JP2018047567A - 画像形成装置、プログラム、及び検査パターン - Google Patents

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Abstract

【課題】異常状態にある記録素子の位置を輝度変化位置から予測する場合に比べて、異常状態にある記録素子の位置を正確に特定する。【解決手段】予め定めた方向に沿って配列された複数の記録素子により画像を形成する画像形成部と、複数の記録素子の各々を駆動して記録媒体上に検出画像を形成すると共に、基準の記録素子により形成される標識画像と基準の記録素子の位置情報を表す符号画像とを含む基準画像を記録媒体上に形成するように、画像形成部を制御する制御部と、記録媒体上に形成された検出画像及び基準画像を読み取る読取部と、読取部で読み取られた読取結果に基づいて、異常状態の記録素子と基準の記録素子の位置とを検出し、基準の記録素子の位置を基準とした異常状態の記録素子の位置を特定する特定部と、を備えた画像形成装置とする。【選択図】図6

Description

本発明は、画像形成装置、プログラム、及び検査パターンに関する。
複数の記録素子を備えた記録ヘッドで画像を形成する画像形成装置では、複数の記録素子の各々を駆動してテスト画像を形成し、形成されたテスト画像を読み取って、異常状態にある記録素子を検出している(特許文献1、2、3)。記録素子に対応する輝度変化が読み取れない場合に、当該記録素子を「異常状態にある記録素子」と判定する。
特開2012−139901号公報 特開2006−181842号公報 特開2010−087758号公報
複数の記録素子の各々の位置は、番号等で識別されている。しかしながら、テスト画像の輝度変化位置から記録素子の位置を予想できても、テスト画像の輝度変化位置を記録素子の位置に正確に対応付けることは難しい。このため、異常状態にある記録素子の位置を正確に特定することは困難である。
本発明の目的は、異常状態にある記録素子の位置を輝度変化位置から予測する場合に比べて、異常状態にある記録素子の位置を正確に特定することにある。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、予め定めた方向に沿って配列された複数の記録素子により画像を形成する画像形成部と、前記複数の記録素子の各々を駆動して記録媒体上に検出画像を形成すると共に、基準の記録素子により形成される標識画像と前記基準の記録素子の位置情報を表す符号画像とを含む基準画像を前記記録媒体上に形成するように、前記画像形成部を制御する制御部と、前記記録媒体上に形成された前記検出画像及び前記基準画像を読み取る読取部と、前記読取部で読み取られた読取結果に基づいて、異常状態の記録素子と前記基準の記録素子の位置とを検出し、前記基準の記録素子の位置を基準とした前記異常状態の記録素子の位置を特定する特定部と、を備えた画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、前記標識画像が隣り合う複数の記録素子により形成される場合は、前記標識画像の先頭部分を形成する記録素子を前記基準の記録素子とする、請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記特定部が、前記符号画像の読取結果に基づいて前記位置情報を復号して、前記基準の記録素子の位置を検出する、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、前記予め定めた方向が、記録媒体の搬送方向と交差する交差方向であり、前記検出画像が、前記搬送方向に複数段に亘って形成された画像であり、前記読取部が、前記検出画像の各段の画像を交差方向に沿って読み取り、前記特定部が、対応する輝度変化位置が無い記録素子を異常状態の記録素子として検出する、請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、前記制御部が、前記複数段に亘って形成された検出画像の次の段に、前記符号画像を含む基準画像を、前記符号画像の読取方向が交差方向となるように交差方向に沿って複数形成し、前記読取部が、複数の基準画像を交差方向に沿って読み取る、請求項4に記載の画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、前記読取部が、前記予め定めた方向に沿って配列され且つ各々の読取領域の一部が隣接する読取領域の一部と重なる複数の部分読取部を備え、前記制御部が、前記複数の部分読取部の各々に対応させて前記基準画像を前記記録媒体上に形成するように制御し、前記特定部が、前記複数の部分読取部の各々で読み取られた読取結果に基づいて、前記異常状態の記録素子の重複を回避させて読取結果毎に前記異常状態の記録素子の位置を特定する、請求項1から請求項5までの何れか1項に記載の画像形成装置である。
請求項7に記載の発明は、前記異常状態の記録素子を報知する処理及び前記異常状態の記録素子を正常化する処理の少なくとも一方の処理を行う処理部を、更に備えた、請求項1から請求項6までの何れか1項に記載の画像形成装置である。
請求項8に記載の発明は、コンピュータを、請求項1から請求項7までの何れか1項に記載の画像形成装置の制御部及び特定部として機能させるためのプログラムである。
請求項9に記載の発明は、複数の記録素子の各々を駆動して形成される階段状の検出画像と、基準の記録素子により形成される標識画像と、前記基準の記録素子の位置情報を表す符号画像と、を含む検査パターンである。
請求項1、請求項8に記載の発明によれば、異常状態にある記録素子の位置を輝度変化位置から予測する場合に比べて、異常状態にある記録素子の位置が正確に特定される。
請求項2に記載の発明によれば、標識画像が複数の記録素子で形成される場合でも基準の記録素子が特定される。
請求項3に記載の発明によれば、符号画像から基準の記録素子の位置が取得される。
請求項4に記載の発明によれば、検出画像から異常状態の記録素子が検出される。
請求項5に記載の発明によれば、基準画像が検出画像と同様に交差方向に沿って読み取られる。
請求項6に記載の発明によれば、異常状態にある記録素子の位置を輝度変化位置から予測する場合に比べて、異常状態にある記録素子の位置が正確に特定される。
請求項7に記載の発明によれば、特定された異常状態の記録素子に対応する処理が行われる。
請求項9に記載の発明によれば、異常状態にある記録素子の位置を輝度変化位置から予測する検査パターンに比べて、異常状態にある記録素子の位置が正確に特定される。
第1の実施の形態に係るインクジェット記録装置の主要部の構成の一例を示す概略側面図である。 第1の実施の形態に係る記録ヘッドの構成の一例を示す概略底面図である。 第1の実施の形態に係る画像読取部の構成の一例を示す概略平面図である。 第1の実施の形態に係る画像読取部の構成の一例を示す概略正面図である。 第1の実施の形態に係るインクジェット記録装置の電気的構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施の形態に係るテスト画像の一例を示す平面図である。 第1の実施の形態に係る「検出処理プログラム」の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 「異常ノズル検出処理」の流れの一例を示すフローチャートである。 (A)は「基準ノズル位置検出処理」の流れの一例を示すフローチャートである。(B)は「異常ノズル位置特定処理」の流れの一例を示すフローチャートである。 (A)はエッジが検出される場合のグラフの一例である。(B)はエッジが検出されない場合のグラフの一例である。 異常ノズル検出処理を説明するための模式図である。 検出画像データの画素位置毎の光強度の平均値の一例を示すグラフである。 (A)及び(B)は基準ノズル位置検出処理を説明するための模式図である。 基準画像データの画素位置毎の光強度の平均値の一例を示すグラフである。 第2の実施の形態に係る画像読取部の構成の一例を示す概略平面図である。 第2の実施の形態に係る画像読取部の構成の一例を示す概略正面図である。 第2の実施の形態に係る「検出処理プログラム」の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 複数の画像読取部による読取領域の重なりの一例を示す模式図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、ここでは、本発明を、記録媒体上にインク滴を吐出して画像を記録するインクジェット記録装置に適用した場合について説明する。インクジェット記録装置は、画像形成装置の一例である。
[第1の実施の形態]
<インクジェット記録装置>
(全体構成)
まず、図1〜図4を参照して、本実施の形態に係るインクジェット記録装置10の構成を説明する。
図1は第1の実施の形態に係るインクジェット記録装置の主要部の構成の一例を示す概略側面図である。図1に示すように、本実施の形態に係るインクジェット記録装置10は、搬送ローラ20、給紙ロール30、ロータリーエンコーダ32、排出ロール40、記録ヘッド50C、50M、50Y、50K、乾燥部60、画像読取部70を備えている。
本実施の形態に係る搬送ローラ20は、例えばギヤ等の機構を介して搬送ローラ20と接続された搬送モータ22(図5も参照。)が駆動されることにより回転する。また、本実施の形態に係る給紙ロール30には、記録媒体として長尺状の連続紙Pが巻きつけられており、搬送ローラ20の回転に伴って連続紙Pが図1の矢印A方向に搬送される。また、搬送された連続紙Pは、排出ロール40に巻き取られる。なお、以下では、連続紙Pが搬送される方向(図1の矢印A方向)を単に「搬送方向」という。
本実施の形態に係るロータリーエンコーダ32は、給紙ロール30の回転軸に設けられており、給紙ロール30が予め定められた角度回転する毎にクロック信号を出力する。
本実施の形態に係る記録ヘッド50C、50M、50Y、50Kは、搬送方向に沿って搬送方向の上流からこの順番で設けられている。なお、以下では、記録ヘッド50C、50M、50Y、50Kを区別する必要がない場合は、符号末尾のアルファベットを省略する。
(記録ヘッド)
また、図2は第1の実施の形態に係る記録ヘッドの構成の一例を示す概略底面図である。図2に示すように、記録ヘッド50は、搬送方向に交差する交差方向(以下、単に「交差方向」という。)に沿って配列された複数のノズル52を備えている。なお、ノズル52が本発明の記録素子の一例である。そして、記録ヘッド50C、50M、50Y、50Kは、各々シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色の各色に対応するインク滴をノズル52から連続紙P上に吐出する。
本実施の形態に係る乾燥部60は、例えば複数の面発光レーザ素子を含み、連続紙P上に吐出されたインク滴に対して面発光レーザ素子からレーザを照射させることによりインク滴を乾燥させて、連続紙Pへインク滴を定着させる。なお、乾燥部60として、温風により連続紙P上に吐出されたインク滴を乾燥させるヒータ等の他の装置を適用してもよい。
(画像読取部)
図3は第1の実施の形態に係る画像読取部の構成の一例を示す概略平面図である。また、図4は第1の実施の形態に係る画像読取部の構成の一例を示す概略正面図である。図1、図3、及び図4に示すように、本実施の形態に係る画像読取部70は、乾燥部60より搬送方向の下流に設けられている。また、図3に示すように、本実施の形態に係る画像読取部70は、交差方向に沿って設けられている。
また、図4に示すように、本実施の形態に係る画像読取部70は、例えばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ72及びレンズ74等を含むラインセンサとされており、連続紙P上に形成された画像を搬送方向に沿って交差方向に延びたライン毎に予め定められた解像度で読み取る。そして、画像読取部70は、読み取った画像の濃度に応じた各画素の光強度を示す輝度データを出力する。このように、本実施の形態では、画像読取部70として、CCD方式のセンサを適用しているが、これに限らず、CIS(Contact Image Sensor)方式のセンサを適用してもよい。
(電気的構成)
次に、図5を参照して、本実施の形態に係るインクジェット記録装置10の電気系の要部構成について説明する。図5は第1の実施の形態に係るインクジェット記録装置の電気的構成の一例を示すブロック図である。
図5に示すように、本実施の形態に係るインクジェット記録装置10は、インクジェット記録装置10の全体的な動作を司るCPU(Central Processing Unit)80、及び各種プログラムや各種パラメータ等が予め記憶されたROM(Read Only Memory)82を備えている。また、インクジェット記録装置10は、CPU80による各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM(Random Access Memory)84、及びフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶部86も備えている。
また、インクジェット記録装置10は、外部装置と通信データの送受信を行う通信回線I/F(Interface)部88を備えている。また、インクジェット記録装置10は、インクジェット記録装置10に対するユーザからの指示を受け付けると共に、ユーザに対してインクジェット記録装置10の動作状況等に関する各種情報を通知する操作表示部90を備えている。なお、操作表示部90は、例えば、プログラムの実行により操作指示の受け付けを実現する表示ボタンや各種情報が表示されるタッチパネル式のディスプレイ、及びテンキーやスタートボタン等のハードウェアキーを含む。
そして、CPU80、ROM82、RAM84、記憶部86、搬送モータ22、ロータリーエンコーダ32、及び記録ヘッド50の各部がアドレスバス、データバス、及び制御バス等のバス92を介して互いに接続されている。また、これらの各部に加え、乾燥部60、画像読取部70、通信回線I/F部88、及び操作表示部90の各部もバス92を介して互いに接続されている。また、搬送モータ22には、搬送ローラ20が接続されている。ここで、記録ヘッド50は、画像形成部の一例である。また、CPU80は、制御部及び特定部の一例である。さらに、画像読取部70は、読取部の一例である。
以上の構成により、本実施の形態に係るインクジェット記録装置10は、CPU80により、ROM82、RAM84、及び記憶部86に対するアクセス、並びに通信回線I/F部88を介した通信データの送受信を各々行う。また、インクジェット記録装置10は、CPU80により、操作表示部90を介した各種データの取得、及び操作表示部90に対する各種情報の表示を各々行う。また、インクジェット記録装置10は、CPU80により、ロータリーエンコーダ32から出力されたクロック信号の受信、及び該クロック信号に基づく記録ヘッド50、乾燥部60、及び画像読取部70の制御を各々行う。また、インクジェット記録装置10は、CPU80により、搬送モータ22を介した搬送ローラ20の回転の制御、及び画像読取部70から出力された輝度データの取得を各々行う。
ところで、本実施の形態に係るインクジェット記録装置10には、異常状態であるノズル52(以下、単に「異常ノズル」という。)を検出する異常ノズル検出機能が搭載されている。そして、インクジェット記録装置10は、異常ノズル検出機能を実現するために、異常ノズルを検出するためのテスト画像を連続紙P上に形成する。
なお、ここでいうノズル52の異常状態としては、例えば、インク滴が吐出されなくなる不吐出異常、インク滴の吐出量が減少する細線異常、インク滴の着弾位置がずれる位置ずれ異常等が挙げられる。また、以下では、錯綜を回避するために、記録ヘッド50Kの異常ノズルを検出する場合のみについて説明するが、他の色に対応する記録ヘッド50C、50M、50Yについても同様である。また、本実施の形態では、CPU80が各ノズル52を識別するために、各ノズル52に1、2、・・・と1から順番にノズル番号を付与している。
<テスト画像>
次に、図6を参照して、本実施の形態に係るインクジェット記録装置10における検査パターンであるテスト画像について説明する。図6は第1の実施の形態に係るテスト画像の一例を示す平面図である。なお、図6の下部の実線の矩形で囲われた部分は、対応する図6の上部の実線の矩形に囲われた部分Aを拡大したものである。また、以下では、連続紙Pのサイズに応じて定まる画像形成領域の交差方向の幅に対応する位置の全てのノズル52を異常状態の検出対象とする場合について説明する。また、以下では、検出対象とするノズル52を「検出対象ノズル」という。
図6に示すように、本実施の形態に係るテスト画像Tは、検出画像K1及び基準画像K2を含む。図示した例では、基準画像K2は、検出画像K1の搬送方向の上流に形成されている。本実施の形態では、複数段の検出画像K1の次の段に、搬送方向の長さが検出画像K1の1段分の長さの基準画像K2が形成されている。なお、これに限らず、検出画像K1が基準画像K2の搬送方向の上流に形成されていてもよい。また、本実施の形態では、テスト画像Tを示す画像情報(以下、「テスト画像情報」という。)が記憶部86に予め記憶されている。
本実施の形態に係る検出画像K1は、検出対象ノズルを、交差方向に対して予め定められた数(本実施の形態では、一例として15個)のノズル52分の間隔を空けて配列された複数のノズル52を一群とした複数のノズル52群に分割し、該ノズル52群毎にインク滴を吐出させることにより形成された画像である。そして、検出画像K1は、上記ノズル52群毎にタイミングを異ならせて、かつ交差方向にノズル52が予め定められた数(本実施の形態では、一例として1個)分ずつずれた位置に形成される。
なお、以下では、説明を簡易かつ明瞭化するため、図6に示すように、階段状に形成された検出画像K1における個々の階段状の部分を「階段画像K3」という。1個のノズル52により1本の線分が形成され、交差方向に隣接する予め定められた数(本実施の形態では、一例として16個)のノズル52により階段画像K3が形成される。また、階段画像K3を直線とみなしたとき、その直線の搬送方向の長さは、画像読取部70により複数回で読み取られる長さとされている。
従って、図6に示す検出画像K1の1段目の画像は、図6におけるテスト画像Tの左端部に対応する位置のノズル52を基準として、ノズル番号1、17、33・・・と、16n+1番目(n=0、1、2・・・)のノズル52により形成された画像である。また、同様に、図6に示す検出画像K1の2段目の画像は、上記左端部に対応する位置のノズル52を基準として、ノズル番号2、18、34・・・と、16n+2番目(n=0、1、2・・・)のノズル52により形成された画像である。この場合、検出画像K1は、16段(=15+1)に亘って形成される。
本実施の形態に係る基準画像K2は、基準となるノズル52(以下、「基準ノズル」という。)により形成される標識画像K4と、基準ノズルの位置情報を表す符号画像とを含む。符号画像は、標識画像K4に続いて交差方向に沿って配列された複数の要素K5から構成される一次元の符号画像である。標識画像K4及び複数の要素K5の各々は、搬送方向の長さが検出画像K1の1段分の長さの線分である。標識画像K4は、基準ノズルを特定するための要素であり、基準ノズルを駆動させることにより形成される。複数の要素K5は、要素K5に対応する画像がある場合を「1」、要素K5に対応する画像が無い場合を「0」として、基準ノズルの位置情報を2進符号で表す。
上記の基準画像K2は、交差方向に対して予め定められた数だけ連続して配列された1組のノズル52(本実施の形態では、一例として2個)を、交差方向に対して予め定めた間隔で(本実施の形態では、一例として2個のノズル52分の間隔)で、交差方向に対して複数組(本実施の形態では、一例として17組)、同じタイミングで駆動させることにより形成された画像である。1組2個のノズル52により1本の線分が形成され、17組34個のノズル52により標識画像K4と16個の要素K5とが形成される。なお、基準画像K2の1本の線分は、1個のノズル52で形成されてもよく、連続して配列された3個以上のノズル52で形成されてもよい。
図6に示す例では、標識画像K4は、基準ノズルであるノズル番号1のノズル52と、基準ノズルに隣接するノズル番号2のノズル52とを駆動させることにより形成される。図示した例では、標識画像K4は2個のノズル52により形成されるが、標識画像K4の先頭部分を形成するノズル番号1のノズル52が基準ノズルである。16個の要素K5は、ノズル番号5、6、9、10、13、14、17、18、21、22、25、26、29、30、33、34、37、38、41、42、45、46、49、50、53、54、57、58、61、62、65、66の16組32個のノズル52を駆動させることにより形成される。図示した例では、16個の要素K5は、基準ノズルのノズル番号「1」を「0000000000000001」という16ビットの2進符号で表している。
なお、本実施の形態では、基準ノズルを特定し、基準ノズルの位置情報として「基準ノズルのノズル番号」を特定したが、ノズル52がノズル番号以外の識別情報(例えば、座標)により識別されている場合は、基準ノズルの位置情報として「基準ノズルの識別情報」を特定すればよい。また、基準画像K2で表す情報は、少なくとも基準ノズルの位置情報を含んでいればよい。基準画像K2で表す情報に、検出対象ノズル数、色情報、記録ヘッド情報等の他の情報を含めてもよい。また、基準画像K2の符号画像は、同じ幅の複数の線分で構成される一次元の符号画像としたが、バーコードのように線分の幅が異なる一次元の符号画像としてもよい。
<検出処理プログラム>
次に、図7を参照して、本実施の形態に係るインクジェット記録装置10の作用を説明する。図7は第1の実施の形態に係る「検出処理プログラム」の処理の流れの一例を示すフローチャートである。「検出処理プログラム」は、ユーザにより操作表示部90を介して実行開始が指示された際にCPU80によって実行される。
なお、「検出処理プログラム」はROM82に予めインストールされている。また、本実施の形態では、「検出処理プログラム」を実行するタイミングを、実行開始が指示されたタイミングとしているが、これに限らない。例えば、予め定められたページ数の画像が形成されたタイミング等、他のタイミングで「検出処理プログラム」を実行してもよい。また、画像形成を行うノズル番号の範囲は、連続紙Pのサイズに応じて定まる連続紙Pの交差方向に対する画像形成領域のサイズに基づき、予め特定されている。
図7のステップ100では、CPU80は、記憶部86からテスト画像の画像情報を読み出し、テスト画像の画像情報を取得する。次のステップ102では、CPU80は、上記ステップ100の処理によって読み出したテスト画像の画像情報に基づき、記録ヘッド50、及び搬送モータ22等の連続紙Pの搬送に関する部位を駆動させることによりテスト画像Tを連続紙P上に形成する。
次のステップ104では、CPU80は、画像読取部70、及び搬送モータ22等の連続紙Pの搬送に関する部位を駆動させることによりテスト画像Tを読み取り、基準画像K2及び検出画像K1の輝度データを各々取得する。なお、以下では、基準画像K2の輝度データを「基準画像データ」といい、検出画像K1の輝度データを「検出画像データ」という。
また、以下では、説明の便宜上、基準画像データ及び検出画像データの各画像データとして、上下方向が上記搬送方向に対応し、かつ左右方向が上記交差方向に対応する二次元の行列状に配列された画素データをCPU80が取得した場合について説明する。なお、これに限らず、基準画像データ及び検出画像データの各画像データは、例えば、一次元状に配列された画素データ等でもよい。
次のステップ106では、CPU80は、異常ノズルの検出処理を行う「処理領域」を特定する「処理領域の特定処理」のルーチン・プログラムを実行する。「処理領域の特定処理」のルーチン・プログラムも、ROM82に予めインストールされている。「処理領域の特定処理」では、上下左右のエッジを表す画素位置を決定して、上下左右のエッジの内側の範囲を「処理領域」として特定する。本実施の形態のテスト画像では、複数段の検出画像K1の次の段に基準画像K2が形成されているので、基準画像データも処理領域に含める。基準画像データ及び検出画像データを「テスト画像データ」という。なお、画素位置は、輝度変化位置の一例である。
例えば、上記ステップ104の処理により取得したテスト画像データの左右方向(交差方向)の画素位置毎に、画素位置毎の移動平均値を導出する。そして、導出した画素位置毎の移動平均値を閾値としてテスト画像データの左右のエッジ(端部)を検出する。同様に、テスト画像データの上下方向(搬送方向)の画素位置毎に、画素位置毎の移動平均値を導出する。そして、導出した画素位置毎の移動平均値を閾値としてテスト画像データの上下のエッジ(端部)を検出する。本実施の形態では、テスト画像データに対し左右のエッジの内側で上下のエッジを検出するので、画像読取部70や連続紙Pの搬送方向に対する相対的な傾きが導出される。この相対的な傾きに対応して、テスト画像データを補正してもよい。
ここで、画素位置毎の移動平均値の導出方法について詳しく説明する。上記ステップ104の処理により取得したテスト画像データの左右方向(交差方向)の画素位置毎に、テスト画像データの中央部の画素を基準とした上下方向(搬送方向)の予め定められた行数の光強度の合算値を導出する。そして、CPU80は、導出した合算値を該行数で除算することにより、該画素位置毎の光強度の平均値を導出する。そして、CPU80は、導出した画素位置毎の光強度の平均値における左右方向の隣り合う直線の交差方向の間隔に対応する画素数毎の移動平均値を導出する。具体的には、一例として、記録ヘッド50の解像度が1200dpi(dots per inch)で、画像読取部70の解像度が600dpiの場合、CPU80は、8画素毎の光強度の移動平均値を導出する。
また、ここで、図10(A)及び図10(B)を参照して、エッジの検出方法について詳しく説明する。図10(A)はエッジが検出される場合のグラフの一例である。図10(B)はエッジが検出されない場合のグラフの一例である。横軸が画素位置を示し、縦軸が光強度の移動平均値を示している。なお、本実施の形態では、一例として、上記光強度は0から255まで1刻みの離散的な値を取り(8ビット構成)、値が大きくなるほど白色に近くなり、値が小さくなるほど黒色に近くなるものとされている。
テスト画像データの左のエッジを検出する場合、上記画素位置毎の移動平均値に対し、テスト画像データの中央部の画素位置に対応する画素位置から左方向に、予め定められた閾値Y1以上となる画素が予め定められた画素数G1以上連続する部分を検出し、最初に閾値Y1以上となった画素の画素位置を左のエッジと決定する。一例として、図10(A)に示すように、画像読取部70Aによる読み取りにより得られたテスト画像データには連続紙Pの交差方向の一端部(図3に示す左端部)の空白部分が含まれるため、閾値Y1以上となる画素が画素数G1以上連続する部分が存在する。
従って、この場合、図10(A)に示す画素位置P1が左のエッジとして決定される。なお、閾値Y1として、操作表示部90を介してユーザにより設定された閾値を適用してもよいし、例えば、導出された画素位置毎の光強度の平均値における最大値と最小値との平均値を適用してもよい。また、画素数G1として、操作表示部90を介してユーザにより設定された値を適用してもよいし、例えば、交差方向に隣り合う直線の交差方向の間隔に対応する画素数を適用してもよい。
一方、テスト画像データの右のエッジを検出する場合、上記画素位置毎の移動平均値に対し、テスト画像データの中央部の画素位置に対応する画素位置から右方向に、閾値Y1以上となる画素が画素数G1以上連続する部分を検出し、最初に閾値Y1以上となった画素の画素位置を右のエッジと決定する。一例として、図10(B)に示すように、画像読取部70による読み取りにより得られたテスト画像データには連続紙Pの交差方向の他端部(図3に示す右端部)の空白部分が含まれないため、閾値Y1以上となる画素が画素数G1以上連続する部分が存在しない。従って、この場合、右のエッジは検出されないこととなる。
なお、基準画像データの画素密度が小さく、テスト画像データの下のエッジとして検出画像データの下のエッジが検出された場合には、処理領域を検出画像データの1段分だけ下側に拡げる。これにより、基準画像データが処理領域に含まれる。また、基準画像データの画素密度は、テスト画像の画像情報から取得される。したがって、取得された基準画像データの画素密度が、予め定めた閾値以下の場合に、処理領域を検出画像データの1段分だけ下側に拡げてもよい。なお、閾値は、例えば、操作表示部90を介してユーザにより設定される。
(異常ノズル検出処理)
図7の次のステップ108では、CPU80は、上記処理領域の検出画像データについて、「異常ノズル検出処理」のルーチン・プログラムを実行する。図8は「異常ノズル検出処理」の流れの一例を示すフローチャートである。「異常ノズル検出処理」のルーチン・プログラムも、ROM82に予めインストールされている。
図8のステップ200では、CPU80は、検出画像K1の隣り合う直線毎の間隔(本実施の形態では、一例として15個のノズル52分の間隔)から、記録ヘッド50の解像度、及び画像読取部70の解像度に基づいて、検出画像データの「下に凸のピーク」間の間隔D(図12に示す間隔D)を取得する。
次のステップ202では、CPU80は、検出画像K1の搬送方向の各段に対応する光強度の平均値を左右方向の画素位置毎に導出する。一例として、図11に示す検出画像K1の3段目(図11の破線で示す段)について、左右方向の画素位置毎に導出した光強度の平均値を図12に示す。図12の縦軸は光強度の平均値を示し、横軸は左右方向の画素位置を示し、横軸の数字は、上記処理範囲の左のエッジの画素を起点とした画素番号を示している。
次のステップ204では、CPU80は、上記ステップ202の処理により導出した平均値における、間隔D毎の画素位置での光強度を、「下に凸のピーク」のピーク値として検出する。これを検出画像K1の各段について行う。例えば、各段について左端の「下に凸のピーク」を検出したら、その画素位置αとその位置から間隔D毎の画素位置α+nD(n=0、1、2・・・)とで光強度をピーク値として検出する。なお、検出画像K1の各段の画像を形成するノズル数は等しいので、ピーク値の検出数が不足している場合は、左端の「下に凸のピーク」が検出されていないと推定して、画素位置α−Dの光強度をピーク値として検出する。
次のステップ206では、CPU80は、検出したピーク値が予め定めた閾値以下か否かを判断する。ピーク値が予め定めた閾値より大きい場合は、輝度変化が無いものとして、ステップ208で、対応する位置のノズル52を「異常有り」と判定、即ち、異常ノズルであると判定して、ステップ212に進む。一方、ピーク値が予め定めた閾値以下の場合は、ステップ210で、対応する位置のノズル52を「異常なし」と判定して、ステップ212に進む。この場合の閾値は、操作表示部90を介してユーザにより設定された閾値を適用してもよい。また、例えば、上記ステップ202の処理により導出された平均値の最大値と最小値との平均値を、閾値としてもよい。
次のステップ212では、「下に凸のピーク」に対し相対ノズル番号を付与し、「下に凸のピーク」の画素位置情報(画素番号)と異常有無情報(異常あり/異常無し)とを、相対ノズル番号に関連付けて記憶部86に記憶する。なお、検出対象ノズルのノズル番号、記録ヘッド50の解像度、画像読取部70の解像度、及び上記ステップ106で特定した「処理領域」に基づいて、テスト画像を形成したノズル52のノズル番号のうち最小のノズル番号が特定される。検出画像K1の1段目の左端の「下に凸のピーク」に対し、特定した最小のノズル番号を「相対ノズル番号」として付与する。そして、検出画像K1の1段目の左端の「下に凸のピーク」から順番に、最小のノズル番号を基準として「相対ノズル番号」を付与する。
なお、上記のステップ204においては、間隔D毎の画素位置での光強度を「ピーク値」として検出する例について説明したが、「下に凸のピーク」のピーク位置での光強度を「ピーク値」として検出してもよい。この場合は、例えば、上記ステップ202の処理により画素位置毎に導出した平均値に対して二次補間を行って近似曲線を得てから、「下に凸のピーク」のピーク値を導出してもよい。
(基準ノズル位置検出処理)
図7の次のステップ110では、CPU80は、上記処理領域の基準画像データについて、「基準ノズル位置検出処理」のルーチン・プログラムを実行する。図9(A)は「基準ノズル位置検出処理」の流れの一例を示すフローチャートである。「基準ノズル位置検出処理」のルーチン・プログラムも、ROM82に予めインストールされている。
図9(A)のステップ300では、CPU80は、基準画像K2の要素間隔Lb(本実施の形態では、一例として2個のノズル52分の間隔)から、記録ヘッド50の解像度、及び画像読取部70の解像度に基づいて、基準画像データの「下に凸のピーク」間の間隔L(図14に示す間隔L)を取得する。
次のステップ302では、CPU80は、基準画像K2の左右方向の画素位置毎に光強度を検出する。一例として、図13(A)に示す基準画像K2の実線で示す位置について、左右方向の画素位置毎に検出した光強度を図14に示す。図14の縦軸は光強度を示し、横軸は左右方向の画素位置を示し、横軸の数字は、上記処理範囲の左のエッジの画素を起点とした画素番号を示している。
次のステップ304では、CPU80は、上記ステップ302の処理により検出した光強度における、間隔L毎の画素位置での光強度を、「下に凸のピーク」のピーク値として検出する。基準画像K2の場合は、左端の「下に凸のピーク」は、標識画像K4によるピークに相当する。標識画像K4によるピークの画素位置βを特定する。画素位置βから間隔L毎の画素位置β+nL(n=0、1、2・・・)で、複数の要素K5によるピークの光強度をピーク値として検出する。
次のステップ306では、CPU80は、ステップ212で記憶した画素番号と相対ノズル番号との関係に基づいて、標識画像K4によるピークの画素位置βに対応する相対ノズル番号を特定する。これにより、標識画像K4を形成した「基準ノズル」の相対ノズル番号が特定される。
次のステップ308では、CPU80は、複数の要素K5によるピーク値から基準ノズルの位置情報を復号する。本実施の形態では、複数の要素K5は、基準ノズルの位置情報として「ノズル番号」を符号化したものであり、標識画像K4を形成した「基準ノズル」の正しいノズル番号が復号される。ピーク値が予め定めた閾値より大きい場合を「0」、ピーク値が予め定めた閾値以下の場合を「1」として、複数の要素K5によるピーク値から複数ビットの2進符号を求め、得られた2進符号を10進法で表されたノズル番号に変換する。この場合の閾値には、上記ステップ210と同様の閾値を適用してもよい。
本実施の形態では、1個の標識画像K4に続いて16個の要素K5が形成されており、1個の標識画像に対し16ビットの2進符号が得られる。そして、16ビットの2進符号から、10進法で表された正しいノズル番号が取得される。図13(A)に示す例では、「0000000000000001」という16ビットの2進符号が得られ、10進法に変換することでノズル番号「1」が取得される。また、図13(B)に示す例では、「0000000010111101」という16ビットの2進符号が得られ、10進法に変換することでノズル番号「189」が取得される。
次のステップ310では、CPU80は、テスト画像の画像情報に基づいて、次の基準画像K2があるか否かを判定する。次の基準画像K2が無い場合は、ステップ312に進む。一方、次の基準画像K2がある場合は、ステップ304に戻って、次の基準画像K2について、次の基準ノズルに対応する相対ノズル番号と正しいノズル番号とを取得する。
次のステップ312では、CPU80は、基準ノズル毎に、基準ノズルを特定する特定情報と基準ノズルの位置情報とを対応付けて記憶部86に記憶する。本実施の形態では、複数の基準ノズルの各々について、相対ノズル番号と正しいノズル番号とが対応付けられて記憶部86に記憶される。そして、CPU80は、「基準ノズル位置検出処理」のルーチン・プログラムを終了する。
(異常ノズル位置特定処理)
図7の次のステップ112では、CPU80は、上記ステップ110で得られた基準ノズルの特定情報と基準ノズルの位置情報とを用いて、「異常ノズル位置特定処理」のルーチン・プログラムを実行する。図9(B)は「異常ノズル位置特定処理」の流れの一例を示すフローチャートである。「異常ノズル位置特定処理」のルーチン・プログラムも、ROM82に予めインストールされている。
図9(B)のステップ400では、CPU80は、基準ノズルの相対ノズル番号と正しいノズル番号との対応付けに基づいて、上記ステップ212で検出画像データの「下に凸のピーク」に対して付与された相対ノズル番号の各々を「正しいノズル番号」に変換する。次のステップ402では、CPU80は、上記ステップ208で異常有りと判定された異常ノズルの「正しいノズル番号」を特定して、記憶部86に異常ノズルのノズル番号を記憶する。そして、「異常ノズル位置特定処理」のルーチン・プログラムを終了する。
(異常ノズル対応処理)
図7の次のステップ114では、CPU80は、「異常ノズル対応処理」のルーチン・プログラムを実行する。「異常ノズル対応処理」のルーチン・プログラムも、ROM82に予めインストールされている。「異常ノズル対応処理」では、上記ステップ402で得られた異常ノズルのノズル番号を記憶部86から読出し、「異常ノズル対応処理」として、該ノズル番号を操作表示部90に表示させて報知する。
なお、上記のステップ114では報知処理としたが、異常ノズルを正常化する処理等、異常ノズルに対し他の処理を行ってもよい。例えば、CPU80は、「異常ノズル対応処理」として、該ノズル番号に対してクリーニング処理等のメンテナンス処理や、該ノズル番号のノズルに隣り合うノズル52から吐出されるインク滴のサイズが通常の場合より大きくなるようにノズル52のパラメータを設定する処理を行ってもよい。そして、CPU80は、「異常ノズル対応処理」のルーチン・プログラムの終了後に、「検出処理プログラム」を終了する。
[第2の実施の形態]
上記第1の実施の形態では、画像読取部70が1つの場合について説明したが、第2の実施の形態では、複数の画像読取部を備える場合について説明する。
図15及び図16に示すように、本実施の形態に係る複数(本実施の形態では3つ)の画像読取部70A〜70Cのうち画像読取部70A、70Cは、搬送方向の同じ位置に設けられ、画像読取部70Bは、画像読取部70A、70Cより搬送方向の下流に設けられている。なお、以下では、画像読取部70A〜70Cを区別する必要がない場合は、符号末尾のアルファベットを省略する。また、図15に示すように、本実施の形態に係る画像読取部70A〜70Cは、隣り合う読取領域の端部の領域が搬送方向に対して重なるように交差方向に沿って設けられている。なお、以下では、搬送方向に対して重なる上記読取領域の端部の領域の交差方向の範囲を「読取重複範囲」という。画像読取部70A〜70Cの各々が、複数の部分読取部の一例である。
また、図16に示すように、本実施の形態に係る画像読取部70A〜70Cの各々は、第1の実施の形態の画像読取部70と同様に、例えば、CCDイメージセンサ72及びレンズ74等を含むCCD方式のセンサとしてもよい。また、CIS方式のセンサを適用してもよい。
次に、図17を参照して、本実施の形態に係るインクジェット記録装置10の作用を説明する。図17は第2の実施の形態に係る「検出処理プログラム」の処理の流れの一例を示すフローチャートである。「検出処理プログラム」はROM82に予めインストールされている。「検出処理プログラム」は、ユーザにより操作表示部90を介して実行開始が指示された際にCPU80によって実行される。
画像読取部70A〜70Cの対応する読取領域毎に、テスト画像を読取り、読み取られた画像データ毎に処理を行い、「読取重複範囲」に対応した処理を行う以外は、第2の実施の形態に係る「検出処理プログラム」の処理と同様であるため、同じ手順には同じ符号を付すと共に、類似する手順には末尾に「A」を付けた符号を付して説明を省略する。
図17のステップ100では、CPU80は、記憶部86からテスト画像の画像情報を読み出し、テスト画像の画像情報を取得する。次のステップ102では、CPU80は、上記ステップ100の処理によって読み出したテスト画像の画像情報に基づき、テスト画像Tを連続紙P上に形成する。図18に示すように、画像読取部70Aの読取領域A、画像読取部70Bの読取領域B、及び画像読取部70Cの読取領域Cの各々について、テスト画像として検出画像K1と基準画像K2とが形成されている。
次のステップ104Aでは、CPU80は、画像読取部70A〜70Cの各々は、対応する読取領域のテスト画像Tを読み取り、基準画像データと検出画像データを取得する。次のステップ106Aでは、CPU80は、画像読取部70A〜70Cの読取領域毎に、「処理領域の特定処理」のルーチン・プログラムを実行して、異常ノズルの検出処理を行う「処理領域」を特定する。
次のステップ108Aでは、CPU80は、画像読取部70A〜70Cの読取領域毎に、上記ステップ106Aで特定した処理領域の検出画像データについて、「異常ノズル検出処理」のルーチン・プログラムを実行する。「異常ノズル検出処理」を実行した結果、「下に凸のピーク」に対し相対ノズル番号を付与し、「下に凸のピーク」の画素位置情報(画素番号)と異常有無情報(異常あり/異常無し)とを、相対ノズル番号に関連付けて記憶部86に記憶する。
次のステップ110Aでは、CPU80は、画像読取部70A〜70Cの読取領域毎に、対応する処理領域の基準画像データについて、「基準ノズル位置検出処理」のルーチン・プログラムを実行する。「基準ノズル位置検出処理」を実行した結果、基準ノズル毎に、基準ノズルを特定する特定情報と基準ノズルの位置情報とを対応付けて記憶部86に記憶する。本実施の形態では、複数の基準ノズルの各々について、相対ノズル番号と正しいノズル番号とが対応付けられて記憶部86に記憶される。
次のステップ112Aでは、CPU80は、画像読取部70A〜70Cの読取領域毎に、上記ステップ110Aで得られた基準ノズルの特定情報と基準ノズルの位置情報とを用いて、「異常ノズル位置特定処理」のルーチン・プログラムを実行する。基準ノズルの相対ノズル番号と正しいノズル番号との対応付けに基づいて、相対ノズル番号の各々を「正しいノズル番号」に変換し、異常ノズルの「正しいノズル番号」を特定して、記憶部86に異常ノズルのノズル番号を記憶する。
次のステップ113では、CPU80は、読取重複範囲の調整処理を行う。「読取重複範囲」に存在するノズル52については2つの画像読取部70の読取結果に基づく2つの異常有無情報(異常あり/異常無し)が存在する。1つのノズルについて複数の異常有無情報が重複して記憶されていれば、異常有無情報を1つに統合する。
例えば、画像読取部70Aと画像読取部70Bの「読取重複範囲」のノズルの異常有無情報(異常あり/異常無し)を読出し、両方または一方が「異常有り」の場合は「異常有り」に統一し、両方が「異常無し」の場合は「異常無し」に統一する。そして、「異常有り」とされた異常ノズルのノズル番号を記憶部86に記憶する。
次のステップ114Aでは、CPU80は、「異常ノズル対応処理」のルーチン・プログラムを実行する。上記ステップ113で調整された異常ノズルのノズル番号を記憶部86から読出し、異常ノズルに対して「異常ノズル対応処理」を実行して、「検出処理プログラム」を終了する。
なお、本実施の形態では読取重複範囲の調整処理を行うが、画像読取部70A〜70Cの各々に検出対象ノズルを予め割り当てて、重複するノズルが生じないようにしてもよい。
<変形例>
なお、上記各実施の形態では、本発明をインクジェット記録装置に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明をLED(Light Emitting Diode)プリンタ等の他の画像形成装置に適用する形態としてもよい。
また、上記各実施の形態では、記録媒体として、連続紙Pを適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、記録媒体として、A4やA3等の定型のカット紙を適用する形態としてもよい。また、記録媒体の材質も紙に限られず、他の材質の記録媒体を用いる形態としてもよい。
また、上記各実施の形態では、各種プログラムがROM82に予めインストールされている場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、各種プログラムが、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)等の記憶媒体に格納されて提供される形態、又はネットワークを介して提供される形態としてもよい。
さらに、上記各実施の形態では、検出処理を、プログラムを実行することにより、コンピュータを利用してソフトウェア構成により実現する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、該検出処理を、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成の組み合わせによって実現する形態としてもよい。
その他、上記各実施の形態で説明した画像形成装置及び検査パターンの構成は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したりしてもよいことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態で説明した各種プログラムの処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
10 画像形成装置
50 記録ヘッド
52 ノズル
70 画像読取部
80 CPU
82 ROM
K1 検出画像
K2 基準画像
K3 階段画像
K4 標識画像
K5 要素
P 連続紙

Claims (9)

  1. 予め定めた方向に沿って配列された複数の記録素子により画像を形成する画像形成部と、
    前記複数の記録素子の各々を駆動して記録媒体上に検出画像を形成すると共に、基準の記録素子により形成される標識画像と前記基準の記録素子の位置情報を表す符号画像とを含む基準画像を前記記録媒体上に形成するように、前記画像形成部を制御する制御部と、
    前記記録媒体上に形成された前記検出画像及び前記基準画像を読み取る読取部と、
    前記読取部で読み取られた読取結果に基づいて、異常状態の記録素子と前記基準の記録素子の位置とを検出し、前記基準の記録素子の位置を基準とした前記異常状態の記録素子の位置を特定する特定部と、
    を備えた画像形成装置。
  2. 前記標識画像が隣り合う複数の記録素子により形成される場合は、前記標識画像の先頭部分を形成する記録素子を前記基準の記録素子とする、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記特定部が、前記符号画像の読取結果に基づいて前記位置情報を復号して、前記基準の記録素子の位置を検出する、
    請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記予め定めた方向が、記録媒体の搬送方向と交差する交差方向であり、
    前記検出画像が、前記搬送方向に複数段に亘って形成された画像であり、
    前記読取部が、前記検出画像の各段の画像を交差方向に沿って読み取り、
    前記特定部が、対応する輝度変化が無い記録素子を異常状態の記録素子として検出する、
    請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部が、前記複数段に亘って形成された検出画像の次の段に、前記符号画像を含む基準画像を、前記符号画像の読取方向が交差方向となるように交差方向に沿って複数形成し、
    前記読取部が、複数の基準画像を交差方向に沿って読み取る、
    請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記読取部が、前記予め定めた方向に沿って配列され且つ各々の読取領域の一部が隣接する読取領域の一部と重なる複数の部分読取部を備え、
    前記制御部が、前記複数の部分読取部の各々に対応させて前記基準画像を前記記録媒体上に形成するように制御し、
    前記特定部が、前記複数の部分読取部の各々で読み取られた読取結果に基づいて、前記異常状態の記録素子の重複を回避させて読取結果毎に前記異常状態の記録素子の位置を特定する、
    請求項1から請求項5までの何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記異常状態の記録素子を報知する処理及び前記異常状態の記録素子を正常化する処理の少なくとも一方の処理を行う処理部を、更に備えた、
    請求項1から請求項6までの何れか1項に記載の画像形成装置。
  8. コンピュータを、請求項1から請求項7までの何れか1項に記載の画像形成装置の制御部及び特定部として機能させるためのプログラム。
  9. 複数の記録素子の各々を駆動して形成される階段状の検出画像と、
    基準の記録素子により形成される標識画像と、
    前記基準の記録素子の位置情報を表す符号画像と、
    を含む検査パターン。
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