JP2018046188A - 半導体発光素子駆動回路、液滴吐出装置 - Google Patents

半導体発光素子駆動回路、液滴吐出装置 Download PDF

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Takashi Fujimoto
貴士 藤本
周穂 池田
Chikao Ikeda
周穂 池田
準 磯崎
Jun Isozaki
準 磯崎
坂本 朗
Akira Sakamoto
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Abstract

【課題】制御元からスイッチング信号を出力するチャンネル数を、スイッチング制御数よりも軽減する。【解決手段】FPGA200では、レーザパワーを特定する信号をPWM信号とし、半導体発光素子ブロック74の光出力の平均値が最大となるときのPWM信号のオン期間がその信号周期の50%未満となるように、半導体発光素子駆動部60におけるスイッチングパルスの周期、インダクタンス値、及び電源電圧を設定し、PWM信号のオフ期間を他の半導体発光素子ブロック74のPWM信号に適用するようにした。半導体発光素子ブロック74の光出力の平均値が最大となるときのPWM信号のオン期間がその信号周期の50%未満としており、単一のPWM信号に、2種類のレーザパワーを特定する信号を重畳した。復調回路部228では、例えば、多重化信号と選択信号との論理積によって、各スイッチング信号を抽出する。【選択図】図5

Description

本発明は、半導体発光素子駆動回路、液滴吐出装置に関する。
例えば、インクジェットプリンタにより画像形成の際、液滴(インク)を乾燥するために半導体発光素子から発光する光を適用する場合がある。光は、液滴の乾燥度合いに応じて光量が制御される。
特許文献1には、二つの電源のスイッチング信号の位相を逆、キャリアを同一にして、二つの電源を直列接続したときのリップルを抑制することが記載されている。
特許文献2には、PWM変調された制御信号を多重化することが記載されている。
特許文献3には、データをラッチすることでパルスを生成することが記載されている。
特開2003−047253号公報 特開2005−308828号公報 特許第2007−237529号公報
例えば、液滴吐出装置において、半導体発光素子から発光する光でインクを乾燥する際に、主走査方向に細分化してスイッチング制御すると、細分化に応じて制御元からスイッチング信号を出力するチャンネル数が増加する。
本発明は、制御元からスイッチング信号を出力するチャンネル数を、スイッチング制御数よりも軽減することができる半導体発光素子駆動回路、液滴吐出装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の発明は、複数のスイッチング信号を各々のオン期間が互いに重複しないように時分割で多重化することにより生成された多重化信号と、当該時分割の周期と同期した選択信号とを伝送する伝送手段と、前記伝送手段から伝送された前記多重化信号と前記選択信号とを用いて、前記複数のスイッチング信号の各々に復調し、復調したスイッチング信号の各々を、複数の半導体発光素子を個別に駆動する複数の電源部へ供給する供給手段と、を有する半導体発光素子駆動回路である。
請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記供給手段は、前記選択信号によって選択された期間以外はオフ信号で補間して、前記多重化信号を前記複数のスイッチング信号の各々に復調する。
請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記多重化信号と前記選択信号とを論理回路の入力端に入力させることによって、前記論理回路の出力端から前記多重化信号に重畳された複数のスイッチング信号の各々を抽出し、かつオフ信号を生成する。
請求項4に記載の発明は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記供給手段が、多重化信号から各スイッチング信号へ振り分けるアナログスイッチと、前記アナログスイッチの端子に設けられ、オフ信号を再生するためのプルダウン抵抗又はプルアップ抵抗と、を備える。
請求項5に記載の発明は、前記請求項1〜請求項4の何れか1項記載の発明において、前記電源部は、スイッチング信号を受信する受付部を備えるスイッチング素子と、前記スイッチング素子の出力端子に接続され、かつ前記半導体発光素子と並列関係にあるインダクタと、前記半導体発光素子に並列接続されたコンデンサと、前記スイッチング素子および半導体発光素子と直列関係にある電圧源を備え、半導体発光素子を駆動する駆動電圧とほぼ同等になるように前記電源部の出力電圧を設定して、かつ前記スイッチング信号のオン期間の最大幅を前記多重化信号の周期の50%未満としたときに、前記インダクタに電流が流れる期間が前記多重化信号の周期の100%未満となるように前記インダクタのインダクタンス値を設定する。
請求項6に記載の発明は、前記請求項5に記載の発明において、前記多重化信号に重畳する前記スイッチング信号のオン期間の最大幅の合計が、前記多重化信号の周期の100%未満となるように、多重化信号を生成する。
請求項7に記載の発明は、液滴を吐出することで記録用紙に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部での画像形成後の記録用紙の画像形成面と対峙された半導体発光素子を備え、当該半導体発光素子の発光時の熱量により液滴を乾燥させる乾燥部と、前記半導体発光素子の発光を制御する半導体発光素子駆動回路とを有し、前記半導体発光素子駆動回路が、複数のスイッチング信号を各々のオン期間が互いに重複しないように時分割で多重化することで生成された多重化信号と、当該時分割の周期と同期した選択信号とを伝送する伝送手段と、前記伝送手段から伝送された前記多重化信号と前記選択信号とを用いて、前記複数のスイッチング信号の各々に復調し、復調したスイッチング信号の各々を、複数の半導体発光素子を個別に駆動する複数の電源部へ供給する供給手段と、を備える液滴吐出装置である。
請求項1に記載の発明によれば、制御元からスイッチング信号を出力するチャンネル数を、スイッチング制御数よりも軽減することができる。
請求項2に記載の発明によれば、選択信号で選択された期間以外の信号レベルをオフ信号に特定することができる。
請求項3に記載の発明によれば、論理演算でスイッチング信号とオフ信号とを抽出することができる。
請求項4に記載の発明によれば、アナログスイッチの切り替えによって、スイッチング信号を抽出することができる。
請求項5に記載の発明によれば、スイッチング信号の周期の50%未満をオン期間とすることができる。
請求項6に記載の発明によれば、スイッチング信号のオン期間の最大幅の合計を、スイッチング信号の周期の100%未満とすることができる。
請求項7に記載の発明によれば、制御元からスイッチング信号を出力するチャンネル数を、スイッチング制御数よりも軽減することができる。
第1の実施の形態に係るインクジェット記録装置の主要構成部の一例を示す概略構成図である。 第1の実施の形態に係る液滴乾燥装置のレーザ光照射面の一例を示す図である。 半導体発光素子による記録用紙上の乾燥制御単位を示す平面図である。 第1の実施の形態に係り、制御部において実行される半導体発光素子駆動部及び液滴乾燥装置の乾燥制御機能を示すブロック図である。 第1の実施の形態に係る復調回路部の具体例(論理回路、二重化)及びその周辺の回路図である。 第1の実施の形態に係る多重化信号生成制御の流れを示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係るPWM信号復調制御の流れを示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係り、(A)はPWM信号を多重化した多重化信号を生成するときFPGA内の変調処理のタイミングチャート、(B)はPWM信号を抽出するときの復調回路部内の復調処理のタイミングチャートである。 第2の実施の形態に係る復調回路部の具体例(アナログマルチプレクサ、二重化)及びその周辺の回路図である。 第1の実施の形態の変形例1に係る復調回路部の具体例(論理回路、三重化)及びその周辺の回路図である。 第1の実施の形態の変形例1に係り、(A)はPWM信号を多重化した多重化信号を生成するときFPGA内の変調処理のタイミングチャート、(B)はPWM信号を抽出するときの復調回路部内の復調処理のタイミングチャートである。 第2の実施の形態の変形例2に係る復調回路部の具体例(アナログマルチプレクサ、三重化)及びその周辺の回路図である。 第2の実施の形態の変形例2に係り、(A)はPWM信号を多重化した多重化信号を生成するときFPGA内の変調処理のタイミングチャート、(B)はPWM信号を抽出するときの復調回路部内の復調処理のタイミングチャートである。
[第1の実施の形態]
(装置概略)
図1は、第1の実施形態に係るインクジェット記録装置12の主要構成部を示した概略構成図である。
インクジェット記録装置12は、例えば、2組の画像形成部20A及び20B、制御部22、記憶部30、給紙ロール80、排出ロール90、及び搬送ローラ100を備えている。
また、画像形成部20Aは、例えばヘッド駆動部40A、印字ヘッド50A、半導体発光素子駆動部60A、液滴乾燥装置70A、及び用紙速度検出センサ110Aを含む。
同様に、画像形成部20Bは、例えばヘッド駆動部40B、印字ヘッド50B、半導体発光素子駆動部60B、液滴乾燥装置70B、及び用紙速度検出センサ110Bを含む。
なお、以下では画像形成部20A及び画像形成部20B、並びに、画像形成部20A及び画像形成部20Bに含まれる共通の部材を区別する必要がない場合には、符号末尾の記号“A”及び記号“B”を省略して表す場合がある。
制御部22は、図示しない用紙搬送モータを駆動することで、例えば用紙搬送モータとギヤ等の機構を介して接続された搬送ローラ100の回転を制御する。給紙ロール80には、記録媒体として用紙搬送方向に長尺状の用紙Pが巻き付けられており、搬送ローラ100の回転に伴って用紙Pが用紙搬送方向に搬送される。
制御部22は、例えば、記憶部30に記憶された画像データを取得し、画像データに含まれる画像の画素毎の色情報に基づいて画像形成部20Aを制御することで、用紙Pの一方の画像形成面に画像データに対応した画像を形成する。
具体的には、制御部22は、ヘッド駆動部40Aを制御する。そして、ヘッド駆動部40Aは、制御部22から指示されたインク滴の吐出タイミングに従って、ヘッド駆動部40Aに接続された印字ヘッド50Aを駆動して、印字ヘッド50Aからインク滴を吐出させ、搬送される用紙Pの一方の画像形成面上に画像データに対応した画像を形成する。
なお、画像データに含まれる画像の画素毎の色情報は、画素の色を一意に示す情報を含む。第1の実施形態では、一例として、画像の画素毎の色情報がイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各々の濃度によって表されているものとするが、画像の色を一意に示す他の表現方法を用いてもよい。
印字ヘッド50Aは、Y色、M色、C色、及びK色の4色それぞれに対応した4つの印字ヘッド50AY、50AM、50AC、及び50AKを含み、印字ヘッド50Aから対応する色の液滴であるインク滴を吐出する。なお、印字ヘッド50Aにおいてインク滴を吐出するための駆動方法は特に限定されず、いわゆるサーマル方式や圧電方式等、公知のものが適用される。
半導体発光素子駆動部60Aには液滴乾燥装置70Aに含まれる半導体発光素子72(図2及び図3参照)の発光量をオン又はオフで制御するFET(Field Effect Transistor)等のスイッチング素子が含まれ、制御部22からの指示に基づいてスイッチング素子を駆動する(詳細後述)。本実施の形態に係る半導体発光素子72としては、例えば半導体レーザやLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)等特に制限なく用いられるが、本実施の形態では半導体レーザを用いている。なお、本実施の形態に係る半導体レーザとしては、端面発光型半導体レーザ、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser:面発光型半導体レーザ)等、特に限定されずに用いられる。また、半導体レーザを用いる場合の波長帯は、インク滴に効率よく吸収されるように選ばれる。
そして、制御部22は半導体発光素子駆動部60Aを制御することで、液滴乾燥装置70Aから用紙Pの一方の画像形成面に向けてレーザ光を照射させ、当該レーザ光の照射光量(投入熱量)により、用紙Pに形成された画像のインク滴を乾燥させて、用紙Pへの画像の定着を図る。また、制御部22は、画像情報に基づき、例えば半導体発光素子72の駆動電流の時間平均を制御してレーザ照射のオン/オフ制御を行う。なお、駆動電流の時間平均の大小を制御して半導体発光素子72の光出力を調整する場合もある。
その後、用紙Pは、搬送ローラ100の回転に伴って画像形成部20Bと対向する位置に搬送される。この際、用紙Pは、画像形成部20Aによって画像が形成された画像形成面とは異なる他方の画像形成面が画像形成部20Bと向き合うように搬送される。
制御部22は、前述した画像形成部20Aに対する制御と同様の制御を画像形成部20Bに対しても実行することで、用紙Pの他方の画像形成面に画像データに対応した画像を形成する。
そして、用紙Pは、搬送ローラ100の回転に伴って排出ロール90まで搬送され、排出ロール90に巻き取られる。
用紙速度検出センサ110は、例えば用紙Pの画像形成面と対向する位置に配置され、用紙Pの用紙搬送方向における搬送速度を検出して制御部22へ通知する。
制御部22は、用紙速度検出センサ110から取得した用紙Pの搬送速度を用いて、用紙Pに吐出されたインク滴が液滴乾燥装置70のレーザ照射領域に搬送されるタイミングで液滴乾燥装置70から用紙Pへレーザ光を照射するように、半導体発光素子駆動部60を駆動するタイミングを制御する
用紙速度検出センサ110において用紙Pの搬送速度を検出するための検出方法は特に限定されず、公知のものが適用される。
また、インクには水性インク、溶媒が蒸発するインクである油性インク、紫外線硬化型インク等が存在するが、第1の実施形態では水性インクを使用するものとする。第1の実施形態において、単に「インク」又は「インク滴」とある場合は、「水性インク」又は「水性インク滴」を意味するものとする。
(液滴乾燥装置)
図2を参照して、本実施の形態に係る図1に示す液滴乾燥装置70について説明する。図2は、液滴乾燥装置70(図1参照)の光照射面の一例を示した図である。なお、液滴乾燥装置70の光照射面とは、用紙Pの画像形成面と対向する面をいう。
図2に示すように、液滴乾燥装置70の光照射面には、用紙搬送方向及び用紙搬送方向と直交(交差)する方向である用紙幅方向に、複数の半導体発光素子72が格子状に配置され、熱的に結合している。図2に示した液滴乾燥装置70の光照射面に配置される半導体発光素子72の数及び配置形状は一例であり、これに限定されない。
また、本実施の形態では、半導体発光素子駆動部60A、60B(図1参照、以下、半導体発光素子駆動部60A及び60Bを総称する場合は、「半導体発光素子駆動部60」という)により光量を制御する単位を、複数の半導体発光素子72が用紙幅方向に配列された半導体発光素子ブロック(半導体発光素子群)74としている。
むろん、これに限定されず、半導体発光素子72の単位で光量を制御してもよい。また、半導体発光素子ブロック74における複数の半導体発光素子72の配列方向は用紙幅方向に限られず、用紙搬送方向としてもよいし、用紙幅方向と用紙搬送方向両方に配列してもよい。
乾燥に必要なトータルの発光量を確保するために、図2に示すように、半導体発光素子アレイ76は、用紙幅方向に半導体発光素子72が配列された半導体発光素子ブロック74を、用紙搬送方向に複数配列して構成してもよい。なお、図2では、1個で用紙幅方向の全域をカバーする半導体発光素子ブロック74とした形態を例示しているが、これに限られず、複数の半導体発光素子ブロック74を直列に配列して、用紙幅方向の全域をカバーするようにしてもよい。画像情報に伴うインクの塗布量に応じ、半導体発光素子72あるいは複数の半導体発光素子ブロック74の発光量を制御することにより、効率良く乾燥でき、消費エネルギーを抑制できる。
図1に示される如く、液滴乾燥装置70は、画像が形成され、搬送されてくる用紙Pに向けて発光することで、照射光による発熱量(投入熱量)を用いてインクを乾燥させる。この際、制御部22は、例えば、画像形成時の画像情報に基づくインク吐出量に応じて半導体発光素子ブロック74の発光量を演算し、基本的にこの設定された発光量が照射されるように半導体発光素子駆動部60を制御する。その結果、インク吐出量に適合した発熱量で乾燥処理が実行される。
ここで、上述のようなインクジェットプリントヘッド(印字ヘッド50)を使った連帳機では、エネルギー消費の低減を主目的とし、印字された領域を中心に必要な時だけ液滴乾燥装置から間欠的に乾燥エネルギーを投入する方法が検討されている。以下、制御部22からの指示により、液滴乾燥装置から間欠的に乾燥エネルギーを投入することを、「オンデマンド照射」という場合がある。
インクの乾燥に半導体レーザを用いる場合、特に紙送り速度が高速な連帳機で単位面積当たり必要な乾燥エネルギーをレーザ光で供給するには、用紙幅方向に半導体レーザを並べて、それぞれの半導体レーザをインクの吐出量に応じたパワーで、インク吐出領域に応じて、オンオフ制御する必要がある。
第1の実施の形態では、図3に示される如く、400個の半導体発光素子ブロック74が用紙Pの幅寸法は500mmと想定して当該用紙幅方向に、1.25mmピッチで配列されている(1.25×400=500)。また、半導体発光素子ブロック74は、用紙搬送方向の長さが20mmであり、1個の半導体発光素子ブロック74の中で直列に接続された複数の半導体発光素子72による発熱量の総和で、目的のインク滴を乾燥する。なお、本実施の形態では、用紙搬送方向に半導体発光素子ブロック74が1個の構成としたが、上述のように、乾燥に必要なトータルの発光量を確保するために、半導体発光素子ブロック74は、用紙搬送方向に複数配列して構成してもよい。
ここで、液滴乾燥装置70によるインク滴を乾燥する乾燥制御単位は、用紙幅方向が1.25mm、用紙搬送方向が1.89mmとされている。なお、半導体発光素子ブロック74の数(400個)、配列ピッチ(1.25mm)及び乾燥制御単位(1.25mm×1.89mm)等、提示した数値は一例であり、限定されるものではない
すなわち、少なくとも用紙幅方向においては、乾燥制御単位のピッチで独立した半導体発光素子ブロック74での乾燥が可能であり、個々にレーザ発光量を設定する。
なお、用紙搬送方向においては、半導体発光素子ブロック74の長さ(20mm)が、乾燥制御単位(1.89mm)を超えるため、用紙搬送方向に並ぶ複数の乾燥制御単位の内、最も発熱量が要求される乾燥制御単位に照準を合わせて、レーザ発光量を決定すればよい。
(乾燥制御)
図4は、制御部22及び、当該制御部22及び半導体発光素子駆動部60において実行される液滴乾燥装置70による乾燥制御機能を示すブロック図である。なお、図4は、乾燥制御に特化した機能をブロック化したものであり、制御部22及び半導体発光素子駆動部60のハード構成を限定するものではない。
制御部22には、前述した400個の半導体発光素子ブロック74を独立して制御するための信号(レーザパワーを特定するPWM信号)を発生させるためのチャンネル数に見合う、プログラミング可能な集積回路を備えている。第1の実施の形態では、伝送手段の一例である集積回路として、FPGA200(Field Programmable Gate Array)が適用されている。
ここで、乾燥制御のための半導体発光素子ブロック74によるレーザパワーの設定は、単純計算では、各色(CMYK)におけるインク吐出量に応じた計算が必要であるため、1600(=400×4)のチャンネル数が必要となる。
そこで、第1の実施の形態では、レーザパワーを特定する信号をPWM信号とし、半導体発光素子ブロック74の光出力の平均値が最大となるときのPWM信号のオン期間がその信号周期の50%未満となるように、半導体発光素子駆動部60におけるスイッチングパルスの周期、インダクタンス値、及び電源電圧を設定し、PWM信号のオフ期間を他の半導体発光素子ブロック74のPWM信号に適用するようにした。
第1の実施の形態では、半導体発光素子ブロック74の光出力の平均値が最大となるときのPWM信号のオン期間がその信号周期の50%未満としており、単一のPWM信号に、2種類のレーザパワーを特定する信号を重畳した。
図4に示される如く、FPGA200は、設定部202、変換部204及び出力部206を備える。
設定部202は、画像データ取込部208によって、例えば記憶部30(図1参照)に記憶された画像データ、又は図示しない通信回線網を介して外部から取得した画像データを取り込み、レーザパワー設定部210へ送出する。
レーザパワー設定部210には、インク量−レーザパワー換算テーブルメモリ212が接続されている。レーザパワー設定部210では、インク量−レーザパワー換算テーブルメモリ212により、画像データに応じたインク量を乾燥するために必要なレーザパワーを設定する。
レーザパワー設定部210は、設定したレーザパワーの情報を変換部204のPWM信号換算部214へ送出する。
PWM信号換算部214は、レーザパワーをPWM信号に変換する。このとき、第1の実施の形態では、多重化の設定を「二重化」としており、レーザパワーの最大値が、パルス幅50%未満となるように換算する。
例えば、半導体発光素子72を発光させる入力電圧Vin及び出力電圧Voutは、インダクタンス電流Iに依存する(Vin=L×dI/dt、Vout=L×dI/dt)。
入力電圧Vinと出力電圧Voutとの関係をVin≒Voutとした場合、スイッチングのオン時間を半周期以内(デューティ50%未満)にして、オフ時に電流が0に戻らなくなることを回避する。
言い換えれば、パルス幅の1/2ずつがオン期間とオフ期間になり、データが変化せず固定となるオフ期間に、別のデータを重畳させることが可能となる。
PWM信号換算部214は、PWM信号グルーピング部216及び選択信号生成部218に接続されている。
PWM信号グルーピング部216では、単一の多重化信号に重畳するPWM信号をグループ化し、多重化信号生成部220へ送出する。
また、選択信号生成部218は、多重化する数以上の区別が可能なビット数の選択信号を生成する。
第1の実施の形態では、二重化するために数は2となり、1ビットの信号が生成される。すなわち、レーザパワーを示すPWM信号と同一の周期でデューティ50%となる信号が選択信号として生成される。
多重化信号生成部220は、出力部206の多重化信号出力部222に接続されている。多重化信号生成部220は、生成した多重化信号を多重化信号出力部222へ送出する。
また、選択信号生成部218は、前記多重化信号生成部220及び出力部206の選択信号出力部224に接続されている。選択信号生成部218は、生成した選択信号を多重化信号生成部220及び選択信号出力部224へ送出する。
出力部206は、出力端子群226を備えている。出力端子群226は、選択信号出力部224からの単一の信号線が接続される端子(チャンネル)と、多重化信号出力部222からの複数の信号線が接続される複数の端子(チャンネル)とを備える。
このとき、多重化信号には、2種類のPWM信号が重畳されているため、FPGA202の出力端子群226の多重化信号出力用チャンネル数の2倍のPWM信号を同時に出力することが可能となっている。
出力端子群226から選択信号及び多重化信号を出力するための信号線は、それぞれ半導体発光素子駆動部60に接続されている。
半導体発光素子駆動部60は、前述した半導体発光素子ブロック74の数に応じた数の供給手段の一例としての復調回路部228と電源回路部230とを備える。
各復調回路228には、半導体発光素子駆動部60側で生成されるオフ信号を伝搬する信号線が分岐されて接続されている。オフ信号は、復調回路部228で復調するときのベースとなる信号(0レベル信号)となる。なお、オフ信号は必ずしも半導体発光素子駆動部60から伝播されずに、復調回路部228内部で生成させる構成もあり得る。
また、第1の実施の形態では、各復調回路部228には、選択信号を出力する信号線226Aが分岐されて接続されている。
さらに、第1の実施の形態では、2個の復調回路部228が組(グループ)となっており、1本の多重化信号を出力する信号線226Bが、組となった2個の復調回路部228のそれぞれに接続されている。
復調回路部228では、多重化信号に重畳されたPWM信号を抽出し、電源回路部230へ送出する。電源回路部230では、液滴乾燥装置70に設けられた個々の半導体発光素子ブロック74を発光させるための駆動電流をPWM信号に基づいて生成し、個々の半導体発光素子ブロック74の発光を制御する。
また、半導体発光素子ブロック74を駆動するときの駆動電圧および駆動電流を測定して、それらの値から発光量を算出する手段や、発光量を直接測定する手段を用いて得られた実際の発光量をレーザパワー設定部の設定にフィードバックする手段を備えれば、より正確な発光量を照射することができ、乾燥むら等を抑制できる。
図5に示される如く、第1の実施の形態に係る復調回路部228は、AND回路232A及びAND回路232Bが組となった、複数の段の論理回路部を備えている。
AND回路232Aの一方の入力端には、出力端子群226(図4参照)から選択信号を出力する信号線226Aが直接接続されている。また、AND回路232Bの一方の入力端には、出力端子群226(図4参照)から選択信号が反転回路236を介して接続されている。
すなわち、AND回路232Aの一方の入力端には、選択信号のHi電位(以降、H信号)とLo電位(以降、L信号)はそのまま入力され、また、AND回路232Bの一方の入力端には、選択信号のH信号とL信号がそれぞれ、L信号とH信号に反転されて入力される。
また、初段のAND回路232A及びAND回路232Bのそれぞれの他方の入力端には、出力端子群226(図4参照)から同一の多重化信号(PWM信号1、2を含む)を出力する信号線226Bが分岐されて接続されている。
次段のAND回路232A及びAND回路232Bのそれぞれの他方の入力端には、出力端子群226(図4参照)から同一の多重化信号(PWM信号3、4を含む)を出力する信号線226Bが分岐されて接続されている。
同様に、最終段のAND回路232A及びAND回路232Bのそれぞれの他方の入力端には、出力端子群226(図4参照)から同一の多重化信号(PWM信号N−1、Nを含む)を出力する信号線226Bが分岐されて接続されている(Nは半導体発光素子ブロック数に相当)。
復調回路部228における、各段のAND回路232Aでは、2つの入力端の両方ともH信号の場合は出力端からH信号が出力され、それ以外の組み合わせの場合はL信号が出力される。AND回路232Bの出力も同様である。
各段のAND回路232A及びAND回路232Bは、それぞれスイッチング部としてのMOSFET240(例えば、nMOS)のゲートGに接続されている。本実施の形態では、論理回路のHi電位を、MOSFET240がターンオンするのに必要なゲート電位とすることで、論理回路で直接MOSFET240を駆動できるようにしている。また、MOSFET240のドレインDは、他方の端部が接地されたインダクタ244に接続され、ソースSは他方の端部が接地された電圧源234に接続されている。本実施の形態では、MOSFET240、電圧源234、インダクタ244をまとめて電源回路部230と総称する。
また、MOSFET240とインダクタ244との間には、逆流防止用ダイオード242を介して半導体発光素子ブロック74が接続され、半導体発光素子ブロック74と平滑コンデンサ246は並列に接続されている。
MOSFET240がオン状態(ゲートGにH信号が入力されるとき)のときに電圧源234からインダクタ244にエネルギーが投入され、その後にMOSFET240がオフ状態(ゲートGにL信号が入力されるとき)になると、そのエネルギーが半導体発光素子72に投入され、半導体発光素子72を発光させる。
以下に、第1の実施の形態の作用を説明する。
まず、制御部22に設けられたFPGA200で実行される多重化信号生成制御を、図6に示す多重化信号生成制御ルーチンを示すフローチャート、及び、図8(A)に示す多重化信号生成タイミングチャートに従い説明する。なお、多重化信号生成処理を変調処理という場合がある。
図6に示される如く、ステップ300では、画像形成指示があると、記憶部30(図1参照)又は図示しない通信回線網を介して外部から画像データ取込部208に画像データを取り込み、次いでステップ302へ移行して、インク量−レーザパワー換算テーブルメモリ212より、インク量−レーザパワー換算テーブルを読み出す。
次のステップ304では、ステップ300で取り込んだ画像データを、レーザパワー設定部210にて、図3に示す乾燥制御単位に区画して、当該乾燥制御単位毎に、ステップ302で読み出したインク量−レーザパワー換算テーブルに基づいて、レーザパワーを設定し、二次元プロファイルを作成する。
次のステップ306では、PWM信号換算部214にて、作成したレーザパワーをPWM信号に換算する。
PWM信号に換算するとき、第1の実施の形態では、半導体発光素子駆動部60におけるスイッチングパルスの周期、インダクタンス値、及び電源電圧を調整することで、半導体発光素子ブロック74の光出力の平均値が最大となるときのPWM信号のオン期間が、PWM信号の周期の50%未満となるようにした。この結果、PWM信号のオフ期間は、他の半導体発光素子ブロック74のPWM信号に適用可能となる。
ステップ308では、PWM信号グルーピング部216にて、PWM信号のオン期間とオフ期間のそれぞれにレーザパワーを特定するための2個のPWM信号(第1PWM信号及び第2PWM信号)をグループ化する(図8(A)参照)。
次のステップ310では、選択信号生成部218にて、選択信号を生成する。選択信号は、ステップ308でグルーピングされたPWM信号の個数に依存して、ビット信号の組み合わせで選択し得る信号である。第1の実施の形態では、2種類のPWM信号を選択可能であればよいので、1ビット(L信号又はH信号)の選択信号が生成される(図8(A)参照)。また、選択信号は、すべてのPWM信号と同一の周期でデューティ50%となる信号として出力され、ステップ312へ移行する。
ステップ312では、多重化信号生成部220にて、選択信号のH信号時期かL信号時期かが判断され、H信号時期であれば、ステップ314へ移行して、グルーピングした第1PWM信号の同時期の信号の部分を選択し多重化信号として生成し、ステップ318に移行する。また、L信号時期であれば、ステップ316へ移行して、グルーピングした第2PWM信号の同時期の信号の部分を選択して多重化信号として生成し、ステップ318へ移行する。ここで、ステップ312〜ステップ318は、PWM信号のグループの初段から最終段までのすべてにおいて、同時期、もしくは順次に行われる。
ステップ318では、生成された多重化信号および選択信号をそれぞれ、多重化信号出力部222および選択信号出力部224にて半導体発光素子駆動部60に出力し、ステップ320に移行する。
ステップ320では、グルーピングした全段の半導体発光素子ブロック74に対するPWM信号に対して重畳処理が終了したか(多重化信号の生成が終了したか)否かが判断され、否定判定された場合は、ステップ314へ戻り、これまでに生成した多重化信号のあとに続けて多重化信号生成を実行する。
また、ステップ320で肯定判定された場合は、このルーチンは終了する。
次に、半導体発光素子駆動部60で実行されるPWM信号抽出制御を、図7に示す多重化信号から半導体発光素子ブロック74毎のPWM信号(MOSFET240のスイッチング信号)を抽出するためのPWM信号抽出制御ルーチンを示すフローチャート、及び図8(B)に示すPWM信号抽出タイミングチャートに従い説明する。なお、PWM信号抽出制御を復調処理という場合がある。
図7に示される如く、ステップ350では、制御部22(FPGA200)から選択信号と多重化信号とを受信したか否かが判断され、否定判定された場合は、このルーチンは終了する。また、ステップ350で肯定判定されると(選択信号と多重化信号とを受信すると)、ステップ352へ移行する。
ステップ352では、復調回路部228にて、選択信号がH信号時期かL信号時期のいずれであるか判断される。図5に示すように、第1の実施の形態に係る復調回路部228では、復調回路部228はそれぞれ2つずつに組になっており、2つのうち一方(以降、第1復調回路部)には選択信号がそのまま入力され、他方(以降、第2復調回路部)には反転して入力される。
すなわち、選択信号としてH信号が入力された場合、ステップ354に移行し、第1復調回路部ではH信号時期と判定され、第1PWM信号として多重化信号の同時期の信号の部分が設定される。また、第2復調回路部ではL信号時期と判定され、第2PWM信号として補間信号が設定される。ここで特に、補間信号はMOSFET240をオフ状態にするオフ信号とする。
逆に、選択信号としてL信号が入力された場合、ステップ356に移行し、第1復調回路部ではL信号時期と判定され、第1PWM信号としてオフ信号が設定される。また、第2復調回路部ではH信号時期と判定され、第2PWM信号として多重化信号の同時期の信号の部分が設定される。ステップ354又はステップ256の処理が完了すると、ステップ358に移行する。
ここで、ステップ352〜ステップ356は、復調回路部228のグループの初段から最終段までのすべてにおいて、同時期、もしくは順次に行われる。
ステップ358では、設定された第1PWM信号と第2PWM信号が復調回路部228から電源回路部230に出力される。
ステップ360では、全ての多重化信号に対する抽出が終了したか否かが判断され、否定判定された場合は、ステップ352へ戻り、これまでに生成したPWM信号のあとに続けて信号の生成を繰り返す。
また、ステップ360で肯定判定された場合は、このルーチンは終了する。
[第2の実施の形態]
以下に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同一構成部分については、図示を省略する、或いは、同一の符号を付して構成の説明を省略する。
第2の実施の形態の特徴は、多重化信号からPWM信号を抽出する回路として、アナログマルチプレクサ回路を適用した点にある。
図9に示される如く、第2の実施の形態に係る復調回路部228は、複数の段のアナログマルチプレクサ250を備えている。第2の実施の形態に適用されるアナログマルチプレクサ250は、2接点切替え型の切替部252を有している。なお、図9では、切替部252の切替え機能を見易くするために、コモン端子A、第1接点B及び第2接点Cを有する切替スイッチとして図示した。
アナログマルチプレクサ250は、切替部252の接点の切替えを制御するための切替信号入力端254を備えている。
全ての段のそれぞれのアナログマルチプレクサ250の切替信号入力端254には、出力端子群226(図4参照)から選択信号を出力する信号線226Aが、分岐されて接続されている。
また、各段のアナログマルチプレクサ250の切替部252の入力端(図9では切替スイッチとして図示したコモン端子A)には、出力端子群226(図4参照)から、それぞれ異なる多重化信号を出力する信号線226Bが接続されている。
さらに、各段のアナログマルチプレクサ250の切替部252の出力端(図9では、第1接点B及び第2接点C)は、それぞれバッファ256A、256B(直列接続された2個の反転回路)を介して、MOSFET240のゲートGに接続されている。
また、第1接点B及び第2接点Cとバッファ256A、256Bとの間には、一端がMOSFET240のS端子と同電位(電圧源234のマイナス電位)となるように接続されたプルダウン抵抗258A、258Bの他端が接続されている。このプルダウン抵抗258A、258Bは、オフ信号生成用として機能する。なお、選択信号および多重化信号のLo電位(L信号)は電圧源234のマイナス電位と同電位として、Hi電位(H信号)はアナログマルチプレクサ250およびバッファ256A,256Bを動作させるために必要な電位とする。例えば、電圧源のマイナス電位が−48Vで、マルチプレクサ250およびバッファ256A,256Bの動作に電圧5Vが必要な場合、L信号は−48V、H信号は−43Vとなる。
ここで、第2の実施の形態のアナログマルチプレクサ250では、選択信号に基づいて、切替部252の第1接点Bと第2接点Cとに切り替わり、多重化信号に重畳された第1PWM信号と第2PWM信号とを、それぞれ異なる半導体発光素子ブロック74へ送出する。
なお、アナログマルチプレクサ250の場合、オン抵抗が高い場合には、MOSFET240のゲートGの容量が大きいため、遷移時間を最少にして損失を最小化するために、バッファ256A、256Bを用いることが好ましい。
また、バッファ256A、256Bは、シュミット入力タイプを用いてアナログスイッチの抵抗によって波形がなまった場合でも波形整形して、MOSFET240のゲートGの駆動時の遷移時間を最少にして損失を最小化する。
また、オフ信号は、アナログマルチプレクサ250の出力端に設けられたプルダウン抵抗258A、258Bで発生させている。
切替部252の切り替え動作時に、出力がHレベルのまま、オフ状態(ハイインピーダンス)に切り替えると、切替部252の抵抗値によっては、出力がHレベルを維持してしまいLレベルにならない場合がある。この場合、出力がLレベルになった以降に切り替えるようにすることで問題を回避することができる。
なお、プルダウン抵抗に代えて、プルアップ抵抗を用いてもよい。この場合は、バッファ256A、256Bを反転回路に置き換える必要がある。また、多重化信号を負論理とする必要がある。つまり、多重化信号を生成するためのPWM信号のH信号とL信号とを反転させる必要がある。また、プルアップ抵抗に接続する電位は反転回路がHレベルを出力するために必要な電位となる。
(変形例1)
図10及び図11に、第1の実施の形態の変形例(変形例1)を示す。
変形例1は、多重信号として、図11(A)に示すように、3個のPWM信号(第1PWM信号〜第3PWM信号)を重畳させた例である。重畳数が3個であるため、選択信号は2ビットとなる。すなわち、相互に周期の異なる選択信号0、選択信号1が適用される。
すなわち、以下の期間で第1PWM信号〜第3のPWM信号を重畳させる。
(期間1)選択信号0のHレベル期間、かつ選択信号1のHレベル期間で、第1PWM信号を重畳させる。
(期間2)選択信号0のLレベル期間、かつ選択信号1のHレベル期間で、第2PWM信号を重畳させる。
(期間3)選択信号0のHレベル期間、かつ選択信号1のLレベル期間で、第3PWM信号を重畳させる。
図10に示される如く、第1の実施の形態の変形例(変形例1)における復調回路部228は、各半導体発光素子ブロック74に対して、異なる期間にHレベル信号を出力させるための選択信号用AND回路262A〜262Cと、単一の多重化信号が分岐されて入力され、異なる期間のPWM信号を出力させるための多重化信号用AND回路264A〜264Cとを備える。
第1PWM信号を抽出するための選択信号用AND回路262Aは、2種類の選択信号0及び選択信号1が直接入力端に入力される。
第2PWM信号を抽出するための選択信号用AND回路262Bは、選択信号0が反転回路266を介して、並びに選択信号1が直接入力端に入力される。
第3PWM信号を抽出するための選択信号用AND回路262Cは、選択信号0が直接、並びに選択信号1が反転回路268を介して入力端に入力される。
これにより、図11(B)に示される如く、選択信号0及び選択信号1によって抽出された第1PWM信号〜第3PWM信号が、それぞれ異なる半導体発光素子ブロック74を発光させるためのMOSFET240へ送出される。
(変形例2)
図12及び図13に、第2の実施の形態の変形例(変形例2)を示す。
変形例2は、多重信号として、図13(A)に示すように、3個のPWM信号(第1PWM信号〜第3PWM信号)を重畳させた例である。重畳数が3個であるため、選択信号は2ビットとなる。すなわち、相互に周期の異なる選択信号0、選択信号1が適用される(選択信号1の周期は、選択信号0の周期の2倍)。
すなわち、以下の期間で第1PWM信号〜第3のPWM信号を重畳させる。
(期間1)選択信号0のHレベル期間、かつ選択信号1のHレベル期間で、第1PWM信号を重畳させる。
(期間2)選択信号0のLレベル期間、かつ選択信号1のHレベル期間で、第2PWM信号を重畳させる。
(期間3)選択信号0のHレベル期間、かつ選択信号1のLレベル期間で、第3PWM信号を重畳させる。
図12に示される如く、第2の実施の形態の変形例(変形例2)に係る復調回路部228は、複数の段のアナログマルチプレクサ270を備えている。変形例2に適用されるアナログマルチプレクサ270は、3接点切替え型の切替部272を有している。なお、図12では、切替部272の切替え機能を見易くするために、コモン端子A、第1接点B、第2接点C、及び第3接点Dを有する切替スイッチとして図示した。
アナログマルチプレクサ270は、切替部272の接点の切替えを制御するための切替信号入力端274を備えている。
全ての段のそれぞれのアナログマルチプレクサ270の切替信号入力端274には、出力端子群226(図4参照)から選択信号0及び選択信号1を出力する信号線226A0、226A1が、それぞれ分岐されて接続されている。
また、各段のアナログマルチプレクサ270の切替部272の入力端(図12では切替スイッチとして図示したコモン端子A)には、出力端子群226(図4参照)から、それぞれ異なる多重化信号を出力する信号線226Bが接続されている。
さらに、各段のアナログマルチプレクサ270の切替部272の出力端(図9では、第1接点B、第2接点C及び第3接点D)は、それぞれ直列接続されたバッファ276A、276B及びバッファ276C(2個の反転回路)を介して、MOSFET240のゲートGに接続されている。また、第1接点B、第2接点C及び第3接点Dとバッファ276A、276及び276Cとの間には、一端がMOSFET240のS端子と同電位(電圧源234のマイナス電位)となるように接続された、プルダウン抵抗278A、278B及び278Cの他端が接続されている。このプルダウン抵抗278A、278B及び278Cは、オフ信号生成用として機能する。
ここで、第2の実施の形態のアナログマルチプレクサ270では、選択信号0及び選択信号1の組み合わせに基づいて、切替部272の第1接点B、第2接点C及び第3接点Dの何れかに切り替わり、多重化信号に重畳された第1PWM信号、第2PWM信号及び第3PWM信号を、それぞれ異なる半導体発光素子ブロック74へ送出する。
なお、第1の実施の形態(変形例1を含む)及び第2の実施の形態(変形例2を含む)において、多重化信号の例として、PWM信号の重畳数を2又は3としたが、多重化信号に重畳するPWM信号のオン期間の最大幅の合計が、多重化信号の周期の100%未満となるように、多重化信号を生成すればよい。
また、インクジェット記録装置12において、用紙Pの上に吐出されたインクの乾燥を目的にしているが、インクに含まれる水分の乾燥のためだけでなく、光反応によるインクの固化にも適用できる。また、用紙Pの上に吐出されたインクに含まれる水分を減少させることで、インクのにじみ防止などの画質改善を目的としたレーザ照射装置にも適用することが可能である。
さらに、第1の実施の形態(変形例1を含む)及び第2の実施の形態(変形例2を含む)に係るインクジェット記録装置12では、2組の画像形成部20A及び20Bを直列に配列し、画像形成部20Aと画像形成部20Bとの間で用紙Pを反転させることで、用紙Pの表裏面に印刷することを可能としたが、片面のみを印刷するインクジェットプリンタであってもよい。また、用紙Pがロール紙である必要はなく、カット紙であってもよい。
以上説明したように、第1の実施の形態及び第2の実施の形態(それぞれ変形例を含む)によれば、制御元からスイッチング信号を出力するチャンネル数を、スイッチング制御数よりも軽減される。
選択信号で選択された期間以外の信号レベルをオフ信号に特定することで、供給手段を構成する回路が簡便となる。
論理演算でスイッチング信号とオフ信号とを抽出することで、電源部をMOSFETなどからなる簡便な回路構成となる。
アナログスイッチの切り替えによって、スイッチング信号を抽出することで、少ない汎用ロジックICで供給手段の構成となり、また、オフ信号を再生するためのプルダウン抵抗又はプルアップ抵抗を備えることで、電源部の誤動作が回避される。
スイッチング信号の周期の50%未満をオン期間とすることで、2つのスイッチング信号を二重化する際に、時間ロスなく効率的に多重化される。
スイッチング信号のオン期間の最大幅の合計を、スイッチング信号の周期の100%未満とすることで、複数のスイッチング信号を多重化する際に、時間ロスなく効率的に多重化される。
制御元からスイッチング信号を出力するチャンネル数を、スイッチング制御数よりも軽減される。
P 用紙
12 インクジェット記録装置
20A、230B 画像形成部
22 制御部
30 記憶部
40A、40B ヘッド駆動部
50A、50B 印字ヘッド
50AY、50AM、50AC、及び50AK 印字ヘッド
50BY、50BM、50BC、及び50BK 印字ヘッド
60A、60B 半導体発光素子駆動部
70A、70B 液滴乾燥装置
72 半導体発光素子
74 半導体発光素子ブロック
80 給紙ロール
90 排出ロール
100 搬送ローラ
110A、110B 用紙速度検出センサ
200 FPGA
202 設定部
204 変換部
206 出力部
208 画像データ取込部
210 レーザパワー設定部
212 インク量−レーザパワー換算テーブルメモリ
214 PWM信号換算部
216 PWM信号グルーピング部
218 選択信号生成部
220 多重化信号生成部
222 多重化信号出力部
224 選択信号出力部
226 出力端子群
228 復調回路部
230 電源回路部
226A 信号線
226B 信号線
232A、232B AND回路
234 論理回路部
236 反転回路
240 MOSFET
242 逆流防止用ダイオード
244 インダクタ
246 平滑コンデンサ

Claims (7)

  1. 複数のスイッチング信号を各々のオン期間が互いに重複しないように時分割で多重化することにより生成された多重化信号と、当該時分割の周期と同期した選択信号とを伝送する伝送手段と、
    前記伝送手段から伝送された前記多重化信号と前記選択信号とを用いて、前記複数のスイッチング信号の各々に復調し、復調したスイッチング信号の各々を、複数の半導体発光素子を個別に駆動する複数の電源部へ供給する供給手段と、
    を有する半導体発光素子駆動回路。
  2. 前記供給手段は、前記選択信号によって選択された期間以外はオフ信号で補間して、前記多重化信号を前記複数のスイッチング信号の各々に復調する請求項1記載の半導体発光素子駆動回路。
  3. 前記多重化信号と前記選択信号とを論理回路の入力端に入力させることによって、前記論理回路の出力端から前記多重化信号に重畳された複数のスイッチング信号の各々を抽出し、かつオフ信号を生成する請求項1又は請求項2記載の半導体発光素子駆動回路。
  4. 前記供給手段が、多重化信号から各スイッチング信号へ振り分けるアナログスイッチと、前記アナログスイッチの端子に設けられ、オフ信号を再生するためのプルダウン抵抗又はプルアップ抵抗と、を備える請求項1又は請求項2記載の半導体発光素子駆動回路。
  5. 前記電源部は、スイッチング信号を受信する受付部を備えるスイッチング素子と、前記スイッチング素子の出力端子に接続され、かつ前記半導体発光素子と並列関係にあるインダクタと、前記半導体発光素子に並列接続されたコンデンサと、前記スイッチング素子および半導体発光素子と直列関係にある電圧源を備え、半導体発光素子を駆動する駆動電圧とほぼ同等になるように前記電源部の出力電圧を設定して、かつ前記スイッチング信号のオン期間の最大幅を前記多重化信号の周期の50%未満としたときに、前記インダクタに電流が流れる期間が前記多重化信号の周期の100%未満となるように前記インダクタのインダクタンス値を設定する請求項1〜請求項4の何れか1項記載の半導体発光素子駆動回路。
  6. 前記多重化信号に重畳する前記スイッチング信号のオン期間の最大幅の合計が、前記多重化信号の周期の100%未満となるように、多重化信号を生成する請求項5記載の半導体発光素子駆動回路。
  7. 液滴を吐出することで記録用紙に画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部での画像形成後の記録用紙の画像形成面と対峙された半導体発光素子を備え、当該半導体発光素子の発光時の熱量により液滴を乾燥させる乾燥部と、
    前記半導体発光素子の発光を制御する半導体発光素子駆動回路とを有し、
    前記半導体発光素子駆動回路が、
    複数のスイッチング信号を各々のオン期間が互いに重複しないように時分割で多重化することで生成された多重化信号と、当該時分割の周期と同期した選択信号とを伝送する伝送手段と、
    前記伝送手段から伝送された前記多重化信号と前記選択信号とを用いて、前記複数のスイッチング信号の各々に復調し、復調したスイッチング信号の各々を、複数の半導体発光素子を個別に駆動する複数の電源部へ供給する供給手段と、
    を備える液滴吐出装置。
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