JP2018036140A - 磁気センサ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】位置決め精度を向上させることができる磁気センサ装置を提供する。
【解決手段】磁気センサ装置1の磁気センサIC2は、複数のリードフレームと複数のリードフレームのいずれかのリードフレームに配置されて磁石4が生成する磁場40の変化を検出する磁気センサ30とを含んで形成された電子回路部3、複数のリードフレームの端部が露出するように電子回路部3を封止する封止体20、及び複数のリードフレームのうち少なくとも1つのリードフレームから封止体20の第1の側面23と反対側の第2の側面24から突出し、磁石4の第1の被挿入部430と第2の被挿入部440の端面430a及び端面440aに接触するまで挿入されて磁石4との相対的な位置を決める第1の突出部251及び第2の突出部252を備えて概略構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】磁気センサ装置1の磁気センサIC2は、複数のリードフレームと複数のリードフレームのいずれかのリードフレームに配置されて磁石4が生成する磁場40の変化を検出する磁気センサ30とを含んで形成された電子回路部3、複数のリードフレームの端部が露出するように電子回路部3を封止する封止体20、及び複数のリードフレームのうち少なくとも1つのリードフレームから封止体20の第1の側面23と反対側の第2の側面24から突出し、磁石4の第1の被挿入部430と第2の被挿入部440の端面430a及び端面440aに接触するまで挿入されて磁石4との相対的な位置を決める第1の突出部251及び第2の突出部252を備えて概略構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、磁気センサ装置に関する。
従来の技術として、筒形状を有する磁石の中空部内に、磁気抵抗素子が形成されたセンサチップが収容された磁気センサが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この磁石の端面には、磁石の外周形状とほぼ相似な形状に凹部が形成されている。またセンサチップは、ケース本体の舌部導出面から突出する舌部に配置されている。この舌部導出面には、凹部と対応する形で凸部が形成されている。磁気センサは、磁石の凹部とケース本体の凸部の嵌め合いによって磁石とセンサチップが位置決めされている。
しかし従来の磁気センサは、舌部の成形の精度、舌部に対するセンサチップの位置の精度、ケース本体の凸部と磁石の凹部の成形の精度などが高くないと、センサチップと磁石の相対的な位置決めを高い精度で行うことが難しい問題がある。
従って本発明の目的は、位置決め精度を向上させることができる磁気センサ装置を提供することにある。
本発明の一態様は、検出対象側となる前面から後面に貫通する貫通孔、及び前面側の貫通孔の対向する側面に設けられた第1の被挿入部及び第2の被挿入部を有する磁石と、複数のリードフレームと複数のリードフレームのいずれかのリードフレームに配置されて磁石が生成する磁場の変化を検出する磁気センサとを含んで形成された電子回路部、複数のリードフレームの端部が露出するように電子回路部を封止する封止体、及び複数のリードフレームのうち少なくとも1つのリードフレームから封止体の第1の側面と反対側の第2の側面から突出し、第1の被挿入部と第2の被挿入部の端面に接触するまで挿入されて磁石との相対的な位置を決める第1の突出部及び第2の突出部を有する磁気センサ素子と、を備えた磁気センサ装置を提供する。
本発明によれば、位置決め精度を向上させることができる。
(実施の形態の要約)
実施の形態に係る磁気センサ装置は、検出対象側となる前面から後面に貫通する貫通孔、及び前面側の貫通孔の対向する側面に設けられた第1の被挿入部及び第2の被挿入部を有する磁石と、複数のリードフレームと複数のリードフレームのいずれかのリードフレームに配置されて磁石が生成する磁場の変化を検出する磁気センサとを含んで形成された電子回路部、複数のリードフレームの端部が露出するように電子回路部を封止する封止体、及び複数のリードフレームのうち少なくとも1つのリードフレームから封止体の第1の側面と反対側の第2の側面から突出し、第1の被挿入部と第2の被挿入部の端面に接触するまで挿入されて磁石との相対的な位置を決める第1の突出部及び第2の突出部を有する磁気センサ素子と、を備えて概略構成されている。
実施の形態に係る磁気センサ装置は、検出対象側となる前面から後面に貫通する貫通孔、及び前面側の貫通孔の対向する側面に設けられた第1の被挿入部及び第2の被挿入部を有する磁石と、複数のリードフレームと複数のリードフレームのいずれかのリードフレームに配置されて磁石が生成する磁場の変化を検出する磁気センサとを含んで形成された電子回路部、複数のリードフレームの端部が露出するように電子回路部を封止する封止体、及び複数のリードフレームのうち少なくとも1つのリードフレームから封止体の第1の側面と反対側の第2の側面から突出し、第1の被挿入部と第2の被挿入部の端面に接触するまで挿入されて磁石との相対的な位置を決める第1の突出部及び第2の突出部を有する磁気センサ素子と、を備えて概略構成されている。
この磁気センサ装置は、リードフレームの第1の突出部及び第2の突出部によってリードフレームと磁石との相対的な位置が決まると共に、複数のリードフレームのいずれかに配置された磁気センサと磁石との相対的な位置が決まるので、封止体と磁石の位置決めによって磁気センサと磁石の位置決めを行う場合と比べて、複数のリードフレームと封止体の位置決めの公差を考慮する必要がなく、位置決め精度を向上させることができる。
[実施の形態]
(磁気センサ装置1の概要)
図1(a)は、実施の形態に係る磁気センサ装置の一例を示す概略図であり、図1(b)は、磁気センサの一例を示す上面図であり、図1(c)は、磁気センサの一例を示す正面図である。図2(a)は、実施の形態に係る磁気センサ装置の磁石の一例を示す側面図であり、図2(b)は、磁石の一例を示す正面図であり、図2(c)は、変形例に係る磁石の一例を示す正面図である。図3(a)は、実施の形態に係る磁気センサ装置の電子回路部の一例を示す概略図であり、図3(b)は、第1の磁気センサ及び第2の磁気センサの一例を示す概略図である。なお、以下に記載する実施の形態に係る各図において、図形間の比率は、実際の比率とは異なる場合がある。
(磁気センサ装置1の概要)
図1(a)は、実施の形態に係る磁気センサ装置の一例を示す概略図であり、図1(b)は、磁気センサの一例を示す上面図であり、図1(c)は、磁気センサの一例を示す正面図である。図2(a)は、実施の形態に係る磁気センサ装置の磁石の一例を示す側面図であり、図2(b)は、磁石の一例を示す正面図であり、図2(c)は、変形例に係る磁石の一例を示す正面図である。図3(a)は、実施の形態に係る磁気センサ装置の電子回路部の一例を示す概略図であり、図3(b)は、第1の磁気センサ及び第2の磁気センサの一例を示す概略図である。なお、以下に記載する実施の形態に係る各図において、図形間の比率は、実際の比率とは異なる場合がある。
磁気センサ装置1は、一例として、検出対象が接近したり、離れたりするのを検出する非接触スイッチとして構成されている。
磁気センサ装置1は、図1(a)に示すように、磁気センサ素子としての磁気センサIC(Integrated circuit)2と、磁石4と、を備えて概略構成されている。この磁気センサ装置1は、例えば、磁気センサIC2と磁石4とを組み付けた後、端子群28が露出するように二次モールドされる。
磁気センサIC2は、図1(a)〜図3(b)に示すように、複数のリードフレームと複数のリードフレームのいずれかのリードフレームに配置されて磁石4が生成する磁場40の変化を検出する磁気センサ30とを含んで形成された電子回路部3、複数のリードフレームの端部が露出するように電子回路部3を封止する封止体20、及び複数のリードフレームのうち少なくとも1つのリードフレームから封止体20の第1の側面23と反対側の第2の側面24から突出し、後述する磁石4の第1の被挿入部430と第2の被挿入部440の端面430a及び端面440aに接触するまで挿入されて磁石4との相対的な位置を決める第1の突出部251及び第2の突出部252を備えて概略構成されている。
本実施の形態では、電子回路部3は、複数のリードフレームとしてリードフレーム25〜リードフレーム27を有しているがこれに限定されず、磁気センサ装置1の仕様によって変更可能である。
また磁石4は、検出対象5側となる前面41から後面42に貫通する貫通孔45、及び前面41側の貫通孔45の対向する側面450及び側面451に設けられた第1の被挿入部430及び第2の被挿入部440を備えて概略構成されている。
(磁気センサIC2の構成)
磁気センサIC2の封止体20は、封止樹脂を用いて形成される。この封止樹脂は、例えば、エポキシ樹脂を主成分に、シリカ充填材などを加えた熱硬化性成形材料である。封止体20は、貫通孔45の形状に応じた角柱であると共に、第1の側面23及び第2の側面24の上下が面取りされたような形状を有している。
磁気センサIC2の封止体20は、封止樹脂を用いて形成される。この封止樹脂は、例えば、エポキシ樹脂を主成分に、シリカ充填材などを加えた熱硬化性成形材料である。封止体20は、貫通孔45の形状に応じた角柱であると共に、第1の側面23及び第2の側面24の上下が面取りされたような形状を有している。
電子回路部3は、一例として、図3(a)に示すように、磁気センサ30と、ツェナーダイオード33及びツェナーダイオード34と、制御IC35と、を備え、リードフレーム25〜リードフレーム27を配線としている。
リードフレーム25〜リードフレーム27は、例えば、細長い板形状に形成されている。またリードフレーム25〜リードフレーム27は、例えば、アルミニウム、銅などの導電性を有する金属材料、又は真鍮などの合金材料を用いて、プレスやエッチングなどによって形成されている。磁気センサIC2は、図1(a)及び図1(b)に示すように、リードフレーム25〜リードフレーム27の順に並んで配置されている。
リードフレーム25の先端には、図3(a)に示すように、リードフレーム26側の側面25bから突出する搭載部250が設けられている。またリードフレーム26の先端には、それまでよりも幅が広くされたパッド260が設けられている。さらにリードフレーム27の先端には、リードフレーム26と同様に、幅が広くされたパッド270が設けられている。
リードフレーム25〜リードフレーム27は、磁石4から突出する端部が端子群28となる。この端子群28は、接続先のコネクタと接続される。リードフレーム25は、接続先の回路と接続されてGND端子となる。リードフレーム26は、接続先の回路に後述する出力電圧Voutを出力する端子となる。リードフレーム27は、接続先の回路から基準電圧Vccが供給される端子となる。
第1のリードフレームとしてのリードフレーム25は、図3(a)に示すように、磁石4の貫通孔45の側面450に対向する搭載部250の側面25aから突出するように第1の突出部251が形成されている。またリードフレーム25は、貫通孔45の側面451に対向する搭載部250の側面250aから突出するように第2の突出部252が形成されている。言い換えるならリードフレーム25は、搭載部250の両側面(側面25a及び側面250a)から突出する第1の突出部251及び第2の突出部252を備えている。
この第1の突出部251は、上述のように、さらに封止体20の側面23から突出している。また第2の突出部252は、さらに封止体20の側面24から突出している。ここで磁気センサIC2は、リードフレームの材料となる一枚の板に複数形成される。磁気センサIC2は、1つの枠の中に形成され、この枠から切り出される前、リードフレームの一部を繋ぐタイバーによって枠と繋がっている。磁気センサIC2は、このタイバーが切断されることで切り出される。第1の突出部251及び第2の突出部252は、一例として、このタイバーである。つまり第1の突出部251及び第2の突出部252は、タイバーを切断して磁気センサIC2を切り離す際、搭載部250のタイバーの枠側を切り離すことで形成される。
第1の突出部251は、図3(a)に示すように、端子群28側の側面が接触面251aとなり、磁石4の第1の被挿入部430の端面430aと接触する。また第2の突出部252は、端子群28側の側面が接触面252aとなり、磁石4の第2の被挿入部440の端面440aと接触する。
なお変形例として第1の突出部251及び第2の突出部252は、同じリードフレームではなく異なるリードフレームに形成されても良い。例えば、第1の突出部251及び第2の突出部252は、最も外側にある2つのリードフレームに形成される。
磁気センサ30は、リードフレーム25の搭載部250に配置されている。この磁気センサ30は、例えば、図3(a)及び図3(b)に示すように、第1の磁気センサ31及び第2の磁気センサ32を備えている。第1の磁気センサ31は、例えば、図3(b)に示すように、第1の磁気抵抗素子310及び第2の磁気抵抗素子311を有し、それぞれが電気的に接続されてハーフブリッジ回路が形成されている。第2の磁気センサ32は、例えば、第1の磁気抵抗素子320及び第2の磁気抵抗素子321を有し、それぞれが電気的に接続されてハーフブリッジ回路が形成されている。なお第1の磁気センサ31及び第2の磁気センサ32は、ハーフブリッジ回路に限定されず、それぞれがフルブリッジ回路であっても良い。
第1の磁気抵抗素子310及び第2の磁気抵抗素子311は、図3(b)に示すように、角度が90°となるように配置されている。そして第1の磁気抵抗素子310の端部には、基準電圧Vccが印加される。そして第2の磁気抵抗素子311の端部は、GNDと電気的に接続される。第1の磁気抵抗素子310と第2の磁気抵抗素子311は、互いが電気的に接続されたノードにおける電位である中点電位V1を、ワイヤ36を介して制御IC35に出力するように構成されている。
第1の磁気抵抗素子320及び第2の磁気抵抗素子321は、図3(b)に示すように、角度が90°となるように配置されている。そして第1の磁気抵抗素子320の端部には、基準電圧Vccが印加される。そして第2の磁気抵抗素子321の端部は、GNDと電気的に接続される。第1の磁気抵抗素子320と第2の磁気抵抗素子321は、互いが電気的に接続されたノードにおける電位である中点電位V2を、ワイヤ36を介して制御IC35に出力するように構成されている。
第1の磁気センサ31と第2の磁気センサ32は、図3(b)に示すように、互いの中心を通る線を対称軸305として線対称となるように配置されている。第1の磁気センサ31及び第2の磁気センサ32は、例えば、ベース300を介してリードフレーム25の搭載部250に配置されている。ハーフブリッジ回路のGND側は、ベース300を介してリードフレーム25と電気的に接続されている。
ツェナーダイオード33は、例えば、図3(a)に示すように、リードフレーム25の搭載部250、及びリードフレーム26のパッド260に跨って配置されると共に、電気的に接続されている。またツェナーダイオード34は、例えば、リードフレーム25の搭載部250、及びリードフレーム27のパッド270に跨って配置されると共に、電気的に接続されている。
制御IC35は、図3(a)に示すように、リードフレーム25の搭載部250に配置されている。この制御IC35は、例えば、記憶されたプログラムに従って、取得したデータに演算、加工などを行うCPU(Central Processing Unit)、半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)などから構成されるマイクロコンピュータである。このROMには、例えば、制御IC35が動作するためのプログラムが格納されている。RAMは、例えば、一時的に演算結果などを格納する記憶領域として用いられる。
制御IC35は、例えば、ワイヤ37を介してリードフレーム26のパッド260に電気的に接続され、リードフレーム27のパッド270に電気的に接続され、リードフレーム25の搭載部250に電気的に接続されている。
制御IC35は、第1の磁気センサ31の中点電位V1と第2の磁気センサ32の中点電位V2の差分を算出し、この差分に基づいて検出対象5の接近を検出する。制御IC35は、例えば、検出対象5を検出したと判定した場合、Hiとなる出力電圧Voutを、リードフレーム26を介して接続先の回路に出力する。また制御IC35は、例えば、検出対象5を検出するまでは、Loとなる出力電圧Voutを、リードフレーム26を介して接続先の回路に出力する。
(磁石4の構成)
磁石4は、例えば、アルニコ磁石、フェライト磁石、ネオジム磁石などの永久磁石、又はフェライト系、ネオジム系、サマコバ系、サマリウム鉄窒素系などの磁性体材料と、ポリスチレン系、ポリエチレン系、ポリアミド系、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)などの合成樹脂材料と、を混合して所望の形状に成形したプラスチックマグネットである。本実施の形態の磁石4は、一例として、プラスチックマグネットである。
磁石4は、例えば、アルニコ磁石、フェライト磁石、ネオジム磁石などの永久磁石、又はフェライト系、ネオジム系、サマコバ系、サマリウム鉄窒素系などの磁性体材料と、ポリスチレン系、ポリエチレン系、ポリアミド系、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)などの合成樹脂材料と、を混合して所望の形状に成形したプラスチックマグネットである。本実施の形態の磁石4は、一例として、プラスチックマグネットである。
磁石4は、図1(a)、図2(a)及び図2(b)に示すように、貫通孔45を備えた細長い角柱形状を有している。この磁石4は、前面41側がN極、後面42側がS極となるように着磁されている。そして磁石4は、図2(a)に示すように、N極からS極に向かう磁場40を生成する。なお着磁の方向は、これに限定されず、逆方向に着磁されても良い。
貫通孔45は、図2(b)に示すように、開口部の形が長方形状である。この貫通孔45の対向する短手方向の側面450及び側面451には、上述のように、第1の被挿入部430及び第2の被挿入部440が形成されている。
第1の被挿入部430は、磁石4の前面41から後面42に向かって第1の側面43を細く切り欠いたようなスリットとなっている。同様に、第2の被挿入部440は、磁石4の前面41から後面42に向かって第2の側面44を細く切り欠いたようなスリットとなっている。
なお変形例として第1の被挿入部430は、図2(c)に示すように、第1の側面43側には突き抜けず、貫通孔45の側面450に溝として形成されても良い。同様に、第2の被挿入部440は、貫通孔45の側面451に溝として形成されても良い。
(磁気センサIC2と磁石4の組み付けについて)
磁気センサIC2は、端子群28が磁石4の貫通孔45の前面41側から挿入される。この際、第1の突出部251が磁石4の第1の被挿入部430に挿入されると共に、第2の突出部252が磁石4の第2の被挿入部440に挿入される。
磁気センサIC2は、端子群28が磁石4の貫通孔45の前面41側から挿入される。この際、第1の突出部251が磁石4の第1の被挿入部430に挿入されると共に、第2の突出部252が磁石4の第2の被挿入部440に挿入される。
そして第1の突出部251の接触面251aが第1の被挿入部430の端面430aと接触すると共に、第2の突出部252の接触面252aが第2の被挿入部440の端面440aと接触する。この接触によって磁気センサIC2と磁石4との相対的な位置が決まる。
図3(a)及び図3(b)に示すように、磁気センサ30のセンサ中心線301から第1の突出部251の接触面251a、又は第2の突出部252の接触面252aまでの距離D1は、主にリードフレーム25の加工の精度、及び磁気センサ30の配置の精度に依存している。なおセンサ中心線301は、図3(a)及び図3(b)に示すように、2つのハーフブリッジ回路の中心を通る直線である。
またセンサ中心線301から磁石4の前面41までの距離D2は、図3(a)に示すように、接触面251aと端面430aの接触、及び接触面252aと端面440aの接触によって定まる距離である。従って距離D2は、主に第1の被挿入部430及び第2の被挿入部440の成形の精度に依存している。
つまり挿入方向に対する磁気センサ30と磁石4の位置決めの精度は、主に距離D1と距離D2に依存しており、封止体20の成形によって生じる誤差に依存しない。
封止体に設けられた部位によって磁石との位置決めが行われる場合、磁気センサが封止体に覆われているので、磁気センサと磁石の位置を目視しながら組み付けることができない。従って封止体と磁石の相対的な位置によって磁気センサと磁石の位置決めがなされるので、位置決めの精度は、リードフレームに対する磁気センサの配置の精度、封止体とリードフレームの位置の精度、封止体の成形の精度、及び磁石の成形の精度に依存する。
本実施の形態の磁気センサ装置1は、上述のように、封止体20に依存せずに磁気センサIC2と磁石4の位置決めができるので、高い精度で位置決めを行うことができる。
(実施の形態の効果)
本実施の形態に係る磁気センサ装置1は、位置決め精度を向上させることができる。具体的には、この磁気センサ装置1は、リードフレーム25の第1の突出部251及び第2の突出部252によってリードフレーム25と磁石4との相対的な位置が決まると共に、リードフレーム25に配置された磁気センサ30と磁石4との相対的な位置が決まるので、封止体と磁石の位置決めによって磁気センサと磁石の位置決めを行う場合と比べて、リードフレーム25と封止体20の位置決めの公差を考慮する必要がなく、位置決め精度を向上させることができる。そして磁気センサ装置1は、位置決め精度が高いので、検出対象5の検出精度が高くなる。
本実施の形態に係る磁気センサ装置1は、位置決め精度を向上させることができる。具体的には、この磁気センサ装置1は、リードフレーム25の第1の突出部251及び第2の突出部252によってリードフレーム25と磁石4との相対的な位置が決まると共に、リードフレーム25に配置された磁気センサ30と磁石4との相対的な位置が決まるので、封止体と磁石の位置決めによって磁気センサと磁石の位置決めを行う場合と比べて、リードフレーム25と封止体20の位置決めの公差を考慮する必要がなく、位置決め精度を向上させることができる。そして磁気センサ装置1は、位置決め精度が高いので、検出対象5の検出精度が高くなる。
磁気センサ装置1は、磁気センサIC2を磁石4に接触するまで挿入することで組み付けが終了するので、交差経路を短縮することができて精度の高い位置決めを行うことができる。
磁気センサ装置1は、挿入方向の位置決め精度が高いので、位置がずれることによって必要となる磁気センサ30の調整を行う工程を削減することができ、製造コストを抑制することができる。
磁気センサ装置1は、第1の突出部251及び第2の突出部252をタイバーを流用して形成するので、この構成を採用しない場合と比べて、タイバーと別に第1の突出部251及び第2の突出部252を形成する必要がなく、製造コストが抑制される。
以上、本発明のいくつかの実施の形態及び変形例を説明したが、これらの実施の形態及び変形例は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。これら新規な実施の形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。また、これら実施の形態及び変形例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態及び変形例は、発明の範囲及び要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…磁気センサ装置、3…電子回路部、4…磁石、5…検出対象、20…封止体、23…第1の側面、24…第2の側面、25…リードフレーム、25a…側面、25b…側面、26…リードフレーム、27…リードフレーム、28…端子群、30…磁気センサ、31…第1の磁気センサ、32…第2の磁気センサ、33,34…ツェナーダイオード、35…制御IC、36,37…ワイヤ、40…磁場、41…前面、42…後面、43…第1の側面、44…第2の側面、45…貫通孔、250…搭載部、250a…側面、251…第1の突出部、251a…接触面、252…第2の突出部、252a…接触面、260,270…パッド、300…ベース、301…センサ中心線、305…対称軸、310…第1の磁気抵抗素子、311…第2の磁気抵抗素子、320…第1の磁気抵抗素子、321…第2の磁気抵抗素子、430…第1の被挿入部、430a…端面、440…第2の被挿入部、440a…端面、450…側面、451…側面
Claims (3)
- 検出対象側となる前面から後面に貫通する貫通孔、及び前記前面側の前記貫通孔の対向する側面に設けられた第1の被挿入部及び第2の被挿入部を有する磁石と、
複数のリードフレームと前記複数のリードフレームのいずれかのリードフレームに配置されて前記磁石が生成する磁場の変化を検出する磁気センサとを含んで形成された電子回路部、前記複数のリードフレームの端部が露出するように前記電子回路部を封止する封止体、及び前記複数のリードフレームのうち少なくとも1つのリードフレームから前記封止体の第1の側面と反対側の第2の側面から突出し、前記第1の被挿入部と前記第2の被挿入部の端面に接触するまで挿入されて前記磁石との相対的な位置を決める第1の突出部及び第2の突出部を有する磁気センサ素子と、
を備えた磁気センサ装置。 - 前記磁気センサは、第1のリードフレームの搭載部に配置され、
前記第1のリードフレームは、前記搭載部の両側面から突出する前記第1の突出部及び前記第2の突出部を有する、
請求項1に記載の磁気センサ装置。 - 前記第1の突出部及び前記第2の突出部は、タイバーである、
請求項1又は2に記載の磁気センサ装置。
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