと略平行に延在し、内表面31aa及び31caの間の中央付近に位置する。上述のような正極集電部材50は、例えば、鋳造によっても形成され得るが、プレス加工等の加工方法を用いて平板を曲げ加工することによっても形成され得る。
また、電極体1は、その正極活物質層非形成部11がその積層方向で正極集電部材50の接続面50aaに対面するように、配置される。つまり、正極活物質層非形成部11の積層方向が接続面50aaと略垂直になる。そして、正極活物質層非形成部11は、積層方向に束ねられ、接続面50aa上で正極集電部材50の接続部50aに接合される。正極活物質層非形成部11は、超音波溶接又は抵抗溶接などの溶接、かしめ接合等の接合方法で、接続部50aに複数の位置で接合されて固定され、この際、複数の接合部70が形成される。なお、図3に示す例では、2つの接合部70が形成されている。接合部70は、溶接により溶けた材料が一体化している部分、かしめにより材料が変形して一体化している部分等である。これにより、正極活物質層非形成部11は、第二容器部30の側壁31に囲まれた状態で、正極集電部材50と接合され、正極集電部材50を介して第二容器部30と電気的に接続される。
接続面50aaは、長側壁31a及び31c間の中央付近に位置している。これにより、正極活物質層非形成部11は、その積層方向の中央付近で集束されて固定されている。このため、電極体1では、正極活物質層非形成部11が長側壁31a又は31c側に偏った位置で集束されて固定されている場合よりも、正極基材に作用する引張力が低く抑えられ、正極基材及び接合部70の損傷の発生が抑制できる。さらに、積層方向の中央付近で集束される正極活物質層非形成部11の接続部50aへの接合も、容易に且つ確実に実施することが可能である。
また、図4に示すように、複数の蓄電素子100は、蓄電装置101を構成し得る。なお、図4は、実施の形態に係る蓄電素子100を備える蓄電装置101を概略的に示す斜視図である。図4では、蓄電装置101内に収容されている蓄電素子100を実線で示し、蓄電装置101の外装の外形を一点鎖線で示している。
蓄電装置101は、蓄電モジュールとも呼ばれる。蓄電装置101は、複数の蓄電素子100を備える装置である。蓄電装置101は、並べて配置された複数の蓄電ユニット102、具体的には、図4では4つの蓄電ユニット102を備える。なお、図4では、蓄電ユニット102の外装の外形は、破線で示されている。各蓄電ユニット102は、例えば、図4に示すように一列に配列され且つ互いに電気的に接続された複数の蓄電素子100によって、構成される。なお、図4では、蓄電ユニット102は、4つの蓄電素子100を備える。各蓄電ユニット102において、複数の蓄電素子100は、互いに直列に接続されても並列に接続されてもよい。各蓄電ユニット102では、複数の蓄電素子100は、それぞれが正極端子及び負極端子を構成する第二容器部30及び第三容器部40を互いに接触させて並べられることによって、互いに電気的に接続される。このため、蓄電素子100の電極端子間を接続するバスバー等の電気的な接続部材が不要である。また、複数の蓄電ユニット102は、互いに直列に接続されても並列に接続されてもよい。上述の構成によって、複数の蓄電素子100が、1つの蓄電ユニット102として使用され、蓄電ユニット102の数量及び配列が適宜選択されることによって、蓄電装置101に必要な電気容量、蓄電装置101に設定される種々の形状及び寸法等への対応が可能である。複数の蓄電素子100を備え且つ高出力である蓄電装置101は、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)、無人搬送車(AGV)等の車両用電源として車両に搭載することもできる。
上述したように、本実施の形態に係る蓄電素子100は、第一方向に積層された極板を含む電極体1と、電極体1の端部としての正極活物質層非形成部11を囲む周囲壁としての第二容器部30の側壁31を含む容器2と、側壁31の内表面31aaから延出し且つ正極活物質層非形成部11が接続される導電性の接続部材としての正極集電部材50とを備える。
上述の構成において、側壁31の内側にある電極体1の端部の正極活物質層非形成部11と、側壁31の内表面31aaから延出する正極集電部材50とが接続される。したがって、正極集電部材50の構造が比較的簡易にできる。正極集電部材50の構造が比較的簡易であるため、正極集電部材50及び蓄電素子100の製造が容易となり、コストも抑制できる。また、正極集電部材50の位置を調節することによって、正極集電部材50との接続に起因して正極活物質層非形成部11の正極板に生じる引張力の抑制が可能である。これにより、正極活物質層非形成部11の集束が容易になり、正極活物質層非形成部11と正極集電部材50との接続も容易になる。また、正極集電部材50との接続の際及び接続後における電極体1の正極板の損傷の発生も抑えられる。よって、正極集電部材50と電極体1との接続を安定化することも可能になる。なお、第三容器部40及び負極集電部材60も、第二容器部30及び正極集電部材50による上述の構成及び効果と同様の構成を有し、同様の効果を奏し得る。
実施の形態に係る蓄電素子100において、正極集電部材50は、極板の積層方向である第一方向と略垂直な方向に延在し且つ電極体1の正極活物質層非形成部11と接続される接続面50aaを有する。上述の構成において、接続面50aaで正極集電部材50と接続される正極活物質層非形成部11のねじれが抑制される。よって、正極集電部材50との接続に起因して電極体1の正極板に生じる引張力の抑制が可能である。なお、負極集電部材60も、正極集電部材50による上述の構成及び効果と同様の構成を有し、同様の効果を奏し得る。
実施の形態に係る蓄電素子100において、第二容器部30の側壁31は、対向する一対の壁部としての長側壁31a及び31cを有し、接続面50aaは、極板の積層方向である第一方向における長側壁31a及び31c間の中央付近に位置する。上述の構成において、電極体1の正極活物質層非形成部11は、第一方向で偏った配置状態で、正極集電部材50と接続されることが抑制される。正極活物質層非形成部11が上記の偏った配置状態にあるとき、正極活物質層非形成部11の正極板に生じる引張力が大きくなり、正極集電部材50との接続不良、正極板の損傷等が発生する可能性がある。なお、第三容器部40及び負極集電部材60も、第二容器部30及び正極集電部材50による上述の構成及び効果と同様の構成を有し、同様の効果を奏し得る。
また、本実施の形態に係る蓄電装置101は、複数の蓄電素子100を含み、複数の蓄電素子100が、第二容器部30の側壁31及び第三容器部40の側壁41を互いに接触させて配置される。上述の構成において、複数の蓄電素子100は、それぞれの第二容器部30の側壁31及び第三容器部40の側壁41を互いに接触させることによって、互いに電気的に接続される。つまり、複数の蓄電素子100を電気的に接続するための追加の構造が不要である。よって、蓄電装置101の構造の簡易化が可能である。
[変形例1]
以下、図5を参照して、実施の形態の変形例1に係る蓄電素子を説明する。図5は、変形例1に係る蓄電素子を図3と同様に示す断面図である。変形例1に係る蓄電素子では、正極集電部材及び負極集電部材がそれぞれ、実施の形態に係る蓄電素子100の正極集電部材50及び負極集電部材60を2つに分割した構成を有している。変形例1に係る蓄電素子でも、正極集電部材及び負極集電部材は同様の構成を有しているため、正極集電部材の構成のみを説明し、負極集電部材の説明を省略する。さらに、変形例1に係る正極集電部材について、実施の形態と異なる点を中心に説明し、実施の形態と同様の点の説明を省略する。
以下、図5を参照して、実施の形態の変形例1に係る蓄電素子を説明する。図5は、変形例1に係る蓄電素子を図3と同様に示す断面図である。変形例1に係る蓄電素子では、正極集電部材及び負極集電部材がそれぞれ、実施の形態に係る蓄電素子100の正極集電部材50及び負極集電部材60を2つに分割した構成を有している。変形例1に係る蓄電素子でも、正極集電部材及び負極集電部材は同様の構成を有しているため、正極集電部材の構成のみを説明し、負極集電部材の説明を省略する。さらに、変形例1に係る正極集電部材について、実施の形態と異なる点を中心に説明し、実施の形態と同様の点の説明を省略する。
図5に示されるように、変形例1に係る正極集電部材250は、第二容器部30の側壁31の内側に配置される第一正極集電部材251及び第二正極集電部材252によって構成される。ここで、第一正極集電部材251及び第二正極集電部材252はそれぞれ、第一接続部材及び第二接続部材の一例である。
第一正極集電部材251及び第二正極集電部材252は、Z軸方向で互いに離れて配置されている。第一正極集電部材251及び第二正極集電部材252はそれぞれ、長側壁31aに固定される固定部251b及び252bと、固定部251b及び252bよりも長側壁31c側にシフトして位置する接続部251a及び252aと、接続部251a及び252aの一端を固定部251b及び252bに接続する立ち上がり部251c及び252cとを一体的に含む。側壁31の軸方向に見たときの第一正極集電部材251及び第二正極集電部材252の形状は、Z形状である。接続部251a及び252aはそれぞれ、固定部251b及び252bよりも長側壁31aの中央側に位置している。接続部251a及び252aはそれぞれ、長側壁31cに向いた平坦な接続面251aa及び252aaを形成している。本変形例では、接続面251aa及び252aaは、長側壁31a及び31cと略平行に延在し、長側壁31a及び31c間の中央付近に位置する。接続面251aa及び252aaは、Z軸方向で互いに離れて位置すると共に、略同一平面上に位置する。
電極体1の正極活物質層非形成部11は、積層方向に1つに束ねられ、接続面251aa及び252aa上で接続部251a及び252aに接合される。図5に示す例では、正極活物質層非形成部11の接合部70は、接続部251a及び252aそれぞれに1つ形成されているが、複数形成されてもよい。また、接続面251aa及び252aa上で、接合部70は、Z軸方向で、互いに異なる位置で形成されているが、X軸方向では互いに同一の位置に形成されてもよく異なる位置に形成されてもよい。そして、正極活物質層非形成部11は、第一正極集電部材251及び第二正極集電部材252を介して側壁31つまり第二容器部30と電気的に接続される。
また、変形例1に係る蓄電素子のその他の構成は、実施の形態に係る蓄電素子100と同様であるため、その他の説明を省略する。さらに、変形例1に係る蓄電素子は、実施の形態に係る蓄電素子100と同様の効果を奏する。なお、変形例1に係る蓄電素子では、正極集電部材250は、第二容器部30の側壁31内で互いに離れて配置される接続面251aa及び252aaをそれぞれ有する第一接続部材としての第一正極集電部材251及び第二接続部材としての第二正極集電部材252を含む。そして、第一正極集電部材251及び第二正極集電部材252は、電極体1の正極活物質層非形成部11と接続される。例えば、1つの束ねられた正極活物質層非形成部11が、2つ以上の箇所において、超音波溶接のような振動を伴う接合方法で1つの正極集電部材と接合される場合、接合の際の振動が、接合済みの接合部70の状態に好ましくない影響を与える可能性がある。複数の接合箇所を第一正極集電部材251及び第二正極集電部材252に配分することによって、複数の接合が相互に与え得る好ましくない影響の抑制が可能になる。さらに、正極集電部材を複数に分割することによって、正極集電部材の小型化が可能になる。なお、変形例1に係る蓄電素子の負極集電部材も、正極集電部材250による上述の構成及び効果と同様の構成を有し、同様の効果を奏し得る。
[変形例2]
以下、図6を参照して、実施の形態の変形例2に係る蓄電素子を説明する。図6は、実施の形態の変形例2に係る蓄電素子を図3と同様に示す断面図である。変形例2に係る蓄電素子では、正極集電部材及び負極集電部材がそれぞれ、変形例1に係る蓄電素子と同様に、互いに離れた2つの場所に配置されている。さらに、変形例2に係る蓄電素子の正極集電部材及び負極集電部材はそれぞれ、電極体1の正極活物質層非形成部11及び負極活物質層非形成部12をその積層方向の両側から挟むように設けられる。変形例2に係る蓄電素子でも、正極集電部材及び負極集電部材は同様の構成を有しているため、正極集電部材の構成のみを説明し、負極集電部材の説明を省略する。さらに、変形例2に係る正極集電部材について、実施の形態及び変形例1と異なる点を中心に説明する。
以下、図6を参照して、実施の形態の変形例2に係る蓄電素子を説明する。図6は、実施の形態の変形例2に係る蓄電素子を図3と同様に示す断面図である。変形例2に係る蓄電素子では、正極集電部材及び負極集電部材がそれぞれ、変形例1に係る蓄電素子と同様に、互いに離れた2つの場所に配置されている。さらに、変形例2に係る蓄電素子の正極集電部材及び負極集電部材はそれぞれ、電極体1の正極活物質層非形成部11及び負極活物質層非形成部12をその積層方向の両側から挟むように設けられる。変形例2に係る蓄電素子でも、正極集電部材及び負極集電部材は同様の構成を有しているため、正極集電部材の構成のみを説明し、負極集電部材の説明を省略する。さらに、変形例2に係る正極集電部材について、実施の形態及び変形例1と異なる点を中心に説明する。
図6に示されるように、変形例2に係る正極集電部材350は、第二容器部30の側壁31の内側に配置され、電極体1の正極活物質層非形成部11をZ軸方向の両端付近で挟むように構成されている。正極集電部材350は、正極活物質層非形成部11の一方の端部付近を挟むように配置される第一正極集電部材351及び第二正極集電部材352と、正極活物質層非形成部11の他方の端部付近を挟むように配置される第三正極集電部材353及び第四正極集電部材354とによって構成されている。すなわち、第一正極集電部材351と第二正極集電部材352とは、Y軸方向で互いに対向して配置されている。また、第三正極集電部材353と第四正極集電部材354とは、Y軸方向で互いに対向して配置されている。第一正極集電部材351及び第二正極集電部材352は、Z軸方向で、第三正極集電部材353及び第四正極集電部材354から離れて配置されている。ここで、第一正極集電部材351及び第三正極集電部材353は、第一接続部材の一例であり、第二正極集電部材352及び第四正極集電部材354は、第二接続部材の一例である。
第一正極集電部材351及び第三正極集電部材353は、同様の形状及び寸法で形成され、L字状の形状を有している。第二正極集電部材352及び第四正極集電部材354は、同様の形状及び寸法で形成され、L字状の形状を有している。第一〜第四正極集電部材351、352、353及び354はそれぞれ、平板状の固定部351b、352b、353b及び354bと、固定部と垂直に延在する平板状の接続部351a、352a、353a及び354aとを一体的に含む。
第一正極集電部材351及び第二正極集電部材352について、固定部351b及び352bは、短側壁31dに固定されている。接続部351a及び352aは、長側壁31a及び31c間の中間付近で、短側壁31dから短側壁31bに向かって、互いに略平行に且つ互いに間隔をあけて延びる。本変形例では、接続部351a及び352aは、長側壁31a及び31cとも略平行に延びる。接続部351aは、接続部352aよりも短側壁31bに向かって突出して延びる。第一正極集電部材351及び第二正極集電部材352は、接続部351a及び352aの互いに対向する接続面351aa及び352aaの間で、正極活物質層非形成部11をその積層方向両側から挟む。さらに、接続部352aよりもZ軸方向に突出する接続部351aの接続面351aa上で、正極活物質層非形成部11が接続部351aに接合され、接合部70が形成される。このとき、正極活物質層非形成部11は、長側壁31a及び31c間の中間付近に位置する。なお、本変形例では、接続面351aa及び352aaは、長側壁31a及び31cと略平行である。
同様に、第三正極集電部材353及び第四正極集電部材354について、固定部353b及び354bは、短側壁31bに固定され、接続部353a及び354aは、短側壁31bから短側壁31dに向かって、互いに略平行に且つ互いに間隔をあけて延びる。本変形例では、接続部353a及び354aは、長側壁31a及び31cとも略平行に延びる。接続部353aは、接続部354aよりも短側壁31dに向かって突出して延びる。正極活物質層非形成部11は、接続部353a及び354aの互いに対向する接続面353aa及び354aaの間で、その積層方向両側から挟まれ、接続部354aよりも突出する接続部353aの接続面353aa上で接続部353aに接合され、接合部70が形成される。このとき、正極活物質層非形成部11は、長側壁31a及び31c間の中間付近に位置する。なお、本変形例では、接続面353aa及び354aaは、長側壁31a及び31cと略平行である。
これにより、接続面351aa及び353aa上の接合部70は、Z軸方向で、互いに異なる位置に位置する。なお、接合部70の位置は、X軸方向で互いに同一であってもよく異なっていてもよい。また、正極活物質層非形成部11は、接合部70によって積層方向の両方向で固定される。このため、接合に伴い正極活物質層非形成部11の正極基材に作用する引張力の偏りが低減している。
第三正極集電部材353は、正極活物質層非形成部11を挟んで第一正極集電部材351と反対側に配置され、第四正極集電部材354は、正極活物質層非形成部11を挟んで第二正極集電部材352と反対側に配置される。これにより、正極活物質層非形成部11は、各正極集電部材による挟持、及び各正極集電部材の接続面による支持によって、Z軸方向で広範囲にわたり且つ正極活物質層非形成部11の積層方向での偏りを低減した保持及び支持を受ける。よって、正極活物質層非形成部11の接合が容易になる。また、接合部70が形成される場所では、正極活物質層非形成部11の片側のみが、接続部351a又は353aによって覆われるため、溶接等による正極活物質層非形成部11の接合が容易である。
また、本変形例では、接続部351a及び354aの接続面351aa及び354aaが略同一平面上に位置し、接続部352a及び353aの接続面352aa及び353aaが略同一平面上に位置する。これにより、正極活物質層非形成部11は、直線的に延在する状態で、接続部351a〜354aに保持される。
また、変形例2に係る蓄電素子のその他の構成は、実施の形態及び変形例1に係る蓄電素子と同様であるため、その他の説明を省略する。さらに、変形例2に係る蓄電素子は、実施の形態及び変形例1に係る蓄電素子と同様の効果を奏する。なお、変形例2に係る蓄電素子では、第一接続部材としての第一正極集電部材351及び第三正極集電部材353と、第二接続部材としての第二正極集電部材352及び第四正極集電部材354とはそれぞれ、電極体1の極板の積層方向である第一方向で、電極体1の正極活物質層非形成部11を挟むように配置される。上述の構成において、第一正極集電部材351及び第二正極集電部材352等は、接合部70での固定に加え、正極活物質層非形成部11を挟むことによる保持もする。よって、正極集電部材350への正極活物質層非形成部11の接続の安定性の向上が可能になる。なお、変形例2に係る蓄電素子の負極集電部材も、正極集電部材350による上述の構成及び効果と同様の構成を有し、同様の効果を奏し得る。
[変形例3]
以下、図7を参照して、実施の形態の変形例3に係る蓄電素子を説明する。図7は、実施の形態の変形例3に係る蓄電素子を図3と同様に示す断面図である。変形例3に係る蓄電素子では、正極集電部材及び負極集電部材がそれぞれ、変形例2に係る蓄電素子と同様に、電極体1の正極活物質層非形成部11及び負極活物質層非形成部12を対向する接続部で挟むが、当該接続部の接続面が、正極活物質層非形成部11及び負極活物質層非形成部12の長手方向(Z軸方向)で互いから部分的にずれて突出するように形成されている。例えば、変形例2に係る蓄電素子では、正極活物質層非形成部11の長手方向で、接続部352aの接続面352aaの全体が、接続部351aの接続面351aaと対向し、接続部354aの接続面354aaの全体が、接続部353aの接続面353aaと対向している。また、変形例3に係る蓄電素子でも、正極集電部材及び負極集電部材は同様の構成を有しているため、負極集電部材の説明を省略する。さらに、変形例3に係る正極集電部材について、実施の形態並びに変形例1及び2と異なる点を中心に説明する。
以下、図7を参照して、実施の形態の変形例3に係る蓄電素子を説明する。図7は、実施の形態の変形例3に係る蓄電素子を図3と同様に示す断面図である。変形例3に係る蓄電素子では、正極集電部材及び負極集電部材がそれぞれ、変形例2に係る蓄電素子と同様に、電極体1の正極活物質層非形成部11及び負極活物質層非形成部12を対向する接続部で挟むが、当該接続部の接続面が、正極活物質層非形成部11及び負極活物質層非形成部12の長手方向(Z軸方向)で互いから部分的にずれて突出するように形成されている。例えば、変形例2に係る蓄電素子では、正極活物質層非形成部11の長手方向で、接続部352aの接続面352aaの全体が、接続部351aの接続面351aaと対向し、接続部354aの接続面354aaの全体が、接続部353aの接続面353aaと対向している。また、変形例3に係る蓄電素子でも、正極集電部材及び負極集電部材は同様の構成を有しているため、負極集電部材の説明を省略する。さらに、変形例3に係る正極集電部材について、実施の形態並びに変形例1及び2と異なる点を中心に説明する。
図7に示されるように、変形例3に係る正極集電部材450は、第二容器部30の側壁31の内側に配置され、変形例2に係る蓄電素子と同様に、4つの正極集電部材、つまり、第一正極集電部材451、第二正極集電部材452、第三正極集電部材453及び第四正極集電部材454によって構成される。第一正極集電部材451、第二正極集電部材452、第三正極集電部材453及び第四正極集電部材454は、変形例1の第一正極集電部材251又は第二正極集電部材252と同様の形状を有している。本変形例では、第一正極集電部材451及び第三正極集電部材453が、同様の形状及び寸法で形成され、第二正極集電部材452及び第四正極集電部材454が、同様の形状及び寸法で形成されている。第一〜第四正極集電部材451、452、453及び454はそれぞれ、接続部451a、452a、453a及び454aと、固定部451b、452b、453b及び454bと、立ち上がり部451c、452c、453c及び454cとを一体的に含む。
第一正極集電部材451及び第二正極集電部材452について、固定部451b及び452bはそれぞれ、長側壁31a及び31cに固定されている。接続部451a及び452aは、長側壁31a及び31c間の中間付近で、Z軸方向で、互いに略平行に且つ間隔をあけて延びる。本変形例では、接続部451a及び452aは、長側壁31a及び31cとも略平行である。接続部451aは、接続部452aよりも短側壁31dから離れて位置している。また、接続部451aの接続面451aaは、短側壁31d側で、接続部452aの接続面452aaの一部と対向している。第一正極集電部材451及び第二正極集電部材452は、接続面451aa及び452aa上で正極活物質層非形成部11を積層方向両側から支持し、接続面451aa及び452aaの間で、正極活物質層非形成部11を挟む。さらに、正極活物質層非形成部11を挟む部分以外で正極活物質層非形成部11が接続部451a及び452aに接合され、接続面451aa及び452aaに接合部70が形成される。このとき、正極活物質層非形成部11は、長側壁31a及び31c間の中間付近に位置する。なお、本変形例では、接続面451aa及び452aaは、長側壁31a及び31cと略平行である。
同様に、第三正極集電部材453及び第四正極集電部材454について、固定部453b及び454bはそれぞれ、長側壁31c及び31aに固定されている。接続部453a及び454aは、長側壁31a及び31c間の中間付近で、短側壁31bから短側壁31dに向かって、互いに略平行に且つ互いに間隔をあけて延びる。本変形例では、接続部453a及び454aは、長側壁31a及び31cとも略平行である。接続部453aは、接続部454aよりも短側壁31bから離れて位置している。接続部453aの接続面453aaは、短側壁31b側で、接続部454aの接続面454aaの一部と対向している。さらに、接続面453aaは、短側壁31d側である先端側の一部で、接続部451aの短側壁31b側である先端側の一部と対向している。第三正極集電部材453及び第四正極集電部材454は、接続面453aa及び454aa上で正極活物質層非形成部11を積層方向両側から支持し、接続面453aa及び454aaの間で、正極活物質層非形成部11を挟む。また、第一正極集電部材451及び第三正極集電部材453は、接続面451aa及び453aaの間で、正極活物質層非形成部11を挟む。さらに、正極活物質層非形成部11を挟む部分以外で正極活物質層非形成部11が接続部453a及び454aに接合され、接続面453aa及び453aa上に接合部70が形成される。このとき、正極活物質層非形成部11は、長側壁31a及び31c間の中間付近に位置する。なお、本変形例では、接続面453aa及び454aaは、長側壁31a及び31cと略平行である。
これにより、接続面451aa〜454aa上の接合部70は、正極活物質層非形成部11の長手方向(Z軸方向)で、互いに異なる位置に位置する。なお、接合部70の位置は、X軸方向で互いに同一であってもよく異なっていてもよい。また、正極活物質層非形成部11は、接合部70によって積層方向の両方向で固定される。このため、接合に伴い正極活物質層非形成部11の正極基材に作用する引張力の偏りが抑制されている。
さらに、接続面451aa〜454aa上の接合部70は、接続部451a〜454aが互いに対向する部位、つまり正極活物質層非形成部11を挟持する部位から、正極活物質層非形成部11の長手方向にずれて位置している。そして、接合部70が形成される場所では、正極活物質層非形成部11の片側のみが、接続部451a〜454aによって覆われる。つまり、各接続部451a〜454a上の接合部70は、当該接合部70が形成される接続部に対向する接続部451a〜454aと、正極活物質層非形成部11の積層方向で対向しない。すなわち、当該接合部70が形成される接続部に対向する接続部451a〜454aが正極活物質層非形成部11と接触する部分と、正極活物質層非形成部11の積層方向で対向しない。よって、溶接等による正極活物質層非形成部11の接合が容易である。さらに、正極活物質層非形成部11は、接続部451a〜454aの支持及び挟持によって、Z軸方向で広範囲にわたり且つ正極活物質層非形成部11の積層方向での偏りが抑制された支持及び保持を受ける。そして、正極活物質層非形成部11は、Z軸方向で接続部452aから接続部454aにわたり、接続部451a〜454aによって、積層方向の少なくとも一方の側から、途切れがなく連続的に支持される。
また、本変形例では、接続部451a及び454aの接続面451aa及び454aaが略同一平面上に位置し、接続部452a及び453aの接続面452aa及び453aaが略同一平面上に位置する。これにより、正極活物質層非形成部11は、直線的に延在する状態で、接続部451a〜454aに保持される。
また、変形例3に係る蓄電素子のその他の構成は、実施の形態並びに変形例1及び2に係る蓄電素子と同様であるため、その他の説明を省略する。さらに、変形例3に係る蓄電素子は、変形例2に係る蓄電素子と同様の効果を奏する。なお、変形例3に係る蓄電素子では、第一接続部材としての第一正極集電部材451及び第二接続部材としての第二正極集電部材452は、電極体1の極板の積層方向で見たとき、互いに異なる位置で、電極体1の正極活物質層非形成部11と接合される。例えば、第一正極集電部材451又は第二正極集電部材452と正極活物質層非形成部11との接合箇所の厚さが大きくなると、接合不良が発生する可能性がある。しかしながら、上述の構成では、第一正極集電部材451、第二正極集電部材452及び正極活物質層非形成部11が同一箇所で共に接合されない。つまり、接合部70では、第一正極集電部材451又は第二正極集電部材452と正極活物質層非形成部11とが接合される。よって、接合箇所の厚さの低減が可能になる。なお、第三正極集電部材453及び第四正極集電部材454についても同様である。さらに、変形例3に係る蓄電素子の負極集電部材も、正極集電部材450による上述の構成及び効果と同様の構成を有し、同様の効果を奏し得る。
また、変形例3に係る蓄電素子では、第一正極集電部材451における正極活物質層非形成部11との接合部70は、第二正極集電部材452における正極活物質層非形成部11との接触部分と、電極体1の極板の積層方向で対向する位置からずれている。上述の構成において、第一正極集電部材451の接合部70が形成される部分では、正極活物質層非形成部11に第二正極集電部材452が接触しない。よって、正極活物質層非形成部11を直接、第一正極集電部材451に接合することができるため、接合が容易になる。また、第三正極集電部材453及び第四正極集電部材454も同様である。さらに、変形例3に係る蓄電素子の負極集電部材も、正極集電部材450による上述の構成及び効果と同様の構成を有し、同様の効果を奏し得る。
[変形例4]
以下、図8を参照して、実施の形態の変形例4に係る蓄電素子を説明する。図8は、実施の形態の変形例4に係る蓄電素子を図3と同様に示す断面図である。変形例4に係る蓄電素子では、正極集電部材及び負極集電部材がそれぞれ、変形例3で電極体1の正極活物質層非形成部11及び負極活物質層非形成部12を挟んでいた部材を一体化した構成を有している。変形例4に係る蓄電素子でも、正極集電部材及び負極集電部材は同様の構成を有しているため、負極集電部材の説明を省略する。さらに、変形例4に係る正極集電部材について、実施の形態及び変形例1〜3と異なる点を中心に説明する。
以下、図8を参照して、実施の形態の変形例4に係る蓄電素子を説明する。図8は、実施の形態の変形例4に係る蓄電素子を図3と同様に示す断面図である。変形例4に係る蓄電素子では、正極集電部材及び負極集電部材がそれぞれ、変形例3で電極体1の正極活物質層非形成部11及び負極活物質層非形成部12を挟んでいた部材を一体化した構成を有している。変形例4に係る蓄電素子でも、正極集電部材及び負極集電部材は同様の構成を有しているため、負極集電部材の説明を省略する。さらに、変形例4に係る正極集電部材について、実施の形態及び変形例1〜3と異なる点を中心に説明する。
図8に示されるように、変形例4に係る正極集電部材550は、第二容器部30の側壁31の内側においてZ軸方向で離れて配置された第一正極集電部材551及び第二正極集電部材552によって、構成されている。第一正極集電部材551は、変形例3に係る蓄電素子の第一正極集電部材451及び第二正極集電部材452をそれぞれの固定部451b及び452bで連結した構成を有している。第二正極集電部材552は、変形例3に係る蓄電素子の第三正極集電部材453及び第四正極集電部材454をそれぞれの固定部453b及び454bで連結した構成を有している。つまり、第一正極集電部材551及び第二正極集電部材552は、同様の構成を有している。
第一正極集電部材551は、変形例3の第一正極集電部材451と、変形例3の第二正極集電部材452と、基部551aとを一体的に含む。基部551aは、第一正極集電部材451の固定部451bの端部と、第二正極集電部材452の固定部452bの端部とを連結する。固定部451b、固定部452b及び基部551aは、長側壁31a、長側壁31c及び短側壁31dにそれぞれ当接し、少なくとも基部551aが短側壁31dに固定される。しかしながら、基部551aではなく、固定部451b及び/又は452bが、側壁31に固定されてもよい。本変形例では、立ち上がり部451c及び452cはそれぞれ、固定部451b及び452bに対して斜めに傾斜しているが、変形例3のように垂直であってもよい。第二正極集電部材552も、変形例3の第三正極集電部材453と、変形例3の第四正極集電部材454と、これらの固定部の端部同士を連結する基部552aとを一体的に含む。
また、変形例4に係る蓄電素子のその他の構成は、実施の形態及び変形例1〜3に係る蓄電素子と同様であるため、その他の説明を省略する。さらに、変形例4に係る蓄電素子は、変形例3に係る蓄電素子と同様の効果を奏する。なお、変形例4に係る蓄電素子では、接続部材としての第一正極集電部材551及び第二正極集電部材552はそれぞれ、側壁31と接続される基部551a及び552aを有している。基部551aは、第一正極集電部材551の他の部位と一体的に形成され、基部552aは、第二正極集電部材552の他の部位と一体的に形成されている。上述の構成において、側壁31に対する第一正極集電部材551の各部位及び第二正極集電部材552の各部位の位置決め及び取り付けが容易になる。
[変形例5]
以下、図9を参照して、実施の形態の変形例5に係る蓄電素子を説明する。図9は、実施の形態の変形例5に係る蓄電素子を図3と同様に示す断面図である。実施の形態に係る蓄電素子100の正極集電部材50及び負極集電部材60では、接続部が立ち上がり部を介して固定部に支持されていたが、変形例5に係る蓄電素子の正極集電部材及び負極集電部材は、接続部が固定部に直接支持される構成を有している。変形例5に係る蓄電素子でも、正極集電部材及び負極集電部材は同様の構成を有しているため、負極集電部材の説明を省略する。さらに、変形例5に係る正極集電部材について、実施の形態及び変形例1〜4と異なる点を中心に説明する。
以下、図9を参照して、実施の形態の変形例5に係る蓄電素子を説明する。図9は、実施の形態の変形例5に係る蓄電素子を図3と同様に示す断面図である。実施の形態に係る蓄電素子100の正極集電部材50及び負極集電部材60では、接続部が立ち上がり部を介して固定部に支持されていたが、変形例5に係る蓄電素子の正極集電部材及び負極集電部材は、接続部が固定部に直接支持される構成を有している。変形例5に係る蓄電素子でも、正極集電部材及び負極集電部材は同様の構成を有しているため、負極集電部材の説明を省略する。さらに、変形例5に係る正極集電部材について、実施の形態及び変形例1〜4と異なる点を中心に説明する。
図9に示されるように、変形例5に係る蓄電素子では、1つの正極集電部材650が、第二容器部30の側壁31の内側に配設されている。正極集電部材650は、長側壁31a及び31c間の中間付近を短側壁31bから短側壁31dにわたって延在する接続部650aと、接続部650aの両端の固定部650b及び650cとを一体的に含む。平板状の固定部650b及び650cは、平板状の接続部650aと略垂直に配置されている。X軸方向で見たときの正極集電部材650の形状は、H形状である。固定部650b及び650cはそれぞれ、短側壁31d及び31bに当接しこれらに固定される。
接続部650aは、Y軸方向の両側に、2つの平坦な接続面650aa及び650abを有する。本変形例では、接続面650aa及び650abは、長側壁31a及び31cと略平行に、Z軸方向に延在する。電極体1の正極活物質層非形成部11は、接続面650aa及び650abのいずれに接合されてもよい。本変形例では、正極活物質層非形成部11は、接続面650aa上で接続部650aに接合され、それにより、複数の接合部70が形成される。
なお、複数の接続部650aが正極集電部材650に形成されてもよく、この場合、複数の接続部650aは、Y軸方向に配列されてもよい。これにより、正極活物質層非形成部11が複数の束に集められる場合でも、接続部650aに接合される正極活物質層非形成部11の正極板に作用する引張力を低く抑えることができる。
また、変形例5に係る蓄電素子のその他の構成は、実施の形態及び変形例1〜4に係る蓄電素子と同様であるため、その他の説明を省略する。さらに、変形例5に係る蓄電素子は、実施の形態に係る蓄電素子100と同様の効果を奏する。
また、変形例5に係る蓄電素子のその他の構成は、実施の形態及び変形例1〜4に係る蓄電素子と同様であるため、その他の説明を省略する。さらに、変形例5に係る蓄電素子は、実施の形態に係る蓄電素子100と同様の効果を奏する。
[変形例6]
以下、図10及び図11を参照して、実施の形態の変形例6に係る蓄電素子を説明する。なお、図10は、変形例6に係る蓄電素子を図2と同様に示す分解斜視図である。図11は、変形例6に係る蓄電素子の断面側面図であり、第一容器部20の長側壁に垂直であり且つ負極端子91を通る蓄電素子の断面を、負極端子91から正極端子81に向かうZ軸方向で見た図である。変形例6に係る蓄電素子300は、実施の形態に係る蓄電素子100において、側壁31及び41を備えずに、底壁32に正極端子81及び負極端子91を備えるように構成されている。変形例6に係る蓄電素子では、第一容器部20が、周囲壁を構成する。
以下、図10及び図11を参照して、実施の形態の変形例6に係る蓄電素子を説明する。なお、図10は、変形例6に係る蓄電素子を図2と同様に示す分解斜視図である。図11は、変形例6に係る蓄電素子の断面側面図であり、第一容器部20の長側壁に垂直であり且つ負極端子91を通る蓄電素子の断面を、負極端子91から正極端子81に向かうZ軸方向で見た図である。変形例6に係る蓄電素子300は、実施の形態に係る蓄電素子100において、側壁31及び41を備えずに、底壁32に正極端子81及び負極端子91を備えるように構成されている。変形例6に係る蓄電素子では、第一容器部20が、周囲壁を構成する。
蓄電素子は、第一容器部20と、第一容器部20の端部20a及び20bそれぞれの開口を塞ぐ端壁としての底壁32及び42とを、容器の構成要素として備えている。以下において、底壁32及び42を端壁とも呼ぶ。電極体1は、実施の形態に係る蓄電素子100の電極体1と同様に、一端に正極活物質層非形成部11を備えるが、一端と反対側の他端に、負極活物質層非形成部12を備えず、負極タブ束12aを備える。負極タブ束12aは、各負極板の負極基材の上記他端側の端部から一体的に突出する箔片状のタブの集合体である。各タブは、負極活物質層が形成されていない負極基材によって構成される。電極体1は、正極活物質層非形成部11を端壁42と対向させ、負極タブ束12aを端壁32と対向させる向きで、第一容器部20内に収容される。
蓄電素子は、端壁32に正極端子81及び負極端子91を備えている。正極端子81及び負極端子91は、端壁32の長手方向の両端付近に配置されている。正極端子81は、端壁32と一体的に形成されており、端壁32から外方へ突出している。例えば、正極端子81は、端壁32にプレス加工等の加工を施すことによって、形成される。端壁32及び第一容器部20は、導電性を有する材料で構成されており、正極端子81は、第一容器部20と電気的に接続される。
変形例6に係る蓄電素子では、正極集電部材50が、第二容器部30にではなく、第一容器部20に設けられる。正極集電部材50は、第一容器部20の端部20bの近傍に配置される。正極集電部材50は、第一容器部20の内表面に接触し、第一容器部20の長側壁20cの内表面からその接続部50aを延出させるように配設される。長側壁20cは、第一容器部20の対向する長側壁20c及び20dの一方である。正極集電部材50の接続部50aは、実施の形態の場合と同様に、電極体1の正極活物質層非形成部11と接合される。これにより、電極体1の正極板が、正極集電部材50、第一容器部20及び端壁32を介して、正極端子81と電気的に接続される。なお、端壁42が、第一容器部20と別個の部材であり、分離可能であるため、正極活物質層非形成部11の接合は、第一容器部20の端部20bの開口から実施可能であり、容易である。
負極端子91は、導電性を有する材料で構成されており、端壁32から電気的に絶縁された状態で、端壁32の外側に配置されている。負極端子91は、端壁32を貫通して第一容器部20内に延びる軸部91aを有している。軸部91aは、第一容器部20内に設けられる集電体94と接続される。集電体94は、導電性を有する材料で構成されており、本実施の形態では、U字状の外形を有している。集電体94のU字を形成する2つの側部の一方が、軸部91aと接続され、他方が、電極体1の負極タブ束12aと接続される。集電体94と負極タブ束12aとの接続には、上述した正極活物質層非形成部11の接合方法と同様の方法が用いられることができ、それにより、これらの接続部分に、接合部70が形成される。これにより、負極端子91は、軸部91a及び集電体94を介して、電極体1の負極板と電気的に接続される。
負極端子91と端壁32との間には、これらを電気的に絶縁する上部絶縁部材92が設けられる。端壁32と集電体94との間には、これらを電気的に絶縁する下部絶縁部材93が設けられる。上部絶縁部材92及び下部絶縁部材93は、樹脂等の電気的な絶縁性を有する材料で構成され、例えばガスケットである。また、上部絶縁部材92又は下部絶縁部材93が、本変形例では下部絶縁部材93が、軸部91a及び端壁32の間に介在しこれらを電気的に絶縁する。
軸部91aは、上部絶縁部材92、端壁32、下部絶縁部材93及び集電体94を貫通して延び、その突出する先端部分に、かしめ突出部91bを有する。かしめ突出部91bは、軸部91aの先端部分が端壁32へ向かう押圧力を受け、それにより拡径するように塑性変形することによって、形成される。これにより、負極端子91及び集電体94が、上部絶縁部材92、端壁32及び下部絶縁部材93を挟んだ状態で、互いに物理的及び電気的に接続される一方で、端壁32から電気的に絶縁される。負極端子91及び集電体94の接合方法は、かしめに限定されず、溶接、ボルト締結等のいかなる接合方法であってもよい。
また、変形例6に係る蓄電素子のその他の構成は、実施の形態に係る蓄電素子100と同様であるため、その他の説明を省略する。さらに、変形例6に係る蓄電素子は、実施の形態に係る蓄電素子100と同様の効果を奏する。なお、変形例6に係る蓄電素子において、正極端子81は、端壁32に配置されていたが、これに限定されず、端壁42又は第一容器部20等の容器のいかなる場所に配置されてもよい。変形例6に係る蓄電素子において、正極端子81が、端壁32及び第一容器部20による容器の少なくとも一部を介して電極体1と電気的に接続されていたが、負極端子91が、容器の少なくとも一部を介して電極体1と電気的に接続されてもよい。この場合、正極端子81は、容器から絶縁される。容器の材質は、負極の電位に耐えられる材質であれば特に限られず、例えばSUS(ステンレス鋼)やニッケル鉄合金を用いることができる。
[その他の変形例]
以上、本開示の実施の形態及び変形例に係る蓄電素子及び蓄電装置について説明したが、本開示は、上記実施の形態及び変形例に限定されるものではない。つまり、今回開示された実施の形態及び変形例は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以上、本開示の実施の形態及び変形例に係る蓄電素子及び蓄電装置について説明したが、本開示は、上記実施の形態及び変形例に限定されるものではない。つまり、今回開示された実施の形態及び変形例は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
実施の形態及び変形例に係る蓄電素子では、容器2の第二容器部30及び第三容器部40はそれぞれ、全体が導電性を有する材料で作製されていたが、これに限定されず、一部が導電性を有さない材料で作製されてもよい。例えば、第二容器部30の場合、底壁32の全体又は一部が、導電性を有さない材料で作製されてもよく、側壁31の一部が、導電性を有さない材料で作製されてもよい。導電性を有さない側壁の一部は、長側壁31a又は31cの全体若しくは一部であってもよく、短側壁31b又は31dの全体若しくは一部であってもよい。導電性を有さない側壁の一部は、長側壁31a及び31c並びに短側壁31b及び31dの複数の壁にわたっていてもよい。第三容器部40についても、第二容器部30と同様である。
実施の形態及び変形例に係る蓄電素子では、正極集電部材及び負極集電部材はそれぞれ、電極体1の正極活物質層非形成部11及び負極活物質層非形成部12と、積層方向の一方の側において、1つ又は2つの接続面で接触していたが、これに限定されない。正極集電部材及び負極集電部材はそれぞれ、正極活物質層非形成部11及び負極活物質層非形成部12と、積層方向の一方の側において、3つ以上の接続面で接触してもよく、さらに、各接続面で接合されてもよい。
実施の形態及び変形例に係る蓄電素子は、容器2内に1つの電極体1を備えていたが、2つ以上の電極体を備える構成を有してもよい。この場合、複数の正極集電部材及び負極集電部材が、配設されてもよく、正極集電部材及び負極集電部材に、複数の接続部が形成されてもよい。なお、電極体1の正極活物質層非形成部11及び負極活物質層非形成部12が、複数の束に集束される場合も、複数の正極集電部材及び負極集電部材が配設されてもよく、正極集電部材及び負極集電部材に、複数の接続部が形成されてもよい。
実施の形態及び変形例に係る蓄電素子では、電極体1は、帯状の正極活物質層非形成部11及び負極活物質層非形成部12を備える構成であったが、これに限定されない。電極体1は、正極板及び負極板それぞれの縁から突出する突出片である正極タブ及び負極タブを有し、正極タブの束及び負極タブの束がそれぞれ正極集電部材及び負極集電部材と接続されてもよい。正極タブの束及び負極タブの束の数量も、1つに限定されず2つ以上であってもよい。この場合、正極集電部材及び負極集電部材において、複数の接続部が形成され、電極体1の極板の積層方向に配列されてもよく、積層方向と交差する方向に配列されてもよい。
実施の形態及び変形例に係る蓄電素子において、正極及び負極の集電部材と、電極体1の端部とは、直接接続されてもよく、これらの間に金属板等の導電性部材を介して接続されてもよい。また、電極体1の端部において、正極又は負極の集電部材が配置される面とは逆の面に、当て板を配置し、当て板と集電部材とで、電極体1の端部を挟むように構成してもよい。
実施の形態及び変形例に係る蓄電素子において、正極集電部材及び負極集電部材はそれぞれ、容器2の第二容器部30及び第三容器部40と接続されていたが、これに限定されない。例えば、正極集電部材及び負極集電部材の一方が、第一容器部20と接続されてもよい。この場合、容器2は、正極集電部材及び負極集電部材と接続されない第二容器部30又は第三容器部40を備えなくてもよい。
また、実施の形態及び変形例に含まれる構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本開示の範囲内に含まれる。
また、実施の形態及び変形例に含まれる構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本開示の範囲内に含まれる。
本開示は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子等に適用できる。
1 電極体
2 容器
11 正極活物質層非形成部(電極体の端部)
12 負極活物質層非形成部(電極体の端部)
20 第一容器部(周囲壁)
30 第二容器部
31,41 側壁(周囲壁)
31a,31c 長側壁(対向する一対の壁部)
31aa 内表面
40 第三容器部
50,250,350,450,550,650 正極集電部材(接続部材)
50aa,251aa,252aa,351aa,352aa,353aa,354aa,451aa,452aa,453aa,454aa,650aa,650ab 接続面
60 負極集電部材(接続部材)
70 接合部
100 蓄電素子
101 蓄電装置
251,451 第一正極集電部材(第一接続部材)
252,452 第二正極集電部材(第二接続部材)
351 第一正極集電部材(第一接続部材)
352 第二正極集電部材(第二接続部材)
353 第三正極集電部材(第一接続部材)
354 第四正極集電部材(第二接続部材)
551 第一正極集電部材(接続部材)
551a,552a 基部
552 第二正極集電部材(接続部材)
2 容器
11 正極活物質層非形成部(電極体の端部)
12 負極活物質層非形成部(電極体の端部)
20 第一容器部(周囲壁)
30 第二容器部
31,41 側壁(周囲壁)
31a,31c 長側壁(対向する一対の壁部)
31aa 内表面
40 第三容器部
50,250,350,450,550,650 正極集電部材(接続部材)
50aa,251aa,252aa,351aa,352aa,353aa,354aa,451aa,452aa,453aa,454aa,650aa,650ab 接続面
60 負極集電部材(接続部材)
70 接合部
100 蓄電素子
101 蓄電装置
251,451 第一正極集電部材(第一接続部材)
252,452 第二正極集電部材(第二接続部材)
351 第一正極集電部材(第一接続部材)
352 第二正極集電部材(第二接続部材)
353 第三正極集電部材(第一接続部材)
354 第四正極集電部材(第二接続部材)
551 第一正極集電部材(接続部材)
551a,552a 基部
552 第二正極集電部材(接続部材)
Claims (9)
- 第一方向に積層された極板を含む電極体と、
前記電極体の端部を囲む周囲壁を含む容器と、
前記周囲壁の内表面から延出し且つ前記電極体の前記端部が接続される導電性の接続部材と
を備える蓄電素子。 - 前記接続部材は、前記第一方向と略垂直な方向に延在し且つ前記電極体の前記端部と接続される接続面を有する
請求項1に記載の蓄電素子。 - 前記周囲壁は、対向する一対の壁部を有し、
前記接続面は、前記第一方向における前記壁部間の中央付近に位置する
請求項2に記載の蓄電素子。 - 前記接続部材は、前記周囲壁内で互いに離れて配置される前記接続面をそれぞれ有する第一接続部材及び第二接続部材を含み、
前記第一接続部材及び前記第二接続部材は、前記電極体の前記端部と接続される
請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄電素子。 - 前記第一接続部材及び前記第二接続部材は、前記第一方向で、前記電極体の前記端部を挟むように配置される
請求項4に記載の蓄電素子。 - 前記第一接続部材及び前記第二接続部材は、前記第一方向視で互いに異なる位置で、前記電極体の前記端部と接合される
請求項5に記載の蓄電素子。 - 前記第一接続部材における前記端部との接合部は、前記第二接続部材における前記端部との接触部分と前記第一方向において対向する位置からずれている
請求項6に記載の蓄電素子。 - 前記接続部材は、前記周囲壁と接続される基部を有し、
前記第一接続部材、前記第二接続部材及び前記基部は一体的に形成されている
請求項4〜7のいずれか一項に記載の蓄電素子。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載の複数の前記蓄電素子を含み、
前記複数の蓄電素子が、前記周囲壁を互いに接触させて配置される
蓄電装置。
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DE102019002102A1 (de) | 2018-03-23 | 2019-09-26 | AGC Inc. | Glasgegenstand |
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