JP2018053300A - 積層造形物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】積層造形物に傷をつけることなく、造形物周りの不要な粉末材料をきれいに除去することができ、その結果、歩留まりの向上、製造時間の短縮が可能になる積層造形物の製造方法を提供する。【解決手段】付加製造のバインダジェット法で製造される積層造形物の製造方法において、積層造形物の周囲に積層造形物とは距離を離して薄層を形成することを特徴とする積層造形物の製造方法。また、粉末材料の層を形成し、この粉末材料の層の特定領域に造形液を吐出して粉末材料が造形液によって結合した造形層を形成し、この造形層を有する粉末材料の層上に再度粉末材料の層を形成して造形層を形成する工程を繰り返すことによる積層造形物の製造方法であって、上記積層造形物の周囲に、積層造形物とは距離を離して、上記粉末材料が造形液によって結合した薄層を形成することを特徴とする上記記載の積層造形物の製造方法。【選択図】図2

Description

本発明は立体造形物の製造方法に関し、特に、付加製造による積層造形物の製造方法に関する。
立体造形物を作る方法としては、例えば、3Dプリンタ(立体印刷機)等を用いる付加製造法を用いた積層造形法が知られている。3Dプリンタを用いる立体造形物の製造方法としては、粉末材料を積層させながら高出力のレーザーによって選択的に直接焼結することによって各層を形成する積層造形法、光硬化性樹脂を積層させながらレーザー光やUV光で選択的に硬化させて、その繰返しにより積層する光造形法、金属やセラミックなどの粉末と造形液を用いて造形する方法、ノズルから繊維状の樹脂を溶かして押出ながら積層する熱溶積層法などが提案されている。さらに、薄く粉末材料層を形成し、形成された粉末材料層に対して造形液をプリンタヘッドから吐出して粉末が結合された薄層の造形層を形成し、そしてこの造形層が形成された粉末材料層上に更に粉末材料層を形成し再度造形液をプリンタヘッドから吐出して粉末材料が結合された薄層の造形層を形成し、この工程を繰返して造形層を積層することで三次元の立体造形物を造形するバインダジェット法というものある(例えば特許文献1参照)。粉末材料として金属やセラミックを用いた場合には、この造形物を取り出した後に焼結することにより密度・強度が上がった完成品を得ることができる。
特開平06−218712号公報
しかし、特許文献1に記載の立体造形物の製造方法は、未結合の粉末材料に埋没した状態で立体造形物が形成されるため、工程終了後に取り出し未結合の粉末材料を除去する必要がある。この製造方法では例えば粉末材料として金属粉末を用いた場合には、結合剤によって金属粒子同士を結合させるものであり、例えば、レーザーを照射して選択的に溶着して固化させる方法と比較すると、造形材料の結び付きの形態、つまり結び付きの強度が異なり弱いものとなる。そして、粉末材料中から取り出した後に造形物周りの未結合の粉末材料を取り除く必要があるが、この未結合の粉末材料を取り除く際に造形物との境界が分かりにくいことがあり、ヘラなどで物理的に除去する際に強度が低いため造形物に傷をつけてしまうという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、積層造形物(以下、造形物と略することがある。)に傷をつけることなく、造形物周りの不要な粉末材料をきれいに除去することができ、その結果、歩留まりの向上、製造時間の短縮が可能になる積層造形物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、積層造形物から造形物周りの上記のような不要な粉末材料を造形物に傷を付けずに除去するためになされたものであり、以下の技術的手段で構成される。
(1)付加製造のバインダジェット法で製造される積層造形物の製造方法において、積層造形物の周囲に積層造形物とは距離を離して薄層を形成することを特徴とする積層造形物の製造方法。
(2)粉末材料の層を形成し、この粉末材料の層の特定領域に造形液を吐出して粉末材料が造形液によって結合した造形層を形成し、この造形層を有する粉末材料の層上に再度粉末材料の層を形成して造形層を形成する工程を繰り返すことによる積層造形物の製造方法であって、上記積層造形物の周囲に、積層造形物とは距離を離して、上記粉末材料が造形液によって結合した薄層を形成することを特徴とする(1)に記載の積層造形物の製造方法。
(3)薄層の厚さが50μm以上1000μm以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の積層造形物の製造方法。
(4)積層造形物と薄層との距離が50μm以上10mm以下であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の積層造形物の製造方法。
(5)薄層が1辺の長さが500μm以上10mm以下の区画に区切られていることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の積層造形物の製造方法。
本発明の積層造形物の製造方法を用いることにより、積層造形物に傷をつけることなく不要な粉末材料をきれいに除去することができ、その結果、歩留まりの向上、製造時間の短縮が可能になる。
3Dプリンタの部分断面側面図。 造形物と、造形物周囲に形成された薄層の一態様を示す斜視図。 造形物と、造形物周囲に形成された薄層の他の一態様を示す斜視図(実施例1)。 図1に示した3Dプリンタを用いた積層造形物製造の流れを示す部分断面側面図(実施例1)。 実施例2で製造される造形物と薄層とを示す斜視図。 実施例3で製造される造形物と薄層とを示す斜視図。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
本発明の積層造形物の製造方法は、付加製造のバインダジェット法で製造される積層造形物の製造方法であって、積層造形物の造形時に、更に、積層造形物の周囲に積層造形物とは距離を離して薄層を形成するものである。例えば、バインダジェット法により、粉末材料と造形液を用いて積層造形物を製造する場合、まず、粉末材料の層を形成する。次いで、この粉末材料の層の特定領域に造形液を吐出して、粉末材料の層の特定領域に、粉末材料が造形液によって結合した造形層を形成する。そして、この造形層を有する粉末材料の層上に再度粉末材料の層を形成し、造形液の吐出による造形層を形成する工程を繰り返すことにより、造形層を積層して積層造形物を形成する。その際、本発明の方法では、目的とする積層造形物の造形に加えて、積層造形物の周囲に、積層造形物とは距離を離して、粉末材料が造形液によって結合した薄層を形成する。
本発明の積層造形物の製造方法に好適に用いられる3Dプリンタの一例について、図1を用いて説明する。3Dプリンタ1は、粉末材料が結合された造形物が形成される造形槽2およびその下面の上下に可動する造形ステージ3、造形槽2に粉末材料を供給するために造形槽2と隣接して配置された供給槽4およびその下面の上下に可動する供給ステージ5、供給槽4から造形槽2へ粉末材料を供給するリコータ6、造形槽2に供給された粉末材料を結合させるための造形液を吐出するインクジェットヘッド7およびインクジェットヘッド7を支持する造形ユニット8などを備えている。
この3Dプリンタ1を用いる立体造形では、供給槽4から造形ステージ3上に粉末材料の層を薄く敷く工程と、目的の造形物の立体形状を水平方向にスライスして生成されるスライスデータを元にインクジェットヘッド7から粉末材料の層の特定領域に造形液を吐出し、造形ステージ3上に供給された粉末材料を結合させる工程により一層分造形層の成形を行い、このような工程を繰り返すことにより立体造形を行う。
図2および図3に、本発明の製造方法で製造される立体構造物及び薄層の例を示す。図2(a)は造形したい造形物10の形状(直方体)の一例を、図2(b)は本発明の製造方法を用いて造形を行った造形終了後の造形槽内での造形物10および薄層11の形状と位置関係の一例を示している。造形物10の周囲には距離をおいて薄層11が形成されており、造形槽内では、造形物10と薄層11の間、および、薄層11の周りに、結合されていない粉末材料12(図示せず。)が存在する。図3は、他の一例を示したものであり、 図3(a)は造形したい造形物10の形状(円柱形状)を、図3(b)は本発明の製造形方法を用いて造形を行った造形終了後の造形槽内での造形物10および薄層11の形状と位置関係を示している。図3に示す例においても、造形物10の周囲には距離をおいて薄層11が形成されており、造形槽内では、造形物10と薄層11の間、および、薄層11の周りに、結合されていない粉末材料12(図示せず。)が存在する。これらの例では、造形物10の上面の上方には薄層が形成されていないが、必要に応じて上面の上方にも薄層を形成し、造形物全体を薄層で覆ってもよい。
図4(a)〜(g)を用いて本発明の方法における造形層1層分の成形動作について説明する。
造形に用いる粉末材料12は、図4(a)に示すように供給槽4に収容されている。すなわち、供給ステージ5を下げた状態で、供給槽4内に粉末材料12を入れた状態である。粉末材料12の上面は、リコータ6を回転させながら左右に動かすことで平になっている。このとき、造形槽2の造形ステージ3は、造形槽2の上端から粉末材料一層の厚さ分だけ下げた状態にある。この状態で、供給ステージ5を一定量上昇させ、リコータ6で供給槽4側の供給槽4上に露出した粉末材料12を造形槽2側に押出すことにより、図4(b)に示すように、造形ステージ3上に、1層分の厚さの粉末材料12の層が形成される。
次に、図4(c)に示すように、輪切り状の画像データに基づいて造形ユニット8(図示せず。図1を参照。)が造形槽2上に移動し、粉末材料の層の画像データに基づく特定領域にインクジェットヘッド7から造形液13が吐出される。造形液13とは、粉末材料12を結合させるための液体であり、粉末材料の層の特定領域に、粉末材料が結合した造形層9が1層形成される。なお、図4(c)に示す1層目の造形層9は、目的とする造形物の下方に位置する薄層部分となる。このようにして1層分の成形が完了すると、図4(d)に示すように造形ステージ3と供給ステージ5の高さを調整し、再度リコータ6を移動させることにより、図3(e)に示すように、造形槽2内で、上記の造形層9を有する粉末材料の層上に、新たな粉末材料12の層が形成される。このような動作を繰り返すことにより粉末材料が結合した造形層を積層させていき、造形物が形成される。本発明の方法では、目的とする造形物の画像データと合わせて、造形物周囲の薄層の輪切り状の画像データとして造形物の周りを覆う薄層を加えることにより、図4(f)に示すような結合していない未結合の粉末材料12の中に埋没した状態で、目的の造形物10とそれを囲う薄層11が形成される。なお、造形物10と薄層11の間にも、未結合の粉末材料12が存在している。
この後、造形ステージ3を上昇させて、薄層11で覆われた造形物10を周りの粉体材料ごと取り出し、乾燥させた後、エアーブローやブラストの他、ブラシやヘラ状のもので擦って造形物10および薄層11に付着した不要な粉体材料を落としていく。ブラストでは、通常、アルミナ粉などの研磨剤が用いられるが、研磨剤の他に粉末材料を用いてもよいし、ドライアイスの微粉を用いれば粉末材料に他のものが混ざることなく不要な粉末材料を除去することが出来る。しかし、エアーブローやブラストでは造形物の周りの粉末材料を落としきることが難しく、全て取り除くにはブラシやヘラ状のもの使うこともあり、薄層で覆われていない従来の造形物の場合には、造形物を傷つけてしまうことがあった。本発明の方法で造形を行った場合、造形物10を覆う薄層11が加えられたことによって、薄層11の周囲の粉末材料の除去時にブラシやヘラ状のものが薄層11に当たっても造形物には当たらず傷がつかない。さらに、薄層11はきれいに剥がれやすいため、薄層11の除去後に造形物10の周りに付着して残る粉末材料は非常に薄い層となり、軽くこすることで不要な粉末材料を除去することができ、造形物10の損傷を防ぐことができる。
本発明において用いられる粉末材料としては、立体造形に通常用いられるものであれば特に制限なく用いることができ、目的に応じて適宜選択することが出来る。粉末材料の材質の代表的なものとしては、金属、セラミック、石膏などが挙げられる。金属としてはステンレス、チタン、チタン合金、鉄、銅などが挙げられる。ステンレスとしてはSUS316Lなどが、チタン合金としてはTi−6Al−4Vなどが挙げられる。セラミックとしては、金属酸化物などが挙げられ、例えばシリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニアなどが挙げられる。
これらの粉末材料は一種単独で用いてもよいし、二種類以上を混ぜて用いてもよい。
また、粉末材料に対しては、造形液と馴染むように表面処理を行ってもよいし、接着剤がコーティングされていてもよい。コーティングする接着剤としては、有機溶剤で溶けるものでも、水に溶けるものでもよい。
本発明において用いられる造形液としては、立体造形に通常用いられるものであれば特に制限なく用いることができる。また、造形液は、接着機能を有する液体でもよいし、接着機能を有さない液体を用いることもできる。例えば、接着剤がコーティングされた粉末材料を用いる場合には、造形液は接着機能がなくてもよく、粉末材料にコーティングした接着剤が溶解もしくは膨潤するような溶剤や水溶液を造形液として用いることが好ましい。
本発明の方法において造形物の周囲に形成する薄層の厚さは、50μm以上1000μm以下であることが好ましく、100μm以上800μm以下であることがより好ましく、200μm以上600μm以下とすることが更に好ましい。
薄層11と造形物10との距離は、近すぎると薄層が剥がれにくくなるため、50μm以上とすることが好ましく、200μm以上とすることがより好ましく、400μm以上とすることが更に好ましい。逆に、薄層11と造形物10との間隔が1000μm以上では、薄層11と造形物10との間の粉末材料の量が多くなり好ましくはない。但し、造形物の形状によっては薄層11を造形物10から一定の距離で形成することが難しいこともあり、その場合には薄層11と造形物10との距離を上記の範囲よりも離したり、部分的に薄層がなくてもよい。ただし、薄層11と造形物10との距離を1000μm以上とする場合であっても、10mm以下とすることが好ましい。なお、本発明において、薄層と造形物との距離とは、造形物の外周部の1点と、その1点に相対する薄層の内面との間の最短距離を意味する。また、薄層11をタイルを貼り付けたように1辺が500μm以上10mm以下のサイズの区画に分けて形成することにより、小さなかけらが残ることなく好ましい。隣接する区画の相対する辺の間隔は0.2mm以上2.0mm以下とすることが好ましく、0.5mm以上1.0mm以下とすることがより好ましい。各区画の好適なサイズは、造形物10の大きさによって異なり、大きい造形物10の場合には3DCADのデータ量が大きくなることやデータ作製の費用がかかることから、大きなサイズとすることが好ましい。
[実施例1]
本発明の第1の実施例について図3及び図4を用いて説明する。ここでは、ステンレス(SUS)粉末を粉末材料12として用いて図3に示す円柱状の造形物10を作る場合の製造方法を説明する。
先ず図3に示した造形物10と薄層11のCAD(computer-aided design)データを3DCADを用いて作成する。造形物10は円柱状で、薄層11は造形物10の下面及び側面から100μm離して形成されて繋がった一体構造になっている。薄層11の厚さは500μmである。この数字はCAD上の数字であり、実際にはインクジェットのドットピッチに合わせて調整される。造形物10の上面はこの面の形成後に造形が終了するので、造形工程時にこの面上にSUS粉末が載ることがない。従って、本実施例では、この造形物10の上面の上方には、薄層は形成しない。この3DCADデータを3Dプリンタを制御しているコンピュータに移し、3Dプリンタで取り扱うSTLデータに変換する。次に図4(a)に示すように、3Dプリンタ1の供給槽4に造形に用いる粉末材料12を入れる。ここで粉末材料はSUS316Lの3Dプリンタ用に開発された山陽特殊製鋼株式会社製の球形のエアアトマイズ粉を用いた。粒径は20μm以下のものである。続いて図4(b)に示すようにリコータ6で粉末材料12を造形槽2に運び、平にして厚さ100μmの粉末材料12の層を形成する。次いで、図4(c)に示すように、造形ユニット8(図示せず。図1を参照。)が造形槽2上に移動し、変換されたSTLデータに基づいてインクジェットヘッド7から造形液13を吐出しながら絵を描くように移動することにより、粉末材料12の層の特定領域に、粉末材料12が造形液13によって結合した造形層9が形成される。この第一層目の造形層9は、図4(f)に示すように、薄層11の底部を構成するものである。このようにして1層の造形が終わると、図4(d)に示すように供給槽4のステージ5が上昇し、図4(e)に示すように図4(b)と同様にリコータ6で粉末材料12を造形槽2に運び、平にして厚さ100μmの粉末材料12の層を形成する。この粉末材料12を敷く工程とインクジェットヘッド7からの絵を描く動作で造形液13を吐出する工程を繰り返すことにより、図4(f)に示すように、造形物10と薄層11の造形が完了する。
造形終了時は、造形物10と薄層11が、造形槽2内で粉末材料12に埋まった状態になっており、造形物10と薄層11の間にも、結合していない粉末材料12が存在している。ここから造形物10を薄層11と共に、周りの粉末材料と一緒に取り出し、エアーブローなどで不要な粉末材料12を除去する。このとき粉体がエアーで舞うため、特別なブースを用いてその中で作業を行う。本実施例では、エアーブローによってほとんどの粉末材料12が薄層11と一緒に除去されたが、一部が除去されずに薄層11とともに残った。そこで、薄層11をヘラで剥がし、さらにブラシで造形物10周囲に残った分の粉末材料12を除去した。
最後に造形物10を真空焼結炉に入れて焼結を行い、焼結品の完成となる。
[実施例2]
本発明の第2の実施例について図5を用いて説明する。図5(a)に本実施例で作製する造形物10の斜視図を、図5(b)にその造形物10とその周囲に形成された薄層11の斜視図を示す。使用する粉末材料12や3Dプリンタでの造形の流れは、実施例1と同じである。図5には実施例1と同様に円柱状の造形物10が描かれているが、薄層11が細かくタイル状の区画に分かれている。このように薄層11を小さく分けることにより、薄層11のかけらを残すことなく、容易にはがすことができる。また、薄層間の区画間の隙間が剥がれるときの基点となり、効率良く薄層を剥がすことが可能になる。
[実施例3]
本発明の第3の実施例について図6を用いて説明する。図6(a)に本実施例で作製する造形物10の斜視図を、図6(b)にその造形物10とその周囲に形成された薄層11の斜視図を示す。使用する粉末材料12や3Dプリンタでの造形の流れは実施例1と同じである。図6には上下の円板とその間に円柱の柱が立っている造形物10と、その周りに形成された薄層11が示されている。柱1本1本に薄層11を形成するのは、CADデータ作成でも粉末材料の除去でも効率が悪い。そこで造形物10の外周にのみ薄層11を形成した。但し、薄層11が剥がれやすくなるようにタイル状に分割している。
[産業上の利用可能性]
以上記述したように、本発明は3Dプリンタを用いる立体造形物の製造に好適なバインダジェット方式の積層造形物の製造方法に関する発明であり、本発明により、積層造形物から、不要な粉末材料を容易に且つ傷つけることなく落とすことが可能になる。本発明によって結果的にコストが下がり、3Dプリンタを用いて作製した造形物製品が安価に入手できるようになり、3Dプリンタを用いた製品が世の中に広まると考えられる。
1 3Dプリンタ
2 造形槽
3 造形ステージ
4 供給槽
5 供給ステージ
6 リコータ
7 インクジェットヘッド
8 造形ユニット
9 造形層
10 造形物
11 薄層
12 粉末材料
13 造形液

Claims (5)

  1. 付加製造のバインダジェット法で製造される積層造形物の製造方法において、積層造形物の周囲に積層造形物とは距離を離して薄層を形成することを特徴とする積層造形物の製造方法。
  2. 粉末材料の層を形成し、この粉末材料の層の特定領域に造形液を吐出して粉末材料が造形液によって結合した造形層を形成し、この造形層を有する粉末材料の層上に再度粉末材料の層を形成して造形層を形成する工程を繰り返すことによる積層造形物の製造方法であって、上記積層造形物の周囲に、積層造形物とは距離を離して、上記粉末材料が造形液によって結合した薄層を形成することを特徴とする請求項1に記載の積層造形物の製造方法。
  3. 薄層の厚さが50μm以上1000μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層造形物の製造方法。
  4. 積層造形物と薄層との距離が50μm以上10mm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層造形物の製造方法。
  5. 薄層が1辺の長さが500μm以上10mm以下である区画に区切られていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層造形物の製造方法。
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