JP2018036379A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示光や外光などの影響による表示部材の温度上昇速度を緩和し、耐熱性を確保した表示装置を提供する。【解決手段】表示ユニット20は、画像に対応する表示光を発する表示面21aを含む表示部材21と、表示部材21の表示面21aの、表示領域Sを通過する表示光を遮らない位置に配置される熱伝導性をもつ蓄熱部材23と、表示部材21と蓄熱部材23の間に設けられる熱伝導性接着剤から組成される熱伝導性接着層24と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、表示装置に関する。
表示装置には、好適な表示を維持する観点から、温度上昇を抑制する放熱手段が設けられている。
例えば、特許文献1には、液晶パネルの表面に配置された熱伝導性の透明部材と、液晶パネルを保持する保持枠と、保持枠を保持固定する固定部材と、固定部材に取り付けられた放熱フィンと、を備えた表示装置が開示されている。この構成では、液晶パネルで発生した熱の一部は保持枠を介して、他の一部は透明部材を介して、固定部材に伝達され、放熱フィンから放熱される。
特開2005−134858号公報
特許文献1に開示された表示装置では、液晶パネルの熱が放熱フィンに伝わるまでに多くの部材を介するため、液晶パネルで発生した熱が放熱フィンに伝達される速度が遅く、放熱フィンの放熱効果が十分に発揮されない。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、耐熱性を確保した表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の表示装置は、
画像に対応する表示光を発する表示面を含む表示部材と、
前記表示部材の前記表示面における、前記表示光を遮らない位置に配置された熱伝導性を持つ蓄熱部材と、
前記表示部材および前記蓄熱部材の間に設けられる熱伝導性を有する接着層と、
を備える。
本発明によれば、表示部材の熱を蓄熱部材に早く十分に伝熱させるため、耐熱性を確保した表示装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るHUD(ヘッドアップディスプレイ)装置が搭載された車両の模式図である。 本発明の第1実施形態に係るHUD装置の構成を示す概略図である。 本発明の各実施形態に係る表示ユニットの表示光Lの投射方向から投影した平面図である。 本発明の第1実施形態に係る表示ユニットの図3におけるIV-IV断面図である。 本発明の第1実施形態に係る表示部材の温度変化を示したグラフである。 本発明の第1実施形態に係る焦点の移動経路を示した平面図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る表示ユニットの図3におけるIV-IV断面図である。 本発明の第2実施形態に係る表示ユニットの図3におけるIV-IV断面図である。 本発明の第2実施形態の変形例に係る表示ユニットの図3におけるIV-IV断面図である。 本発明の第2実施形態の変形例に係る蓄熱部材の斜視図である。 本発明の第2実施形態の変形例に係る表示ユニットの図3におけるXI-XI断面図である。 本発明の第3実施形態に係る表示ユニットの図3におけるIV-IV断面図である。
(第1実施形態)
本発明に係る表示装置を、車両用HUD(ヘッドアップディスプレイ)装置に具体化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るHUD装置1は、車両2のダッシュボードに搭載されている。HUD装置1は、車両2における投射部材の一例であるフロントガラス3に表示光Lを投射する。視認者4は、フロントガラス3に反射した表示光Lを受けて、フロントガラス3を通して見える実景に重畳する虚像Vを視認できる。
図2に示すように、HUD装置1は、表示ユニット20と、光源ユニット30と、平面鏡60と、凹面鏡70と、筐体10と、を備える。
筐体10は、例えば黒色の遮光性合成樹脂により箱状に形成されている。筐体10の内部には、表示ユニット20、光源ユニット30、平面鏡60及び凹面鏡70が収納されている。筐体10は、フロントガラス3に対向する位置に開口部11を有する。この開口部11は、透光性カバー12で覆われている。
光源ユニット30は、例えば、複数のLED(Light Emitting Diode)から構成され、LEDからの光を表示ユニット20に向けて照射する。LEDは光源の一例である。表示ユニット20は、光源ユニット30からの光を受けて、表示する画像を表す表示光Lを生成し、その生成した表示光Lを平面鏡60に照射する。表示ユニット20の具体的な構成については後述する。
平面鏡60は、合成樹脂やガラス材料などからなる基材と、基材の表面に、蒸着などにより形成された反射膜とから構成される。
凹面鏡70は、曲面凹状に形成され、例えば合成樹脂材料からなる基材と、基材の表面に蒸着などにより形成された反射膜とから構成される。
表示光Lは、平面鏡60に反射された後、凹面鏡70に反射され、筐体10の透光性カバー12を透過し、フロントガラス3に反射されて視認者4に到達する。このように、平面鏡60と凹面鏡70とは、表示ユニット20、より正確には後述する表示部材21からの表示光Lをフロントガラス3に導く光学リレーを構成する。
表示ユニット20は、平面図(図3)およびIV-IV線断面図(図4)に示すように、表示部材21と、枠体22と、蓄熱部材23と、を備える。
表示部材21は、例えば、透過型TFT(Thin Film Transistor)液晶表示パネルから構成される。この液晶表示パネルは、例えば、一対の偏光板(図示しない)と、それら偏光板間に位置する電極を備える液晶層(図示しない)と、を備える。表示部材21は、光源ユニット30からの光の透過率を変化させることで、その表示面21a(表面)の表示領域Sに画像を表示する。
枠体22は、表示部材21のベゼルとして構成され、例えば、金属又は樹脂により形成される。また、枠体22は、表示部材21の外周縁部に沿った長方形の枠状の形状を有しており、全周に亘って断面L字状をなす。すなわち、枠体22は、表示部材21の裏面(図4の下面)の縁部に対面する第1の部分22aと、その第1の部分22aに連結され、表示部材21の側面に沿って延びる第2の部分22bと、を備える。第1の部分22aと表示部材21の裏面とは、両面テープ又は接着剤から組成される接着層25を介して接着されている。枠体22の開口領域Waは、表示部材21の表示領域Sよりも大きく、枠体22は表示部材21の表示領域Sを通過する表示光Lを遮らない位置に接着される。
蓄熱部材23は、表示部材21からの熱を一時的に溜めておく部材である。そのため、熱容量の大きい材料から組成されることが好ましい。また、蓄熱部材23の全体に熱が行き渡ることによって蓄熱体としての効果が発揮されるため、熱伝導率が高い材料から組成されることがさらに好ましい。これらの条件を充足する蓄熱部材23は、例えば、アルミニウム合金、鉄系金属もしくは銅合金等の鋳造品、またはセラミック成形品等から組成される。
蓄熱部材23は、表示部材21の外周縁部に沿った長方形の枠状の形状を有し、熱伝導性接着剤から組成される熱伝導性接着層24を介して、表示部材21の表示面21aに接着される。蓄熱部材23は、表示部材21の表示面21aのうち表示領域Sを囲む非表示領域Uに重なる。非表示領域Uはコンテンツを表示しない領域である。蓄熱部材23の開口領域Wbは、表示部材21の表示領域Sよりも大きく、蓄熱部材23は、表示部材21の表示領域Sを通過した表示光Lを遮らない位置に接着される。
また、蓄熱部材23の内側面は反射光の発生を防ぐため、反射防止処理が施されていることが好ましい。反射防止処理としては、黒色めっき処理や黒アルマイト処理などが考えられる。
次に、蓄熱部材23が備えるべき熱容量について、図5および図6を参照して説明する。
蓄熱部材23は、定常状態では、表示部材21とほぼ同一温度に維持され、表示部材21に一時的に大きなあるいは異常な発熱が生じた場合に、発生した熱を吸収及び蓄熱して、表示部材21の温度上昇を抑える機能を有する。従って、蓄熱部材23は、図5に示すように、定常動作状態で一定の定常動作温度Tbにある表示部材21が発生した熱を吸収し、基準時間T1において表示部材21が異常となる基準温度Thに達することを防止できるだけの熱容量を有することが望ましい。
この実施形態に係る表示装置は車両用HUD装置であり、熱的に最も厳しい使用状態は、夏期の日中と考えられる。また、表示部材21の一時的な発熱としては、太陽光等の強い外光の照射による発熱が考えられる。具体的には、太陽光Lsは、図2に示すように、表示光Lの経路を遡って表示部材21に達する。太陽光Lsは、凹面鏡70により集光されるため、表示部材21に焦点Fが形成され、焦点Fの近傍位置での発熱が大きくなる。ただし、焦点Fは、時間経過とともに太陽が移動することで、表示部材21上を移動し、最大でも、焦点Fが表示部材21の一方の端点P1から他方の端点P2に移動するまでの時間が経過すれば、太陽光による発熱は終了する。
そこで、本実施形態では、基準温度Thを、液晶パネル(表示部材21)が黒化するボナンザ発生温度又は液晶パネルの偏光板の耐熱温度とし、定常動作温度Tbを、夏期日中での表示部材21の定常状態での温度とし、表示部材21の一時的な発熱を太陽光の照射による発熱とし、基準時間T1を、太陽光の焦点Fが表示部材21上を通過するのに要する発熱継続時間、とする。
蓄熱部材23の熱容量は、これらの設定に従って、図5に示すように、表示部材21が定常動作温度Tbである状態で、基準時間T1の間、太陽光による発熱が生じた場合でも、表示ユニット20全体の放熱と蓄熱とにより、表示部材21の温度が基準温度Thを超えないように設計される。実際に必要な熱容量は、実験、シミュレーション等により求められる。
蓄熱部材23の熱容量は、比熱、密度及び体積の積で求められる。熱容量が大きいほど、表示部材21の温度上昇を遅延させることができる。ただし、蓄熱部材23の体積が大きいほど、搭載性が低下する。このため、発熱量、基準時間T1に加えて、このトレードオフも考慮に入れて、蓄熱部材23の比熱、密度および体積が選定される。
次に、第1実施形態に係るHUD装置1の動作について説明する。
HUD装置1の電源がオンされることで、光源ユニット30から表示ユニット20に光が照射される。表示ユニット20は、光源ユニット30からの光を受けて、表示する画像を表す表示光Lを生成し、生成した表示光Lを平面鏡60に照射する。平面鏡60は表示光Lを凹面鏡70に向けて反射し、凹面鏡70は平面鏡60からの表示光Lをフロントガラス3に向けて反射する。凹面鏡70を反射した表示光Lは、筐体10の透光性カバー12を透過してフロントガラス3に到達し、フロントガラス3に反射された表示光Lは、図1に示すように、視認者4に到達する。視認者4は、表示光Lを受けることで、フロントガラス3の前方位置に表示される虚像Vを視認可能となる。
次に、夏期の日中に太陽光が照射される車両2において、HUD装置1が使用された状況を想定する。
図5に示すように、表示部材21の温度は、車両2のイグニッションスイッチがオンされる時刻t1において、車両2の雰囲気温度Taである。表示部材21は、その偏光板により光の一部を吸収するため、光源ユニット30からの光を受けて発熱する。また、表示部材21は、画像表示のために電力を消費するため、発熱する。太陽光Lsの焦点Fが表示部材21に位置しない場合には、表示部材21の温度は、発熱と放熱のバランスが保たれ、定常動作温度Tbで定常状態になる。ここで、太陽光Lsの焦点Fが表示部材21に移動した場合、例えば、時刻t2において、表示部材21の温度は上昇を開始し、太陽光Lsの焦点Fが表示部材21に位置している時間(基準時間T1)を経過した時刻t3において、表示部材21の温度は最高値Tcになる。この最高温度Tcは、蓄熱部材23の熱容量が上述のように設定されているため、基準温度Th未満であり、表示部材21の表示異常及び構成部材の異常は発生しない。
その後、太陽光Lsの焦点Fが表示部材21の外部に移動することにより、表示部材21での太陽光による発熱はなくなり、表示部材21を含む表示ユニット20全体の温度は放熱により徐々に低下する。
このように、本実施の形態にあっては、蓄熱部材23の熱容量が、表示部材21の温度が基準温度Th未満に保たれるように設定されているので、表示部材21に表示異常が発生することは無い。
また、蓄熱部材23は表示部材21の表示面に熱伝導性接着層24によって接着されるため、表示部材21の熱が早く伝わりやすい。これにより、表示ユニット20全体の熱容量は、蓄熱部材23の分だけ増大するため、表示光Lや外光などの影響による表示部材21の温度上昇速度を緩和することができる。
また、蓄熱部材23は画像表示に必要な表示光Lを遮らないため、二重像などが発生する懸念が無い。
(第1実施形態の変形例)
上記第1実施形態では、蓄熱部材23は、その外側面と内側面が互いに平行である枠状をなしているが、その形状はこれに限られず、表示光Lを遮らない形状であればよい。例えば、図7に示すように、表示光Lの投射方向に合わせて、蓄熱部材23の内側面が外側面に対して傾いていても良い。また、表示領域Sに被さっていてもよい。また、図示しないが、蓄熱部材23は、2つ以上の部分に分かれていても良い。
また、上記第1実施形態での、蓄熱部材23の熱容量および基準温度Thの設定は1例であり、蓄熱部材23が表示ユニット20全体の熱容量の増大に寄与する限り、どのように設定されても良い。
なお、蓄熱部材23は、表示光Lを完全に遮らないことが望ましい。ただし、表示領域Sの周縁部からの光等、遮っても視認される表示画像に大きな影響を与えない程度ならば、本実施の形態においては、「表示光を遮らない」状態に含まれるものとする。例えば、表示領域Sからの光の25%程度まで遮っても問題ない。
上記第1実施形態では、蓄熱部材23は、枠体22の外形寸法よりも小さいが、枠体22の外形寸法より大きくても良い。
表示ユニット20をHUD装置1に組み付ける際、HUD装置1が蓄熱部材23を保持する構成としても良い。
蓄熱部材23及び/又は枠体22に、周囲の部材や外部雰囲気に放熱する手段(図示しない)を設けても良い。
なお、上述した、各数値、例えば、定常動作温度Tb、基準温度Th、基準時間T1、形状、サイズ、材質等は例示であり、適宜変更可能である。
(第2実施形態)
実施形態1においては、表示部材21の表示領域Sには、蓄熱部材23は配置されていない。このため、表示領域Sは熱容量の増加に寄与できず、また、表示領域Sで発生した熱は、蓄熱部材23及び裏面に配置された枠体22に伝わりにくい。このため、表示領域Sの温度だけが局所的に上昇するおそれがある。
そこで、以下、表示領域S上の熱容量を増大し且つ表示領域Sで発生した熱を蓄熱部材23に高熱伝導率で伝達する構成を有する表示装置の実施形態を、図面を参照して説明する。本実施形態では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
本実施形態の表示ユニット20は、図8に示すように、表示部材21と、枠体22と、蓄熱部材23と、透明部材26と、熱伝導部材27と、を備える。
透明部材26は、表示部材21の表示面21aに、透明接着層28を介して接着されている。透明部材26は、平面視で、例えば、長方形板状に形成されている。透明部材26は、表示光Lの光路上に位置し、表示部材21の表示領域Sよりも大きく、表示領域S全体と重なり合う。透明部材26の材質および形状が満たすべきその他の条件については後述する。
透明部材26は蓄熱部材23内に位置する。そして、蓄熱部材23の内側面と透明部材26の側面は互いに向き合っている。蓄熱部材23と透明部材26のそれぞれの熱膨張による変形に耐えられるように、蓄熱部材23の内側面と透明部材26の側面の間には隙間が形成されている。
熱伝導部材27は、蓄熱部材23の内側面と透明部材26の側面との間の隙間に配置されている。熱伝導部材27は、例えば、シリコンゴム製の柔軟な熱伝導シートであり、熱膨張を考慮して、蓄熱部材23と透明部材26との間で発生し得る隙間を埋めるために十分な大きさと柔軟性を持つものが選定される。
次に、透明部材26の材質および形状について、説明する。
透明部材26の材質と透明接着層28の材質と厚さとは、透明部材26を接着したときの表示部材21の面内方向の熱抵抗が、表示部材21単独の面内方向の熱抵抗と同等か、その熱抵抗より小さくなるように、選択される。
なお、面内方向の熱抵抗は以下の式(1)により算出される。
面内方向の熱抵抗=面内算出対象の2点間距離/(面内方向等価熱伝導率×断面積)・・・(1)
断面積は、表示部材21及び透明部材26からなる複合材料をその厚さ方向に沿って切った場合の複合材料の算出対象の2点間の断面積である。
複合材料の面内方向等価熱伝導率は以下の式(2)により算出される。
面内方向等価熱伝導率=Σ(各層の面内方向熱伝導率×層厚さ×層の存在比率)/全体の厚さ・・・(2)
全体の厚さは、複合材料の厚さである。各層の面内方向熱伝達率とは、表示部材21および透明部材26の熱伝導率である。層の厚さとは、表示部材21または透明部材26の厚さである。層の存在比率は、層の厚さに対して材料が存在する比率である。なお、透明接着剤を含めた複合材料として断面積及び面内方向熱伝達率を求めてもよい。
さらに、図5に示すように、表示部材21の温度が基準時間T1において基準温度Th未満となるように、表示部材21、蓄熱部材23、および透明部材26を合わせた表示ユニット20全体の熱容量が調整される。
なお、基準時間T1と基準温度Thは、第1実施形態と同じである。
透明部材26は、特許文献1に開示されているサファイア又は水晶(石英)から構成される透明部材よりも低い熱伝導率を有する材質でかまわない。一般的には、高い熱伝導率を有する透明な材料は高額であるため、低い熱伝導率の透明部材を使うことで、表示ユニット20のコストを抑えることができる。これらの条件を考慮して、透明部材26の材質として、ガラス材、合成石英、透明ジルコニア、相変化材料が充填された透明容器、等であってもよい。
本実施形態の構成によれば、透明部材26により、他の条件が同一であれば、表示ユニット20全体としての熱容量が第1実施形態の表示ユニット20の熱容量によりも大きくなる。このため、温度上昇速度が抑制される。
また、表示部材21の面内方向の熱抵抗が少なくとも同じか低減される。このため、表示部材21の熱拡散が第1実施形態の表示部材21と同等かそれ以上となり、温度上昇速度がさらに抑制される。
さらに、蓄熱部材23や透明部材26の材質、厚さ、体積などを変えることで、必要とされる様々な放熱特性や外装要件に対応できる。
蓄熱部材23と透明部材26の間に柔軟な熱伝導部材27が配置されているので、蓄熱部材23と透明部材26の熱膨脹及び熱収縮にかかわらず蓄熱部材23と透明部材26の側面に密着し、蓄熱部材23と透明部材26と間の高い熱伝導性を確保でき、表示ユニット20全体として高い熱拡散性が得られる。また、蓄熱部材23と透明部材26の設計精度に余裕を持たせることができる。
また、透明部材26の側面は表示面21aに向かって、透明部材26の断面積が拡大する向きの勾配を有し、蓄熱部材23の内側面は、表示面21aに向かって、蓄熱部材23の断面積が縮小する向きの勾配を有することが望ましい。これにより、表示部材21に、透明部材26、熱伝導部材27、蓄熱部材23の順に組み付ける際、透明部材26の外側面と蓄熱部材23の内側面にそれぞれ勾配があるため、熱伝導部材27が表示ユニット20からはみ出しにくく、組み立てが容易である。
(第2実施形態の変形例)
第2実施形態では、予め形成された熱伝導部材27を、蓄熱部材23と透明部材26との隙間に配置する例を示したが、製造方法はこれに限定されない。例えば、蓄熱部材23と透明部材26との隙間に、硬化後も柔軟性を有する、2液硬化型の熱伝導性グリース、熱硬化樹脂または光硬化性樹脂等を注入し、その後、これらを硬化することで、熱伝導部材27を形成することも可能である。この製造方法によれば、ペースト状又はゲル状の熱伝導性グリース等は蓄熱部材23または透明部材26の側壁に沿って広がるため、隙間が生じにくく、熱抵抗を抑えることができる。
なお、熱伝導部材27として、硬化性のものに限定されず、温度に応じて固相と液相とを遷移する相変化材料を、液相の状態で注入して、冷却化することで固相となったものを採用しても良い。
また、第2実施形態においては、透明部材26が四角錐台状で、蓄熱部材23は透明部材26の側面に対応して傾斜する内面を有し、熱伝導部材27は、ほぼ一定の厚さを有する構造を例示した。しかし、この発明は、これに限定されず、各部の形状は任意である。例えば、図9に示すように、熱伝導性グリース等を注入しやすいように、蓄熱部材23と透明部材26とは、表示部材21の表示面21aから遠ざかるに従って、その間の隙間が拡大する向きの勾配を有してもよい。その他、蓄熱部材23と透明部材26との間は、熱膨脹を吸収し、あるいは、製造誤差を吸収できる隙間が形成され、表示光Lを遮らなければ、どのような形状でもかまわない。
熱伝導性グリース等を注入する製造方法を採用する場合、常圧環境で、熱伝導性グリース等を蓄熱部材23と透明部材26との隙間に注入すると、内部に空気が残留し、熱抵抗を増大させるおそれがある。そこで、図10に例示するように、蓄熱部材23の、表示面21aと対向する部分の一部に、蓄熱部材23の内側面から外側面までに亘る溝部23aを形成することが望ましい。
蓄熱部材23をこのような構成とすることにより、図11に、図3のXI−XI線断面で示すように、蓄熱部材23と表示部材21との間に隙間が形成され、熱伝導性グリース等を注入したときの、残留空気の発生を防止できる。
なお、熱伝導部材27が硬化型で、化学反応によって硬化する材料である場合、透明接着剤等が接触すると、化学反応が起こらず、硬化阻害が発生するおそれがある。そのため、透明接着層28は、熱伝導部材27と接触しないように、透明部材26の底面よりも小さなシート材から構成されることが望ましい。
蓄熱部材23の位置決めのため、蓄熱部材23の内側面の一部が突出し、透明部材26の側面に接触する形状としても良い(図示しない)。
(第3実施形態)
上記実施の形態においては、蓄熱部材23は単独で配置されたが、他の部材を配置するための台座として機能させることも可能である。
例えば、図12に例示するように、蓄熱部材23を支持台として、表示光Lの光路に任意の光学部材29を配置してもよい。光学部材29は、外部から入射して表示部材21の温度を上昇させる光線を遮蔽することにより、表示部材21の温度上昇を低減するための部材である。例えば、ホットミラーやバンドパスフィルタ、ワイヤグリッド偏光板などが採用され得る。
蓄熱部材23は、例えば、図示しないカバーを固定するフックなどの構造(図示しない)を有し、そのカバーと蓄熱部材23とで光学部材29を挟んで保持する。
この構成によれば、光学部材29が外光を遮断するため、太陽光による温度上昇が第1実施形態よりも抑制される。また、ホットミラー等の補助的光学部材を保持する機構を蓄熱部材23が有するため、保持機構を別に設ける必要がなくなり、組み立て工程を簡略化できる。
本願発明は、上記実施形態に限定されず、適宜変更することができる。
第1実施形態から第3実施形態を、適宜組み合わせた形態としても良い。例えば、第2実施形態の透明部材と第3実施形態の光学部材とを、ともに備えたHUD装置が考えられる。
上記実施形態では、表示部材21は液晶パネルであったが、有機EL(Organic Electroluminescence)パネルであってもよい。この場合、光源ユニット30が省略される。
上記実施形態では、本発明に係る表示装置を車両用のHUD装置に適用したが、車両用に限らず、飛行機、船等の乗り物に搭載されるHUD装置に適用してもよい。また、HUD装置からの表示光Lはフロントガラス3に投影されていたが、コンバイナに投影されてもよい。また、本発明に係る表示装置をHUD装置ではなく、屋内又は屋外で使用されるプロジェクタ等の表示装置に適用してもよい。
1…HUD装置
2…車両
3…フロントガラス
4…視認者
10…筐体
11…開口部
12…透光性カバー
20…表示ユニット
21…表示部材
21a…表示面
22…枠体
23…蓄熱部材
24…熱伝導性接着層
25…接着層
26…透明部材
27…熱伝導部材
28…透明接着層
29…光学部材
30…光源ユニット
60…平面鏡
70…凹面鏡

Claims (10)

  1. 画像に対応する表示光を発する表示面を含む表示部材と、
    前記表示部材の前記表示面における、前記表示光を遮らない位置に配置された熱伝導性を持つ蓄熱部材と、
    前記表示部材および前記蓄熱部材の間に設けられる熱伝導性を有する接着層と、
    を備える表示装置。
  2. 前記表示部材からの前記表示光を投射部材に導く光学リレーを備え、
    前記蓄熱部材は、前記光学リレーを遡る太陽光からなる外光によって前記表示部材の加熱が発生した場合に、基準時間以内に前記表示部材の温度が基準温度に達することを防止する熱容量を有し、
    前記基準時間は、前記外光により形成される焦点が前記表示部材を通過するのに要する時間に設定され、
    前記基準温度は、前記表示装置に異常が生じ得る耐熱温度に設定される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記表示部材の前記表示面に配置された透明部材を備える、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
  4. 前記透明部材を含む前記表示部材の面内方向の熱抵抗が、前記透明部材が配置されていない前記表示部材の面内方向の熱抵抗以下である、
    ことを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
  5. 前記蓄熱部材と前記透明部材との間に、柔軟性を有する熱伝導部材を備える、
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の表示装置。
  6. 前記蓄熱部材は前記表示部材の外周縁部に沿った枠状の形状を有し、
    前記透明部材は前記表示部材によって囲まれて位置し、
    前記蓄熱部材の内側面と前記透明部材の側面は互いに向き合う、
    ことを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
  7. 前記透明部材の側面は前記表示部材の前記表示面に向かって、前記透明部材の断面積が拡大する向きの勾配を有し、
    前記蓄熱部材の内側面は、前記表示部材の前記表示面に向かって、前記蓄熱部材の断面積が縮小する向きの勾配を有する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
  8. 前記蓄熱部材の内側面は、前記表示部材の前記表示面から遠ざかるに従って、前記透明部材の側面との間の隙間が拡大する向きの勾配を有する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
  9. 前記蓄熱部材が前記表示部材の前記表示面と対向する部分の一部に、前記蓄熱部材の内側面から外側面までに亘る溝部を有する、
    ことを特徴とする請求項5から8の何れか1項に記載の表示装置。
  10. 外部から入射して前記表示部材の温度を上昇させる光線を遮蔽することにより、前記表示部材の温度上昇を低減するための光学部材を備え、
    前記蓄熱部材が前記光学部材を保持する機構を有する、
    ことを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の表示装置。
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