JP2018051792A - 発泡樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

発泡樹脂成形品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018051792A
JP2018051792A JP2016187178A JP2016187178A JP2018051792A JP 2018051792 A JP2018051792 A JP 2018051792A JP 2016187178 A JP2016187178 A JP 2016187178A JP 2016187178 A JP2016187178 A JP 2016187178A JP 2018051792 A JP2018051792 A JP 2018051792A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
positioning member
mold
foamed resin
skin materials
skin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016187178A
Other languages
English (en)
Inventor
新見 慎悟
Shingo Niimi
慎悟 新見
俊宏 岡村
Toshihiro Okamura
俊宏 岡村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DaikyoNishikawa Corp
Original Assignee
DaikyoNishikawa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DaikyoNishikawa Corp filed Critical DaikyoNishikawa Corp
Priority to JP2016187178A priority Critical patent/JP2018051792A/ja
Publication of JP2018051792A publication Critical patent/JP2018051792A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Molding Of Porous Articles (AREA)

Abstract

【課題】位置決め部材に対応する隙間が表皮材間に大きく形成されることによる発泡樹脂成形品の外観見栄えの悪化を防止する。【解決手段】準備状態から位置決め部材111を第1型103に没入させる過程で、第1及び第2の表皮材23,25の突出部の基端部に対応する箇所が位置決め部材111の基端部に対応するように位置決め部材111が所定の高さH2だけ突出するとともに、両表皮材23,25の突出部の基端部に対応する箇所の近傍に位置決め部材111の厚さ方向への弛みSが形成され、位置決め部材111を第1型103に没入させてから発泡樹脂層が形成される過程で、発泡樹脂Rの発泡圧により第1及び第2の表皮材23,25の突出部の基端部に対応する箇所が弛みSを伸ばしながら位置決め部材111の厚さ方向に互いに接近するようにする。【選択図】図5

Description

本発明は、第1及び第2の表皮材と基材との間に発泡樹脂を充填して発泡樹脂層を形成する発泡樹脂成形品の製造方法に関する。
特許文献1には、板状の位置決め部材が突没可能に設けられた第1型の成形面から上記位置決め部材を突出させ、表面意匠が互いに異なる第1及び第2の表皮材の端縁部を上記位置決め部材の突出方向に突出させて当該位置決め部材により位置決めし、かつ上記第1及び第2の表皮材を第1型の成形面にセットするとともに、基材を第2型の成形面にセットした準備状態とし、上記準備状態から上記第1及び第2の表皮材と基材との間に液状の発泡樹脂を注入充填して発泡させるとともに上記位置決め部材を上記第1型に没入させることにより、上記第1及び第2の表皮材と基材との間に発泡樹脂層を形成するとともに、上記第1及び第2の表皮材の端縁部を上記発泡樹脂の発泡圧により互いに密着させて裏側の発泡樹脂層内に突出する突出部を形成する発泡樹脂成形品の製造方法が開示されている。
特開平10−59019号公報
ところで、特許文献1のような発泡樹脂成形品の製造方法では、位置決め部材をその剛性確保のためにある程度分厚くする必要がある。しかし、位置決め部材を分厚くし、上記準備状態で、第1及び第2の表皮材の突出部の基端部に対応する箇所が位置決め部材の基端部に対応するように位置決め部材を所定の高さだけ突出させ、かつ両表皮材を第1型に弛みなくセットするようにした場合、位置決め部材を第1型に没入させた後、両表皮材に発泡樹脂の発泡圧がかかっても、両表皮材の突出部の基端部に対応する箇所が位置決め部材の厚さ方向に十分接近せず、位置決め部材に対応する隙間が両表皮材間に大きく残って発泡樹脂成形品の外観見栄えを悪化させるおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、位置決め部材に対応する隙間が表皮材間に大きく形成されることによる発泡樹脂成形品の外観見栄えの悪化を防止することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、発泡樹脂層が形成される過程で、第1及び第2の表皮材の突出部の基端部に対応する箇所が各表皮材の弛みを伸ばしながら位置決め部材の厚さ方向に互いに接近するようにしたことを特徴とする。
具体的には、第1の発明は、板状の位置決め部材が突没可能に設けられた第1型の成形面から上記位置決め部材を突出させ、表面意匠が互いに異なる第1及び第2の表皮材の端縁部を上記位置決め部材の突出方向に突出させて当該位置決め部材により位置決めし、かつ上記第1及び第2の表皮材を第1型の成形面にセットするとともに、基材を第2型の成形面にセットした準備状態とし、上記準備状態から上記第1及び第2の表皮材と基材との間に液状の発泡樹脂を注入充填して発泡させるとともに上記位置決め部材を上記第1型に没入させることにより、上記第1及び第2の表皮材と基材との間に発泡樹脂層を形成するとともに、上記第1及び第2の表皮材の端縁部を上記発泡樹脂の発泡圧により互いに密着させて裏側の発泡樹脂層内に突出する突出部を形成する発泡樹脂成形品の製造方法を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、上記準備状態、又は上記準備状態から上記位置決め部材を上記第1型に没入させる過程で、上記第1及び第2の表皮材の上記突出部の基端部に対応する箇所が上記位置決め部材の基端部に対応するように上記位置決め部材が所定の高さだけ突出するとともに、両表皮材の上記突出部の基端部に対応する箇所の近傍に上記位置決め部材の厚さ方向への弛みが形成され、上記位置決め部材を上記第1型に没入させてから上記発泡樹脂層が形成される過程で、上記発泡樹脂の発泡圧により上記第1及び第2の表皮材の上記突出部の基端部に対応する箇所が上記弛みを伸ばしながら上記位置決め部材の厚さ方向に互いに接近することを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明に係る発泡樹脂成形品の製造方法において、上記第1及び第2の表皮材の端縁部には、上記位置決め部材に係合する係合部が予め形成され、上記準備状態では、上記第1及び第2の表皮材の係合部が上記位置決め部材に係合するとともに上記位置決め部材が上記所定の高さよりも高く突出して両表皮材の上記突出部の基端部に対応する箇所が上記第1型の成形面から離間し、上記準備状態から上記位置決め部材を上記第1型に没入させる過程で、上記位置決め部材の突出高さが上記所定の高さとなり、この状態で両表皮材の上記突出部の基端部に対応する箇所の近傍に上記弛みが形成されることを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明に係る発泡樹脂成形品の製造方法において、上記第1型は、上記位置決め部材に厚さ方向両側から隣接する一部の成形面を構成するスライド型と、残りの成形面を構成する第3型と備え、上記スライド型は、進出位置で上記第3型とで上記発泡樹脂成形品の第1及び第2の表皮材側の面を成形する成形面を連続して構成する一方、後退位置で上記第3型の成形面よりも後退方向に凹む凹所を構成し、上記第1及び第2の表皮材の端縁部には、上記位置決め部材に係合する係合部が予め形成され、上記準備状態では、上記第1及び第2の表皮材の係合部が上記位置決め部材に係合するとともに上記位置決め部材が上記スライド型の成形面から上記所定の高さだけ突出し、かつ上記スライド型が上記後退位置に位置して両表皮材の上記突出部の基端部に対応する箇所の近傍が上記凹所内に膨出することで上記弛みを構成し、上記準備状態から上記スライド型を上記進出位置に進出させることにより、上記位置決め部材を上記第1型に没入させることを特徴とする。
第1の発明によれば、位置決め部材を剛性確保のために分厚くした場合でも、第1及び第2の表皮材の突出部の基端部に対応する箇所が弛みを伸ばしながら位置決め部材の厚さ方向に互いに接近するので、上記弛みが形成されない場合に比べ、両表皮材の突出部の基端部に対応する箇所が位置決め部材の厚さ方向に互いに接近しやすく、位置決め部材に対応する隙間が両表皮材間に大きく形成されることによる発泡樹脂成形品の外観見栄えの悪化が防止される。
第2の発明によれば、第1及び第2の表皮材の係合部を位置決め部材に係合させ、位置決め部材を所定の高さよりも高く突出させるだけで、準備状態から上記位置決め部材を上記第1型に没入させる過程で両表皮材に必要な弛みが形成されるように両表皮材を第1型にセットできるので、両表皮材の第1型へのセットが容易になる。
第3の発明によれば、第1及び第2の表皮材の係合部を位置決め部材に係合させ、位置決め部材を所定の高さだけ突出させ、かつスライド型を後退位置に配置するだけで、両表皮材に必要な弛みが形成されるように両表皮材を第1型にセットできるので、両表皮材の第1型へのセットが容易になる。
また、後退位置のスライド型から位置決め部材を所定の高さだけ突出させるので、位置決め部材の先端と基材との間隔を広くできる。したがって、発泡樹脂の流動性の悪化に起因する欠肉の発生を防止できる。
本発明の実施形態1に係る製造方法により製造された発泡樹脂成形品としてのインストルメントパネル本体の斜視図である。 本発明の実施形態1に係るインストルメントパネル本体の製造方法において、インストルメントパネル本体を成形した状態における図1のII−II線に対応する断面図である。 第1及び第2の表皮材を成形した状態を示す図2のIII部拡大相当図である。 本発明の実施形態1に係るインストルメントパネル本体の製造方法において、準備状態を示す図2のIII部拡大図である。 本発明の実施形態1に係るインストルメントパネル本体の製造方法において、位置決め部材をその突出高さが所定の高さとなるまで後退させた状態を示す図4相当図である。 図2のIII部拡大図である。 実施形態2の図4相当図である。 実施形態2の図6相当図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は、車両用インストルメントパネルの主体をなす発泡樹脂成形品としてのインストルメントパネル本体1を示す。このインストルメントパネル本体1は、図2にも示すように、車幅方向に若干前下がりに(略水平に)延びるアッパパネル部1aと、該アッパパネル部の後端から下方に延びるロアパネル部1bとで断面略L字状に形成され、インストルメントパネル本体1の車幅方向右側寄りには、メーターフード部1cが形成されている。また、インストルメントパネル本体1は、樹脂製基材3の表面に部分的に樹脂製パッド5が一体に形成されたものである。このパッド5は、インストルメントパネル本体1のアッパパネル部1aの後端部分及びロアパネル部1bの上端部分に設けられている。したがって、インストルメントパネル本体1の前端部分及び下端部分では、基材3が露出している。上記基材3は、例えば、ポリプロピレン、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、ノリル(登録商標)樹脂等の樹脂材で射出成形されたものである。
上記基材3は、アッパパネル部1a対応箇所を構成する前面部3aと、ロアパネル部1b対応箇所を構成する後面部3bとで断面略L字状に形成されている。前面部3aの後端部近傍には、図6にも示すように、下方に凹む溝部7が、上記メーターフード部1c対応箇所を除く車幅方向全体に延びるように形成されている。また、溝部7よりも前方の前面部3aの車幅方向中央部には、平面視矩形状の凹状のスピーカ取付部9が下方に凹むように形成され、このスピーカ取付部9の底面の中央部には、円形の装着孔15が形成され、当該装着孔15の外周部には、4つの係合孔17が周方向に互いに間隔を空けて形成されている。
上記パッド5は、表皮19と、該表皮19と上記基材3との間に発泡樹脂R(後述する)が充填されてなる発泡樹脂層21とで構成されている。
上記表皮19は、上記基材3の溝部7対応箇所で車体前後方向に2分割されて互いに隣接する車体後方側の第1の表皮材23と、車体前方側の第2の表皮材25とを備えている。これら表皮材23,25は、互いに共通の材質で構成され、サーモプラスチックウレタン(TPU)等のエラストマー樹脂材やポリ塩化ビニル(PVC)等の樹脂材でスラッシュ成形、真空成形、射出成形等により成形されたものである。第1の表皮材23の車体前方の端縁部、及び第2の表皮材25の車体後方の端縁部、すなわち両表皮材23,25の隣接縁部にはそれぞれ、互いに密着して裏側の発泡樹脂層21内に突出する突出部27が形成され、これら突出部27の基端部は互いに当接している。第1及び第2の表皮材23,25は、その色を互いに異としている。なお、図1中、第1の表皮材23に点々を付して色の違いを表している。
ここで、本発明の実施形態1に係る発泡樹脂成形品の製造方法として、上記インストルメントパネル本体1の製造方法について説明する。
製造に際し、図2に示すように、基材3、第1及び第2の表皮材23,25、成形型101、及びマスキングプレート201を用意する。成形型101は、図4〜図6にも示すように、下型である第1型103と上型である第2型105とを備えている。第1型103には、スライドコア107が流体圧シリンダ109の伸縮作動によりスライド可能に設けられているとともに、板状の位置決め部材111が板面を車体前後方向に対応する方向に向けてエアシリンダ113の伸縮作動により成形面から突没可能に設けられている。位置決め部材111は、エアシリンダ113にスライドロッド114を介して連結されている。第1型103には、インストルメントパネル本体1の第1及び第2の表皮材23,25側の面を成形する成形面が連続して形成されている。一方、第2型105には、図示しない注入機に接続された注入ノズル115が設けられている。第2型105には、インストルメントパネル本体1の基材3側の面に対応する成形面が連続して形成されている。
マスキングプレート201は、その両面全体に離型処理としてフッ素樹脂コーティングが施された金属製の矩形状平板材からなる。このマスキングプレート201の中央部には、円形の原料注入口203が形成されている。また、マスキングプレート201の一方の面には、複数のスペーサ205が図示しないネジにより突出状態で固定されている。また、マスキングプレート201の他方の面には、基材取付部材207が図示しないネジにより突出状態で固定されている。基材取付部材207の側面には、図示しないボールブランジャが突没可能に設けられている。
また、第1及び第2の表皮材23,25は、スラッシュ成形、真空成形、射出成形等により成形する。成形された両表皮材23,25の上記突出部27の基端部に対応する箇所には、図3に示すように、直角に屈曲する屈曲部29が形成され、かつ両表皮材23,25は、パッド5に成形された状態で両表皮材23,25の屈曲部29が互いに接するサイズに形成される。なお、図3中、第2の表皮材25を仮想線で示している。また、両表皮材23,25の上記突出部27先端部に対応する部分には、各表皮材23,25の外周側に延出するとともに、その延出端部から突出部27の基端側に対応する方向に延びる断面L字状の延出部30が形成される。そして、各延出部30は、該延出部30より屈曲部29側の部分とで、突出部27の基端側に対応する方向に開放する係合部としての凹条部31を構成している。第2の表皮材25の凹条部31の幅及び高さは、第1の表皮材23の凹条部31よりも長く設定され、第2の表皮材25の凹条部31には、第1の表皮材23の突出部27先端部に対応する部分が内側から係合可能になっている。
そして、第2型105を上昇させて成形型101を型開きした状態で、流体圧シリンダ109を伸張作動させてスライドコア107を前進させた後、図4に示すように、第1の表皮材23の突出部27先端部に対応する部分を第2の表皮材25の凹条部31に内側から係合させるとともに、両表皮材23,25の凹条部31を位置決め部材111の先端部に係合させ、かつ第1型103の成形面から位置決め部材111を突出高さH1だけ突出させた状態で、第1及び第2の表皮材23,25を第1型103の成形面にセットする。この状態では、両表皮材23,25の突出部27の基端部に対応する箇所、すなわち屈曲部29が第1型103の成形面から離間している。また、第2の表皮材25の車体前端部がスライドコア107先端に当接して外方へ倒れないように保持されている。このときの位置決め部材111の突出高さH1は、両表皮材23,25の屈曲部29が位置決め部材111の基端部に対応するように両表皮材23,25を位置決めする状態における位置決め部材111の突出高さH2(図5参照)よりも高く設定されている。
一方、マスキングプレート201を基材3のスピーカ取付部9に対応させるとともに、基材取付部材207を基材3の係合孔17に挿入して各ボールブランジャ(図示せず)を各係合孔17周縁に係合させることで、マスキングプレート201を基材3に取り付ける。そして、マスキングプレート201が取り付けられた基材3を、図示しない係止具により保持した状態で第2型105の成形面にセットする。この状態で、マスキングプレート201の原料注入口203が基材3の装着孔15に連通する。また、注入ノズル115がマスキングプレート201の原料注入口203に連通するとともに、注入ノズル115の先端の周縁部とマスキングプレート201の原料注入口203の周縁部との間が、図示しないシール材によりシールされる。これにより、両表皮材23,25及び基材3を成形型101にセットした準備状態となる。
次いで、流体圧シリンダ109を収縮作動させてスライドコア107を後退させるとともに、第2型105を下降させて成形型101を型閉めする。この状態で、位置決め部材111は基材3の溝部7対応箇所で突出している。
そして、この型閉め状態で、第1及び第2の表皮材23,25と基材3との間に液状のウレタン等の発泡樹脂Rを注入充填して発泡させ、発泡樹脂Rの発泡途中において、位置決め部材111を後退させて第1型103に没入させる。上記準備状態から位置決め部材111を後退させて第1型103に没入させる過程で、図5に示すように、上記位置決め部材111の突出高さが、両表皮材23,25の屈曲部29が位置決め部材111の基端部に対応するときの突出高さH2となり、この状態で、両表皮材23,25の屈曲部29の近傍に、上記位置決め部材111の厚さ方向への弛みSが形成される。その後、上記位置決め部材111を、図6に示すように、その先端部が上記第1型103の成形面と面一をなすように第1型103に没入させると、上記発泡樹脂Rの発泡圧により、両表皮材23,25の端縁部、すなわち突出部27の先端部に対応する部分が互いに密着するとともに、両表皮材23,25の屈曲部29が上記弛みSを伸ばしながら上記位置決め部材111の厚さ方向に互いに接近して当接する。したがって、位置決め部材111を剛性確保のために分厚くした場合でも、上記弛みSが形成されない場合に比べ、両表皮材23,25の屈曲部29が位置決め部材111の厚さ方向に互いに接近しやすく、位置決め部材111に対応する隙間が両表皮材23,25間に大きく形成されることによるインストルメントパネル本体1の外観見栄えの悪化が防止される。また、上記準備状態から位置決め部材111を第1型103に完全に没入させるまでの間、位置決め部材111が基材3の溝部7対応箇所で突出し、位置決め部材111を溝部7非対応箇所で突出させた場合に比べて位置決め部材111の先端と基材3との間隔が広くなっているので、発泡樹脂Rの流動性の悪化に起因する欠肉の発生が防止される。
その後、発泡樹脂Rが硬化して、上記第1及び第2の表皮材23,25と基材3との間に発泡樹脂層21が形成され、かつ両表皮材23,25の隣接縁部に裏側の発泡樹脂層21内に突出する突出部27が形成されたインストルメントパネル本体1が得られる。
上記のようにインストルメントパネル本体1が成形されると、第2型105を上昇させて成形型101を型開きし、インストルメントパネル本体1を脱型する。そして、図示しないトリム治具によりパッド5のスピーカ取付部9対応箇所を切除し、マスキングプレート201を取り除き、インストルメントパネル本体1の製造が完了する。
したがって、上記実施形態1によると、第1及び第2の表皮材23,25の凹条部31を位置決め部材111に係合させ、位置決め部材111を突出高さH2よりも高く突出させるだけで、準備状態から位置決め部材111を第1型103に没入させる過程で両表皮材23,25に必要な弛みSが形成されるように両表皮材23,25を第1型103にセットできるので、両表皮材23,25の第1型103へのセットが容易になる。
(実施形態2)
図7及び図8は、本発明の実施形態2に係るインストルメントパネル本体1の製造方法を示す。本実施形態2では、第1型103が、位置決め部材111に厚さ方向両側から隣接する一部の成形面を構成するスライド型103aと、残りの成形面を構成する第3型103bとを備えている。スライド型103aは、図7に示すように、後退位置で、位置決め部材111をスライド型103aの成形面から上記突出高さH2だけ突出させるとともに、第3型103bの成形面よりも後退方向に凹む凹所117を構成する。一方、図8に示すように、進出位置では、位置決め部材111を第1型103に没入させるとともに、第3型103bとでインストルメントパネル本体1の第1及び第2の表皮材23,25側の面を成形する成形面を連続して構成する。また、基材3には、溝部7が形成されていない。
そして、準備状態では、図7に示すように、第1及び第2の表皮材23,25の凹条部31を位置決め部材111に係合させ、スライド型103aを上記後退位置に位置させる。これにより、位置決め部材111がスライド型103aの成形面から上記突出高さH2だけ突出し、両表皮材23,25の屈曲部29の近傍が凹所117内に膨出することで位置決め部材111の厚さ方向への弛みSを構成する。
その後、発泡樹脂Rの発泡途中において、図8に示すように、スライド型103aを上記進出位置に進出させることにより、位置決め部材111を固定したままで、位置決め部材111を第1型103に没入させる。
したがって、上記実施形態2によると、第1及び第2の表皮材23,25の凹条部31を位置決め部材111に係合させ、スライド型103aを後退位置に配置するだけで、両表皮材23,25に必要な弛みSが形成されるように両表皮材23,25を第1型103にセットできるので、両表皮材23,25の第1型103へのセットが容易になる。
また、後退位置のスライド型103aから位置決め部材111を突出高さH2だけ突出させるので、位置決め部材111の先端と基材3との間隔を広くできる。したがって、発泡樹脂Rの流動性の悪化に起因する欠肉の発生を防止できる。
なお、上記実施形態1,2では、第1及び第2の表皮材23,25を、色が互いに異なるものとしたが、材質や模様が異なるものとしてもよい。つまり、両表皮材23,25は、表面意匠が互いに異なるものであればよい。
また、上記実施形態1,2では、発泡樹脂Rの注入を型閉め状態で開始したが、型閉め前に開始してもよい。
また、上記実施形態1では、発泡樹脂Rの注入の開始後に位置決め部材111を突出高さH2となるまで後退させたが、準備状態から発泡樹脂層21が形成される過程であれば、その他のタイミングで位置決め部材111を突出高さH2となるまで後退させてもよい。例えば、発泡樹脂Rの注入の開始前に位置決め部材111を突出高さH2となるまで後退させてもよい。
また、上記実施形態1,2では、インストルメントパネル本体1に本発明を適用したが、本発明は、ドアトリム等の他の自動車用樹脂成形品、さらには自動車用以外の樹脂成形品にも適用できるものである。
本発明は、第1及び第2の表皮材と基材との間に発泡樹脂を充填して発泡樹脂層を形成する発泡樹脂成形品の製造方法として有用である。
1 インストルメントパネル本体(発泡樹脂成形品)
3 基材
21 発泡樹脂層
23 第1の表皮材
25 第2の表皮材
27 突出部
31 凹条部(係合部)
103 第1型
103a スライド型
103b 第3型
105 第2型
111 位置決め部材
117 凹所
R 発泡樹脂
H2 突出高さ
S 弛み

Claims (3)

  1. 板状の位置決め部材(111)が突没可能に設けられた第1型(103)の成形面から上記位置決め部材(111)を突出させ、表面意匠が互いに異なる第1及び第2の表皮材(23,25)の端縁部を上記位置決め部材(111)の突出方向に突出させて当該位置決め部材(111)により位置決めし、かつ上記第1及び第2の表皮材(23,25)を第1型(103)の成形面にセットするとともに、基材(3)を第2型(105)の成形面にセットした準備状態とし、
    上記準備状態から上記第1及び第2の表皮材(23,25)と基材(3)との間に液状の発泡樹脂(R)を注入充填して発泡させるとともに上記位置決め部材(111)を上記第1型(103)に没入させることにより、上記第1及び第2の表皮材(23,25)と基材(3)との間に発泡樹脂層(21)を形成するとともに、上記第1及び第2の表皮材(23,25)の端縁部を上記発泡樹脂(R)の発泡圧により互いに密着させて裏側の発泡樹脂層(21)内に突出する突出部(27)を形成する発泡樹脂成形品の製造方法であって、
    上記準備状態、又は上記準備状態から上記位置決め部材(111)を上記第1型(103)に没入させる過程で、上記第1及び第2の表皮材(23,25)の上記突出部(27)の基端部に対応する箇所が上記位置決め部材(111)の基端部に対応するように上記位置決め部材(111)が所定の高さ(H2)だけ突出するとともに、両表皮材(23,25)の上記突出部(27)の基端部に対応する箇所の近傍に上記位置決め部材(111)の厚さ方向への弛み(S)が形成され、
    上記位置決め部材(111)を上記第1型(103)に没入させてから上記発泡樹脂層(21)が形成される過程で、上記発泡樹脂(R)の発泡圧により上記第1及び第2の表皮材(23,25)の上記突出部(27)の基端部に対応する箇所が上記弛み(S)を伸ばしながら上記位置決め部材(111)の厚さ方向に互いに接近することを特徴とする発泡樹脂成形品の製造方法。
  2. 請求項1に記載の発泡樹脂成形品の製造方法において、
    上記第1及び第2の表皮材(23,25)の端縁部には、上記位置決め部材(111)に係合する係合部(31)が予め形成され、
    上記準備状態では、上記第1及び第2の表皮材(23,25)の係合部(31)が上記位置決め部材(111)に係合するとともに上記位置決め部材(111)が上記所定の高さ(H2)よりも高く突出して両表皮材(23,25)の上記突出部(27)の基端部に対応する箇所が上記第1型(103)の成形面から離間し、
    上記準備状態から上記位置決め部材(111)を上記第1型(103)に没入させる過程で、上記位置決め部材(111)の突出高さが上記所定の高さ(H2)となり、この状態で両表皮材(23,25)の上記突出部(27)の基端部に対応する箇所の近傍に上記弛み(S)が形成されることを特徴とする発泡樹脂成形品の製造方法。
  3. 請求項1に記載の発泡樹脂成形品の製造方法において、
    上記第1型(103)は、上記位置決め部材(111)に厚さ方向両側から隣接する一部の成形面を構成するスライド型(103a)と、残りの成形面を構成する第3型(103b)と備え、上記スライド型(103a)は、進出位置で上記第3型(103b)とで上記発泡樹脂成形品(1)の第1及び第2の表皮材(23,25)側の面を成形する成形面を連続して構成する一方、後退位置で上記第3型(103b)の成形面よりも後退方向に凹む凹所(117)を構成し、
    上記第1及び第2の表皮材(23,25)の端縁部には、上記位置決め部材(111)に係合する係合部(31)が予め形成され、
    上記準備状態では、上記第1及び第2の表皮材(23,25)の係合部(31)が上記位置決め部材(111)に係合するとともに上記位置決め部材(111)が上記スライド型(103a)の成形面から上記所定の高さ(H2)だけ突出し、かつ上記スライド型(103a)が上記後退位置に位置して両表皮材(23,25)の上記突出部(27)の基端部に対応する箇所の近傍が上記凹所(117)内に膨出することで上記弛み(S)を構成し、
    上記準備状態から上記スライド型(103a)を上記進出位置に進出させることにより、上記位置決め部材(111)を上記第1型(103)に没入させることを特徴とする発泡樹脂成形品の製造方法。
JP2016187178A 2016-09-26 2016-09-26 発泡樹脂成形品の製造方法 Pending JP2018051792A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016187178A JP2018051792A (ja) 2016-09-26 2016-09-26 発泡樹脂成形品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016187178A JP2018051792A (ja) 2016-09-26 2016-09-26 発泡樹脂成形品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018051792A true JP2018051792A (ja) 2018-04-05

Family

ID=61832833

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016187178A Pending JP2018051792A (ja) 2016-09-26 2016-09-26 発泡樹脂成形品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018051792A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5179362B2 (ja) パネル状ラミネートおよび該ラミネートを製造するためのスキン
JP5714333B2 (ja) 車両内装部材の製造方法
US20040134588A1 (en) Method for the manufacture of a molded body firmly bonded to a grained or structured molded skin and a device for performing the method
JP2010082842A (ja) 発泡成形品の製造方法及び発泡成形品
JP6215023B2 (ja) 車両用内装材の製造方法
JP2018051792A (ja) 発泡樹脂成形品の製造方法
JP4326388B2 (ja) 樹脂製車両用内装部品の成形方法
JP5464702B2 (ja) 軟質の樹脂成形品の製造方法
JP2018140674A (ja) 車両用内装品及びその製造方法
JP5855635B2 (ja) 成形品の製造方法
JP4832103B2 (ja) 溝状模様を有する表皮一体発泡品の製造方法
JP2009262499A (ja) 発泡樹脂成形品並びにその成形方法
JP2017185686A (ja) 発泡成形品の製造方法および発泡成形品
JP6496081B2 (ja) 表皮付き樹脂発泡体の成形方法
JP4994004B2 (ja) 発泡成形型
JP5697241B2 (ja) 樹脂成形品の製造方法
JP2014008685A (ja) 樹脂成形体の成形型及び成形方法
JP5553398B2 (ja) 発泡成形品の製造方法
JP2005178017A (ja) 部分パッド付き成形品の製造方法
JP2010030175A (ja) 表皮付き発泡成形品の成形型およびこの成形型を使用した表皮付き発泡成形品の成形方法
JP2006015633A (ja) 射出発泡成形金型、射出発泡成形方法及び表皮付き発泡樹脂部材
JP4651354B2 (ja) 表皮付き発泡成形部材の製造方法
JP5409849B2 (ja) 表皮一体発泡品
JP2021055754A (ja) クリップ及びクリップの製造方法
JP5205138B2 (ja) 車両用内装部品およびその製造方法