JP2014235318A - 反射防止膜を備えた光学部材 - Google Patents

反射防止膜を備えた光学部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2014235318A
JP2014235318A JP2013116716A JP2013116716A JP2014235318A JP 2014235318 A JP2014235318 A JP 2014235318A JP 2013116716 A JP2013116716 A JP 2013116716A JP 2013116716 A JP2013116716 A JP 2013116716A JP 2014235318 A JP2014235318 A JP 2014235318A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refractive index
layer
transparent substrate
optical member
structure layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013116716A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6396003B2 (ja
Inventor
達矢 吉弘
Tatsuya Yoshihiro
達矢 吉弘
慎一郎 園田
Shinichiro Sonoda
慎一郎 園田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2013116716A priority Critical patent/JP6396003B2/ja
Priority to EP14807159.0A priority patent/EP3006969B1/en
Priority to CN201480031450.5A priority patent/CN105308482B/zh
Priority to PCT/JP2014/002748 priority patent/WO2014196148A1/ja
Publication of JP2014235318A publication Critical patent/JP2014235318A/ja
Priority to US14/954,713 priority patent/US20160091633A1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP6396003B2 publication Critical patent/JP6396003B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/10Optical coatings produced by application to, or surface treatment of, optical elements
    • G02B1/11Anti-reflection coatings
    • G02B1/113Anti-reflection coatings using inorganic layer materials only
    • G02B1/115Multilayers
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/10Optical coatings produced by application to, or surface treatment of, optical elements
    • G02B1/11Anti-reflection coatings
    • G02B1/118Anti-reflection coatings having sub-optical wavelength surface structures designed to provide an enhanced transmittance, e.g. moth-eye structures
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B3/00Simple or compound lenses
    • G02B3/0087Simple or compound lenses with index gradient
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2307/00Properties of the layers or laminate
    • B32B2307/40Properties of the layers or laminate having particular optical properties
    • B32B2307/412Transparent

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)

Abstract

【課題】製造適性が良好であり、かつ十分な光学特性を有する反射防止膜を備えた光学部材を得る。【解決手段】透明基材30と、透明基材30の表面に形成された反射防止膜40とを備えた光学部材1において、反射防止膜40が、厚み方向の透明基材30側に向けて屈折率が徐々に大きくなる屈折率傾斜構造層10と、屈折率傾斜構造層10と透明基材30との間に配され、干渉作用により反射光を抑制するための干渉層20とを備え、透明基材30の屈折率と、屈折率傾斜構造層10の最も透明基材側の屈折率とが異なり、干渉層20の屈折率が、厚み方向に変化するものであって、屈折率傾斜構造層10との境界および透明基材30との境界において両者の屈折率と不連続となる値を有し、かつ、屈折率傾斜構造層側と透明基材側との値が互いに異なるものとする。【選択図】図1

Description

本発明は、表面に反射防止膜を備えた光学部材に関するものである。
従来、ガラス、プラスチックなどの透光性部材を用いたレンズ(透明基材)においては、表面反射による透過光の損失を低減するために光入射面に反射防止構造体(反射防止膜)が設けられている。
例えば、可視光に対する反射防止構造体として、誘電体多層膜や、可視光の波長よりも短いピッチの微細凹凸構造体(所謂モスアイ構造)などが知られている(特許文献1〜3など)。
特許文献1には、基材上に透明薄膜層を介して微細な凹凸膜が形成された構成が開示されている。凹凸膜はアルミナを主成分とするものであり、透明薄膜層は、ジルコニア、シリカ、チタニア、酸化亜鉛のうちの少なくとも1種が含有された層である。
特許文献2には基材上に、中間層を介して凹凸構造層が形成された構成であって、中間層が凹凸構造層とは異なる材料であって、中間層のうち凹凸構造層と隣接する層は凹凸構造層の屈折率とほぼ同等の屈折率を持つものとする構成が開示されている。
一般に、微細凹凸構造体を構成する材料と透明基材の屈折率は異なる。従って、透明基材の反射防止に利用する場合には、反射防止構造体と透明基材との間に屈折率段差を生じさせない工夫が必要となる。具体的には、特許文献1のように透明薄膜層に高屈折率の化合物を混合させる方法や、特許文献2のように薄膜層と基材との中間の屈折率を持つ中間層を設ける方法、もしくは特許文献3に示されるように、微細凹凸構造体から基材に向けて膜厚方向に屈折率が段階的に変化する屈折率傾斜薄膜層を設ける方法が知られている。
特開2005−275372号公報 特開2010−66704号公報 特開2013−33241号公報
また、微細凹凸構造体を反射防止構造として備える場合、微細凹凸の高さ(深さ)が大きくなると構造上耐久性が悪くなるという問題があり、特に、微細凹凸構造体をベーマイトなどのアルミナを主成分とする凹凸膜により構成する場合には、微細凹凸の高さ(深さ)を増大させることが難しい。
本発明者らは、さらに、微細凹凸構造体において、屈折率の変化率が急峻になると、反射光が残存し、十分な反射防止性能が得られなくなることを見出した。
既述の通り、基板の反射防止のために、基板と異なる屈折率を有する材料から構成される反射防止構造体(反射防止膜)を設ける際、従来例では基板と反射防止構造体との間に、両者の屈折率差を減少させるために、両者の間の屈折率を有する中間層や段階的に屈折率を変化させる屈折率傾斜薄膜が利用されているが、十分な性能を得るためには、これらの中間層や屈折率傾斜薄膜層の膜厚をかなり大きくする必要がある。厚膜化は、製造時間、製造コストの上昇に繋がることから、製造適性が悪いという問題がある。また、基板と反射防止構造体との間に、両者間の屈折率差を小さくするための中間層等を備えただけでは、微細凹凸構造体において屈折率の変化率が急峻な部分が存在する場合に生じる反射光を抑制する効果が十分とは言えないことが本発明者らの検討により明らかになった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、生産適性が良好であり、かつ十分な光学特性を有する反射防止膜を備えた光学部材を提供することを目的とするものである。
本発明の光学部材は、透明基材と、透明基材の表面に形成された反射防止膜とを備えた光学部材であって、
反射防止膜が、厚み方向の透明基材側に向けて屈折率が徐々に大きくなる屈折率傾斜構造層と、屈折率傾斜構造層と透明基材との間に配され、干渉作用により反射光を抑制するための干渉層とを備え、
透明基材の屈折率と、屈折率傾斜構造層の最も透明基材側の屈折率とが異なるものであり、
干渉層の屈折率が、厚み方向に変化するものであって、屈折率傾斜構造層との境界および透明基材との境界において両者の屈折率と不連続となる値を有し、かつ、屈折率傾斜構造層側と透明基材側との値が互いに異なることを特徴とする。
すなわち、本発明の光学部材は厚み方向において、屈折率傾斜構造層と干渉層との境界位置をz、干渉層と透明基材との境界位置をzとしたとき、位置zにおける屈折率傾斜構造層の屈折率をn(z)、干渉層の屈折率をn(z)、位置zにおける干渉層の屈折率をn2(z)、透明基材の屈折率をnとしたとき、n(z)≠n、n(z)≠n(z)、n(z)≠n、n(z)≠n(z)である。
特には、透明基材の屈折率が、屈折率傾斜構造層の最も透明基材側の屈折率よりも大きく(n(z)<n)、
干渉層において、前記屈折率傾斜構造層との境界位置での屈折率が、前記透明基材との境界位置での屈折率よりも大きい(n2(z)>n(z2))ことが好ましい。
あるいは、透明基材の屈折率が、屈折率傾斜構造層の最も透明基材側の屈折率よりも小さく(n(z)>n)、
干渉層において、屈折率傾斜構造層との境界位置での屈折率が、透明基材との境界位置での屈折率よりも小さい(n2(z)<n(z2))ことが好ましい。
屈折率傾斜構造層において、厚み方向における屈折率の変化率Δn/Δd、反射防止対象光の波長λとの関係が、λ×Δn/Δd>1.5となる部分を有する場合に、特に本発明は効果的である。
反射防止対象光とは、本発明の光学部材において、反射防止をすべき光であり、用途により異なるが、例えば、可視光、赤外光などである。
なお、
干渉層は3以上の元素からなり、厚み方向にその組成比が変化して、厚み方向に屈折率が変化しているものであることが好ましい。
具体的には、干渉層はシリコン酸窒化物からなり、厚み方向に酸素と窒素との組成比が変化して、厚み方向に屈折率が変化しているものとすることができる。
あるいは、干渉層はシリコン酸化物とチタン酸化物との混合層であり、シリコン酸化物とチタン酸化物との含有比が厚み方向に変化して、厚み方向に屈折率が変化しているものとすることができる。
屈折率傾斜構造層は、反射防止対象光の波長よりも短いピッチの微細凹凸を有する透明な微細凹凸構造体からなるものであってもよい。
屈折率傾斜構造層は、反射防止対象光の波長よりも短い周期の微細凹凸を有する透明な微細凹凸構造体からなるものであってもよい。
屈折率傾斜構造層は、透明基材から遠い側から透明基材に近い側に向けて屈折率が単調増加する屈折率傾斜薄膜からなるものであってもよい。
屈折率傾斜構造層は、反射防止対象光の波長より小さいサイズの透明微粒子がランダムに配置されてなる微粒子層からなるものであってもよい。
本発明の光学部材は、屈折率傾斜構造層と干渉層との境界、干渉層と基材との境界において、屈折率が不連続となる屈折率プロファイルを有しているので、この2つの屈折率の不連続な境界を有することにより、反射防止対象光の、屈折率傾斜構造層の最も基材側の屈折率と基材の屈折率との屈折率差により生じる反射光や、屈折率傾斜構造層において急峻な屈折率変化が存在する場合に生じる反射光などを干渉させ、屈折率傾斜構造層の表面側から入射する反射防止対象光の光学部材外部への反射光を非常に小さくすることができる。
本発明の光学部材の構成を示す断面模式図である。 本発明の光学部材の屈折率プロファイルの第1の例を示す図である。 本発明の光学部材の屈折率プロファイルの第1の例の設計変更例を示す図である。 本発明の光学部材の屈折率プロファイルの第2の例を示す図である。 本発明の光学部材の屈折率プロファイルの第2の例の設計変更例を示す図である。 本発明の光学部材の屈折率プロファイルの第3の例を示す図である。 本発明の光学部材の屈折率プロファイルの第4の例を示す図である。 光学部材の第1の実施形態を示す断面模式図である。 光学部材の第2の実施形態を示す断面模式図である。 光学部材の第3の実施形態を示す断面模式図である。 光学部材の第4の実施形態を示す断面模式図である。 屈折率プロファイルと反射率のシミュレーション結果を示す図である。 比較例1の光学部材の屈折率プロファイルを示す図である。 比較例1の光学部材において、波長540nmの光に対する反射率と傾斜膜厚の光学シミュレーション結果を示す図である。 実施例1の光学部材の屈折率プロファイルを示す図である。 実施例2の光学部材の屈折率プロファイルを示す図である。 比較例2の光学部材の屈折率プロファイルを示す図である。 実施例1、実施例2および比較例2の反射率のシミュレーション結果を示す図である。 実施例3の光学部材の屈折率プロファイルを示す図である。 比較例3の光学部材の屈折率プロファイルを示す図である。 実施例3および比較例3の反射率のシミュレーション結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の光学部材1の構成を示す断面模式図である。図1に示すように、光学部材1は、透明基材30と、透明基材30表面に形成された反射防止膜40とから構成される。反射防止膜40は、屈折率が表面側から基材30側に向けて徐々に大きくなる屈折率傾斜構造層10と、この屈折率傾斜構造層10と透明基材30との間に設けられた反射光を干渉により抑制するための干渉層20とから構成されている。
光学部材1は、透明基材30の屈折率と、屈折率傾斜構造層10の最も透明基材30側の屈折率とが異なるものであり、干渉層20の屈折率が、厚み方向に変化するものであって、屈折率傾斜構造層10との境界および透明基材30との境界において両者の屈折率と不連続となる値を有し、かつ、屈折率傾斜構造層10側と透明基材30側との値が互いに異なることを特徴とする。
すなわち、光学部材1は厚み方向において、屈折率傾斜構造層10と干渉層20との境界位置をz、干渉層20と透明基材30との境界位置をzとしたとき、位置zにおける屈折率傾斜構造層10の屈折率(屈折率傾斜構造層の最も透明基材側の屈折率)をn(z)、干渉層20の屈折率(干渉層20の最も屈折率傾斜構造層10側の屈折率)をn(z)、位置zにおける干渉層20の屈折率(干渉層20の最も基材30側の屈折率)をn2(z)、透明基材30の屈折率をnとしたとき、n(z)≠n、n(z)≠n(z)、n(z)≠n、n(z)≠n(z)である。
本発明の光学部材は、その屈折率プロファイルが、屈折率傾斜構造層10と干渉層20との境界位置z、干渉層20と透明基材30との境界位置zにおいて、不連続であり、かつ干渉層20において厚み方向に屈折率が変化していることにより、反射防止膜40内部および反射防止膜40と基材30との間で生じる反射光を互いに干渉させて結果として、光学部材に入射する反射防止対象光の反射光を抑制するものである。
図2は、本発明の光学部材の屈折率プロファイルの第1の例を示す。
図2に示す屈折率プロファイルは、透明基材30の屈折率nが、屈折率傾斜構造層10の最も透明基材側の屈折率n(z)よりも大きく、干渉層20において、屈折率傾斜構造層10との境界位置zでの屈折率n(z)が、透明基材30との境界位置zでの屈折率n(z)よりも大きい。すなわち、n(z)<n、かつ、n2(z)>n(z2)である。
各層の境界位置z、zにおいて屈折率が不連続となっており、本例では、干渉層20の屈折率は、境界位置zにおいて、屈折率傾斜構造層10の最も透明基材側の屈折率n(z)よりも大きく、厚み方向透明基材側になるにつれて小さくなって、境界位置zにおいて、透明基材30の屈折率nよりも小さくなっている。
図3は、本発明の光学部材の屈折率プロファイルの第1の例の設計変更例を示すものである。
図3に示す屈折率プロファイルは、上述した第1の例の場合の屈折率プロファイルと同様に、境界位置における屈折率の関係が、n(z)≠n、n(z)≠n(z)、n(z)<n、n2(z)>n(z2)を満たすものである。この条件を満たすとき、干渉層20は図2に示した第1の例に限らず、図3に示すような屈折率プロファイルn(z)を有するものであってもよい。
図3に示す干渉層の屈折率プロファイルn(z)のうちaは、境界位置zにおいて、屈折率傾斜構造層10の最も透明基材側の屈折率n(z)よりも大きく、厚み方向透明基材側になるにつれて小さくなるが、境界位置zにおいて、透明基材30の屈折率nよりも大きい。
プロファイルbは、第1の例と同様に、境界位置zにおいて、屈折率傾斜構造層10の最も透明基材側の屈折率n(z)よりも大きく、厚み方向透明基材側になるにつれて小さくなり、境界位置zにおいて、透明基材30の屈折率nよりも小さいが、屈折率が一定の傾きで減少するのではなく、境界近傍ではなだらかに中心で急激な変化をしている。
プロファイルcは、境界位置zにおいて、屈折率傾斜構造層10の最も透明基材側の屈折率n(z)よりも小さく、厚み方向透明基材側になるにつれてさらに小さくなり、境界位置zにおいて、透明基材30の屈折率nよりも小さい。
なお、境界位置での屈折率の関係が満たされていれば、干渉層における厚み方向の屈折率の変化は単調減少である必要はなく、増減のあるプロファイルであってもよい。なお、境界位置z、あるいはzにおいて屈折率差は、屈折率傾斜構造層において急峻な屈折率変化が存在する場合に生じる反射光を打ち消すに足る程度の大きさであることが望ましい。例えば、屈折率傾斜構造層において急峻な屈折率変化に由来して1%の反射が生じるような場合には、境界位置zおよびzにおいて同程度の反射強度を持つような屈折率差があることが望ましい。例えば基材の屈折率が1.84である場合には、1%の反射強度を持つためには約0.3の屈折率差が必要である。
図4は、本発明の光学部材の屈折率プロファイルの第2の例を示す。
図4に示す屈折率プロファイルは、透明基材30の屈折率nが、屈折率傾斜構造層10の最も透明基材30側の屈折率n(z)よりも小さく、干渉層20において、屈折率傾斜構造層10との境界位置zでの屈折率n(z)が、透明基材30との境界位置zでの屈折率n(z)よりも小さい。すなわち、n(z)>n、かつ、n2(z)<n(z2)である。
各層の境界位置z、zにおいて屈折率が不連続となっており、本例では、干渉層20において屈折率は、境界位置zにおいて、屈折率傾斜構造層10の最も透明基材側の屈折率n(z)よりも小さく、厚み方向透明基材側になるにつれて大きくなって、境界位置zにおいて、透明基材30の屈折率nよりも大きくなっている。
図5は、本発明の光学部材の屈折率プロファイルの第2の例の設計変更例を示すものである。
図5に示す屈折率プロファイルは、上述した第2の例の場合の屈折率プロファイルと同様に、境界位置における屈折率の関係が、n(z)≠n、n(z)≠n(z)、n(z)>n、n2(z)<n(z2)を満たすものである。この条件を満たすとき、干渉層20は図4に示した第2の例に限らず、図5に示すような屈折率プロファイルを有するものであってもよい。
図5に示す干渉層の屈折率プロファイルn(z)のうちdは、境界位置zにおいて、屈折率傾斜構造層10の最も透明基材側の屈折率n(z)よりも大きく、厚み方向透明基材側になるにつれて大きくなって、境界位置zにおいて、透明基材30の屈折率nよりも大きい。
プロファイルeは、第2の例と同様に、境界位置zにおいて、屈折率傾斜構造層10の最も透明基材側の屈折率n(z)よりも小さく、厚み方向透明基材側になるにつれて大きくなって、境界位置zにおいて、透明基材30の屈折率nよりも大きくなっているが、屈折率が一定の傾きで増加するのではなく、境界近傍ではなだらかに中心で急激な変化をしている。
プロファイルfは、境界位置zにおいて、屈折率傾斜構造層10の最も透明基材側の屈折率n(z)よりも小さく、厚み方向透明基材側になるにつれて大きくなるが、境界位置zにおいて、透明基材30の屈折率nよりも小さい。
なお、境界位置での屈折率の関係が満たされていれば、干渉層における厚み方向の屈折率の変化は単調増加である必要はなく、増減のあるプロファイルであってもよい。なお、境界位置z、あるいはzにおいて屈折率差は、屈折率傾斜構造層において急峻な屈折率変化が存在する場合に生じる反射光を打ち消すに足る程度の大きさであることが望ましい。例えば、屈折率傾斜構造層において急峻な屈折率変化に由来して1%の反射が生じるような場合には、境界位置zおよびzにおいて同程度の反射強度を持つような屈折率差があることが望ましい。例えば基材の屈折率が1.84である場合には、1%の反射強度を持つためには約0.3の屈折率差が必要である。
図6は、本発明の光学部材の屈折率プロファイルの第3の例を示す。
図6に示す干渉層の屈折率プロファイルn(z)のg、hは、いずれも境界位置における屈折率の関係が、上述の第1の例の場合と同様に、n(z)≠n、n(z)≠n(z)、n(z)<nであるが、n2(z)<n(z2)となっている点で第1の例と異なる。本発明は、境界位置に不連続性を有する干渉層を備えるものであれば、図6に示すような屈折率プロファイルn(z)を有するものであってもよい。
しかしながら、n(z)<nのとき、図2、図3に示すようにn2(z)>n(z2)となる屈折率プロファイルである方が、より反射光を抑制する効果があり好ましい(後記、実施例を参照。)
図7は、本発明の光学部材の屈折率プロファイルの第4の例を示す。
図7に示す干渉層の屈折率プロファイルn(z)のi、jは、いずれも境界位置における屈折率の関係が、上述の第2の例の場合と同様に、n(z)≠n、n(z)≠n(z)、n(z)>nであるが、n2(z)>n(z2)となっている点で第2の例とは異なる。本発明は、境界位置に不連続性を有する干渉層を備えるものであれば、図6に示すような屈折率プロファイルn(z)を有するものであってもよい。
しかしながら、n(z)>nのとき、図2、図3に示すようにn2(z)<n(z2)となる屈折率プロファイルである方が、より反射光を抑制する効果があり好ましい。
透明基材30としては、ガラスやプラスチックなどを用いることができる。ここで、「透明」とは、光学部材において反射防止したい光(反射防止対象光)の波長に対して透明である(内部透過率が概ね10%以上)であることを意味する。
干渉層20は、上記プロファイルを満たすものであれば、材料、成膜方法を問わない。
例えば、3種の元素の混合比を徐々に変化させるような真空成膜法で薄膜を形成することにより得ることができる。具体的には、反応性スパッタ法を用いて、SiOをx、yの比を徐々に変化させて成膜することにより屈折率が厚み方向に徐々に変化する干渉層を得ることができる。あるいは、メタルモードスパッタ法を用いて、SiO、TiO混合膜を、SiOとTiOとの混合比を徐々に変化させて成膜することにより屈折率が厚み方向に徐々に変化する干渉層を得ることができる。また、他の方法として、屈折率の異なる複数の溶液を基材上に順に塗膜することでも厚み方向に所望の屈折率変化をする干渉層を得ることができる。塗膜方法としては、例えばスピンコート、ディップコート、スプレーコート、インクジェット法などが挙げられる。
屈折率傾斜構造層10は、光学部材の表面側から透明基材側に向けて徐々に屈折率が大きくなるものであれば、その材料および成膜方法を問わない。
例えば、屈折率傾斜構造層10として、従来知られている微細凹凸構造体を用いることができる。微細凹凸構造体の反射防止効果は実効的な屈折率が連続して変化することに由来するため、広い波長範囲および広い光線入射角にわたり反射防止特性を得ることができる。
微細凹凸構造のサイズは反射防止対象光の波長より小さいことが望ましい。例えば可視光の反射防止に用いられるよう微細凹凸構造体としては、100〜300nm周期の突起配列、窪み配列、微粒子配列や構造サイズ100nm〜300nm程度のランダム突起、ランダム窪み、ランダム板状結晶構造、ランダム配置された微粒子を用いることができる。
図8、9は、第1および第2の実施形態の光学部材2、3の模式断面図である。ここで、屈折率傾斜構造層10は微細凹凸構造体により形成されている。
微細凹凸構造体としては、図8の第1の実施形態の模式断面図に示すように、反射防止対象光の波長よりも短いピッチPの微細凹凸を有する透明な微細凹凸構造体12からなるものであってもよい。微細凹凸の凸間ピッチPは、反射防止対象光の波長よりも短ければ、一定である必要はなく、ランダムな凹凸形状であっても構わない。このような微細凹凸構造体12は、アルミニウム化合物の水熱処理などの方法で作製することができる。
また、微細凹凸構造体としては、図9の第2の実施形態の模式断面図に示すように、反射防止対象光の波長よりも短い周期Tの微細凹凸を有する透明な微細凹凸構造体14からなるものであってもよい。微細凹凸構造体14は周期Tで連続的に形成されてなるものである。このような、微細凹凸構造体14は、ナノインプリント、電子線リソグラフィーなどの方法で作製することができる。
さらに、図10に第3の実施形態の光学部材4の模式斜視図を示すように、屈折率傾斜構造層10としては、反射防止対象光の波長より小さいサイズの透明微粒子16aがランダムに配置されてなる微粒子層16から構成することもできる。本例のように透明微粒子が球状であれば、直径Dが反射防止対象光の波長より小さいサイズであればよい。透明微粒子16aは、例えば、中空シリカにより形成することができる。
また、屈折率傾斜構造層10としては、微細凹凸構造体によるものに限らず、図11に第4に実施形態の光学部材5の模式断面図を示すように、透明基材から遠い側から透明基材に近い側に向けて屈折率が単調増加する屈折率傾斜薄膜層18からなるものであってもよい。このような屈折率傾斜薄膜層18は、上述の干渉層と同様に、例えば、反応性スパッタによるSiO膜やメタルモードスパッタによるSiO、TiO混合膜を用いることで基材と同等の屈折率から1.45程度の屈折率までの屈折率傾斜膜を得ることができ、その上に例えばMgFとSiOを混合して成膜することで、1.37程度の屈折率までの屈折率傾斜膜を得ることができる。
一方で、屈折率が徐々に増加する屈折率傾斜構造層において、屈折率変化率が急峻になると、屈折率変化が実効的に連続なものと見なせず、ある程度(0.5%以上)の反射が生じてしまうという問題があることを本発明者らは見出した。
図12を参照して、屈折率プロファイルと反射光の発生について検討する。図12は、屈折率が基材と同等になるまで徐々に屈折率が増加するプロファイルであって、この屈折率変化の傾きが異なる3パターンについての屈折率分布とその際の反射率のシミュレーション結果とを示すグラフである。
図12において、上段に示すaは、屈折率傾斜領域の厚みΔd=250nmに亘り単調に屈折率が増加して屈折率の最小値と最大値の差はΔn=0.84である。反射対象光を可視光の概ね400nm〜700nmとしたとき、反射防止対象光中の最大波長λ=700nmにおける屈折率変化率は、λ×Δn/Δd=2.4である。このとき、400nm〜700nmの波長に対する最大反射率は0.7%である。
中段に示すbは、屈折率傾斜領域の厚みΔd=387.5nmに亘り単調に屈折率が増加して屈折率の最小値と最大値の差はΔn=0.84である。反射対象光を可視光の概ね400nm〜700nmとしたとき、反射防止対象光中の最大波長λ=700nmにおける屈折率変化率は、λ×Δn/Δd=1.5である。このとき、400nm〜700nmの波長に対する最大反射率は0.5%である。
そして、下段に示すcは、屈折率傾斜領域の厚みΔd=630nmに亘り単調に屈折率が増加して屈折率の最小値と最大値の差はΔn=0.84である。反射対象光を可視光の概ね400nm〜700nmとしたとき、反射防止対象光中の最大波長λ=700nmにおける屈折率変化率は、λ×Δn/Δd=0.9である。このとき、400nm〜700nmの波長に対する最大反射率は0.2%である。
上記シミュレーションにより、屈折率変化率が急峻になるにつれて、反射率が大きくなることが明らかになった。反射防止膜としては、反射防止対象光の全波長域に亘って0.5%未満であることが好ましいため、上段および中段に示す例のように最大反射率は0.5%以上になる屈折率変化率を有する、すなわち、屈折率変化率がλ×Δn/Δd≧1.5となる屈折率傾斜層は、完全なモスアイ構造とはみなせないものであると、本明細書においては定義する。なお、反射防止対象光の最大波長における屈折率変化率が上記式を満たすとき、それより短い他の波長の屈折率変化率は当然に上記式を満たす。
上記はシミュレーションによるものであるが、現実的には、屈折率の傾斜領域の一部を微細凹凸構造体により構成する場合、屈折率傾斜構造層の最も基材側の屈折率が、基材と同一となるとは限らない。そのため、従来技術の項で説明したように、屈折率傾斜構造層と基材との間に、両者の屈折率を繋げるような屈折率傾斜層や中間層を備えた構成が提案されている。
従来の構成により、図12の下段に示す緩やかな屈折率変化率を取れば、完全なモスアイ構造となり、反射光を0.2%まで抑制することができることが分かる。
しかしながら、この場合、屈折率傾斜部分の厚みを630nmと非常に厚くする必要があり、微細凹凸構造体のみでこのような厚みを形成すると、耐久性が低下するという問題があり、一方、屈折率傾斜層を組み合わせたとしても、厚みを厚くする必要があるために製造適性が低くなるという問題がある。
また、現実の微細凹凸構造体の屈折率変化率は必ずしも厚み方向全域に亘って一定ではなく細かく増減を生じるものである(後記図15等参照)、部分的にでも急激に屈折率が変化する、屈折率変化率λ×Δn/Δd≧1.5を満たす箇所があると、その部分による反射率は0.5%以上となる。
本発明は、屈折率傾斜構造層と基材との間に上述のような干渉層を挿入することにより、反射防止膜全体の厚みを縮小するという効果を得ることができ、さらに屈折率変化率がλ×Δn/Δd≧1.5である部分を有する屈折率傾斜構造層を備えた場合に、屈折率傾斜構造層内で生じる反射光を打ち消す薄膜干渉光の振幅を増大させ、より薄い屈折率傾斜薄膜厚で広帯域な反射防止特性を得ることができる。
以下、本発明の具体的な実施例及び比較例について説明する。なお、以下において、光学シミュレーションは「光学薄膜の基礎理論(小檜山 光信)、オプトロニクス社(2011)」に記載の方法に従い行った。但し、屈折率の波長分散は考慮せず、フラウンフォーファーのe線(546.1nm)に対する値を用いた。
[比較例1]
最初に、従来の反射防止膜を備えた比較例1について検討する。
透明基材としてガラス基板(株式会社オハラ製S-LAH55V)を用い、反射防止膜を、アルミナ膜を水熱処理して得られる微細凹凸構造体であるベーマイト膜と、ベーマイト膜とガラス基板との屈折率をなだらかにつなぐ屈折率変化を有する屈折率傾斜膜とで構成した場合の光学シミュレーションを行った。
この比較例1の屈折率プロファイルを図13に示す。図13に示すように、屈折率傾斜膜の基板側の屈折率は基板と等しく、微細凹凸構造体側の屈折率は、隣接する微細凹凸構造体であるベーマイト膜と等しい。本シミュレーションにおいて図13の微細凹凸構造体の屈折率プロファイルとして用いたのは、電子サイクロトロンスパッタ(エム・イー・エス・アフティ株式会社製AFTEX 6000)でアルミナ膜40nmを形成し、沸騰水に5分間浸漬し温水処理を行うことで作製したベーマイト膜の分光エリプソによる測定値から得られた値である。
このような屈折率プロファイルの光学部材について、反射防止の指標として、波長540nmの光に対する反射率と傾斜膜厚の光学シミュレーション結果を図14に示す。図14に示すように、反射率0.5%未満の良好な反射防止性能を得るためには少なくとも200nm程度の傾斜膜厚が必要であることがわかる。これは先に説明した完全なモスアイを形成する場合の条件の記述とも対応する。
[実施例1]
実施例1として、図8に示した層構成、かつ、図15に示す屈折率プロファイルを有する光学部材を以下の方法で作製した。本実施例1は、上述の本発明の屈折率プロファイルの第1の例の条件、n(z)≠n、n(z)≠n(z)、n(z)<n、かつ、n2(z)>n(z2)を満たすものである。
透明基材30として、ガラス基板(株式会社オハラ製S-LAH55V:n=1.84)を用い、この上にシリコン酸窒化物薄膜(SiOxNy膜)からなる屈折率が徐々に変化する干渉層20を電子サイクロトロンスパッタ(エム・イー・エス・アフティ株式会社製AFTEX 6000)により形成する。スパッタ時の酸素ガスと窒素ガスの混合比を調整することでシリコン酸窒化物中の酸素、窒素の組成比を変え、干渉層の屈折率を調整した。
図15の干渉層領域に示す屈折率の厚さ方向の分布は最も基材側(位置z)で1.47、基材から最も遠い側(位置z)で1.61であり、厚さ70nmに亘り徐々に変化するものである。これを実現するために、干渉層20を、各層厚さ4.7nmの15層の薄膜層に分けて成膜した。屈折率0.01刻みで、各層の屈折率が所定の値となる条件で順次成膜を行った。
その後、電子サイクロトロンスパッタでアルミナ膜40nmを形成した。
上記の薄膜を形成したガラス基板を沸騰水に5分間浸漬し温水処理を行った。温水処理後に最上層のアルミナ膜は、膜厚250nmの凹凸ベーマイト層となった。この凹凸ベーマイトが微細凹凸構造体12である。この微細凹凸構造体12の屈折率を分光エリプソメーターで測定した。図15の屈折率プロファイルの屈折率傾斜構造層領域には、微細凹凸構造部には測定から得られた屈折率分布が示されている。
微細凹凸構造体12の屈折率の変化率は一定ではなく、屈折率の変化が急峻な部分では、反射防止対象光波長域(ここでは、可視光450nm−700nmと仮定した。)における最大波長λ=700nmに対する屈折率変化率λ×Δn/Δdが2を超える。すなわち、微細凹凸構造体12の屈折率変化は十分に滑らかではなく、不完全なモスアイである。本実施例1の光学部材の反射率のシミュレーション結果は後述の図18に示す。
[実施例2]
実施例2として、図8に示した構成の光学部材であり、図16に示す屈折率プロファイルを有する光学部材を以下の方法で作製した。本実施例2は、上述の本発明の屈折率プロファイルの第3の例の条件、n(z)≠n、n(z)≠n(z)、n(z)<n、かつ、n2(z)<n(z2)を満たすものである。
透明基材30として、ガラス基板(株式会社オハラ社製S-LAH55V)を用い、この上にシリコン酸窒化物薄膜(SiOxNy膜)からなる屈折率が徐々に変化する干渉層20を電子サイクロトロンスパッタ(エム・イー・エス・アフティ株式会社製AFTEX 6000)により形成する。スパッタ時の酸素ガスと窒素ガスの混合比を調整することでシリコン酸窒化物中の酸素、窒素の組成比を変え、干渉層の屈折率を調整した。
図16の干渉層領域に示す屈折率の厚さ方向の分布は最も基材(位置z)側で1.60、基材から最も遠い側(位置z)で1.47であり、厚さ88nmに亘り徐々に変化するものである。これを実現するために、干渉層20を、各層厚さ6.3nmの14層の薄膜層に分けて成膜した。屈折率0.01刻みで、各層の屈折率が所定の値となる条件で順次成膜を行った。
その後、実施例1と同様にして電子サイクロトロンスパッタでアルミナ膜40nmを形成し、薄膜が形成された基板を沸騰水に5分間浸漬し温水処理を行った。温水処理後に最上層のアルミナ膜は、膜厚250nmの凹凸ベーマイト層となった。この凹凸ベーマイトが微細凹凸構造体12である。この微細凹凸構造体12の屈折率を分光エリプソメーターで測定した。図16の屈折率プロファイルの屈折率傾斜構造層領域には、微細凹凸構造部には測定から得られた屈折率分布が示されている。
微細凹凸構造体12の屈折率の変化率は一定ではなく、屈折率の変化が急峻な部分では、反射防止対象光波長域(ここでは、可視光450nm−700nmと仮定した。)における最大波長λ=700nmに対する屈折率変化率λ×Δn/Δdが2を超える。すなわち、微細凹凸構造体12の屈折率変化は十分に滑らかではなく、不完全なモスアイである。本実施例2の光学部材の反射率のシミュレーション結果は後述の図18に示す。
[比較例2]
比較例1とほぼ同様に、透明基材としてガラス基板(株式会社オハラ製S-LAH55V)を用い、反射防止膜を、アルミナ膜を水熱処理して得られる微細凹凸構造体であるベーマイト膜と、ベーマイト膜とガラス基板との屈折率をなだらかにつなぐ屈折率変化を有する屈折率傾斜膜とで構成した場合の光学シミュレーションを行った。
比較例2の屈折率プロファイルを図17に示す。ここでは、実施例2の干渉層を設けた場合と比較するため、実施例2の干渉層の膜厚と近い条件とするために、屈折率傾斜膜の膜厚を102nmとした。
図18は、実施例1、実施例2および比較例2の光学部材について、想定している反射防止対象光の波長域(ここでは、450nm〜700nm)における反射率のシミュレーション結果を示すものである。
干渉層を備えた実施例1、実施例2の光学部材の反射率は、比較例2のものに比べて十分に抑制されたものとなっていることが明らかである。
また、実施例1は実施例2に対して、より小さい膜厚でかつ低い反射率を示すことが分かる。実施例および比較例において、微細凹凸構造体として、例えばフッ化マグネシウムとシリカの混合物からゾルゲル法により得られる多孔質の屈折率傾斜膜を利用しても同様の結果が得られると考えられる。
[実施例3]
実施例3として、図9に示した層構成、かつ図19に示す屈折率プロファイルを有する光学部材を以下の方法で作製した。本実施例3は、上述の本発明の屈折率プロファイルの第2の条件、n(z)≠n、n(z)≠n(z)、n(z)>n、かつ、n2(z)<n(z2)を満たすものである。
透明基材30として、合成石英(n=1.46)を用い、透明基材30の表面上にシリコン酸化物とチタン酸化物の混合物からなる干渉層をそれぞれの成膜レートを調整したメタルモードスパッタにより形成する。
図19の干渉層領域に示す屈折率の厚さ方向の分布は最も基材側(位置z)で1.70、基材から最も遠い側(位置z)で1.45であり、厚さ75nmに亘り徐々に変化するものである。これを実現するために、干渉層20を、各層厚さ5.8nmの13層の薄膜層に分けて成膜した。屈折率0.02刻みで、各層の屈折率が所定の値となる条件で順次成膜を行った。
その後、干渉層20上に、特許文献WO05/014696に示される屈折率1.7の光硬化性樹脂をUV光インプリント法により、周期(T)250nmで高さ250nmの円錐を二次元状に配列してなる微細凹凸構造体14を屈折率傾斜構造層として形成した。この円錐状微細凹凸構造は、反射防止対象光波長域(ここでは、可視光450nm−700nmと仮定した。)における最大波長λ=700nmに対する屈折率変化率λ×Δn/Δdが1.9を超えることから、この円錐状微細凹凸光御像体の屈折率変化は急峻であり、不完全なモスアイである。本実施例3の光学部材の反射率のシミュレーション結果は、後述の図21に示す。
[比較例3]
比較例3として、実施例3における干渉層の代わりに、屈折率傾斜構造層の最も基材側の屈折率と基材の屈折率との間をつなぐ屈折率傾斜膜を備えた光学部材を作製した。図20に比較例3の屈折率プロファイルを示す。
実施例3と同様に、透明基材30として、合成石英(n=1.46)を用い、透明基材30の表面上にシリコン酸化物とチタン酸化物の混合物からなる屈折率傾斜膜をそれぞれの成膜レートを調整したメタルモードスパッタにより形成する。
図20の屈折率傾斜膜領域に示す屈折率の厚さ方向の分布は最も基材側で1.66、基材から最も遠い側で1.54であり、厚さ120nmに亘り徐々に変化するものである。これを実現するために、屈折率傾斜膜を各層厚さ9.2nmの13層の薄膜層に分けて成膜した。屈折率0.02刻みで、各層の屈折率が所定の値となる条件で順次成膜を行った。
その後、実施例1と同様にして円錐状微細凹凸構造体14を形成した。
図21は、実施例3および比較例3の光学部材について、想定している反射防止対象光の波長域(ここでは、450nm〜700nm)における反射率のシミュレーション結果を示すものである。
干渉層を備えた実施例3の光学部材の反射率は、比較例3のものと比較して450nm〜700nmの範囲において0.3%以下に抑えられており、特に500nm〜650nmの範囲においてフラットである。また、実施例3の干渉層は、比較例3も屈折率傾斜膜よりも薄い膜厚で上記反射光抑制効果を実現しており、本発明の優位性は明らかである。
1、2、3、4、5 光学部材
10 屈折率傾斜構造層
12、14 微細凹凸構造体
16 微粒子層
18 屈折率傾斜薄膜層
20 干渉層
30 基材
40 反射防止膜

Claims (11)

  1. 透明基材と、該透明基材の表面に形成された反射防止膜とを備えた光学部材であって、
    前記反射防止膜が、厚み方向の透明基材側に向けて屈折率が徐々に大きくなる屈折率傾斜構造層と、該屈折率傾斜構造層と前記透明基材との間に配され、干渉作用により反射光を抑制するための干渉層とを備え、
    前記透明基材の屈折率と、前記屈折率傾斜構造層の最も透明基材側の屈折率とが異なるものであり、
    前記干渉層の屈折率が、厚み方向に変化するものであって、前記屈折率傾斜構造層との境界および前記透明基材との境界において両者の屈折率と不連続となる値を有し、かつ、前記屈折率傾斜構造層側と前記透明基材側との値が互いに異なることを特徴とする光学部材。
  2. 前記透明基材の屈折率が、前記屈折率傾斜構造層の最も透明基材側の屈折率よりも大きく、
    前記干渉層において、前記屈折率傾斜構造層との境界位置での屈折率が、前記透明基材との境界位置での屈折率よりも大きいものである請求項1記載の光学部材。
  3. 前記透明基材の屈折率が、前記屈折率傾斜構造層の最も該透明基材側の屈折率よりも小さく、
    前記干渉層において、前記屈折率傾斜構造層との境界位置での屈折率が、前記透明基材との境界位置での屈折率よりも小さいものである請求項1記載の光学部材。
  4. 前記屈折率傾斜構造層において、厚み方向における屈折率の変化率Δn/Δd、反射防止対象光の波長λとの関係が、λ×Δn/Δd>1.5となる部分を有する請求項1から3いずれか1項記載の光学部材。
  5. 前記干渉層は3以上の元素からなり、前記厚み方向にその組成比が変化することにより、該厚み方向に屈折率が変化している請求項1から4いずれか1項記載の光学部材。
  6. 前記干渉層はシリコン酸窒化物からなり、前記厚み方向に酸素と窒素との組成比が変化して、該厚み方向に屈折率が変化している請求項5記載の光学部材。
  7. 前記干渉層はシリコン酸化物とチタン酸化物との混合層であり、該シリコン酸化物とチタン酸化物との含有比が前記厚み方向に変化して、該厚み方向に屈折率が変化している請求項5記載の光学部材。
  8. 前記屈折率傾斜構造層が、反射防止対象光の波長よりも短いピッチの微細凹凸を有する透明な微細凹凸構造体からなる請求項1から7いずれか1項記載の光学部材。
  9. 前記屈折率傾斜構造層が、反射防止対象光の波長よりも短い周期の微細凹凸を有する透明な微細凹凸構造体からなる請求項1から7いずれか1項記載の光学部材。
  10. 前記屈折率傾斜構造層が、前記透明基材から遠い側から透明基材に近い側に向けて屈折率が単調増加する屈折率傾斜薄膜からなる請求項1から7いずれか1項記載の光学部材。
  11. 前記屈折率傾斜構造層が、反射防止対象光の波長より小さいサイズの透明微粒子がランダムに配置されてなる微粒子層からなることを特徴とする請求項1から7いずれか1項記載の光学部材。
JP2013116716A 2013-06-03 2013-06-03 反射防止膜を備えた光学部材 Active JP6396003B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013116716A JP6396003B2 (ja) 2013-06-03 2013-06-03 反射防止膜を備えた光学部材
EP14807159.0A EP3006969B1 (en) 2013-06-03 2014-05-26 Optical member provided with anti-reflection film
CN201480031450.5A CN105308482B (zh) 2013-06-03 2014-05-26 具备防反射膜的光学部件
PCT/JP2014/002748 WO2014196148A1 (ja) 2013-06-03 2014-05-26 反射防止膜を備えた光学部材
US14/954,713 US20160091633A1 (en) 2013-06-03 2015-11-30 Optical member provided with anti-reflection film

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013116716A JP6396003B2 (ja) 2013-06-03 2013-06-03 反射防止膜を備えた光学部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014235318A true JP2014235318A (ja) 2014-12-15
JP6396003B2 JP6396003B2 (ja) 2018-09-26

Family

ID=52007809

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013116716A Active JP6396003B2 (ja) 2013-06-03 2013-06-03 反射防止膜を備えた光学部材

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20160091633A1 (ja)
EP (1) EP3006969B1 (ja)
JP (1) JP6396003B2 (ja)
CN (1) CN105308482B (ja)
WO (1) WO2014196148A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017032781A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 富士フイルム株式会社 反射防止フィルム、偏光板、カバーガラス、及び画像表示装置、並びに反射防止フィルムの製造方法
JP2017102408A (ja) * 2015-12-04 2017-06-08 東ソー株式会社 微粒子配列膜及び反射防止膜
US9715044B2 (en) 2014-08-27 2017-07-25 Canon Kabushiki Kaisha Antireflection film, and optical element and optical system that include the same
JP2017173593A (ja) * 2016-03-24 2017-09-28 キヤノン株式会社 光学部材およびその製造方法
WO2021101683A1 (en) * 2019-11-18 2021-05-27 Lockheed Martin Corporation Reduction of reflections through relatively angled transmissive surfaces

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3274312A1 (en) * 2015-03-24 2018-01-31 Max-Planck-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Fabrication of nanostructures in and on organic and inorganic substrates using mediating layers
CN107611184B (zh) * 2017-09-15 2019-07-09 中国电子科技集团公司第四十八研究所 一种基于分光谱系统的太阳能电池
CN112740081B (zh) * 2018-09-27 2022-08-26 富士胶片株式会社 防反射膜、光学元件、防反射膜的制造方法及微细凹凸结构的形成方法
JP7433779B2 (ja) * 2019-05-21 2024-02-20 日本ペイント・オートモーティブコーティングス株式会社 コーティング部材及びコーティング部材の製造方法
CN111610661B (zh) * 2020-06-30 2022-07-08 上海天马微电子有限公司 一种显示装置及其制备方法

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000211948A (ja) * 1998-12-21 2000-08-02 Saint Gobain Vitrage 反射防止コ―ティングを備える透明基板
JP2001192821A (ja) * 2000-01-07 2001-07-17 Nippon Sheet Glass Co Ltd 被膜を基体に被覆する方法およびその方法を用いた物品
JP2002006108A (ja) * 2000-04-17 2002-01-09 Dainippon Printing Co Ltd 反射防止膜およびその製造方法
JP2004012657A (ja) * 2002-06-05 2004-01-15 Tokyo Magnetic Printing Co Ltd 反射防止フィルム
JP2006259711A (ja) * 2005-02-18 2006-09-28 Canon Inc 光学用透明部材及びそれを用いた光学系
JP2010078803A (ja) * 2008-09-25 2010-04-08 Canon Inc 光学素子及びそれを有する光学系
JP2012132760A (ja) * 2010-12-21 2012-07-12 Yamato Scale Co Ltd コンベヤスケール
JP2012181293A (ja) * 2011-02-28 2012-09-20 Fujifilm Corp 反射防止膜の製造方法
JP2013015827A (ja) * 2011-06-09 2013-01-24 Canon Electronics Inc Ndフィルタ及び光学装置
JP2013033241A (ja) * 2011-06-29 2013-02-14 Canon Electronics Inc 光学フィルタ、光学装置及び光学フィルタの製造方法。
JP2013257405A (ja) * 2012-06-12 2013-12-26 Canon Inc 反射防止膜、および、それを有する光学素子、光学系、光学機器

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005014696A1 (ja) 2003-08-06 2005-02-17 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. 光硬化性組成物及びコーティング剤組成物
JP4182236B2 (ja) 2004-02-23 2008-11-19 キヤノン株式会社 光学部材および光学部材の製造方法
WO2009120983A2 (en) * 2008-03-27 2009-10-01 Rensselaer Polytechnic Institute Ultra-low reflectance broadband omni-directional anti-reflection coating
JP2010066704A (ja) 2008-09-12 2010-03-25 Canon Inc 光学素子、光学系及び光学機器
JP5728572B2 (ja) * 2011-05-17 2015-06-03 キヤノン電子株式会社 光学フィルタ及び光学装置
JP2014081522A (ja) * 2012-10-17 2014-05-08 Fujifilm Corp 反射防止膜を備えた光学部材およびその製造方法

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000211948A (ja) * 1998-12-21 2000-08-02 Saint Gobain Vitrage 反射防止コ―ティングを備える透明基板
JP2001192821A (ja) * 2000-01-07 2001-07-17 Nippon Sheet Glass Co Ltd 被膜を基体に被覆する方法およびその方法を用いた物品
JP2002006108A (ja) * 2000-04-17 2002-01-09 Dainippon Printing Co Ltd 反射防止膜およびその製造方法
JP2004012657A (ja) * 2002-06-05 2004-01-15 Tokyo Magnetic Printing Co Ltd 反射防止フィルム
JP2006259711A (ja) * 2005-02-18 2006-09-28 Canon Inc 光学用透明部材及びそれを用いた光学系
JP2010078803A (ja) * 2008-09-25 2010-04-08 Canon Inc 光学素子及びそれを有する光学系
JP2012132760A (ja) * 2010-12-21 2012-07-12 Yamato Scale Co Ltd コンベヤスケール
JP2012181293A (ja) * 2011-02-28 2012-09-20 Fujifilm Corp 反射防止膜の製造方法
JP2013015827A (ja) * 2011-06-09 2013-01-24 Canon Electronics Inc Ndフィルタ及び光学装置
JP2013033241A (ja) * 2011-06-29 2013-02-14 Canon Electronics Inc 光学フィルタ、光学装置及び光学フィルタの製造方法。
JP2013257405A (ja) * 2012-06-12 2013-12-26 Canon Inc 反射防止膜、および、それを有する光学素子、光学系、光学機器

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9715044B2 (en) 2014-08-27 2017-07-25 Canon Kabushiki Kaisha Antireflection film, and optical element and optical system that include the same
JP2017032781A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 富士フイルム株式会社 反射防止フィルム、偏光板、カバーガラス、及び画像表示装置、並びに反射防止フィルムの製造方法
JP2017102408A (ja) * 2015-12-04 2017-06-08 東ソー株式会社 微粒子配列膜及び反射防止膜
JP2017173593A (ja) * 2016-03-24 2017-09-28 キヤノン株式会社 光学部材およびその製造方法
WO2021101683A1 (en) * 2019-11-18 2021-05-27 Lockheed Martin Corporation Reduction of reflections through relatively angled transmissive surfaces
US11525944B1 (en) 2019-11-18 2022-12-13 Lockheed Martin Corporation Reduction of reflections through relatively angled transmissive surfaces and gradient-index layer

Also Published As

Publication number Publication date
EP3006969B1 (en) 2019-04-10
CN105308482A (zh) 2016-02-03
EP3006969A1 (en) 2016-04-13
US20160091633A1 (en) 2016-03-31
EP3006969A4 (en) 2016-06-08
CN105308482B (zh) 2017-05-03
JP6396003B2 (ja) 2018-09-26
WO2014196148A1 (ja) 2014-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6396003B2 (ja) 反射防止膜を備えた光学部材
WO2016143350A1 (ja) 拡散板
US20190369294A1 (en) Enhancing optical transmission of multlayer composites with interfacial nanostructures
JP6411517B2 (ja) 反射防止膜および反射防止膜を備えた光学部材
CN111208591B (zh) 宽带高阈值组合介质低色散镜结构及其设计方法
US9864107B2 (en) Optical element with antireflection function and optical apparatus including the same
KR20120012555A (ko) 점진적으로 굴절률이 변하는 실리콘 다층 무반사막 및 그 제조방법 및 이를 구비하는 태양전지 및 그 제조방법
JP2014021146A (ja) 光学膜、光学素子、光学系および光学機器
JP2016139138A (ja) 反射低減層系の製造方法及び反射低減層系
JPWO2016136261A1 (ja) 反射防止膜および光学部材
IL277055B1 (en) Anti-reflection optical infrastructures and manufacturing methods
JP7252324B2 (ja) 層パケットのスタックを備えた光学素子、および当該光学素子を製造するための方法
JP6234857B2 (ja) 反射防止機能付きレンズの製造方法
CN216526487U (zh) 光学镜头、取像装置及电子装置
WO2020066428A1 (ja) 反射防止膜、光学素子、反射防止膜の製造方法および微細凹凸構造の形成方法
KR102672069B1 (ko) 렌즈 코팅층
Valentim et al. Anti-reflective and superamphiphilic coatings on polycarbonate
TWI843222B (zh) 光學鏡頭、取像裝置及電子裝置
KR101492503B1 (ko) 가시광 영역에서 낮은 반사율을 갖는 양면 나노 구조체
JP2017167361A (ja) 光学素子、該光学素子を有する光学系、該光学系を有する撮像装置及びレンズ装置
JP6664299B2 (ja) 反射防止膜およびその製造方法、並びに光学部材
TW202305412A (zh) 光學鏡頭、取像裝置及電子裝置
JP2018005136A (ja) 反射防止膜およびそれを有する光学素子、光学系、光学装置
KR20220104168A (ko) 광학 장치
JP2021096392A (ja) 反射防止膜付光学素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161101

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161221

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20170523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170606

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170908

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170908

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180123

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180807

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180829

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6396003

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250