JP2018046091A - 表面実装機 - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンス性の低下を抑制しつつ実装ヘッドの破損を抑制すること。【解決手段】部品を保持及び開放する実装ヘッド24と、昇降部とを有するヘッドユニット14と、ヘッドユニットを水平方向に搬送するヘッド搬送部であって、X軸サーボモータ及びY軸サーボモータにブレーキをかけるダイナミックブレーキを有するヘッド搬送部と、実装ヘッド24の上下方向の位置を検出する検出部と、ヘッドユニット14の可動範囲においてヘッドユニット14より下に配されている構成部材と、制御部と、を備え、制御部は、少なくともX軸サーボモータ及びY軸サーボモータへの通電が遮断されていることを含む所定のブレーキオン条件が成立しているとき、実装ヘッド24の下端位置が、構成部材の上端位置より上に設定されているブレーキオン位置より高いか低いかを判断し、低いと判断したことを必要条件としてダイナミックブレーキをオンにする、表面実装機1。【選択図】図5

Description

本明細書で開示される技術は、表面実装機に関する。
従来、部品を保持及び開放する実装ヘッドが昇降可能に設けられているヘッドユニットと、モータを用いてヘッドユニットを水平方向に搬送するヘッド搬送部とを備える表面実装機において、モータが発生する逆起電力を消費することでモータにブレーキをかけるダイナミックブレーキを有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、特許文献1に記載の電子部品実装装置は安全制御装置がオフになるとダイナミックブレーキを作用させている。ただし、ダイナミックブレーキを作用させるとメンテナンスの際にXY軸機構を手動移動させ難くなってしまうので、当該電子部品実装装置ではモータ断路スイッチを操作することによってダイナミックブレーキ機能を無効にすることができるようになっている。
特開2009−200070号公報
ところで、図17に示すように、表面実装機のメンテナンスの一つとして、実装ヘッド101に着脱可能に取り付けられている吸着ノズル103の交換がある。具体的には、吸着ノズル103は詰まってしまったり変形してしまったりする場合があり、その場合に作業者が手作業で吸着ノズル103を交換することがある。一般に吸着ノズル103の交換では作業し易い位置まで作業者がヘッドユニット100を手で移動させ、ノズルシャフト102を手で下げて吸着ノズル103を交換している。
その場合、本来は吸着ノズル103の交換後に手を放すとばねによって実装ヘッド101が上に戻るが、図18に示すように何らかの引っ掛かりが生じて実装ヘッド101が上に戻らず、下がったままの状態になってしまうことがある。あるいは、経時変化などによってばねの付勢力が弱くなることによって実装ヘッド101が下がったままになってしまう可能性もある。その場合に、図18に示すように、実装ヘッド101が下がったままであることに気付かずに作業者がヘッドユニット100を移動させてしまう可能性がある。
その場合、ダイナミックブレーキがオフになっていると、ヘッドユニット100の移動速度が抑えられず、ヘッドユニット100の可動範囲においてヘッドユニット100より下に配されている構成部材104に実装ヘッド101が勢いよくぶつかって折れてしまう虞がある。すなわち実装ヘッド101が破損してしまう虞がある。
本明細書では、メンテナンス性の低下を抑制しつつ実装ヘッドの破損を抑制することができる技術を開示する。
本明細書で開示する表面実装機は、部品を保持及び開放する実装ヘッドと当該実装ヘッドを昇降させる昇降部とを有するヘッドユニットと、モータを用いて前記ヘッドユニットを水平方向に搬送するヘッド搬送部であって、前記モータにブレーキをかけるダイナミックブレーキを有するヘッド搬送部と、前記実装ヘッドの上下方向の位置を検出する検出部と、前記ヘッドユニットの可動範囲において前記ヘッドユニットより下に配されている構成部材と、制御部と、を備え、前記制御部は、少なくとも前記モータへの通電が遮断されていることを含む所定のブレーキオン条件が成立しているとき、前記実装ヘッドの下端位置が、前記構成部材の上端位置より上に設定されているブレーキオン位置より高いか低いかを判断し、低いと判断したことを必要条件として前記ダイナミックブレーキをオンにする。
一般にメンテナンスは少なくともモータへの通電が遮断されていることを含む所定のブレーキオン条件が成立しているときに行われる。上記の表面実装機によると、当該ブレーキオン条件が成立しているとき、低いと判断したことを必要条件としてダイナミックブレーキをオンにするので、実装ヘッドが下がっていることに気付かずに作業者がヘッドユニットを移動させてしまった場合はダイナミックブレーキによって移動速度が抑えられる。このため実装ヘッドが構成部材に勢いよくぶつかって破損してしまうことを抑制することができる。よって上記の表面実装機によると、メンテナンス性の低下を抑制しつつ実装ヘッドの破損を抑制することができる。
なお、上述した「低いと判断したことを必要条件としてダイナミックブレーキをオンにする」とは、低いと判断した場合は常にダイナミックブレーキをオンにする場合も含むし、低いと判断しただけではダイナミックブレーキをオンにせず、低いと判断したことに加えて更に別の条件が成立した場合にダイナミックブレーキをオンにする場合も含む。
また、前記制御部は、前記実装ヘッドの下端位置が、前記ブレーキオン位置より上に設定されているブレーキオフ位置より高い場合に前記ダイナミックブレーキをオフにしてもよい。
ブレーキオン位置とブレーキオフ位置とを同じにすることも可能であるが、そのようにすると実装ヘッドの下端位置がそれらの位置近傍にあるときに実装ヘッドの僅かな上下動によってダイナミックブレーキのオン/オフが繰り返され、リレーなどのダイナミックブレーキをオン/オフする機構の寿命が短くなってしまうことが懸念される。
上記の表面実装機によると、ダイナミックブレーキをオン/オフする系が、ブレーキオフ位置がブレーキオン位置より上に設定されているというヒステリシスを持つので、オン/オフが繰り返されてしまうことを抑制することができる。これにより、ダイナミックブレーキをオン/オフする機構の寿命が短くなってしまうことを抑制することができる。
また、当該表面実装機は上端位置が異なる複数の前記構成部材を備えており、前記ブレーキオン位置は複数の前記構成部材のうち上端位置が最も高い前記構成部材の上端位置より上に設定されていてもよい。
上記の表面実装機によると、実装ヘッドの破損を抑制することができる。
また、当該表面実装機は上端位置が異なる複数の前記構成部材を備えており、前記ブレーキオン位置は前記ヘッドユニットの可動範囲の場所毎にその場所の下に配されている前記構成部材の上端位置に応じて設定されていてもよい。
上記の表面実装機によると、場所によらず一律にブレーキオン位置が設定されている場合に比べ、実装ヘッドの破損を抑制しつつメンテナンス性の低下をより抑制することができる。
また、前記制御部は、前記実装ヘッドの下端位置が、前記実装ヘッドが位置している場所に設定されている前記ブレーキオン位置より高い場合であっても、前記実装ヘッドから水平方向の一定距離以内に上端位置が前記実装ヘッドの下端位置より高い前記構成部材がある場合は前記ダイナミックブレーキをオンにしてもよい。
実装ヘッドの下端位置が、実装ヘッドが位置している場所に設定されているブレーキオン位置より高い場合であっても、実装ヘッドから水平方向の一定距離以内に上端位置が実装ヘッドの下端位置より高い構成部材(すなわち実装ヘッドがぶつかる虞がある構成部材)がある場合はヘッドユニットが構成部材にぶつかってしまう虞がある。上記の表面実装機によると、実装ヘッドから水平方向の一定距離以内に上端位置が実装ヘッドの下端位置より高い構成部材がある場合はダイナミックブレーキをオンにするので、実装ヘッドの破損を抑制することができる。
また、前記ヘッドユニットと前記ヘッド搬送部とを複数組備え、前記ブレーキオン位置は、前記ヘッドユニット毎に、当該ヘッドユニットの可動範囲の下に配されている前記構成部材の上端位置に応じて設定されていてもよい。
上記の表面実装機によると、いずれのヘッドユニットにも同じブレーキオン位置が一律に適用される場合に比べ、メンテナンス性の低下をより抑制することができる。
また、前記実装ヘッドはシャフトと当該シャフトに着脱可能に取り付けられている部品保持部とを有し、前記部品保持部には長さの違いによって複数の種類があり、前記実装ヘッドには上下方向の位置を検出する基準となる基準点が設定されており、前記制御部は、前記検出部によって検出された前記基準点の上下方向の位置から、前記実装ヘッドに取り付けられている前記部品保持部の種類に応じた距離だけ下となる位置を前記実装ヘッドの下端位置と判断してもよい。
上記の表面実装機によると、いずれの種類の部品保持部が取り付けられている実装ヘッドについても構成部材にぶつかって破損してしまうことを抑制することができる。
また、前記制御部は、前記実装ヘッドの下端位置が前記ブレーキオン位置より低い場合に、前記ヘッドユニットが水平方向に一定距離以上移動すると警告を発してもよい。
上記の表面実装機によると、実装ヘッドが下がっていることに気付かずに作業者がヘッドユニットを移動させてしまった場合に、ヘッドユニットの移動を停止するよう作業者に促すことができる。これにより実装ヘッドの破損をより抑制することができる。
また、前記制御部は、前記実装ヘッドから水平方向の一定距離以内に上端位置が前記実装ヘッドの下端位置より高い前記構成部材がある場合は警告を発してもよい。
上記の表面実装機によると、実装ヘッドから水平方向の一定距離以内に上端位置が実装ヘッドの下端位置より高い構成部材(すなわち実装ヘッドがぶつかる虞がある構成部材)がある場合は、ヘッドユニットを移動させないよう作業者に促すことができる。これにより実装ヘッドの破損をより抑制することができる。
また、本明細書で開示する表面実装機は、部品を保持及び開放する実装ヘッドと、昇降部を用いて当該実装ヘッドを昇降させる昇降部とを有するヘッドユニットと、モータを用いて前記ヘッドユニットを水平方向に搬送するヘッド搬送部であって、前記モータにブレーキをかけるダイナミックブレーキを有するヘッド搬送部と、前記実装ヘッドの上下方向の位置を検出する検出部と、前記ヘッドユニットの可動範囲において前記ヘッドユニットより下に配されている構成部材と、制御部と、を備え、前記制御部は、少なくとも前記モータへの通電が遮断されていることを含む所定のブレーキオン条件が成立しているとき、前記実装ヘッドの下端位置が前記構成部材の上端位置より高いか低いかを判断し、低いと判断したことを必要条件として前記ダイナミックブレーキをオンにする。
上記の表面実装機によると、メンテナンス性の低下を抑制しつつ実装ヘッドの破損を抑制することができる。
また、前記制御部は、前記実装ヘッドの下端位置が、前記構成部材の上端位置より上に設定されているブレーキオフ位置より高い場合に前記ダイナミックブレーキをオフにしてもよい。
上記の表面実装機によると、ダイナミックブレーキをオン/オフする機構の寿命が短くなってしまうことを抑制することができる。
また、前記制御部は、前記実装ヘッドから水平方向の一定距離以内に上端位置が前記実装ヘッドの下端位置より高い前記構成部材がある場合に前記ダイナミックブレーキをオンにしてもよい。
上記の表面実装機によると、実装ヘッドの下端位置が構成部材の上端位置より低い場合であっても、実装ヘッドから水平方向の一定距離以内に上端位置が実装ヘッドの下端位置より高い構成部材がない場合はダイナミックブレーキをオンにしないので、メンテナンス性の低下をより抑制することができる。
本明細書で開示される技術によれば、メンテナンス性の低下を抑制しつつ実装ヘッドの破損を抑制することができる。
実施形態1に係る表面実装機の上面図 実装ヘッド及びヘッド搬送部を前側から見た側面図 表面実装機の電気的構成を示すブロック図 サーボボードの回路図 表面実装機を左側から見た模式図 Z軸周期処理のフローチャート ブレーキ要求フラグの模式図 Z軸位置チェック処理のフローチャート 実装ヘッドの下端位置の判断を説明するための模式図 X軸周期処理のフローチャート 警告表示処理のフローチャート 実施形態2に係る表面実装機を左側から見た模式図 実施形態3に係る表面実装機の上面図 2つのヘッドユニットを左側から見た模式図 実施形態4に係るヘッドユニットを前側から見た側面図 実施形態5に係る表面実装機を左側から見た模式図 表面実装機のメンテナンスの一例を示す模式図 従来の表面実装機において実装ヘッドが構成部材にぶつかる様子を示す模式図
<実施形態1>
実施形態1を図1ないし図11によって説明する。以降の説明では図1に示す左右方向をX軸方向、前後方向をY軸方向、紙面に垂直な方向(上下方向)をZ軸方向という。また、以降の説明では図1に示す右側を上流側、左側を下流側という。また、以降の説明では同一の構成部材には一部を除いて図面の符号を省略している場合がある。
(1)表面実装機の全体構成
図1に示すように、表面実装機1は基台10、搬送コンベア11、図示しないバックアップ機構、複数の部品供給装置12、ヘッド搬送部13、ヘッドユニット14、部品撮像カメラ15、ノズルチェンジャー16などを備えている。
基台10は平面視長方形状をなすとともに上面が平坦とされている。図1において一点鎖線で示す矩形枠Bは部品が実装されるときにプリント基板が位置する作業位置を示している。
搬送コンベア11はプリント基板をX軸方向の上流側から作業位置Bに搬入し、作業位置Bで部品が実装されたプリント基板を下流側に搬出するものである。搬送コンベア11はX軸方向に循環駆動する一対のコンベアベルト11A及び11Bと、コンベアベルト11A及び11Bを駆動するコンベア駆動モータ38(図3参照)とを備えている。後側のコンベアベルト11AはY軸方向に移動可能に配置されており、作業者はコンベアベルト11AをY軸方向に移動させることによって二つのコンベアベルト11A,11Bの間隔をプリント基板のサイズに応じて調整することができる。
図示しないバックアップ機構は作業位置Bの下方に配置されており、作業位置Bで停止したプリント基板を複数のバックアップピンによって下から支持する。
部品供給装置12は所謂テープフィーダであり、搬送コンベア11の前後両側においてX軸方向に並んで2箇所ずつ、計4箇所に配されている。これらの部品供給装置12には複数のフィーダ17が左右方向に横並び状に整列して取り付けられている。
各フィーダ17は複数の部品が収容された部品テープ(不図示)が巻回されたリール(不図示)、及び、リールから部品テープを引き出す電動式の送出装置(不図示)等を備えており、搬送コンベア11側に位置する端部に設けられた部品供給位置から部品が一つずつ供給される。
ヘッド搬送部13はY軸方向に平行に延びる一対のY軸ガイドレール18、Y軸方向に延伸するY軸ボールねじ19、Y軸ボールねじ19に螺合しているY軸ボールナット(不図示)、Y軸ボールねじ19を軸周りに回転させるY軸サーボモータ20(モータの一例)、ヘッドユニット14をX軸方向に往復移動可能に支持しているビーム21、X軸方向に延伸するX軸ボールねじ22、X軸ボールねじ22に螺合しているX軸ボールナット(不図示)、X軸ボールねじ22を軸周りに回転させるX軸サーボモータ23(モータの一例)などを備えている。
ビーム21はX軸方向に延伸しており、両端部が一対のY軸ガイドレール18に摺動可能に支持されている。Y軸ボールナット(不図示)はY軸ボールねじ19に螺合していると共にビーム21に固定されており、Y軸ボールねじ19が軸周りに回転するとY軸ボールナットがY軸ボールねじ19に沿って進退することによってビーム21がY軸方向に移動する。
X軸ボールねじ22及びX軸サーボモータ23はビーム21に支持されており、ビーム21と共にY軸方向に移動する。X軸ボールナット(不図示)はX軸ボールねじ22に螺合していると共にヘッドユニット14に固定されており、X軸ボールねじ22が軸周りに回転するとX軸ボールナットがX軸ボールねじ22に沿って進退することによってヘッドユニット14がX軸方向に移動する。
図2に示すように、ヘッドユニット14には複数(ここでは8個)の実装ヘッド24がX軸方向に並んで配列されている。各実装ヘッド24は、ノズルシャフト25と、ノズルシャフト25の下端に着脱可能に取り付けられている吸着ノズル26(部品保持部の一例)とを有している。
吸着ノズル26にはノズルシャフト25を介して外部の空気供給装置から負圧及び正圧が供給される。吸着ノズル26は負圧が供給されることによって部品を吸着(保持の一例)し、正圧が供給されることによってその部品を開放する。吸着ノズル26にはサイズの違いなどによって複数の種類があり、各実装ヘッド24にはその実装ヘッド24を用いて実装される部品に応じた種類の吸着ノズル26が取り付けられている。理解を容易にするため、実施形態1では各実装ヘッド24に取り付けられている吸着ノズル26の種類は全て同じであるとする。
各実装ヘッド24は昇降可能にヘッドユニット14に支持されており、ヘッドユニット14には各実装ヘッド24を個別に昇降させる複数(ここでは8個)の昇降部が設けられている。具体的には例えば、昇降部はZ軸サーボモータ27(図3参照)、各実装ヘッド24を上に付勢している図示しないばねなどで構成されている。Z軸サーボモータ27が一方の方向に回転すると実装ヘッド24がばねの付勢力に抗して下降し、Z軸サーボモータ27が他方の方向に回転すると実装ヘッド24が上に戻る。例えばZ軸サーボモータ27への通電が遮断されている状態で作業者が実装ヘッド24を手で下げた場合、実装ヘッド24を下げる際にばねが圧縮されることにより、作業者が手を放すとばねの力によって実装ヘッド24が上方向に移動する。なお、通電が遮断されても後述するエンコーダへの通電は維持されており、実装ヘッド24の高さ位置を検出している。
また、各実装ヘッド24はそれぞれ軸周りに回転可能にヘッドユニット14に支持されており、ヘッドユニット14には各実装ヘッド24を一斉に軸周りに回転させるR軸サーボモータ28(図3参照)が設けられている。
ここで、上述したX軸サーボモータ23、Y軸サーボモータ20、Z軸サーボモータ27、及び、R軸サーボモータ28にはそれぞれエンコーダが設けられている。表面実装機1は各エンコーダから出力される信号に基づいてヘッドユニット14のXY座標、実装ヘッド24の上下方向の位置、及び、実装ヘッド24の回転角度を検出することができる。Z軸サーボモータ27に設けられているエンコーダは検出部の一例である。
図1に示すように、2台の部品撮像カメラ15は作業位置Bの前後両側において隣り合う2つの部品供給装置12の間に配置されている。部品撮像カメラ15は吸着ノズル26に吸着されている部品を下から撮像して画像認識するためのものであり、撮像面が上を向く姿勢で配置されている。
ノズルチェンジャー16は後側の部品供給装置12と搬送コンベア11との間にX軸方向に延びる姿勢で設けられている。ノズルチェンジャー16は複数の吸着ノズル26を保管するものであり、吸着ノズル26が保管される複数の保管穴を有する本体部、シャッタ、シャッタをスライドさせるシャッタ駆動部などを有している。
表面実装機1は、搬送コンベア11によってプリント基板を作業位置Bに搬送する搬送動作と、作業位置Bに搬送されたプリント基板に部品を実装する実装動作とを交互に繰り返す。実装動作では、フィーダ17によって供給される部品を複数の吸着ノズル26にそれぞれ吸着させる吸着動作と、各吸着ノズル26に吸着されている部品をプリント基板上の搭載位置に搭載する搭載動作とが交互に繰り返される。
(2)表面実装機の電気的構成
図3に示すように、表面実装機1は制御部30及び操作部31を備えている。制御部30は演算処理部32、モータ制御部33、記憶部34、画像処理部35、外部入出力部36、フィーダ通信部37などを備えている。
演算処理部32はCPU、ROM、RAMなどを備えており、記憶部34に記憶されている制御プログラムを実行することによって表面実装機1の各部を制御する。
モータ制御部33は演算処理部32の制御の下でX軸サーボモータ23、Y軸サーボモータ20、Z軸サーボモータ27、R軸サーボモータ28、コンベア駆動モータ38などの各モータを回転させる。具体的には、モータ制御部33は、X軸サーボモータ23を制御するX軸サーボボード40(図4参照)やY軸サーボモータ23を制御するY軸サーボボードなどのように、各サーボモータを制御するサーボボードを備えている。なお、サーボボードはサーボアンプやドライバと称されることもある。そして、本実施形態では少なくともX軸サーボボード40及びY軸サーボボードにダイナミックブレーキが設けられている。
記憶部34には制御プログラムや各種のデータなどが記憶されている。各種のデータには、生産が予定されているプリント基板の生産枚数や品種に関する情報、プリント基板に実装される部品の個数や種類等を含む情報、プリント基板上の部品の搭載位置に関する情報、部品供給装置12に保持された部品の数や種類に関する情報、後述するブレーキオン位置を示す情報、各実装ヘッド24の上下方向の位置を検出する基準となる基準点Q(図9参照)を示す情報、基準点Qから吸着ノズル26の下端位置までの距離である基準点下端位置間距離等が含まれている。
画像処理部35は部品撮像カメラ15から出力される画像信号が取り込まれるように構成されており、出力された画像信号に基づいて画像を生成する。
外部入出力部36はいわゆるインターフェースであり、表面実装機1の本体に設けられる各種センサ類50(前述したエンコーダ、及び、表面実装機1に設けられている図示しないカバー扉の開閉を検知するセンサを含む)から出力される検出信号が取り込まれるように構成されている。また、外部入出力部36は演算処理部32から出力される制御信号に基づいて各種アクチュエータ類51に対する動作制御を行うように構成されている。
なお、ここではエンコーダが外部入出力部36に接続されている場合を例に説明したが、エンコーダはモータ制御部33に接続されていてもよい。
フィーダ通信部37はフィーダ17に接続されており、フィーダ17を統括して制御する。
操作部31は液晶ディスプレイなどの表示装置、タッチパネル、キーボード、マウスなどの入力装置を備えており、オペレータから各種の設定を受け付ける。
(3)サーボボード
次に、図4を参照して、X軸サーボモータ23を駆動するX軸サーボボード40、及び、Y軸サーボモータ20を駆動するY軸サーボボードについて説明する。これらのサーボボードの構成は実質的に同じであるのでここではX軸サーボボード40を例に説明する。また、ここではX軸サーボモータ23として3相モータを例に説明する。
X軸サーボボード40は、高電圧(例えば300ボルト)の直流電流が供給される3つのFET(Field Effect Transistor)41A〜41C、アース(GND)に接続されている3つのFET42A〜42C、それらのFETをオン/オフするパルス信号を生成するPWM(Pulse Width Modulation)生成回路43、及び、ダイナミックブレーキ44を備えている。ここで、表面実装機1は商用交流電流を高電圧の直流電流に変換する図示しない整流回路を備えており、その整流回路からFET41A〜41Cに高電圧の直流電流が供給される。
高電圧の直流電流が供給されるFET41A〜41Cはアース(GND)に接続されているFET42A〜42Cと対になっており、それぞれ電力線45A〜45Cを介して接続されている。そして、対となるFETを接続している各電力線45A〜45Cからそれぞれ分岐している電力線46A〜46CがX軸サーボモータ23の互いに異なる相に接続されている。そして、PWM生成回路43から出力されるパルス信号に応じて各FETのオン/オフを切り替える所謂PWMスイッチング方式によってX軸サーボモータ23が回転する。
ダイナミックブレーキ44は抵抗器47を介してX軸サーボモータ23の端子間を短絡し、X軸サーボモータ23が発生する逆起電力を抵抗器47によって熱消費することでX軸サーボモータ23にブレーキをかけるものである。ダイナミックブレーキ44は電気的に制御される2つのリレー48と、逆起電力を熱消費する3つの抵抗器47とを備えている。2つのリレー48をオンにするとダイナミックブレーキ44がオンになり、2つのリレー48をオフにするとダイナミックブレーキ44がオフになる。
(4)メンテナンス時におけるダイナミックブレーキのオン/オフ
図5を参照して、メンテナンス時におけるダイナミックブレーキ44のオン/オフについて説明する。ここではメンテナンスとして吸着ノズル26の交換を例に説明する。吸着ノズル26を交換する場合は作業者が表面実装機1内に手を入れるので、X軸サーボモータ23、Y軸サーボモータ20、Z軸サーボモータ27等が動いていると危険である。このため、作業者は表面実装機1が実装動作を行っていないとき、すなわちX軸サーボモータ23、Y軸サーボモータ20、Z軸サーボモータ27等への通電が遮断されているときに吸着ノズル26を交換するものとする。
例えば、表面実装機1に設けられている図示しないカバー扉が開けられると表面実装機1内部の全てのモータ(X軸サーボモータ23、Y軸サーボモータ20及びZ軸サーボモータ27を含む)への通電が遮断される場合には、作業者がメンテナンスのためにカバー扉を開けることで全てのモータが非通電の状態、即ち通電が遮断された状態になる。ここで、各モータへの通電の遮断は、そのモータを制御するサーボボードのFETを全てオフすることによって行われる。
本実施形態では上述したようにカバー扉が開けられると全てのモータへの通電が遮断されるものとする。カバー扉が開いていることは「少なくともモータへの通電が遮断されていることを含む所定のブレーキオン条件」の一例である。
なお、ブレーキオン条件は少なくともX軸サーボモータ23及びY軸サーボモータ20への通電が遮断されていることを含んでいればこれに限定されるものではない。例えば、X軸サーボモータ23及びY軸サーボモータ20への通電が遮断されていればブレーキオン条件が成立していると判断してもよい。あるいは、メンテナンスを行うとき作業者が操作部31を操作してメンテナンスモードを選択し、制御部30はメンテナンスモードが選択されると少なくともX軸サーボモータ23及びY軸サーボモータ20を停止させるとする。その場合は、メンテナンスモードが選択されていればブレーキオン条件が成立していると判断してもよい。
また、X軸サーボモータ23への通電が遮断されているかどうかの判断は、他の条件(例えばZ軸サーボモータ27への通電が遮断されていることが検出されている場合)の成立を制御部30が判断してからX軸サーボボード40にリレー48をオンする指令が送信された後(即ちダイナミックブレーキ44のオンが指令された後)にX軸サーボボード40内でX軸サーボモータ23への通電が遮断されているかどうかを判断してもよい。そして、X軸サーボモータ23へ通電されている状態と判断したらX軸サーボボード40はリレー48をオンしないように制御し、遮断されていると判断しらたリレー48をオンすればよい。Y軸サーボモータ20への通電の判断もY軸サーボボード内で同様に判断してもよい。
制御部30は、カバー扉が開いているとき、実装ヘッド24の下端位置が、構成部材(部品撮像カメラ15、搬送コンベア11、ノズルチェンジャー16など)の上端位置より上に設定されているブレーキオン位置より高いか低いかを判断し、低いと判断したことを必要条件としてX軸サーボモータ23及びY軸サーボモータ20のダイナミックブレーキ44をオンにする。
具体的には、実施形態1に係るブレーキオン位置は、ヘッドユニット14の可動範囲の下に配されている複数の構成部材のうち上端位置が最も高い構成部材である部品撮像カメラ15の上端位置より一定のマージン分だけ高い位置として設定されている。制御部30は、カバー扉が開いているとき、エンコーダを用いて実装ヘッド24の上下方向の位置を一定周期で検出し、実装ヘッド24の下端位置がブレーキオン位置より下となる位置の場合はダイナミックブレーキ44をオンにする。一方、実装ヘッド24の上下方向の位置が、実装ヘッド24の下端位置がブレーキオフ位置より上となる位置の場合は、制御部30はダイナミックブレーキ44をオフにする。
なお、上述したブレーキオン位置を設定する場合は、ヘッドユニット14の可動範囲に拘わらず表面実装機1全体の構成部材を考慮してもよい。
ここで、図5に示すように、ブレーキオフ位置はブレーキオン位置より上に設定されている。すなわち、ダイナミックブレーキ44をオン/オフする系が、ブレーキオフ位置がブレーキオン位置より上に設定されているというヒステリシスを持っている。
次に、カバー扉が開いているときに制御部30がダイナミックブレーキ44をオン/オフする処理について具体的に説明する。制御部30は、ダイナミックブレーキ44をオン/オフする処理として、Z軸周期処理、Z軸位置チェック処理、X軸周期処理、Y軸周期処理、及び、警告表示処理を実行する。以下、各処理について説明する。
(4−1)Z軸周期処理
先ず、図6を参照して、Z軸周期処理について説明する。前述したように制御部30はエンコーダを用いて実装ヘッド24の上下方向の位置を検出するが、表面実装機1の電源が落とされると上下方向の位置を示す情報が失われてしまう。このため、制御部30は、表面実装機1に電源が投入されたとき、あるいは実装動作を開始するときなどに、実装ヘッド24を上下方向の可動範囲の上端(あるいは下端)に移動させ、そこから実装ヘッド24を下降(あるいは上昇)させてエンコーダの基準位置を検出することによって実装ヘッド24の上下方向の位置を把握する。本実施形態ではこれを原点復帰という。なお、本実施形態では原点復帰を行う処理はダイナミックブレーキ44をオン/オフする処理とは別処理として実行される。
Z軸周期処理は、カバー扉が開いているとき、実装ヘッド24が原点復帰済みでない場合はダイナミックブレーキ44をオンにし、原点復帰済みの場合はZ軸位置チェック処理及び警告表示処理を実行する処理である。ここで原点復帰済みとは、原点復帰処理が実行されて実装ヘッド24の上下方向の位置が把握されている状態にあるという意味であり、現時点における実装ヘッド24の上下方向の位置が上下方向の原点位置にあるという意味ではない。本処理は実装ヘッド24毎に実行されるものであり、実装ヘッド24毎に例えば0.001秒前後の一定周期で繰り返し実行される。
S101では、制御部30はZ軸サーボモータ27がオフであるか否か、言い換えるとZ軸サーボモータ27への通電が遮断されているか否かを判断し、オフである場合はS102に進み、オンである場合は本処理を終了する。
S102では、制御部30はカバー扉が開いているか否かを判断し、開いている場合はS103に進み、開いていない場合は本処理を終了する。
S103では、制御部30はZ軸サーボモータ27が原点復帰済みであるか否かを判断し、原点復帰済みでない場合はS104に進み、原点復帰済みの場合はS105に進む。
S104では、制御部30はX軸ブレーキ要求フラグ及びY軸ブレーキ要求フラグをオンにする。具体的には、図7に示すように、各ブレーキ要求フラグは8ビットからなっている。各ビットは実装ヘッド24と一対一に対応しており、制御部30は処理対象の実装ヘッド24に対応するビットに1(オン)をセットする。
S105では、制御部30はZ軸位置チェック処理を実行する。
S106では、制御部30は警告表示処理を実行する。
なお、アブソリュートエンコーダのように絶対的な位置を検出できるエンコーダを用いる場合はS103及びS104は不要であるので、その場合はS102で開いていると判断した場合はS105に進めばよい。
(4−2)Z軸位置チェック処理
次に、図8を参照して、上述したS105で実行されるZ軸位置チェック処理について説明する。Z軸位置チェック処理は実装ヘッド24の上下方向の位置に応じてブレーキ要求フラグに1(オン)または0(オフ)をセットする処理である。
ここで、本実施形態では実装ヘッド24の状態に「安全」と「危険」とがあるものとする。「安全」は実装ヘッド24の下端位置がブレーキオン位置以上であり、構成部材にぶつかる虞がない状態である。一方、「危険」は実装ヘッド24の下端位置がブレーキオン位置より下であり、構成部材にぶつかる虞がある状態である。
S201では、制御部30は処理対象の実装ヘッド24について前回本処理を実行したときにセットされた状態が「安全」であるか「危険」であるかを判断し、「安全」である場合はS202に進み、「危険」である場合はS206に進む。
S202では、制御部30は実装ヘッド24の下端位置がブレーキオン位置より高いか低いかを判断し、低い場合はS203に進み、高い場合は処理を終了する。以下、実装ヘッド24の下端位置がブレーキオン位置より高いか低いかの判断について、図9を参照して具体的に説明する。
図9に示すように、ノズルシャフト25にはノズルシャフト25の上端から所定距離下がった位置に実装ヘッド24の上下方向の位置を検出する基準となる基準点Qが設定されており、制御部30はエンコーダから出力される信号に基づいて基準点Qの上下方向の位置を判断する。これにより実装ヘッド24の上下方向の位置が検出される。
そして、制御部30は基準点Qの上下方向の位置から前述した基準点下端位置間距離だけ下となる位置を実装ヘッド24の下端位置と判断する。そして、制御部30は、実装ヘッド24の下端位置がブレーキオン位置より下である場合は低いと判断し、ブレーキオン位置以上である場合は高いと判断する。
なお、ここでは実装ヘッド24の下端位置とブレーキオン位置とが同じである場合は高いと判断するが、これらが同じである場合は低いと判断してもよい。
また、上述した例では実装ヘッド24の下端位置とブレーキオン位置とを直接比較しているが、実装ヘッド24の下端位置がブレーキオン位置より高いか低いかを判断する方法はこれに限られない。
例えば、基準点Qの上下方向の位置と、ブレーキオン位置から基準点下端位置間距離だけ上となる位置とを比較してもよい。その場合は、基準点Qが当該上となる位置以上であれば実装ヘッド24の下端位置はブレーキオン位置より高いと判断することができる。すなわち、実装ヘッド24の下端位置がブレーキオン位置より高いか低いかの判断は、実装ヘッド24の下端位置とブレーキオン位置とを直接比較する方法に限られず、任意の方法で行うことができる。
S203では、制御部30は実装ヘッド24の現時点のXY座標を記憶する。
S204では、制御部30は状態に「危険」をセットする。
S205では、制御部30はX軸ブレーキ要求フラグ及びY軸ブレーキ要求フラグのビットのうち処理対象の実装ヘッド24に対応するビットに1(オン)をセットする。
S206では、制御部30は実装ヘッド24の下端位置がブレーキオフ位置より上であるか否かを判断し、ブレーキオフ位置より上である場合(すなわちブレーキオフ位置より高い場合)はS207に進み、ブレーキオフ位置以下である場合は処理を終了する。
S207では、制御部30は状態に「安全」をセットする。
S208では、制御部30はX軸ブレーキ要求フラグ及びY軸ブレーキ要求フラグの対応するビットに0(オフ)をセットする。
(4−3)X軸周期処理
次に、図10を参照して、X軸周期処理について説明する。X軸周期処理はX軸ブレーキ要求フラグを周期的にチェックしてX軸サーボモータ23のダイナミックブレーキ44をオン/オフする処理である。本処理は例えば0.001秒前後の一定周期で繰り返し実行される。
S301では、制御部30はX軸ブレーキ要求フラグに「1」が一つ以上あるか否かを判断し、ない場合はS302に進み、ある場合はS303に進む。
S302では、制御部30はX軸サーボボード40の各リレー48にオフ信号を送信する。これによりX軸サーボモータ23のダイナミックブレーキ44がオフになる。
S303では、制御部30はX軸サーボボード40の各リレー48にオン信号を送信する。これによりX軸サーボモータ23のダイナミックブレーキ44がオンになる。
(4−4)Y軸周期処理
Y軸周期処理はX軸がY軸になった点を除いてX軸周期処理と実質的に同じであるので説明は省略する。
(4−5)警告表示処理
次に、図11を参照して、前述したS106で実行される警告表示処理について説明する。警告表示処理は、実装ヘッド24の下端位置がブレーキオン位置より低い場合に、ヘッドユニット14が水平方向に一定距離以上移動すると警告を発する処理である。ここでは一定距離として1mmを例に説明する。
S401では、制御部30は処理対象の実装ヘッド24の状態が「安全」であるか「危険」であるかを判断し、「安全」である場合は処理を終了し、「危険」である場合はS402に進む。
S402では、制御部30はS203で記憶したXY座標から現在の実装ヘッド24の位置までのX軸方向の距離及びY軸方向の距離を判断する。
S403では、制御部30はX軸方向の距離が1mm以上の場合は実装ヘッド24がX軸方向に1mm以上移動したと判断してS405に進み、1mm未満の場合はS404に進む。
S404では、制御部30はY軸方向の距離が1mm以上の場合は実装ヘッド24がY軸方向に1mm以上移動したと判断してS405に進み、1mm未満の場合は処理を終了する。
S405では、制御部30は「実装ヘッドが下がったままヘッドユニットが移動されています。実装ヘッドが構成部材にぶつかる虞があります」といった趣旨の警告メッセージを表示装置に表示させる。
なお、ここでは一定距離として1mmを例に説明したが、一定距離は1mmに限定されるものではなく、適宜に設定することができる。ただし、この一定距離が短すぎるとヘッドユニット14が僅かに移動しただけで警告が発せられてしまうので、作業者にとって煩わしく思われる可能性がある。このため一定距離は短すぎないことが望ましい。
また、警告を発する方法は上述した方法に限られるものではない。例えば音声によって発してもよいし、ビープ音などの警告音によって発してもよいし、警告ランプの点滅によって発してもよい。あるいはこれらを組み合わせて発してもよい。
(5)実施形態の効果
以上説明した実施形態1に係る表面実装機1によると、カバー扉が開いているとき(すなわち全てのモータへの通電が遮断されており、且つ、カバー扉が開いているとき)、実装ヘッド24の下端位置がブレーキオン位置より低いと判断したことを必要条件としてダイナミックブレーキ44をオンにするので、実装ヘッド24が下がっていることに気付かずに作業者がヘッドユニット14を移動させてしまった場合はダイナミックブレーキ44によって移動速度が抑えられる。このため実装ヘッド24が構成部材に勢いよくぶつかって破損してしまうことを抑制することができる。よって表面実装機1によると、メンテナンス性の低下を抑制しつつ実装ヘッド24の破損を抑制することができる。
なお、上述した「低いと判断したことを必要条件としてダイナミックブレーキをオンにする」とは、低いと判断した場合は常にダイナミックブレーキをオンにする場合も含むし、低いと判断しただけではダイナミックブレーキをオンにせず、低いと判断したことに加えて更に別の条件が成立した場合にダイナミックブレーキをオンにする場合も含む。実施形態1は低いと判断した場合は常にダイナミックブレーキをオンにする場合の例である。
更に、表面実装機1によると、ダイナミックブレーキ44をオン/オフする系が、ブレーキオフ位置がブレーキオン位置より上に設定されているというヒステリシスを持つので、実装ヘッド24の僅かな上下動によってリレー48(すなわちダイナミックブレーキ44をオン/オフする機構)のオン/オフが繰り返されてしまうことを抑制することができる。これにより、リレー48の寿命が短くなってしまうことを抑制することができる。
更に、表面実装機1によると、ブレーキオン位置が、上端位置が最も高い構成部材の上端位置より上に設定されているので、実装ヘッド24の破損を抑制することができる。
更に、表面実装機1によると、実装ヘッド24の下端位置がブレーキオン位置より低い場合に、ヘッドユニット14が水平方向に一定距離以上移動すると警告を発するので、実装ヘッド24が下がっていることに気付かずに作業者がヘッドユニット14を移動させてしまった場合に、ヘッドユニット14の移動を停止するよう作業者に促すことができる。これにより実装ヘッド24の破損をより抑制することができる。
<実施形態2>
次に、実施形態2を図12によって説明する。前述した実施形態1では複数の構成部材のうち上端位置が最も高い構成部材(すなわち部品撮像カメラ15)の上端位置を基準にブレーキオン位置が設定されており、そのブレーキオン位置がヘッドユニット14の可動範囲のいずれの場所でも一律に適用される。
これに対し、図12に示すように、実施形態2ではブレーキオン位置及びブレーキオフ位置(図12ではブレーキオフ位置を省略している)がヘッドユニット14の可動範囲の場所毎にその場所の下に配されている構成部材の上端位置に応じて設定されている。
具体的には、図12では、部品撮像カメラ15>搬送コンベア11>ノズルチェンジャー16の順で上端位置が高くなっている。そして、ブレーキオン位置は、部品撮像カメラ15の上方では部品撮像カメラ15の上端位置より一定のマージン分だけ高い位置に設定されており、搬送コンベア11の上方では搬送コンベア11の上端位置より一定のマージン分だけ高い位置に設定されている。また、ノズルチェンジャー16の上方ではズルチェンジャー16の上端位置より一定のマージン分だけ高い位置に設定されている。
このようにすると、例えば実装ヘッド24が搬送コンベア11の上方にある場合に、実装ヘッド24の下端位置が搬送コンベア11の上方に設定されているブレーキオン位置より高い場合は、実装ヘッド24の下端位置が部品撮像カメラ15の上方に設定されているブレーキオン位置より低くてもダイナミックブレーキはオンにならないので、作業者は小さい力でヘッドユニット14を移動させることができる。
ただし、その場合、作業者がヘッドユニット14を移動させると実装ヘッド24が部品撮像カメラ15にぶつかってしまう虞がある。そこで、実施形態2では、実装ヘッド24の下端位置が、実装ヘッド24が位置している場所に設定されているブレーキオン位置より高い場合であっても、実装ヘッド24から水平方向の一定距離D以内に上端位置が実装ヘッド24の下端位置より高い構成部材(すなわち実装ヘッド24がぶつかる虞がある構成部材)がある場合はダイナミックブレーキ44をオンにする。
具体的には、実施形態2に係る記憶部34には、各構成部材が配置されている範囲をXY座標で示す位置情報及び構成部材の上端位置の高さ(例えば基台10の上面からの高さ)を示す高さ情報を含むマップが記憶されている。制御部30は、実装ヘッド24から水平方向の一定距離D以内に実装ヘッド24がぶつかる虞がある構成部材があるか否かを当該マップを参照して判断し、ある場合は実装ヘッド24の下端位置がブレーキオン位置より高くてもダイナミックブレーキ44をオンにする。
このため、例えば実装ヘッド24の下端位置がブレーキオン位置より高い場合に、実装ヘッド24から水平方向の一定距離D以内に実装ヘッド24がぶつかる虞がある構成部材がない場合はダイナミックブレーキがオフになる。そして、作業者がヘッドユニット14を移動させると、実装ヘッド24と構成部材(実装ヘッド24がぶつかる虞がある構成部材)との距離が一定距離D以内になった時点でダイナミックブレーキ44がオンになる。このため、ヘッドユニット14を移動させている途中で作業者に負荷がかかり、ヘッドユニット14を移動させ難くなる。
ここで、上述した一定距離Dは1cm、5cm、10cmなどのように適宜に設定することができる。ただし、一定距離Dが短すぎると、ダイナミックブレーキ44がオフとなる位置にあるヘッドユニット14を作業者が移動させたとき、実装ヘッド24が構成部材の直前に達するまでダイナミックブレーキ44がオンにならないので、停止が間に合わずに構成部材にぶつかってしまう虞がある。このため一定距離Dはある程度長いことが望ましい。
また、図12に示すように、実施形態2に係る制御部30は、実装ヘッド24から水平方向の一定距離E以内に上端位置が実装ヘッド24の下端位置より高い構成部材(すなわち実装ヘッド24がぶつかる虞がある構成部材)がある場合は警告を発する。この場合は、制御部30は「実装ヘッド24が下がったままです。ヘッドユニット14を移動させると実装ヘッド24が構成部材にぶつかる虞があります」といった趣旨の警告メッセージを表示装置に表示させる。
このため、実装ヘッド24がぶつかる虞がある構成部材があっても、実装ヘッド24からその構成部材までの水平方向の距離が一定距離Eより長い場合は警告が発せられない。そして、作業者がヘッドユニット14を移動させると、実装ヘッド24からその構成部材像までの水平方向の距離が一定距離E以内になった時点で警告が発せられる。つまり、ヘッドユニット14の移動中に警告が発せられる。なお、ヘッドユニット14の移動中に警告を発する場合は、実施形態1と同じ警告メッセージを表示してもよい。
なお、一定距離Eは前述した一定距離Dと同じであってもよいし、異なっていてもよい。本実施形態では一定距離Eは一定距離Dより短いものとする。このため、作業者がヘッドユニット14を移動させると、先にダイナミックブレーキ44がオンになり、その後に警告が発せられることになる。
以上説明した実施形態2に係る表面実装機1によると、ブレーキオン位置が、ヘッドユニット14の可動範囲の場所毎にその場所の下に配されている構成部材の上端位置に応じて設定されているので、場所によらず一律にブレーキオン位置が設定されている場合に比べ、実装ヘッド24の破損を抑制しつつメンテナンス性の低下をより抑制することができる。
更に、実施形態2に係る表面実装機1によると、実装ヘッド24の下端位置が、実装ヘッド24が位置している場所に設定されているブレーキオン位置より高い場合であっても、実装ヘッド24から水平方向の一定距離D以内に上端位置が実装ヘッド24の下端位置より高い構成部材がある場合はダイナミックブレーキ44をオンにするので、実装ヘッド24の破損を抑制することができる。
更に、実施形態2に係る表面実装機1によると、実装ヘッド24から水平方向の一定距離E以内に上端位置が実装ヘッド24の下端位置より高い構成部材がある場合は、ヘッドユニット14を移動させないよう作業者に促すことができる。これにより実装ヘッド24の破損をより抑制することができる。
<実施形態3>
次に、実施形態3を図13ないし図14によって説明する。実施形態3は実施形態1〜2の変形例である。ここでは実施形態1の変形例として説明する。
前述した実施形態1では表面実装機1がヘッドユニット14とヘッド搬送部13とからなる組を一組だけ備えている場合を例に説明した。これに対し、表面実装機はヘッドユニットとヘッド搬送部とからなる組を二組備えている場合もある。具体的には例えば、図13に示す表面実装機80は、大型の部品を実装するヘッドユニット60とそれを搬送するヘッド搬送部62とからなる組、及び、小型の部品を実装するヘッドユニット61とそれを搬送するヘッド搬送部63とからなる組の計2組を備えている。
ヘッドユニットとヘッド搬送部とからなる組を複数組備えている場合、一般に各組のヘッドユニットの可動範囲は同じにはならない。このため、ヘッドユニットの可動範囲の下に配されている構成部材がヘッドユニットによって異なる場合がある。その場合、一方のヘッドユニットの可動範囲の下に配されている構成部材及び他方のヘッドユニットの可動範囲の下に配されている構成部材のうち上端位置が最も高い構成部材の上端位置を基準に設定されたブレーキオン位置がいずれのヘッドユニットにも一律に適用されるとすると、いずれか一方のヘッドユニットの場合にブレーキオン位置が必要以上に高くなってしまうことが起こり得る。
具体的には例えば、図14では一方のヘッドユニット60のX軸方向の可動範囲がノズルチェンジャー16と搬送コンベア11との間の位置より右側であり、他方のヘッドユニット61のX軸方向の可動範囲が搬送コンベア11と部品撮像カメラ15との間の位置より左側である場合を示している。そして、一方のヘッドユニット60の可動範囲の下には構成部材として部品撮像カメラ15及び搬送コンベア11が配されており、他方のヘッドユニット61の可動範囲の下には構成部材として搬送コンベア11及びノズルチェンジャー16が配されている。
なお、便宜上、図14では他方のヘッドユニット61の可動範囲の下に配されている部品撮像カメラを省略しているが、例えば他方のヘッドユニット61の可動範囲の下に、上端位置が搬送コンベア11の上端位置より下となる部品撮像カメラが配されていてもよい。
図14に示す例の場合、それらの構成部材のうち上端位置が最も高い構成部材は部品撮像カメラ15であり、部品撮像カメラ15の上端位置を基準にして設定されたブレーキオン位置がいずれのヘッドユニットにも一律に適用されるとすると、他方のヘッドユニット61については、実装ヘッド24の下端位置が搬送コンベア11の上端位置より上であっても、部品撮像カメラ15の上端位置を基準にして設定されたブレーキオン位置より下であれば、実装ヘッド24が部品撮像カメラ15にぶつかる虞はないにもかかわらずダイナミックブレーキ44がオンになってしまう。
そこで、図14に示すように、実施形態3では、ヘッドユニット毎に、当該ヘッドユニットの可動範囲の下に配されている構成部材の上端位置に応じてブレーキオン位置が設定されている。具体的には、一方のヘッドユニット60についてはヘッドユニット60の可動範囲の下にある構成部材のうち上端位置が最も高い構成部材である部品撮像カメラ15の上端位置を基準にブレーキオン位置が設定されており、他方のヘッドユニット61についてはヘッドユニット61の可動範囲の下にある構成部材のうち上端位置が最も高い構成部材である搬送コンベア11の上端位置を基準にブレーキオン位置が設定されている。
以上説明した実施形態3に係る表面実装機80によると、ヘッドユニット毎に、当該ヘッドユニットの可動範囲の下に配されている構成部材の上端位置に応じてブレーキオン位置が設定されているので、一方のヘッドユニット61の場合に、ブレーキオン位置が必要以上に高くなってしまわないようにすることができる。これにより、いずれのヘッドユニットにも同じブレーキオン位置が一律に適用される場合に比べ、メンテナンス性が低下してしまうことをより抑制することができる。
<実施形態4>
次に、実施形態4を図15によって説明する。実施形態4は実施形態1〜3の変形例である。ここでは実施形態1の変形例として説明する。
前述した実施形態1では全ての実装ヘッド24に同じ種類の吸着ノズル26が取り付けられている場合を例に説明した。これに対し、図15に示すように、各実装ヘッド24に異なる種類の吸着ノズル26が取り付けられることもある。そして、その場合に、吸着ノズル26の種類によってノズル長が異なる場合もある。
その場合、全ての実装ヘッド24について基準点Qから同じ基準点下端位置間距離だけ下となる位置を実装ヘッド24の下端位置と判断したとすると、ノズル長が短い吸着ノズル26に合わせて基準点下端位置間距離が設定されている場合には、ノズル長が長い吸着ノズル26が取り付けられている実装ヘッド24の場合に、実装ヘッド24の下端位置がブレーキオン位置以上であると判断されても実際にはブレーキオン位置より下であることが起こり得る。
逆に、ノズル長が長い吸着ノズル26に合わせて基準点下端位置間距離が設定されている場合には、ノズル長が短い吸着ノズル26が取り付けられている実装ヘッド24の場合に、実装ヘッド24の下端位置がブレーキオン位置より十分上にあるにも関わらずダイナミックブレーキ44がオンになってしまう虞がある。
そこで、実施形態4では、基準点下端位置間距離が吸着ノズル26の種類ごとに記憶部34に記憶されており、制御部30はエンコーダから出力される信号に基づいて検出された基準点Qの上下方向の位置から、実装ヘッド24に取り付けられている吸着ノズル26の種類に応じた基準点下端位置間距離だけ下となる位置を実装ヘッド24の下端位置と判断する。
以上説明した実施形態4に係る表面実装機1によると、基準点Qの上下方向の位置から、実装ヘッド24に取り付けられている吸着ノズル26の種類に応じた基準点下端位置間距離だけ下となる位置を実装ヘッド24の下端位置と判断するので、いずれの種類の吸着ノズル26が取り付けられている実装ヘッド24についても構成部材にぶつかって破損してしまうことを抑制することができる。
<実施形態5>
次に、実施形態5を図16によって説明する。前述した実施形態1〜4では、実装ヘッド24の下端位置が、構成部材の上端位置より上に設定されているブレーキオン位置より高いか低いかを判断している。これに対し、図16に示すように、実施形態5ではブレーキオン位置が設定されておらず、制御部30は実装ヘッド24の下端位置が構成部材の上端位置より高いか低いかを判断する。
具体的には、制御部30は、カバー扉が開いているとき、上端位置が実装ヘッド24の下端位置より高い構成部材があるか否か(言い換えると実装ヘッド24の下端位置が構成部材の上端位置より高いか低いか)を、実施形態2と同様のマップを参照して一定周期で判断する。そして、ある場合は、制御部30は実装ヘッド24とその構成部材との水平方向の距離が一定距離D以内であるか否かを判断し、一定距離D以内である場合はダイナミックブレーキ44をオンにする。
そして、制御部30は、実装ヘッド24の下端位置が、構成部材の上端位置より上に設定されているブレーキオフ位置より高い場合、あるいは、実装ヘッド24と構成部材(上端位置が実装ヘッド24の下端位置より高い構成部材)との水平方向の距離が一定距離Dより長い場合はダイナミックブレーキ44をオフにする。
以上説明した実施形態5に係る表面実装機1によると、カバー扉が開いているとき、実装ヘッド24の下端位置が構成部材の上端位置より低いと判断したことを必要条件としてダイナミックブレーキ44をオンにするので、メンテナンス性の低下を抑制しつつ実装ヘッド24の破損を抑制することができる。
更に、実施形態5に係る表面実装機1によると、実装ヘッドの下端位置が、構成部材の上端位置より上に設定されているブレーキオフ位置より高い場合にダイナミックブレーキ44をオフにするので、ダイナミックブレーキをオン/オフする機構の寿命が短くなってしまうことを抑制することができる。
更に、実施形態5に係る表面実装機1によると、実装ヘッド24から水平方向の一定距離D以内に上端位置が実装ヘッド24の下端位置より高い構成部材がある場合にダイナミックブレーキ44をオンにする。言い換えると、実装ヘッドの下端位置が構成部材の上端位置より低い場合であっても、実装ヘッドから水平方向の一定距離D以内に上端位置が実装ヘッドの下端位置より高い構成部材がない場合はダイナミックブレーキ44をオンにしないので、メンテナンス性の低下をより抑制することができる。
すなわち、実施形態5では、必要条件である「実装ヘッドの下端位置が構成部材の上端位置より低い」が成立しただけではダイナミックブレーキ44をオンにせず、それに加えて「実装ヘッドから水平方向の一定距離D以内に上端位置が実装ヘッドの下端位置より高い構成部材がない」という別の条件が成立した場合にダイナミックブレーキ44をオンにする。
なお、ここでは、上端位置が実装ヘッド24の下端位置より高い構成部材がある場合であっても(言い換えると実装ヘッド24の下端位置が構成部材の上端位置より低い場合であっても)、実装ヘッド24から水平方向の一定距離D以内に実装ヘッド24がぶつかる虞がある構成部材がない場合はダイナミックブレーキ44をオンにしない場合を例に説明したが、上端位置が実装ヘッド24の下端位置より高い構成部材がある場合は、その構成部材との水平方向の距離によらずダイナミックブレーキ44をオンにしてもよい。
<他の実施形態>
本明細書で開示される技術は上記既述及び図面によって説明した各実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態1〜4では実装ヘッド24の下端位置がブレーキオン位置より低い場合はダイナミックブレーキ44をオンにする場合を例に説明した。これに対し、実施形態1〜4についても、実施形態5と同様に、実装ヘッド24の下端位置がブレーキオン位置より低い場合であっても、実装ヘッド24から水平方向の一定距離D以内に上端位置が実装ヘッド24の下端位置より高い構成部材がない場合はダイナミックブレーキ44をオンにしないようにしてもよい。言い換えると、実装ヘッド24の下端位置がブレーキオン位置より低く、且つ、実装ヘッド24から水平方向の一定距離D以内に上端位置が実装ヘッド24の下端位置より高い構成部材がある場合にダイナミックブレーキ44をオンにするようにしてもよい。
(2)上記実施形態1〜4では構成部材の上端位置より上にブレーキオン位置が設定されている場合を例に説明した。このブレーキオン位置は、基準面(例えば基台10の上面)からの高さとして直接的に設定されてもよい。また、構成部材の上端位置を示す情報が記憶されている場合には、ブレーキオン位置の基準となる構成部材を示す情報とその構成部材の上端位置からどれだけ高い位置をブレーキオン位置とするかを示すマージンとを設定することによってブレーキオン位置が間接的に設定されてもよい。
(3)上記実施形態1〜4ではブレーキオフ位置がブレーキオン位置より上に設定されている場合を例に説明したが、ブレーキオフ位置はブレーキオン位置と同じ高さであってもよい。同様に、実施形態5ではブレーキオフ位置が構成部材の上端位置より上に設定されている場合を例に説明したが、ブレーキオフ位置は構成部材の上端位置と同じ高さであってもよい。
(4)上記実施形態では構成部材として部品撮像カメラ15、搬送コンベア11、及び、ノズルチェンジャー16を例に説明したが、構成部材は実装ヘッド24がぶつかる虞があるものであればこれらに限られるものではない。
(5)上記実施形態では検出部としてエンコーダを例に説明したが、検出部は実装ヘッドの上下方向の位置を検出できるものであればエンコーダに限られるものではない。
(6)上記実施形態では部品保持部として吸着ノズルを例に説明したが、部品保持部は例えば部品を挟んで保持する所謂チャックであってもよい。
(7)上記実施形態1ではヘッドユニットが水平方向に一定距離以上移動すると警告を発する場合を例に説明したが、実施形態2〜5の場合もヘッドユニットが水平方向に一定距離以上移動すると警告を発するようにしてもよい。また、上記実施形態2では実装ヘッドから水平方向の一定距離以内に上端位置が実装ヘッドの下端位置より高い構成部材がある場合は警告を発する場合を例に説明したが、実施形態1や実施形態3〜5の場合にも実装ヘッドから水平方向の一定距離以内に上端位置が実装ヘッドの下端位置より高い構成部材がある場合は警告を発するようにしてもよい。
(8)上記実施形態では構成部材が複数ある場合を例に説明したが、構成部材は一つだけであってもよい。
1…表面実装機、11…搬送コンベア(構成部材の一例)、13…ヘッド搬送部、14…ヘッドユニット、15…部品撮像カメラ(構成部材の一例)、16…ノズルチェンジャー(構成部材の一例)、20…Y軸サーボモータ(モータの一例)、23…X軸サーボモータ(モータの一例)、24…実装ヘッド、25…ノズルシャフト(シャフトの一例)、26…吸着ノズル(部品保持部の一例)、27…Z軸サーボモータ(昇降部の一例)、30…制御部、44…ダイナミックブレーキ、60…ヘッドユニット、61…ヘッドユニット、62…ヘッド搬送部、63…ヘッド搬送部、80…表面実装機

Claims (12)

  1. 部品を保持及び開放する実装ヘッドと当該実装ヘッドを昇降させる昇降部とを有するヘッドユニットと、
    モータを用いて前記ヘッドユニットを水平方向に搬送するヘッド搬送部であって、前記モータにブレーキをかけるダイナミックブレーキを有するヘッド搬送部と、
    前記実装ヘッドの上下方向の位置を検出する検出部と、
    前記ヘッドユニットの可動範囲において前記ヘッドユニットより下に配されている構成部材と、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、少なくとも前記モータへの通電が遮断されていることを含む所定のブレーキオン条件が成立しているとき、前記実装ヘッドの下端位置が、前記構成部材の上端位置より上に設定されているブレーキオン位置より高いか低いかを判断し、低いと判断したことを必要条件として前記ダイナミックブレーキをオンにする、表面実装機。
  2. 前記制御部は、前記実装ヘッドの下端位置が、前記ブレーキオン位置より上に設定されているブレーキオフ位置より高い場合に前記ダイナミックブレーキをオフにする、請求項1に記載の表面実装機。
  3. 当該表面実装機は上端位置が異なる複数の前記構成部材を備えており、
    前記ブレーキオン位置は複数の前記構成部材のうち上端位置が最も高い前記構成部材の上端位置より上に設定されている、請求項1又は請求項2に記載の表面実装機。
  4. 当該表面実装機は上端位置が異なる複数の前記構成部材を備えており、
    前記ブレーキオン位置は前記ヘッドユニットの可動範囲の場所毎にその場所の下に配されている前記構成部材の上端位置に応じて設定されている、請求項1又は請求項2に記載の表面実装機。
  5. 前記制御部は、前記実装ヘッドの下端位置が、前記実装ヘッドが位置している場所に設定されている前記ブレーキオン位置より高い場合であっても、前記実装ヘッドから水平方向の一定距離以内に上端位置が前記実装ヘッドの下端位置より高い前記構成部材がある場合は前記ダイナミックブレーキをオンにする、請求項4に記載の表面実装機。
  6. 前記ヘッドユニットと前記ヘッド搬送部とを複数組備え、
    前記ブレーキオン位置は、前記ヘッドユニット毎に、当該ヘッドユニットの可動範囲の下に配されている前記構成部材の上端位置に応じて設定されている、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の表面実装機。
  7. 前記実装ヘッドはシャフトと当該シャフトに着脱可能に取り付けられている部品保持部とを有し、
    前記部品保持部には長さの違いによって複数の種類があり、
    前記実装ヘッドには上下方向の位置を検出する基準となる基準点が設定されており、
    前記制御部は、前記検出部によって検出された前記基準点の上下方向の位置から、前記実装ヘッドに取り付けられている前記部品保持部の種類に応じた距離だけ下となる位置を前記実装ヘッドの下端位置と判断する、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の表面実装機。
  8. 前記制御部は、前記実装ヘッドの下端位置が前記ブレーキオン位置より低い場合に、前記ヘッドユニットが水平方向に一定距離以上移動すると警告を発する、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の表面実装機。
  9. 前記制御部は、前記実装ヘッドから水平方向の一定距離以内に上端位置が前記実装ヘッドの下端位置より高い前記構成部材がある場合は警告を発する、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の表面実装機。
  10. 部品を保持及び開放する実装ヘッドと当該実装ヘッドを昇降させる昇降部とを有するヘッドユニットと、
    モータを用いて前記ヘッドユニットを水平方向に搬送するヘッド搬送部であって、前記モータにブレーキをかけるダイナミックブレーキを有するヘッド搬送部と、
    前記実装ヘッドの上下方向の位置を検出する検出部と、
    前記ヘッドユニットの可動範囲において前記ヘッドユニットより下に配されている構成部材と、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、少なくとも前記モータへの通電が遮断されていることを含む所定のブレーキオン条件が成立しているとき、前記実装ヘッドの下端位置が前記構成部材の上端位置より高いか低いかを判断し、低いと判断したことを必要条件として前記ダイナミックブレーキをオンにする、表面実装機。
  11. 前記制御部は、前記実装ヘッドの下端位置が、前記構成部材の上端位置より上に設定されているブレーキオフ位置より高い場合に前記ダイナミックブレーキをオフにする、請求項10に記載の表面実装機。
  12. 前記制御部は、前記実装ヘッドから水平方向の一定距離以内に上端位置が前記実装ヘッドの下端位置より高い前記構成部材がある場合に前記ダイナミックブレーキをオンにする、請求項10又は請求項11に記載の表面実装機。
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