JP2018037153A - ケーブル - Google Patents

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俊朗 中尾
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健太 古城
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Atsushi Ikeda
篤 池田
純一郎 辻
Junichiro Tsuji
純一郎 辻
伸幸 諌元
Nobuyuki Kangen
伸幸 諌元
雄太 井上
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雄太 井上
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治 岡本
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Abstract

【課題】 絶縁内部コアの強度を向上させ、かつ、絶縁内部コア間の摩擦を低減することで局部的な曲がりを抑制することにより座屈断線しにくいケーブルを提供する。
【解決手段】 ケーブルは、撚り線からなる導体を絶縁体で被覆した複数の内部絶縁コアを備え、当該絶縁体が、電線用の塩化ビニル樹脂よりも高い引張弾性率を有し、且つ、電線用の塩化ビニル樹脂よりも低い摩擦係数を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、本発明は、家電製品や普通充電器等の電源用や制御用に用いられるキャブタイヤコード及びキャブタイヤケーブルとして利用可能なケーブルに関し、特に、座屈断線の発生を抑制できるケーブルに関する。
家電製品や普通充電器、プラグインハイブリッド車の車載充電用等に使用されるキャブタイヤコード及びキャブタイヤケーブル (以下、単にケーブルという) は、例えば、VCTF (ビニルキャブタイヤコード)、VCT (ビニルキャブタイヤケーブル) のように、ケーブルを被覆する絶縁体に、安価で加工しやすく電気特性も安定した塩化ビニル樹脂を使用したものが一般的であり、広く使用されている。
従来、こうしたケーブルは、取扱いの容易さを満たすために、柔軟性を有する素材が使用されており、例えば、図4に示すように,ドライヤー200で使用されるケーブル202をドライヤー本体201に巻きつけて保管し、使用時にケーブル202を引っ張り出すことの繰り返しや、リールへのケーブル202の巻き取りと引き出しの繰り返しによって、ケーブル202が捻れ、内部絶縁コアが座屈 (キンク) して断線することも多い。
このような座屈断線は、取扱い状況、過酷使用の頻度、曲げ半径や曲げる際にかかる力にもよるが、早ければ2 年未満で断線が発生することも多い。こうした座屈による断線は、柔軟性を持たせるためにケーブル内部絶縁コアが所定本数を撚り合わせて形成されているため、ケーブルを巻き付ける際に、この撚りが解けることによって、解けた内部絶縁コアがケーブル軸方向の長さに対して長さが余った状態となり、ケーブルを引き出す際に、余った内部絶縁コアが局部的に曲がった状態 (座屈) となり、この座屈部分で導体が断線することによって発生する現象である。
家電製品や普通充電器、プラグインハイブリッド車の普通充電用等に使用されるケーブルは、誰もが容易に取り扱いできるように柔軟性が高いものが使用されるが、柔軟性が高い場合には、曲がりやすいことによって、少ない力や少ない使用回数で座屈現象が生じやすくなり、座屈断線が発生しやすくなる。そのため、座屈断線の発生が抑制できるケーブルの実現が切望されている。
このような座屈断線の発生を抑制することを目的とする従来のケーブルとしては、例えば、複数の素線を撚り合わせた第1導体、及び、絶縁性の樹脂材により形成され前記第1導体の外周側を覆う第1絶縁被覆を含んで構成される第1絶縁線芯と、複数の素線を撚り合わせた第2導体、及び、絶縁性の樹脂材により形成され前記第2導体の外周側を覆う第2絶縁被覆を含んで構成されると共に前記第1絶縁線芯より小径あるいは同等の径に形成される複数の第2絶縁線芯と、絶縁性の樹脂材により形成され前記複数の第2絶縁線芯を撚り合わせたサブ撚り線芯の外周側を覆う第3絶縁被覆とを含んで構成されるサブ線芯と、前記第1絶縁線芯と前記サブ線芯とを撚り合わせた本撚り線芯の間隙に充填された介在物と、絶縁性の樹脂材により形成され前記介在物を介在させた前記本撚り線芯の外周側を覆う第4絶縁被覆とを備え、前記第3絶縁被覆は、前記サブ撚り線芯の外周側を充実式で覆うことを特徴とするキャブタイヤケーブルがあり、当該第1絶縁被覆の材質として、PP(ポリプロピレン)やPVC(ポリ塩化ビニル)、架橋PE(ポリエチレン)等の例示がされているものがある(特許文献1参照)。
また、例えば、従来のケーブルとしては、塩化ビニルと遊離カルボキシル基を有するラジカル重合性不飽和カルボン酸との共重合体およびイオン架橋剤からなるイオン架橋性ポリ塩化ビニル100重量部に対して、充填材5〜80重量部、可塑剤30〜120重量部を配合してなる架橋性樹脂組成物を被覆材として用いたキャブタイヤケーブルがある(特許文献2参照)。
また、例えば、従来のケーブルとしては、 ハロゲンフリー難燃性ポリマー組成物であって、A.プロピレンポリマー;B.熱可塑性エラストマー(TPE);およびC.ピペラジン成分を含む膨張性難燃剤系を含む組成物ワイヤーおよびケーブル用途のハロゲンフリー難燃性熱可塑性組成物から製造されるワイヤーまたはケーブルのシースもある(特許文献3参照)。
特開2016−110836号公報 特開2002−338765号公報 特開2015−212390号公報
従来のケーブルは,上記特許文献1及び特許文献2のように、絶縁体やシースに、高い柔軟性の観点から、JIS C 3312に示されるビニルキャブタイヤケーブル (VCT) のような塩化ビニル樹脂を用いたものが主として用いられている。また、上記特許文献3のように、柔軟性や摩耗性を重視して、ハロゲンフリー材料を用いたケーブルも一部で使用されている。しかしながら、このような従来のケーブルは柔軟で取扱いが容易である反面、内部絶縁コアが曲がりやすく座屈しやすいという課題を有していた。加えて,塩化ビニル樹脂は摩擦係数が高いため,内部絶縁コア同士の摩擦が大きく,曲げた際にスムーズに動かず,局部的な曲がりが発生しやすく座屈しやすいという課題を有していた。
本発明は、前記課題を解消するためになされたものであり、絶縁内部コアの強度を向上させ、かつ、絶縁内部コア間の摩擦を低減することで局部的な曲がりを抑制することにより座屈断線しにくいケーブルを提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究の結果、ケーブルの被覆材における材質の選定や特性の最適化を試行錯誤し、従来からケーブルの被覆材として使われてきた電線用の塩化ビニル樹脂よりも、座屈断線の発生を抑制できる新しいタイプの優れたケーブルを見出した。
即ち、本願に開示するケーブルは、撚り線からなる導体を絶縁体で被覆し、当該絶縁体が、電線用の塩化ビニル樹脂よりも高い引張弾性率を有し、且つ、電線用の塩化ビニル樹脂よりも低い摩擦係数を有するものである。このように、本願に開示するケーブルは、高い引張弾性率と低い摩擦係数が相乗的に作用することによって、ケーブルの強度と弾性が高度に両立し、さらにケーブルに生じる摩擦も低減され、数千回以上に渡る巻付けによっても断線しないという高い耐性が得られると共に、ケーブルの屈曲に必要とされる力も低減されるという柔軟性も具備されることとなり、作業容易性と長期の年月に渡った曲げ使用にも耐えることができる。
また、本願に開示するケーブルは、必要に応じて、前記絶縁体が、2.5%引張弾性率:441MPa以上〜800MPa以下であるものである。このように、本願に開示するケーブルは、引張弾性率が最適化されることによって、ケーブルの強度が増して、数千回以上に渡る巻付けによっても断線しない耐性が高められると共に、ケーブルの屈曲に要する力も低減されるという柔軟性も具備されることとなり、作業容易性と長期の年月に渡った曲げ使用にも耐えることができる。
また、本願に開示するケーブルは、必要に応じて、前記絶縁体が、電線用の塩化ビニル樹脂よりも高い弾性領域を有し、当該弾性領域が6.7%以上であり、座屈・断線の発生を抑制するものである。このように、本願に開示するケーブルは、当該弾性領域が座屈・断線の発生を抑制する範囲で最適化され、ケーブルを曲げた際にケーブル曲げ内側と外側との周長差が生じた場合でも、ケーブルの柔軟性(弾性)によって、一旦は伸びが生じた絶縁体が元に戻りやすくなるという高い復元性が発揮されることとなり、ケーブル軸方向に対して絶縁内部コアのほうが外部よりも長くなって余剰領域が発生することが抑制され、座屈断線の発生が抑制され、長期の年月に渡っての繰り返しの折り曲げ使用にも耐えることができる。
また、本願に開示するケーブルは、必要に応じて、内部絶縁コア間の静摩擦係数:0.43 以下であり、且つ、内部絶縁コア間の動摩擦係数:0.27 以下であり、座屈・断線の発生を抑制するものである。このように、本願に開示するケーブルは、内部絶縁コア間での摩擦の度合いが最適に保持されることによって、局部的な曲げ動作に対する耐久性が高められると共に、コア同士の滑り易さも向上することとなり、ケーブルに数千回以上の巻付けがされても、座屈断線の発生が抑制され、長期の年月に渡っての繰り返しの折り曲げ使用にも耐えることができる。
本発明の第1の実施形態に係るケーブルの断面図による構成図(a)、及び本発明のその他の実施形態に係るケーブルの断面図による構成図(b)を示す。 本発明の実施例1に係るケーブルの2.5%引張弾性率(MPa)ごとの巻付断線回数(回)の各実験結果を示す。 本発明の実施例1に係るケーブルの2.5%引張弾性率と内部絶縁コアの静摩擦係数を乗じたものを強度指標(1)として得られた結果(a)と、2.5%引張弾性率と内部絶縁コアの動摩擦係数を乗じたものを強度指標(2)として得られた結果(b)と、弾性領域(%)ごとの巻付断線回数の結果(c)を示す。 従来のケーブルがドライヤーで使用される状態を表す説明図を示す。
(第1の実施形態)
本願の第1の実施形態に係るケーブルを、図1(a)の構成図に従い説明する。
第1の実施形態に係るケーブルは、図1(a)に示すように、撚り線からなる導体1を絶縁体2で被覆し、この絶縁体2が、電線用の塩化ビニル樹脂よりも高い引張弾性率を有し、且つ、電線用の塩化ビニル樹脂よりも低い摩擦係数を有する構成である。
また、第1の実施形態に係るケーブル100は、図1(a)に示すように、導体1及び絶縁体2からなる内部絶縁コア10を1 本以上有しており(図では例示的に3心のものを示している)、所要本数を撚合せた内部絶縁コア(絶縁コア)10の周囲を充填して成形されるシース101からなる構成である。シース101の材料としては、樹脂製のものであれば特に限定されないが、取り扱いの容易さから、ポリ塩化ビニル(PVC)を用いることが好ましい。
この撚り線からなる導体1は、特に限定されず、各種の金属線を使用することができ、例えば、銅線を用いることができる。
この絶縁体2の材質は、特に限定されないが、高い強度を持つという点から、耐断線TPE(熱可塑性エラストマー)が好ましい。このような耐断線TPEとしては,オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、エステル系熱可塑性エラストマー(TPEE)およびアミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)等の各種の樹脂を用いることができ、より具体的には、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PE(ポリエチレン),PP(ポリプロピレン),PA6(ポリアミド6),PA11(ポリアミド11),PA12(ポリアミド12),PET(ポリエチレンテレフタレート),PBN(ポリブチレンナフタレート),PVDF(ポリフッ化ビニリデン),ETFE(エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体),PTFE(ポリテトラフルオロエチレン),PPS(ポリフェニレンスルフィド),PEEK(ポリエーテルエーテルケトン),EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体),ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン),EVA(エチレンビニルアルコール)又はPI(ポリイミド)を用いることができるが、より好ましくは、PBT(ポリブチレンテレフタレート)である。
また、上記の引張弾性率とは、変形のしやすさを示す材料物性値であるヤング率又は弾性係数(MPa)を示しており、JIS規格JIS K7127(引張弾性率測定方法)で測定されたものである。例えば、キャブタイヤケーブルの特性として使用される指標値の1つとしては、全体の2.5%を引張った際に測定される弾性率(2.5%引張弾性率)が挙げられる。
この絶縁体2の引張弾性率に関しては、電線用の塩化ビニル樹脂よりも高い引張弾性率であれば特に限定されないが、より好ましくは、2.5%引張弾性率:441MPa 以上〜800MPa 以下である。この場合には、引張弾性率が最適化されることによって、ケーブルの強度が増して、数千回以上に渡る巻付けによっても断線しない耐性が高められると共に、ケーブルの屈曲に要する力も低減されるという柔軟性も具備されることとなり、作業容易性と長期の年月に渡った曲げ使用にも耐えることができる。
なお、441MPaより小さい場合には、強度が弱い傾向となり、10 年以上の使用に耐え得るためには強度が不足する傾向にある。また、800MPaより高い場合には、ケーブルを曲げる際に要する力が大きくなることによって、容易に使用することが実用上難しくなる傾向となる。
また、上記の摩擦係数とは、静止摩擦係数(静摩擦係数)及び動摩擦係数を含むものである。静止摩擦係数とは、静止状態の物体が動き始める瞬間の最大摩擦力を定める比例定数である。動摩擦係数とは、一定速度で動く物体が受ける摩擦力を定める比例定数である。
この絶縁体2の摩擦係数に関しては、電線用の塩化ビニル樹脂よりも低い摩擦係数であれば特に限定されないが、より好ましくは、絶縁コア間の静摩擦係数:0.43 以下,絶縁コア間の動摩擦係数:0.27 以下であり、座屈・断線の発生を抑制する範囲である。この場合には、ケーブル100は、内部絶縁コア10間での摩擦の度合いが最適に保持されることとなり、ケーブル100に数千回以上の巻付けがされても、座屈断線の発生が抑制され、長期の年月に渡っての繰り返しの折り曲げ使用にも耐えることができる。
この他のケーブルの特性としては、一般に、ケーブルの伸長後に弾性復元力を有する領域(弾性領域)と、弾性復元力を有しない領域(非弾性領域)とが含まれる。
この点において、この絶縁体2の弾性領域に関しては、特に限定されないが、より好ましくは、電線用の塩化ビニル樹脂よりも高い弾性領域を有し、この弾性領域が6.7%以上であり、座屈・断線の発生を抑制する範囲であることである。この場合には、弾性領域が座屈・断線の発生を抑制する範囲で最適化され、ケーブルを曲げた際にケーブル曲げ内側と外側との周長差が生じた場合でも、ケーブルの柔軟性(弾性)によって、一旦は伸びが生じた絶縁体が元に戻りやすくなるという高い復元性が発揮されることとなり、ケーブル軸方向に対して絶縁内部コアのほうが外部よりも長くなって余剰領域が発生することが抑制され、座屈断線の発生が抑制され、長期の年月に渡っての繰り返しの折り曲げ使用にも耐えることができる。
なお、本実施形態のケーブルは、上記構成を有するケーブル、即ち、撚り線からなる導体を絶縁体で被覆されたケーブルから構成されるものであれば、その対象や種類は特に限定されず、例えば、複数の電線を束にして形成されるハーネスケーブルとしても用いることができ、また、例えば、ケーブル端部の形状にも拠らないことから、電子回路や光通信において配線を接続するために用いられるコネクタをケーブル端部に装着したケーブル(コネクタ付ケーブル)としても用いることができ、この場合にはコネクタを使用することによるケーブルの簡易な脱着が実現され、いずれの場合でも、本実施形態のケーブルによって発揮される高い強度及び耐久性によって、従来よりも繰り返し使用による劣化を抑制することができる。また、本実施形態のケーブルをコネクタ付ケーブルに適用することで、ケーブルをコネクタに巻き付けて保管することを抑制することができ、断線の発生を抑制することができる。つまり、コネクタという巻き付け対象が存在するというようなケーブルの巻き付けが発生し易い状況であっても、断線の発生を抑制することができる。
(その他の実施形態)
なお、本願のその他の実施形態に係るケーブル100としては、図1(b)に示すように、上記の第1の実施形態と同じ構成において、さらに、前記内部絶縁コア10の周りに介在物102を充填し、さらに前記シース101の内部に、この介在物102の周囲を押え巻きした押さえテープ103を備えることも可能である。
この介在物102としては、ポリプロピレン(PP)やジュート,紙等を充填する場合と,所謂介在シースとも呼ばれるもので、導体1及び絶縁体2の外表面の周りを包囲して被覆して用いる場合がある。この介在物102の介在シースを構成する材料としては、樹脂製のものであれば特に限定されないが、例えば、 熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン、テトラフロロエチレン、ウレタンを用いることができ、高強度・高弾性という点から、ウレタンを用いることが好ましく、さらに、2倍以上の耐久性を獲得することが可能となる。
この押さえテープ103は、樹脂製のテープであれば特に限定されず、例えば、PET製テープを使用することができ、この介在物102と一緒に導体1及び絶縁体2を撚合せて押え巻きして用いる。この押さえテープ103の外表面上に、前記シース101を被覆によって成形することが可能となる。
このように押さえテープ103を内部に含む構成によって、ケーブル100の内部における強度及び弾性率がさらに補強されることとなり、本ケーブル100は、さらに耐久性を向上することができる。
本発明の特徴を更に明らかにするため、以下に実施例を示すが、本発明はこの実施例によって制限されるものではない。
(実施例1)
導体・絶縁体からなる内部絶縁コアを3本有しており,これらを撚合せた上に成形されるシースからなり、絶縁体として、耐断線TPE(熱可塑性エラストマー)であるPBT (ポリブチレンテレフタレート) 、PE(電線用PE)、XLPE(電線用PE)を用いた。いずれも、2.5%引張弾性率:441MPa 以上〜800MPa 以下のものを用いた。
試験加速のためケーブル外径の1.5 倍径をもつマンドレルにケーブルを巻付け、引き出しを繰り返した際の座屈断線発生回数を求めた巻付試験結果 (3×2mm2)を以下の表に示す。また、本実施例に係るケーブルについて、2.5%引張弾性率(MPa)ごとの巻付断線回数(回)の各実験結果を、図2に示す。なお、以下の表では、比較例として、絶縁体が、電線用PVCの場合の結果も合わせて示す。
Figure 2018037153
得られた結果から、本実施例に係るケーブル、高い強度と耐久性を兼ね備えており、特に耐断線TPE(熱可塑性エラストマー)は、圧倒的に優れている耐久性を有していることが確認された。
一般に、過酷な曲げ等による使用条件では,実際に早いものは2年未満で座屈断線が発生していることから,寿命延長効果を5 倍以上とし,過酷な使用でもケーブル寿命を10年以上の耐性を有することを前提として考えると,1日に2回巻付け・引き出しすると7,300回以上の巻付けで断線しない耐性が必要である。
上記得られた結果に拠れば、本実施例に係るケーブルは、2.5%引張断線率が441MPa以上を有することによって、10 年以上の使用に耐え得ることが確認された。また、本実施例に係るケーブルは、曲げ使用に耐え得る2.5%引張弾性率上限値が800MPa以下であることから、2.5%引張弾性率が800MPaより高い場合にケーブルを曲げる際に要する力が大きくなることによって容易に使用することができなくなることが回避されることが示された。
また、絶縁体の滑り特性との相乗効果を確認した。即ち、2.5%引張弾性率と内部絶縁コアの静摩擦係数を乗じたものを強度指標(1),2.5%引張弾性率と内部絶縁コアの動摩擦係数を乗じたものを強度指標(2)として得られた結果を、各々、図3(a)及び(b)に示す。得られた結果から、絶縁コア間の静摩擦係数:0.43以下、絶縁コア間の動摩擦係数:0.27以下とすることによって、絶縁体の強度・弾性向上、摩擦低減により、従来ケーブルより高い耐座屈断線性を有するものとなり、10年以上の使用に耐え得ることが確認された。
一般に、ケーブルを曲げる場合に,ケーブル曲げ内側と外側で周長差があるため,内側は圧縮され外側は伸ばされる力が働くことになり,座屈断線にはケーブル曲げ半径が大きく影響する。よって,ケーブルは許容曲げ半径が設定されておりキャブタイヤケーブルの許容曲げ半径=ケーブル外径の4 倍とされている。
例えば、一般的に多数使用されるビニルキャブタイヤケーブル VCT 3 心×2mm2 を外径の4 倍に曲げたときに、撚りの伸縮を無視すると,論理的にはケーブル外側部の絶縁が7.8%伸ばされることとなる。実際の使用時には、撚りによる伸縮や締り・開きにより、絶縁体の伸びは論理値より小さくなるが、曲げによる周長差で絶縁体が伸ばされ、絶縁体の断線領域がこの伸び以上でないと伸びが戻らずに、ケーブル軸方向に対して絶縁内部コアが長くなり余るため、座屈断線が発生しやすくなる。しかし、上記の表1で示された結果及び図3(c)に示す弾性領域(%)ごとの巻付断線回数の結果により、絶縁体の弾性領域が6.7%以上で巻付断線回数が7,300回以上もの耐久性が示されたことから、本実施形態に係る特に耐断線TPEを用いたケーブルでは、絶縁体の弾性領域が6.7%以上であることから、10年以上の使用に耐えることが確認された。
1 導体
2 絶縁体
10 内部絶縁コア
100 ケーブル
101 シース
102 介在物
103 押さえテープ
200 ドライヤー
201 ドライヤー本体
202 ケーブル

Claims (5)

  1. 撚り線からなる導体を絶縁体で被覆した複数の内部絶縁コアを備え、当該絶縁体が、電線用の塩化ビニル樹脂よりも高い引張弾性率を有し、且つ、電線用の塩化ビニル樹脂よりも低い摩擦係数を有することを特徴とする
    ケーブル。
  2. 請求項1に記載のケーブルにおいて、
    前記絶縁体が、2.5%引張弾性率:441MPa以上〜800MPa以下であることを特徴とする
    ケーブル。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のケーブルにおいて、
    前記絶縁体が、電線用の塩化ビニル樹脂よりも高い弾性領域を有し、当該弾性領域が6.7%以上であり、座屈・断線の発生を抑制することを特徴とする
    ケーブル。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のケーブルにおいて、
    内部絶縁コア間の静摩擦係数:0.43以下であり、且つ、内部絶縁コア間の動摩擦係数:0.27以下であり、座屈・断線の発生を抑制することを特徴とする
    ケーブル。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のケーブルから構成されることを特徴とする
    コネクタ付ケーブル。
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