JP2018041457A - デジタイザシャープペンシル - Google Patents

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Abstract

【課題】シャープペンシルに位置指示器としての機能をも具備させるに当たって、シャープペンシルとしての筆記が行われている状態で、位置指示器としても確実に機能させる。【解決手段】軸筒20内に、シャープペンシルユニット30と、外周に電磁誘導コイル51が配設されているフェライトコア50と、シャープペンシルユニット30に加わる押圧を感知する感圧センサ52と、が収容され、支持部材36がシャープペンシルユニット30に加わる押圧により後方へ移動すると、感圧センサ52が作動するとともに、感圧センサ52の作動を表示する作動表示手段60がさらに設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、デジタイザへの入力手段として用いるデジタイザシャープペンシルに関する。
近年、画面上への物理的な接触により入力を行う、デジタイザ等のポインティングデバイスが広く用いられている。すなわち、ペン型に形成された位置指示器で、位置検出装置が設けられた板状の入力装置の入力面に接触して接触位置を検出するものである。
このようなデジタイザには様々な方式があるが、その中に、電磁誘導方式がある。これは、位置指示器の中に、入力装置の入力面の下に設置されている位置検出装置が発生する特定の周波数の電磁波に対して共振する電磁誘導コイルが設けられていて、この共振が生じた位置を入力位置として認識するものである。
このような技術としては、下記に示すものを始め、多数の先行技術が存在する。
ここで、上述の電磁誘導コイルは磁性体のコアの周りにコイルが巻き回されているものである。
従来の位置指示器のうち、筆記機能のないものでは、樹脂製の芯体が筒状のフェライトコアを貫通し、その先端が入力面に接するとともに、この筒状のフェライトコアの周りにコイルが巻き回されているもの(下記特許文献2)や、棒状のフェライトコアの先端部分をペン先形状の樹脂で被覆し、この先端部分より後方の部分にコアが巻き回されているもの(下記特許文献3)がある。
一方、筆記機能を有する筆記体(たとえば、ボールペンリフィルやシャープペンシルユニット)を備えつつ、位置指示器としての機能も備えようとする場合は、周囲にコイルが巻き回されている筒状のフェライトコアを、筆記体が貫通している構造が採用されていた(下記特許文献1)。
特許第2717774号公報 特許第4857451号公報 特許第5869193号公報
本発明は、シャープペンシルに位置指示器としての機能をも具備させるに当たって、シャープペンシルとしての筆記が行われている状態で、位置指示器としても確実に機能させることを課題とする。
上記の課題を解決すべく、本願の第1態様は、軸筒20内に、
紙面110に描線111を筆記可能なシャープペンシルユニット30と、
外周に電磁誘導コイル51が配設されているフェライトコア50と、
前記シャープペンシルユニット30に加わる押圧を感知する感圧センサ52と、
が収容され、
前記軸筒20の後端からは、前記シャープペンシルユニット30の芯繰り出し操作に用いられるノックボタン40が突出しているデジタイザシャープペンシル10であって、
前記フェライトコア50は、前記シャープペンシルユニット30の先端付近に設けられており、
前記感圧センサ52は、前記電磁誘導コイル51と電気的に接続されており、
前記シャープペンシルユニット30が筆記による押圧により後方へ移動すると、前記感圧センサ52が作動するとともに、
前記感圧センサ52の作動を表示する作動表示手段60がさらに設けられていることを特徴とする。
本態様のデジタイザシャープペンシル10は、入力装置100の入力面101の上に紙を載置して、その紙面110の上にシャープペンシルユニット30によって実際の描線111で筆記を行いつつ、その描線111を入力装置100によって電子的なデータとして入力することが可能なものである。
なお、シャープペンシルは芯を繰り出して筆記を行うものである。シャープペンシルの芯は鉛筆芯とほぼ同様の組成であるため、筆圧をかけずに紙面を擦るようにしても筆記は可能である。そのような場合、シャープペンシルユニット30には後方への押圧力は作用せず、感圧センサ52が作動せずに、電磁誘導が発生しないことがあり得る。
そこで、本態様では、筆記先端33にかかる筆圧によりシャープペンシルユニット30が押圧されて後方へ移動することで、感圧センサ52が作動することとなっており、その作動を表示する作動表示手段60が設けられている。
なお、筆記による押圧により感圧センサ52が作動する機構には特に限定はない。たとえば、筆記による押圧によりシャープペンシルユニット30が後方へ移動すると、シャープペンシルユニット30に付随する構造(たとえば、シャープペンシルユニット30を後方で支持する部材)が移動して感圧センサ52と接触するような機構とすることができる。
作動表示手段60としては、電磁誘導により発光する手段や、筆圧をシャープペンシルの内筒24の回転運動又は前後運動に変換して、そのような運動を軸筒20に設けた表示窓64から視認できるようにする手段など、様々なものが考えられる。また、この作動表示手段60は、感圧センサ52が作動することを直接表示するもの、あるいは、感圧センサ52が作動しているであろうことを間接的に表示するもの、いずれも考えられる。
そこで、本願の第2態様は、上記第1態様の特徴に加え、前記感圧センサ52は、前記シャープペンシルユニット30を前記軸筒20内で支持する支持部材36の後方に位置し、
前記支持部材36が前記シャープペンシルユニット30の先端に加わる押圧により後方へ移動すると、該支持部材36が前記感圧センサ52と接触するような位置に、該感圧センサ52は設けられているとともに、
前記軸筒20の先端には、前記シャープペンシルユニット30の筆記先端33が突出する開口部21Bが形成されるとともに、該突出するシャープペンシルユニット30の筆記先端33の一部を取り囲む先端カバー部61が該開口部21Bの辺縁に突設されており、
前記突出するシャープペンシルユニット30の筆記先端33の外周には、非筆記時において、前記先端カバー部61の前縁と所定の間隙63を有する段部62が形成されており、
前記所定の間隙63は、非筆記時における前記支持部材36と前記感圧センサ52との距離と等しいか又はわずかに大きく、
前記先端カバー部61及び前記段部62が、前記作動表示手段60として設けられていることを特徴とする。
すなわち、この「所定の間隙63」は、筆記先端33にかかる筆圧により後方へ押圧されたシャープペンシルユニット30が移動する距離である。この距離が、非筆記時における支持部材36の後端と感圧センサ52との距離と等しいか又はわずかに大きいということは、先端カバー部61と段部62とが接触してこの間隙63がなくなるほど後方へ移動した際には、支持部材36と感圧センサ52とは確実に接触していることを意味する。
なお、デジタイザの位置指示器では、電磁誘導コイル51がある程度、入力装置100の入力面101に近接しなければ電磁誘導は発生しない。よって、デジタイザシャープペンシル10においては、入力面101と電磁誘導コイル51との距離が、繰り出した芯の長さ分、電磁誘導の発生には遠過ぎることもあり得る。よって、デジタイザシャープペンシル10では、芯が出過ぎないよう、芯の繰り出し量を調節することが望ましい。具体的には、10回ノックした際の芯の繰り出し量が3〜10mmであることが望ましい。また、ノック荷重も3〜15Nであることが望ましい。
なお、シャープペンシルユニット30は、電磁誘導に影響を与えないために、非磁性体で形成されている必要がある。その材質としては、たとえば、SUS304のような非磁性体のステンレス鋼が望ましい。
本願の第3態様は、上記第1態様又は第2態様の特徴に加え、前記シャープペンシルユニット30に、熱により変色する熱変色性の描線を描写可能な芯が収容されるとともに、
前記軸筒20の後部に前記芯による描線の変色を可能とする摩擦体を備えたことを特徴とする。
本願の各態様は上記のように構成されているので、シャープペンシルに位置指示器としての機能をも具備させるに当たって、シャープペンシルとしての筆記が行われている状態で、位置指示器としても確実に機能させることが可能となる。
本願の実施形態のデジタイザシャープペンシルを、側面図(A)及び軸方向に沿った断面図(B)にて示す。 図1(A)における先端部分を拡大図にて示す。 本願の実施形態のデジタイザシャープペンシルの軸方向に沿った断面図であって、非筆記状態(A)及び筆記状態(B)を示す。 本願の実施形態のデジタイザシャープペンシルにおける電磁誘導コイルの回路図である。 本願の実施形態のデジタイザシャープペンシルの使用状態を示す斜視図である。 他の実施形態のデジタイザシャープペンシルの外観を側面図にて示す。
以下、本願の実施形態を図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明で言及する「先端方向」とは、筆記先端に向かう方向をいい、「後端方向」とはその反対の方向をいう。
図1(A)は、本実施形態のデジタイザシャープペンシル10の軸方向に沿った断面図である。
軸筒20は合成樹脂の射出成形で略円筒形状に形成されており、先端側に位置する先軸21と後端側に位置する後軸22とが、軸継手23を介して螺合されてなるものである。軸筒20の後端にはクリップ20Aが装着されている。
先軸21の先端部分には外径が漸減する先細に形成された口金21Aが装着されている。この口金21Aの先端には、後述のシャープペンシルユニット30の筆記先端33が突出する開口部21Bが設けられている(図3参照)。
後軸22の内部の後端寄りの位置には、軸方向と直交する後方隔壁22Aが形成されている。この後方隔壁22Aを、非磁性体であるSUS304で形成されているシャープペンシルユニット30の芯ケースパイプ31が貫通している。
後軸22の後方隔壁22Aの後方側の空間には、デジタイザシャープペンシル10のノック機構の一部を担う消しゴム受け台42が挿入されている。この消しゴム受け台42は、後端方向に開放した筒状の後端筒部42Aと、先端方向に開放した先端筒部42Bとが、互いの閉鎖端を合わせるようにして一体に成形されている。先端筒部42Bには芯ケースパイプ31の後端が挿入固定される。一方、後端筒部42Aには消しゴム41が装着される。この消しゴム41は、先端側が開放した円筒形状の消しゴムカバー40で被覆されている。この消しゴムカバー40はデジタイザシャープペンシル10のノックボタン40としても機能する部分である。消しゴム受け台42の先端筒部42Bの先端部分は挿入されている芯ケースパイプ31とともに後方隔壁22Aを摺動自在に貫通している。
軸継手23の後端には、円筒形状の中間栓25が装着されており、この中を芯ケースパイプ31が貫通している。一方、軸継手23の中間付近には、内向きに突出したフランジである内向フランジ23Aが形成されている。そして、中間栓25の先端には感圧センサ52が固定されている。この感圧センサ52と内向フランジ23Aとの間には隙間が設けられている。この内向フランジ23Aで囲まれている空間が、シャープペンシルユニット30が貫通するユニット貫通孔23Bとなっている。
芯ケースパイプ31は、この内向フランジ23Aより先端側の部分が、円筒形状の支持部材36としての感圧継手36に挿入されている。この感圧継手36の外側面の後端寄りの箇所には外向きに突出したフランジである外向フランジ31Aが形成されている。この外向フランジ31Aと内向フランジ23Aとの間にはリターンスプリング39が介装されている(図3(A)参照)。このリターンスプリング39の自然長によって、非筆記時においては、感圧継手36の後端36Aと感圧センサ52との間は所定の距離を保ち接触していない状態である(図3(A)参照)。
さらに、感圧継手36の内部の先端側で、芯ケースパイプ31は、シャープペンシルユニット30の内部機構32と連結されている。内部機構32の先端には、ノック動作に伴って開閉する芯送チャック38が設けられている。
一方、感圧継手36は先端部分で縮径し、その段部と芯ケースパイプ31の先端との間にはノックスプリング37が介装されている(図3(A)参照)。さらに、感圧継手36のこの縮径した部分と、筆記先端33との間には内継手35が介装されている。
また、感圧継手36に挿入されているシャープペンシルユニット30は、先軸21の前半部分で円筒形状のフェライトコア50を感圧継手36とともに貫通している。フェライトコア50の周囲には電磁誘導コイル51が配設されている。さらに、中間栓25の後方側の内部空間には、コンデンサ54が収容されている。
先軸21の先端部分は、図2に示すように、開口部21Bの周縁から、先端を斜めに削ぎ落とした円筒形状の先端カバー部61が先端方向へ突出している。
一方、筆記先端33の外側面は、上記先端カバー部61の先端の傾斜と一致するような傾斜の段部62が形成されている。換言すると、筆記先端33の外側面の先端側は、この段部62の高さの分だけ高くなっており、その段部62の辺縁は先端カバー部61の先端の傾斜と一致するように傾斜している。
これら先端カバー部61及び段部62が、作動表示手段60となっている。非筆記時においては、図2に示すように、先端カバー部61と段部62との間に間隙63が視認される。この間隙63の軸方向に沿った距離は、非筆記時における感圧継手36の後端36Aと感圧センサ52との距離(図3(A)参照)よりも長く設定されている。
なお、作動表示手段60は必ずしも本実施形態のように傾斜している必要はなく、軸方向に直交する方向に設けられていてもよい。
図1及び図3(A)に示す状態からノックボタン40としての消しゴムカバー40が先端方向に押圧されると、図示しない芯が筆記先端33から繰り出され、筆記が可能となる。
図3(B)は、本実施形態のデジタイザシャープペンシル10の筆記状態を示す(芯は省略されている)。筆記が行われている状態で筆記先端33に筆圧がかかると、シャープペンシルユニット30が後方へ押圧される。このとき、図3(B)に示すように、作動表示手段60の段部62が先端カバー部61に接触して、間隙63は視認できなくなる。この状態で、図3(B)に示すように、感圧継手36はリターンスプリング39を圧縮しつつ後方へ移動し、その後端36Aが感圧センサ52と接触した状態となり、これを押圧する。
電磁誘導コイル51、コンデンサ54及び感圧センサ52は図示しない配線によって図5に示すような回路を形成している。ここで、図3(B)のように感圧センサ52が押圧されると、図4の回路が閉状態となる。
図5は、本実施形態のデジタイザシャープペンシル10の使用状態を示すものである。入力装置100の入力面101の下面には、特定の周波数の電磁波を発生する図示しない位置検出装置が設けられている。そして、入力面101の上に載置されている紙面110の上に、デジタイザシャープペンシル10の筆記先端33により描線111が筆記されている。このとき、図3(B)に示すように筆記先端33に筆圧がかかった状態となり、図5に示す回路が閉状態となると、電磁誘導により、回路に電流が流れることになる。この電磁誘導が生じた位置を、入力装置100は座標情報として認識することで、描線111が電子データとしても記録されることとなる。
なお、筆記先端33への筆圧が解除されると、リターンスプリング39の復元力により感圧継手36は先端方向へ移動し、それにより感圧センサ52の押圧も解除され、図4の回路は開状態となる。そして筆記先端33も先端方向に移動するため、段部62は先端カバー部61から離れ、図2に示すように再び間隙63が視認されるようになる。すなわち、間隙63が視認されるときは感圧センサ52が感圧継手36と接触していないことを示しており、間隙63が視認されないときは、感圧センサ52が感圧継手36と接触していることを示している。
なお、その他の実施形態として、図6(A)に示すように、作動表示手段60を軸筒20の側面に設けることとしてもよい。
具体的には、図6(A)の作動表示手段60として、たとえば、軸筒20の側面に、図6(B)に示すような軸方向に沿ったスリット状の表示窓64を設けることができる。そして、軸筒20の内部に収容される内筒24に、軸方向に沿った着色領域としての表示部65を設けることとする。そして、筆記時に筆記先端33が適度に押圧されることで、この押圧力を内筒24の周方向の回転運動に変換する機構を備えることとする。このような機構によって、筆記時に筆記先端33が適度に押圧され、その結果、感圧継手36と感圧センサ52とが接触するたびに、内筒24が周方向に回転して表示部65が表示窓64から視認されるようにすることができる。
また、図6(A)の作動表示手段60の別の例として、たとえば、軸筒20の側面に、図6(C)に示すような軸方向に直交するスリットを軸方向に沿って複数個並べた表示窓64を設けることができる。そして、軸筒20の内部に収容される内筒24に、軸方向に直交した着色領域を軸方向に沿って複数個並べた表示部65を設けることとする。そして、筆記時に筆記先端33が適度に押圧されることで、この押圧力を内筒24の前後運動に変換する機構を備えることとする。このような機構によって、筆記時に筆記先端33が適度に押圧され、その結果、感圧継手36と感圧センサ52とが接触するたびに、内筒24が前後に移動して表示部65が表示窓64から視認されるようにすることができる。
前記芯ケースパイプ31には、前記筆記先端33として、通常の黒色又は有色のシャープペンシル芯が収容される。なお、そのような通常のシャープペンシル芯の代わりに、熱により変色する熱変色性の描線を描写可能な芯(以下、「熱変色性芯」とする。)を収容することとしてもよい。
この熱変色性芯は、
(A)電子供与性呈色性有機化合物、
(B)電子受容性化合物、並びに
(C)前記(A)及び(B)による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体
を少なくとも含有する可逆熱変色性組成物、又は、この可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包させた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を、賦形剤中に分散してシャープペンシル芯の形状に成形したものである。
前記賦形剤としては、汎用されているワックス類を用いることができる。具体的には、以下を挙げた物質のいずれか1つ又は2以上の混合物となる。
・融点40〜120℃のパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタム、酸化パラフィンワックス、酸化ペトロラクタム等の石油系ワックス
・酸化ポリエチレンワックス、モンタン酸ワックス、エチレン酢酸ビニル共重合ワックス、エチレンアクリル共重合ワックス、ビニールエーテルワックス等の合成ワックス
・セラック、カルナバワックス、カスターワックス、牛脂硬化油等の動植物系ワックス
・ベヘン酸ベヘニル、ベベン酸ステアリル、パルミチン酸ステアリル、ミリスチン酸ステアリル、ラウリン酸ステアリル、ステアリン酸ステアリル、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ステアロン、ベヘン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、リグノモリン酸、セロチン酸等のエステル類
・高級アルコール類
・ケトン類
・脂肪酸類
・パーム油、流動パラフィン
・ポリブテン、ポリブタジエン、スチレンオリゴマー
・液状炭化水素類
なお、この熱変色性芯には、通常のシャープペンシル用芯の場合と同様に、強度の向上や書き味を調整する目的で、タルク、マイカ、カオリン、クレー、沈降性硫酸バリウム、炭酸カルシウム、窒化ホウ素又はチタン酸カリウムウィスカー等の体質材も配合される。
前記可逆熱変色性組成物としては、ヒステリシス幅が比較的小さい特性(ΔH=1〜7℃)を有する加熱消色型のものを用いることができる。この特性は、所定の温度(変色点)を境としてその前後で変色し、高温側変色点以上の温度域で消色状態、低温側変色点以下の温度域で発色状態を呈し、前記両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在せず、もう一方の状態は、その状態が発現するのに要した熱又は冷熱が適用されている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用がなくなれば常温域で呈する状態に戻る、というものである。このような特性の可逆熱変色性組成物としては、たとえば、特公昭51−44706号公報、特公昭51−44707号公報、特公平1−29398号公報等に記載されている。
一方、前記可逆熱変色性組成物として、大きなヒステリシス特性(ΔH=8〜70℃)を示す加熱消色型のものを用いることができる。この特性は、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場合と、逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで、大きく異なる経路を辿って変色するものである。すなわち、低温域での第一色相を呈する状態(発色状態)、又は、高温域での第二色相を呈する状態(消色状態)を特定温度域で保持できる色彩記憶性を有する、ということもできる。このような特性の可逆熱変色性組成物としては、たとえば、特公平4−17154号公報、特開平7−179777号公報、特開平7−33997号公報、特開平8−39936号公報、特開2005−1369号公報、特開2006−137886号公報、特開2006−188660号公報等に記載されている。
なお、可逆熱変色性組成物の発色状態及び消色状態のうち、常温域では特定の一方の状態のみ存在させつつ、この可逆熱変色性組成物による筆跡を摩擦により簡易に変色させるためには、完全消色温度(t)が45〜95℃であり、かつ、発色開始温度(t)が−30〜0℃である必要がある。
なぜなら、発色状態から消色開始温度(t)を経て完全消色温度(t)に達する前に加温を止めると、再び元の発色状態に復する現象を生じ、また、消色状態から発色開始温度(t)を経て完全発色温度(t)に達する前に冷却を中止しても発色を生じた状態が維持されることから、完全消色温度(t)が常温域を越える45℃以上であれば、発色状態は通常の使用状態において維持されることになり、発色開始温度(t)が常温域を下回る−30〜0℃の温度であれば消色状態は通常の使用において維持される。
さらに、摩擦により筆跡を消去する場合、完全消色温度(t)が95℃以下であれば、筆記面に形成された筆跡の上を摩擦体で数回摩擦する摩擦熱で十分に変色が可能である。
なお、完全消色温度(t)が95℃を越える温度の場合、摩擦部材による摩擦で得られる摩擦熱が完全消色温度(t)に達し難くなるため、容易に変色し難くなり、摩擦回数が増加したり、あるいは、荷重をかけ過ぎて摩擦する傾向にあるため、筆記面を傷めてしまうおそれがある。
よって、前記温度設定は筆記面に変色状態の筆跡を選択して択一的に視認させる熱消去性筆記具には重要な要件であり、この要件を満たすことで、利便性と実用性を満足させることができる。
前述の完全消色温度(t)の温度設定において、発色状態が通常の使用状態において維持されるためにはより高い温度であることが好ましく、しかも、摩擦による摩擦熱が完全消色温度(t)を越えるようにするためには低い温度であることが好ましい。
よって、完全消色温度(t)は、好ましくは55〜70℃である。
さらに、前述の発色開始温度(t)の温度設定において、消色状態が通常の使用状態において維持されるためにはより低い温度であることが好ましく、−20〜−5℃が好適である。
なお、熱変色性芯に分散された状態の可逆熱変色性組成物をあらかじめ発色状態にするためには冷却手段として汎用の冷凍庫にて冷却することが好ましいが、冷凍庫の冷却能力を考慮すると、−30℃までが限度であり、したがって、完全発色温度(t)は−30℃以上である。
本発明においてヒステリシス幅(ΔH)は50℃〜90℃の範囲であり、好ましくは60〜80℃である。
一方、熱変色性芯の針入度は0.1〜28、好ましくは0.1〜20である。ここで、針入度は、JIS K2207に規格化されており、固形物に規定重量の針を温度25℃,荷重100g、貫入時間5秒にて垂直に進入させ、進入した長さを表したものである。針入度の値は、0.1mmを針入度1と表す。したがって、数字が小さいほど硬く、大きいほど柔らかい熱変色性芯となる。
針入度が28を越えると、熱変色性芯が柔らかすぎて筆記しずらく、しかも、筆跡は乾きが悪いため筆記面の空白部分を汚染したり、他の紙への色移りや汚れを引き起こしやすい。
熱変色性芯による描線は、シリコーンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム等のゴム材質やスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー若しくはポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマーといったゴム弾性材料、若しくはこれらのうちの2種以上のゴム弾性材料の混合物、又は、ゴム弾性材料と合成樹脂との混合物で構成され、JIS K6253に準拠したタイプAデュロメータ硬度で90以下の低摩耗性のもので形成された摩擦体による摩擦で、前記可逆熱変色性組成物の変色によって消去することができる。なお、ここでいう低摩耗性とは、JIS K7204試験法H22でのテーパー摩耗量が15mg未満であることが好ましい。
なお、前記実施形態における前記消しゴム41を、上記材質で形成された同じ形状の摩擦体に置換することができる。あるいは、消しゴムカバー40を上記材質で形成して摩擦体として機能させてもよい。
本発明は、デジタイザの入力手段及び通常のシャープペンシルを兼ね備えたものとして利用可能である。
10 デジタイザシャープペンシル
20 軸筒 20A クリップ
21 先軸 21A 口金 21B 開口部
22 後軸 22A 後方隔壁
23 軸継手 23A 内向フランジ 23B ユニット貫通孔
24 内筒 25 中間栓
30 シャープペンシルユニット
31 芯ケースパイプ 31A 外向フランジ
32 内部機構 33 筆記先端 35 内継手
36 感圧継手(支持部材) 36A 後端 37 ノックスプリング
38 芯送チャック 39 リターンスプリング
40 消しゴムカバー(ノックボタン) 41 消しゴム
42 消しゴム受け台 42A 後端筒部 42B 先端筒部
50 フェライトコア 51 電磁誘導コイル 52 感圧センサ
54 コンデンサ
60 作動表示手段 61 先端カバー部 62 段部
63 間隙 64 表示窓 65 表示部
100 入力装置 101 入力面
110 紙面 111 描線

Claims (3)

  1. 軸筒内に、
    紙面に描線を筆記可能なシャープペンシルユニットと、
    外周に電磁誘導コイルが配設されているフェライトコアと、
    前記シャープペンシルユニットに加わる押圧を感知する感圧センサと、
    が収容され、
    前記軸筒の後端からは、前記シャープペンシルユニットの芯繰り出し操作に用いられるノックボタンが突出しているデジタイザシャープペンシルであって、
    前記フェライトコアは、前記シャープペンシルユニットの先端付近に設けられており、
    前記感圧センサは、前記電磁誘導コイルと電気的に接続されており、
    前記シャープペンシルユニットが筆記による押圧により後方へ移動すると、前記感圧センサが作動するとともに、
    前記感圧センサの作動を表示する作動表示手段がさらに設けられていることを特徴とするデジタイザシャープペンシル。
  2. 前記感圧センサは、前記シャープペンシルユニットを前記軸筒内で指示する支持部材の後方に位置し、
    前記支持部材が前記シャープペンシルユニットの先端に加わる押圧により後方へ移動すると、該支持部材が前記感圧センサと接触するような位置に、該感圧センサは設けられているとともに、
    前記軸筒の先端には、前記シャープペンシルユニットの筆記先端が突出する開口部が形成されるとともに、該突出するシャープペンシルユニットの筆記先端の一部を取り囲む先端カバー部が該開口部の辺縁に突設されており、
    前記突出するシャープペンシルユニットの筆記先端の外周には、非筆記時において、前記先端カバー部の前縁と所定の間隙を有する段部が形成されており、
    前記所定の間隙は、非筆記時における前記支持部材と前記感圧センサとの距離と等しいか又はわずかに大きく、
    前記先端カバー部及び前記段部が、前記作動表示手段として設けられていることを特徴とする請求項1記載のデジタイザシャープペンシル。
  3. 前記シャープペンシルユニットに、熱により変色する熱変色性の描線を描写可能な芯が収容されるとともに、
    前記軸筒の後部に前記芯による描線の変色を可能とする摩擦体を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載のデジタイザシャープペンシル。
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