JP2018038307A - 山林樹木の挿し木育成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発根の確認を目視や生産者の経験あるいは勘に基づく管理による方法ではない、効率的でかつ正確な方法で行うことにより、山林樹木の挿し木苗の効率的な大量生産に資する技術を提供する。
【解決手段】育苗中の山林樹木の複数の挿し木苗が発根したことを判定する方法であって、前記複数の挿し木苗のうちの特定の複数の挿し木苗の蒸散量の変動の傾向の変化から、前記育苗中の山林樹木の前記複数の挿し木苗が発根したと判定する、方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、山林樹木の挿し木苗の育成方法に関し、とくに育苗中の山林樹木の複数の挿し木苗が発根したことを判定する方法に関する。
植林用山林樹木の苗の育苗には1年〜3年といった長い時間をかけて行われている。従来の育苗中の苗の生産・管理は、露地で行われる露地挿しのような粗放的な生産・管理が主流であった。
これに対し、育苗の一つの技術として環境条件の調整が可能な施設を用いる、挿し木苗による育苗があるところ、スギ等の樹木の挿し木苗の育苗にもこのような方法が行われることがある。この方法においては、ポットやコンテナといった資材が用いられることも特徴的である。昨今の苗木需要の拡大に伴い、苗木生産の効率化を目的としてこれらの資材のうち、とくにコンテナを用いるコンテナ苗による育苗が進められている。
コンテナは山林樹木の育苗において典型的に用いられる、細長い育苗容器が連結したトレイ状のものである。野菜、花の育苗で用いられるプラグに対応するものであり、コンテナを用いて育苗された苗はコンテナ苗と称されることがある。
施設を用いる方法においては、まず育苗環境を発根に適した条件に保って挿し木苗を発根させる工程が必要であるとされている(非特許文献1)。挿し木苗を発根させるために、前記施設を用いる方法においてはミスト処理、密閉処理、底熱処理等による温湿度調整および/または遮光処理等による光環境調節といった施設園芸技術が用いられる。
また、挿し木苗の生理として、挿し木苗の葉からの蒸散と基部からの吸水バランスが保たれることが重要であり、挿し木後は蒸散、呼吸消耗を極力回避するため、遮光、高湿度環境が必要である。また、発根後は光合成能が急激に回復することが知られている(非特許文献2)。
ところで、挿し木苗の生産には前記のとおり少なくとも1年を要することがあるばかりでなく、挿し木を行う時期は例えばスギの場合、主に春、あるいは秋に限定される。そのため、施設を用いる方法を用いる場合においても、年1回転の単作が行われ、挿し木苗が供給されるのは春〜夏の時期に限られる場合も多い。
このような単作による生産のみであっても、これまでは挿し木苗の需要を満たすことができていた。
これに対し、近年国産木材の需要が高まっているにもかかわらず植林用山林苗の供給体制はむしろ全国的に衰退しているため、大量の苗木を効率的に供給できる体制が必要とされつつある。また、再造林コスト低減を進められている伐採・地拵・植栽を一貫的に行う施業方法では、植栽時期を選ばない前記コンテナ苗が必須要素であり、山林苗生産者も周年生産体制の構築が不可欠になってきている。
しかしながら、従来の苗の生産方法では生産効率が十分でないため、上記のような近年の需要増に応えることは難しいのが現状である。上記施設を用いる方法を用いても、露地生産よりは育苗期間を短縮することはできるものの、山出し(山林形成予定地に苗を運び入れる作業)に適した苗質および根鉢の形成が達成されるまでには、1年以上の育苗期間が必要である。
挿し木苗の生産効率を向上せしめる技術として、発根時期を目安に育苗管理、環境条件を切り替える技術が知られている(特許文献1)。当該技術は、挿し木苗から発根がなされた後に、根の伸長が促進される工程である根伸長工程が行われる方法による技術である。
特開2013−172685号公報
町田英夫著「さし木のすべて」、誠文堂新光社、1974年、p.110〜131 町田英夫著「農業技術体系」果樹編第8巻、農文協、1985年、p.13〜18 インターネット 大阪府立 花の文化園ホームページ「ガラスガーデン」(http://osaka−midori.jp/fululu/09topic−glassgarden.html)
ところで、上記技術を用いる挿し木の育成において挿し木苗の発根の確認のために、発根状態の目視確認及び/又は生産者の経験や勘に基づく管理が行われている。
しかしながらかかる管理においては、必ずしも挿し木苗の発根を正確に確認することができない場合がある。育成する挿し木苗を大量に確保するために、育成現場においては種々のロット(挿し木苗の母木の異同や挿し木苗の時期により規定される)のものが同時に育成されるところ、生産ロットにより生育の速さ及びある時点での生育ステージはまちまちであるため、発根を確認するタイミングが遅れたり、発根したと判断されても発根しているのは一部のロットの挿し木苗のみであり、他の多くのロットにおいては発根はまだなされていないといった場合が生じるからである。また、樹木の挿し木の場合、草本類等に比べて発根までに長期間を要するため、発根時期を推定することが難しい面がある。このような発根時期の誤認は、挿し木苗を大量生産する手段として育苗の短期化を図ることに対する障害になっている。発根後には挿し木苗の生育環境における環境条件を、光合成に適した環境条件に直ちに調整することが有効であるのに対し、発根時期の誤認によってかかる調整のタイミングを逸することになるからである。
かかる現状に鑑み、本発明は、発根の確認を目視や生産者の経験あるいは勘に基づく管理による方法ではない、効率的でかつ正確な方法で行うことにより、山林樹木の挿し木苗の効率的な大量生産に資する技術を提供することを目的とした。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、施設を用いた室内での方法において、目視や生産者の経験あるいは勘とは異なる、定量的な指標を用いることにより発根の確認を一層正確に行える可能性があることを見出し、さらに研究を進めた結果本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、少なくとも以下の発明に関する:
[1]
育苗中の山林樹木の複数の挿し木苗が発根したことを判定する方法であって、前記複数の挿し木苗のうちの特定の複数の挿し木苗の蒸散量の変動の傾向の変化から、前記育苗中の山林樹木の複数の挿し木苗が発根したと判定する、方法。
[2]
蒸散量の変動の傾向の変化が、
(a)総蒸散量/日及び積算日射量を求め、総蒸散量/日を積算日射量当たりの数値に換算した数値が顕著に増大したこと、又は
(b)総蒸散量/日を求め、この数値を温度当たりの数値に換算した数値が顕著に増大したこと、
である、上記[1]の方法。
[3]
蒸散量の変動の傾向の変化が、
(c)前記特定の複数の挿し木苗の総蒸散量/日が顕著に増大したこと、又は
(d)前記特定の複数の挿し木苗の総蒸散量/時間の日変動が顕著に増大したこと
である、上記[1]の方法。
[4]
(c)前記特定の複数の挿し木苗の総蒸散量/日が顕著に増大したことが、総蒸散量/日が少なくとも3日間連続して増大したことにより特定される、上記[3]の方法。
[5]
(d)前記特定の複数の挿し木苗の総蒸散量/時間の日変動が顕著に増大したことが、日中の総蒸散量/時間の標準偏差が、少なくとも4日連続して150mg/個体/時間以上でありかつ当該4日において増大し続けたこと、又は
日中の苗木1個体当たりの総蒸散量/時間の標準偏差が少なくとも2日間連続して、200mg/時間以上でありかつ増大したことであること、
により特定される、上記[3]の方法。
[6]
樹木がスギ又はヒノキである、上記[1]〜[6]のいずれかの方法。
[7]
上記[1]〜[6]のいずれかの方法を含む、山林樹木苗を大量に製造する方法であって、山林樹木の複数の挿し木苗が発根したと判定された後に、根伸長工程が行われ、該根伸長工程が行われる前に、該挿し木苗を、載置されていた場所から他の場所に移動し、該挿し木苗が載置されていた場所に他の挿し木苗を供試して施設利用効率を向上せしめることを含む、方法。
本発明は、発根前における葉からの蒸散量の変動の傾向と、発根後の葉からの蒸散量の変動の傾向の相違に着目してなされたものである。発根前における葉からの蒸散量が小さいこと、及び発根後には葉からの蒸散量が増大することは知られていた。しかしながら、発根前の葉からの蒸散量と比較して、発根後の葉からの蒸散量の増大する度合いについての知見はなかったし、ましてかかる比較によって発根したことが判定できることについては知られていなかった。
このように本発明は、これまで着目されていなかった複数の挿し木苗のうちの特定の複数の挿し木苗の蒸散量の変動の傾向の変化という指標を採用することにより挿し木苗が発根したことをより正確かつ客観的に判定することを可能にする発明なのである。
本発明によれば、挿し木苗が発根したことの確認が、より効率的でかつ正確に行われるため、山林樹木の挿し木苗をより効率的に大量に製造することが可能になる。そのため本発明によれば、山林樹木の挿し木苗の生産効率を最大1.5培〜2倍向上せしめることが可能になる。
本発明は、山林樹木の挿し木苗の効率的な大量生産に寄与するものである。すなわち本発明は、環境データ(例えば蒸散量と日射量)や生育診断(例えば蒸散量)についてのデータをビッグデータとして集積し、育苗管理や環境制御の管理に用いることにより山林樹木の挿し木苗の出荷管理を行うための自動制御システムの一端を担う技術になり得る、画期的な発明である。
実施例1の試験における、スギの挿し木苗における一日当たりの総蒸散量の変化を示す図である。図中の楕円は、発根前後の時期であったことを表している。 実施例1の試験における、発根前の時期において、遮光していない区(「遮光無し」)と遮光した区(「遮光有り」)のそれぞれの時間当たりの蒸散量と気温の変化を示す図である。 実施例1の試験における、発根後の時期において、遮光していない区(「遮光無し」)と遮光した区(「遮光有り」)のそれぞれの時間当たりの蒸散量と気温の変化を示す図である。 実施例1の試験における、発根前と発根後において、時間当り蒸散量の一日における変化を、遮光していない区(「遮光無し」)と遮光した区(「遮光有り」)のそれぞれについて、1日当たりの蒸散量の標準偏差を示す図である。 図3において、曇りの日のデータを除いて再構成したグラフである。図中の点線の矢印は、「遮光無し」において発根後の標準偏差のおよその推移を示す線である。 実施例1の試験における、日平均気温に対するスギ挿し木苗の蒸散量の変化を示す図である。 実施例1の試験における、平均気温に対するスギの挿し木苗が示した一日当たりの総蒸散量の変化を、遮光していない区(「遮光無し」)と遮光した区(「遮光有り」)のそれぞれについて示す図である。上のグラフは4月3日〜4月17日までの変化を示し、下のグラフは4月18日〜5月19日までの変化を示す。
本明細書および本発明において、以下の各語は、他に記載がない限り、原則として以下の意味を有するものとして用いられる。
「発根工程」とは挿し付けた挿し穂に根がない時期において蒸散による水分損失を抑える条件下における、挿し木苗が自然に発根する通常の工程、又は挿し木苗の発根が促進される工程である。
「根伸長工程」とは、挿し木苗の発根後の根の伸長が促進される工程であり、前記発根工程とは異なる条件であって、ミスト処理、密閉処理、底熱処理および遮光処理の少なくとも一つは行わない条件において挿し木を生育せしめる工程を意味する。根伸長工程には発根が生じる場合も包含される。
「根鉢」とは、コンテナあるいはポット等の育苗容器で育苗した苗木について、一般に移植に際し掘り上げられる根系を含んだ培地のまとまりをいう。山林への植林(山出し)は、根鉢が十分に形成されてから行われる。
以下に本発明についてより詳細に説明する。
本発明は、育苗中の山林樹木の複数の挿し木苗が発根したことを判定する方法であって、前記複数の挿し木苗のうちの特定の複数の挿し木苗の蒸散量の変動の傾向の変化から、前記育苗中の山林樹木の複数の挿し木苗が発根したと判定する、方法である。
本発明の方法は実質的に温室等の室内における挿し木苗の育苗に適用される。また、本発明の方法は、挿し木苗の大量生産にとくに好適に適用される。
上記「育苗中の山林樹木の複数の挿し木苗」とは、同時期(一週間以内)に挿し木された後に実質的に同一の育苗管理がなされている挿し木苗の群を意味する。「育苗中の山林樹木の複数の挿し木苗」の本数は限定されないが、例えば1千本以上であり、好ましくは1万本以上であり、より好ましくは2万本以上である。
例えば山林樹木用のコンテナ苗の場合、コンテナ1トレイ当たりの苗の本数は典型的には40本〜80本であり、通常は各トレイがベンチに載置され、載置されるトレイの個数がベンチ当たり20個である場合、苗の総本数は800本〜1600本になる。1つのベンチに載置される当該本数の苗により、1つのロットが構成される。「育苗中の山林樹木の複数の挿し木苗」の本数が2万本以上である場合には、総ロット数は約14ロット〜15ロットになる。
これらの育苗中の山林樹木の複数の挿し木苗のうち、本発明において総蒸散量を測定する対象、すなわち上記「特定の複数の挿し木苗」、の割合としては約0.1%以上が好ましく、約1%以上がより好ましく、約5%以上は一層より好ましい。
本発明の方法によって育苗中の山林樹木の複数の挿し木苗が発根したと判定された際に、当該複数の挿し木苗のうち、好ましくは約50%以上が発根しており、より好ましくは約60%以上が発根しており、一層より好ましくは約70%以上が発根している。
本発明の方法において特定の複数の挿し木苗の総蒸散量を測定する方法は限定されないところ、葉からの蒸散以外に水分を失わない装置に挿し木苗を設置し、当該装置ごと総重量を測定し、総重量の減少量を総蒸散量とする方法は簡便であるため好ましく、当該装置が秤量器具に予め載置され、経時的に重量を測定する方法はとくに好ましい。このような秤量器具としてはロガー付き重量計等(例:GF-K A&D社)が好適に用いられる。
また、トレイに載せた挿し木苗について総蒸散量を測定し続ければよく、かかるトレイを2つ以上総蒸散量測定の対象とする本発明の方法は好ましい。挿し木苗のトレイ当たりの本数は限定されず、例えば10本〜20本であってよい。
測定を始める時期は限定されない。測定を始める時期は基本的に早い方がよく、測定作業自体は機器のセッティングが済めば、その後の必要なデータの定期的な抽出は自動的に行うことができ労力はきわめて小さい。
測定を始める時期は挿し木の時期・気候に応じて決めてよく、寒冷期(10月〜11月)は遅くてよく、温暖期(3月〜4月)には早めであることが好ましい。
本発明の方法において、上記蒸散量の変動の傾向の変化として用いられるものは限定されないところ、例えば、
(a)総蒸散量/日及び積算日射量を求め、総蒸散量/日を積算日射量当たりの数値に換算した数値が顕著に増大したこと、及び
(b)総蒸散量/日を求め、この数値を温度当たりの数値に換算した数値が顕著に増大したこと
が挙げられる。
上記(a)及び(b)の場合、換算した数値の変化を所定の日数にわたり続けて調査した結果を用いて、当該換算した数値が顕著に増大したことを把握することは好ましい。
換算した数値の変化の調査の対象とする日数は限定されず、例えば連続又は非連続の3日〜5日であってよい。
また、上記換算した数値が顕著に増大したことは、例えば連続する3日〜5日にわたり増大し続けることであってよい。あるいは事前の調査の結果から特定の閾値を予め設定し、当該特定の閾値を所定の日数にわたり上回ったこととしてもよい。
なお、蒸散量は発根前後にかかわらず温度上昇に伴い増大するが、発根後における温度上昇に対する蒸散量の変化(リアクション)は、発根前に比べて顕著に大きくなる。また、日射量は概ね温度と連動して変動するため、発根後における日射量上昇に対する蒸散量の変化も発根前に比べて顕著に大きくなる。理論に束縛されるものではないが、本発明の方法は、これらの新たな知見に基づき、上記(a)又は(b)のような指標を蒸散量の変動の傾向の変化として用いる態様を含むものである。
上記(a)及び(b)以外に蒸散量の変動の傾向の変化として用いられるものとして、
(c)前記特定の複数の挿し木苗の総蒸散量/日が顕著に増大したこと、又は
(d)前記特定の複数の挿し木苗の総蒸散量/時間の日変動が顕著に増大したこと、
も挙げられる。
蒸散量の変動の傾向の変化として(c)前記特定の複数の挿し木苗の総蒸散量/日が顕著に増大したことを特定する場合、対比される複数の挿し木苗の総蒸散量/日は、前日の総蒸散量/日、その1日前の日の総蒸散量/日、及び2日前の日の総蒸散量/日を含む、連続する少なくとも3日間の総蒸散量/日であってよい。すなわち、総蒸散量/日が3日間連続して増大した場合には、発根していると判定してよい。
総蒸散量は日ごとに変動し、発根前であっても増大することがある。しかしながら発根前の増大は2日連続することはほぼなく、3日連続することはほとんどない。これに対し発根後の総蒸散量は、発根直後に少なくとも3日連続して増大する。
蒸散量の変動の傾向の変化の指標として総蒸散量/日を用いることは、総蒸散量/日の測定が簡便であるというメリットがある。
なお総蒸散量/日は天候により変動するため、上記(c)の場合においては、蒸散量の変動の傾向を特定する対象の時期は天候の変化が小さい時期を選択すること、あるいは天候の変化が実際に小さかったことが確認された時期を選択することは、好ましい。蒸散量の変動の傾向を特定する対象の時期として、例えば概ね晴天であった連続する特定の日数の期間(例えば3日間〜5日間)を選択することは好ましい。あるいは、日平均気温の幅が特定の数値以下(例えば2℃以下又は3℃以下)である期間を選択することも好ましい。
蒸散量の変動の傾向の変化として(d)前記特定の複数の挿し木苗の総蒸散量/時間の日変動が顕著に増大したことを特定する場合、例えば、複数の挿し木苗のうちの特定の複数の挿し木苗の総蒸散量を1時間〜2時間ごとに日中の時間帯(例えば午前7時〜午後6時)において測定し、このようにして測定された総蒸散量の数値群からそれらの標準偏差を計算し、当該標準偏差を指標にして総蒸散量/時間の日変動が顕著に増大した日を特定することは好ましい。あるいは総蒸散量/時間の日変動の指標として、1時間〜2時間ごとの総蒸散量のうち最大値と最小値との差を採用してもよい。
上記のように、1日の総蒸散量/時間の標準偏差を用いる場合には、発根したことをより正確に把握することができるメリットがある。この場合において、日中の苗木1個体当たりの総蒸散量/時間の標準偏差が、少なくとも4日連続して150mg/時間以上でありかつ当該連続する4日において増大し続けたこととする、本発明の方法は好ましく、160mg/時間以上でありかつ増大し続けたことであることとする本発明の方法はより好ましく、170mg/時間以上でありかつ増大し続けたことであることとする本発明の方法は一層より好ましい。
1日の総蒸散量/時間の標準偏差を用いる場合、日中の苗木1個体当たりの総蒸散量/時間の標準偏差が少なくとも2日間連続して、200mg/時間以上でありかつ増大したことであることとする、本発明の方法も好ましく、210mg/時間以上でありかつ増大したことであることとする本発明の方法はより好ましく、220mg/時間以上でありかつ増大したことであることとする本発明の方法は一層より好ましい。
本発明の方法における上記蒸散量の変動の傾向の変化として、蒸散による葉温変化、光合成によるCO2産生量の変化等が挙げられる。また、底面給水で管理した場合には、水位の変化も用いることができる。
また、上記(a)〜(d)の指標を用いる場合、顕著に増大したことを認識するための基準は、本発明が実施される地域・場所、用いられる設備、時期、対象とされる樹種等により、適宜変えてよい。例えば、九州地方におけるスギの挿し木の場合は、挿し付けの時期は10月頃、3月頃、及び5月頃に行うことが可能である。これに対してより北方に位置する地域の場合には、挿し付けの時期は遅めになる場合があり、それに応じて上記各数値や指標自体を改変してよい。
挿し木苗を発根させる際には、一般には遮光が行われるが、本発明の方法は発根のための遮光が行われない場合にも適用することができる。
本発明者らは光条件の違いにより発根のタイミングが異なることを確認しており、遮光せずに発根させる場合には、遮光して発根させるサンプル群を光条件以外は同一の環境条件下において並行して育苗してよい。逆に遮光して発根させる場合には、遮光しないサンプル群を光条件以外は同一の環境条件下において並行して育苗してよい。
このように遮光の有無において反対の条件にあるサンプル群を育苗することによって、発根後の総蒸散量の変化の大きさをより明確かつ相対的に把握できるため、発根したことをより正確に判定できる。したがって、遮光の有無において反対の条件にあるサンプル群を育苗することは好ましい。
本発明の方法が適用される育苗において、挿し木苗への給水の方法は限定されない。コンテナ等の育苗容器を使った育苗では、一般的には散水設備により上方より灌水されるが、本発明の方法においては、育苗がコンテナ等の育苗容器を用いて行われ、給水が前記コンテナ底部から行われる方法は好ましく、挿し木苗への給水がコンテナ底部から行われ、発根工程において遮光が行われない本発明の方法はより好ましい。 挿し木苗への給水は、苗の切り口を水に浸るようにし、そこから毛管水で吸水されるようにしてよい。
本発明の対象である樹木の種類は限定されないところ、例えばスギ、ヒノキ等を例示することができる。本発明の方法は、スギにおいて好適に適用することができる。
本発明の方法は従来の方法と同様に必ずしも肥料を必要とするものではないが、根伸長工程が、肥料が用いられる条件下において行われる本発明の方法は好ましい。
肥料の種類は限定されず、固形肥料および液体肥料のいずれも好適に用いられる。固形肥料は初期肥効が抑えられる肥効調節型肥料を予め培地に混合しておくか、根伸長工程に移行する際に添加してよい。液体肥料は、根伸長工程以降に培地に添加してよい。
また本発明は、上記いずれかの複数の挿し木苗が発根したことを判定する方法を含む、山林樹木苗を大量に製造する方法にも関する。
山林樹木の挿し木苗が発根したと判定された後に、根伸長工程が行われる本発明の製造方法は好ましい。
また、挿し木苗に対する根伸長工程が行われる前に、該挿し木苗を、載置されていた場所から他の場所に移動し、該温室に他の挿し穂を供試する方法、およびかかるサイクルをさらに繰り返す方法は好ましい。かかる方法は施設のより効率的な利用に資するため、山林樹木の挿し木苗のより安定的な供給が可能になるからである。
発根工程または発根促進工程および根伸長工程はいずれも室内、すなわち屋内施設内で行われるところ、該施設として通常の温室や実験室ならびに恒温室等を挙げることができる。根伸長工程は、施設の利用状況や規模によっては、挿し木苗を屋外に移動して行ってもよい。
実施例によって、本発明をさらに詳細に説明するが、これらの実施例はいかなる意味においても本発明を限定するものではない。
<実施例1>
(1)目的 本発明の方法により山林樹木の挿し木苗の発根の判定が、正確になされることを確認する。
(2)試験場所 茨城県つくば市内温室
(3)方法
・容器・培土
赤玉仕様の培地を充填したコンテナ(Flexi Frame77 BCC社製。以下、「コンテナ」と記載)にスギ挿し穂を挿し付けた。
給水は底面から行った。コンテナに挿し付けた挿し木は、魚箱(発泡スチロール)を使い、穂の地下部が外気と遮断される環境で育成し、系全体の重量の減少が蒸散による水分の減少のみになるようにした。
潅水は、コンテナの底部が水に浸り、穂の切り口から毛管水で吸水されるようにした。
・その他の条件
下表に示すとおりであった。遮光は寒冷紗(約50%)をスギ上面に覆った。試験規模は15株/箱とした。
Figure 2018038307
(4)結果・考察
異なる日射条件における蒸散量について、遮光していない区(「遮光無し」)と遮光した区(「遮光有り」)とについて経時的に比較すると、発根が認められた4月23日以後、蒸散量の差が顕著に大きくなった(図1)。4月23日より前には、両区にほとんど差はなく、4月23日以降は常に遮光無しのほうが蒸散量は多かった。
4月23日に発根した「遮光無し」において、発根前には総蒸散量/日が連続して増大したのは最大で2日間であったが、発根した4月23日からは4日間連続して増大した。また、「遮光有り」においては全試験期間を通じて、総蒸散量/日が連続して増大したのは最大で2日間であった。
5月10日の時点において、「遮光無し」と「遮光有り」における発根率(発根した苗の数/調査時点の生存苗数×100[%])は、それぞれ70%及び0%であった。
発根前と発根後において、時間当り蒸散量の一日における変化を、遮光していない区(「遮光無し」)と遮光した区(「遮光有り」)のそれぞれについて、3日間ずつの測定結果を図2A及び図2Bにそれぞれ示す。発根後の4月23日〜4月25日には発根前より、発根した「遮光無し」の時間当り蒸散量の一日における変化の量が「遮光有り」に比べて増大した。
また、1日の蒸散量/時間の標準偏差を計算して経時的に比較すると、発根が認められた4月23日以降には、「遮光無し」と「遮光有り」の間の標準偏差の差は拡大した(図3)。
4月23日に発根した「遮光無し」において、日中の蒸散量/時間の標準偏差が連続して3日間増大することは、発根前にはなかった。「遮光有り」の場合に日中の蒸散量/時間の標準偏差が連続して3日間増大することがあったが(4月17日〜4月20日)、その場合の4日における最初の標準偏差は105と小さかった。
これに対し「遮光無し」において、発根した4月23日を含む4日(4月21日〜24日)においては、当該標準偏差は最も小さくて160mg/株/時間(4月21日)であり、4日連続して150mg/株/時間を上回りかつ当該4日において増大し続けた。
また、「遮光無し」において、発根した4月23日以降においては、日中の蒸散量/時間の標準偏差は常に約200mg/株/時間以上であった。標準偏差により示されるこれらの傾向は、曇りの日を除くとさらに明確であった(図4)。
さらに、「遮光無し」において、発根した4月23日以降においては、蒸散量/日平均気温(mg/plant/day/℃)は、曇りの日を除けば常に約200mg/plant/day/℃以上であった(図5)。
なお、4月21日〜24日の天候は、4月21日は雨でありその他の日は晴れ又は晴れのち曇りであった。
また、発根後における温度上昇に対する蒸散量の変化(リアクション)は、発根前に比べて顕著に大きくなっていた。このことは、「遮光有り」の場合には温度の変化と蒸散量との関係は時期にかかわらず変わらなかったのに対し、「遮光無し」の場合には発根後を含む時期(4月18日〜5月19日)には発根前の時期(4月3日〜4月17日)より図6に示されるグラフの傾きが明らかに大きいことから把握される(図6)。
本試験の結果から、本発明の方法により、発根時期の判定がより正確に行えることが明らかになった。
本発明により、山林樹木の挿し木苗の発根の確認を、目視や生産者の経験あるいは勘に基づく管理による方法ではない、効率的でかつ正確な方法で行うことにより、山林樹木の挿し木苗の効率的な大量生産が可能になる。したがって、本発明は山林樹木の挿し木苗の生産産業および関連産業の発展に寄与するところ大である。

Claims (7)

  1. 育苗中の山林樹木の複数の挿し木苗が発根したことを判定する方法であって、前記複数の挿し木苗のうちの特定の複数の挿し木苗の蒸散量の変動の傾向の変化から、前記育苗中の山林樹木の複数の挿し木苗が発根したと判定する、方法。
  2. 蒸散量の変動の傾向の変化が、
    (a)総蒸散量/日及び積算日射量を求め、総蒸散量/日を積算日射量当たりの数値に換算した数値が顕著に増大したこと、又は
    (b)総蒸散量/日を求め、この数値を温度当たりの数値に換算した数値が顕著に増大したこと、
    である、請求項1に記載の方法。
  3. 蒸散量の変動の傾向の変化が、
    (c)前記特定の複数の挿し木苗の総蒸散量/日が顕著に増大したこと、又は
    (d)前記特定の複数の挿し木苗の総蒸散量/時間の日変動が顕著に増大したこと
    である、請求項1に記載の方法。
  4. (c)前記特定の複数の挿し木苗の総蒸散量/日が顕著に増大したことが、総蒸散量/日が少なくとも3日間連続して増大したことにより特定される、請求項3に記載の方法。
  5. (d)前記特定の複数の挿し木苗の総蒸散量/時間の日変動が顕著に増大したことが、日中の総蒸散量/時間の標準偏差が、少なくとも4日連続して150mg/個体/時間以上でありかつ当該4日において増大し続けたこと、又は
    日中の苗木1個体当たりの総蒸散量/時間の標準偏差が少なくとも2日間連続して、200mg/時間以上でありかつ増大したことであること、
    により特定される、請求項3に記載の方法。
  6. 樹木がスギ又はヒノキである、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかの方法を含む、山林樹木苗を大量に製造する方法であって、山林樹木の複数の挿し木苗が発根したと判定された後に、根伸長工程が行われ、該根伸長工程が行われる前に、該挿し木苗を、載置されていた場所から他の場所に移動し、該挿し木苗が載置されていた場所に他の挿し木苗を供試して施設利用効率を向上せしめることを含む、方法。
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