JP2018038234A - 電力ケーブルの終端接続部、及び電力ケーブル線路 - Google Patents

電力ケーブルの終端接続部、及び電力ケーブル線路 Download PDF

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Abstract

【課題】ブッシングの密閉性の向上と小型化を実現できる電力ケーブルの接続部を提供する。【解決手段】導体と前記導体の外周に形成されたケーブル絶縁体とが段剥ぎされて露出されたケーブル端部と、露出された前記導体に接続される導体引出棒と、前記ケーブル端部を収容し、前記導体引出棒が引き出される引出開口部を有するブッシングと、前記導体引出棒が挿通される挿通孔が形成され、前記引出開口部に固定される本体部と、前記本体部から前記ブッシングの内方に向けて延出されて前記導体引出棒が挿通される筒部とを有する上部金具と、前記導体引出棒と前記筒部との間をシールする第1の引出部シール構造と、を備える電力ケーブルの終端接続部。【選択図】図1

Description

本発明は、電力ケーブルの終端接続部、及び電力ケーブル線路に関する。
電力ケーブルとして、導体の外周にケーブル絶縁体を有する電力ケーブルが利用されており、代表的には、ケーブル絶縁体に架橋ポリエチレン樹脂を用いたCVケーブルが挙げられる。通常、電力ケーブルを用いて電力ケーブル線路を構築する場合、電力ケーブルの終端において架空線や他の電力機器(例えば、開閉装置(遮断器)や変圧器など)に接続するための終端接続部が設けられる(例えば、特許文献1〜3を参照)。
電力ケーブルの終端接続部としては、電力ケーブルの端部を段剥ぎして露出させた導体の先端に導体引出棒を接続し、ケーブル端部をブッシングに挿入して収容した構成が挙げられる(例えば、特許文献1、2を参照)。ブッシングは、その一端側に導体引出棒を引き出す引出開口部を有し、引出開口部から導体引出棒が引き出される。引出開口部の端面には、導体引出棒が挿通される挿通孔が形成された上部金具が取り付けられ、上部金具により密閉される。ブッシングには、例えば、磁器製やエポキシ樹脂などの樹脂製の套管(碍管)が使用されている。
終端接続部には、大きく分けて、電力ケーブルを架空線に接続するための気中終端接続部(EB−A)、GIS(ガス開閉装置)などのガス絶縁電力機器に接続するためのガス中終端接続部(EB−G)、油入変圧器などの油絶縁電力機器に接続するための油中終端接続部(EB−O)がある。このうち、ガス中終端接続部や油中終端接続部は、電力機器の機器ケース内に導体引出棒が引き出されたブッシングが設置され、機器ケース内に充填された絶縁ガスや絶縁油などの絶縁媒体によって導体引出棒と機器ケースとの間の絶縁が確保される。
特開平9−191548号公報 特開平10−51937号公報 特開2005−6379号公報
電力ケーブルの終端接続部において、ブッシングの密閉性を向上することが求められている。特に、ガス中終端接続部や油中終端接続部の場合は、ブッシングの引出開口部からブッシング内に絶縁媒体が浸入することがないように、気密性や水密性といった密閉性を確保することが重要である。また、近年、電力機器をコンパクト化するため、機器ケース内に設置される終端接続部の小型化が求められている。
ブッシングの密閉性を向上するために、上部金具を厚くして、上部金具に形成された挿通孔と導体引出棒との接触長さを長くすることにより、導体引出棒と上部金具との間のシール性を確保することが考えられる。しかしながら、この場合、上部金具が厚くなる分、ブッシングの引出開口部の端面から導体引出棒の先端までの引き出し長さが長くなる。そのため、終端接続部の小型化が困難であり、電力機器のコンパクト化の要求に応えることが難しい。
そこで、ブッシングの密閉性の向上と小型化を実現できる電力ケーブルの接続部を提供することを目的の1つとする。また、上記電力ケーブルの接続部を備える電力ケーブル線路を提供することを別の目的の1つとする。
本開示に係る電力ケーブルの終端接続部は、
導体と前記導体の外周に形成されたケーブル絶縁体とが段剥ぎされて露出されたケーブル端部と、
露出された前記導体に接続される導体引出棒と、
前記ケーブル端部を収容し、前記導体引出棒が引き出される引出開口部を有するブッシングと、
前記導体引出棒が挿通される挿通孔が形成され、前記引出開口部に固定される本体部と、前記本体部から前記ブッシングの内方に向けて延出されて前記導体引出棒が挿通される筒部とを有する上部金具と、
前記導体引出棒と前記筒部との間をシールする第1の引出部シール構造と、を備える。
本開示に係る電力ケーブル線路は、上記本開示に係る電力ケーブルの終端接続部を備える。
上記電力ケーブルの終端接続部は、ブッシングの密閉性の向上と小型化を実現できる。上記電力ケーブル線路は、電力ケーブルの終端接続部においてブッシングの密閉性を確保しつつ、小型化を実現できる。
実施形態1に係る電力ケーブルの終端接続部を示す概略部分縦断面図である。 図1のII線で囲む部分を拡大して示す要部拡大断面図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係る電力ケーブルの終端接続部は、
導体と前記導体の外周に形成されたケーブル絶縁体とが段剥ぎされて露出されたケーブル端部と、
露出された前記導体に接続される導体引出棒と、
前記ケーブル端部を収容し、前記導体引出棒が引き出される引出開口部を有するブッシングと、
前記導体引出棒が挿通される挿通孔が形成され、前記引出開口部に固定される本体部と、前記本体部から前記ブッシングの内方に向けて延出されて前記導体引出棒が挿通される筒部とを有する上部金具と、
前記導体引出棒と前記筒部との間をシールする第1の引出部シール構造と、を備える。
上記電力ケーブルの終端接続部は、上部金具がブッシングの内方に向けて延出される筒部を有し、導体引出棒と筒部との間を第1の引出部シール構造によりシールする構造である。これにより、筒部に導体引出棒が挿通されることで、導体引出棒との接触長さを確保することができ、導体引出棒と筒部との間に第1の引出部シール構造が設けられていることで、導体引出棒と上部金具との間のシール性を高めることができる。また、筒部がブッシングの引出開口部の内部空間に位置するため、導体引出棒の引き出し長さを長くせずに導体引出棒と上部金具との間のシール性を確保しつつ、終端接続部の小型化を実現できる。したがって、上記電力ケーブルの終端接続部は、ブッシングの密閉性の向上と小型化を実現でき、特に、ガス中終端接続部に好適に利用できる。
上記電力ケーブルの終端接続部では、引出開口部の内径が導体引出棒の外径よりも大きい。そのため、ケーブル端部の導体に導体引出棒を接続した後、ケーブル端部をブッシングに挿入して引出開口部から導体引出棒を引き出す際に、導体引出棒を容易に引き出すことができ、組立作業性に優れる。
(2)上記電力ケーブルの終端接続部の一形態として、前記引出開口部と前記筒部との間に隙間が設けられていることが挙げられる。
引出開口部と筒部との間に隙間が設けられていることで、引出開口部から導体引出棒を引き出した後、筒部に導体引出棒を挿通して上部金具を引出開口部に取り付ける際に、筒部を引出開口部内に入れ込み易く、上部金具を容易に取り付けることができる。
(3)上記電力ケーブルの終端接続部の一形態として、前記第1の引出部シール構造は、前記導体引出棒の外周面に環状のシール溝が形成され、前記シール溝に環状のシール部材が配置された構造であることが挙げられる。
上記第1の引出部シール構造は、導体引出棒の外周面にシール溝を形成してシール部材を配置するため、筒部の内周面にシール溝を形成してシール部材を配置する場合に比較して、シール部材を配置し易く、シール構造を形成し易い。
(4)上記電力ケーブルの終端接続部の一形態として、前記筒部の先端部に、先端に向かって内径が大きくなる傾斜面が形成されていることが挙げられる。
筒部の先端部に傾斜面が形成されていることで、筒部に導体引出棒を挿通する際に、傾斜面によって導体引出棒の先端を筒部内に案内することができ、導体引出棒を上部金具の挿通孔に挿通し易い。また、導体引出棒の外周面にシール部材を配置する場合は、筒部に導体引出棒を挿通する際に、傾斜面によってシール部材を筒部内に押し込み易い。
(5)上記(4)に記載の電力ケーブルの終端接続部の一形態として、前記筒部が先端に向かって厚さが薄くなるように形成されていることが挙げられる。
筒部が先端に向かって厚さが薄くなるように形成されていることで、筒部の先端部の外径が大きくなることを回避できる。
(6)上記電力ケーブルの終端接続部の一形態として、前記導体引出棒と前記本体部との間をシールする第2の引出部シール構造を備えることが挙げられる。
導体引出棒と本体部との間に第2の引出部シール構造が設けられていることで、導体引出棒と上部金具との間のシール性をより高めることができ、ブッシングの密閉性がより向上する。
(7)上記電力ケーブルの終端接続部の一形態として、前記引出開口部と前記本体部との間をシールする開口部シール構造を備えることが挙げられる。
引出開口部と本体部との間に開口部シール構造が設けられていることで、ブッシングと上部金具とのシール性をより高めることができ、ブッシングの密閉性がより向上する。
(8)本発明の一態様に係る電力ケーブル線路は、上記(1)から(7)のいずれか1つに記載の電力ケーブルの終端接続部を備える。
上記電力ケーブル線路は、上記電力ケーブルの終端接続部を備えることで、接続部においてブッシングの密閉性を確保しつつ、小型化を実現できる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る電力ケーブルの終端接続部の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は、同一名称物を示す。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
[実施形態1]
<電力ケーブルの終端接続部>
図1〜図2を参照して、実施形態1に係る電力ケーブルの終端接続部を説明する。終端接続部1は、図1、図2に示すように、導体11が露出されたケーブル端部10と、導体11に接続される導体引出棒20と、ケーブル端部10を収容するブッシング30と、ブッシング30の引出開口部31に取り付けられる上部金具40とを備える。終端接続部1の特徴の1つは、図2に示すように、上部金具40がブッシング30の内方に向けて延出される筒部42を有し、導体引出棒20と筒部42との間に第1の引出部シール構造51が設けられている点にある。ここでは、実施形態1に係る終端接続部1は、電力ケーブル100をGISなどの電力機器(図示せず)に接続するためのガス中終端接続部であり、ブッシング30が図示しない機器ケース内に設置される。以下、終端接続部1の構成を詳しく説明する。以下の説明では、導体引出棒20が引き出されるブッシング30の引出開口部31側を上、その反対側を下とする。
<電力ケーブル>
はじめに、図1に示す電力ケーブル100の構成を説明する。電力ケーブル100は、導体11と、導体11の外周に形成されたケーブル絶縁体12とを備え、シース14で被覆されている。電力ケーブル100は、ゴム・プラスチック絶縁電力ケーブルであり、ここでは、CVケーブルである。ケーブル絶縁体12の内周部分には内部半導電層(図示せず)、外周部分には外部半導電層13がそれぞれ設けられている。電力ケーブル100の端部は端部処理される。
(ケーブル端部)
ケーブル端部10は、図1に示すように、端部処理によって段剥ぎされ、導体11、ケーブル絶縁体12及び外部半導電層13が露出されており、導体11の先端(上端)には導体引出棒20が圧縮接続される。
(導体引出棒)
導体引出棒20は、図1に示すように、露出された導体11に接続され、ブッシング30の引出開口部31から引き出されている。ブッシング30から引き出された導体引出棒20の先端部(上端部)には、電力機器のリード導体(図示せず)が接続され、導体引出棒20を介してリード導体と導体11とが電気的に接続される。
(ブッシング)
ブッシング30は、図1に示すように、ケーブル端部10を収容し、その一端側(上側)に導体引出棒20が引き出される引出開口部31を有し、他端側(下側)にケーブル端部10が挿入される挿入開口部32を有する。ブッシング30は、絶縁材料で形成された管状の部材であり、ここでは、エポキシ碍管である。引出開口部31の内径は導体引出棒20の外径よりも大きい。
引出開口部31の端面には、導体引出棒20が挿通される挿通孔40h(図2参照)が形成された上部金具40が取り付けられ、上部金具40により密閉されている。挿入開口部32には、フランジ部32fが設けられており、フランジ部32fの端面に、機器ケースの底板200に固定するためのアダプター70が取り付けられている。アダプター70には、ケーブル端部10の端部処理開始近傍(端部処理が施された部分の開始位置近傍)を覆うケーブル保護金具71が取り付けられる。
(上部金具)
上部金具40は、図2に示すように、引出開口部31の端面に固定される本体部41と、本体部41の下面からブッシング30の内方(下方)に向けて延出される円筒状の筒部42とを有し、筒部42には導体引出棒20が挿通される。挿通孔40hは、本体部41の中央に形成され、筒部42に連通している。本体部41は、引出開口部31にボルトで固定されている。筒部42は、引出開口部31の内部空間に位置し、筒部42の外径が引出開口部31の内径よりも小さく、引出開口部31と筒部42との間には隙間が設けられている。
この例では、図2に示すように、筒部42の先端部(下端部)に、先端に向かって内径が大きくなる傾斜面42iが形成されており、筒部42が先端に向かって厚さが薄くなるように形成されている。傾斜面42iは、筒部42の内周面(挿通孔40h)に連続する。ここでは、筒部42が先端に向かって厚さが薄くなることで、傾斜面42iを形成しているが、筒部42の先端部が先端に向かって拡径するように円錐台状に形成されていてもよい。
(引出部シール構造)
終端接続部1は、導体引出棒20と上部金具40との間をシールする引出部シール構造を備え、この例では、引出部シール構造として、図2に示すように、第1の引出部シール構造51と、更に第2の引出部シール構造52とを備える。
(第1の引出部シール構造)
第1の引出部シール構造51は、図2に示すように、導体引出棒20と筒部42との間に設けられ、導体引出棒20と筒部42との間をシールする。ここでの第1の引出部シール構造51は、導体引出棒20の外周面に環状のシール溝51gが形成され、シール溝51gに環状のシール部材51sが配置された構造である。第1の引出部シール構造51は、導体引出棒20の外周面にシール溝51gを軸方向に間隔をあけて2個形成し、各シール溝51gにそれぞれシール部材51sを配置して、二重のシール構造としてもよい。シール部材51sには、Oリングが使用されている。シール部材51sは、筒部42内に押し込まれ、導体引出棒20の外周面(シール溝51g)と筒部42の内周面に密着する。
(第2の引出部シール構造)
第2の引出部シール構造52は、図2に示すように、導体引出棒20と本体部41との間に設けられ、導体引出棒20と本体部41との間をシールする。ここでの第2の引出部シール構造52は、本体部41の上面における挿通孔40hの周縁部が環状に切り欠かれてシール段52tが形成され、導体引出棒20の外周面に装着された環状のシール部材52sがシール段52tに配置された構造である。シール部材52sには、Oリングが使用されている。シール部材52sは、導体引出棒20の外周面とシール段52tの内周面に密着する。
(開口部シール構造)
また、この例では、図2に示すように、引出開口部31と上部金具40(本体部41)との間に設けられ、引出開口部31と本体部41との間をシールする開口部シール構造53を備える。ここでの開口部シール構造53は、本体部41の下面のうち、引出開口部31の端面と接する周縁部に環状のシール溝53gが形成され、シール溝53gに環状のシール部材53sが配置された構造である。この例では、本体部41の下面にシール溝53gが径方向に間隔をあけて2個形成され、各シール溝53gにそれぞれシール部材53sが配置されており、二重のシール構造になっている。開口部シール構造53は、一重のシール構造であってもよい。シール部材53sには、Oリングが使用されている。シール部材53sは、本体部41の下面(シール溝53g)と引出開口部31の端面に密着する。
終端接続部1のその他の構成を以下に説明する。
(締付金具)
上部金具40の上側には、図2に示すように、導体引出棒20が挿通される挿通孔45hが形成された締付金具45が取り付けられている。締付金具45は、上部金具40(本体部41)の上面にボルトで締付けられて固定されている。また、締付金具45の下面には、挿通孔45hに沿って下方に突出する環状の突起部45pを有する。この突起部45pは、本体部41に形成されたシール段52tに嵌め込まれ、シール部材52sを導体引出棒20の外周面とシール段52tの内周面に密着させる。
(導体固定金具・ロックナット)
締付金具45の上側には、図2に示すように、導体引出棒20をブッシング30に固定するための導体固定金具60及びロックナット65が取り付けられている。導体引出棒20の締付金具45より先端側の外周面には、雄ネジが形成されたネジ部21、22が軸方向に並んで形成されている。ネジ部21とネジ部22とはネジピッチが異なっており、ネジ部21の外径がネジ部22の外径よりも大きくなっている。また、導体固定金具60及びロックナット65には、ネジ部21と螺合する雌ネジが形成されたネジ孔60h及びネジ部22と螺合する雌ネジが形成されたネジ孔65hがそれぞれ形成されている。導体固定金具60は、締付金具45の上面にボルトで固定され、ロックナット65は、導体固定金具60の上面にボルトで固定される。導体引出棒20のネジ部21に導体固定金具60をネジ結合し、ネジ部22にロックナット65を締付けることで、導体引出棒20に対して導体固定金具60が固定され、締付金具45及び上部金具40を介して、導体引出棒20がブッシング30に固定される。
(プレモールド絶縁体)
ケーブル端部10におけるケーブル絶縁体12の外周には、図1に示すように、プレモールド絶縁体80が装着されている。プレモールド絶縁体80は、ブッシング30内でケーブル端部10における電界を緩和する部材であり、例えばエチレンプロピレンゴムやシリコーンゴムなどのゴムで形成されている。プレモールド絶縁体80の形状は、一端側(上側)が先細りとなる筒状に形成されており、その中心にはケーブル絶縁体12が挿入される円形の孔が形成されている。
(押しパイプ・押し金具)
また、プレモールド絶縁体80は、ブッシング30の挿入開口部32側に設けられた押しパイプ85によってブッシング30内に押し込まれている。ブッシング30の内周面には、プレモールド絶縁体80の一端側を当て止めするテーパー面32tが形成されている。押しパイプ85は、スプリングを有する押し金具86により付勢され、プレモールド絶縁体80をブッシング30内に押し込むことで、プレモールド絶縁体80の一端側をブッシング30のテーパー面32tに接触させる。これにより、プレモールド絶縁体80をケーブル絶縁体12及びブッシング30に密着させ、プレモールド絶縁体80とケーブル絶縁体12との界面、及びプレモールド絶縁体80とブッシング30との界面に所定の面圧を与える。
<終端接続部の組立方法>
上述した実施形態1に係る終端接続部1の組立方法の一例を説明する。
図1に示すように、電力ケーブル100の端部を段剥ぎして、導体11、ケーブル絶縁体12及び外部半導電層13を露出させ、露出させた導体11に導体引出棒20を接続すると共に、ケーブル絶縁体12の外周にプレモールド絶縁体80を装着する。
ケーブル端部10をブッシング30の挿入開口部32から挿入してブッシング30に収容し、導体引出棒20を引出開口部31から引き出す。引出開口部31の内径は導体引出棒20の外径よりも大きいため、導体引出棒20を容易に引き出すことができる。
図2に示すように、導体引出棒20のシール溝51gにシール部材51sを配置すると共に、上部金具40(本体部41)の各シール溝53gにそれぞれシール部材53sを配置する。上部金具40の筒部42(挿通孔40h)に導体引出棒20を挿通し、本体部41を引出開口部31の端面に固定することで、上部金具40をブッシング30に取り付ける。引出開口部31と筒部42との間には隙間が設けられているため、筒部42を引出開口部31内に入れ込み易い。筒部42の先端部に傾斜面42iが形成されていることから、傾斜面によって導体引出棒20の先端を筒部42内に案内することができ、導体引出棒20を挿通孔40hに挿通し易い。また、傾斜面42iによってシール部材51sを筒部42内に押し込み易い。
導体引出棒20の外周面にシール部材52sを装着し、本体部41のシール段52tに配置した後、締付金具45の挿通孔45hに導体引出棒20を挿通して上部金具40の上側から締付金具45を取り付け、上部金具40に固定する。
導体引出棒20のネジ部21に導体固定金具60のネジ孔60hを螺合して、導体引出棒20に導体固定金具60をネジ結合すると共に、導体固定金具60を締付金具45に固定する。その後、導体引出棒20のネジ部22にロックナット65のネジ孔65hを螺合して、導体固定金具60の上側からロックナット65を締め付けると共に、ロックナット65を導体固定金具60に固定する。
図1に示すように、ブッシング30のフランジ部32fにアダプター70を取り付け、機器ケースの底板200に固定することで、導体引出棒20が引き出されたブッシング30を機器ケース内に設置する。
<終端接続部の効果>
上述した実施形態1に係る終端接続部1は、上部金具40がブッシング30の内方に向けて延出される筒部42を有し、導体引出棒20と筒部42との間をシールする第1の引出部シール構造51を備える。これにより、筒部42に導体引出棒20が挿通されることで、上部金具40と導体引出棒20の接触長さを確保することができ、導体引出棒20と筒部42との間に第1の引出部シール構造51が設けられていることで、導体引出棒20と上部金具40との間のシール性を高めることができる。また、筒部42が引出開口部31の内部空間に位置するため、導体引出棒20の引き出し長さを長くせずに導体引出棒20と上部金具40との間のシール性を確保しつつ、小型化を実現できる。したがって、終端接続部1は、ブッシングの密閉性の向上と小型化を実現できる。また、終端接続部1を備える電力ケーブル線路は、終端接続部1においてブッシングの密閉性を確保しつつ、小型化を実現できる。
終端接続部1は、第1の引出部シール構造51に加え、更に、導体引出棒20と本体部41と間に第2の引出部シール構造52を備えるため、導体引出棒20と上部金具40との間のシール性をより高めることができる。また、引出開口部31と本体部41との間に開口部シール構造53を備えることで、ブッシング30と上部金具40とのシール性をより高めることができる。よって、ブッシングの密閉性がより向上する。
終端接続部1では、筒部42の先端部(下端部)において、先端に向かって厚さが薄くなることで傾斜面42iが形成されているため、筒部42の先端部の外径が大きくなることを回避でき、引出開口部31と筒部42との間の隙間を確保し易い。
<終端接続部の用途>
実施形態1の終端接続部1では、一例としてガス中終端接続部の場合を説明したが、終端接続部1は、油中終端接続部や気中終端接続部にも好適に利用できる。
1 終端接続部
100 電力ケーブル
10 ケーブル端部
11 導体
12 ケーブル絶縁体
13 外部半導電層
14 シース
20 導体引出棒
21 ネジ部
22 ネジ部
30 ブッシング(エポキシ碍管)
31 引出開口部
32 挿入開口部
32f フランジ部
32t テーパー面
40 上部金具
40h 挿通孔
41 本体部
42 筒部
42i 傾斜面
45 締付金具
45h 挿通孔
45p 突起部
51 第1の引出部シール構造
51g シール溝
51s シール部材(Oリング)
52 第2の引出部シール構造
52t シール段
52s シール部材(Oリング)
53 開口部シール構造
53g シール溝
53s シール部材(Oリング)
60 導体固定金具
60h ネジ孔
65 ロックナット
65h ネジ孔
70 アダプター
71 ケーブル保護金具
80 プレモールド絶縁体
85 押しパイプ
86 押し金具
200 底板(機器ケース)

Claims (8)

  1. 導体と前記導体の外周に形成されたケーブル絶縁体とが段剥ぎされて露出されたケーブル端部と、
    露出された前記導体に接続される導体引出棒と、
    前記ケーブル端部を収容し、前記導体引出棒が引き出される引出開口部を有するブッシングと、
    前記導体引出棒が挿通される挿通孔が形成され、前記引出開口部に固定される本体部と、前記本体部から前記ブッシングの内方に向けて延出されて前記導体引出棒が挿通される筒部とを有する上部金具と、
    前記導体引出棒と前記筒部との間をシールする第1の引出部シール構造と、を備える電力ケーブルの終端接続部。
  2. 前記引出開口部と前記筒部との間に隙間が設けられている請求項1に記載の電力ケーブルの終端接続部。
  3. 前記第1の引出部シール構造は、前記導体引出棒の外周面に環状のシール溝が形成され、前記シール溝に環状のシール部材が配置された構造である請求項1又は請求項2に記載の電力ケーブルの終端接続部。
  4. 前記筒部の先端部に、先端に向かって内径が大きくなる傾斜面が形成されている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力ケーブルの終端接続部。
  5. 前記筒部が先端に向かって厚さが薄くなるように形成されている請求項4に記載の電力ケーブルの終端接続部。
  6. 前記導体引出棒と前記本体部との間をシールする第2の引出部シール構造を備える請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電力ケーブルの終端接続部。
  7. 前記引出開口部と前記本体部との間をシールする開口部シール構造を備える請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電力ケーブルの終端接続部。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電力ケーブルの終端接続部を備える電力ケーブル線路。
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