JP2018043874A - 荷役助力装置 - Google Patents

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【課題】荷役物搬送時にバランスを保ちつつ、構造物が鉛直方向にある場所での荷役物の出し入れを容易にすることができる荷役助力装置を提供することを課題としている。【解決手段】離間した索体16a、16bを巻回してフレーム22を上下動させつつ助力を発生させる複数のアクチュエータユニット18a、18bを備える。フレーム22に相対的に移動自在で設けられアーム23の荷役物26の吊り下げ部27が、フレーム22の外周よりも外側へスライド可能であって、フレーム22とアーム23と荷役物26から合成される重心位置が、各索体16a16bとフレーム22の接続点同志を結ぶ線分上若しくは線分で囲まれた領域内に有るようにカウンタウエイトがフレームに設置されている。【選択図】図3

Description

本発明は、荷役物等の移動動作を助力する荷役助力装置に関するものである。
従来から工業製品の組立てを行う工場では、大きな重量を有する工具、作業用機器、製品、半完成品などの荷役物を吊り下げて上下動させる荷役機械を使用している。その中でも、使用者が大きな重量の荷役物に対してバランス状態を作り出し、軽い操作力で任意の高さに上下動できるように助力を発生させる荷役助力装置が一部で使用されている。
助力を発生させる荷役助力装置において、モータによる助力を行ってバランス状態を作り出し、荷役物に小さな操作力を加えることでスムーズに移動させるものは、単に上下動作を電動モータで行うものとは異なっている。すなわち荷役物の荷重やこれに加わる操作力を例えば荷重センサで検出して、回転角検出器と繋がったACサーボモータ等で細かいトルク制御を行うように構成されているものがある。
また一方で荷役物は上下動だけでなく横方向への移動搬送をさせる必要があるため、支柱を中心として旋回するアームや水平方向に走るレールにこの荷役助力装置を吊り下げていた。しかし置かれている荷役物の鉛直方向近傍に棚板等があったり、荷役物を設置する空間の上に構造物があったりする場合、従来の荷役助力装置では荷役物を吊るすことができず、荷役物を移動させることは困難であった。
荷役物を設置する空間の上に構造物がある場合の荷役作業に対して、特許文献1の吊上げ装置が開示されている。特許文献1の技術は、アーム装置を本体フレームから伸長させて荷役物を吊った際に、油圧シリンダを伸縮させて本体フレームの姿勢を調整しつつ、一定重量を有する付属機器を搭載した可動フレームを傾斜させて重心位置を変化させることで、本体フレームの姿勢バランス取りを作業者が行うものであった。
特開平10−218549号公報
この特許文献1に開示された吊上げ装置では、2つの油圧シリンダの伸縮操作によって本体フレーム及び可動フレームの姿勢バランス調整を作業者が行うため、細かくバランス姿勢を調整する操作は困難であり所望の荷役作業をするには熟練が必要であるという課題があった。また荷役物の移動操作は離れた場所のクレーンの操作者によって行われ、作業者がアームや荷役物等に直接触れて荷役物の上下移動をさせることは困難である。
本発明は、荷役物搬送時にバランスを保ちつつ、荷役物の吊り下げ位置の自由度を拡大し、構造物が鉛直方向にある場所での荷役物の出し入れを、熟練を不要として容易に行うことができる荷役助力装置を提供することを目的としている。
請求項1に係る荷役助力装置は、上記の目的を達成するため、
離間して設けられた複数本の索体と、
各索体に揺動可能に接続されて吊り下げられるフレームと、
フレームに相対的に移動自在で設けられて、荷役物を吊り下げる吊り下げ部を有するアームと、
各索体をそれぞれ巻回してフレームを上下動させつつ助力を発生させる複数のアクチュエータユニットと、
複数のアクチュエータユニットと有線若しくは無線で繋がって操作の指令を行う操作部と、を備え
各アクチュエータユニットは、
モータと、
モータの回転位置を検出して位置信号を出力する位置検出手段と、
モータと連結して各索体を巻回する巻胴と、
モータ若しくは巻胴に加わるトルクを検出してトルク信号を出力するトルク検出手段と、
位置検出手段からの位置信号及びトルク検出手段からのトルク信号を基に演算してフレームの姿勢を制御しつつ助力を行うようにモータの制御を行う制御部と、をそれぞれ備え構成されている。
請求項2に係る荷役助力装置は、上記の目的を達成するため、
アームにおける吊り下げ部の位置が、フレームの外周よりも外側に達するように構成されている。
請求項3に係る荷役助力装置は、上記の目的を達成するため、
アームの移動範囲で、アームの位置を保持する保持機構を有して構成されている。
請求項4に係る荷役助力装置は、上記の目的を達成するため、
荷役物がアームに吊り下げられた時、フレームとアームと荷役物から合成される重心位置が、各索体とフレームの接続点同志を結ぶ線分上若しくは線分で囲まれた領域内に有るように、カウンタウエイトがフレームに設置されて構成されている。
請求項5に係る荷役助力装置は、上記の目的を達成するため、
制御部は、
各アクチュエータユニットのトルク検出手段から、それぞれトルク信号を得て、これの和がゼロになるように演算して第1制御参照値を出力するトルク制御手段と、
操作部からの指令によりそれぞれのモータの回転位置の位置目標値を演算する位置目標演算手段と、
各アクチュエータユニットの位置検出手段から、それぞれ位置信号を得て、位置目標演算手段からのそれぞれのモータの位置目標値と合算して、それぞれのモータの回転位置がそれぞれの位置目標値になるように演算して第2制御参照値を出力するする位置制御手段と、
第1制御参照値と第2制御参照値を受けてモータへの制御指令信号を出力する制御指令出力手段と、
制御指令信号を受けてモータへの駆動を行う駆動手段と、を備えて構成されている。
請求項6に係る荷役助力装置は、上記の目的を達成するため、
操作部が、位置目標値を可変にする可変手段を有して構成されている。
請求項1に係る荷役助力装置によれば、トルク制御を行うことができるモータによるアクチュエータを複数配置していて、外力が加わっていない時は荷役物をバランス状態に保ち、また軽微な外力を荷役物等に印加することで荷役物の上下動作を可能にする荷役助力装置を提供できる。すなわちアクチュエータが1つの場合では、索体の先端から鉛直下方向の位置に荷役物を吊り下げないとフレームが傾いてしまい荷役物のコントロールが難しくなるが、本発明の荷役助力装置によればトルク制御を行うことができるモータによるアクチュエータを複数配置しこれらを同期制御することが可能であるため、荷役物を含めてフレームの姿勢を制御することができる。また荷役物を吊り下げるアームがフレームに対して相対的に移動自在であるので、荷役物とフレームとの相対位置関係の制限が低減される。
請求項2に係る荷役助力装置によれば上記の効果に加えて、荷役物はフレーム外周より張り出すことができるので、置かれている荷役物の鉛直方向に構造物があったり、また鉛直方向に構造物があったりするような保管場所でも、荷役物をバランスさせつつ移動設置することを可能としている。
請求項3に係る荷役助力装置によれば上記の効果に加えて、アームの位置をアームの移動可能範囲内で保持できるので、荷役物のフレームに対する相対位置が保たれることから、フレーム及びアームが傾いた姿勢の状態においても、アームの自由な移動が防止できるので、安全性を高めることができる。
請求項4に係る荷役助力装置によれば上記の効果に加えて、対象とする荷役物を吊るした際に、フレームとアームと荷役物から合成される重心位置が、各索体とフレームの接続点同志を結ぶ線分で囲まれた領域内に入るようにカウンタウエイトを設置している。すなわち各アクチュエータ間の同期制御によって荷重の重心位置が変化しても上記の領域内であればバランス動作が可能となる。
請求項5に係る荷役助力装置によれば上記の効果に加えて、操作部からの指令によりそれぞれのモータの回転位置の位置目標値すなわちフレームの各索体との接続位置の鉛直方向の位置をそれぞれ設定できることから、フレームの姿勢を変えることができて、フレームの水平方向の長さよりも小さい間隔の間口の空間においても、荷役物をバランスしつつ移動させることを可能としている。(図5参照)
請求項6に係る荷役助力装置によれば上記の効果に加えて、操作部が、それぞれのモータの回転位置の位置目標値を可変する可変手段を有していることから、荷役物の上下操作中に任意のタイミングでフレームの姿勢を変えることができるので、フレームの水平方向の長さよりも小さい間隔の間口の空間移動においてもより円滑な移動操作が可能である。
本発明の第1の実施形態に係る荷役助力装置の構成と移動動作を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る荷役助力装置の構成と移動動作を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る荷役助力装置の構成と移動動作を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る荷役助力装置の制御の構成を示す図である。 本発明の第1及び第2の実施形態に係る荷役助力装置のフレーム、アーム及び荷役物の関係を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る荷役助力装置のフレーム、アーム及び荷役物の移動動作を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態に係る荷役助力装置について、図面を基に詳細な説明を行う。図1〜3は本発明の第1の実施形態を示す荷役助力装置の構成と移動動作を示す図であって、図1は床100に置かれた荷役物26を吊上げる直前、図2は荷役物26を吊上げた状態、図3は荷役物26を棚板101上に置く直前を示したものである。
本発明の第1の実施形態の、荷役助力装置29が使用される建物の天井若しくは構造物に天井レール12が敷設されている。そして本発明の荷役助力装置29は吊り下げフック13を介して吊り下げ部材14によって吊り下げられ天井レール12によって水平方向に自在に移動が可能となっている。図1〜3では移動方向は左右1方向のみの記載ではあるが、さらにこれに直交する方向にレールが敷設されていても良い。
本発明の実施形態の荷役助力装置29はアクチュエータユニット18a、18bの2台で構成されている。もちろんアクチュエータユニットは複数台あれば良く、3台4台でも構わない。アクチュエータユニット18a、18bは助力動作を行うための駆動メカ部15a。15bと制御部5a、5bで構成されている。アクチュエータユニットの詳細は図4を用いて後述する。
索体16a、16bは駆動メカ部15a、15bからそれぞれ鉛直下向きに伸びたチェーンであって複数本で離間して配置されている。もちろん索体16a、16bはワイヤロープであっても良く、用途によって適宜変形は可能である。索体16a、16bの端部にはそれぞれコの字型形状の接続金具20a、20bがあって、接続リング21a、21bを介して、索体16a、16bはフレーム22を揺動可能としている。なおフレーム22は断面が矩形の棒状の部材や平板などを組み合わせたものであって例えば直方体の形状をしている。また接続リング21a、21bは例えばホイストリング等であって、フレーム22に取り付けられている。
フレーム22の下面にはアーム23が配置され、アーム23はフレーム22に対して水平方向に突出して伸縮して移動自在である。そして吊り下げ部27がアーム23の下面に設けられ、伸長時にはフレーム22の外周より外側に吊り下げ部27が位置するようになっている(図3)。そしてカウンタウエイト25がフレーム22の下面に設置されている。もちろんカウンタウエイト25はフレーム22の上面に設置されていても良く、設置の条件については図5にて後述する。
またアーム23には移動範囲においてその位置を保持する保持機構28があって、例えばスプリングとロッド付きのノブによってアーム23のこれに係合する穴にロッドが喰い込んでその位置が保持されるようになっている。したがってアーム23をスライドさせる時には、この保持機構28のノブを下方に引っ張りつつアーム23移動させ、保持したい場所でノブから手を離せば略その位置でアーム23は保持される。保持機構28は、レバーを回すことによって部材間を締結するようなクランプレバー方式でも良く、種々の変形が可能である。
一方操作部17a、17bはアクチュエータユニット18a、18bの操作を行うものであって、本実施形態では赤外線通信の無線方式で制御部5a、5bと通信を行っている。本実施形態では操作部17a、17bは索体16a、16bの端部付近にホルダ(図示しない)を介して固定されているが、これに限るものではなく、着脱できるものであってもよい。もちろん操作部17a、17bと制御部5a、5bとは有線の接続であっても良く、その場合はスパイラルコードなどを用いて接続することになる。なお操作部17a、17bは対応したアクチュエータユニット18a、18bそれぞれの操作が可能であるし、図4にて後述する同期制御によって、操作部17aのみ若しくは操作部17bのみでアクチュエータユニット18a、18b両方を動かすことも可能である。
図1は、荷役物26が床100に置かれてあって、アーム23の吊り下げ部27に荷役物26が引っ掛けられた状態である。したがってまだ荷役物26は持ち上がっておらず、フレーム22は水平な姿勢を保った状態である。この時、フレーム22とアーム23をまとめて合成した重心点はG1にある。
次いで図2は、荷役物26を持ち上げ、吊り下げ部材14を天井レール12に沿って水平移動させて、支柱103に取り付けられた棚板101の近傍に移動させた時の状態を示している。フレーム22は2台のアクチュエータユニット18a、18bによって水平なバランス状態が保たれている。この時にはフレーム22には荷役物26の重量が加わっていて、これらをまとめて合成した重心点はG2へ移動する。
そして図3は、保持機構28を解除してアーム23を左側へスライドさせた状態で、荷役物26は棚板101の上方に位置することになる。この時には、アーム23において荷役物26の吊り下げ部となっている吊り下げ部27が、フレーム22の外周よりも水平方向で外側に位置することになる。もちろん荷役物26が移動してもフレーム22は2台のアクチュエータユニット18a、18bによって水平なバランス状態が保たれる。これによって棚板101の鉛直上方に棚板102などの構造物があっても荷役物26を扱うことができる。またこの時、重心点はさらに荷役物26側へ移動してG3となる。
この後、フレーム22、アーム23、荷役物26のいずれかに鉛直下向きの外力を加えることで、荷役物26を棚板101に置くことができる。
次に図4を参照して、荷役助力装置29のアクチュエータユニット18a、18b及び制御部5a、5bについて説明する。
モータ1a、1bは荷役物26を含めたフレーム22等の移動動作の助力を行う駆動源であって、フレーム22の姿勢を検出するために各モータ1a、1bの反負荷側には各モータ1a、1bの回転位置を検出して位置信号を出力する位置検出手段2a、2bが取り付けられている。位置検出手段2a、2bは、例えばモータ1a、1bにそれぞれ取り付けられたスリット板と発光受光素子から構成される光学式のエンコーダである。一方負荷側にはフレーム22と索体16a、16bで繋がった巻胴4a、4bがあり、モータ1a、1bと巻胴4a、4bとの間には回転軸に加わるトルクを検出するトルク検出手段3a、3bが設けられている。
トルク検出手段3a、3bはモータ1a、1bの負荷側の出力軸に直列に連結されている回転軸を有していて、この回転軸に歪みゲージが貼付され、この回転軸のねじれから回転軸に加わるトルクを検出してトルク信号を出力するものである。
巻胴4a、4bはトルク検出手段3a、3bの回転軸の負荷側と直列に連結されていて、回転自在に支持された円筒状の形状であって、巻胴4a、4bが回転すると索体16a、16bを巻付け、若しくは送り出しができるようにスプロケットやチェーンポケット等を有している。巻胴4a、4bはモータ1a、1bを動力源として回転駆動が可能であり、フレーム22及び荷役物26の重量や、フレーム22及びアーム23に外力を加えることで巻胴4a、4bに発生する力はトルク検出手段3a、3bによって検出できる。
なお位置検出手段2a、2bは、磁気によるものであっても良いし、また設置場所は巻胴4a、4b側にあっても良い。またトルク検出手段3a、3bは、巻胴4a、4bに加わる力の反力をモータ1a、1bの固定されたハウジングと接続した起歪体に歪みゲージを添着して検出する方式であっても良い。さらにモータ1a、1bとトルク検出手段3a、3bの間には必要に応じて減速機が設けられる場合がある。
本発明の第1の実施形態に係る荷役助力装置は、このモータ1a、位置検出手段2a、トルク検出手段3a及び巻胴4a等からなる駆動メカ部15a、及び制御部5aからなるアクチュエータユニット18aと、これと同様のアクチュエータユニット18bとを計2台有し、制御部5a、5bがこの複数の各アクチュエータユニット18a、18bを制御して助力を行うものである。
制御部5a、5bはこのモータ1a、1b、位置検出手段2a、2b、トルク検出手段3a、3bと電気的にケーブル等で接続されて、これらの機器からのデータ収集、データの記憶、データの演算、制御指令の送信などの制御を行うものである。そしてアクチュエータユニット18aと、アクチュエータユニット18bとの相互通信を行うために接続ケーブル19(図1〜3)が設けられている。もちろんこの相互通信は無線によるものであっても良い。
各アクチュエータユニット18a、18bの制御は以下のように行われる。各アクチュエータユニット18a、18bのトルク検出手段3a、3bから出力されるトルク信号は合算して和として集められる。トルク制御手段6ではこの和がゼロになるように第1制御参照値を生成する。すなわち、トルク検出手段3aから出力されるトルク信号をTa、トルク検出手段3bから出力されるトルク信号をTbとすると、Ta+Tb=0となるように第1制御参照値を演算する。
一方、位置検出手段2a、2bから出力される位置信号は差として集められる。またその一方で位置目標演算手段8は、操作部17a、17bに設けられた位置目標可変手段7によって位置目標の指令を受けて各アクチュエータユニット18a、18bの位置目標値を演算する。位置目標値をゼロにすると、各アクチュエータユニット18a、18bは平行にフレーム22を移動させることになる。すなわち位置目標可変手段7は位置目標演算手段8の目標値を変化させる可変手段であって、スイッチ、操作レバー、操作ハンドルなどで構成され、位置目標値を故意に変化させるものである。そして各アクチュエータユニット18a、18bの位置検出手段2a、2bから出力されるフレーム22と索体16a、16bの結合点の位置の差と、位置目標演算手段8にて演算出力される位置目標値との和が、位置制御手段9へ入力され、位置制御手段9ではこれらの入力を演算して第2制御参照値を生成する。すなわち、位置目標値がゼロの場合には、位置検出手段2aから出力される位置信号をθa、位置検出手段2bから出力される位置信号をθbすると、θa=θbとなるように第2制御参照値を演算する。位置目標値がゼロでなければその差分だけ加減して演算を行う。
なお本実施形態では、例えば第1制御参照値及び第2制御参照値は加速度値を用いている。加速度を用いて制御することで、モータの制御性能の向上を図ることができ、負荷やモータの慣性モーメントの変化に対するロバスト性の向上や振動の抑制が容易になる場合があるが、これに限定されるものではない。
制御指令出力手段10は、トルク制御手段6から出力される第1制御参照値と位置制御手段9から出力される第2制御参照値を加算し、定数を乗算して、駆動手段11aへ制御指令信号をそれぞれ出力する。同様に、トルク制御手段6から出力される第1制御参照値と位置制御手段9から出力される第2制御参照値を加算し、定数を乗算して、駆動手段11bへ制御指令信号をそれぞれ出力する。駆動手段11a、11bは各モータ1a、1bに対して、制御指令信号を基に電流制御により駆動を行う。
図5は、アーム23が伸長した状態でフレーム22、アーム23、荷役物26を上方から見た図であり、図5(a)はアクチュエータユニットが2つの場合の第1の実施形態であり、図5(b)はアクチュエータユニットが4つの場合の第2の実施形態を示したものである。
図5(a)において、アーム23が伸長移動して、荷役物26を吊っている吊り下げ部27はフレーム22の外周の外側に位置している。そしてこの時の合成の重心点G3が、索体16aと接続リング21aの接続点Paと、索体16bと接続リング21bの接続点Pbとを結ぶ線分上になるように、カウンタウエイト25が設けられている。
図5(b)において、アーム23が伸長移動して、荷役物26を吊っている吊り下げ部27はフレーム22の外周の外側に位置している。そしてこの時の合成の重心点G3が、アクチュエータユニットが4つのため、4つの接続リング21a〜21dが各索体に一対一で対応して接続されている。そして接続リング21aと索体16aとの接続点Paと、接続リング21bと索体16bとの接続点Pbと、接続リング21cとこれと接続される索体(図示しない)との接続点Pcと、接続リング21dとこれと接続される索体(図示しない)との接続点Pdと、を順次結ぶ線分で囲まれた領域内に入るように、カウンタウエイト25が設けられている。
いずれにしても、合成された重心位置が索体の接続点同志を結ぶ線分上若しくはこの線分で囲まれた領域の内側にあって制御可能な範囲であることから、荷役物26がフレーム22よりも水平方向で外側に移動してもバランス状態は保たれることになる。
図6は、上述の位置目標値を意図的に変えた場合の適用例である。この場合では壁104が棚板101、102と距離Wの間隔で設置されていて、棚板101に置かれた荷役物26を取り出す際の状態変化を示している。フレーム22の水平方向の長さはLであって、L>Wの関係にある。この場合フレーム22は壁104と棚板101、102の間に水平方向姿勢にて上下移動をすることはできない。しかしながら接続リング21aと接続リング21bの位置目標値にHの高低差が付くように位置目標可変手段7によって可変に設定することで、図6(a)の状態から図6(b)に変化させることができる。もちろんこの図6(b)の状態でもバランス状態は保たれていて、僅かな外力で荷役物26を上下動させることができる。また図6(b)の状態から接続リング21aと接続リング21bの位置目標値をゼロにする設定を行うことで図6(c)のような水平バランス状態に変化させることができる。
故に本実施形態によれば、複数の助力装置を用いて荷役物の鉛直方向に構造物があっても荷役物をバランスさせつつ上下動作を助力することができる。また荷役物の姿勢を途中で変えつつ移動させることも可能であり、組立て作業の効率化にも有用である。
以上、本発明を好ましい実施形態に基づいて説明したが、本発明は上述した荷役を扱う実施形態に限定されるものでは無く、本発明の要旨の範囲内において種々の変形にて実施することが可能である。
本発明の活用例として、荷役助力装置への適用が可能である。
1a、1b :モータ
2a、2b :位置検出手段
3a、3b :トルク検出手段
4a、4b :巻胴
5a、5b :制御部
6 :トルク制御手段
7 :位置目標可変手段
8 :位置目標演算手段
9 :位置制御手段
10 :制御指令出力手段
11a、11b :駆動手段
12 :天井レール
13 :吊り下げフック
14 :吊り下げ部材
15a、15b :駆動メカ部
16a、16b :索体(チェーン)
17a、17b :操作部
18a、18b :アクチュエータユニット
19 :接続ケーブル
20a、20b :接続金具(コの字)
21a〜21d :接続リング
22 :フレーム
23 :アーム
25 :カウンタウエイト
26 :荷役物
27 :吊り下げ部
28 :保持機構
29 :荷役助力装置
100 :床
101 :棚板(下)
102 :棚板(上)
103 :支柱
104 :壁
G1〜G3 :重心点
Pa〜Pd :接続点

Claims (6)

  1. 離間して設けられた複数本の索体と、
    前記各索体に揺動可能に接続されて吊り下げられるフレームと、
    前記フレームに相対的に移動自在で設けられて、荷役物を吊り下げる吊り下げ部を有するアームと、
    前記各索体をそれぞれ巻回して前記フレームを上下動させつつ助力を発生させる複数のアクチュエータユニットと、
    前記複数のアクチュエータユニットと有線若しくは無線で繋がって操作の指令を行う操作部と、を備え
    前記各アクチュエータユニットは、
    モータと、
    前記モータの回転位置を検出して位置信号を出力する位置検出手段と、
    前記モータと連結して前記各索体を巻回する巻胴と、
    前記モータ若しくは前記巻胴に加わるトルクを検出してトルク信号を出力するトルク検出手段と、
    前記位置検出手段からの前記位置信号及び前記トルク検出手段からの前記トルク信号を基に演算して前記フレームの姿勢を制御しつつ助力を行うように前記モータの制御を行う制御部と、をそれぞれ有していることを特徴とする荷役助力装置。
  2. 前記アームにおける前記吊り下げ部の位置が、前記フレームの外周よりも外側に達することを特徴とする請求項1に記載の荷役助力装置。
  3. 前記アームの移動範囲で、前記アームの位置を保持する保持機構を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の荷役助力装置。
  4. 前記荷役物が前記アームに吊り下げられた時、前記フレームと前記アームと前記荷役物から合成される重心位置が、前記各索体と前記フレームの接続点同志を結ぶ線分上若しくは前記線分で囲まれた領域内に有るように、カウンタウエイトが前記フレームに設置されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の荷役助力装置。
  5. 前記制御部は、
    前記各アクチュエータユニットの前記トルク検出手段から、それぞれ前記トルク信号を得て、これの和がゼロになるように演算して第1制御参照値を出力するトルク制御手段と、
    前記操作部からの指令によりそれぞれの前記モータの回転位置の位置目標値を演算する位置目標演算手段と、
    前記各アクチュエータユニットの前記位置検出手段から、それぞれ前記位置信号を得て、前記位置目標演算手段からのそれぞれの前記モータの前記位置目標値と合算して、それぞれの前記モータの回転位置がそれぞれの前記位置目標値になるように演算して第2制御参照値を出力するする位置制御手段と、
    前記第1制御参照値と前記第2制御参照値を受けて前記モータへの制御指令信号を出力する制御指令出力手段と、
    前記制御指令信号を受けて前記モータへの駆動を行う駆動手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の荷役助力装置。
  6. 前記操作部が、前記位置目標値を可変にする可変手段を有することを特徴とする請求項5に記載の荷役助力装置。





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