JP2018035842A - 回り止めピン及び回り止め構造 - Google Patents

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悠高 奥園
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Abstract

【課題】相対的に回転する2つの部材のうちの一方に取り付けられて、これら2つの部材の間の相対的な回転を抑制する回り止めピンにおいて、他方の部材を摩耗から保護することのできる回り止めピンを容易に提供する。【解決手段】フランジ110に取り付けられて、フランジ110と第1固定環150の間の相対的な回転を抑制する回り止めピン112は、樹脂製の環状のキャップ1120と、キャップ1120の貫通孔に挿通されて、フランジ110に対して一端が取り付けられる軸1121と、を備える。軸1121は、キャップ1120の脱落を防止する、径方向外側に向かって突出した頭部1124を他端に備える。【選択図】図2

Description

本発明は、2つの部材のうちの一方に取り付けられて、これら2つの部材の間の相対的な回転を抑制する回り止めピン、及び、そのような回り止めピンを備える回り止め構造に関する。
回転機器に用いられるメカニカルシールにおいては、互いに摺動する摺動環(固定環や回転環)は、回転摺動中において軸方向(回転軸の軸方向)に移動し得る。そのため、例えば、ハウジングに取り付けられた固定環のハウジングに対する回り止めには、固定環に設けられた切り欠きや穴に係合するノックピン等の回り止めピンが用いられている。これにより、摺動環の軸方向の移動を許容しつつ、取り付けられた相手側の部材に対する回り止めがなされる。
このような構成が採用されたメカニカルシールでは、摺動環が振動等によって軸方向に移動したときには、回り止めピンの外周面と、切り欠きや穴の内側の面とが摺動し得る。また、回り止めピンの周りには、摺動環の径方向にもある程度の遊びがあるため、回転速度が変化したときなどには、ピンの外周面が、切り欠きや穴の内側の面に当たることがある。一般に、摺動環はカーボンなどの硬質な材料から製造されているため、回り止めピンとの間の摺動や接触によって経時的に摩耗していく。ゆえに、摺動環の摩耗を抑制する技術が求められている。そこで、従来、回り止めピンの頭部に、摩擦抵抗の低いPTFE製のキャップを冠着させる技術が提案されている(特許文献1参照)。なお、類似した技術として、摺動環への打ち込み時の衝撃による破損を防ぐために、ノックピンの外周側にゴムの被覆を装着させる技術が提案されている(特許文献2参照)。この技術においては、ゴムの被覆をピンの外周面に焼き付けると共に、ピンの外周面に設けられた段付き部によって被覆の脱落を防止している。
実開昭59−175759号公報 実開平1−171911号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術では、PTFE製のキャップがピンの頭部から脱落する虞がある。そこで、特許文献2に開示されたゴムの被覆と同様にPTFE製のキャップを装着する方法が考えられるが、PTFE等の樹脂はゴム程の弾性がないため、外周面に段差が設けられたピンに装着させることは困難である。また、焼き付けによる固定は作業工数が増大するために好ましくない。なお、摺動摩擦への対策として、ゴム製のキャップを用いることも想定されるが、ゴムは摩擦係数が相対的に高いために作動性(摺動環の摺動性)に劣る。
上記課題に鑑み、本発明は、相対的に回転する2つの部材のうちの一方に取り付けられて、これら2つの部材の間の相対的な回転を抑制する回り止めピンにおいて、他方の部材を摩耗から保護することのできる回り止めピンを容易に提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明に係る回り止めピンは、
2つの部材のうちの一方に取り付けられて、前記2つの部材の間の相対的な回転を抑制する回り止めピンにおいて、
樹脂製の環状部材と、
前記環状部材の貫通孔に挿通されて、前記一方の部材に対して一端が取り付けられる軸と、
を備え、
前記軸は、前記環状部材の脱落を防止する、径方向外側に向かって突出した突出部を他端に備えることを特徴とする。
本発明によれば、他方の部材に切り欠き又は穴が設けられている場合には、本発明に係る回り止めピンを、当該切り欠き又は穴に係合させることによって、2つの部材の間の回転を抑制させることができる。このとき、切り欠き又は穴の内側の面には、樹脂製の環状部材が接触するため、他方の部材を摩耗から保護することができる。ここで、本発明によれば、環状部材の貫通孔に挿通される軸が、環状部材の脱落を防止する突出部を他端に備えている。したがって、環状部材の貫通孔に挿通した状態で軸を一方の部材に取り付けるだけで、環状部材が脱落する虞のない回り止めピンを得ることができる。以上より、本発明によれば、他方の部材を摩耗から保護することのできる回り止めピンを容易に提供することができる。
また、前記軸は、前記一端に前記一方の部材に螺合されるネジ部を備え、前記他端に締付け工具が嵌合される被嵌合部を備えてもよい。
これにより、締付け工具を用いて、回り止めピンを一方の部材に取り付けることが可能になる。
また、本発明に係る回り止め構造は、
第1部材と、
切り欠き又は穴が設けられた第2部材と、
前記第1部材と前記第2部材との間の相対的な回転を抑制する回り止めピンであって、前記第1部材に取り付けられて、前記切り欠き又は前記穴に係合する回り止めピンと、
を備える回り止め構造において、
前記回り止めピンは、
前記切り欠き又は前記穴の内側の面に対して接触する樹脂製の環状部材と、
前記環状部材の貫通孔に挿通された、前記第1部材に対して一端が取り付けられる軸と、
を備え、
前記軸は、前記環状部材の脱落を防止する、径方向外側に向かって突出した突出部を他端に備えることを特徴とする。
本発明によれば、第2部材に設けられた切り欠き又は穴の内側の面には、回り止めピンが備える樹脂製の環状部材が接触する。したがって、第2部材を摩耗などから保護しながら、第1部材と第2部材の相対的な回転を抑制することができる。ここで、本発明によれば、環状部材の貫通孔に挿通される軸が、環状部材の脱落を防止する突出部を他端に備えている。したがって、環状部材の貫通孔に挿通した状態で軸を一方の部材に取り付けるだけで、環状部材が脱落する虞のない回り止めピンを得ることができる。以上より、本発明によれば、第2部材を摩耗から保護することのできる回り止めピン構造を容易に提供することができる。
また、前記軸は、前記一端に前記第1部材に螺合されるネジ部を備え、前記他端に締付け工具が嵌合される被嵌合部を備えてもよい。
これにより、締付け工具を用いて、回り止めピンを第1部材に取り付けることが可能になる。
以上説明したように、本発明によれば、2つの部材の間の相対的な回転を抑制する回り止めピンにおいて、他方の部材を摩耗から保護することのできる回り止めピンを容易に提供することができる。
実施例に係る回り止め構造が適用されたメカニカルシールの構成を示す模式的断面図である。 実施例に係る回り止めピンの構成を示す図である。 変形例に係る第1固定環の断面図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、本実施例に係る回り止めピン及び回り止め構造は、メカニカルシールの摺動環(固定環や回転環)を回り止めするために用いられる。ただし、本発明に係る回り止めピン及び回り止め構造の用途は、メカニカルシールに限定されない。
<回り止め構造の構成>
図1を参照して、本発明の実施例に係る回り止め構造の構成について説明する。図1は、実施例に係る回り止めピン及び回り止め構造が適用されたメカニカルシールの構成を示す模式的断面図である。図1では、説明の便宜上、特徴的な部分を示すべく切断位置の位相を適宜変化させている。また、基本的に切断端面のみが示されており、奥行きは省略されている。また、説明のために、断面ではなく側面が示された部分もある。
本実施例に係るメカニカルシール100は、回転機械のハウジング200と、ハウジング200の軸孔201に挿通される回転軸300との間の環状隙間を封止して、回転機械内の領域である機内領域A(図1中右側)内の流体を密封する。メカニカルシール100は、ハウジング200外の領域である機外領域B側(図1中の左側。以下、単に機外側Bともいう。)から、ハウジング200に対してボルトによって固定されたフランジ110と、スタフィングボックス120とを備えている。メカニカルシール100は、機外側Bから、スタフィングボックス120に対してボルトによって固定されたシールカバー130を更に備えている。フランジ110、スタフィングボックス120及びシールカバー130は、何れもステンレス鋼などの金属から成る環状の部材である。シールカバー130の径方向内側には、回転軸300の外周面に固定された金属製のスリーブ310を介して回転軸300を軸支する軸受け140が固定されている。また、スリーブ310は、2つのセットスクリューを備えるスリーブカラー320によって、回転軸300に対して固定されている。そして、スタフィングボックス120とスリーブ310との間の環状隙間は、ゴム製のオイルシール401によってシールされている。また、シールカバー130とスリーブ310との間の環状隙間は、ゴム製のオイルシール402によってシールされており、回転軸300とスリーブ310との間の環状隙間はOリングによってシールされている。
メカニカルシール100は、フランジ110に対して固定された第1固定環150と、スリーブ310を介して回転軸300に対して固定された回転環160と、スタフィングボックス120に対して固定された第2固定環170と、を備えている。第1固定環150、回転環160、第2固定環170(以下、これらを摺動環ともいう。)は、硬質な摺動材から構成されるが、本実施例においては、第1固定環150と第2固定環170は、自己潤滑性も備えるカーボンから構成され、回転環160はシリコンカーバイドから構成される。
第1固定環150は、フランジ110に設けられたスプリング111によって、回転環160に向かって軸方向に付勢されている。また、第1固定環150のフランジ110に対する回り止めは、第1固定環150に形成された切り欠き151に係合する回り止めピン112によってなされている。切り欠き151は、第1固定環150の外周面から径方向内側に切り欠かかれた形状をしている。そして、第1固定環150とフランジ110との間の環状隙間(詳細には、第1固定環150の機内側Aの部分の外周面と、フランジ110の内周面との間の環状隙間)は、Oリングによってシールされている。このように、第1固定環150は、フランジ110に対して、ある程度の移動が許容された状態で固定されている。なお、フランジ110、第1固定環150及び回り止めピン112が、本発明における、第1部材、第2部材及び回り止めピンに相当するが、詳細は後述する。
回転環160は、スリーブ310に対してボルトによって固定されたカラー330によって、軸方向の位置決めがなされている。また、回転環160のスリーブ310に対する回り止めは、回転環160に形成された切り欠き161に係合するノックピン311によってなされている。切り欠き161は、回転環160の内周面から径方向外側に切り欠かかれた形状をしている。そして、回転環160の内周面と、スリーブ310の外周面との間の環状隙間は、Oリングによってシールされている。
第2固定環170は、スタフィングボックス120に設けられたスプリング121によって、回転環160に向かって軸方向に付勢されている。また、第2固定環170のスタフィングボックス120に対する回り止めは、第2固定環170に形成された切り欠き171に係合する回り止めピン122によってなされている。切り欠き171は、第2固定環170の外周面から径方向内側に切り欠かかれた形状をしている。そして、第2固定環170とスタフィングボックス120との間の環状隙間(詳細には、第2固定環170の機外側Bの部分の外周面と、スタフィングボックス120の内周面との間の環状隙間)は、Oリングによってシールされている。このように、第2固定環170は、スタフィングボックス120に対して、ある程度の移動が許容された状態で固定されている。なお、スタフィングボックス120、第2固定環170及び回り止めピン122が、本発明における、第1部材、第2部材及び回り止めピンに相当するが、詳細は後述する。
以上のように構成されるメカニカルシール100においては、回転環160は、回転軸300と共に回転しながら、機内側Aの端面162を第1固定環150の機外側Bの端面152に対して軸方向に接触させながら回転摺動させる。また、回転環160は、回転軸300と共に回転しながら、機外側Bの端面163を第2固定環170の機内側Aの端面172に対して軸方向に接触させながら回転摺動させる。このようにして互いに摺動する端面152,162によって、機内領域A(第1固定環150の径方向内側の領域)と回転環160の径方向外側の領域である領域S1との間がシールされる。また、このようにして互いに摺動する端面163,172によって、領域S1と第2固定環170の径方向内側の領域である領域S2との間がシールされる。
フランジ110には、その外部から領域S1(中間室S1)にシーラント(潤滑液)を供給するための供給路113が形成されている。供給路113は、フランジ110の外部
と中間室S1とを連通しており、これを通じて、メカニカルシール100の外部に設置された不図示のシーラントの供給装置から中間室S1にシーラントが供給される。一方、スタフィングボックス120には、中間室S1内のシーラントを外部に排出するための排出路123が形成されている。排出路123は、中間室S1とスタフィングボックス120の外部とを連通しており、これを通じて、メカニカルシール100の外部に設置された不図示のシーラントの排出装置によって中間室S1内のシーラントが排出される。
ここで、第1固定環150には、軸方向に貫通した貫通孔153が形成されている。これにより、供給路113から供給された後に、中間室S1内を機内側Aから機外側Bに向かって流れるシーラントの流れが促進されるため、シーラントによる摺動環の潤滑が促進される。また、スタフィングボックス120の内周側には、中間室S1内に突出するリテイニングリング124が設置されている。リテイニングリング124によって、中間室S1内のシーラントの流れが適度に拡散されるため、シーラントによる摺動環の潤滑が促進される。
また、スタフィングボックス120には、その外部から冷却水を供給するための供給路125が形成されている。供給路125は、上記の排出路123に連通している。供給路125を流れる冷却水は、スタフィングボックス120を冷却した後に排出路123から外部へ排出される。
<回り止めピンの構成>
主に、図2を参照して回り止めピン112,122の構成について、詳細に説明する。なお、本実施例では、回り止めピン112と122は同様の構成を備えているため、回り止めピン112を例として説明する。図2は、回り止めピン112の構成を示す側面図であるが、説明のために、樹脂製のキャップのみ断面(中心軸線を含む平面による断面)が示されている。
回り止めピン112は、第1部材としてのフランジ110に取り付けられて、フランジ110と、第2部材としての第1固定環150との間の相対的な回転を抑制する。既に述べたように、回り止めピン112は、第1固定環150に設けられた切り欠き151に係合する。
回り止めピン112は、第1固定環150の切り欠き151の内側の面に対して接触する樹脂製の環状部材であるキャップ1120と、キャップ1120の貫通孔に挿通された、フランジ110に対して一端(図中左側の端部)が取り付けられる軸1121と、を備えている。本実施例では、キャップ1120は、PTFE製の円筒形状の部材から構成される。また、軸1121は、ステンレス鋼製である。軸1121は、フランジ110に対して取り付けられる一端に、フランジ110に設けられたネジ穴に螺合されるネジ部1122を備えると共に、他端に、径方向外側に突出した突出部としての頭部1124を備えている。そして、頭部1124は、締付け工具が嵌合される被嵌合部1125を備えている。本実施例では、被嵌合部1125として、マイナスドライバーが嵌合される直線状の溝が形成されている。また、軸1121は、ネジ部1122と頭部1124とを連結する円筒部1123を備えている。
以下、回り止めピン112の各部の寸法関係について説明する。頭部1124の外径DHは、キャップ1120の内径D1よりも大きく構成されている。したがって、頭部1124によって、キャップ1120が頭部1124の端部側から脱落することが防止される。また、頭部1124の外径DHは、キャップ1120の外径D2よりも小さく構成されている。したがって、回り止めピン112が第1固定環150に係合しているときであっても、頭部1124が第1固定環150に接触することはない。また、キャップ1120
の軸方向の長さは、円筒部1123の軸方向の長さと同一又は若干短く構成されている。そして、キャップ1120の内径D1は、円筒部1123の外径と同一又は若干小さく構成されている。したがって、キャップ1120の貫通孔に円筒部1123が挿通された状態で、回り止めピン112がフランジ110に対して取り付けられたとき(詳細には、円筒部1123のネジ部1122側の端面がフランジ110の機外側Bの端面に接触するまで締め込まれたとき)には、キャップ1120は、軸1121に対して遊びのない状態で装着される。
なお、上記したように、回り止めピン122は回り止めピン112と同様の構成を備えている。ここで、回り止めピン122は、第1部材としてのスタフィングボックス120に取り付けられて、スタフィングボックス120と、第2部材としての第2固定環170との間の相対的な回転を抑制する。したがって、回り止めピン122は、第2固定環170の切り欠き171の内側の面に対して接触する樹脂製のキャップと、このキャップの貫通孔に挿通された、スタフィングボックス120に対して一端が取り付けられる軸と、を備えている。回り止めピン122が備えるキャップと軸は回り止めピン112が備えるものと同様である。したがって、回り止めピン122においても、回り止めピン112と同様の機能が発揮される。
<本実施例に係る回り止めピン及び回り止め構造の優れた点>
回り止めピン112、及び、回り止めピン112を備える回り止め構造によれば、第1固定環150に設けられた切り欠き151内側の面には、回り止めピン112が備える樹脂製のキャップ1120が接触する。したがって、メカニカルシール100の使用時において、第1固定環150に振動等が生じることによって、第1固定環150が、回り止めピン112に対して摺動したり、当たったりしても、摩擦抵抗が低く、かつ、衝撃吸収性に優れるキャップ1120によって、第1固定環150に摩耗や損傷が生じることが抑制される。つまり、本実施例によれば、第1固定環150を摩耗などから保護しながら、フランジ110と第1固定環150の相対的な回転を抑制することができる。ここで、回り止めピン112によれば、キャップ1120の貫通孔に挿通される軸1121が、キャップ1120の脱落を防止する頭部1124を備えている。したがって、キャップ1120の貫通孔に挿通した状態で軸1121をフランジ110に取り付けるだけで、キャップ1120が脱落する虞のない回り止めピン112を得ることができる。したがって、本実施例によれば、第1固定環150を摩耗から保護することのできる回り止めピン112を容易に得ることができる。
また、軸1121は、その一端にフランジ110に螺合されるネジ部1122を備え、その他端に締付け工具が嵌合される被嵌合部1125を備えている。したがって、回り止めピン112によれば、キャップ1120の貫通孔に円筒部1123が挿通された状態で、締付け工具を用いて軸1121をフランジ110に対して締め込むことによって、回り止めピン112をフランジ110に対して容易かつ確実に固定することができる。
また、回り止めピン112では、軸1121の頭部1124の外径DHは、キャップ1120の外径よりも小さく構成されている。したがって、回り止めピン112が第1固定環150に係合しているときであっても、切り欠き151の内側の面に接触するのはキャップ1120のみになるため、頭部1124が切り欠き151に接触することはない。したがって、第1固定環150は摩耗などからより確実に保護される。
以上の作用効果は、回り止めピン122、及び、回り止めピン122が適用された回り止め構造からも同様に奏される。
(変形例)
本発明に係る回り止めピン及び回り止め構造の構成は、上記の実施例で説明したものに限られず、その作用効果が発揮される限りにおいて種々のものを採用することができる。例えば、上記実施例における回り止めピン112の軸1121は、フランジ110に螺合されるネジ部1122を備えるが、ネジ部を設けずに、この軸を、フランジ110に対して打ち込まれることによって取り付けられるノックピンで構成してもよい。このような構成においても、本発明の作用効果は同様に奏される。回り止めピン122についても同様である。
また、上記実施例における第1固定環150及び第2固定環170に設けられた切り欠き151及び171ついては、これらの切り欠きに替えて、回り止めピン112,122が係合する穴を設けてもよい。以下、切り欠きに替えて穴が設けられた構成を、第1固定環150の変形例として、図3を用いて説明する。
図3は第1固定環150の変形例である第1固定環150X及び第1固定環150Yの構成を示す断面図であって、それぞれの環の中心軸線を含む平面による断面が示されている。なお、中心軸線に関して線対称な一方側の端面のみが示されている。図3(a)に示された第1固定環150Xのように、切り欠き151に替えて貫通孔151Xを設けてもよい。第1固定環150Xが適用された回り止め構造においても、回り止めピン112が貫通孔151Xに係合する際には、樹脂製のキャップ1120が貫通孔151Xの内周面に接触するため、第1固定環150Xに摩耗等が生じることが抑制される。また、図3(b)に示された第1固定環150Yのように、切り欠き151に替えて非貫通な穴151Yを設けてもよい。第1固定環150Yが適用された回り止め構造においても、回り止めピン112が穴151Yに係合する際には、樹脂製のキャップ1120が穴151Yの内周面に接触するため、第1固定環150Yに摩耗等が生じることが抑制される。なお、この場合には、回り止めピン112の軸方向の長さは、頭部1124の先端が穴151Yの底面に接触しない長さである必要がある。なお、第2固定環170についても、同様の変形例を用いてもよい。
100:メカニカルシール
110:フランジ
111:スプリング
112:回り止めピン
113:供給路
120:スタフィングボックス
121:スプリング
122:回り止めピン
123:排出路
124:リテイニングリング
125:供給路
130:シールカバー
150,150X,150Y:第1固定環
151:切り欠き
151X:貫通孔
151Y:穴
152:端面
153:貫通孔
160:回転環
161:切り欠き
162,163:端面
170:第2固定環
171:切り欠き
172:端面
200:ハウジング
201:軸孔
300:回転軸
310:スリーブ
311:ノックピン
320:スリーブカラー
330:カラー
401,402:オイルシール
1120:キャップ
1121:軸
1122:ネジ部
1123:円筒部
1124:頭部
1125:被嵌合部

Claims (4)

  1. 2つの部材のうちの一方に取り付けられて、前記2つの部材の間の相対的な回転を抑制する回り止めピンにおいて、
    樹脂製の環状部材と、
    前記環状部材の貫通孔に挿通されて、前記一方の部材に対して一端が取り付けられる軸と、
    を備え、
    前記軸は、前記環状部材の脱落を防止する、径方向外側に向かって突出した突出部を他端に備えることを特徴とする回り止めピン。
  2. 前記軸は、前記一端に前記一方の部材に螺合されるネジ部を備え、前記他端に締付け工具が嵌合される被嵌合部を備えることを特徴とする請求項1に記載の回り止めピン。
  3. 第1部材と、
    切り欠き又は穴が設けられた第2部材と、
    前記第1部材と前記第2部材との間の相対的な回転を抑制する回り止めピンであって、前記第1部材に取り付けられて、前記切り欠き又は前記穴に係合する回り止めピンと、
    を備える回り止め構造において、
    前記回り止めピンは、
    前記切り欠き又は前記穴の内側の面に対して接触する樹脂製の環状部材と、
    前記環状部材の貫通孔に挿通された、前記第1部材に対して一端が取り付けられる軸と、
    を備え、
    前記軸は、前記環状部材の脱落を防止する、径方向外側に向かって突出した突出部を他端に備えることを特徴とする回り止め構造。
  4. 前記軸は、前記一端に前記第1部材に螺合されるネジ部を備え、前記他端に締付け工具が嵌合される被嵌合部を備えることを特徴とする請求項3に記載の回り止め構造。
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