JP2018039925A - 半導体接着用樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents

半導体接着用樹脂組成物および半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低応力化と熱時接着強度とを両立することができる半導体接着用樹脂組成物を提供する。【解決手段】半導体接着用樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)無機充填材を含む。(B)硬化剤は、(B1)一般式(1)で表される炭素数30〜42のダイマージオールのフェノール性誘導体を含む。(式(1)中、R1、R2は、それぞれ、一価脂肪族炭化水素基であり、飽和、不飽和のいずれでもよく、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよい。R3、R4は、それぞれ、フェノール性水酸基を有する。p、qは、それぞれ、1以上の整数である。R1、R2、p、qの炭素数の合計は24〜36である。)【選択図】なし

Description

本発明は、半導体接着用樹脂組成物および半導体装置に係り、特に、半導体装置における支持部材に半導体素子を接着するために好適に用いられる半導体接着用樹脂組成物およびこれを用いた半導体装置に関する。
従来、IC、LSI等の半導体装置は、支持部材であるリードフレーム上に半導体素子を固定した後、リードフレームのリード部と半導体素子の電極とをボンディングワイヤにより接続し、これらを樹脂封止することにより製造されている。半導体素子とリードフレームとの固定は、例えば、Au/Si共晶法により、または有機材料に充填材が分散されたダイアタッチペーストと呼ばれる接着剤により行われている。
近年、半導体装置の生産量は増加の一途をたどっており、これに伴い製造コストの削減が重要な課題となっている。例えば、上記したAu/Si共晶法は、製造コストが高く、かつ熱応力により半導体素子が破壊するおそれがある。このため、有機材料に充填材が分散された接着剤が主として用いられている。
半導体装置については、特に、耐半田リフロー性が重要となる。耐半田リフロー性が低下する原因として、半導体素子とリードフレームとの線膨張率差が挙げられる。このような線膨張率差を緩和するために、低応力変性アクリレートとゴム成分とを使用して低応力化することが検討されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、低応力変性アクリレートとゴム成分とを使用して低応力化した場合、熱時接着強度が低下するおそれがある。このため、低応力化と熱時接着強度とを両立することが求められている。特に、リードフレームの全面(内装部分・外装部分)にNi/Pd/Auめっきが施されたPPFに対する熱時接着強度を確保することが難しく、このようなものに対する熱時接着強度の確保が強く求められている。
特開2002−12637号公報
上記したように、有機材料に充填材が分散された接着剤においては、低応力化に伴って熱時接着強度が低下するおそれがあり、低応力化と熱時接着強度とを両立することが求められている。
本発明は、このような課題に対処してなされたもので、低応力化と熱時接着強度とを両立することができる半導体接着用樹脂組成物を提供することを目的としている。また、本発明は、このような半導体接着用樹脂組成物を用いた信頼性の高い半導体装置を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を有する硬化剤を用いることにより、上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の半導体接着用樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)無機充填材を含み、(B)硬化剤が、(B1)下記一般式(1)で表される炭素数30〜42のダイマージオールのフェノール性誘導体を含むことを特徴とする。
Figure 2018039925
(式(1)中、R、Rは、それぞれ、一価脂肪族炭化水素基であり、飽和、不飽和のいずれでもよく、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよい。R、Rは、それぞれ、フェノール性水酸基を有する。p、qは、それぞれ、1以上の整数である。R、R、p、qの炭素数の合計は24〜36である。)
(A)成分のエポキシ樹脂は、エポキシ当量が200〜2000の可とう性エポキシ樹脂を30質量%以上含むことが好ましい。
前記ダイマージオールの炭素数は36が好ましい。
(B1)成分のフェノール性誘導体は、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対して、10〜60質量部が好ましい。
(B)硬化剤は、さらに、(B2)ジシアンジアミドを含むことが好ましい。(B2)成分のジシアンジアミドは、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対して、0.1〜5質量部が好ましい。
(D)無機充填材は、平均粒径0.1〜30μmの銀粉を含むことが好ましい。
本発明の半導体接着用樹脂組成物は、さらに、(E)下記一般式(2)で表される有機ケイ素化合物を含むことが好ましい。
Figure 2018039925

(式(2)中、Rは、それぞれ、炭素数1〜10の一価炭化水素基であり、Rは、それぞれ、炭素数1〜10の一価炭化水素基であり、Rは、直鎖状または分岐状の一価炭化水素基であり、Aは、直鎖状または分岐状二価炭化水素基であり、Bは、硫黄原子、第二級窒素原子、または第三級窒素原子であり、nは、1〜3の整数である。)
本発明の半導体接着用樹脂組成物は、さらに、(F)高分子系イオン性分散剤を含むことが好ましい。
本発明の半導体装置は、本発明の半導体接着用樹脂組成物を介して半導体素子が支持部材上に接着されていることを特徴とする。
本発明の樹脂組成物によれば、低応力化と熱時接着強度とを両立することができる。これにより、半導体装置、特に、半導体素子が大型であり、支持部材がPPFであるときの信頼性を向上させることができる。
本発明の半導体装置の一例を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
本発明の半導体接着用樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤、および(D)無機充填材を含む。(B)硬化剤は、(B1)下記一般式(1)で表される炭素数30〜42のダイマージオールのフェノール性誘導体を含む。以下、半導体接着用樹脂組成物を単に樹脂組成物と記す。
Figure 2018039925
(式(1)中、R、Rは、それぞれ、一価脂肪族炭化水素基であり、飽和、不飽和のいずれでもよく、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよい。R、Rは、それぞれ、フェノール性水酸基を有する。p、qは、それぞれ、1以上の整数である。R、R、p、qの炭素数の合計は24〜36である。)
(A)成分のエポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものを特に制限なく使用することができるが、低応力化の観点から、(A1)エポキシ当量が200〜2000の可とう性エポキシ樹脂を含むことが好ましい。(A1)成分の可とう性エポキシ樹脂を含むことにより、半導体装置の信頼性、特に、支持部材に大型の半導体素子が固定された半導体装置の信頼性を向上させることができる。
(A1)成分の可とう性エポキシ樹脂としては、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテル、炭素数2〜9(好ましくは2〜4)のアルキレン基を含むポリオキシアルキレングリコールやポリテトラメチレンエーテルグリコール等を含む長鎖ポリオールのポリグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレートと、エチレン、酢酸ビニル、または(メタ)アクリル酸エステル等のラジカル重合性モノマーとの共重合体、共役ジエン化合物の(共)重合体またはその部分水添物の(共)重合体における不飽和炭素結合をエポキシ化したもの、エポキシ基を有するポリエステル樹脂、ウレタン結合を導入したウレタン変性エポキシ樹脂、ポリカプロラクトン結合を導入したポリカプロラクトン変性エポキシ樹脂、ダイマー酸またはその誘導体の分子内にエポキシ基を導入したダイマー酸変性エポキシ樹脂、NBR、CTBN、ポリブタジエン、アクリルゴム等のゴム成分の分子内にエポキシ基を導入したゴム変性エポキシ樹脂等が挙げられる。
(A1)成分の可とう性エポキシ樹脂として、例えば、下記式(3)で表わされるものが挙げられる。
Figure 2018039925
(式(3)中、Arは、置換または無置換のフェニル基であり、Xは、−(CH−であり、Yは、−CH−またはC(CH−であり、mは、6〜14の整数であり、nは、1〜10の整数である。)
(A1)成分の可とう性エポキシ樹脂としては、市販品を使用することができる。このようなものとしては、三菱化学社製のYL−7175−500(商品名、エポキシ当量487)、YL−7150−1000(商品名、エポキシ当量1000)、ビスフェノールA型変成エポキシ樹脂であるDIC社製のEP−4003S(商品名、エポキシ当量412)、EP−4000S(商品名、エポキシ当量260)等が挙げられる。
(A1)成分の可とう性エポキシ樹脂は、低応力化の観点から、(A)成分のエポキシ樹脂中、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、30質量%以上がさらに好ましい。また、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましい。
(A)成分のエポキシ樹脂は、(A1)成分の可とう性エポキシ樹脂とともに、これ以外のエポキシ樹脂を含むことができる。このようなエポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものを特に制限なく使用することができる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、特殊多官能型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
(B)成分の硬化剤は、(B1)一般式(1)で表される炭素数30〜42のダイマージオールのフェノール性誘導体を含む。
Figure 2018039925
(式(1)中、R、Rは、それぞれ、一価脂肪族炭化水素基であり、飽和、不飽和のいずれでもよく、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよい。R、Rは、それぞれ、フェノール性水酸基を有する。p、qは、それぞれ、1以上の整数である。R、R、p、qの炭素数の合計は24〜36である。)
炭素数が30〜42のダイマージオールは、例えば、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の不飽和脂肪酸、トール油、綿実油、大豆油等から得られる乾性油脂肪酸または半乾性油脂肪酸等を2分子加熱重合して製造されたダイマー酸を還元して得ることができる。なお、原料は、炭素数が30〜42のダイマージオールを得ることができれば特に制限されない。
ダイマージオールの炭素数は、34〜38が好ましく、36がより好ましい。炭素数が36のダイマージオールとしては、オレイン酸、リノール酸、およびリノレン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を2分子加熱重合させて得られるダイマー酸を還元して得られるものが好ましい。
炭素数が30〜42のダイマージオールとしては、市販品を使用することができる。このようなものとしては、例えば、東亜合成社製のペスポールHP1000(商品名)等が挙げられる。
(B1)成分のフェノール性誘導体は、炭素数が30〜42のダイマージオールから得ることができる。(B1)成分のフェノール性誘導体は、1分子内に2以上のフェノール性水酸基を有する。1分子内に2以上のフェノール性水酸基を有することにより、架橋構造を形成することができ、樹脂組成物の硬化物特性が向上する。
1分子内におけるフェノール性水酸基の基数は6以下が好ましい。6を超えると分子量が大きくなり、樹脂組成物の粘度が高くなりすぎるおそれがある。基数は、2または4がより好ましい。
(B1)成分のフェノール性誘導体としては、特に、下記式(1a)で表されるフェノール性誘導体が好ましい。式(1a)で表されるフェノール性誘導体の場合、特に、樹脂組成物の硬化物における吸水および吸湿を抑制することができる。
Figure 2018039925
式(1a)で表されるフェノール性誘導体としては、市販品を使用することができる。このようなものとしては、例えば、Designer Molecules Inc.社のEC−1074(商品名、炭素数36のダイマージオールのフェノール性誘導体)が挙げられる。
(B1)成分は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。また、(B1)成分のフェノール樹脂は、常温で固体のものでもよい。常温で固体の場合、液状のエポキシ樹脂、反応性希釈剤、溶剤等の液状成分に希釈分散することにより液状にすることができる。
(B1)成分のフェノール樹脂は、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対して、10質量部以上が好ましい。10質量部以上の場合、熱時接着強度が良好になる。(B1)成分のフェノール樹脂は、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対して、20質量部以上がより好ましく、30質量部以上がさらに好ましい。
また、(B1)成分のフェノール樹脂は、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対して、70質量部以下が好ましい。70質量部以下の場合、樹脂組成物の硬化物特性の低下が抑制される。(B1)成分のフェノール樹脂は、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対して、65質量部以下がより好ましく、60質量部以下がさらに好ましい。
(B)成分の硬化剤は、(B1)成分のフェノール性誘導体とともに、これ以外の成分((B2)成分)を含むことができる。(B2)成分としては、脂肪族アミン、芳香族アミン、ジシアンジアミド、ジヒドラジド化合物、酸無水物、フェノール樹脂等が挙げられる。これらのなかでも、熱時接着強度の観点から、ジシアンジアミドが好ましい。
ジシアンジアミドの場合、(A)成分のエポキシ樹脂に対して、0.1質量部以上が好ましい。0.1質量部以上の場合、硬化性が良好になる。ジシアンジアミドは、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対して、0.3質量部以上がより好ましく、0.5質量部以上がさらに好ましい。
また、ジシアンジアミドは、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対して、5質量部以下が好ましい。5質量部以下の場合、樹脂組成物の硬化物特性の低下が抑制される。ジシアンジアミドは、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対して、4質量部以下がより好ましく、3質量部以下がさらに好ましい。
(C)成分の硬化促進剤としては、従来、エポキシ樹脂の硬化促進剤として使用されているものを特に制限されることなく使用することができる。このようなものとしては、イミダゾール系硬化促進剤、アミン系硬化促進剤が好ましく、イミダゾール系硬化促進剤がより好ましい。
イミダゾール系硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−n−プロピルイミダゾール、2−ウンデシル−1H−イミダゾール、2−ヘプタデシル−1H−イミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−1H−イミダゾール、4−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2′−メチルイミダゾリル−(1′)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2′−ウンデシルイミダゾリル−(1′)]−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2′−エチル−4−メチルイミダゾリル−(1′)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2′−メチルイミダゾリル−(1′)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−イミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−4,5−ジ(2−シアノエトキシ)メチルイミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール塩酸塩、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト等が挙げられる。
アミン系硬化促進剤としては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレンジアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ペンタンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ペンタメチルジエチレントリアミン、アルキル−t−モノアミン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン(トリエチレンジアミン)、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール、ジメチルアミノヘキサノール等の脂肪族アミン類;ピペリジン、ピベラジン、メンタンジアミン、イソホロンジアミン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、N,N′,N″−トリス(ジアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキシスピロ(5,5)ウンデカンアダクト、N−アミノエチルピベラジン、トリメチルアミノエチルピベラジン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、N,N′−ジメチルピベラジン、1,8−ジアザビシクロ(4.5.0)ウンデセン−7等の脂環式および複素環式アミン類;o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、m−キシレンジアミン、ピリジン、ピコリン等の芳香族アミン類;エポキシ化合物付加ポリアミン、マイケル付加ポリアミン、マンニッヒ付加ポリアミン、チオ尿素付加ポリアミン、ケトン封鎖ポリアミン等の変性ポリアミン類;ジシアンジアミド;グアニジン;有機酸ヒドラジド;ジアミノマレオニトリル;アミンイミド;三フッ化ホウ素−ピペリジン錯体;三フッ化ホウ素−モノエチルアミン錯体等が挙げられる。
これらの硬化促進剤は1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
(C)成分の硬化促進剤は、(A)成分および(B)成分の合計100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.2〜7.0質量部がより好ましい。0.1質量部以上の場合、十分な硬化促進効果を得ることができる。一方、10質量部以下の場合、耐熱性が良好になる。
(D)成分の無機充填剤としては、導電用途の場合、銀粉が好ましい。銀粉は、入手が容易で、形状、粒径の種類が多く、導電性が高く、かつ加熱により導電性が変化しない。一方、絶縁用途の場合、シリカが好ましい。シリカは、入手が容易であり、種類が豊富にある。
(D)成分の無機充填剤は、ハロゲンイオン、アルカリ金属イオン等のイオン性不純物の含有量が10ppm以下であること好ましい。また、形状は、特に限定されるものではなく、フレーク状、鱗片状、樹枝状、球状等が挙げられる。
(D)成分の無機充填剤の平均粒径は、用途等に応じて適宜選択することができ、特に限定されるものではない。例えば、導電用途の場合、銀粉が好適に用いられるが、銀粉の場合、平均粒径は0.1〜30μmが好ましい。なお、(D)成分の無機充填剤の平均粒径は、1〜100nmでもよい。平均粒径は、粒度分布において0μmからの積算体積が50%となる粒径(d50)を意味する。平均粒径は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置を使用して測定することができる。
(D)無機充填剤の含有量は、樹脂組成物中、20〜90質量%が好ましい。20質量%以上の場合、絶縁性、導伝性、熱伝導性等が良好になる。90質量%以下の場合、樹脂組成物の粘度が適切となるために塗布作業性が良好になる。
本発明の樹脂組成物は、さらに、(E)下記一般式(2)で表される有機ケイ素化合物を含むことができる。(E)成分の有機ケイ素化合物を含むことにより、熱時接着強度がさらに向上する。
Figure 2018039925
(式(2)中、Rは、それぞれ、炭素数1〜10の一価炭化水素基であり、Rは、それぞれ、炭素数1〜10の一価炭化水素基であり、Rは、直鎖状または分岐状の一価炭化水素基であり、Aは、直鎖状または分岐状二価炭化水素基であり、Bは、硫黄原子、第二級窒素原子、または第三級窒素原子であり、nは、1〜3の整数である。)
(E)成分の有機ケイ素化合物は、樹脂組成物中、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。0.1質量%以上の場合、熱時接着強度が良好になる。10質量%以下の場合、樹脂組成物の粘度の上昇が抑制されるために塗布作業性が良好になる。
(E)成分の有機ケイ素化合物は、イソチオシアネート基を含有する化合物と、メルカプト基を有する有機ケイ素化合物との反応により得ることができる。
イソチオシアネート基を含有する化合物としては、イソチオシアン酸メチル、イソチオシアン酸エチル、イソチオシアン酸プロピル、イソチオシアン酸イソプロピル等が挙げられる。
メルカプト基を有する有機ケイ素化合物としては、α−メルカプトメチルトリメトキシシラン、α−メルカプトメチルメチルジメトキシシラン、α−メルカプトメチルジメチルメトキシシラン、α−メルカプトメチルトリエトキシシラン、α−メルカプトメチルメチルジエトキシシラン、α−メルカプトメチルジメチルエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルジメチルエトキシシラン等が挙げられる。
イソチオシアネート基を含有する化合物とメルカプト基を有する有機ケイ素化合物との反応においては、必要に応じて溶媒を使用することができる。溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられる。
また、イソチオシアネート基を含有する化合物とメルカプト基を有する有機ケイ素化合物との反応においては、必要に応じて触媒を使用することができる。触媒としては、触媒活性の観点から、スズ化合物が好ましく、特に、スズ(II)のカルボン酸塩化合物が好ましい。
触媒の使用量は、イソチオシアネート基を含有する化合物1molに対して、0.00001〜1molが好ましく、0.0001〜0.01molがより好ましい。0.00001mol以上の場合、十分な反応速度が得られるために生産性が良好になる。1molを超えると、触媒の効果が飽和することから経済的に不利になる。
イソチオシアネート基を含有する化合物とメルカプト基を有する有機ケイ素化合物との反応温度は、20〜150℃が好ましく、30〜130℃がより好ましく、40〜110℃がさらに好ましい。20℃以上の場合、十分な反応速度が得られるために生産性が良好になる。150℃以下の場合、副反応の発生が抑制される。
イソチオシアネート基を含有する化合物とメルカプト基を有する有機ケイ素化合物との反応時間は、有効に反応を進めることができれば特に限定されないが、10分間〜24時間が好ましく、1時間〜10時間がより好ましい。
本発明の樹脂組成物は、さらに、(F)高分子系イオン性分散剤を含有することができる。(F)成分の高分子系イオン性分散剤を含有することにより、(D)成分の無機充填材の分散性が向上するために熱時接着強度が向上する。(F)成分の高分子系イオン性分散剤としては、ポリカルボン酸を主骨格とする高分子系イオン性分散剤が好ましい。
(F)成分の高分子系イオン性分散剤としては、市販品を使用することができる。このようなものとしては、楠本化成社製の商品名HIPLAAD ED110、HIPLAAD ED111、HIPLAAD ED211、HIPLAAD ED216、HIPLAAD ED350、花王社製の商品名デモールEP、ポイズ520、ポイズ521、ポイズ530、ポイズ532A、ホモゲノールL−18、ホモゲノールL−1820、CRODA社製の商品名Hypermer KD−4、Hypermer KD−8、Hypermer KD−9、Hypermer KD−15、アルファ化研社製の商品名アルファレジンSA−20、アルファレジンSA−300、アクアダインC−400、アクアダインC−450、東亞合成社製の商品名A−6114、A−6330等が挙げられる。
(F)成分の高分子系イオン性分散剤は、樹脂組成物中、0.01〜10質量%が好ましい、0.01質量%以上の場合、熱時接着強度が良好になる。10質量%以下の場合、樹脂組成物の粘度の上昇が抑制されるために塗布作業性が良好になる。
本発明の樹脂組成物は、さらに、作業性を改善する目的で、希釈剤を含有することができる。希釈剤としては、ジエチレングリコールジエチルエーテル、n−ブチルグリシジルエーテル、t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、スチレンオキシド、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、以上の成分の他、本発明の効果を阻害しない範囲で、この種の組成物に一般に配合される成分、例えば、粘度調整剤、酸無水物等の接着力向上剤、消泡剤、着色剤、難燃剤等を、必要に応じて配合することができる。
例えば、粘度調整剤として、酢酸セロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジアセトンアルコール等が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明の樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)無機充填材、その他の必要に応じて配合される成分を高速混合機等を用いて均一に混合した後、ディスパース、ニーダ、三本ロール等により混練し、次いで、脱泡することにより、容易に製造することができる。
本発明の半導体装置は、本発明の樹脂組成物を介して支持部材上に半導体素子が接着されたものである。例えば、本発明の半導体装置は、本発明の樹脂組成物を介して支持部材としてのリードフレーム上に半導体素子を配置し、樹脂組成物の加熱硬化を行った後、リードフレームのリード部と半導体素子の電極とを常温で超音波によるワイヤボンディングにより接続し、これらを封止樹脂により封止することにより製造することができる。
ボンディングワイヤは、鋼、金、アルミニウム、または、これらの合金等からなる。これらのなかでも、コストおよびボンディング性の観点から、アルミニウムが好ましい。ボンディング時の超音波の出力、荷重等の条件は、特に限定されるものではなく、常法の範囲で適宜選択することができる。
図1は、このようにして得られる半導体装置の一例を示したものである。
半導体装置10は、リードフレーム11上に、樹脂組成物の硬化物からなる接着剤層12を介して、半導体素子13が固定されている。また、リードフレーム11のリード部11aと半導体素子13の電極13aとがボンディングワイヤ14により接続されている。さらに、これらが封止樹脂15により封止されている。接着剤層12の厚さは、例えば、10〜30μm程度である。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
なお、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[合成例1]
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、および温度計を備えた1Lセパラブルフラスコに、イソチオシアン酸メチル73.1g(1.0mol)、2−エチルヘキセン酸スズ(II)0.9g(0.0023mol)、トルエン316.1gを導入し、オイルバスにて70℃に加熱した。その後、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、商品名:KBE−803)243.2g(1.02mol)を滴下し、110℃、2時間の加熱撹拌を行って、下記化学式(2a)で表される有機ケイ素化合物を得た。
Figure 2018039925
[合成例2]
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、および温度計を備えた1Lセパラブルフラスコに、イソチオシアン酸メチル73.1g(1.0mol)、トルエン316.1gを導入し、オイルバスにて70℃に加熱した。その後、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業社製、商品名:KBE−903)225.4g(1.02mol)を滴下し、110℃、2時間の加熱撹拌を行って、下記化学式(2b)で表される有機ケイ素化合物を得た。
Figure 2018039925
(実施例1)
エポキシ樹脂として可とう性エポキシ樹脂(三菱化学社製、商品名:YL−7175−500、エポキシ当量:487)35質量部およびビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学社製、商品名:YL983U、エポキシ当量:170)65質量部、硬化剤として式(1a)で表されるフェノール性誘導体(Designer Molecules Inc.社製、商品名:EC−1074)45質量部およびジシアンジアミド(三菱化学社製、商品名:DICY7)1質量部、硬化促進剤としてイミダゾール系硬化促進剤(四国化成工業社製、商品名:2PHZ−PW、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール)1質量部、無機充填材として銀粉(福田金属箔工業社製、商品名:AgC−212D)450質量部、一般式(2)で表される有機ケイ素化合物として合成例1の有機ケイ素化合物(式(2a))2質量部、高分子系イオン性分散剤(CRODA社製、商品名:Hypermer KD−9)1質量部、希釈剤としてエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業社製、商品名:NKエステル1G)12質量部を十分に混合し、さらに三本ロールで混練して樹脂組成物を調製した。
(実施例2)
一般式(2)で表される有機ケイ素化合物として合成例2の有機ケイ素化合物(式(2b))2質量部を用いたことを除いて、実施例1と同様にして樹脂組成物を調製した。
(実施例3)
エポキシ樹脂としてビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学社製、商品名:YL983U、エポキシ当量:170)100質量部、硬化剤として式(1a)で表されるフェノール性誘導体(Designer Molecules Inc.社製、商品名:EC−1074)60質量部およびジシアンジアミド(三菱化学社製、商品名:DICY7)1質量部、硬化促進剤としてイミダゾール系硬化促進剤(四国化成工業社製、商品名:2PHZ−PW、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール)1質量部、無機充填材として銀粉(福田金属箔工業社製、商品名:AgC−212D)490質量部、一般式(2)で表される有機ケイ素化合物として合成例1の有機ケイ素化合物(式(2a))2質量部、高分子系イオン性分散剤(CRODA社製、商品名:Hypermer KD−9)1質量部、希釈剤としてエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業社製、商品名:NKエステル1G)7質量部を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を調製した。
(実施例4)
硬化剤としてのジシアンジアミドを用いないことを除いて、実施例1と同様にして樹脂組成物を調製した。
(実施例5)
一般式(2)で表される有機ケイ素化合物を用いず、シランカップリング剤(信越化学工業社製、商品名:KBM−803、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)2質量部を用いたことを除いて、実施例1と同様にして樹脂組成物を調製した。
(実施例6)
高分子系イオン性分散剤を用いないことを除いて、実施例1と同様にして樹脂組成物を調製した。
(比較例1)
硬化剤としての式(1a)で表されるフェノール性誘導体および一般式(2)で表される有機ケイ素化合物を用いず、シランカップリング剤(信越化学工業社製、商品名:KBM−803、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)2質量部を用いたことを除いて、実施例1と同様にして樹脂組成物を調製した。
(比較例2)
エポキシ樹脂としてビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学社製、商品名:YL983U、エポキシ当量:170)100質量部、無機充填材として銀粉490質量部、希釈剤としてエチレングリコールジメタクリレート7質量部を用いたことを除いて、比較例1と同様にして樹脂組成物を調製した。
[評価]
次に、実施例1〜6および比較例1〜2の樹脂組成物について以下の評価を行った。結果を、表1に示す。
(1)常温ライフ
調製後の樹脂組成物を−20℃の温度で24時間低温保管した。その後、この低温保管された樹脂組成物を25℃の環境下で1〜2時間保管して粘度(η)を測定した。また、低温保管された樹脂組成物を25℃の環境下にて72時間保管して粘度(η72)を測定した。粘度(η)、粘度(η72)は、いずれも、3°コーンのE型粘度計を用いて、25℃、0.5min−1の条件で測定した。そして、下記式により粘度変化率を算出した。
(粘度変化率)=(η72−η)/η×100(%)
また、粘度変化率の結果に応じて以下のように分類した。
○:粘度変化率が±5%の範囲内にあるもの。
△:粘度変化率が±5%の範囲を超えて±10%の範囲内にあるもの。
×:粘度変化率が±10%の範囲を超えるもの。
(2)反り
銅フレーム上に樹脂組成物を介して外形8mm×8mmのチップを配置し、135℃、120分の硬化処理を行って半導体パッケージを作製した。その後、半導体パッケージの反りを室温にて測定した。測定は、シャドウモアレ測定装置(ThermoireAXP:Akrometrix製)を用いて、電子情報技術産業協会規格のJEITA ED−7306に準じて行った。
具体的には、測定領域の基板面の全データの最小二乗法によって算出した仮想平面を基準面とし、この基準面から垂直方向の最大値をAとし、最小値をBとしたときの|A|+|B|の値(Coplanarity)をパッケージ反り値とし、このパッケージ反り値の結果に応じて以下のように分類した。
○:パッケージ反り値が5μm未満であるもの。
△:パッケージ反り値が5μm以上10μm未満であるもの。
×:パッケージ反り値が10μm以上であるもの。
(3)吸水率
樹脂組成物の硬化物について、温度85℃、湿度85%RHの条件下、168時間放置する吸水処理を行った。その後、この吸水処理後の樹脂組成物の硬化物の重量(放置後重量)を測定し、吸水処理前の樹脂組成物の硬化物の重量(初期重量)とから、下記式により重量変化率を算出した。
(吸水率)=(放置後重量−初期重量)/初期重量×100(%)
(4)銅フレームとの熱時接着強度
銅フレーム上に20μmの厚さに樹脂組成物を塗布した後、この樹脂組成物上に外形4mm×4mmのシリコンチップを配置し、135℃、2時間の硬化処理を行った。その後、垂直方向接着強度測定装置(西進商事社製、商品名:ボンドテスターSS−30WD)を用いて、260℃での銅フレームとシリコンチップとの引張接着強度を測定した。
別途、硬化処理後のものに対して、85℃、85%RHの雰囲気中、24時間または168時間保持する吸湿処理を行った後、同様にして、260℃での銅フレームとシリコンチップとの引張接着強度を測定した。
(5)PPFとの熱時接着強度
リードフレームの全面にNi/Pd/Auめっきが施されたPPF上に20μmの厚さに樹脂組成物を塗布した後、この樹脂組成物上に外形4mm×4mmのシリコンチップを配置し、135℃、2時間の硬化処理を行った。その後、垂直方向接着強度測定装置(西進商事社製、商品名:ボンドテスターSS−30WD)を用いて、260℃でのPPFとシリコンチップとの引張接着強度を測定した。
別途、硬化処理後のものに対して、85℃、85%RHの雰囲気中、24時間または168時間保持する吸湿処理を行った後、同様にして、260℃でのPPFとシリコンチップとの引張接着強度を測定した。
(6)耐はんだリフロー性
リードフレームの全面にNi/Pd/Auめっきが施されたPPF上に20μmの厚さに樹脂組成物を塗布した後、この樹脂組成物上に外形6mm×6mmの半導体チップ(シリコンチップ、表面アルミ配線のみ)をマウントし、135℃、2時間の硬化処理を行った。その後、京セラ社製のエポキシ樹脂封止材(商品名:KE−G1200)を用い、175℃、2分間、1MPaの条件でトランスファー成形を行い、さらに、175℃、8時間の後硬化処理を行って、半導体チップおよびPPFの樹脂封止を行った。このようにして、半導体パッケージ(80pQFP、14mm×20mm×2mm)を作製した。
このような半導体パッケージに対して、85℃、60%RH、168時間の吸湿処理を行った後、260℃、10秒のIRリフロー処理を行った。IRリフロー処理後、顕微鏡(倍率:15倍)を用いて半導体パッケージの外部クラックの有無を調べた。また、超音波顕微鏡を用いて半導体パッケージの内部クラックの有無を調べた。結果は、10個の半導体パッケージ中、外部クラックまたは内部クラックが発生した半導体パッケージの個数で示した。
Figure 2018039925
表1から明らかなように、実施例1〜6の樹脂組成物は、リードフレームとの熱時接着強度が高く、特に、PPFとの熱時接着強度が高い。また、吸湿による熱時接着強度の低下も抑制されている。さらに、粘度変化も抑制されており保管性に優れている。
10…半導体装置、11…リードフレーム、11a…リード部、12…接着剤層、13…半導体素子、13a…電極、14…ボンディングワイヤ、15…封止樹脂

Claims (9)

  1. (A)エポキシ樹脂、
    (B)硬化剤、
    (C)硬化促進剤、および
    (D)無機充填材
    を含む半導体接着用樹脂組成物であって、
    前記(B)硬化剤が、(B1)下記一般式(1)で表される炭素数30〜42のダイマージオールのフェノール性誘導体を含むことを特徴とする半導体接着用樹脂組成物。
    Figure 2018039925
    (式(1)中、R、Rは、それぞれ、一価脂肪族炭化水素基であり、飽和、不飽和のいずれでもよく、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよい。R、Rは、それぞれ、フェノール性水酸基を有する。p、qは、それぞれ、1以上の整数である。R、R、p、qの炭素数の合計は24〜36である。)
  2. 前記(A)エポキシ樹脂は、エポキシ当量が200〜2000の可とう性エポキシ樹脂を30質量%以上含むことを特徴とする請求項1記載の半導体接着用樹脂組成物。
  3. 前記ダイマージオールの炭素数が36であることを特徴とする請求項1または2記載の半導体接着用樹脂組成物。
  4. 前記(B1)フェノール性誘導体は、前記(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対して、10〜60質量部であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の半導体接着用樹脂組成物。
  5. 前記(B)硬化剤は、さらに、(B2)ジシアンジアミドを含み、
    前記(B2)ジシアンジアミドは、前記(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対して、0.1〜5質量部であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の半導体接着用樹脂組成物。
  6. 前記(D)無機充填材は、平均粒径0.1〜30μmの銀粉を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の半導体接着用樹脂組成物。
  7. さらに、(E)一般式(2)で表される有機ケイ素化合物を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の半導体接着用樹脂組成物。
    Figure 2018039925
    (式(2)中、Rは、それぞれ、炭素数1〜10の一価炭化水素基であり、Rは、それぞれ、炭素数1〜10の一価炭化水素基であり、Rは、直鎖状または分岐状の一価炭化水素基であり、Aは、直鎖状または分岐状二価炭化水素基であり、Bは、硫黄原子、第二級窒素原子、または第三級窒素原子であり、nは、1〜3の整数である。)
  8. さらに、(F)高分子系イオン性分散剤を含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の半導体接着用樹脂組成物。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項記載の半導体接着用樹脂組成物を介して支持部材上に半導体素子が接着されていることを特徴とする半導体装置。
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