JP2018053569A - 独立構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外壁に孔を開けることなく設置できる独立構造体の提供。【解決手段】 簡易建物1と独立フレーム2とカバー材3とを備え、独立フレーム2は、門型に形成され、外壁4から離して設置してあり、カバー材3は、横部材23と左右の縦部材22,22とで門型に形成され、縦部材22,22の下端部を地中に埋め込んで固定してあり、外壁4側はシール材30で外壁4との間をシールしてあり、独立フレーム2側は変位吸収可能に独立フレーム2との隙間を塞いであり、簡易建物1は独立フレーム2に取付けてある。【選択図】 図1

Description

本発明は、建物の外部に設置されるサンルーム等の独立構造体に関する。
非特許文献1には、建物の外壁から離れた位置に門型の独立フレームを設置し、独立フレームにガーデンルーム等の簡易建物を固定し、外壁と独立フレームとの隙間を雨避け材でカバーした独立構造体が記載されている。雨避け材は、外壁に孔を開けてビスで固定している。しかし、外壁に孔を開けると、外壁にひび割れが生じたり、躯体に雨水が浸入したりするおそれがあるため、外壁に孔を開けずに設置できるものが求められている。
三協立山株式会社 三協アルミ社発行のカタログ「ウォールエクステリア カタログ」(カタログNo.STW0418A TS.16.03−1025)、2016年3月、p.572−584
本発明は以上に述べた実情に鑑み、外壁に孔を開けることなく設置できる独立構造体の提供を目的とする。
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明による独立構造体は、簡易建物と独立フレームとカバー材とを備え、独立フレームは、門型に形成され、外壁から離して設置してあり、カバー材は、横部材と左右の縦部材とで門型に形成され、縦部材の下端部を地中に埋め込んで固定してあり、外壁側はシール材で外壁との間をシールしてあり、独立フレーム側は変位吸収可能に独立フレームとの隙間を塞いであり、簡易建物は独立フレームに取付けてあることを特徴とする。
請求項2記載の発明による独立構造体は、簡易建物と独立フレームとカバー材とを備え、独立フレームは、門型に形成され、外壁から離して設置してあり、カバー材は、外壁に対向する面を外壁に接着してあると共に外周側をシールして取付けてあり、独立フレーム側は変位吸収可能に独立フレームとの隙間を塞いであり、簡易建物は独立フレームに取付けてあることを特徴とする。
請求項1記載の発明による独立構造体は、外壁から離して設置した独立フレームに簡易建物を取付け、カバー材は横部材と左右の縦部材とで門型に形成し、縦部材の下端部を地中に埋め込んで固定し、外壁側はシール材で外壁との間をシールし、独立フレーム側は変位吸収可能に独立フレームとの隙間を塞いだことで、外壁に孔を開けることなく設置できる。
請求項2記載の発明による独立構造体は、外壁から離して設置した独立フレームに簡易建物を取付け、カバー材は外壁に対向する面を外壁に接着すると共に外周側をシールして取付け、独立フレーム側は変位吸収可能に独立フレームとの隙間を塞いだことで、外壁に孔を開けることなく設置できる。
本発明の第1実施形態に係る独立構造体の縦断面図である。 同独立構造体の外壁側の上部を拡大して示す縦断面図である。 同独立構造体の横断面図である。 同独立構造体の一部を拡大して示す正面図である。 同独立構造体の斜視図である。 同独立構造体の分解斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る独立構造体の縦断面図である。 同独立構造体の外壁側の上部を拡大して示す縦断面図である。 同独立構造体の横断面図である。 同独立構造体の一部を拡大して示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜6は、本発明の独立構造体の第1実施形態を示している。本独立構造体は、図1,3,5に示すように、住宅等の建物の外壁4の屋外側に外壁4から離して設置した独立フレーム2と、独立フレーム2に取付けた簡易建物(サンルーム)1と、独立フレーム2と外壁4との隙間を塞ぐカバー材3とを備える。外壁4には掃出し窓6が取付けてあって(図1参照)、建物内から簡易建物1へと出入りできるようになっている。
独立フレーム2は、左右一対の柱7,7と、左右の柱7,7の上端部に架設した桁8とで門型に形成してある。左右の柱7,7は、図1に示すように、地面Gに開けた穴9に下端部を挿入し、まわりをコンクリート10で固めてしっかりと自立させてある。桁8は、図2に示すように、上面に前側に向かって下り勾配で傾斜した傾斜面11を有し、傾斜面11の後側にタイト材取付部12を有し、タイト材取付部12にタイト材13が取付けてある。タイト材13は軟質のヒレ状で、中間部で後側に屈曲しており、先端部が後述するカバー材3(横部材23)の下面に当接している。桁8の左右両端部には、図4に示すように、蓋14を取付けて小口を塞いである。また、図2に示すように、桁8上部の外壁側の面にもタイト材45が長手方向に沿って設けてあり、タイト材45が後述するカバー材3(縦部材22)の前面に当接している。
カバー材3は、図5,6に示すように、左右の縦部材22,22と横部材23とを備え、図2,4に示すように、縦部材22,22の上端を横部材23の下面に当接し、L形の金具46で固定することで、門型に組んである。縦部材22,22の下端部は、図1,4に示すように、独立フレーム2の柱7,7と同じように、地中のコンクリート10に埋め込んで固定してある。したがってカバー材3は、外壁4に沿って自立している。カバー材3の横部材23は、縦部材22,22上に載置して金具46で固定することで、高さ方向の位置決めができ、手を離しても下に下がることがないので、取付け作業がしやすく、且つ安定して取付けできる。
縦部材22は、図3に示すように、アルミ押出形材よりなる外壁側部材24及び独立フレーム側部材25と、これら二部材を繋ぐゴム製の繋ぎ材26とで構成してある。外壁側部材24は、略正方形断面の中空形材となっており、後面が外壁4に当接しており、後面の外周側にはシールポケット29が形成してあり、シールポケット29にシール材30を充填して外壁4との間をシールしてある。前面の内周側には、繋ぎ材嵌め込み溝27を有している。独立フレーム側部材25は、内周側及び外周側に向けて突出する複数の突片を有する長尺部材であり、外周側面の前側に繋ぎ材嵌め込み溝27を有し、その後側に外周側から挿入したねじ28で柱7の側面に取付けてある。また、前方に位置するシールポケット29にシール材30を充填して柱7との間をシールしてある。繋ぎ材26は、中間部で屈曲した板状となっており、一端部と他端部とに形成した差込部31,31を外壁側部材24と独立フレーム側部材25の繋ぎ材嵌め込み溝27にそれぞれ差込んで取付けてある。繋ぎ材26は変形自在なため、外壁4と柱7間の変位や誤差を吸収可能であり、且つ外壁4と柱7の間からの雨水の浸入を阻止できる。
横部材23は、アルミ製の中空押出形材よりなり、図2に示すように、外壁4から庇のように屋外側にのびており、独立フレーム2の桁8の上面に間隔をおいて重なっている。横部材23は、垂直な後壁32と、前方に向かって下り勾配で傾斜した上面壁33と、水平な下面壁34を有しており、後壁32が外壁4に当接している。後壁32の上端部にはシールポケット29が形成してあり、シールポケット29にシール材30を充填して外壁4との間をシールしてある。上面壁33は傾斜が急になっており、これにより雪を落とすことが容易になり、横部材23への荷重を減らすことができる。横部材23の下面壁34と桁8の上面との間の隙間は、屈曲状態で設けたタイト材13によって塞がれており、横部材23と桁8との間の見込み方向や上下方向の変位や誤差をタイト材13によって吸収できるようになっている。また、横部材23の前端部下面側には水切り片35を有し、横部材23の下面側に雨水が回り込むのを防いでいる。横部材23の両端部は、図4に示すように、桁8よりも側方に張り出しており、張り出した部分の水平な下面壁34に縦部材22の上端を当接させている。また、横部材23の両端部には蓋36を取付けて小口を塞いである。
簡易建物1は、図5,6に示すように、前面部37と左右の側面部38,38と屋根部39と床部40とを備える公知のサンルームである。前面部37と側面部38には、図示しない折戸等の建具が取付けられ、屋根部39には図示しない屋根パネルが取付けられ、床部40には図示しない床板が取付けられる。簡易建物1は、建物側に設けられる左右の躯体方立41,41と垂木掛け42を、独立フレーム2の柱7,7と桁8の前面に当接してねじ43で固定して、独立フレーム2に取付けてある。
次に、本独立構造体の施工手順を説明する。まず、独立フレーム2の柱7,7を地面Gに埋め込んで立設し、柱7,7上に桁8を架設する。次に、カバー材3の縦部材22,22を柱7,7と同じように地面Gに埋め込んで立設し、縦部材22,22の上端に横部材23を架設する。次に、カバー材3の外周に設けられたシールポケット29にシール材30を充填し、外壁4との隙間をシールする。次に、独立フレーム2に取付けて簡易建物1を設置する。なお、カバー材3の取付けは、簡易建物1を設置した後に行うこともできる。
以上に述べたように本独立構造体は、外壁4から離して設置した独立フレーム2に簡易建物1を取付け、カバー材3は横部材23と左右の縦部材22,22とで門型に形成し、縦部材22,22の下端部を地中に埋め込んで固定し、外壁4側はシール材30で外壁4との間をシールし、独立フレーム2側は変位吸収可能に独立フレーム2との隙間を塞いだことで、外壁4に孔を開けることなく設置できる。外壁に孔を開けると躯体内部に雨水が浸入するおそれがあるが、本独立構造体は外壁4に孔を開けないので、躯体内に雨水が浸入するおそれがない。また、外壁に孔を開けた場合には、ハウスメーカーによる新築住宅に対する10年間の保証が無効になるおそれがあるが、本独立構造体は外壁4に孔を開けないで設置できるので、ハウスメーカーによる住宅に対する保障が無効になることがなく、ハウスメーカーと建材メーカーの保証の棲み分けが明確にできる。カバー材3の外壁4側をシールするだけでよいので、施工が容易である。カバー材3の独立フレーム2側は変位吸収可能に独立フレーム2との隙間を塞いであるため、強風等で独立フレーム2が変位しても雨水が浸入しない。
図7〜10は、本発明の独立構造体の第2実施形態を示している。第1実施形態と異なる点について説明すると、カバー材3は、図7,10に示すように、縦部材22,22の下端部を地中に埋め込まずに、縦部材22,22の下端を地面Gに当接させている。縦部材22,22の下端部を地中に埋め込まない代わりに、図8,9に示すように、縦部材22,22及び横部材23の外壁4側の面を外壁4に両面テープ47で接着しており、その上で外周側に形成されたシールポケット29にシール材30を充填し、外壁4との隙間をシールしてある。なお、カバー材3は、両面テープ47ではなく、接着剤で外壁4に接着することもできるが、両面テープ47を用いることで、カバー材3を外壁4に接着してすぐに手を離せるので、施工性がよい。カバー材3は、縦部材22,22の下端を地面Gに当接し、横部材23は縦部材22,22の上に載置することで、高さ方向の位置決めができ、手を離しても下に下がることがないので、施工性がよく、且つ安定して外壁4に取付けできる。
本独立構造体の施工手順を説明する。まず、第1実施形態と同様に、独立フレーム2の柱7,7を地面Gに埋め込んで立設し、柱7,7上に桁8を架設する。次に、カバー材3の縦部材22,22と横部材23を、それぞれ両面テープ47で接着して外壁4に取付ける。その後、縦部材22,22と横部材23とを金具46で連結し、カバー材3の外周に設けられたシールポケット29にシール材30を充填し、外壁4との隙間をシールする。次に、独立フレーム2に取付けて簡易建物1を設置する。なお、カバー材3の取付けは、簡易建物1を設置した後に行うこともできる。
以上に述べたように本独立構造体は、外壁4から離して設置した独立フレーム2に簡易建物1を取付け、カバー材3は外壁4に対向する面を外壁4に接着すると共に外周側をシールして取付け、独立フレーム2側は変位吸収可能に独立フレーム2との隙間を塞いだことで、外壁4に孔を開けることなく設置できる。カバー材3を外壁4に両面テープ47で接着してから、カバー材3の外周をシールすることで、施工性が良い。
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。外壁は、タイル、レンガ、窯業系や金属系のサイディング、ALC等、いかなる種類のものであってもよい。カバー材の断面形状や材質等は、適宜変更することができる。第2実施形態において、カバー材の縦部材は、必ずしも下端が地面に当接していなくてもよい。また、第2実施形態においてカバー材を外壁に接着する手段は、外壁の材質・性状に応じて適宜選択すればよく、両面テープに限らず、接着剤やモルタル等で接着することもできる。簡易建物の構造は任意であり、サンルームに限らず、側面や前面が開放したテラスやパーゴラ等であってもよい。
1 簡易建物
2 独立フレーム
3 カバー材
4 外壁
22 縦部材
23 横部材
30 シール材

Claims (2)

  1. 簡易建物と独立フレームとカバー材とを備え、独立フレームは、門型に形成され、外壁から離して設置してあり、カバー材は、横部材と左右の縦部材とで門型に形成され、縦部材の下端部を地中に埋め込んで固定してあり、外壁側はシール材で外壁との間をシールしてあり、独立フレーム側は変位吸収可能に独立フレームとの隙間を塞いであり、簡易建物は独立フレームに取付けてあることを特徴とする独立構造体。
  2. 簡易建物と独立フレームとカバー材とを備え、独立フレームは、門型に形成され、外壁から離して設置してあり、カバー材は、外壁に対向する面を外壁に接着してあると共に外周側をシールして取付けてあり、独立フレーム側は変位吸収可能に独立フレームとの隙間を塞いであり、簡易建物は独立フレームに取付けてあることを特徴とする独立構造体。
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