JP2018054473A - 磁気センサ及び磁気センサシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】磁場角度検出タイプにおける位相誤差を低減できる磁気センサを提供する。【解決手段】磁気センサ1は、磁束密度を検出する第1のホール素子31と、磁束密度を検出する第2のホール素子32と、一方の面33Aに第1のホール素子31が実装され、他方の面33Bに第2のホール素子32が実装される基材33と、を備え、第1のホール素子31と第2のホール素子32とは、第1のホール素子31の検出面と第2のホール素子32の検出面とが、互いに平行で、且つ、基材33に対して対称となるように配置されている。【選択図】図7
Description
本発明は、ホール素子を用いて磁束密度を検出する磁気センサ及び磁気センサシステムに関する。
従来、様々な用途に亘ってホール素子を用いた磁気センサ利用されてきた。その一例として、回転体の回転角度を検出するために用いられることがある。具体的には、回転体に永久磁石を備え、当該永久磁石から発生する磁束(磁束に応じた磁束密度)の変化を検出し、その検出結果に基づき回転体の回転角度を演算している。ここで、ホール素子を構成する半導体(例えばシリコン)は応力が加わると、移動度が変化することが知られている。この移動度の変化は、ホール素子の出力(例えば電流や電圧)に影響を与える(誤差を生じさせる)ため、正確に磁束密度を検出することができず、その結果、精度良く回転角度を演算することができなくなる。そこで、ホール素子を用いた回転角度の検出を行う上で、このようなホール素子の出力変動を抑制する技術が検討されてきた(例えば特許文献1−5)。
特許文献1に記載の磁気ホールセンサは、センサホール素子と、センサホール素子に作用する機械的応力を検知する応力検知用ホール素子とを備えて構成され、応力検知用ホール素子により検知された機械的応力に基づいてセンサホール素子を駆動する駆動電流又は駆動電圧を制御し、機械的応力に基づくセンサホール素子の出力変動を補正している。
特許文献2に記載の磁気ホールセンサーは、磁気検出用のセンサーホール素子と、センサーホール素子に作用する機械的応力を検知する応力検知用センサーホール素子とを備えて構成され、応力検知用ホール素子により検知された機械的応力に基づいてセンサホール素子を駆動する駆動電流又は駆動電圧を制御し、機械的応力に基づくセンサホール素子の出力変動をデジタル信号処理により補正している。
特許文献3に記載のホールセンサは、絶縁基板上に配置されたホール素子と、ホール素子との間に空隙を有したホール素子を覆うプラスチック樹脂とを備えて構成され、ホール素子に作用する応力をプラスチック樹脂で緩和している。
特許文献4に記載のホールセンサは、ホール素子が有する正負一対の電圧端子のうちの負端子を2つ備え、更に当該2つの負端子の間に可変抵抗器を備えて構成され、この可変抵抗器を調整してホール素子のオフセット電圧を補正している。
特許文献5に記載のホールICは、(111)面を有するシリコン基板上に4個のホールセンサを近接して形成し、各ホールセンサを<110>方向に対して45度傾けて配置している。これにより、応力によるピエゾ抵抗係数の変化が同じとなり、各ホールセンサのオフセット電圧の和を相殺されて応力の影響を軽減している。
ここで、ホール素子を用いて回転角度を検出する方法として、例えば磁場強度検出タイプと磁場角度検出タイプとがある。磁場強度検出タイプは、ホール素子に入射した磁束の垂直方向成分の強度に比例したホール電圧から角度を検出する。このような磁場強度検出タイプは、スカラ量を取り扱うためホール素子の持つ温度特性に大きく依存することから、高温時や低温時において角度の検出精度が悪化することがある。また、角度と磁束密度との線形領域が狭く、広範囲に亘って角度検出を行うことができないといった問題がある。
一方、磁場角度検出タイプは、2つのホール素子を、夫々の検出方向が互いに直交するように配置することで、各ホール素子のホール電圧をベクトル演算することで角度の検出を行っている。ベクトル演算によりスカラ量を直接角度計算に用いないため、ホール素子の温度依存性の影響を小さくすることができる。また、角度と磁束密度との線形領域が広くなるため、広範囲に亘って角度検出を行うことができる。
このような磁場角度検出タイプにおける検出結果に含まれる誤差として、オフセット誤差、感度誤差、位相誤差が挙げられる。オフセット誤差とは、ホール素子の検出結果に生じるオフセットに起因する誤差であり、感度誤差とは、応力によってシリコンの移動度が変化した結果含まれる電気的要因に起因する誤差であり、位相誤差とは、2つのホール素子の配置のズレにより検出結果に含まれる機械的要因に起因する誤差である。
特許文献1に記載の技術では、応力によるピエゾ効果によって発生する角度誤差を検知する素子を別途設ける必要があり、コストアップの要因となる。また、特許文献1に記載の技術は、磁場強度検出タイプには適用できるが、磁場角度検出タイプの位相誤差には適用することが容易ではない。
また、特許文献2に記載の技術では、特許文献1に記載の技術と同様に、磁場角度検出タイプの位相誤差には適用することが容易ではない。また、特許文献3に記載の技術では、使用環境が高温高質の状況にあっては、剥離や水蒸気破壊等が懸念されるため、使用する用途が制限される可能がある。
更に、特許文献4及び5に記載の技術では、特許文献1に記載の技術と同様に、磁場角度検出タイプの位相誤差には適用することが容易ではなく、特に部品の増加に伴うコストアップの可能性がある。
そこで、磁場角度検出タイプにおける位相誤差を低減できる磁気センサ及び磁気センサシステムが求められる。
本発明に係る磁気センサの特徴構成は、磁束密度を検出する第1のホール素子と、前記磁束密度を検出する第2のホール素子と、一方の面に前記第1のホール素子が実装され、他方の面に前記第2のホール素子が実装される基材と、を備え、前記第1のホール素子と前記第2のホール素子とは、前記第1のホール素子の検出面と前記第2のホール素子の検出面とが、互いに平行で、且つ、前記基材に対して対称となるように配置されている点にある。
このような特徴構成とすれば、磁気センサに荷重が印加された場合に、第1のホール素子に作用する応力と、第2のホール素子に作用する応力との位相が、互いに反転するように構成することができる。したがって、位相誤差による角度誤差の補正を行い易くすることが可能となる。
また、前記第1のホール素子と前記第2のホール素子とが並列に接続され、前記第1のホール素子の出力と前記第2のホール素子の出力との平均を算出する信号処理部を備えると好適である。
このように、第1のホール素子及び第2のホール素子の2つの出力の平均を算出することにより、磁気センサに印加される荷重の影響を容易にキャンセルすることが可能となる。
あるいは、前記磁気センサは、前記第1のホール素子と前記第2のホール素子とが並列に接続され、前記第1のホール素子の出力と前記第2のホール素子の出力との角度毎の差分を記憶する記憶部と、前記第1のホール素子の出力又は前記第2のホール素子の出力から前記記憶部に記憶された差分の加減算により校正する信号処理部と、を備えるように構成しても良い。
このような構成とすれば、第1のホール素子の出力と第2のホール素子の出力との角度毎の差分を予め記憶しておき、記憶された差分を加減算することにより、信号処理部の演算負荷を軽減する形で、第1のホール素子の出力と第2のホール素子の出力との角度誤差を校正することが可能となる。
また、本発明に係る磁気センサシステムの特徴構成は、前記第1のホール素子と前記第2のホール素子とが並列に接続された前記磁気センサと、前記第1のホール素子の出力と前記第2のホール素子の出力との平均を算出する外側信号処理部と、を備える点にある。
このような特徴構成とすれば、磁気センサ外部に備えられた外側信号処理部(例えばマイクロプロセッサ)を使用して、第1のホール素子の出力と第2のホール素子の出力との角度誤差を校正することが可能となる。
また、本発明に係る他の磁気センサシステムの特徴構成は、前記磁気センサと、前記第1のホール素子の出力と前記第2のホール素子の出力との角度毎の差分を記憶する外側記憶部と、前記第1のホール素子の出力又は前記第2のホール素子の出力から前記外側記憶部に記憶された差分の加減算により校正する外側信号処理部と、を備える点にある。
このような特徴構成とすれば、磁気センサ外部に備えられた記憶部(例えば不揮発メモリ)や外側信号処理部(例えばマイクロプロセッサ)を使用して、外側信号処理部の演算負荷を軽減する形で、第1のホール素子の出力と第2のホール素子の出力との角度誤差を校正することが可能となる。
1.磁気センサ
本発明に係る磁気センサは、磁場角度検出タイプとして構成され、位相誤差を低減することができるように構成される。以下、本実施形態の磁気センサ1について説明する。
本発明に係る磁気センサは、磁場角度検出タイプとして構成され、位相誤差を低減することができるように構成される。以下、本実施形態の磁気センサ1について説明する。
ここで、磁場角度検出タイプの検出原理が図1に示される。図1に示されるように、磁場角度検出タイプでは、互いに直交するように2つのホール素子が配置される。ここでは、磁気センサに入射される磁束の3次元座標系におけるX軸方向成分の強度に比例したホール電圧を出力するホール素子をX方向ホール素子11とし、磁気センサ1に入射される磁束の3次元座標系におけるY軸方向成分の強度に比例したホール電圧を出力するホール素子をY方向ホール素子12とする。磁場角度検出タイプでは、このようなX方向ホール素子11とY方向ホール素子12との夫々のホール電圧をベクトル演算することで磁気センサ1に入射される磁束の角度を検知している。
具体的には、図2に示される各ホール素子の検出結果と磁場角度との関係を用いてホール素子に入射される磁束の角度が算出される。図2は、縦軸が夫々のホール素子に入射される磁束の密度(磁束密度)であり、横軸がホール素子の検出面に対する磁束の入射角度である。X方向ホール素子11の出力(ホール電圧)と図2とに基づき、X方向ホール素子11の検出面に対する入射角度を算出し、Y方向ホール素子12の出力(ホール電圧)と図2とに基づき、Y方向ホール素子12の検出面に対する入射角度を算出する。これらの算出結果からarctan(By/Bx)を演算し、磁束の角度が算定される。
ここで、磁場検出タイプの磁気センサの検出結果に含まれる誤差の要因として、オフセット誤差、感度誤差、位相誤差が挙げられる。オフセット誤差をXoff及びYoffとし、感度誤差をSRとし、位相誤差をαx及びαyとすると、磁気センサ1の検出結果に含まれる誤差は以下の(1)式で表される。ただし、θは真の値である。
夫々の誤差要因による角度誤差は、図3−図5のようになる。図3−図5は、夫々、オフセット誤差、感度誤差、位相誤差を示し、縦軸が角度誤差であり、横軸が角度である。図3−図5に示されるように、オフセット誤差及び感度誤差は角度誤差が0(deg)に対して、正方向及び負方向に発生するが、位相誤差は角度誤差が正方向の値のみを取り得る。本実施形態に係る磁気センサ1は、特に位相誤差を補正することができるように構成されている。
図6には、本実施形態の磁気センサ1の斜視図が示される。図6に示されるように、第1のホール素子31、第2のホール素子32、基材33、信号処理部34が備えられる。
第1のホール素子31は、磁束密度を検出する。磁束密度とは、単位面積を通る磁束の量をいう。磁束とは、磁場中の所定の面積を通りぬける磁力線の垂直成分を足し合わせたものである。具体的には、磁場中に配置された磁気センサ1が有する第1のホール素子31の検出面に入射される単位面積当たりの磁束の量をいう。したがって、第1のホール素子31は、磁場中に配置された磁気センサ1が有する第1のホール素子31の検出面に入射される単位面積当たりの磁束の量を検出する。第1のホール素子31は、上述したX方向ホール素子11とY方向ホール素子12とを有して構成される。
第2のホール素子32も、磁束密度を検出する。第2のホール素子32は、第1のホール素子31と共に、磁気センサ1に備えられる。このため、第2のホール素子32には、第1のホール素子31に入射される磁束と同じ磁束が入射される。第2のホール素子32は、磁場中に配置された磁気センサ1が有する第2のホール素子32の検出面に入射される単位面積当たりの磁束の量を検出する。第2のホール素子32は、上述したX方向ホール素子11とY方向ホール素子12とを有して構成される。
基材33は、一方の面33Aに第1のホール素子31が実装され、他方の面33Bに第2のホール素子32が実装される。本実施形態では、基材33としてリードフレームが用いられる。ここで、本実施形態では、第1のホール素子31及び第2のホール素子32は、シリコンウエハに形成され、ダイシングすることによりチップ化される。このようにチップ化された第1のホール素子31が、リードフレームの一方の面33Aに実装され、チップ化された第2のホール素子32が、リードフレームの他方の面33Bに実装される。
この時、第1のホール素子31と第2のホール素子32とは、第1のホール素子31の検出面と第2のホール素子32の検出面とが、互いに平行で、且つ、基材33に対して対称となるように配置される。上述したように、第1のホール素子31はX方向ホール素子11とY方向ホール素子12とを有し、第2のホール素子32はX方向ホール素子11とY方向ホール素子12とを有している。このため、第1のホール素子31の検出面とは、第1のホール素子31が有するX方向ホール素子11の検出面とY方向ホール素子12の検出面が相当し、第2のホール素子32の検出面とは、第2のホール素子32が有するX方向ホール素子11の検出面とY方向ホール素子12の検出面が相当する。「互いに平行、且つ、基材33に対して対象となるように配置される」とは、対象となる2つの検出面が、互いに相反する方向を向き、基材33を境界にして対象に配置されることをいう。
したがって、第1のホール素子31が有するX方向ホール素子11の検出面と第2のホール素子32が有するX方向ホール素子11の検出面とが、互いに相反する方向を向き、基材33を境界にして対象に配置され、第1のホール素子31が有するY方向ホール素子12の検出面と第2のホール素子32が有するY方向ホール素子12の検出面とが、互いに相反する方向を向き、基材33を境界にして対象に配置される。
また、第1のホール素子31と第2のホール素子32とは互いに並列に接続される。すなわち、本実施形態では、第1のホール素子31が有するX方向ホール素子11と第2のホール素子32が有するX方向ホール素子11とが互いに並列に接続され、第1のホール素子31が有するY方向ホール素子12と第2のホール素子32が有するY方向ホール素子12とが互いに並列に接続される。
信号処理部34は、第1のホール素子31の出力と第2のホール素子32の出力との平均を算出する。本実施形態では、第1のホール素子31及び第2のホール素子32は、出力としてホール電圧からなる電圧信号を出力する。このため、本実施形態では、信号処理部34は、第1のホール素子31が有するX方向ホール素子11のホール電圧と第2のホール素子32が有するX方向ホール素子11のホール電圧との平均を算出すると共に、第1のホール素子31が有するY方向ホール素子12のホール電圧と第2のホール素子32が有するY方向ホール素子12のホール電圧との平均を算出する。このような平均の算出は、公知の演算処理により行うことが可能であるので説明は省略する。
このように磁気センサ1を構成することにより、第1のホール素子31と第2のホール素子32とに係る印加応力の位相を反転させることができる。図7には、磁気センサ1における第1のホール素子31及び第2のホール素子32の側方断面図が図7に示される。なお、図7の例では、第1のホール素子31、第2のホール素子32、及び基材33が、樹脂35により封止されている。
図7に示されるように、磁気センサ1に荷重が印加されていない場合には、第1のホール素子31と第2のホール素子32とは互いに位相が反転した出力を行うので、2つの出力から演算した平均を磁気センサ1の出力とすることで、位相誤差を低減することができる。
一方、図8に示されるように、磁気センサ1に荷重が印加された場合には、第1のホール素子31では圧縮荷重となり、第2のホール素子32では引張荷重となる。これらの荷重は、図9に示されるように、同一の大きさで位相が反転しているので、信号処理部34においてホール電圧の平均を演算することにより応力の影響をキャンセルしたホール電圧を得ることが可能となる。
2.磁気センサのその他の実施形態
上記実施形態では、基材33はリードフレームが用いられるとして説明したが、プリント基板を用いて構成することも可能である。
上記実施形態では、基材33はリードフレームが用いられるとして説明したが、プリント基板を用いて構成することも可能である。
上記実施形態では、第1のホール素子31及び第2のホール素子32が、夫々X方向ホール素子11とY方向ホール素子12とを有しているとして説明したが、X方向ホール素子11及びY方向ホール素子12の何れか一方のホール素子のみを備えるように構成しても良い。
上記実施形態では、磁気センサ1が信号処理部34を備えるとして説明したが、信号処理部34は、磁気センサ1が備えずに、別途設けることも可能である。
上記実施形態では、信号処理部34が第1のホール素子31の出力と第2のホール素子32の出力との平均を算出するとして説明したが、磁気センサ1は、第1のホール素子31の出力と第2のホール素子32の出力との角度毎の差分を記憶する記憶部と、第1のホール素子31の出力又は第2のホール素子32の出力から記憶部に記憶された差分の加減算により校正する信号処理部34と、を備えて構成することも可能である。
このような構成であれば、記憶部に第1のホール素子31のX方向ホール素子11の出力と第2のホール素子32のX方向ホール素子11との角度毎の差分と、第1のホール素子31のY方向ホール素子12の出力と第2のホール素子32のY方向ホール素子12との角度毎の差分と、を記憶し、信号処理部34が、第1のホール素子31の出力及び第2のホール素子32の出力の一方に対してこれらの差分を加減算することにより、第1のホール素子31の出力と第2のホール素子32の出力との角度誤差を校正することが可能となる。また、本構成によれば、上記実施形態に係る「第1のホール素子31の出力と第2のホール素子32の出力との平均の算出」による校正に対して、信号処理部34が除算を行うことが無いので演算負荷を軽減することが可能となる。
3.磁気センサシステム
次に、本発明に係る磁気センサシステムについて説明する。上記磁気センサ1では、当該磁気センサ1が信号処理部34を備えていたが、磁気センサシステムでは信号処理部が外付けされている点で異なる。他の構成については、上記実施形態と同様であるので、以下では異なる点を中心に説明する。
次に、本発明に係る磁気センサシステムについて説明する。上記磁気センサ1では、当該磁気センサ1が信号処理部34を備えていたが、磁気センサシステムでは信号処理部が外付けされている点で異なる。他の構成については、上記実施形態と同様であるので、以下では異なる点を中心に説明する。
本実施形態に係る磁気センサシステムは、磁気センサ1と外側信号処理部とを備えて構成される。磁気センサ1は、上記実施形態と同様に、第1のホール素子31と第2のホール素子32とを備えて構成され、第1のホール素子31と第2のホール素子32とは並列に接続される。外側信号処理部は、上記信号処理部34の機能部が磁気センサ1に対して外付けされたものであり、上記実施形態の信号処理部34と同様に、第1のホール素子31の出力と第2のホール素子32の出力との平均を算出する。
このような磁気センサシステムによれば、磁気センサ1の外部に備えられた外側信号処理部(例えばマイクロプロセッサ)を使用して、第1のホール素子31の出力と第2のホール素子32の出力との角度誤差を校正することが可能となる。
4.磁気センサシステムのその他の実施形態
上記実施形態では、外側信号処理部が第1のホール素子31の出力と第2のホール素子32の出力との平均を算出するとして説明したが、磁気センサシステムは、第1のホール素子31の出力と第2のホール素子32の出力との角度毎の差分を記憶する外側記憶部と、第1のホール素子31の出力又は第2のホール素子32の出力から外側記憶部に記憶された差分の加減算により校正する外側信号処理部と、を備えて構成することも可能である。
上記実施形態では、外側信号処理部が第1のホール素子31の出力と第2のホール素子32の出力との平均を算出するとして説明したが、磁気センサシステムは、第1のホール素子31の出力と第2のホール素子32の出力との角度毎の差分を記憶する外側記憶部と、第1のホール素子31の出力又は第2のホール素子32の出力から外側記憶部に記憶された差分の加減算により校正する外側信号処理部と、を備えて構成することも可能である。
このような構成であれば、外側記憶部に第1のホール素子31のX方向ホール素子11の出力と第2のホール素子32のX方向ホール素子11との角度毎の差分と、第1のホール素子31のY方向ホール素子12の出力と第2のホール素子32のY方向ホール素子12との角度毎の差分と、を記憶し、外側信号処理部が、第1のホール素子31の出力及び第2のホール素子32の出力の一方に対してこれらの差分を加減算することにより、第1のホール素子31の出力と第2のホール素子32の出力との角度誤差を校正することが可能となる。また、本構成によれば、上記実施形態に係る「第1のホール素子31の出力と第2のホール素子32の出力との平均の算出」による校正に対して、外側信号処理部が除算を行うことが無いので演算負荷を軽減することが可能となる。
本発明は、ホール素子を用いて磁束密度を検出する磁気センサ及び磁気センサシステムに用いることが可能である。
1:磁気センサ
31:第1のホール素子
32:第2のホール素子
33A:一方の面
33B:他方の面
33:基材
34:信号処理部
31:第1のホール素子
32:第2のホール素子
33A:一方の面
33B:他方の面
33:基材
34:信号処理部
Claims (5)
- 磁束密度を検出する第1のホール素子と、
前記磁束密度を検出する第2のホール素子と、
一方の面に前記第1のホール素子が実装され、他方の面に前記第2のホール素子が実装される基材と、を備え、
前記第1のホール素子と前記第2のホール素子とは、前記第1のホール素子の検出面と前記第2のホール素子の検出面とが、互いに平行で、且つ、前記基材に対して対称となるように配置されている磁気センサ。 - 前記第1のホール素子と前記第2のホール素子とが並列に接続され、
前記第1のホール素子の出力と前記第2のホール素子の出力との平均を算出する信号処理部を備える請求項1に記載の磁気センサ。 - 前記第1のホール素子と前記第2のホール素子とが並列に接続され、
前記第1のホール素子の出力と前記第2のホール素子の出力との角度毎の差分を記憶する記憶部と、
前記第1のホール素子の出力又は前記第2のホール素子の出力から前記記憶部に記憶された差分の加減算により校正する信号処理部と、
を備える請求項1に記載の磁気センサ。 - 前記第1のホール素子と前記第2のホール素子とが並列に接続された請求項1に記載の磁気センサと、
前記第1のホール素子の出力と前記第2のホール素子の出力との平均を算出する外側信号処理部と、
を備える磁気センサシステム。 - 請求項1に記載の磁気センサと、
前記第1のホール素子の出力と前記第2のホール素子の出力との角度毎の差分を記憶する外側記憶部と、
前記第1のホール素子の出力又は前記第2のホール素子の出力から前記外側記憶部に記憶された差分の加減算により校正する外側信号処理部と、
を備える磁気センサシステム。
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