JP2018053606A - 壁パネル - Google Patents

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JP2018053606A
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Yoshikazu Okabe
義和 岡部
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Abstract

【課題】 釘等の留付具、接着剤、または溶接などの結合手段、あるいはシム等の隙間調整具を用いることなく、単純な構成でありながら、面材の端部が保護され、かつ、面材と枠材とが隙間なく一体化され、強固に固定された壁パネルの提供。【解決手段】 仕上材を含む板状の面材と、枠材とを備えてなる壁パネルであって、前記枠材が、所定の断面形状を有する長尺材からなり、かつ側端部と、当該側端部の一端側から延在した表縁部と、当該側端部の他端側から延在した下縁部とを備えてなり、前記側端部と前記表縁部と前記下縁部とが一体的に形成され、以って、前記枠材は凹条を形成してなり、前記表縁部と前記側端部とのなす角が鋭角であり、前記面材の周縁部が前記枠材の凹条に挟み込まれてなり、前記面材の表面が、前記表縁部の裏面最下縁に押し当てられて、これと線状に当接してなる、壁パネル。【選択図】 図1

Description

本発明は、面材と枠材とを含んでなる壁パネルに関する。
内装または外装材として陶磁器板などの面材が広く用いられている。これら面材の端部を保護し、面材の強度または意匠性を向上させるため、様々な枠材(端材、縁材または見切材と呼ばれることもある)が用いられている。面材の端部を枠材でパネル化する際、一般に、釘、ネジもしくはビス等を用いた留付け、接着剤を用いた接着、または溶接などの手段により、あるいはこれらの手段を組合せて、枠材を面材に固定または結合させている。また、枠材同士は、釘、ネジもしくはビス等の留付具を用いて固定されている。
固定の例として、特開平09−177209号公報(特許文献1)は、パネル本体と、このパネル本体の周縁部を収容するパネル枠部材とを備えたパネルを開示し、ここではパネル本体とパネル枠部材が、短尺でクリップ状のパネル保持部材で固定されている。また、実開平5−094426号公報(特許文献2)には、外装板と補強枠とからなる外装パネルが開示され、この補強枠は、外装材の裏面に接着剤で接着されていると共に、外装材の端面に短尺のクリップで固定されている。
上記の留付けや接着などの手段により面材の端部を枠材でパネル化する際、通常、面材の厚みよりやや大となる厚みを有する枠材が選ばれているが、面材と枠材の間に隙間が生じてしまう。また、面材のサイズに合わせて枠材を設計した場合であっても、製造誤差により隙間が生じてしまう恐れがある。このような場合、生じた隙間を調整するため、例えば面材の裏側にシムを入れてパネルを安定化させるなどの試みがされている。
最近では、目地を少なくでき、施工の簡略化や意匠の多様化を実現可能な大型の陶磁器板が実用化され広く利用されてきている。また、軽量化された薄型で大型の陶磁器板も利用されてきている。しかし、薄型の大型陶磁器板にはビス等の留付具を打ち込むことは困難であるため、パネル自体が大型化する傾向にあった。さらに、枠材と面材の表面とを隙間なく当接させることは困難であった。
特開平09−177209号公報 実開平5−094426号公報
本発明は、釘、ネジもしくはビス等の留付具、接着剤、または溶接などの結合手段、あるいはシム等の隙間調整具を用いることなく、枠材を特定の形状からなる構造とすることのみにより、単純な構成でありながら、面材の端部が保護され、かつ、面材と枠材とが隙間なく一体化され、強固に固定された壁パネルを提供することを目的とする。
そして、本発明による壁パネルは、
仕上材を含む板状の面材と、枠材とを備えてなり、
前記枠材が、
所定の断面形状を有する長尺材からなり、かつ
側端部と、当該側端部の一端側から延在した表縁部と、当該側端部の他端側から延在した下縁部とを備えてなり、
前記側端部と前記表縁部と前記下縁部とが一体的に形成され、以って、前記枠材は凹条を形成してなり、
前記表縁部と前記側端部とのなす角が鋭角であり、
前記面材の周縁部が前記枠材の凹条に挟み込まれてなり、
前記面材の表面が、前記表縁部の裏面最下縁に押し当てられて、これと線状に当接してなることを特徴とする。
また、本発明による壁パネルの製造方法は、
仕上材を含む板状の面材、および枠材それぞれを用意する工程と、
前記面材の周縁部に対し斜め上方向から前記枠材を近づけ、前記面材の表面の縁部に、前記枠材の表縁部の裏面最下縁が当たるように、前記面材を前記枠材の凹条に挿入する工程と、
前記枠材を、前記枠材の下縁部の表面が前記面材の裏面に接するように、回動させる工程と
を少なくとも含んでなり、
前記枠材の下縁部の表面から前記枠材の表縁部の裏面最下縁までの高さをH1、前記枠材の凹条に挿入する前の前記面材の端部の厚みをH2、前記枠材の側端部の内側の高さをH3としたとき、H1<H2<H3の関係が成り立つことを特徴とする。
また、本発明による壁パネルの製造方法は、
仕上材を含む板状の面材、および枠材それぞれを用意する工程と、
前記枠材の下縁部をガイドとして、前記面材を斜め上方向から前記枠材の凹条に挿入する工程と、
前記枠材の表縁部の裏面最下縁を支軸に、前記面材と前記枠材とを相対的に回動させる工程と
を少なくとも含んでなり、
前記枠材の下縁部の表面から前記枠材の表縁部の裏面最下縁までの高さをH1、前記枠材の凹条に挿入する前の前記面材の端部の厚みをH2、前記枠材の側端部の内側の高さをH3としたとき、H1<H2<H3の関係が成り立つことを特徴とする。
本発明による壁パネルの一つの態様を示す概略図である。 本発明による壁パネルを構成する枠材の斜視図である。 本発明による壁パネルを構成する枠材の断面図である。 本発明による壁パネルを構成する面材の斜視図(a)および断面図(b)である。 枠材に形成される凹条の他の態様を示す図である。 面材と枠材の固定方法を説明するための概要図である。
壁パネル
本発明による壁パネルについて図面を参照しつつ以下説明する。図1は、本発明による壁パネルの一つの態様を示す概略図である。図2は、本発明による壁パネルを構成する枠材の斜視図である。図3は、本発明による壁パネルを構成する枠材の断面図である。図4は、本発明による壁パネルを構成する面材の斜視図(a)および断面図(b)である。図1に示す態様にあって、本発明による壁パネル1は、仕上材を含む板状の面材2と、枠材3とを含む。
面材
面材2は、少なくとも板状の仕上材を含む。本発明の一つの態様によれば、面材2は仕上材からなる。つまり、面材2は仕上材単独で構成されていてよい。本発明の他の一つの態様によれば、面材2は仕上材と支持体との積層体でもよい。ここで、仕上材と支持体のサイズは同じでもよく、異なっていてもよい。また、積層体において、仕上材と支持体との接着の有無は問わない。
(仕上材)
仕上材としては、外装もしくは内装の壁の仕上材として通常用いられているものを制限なく利用することができる。このような仕上材の例としては、陶磁器、石材、ガラス、鋼材、セメント、漆喰、合成樹脂材、木材、紙(パルプ)、メラミン、石膏などが挙げられる。本発明において、仕上材は、例えば陶磁器、石、またはガラスから選択されてなる無機質板が好ましい。無機質板は、大型無機質板が好ましい。大型無機質板は、好ましくは、意匠が施された化粧面と裏面とを備えている。本発明の一つの態様によれば、大型無機質板の大きさは、1辺が80cm以上であり、90cm以上、1m以上であることが好ましい。また、一辺が5m以下、3m以下、2m以下であることが好ましい。
また、大型無機質板は、軽量化のため、または、後記する本発明による施工方法が、その一態様として、壁パネル1の被施工面への二重化された固定方法とすることができることから、薄型であることが好ましい。本発明の一つの態様によれば、大型無機質板は、厚さが、10mm以下、8mm以下、6mm以下であることが好ましい。また、厚さが1mm以上、3mm以上であることが好ましい。
仕上材が無機質板である場合、この無機質板が、薄型や大型であれば、ビスなどによる留め付けは破損リスクが高まり、採用し難い。また、仕上材の割れを防ぎ、強度を確保するために重厚な枠材を用いると、軽量化のために薄型の無機質板を用いる意義が薄れてしまう。従って、枠材自身も軽量であらねばならず、本発明による壁パネルを構成する枠材は後述するような構造であることが重要でなる。本発明によれば、とりわけ仕上材が薄型で大型の陶磁器板の場合であっても、このような仕上材の端部を破損させずに容易に壁パネルを製造することができる。
本発明において無機質板は陶磁器板であることが特に好ましく、陶磁器板は、その表面に釉薬層を有していてもよい。釉薬の成分は特に限定されない。釉薬層の形成は、成形後に施釉し、成形体と一体的に焼成するか、または、焼成体(仮焼体)に施釉した後に焼成するか、いずれかの方法を用いてもよい。さらに、焼成の前後に乾燥工程を設けてもよい。
(支持体)
本発明において、面材2は、仕上材21の裏面側に支持体22をさらに含んでもよい。つまり、面材は、支持体22と、支持体22の上に設けられてなる仕上材21とから少なくともなることが好ましい。本発明において、支持体22は、仕上材21の補強材として機能する部材である。面材2が仕上材21と支持体22と含むことにより、支持体22の材質やサイズを選択して、枠材3の凹条で挟み込まれる面材2全体としての被押圧力(例えば、圧縮力や復元力)を所望の範囲に調整することができる。これにより、枠材3の表縁部32と面材2の表面との間にさらに隙間が生じないようにすることが可能となる。
本発明において、ある種の素材、例えば薄型の素材を仕上材として利用する場合、例えば、薄物素材の裏面にこれとは別の素材を1つ以上設け、これら2つ以上の素材同士を張り合わせて、2つ以上の素材からなる面材として用いてもよい。
支持体22の例としては、具体的には、木材、樹脂、陶磁器、石材、ガラス、木、鋼材、樹脂、セメント、漆喰、紙(パルプ)、メラミン、石膏が挙げられる。本発明において、仕上材と支持体とは異なる材質、物性の材料を組み合わせることが好ましい。支持体22は1つの素材からなる1層であってもよく、また2つ以上の素材からなる積層体であってもよい。例えば、仕上材21が陶磁器板等の硬材である場合、支持体22として軟材を用いることができる。また、仕上材21が硬材であり、支持体22も硬材である場合、仕上材21と支持体22の間に他の支持体22として軟材をさらに設けることができる。支持体22の厚みは、壁パネル1の用途もしくは機能、または仕上材21の材質やサイズ等に応じて適宜決定されてよい。支持体22の厚みは、10mm以下、8mm以下、6mm以下であることが好ましく、1mm以上、3mm以上であることが好ましい。本発明において、支持体22の厚みとは、支持体22自体の厚み、つまり外力等により圧縮など変形されていない状態での厚みを意味する。
本発明による壁パネルによれば、2つ以上の素材からなる面材であっても、素材同士の固定力を確保しながら、2つ以上の素材からなる面材の周縁部を保護し、かつ2つ以上の素材からなる面材と枠材3とが隙間なく安定して固定された壁パネル1を容易に製造することができる。
本発明の好ましい態様によれば、支持体22は枠材3の長さ方向に沿って連続的に存在する。枠材2に沿って連続的に存在するとは、支持体が、枠材の長さ方向の長さよりも短い断片でも良いが、仕上材21の裏面に、断続的、すなわち間隔を開けて存在しておらず、連続的に存在していることを意味する。面材2が、仕上材21と、枠材3の長さ方向に沿って仕上材21の裏面に連続的に存在する支持体22とを含むものであるとき、枠材3の下縁材33と、支持体22と、仕上材21とが隙間なく積層された状態であることにより、枠材3の表縁材32と仕上材21の表面との間に隙間がなく、これらが線状に当接して強固に固定された壁パネルを得ることができる。
(面材の厚み)
面材の厚みは壁パネルの用途または機能に応じて適宜決定されてよい。通常、面材の厚みは、30mm以下、10mm以下、8mm以下、6mm以下であることが好ましく、1mm以上、3mm以上であることが好ましい。本発明において、面材の厚みとは、面材自体の厚み、つまり例えば、面材2に枠材3を固定する際において、面材2を枠材3の凹条に圧入するときに働く押圧力や、枠材3を回動させるときに働く応力などの外力等により圧縮など変形されていない状態での厚みを意味する。面材が仕上材単独で構成されている場合は、仕上材の厚みが面材の厚みになる。面材が仕上材と支持体との積層体の場合は、仕上材の厚みと支持体の厚みとの和が面材の厚みになる。またこの場合、面材の厚みは、壁パネルの用途または機能、あるいは仕上材、支持体各々の材質もしくはサイズ等に応じて適宜決定されてよい。
枠材
枠材3は、所定の断面形状を有する長尺材からなる。所定の断面形状とは、枠材3を、長さ方向Aの任意の位置で任意の方向、例えば長さ方向Aに垂直な方向に切断したとき、その断面形状が定まったものであることを意味する。本発明において、枠材3は、断面形状が一定の長尺材からなることが好ましい。断面形状が一定であるとは、枠材3を、長さ方向Aの任意の位置で任意の方向、例えば長さ方向Aに垂直な方向に切断したとき、その断面形状が常に同じであることを意味する。枠材3の断面形状には、例えばコの字状、ユの字状、またはエの字状などが含まれる。図3に示す態様によれば、枠材3の断面形状はコの字状またはユの字状である。枠材の材料は、例えば金属であることが好ましい。金属は良好な強度を有し、面材2の表面との良好な係止力を確保することができる。
枠材3は、側端部31と、当該側端部31の一端側から延在した表縁部32と、当該側端部31の他端側から延在した下縁部33とを備える。枠材3において、側端部31と表縁部32と下縁部33とは一体的に形成されている。したがって、枠材3は凹条を形成している。枠材3の側端部31と表縁部32と下縁部33とが一体的に形成されて得られる凹条は、例えば図2、3に示される形状であってもよいし、図5に示されるような形状であってもよい。
枠材3において、表縁部32と側端部31とのなす角αは鋭角である。角αは45°〜75°であることが好ましい。さらに、枠材3は面材の厚みに対して特定のサイズを満たす。すなわち、下縁部33の表面33fから表縁部32の裏面32bの最下縁(端辺)32sまでの高さをH1、枠材3に挿入または挟み込まれる前の面材2自体の厚み、より具体的には面材2の端部の厚みをH2、側端部31の内側の高さ(凹条の底幅)をH3としたとき、H1<H2<H3の関係が成り立つ。本発明において、H1は面材の材質、構成、またはサイズ等に応じて適宜決定される。
本発明においては、表縁部32と側端部31とのなす角αが鋭角であり、かつ、内寸H1が面材2自体の厚み、より具体的には面材2の端部の厚みH2より小さい枠材3に面材2を差し込み、圧入することにより、面材2を枠材3の凹条に固定する。
面材2の枠材3への固定、つまり壁パネル1の製造は、例えば以下のように行うことができる。その方法を、図6を参照しつつ説明する。まず、仕上材を含む板状の面材2、および枠材3それぞれを用意する。次いで、面材2の周縁部(側縁部)Rに対し斜め上方向から枠材3を近づけ、面材2の表面の縁部R’(面材2の表面において、端辺から少し内側の領域)に、枠材3の表縁部32の裏面最下縁(端辺)32sが当たるように、好適にはさらに、面材2の裏面の端辺2sが枠材3の下縁部33の表面に当たるように、面材2を枠材3の凹条に挿入する。次いで、枠材3を、下縁部33の表面33fが面材の裏面に接するように、図6に示す態様では時計回りに、回動させる。これにより、挿入する前のそれ自体の厚み、より具体的には面材2の端部の厚みH2が枠材3の凹条の内寸H1より大きいにもかかわらず、面材2は枠材3の凹条に嵌合し、両者は強固に一体となる。その結果、面材2と枠材3とが隙間なく安定して固定された壁パネル1を容易に製造することができる。また、この例において、後記する枠材3の表縁部32の幅L1>H1の場合は、回動時または回動後に面材2を枠材3の凹条に圧入して、面材2の端面を、後記する枠材3の側端部31の内面31iに近接させても良い。さらに、回動および圧入を同時に行なってもよい。
上記の例において、面材2を枠材3の凹条に挿入し、枠材3を時計回りに回動させることにより、面材2が枠材3の凹条に嵌合されるメカニズムは以下のように考えられる。面材2の表面の縁部R’に、枠材3の表縁部32の裏面最下縁(端辺)32sを斜め上方向から当てて、その当接点を支点として枠材3を回動させることにより、面材2の32sに当接している部分が僅か圧縮され、あるいは枠材3における表縁部32と側端部31とのなす角αが僅か拡大されて、32sが面材を押し当てる力が働く。さらに、枠材3の回動により、面材2の裏面の端辺2sが枠材3の下縁部33の表面を側端部31の方向に滑るように31iに向かって移動する。このため、内寸がH1である枠材3の凹条に、H1よりも大きい端部の厚みH2を有する面材2が嵌め込まれる。回動の工程で僅かに圧縮した面材2、あるいは角αが僅かに拡大した枠材3は、両者間に嵌合状態が形成された時点で元の形状に戻る復元力が働き、面材2はH2=H1の関係を満たして枠材3に固定される。なお、上記のメカニズムは仮説であり、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
以上のとおり、本発明による壁パネル1は、枠材3を特定の形状とすることのみをもって、すなわち、釘、ネジもしくはビス等の留付具、接着剤、または溶接などの結合手段を用いることなく、あるいはシム等の隙間調整具を用いることなく、単純な構成で、つまり壁パネル1の構成部品だけで、面材2の周縁部Rが枠材3の凹条で強固に挟み込まれた状態、あるいは、枠材3の凹条が面材2の周縁部Rに強固に嵌め合わせられた状態を容易に形成することができる。従って、面材2は枠材3から脱落し難くなる。これは、枠材3の表縁部32の裏面32bの最下縁32sが、この最下縁32sと、面材2の表面の一部である縁面R’とが接する部分(線状部分)を作用部として、縁面R’から面材2の裏面方向に面材2を押し付け、かつ、縁面R’の端辺Rが押圧力から解放された開放端となっているためである。
面材2の周縁部Rが枠材3の凹条で強固に挟み込まれた状態により、面材2の表面は、枠材3の表縁部32の裏面32bの最下縁32sに押し当てられて、これと連続的に(非断続的に)、つまり線状に当接することが可能となる。その結果、面材2と枠材3とは隙間なく固定される。また、このことは、面材の大きさにかかわらず、壁パネルを任意の位置でカットしても同じ性状の壁パネル片が得られることを意味する。
本発明の好ましい態様によれば、枠材3において、下縁部33の幅L2が表縁部32の幅L1よりも大きい。下縁部33の幅L2とは、下縁部33の表面33fの短辺の長さをいう。また、表縁部32の幅L1とは、表縁部32の裏面32bの最下縁(端辺)32sから側端部31の内面31iへの垂線の長さ、換言すると、表縁部32の裏面32bの短辺を水平方向に投影した辺の長さ(裏面32bの短辺の長さにsinαを乗じて得られる長さ)をいう。下縁部33の表面33f、側端部31の内面31i、および表縁部32の裏面32bにより、枠材3の凹条の内側の面が構成される。下縁部33の幅L2、表縁部32の幅L1はそれぞれ、枠材3を長さ方向Aの任意の位置で方向Aに垂直に切断して得られる断面形状において、側端部31の内面31iを始点としてそこから垂直(水平)方向に、表縁部32の裏面32bの最下端32sまでの距離、下縁部33の表面33fの最外端までの距離として測ることができる。
下縁部33の幅L2が表縁部32の幅L1よりも大きいことにより、面材2が枠材3の凹条から脱落することを防止することができる。表縁部32が壁パネル1の外側に脱落する方向の力を受けた場合であっても、L2がL1よりも大きいため、この力は下縁部33が面材2の裏面を押し当てる方向の力としても作用する。このため、下縁部33は面材2の裏面を支えることが可能となり、枠材3が回動または脱落するのを防止することができる。このように、面材2と枠材3の凹条とは安定に固定されており、枠材3の凹条に挟み込まれた面材2は脱落し難い。
また、下縁部33の幅L2が表縁部32の幅L1よりも大きいことにより、面材2の周縁部Rに対し斜め上方向から枠材3を近づけ、そして、面材2の表面の縁部R’に、枠材3の表縁部32の裏面最下縁32sが当たるように、面材2を枠材3の凹条に挿入する際に、面材2の裏面の端辺2sが枠材3の下縁部33の表面に当たるように、面材2を枠材3の凹条に挿入することができる。これにより、下縁部33の表面33fが面材の裏面に接するように、枠材3を回動させて、面材2を枠材3に固定することができる。その結果、挿入する前のそれ自体の厚み、より具体的には端部の厚みH2が枠材3の凹条の内寸H1より大きいにもかかわらず、面材2を枠材3の凹条に容易に嵌り込ませて、両者を一体化することができ、面材2と枠材3とが隙間なく安定して固定された壁パネル1を容易に製造することができる。
また、下縁部33の幅L2が表縁部32の幅L1よりも大きいことにより、下縁部33をガイドとして面材2を斜め上方向から枠材3の凹条に挿入し、そして表縁部32の裏面最下縁32sを支軸に、面材2と枠材3とを相対的に回動させることができる。これにより、開口部の高さがH1である枠材3の凹条に、H1よりも長い端部の厚みH2を有する面材2を容易に嵌り込ませて、両者を一体化することができ、面材2と枠材3とが隙間なく安定して固定された壁パネル1を容易に製造することができる。
用途
本発明による壁パネル1は、柱などの躯体や、間柱、ライトゲージスチール(LGS)等のスタッド、またはパネルフレームなどの下地に止着されて用いられる。あるいは、上記の躯体や下地の外側に配置された外装もしくは内装の壁の表面(以下、被施工面ともいう)に止着されて用いられる。
被施工面への壁パネルの止着は、公知の任意の方法を用いて行うことができる。例えば、タッピンねじ、ドリリングねじ、釘やリベットなどの固定具を用いて、壁パネルを躯体や下地に止着する。
また例えば、接着剤を用いて壁パネルを被施工面に止着してもよい。この場合、接着剤を壁パネルの裏面または被施工面、好ましくは全面に塗装し、壁パネルを被施工面に張り合わせて、接着する。また、金具を用いて壁パネルを被施工面に止着してよい。例えば、壁パネルの裏面に形成されるスリットに係止する係止部、および被施工面に固定具を介して固定される固定部を有する金具を用いることができる。金具の係止部を壁パネルの裏面のスリットに係止し、金具の固定部にビス、タッピングビス、アンカーボルトなどの固定具を貫通させて、固定部と被施工面を固定する。被施工面の内側に躯体や下地が配置されている場合は、固定具を躯体や下地に貫通させて、固定部と被施工面を固定してもよい。さらに、接着と固定との二つの手段により、壁パネルを被施工面に止着してもよい。経時的な劣化などで接着力が十分でなくなった場合でも、固定具を用いた固定手段が存在するため、被施工面からの壁パネルの剥落や、剥落に伴う被害を防ぐことができる。あるいは、係止金具や固定金具を壁パネルの枠材に接合し、躯体や下地に別途設けた受け金具にこれら係止金具や固定金具を係着または係止させて、壁パネルを被施工面に止着してもよい。
1・・壁パネル、2・・面材、21・・仕上材、22・・支持体、3・・枠材、31・・側端部、31i・・側端部31の内面、32・・表縁部、32b・・表縁部32の裏面、32s・・表縁部32の裏面32bの最下縁(端辺)、33・・下縁部、33f・・下縁部33の表面、

Claims (8)

  1. 仕上材を含む板状の面材と、枠材とを備えてなる壁パネルであって、
    前記枠材が、
    所定の断面形状を有する長尺材からなり、かつ
    側端部と、当該側端部の一端側から延在した表縁部と、当該側端部の他端側から延在した下縁部とを備えてなり、
    前記側端部と前記表縁部と前記下縁部とが一体的に形成され、以って、前記枠材は凹条を形成してなり、
    前記表縁部と前記側端部とのなす角が鋭角であり、
    前記面材の周縁部が前記枠材の凹条に挟み込まれてなり、
    前記面材の表面が、前記表縁部の裏面最下縁に押し当てられて、これと線状に当接してなる、壁パネル。
  2. 前記表縁部の裏面の最下縁から側端部の内面への垂線の長さを表縁部の幅L1、前記下縁部の表面の短辺の長さを下縁部の幅L2としたとき、
    前記下縁部の幅L2が前記表縁部の幅L1よりも大きい、請求項1に記載の壁パネル。
  3. 前記面材が、支持体と、当該支持体上に設けられてなる前記仕上材とから少なくともなるものである、請求項1または2に記載の壁パネル。
  4. 前記支持体が前記枠材の長さ方向に沿って連続的に存在する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の壁パネル。
  5. 前記仕上材が無機質板である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の壁パネル。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の壁パネルの製造方法であって、
    仕上材を含む板状の面材、および枠材それぞれを用意する工程と、
    前記面材の周縁部に対し斜め上方向から前記枠材を近づけ、前記面材の表面の縁部に、前記枠材の表縁部の裏面最下縁が当たるように、前記面材を前記枠材の凹条に挿入する工程と、
    前記枠材を、前記枠材の下縁部の表面が前記面材の裏面に接するように、回動させる工程と
    を少なくとも含んでなり、
    前記枠材の下縁部の表面から前記枠材の表縁部の裏面最下縁までの高さをH1、前記枠材の凹条に挿入する前の前記面材の端部の厚みをH2、前記枠材の側端部の内側の高さをH3としたとき、H1<H2<H3の関係が成り立つことを特徴とする、方法。
  7. 前記面材を前記枠材の凹条に挿入する工程が、前記面材の表面の縁部に、前記枠材の表縁部の裏面最下縁が当たるように、さらに、前記面材の裏面の端辺が前記枠材の下縁部の表面に当たるように実施される、請求項6に記載の方法。
  8. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の壁パネルの製造方法であって、
    仕上材を含む板状の面材、および枠材それぞれを用意する工程と、
    前記枠材の下縁部をガイドとして、前記面材を斜め上方向から前記枠材の凹条に挿入する工程と、
    前記枠材の表縁部の裏面最下縁を支軸に、前記面材と前記枠材とを相対的に回動させる工程と
    を少なくとも含んでなり、
    前記枠材の下縁部の表面から前記枠材の表縁部の裏面最下縁までの高さをH1、前記枠材の凹条に挿入する前の前記面材の端部の厚みをH2、前記枠材の側端部の内側の高さをH3としたとき、H1<H2<H3の関係が成り立つことを特徴とする、方法。

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