JP2018049108A - 反射防止膜およびその製造方法、並びに光学部材 - Google Patents

反射防止膜およびその製造方法、並びに光学部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2018049108A
JP2018049108A JP2016183896A JP2016183896A JP2018049108A JP 2018049108 A JP2018049108 A JP 2018049108A JP 2016183896 A JP2016183896 A JP 2016183896A JP 2016183896 A JP2016183896 A JP 2016183896A JP 2018049108 A JP2018049108 A JP 2018049108A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
refractive index
concavo
convex structure
antireflection film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016183896A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6664299B2 (ja
Inventor
佳紀 前原
Yoshinori Maehara
佳紀 前原
達矢 吉弘
Tatsuya Yoshihiro
達矢 吉弘
山中 英生
Hideo Yamanaka
英生 山中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2016183896A priority Critical patent/JP6664299B2/ja
Publication of JP2018049108A publication Critical patent/JP2018049108A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6664299B2 publication Critical patent/JP6664299B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】十分な反射防止性能および長期信頼性を得ることが可能な反射防止膜およびその製造方法、並びに光学部材を提供する。【解決手段】基材12の表面に設けられる反射防止膜13を、反射防止すべき光の波長よりも小さい凸部間距離の凹凸構造を有する、アルミナの水和物を主成分とする凹凸構造体層20と、凹凸構造体層20と基材12との間に配される中間層15とから構成する。ここで、凹凸構造体層20は、膜厚方向に、中間層15との界面から、膜厚の1%から50%の範囲において1.5以下の極大値をとる屈折率分布を有するものとし、中間層15は、相対的に高い屈折率を有する高屈折率層15Hと相対的に低い屈折率を有する低屈折率層15Lとの交互層からなり、中間層15のうち凹凸構造体層20と隣接する層をタンタル酸化物層51とする。【選択図】図1

Description

本発明は、凹凸構造体層を含む反射防止膜およびその製造方法、並びに光学部材に関するものである。
従来、ガラス、プラスチックなどの透光性部材を用いたレンズ(透明基材)においては、表面反射による透過光の損失を低減するために光入射面に反射防止構造体(反射防止膜)が設けられている。
例えば、可視光に対する反射防止構造体として、可視光の波長よりも短いピッチの微細な凹凸構造体層を備えた構成が知られている(特許文献1〜4など)。
一般に、凹凸構造体層を構成する材料と透明基材の屈折率は異なる。従って、透明基材の反射防止に利用する場合には、凹凸構造体層と透明基材との間の屈折率段差を整合させる手段が必要となることが知られており、特許文献1〜4においては、基材とアルミナの水和物を主成分とする凹凸構造体層の間に透明薄膜層(中間層)を備えた構成の反射防止膜が開示されている。
凹凸構造体層の形成方法として、アルミニウムを含有する膜を前駆層として形成した後、温水処理を行うことによりベーマイト化する方法が知られている。特許文献1にはアルミナ層をスパッタ法にて成膜後、温水処理を行う方法、特許文献2にはアルミナを主成分とする膜をゾルゲル法によりスピンコートで成膜後、温水処理を行う方法、特許文献3には窒素を含有するアルミニウム膜をスパッタ法により成膜後、温水処理を行う方法、さらに特許文献4には、アルミニウム膜をスパッタ法にて成膜後、温水処理を行う方法が、それぞれ主として述べられている。
従来、アルミナの水和物を主成分とする凹凸構造体層は、特許文献1または2に開示されている通り、最も表面側(空気側)から中間層側に向かって単調増加して中間層との界面位置で最大屈折率となる屈折率分布(屈折率プロファイル)を有するものと考えられていた。
本出願人は、特許文献3、4において、凹凸構造体層の前駆層の形成方法によって、温水処理後の凹凸構造体層の状態が異なることを明らかにしている。そして、特許文献4では、屈折率のピークが凹凸構造体層の膜厚方向の中心から中間層との界面との間に位置し、中間層との界面の屈折率が最大ピークよりも1割以上小さくなるようなプロファイルが存在することを見出している。
特開2014−98885号公報 特開2014−122961号公報 特開2016−71230号公報 国際公開2016/031133号公報
本発明者らのさらなる検討により、凹凸構造体層の屈折率プロファイルは、前駆層の形成方法にのみ依存するものではないことや、凹凸構造体層の状態および凹凸構造体層が設けられる面の構成材料によって反射防止膜としての長期信頼性に大きな違いが生じることが明らかになってきた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、十分な反射防止性能を得ることが可能であり、かつ長期信頼性の高い反射防止膜およびその製造方法、並びに反射防止膜を備えた光学部材を提供することを目的とするものである。
本発明の反射防止膜は、基材の表面に設けられる反射防止膜であって、
反射防止すべき光の波長よりも小さい凸部間距離の凹凸構造を有する、アルミナの水和物を主成分とする凹凸構造体層と、凹凸構造体層と基材との間に配される中間層とからなり、
凹凸構造体層が、膜厚方向に、中間層との界面から、膜厚の1%から50%の範囲において1.5以下の極大値をとり、最も空気側において1となる屈折率分布を有し、
中間層が、相対的に高い屈折率を有する高屈折率層と相対的に低い屈折率を有する低屈折率層との交互層からなり、中間層のうち凹凸構造体層と隣接層がタンタル酸化物層である。
本明細書において「主成分」とは、構成成分のうちの80質量%以上の成分であることを意味する。
また、「相対的に高い屈折率を有する」、「相対的に低い屈折率を有する」とは、高屈折率層と低屈折率層との間の関係をいうものであり、高屈折率層が低屈折率層よりも高い屈折率を有し、低屈折率層が高屈折率層よりも低い屈折率を有するものであることを意味する。
ここで、凹凸構造体層の「膜厚」は、中間層との界面から、分光エリプソメトリおよび反射率の測定により導出された膜厚方向の屈折率分布において屈折率が1となる最も空気層側の位置までの長さ(距離)とする。この膜厚は、凹凸構造体層の凸部頂点から、中間層との界面までの垂線の長さと略同等であり、例えば、断面構造のSEM(Scanning Electron Microscope:走査型電子顕微鏡)観察により確認することができる。
本発明の反射防止膜においては、上記屈折率分布において上記極大値が最大値であってもよい。
また、本発明の反射防止膜においては、上記屈折率分布において中間層との界面と上記極大値との間に屈折率が1.3以下である極小値を有することが好ましい。
本発明の反射防止膜は、凹凸構造体層の極大値が凹凸構造体層の10%から30%の範囲であることが好ましい。
本発明の反射防止膜は、高屈折率層がタンタル酸化物層であることが好ましい。
本発明の反射防止膜は、低屈折率層がマグネシウム弗化物層であることが好ましい。
本発明の反射防止膜は、中間層が5層以上からなることが好ましい。
本発明の光学部材は、本発明の反射防止膜と、その反射防止膜が表面に形成されてなる透明基材とを備えてなる。
本発明の反射防止膜の製造方法は、基材の表面に、最表層としてタンタル酸化物層を含む複数の層からなる中間層を成膜し、
タンタル酸化物層の表面に、電子ビーム蒸着法により非晶質なアルミニウム酸化物膜を形成し、
アルミニウム酸化物膜を温水処理することより、アルミナの水和物を主成分とする凹凸構造体層を形成する反射防止膜の製造方法である。
本発明の反射防止膜は、反射防止すべき光の波長よりも小さい凸部間距離の凹凸構造を有する、アルミナの水和物を主成分とする凹凸構造体層と、凹凸構造体層と基材との間に配される中間層とからなり、凹凸構造体層が、膜厚方向に、中間層との界面から、膜厚の1%から50%の範囲において1.5以下の極大値をとり、最も空気側において1となる屈折率分布を有し、中間層が、相対的に高い屈折率を有する高屈折率層と相対的に低い屈折率を有する低屈折率層との交互層からなり、中間層のうち凹凸構造体層と隣接する層がタンタル酸化物層である。かかる構成によれば、十分な反射防止性能を得ることが可能であり、かつ長期信頼性を得ることができる。
本発明の実施形態に係る反射防止膜を備えた光学部材の概略構成を示す断面模式図である。 反射防止膜の製造工程を示す図である。 サンプル1の凹凸構造体層の屈折率プロファイルを示す図である。 サンプル2の凹凸構造体層の屈折率プロファイルを示す図である。 サンプル3の凹凸構造体層の屈折率プロファイルを示す図である。 実施例1の反射防止膜のシミュレーションによる反射率の波長依存性の経時変化を示す図である。 比較例1の反射防止膜のシミュレーションによる反射率の波長依存性の経時変化を示す図である。 比較例2の反射防止膜のシミュレーションによる反射率の波長依存性の経時変化を示す図である。 実施例1、2および3の反射防止膜のシミュレーションによる反射率の波長依存性を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る反射防止膜を備えた光学部材10の概略構成を示す断面模式図である。
図1に示すように、本実施形態の光学部材10は、透明基材(基材)12と、透明基材12の表面に形成された反射防止膜13とを備えてなる。反射防止膜13は、反射防止すべき光の波長よりも小さい凸部間距離の凹凸構造を表面に有する、アルミナの水和物を主成分とする凹凸構造体層20と、凹凸構造体層20と透明基材12との間に配された中間層15とからなる。
本反射防止膜13においては、凹凸構造体層20が、膜厚方向に、中間層15との界面から、膜厚の1%から50%の範囲において1.5以下の極大値をとり、最も空気側において1となる屈折率分布を有する。また、中間層15が、相対的に高い屈折率を有する高屈折率層15Hと相対的に低い屈折率を有する低屈折率層15Lとの交互層からなり、中間層15のうち凹凸構造体層20と隣接する層がタンタル酸化物(以下においてタンタル酸化物層51と称する。)である。反射すべき光は、用途によって異なるが、一般的には可視光領域の光であり、必要に応じて赤外線領域の光の場合もある。可視光領域とは波長400nm〜800nmをいう。
透明基材12の形状は特に限定なく、平板、凹レンズ、凸レンズなど主として光学装置において用いられる光学素子であり、正または負の曲率を有する曲面と平面の組合せで構成された基材であってもよい。透明基材の材料としては、ガラスやプラスチックなどを用いることができる。ここで、「透明」とは、光学部材において反射防止したい光(反射防止対象光)の波長に対して透明である(内部透過率が概ね10%以上)であることを意味する。なお、本発明の反射防止膜の基材は、透明基材に限るものではなく、反射防止したい表面を有する基材であれば特に限定されない。
透明基材12の屈折率は、1.65以上、2.10以下であることが好ましい。これを満たす材料としては、具体的には、S−YGH51(オハラ社製:屈折率1.759)やS−LAH55V(オハラ社製:屈折率1.840)、S−TIH6(オハラ社製:屈折率1.814)、S−LAH58(オハラ社製:屈折率1.889)、S−LAH66(オハラ社製:屈折率1.777)、S−LAH79(オハラ社製:屈折率2.013)、およびFDS90(HOYA社製:屈折率1.857)などの光学ガラスや、MR−10(三井化学社製:屈折率1.67)などの光学樹脂が挙げられる。なお、本明細書において、屈折率はいずれも540nm波長に対する屈折率で表記している。屈折率の測定は、公知の各種方法を用いることができ、分光透過率や分光反射率を用いて光学計算により波長分散を導出することが好ましく、分光エリプソメトリにより波長分散を解析することがより好ましい。
凹凸構造体層20は、アルミナの水和物を主成分とする層である。凹凸構造体層20を構成するアルミナの水和物とは、アルミナ1水和物であるベーマイト(Al23・H2OあるいはAlOOHと表記される。)、アルミナ3水和物(水酸化アルミニウム)であるバイヤーライト(Al23・3H2OあるいはAl(OH)3と表記される。)などである。なお、凹凸構造体層20中おけるアルミナの水和物は、凹凸層構成する成分の80質量%以上である。
凹凸構造体層20は、透明であり、凸部の大きさ(頂角の大きさ)や向きはさまざまであるが概ね鋸歯状の断面を有しており、反射防止すべき光波長よりも小さい平均凸部間距離(平均ピッチ)を有する。凸部間の距離(ピッチ)とは凹部を隔てた最隣接凸部の頂点同士の距離をいい、平均凸部間距離(平均ピッチ)は、SEM(Scanning Electron Microscope:走査型電子顕微鏡)で微細な凹凸構造の表面画像を撮影し、画像処理をして2値化し、統計的処理によって求めた値とする。
平均ピッチは、数10nm〜数100nmオーダーである。150nm以下であることが好ましく、100nm以下がより好ましい。
既述の通り、凹凸構造体層20においては、膜厚方向の屈折率分布において、中間層との界面から、膜厚の1%から50%の範囲において1.5以下の極大値をとり、最も空気側において1となる屈折率分布を有する(図3参照)。極大値をとる膜厚位置は中間層の界面から、膜厚の10%から30%の範囲であることが好ましい。極大値は1.45以下、1.3以上であることが好ましい。
凹凸構造体層20は、中間層15との界面側で屈折率が極大値より小さくなるが、このとき、屈折率は極大値と比較して1割以上小さくなっていてもよい。中間層15との界面と上記極大値との間に屈折率が1.3以下である極小値をとることが好ましい。また、中間層15との界面で空気層と同等の屈折率1まで低下していてもよい。屈折率分布において、中間層15との界面と極大値との間に極小値をとるのは、凹凸構造体層20の中間層15との界面に隣接する領域の少なくとも一部に空洞が形成されていることを意味する。特に、中間層15との界面側において屈折率が1となっているのは、凹凸構造体層20の中間層15との界面に隣接する領域がほぼ空洞層となっていることを意味する。また、凹凸構造体層20は、その屈折率分布において、空気層と接する表面側から基材側に向けて膜厚方向に屈折率が1から徐々に大きくなる領域を有する。屈折率分布においては極大値(ピーク)を複数有していても良いが、複数のピークのうち最大値を示すピーク(最大ピーク)が膜厚の1%から50%の範囲にある上記の極大値である。また、複数のピークを有する場合、最大ピークが中間層との界面に近い側に位置していることが好ましい。なお、この最大ピーク(上記の極大値)は、屈折率分布における最大値であることが好ましいが、最大値でなくともよい。屈折率分布においては、例えば、中間層との界面に屈折率の最大値を有していてもよい。
凹凸構造体層20の膜厚は5nm〜1000nmであることが好ましく、20〜500nmであることが好ましい。
アルミナの水和物からなる凹凸構造体層としては、アルミニウムやアルミニウム合金の薄膜あるいはアルミニウム酸化物(アルミナ)などのアルミニウムを含む化合物の薄膜をスパッタ法もしくはゾルゲル法にて形成し、温水処理を行うことで得られることが知られているが、本凹凸構造体層20は、アルミニウム酸化物をEB(電子ビーム)蒸着法により成膜し、その後温水処理をして得られたものである。
凹凸構造体層の膜厚方向の屈折率プロファイルは、凹凸構造体層の作製方法によって大きく異なることが本発明者らによって見出されている。EB蒸着法はスパッタ法やゾルゲル法による作製手法と比較して安価にできる。また、アルミニウム膜をスパッタ成膜する場合と比較して歩留まりが高いという製造上の利点がある。
中間層15は、相対的に高い屈折率を有する高屈折率層15Hと相対的に低い屈折率層を有する低屈折率層15Lとが交互に積層されてなる、少なくとも2層以上の多層膜からなり、中間層15のうち凹凸構造体層20と隣接する層、すなわち、最も凹凸構造体層20側の層(以下において、中間層15における最表層と称する。)がタンタル酸化物層51である。このタンタル酸化物層51は高屈折率層15Hの1種である。
最表層に備えられるタンタル酸化物層51の膜厚は、屈折率と反射光波長等との関係から適宜設定すればよいが、4nm以上200nm以下であることが好ましく、8nm以上100nm以下がより好ましく、12nm以上50nm以下が更に好ましい。
中間層15は、2層構造の場合には、図1のaに示すように、透明基材12側から低屈折率層15L、高屈折率層15Hの順に配置された構成を有する。図1のb〜eに示すように、中間層15が、3層以上からなる場合においても、最表層が高屈折率層15Hであるタンタル酸化物層51となるように、高屈折率層15Hと低屈折率層15Lとが交互に積層されていればよい。より広い帯域において好ましい反射防止性能を得るためには、中間層15は、5層以上から構成されていることが好ましい(後記実施例参照)。また、成膜コストおよび時間等の観点から中間層15は20層以下であることが好ましい。
低屈折率層15Lおよび高屈折率層15Hの屈折率は相対的に定められるものであるため、特に限定されないが、低屈折率層15Lの屈折率は1.45〜1.8程度であることが好ましく、高屈折率層15Hの屈折率は1.6〜2.4程度であるのが好ましい。なお、低屈折率層15Lの屈折率は1.7未満であることがより好ましく、高屈折率層15Hの屈折率は1.8以上であることがより好ましい。また、低屈折率層15Lと高屈折率層15Hとの屈折率差は0.4以上あることが好ましく、0.6以上であることがより好ましい。
低屈折率層15L同士は、同一の材料、同一の屈折率でなくても構わないが、同一材料、同一屈折率とすれば、材料コスト、成膜コスト等を抑制する観点から好ましい。同様に、高屈折率層15H同士は、同一の屈折率でなくても構わないが、同一材料、同一屈折率とすれば、材料コスト、成膜コスト等を抑制する観点から好ましいため、最表層を構成するタンタル酸化物を全ての高屈折率層15Hに適用するのが最も好ましい。
低屈折率層15Lおよび高屈折率層15Hを構成する材料は、屈折率の条件を満たすものであれば、特に限定されない。これらは、反射防止したい光の波長に対して透明であれば、中間層15における最表層のタンタル酸化物層51を含めて、化学量論的組成(ストイキオメトリ)に限定されず、非化学量論的組成(ノンストイキオメトリ)も使用できる。光学特性(屈折率)や機械特性の調整、生産性を向上するなどのために不純物の導入も許容される。
低屈折率層15Lの材料としては、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物、ガリウム酸化物、アルミニウム酸化物、ランタン酸化物、ランタン弗化物、マグネシウム弗化物などや、これらの混合物が挙げられる。
高屈折率層15Hの材料としては、ニオブ酸化物、シリコンニオブ酸化物、ジルコニウム酸化物、タンタル酸化物、シリコン窒化物、チタン酸化物などや、これらの混合物が挙げられる。
なお、高屈折率層15Hとしてタンタル酸化物を用い、低屈折率層15Lとしてマグネシウム弗化物を用いることが特に好ましい形態として挙げられる。
中間層15の各層の成膜には、真空蒸着(特にはEB蒸着)、プラズマスパッタ、電子サイクロトロン共鳴(ECR)スパッタ、イオンプレーティング、メタモードスパッタなどの物理的気相成膜法や各種の化学的気相成膜法(CVD)を用いることが好ましい。気相成膜によれば多様な屈折率、層厚の積層構造を容易に形成することができる。
タンタル酸化物層に接して設けられた凹凸構造体層は、経時変化が小さく長期信頼性が高い。そのような凹凸構造体層を備えることにより、反射防止膜としても反射率の波長依存性に経時変化が小さく長期信頼性の高いものとなり、また広い帯域で非常に小さい反射率(0.2%以下)を実現できる(後記実施例参照)。
なお、反射防止膜を構成する各層の成分については、例えば、断面構造をSEM観察する際のエネルギー分散型X線分光法(EDX)やX線光電子分光法(XPS)等により分析することができる。
図2を参照して、透明基材12に備えられた反射防止膜13の製造方法の一形態を簡単に説明する。
まず、透明基材12を用意し、透明基材12の表面に複数層からなる中間層15をEB蒸着法により成膜する(Step1)。このとき、最表層としてタンタル酸化物層51を成膜する。
その後、タンタル酸化物層51の表面にEB蒸着法によりアルミニウム酸化物膜20aを成膜する(Step2)。アルミニウム酸化物膜20aの好ましい膜厚は2nm〜150nmである。
続いて、中間層15およびアルミニウム酸化物膜20aが積層された透明基材12ごと、温水30中に浸漬させる(Step3)。温水処理における温水の温度は60℃以上、沸騰温度以下とし、浸漬時間は10秒以上10分以下とする。
以上の工程を経て、透明基材12上に中間層15および凹凸構造体層20が積層されてなる反射防止膜13を作製することができる(Step4)。
上記実施形態においては、透明基材12の表面に反射防止膜13を形成した光学部材10について述べたが、本発明の反射防止膜は、光の反射を防止すべき面を有するいかなる部材にも形成して用いることができる。例えば、入射光の9割超を吸収するような吸収体の表面に設けて、反射防止して吸収性能を向上させるという利用方法も考えられる。
以下、本発明の実施例および比較例を説明すると共に、本発明の構成および効果についてより詳細に説明する。
まず、凹凸構造層自体の信頼性について検証するため、凹凸構造体層とその直下層の構成材料が異なるサンプル1〜3を作製し、85℃85%RHの条件下にて500時間静置する信頼性試験を行い、その前後での凹凸構造体層の膜厚方向における屈折率分布の変化を調べた。以下、サンプルごとに説明する。
[サンプル1]
基材として屈折率1.777の光学ガラス(S−LAH66、オハラ社製)を用い、その上に中間層(上記直下層であり、サンプル完成時において凹凸構造体層と隣接する層)としてタンタル酸化物層(屈折率:2.131)を80nm成膜し、さらに、EB蒸着法により膜厚50nmのアルミニウム酸化物膜を成膜した。基材から凹凸構造体層まで層構成および構成材料は下記表1に示す通りとした。EB蒸着では、安定した光学特性(屈折率)を得るために、蒸着雰囲気の制御(真空度、酸素ガス導入、蒸着速度、基材の加熱温度)を適宜調整して成膜した。
その後、100℃の沸騰水に1分間浸漬して温水処理を行い、アルミニウム酸化物膜を水和化し、アルミナの水和物を主成分とする凹凸構造体層とした。
85℃85%RH条件下にて500時間静置した信頼性試験前後のサンプル1について分光エリプソメトリ(J.A.Woollam社製、VASE)を用いてエリプソメトリ角Δ、ψを測定し、反射率測定機(オリンパス社製、USPM−RU)を用いて反射率を測定し、凹凸構造体層の屈折率分布を解析した。図3に凹凸構造体層の膜厚方向の屈折率分布を示す。図3において、実線が信頼性試験前、破線が信頼性試験後を示し、横軸0が中間層との界面位置である(以下の図4および図5おいて同様)。
図3に示すように、サンプル1の凹凸構造体層の膜厚方向における屈折率分布は、タンタル酸化物層との界面で約1.0であり、0.024μmの膜厚位置まで屈折率が急激に増加して極大値を示し、その後、表面に向かってほぼ単調に減少するものであった。本例では膜厚位置0.200μmを超えて、屈折率が1になった位置が凹凸構造体層の表面である。本サンプル1の凹凸構造体層の膜厚は0.215μm程度であった。
信頼性試験前後において屈折率分布の振る舞いはほぼ同様であり、ピーク位置も一致していた。試験前後において屈折率の変化が最大であったのは0.07μmの膜厚位置であり、その変化量は2.63%であった。
[サンプル2]
サンプル1の作製方法において、タンタル酸化物層を、シリコン酸化物(屈折率:1.460)とした以外は同様の方法で、サンプル2の凹凸構造体層を作製した。基材から凹凸構造体層まで層構成および構成材料は下記表2に示す通りとした。
サンプル1と同様に、信頼性試験前後のサンプル2について分光エリプソメトリと反射率を測定し、凹凸構造体層の屈折率分布を解析した。図4にサンプル2の凹凸構造体層の膜厚方向の屈折率分布(実線が信頼性試験前、破線が信頼性試験後)を示す。
図4に示すように、サンプル2の凹凸構造体層は0.3μm程度の膜厚であった。膜厚方向における屈折率分布は、信頼性試験前のサンプルにおいて、中間層との界面で屈折率約1.3であり、表面に向かって単調に減少するものであった。一方で、信頼性試験後のサンプルでは、0.045μmの膜厚位置において極大値を有する屈折率分布となり、信頼性試験前後で大きく屈折率分布が変化した。試験前後において屈折率の変化が最大であったのは膜厚0.05μmの位置であり、その変化量は5.93%であった。
[サンプル3]
サンプル1の作製方法において、タンタル酸化物層を、マグネシウム弗化物層(屈折率:1.379)とした以外は同様の方法で、サンプル3の凹凸構造体層を作製した。基材から凹凸構造体層まで層構成および構成材料は下記表3に示す通りとした。
サンプル1と同様に、信頼性試験前後のサンプル3について分光エリプソメトリと反射率を測定し、凹凸構造体層の屈折率分布を解析した。図5にサンプル3の凹凸構造体層の膜厚方向の屈折率分布(実線が信頼性試験前、破線が信頼性試験後)を示す。
図5に示すように、サンプル3の凹凸構造体層は0.3μm程度の膜厚であった。膜厚方向における屈折率分布は、サンプル1の凹凸構造体層のものと同様に、中間層との界面でほぼ1であり、0.027μmの膜厚位置まで屈折率が急激に増加して極大値を示し、その後、表面に向かってほぼ単調に減少するものであった。信頼性試験前後での屈折率分布の形状は類似しているが、試験後ではピークより表面側における屈折率が試験前のものに比べてやや大きい傾向にあった。試験前後において屈折率の変化が最大であったのは膜厚0.08μmの位置であり、その変化量は4.37%であった。
サンプル1〜3の凹凸構造体層についての信頼性試験前後の屈折率分布の変化結果から、サンプル1の凹凸構造体層をタンタル酸化物層上に設けた構成において、長期信頼性が得られることが明らかである。
以下、上記サンプル1〜3で得られた凹凸構造体層の試験前後の屈折率分布を用い、以下の実施例1〜3および比較例1、2の層構成の反射防止膜における反射率の波長依存性のシミュレーションを行った結果について説明する。
各例について、Essential Macleod(Thin Film Center 社製)を用いて膜厚の最適化し、反射スペクトル(反射率の波長依存性)のシミュレーションを行った。
[実施例1]
実施例1の光学部材を構成する基材、中間層および凹凸構造体層の材料、各材料の屈折率、およびシミュレーションで得られた最適膜厚を表4に示す。本例においては、中間層の高屈折率層としてタンタル酸化物を、低屈折率層としてフッ化マグネシウムを適用し、最表層をタンタル酸化物層とした。
本実施例1においては、凹凸構造体層として、サンプル1で得られた信頼性試験前後の屈折率分布を適用してシミュレーションを行い、実施例1における信頼性試験前後の反射スペクトルをそれぞれ演算により求めた。その結果を図6に示す。図6において、実線は信頼性試験前、破線は信頼性試験後について予想される反射スペクトルのシミュレーション結果である。
図6に示すように、信頼性試験前後において、いずれも波長400nm〜800nmの広い範囲において、反射率が0.1%以下であり、信頼性に優れた反射防止の膜の作製が可能なことが分かった。
サンプル1のように信頼性試験前後における屈折率の最大変化量が概ね3%以下であれば、反射防止性能についても信頼性試験前後でその機能をほぼ維持できると考えられる。
[比較例1]
比較例1の光学部材を構成する基材、中間層および凹凸構造体層の材料、各材料の屈折率、およびシミュレーションで得られた最適膜厚を表5に示す。本例においては、中間層の高屈折率層としてタンタル酸化物を、低屈折率層としてシリコン酸化物を適用し、最表層をシリコン酸化物とした。
本比較例1においては、凹凸構造体層として、サンプル2で得られた信頼性試験前後の屈折率分布を適用してシミュレーションを行い、比較例1における信頼性試験前後の反射スペクトル(反射率の波長依存性)をそれぞれ演算により求めた。その結果を図7に示す。図7において、実線は信頼性試験前、破線は信頼性試験後について予想される反射スペクトルのシミュレーション結果である。
比較例1の反射防止膜は、図7に示すように、信頼性試験前においては、波長400nm〜770nmの広い範囲において、反射率が0.1%以下であり、850nmまで0.2%未満を維持する良好な反射防止特性が得られた。しかしながら、信頼性試験後においては、シミュレーション範囲全域で反射率0.1%を超え、広い範囲おいて0.2%を超える反射率を示した。本シミュレーション結果から、サンプル2のように、信頼性試験前後で大きく屈折率分布が変化する凹凸構造体層が適用された反射防止膜においては、長期信頼性が得られないことが分かった。
[比較例2]
比較例2の光学部材を構成する基材、中間層および凹凸構造体層の材料、各材料の屈折率、およびシミュレーションで得られた最適膜厚を表6に示す。本例においては、中間層の高屈折率層としてタンタル酸化物を、低屈折率層としてフッ化マグネシウムを適用し、最表層をフッ化マグネシウム層とした。
本比較例1においては、凹凸構造体層として、サンプル3で得られた信頼性試験前後の屈折率分布を適用してシミュレーションを行い、比較例2における信頼性試験前後の反射スペクトル(反射率の波長依存性)をそれぞれ演算により求めた。その結果を図8に示す。図8において、実線は信頼性試験前、破線は信頼性試験後について予想される反射スペクトルのシミュレーション結果である。
比較例2の反射防止膜は、図8に示すように、信頼性試験前においては、波長400nm〜850nmの広い範囲において、反射率が0.2%未満であり、概ね良好な反射防止特性が得られた。しかしながら、信頼性試験後においては、特に波長580nm〜780nmの範囲で反射率が大きく増加し、0.2%を超えた。本シミュレーション結果から、サンプル3のように、サンプル1と類似の反射率分布を示す凹凸構造体層であっても、信頼性試験前後での屈折率の最大変化量が4%を超える変化を示す凹凸構造体層を適用した反射防止膜においては、長期信頼性が得られないことが分かった。
[実施例2]および[実施例3]
実施例2、3の光学部材を構成する基材、中間層および凹凸構造体層の材料、各材料の屈折率、およびシミュレーションで得られた最適膜厚をそれぞれ表7、表8に示す。
本実施例2および3においては、凹凸構造体層として、サンプル1で得られた信頼性試験前の屈折率分布を適用してシミュレーションを行い、各例における信頼性試験前の反射スペクトルを演算により求めた。なお、実施例1の例で示したように、サンプル1の凹凸構造体層は信頼性試験前後の屈折率分布が大きく変化しないものであり、このような凹凸構造体層を適用した反射膜においては、やはり信頼性試験前後においても反射スペクトルは大きく変化しなかったことから、実施例2および3の反射防止膜についても信頼性試験前後における反射スペクトルは大きく変化しないものと推察される。
図9に、信頼性試験を実施していないサンプル1の凹凸構造体層の屈折率分布を適用した実施例1〜3の反射防止膜についての反射スペクトルを示す。
実施例1〜3の結果から、実施例1および実施例2の反射防止膜のように中間層を5層以上とすることにより、波長400nm〜800nmの非常に広い範囲において反射率を0.2%以下とすることができることが分かった。
10 光学部材
12 透明基材(基材)
13 反射防止膜
15 中間層
15H 高屈折率層
15L 低屈折率層
20 凹凸構造体層
20a アルミニウム酸化物膜
30 温水
51 タンタル酸化物層

Claims (9)

  1. 基材の表面に設けられる反射防止膜であって、
    反射防止すべき光の波長よりも小さい凸部間距離の凹凸構造を有する、アルミナの水和物を主成分とする凹凸構造体層と、該凹凸構造体層と前記基材との間に配される中間層とからなり、
    前記凹凸構造体層が、膜厚方向に、前記中間層との界面から、膜厚の1%から50%の範囲において1.5以下の極大値をとり、最も空気側において1となる屈折率分布を有し、
    前記中間層が、相対的に高い屈折率を有する高屈折率層と相対的に低い屈折率を有する低屈折率層との交互層からなり、該中間層のうち前記凹凸構造体層と隣接する層がタンタル酸化物層である反射防止膜。
  2. 前記屈折率分布において、前記極大値が最大値である請求項1記載の反射防止膜。
  3. 前記屈折率分布が、前記中間層との界面と前記極大値との間に屈折率が1.3以下である極小値を有する請求項1または2に記載の反射防止膜。
  4. 前記凹凸構造体層の前記極大値が前記凹凸構造体層の10%から30%の範囲である請求項1から3のいずれか1項に記載の反射防止膜。
  5. 前記高屈折率層がタンタル酸化物層である請求項1から4いずれか1項に記載の反射防止膜。
  6. 前記低屈折率層がマグネシウム弗化物層である請求項1から5いずれか1項に記載の反射防止膜。
  7. 前記中間層が5層以上からなる請求項1から6いずれか1項に記載の反射防止膜。
  8. 請求項1から7いずれか1項に記載の反射防止膜と、該反射防止膜が表面に形成されてなる透明基材とを備えてなる光学部材。
  9. 請求項1から7いずれか1項に記載の反射防止膜の製造方法であって、
    基材の表面に、最表層としてタンタル酸化物層を含む複数の層からなる中間層を成膜し、
    前記タンタル酸化物層の表面に、電子ビーム蒸着法により非晶質なアルミニウム酸化物膜を形成し、
    前記アルミニウム酸化物膜を温水処理することより、アルミナの水和物を主成分とする凹凸構造体層を形成する反射防止膜の製造方法。
JP2016183896A 2016-09-21 2016-09-21 反射防止膜およびその製造方法、並びに光学部材 Active JP6664299B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016183896A JP6664299B2 (ja) 2016-09-21 2016-09-21 反射防止膜およびその製造方法、並びに光学部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016183896A JP6664299B2 (ja) 2016-09-21 2016-09-21 反射防止膜およびその製造方法、並びに光学部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018049108A true JP2018049108A (ja) 2018-03-29
JP6664299B2 JP6664299B2 (ja) 2020-03-13

Family

ID=61767575

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016183896A Active JP6664299B2 (ja) 2016-09-21 2016-09-21 反射防止膜およびその製造方法、並びに光学部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6664299B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP6664299B2 (ja) 2020-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6415549B2 (ja) 反射防止層の製造法
JP6411516B2 (ja) 反射防止膜を備えた光学部材およびその製造方法
EP3081967A1 (en) Ophthalmic lens comprising a base of polymeric material with a coating having an interferential, anti-reflective, anti-iridescent and ir filter multiple layer structure.
US20150219798A1 (en) Optical member with antireflection film, and method of manufacturing the same
WO2016159290A1 (ja) 反射防止膜及びその製造方法
WO2014061237A1 (ja) 反射防止膜を備えた光学部材およびその製造方法
JP6445129B2 (ja) 反射防止膜および光学部材
JP6918208B2 (ja) 反射防止膜および光学部材
JP6411517B2 (ja) 反射防止膜および反射防止膜を備えた光学部材
JP2016139138A (ja) 反射低減層系の製造方法及び反射低減層系
JP2014235318A (ja) 反射防止膜を備えた光学部材
CN113253370B (zh) 一种防眩光的宽角度宽波长减散射膜
CN106164712B (zh) 带防反射功能的透镜的制造方法
CN211263842U (zh) 一种2050nm激光偏振膜
JP6692342B2 (ja) 反射防止膜およびその製造方法、並びに光学部材
JP6664299B2 (ja) 反射防止膜およびその製造方法、並びに光学部材
WO2019187417A1 (ja) 反射防止膜、光学部材および反射防止膜の製造方法
CN112740081B (zh) 防反射膜、光学元件、防反射膜的制造方法及微细凹凸结构的形成方法
US20220018993A1 (en) Reflection-Reducing Layer System and Method for Producing A Reflection-Reducing Layer System
RU208984U1 (ru) Оптическое зеркало
Liou et al. Design and Implementation of Wide-Angular Universal Broadband Visible Antireflection Coating for Various Substrates
Bruynooghe et al. Antireflection Coatings Combining Interference Multilayers and Nanoporous Top Layers Prepared by Glancing Angle Deposition
Bruynooghe et al. Antireflection Coatings Combining Interference Multilayers and Nanoporous Top Layers Made of MgF

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20170519

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170908

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170908

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180801

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190702

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190902

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6664299

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250