JP2018044421A - 鉄骨ブレース、建物及び鉄骨ブレースの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
他の従来例として、低降伏点鋼からなる第1長尺体と高強度鋼からなる第2長尺体とが長手方向に沿って互いに連結され、第1長尺体と第2長尺体とが所定の軸に関して非対称に配置された座屈ブレース(特許文献2)がある。
また、特許文献2に開示されている座屈ブレースでは、低降伏点鋼が非常に高価であるため、製造コストが高いものとなる。
ここで、本明細書における強度とは、材料の断面を切り出して引張試験を行ったときの平均的な降伏点又は0.2%耐力をいう。
また、鋼材は、高強度化領域と比べ、より小さな荷重によって塑性変形が生じる非高強度化領域を有している。この非高強度化領域によれば、鉄骨ブレースに加えられる振動が小さくともその振動エネルギーを効果的に吸収することができ、振動を減衰させることができる。
よって、本発明によれば、容易かつ安価に製造できる制振用の鉄骨ブレースが提供される。
この構成によれば、鋼材の材軸に関して高強度化領域がバランスよく配置されるため、鉄骨ブレースの長手方向の引張荷重に対する強度を効果的に高めることができる。
この構成によれば、鋼材として形鋼を用いているので、圧縮荷重に対して座屈を防止するとともに、形鋼のフランジに焼入れすることによって、本発明の鉄骨ブレースをより容易に製造できる。
この本発明の鉄骨ブレースに圧縮荷重が与えられたとき、最初に降伏する部位は、焼入れを行っていない非高強度化領域である。ただし、非高強度領域は、鋼管の全長と比較して有効座屈長さが小さいため、曲げ変形や面外座屈変形が起こりにくく、材軸方向に単純圧縮される。このため、鋼管は、座屈が防止され、圧縮耐力の低下が抑制される。これにより、本発明の鉄骨ブレースは、高いエネルギー吸収性能を発揮することができる。
また、高強度化領域及び非高強度化領域は、鋼管の一部を焼入れることによって一体に設けられている。
よって、本発明によれば、容易かつ安価に製造できる制振用の鉄骨ブレースが提供される。
本発明の建物によれば、前述と同様の効果を奏する他、建物の制振補強構造を容易かつ安価に実現できる。
別の本発明の鉄骨ブレースの製造方法は、長尺状の鋼管を用いて鉄骨ブレースを製造する方法であって、前記鋼管の一部であって長手方向の中央部分に焼入れによって高強度化領域を形成し、前記高強度化領域と一体であって前記焼入れがされていない部分を非高強度化領域とすることを特徴とする。
これら本発明の鉄骨ブレースの製造方法によれば、制振用の鉄骨ブレースを容易かつ安価に製造することができる。
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態の建物1は、複数の柱11と、柱11に接合された複数の梁12と、柱11と梁12とを接合する柱梁接合部13とを備えている。本実施形態では、柱11と梁12から構成されるフレームの対角線上に固定部材15を介して鉄骨ブレース20を設けており、これによって建物1の制振及び耐震補強を行っている。つまり、柱梁接合部13のうち、フレームの対角線上に配置された柱梁接合部13の近傍には、固定部材15がそれぞれ設けられ、これらの固定部材15には鉄骨ブレース20の両端が接合されている。
また、鋼材21は、その一部を焼入れすることによって形成された高強度化領域S1と、焼入れされていない部分である非高強度化領域N1とを有する。
なお、本明細書における強度とは、断面を切り出して引張試験をおこなったときの平均的な降伏点又は0.2%耐力である。
(1)鉄骨ブレース20において、高強度化領域S1は、鋼材21の長手方向の全長にわたる部分に形成されている。この高強度化領域S1によれば、鉄骨ブレース20の長手方向の圧縮荷重に対する強度を高め、建物1の耐力を高めることができる。
また、鋼材21は、高強度化領域S1と比べ、より小さな荷重によって塑性変形が生じる非高強度化領域N1を有している。この非高強度化領域N1によれば、鉄骨ブレース20に加えられる振動が小さくともその振動エネルギーを好適に吸収することができ、振動を減衰させることができる。
よって、容易かつ安価に製造できる制振用の鉄骨ブレース20が提供される。
さらに、荷重と変形量の関係は、高強度化領域S1と非高強度化領域N1の比率の調整により、必要とする特性を容易に得ることが可能である。
本発明の第2実施形態の鉄骨ブレース24について、図4を参照して説明する。なお、以下では、第1実施形態と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
また、第2実施形態によれば、第1実施形態と同様、容易かつ安価に製造できる制振用の鉄骨ブレースが提供される。
本発明の第3実施形態の鉄骨ブレース25について、図5〜図7を参照して説明する。なお、以下では、第1実施形態と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
第3実施形態の鉄骨ブレース25に圧縮荷重が与えられたとき、最初に降伏する部位は、焼入れを行っていない非高強度化領域N3である。ただし、非高強度化領域N3は、鋼管26の全長と比較して有効座屈長さが小さいため、曲げ変形や面外座屈変形が起こりにくく、材軸方向に単純圧縮される。このため、鋼管26は、座屈が防止され、圧縮耐力の低下が抑制される。これにより、鉄骨ブレース25は、高いエネルギー吸収性能を発揮することができる。
図6(A)に示すように、比較例の鉄骨ブレースによる履歴曲線では、引張及び圧縮で描かれるループが非対称である。一方、図6(B)に示すように、第3実施形態の鉄骨ブレース25による履歴曲線では、層間変形角1.5%程度まで、引張及び圧縮で描かれるループが対称である。これは、鉄骨ブレース25に曲げ変形や座屈が起こらず、鉄骨ブレース25が振動エネルギーを効果的に吸収していることを示している。
したがって、第3実施形態によれば、第1実施形態と同様、容易かつ安価に製造できる制振用の鉄骨ブレースが提供される。
本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。以下、本実施形態の変形例について説明する。
例えば、鉄骨ブレース20,24,25全体の強度を増したい場合には、鋼材21又は鋼管26のうち、高強度化領域S1〜S3が占める割合を増やしてもよい。また、振動エネルギーの吸収効果を高めたい場合には、鋼材21又は鋼管26のうち、非高強度化領域N1〜N3が占める割合を増やしてもよい。
仮に、前記実施形態のように、材軸Xに対して高強度化領域S1が対称とされている場合でも、柱梁接合部13の対角線上とオフセットすることで、同様の効果を奏することができる。また、偏心量は、鋼材断面の端部が材軸Xから離れた位置としてもよい。
さらに、H形鋼が有する一対のフランジのうち、片方のフランジに高強度化領域が形成されていてもよい。
例えば、第1実施形態及び第2実施形態においてL形鋼を用いる場合、「L」字の2辺の部分うち、一方の辺の部分に焼き入れして高強度化領域を形成し、他方の辺の部分を非高強度化領域としてもよい。また、十字形鋼を用いる場合、「十」字を成す4つの凸部分のうち、少なくとも1つの凸部分に焼き入れして高強度化領域を形成してもよい。
Claims (7)
- 長尺状の鋼材を備え、
前記鋼材は、前記鋼材の一部であって長手方向の全長にわたる部分に焼入れによって形成された高強度化領域と、前記高強度化領域と一体であって前記焼入れがされていない部分である非高強度化領域とを有することを特徴とする鉄骨ブレース。 - 請求項1に記載の鉄骨ブレースにおいて、
前記高強度化領域は、前記鋼材の材軸に関して対称となる配置に形成されていることを特徴とする鉄骨ブレース。 - 請求項1又は2に記載の鉄骨ブレースにおいて、
前記鋼材は、前記高強度化領域が形成されたフランジを有することを特徴とする鉄骨ブレース。 - 長尺状の鋼管を備え、
前記鋼管は、前記鋼管の一部であって長手方向の中央部分に焼入れによって形成された高強度化領域と、前記高強度化領域と一体であって前記焼入れがされていない部分である非高強度化領域とを有することを特徴とする鉄骨ブレース。 - 柱と、
前記柱に接合された梁と、
前記柱又は前記梁に連結された請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の鉄骨ブレースと、を備えることを特徴とする建物。 - 長尺状の鋼材を用いて鉄骨ブレースを製造する方法であって、
前記鋼材の一部であって長手方向の全長にわたる部分に焼入れによって高強度化領域を形成し、前記高強度化領域と一体であって前記焼入れがされていない部分を非高強度化領域とすることを特徴とする鉄骨ブレースの製造方法。 - 長尺状の鋼管を用いて鉄骨ブレースを製造する方法であって、
前記鋼管の一部であって長手方向の中央部分に焼入れによって高強度化領域を形成し、前記高強度化領域と一体であって前記焼入れがされていない部分を非高強度化領域とすることを特徴とする鉄骨ブレースの製造方法。
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