JP2018054037A - デファレンシャル装置 - Google Patents

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鈴木 義視
Yoshimi Suzuki
義視 鈴木
康行 内田
Yasuyuki Uchida
康行 内田
康太 浅井
Kota Asai
康太 浅井
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Abstract

【課題】ピニオンワッシャのケース側接触面の回動を抑制し、デファレンシャルケースの摩耗を抑制する。【解決手段】本明細書によって開示されるデファレンシャル装置10は、車両に搭載されるデファレンシャル装置10であって、内接面を有するデファレンシャルケース20と、内接面と交差する配置でデファレンシャルケース20に固定された丸棒状のピニオンシャフト40と、ピニオンシャフト40と交差する外接面を有し、外接面が内接面に対して同軸をなす位置に配されたピニオンギア51、52と、デファレンシャルケース20の内接面に接触するケース側接触面63、およびピニオンギア51、52の外接面に接触するギア側接触面64を有し、ケース側接触面63と内接面の間に生じる抵抗がギア側接触面64と外接面の間に生じる抵抗よりも大きいピニオンワッシャ61とを備えた構成とした。【選択図】図1

Description

本明細書によって開示される技術は、デファレンシャル装置に関する。
従来、車両に搭載されるデファレンシャル装置として、例えば特開2005−24034号公報(下記特許文献1)に記載のものが知られている。デファレンシャル装置は、デファレンシャルケース内にデファレンシャルギアを収容したものであり、デファレンシャルギアは、左右一対のサイドギアと、両サイドギア間に配設された複数の差動ピニオンとを備えて構成されている。差動ピニオンは、デファレンシャルケースに設けたピニオンシャフトに対して回転自在に装着してある。また、デファレンシャルケースと差動ピニオンの間には、球面状のピニオンワッシャが介装してある。これにより、差動ピニオンとデファレンシャルケースが接触する事態を抑制でき、差動ピニオンの回動によってデファレンシャルケースが摩耗する事態を抑制することができる。
特開2005−24034号公報
しかしながら、上記のデファレンシャル装置では、ピニオンシャフトが丸棒状をなし、ピニオンシャフトに装着されるピニオンワッシャの挿通孔が円形状をなしているため、差動ピニオンの回動に伴ってピニオンワッシャが回動可能とされている。これでは、ピニオンワッシャがデファレンシャルケースに対して摺動した場合に、デファレンシャルケースがピニオンワッシャによって摩耗する事態が懸念される。
この対策として、ピニオンワッシャの挿通孔を非円形状とし、この挿通孔に挿通されるピニオンシャフトの断面形状を挿通孔の形状に倣う非円形状とすることで、ピニオンシャフトに対してピニオンワッシャを回り止めする固定構造が考えられる。その場合、ピニオンシャフトは、差動ピニオンの回動軸を構成する部材でもあるから、差動ピニオンとの摩擦を低減するためには外周面を研磨する必要があるものの、ピニオンシャフトの断面形状を非円形状にしてしまうと、特殊な研磨作業が必要になり、生産性が悪化してしまう。
本明細書によって開示されるデファレンシャル装置は、車両に搭載されるデファレンシャル装置であって、内接面を有するデファレンシャルケースと、前記内接面と交差する配置で前記デファレンシャルケースに固定された丸棒状のピニオンシャフトと、前記ピニオンシャフトと交差する外接面を有し、前記外接面が前記内接面に対して同軸をなす位置に配されたピニオンギアと、前記デファレンシャルケースの前記内接面に接触するケース側接触面、および前記ピニオンギアの前記外接面に接触するギア側接触面を有し、前記ケース側接触面と前記内接面の間に生じる抵抗が前記ギア側接触面と前記外接面の間に生じる抵抗よりも大きいピニオンワッシャとを備えた構成とした。
このような構成によると、ピニオンギアが回動した際に、ピニオンワッシャのケース側接触面の回動を抑制し、デファレンシャルケースが摩耗する事態を抑制することができる。また、ピニオンシャフトが丸棒状とされているため、外周面の研磨作業を容易に行うことができ、生産性の向上が見込める。
本明細書によって開示されるデファレンシャル装置は、以下の構成としてもよい。
前記ピニオンワッシャは、前記ピニオンシャフトを挿通させるワッシャ側挿通孔を有し、前記ケース側接触面には、前記ワッシャ側挿通孔の孔縁部から放射状に延びる複数の筋状突部が設けられている構成としてもよい。
また、前記デファレンシャルケースは、前記ピニオンシャフトを挿通させるケース側挿通孔を有し、前記内接面には、前記ケース側挿通孔の孔縁部から放射状に延びる複数の筋状突部が設けられている構成としてもよい。
通常、デファレンシャル装置が回転する遠心力や、ピニオンギアに噛み合っているサイドギアにより、ピニオンワッシャは、デファレンシャルケース側に加圧されている。その場合、ピニオンワッシャからデファレンシャルケース側にかかる圧力によって、ケース側接触面の筋状突部がデファレンシャルケースの内接面に食い込むことになる。もしくは、内接面の筋状突部がピニオンワッシャのケース側接触面に食い込むことになる。したがって、筋状突部を設けていないギア側接触面側に比較してケース側接触面側の摩擦抵抗を大きくすることができる。
前記ケース側接触面もしくは前記内接面のいずれか一方には、係止面を有する凸部が設けられ、同他方には、前記係止面が周方向に係止する被係止面を有する凹部が設けられている構成としてもよい。
このような構成によると、凸部の係止面が凹部の被係止面に係止する係止構造をケース側接触面側に設けたことで、このような係止構造を設けていないギア側接触面側に比較してケース側接触面側の抵抗を大きくすることができる。
前記ギア側接触面には、前記ピニオンシャフトが挿通されるワッシャ側挿通孔と同軸をなす円環状のオイル溝もしくは筋状凹部が設けられている構成としてもよい。
このような構成によると、オイル溝にオイルを貯留させた状態にすることで、ピニオンギアとピニオンワッシャの界面にオイルを供給しつつ油膜を形成できるため、ギア側接触面側の摩擦抵抗をさらに小さくすることができる。
本明細書によって開示されるデファレンシャル装置によれば、ピニオンワッシャのケース側接触面の回動を抑制し、デファレンシャルケースの摩耗を抑制することができる。
実施形態1におけるデファレンシャル装置の内部構造を示した断面図 ピニオンワッシャのケース側接触面に設けられた複数の筋状突部を示した図 実施形態2におけるデファレンシャルケースの内接面に設けられた複数の筋状突部を示した図 実施形態3におけるピニオンワッシャのケース側接触面に設けられた複数の凹部を示した図 実施形態4におけるデファレンシャルケースの内接面に設けられた複数の凹部を示した図 実施形態4におけるデファレンシャルケースの凹部とピニオンワッシャの凸部との嵌合状態を示した断面図 実施形態5におけるピニオンギアのギア側接触面に設けられた複数のオイル溝を示した図 実施形態6におけるピニオンギアのギア側接触面に設けられた複数の筋状凹部を示した図
<実施形態1>
実施形態1を図1および図2の図面を参照しながら説明する。本実施形態のデファレンシャル装置10は、自動車などの車両に搭載されるもので、図1に示すように、デファレンシャルケース20と、リングギア11と、ピニオンシャフト40と、一対のピニオンギア51、52と、一対のサイドギア13、14と、一対のピニオンワッシャ61、61とを備えている。デファレンシャルケース20は、例えば鋳造などによって成形され、収容空間S1を有する略箱状をなしている。より詳しくは、デファレンシャルケース20は、図1の紙面貫通方向(ピニオンシャフト40の軸方向及びドライブシャフト15、16の軸方向の双方と直交する方向)の両側が開口された略箱状をなしている。収容空間S1には、ピニオンシャフト40、一対のサイドギア13、14及び一対のピニオンギア51、52が収容されている。
一対のピニオンギア51、52は、それぞれピニオンシャフト40に対して回動可能に取り付けられている。つまり、ピニオンシャフト40は、ピニオンギア51、52の回動軸を構成するものとされる。一対のサイドギア13、14は、それぞれ車両の左右方向(図1の左右方向)に間隔を空けて対向配置されている。サイドギア13、14にはドライブシャフト15、16がそれぞれスプライン嵌合などによって連結されている。また、ドライブシャフト15、16は、それぞれデファレンシャルケース20に形成された一対の貫通孔20A、20Aに挿通されている。
ピニオンシャフト40は、車両の左右方向(図1の左右方向)と直交する方向に延びており、一対のピニオンギア51、52は、ピニオンシャフト40の長手方向(図1の上下方向)に間隔を空けて対向配置されている。一対のサイドギア13、14は、ピニオンギア51及びピニオンギア52に対してそれぞれ噛み合っている。一方、デファレンシャルケース20のフランジ部20Cには、リングギア11が取り付けられている。リングギア11にはドライブピニオン12が噛み合う構成となっている。
車両に搭載されたエンジンの回転がドライブピニオン12を介してリングギア11に伝達されることで、リングギア11が回動する。これにより、デファレンシャルケース20が左右方向に延びる回転軸を中心として回動し、ドライブシャフト15、16がそれぞれ回動する構成となっている。また、車両がカーブを曲がる際には、左右のドライブシャフト15、16に作用する負荷の差に起因して一対のピニオンギア51、52が回動することで、ドライブシャフト15、16の回転数に差が生じる構成となっている。
ピニオンシャフト40は丸棒状とされ、図2の二点鎖線に示すように、ピニオンシャフト40の断面形状は真円形状とされている。図1に戻って、デファレンシャルケース20の収容空間S1を構成する内壁のうち対向する一対の壁部21、22には、一対のピニオンワッシャ61、61を収容する一対のワッシャ収容部21A、22Aが凹設されている。各ワッシャ収容部21A、22Aの奥面は、それぞれ内接面21B、22Bとされている。一対の内接面21B、22Bは、ピニオンワッシャ61、61の外面(次述するケース側接触面63)に面接触可能な曲面形状とされている。
一対のピニオンワッシャ61、61は同一形状の板状部材であって、図2に示すように、ワッシャ側挿通孔62を有する円環状をなしている。また、図1に示すように、ピニオンワッシャ61は、ワッシャ側挿通孔62の軸線を中心とした曲面形状をなし、軸方向外側の面であるケース側接触面63と、軸方向内側の面であるギア側接触面64とを有している。ピニオンワッシャ61には、ケース側接触面63とギア側接触面64の間を貫通する形態でワッシャ側挿通孔62が設けられている。
デファレンシャルケース20の一方の内接面21Bには、ピニオンシャフト40の一端部が挿通される一方のケース側挿通孔23が設けられている。一方、デファレンシャルケース20の他方の内接面22Bには、ピニオンシャフト40の他端部が挿通される他方のケース側挿通孔24が設けられている。各ケース側挿通孔23、24は、いずれもデファレンシャルケース20の内外を貫通する形態とされている。
ピニオンシャフト40の一端部(例えば図1の上側の端部)には、ピニオンシャフト40の径方向に貫通する形態で貫通孔41が設けられている。一方、デファレンシャルケース20において貫通孔41と対応する箇所には、一方のケース側挿通孔23と直交する形で貫通孔20Bが設けられている。貫通孔41及び貫通孔20Bには、固定ピン42が挿通されている。これにより、ピニオンシャフト40がデファレンシャルケース20に対して回転不能に固定されている。
一対のピニオンギア51、52のうちピニオンワッシャ61のケース側接触面63と接触する側の面は、一対の外接面51B、52Bとされている。一対のピニオンギア51、52は、それぞれピニオンシャフト40に対して外挿されている。ピニオンギア51の外接面51Bとデファレンシャルケース20の一方の内接面21Bとの間にはピニオンワッシャ61が介在され、ピニオンギア52の外接面52Bとデファレンシャルケース20の他方の内接面21Bとの間にもピニオンワッシャ61が介在されている。
デファレンシャルケース20の一方のケース側挿通孔23とピニオンワッシャ61のワッシャ側挿通孔62とピニオンギア51の貫通孔51Aとは同軸に並んで配置されている。同様に、デファレンシャルケース20の他方のケース側挿通孔24とピニオンワッシャ61のワッシャ側挿通孔62とピニオンギア52の貫通孔52Aとは同軸に並んで配置されている。
ピニオンワッシャ61の硬度は、例えば、デファレンシャルケース20の硬度よりも高いものとされる。デファレンシャルケース20は、例えば、鋳物材とされ、ピニオンシャフト40は、例えば、合金材とされる。また、ピニオンワッシャ61は、例えば鋼板とされる。なお、デファレンシャルケース20、ピニオンシャフト40、ピニオンワッシャ61の材質は上述したものに限定されず適宜変更可能である。
さて、ピニオンギア51は、ピニオンワッシャ61に対して摺動可能となっており、ピニオンギア52も、ピニオンワッシャ61に対して摺動可能となっている。また、ピニオンギア51の外接面51Bとピニオンワッシャ61のギア側接触面64との間、及びピニオンギア52の外接面52Bとピニオンワッシャ61のギア側接触面64との間には、それぞれオイル(潤滑剤)が供給される構成となっている。
しかしながら、ケース側接触面63と内接面21B、22Bの間に生じる摩擦抵抗がギア側接触面64と外接面51B、52Bの間に生じる摩擦抵抗よりも大きいために、各ピニオンワッシャ61はデファレンシャルケース20に対して摺動しない、もしくは摺動しにくいものとされている。したがって、ピニオンワッシャ61の摺動によるデファレンシャルケース20の摩耗を抑制することができる。
より詳細に説明すると、図2に示すように、ピニオンワッシャ61のケース側接触面63には、複数の筋状突部65が設けられている。複数の筋状突部65は、ワッシャ側挿通孔62の孔縁部から放射状に延びる形態とされている。図2においては、筋状突部65がワッシャ側挿通孔62の孔縁からピニオンワッシャ61の外周縁につながっていないものを例示しているものの、筋状突部がワッシャ側挿通孔62の孔縁からピニオンワッシャ61の外周縁につながっているものとしてもよいし、ワッシャ側挿通孔62の孔縁からピニオンワッシャ61の外周縁にかけて複数の筋状突部を断続的に設けてもよい。
次に、複数の筋状突部65を設けたことによる作用効果を説明する。図1に示すデファレンシャル装置10が回動することで各ピニオンギア51、52が遠心力によって各ピニオンワッシャ61側に押圧された状態となり、各ピニオンワッシャ61が各内接面21B、22Bに押圧された状態となる。このため、複数の筋状突部65がデファレンシャルケース20の内接面21B、22Bに食い込んだ状態となり、各ピニオンワッシャ61がデファレンシャルケース20の内接面21B、22Bに対して回動することが抑制され、デファレンシャルケース20の摩耗を抑制することができる。
以上のように本実施形態では、ピニオンギア51、52が回動した際に、ピニオンワッシャ61のケース側接触面63の回動を抑制し、デファレンシャルケース20が摩耗する事態を抑制することができる。また、ピニオンシャフト40が丸棒状とされているため、外周面の研磨作業を容易に行うことができ、生産性の向上が見込める。
特に本実施形態では、ピニオンワッシャ61は、ピニオンシャフト40を挿通させるワッシャ側挿通孔62を有し、ケース側接触面63には、ワッシャ側挿通孔62の孔縁部から放射状に延びる複数の筋状突部65が設けられているから、以下のような作用効果を発揮できる。
通常、デファレンシャル装置10が回転する遠心力や、ピニオンギア51、52に噛み合っているサイドギア13、14により、ピニオンワッシャ61は、デファレンシャルケース20側に加圧されている。その場合、ピニオンワッシャ61からデファレンシャルケース20側にかかる圧力によって、ケース側接触面63の筋状突部65がデファレンシャルケース20の内接面21B、22Bに食い込むことになる。したがって、筋状突部65を設けていないギア側接触面64側に比較してケース側接触面63側の摩擦抵抗を大きくすることができる。
<実施形態2>
次に、実施形態2を図3の図面を参照しながら説明する。本実施形態は、実施形態1における筋状突部65の代わりに、デファレンシャルケース20の内接面21B、22Bに複数の筋状突部25を設けたものである。複数の筋状突部25は、デファレンシャルケース20の内接面21Bに設けたものであって、一方のケース側挿通孔23の孔縁部から放射状に延びる形態とされている。また、図示はしないものの、デファレンシャルケース20の内接面22Bにも、他方のケース側挿通孔24の孔縁部から放射状に延びる複数の筋状突部25が設けられている。
図3においては、筋状突部25が一方のケース側挿通孔23の孔縁からワッシャ収容部21Aの外周縁につながっていないものを例示しているものの、筋状突部がケース側挿通孔23の孔縁からワッシャ収容部21Aの外周縁につながっているものとしてもよいし、ケース側挿通孔23の孔縁からワッシャ収容部21Aの外周縁にかけて複数の筋状突部を断続的に設けてもよい。これらは、内接面22Bに設けられた複数の筋状突部についても同様である。
本実施形態によると、ピニオンワッシャ61からデファレンシャルケース20側にかかる圧力によって、内接面21B、22Bの筋状突部25がピニオンワッシャ61のケース側接触面63に食い込むことになる。したがって、筋状突部25が接触しないギア側接触面64側に比較して、筋状突部25が接触するケース側接触面63側の摩擦抵抗を大きくすることができる。
<実施形態3>
次に、実施形態3を図4の図面を参照しながら説明する。本実施形態は、実施形態1における筋状突部65の代わりに、被係止面67を有する凹部66を設けたものである。複数の凹部66は、ワッシャ側挿通孔62の孔縁部から放射状に延びる長孔形状とされている。一方、デファレンシャルケース20の内接面21Bには、複数の凹部66に嵌合する複数の凸部26が設けられている。凸部26には、凹部66の被係止面67に係止可能な係止面27が設けられている。
本実施形態では、凸部26の係止面27が凹部66の被係止面67に周方向に係止する係止構造をケース側接触面63側に設けたことで、このような係止構造を設けていないギア側接触面64側に比較してケース側接触面63側の抵抗を大きくすることができる。この結果、凸部26が凹部66に嵌合した状態では、係止面27が被係止面67に周方向に係止することで、各ピニオンワッシャ61がデファレンシャルケース20の各内接面21B、22Bに対して回り止めされる。
<実施形態4>
次に、実施形態4を図5、図6の図面を参照しながら説明する。本実施形態は、実施形態3における凹部66と凸部26の配置を逆にしたものである。複数の凸部68は、ワッシャ側挿通孔62の孔縁部から放射状に延びる長孔形状とされ、図6に示すように、係止面69を有している。一方、デファレンシャルケース20の内接面21Bには、複数の凸部68が嵌合する複数の凹部28が設けられている。凹部28には、凸部68の係止面69が係止可能な被係止面29が設けられている。
本実施形態では、凸部68の係止面69が凹部28の被係止面29に周方向に係止する係止構造をケース側接触面63側に設けたことで、このような係止構造を設けていないギア側接触面64側に比較してケース側接触面63側の抵抗を大きくすることができる。この結果、凸部68が凹部28に嵌合した状態では、係止面69が被係止面29に周方向に係止することで、各ピニオンワッシャ61がデファレンシャルケース20の各内接面21B、22Bに対して回り止めされる。
<実施形態5>
次に、実施形態5を図7の図面を参照しながら説明する。本実施形態は、実施形態1から4の構成に加えて、ピニオンワッシャ61のギヤ側接触面64に複数のオイル溝70を設けたものである。オイル溝70は円環状とされ、ワッシャ側挿通孔62と同軸をなす配置とされている。
実施形態1で説明したように、ピニオンギア51の外接面51Bとピニオンワッシャ61のギア側接触面64との間、及びピニオンギア52の外接面52Bとピニオンワッシャ61のギア側接触面64との間には、それぞれオイルが供給されており、このオイルがオイル溝70に貯留されるようになっている。したがって、ピニオンギア51の外接面51Bとピニオンワッシャ61のギア側接触面64との間、及びピニオンギア52の外接面52Bとピニオンワッシャ61のギア側接触面64との間には、常時オイルを供給することで油膜が形成された状態となっている。
本実施形態では、オイル溝70にオイルを貯留させた状態にすることで、ピニオンギア51、52とピニオンワッシャ61の界面にオイルを供給しつつ油膜を形成できるため、ギア側接触面64側の摩擦抵抗をさらに小さくすることができる。
<実施形態6>
次に、実施形態6を図8の図面を参照しながら説明する。本実施形態は、実施形態5における複数のオイル溝70の代わりに、複数の筋状凹部71を設けたものである。筋状凹部71は、オイル溝70よりも幅狭でかつ浅いため、オイルの貯留量は少なくなるものの、オイル溝70よりも加工がしやすくなるという利点がある。例えば、オイル溝70は切削加工で一つずつ形成する必要があるのに対して、筋状凹部71はワッシャ側挿通孔62と同時にプレス加工で形成することができるため、加工コストを低廉に抑えることができる。
<他の実施形態>
本明細書によって開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(1)実施形態5と6は、実施形態1から4の構成(筋状突部、凸部、凹部)を前提として説明しているが、実施形態1から4の構成を前提とすることなく、オイル溝70または筋状凹部71だけを設けてもよい。
(2)実施形態5と6は、オイル溝70もしくは筋状凹部71のいずれか一方のみを備えたものとして説明しているが、オイル溝70と筋状凹部71を適宜組み合わせた構成としてもよい。
10…デファレンシャル装置
20…デファレンシャルケース
21B、22B…内接面
23…一方のケース側挿通孔
24…他方のケース側挿通孔
25…筋状突部
26…凹部
27…被係止面
28…凸部
29…係止面
40…ピニオンシャフト
51、52…ピニオンギア
51B、52B…外接面
61…ピニオンワッシャ
62…ワッシャ側挿通孔
63…ケース側接触面
64…ギア側接触面
65…筋状突部
66…凸部
67…係止面
68…凹部
69…被係止面
70…オイル溝
71…筋状凹部

Claims (5)

  1. 車両に搭載されるデファレンシャル装置であって、
    内接面を有するデファレンシャルケースと、
    前記内接面と交差する配置で前記デファレンシャルケースに固定された丸棒状のピニオンシャフトと、
    前記ピニオンシャフトと交差する外接面を有し、前記外接面が前記内接面に対して同軸をなす位置に配されたピニオンギアと、
    前記デファレンシャルケースの前記内接面に接触するケース側接触面、および前記ピニオンギアの前記外接面に接触するギア側接触面を有し、前記ケース側接触面と前記内接面の間に生じる抵抗が前記ギア側接触面と前記外接面の間に生じる抵抗よりも大きいピニオンワッシャとを備えたデファレンシャル装置。
  2. 前記ピニオンワッシャは、前記ピニオンシャフトを挿通させるワッシャ側挿通孔を有し、前記ケース側接触面には、前記ワッシャ側挿通孔の孔縁部から放射状に延びる複数の筋状突部が設けられている請求項1に記載のデファレンシャル装置。
  3. 前記デファレンシャルケースは、前記ピニオンシャフトを挿通させるケース側挿通孔を有し、前記内接面には、前記ケース側挿通孔の孔縁部から放射状に延びる複数の筋状突部が設けられている請求項1に記載のデファレンシャル装置。
  4. 前記ケース側接触面もしくは前記内接面のいずれか一方には、係止面を有する凸部が設けられ、同他方には、前記係止面が周方向に係止する被係止面を有する凹部が設けられている請求項1に記載のデファレンシャル装置。
  5. 前記ギア側接触面には、前記ピニオンシャフトが挿通されるワッシャ側挿通孔と同軸をなす円環状のオイル溝もしくは筋状凹部が設けられている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のデファレンシャル装置。
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