JP2018053832A - 垂直軸型螺旋タービン - Google Patents

垂直軸型螺旋タービン Download PDF

Info

Publication number
JP2018053832A
JP2018053832A JP2016192282A JP2016192282A JP2018053832A JP 2018053832 A JP2018053832 A JP 2018053832A JP 2016192282 A JP2016192282 A JP 2016192282A JP 2016192282 A JP2016192282 A JP 2016192282A JP 2018053832 A JP2018053832 A JP 2018053832A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blade
vertical axis
turbine
spiral turbine
spiral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016192282A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6126287B1 (ja
Inventor
誠二 稲垣
Seiji Inagaki
誠二 稲垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dream Bird Co Ltd
Original Assignee
Dream Bird Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dream Bird Co Ltd filed Critical Dream Bird Co Ltd
Priority to JP2016192282A priority Critical patent/JP6126287B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6126287B1 publication Critical patent/JP6126287B1/ja
Publication of JP2018053832A publication Critical patent/JP2018053832A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/70Wind energy
    • Y02E10/74Wind turbines with rotation axis perpendicular to the wind direction

Landscapes

  • Wind Motors (AREA)

Abstract

【課題】ブレードの揚力を更に増加させて、風力エネルギー等の利用効率を更に向上するとともに、初動が容易かつ確実な垂直軸型螺旋タービンを実現すること。【解決手段】本発明に係る垂直軸型螺旋タービンは、回転軸体11に連結され、回転軸10方向の翼幅と回転軸10の回転方向の翼弦長とを有し、回転軸10との間隔が翼端91から翼根元92にかけて対数螺旋状に変化して形成された複数のブレード20と、ブレード表面に配置された小さないわゆるボルテックスジェネレータ50と、翼端にいわゆるウィングレット60とを備え、またブレード20と回転軸体11とを接続する腕部30Bも螺旋状あるいは対数螺旋状とし、かつエアロフォイル形状を有することで副翼効果を持たせる構成とした。【選択図】図1

Description

本発明はたとえば垂直軸型螺旋タービンに係り、特に風力発電等に使用するための垂直軸型螺旋タービン(垂直軸型風車)に関する。
風力発電等に使用されるタービンは、風向きに対して回転軸が平行となる水平軸型タービンと風向きに対して回転軸が垂直になる垂直軸型タービンとに大別される。水平軸型タービンは、主に揚力型であり、プロペラ風車、オランダ型風車、多翼型風車などがある。垂直軸型タービンは、サボニウス型に代表される抗力型と、ジャイロミル型タービン、ダリウス型タービン、直線翼型タービンに代表される揚力型とに分類される。
水平軸型タービンとして代表的なプロペラ風車は回転軸にハブなどによって翼根元が固定され、回転軸を中心とする回転半径の方向を翼幅として、その先端が翼端になる形状が一般的であり、現在の風力発電用のタービンとしては主流となっている。
水平軸型タービンは、風力エネルギーの変換効率(以下、「効率」と表記することがある。)が垂直軸型タービンよりも高いとされているが、受風面が風向に対し直交となるように回転軸の方向を合わせて変えなければならず、方向制御機構が必要とであると同時に風向きが変わるたびに損失を生じる。また翼幅の二倍以上の高さを必要とするだけでなく、翼幅を半径とする360度周囲の設置面積を必要とすることになる。また、発電機などを格納するナセルを高所に配置せざるを得ないためメンテナンスもしづらく、高い重心を支える構造や安全性確保のための制御機構による一定の配慮が必要となる。つまり、水平軸型タービンは風向が変わりやすい地域では不利であり、かつ広い設置面積が必要であり、機構そのものが複雑かつ高コストになりやすいという点が短所となる。
それに対し、垂直軸型タービンは、地面に対して垂直に固定することで回転軸が風向に対して常に垂直になるようにすることができる。回転軸に直接ブレードが取り付けられるのではなく、円板状の台座や水平方向に伸ばした腕などで一定の半径を保ち、回転軸と平行になる方向を翼幅とするのが一般的な形状である。風向きに対する依存性がないため方向制御装置は不要となる他、発電機などの重量物を地面近くの下方に配置できる。よって、水平軸型タービンに比べて、シンプルかつ安定性の高い構造とすることができる。また、翼幅を伸ばしても回転半径が拡大されないので、設置面積を小さくすることができる。
こうした垂直軸型タービンは、ジャイロミル型タービン、ダリウス型タービン、直線翼型タービンに代表される揚力型の方がサボニウス型に代表される抗力型に比べて高出力を得られる。しかし、揚力型は自己起動性が低いという課題があった。
そこで垂直軸型タービンのうち揚力型の分野においては、自己起動性の低さを改善するための様々な取り組みが行われてきたが、自己起動性の改善のためだけに別の機構を用いるものが多く、その分コストが嵩む結果となるもの、高速時に安定的な出力を得られなくなるものが多かった。そうした中、垂直軸型タービンの中で風力エネルギーの変換効率が最も高いとされる直線翼型タービンに対して、翼に後退角を持たせることで翼の回転軌道上に傾斜させた(ブレードをヘリカル螺旋状とした)垂直軸型タービン(以下、「ヘリカルタービン」ともいう。)が開発された(特許文献1)。
かかるヘリカルタービンは翼型の断面を有し、主として揚力によって回転を得るように構成されているが、ヘリカル形状によって、すべての回転角位相においてブレードの断面のいずれかが常時流体の流れに対して最適な迎角を持つことが保証される。また、同様にすべての回転角位相において、抗力によって回転モーメントを得られる断面を持つことが保証される。これによりタービンの自己起動を容易にし、回転を安定させるとされている。
また、上記ヘリカルタービンに対して、その翼幅の中心となる位置を最大回転半径とし、翼端を最小回転半径になるようにブレードを傾斜変形させ、さらに輪状体にて複数のブレードを連結させて樽型状とすることで、主にその構造上の強度など高める改善を施された垂直軸型螺旋タービンも開発された(特許文献2)。
特表平11−506180号公報 特許第5651680号公報
設置面積やメンテナンス性などにおいて有利な垂直軸型螺旋タービンでは、より高い風力エネルギー等の変換効率と、自己起動性の更なる容易性と確実性とが求められている。そこで本発明では、垂直軸タービンのブレードが生じる揚力/抗力による回転モーメントをより増加させて、風力エネルギー等の利用効率を更に向上させることができ、また自己起動が容易且つ確実となる垂直軸型螺旋タービンの実現を課題とした。
<基本形状>
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、回転軸体と、前記回転軸体の周りを回転する翼型の横断面を有し前記回転軸体の軸方向に沿って対数螺旋状で変化するように形成されたブレードと、前記回転軸体と前記ブレードとを連結する腕部とを備えて構成される。即ち、たとえば図1に示されるように(ただし図1に示されるものに限定されるものではない。以下同様に、本「課題を解決するための手段」項において、「たとえば」の後に図面を示す場合、本発明の態様は当該示された図面に限定されるものではない)、回転軸体と、たとえば図2に示すように回転軸体の長さ方向を翼幅とし、たとえば図3に示すようにブレードの回転円周方向の長さを翼弦とする翼型の断面を持つブレードが円板状の台座や水平方向に伸ばした腕部などで回転軸体に連結される垂直軸型螺旋タービンの形状として構成される。そのブレードは、たとえば図2に示すように、翼端が翼根元に対して後退するように後退角を持ちつつ、図3に示すように回転軸からの半径を翼根元から翼端側に広げる拡大角θ(0度<θ<90度)によって、ほぼ対数螺旋状の前縁及び後縁を持つ形状とする。拡大角θは対数螺旋のピッチと同意である。
<基本形状の特徴と形状全体による効果>
上記の構成を持つ垂直軸型対数螺旋タービンは、従来のヘリカルタービン同様に後退角を有しているため、流体の流れに対してブレードの断面のいずれかが常時最適な位置になることが保証され、タービンの自己起動を容易にし、回転を安定させることができる。さらに垂直軸型対数螺旋タービンは拡大角θによってブレード全体が翼根元から翼端側に回転半径が広がるように傾斜を持っているため、前縁または後縁の長さは翼幅÷signθで求められることになり、同一スケールの翼幅及び回転半径の従来の直線翼タービンやヘリカルタービンに比べ、前縁及び後縁の長さが長くなる。これはブレード1枚あたりの面積を拡張することになるため、抗力と揚力とを問わずに受風によるエネルギーの獲得に有利となる。よって、タービンの初動時に特に必要となる抗力の増大によって初期の起動性が高まると同時に、揚力の増大によって回転時のトルクを増大することが期待できる。
<基本形状における流体の流れによる効果>
上記構成を有する垂直軸型対数螺旋タービンは、前述の通り翼根元から翼端に向けて回転半径が広がることになるので、常に翼端側の周速が翼根元よりも速くなる。すなわち翼表面の流れの速度は常に翼端側が翼根元側よりも速くなる。ベルヌーイの定理により流体の速度が増加すると圧力は降下するので翼端側が翼根元側よりも負圧となる。ここで翼端側は翼根元よりも回転軸に対して後退しているため、たとえば図4Bに示されるように、正圧側の翼根元より負圧側の翼端に向けての2次的な流れが生じることになる。
特に垂直軸タービンにおいて大きな揚力を発生させる回転角位相(時計周りの回転方向の場合は2時から4時の間に相当する回転角位相)では周速の差によって発生する圧力差から生じる流体の流れと、タービンに流入する一様の流れとが合成されることにより、翼の上面及び下面表面の流れが常に翼端側に引き上げられつつ加速することになる。タービンに流入する流体の流れが元々は水平であると仮定した場合、従来の垂直軸型タービンはその流れを二次元的に水平のままタービン後方に流していくが、垂直軸型対数螺旋タービンでは、前述の負圧による引き上げ効果と傾斜角とによって、流れが後ろ斜め上方に三次元的に傾くことが予測される。これは流体が単一時間内に翼表面のより長い距離に対して働きかけを行ったことになる。
この効果は翼弦長を長くして揚力を増やすことと同じであるとも言えるが、実際には翼弦長を伸ばしていないためタービンへの流体の流入量を減らすことがない。一般にタービンの出力エネルギー量Pは[数1]式に示すとおり回転角速度ω[rad/s] とトルクQ[Nm]とによって求められる。また、風車において受風面積に対する実際の翼の持つ表面積の占める割合をソリディティと言うところ、ソリディティと回転角速度、トルクには以下の[表1]の関係があるとされる。すなわちトルク増大のためにはソリディティの増大(翼弦長の拡大)が必要となり、それに伴い時間あたりのタービンへの流体の流入量が減るため回転角速度が減少する。つまり、トルクと回転角速度とはソリディティを介して相反する関係にあるわけである。この点において、本発明ではソリディティを増大させないようにするために回転角速度は減少させずに、流体の流れを三次元的に傾けることで揚力の働く面を拡大してトルクを増大させることを企図している。つまり風車の出力エネルギー量を求める式[数2]におけるエネルギー変換効率Cpを高めていることになる。
Figure 2018053832
Figure 2018053832
Figure 2018053832
<基本形状の変形要素及び変形例>
この基本形状は、翼型の形状(前縁半径の大きさや、翼弦長など)と翼幅の長さ、ヘリカルタービンにて導入された後退角、そして本発明で導入された半径の拡大角θという概念的要素を備えて構成される。ここにおいて、前述の対数螺旋による効果を得るためには、翼の一部に基本形状が取り入れられていれば良い。翼の性能は設置される環境や発電機などの特徴によって、トルクを増大させた方が有利な場合と回転速度を増大させた方が有利な場合とがある。これは主に翼弦長の調整によって、ソリディティを変化させることで実現可能であるが、翼弦長や後退角は必ずしも固定である必要はない。例えば、後退角と水平断面におけるソリディティとを固定とした場合、たとえば図5Aにその一例を示すが、翼根元から翼端に向かって翼弦長が大きくなる形状となる。また、前縁の後退角と翼弦長とを固定とした場合、たとえば図5Bにその一例を示すが、後縁の後退角はおのずと小さくなる。翼端に向かうに従って、翼弦長を小さくする、いわゆるテーパー形状を形成する場合、たとえば図5Cにその一例を示すが、前縁の後退角を翼端に向けて次第に大きくするか、後縁の後退角を次第に小さくすることになる。
翼弦長や後退角の調整だけではなく、拡大角θ(=対数螺旋のピッチ)を翼幅の途中で変更することもできる。例えば、拡大角θを0度とした場合は、従来の直線翼型タービンやヘリカルタービンと同一形状となるが、これと対数螺旋状の形状とを組み合わせた形状は回転半径を一定程度に留めながら翼幅の長さを拡大させる手段として有効である。対数螺旋状の形状を翼根元側や翼端側、またはその両方として、従来の直線翼型タービンやヘリカルタービンと接合させることや、その逆パターン、接合を交互に繰り返すことが可能である。たとえば図6ではeの部分がヘリカルタービンと同じθ=0度となっている。
<スリットの導入による効果>
本発明の第2の態様として、本発明の第1の態様において、前記ブレードが前記翼型の翼幅の方向に形成された1又は2以上のスリットを備える構成としても良い。一般に風向きが安定している場合においては、水平軸タービンは垂直軸タービンに比べてエネルギー変換効率が高い。これは水平軸型タービンの受風面が風向きに対して直交しているときには、ブレードはその回転角位相の360度のすべての位置において同一の的確な迎角を保って回転することができるのに対し、垂直軸型タービンではブレードの回転角位相の360度のすべての位置において迎角が変わり、受風によってモーメントを発生させる方法やエネルギー変換効率も変わるからである。その上、垂直軸型タービンでは、揚力を発生させることが困難となって失速状態となる回転角位相が存在するからである。さらにこの失速状態となる回転角位相において、回転方向とは逆向きの摩擦抗力も増大する回転角位相がある。翼上面をタービン内側として回転方向が時計周りのタービンの場合には、回転角位相がおおよそ4時から6時の位置にあるときがそれにあたる。
この垂直軸型タービンが避けて通ることができない不都合をもたらす可能性のある回転角位相をなるべく減少させるために、本発明の別の態様として、ブレードを複数に分割してサブブレードとし、タービンの外側から回転方向の後ろに向けて、各サブブレードの外側から次のサブブレード内側に流体が斜めに抜けるようにスリットを設置する。スリットを設けることで、たとえば図7に示されるように、風の流入側となる翼下面から翼上面へ勢いのある流れが送出され、隙間より後方にあたる翼上面の流速を取り戻し、翼下面の流速を減衰させる。これにより翼上面の境界層における流体の隔離が遅延され翼の揚力を維持するとともに、翼下面に発生する回転とは逆向きの大きな摩擦効力を低減するという二つの効果が期待できる。
またスリットは、好適には、迎角がおおよそ90度になるあたりでスリットが見えなくなるように次のサブブレードが重なりあう形状とする。こうすることで、抗力を主体に回転のモーメントが得られることになる6時の方向の回転角位相以降はスリットから流体が抜けづらくなり、影響を抑えることができる。このスリットを用いた手法は翼上面がタービンの内側に向いている形態で特に効果を発揮するが、翼上面がタービン外側に向いている形状であっても、一定の効果を発揮することができる。その場合はスリットを翼上面か翼下面に流れが吸い込まれることによって流速の減衰を防ぐことになる。
<翼表面への乱流発生による流体の剥離遅延効果>
本発明の第3の態様として、本発明の第1の態様または第2の態様において、前記ブレードが、前記翼型の表面に流体渦を発生させるための流体渦発生機構としてのボルテックスジェネレータを備えた構成としても良い。即ち、各ブレードの翼上面または翼下面に、たとえば図8Aのように複数の小さな楔状凸型や、複数の小さな窪み状凹型など、前記ボルテックスジェネレータを配置することができる。実際にボルテックスジェネレータを配置した態様の例が、たとえば図8Bに示される。ボルテックスジェネレータはブレードの翼表面に小さな渦流を発生させることで境界層の運動量を高め翼表面からの流体の剥離を抑制することができるため、迎角の大きい回転角位相のときの流体の剥離を遅延させて揚力低減を防ぐことができる。
<前縁のドッグトゥース形状によるアウトフロー抑止効果>
ブレードの前縁の後退角を大きめにしてブレードを形成した場合、たとえば図9Aのように、流体が翼上面方向ではなく、前縁から翼端方向に横滑りしてしまうアウトフローが発生しやすくなる。このアウトフローは、翼上面を前縁から後縁に向かうべき流体の流れを減少させてしまうことで、揚力を発生させることができない前縁失速状態を引き起こす。これを避けるために、本発明の第4の態様として、本発明の第1の態様から第3の態様までのうちいずれか1つの態様において、前記ブレードが、前記翼型の前縁部に流体渦を発生させるための流体渦発生機構としてのドッグトゥース形状を備えた構成としても良い。即ち、たとえば図9Bのように、翼の前縁をギザギザの形状いわゆるドッグトゥース形状とするものである。これは、いわゆるボルテックスジェネレータの別の態様でもある。ドッグトゥースはアウトフローを遮る役割と、翼上面に強い帯状の乱流を発生させることで、翼端側に極端にそれてしまう流れを翼上面に安定させる働きとを持っている。
<ウィングレットにより翼端渦の影響による揚力低下を抑制する効果>
一般に翼端においては、たとえば図10のように、負圧側となる翼上面へ正圧側の翼下面からの流体の回り込みの渦が発生する。この渦は翼端渦と呼ばれ、翼端における揚力の低下をもたらすことが知られている。これに鑑み、本発明の第5の態様として、本発明の第1の態様から第4の態様までのうちいずれか1つの態様において、前記ブレードが、前記翼型の翼端に流体による翼端渦を防止するための翼端渦防止機構としての平面状あるいは立体的なウィングレットを備えた構成としても良い。あるいは本発明の第6の態様として、本発明の第1の態様から第4の態様までのうちいずれか1つの態様において、前記ブレードが、前記翼型の翼端に流体による翼端渦を利用するための翼端渦利用機構としての立体的形状のウィングレットを備えた構成としても良い。即ち、この翼端渦の影響による揚力低下を抑制する手段として、翼端にいわゆるウィングレットを設置することとする。一般に、ウィングレットには以下にあげるタイプがある。
a)翼端に遮蔽板を設けてしまうことで翼端渦の回り込みを防止するタイプ
b)翼端の形状を丸めたり狭めたりするなどの形状を与えることで圧力差そのものを低減するタイプ
c)翼端の形状を翼上面または翼下面方向に折り曲げることで、揚力の働くベクトルを変え、主たる翼部の揚力低下を防ぐタイプ
d)b)とc)とを組み合わせたタイプ
ここで、鳥類の一部などは翼端の羽の間隔を広げることで、翼端渦の影響を低減していると考えられている。これは単に揚力の低減を防ぐだけでなく、風切り音を低減することにもつながる。これらの考察を踏まえて、たとえば図11に、本発明に適用することが可能と本発明者が考えたウィングレットの形態の例を示す。このような形状にすることはブレード成型時などでより手間が掛かることになるが、翼端渦の発生を抑制することにより揚力の低下を防ぐことができるので、更なる効率の向上を図ることが可能となる。また、風切り音の低減効果も期待できる。
<加速された気流と翼端渦とを利用した推進力の獲得効果>
従来の垂直軸型タービンとは異なり、垂直軸型対数螺旋タービンでは、束縛渦及び気流そのものが翼端側すなわち、回転方向の後方に傾き加速する特性を持つため、その翼端において気流は最大速になっていると考えられる。翼端形状を回転軸側に折り曲げるだけでなく、気流が後方に流れるように後退角をさらに大きくし、たとえば図12のように翼端を狭めることで、加速された気流と翼端渦とを積極的に取り入れ、推力に変換することが可能となる。
<腕部に翼型を採用し副翼とする効果>
垂直軸型螺旋タービンでは、各ブレードが回転軸体に対して腕部により連結されるが、腕部も回転し流体を受けることから、当該腕部の断面を翼型にして摩擦抗力を低減することはエネルギー変換効率を高めることになると考えられる。そこで本発明の第7の態様として、本発明の第1の態様から第6の態様までのうちいずれか1つの態様において、前記腕部の横断面が翼型を形成し、該腕部が縦方向が螺旋状あるいは対数螺旋状に形成される構成としても良い。たとえば図13のように、この腕部をブレードと同様に対数螺旋状あるいは螺旋状の形状にする構成とするのも好ましい。このようにすることで、主たるブレードに対する副翼的な効果を持たせて、この腕部からも揚力及び抗力による回転モーメントを発生することで、更に効率を向上させることが可能となる。
<垂直軸型螺旋タービンの連結設置による効果>
本発明の第8の態様として、本発明の第1の態様から第7の態様までのうちいずれか1つの態様において、前記回転軸体の軸方向に複数段連結されたタンデム型の垂直軸型螺旋タービン、としても良い。この場合、ブレード回転半径を下部に向けて対数螺旋状に減少する型(A型)と、下部に向けて対数螺旋状に増加する型(B型)との組み合わせは、たとえば図18A、図18B、図18C、図18Dに示されるように、A+A、A+B、B+A、B+Bなど、色々な組み合わせが可能であるが、設置場所や季節などの条件により好適な組合せを選ぶことが望ましい。これらは少ない設置面積で総受風面積を増やすことになるので、より大きな運動エネルギーを得ることが可能となる。
<ブレードの回転半径を下部に向けて減少させることの効果>
本発明の第9の態様として、本発明の第1の態様から第7の態様までのうちいずれか1つの態様において、前記ブレードの一部または全部の回転半径が、縦方向に下部に向けて対数螺旋状に減少するよう形成された構成としても良い。翼端が垂直軸型螺旋タービンの上部側になるように形成した場合は、気流の上昇成分の運動エネルギーを回転数増加につなげることができることになるので、ビルなどの建物の屋上や、山の稜線上など、気流の上昇成分が多くなる場所に設置する場合に、より大きな運動エネルギーを得ることが可能となる。
<ブレードの回転半径を下部に向けて増加させることの効果>
本発明の第10の態様として、本発明の第1の態様から第7の態様までのうちいずれか1つの態様において、前記ブレードの一部または全部の回転半径が、縦方向に下部に向けて対数螺旋状に増加するよう形成された構成としても良い。このように翼端をタービンの下部になるように形成した場合は、気流の下降成分や降雨、降雪が持つ運動エネルギーをブレードが受けとめることから、回転数増加につなげることができる。したがって、高層ビルの下などのように気流の下降成分が多くなる場所や、降雨や降雪の多い地域に設置する場合に、より大きな運動エネルギーを得ることが可能となる。
<垂直軸型螺旋タービンの向きを上下逆にできることの効果>
本発明の第11の態様として、本発明の第1の態様から第7の態様までのうちいずれか1つの態様において、垂直軸型螺旋タービンを上下の向きを逆向きに変更することが可能な機構を更に備えた構成としても良い。前述のように垂直軸型螺旋タービンでは、設置場所や季節などの条件により、翼端側をタービンの上部になるように設置するか下部になるようにするか、どちらかがより好適となるが、それらの条件は変化することも考えられる。従って、これらの条件に対応して、対数螺旋状タービンの天地を変えることができるような機構にすることにより、より好適な回転効率を得ることが可能となる。
<翼弦長が一定であることの利点>
本発明の第12の態様として、本発明の第1の態様から第11の態様までのうちいずれか1つの態様において、前記ブレードの幅が一定である構成としても良い。翼弦長を一定にすることは、対数螺旋状で3次元的に回転半径が変化するブレードを形成するときに、形成しやすい利点がある。形成しやすいといってもブレードは対数螺旋状であるので、ここまで述べてきたように、従来型の垂直軸型螺旋タービンに比べ、より良い回転効率を得ることが可能である。
<翼弦長と翼弦の中心と回転軸体の間隔が共に増加することの利点>
本発明の第13の態様として、本発明の第1の態様から第11の態様までのうちいずれか1つの態様において、前記回転軸体と前記ブレードに係る翼弦長の中心との間隔が、前記回転軸体の翼根元側から翼端側にかけて対数螺旋状で増加するのに合わせて、前記翼弦長も増加するように形成される構成としても良い。回転軸体と翼弦長の中心との間隔が対数螺旋状に増加する場合は、翼弦長も同時に増加させ、ソリディティを保つ方が自然で、ブレードを形成しやすいという利点がある。この形状とした場合には、ブレードの面積を若干拡大することになり、トルクを得やすく、弱風時の初動に有利となる。
<翼弦の中心と回転軸体との間隔が拡大する中で翼弦長が減少することの利点>
本発明の第14の態様として、本発明の第1の態様から第11の態様までのうちいずれか1つの態様において、前記回転軸体と前記ブレードに係る翼弦の中心との間隔が、前記回転軸体の翼端側から翼根元側にかけて対数螺旋状で拡大する中で、前記翼弦長は逆に縮小するように形成される構成としても良い。回転軸体と翼弦の中心との間隔が対数螺旋状に拡大する中で、翼弦長を逆に縮小させることは、ブレードを形成し難いというデメリットがある。しかし、回転軸体と翼弦の中心との間隔が拡大していき、周速が早まるにつれ、ブレードの面積も減少することになるので、より良い回転効率につなげられるという効果が得られる。
<マグヌス効果の利用>
本発明の第15の態様として、本発明の第1の態様から第14の態様までのうちいずれか1つの態様に示される垂直軸型螺旋タービンと、前記垂直軸型螺旋タービンを同一円周上に配置できるような一体型フレームと、前記一体型フレームの回転軸と、前記一体型フレームの外周脚部を支え、かつ、回転が可能となるような軌道溝とを更に備え、前記一体型フレームの回転方向と前記垂直軸螺旋タービンの回転方向とが同じになるように形成された構成を有する垂直軸型螺旋タービン群体として本発明を実現しても良い。
一様流の中の回転する円柱体や円錐台には、移動方向または一様流に対して垂直の(揚力)が発生することが知られている。これをマグヌス効果と言うが、垂直軸型螺旋タービンにおいても、そのブレードが回転しているときのタービン全体の形状は円柱形となるので、ブレードやタービン自体にもマグヌス効果が働くことになる。垂直軸型タービンは水平軸型タービンのように重心が高くなることはなく、タービン全体に風圧がかかることになるので、強風時において安全性の面では有利であるが、同一方向からの強風が一定時間吹くような環境にあるときには、このマグヌス効果によりタービン全体または腕部等へ強い圧力がかかることになる。
このように強い風圧からタービンを守り、このマグヌス効果による揚力も回転エネルギーに変換する設置方法としては、たとえば図19に示すような複数の垂直軸型螺旋タービンを同一円周上に配置できるような一体型フレームと、その一体型フレームの回転軸と、一体型フレームの外周脚部を支え、かつ、回転が可能となるような軌道溝とで、複数の垂直軸型螺旋タービンを設置するというものがある。
個々の垂直軸螺旋タービンの回転が時計回りになるように設置されている場合は、一体型フレームの回転もマグナス効果が働き、時計回りとなる。この機構により、一体型フレームは、単独の垂直軸型螺旋タービンのフレームより頑強な構造にすることができ、かつ強風時の強いマグヌス効果による回転軸への圧力も、回転運動に変換することで安全性を図れる。ここで得た回転エネルギーは個々の垂直軸型螺旋タービンの回転と同様に電力などに変換して利用することができる。
本発明に係る垂直軸型螺旋タービンは、各ブレードで生じる揚力/抗力による回転モーメントをより増加させることで、風力エネルギー等の利用効率を更に向上させることができ、また自己起動が容易且つ確実となる。
本発明の一実施形態に係る垂直軸型螺旋タービンの、概略構成を示す図である。 図1に示す垂直軸型螺旋タービンの、ブレードの概略正面構成を示す図である。 図1に示す垂直軸型螺旋タービンの、ブレードの概略平面構成を示す図である。 ヘリカルタービン(従来型)でのブレードを通過する風の流れを示す図である。 本発明の一実施形態に係る垂直軸型対螺旋タービンにおけるブレードを通過する風の流れを示す図である。 本発明の一実施形態に係る基本形状の変形例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る基本形状の別の変形例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る基本形状のまた別の変形例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るヘリカルタービンなどとの合成例の図である。 本発明の一実施形態に係るスリットの導入による効果を示す図である。 本発明の一実施形態に係るブレード表面に配置する、いわゆるボルテックスジェネレータの色々なバリエーション例(型)を示した図である。 本発明の一実施形態に係るブレード表面に楔状凸型のボルテックスジェネレータを設置した状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るブレード側前縁にアウトフローが発生する様子を示した図である。 本発明の一実施形態に係るブレード側前縁にいわゆるドッグトゥース形状を施した状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る翼端渦の発生状態などを示す図である。 本発明の一実施形態に係る揚力低下を抑制するいくつかのウィングレットの例(型)を示す図である。 本発明の一実施形態に係る加速された気流と翼端渦を利用して推進力を得るウィングレットの例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る腕部を副翼化した例を示す図である。 本発明の別の実施形態に係る垂直軸型螺旋タービンの概略構成を示す図である。 本発明の別の実施形態に係る垂直軸型螺旋タービンの翼型断面を示す図である。 本発明のまた別の実施形態に係る垂直軸型螺旋タービンの、いわゆるウィングレットを示す図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る垂直軸型螺旋タービンの、また別のいわゆるウィングレットを示す図である。 本発明のまた別の実施形態に係る、いわゆるタンデム構造にした状態と気流の経路を示す図である。(A+A型) 本発明のさらに別の実施形態に係る、いわゆるタンデム構造にした状態と気流の経路を示す図である。(B+B型) 本発明のまた別の実施形態に係る、いわゆるタンデム構造にした状態と気流の経路を示す図である。(A+B型) 本発明のさらに別の実施形態に係る、いわゆるタンデム構造にした状態と気流の経路を示す図である。(B+A型) 本発明のまた別の実施形態に係る、マグヌス効果を利用する一体型フレームに組み込んだ構造を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る垂直軸型螺旋タービンについて説明する。以下では、本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、当該範囲について主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
<第1の実施形態:ブレードの基本形状>
図1は本発明の第1の実施形態に係る垂直軸型螺旋タービンの概略構成を示す斜視図である。また図2はそのブレード部分の概略正面図であり、図3は概略平面図である。図1に示されるように、本発明の一実施形態に係る垂直軸型螺旋タービン1Aは、回転軸体11に腕部30により3枚のブレード20が取り付けられて構成される。これらの構成のうち、ブレード20はその延伸方向と略直交する断面(以下、「横断面」ともいう。)が図1及び図3に示されるように、翼型もしくは涙の雫を引き伸ばした形状をなし、こうした断面が上下方向(延伸方向)にいわば積層されてもしくは積算的に構成されて形成されている。各ブレード20はその上下方向(延伸方向)の断面(以下、「縦断面」ともいう。)が、図2で示されるように、上側の翼端91から下側の翼根元92に向かって、回転軸体11からの水平距離がたとえば図3で示すように対数螺旋状に減少するように形成されている。
上記の構成を有する垂直軸型螺旋タービン1Aの作用・動作について説明する。図1において、回転軸10に直交する方向から風などの流体が流れてきて各ブレード20がかかる流体によって押圧されると、その縦断面の中心線によって形成される線分が螺旋状に形成されていることから、ブレード20面のいずれかの部分が常に最適な位置となり初期の回転を起動するトルクを発生する。更にブレード20はその縦断面の中心線によって形成される線分が対数螺旋状に形成されていることから、従来のヘリカルタービンに比べてブレード1枚あたりの面積が拡張される効果を持ち、受風によるエネルギーをより多く獲得することとなる。これらの結果、回転時のトルクの増大、即ち回転数の増大につなげることが可能となる。
このように本願に係る第1の実施形態によれば、ブレード20を複数枚(たとえば3枚)回転軸体11の周りに均等に配置し、各ブレードの翼端から翼根元にかけて回転軸10を中心としたその縦断面を略対数螺旋状に形成したことから、より大きな揚力/トルクを発生させ、回転数の増加を実現することが可能となる。
<第2の実施形態:ブレードの構成要素:スリットの導入>
以下、第2以降の実施形態及び該当する図では、第1の実施形態と同じ機能のものは同一の符号を付し、その説明を省略する。図14は、本発明の第2の実施形態に係る垂直軸型螺旋タービンの概略構成を示す図であり、図15はそのブレードの翼型断面を示した図である。本発明の第2の実施形態に係る垂直軸型対数螺旋状タービン2Aにおいては、図14に示されるように、各ブレード20Aは複数のスリット41、42を有するように複数のサブブレード(ブレード構成要素)21、22、23を備えて構成される。これらのサブブレードは、図7で示されるように、各サブブレードの翼型形状が若干の重なりを持つように、すなわち、サブブレード21の横断面における翼型もしくは涙滴型形状の尖端部とサブブレード22の同様形状の円弧端部とが正面視で若干の重なりを帯び、サブブレード22の横断面における翼型もしくは涙滴型形状の尖端部とサブブレード23の同様形状の円弧端部とが正面視で若干の重なりを帯びるように、形成される。このように構成されることで、流体がそのスリットをスムーズに通り抜けることが可能となる。また、上記では1枚のブレードが3枚のサブブレードを有して構成される態様を例にとって説明したが、サブブレードの数は3に限らず、任意の自然数とすることができる。その場合には、スリットの数は(サブブレードの数)−1となる。
本発明の第2の実施形態によれば、スリット41,42を備えたことにより、回転軸10に(略)直交する方向から風などの流体が流れてきて各ブレード20Bがかかる流体からの押圧力を受けた場合、図7で示したように、スリットからかかる流体(たとえば風)が抜けることから当該流体(たとえば風)のブレードからの剥離を遅らせ、風などの流速を増大する効果を持たせることが可能となる。この結果、垂直軸型螺旋タービンで風の状態により発生するいわゆる失速状態を回避し、安定的に風のエネルギーを回転数に変換することが可能となる。
<第3の実施形態:ブレードの別の構成要素:ボルテックスジェネレータの配置>
本発明の第3の実施形態に係る垂直軸型螺旋タービンとして、上記の第1もしくは第2の実施形態の構成に加えて、図8Bに示すように各ブレード21の表面に複数の小さな楔状凸型のボルテックスジェネレータ50(図8Aの(a))を配置することもできる。ボルテックスジェネレータの形状としては種々のパターンが可能であり、たとえば、板状凸型51(図8Aの(b))、ブレードの翼幅方向に沿った縦溝状凹型52(図8Aの(c))、ブレードの翼弦方向に沿った横溝状凹型53(図8Aの(d))もしくは複数の小さな窪み状凹型54(図8Aの(e))などを採用することもできる。これらブレード表面に凸型もしくは凹型のボルテックスジェネレータを備えることで、流体が各ブレードの表面を流れるときに小さな渦流が発生し、流体のブレードからの剥離を遅らせることを可能としている。その結果、風のエネルギーからより多くの揚力を発生させ、トルクの増加から回転数の増加につなげることができるようになる。
<第4の実施形態:ブレードの別の構成要素:ドッグトゥース形状の導入>
本発明の第4の実施形態に係る垂直軸型螺旋タービンとして、上記の第1〜第3のうちのいずれかの実施形態の構成に加えて、図9Bに示すように各ブレードの前縁にギザギザ形状のいわゆるドッグトゥース503を導入する機能を採用する。これによりブレードが回転するときに気流に作用し、図9Aで示されるようなアウトフロー502を遮り、翼上面に帯状の乱流を発生させる。これらの作用により翼端側に極端にそれてしまう流れを翼上面に安定させ、揚力を安定させる機能を持つことが可能となる。
<第5、第6の実施形態:ブレードの別の構成要素:ウィングレットの導入>
図16及び図17は、それぞれ本発明の第5の実施形態及び第6の実施形態に係る垂直軸型螺旋タービンとして、上記の第1〜第4のうちのいずれかの実施形態の構成に加えて、ブレードの翼端にウィングレットとして機能する部分を導入した状態を示す図である。ウィングレットとは、各ブレードの翼端を他の翼部とは異なる形状/角度に加工し、もしくは当該の異なる形状体を取り付けた翼端のことである。本発明の第5の実施形態に係る垂直軸型螺旋タービンの概略は、図16に示されている。本発明の第5実施形態では、第2の実施形態のように各ブレードはサブブレードで構成されスリットを持っているが、各ブレードの翼端部には曲り型のウィングレット61が導入されている。このようなウィングレットを持った構成を備えることで、ブレードが回転するときに気流に作用して翼端渦を発生、これにより揚力低減を抑止することや空気抵抗(誘導抗力)を減らす機能を持つことが可能となる。
本発明の第6の実施形態に係る垂直軸型螺旋タービンにおいては、図17に示されるように、各ブレード20の翼端部に先細り形状62が与えられている。このように、各ブレードの翼端に、翼端翼機能相当部を設けることで、翼端(ブレード端)渦の発生を抑制する効果を持たせることができる。翼端翼の形状は図11の(a)から同図(l)に示されるように先端を細くする、先端を丸める、先端を細分化するなど様々な類型を用いることができる。図17の場合は、各ブレードの翼端部に立体的な曲りを持ったウィングレット62が導入されている。このウィングレット62によって、ブレードが回転するときに気流に作用し、図12で説明されたように翼端渦404と増大した翼表面の流れ500とが合成されて、翼を進行方向に押し出す推進力(抗力)501を作り出す機能を持つことが可能となる。その結果、風のエネルギーからより多くのトルクを発生し、回転数の増加を実現することができる。
このようなウィングレットは、好適には、図12に示すように翼に対して、内側かつ回転方向後方に後退しながら先細りになるような形状として導入する。
<第7の実施形態:垂直軸型螺旋タービンの構成要素:腕部の副翼化>
図13は、本発明の第7の実施形態に係る、各ブレードを回転軸に連結する腕部の形状を示す概念的斜視図である。本発明の第7の実施形態に係る垂直軸型螺旋タービンにおいては、上記の第1〜第6のうちのいずれかの実施形態の構成に加えて、図13に示されるように、各ブレード20Bを回転軸に接続する腕部30Bは、各ブレードと同様に螺旋状あるいは対数螺旋状であり、この部分でも揚力及び抗力を回転モーメントとして生かせるように翼型の断面を有している。この構成により、ブレードを対数螺旋状としたことによる作用・効果を、腕部30Bにおいても享受でき腕部に副翼的な機能を持たせることが可能となる。したがって、たとえば上記の各ブレードを対数螺旋状とした第1もしくは第2の実施形態と本第7の実施形態とを重畳的に用いれば、両者が相まってさらに風のエネルギーを回転数の増加につなげる効果を増大させることができる。
上述した本発明の第1もしくは第2の実施形態は、それぞれ、第3の実施形態及び/もしくは第4の実施形態、及び/もしくは第5の実施形態もしくは第6の実施形態、及び/もしくは第7の実施形態、と組み合わせた構成とすることができる。これらを組み合わせることによって、上述したそれぞれの実施形態の効果が重畳的に奏されることとなる。因みに、図13は第2の実施形態をベースに翼幅方向の縦溝状凹型ボルテックスジェネレータを施した第3の実施形態、翼端渦を利用するウィングレット61である第5の実施形態、そして第7の実施形態である腕部30Bの副翼化、を組み合わせた構成を有するものである。これらの構成を組み合わせることで、風のエネルギーから安定的にトルクを発生し、回転数をより増大させることが期待できる。
<第8の実施形態:対数螺旋タービンの連結設置による効果>
図18A、図18B、図18C、図18Dは、本発明の第8の実施形態に係る対数螺旋タービンの連結設置を示す図である。上記の第1〜第7のうちのいずれかの実施形態の構成を有する垂直軸型対数螺旋タービンのユニットは、回転方向を同一にして複数組み合わせて同一軸に連結する、いわゆるタンデム構造としてもよい。この場合、各ブレードの回転半径を下部に向けて減少する型(A型)と、下部に向けて増加する型(B型)との組み合わせは、図18A、図18B、図18C、図18Dに示すように、A+A、A+B、B+A、B+Bなど、色々な組み合わせが可能であるが、設置場所や季節などの条件により好適な組合せを選ぶことが望ましい。また、同一軸に連結するのではなく、発電機などのエネルギー変換ユニットと一体化したものを一つの出力モジュールとして、同一垂直軸位置に積み上げる、いわゆるスタック構造としてもよい。これらのスタック構造を採用すれば少ない設置面積で総受風面積を増やすことになるので、より大きな運動エネルギーを得ることにつながる。このスタック構造は垂直軸タービンに特有な有効的方法である。なおこの様々な組み合わせにおいては、流体の流れは翼端方向に傾斜しているので、翼端と翼端とが天地で向き合うような積み重ねをする場合は、その距離を広げクリアランス602を設ける等の処置をして、互いの流れの干渉を考慮した上でスタック構造を形成するのが好ましい。逆に翼根元が天地で向き合うような積み重ねをする場合では互いの距離を広げる必要はないため、積み重ねではなく完全に一体化した構造であっても問題はない。
<垂直軸型対数螺旋タービンの天地と回転方向>
垂直軸型対数螺旋タービンでは、翼端が後退し拡開する形状をとるが、翼端がタービンの上部側となるように設置しても、天地を変えて翼端をタービンの下部側になるように設置しても良い。また、タービンの回転方向は時計回りでも反時計回りでも良いが、各ブレード断面は風などの流体の流れに対して、最大の受益を得られる翼型断面としておくのが好ましい。
<天地の違いによる効果>
ところで、本発明者がより考察を深めたところ、垂直軸型対数螺旋タービンの向きには、それぞれ好適な設置条件があることが解った。本発明の第9の実施形態に係るものとして、上記の第1〜第7のうちのいずれかの実施形態の構成に加えて、各ブレードの一部または全部の回転半径が縦方向に減少するよう形成さる。この構成の場合、即ち翼端がタービンの上部側になるように設置した場合は、気流の上昇成分の運動エネルギーを回転数増加につなげることができるので、ビルなどの建物の屋上や、山の稜線上など、気流の上昇成分が多くなる場所に設置する場合に好適ということができる。
一方で、本発明の第10の実施形態に係るものとして、上記の第1〜第7のうちのいずれかの実施形態の構成に加えて、各ブレードの一部または全部の回転半径が縦方向に増加するよう形成する。この構成の場合、即ち翼端をタービンの下部になるように設置した場合では、気流の下降成分や降雨、降雪が持つ運動エネルギーをも回転数増加につなげることができるので、高層ビルの下などのように気流の下降成分が多くなる場所や、降雨や降雪の多い地域に設置する場合に好適となるのである。
このように垂直軸型対数螺旋タービンでは、設置場所や季節などの条件により、翼端側をタービンの上部になるように設置するか下部になるようにするか、どちらかがより好適となるが、それらの条件は変化するといえる。この点に鑑みて、本発明の第11の実施形態として、上記の第1〜第7のうちのいずれかの実施形態の構成に加えて、垂直軸型対数螺旋タービンの上下(天地)の向きを逆向きに変更することが可能な機構を更に備えた構成としても良い。この機構を備えることで、季節などの条件の変化に合わせて、より適した回転効率を得ることが可能となる。その機構としては例えば、複数のブレードで構成されるタービン部を回転軸に固定する方法をネジ止めとし、ネジを外してタービン部を取り出して天地の向きを反転させた後、再びタービン部を回転軸に固定する、などのメカニズムを採用することができるが、本願発明においてはこのメカニズムに限定されることなく、各種公知の機構を採用することができる。
<対数螺旋タービンにおける翼弦長の変化の違いと利点>
対数螺旋タービンの重要な構成要素であるブレード部20について、その幅を垂直方向にどのようにするかについては、3つのパターンがある。本発明の第12の実施形態として、上記の第1〜第11のうちのいずれかの実施形態の構成に加えて、翼弦長を一定にした場合は、ブレードを製作する場合に、その要素の一つを一定にすることで製作しやすい。一方で、本発明の第13の実施形態として、上記の第1〜第11のうちのいずれかの実施形態の構成に加えて、回転軸体と各ブレードの翼弦の中心との間隔が、回転軸体の翼根元から翼端にかけて対数螺旋状で増加するのと同様に、各翼弦長も同じ比率で増加させ、ソリディティが一定となるように形成する構成の場合は、自然な変化となるので、前述の場合とは違う意味で製作しやすい、即ち製作コストを抑えられるという利点があると言える。ブレード全体のソリディティは若干拡大するため、トルクが増大し初期起動が容易となる。さらに、本発明の第14の実施形態として、上記の第1〜第11のうちのいずれかの実施形態の構成に加えて、回転軸体と各ブレードの翼弦中心との間隔が、回転軸体の翼根元から翼端にかけて対数螺旋状で増加するのに対して、各翼弦長が逆に減少するように形成するような構成の場合は、前述の場合とは異なり、減少させる度合いを微妙に調整する必要があることから、設計や製作の面でコスト増になると考えられる。しかし、ブレード全体のソリディティ、特に周速の速い翼端側のソリディティが縮小されることになるため、高速回転時においてより速度を増加させる効果が期待できる。いずれも設置環境に合わせて設計することが可能である。
<マグヌス効果の利用>
一様流の中の回転する球体や円柱体、並びに円錐・円錐台には、移動方向または一様流に対して垂直の力(揚力)が発生することが知られている。これをマグヌス効果と言うが、垂直軸型螺旋タービンについても、各ブレードが回転しているときのタービン全体の形状は円柱形となるので、ブレードのみならずタービン自体にもマグヌス効果が働くことになる。垂直軸型タービンは水平軸型タービンのように重心が高くなることはなくタービン全体に風圧が均一にかかることになるので、強風時においても安全性の上では有利であるが、同一方向からの強風が一定時間吹くような環境にあるときには、このマグヌス効果によりタービン全体またはシャフト等には強い圧力がかかることになる。
このように強い風圧からタービンを守り、このマグヌス効果による揚力も回転エネルギーに変換するものとして、本発明の第15の実施形態を図19に示す。同図に示されるように、本発明の第15の実施形態は、上記の第1〜第14のうちのいずれかの実施形態の構成に加えて、複数の垂直軸型螺旋タービンを同一円周上に配置できるような一体型フレーム70と、その一体型フレームの回転軸71と、一体型フレームの外周脚部を支え、かつ、回転が可能となるような軌道溝72とで、複数の垂直軸型螺旋タービンすなわち垂直軸型螺旋タービン群体が設置される。
個々の垂直軸型螺旋タービンの回転80が時計回りになるように設置されている場合には、一体型フレームの回転81もマグナス効果が働き、時計回りとなる。この機構により、一体型フレームは、単独の垂直軸型螺旋タービンのフレームより頑強な構造にすることができ、かつ強風時の強いマグヌス効果による回転軸への圧力も回転運動に変換することで安全性が図れる。ここで得た回転エネルギーは個々の垂直軸型螺旋タービンの回転と同様に電力などに変換して利用することができる。個々の垂直軸型螺旋タービンの回転は、ベルトドライブなどで中央の回転軸に動力を伝えても良い。また、一体型フレームの回転エネルギーは中央の回転軸から伝達ではなく、軌道溝を移動する外周脚部からの伝達であっても良い。
以上、本発明に係る垂直軸型螺旋タービンについて説明したが、本発明に係る垂直軸型螺旋タービンは、各実施形態に限定されず、本発明の趣旨を変更することなく、適宜変形・拡大・縮小して、或いは部分的に代替させて実施することができるが、これらはすべて本発明の技術思想の範囲内のものである。例えば、ブレードの枚数や各ブレードを構成するサブブレード枚数などに限定はない。もちろん本発明に係る垂直軸型螺旋タービンは、気体の運動エネルギーで回転するものに限定されず、流体(例えば水)の運動エネルギーで回転するものであればよい。
本発明に係る垂直軸型螺旋タービンは、上記で詳述したような効果を奏することができるから、本発明は造電業を始めとする各種産業における経済的価値及び利用可能性を有するものである。
1A、2A 垂直軸型螺旋タービン
10 回転軸
11、11B 回転軸体
12 回転方向
20 ブレード
20B ブレード(スリットあり)
20C ブレードの変形例
20D ブレードの別の変形例
20E ブレードのまた別の変形例
20F ブレードのヘリカルタービンとの合成例(一部が対数螺旋状)
21 第1サブブレード
22 第2サブブレード
23 第3サブブレード
30 腕部
30B 腕部(螺旋状または対数螺旋状)
30C 腕部(斜め直線状)
41 第1のスリット
42 第2のスリット
50 ボルテックスジェネレータ(楔状凸型)
51 ボルテックスジェネレータ(板状凸型)
52 ボルテックスジェネレータ(縦溝状凹型)
53 ボルテックスジェネレータ(横溝状凹型)
54 ボルテックスジェネレータ(窪み状凹型)
60 ウィングレット(先端割れ型)
61 ウィングレット(先端曲り型)
62 ウィングレット(立体的先端曲り型)
63 ウィングレット(先端丸形)
70 一体型フレーム
71 一体型フレームの回転軸
72 一体型フレームの回転用軌道溝
80 垂直軸型螺旋タービンの回転方向
81 一体型フレームの回転方向
90 翼幅
91 翼端
92 翼根元
θB 後退角
θ 拡大角
100 タービンの大回転径(翼端の回転軌跡)
101 タービンの小回転径(翼根元の回転軌跡)
102 前縁
103 後縁
104 翼上面
105 翼下面
106 翼弦
201 ヘリカルタービンのブレードを通過する流れ
202 翼端の回転半径
203 垂直軸型螺旋タービンのブレードを通過する風の流れ
204 周速差で生じる圧力差による2次的流れ
205 翼根元の回転半径(202より小さい)
301 摩擦抗力の低減
302 剥離の遅延
303 流速の増大
304 ヘリカルタービン部分e
401 揚力の働く向き
402 正圧側から負圧側への回り込みの流れ
403 ブレード翼端を流れる風の流れ
404 翼端渦
500 拘束渦
501 推進力(抗力)
502 アウトフロー
503 ドッグトゥース形状
601 気流の流れ
602 タンデム構造におけるクリアランス
一様流の中の回転する円柱体や円錐台には、移動方向または一様流に対して垂直の揚力が発生することが知られている。これをマグヌス効果と言うが、垂直軸型螺旋タービンにおいても、そのブレードが回転しているときのタービン全体の形状は円柱形となるので、ブレードやタービン自体にもマグヌス効果が働くことになる。垂直軸型タービンは水平軸型タービンのように重心が高くなることはなく、タービン全体に風圧がかかることになるので、強風時において安全性の面では有利であるが、同一方向からの強風が一定時間吹くような環境にあるときには、このマグヌス効果によりタービン全体または腕部等へ強い圧力がかかることになる。
<天地の違いによる効果>
ところで、本発明者がより考察を深めたところ、垂直軸型対数螺旋タービンの向きには、それぞれ好適な設置条件があることが解った。本発明の第9の実施形態に係るものとして、上記の第1〜第7のうちのいずれかの実施形態の構成に加えて、各ブレードの一部または全部の回転半径が縦方向に減少するよう形成さる。この構成の場合、即ち翼端がタービンの上部側になるように設置した場合は、気流の上昇成分の運動エネルギーを回転数増加につなげることができるので、ビルなどの建物の屋上や、山の稜線上など、気流の上昇成分が多くなる場所に設置する場合に好適ということができる。

Claims (15)

  1. 回転軸体と、
    前記回転軸体の周りを回転する翼型の横断面を有し前記回転軸体の軸方向に沿って対数螺旋状で変化するように形成されたブレードと、
    前記回転軸体と前記ブレードとを連結する腕部と
    を備えたことを特徴とする垂直軸型螺旋タービン。
  2. 前記ブレードが、前記翼型の翼幅の方向に形成された1又は2以上のスリットを備えたことを特徴とする請求項1記載の垂直軸型螺旋タービン。
  3. 前記ブレードが、前記翼型の表面に流体渦を発生させるための流体渦発生機構としてのボルテックスジェネレータを備えたことを特徴とする請求項1または2記載の垂直軸型螺旋タービン。
  4. 前記ブレードが、前記翼型の前縁部に流体渦を発生させるための流体渦発生機構としてのドッグトゥース形状を備えたことを特徴とする請求項1から3までのうち何れか1項記載の垂直軸型螺旋タービン。
  5. 前記ブレードが、前記翼型の翼端に流体による翼端渦を防止するための翼端渦防止機構としての平面状あるいは立体的なウィングレットを備えたことを特徴とする請求項1から4までのうち何れか1項記載の垂直軸型螺旋タービン。
  6. 前記ブレードが、前記翼型の翼端に流体による翼端渦を利用するための翼端渦利用機構としての立体的形状のウィングレットを備えたことを特徴とする請求項1から4までのうち何れか1項記載の垂直軸型螺旋タービン。
  7. 前記腕部の横断面が翼型を形成し、該腕部が縦方向に螺旋状あるいは対数螺旋状に形成されることを特徴とする請求項1から6までのうち何れか1項記載の垂直軸型螺旋タービン。
  8. 前記請求項1から7までのうち何れか1項記載の垂直軸型螺旋タービンが、前記回転軸体の軸方向に複数段連結されたことを特徴とするタンデム型垂直軸型螺旋タービン。
  9. 前記請求項1から7までのうち何れか1項記載の垂直軸型螺旋タービンにおいて、前記ブレードの一部または全部の回転半径が縦方向に減少するよう形成されたことを特徴とする垂直軸型螺旋タービン。
  10. 前記請求項1から7までのうち何れか1項記載の垂直軸型螺旋タービンにおいて、前記ブレードの一部または全部の回転半径が縦方向に増加するよう形成されたことを特徴とする垂直軸型螺旋タービン。
  11. 前記請求項1から7までのうち何れか1項記載の垂直軸型螺旋タービンにおいて、上下の向きを逆向きに変更することが可能な機構を更に備えたことを特徴とする垂直軸型螺旋タービン。
  12. 前記請求項1から11までのうち何れか1項記載の垂直軸型螺旋タービンにおいて、前記翼弦長が一定であることを特徴とする垂直軸型螺旋タービン。
  13. 前記請求項1から11までのうち何れか1項記載の垂直軸型螺旋タービンにおいて、前記回転軸体と前記ブレードに係る翼弦中心との間隔が、前記回転軸体の翼根元側から翼端側にかけて対数螺旋状で拡大する中で、前記翼弦長も拡大するように形成されたことを特徴とする垂直軸型螺旋タービン。
  14. 前記請求項1から11までのうち何れか1項記載の垂直軸型螺旋タービンにおいて、前記回転軸体と前記ブレードに係る翼弦中心との間隔が、前記回転軸体の翼根元側から翼端側にかけて対数螺旋状で増加する中で、前記翼弦長は縮小するように形成されたことを特徴とする垂直軸型螺旋タービン。
  15. 前記請求項1から14までのうち何れか1項記載の垂直軸型螺旋タービンと、
    前記垂直軸型螺旋タービンを同一円周上に配置できるような一体型フレームと、
    前記一体型フレームの回転軸と、
    前記一体型フレームの外周脚部を支え、かつ、回転が可能となるような軌道溝と
    を更に備え、前記一体型フレームの回転方向と前記垂直軸螺旋タービンの回転方向とが同じになるように形成されたことを特徴とする垂直軸型螺旋タービン群体。
JP2016192282A 2016-09-29 2016-09-29 垂直軸型螺旋タービン Active JP6126287B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016192282A JP6126287B1 (ja) 2016-09-29 2016-09-29 垂直軸型螺旋タービン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016192282A JP6126287B1 (ja) 2016-09-29 2016-09-29 垂直軸型螺旋タービン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6126287B1 JP6126287B1 (ja) 2017-05-10
JP2018053832A true JP2018053832A (ja) 2018-04-05

Family

ID=58704779

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016192282A Active JP6126287B1 (ja) 2016-09-29 2016-09-29 垂直軸型螺旋タービン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6126287B1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115653828A (zh) * 2022-11-09 2023-01-31 广州远和船海研究院有限公司 一种海上浮式风电垂直轴风机及叶片

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02144673U (ja) * 1989-05-11 1990-12-07
JP2002507266A (ja) * 1997-06-30 2002-03-05 シエルド オイ 螺旋ウィンドローターおよびその製造方法
JP2003254225A (ja) * 2002-03-05 2003-09-10 Ebara Corp 風車の気流騒音低減装置
JP2004293409A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Toshiba Corp 風車装置及びそれを用いた風力発電装置
JP2008008248A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Ipb:Kk 切欠き付垂直軸風車ブレードおよび垂直軸風車
WO2011033348A2 (en) * 2009-09-18 2011-03-24 Urban Green Energy, Inc. Vertical axis wind turbine and its wind rotor
US7976283B2 (en) * 2010-11-10 2011-07-12 General Electric Company Noise reducer for rotor blade in wind turbine
JP2011231768A (ja) * 2011-04-19 2011-11-17 Rei Sasa 風力発電用の垂直軸型風車
JP2013032771A (ja) * 2011-06-01 2013-02-14 Albatross Technology LLC 自然エネルギー取出装置
JP2014503048A (ja) * 2011-01-20 2014-02-06 シー−リックス アーエス 回転子装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02144673U (ja) * 1989-05-11 1990-12-07
JP2002507266A (ja) * 1997-06-30 2002-03-05 シエルド オイ 螺旋ウィンドローターおよびその製造方法
JP2003254225A (ja) * 2002-03-05 2003-09-10 Ebara Corp 風車の気流騒音低減装置
JP2004293409A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Toshiba Corp 風車装置及びそれを用いた風力発電装置
JP2008008248A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Ipb:Kk 切欠き付垂直軸風車ブレードおよび垂直軸風車
WO2011033348A2 (en) * 2009-09-18 2011-03-24 Urban Green Energy, Inc. Vertical axis wind turbine and its wind rotor
US7976283B2 (en) * 2010-11-10 2011-07-12 General Electric Company Noise reducer for rotor blade in wind turbine
JP2014503048A (ja) * 2011-01-20 2014-02-06 シー−リックス アーエス 回転子装置
JP2011231768A (ja) * 2011-04-19 2011-11-17 Rei Sasa 風力発電用の垂直軸型風車
JP2013032771A (ja) * 2011-06-01 2013-02-14 Albatross Technology LLC 自然エネルギー取出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6126287B1 (ja) 2017-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20100322770A1 (en) Turbine blade constructions particular useful in vertical-axis wind turbines
JP5479388B2 (ja) 風車翼およびこれを備えた風力発電装置
US9581132B2 (en) Wind turbine having flow-aligned blades
US10690112B2 (en) Fluid turbine rotor blade with winglet design
US10378510B2 (en) Vertical axis wind turbine with self-orientating blades
WO2018194105A1 (ja) 垂直軸型タービン
US20120217754A1 (en) Wind turbine blade, wind turbine generator with the same, and design method of wind turbine blade
US9551318B2 (en) HVATA-hybrid vertical axis turbine assembly operable under omni-directional flow for power generating systems
JP6126287B1 (ja) 垂直軸型螺旋タービン
JP5479300B2 (ja) 風車翼およびこれを備えた風力発電装置ならびに風車翼の設計方法
JP2017521599A5 (ja)
KR102499973B1 (ko) 수직축 풍차 및 풍력 발전 장치
JP6800030B2 (ja) 翼及びそれを用いた風車
EP3098436B1 (en) Noise reducing flap with opening
WO2014072692A2 (en) Continuous band propeller
EP2434145A1 (en) Vertical-axis wind rotor
JP5675270B2 (ja) 風車翼およびこれを備えた風力発電装置ならびに風車翼の設計方法
JP5433553B2 (ja) 風車翼およびこれを備えた風力発電装置ならびに風車翼の設計方法
JP2007239631A (ja) 風車
JP2020020309A (ja) 垂直軸型螺旋タービン
JP2018150898A (ja) 垂直軸風車、その翼、および風力発電装置
JP2018155128A (ja) 垂直軸風車および風力発電装置
RU191762U1 (ru) Ветроэнергетическая установка ортогонального типа
RU2470181C2 (ru) Ветряная турбина с вертикальной осью вращения
RU2716635C1 (ru) Ветроэнергетическая установка ортогонального типа

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170307

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170406

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6126287

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250