JP2018035407A - 装飾品用白金合金及びこれからなる装飾品 - Google Patents
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Abstract
【課題】Pt950を表示できる貴重性を有し、美しい銀白色の色相・色調を呈し、装飾品に制作する際の鋳金性、鍛金性、彫金性の制作性が高く、硬さ、耐圧性を有することにより実用性を備え、白金族元素のみで構成されており希少性も高く、しかも、装飾品のサイズ直し等の加工にも耐えうる靱性をも備えた、装飾品用白金合金を提供する。
【解決手段】装飾品用白金合金は、配合金属が白金族元素のみからなり、Pt95.0重量%以上、Ir4.0〜5.0重量%からなるものとする。
【選択図】なし
【解決手段】装飾品用白金合金は、配合金属が白金族元素のみからなり、Pt95.0重量%以上、Ir4.0〜5.0重量%からなるものとする。
【選択図】なし
Description
本発明は、装飾品用白金合金及びこれからなる装飾品に関するものである。
白金は、貴金属としての貴重性を有し、銀白色の光沢を放ち、その華麗さ、美しさで人々を魅了し、特に、造幣局による貴金属製品の品位証明のPt1000は、貴金属の中でも高く評価される。
貴金属とは、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)の8つの元素を指し、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)の4種とその合金を、ISO9202、JIS−H6309、及びCIBJOは、ジュエリー用貴金属合金として定め、品位区分を設けている。
さらに、白金系元素とは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金の総称であり、いずれも貴金属で、水とは反応せず酸や塩基に侵されにくいという優れた性質を有し、その希少性から尊ばれている。
ここで、Pt1000を表示する白金の色相・色調は、黒みがかった白色であり、Pt1000で制作される装飾品の中でも需要の高いマリッジリングとして求められる「純白」とは異なるという問題がある。
さらに、白金を装飾品、特にリングやチェーンを制作する場合、その強度は実用面からたいへん重要となるが、Pt1000を表示できる白金は硬度が低く軟らかいため、Pt1000の白金で細いリングを制作した場合、表面が傷つき易く、また、重たいものを持った際にそのリングが変形してしまうという問題がある。
また、金属原材料から装飾品に加工する際、鍛造法によれば、原材料時の硬度より鍛造することにより加工された装飾品の硬度は硬く強度を増すという効果が得られるが、鋳造法による場合は、鍛造工程がないため前記効果を得ることができない。
そのため、従来より、白金と他の金属を配合した合金とすることにより、硬度を高め、強度を備える工夫がなされている。一方、硬度のみを追及すると、鋳金性、鍛金性、彫金性等の装飾品を制作する際の作業性上の問題が生じる。
したがって、前記の白金合金の望まれる実用性を向上するためには、白金と配合する他の金属の選択と、その配合割合の2点の検討が重要である。
ここで、下記特許文献1には、Pt:85〜95wt%の装飾用白金合金材と同じレベルの硬さと加工性とを有し、一方で靱性や鋳造性にも優れる、Pt:99wt%以上の高級装飾用白金合金が開示されている。具体的には、Si:0.15〜0.01wt%、Mo、Mn、Cu、Co及びTiのうちから選ばれる少なくとも1種または2種の元素を0.10wt%以下含有し、残部が99.0〜99.9wt%のPtと不可避不純物とからなる硬度が高く加工性に優れる装飾用白金合金である。
次に、下記特許文献2には、鋳造法においても実用上十分な硬さを有することが可能な高純度白金合金が開示されている。具体的には、高純度白金合金は、Ptの含有量が99重量%以上であって、添加元素として、Bと、Si、Mg、Zr、Al、Ca、Thの中から選ばれる1種類又は2種類以上の元素と、を含有したものである。
また、下記特許文献3には、金属アレルギーの原因となる金属成分、例えばNi、Co、Sn、Cr等の使用を避けて、貴金属装飾品の材料として要求される色調が良く、鋳造性、加工性に優れ、さらには加工中や使用中に引っ掻き疵ができ難い十分な強度(硬さHv)を得ることができる装飾品用白金合金が開示されている。具体的には、Ptを主成分とし、重量比でCu、Pd、Re及び/又はRuを含む白金合金である。
さらに、下記特許文献4には、高硬度で耐磨耗性に優れて表面に疵が付きにくく、耐変形性に優れた白金合金製品が開示されている。具体的には、純白金及び従来使われてきた白金合金へ、インジウム(In)を添加することによって融点を下げ、鋳造性を向上させて従来の白金合金の耐磨耗、耐変形特性に匹敵するか、それ以上の白金合金の製造が可能となるものである。
しかし、前記特許文献1に記載された白金合金は、白金を主成分とする装飾品で望まれる色相・色調の検討がされておらず、特許文献2、特許文献3及び特許文献4に記載された白金合金は、貴金属以外の金属が配合されており、白金合金としての希少性に欠けるという問題がある。
本発明の目的は上記問題を解決し、Pt950を表示できる貴重性を有し、美しい銀白色の色相・色調を呈し、装飾品に制作する際の鋳金性、鍛金性、彫金性の制作性が高く、硬さ、耐圧性を有することにより実用性を備え、白金族元素のみで構成されており希少性も高く、しかも、装飾品のサイズ直し等の加工にも耐えうる靱性をも備えた、装飾品用白金合金を提供することにある。
前記目的を達成するため請求項1記載の本発明は、配合金属が白金族元素のみからなり、Pt95.0重量%以上、Ir4.0〜5.0重量%からなることを特徴とする装飾品用白金合金を要旨とするものである。
請求項1記載の本発明によれば、Ptの品質・純度が95.0%以上を維持することができるため、装飾品用白金合金としての貴重性を有する。
また、本発明の装飾品用白金合金がPt、Irの配合からなることにより、白金族元素のみで構成された、希少性の高い装飾品用白金合金とすることができる。
また、本発明の装飾品用白金合金がPt95.0重量%以上、Ir4.0〜5.0重量%の配合からなることにより、美しい白色を呈し、色味が良い装飾品用白金合金となる。
さらに、本発明の装飾品用白金合金がPt95.0重量%以上、Ir4.0〜5.0重量%の配合からなることにより、ジュエリーの制作に必須となる、キャスト性、ロー付け等の鋳金性、鍛造、シームレスリング、槌目ブレス等の鍛金性、石留め、彫留め、研磨及び仕上げ等の彫金性に適する、制作性に優れた装飾品用白金合金となる。
また、本発明の装飾品用白金合金がPt95.0重量%以上、Ir4.0〜5.0重量%の配合からなることにより、鋳造装飾品とした場合、ビッカーズ硬度(HV)90以上を呈するハードプラチナとでき、耐圧性6Kg以上とすることができる実用性をも備えることができる。
さらに、本発明の装飾品用白金合金がPt95.0重量%以上、Ir4.0〜5.0重量%の配合からなることにより、硬度、耐圧性有するとともに、リングのサイズ直し等の装飾品の加工にも耐えうる靱性をも備えた装飾品用白金合金とすることができる。
請求項2記載の本発明は、配合金属が白金族元素のみからなり、Pt95.0重量%以上、Rh0.2〜1.5重量%、Ir2.0〜4.3重量%、Ru0.5〜2.0重量%からなることを特徴とする装飾品用白金合金を要旨とするものである。
請求項2記載の本発明によれば、Ptの品質・純度が95.0%以上を維持することができるため、装飾品用白金合金としての貴重性を有する。
また、本発明の装飾品用白金合金がPt、Rh、Ir、Ruの配合からなることにより、白金族元素のみで構成された、希少性の高い装飾品用白金合金とすることができる。
また、本発明の装飾品用白金合金がPt95.0重量%以上、Rh0.2〜1.5重量%、Ir2.0〜4.3重量%、Ru0.5〜2.0重量%の配合からなることにより、特に美しい白色を呈し、色味の良い装飾品用白金合金となる。
さらに、本発明の装飾品用白金合金がPt95.0重量%以上、Rh0.2〜1.5重量%、Ir2.0〜4.3重量%、Ru0.5〜2.0重量%の配合からなることにより、ジュエリーの制作に必須となる、キャスト性、ロー付け等の鋳金性、鍛造、シームレスリング、槌目ブレス等の鍛金性、石留め、彫留め、研磨及び仕上げ等の彫金性に適する、制作性に優れた装飾品用白金合金となる。
また、本発明の装飾品用白金合金がPt95.0重量%以上、Rh0.2〜1.5重量%、Ir2.0〜4.3重量%、Ru0.5〜2.0重量%の配合からなることにより、鋳造装飾品とした場合、ビッカーズ硬度(HV)90以上を呈するハードプラチナとでき、耐圧性8Kg以上とすることができる実用性をも備えることができる。
さらに、本発明の装飾品用白金合金がPt95.0重量%以上、Rh0.2〜1.5重量%、Ir2.0〜4.3重量%、Ru0.5〜2.0重量%の配合からなることにより、硬度、耐圧性有するとともに、リングのサイズ直し等の装飾品の加工にも耐えうる靱性をも備えた装飾品用白金合金とすることができる。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2記載の装飾用白金合金からなる装飾品を要旨とするものである。
請求項3記載の本発明によれば、Pt950を表示できる貴重性を有し、美しい銀白色の色相・色調を呈し、装飾品に制作する際の鋳金性、鍛金性、彫金性の制作性が高く、硬さ、耐圧性を有することにより実用性を備え、白金族元素のみで構成されており希少性も高く、しかも、靱性をも備える装飾品とすることができる。
請求項4記載の本発明は、請求項1又は請求項2記載の装飾用白金合金からなる巾1.72〜2.15mm、厚み0.97〜1.31mmのリングを要旨とするものである。
請求項4記載の本発明によれば、Pt950を表示できる貴重性を有し、美しい銀白色の色相・色調を呈し、装飾品に制作する際の鋳金性、鍛金性、彫金性の制作性が高く、硬さ、耐圧性を有することにより実用性を備え、白金族元素のみで構成されており希少性も高く、しかも、リングのサイズ直し等の加工にも耐えうる靱性をも備えるリングとすることができる。
以上述べたように本発明は、Pt950を表示できる貴重性を有し、美しい銀白色の色相・色調を呈し、装飾品に制作する際の鋳金性、鍛金性、彫金性の制作性が高く、硬さ、耐圧性を有することにより実用性を備え、白金族元素のみで構成されており希少性も高く、しかも、装飾品のサイズ直し等の加工にも耐えうる靱性をも備えた、装飾品用白金合金及びこれからなる装飾品を提供することができる。
以下本発明を実施するための形態について説明するが、本発明はこれに限定されたものでないことは、言うまでもない。
色相とは、光に含まれる波長の長さの違いにより区別する色をいう。
色調とは、色の明度と彩度の関係性をいう。
本発明において「制作性」は、鋳造(キャスト)性、加工性、キャスト株視認検査で判断する。
鋳造性とは、原材料の金属を融点よりも高い温度で熱して液体にしたあと、型に流し込み、冷やして目的の形状に固める一連の作業の容易さの程度を意味し、金属の凝固温度、凝固後の金属の収縮量等を要因とし、加工する装飾品の設計上の融通性に影響する。
また、加工性とは、原材料の金属から装飾品を仕上げるまでの鋳金、鍛金、彫金等の作業の容易性を意味する。
鋳金性とは、鋳型に溶解した金属を流し込み、冷却してから鋳型から取り出し、表面を研磨するなどして仕上げる鋳造作業性をいい、具体的には、鋳造、ロー付け等の作業性をさす。
鍛金性とは、金属を叩いて圧力を加えることで、金属内部の空隙をつぶし、結晶を微細化し、結晶の方向を整えて強度を高めると共に目的の形状に成形する作業性をいい、具体的には、鍛造、シームレスリング、槌目ブレス等の作業性をさす。
彫金性とは、たがねヤスリ等を用いて金属を彫り装飾品等を制作する作業性をいい、具体的には、石留め、彫留め、研磨及び仕上げ等の作業性をさす。
本発明において「キャスト株視認検査」とは、ロストワックス法によるキャスティング技法で制作した製品となる前の装飾品と繋がっている、湯道と押し金からなるキャスト株を、押し金の地金を流し込んだ側からその中心部を目視で検査することをいい、これにより、鋳込んだ地金の状態を読み取ることができる。具体的な検査項目としては、(ア)色味は適正か、(イ)表面(肌)の状態が美しいか荒れていないか、(ウ)地金を溶解した際に取り込んでしまったガスや酸素がないか、(エ)ひびや割れがないか、(オ)へこみや地金の収縮によるへこみ(ヒケ)がないか、等がある。なお、ロストワックス法によるキャスティング技法とは、製品の金型にワックスを注入したワックス模型を樹木状のツリーに組み立て、このツリーに耐火材をコーティングしたものからワックスを溶出・焼成して鋳型としたものに、地金を流し込み、固めた後に、鋳型を壊してツリーを取出し、ツリーから製品となる前の装飾品を1つずつ切り離し、仕上げ処理をして、製品としての装飾品を制作する技法である。
本発明において「仕上げ工程」とは、前記ロストワックス法によるキャスティング技法により製造されたツリーの湯道部分を切り離した製品となる前の装飾品を、例えば、リングの場合、やすりその他の工具で表面を整えたリングに、鉄製の円柱棒(芯金)を通して、リングの周りを叩いて真円にした後、超硬工具で表面をなぞり指輪全体を硬化させ、仕上げ工具で石止め等の製品の形状にした後、最後に、研磨剤を滲みこませた布類を回転工具に取り付けて研磨をして(パフ掛け)、光沢ある最終製品に仕上げる工程をいう。
本発明において「耐加圧変形性」は、検査対象物、具体的には任意のリングに任意の荷重をかけた場合、リングが変形せず原形を保ち得る荷重を測定する加圧変形試験を行い、評価した。
1.装飾品用白金合金の配合組成と色相・色調の検討
下記表1に記載の比較例1〜3、及び実施例1、実施例2の配合組成に従い、Pt、Rh、Ir、Ruの4種類の白金族元素のみからなる装飾用白金合金の割合を検討した。
比較例1はPt95.3重量%、Pd2.3重量%、Ir2.4重量%、比較例2はPt95.3重量%、Ir2.7重量%、Ru2.0重量%、比較例3はPt95.3重量%、Ir3.7重量%、Ru1.0重量%、実施例1はPt95.5重量%、Ir4.5重量%、及び、実施例2はPt95.3重量%、Rh1.0%、Ir2.7重量%、Ru1.0重量%からなる。
比較例1〜3及び実施例1及び実施例2のいずれも色相・色調の美しい白色を呈したが、特に実施例2はPt、Ir、Ruに、Rhを加えた4種類の金属からなる合金としたことにより、さらに発色性のある白味が微妙に加わった、美しい白色となった。
2.装飾品用白金合金の制作性、硬度、耐加圧変形性の検討
前記表1記載の装飾品用白金合金を用いて、キャスト工程及び仕上げ工程を経て制作したリングについて、下記表2のとおり、制作性、硬度、耐加圧変形性の検討を行った。
白金族元素に属するPt、Pd、Rh、Ir、Ruの、硬度(焼鈍Hv)、融点(℃)、密度(比重)、結晶構造、伸び率、色調を、下記表3に示す。硬度は、Ru、Ir、Rh、Pd、Ptの順に高い。融点は、Ir、Ru、Rh、Pd、Ptの順に高い。密度は、Ir、Pt、Ru、Rh、Pdの順に高い。伸び率は、Pt・Pd、Rhの順に高い。色調は、いずれも銀白色である。
制作性については、鋳造性、加工性、キャスト株視認検査をそれぞれ検討した結果、比較例2、比較例3については、硬度の高いIr、Ruの配合割合が高いため、鋳造性、加工性が悪く、巾1.85mm、厚み1.09mmリングを制作できなかった。
前記比較例2、比較例3以外の、制作性を有する実施例1、実施例2、比較例1のキャスト工程後の巾1.85mm、厚み1.09mmリングについて、ビッカーズ硬度試験で硬度の検討を行った結果、比較例1は、60.0Hvを下回る56.0Hvとなり、常用のリングとしての耐久性を有しないことが検証された。
次に、前記比較例1以外の、実施例1、実施例2についてキャスト工程・仕上げ工程後の、巾1.85mm、厚み1.09mmリング、及び、巾1.85mm、厚み1.09mmリングについて、ビッカーズ硬度試験で硬度の検討を行った結果、実施例1はキャスト工程・仕上げ工程後の巾1.85mm、厚み1.09mmリングは、ハードプラチナの要件である90.0Hvを上回る90.9Hvの値を得、実施例2はキャスト工程後の巾1.85mm、厚み1.09mmリングにおいても90.0Hvの値を得ている上に、キャスト工程及び仕上げ工程後の巾1.85mm、厚み1.09mmリングではさらに高度を増して135.8Hvの値を得て、高い高度を有することが検証された。
さらに、前記のとおり制作性及び硬度を有する実施例1、実施例2で制作した巾1.85mm、厚み1.09mmリングの使用時の変形性を検証するため、加圧変形試験を行い検討した結果、実施例1では6Kgであり、実施例2は8Kgの耐久性を有した。さらに、実施例2で制作した巾1.72mm、厚み0.97mmのリング、巾2.09mm、厚み1.17mmのリング、巾2.15mm、厚み1.31mmのリングでは、それぞれ5Kg、8Kg、16Kgであり、実施例2はそれぞれ6Kg、14Kg、19Kgの耐久性を有し、実施例2は実施例1に比してさらに加圧変形しにくいという優位性が検証された。
3.リングサイズ直し加工における耐久性(靱性)の検討
実施例1と実施例2で制作したキャスト工程後の巾1.85mm、厚み1.09mmリングについてサイズダウン後、ロー材(HA)を使用してロー付け加工後、実施例1のキャスト材を使用してサイズアップを行い、ロー材(HA)でロー付け加工をし、さらに、同リングにロー材(HA)の角線をはさんでロー付け加工を行い、ロー材の色味を確認、作業性と合わせて検証した。
サイズ直しのロー付け作業、ロー付け時間及び、ロー付け後の磨きの作業時間、磨き上がりについては、実施例2は実施例1と比較して、硬さは感じるが特に作業上問題なく、靱性を有することが検証された。
4.検討総括
実施例1のPt、Irの2種類の金属からなる合金に比較して、実施例2にはPt、Ir、Ruに、Rhを加えた4種類の金属からなる合金としたことにより、発色性のある白味が微妙に加わった、美しい白色となった。さらに、実施例2は、実施例1に比較して、身近で実用性のある装飾品の代表のリングを制作する際の、鋳金性、鍛金性、彫金性の制作性が高く、硬さ、耐圧性とも優れており実用性を備え、白金族元素のみで構成されており希少性も高く、しかも、装飾品のサイズ直し等の加工にも耐えうる靱性をも備えた、優位性のある装飾品用白金合金であることが検証された。
あわせて、実施例1及び実施例2の装飾品用白金合金からなる、常時身につけるヘビーユーズのリングとしては、巾1.8mm以上、厚1.1mm、以上の形状を有することが望ましいことも検証された。
本発明は、Pt950を表示できる貴重性を有し、美しい銀白色の色相・色調を呈し、装飾品に制作する際の鋳金性、鍛金性、彫金性の制作性が高く、硬さ、耐圧性を有することにより実用性を備え、白金族元素のみで構成されており希少性も高く、しかも、装飾品のサイズ直し等の加工にも耐えうる靱性をも備えた、装飾品用白金合金を提供することができ、この白金合金により、貴重性、希少性、美しさ、実用性を備えるリング等装飾品とすることができる。
Claims (4)
- 配合金属が白金族元素のみからなり、Pt95.0重量%以上、Ir4.0〜5.0重量%からなることを特徴とする装飾品用白金合金。
- 配合金属が白金族元素のみからなり、Pt95.0重量%以上、Rh0.2〜1.5重量%、Ir2.0〜4.3重量%、Ru0.5〜2.0重量%からなることを特徴とする装飾品用白金合金。
- 請求項1又は請求項2記載の装飾用白金合金からなる装飾品。
- 請求項1又は請求項2記載の装飾用白金合金からなる巾1.72〜2.15mm、厚み0.97〜1.31mmのリング。
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JP2016170678A JP2018035407A (ja) | 2016-09-01 | 2016-09-01 | 装飾品用白金合金及びこれからなる装飾品 |
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
CN110527862A (zh) * | 2019-09-18 | 2019-12-03 | 深圳市甘露珠宝首饰有限公司 | 铂合金及其制备方法 |
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2016
- 2016-09-01 JP JP2016170678A patent/JP2018035407A/ja active Pending
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