JP2018040382A - クリップ - Google Patents

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勝 長谷川
Masaru Hasegawa
勝 長谷川
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Abstract

【課題】パネル固定用のアンカー部の挿入ストロークを短縮したクリップを提供する。【解決手段】クリップ本体13と、クリップ本体13からに突出して開口縁部22aに係止される複数の係止爪51、52を有するアンカー部15とを備えたクリップであって、開口22が略長穴形状をなすとともに、クリップ本体13の皿状拡径部14が、開口22の長径方向に延びる板状部分41を有しており、アンカー部15が、板状部分41の長径方向の両側で開口縁部22aに係止される一方および他方の係止爪51、52と、これらの間でクリップ本体13からインナパネル21側に突出し、両係止爪51、52が開口縁部22aに係止されたときに両係止爪51、52の間で開口縁部22aに係合してクリップ本体13をインナパネル21に対し短径方向に位置決めする位置決め凸部53とを有している。【選択図】図1

Description

本発明は、クリップに関し、特に係止爪によるパネル固定構造を有し、ワイヤハーネス取付け用のバンドクリップ等に好適なクリップに関する。
係止爪によるパネル固定構造を有するクリップは、自動車の車体パネルに搭載部品を固定するための各種固定具、例えばワイヤハーネスの電線群を結束しつつパネル固定するためのバンドクリップに多用されている。
図7(A)および図7(B)に模式図で示すように、この種のクリップ1は、一般に、バンド等が装着される結束固定部2および皿状のシール基板部3を有するクリップ本体4と、クリップ本体4から略矢じり形に突出し、パネル5の開口6の縁部6aに係止される係止爪7を有するアンカー部8とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
また、アンカー部が一般的な略矢じり形でないクリップ、例えば結束バンドのロック部からスリット付きの筒状をなすようにそれぞれパネル側に突出する複数の分割筒状の弾性片と、それぞれ弾性片の外面から径方向に突出しつつ前記筒状の軸方向に離間する複数組の係止用の突起とを有するものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2015−052338号公報 特開平11−355942号公報
しかしながら、前述のような従来のクリップのいずれにおいても、パネルの開口部に対するクリップのアンカー部の挿入ストロークが大きくなっていた。
そのため、例えば図8(A)に示すように、車体パネル9の内側にインナパネルとしてパネル5を配置する内装モジュールを設け、図8(B)に示すように、そのパネル5にワイヤハーネスWをパネル固定するクリップ1を装着するような場合に、アンカー部8が図8(C)に示すようにインナパネル7の外面側に位置する車体パネル9等の車体側部品に干渉することを防止する必要から、車室内空間を狭めてしまうこととなっていた。
特に、運転者の頭部付近に位置するヘッドライニング等の装着部位では、車体の天井パネル部とインナパネルとを近付けて車室内スペースを確保することが要求されるものの、従来からの照明機器に加えて、近時の運転支援や監視等のためにカメラやセンサ類といった車載機器が天井部付近で増加し、それらに接続されるワイヤハーネスが太くならざるを得ない傾向にある。
したがって、そのような内装モジュール内のワイヤハーネスの固定に用いるクリップにおいては、パネル固定に要するアンカー部の挿入ストロークを短縮することが重要な課題となっていた。
本発明は、かかる未解決の課題を解決すべくなされたものであり、パネル固定用のアンカー部の挿入ストロークを十分に短縮したクリップを提供することを目的とする。
本発明に係るクリップは、上記目的達成のため、パネルの開口の縁部に片面側で対向する皿状拡径部を有するクリップ本体と、前記クリップ本体から前記皿状拡径部の前記片面側に突出し、前記パネルの開口に挿入されたときに前記開口の縁部に係止される複数の係止爪を有するアンカー部と、を備えたクリップであって、前記パネルの前記開口が短径および長径を有する略長穴形状をなすとともに、前記皿状拡径部が、前記開口の長径方向に延びる板状部分を有しており、前記アンカー部が、前記開口の前記長径方向に離間しつつ前記板状部分の前記長径方向の両側で前記開口の縁部に係止される一方および他方の係止爪と、前記一方および他方の係止爪の間で前記クリップ本体から前記パネル側に突出し、前記一方および他方の係止爪が前記開口の縁部に係止されたときに前記一方および他方の係止爪の間で前記開口の縁部に係合して前記クリップ本体を前記パネルに対し少なくとも前記短径方向に位置決めする位置決め凸部と、を有していることを特徴とする。
この構成により、一方および他方の係止爪がパネルの開口に挿入されるときには、両係止爪が、開口の長径方向に延びる板状部分と共に両係合爪の挿入を許容する方向に撓み易くなり、パネル固定用のアンカー部の挿入ストロークを短縮可能なクリップとなる。したがって、このクリップを車両用の内装モジュールに用いる場合には、車体パネルとインナパネルとを近付けて車室内スペースを確保することが可能となる。
本発明のクリップにおいて、前記位置決め凸部は、前記一方および他方の係止爪が前記開口の縁部に係止されたときに、前記一方および他方の係止爪の間で前記開口の縁部に係合して前記クリップ本体を前記パネルに対し少なくとも前記短径方向に位置決めする構成とすることができる。ここで、略長穴状の開口は、長丸穴や長角穴の形状をなすものに限らず、その長径方向の一部で短径方向に拡幅する穴形状、例えば略ひし形や略十文字形の穴形状であってもよい。
本発明のクリップにおいては、合成樹脂により一体に形成された前記一方および他方の係止爪と前記皿状拡径部とが、前記一方および他方の係止爪が前記パネルの開口に挿入されるときには両係止爪を先端側で互いに接近させる方向に弾性変形し、前記一方および他方の係止爪が前記開口の縁部に係止されるときには両係止爪を先端側で互いに離隔させる方向に弾性回復する構成とすることもできる。この場合、一方および他方の係止爪が開口の長径方向に背面側で対向する略鉤型をなし、開口への挿入時に開口の縁部に係合する係止爪の先端外面が先端側ほど開口の内方に位置するように傾斜していてもよい。
本発明のクリップにおいては、前記クリップ本体が、前記皿状拡径部と一体に形成されるとともに電線を結束する結束部材が結合される電線結束部を有していてもよい。
本発明によれば、パネル固定用のアンカー部の挿入ストロークを十分に短縮したクリップを提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るクリップを使用する車両用の内装モジュールにおけるクリップのインナパネルへの固定部およびその近傍の車体パネルを示すそれらの概略断面図である。 図2(A)ないし図2(C)は、本発明の第1の実施の形態に係るクリップをインナパネルの開口縁部に嵌合させるパネル固定作業の手順を示す説明図である。 図1に示すクリップを長丸穴に対応させる場合の具体例を示すそのクリップの正面断面図である。 図3の矢印IV方向の矢視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るクリップを使用する車両用の内装モジュールにおけるインナパネルの開口の近傍を図3の矢印IV方向と同方向に見た部分拡大図である。 本発明の第2の実施の形態に係るクリップのインナパネルへの固定部を示すその概略断面図であり、クリップを板厚方向に部分的に切り欠いて一方および他方の係止爪の縮径方向の撓みを容易化する例を示している。 図7(A)は、従来例のクリップのインナパネルへ固定状態を示す模式断面図であり、図7(B)はそのクリップを車体パネル側から見た図である。 図8(A)ないし図8(C)は、従来例のクリップをインナパネルの開口縁部に嵌合させるパネル固定作業の手順を示す説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1ないし図5に本発明のクリップの第1の実施の形態を示している。この第1の実施の形態のクリップは、自動車のボディや内装モジュールを構成するパネルに固定される複数のクリップのいずれかとなっており、他のクリップ等と協働してワイヤハーネスを複数箇所で結束しつつパネルに固定されることで、ワイヤハーネスの配索経路を規制できるようになっている。
まず、本実施形態の構成を説明する。
図1ないし図3に示すように、クリップ10は、自動車のボディの一部、例えば天井部の車体パネル31に対して車室32側から対面するインナパネル21(パネル、内装部材)に装着されており、インナパネル21は、自動車の内装モジュールM、例えば運転者の頭部付近に位置するヘッドライニングの一部を構成している。なお、図1中では、天井側のクリップ10の装着部分が、その天地を逆にして図示されている。
インナパネル21には、クリップ10に対応する略長穴状の開口22(パネル穴)が形成されている。そして、クリップ1は、その開口22の内周縁部22a(以下、開口縁部22aという)に係止されている。
インナパネル21の開口22は、短径および長径を有する略長穴形状、例えば長丸穴形状をなしているが、長角穴形状であってもよく、長穴のように短径と長径を有する穴形状であれば、その長径方向の一部に短径方向への幅の拡大部を有する略菱穴形状や略十字穴形状等の非円形穴形状であってもよい。したがって、例えば長穴の中央にその短径より大径の丸穴が形成されてもよい。
クリップ10は、例えばポリプロピレンやナイロン等の合成樹脂で形成されており、結束部材取付部分11を有するクリップ本体13と、インナパネル21への係止のためのアンカー部15とを有している。
結束部材取付部分11は、例えば図3に示すように、結束バンド等の結束部材16が一体に装着されているか、あるいは結束部材16が着脱可能な枠状に形成されている。そして、この結束部材取付部分11に結束部材16が取り付けられていることで、結束部材取付部分11は、ワイヤハーネスの電線を結束する電線結束部を構成するようになっている。この結束部材取付部分11は、結束バンドのロック部(バックル部)を一体に結合したもの、スナップロック式の結束部材が抜け止め係止されたもの、あるいは他の結束部材がねじ結合されたもの等のいずれであってもよい。また、結束部材取付部分11自体が図中の上端側で電線束を保持可能に開く凹状の弾性クランプ形状をなしていてもよく、開閉およびロックが可能な結束部材となっていてもよい。
クリップ本体13は、結束部材取付部分11とは別にこれと一体に形成された皿状拡径部14を併有しており、皿状拡径部14は、インナパネル21の開口縁部22aに片面側で対向している。
この皿状拡径部14は、開口22の長径方向である図1中の左右方向に延びる略長円形の板状部分41と、板状部分41を取り囲みつつ開口縁部22aに接触するスカート状のシール部分42とを有している。
図1ないし図5に示すように、アンカー部15は、クリップ本体13から図1中の下方に向って突出する一方の係止爪51および他方の係止爪52(複数の係止爪)を有している。これら一方および他方の係止爪51、52は、アンカー部15がインナパネル21の開口22に挿入されたときに、それぞれ開口22の開口縁部22aに係止されるようになっている。
具体的には、一方および他方の係止爪51、52は、開口22の長径方向に離間しつつ板状部分41の長径方向の両側に弾性的に支持されるとともに、板状部分41の長径方向の両側で開口縁部22aに係止されている。
より具体的には、一方および他方の係止爪51、52と皿状拡径部14とは、前述の合成樹脂により一体に形成されており、一方および他方の係止爪51、52がインナパネル21の開口22に挿入されるときには、一方および他方の係止爪51、52と皿状拡径部14とが全体的に両係止爪51、52を先端側で互いに接近させる縮径方向に撓む(弾性変形する)ようになっている。
また、一方および他方の係止爪51、52と皿状拡径部14とは、一方および他方の係止爪51、52が開口22に所定深さまで挿入されて開口縁部22aのうち長径方向対向部分22bに係止されるときに、両係止爪51、52を先端側で互いに離隔させる方向に復帰(弾性回復)することができるようになっている。
ここでは、一方および他方の係止爪51、52と皿状拡径部14の板状部分41とが全体として一体的に撓むように構成されているものとするが、これに限定されるものではない。すなわち、一方および他方の係止爪51、52と皿状拡径部14の板状部分41との結合部分p1(図1参照)の近傍が弾性部材で形成されるか、くびれ形状もしくは薄肉形状にされ、一方および他方の係止爪51、52がその結合部分p1を支点として相対的に剛性の高い皿状拡径部14の板状部分41に対して縮径方向に撓んだり拡径方向に復帰したりできるように構成されてもよい。
皿状拡径部14のスカート状のシール部分42は、径方向外側になるほど薄肉になっており、開口22に対するアンカー部15の挿入方向における所要の撓み代が確保可能になっている。このシール部分42は、ここでは開口22の長径方向に延びる板状部分41と一体的に撓むことで、それら全体としての撓み量がより大きくなるように構成されているが、板状部分41とスカート状のシール部分42との結合部分p2を、弾性部材で形成したりくびれ形状もしくは薄肉形状にしたりして、板状部分41や一方および他方の係止爪51、52に対してシール部分42が傾き得る角度を確保するようにしてもよい。
図1に爪部形状を誇張して示すように、一方および他方の係止爪51、52は、開口22の長径方向に背面側で対向し互いに爪部分51a、52aを開口22の長径方向外側に突出させる略鉤型をなしている。
具体的には、一方および他方の係止爪51、52は、皿状拡径部14の板状部分41から略垂直に突出する支持板部分51b、52bと、支持板部分51b、52bから長径方向外側に突出する爪部分51a、52aを有している。そして、一方および他方の係止爪51、52が開口22に挿入されるときに開口縁部22aに係合する両係止爪51、52の先端外面51c、52cは、それぞれ先端側ほど開口22の内方に位置し接近するように、挿入方向に対し互いに逆方向に傾斜している。これら先端外面51c、52cは、例えば母線が直線となる円錐面や角錐面の一部であるが、母線が曲線や一方向に屈曲(多段屈曲でもよい)するものでもよい。
また、アンカー部15は、一方および他方の係止爪51、52の間でクリップ本体13からインナパネル21側に突出する位置決め凸部53を併有している。
この位置決め凸部53は、一方および他方の係止爪51、52が開口縁部22aのうち開口22の長径方向対向部分22bに係止されたとき、一方および他方の係止爪51、52の間で開口縁部22aの短径方向対向部分22cに係合して、クリップ本体13をインナパネル21に対し少なくとも短径方向に位置決めできるようになっている。
また、位置決め凸部53は、開口22が長丸穴や長角穴の形状をなす場合にはクリップ本体13をインナパネル21に対し短径方向に位置決め可能となるが、開口22が長径方向の一部で短径方向に拡幅する形状、例えば略ひし形や略十文字形等といった形状をなす場合には、クリップ本体13をインナパネル21に対し短径方向および長径方向の双方に位置決め可能となる。
次に、図2により、クリップ10をインナパネル21の開口22に挿入し、インナパネル21に係止する手順について説明する。
まず、図2(A)に示すように、クリップ10のアンカー部15の一方および他方の係止爪51、52を、インナパネル21の車室32側から開口22に対向する位置に配置した後、図2(B)に示すように、アンカー部15を開口22内に挿入して、一方および他方の係止爪51、52をそれらの先端側で互いに接近する方向に撓ませる。このとき、一方および他方の係止爪51、52と共に開口22の長径方向に延びる皿状拡径部14の板状部分41が撓むことで、これら全体としての撓み角が大きくなる。
そして、図2(C)に示すように、一方および他方の係止爪51、52が開口22に所定深さまで挿入されたとき、一方および他方の係止爪51、52と皿状拡径部14とが、両係止爪51、52を先端側で互いに離隔させる拡径方向に復帰し、一方および他方の係止爪51、52の爪部分51a、52aが開口縁部22aの長径方向対向部分22bに係止される。
スカート状のシール部分42は、板状部分41や一方および他方の係止爪51、52に対して傾き得る角度が十分に設定されているので、両係止爪51、52の拡径方向への復帰時には、シール部分42はインナパネル21に密着した状態になっている。
次に、作用について説明する。
上述のように構成された本実施形態のクリップ10およびこれを用いた内装モジュールMにおいては、一方および他方の係止爪51、52がインナパネル21の開口22に挿入されるとき、両係止爪51、52が開口22の長径方向に延びる皿状拡径部14の板状部分41と共に両係合爪51、52の挿入を許容する方向に撓み易くなっているので、パネル固定のための開口22に対するアンカー部15の挿入ストロークを短縮すべく、板状部分41からの一方および他方の係止爪51、52の突出高さhを低く抑えたとしても(従来例の場合、図7に示す突出高さH(>h))、一方および他方の係止爪51、52の所要量の縮径方向への相対変位とそこから係止姿勢への弾性回復とが確実に可能となる。
したがって、このクリップ10を車両用の内装モジュールMに用いる場合には、車体パネル31とインナパネル21とを図1、2中の上下方向に近付けて車室32内のスペースを確保することが可能となる。
しかも、本実施形態では、一方および他方の係止爪51、52が開口縁部22aに係止されたとき、一方および他方の係止爪51、52の間の位置決め凸部53を開口縁部22aのうち短径方向対向部分22cに係合させて、クリップ本体13をインナパネル21に対し少なくとも短径方向に位置決めするので、安定したパネル固定状態が得られる。
また、本実施形態では、一方および他方の係止爪51、52と皿状拡径部14とが合成樹脂により一体に形成され、一方および他方の係止爪51、52がインナパネル21の開口22に挿入されるときには両係止爪51、52を先端側で互いに接近させる方向に弾性変形し、一方および他方の係止爪51、52が開口縁部22aに係止されるときには両係止爪51、52を先端側で互いに離隔させる方向に弾性回復する。したがって、小型、軽量で低コストのクリップ10を提供できる。
さらに、本実施形態では、開口22への一方および他方の係止爪51、52の挿入時に開口縁部22aに係合する係止爪51、52の先端外面51c、52cが、それらの先端側ほど開口22の内方に位置するように傾斜している。したがって、開口22内へのアンカー部15の挿入深さに応じて一方および他方の係止爪51、52を縮径方向に撓ませることができる。
加えて、本実施形態では、クリップ本体13が結束部材取付部分11を有しているので、ワイヤハーネスWのパネル固定用のアンカー部15の挿入ストロークを十分に短縮できることになる。
その結果、本実施形態では、クリップ10を用いる車両用の内装モジュールMを薄くすることができ、車体パネル31とインナパネル21とを近付けて車室32内のスペースを十分に確保することができる。
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施の形態に係るクリップを示している。
なお、以下に説明する第2の実施の形態は、上述の第1の実施の形態とは結束部材取付部分11における結束部材16の装着方向と、皿状拡径部14の板状部分41の形状とが相違するものの、他の構成については第1の実施の形態と同一または類似する。したがって、以下、第1の実施の形態と同一または類似する構成については図1ないし図5に示した第1の実施の形態中の対応する構成要素の符号を用いつつ、第2の実施の形態における第1の実施の形態との相違点について説明する。
図6に示すように、第2の実施の形態のクリップ70においては、皿状拡径部74が、開口22の長径方向である図6中の左右方向に延びる略長円形の板状部分71と、板状部分71を取り囲みつつ開口縁部22aに接触するスカート状のシール部分42とを有している。
具体的には、一方および他方の係止爪51、52と皿状拡径部74とは、前述の合成樹脂により一体に形成されており、一方および他方の係止爪51、52がインナパネル21の開口22に挿入されるときには、一方および他方の係止爪51、52と皿状拡径部74とが全体的に両係止爪51、52を先端側で互いに接近させる縮径方向に撓むようになっている。
また、一方および他方の係止爪51、52と皿状拡径部74とは、一方および他方の係止爪51、52が開口22に所定深さまで挿入されて開口縁部22aのうち長径方向対向部分22bに係止されるときに、両係止爪51、52を先端側で互いに離隔させる方向に復帰するようになっている。
ここで、皿状拡径部74の板状部分41には、一方および他方の係止爪51、52の背面側の基端部に隣接する凹部74aと、両係止爪51、52およびスカート状のシール部分42の間に位置する凹部74bとが形成されている。すなわち、一方および他方の係止爪51、52と皿状拡径部74の板状部分41との結合部分の近傍に凹部74aが形成されることで、板状部分71が両係止爪51、52の背面側の基端部の近傍で薄肉形状にされ、一方および他方の係止爪51、52が板状部分41に対して縮径方向に撓んだり拡径方向に復帰したりできる角度が大きくなるように設定されている。
また、一方および他方の係止爪51、52とシール部分42との間には、これらの結合部分を凹部74bにより薄肉形状にして、板状部分41や一方および他方の係止爪51、52に対してシール部分42が傾き得る角度を十分に確保するようになっている。
本実施形態においても、上述の第1の実施の形態と同様な効果が得られる。しかも、一方および他方の係止爪51、52が板状部分41に対して縮径方向に撓んだり拡径方向に復帰したりできる角度を大きく設定できるので、挿入深さをより短縮できる。
なお、上述の各実施の形態においては、一方および他方の係止爪51、52が1つずつ設けられるものとして説明したが、一方の係止爪51は、それぞれ皿状拡径部14の板状部分41に一体に結合されて開口22の短径方向もしくは長径方向対向部分22bの内種面方向に隣り合う複数の一方の分割係止爪として構成されてもよい。同様に、他方の係止爪52は、それぞれ皿状拡径部14の板状部分41に一体に結合されて開口22の短径方向もしくは長径方向対向部分22bの内種面方向に隣り合う複数の他方の分割係止爪として構成されてもよい。また、開口22の形状に応じてそれら複数の一方の係止爪同士の形状および複数の他方の係止爪同士の形状が相違してもよい。
また、皿状拡径部14が板状部分41の周囲にスカート状のシール部分42を有するものとしたが、開口を封止するシール機能が要求されない場合には、シール部分42を設ける必要はなく、一方および他方の係止爪51、52の係止状態を保持するのに適した反発力を生じる突起やクリップ装着後の板状部分41自体の撓みに置き換えられてもよい。さらに、板状部分41は、長丸穴形状に対応する小判形に図示したが、その形状が開口形状と相似するものに限定されるものでないことはいうまでもない。
以上説明したように、本発明は、パネル固定用のアンカー部の挿入ストロークを十分に短縮したクリップを提供できるものであり、係止爪によるパネル固定構造を有し、ワイヤハーネス取付け用のバンドクリップ等に好適なクリップ全般に有用である。
10、70 クリップ
11 結束部材取付部分(結束部)
13 クリップ本体
14、74 皿状拡径部
15 アンカー部
16 結束部材
21 インナパネル(パネル)
22 開口(パネル穴)
22a 開口縁部(開口の内周縁部)
22b 長径方向対向部分
22c 短径方向対向部分
31 車体パネル(天井部の車体パネル)
32 車室(車室内のスペース)
41、71 板状部分
42 シール部分
51 一方の係止爪
51a、52a 爪部分
51b、52b 支持板部分
51c、52c 先端外面
52 他方の係止爪
53 位置決め凸部
74a、74b 凹部
p1、p2 結合部分

Claims (4)

  1. パネルの開口の縁部に片面側で対向する皿状拡径部を有するクリップ本体と、
    前記クリップ本体から前記皿状拡径部の前記片面側に突出し、前記パネルの開口に挿入されたときに前記開口の縁部に係止される複数の係止爪を有するアンカー部と、
    を備えたクリップであって、
    前記パネルの前記開口が短径および長径を有する略長穴形状をなすとともに、
    前記皿状拡径部が、前記開口の長径方向に延びる板状部分を有しており、
    前記アンカー部が、前記開口の前記長径方向に離間しつつ前記板状部分の前記長径方向の両側で前記開口の縁部に係止される一方および他方の係止爪と、前記一方および他方の係止爪の間で前記クリップ本体から前記パネル側に突出し、前記一方および他方の係止爪が前記開口の縁部に係止されたときに前記一方および他方の係止爪の間で前記開口の縁部に係合して前記クリップ本体を前記パネルに対し少なくとも前記短径方向に位置決めする位置決め凸部と、を有していることを特徴とするクリップ。
  2. 前記位置決め凸部は、前記一方および他方の係止爪が前記開口の縁部に係止されたときに、前記一方および他方の係止爪の間で前記開口の縁部に係合して前記クリップ本体を前記パネルに対し少なくとも前記短径方向に位置決めすることを特徴とする請求項1に記載のクリップ。
  3. 合成樹脂により一体に形成された前記一方および他方の係止爪と前記皿状拡径部とが、前記一方および他方の係止爪が前記パネルの開口に挿入されるときには両係止爪を先端側で互いに接近させる方向に弾性変形し、前記一方および他方の係止爪が前記開口の縁部に係止されるときには両係止爪を先端側で互いに離隔させる方向に弾性回復することを特徴とする請求項1または2に記載のクリップ。
  4. 前記クリップ本体が、前記皿状拡径部と一体に形成されるとともに電線を結束する結束部材が結合される電線結束部を有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のクリップ。
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