JP2018032114A - トンネル防災システム - Google Patents

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Abstract

【課題】防災受信盤に電流監視装置の機能を一体化して設けた場合の電流値測定に伴う情報表示を、本来の防災監視の表示機能を損なうことなく、適切に行うトンネル防災システムを提供する。【解決手段】防災受信盤10のパネル扉前面にはメインモニタ装置44が設けられ、防災受信盤10の内部にはサブモニタ装置46が設けられる。防災受信盤10の監視制御部56は、火災信号を受信して火災警報を出力し、信号回線の障害を検出して障害警報を出力する。防災受信盤10に一体化された電流監視部58は、信号回線に流れる電流値を測定すると共に電流値異常を判定して測定履歴として記憶し、所定の履歴表示操作が検出された場合に、監視制御部56から通知された火災が受信された火災回線又は障害が検出された障害回線の測定履歴を記憶された測定履歴から抽出してサブモニタ装置46に画面表示させる。【選択図】図4

Description

本発明は、トンネル内に設置した通報装置や検知器等の端末機器を防災受信盤に接続してトンネル内の異常を監視するトンネル防災システムに関する。
従来、自動車専用道路等のトンネルには、トンネル内で発生する火災事故から人身及び車両を守るため、非常用施設が設置されている。
このような非常用施設としては、火災の監視と通報のため火災検知器、手動通報装置、非常電話が設けられ、また火災の消火や延焼防止のために消火栓装置が設けられ、更にトンネル躯体やダクト内を火災から防護するために水噴霧ヘッドから消火用水を散水させる水噴霧などが設置され、これらの非常用施設の端末機器を監視制御する防災受信盤を設けることで、トンネル防災システムを構築している。
防災受信盤と端末機器で構成するトンネル防災システムは、R型伝送方式とP型直送方式に大別される。R型伝送方式は、伝送回線にアドレスを設定した火災検知器等の端末機器を接続し、伝送制御により端末機器単位に検知と制御を行う個別管理を可能とする。P型直送方式は、端末機器の種別に応じて所定の区画単位に分け、区画単位に引き出した信号回線に同一区画に属する複数の端末機器を接続し、信号回線単位に検知と制御を行う。
ところで、P型直送方式のトンネル防災システムにあっては、手動通報装置、消火栓起動装置、ダクト温度検知器等の端末機器は、操作又は検知による信号出力部を無電圧a接点スイッチとして構成し、防災受信盤から引き出された信号回線に無電圧a接点スイッチ接続している。無電圧a接点スイッチは通常監視状態でオフしており、操作や検知動作によりオンして無電圧接点信号を出力する。
具体的には、防災受信盤側から信号回線の一方にプルアップ抵抗を介して電源電圧を印加しており、無電圧a接点スイッチがオフした定常監視状態では、信号回線に消費電流は殆ど流れず、防災受信盤から見た信号回線間の電源電圧は略電源電圧に保たれている。無電圧a接点スイッチがオンすると信号回線に電流が流れ、防災受信盤から見た信号回線間の電圧は略零ボルトに低下し、防災受信盤は信号回線の消費電流の増加又は信号回線間の電圧低下を検出して端末機器の操作又は検知を示す受信信号を制御部に出力する。
例えば手動通報装置からの火災通報信号であれば、防災受信盤は、火災表示、端末側の応答ランプの点灯制御、手動通報区画表示、消火ポンプ起動信号の出力といった制御動作を行うと共に、遠方監視制御設備、テレビ監視設備、可変式道路情報板設備、トンネル換気設備、照明設備等の外部設備に火災通報信号を送信して所定の対処制御を行わせるようにしている。
特開2002−246962号公報 特開平11−128381号公報
このような従来のP型直送方式のトンネル防災システムにあっては、端末機器を接続している信号回線(外線ケーブル)の経年劣化等により絶縁低下が進み、端末機器を接続している信号回線に通常監視状態で想定される以上の電流が流れ、防災受信盤は端末機器の操作又は検知動作による信号受信と判断して警報動作を行うと共に、遠方監視制御設備、テレビ監視設備、可変式道路情報板設備、トンネル換気設備、照明設備等の他設備を連動し、トンネルを通行止めにすることが度々生じている。
この問題を解決するため、防災受信盤とは別の筐体に電流監視装置を設け、無電圧a接点スイッチを設けた端末機器を接続した信号回線に流れる電流を、例えば1日1回というように定期的に測定して記録し、更に、測定した電流が所定の閾値を超えた場合に信号回線の電流値異常を判定して警報するようにしている。
ところで、防災受信盤で火災通報信号を受信して火災警報が出力された場合や、信号回線の障害が検出されて障害警報が出力された場合には、その後の調査作業の段階で、火災信号が受信された火災回線や障害が検出された障害回線について、電流監視装置で測定された測定履歴を表示させ、火災回線や障害回線がどのような状態にあったかを調べる場合がある。
しかしながら、火災回線や障害回線の電流値の測定履歴を調べるためには、モニタ装置に電流値の測定履歴を表示させ、ページ切替えやスクロールをしながら火災回線又は障害回線を探し出す作業が必要となり、測定履歴は一日一回の定周期測定で生成されていることから、測定履歴のデータ量は膨大となり、その中から火災回線又は障害回線の測定履歴を探し出す作業は大変であり、調査に手間と時間かかかる問題がある。
また、従来は防災受信盤に対し電流監視装置を別の筐体に設けているため、防災受信盤から火災情報や障害情報等を電流測定装置に送って測定履歴と共に記憶させる伝送機能と処理機能が必要となり、設備構成と処理が複雑になる問題もある。
本発明は、防災受信盤に電流監視装置の機能を一体化して設備構成及び処理を簡略化すると共に、火災信号を受信した信号回線や障害を検出した信号回線の電流値の測定履歴を簡単且つ容易に調べることを可能とするトンネル防災システムを提供することを目的とする。
(トンネル防災システム)
本発明は、防災受信盤からトンネル内に引き出された複数の信号回線毎に火災信号を出力する手動通報装置及び検知器を含む複数の端末機器を接続して監視するトンネル防災システムに於いて、
防災受信盤の筐体前面に配置されたメインモニタ装置と、
防災受信盤の筐体内に配置されたサブモニタ装置と、
防災受信盤に設けられ、信号回線により火災信号を受信してメインモニタ装置の火災警報表示を含む火災警報を出力すると共に信号回線の障害を検出してメインモニタ装置の障害警報表示を含む障害警報を出力する防災監視制御部と、
防災受信盤に設けられ、複数の信号回線に流れる電流値を測定すると共に測定した電流値が所定の閾値範囲を外れた場合に電流値異常を判定して測定履歴として記憶し、所定の履歴表示操作が検出された場合に、防災監視制御部から通知された火災が受信された火災回線又は障害が検出された障害回線の測定履歴を記憶された測定履歴から抽出してサブモニタ装置の画面に表示させる電流監視部と、
が設けられたことを特徴とする。
(電流値の測定履歴)
電流監視部は、測定履歴として、測定対象となる前記信号回線の識別情報、当該信号回線に接続された端末機器の種別情報、測定された電流値、閾値範囲の上限値と下限値、及び、閾値範囲の上限値と下限値に基づく異常の判定結果を生成して記憶させる。
(電流値の定周期測定)
電流監視部は、所定の周期毎に、複数の信号回線に流れる電流値を順次測定して判定し、測定結果及び判定結果を測定履歴として記憶する。
(測定記録の絞込み表示)
電流監視部は、記憶された測定履歴の中から、所定の絞込み条件に該当する測定履歴を抽出してサブモニタ画面に表示させる。
(電流値の自動測定)
電流監視部は、サブモニタ装置の画面による所定の自動測定操作を検出した場合に、複数の信号回線に流れる電流値を順次測定して判定し、定結果及び判定結果をサブモニタ装置に画面表示させる。
(電流値の手動測定)
電流監視部は、サブモニタ装置による信号回線の選択を含む所定の手動測定操作を検出した場合に、選択された信号回線に流れる電流値を測定して判定し、定結果及び判定結果をサブモニタ装置に画面表示させる。
(異常履歴の表示)
電流監視部は、サブモニタ装置による所定の異常履歴表示操作を検出した場合に、測定履歴から電流値異常が判定された測定履歴を抽出して時系列的に表示させる。
(火災受信回線又は障害発生回線に対応した異常履歴の表示)
電流監視部は、サブモニタ装置の画面による防災監視制御部における火災回線又は障害回線を指定対象とした所定の異常履歴表示操作を検出した場合に、測定履歴から電流値異常が判定された火災回線又は障害回線の測定履歴を抽出して時系列的に表示させる。
(異常履歴)
電流監視部は、電流値異常の履歴として、電流値異常が判定された信号回線の識別情報、当該信号回線に接続された端末機器の種別情報、電流値異常の発生日時、測定された電流値、閾値範囲の上限値と下限値、閾値範囲の上限値と下限値に基づく異常の判定結果、及び復旧確認日時を表示させる。
(基本的な効果)
本発明は、防災受信盤からトンネル内に引き出された複数の信号回線毎に火災信号を出力する手動通報装置及び検知器を含む複数の端末機器を接続して監視するトンネル防災システムに於いて、防災受信盤の筐体前面に配置されたメインモニタ装置と、防災受信盤の筐体内に配置されたサブモニタ装置と、防災受信盤に設けられ、信号回線により火災信号を受信してメインモニタ装置の火災警報表示を含む火災警報を出力すると共に信号回線の障害を検出してメインモニタ装置の障害警報表示を含む障害警報を出力する防災監視制御部と、防災受信盤に設けられ、複数の信号回線に流れる電流値を測定すると共に測定した電流値が所定の閾値範囲を外れた場合に電流値異常を判定して測定履歴として記憶し、所定の履歴表示操作を検出した場合に、防災監視制御部から通知された火災が受信された火災回線又は障害が検出された障害回線の測定履歴を前記記憶された測定履歴から抽出してサブモニタ装置の画面に表示させる電流監視部とが設けられたため、防災受信盤で火災警報が出力された場合や信号回線の障害警報が出力された場合には、サブモニタ装置により火災回線又は障害回線の履歴表示操作を行うと、防災監視制御部で検知されている火災回線又は障害回線の回線番号に基づき、そのとき記憶されている測定履歴の中から火災回線又は障害回線の測定履歴が抽出されて時系列的にサブモニタ装置に表示され、膨大な測定履歴の中から火災回線又は障害回線の測定履歴を見つけ出す作業が不要となり、火災回線又は障害回線がどのようになっていたかを、抽出された火災回線又は障害回線の電流値測定履歴を簡単且つ容易にサブモニタ装置で確認することができ、火災が受信された信号回線や障害が検出された信号回線がどのような状態にあったか判断を適切に行うことを可能とする。
(電流値の定周期測定よる効果)
また、電流監視部は、所定の周期毎に、複数の信号回線に流れる電流値を順次測定して判定し、測定結果及び判定結果を測定履歴として記憶するようにしたため、例えば1日1回といった定期的な電流値の測定履歴が得られ、必要に応じてサブモニタ装置に画面表示させることで、火災が受信された信号回線や障害が検出された信号回線の絶縁劣化の進み具合等の判断が可能となる。
(測定記録の絞込み表示による効果)
また、電流監視部は、記憶された測定履歴の中から、所定の絞込み条件に該当する測定履歴を抽出してサブモニタ画面に表示させるようにしたため、上り線と下り線となる系統、手動通報装置、消火栓、ダクトといった装置、更に区画番号を絞込み条件として選択することで、膨大な測定履歴の中から必要とする特定の測定履歴を抽出して表示することができ、測定記録に基づく特定の回線劣化状態等の判断を効率良く行うことを可能とする。
(電流値の自動測定による効果)
電流監視部は、サブモニタ装置の画面による所定の自動測定操作を検出した場合に、複数の信号回線に流れる電流値を順次測定して判定し、測定結果及び判定結果をサブモニタ装置に画面表示させるようにしたため、定周期測定以外のタイミングで必要に応じて全回線の電流値測定を行ってサブモニタ装置の画面に測定結果及び判定結果を表示させることで、火災が受信された信号回線や障害が検出された信号回線を含む全回線について絶縁劣化の進み具合等の判断が可能となる。
(電流値の手動測定による効果)
また、電流監視部は、サブモニタ装置による信号回線の選択を含む所定の手動測定操作を検出した場合に、選択された信号回線に流れる電流値を測定して判定し、定結果及び判定結果をサブモニタ装置に画面表示させるようにしたため、例えば火災が受信された信号回線や障害が検出された信号回線につき、その信号回線を指定した手動測定を行うことで、火災が受信された信号回線や障害が検出された信号回線の絶縁劣化の進み具合等をサブモニタ装置の画面表示を見て判断可能となる。
(電流値異常の履歴表示による効果)
また、電流監視部は、サブモニタ装置による所定の異常履歴表示操作を検出した場合に、測定履歴から電流値異常が判定された測定履歴を抽出して時系列的に表示させるようにしたため、サブモニタ装置の画面に表示された電流値異常の履歴表示を見ることで、例えば、火災が受信された信号回線や障害が検出された信号回線の絶縁劣化の進み具合が適切に判断可能となる。
(火災受信回線又は障害発生回線に対応した異常履歴の表示による効果)
また、電流監視部は、サブモニタ装置の画面による防災監視制御部における火災回線又は障害回線を対象とした所定の異常履歴表示操作を検出した場合に、測定履歴から電流値異常が判定された火災回線又は障害回線の測定履歴を抽出して時系列的に表示させるようにしたため、電流値異常の測定履歴が多数ある場合、測定履歴の中から電流値異常と判定された火災回線又は障害回線の測定履歴が抽出して表示され、火災が受信された信号回線や障害が検出された信号回線の電流値異常による絶縁劣化の進み具体がどのようなものであったかを簡単且つ容易に調べることを可能とする。
トンネル防災システムの概要を示した説明図 防災受信盤の外観を示した説明図 防災受信盤のパネル扉を開いてサブモニタ装置を見る状態を示した説明図 トンネル防災システムの機能構成の概略を示したブロック図 自動測定に使用されるサブモニタ装置の自動測定画面を示した説明図 手動測定に使用されるサブモニタ装置の手動測定画面を示した説明図 電流値の測定履歴を表示したサブモニタ装置の測定記録画面を示した説明図 図7の測定記録場面から抽出された測定記録絞込み画面を示した説明図 電流値の異常履歴を表示したサブモニタ装置の異常履歴画面を示した説明図 火災回線の測定履歴を表示したサブモニタ装置の火災回線履歴画面を示した説明図 障害回線の測定履歴を表示したサブモニタ装置の火災障害回線履歴画面を示した説明図 防災受信盤の電流監視部による電流監視制御を示したフローチャート
[トンネル防災システムの概要]
図1はトンネル防災システムの概要を示した説明図である。図1に示すように、自動車専用道路のトンネルとして、上り線トンネル1aと下り線トンネル1bが構築され、上り線トンネル1aと下り線トンネル1bは避難連絡坑2でつながっている。
上り線トンネル1aと下り線トンネル1bの内部には、トンネル長手方向の監視員通路の壁面に沿って例えば50メートル間隔で消火栓装置18が設置されている。
消火栓装置18は消火栓扉内にノズル付きホースを収納しており、火災時には消火栓扉を開いてノズル付きホースを引き出し、消火栓弁開閉レバーを開操作すると消火用水が放水され、また、消火栓弁開閉検出スイッチ14がオンして消火ポンプを起動させる。
また、消火栓装置18には通報装置扉を設けており、通報装置扉には手動通報装置(発信機)16が設けられている。このように消火栓装置18には、消火栓弁開閉検出スイッチ14、及び手動通報装置16が端末機器として設けられており、それぞれ接点手段として機能する無電圧a接点スイッチのオンにより、消火栓検出信号又はポンプ起動火災通報信号を出力する。
なお、消火栓装置18には消防隊が使用するポンプ起動スイッチが設けられているが、消火栓弁開閉検出スイッチ14と同じポンプ起動信号を出力するシステム的には同一のスイッチであることから、以下、消火栓弁開閉検出スイッチ(ポンプ起動スイッチを含む)14として説明する。また、手動通報装置16は、消火栓装置18以外に、非常電話ボックス内にも設置しているが、以下の説明では、消火栓装置18に設けた手動通報装置を代表として説明する。
トンネル非常設備として、消火栓装置18以外に、火災検知器、自動弁装置、ダクト内温度検知器等が設けられているが、図示を省略している。
火災検知器はトンネル長手方向の壁面に沿って例えば25メートル又は50メートル間隔で設置され、左右25メートル又は50メートルとなる両側に監視エリアを設定し、火災による炎を検出して火災発報する。
自動弁装置は水噴霧設備を構成しており、作動用電動弁の遠隔開制御により主弁を開駆動し、トンネル壁面の上部の長手方向に設置した複数の水噴霧ヘッドから消火用水を放水してトンネル躯体を火災から防護する。
ダクト内温度検知器は、トンネル長手方向の監視員通路の内部の配管やケーブルを敷設したダクトに配置されており、ケーブル火災等によるダクト内の温度上昇を検出し、接点手段として機能する無電圧a接点スイッチのオンにより温度検知信号を出力する。
上り線トンネル1a及び下り線トンネル1bの監視センター等には防災受信盤10が設置されている。防災受信盤10には、上り線トンネル1a及び下り線トンネル1bの防災監視機能に加え、端末機器を接続したP型の信号回線の電流を監視する電流監視機能が設けられている。
防災受信盤10からは上り線トンネル1aと下り線トンネル1bの内に、トンネル長手方向に分割した所定の区画毎にP型の信号回線12−1〜12−nが引き出され、区画単位に設けられた複数の消火栓弁開閉検出スイッチ14及び手動通報装置16が接続されている。
なお、ダクト内に設置されたダクト内温度検出器に対しても、同様にP型の信号回線が区画単位に引き出され、区画単位に設けられた複数のダクト内温度検知器が接続されているが、図示を省略している。また、信号回線12−1〜12−nは、区別する必要がない場合は、信号回線12という場合がある。
P型の信号回線12は信号線とコモン線で構成され、消火栓装置18の消火栓弁開閉検出スイッチ14、手動通報装置16及びダクト内温度検知器の各々に設けた無電圧a接点スイッチを接続した場合は、それぞれの操作又は検知動作により無電圧a接点スイッチをオンして回線電流を流すことで、ポンプ起動信号、火災通報信号、温度検知信号を防災受信盤10に送るようにしている。
またトンネルの非常用施設としては、消火栓装置18、火災検知器及び自動弁装置以外に、消火ポンプ設備20、ダクト用の冷却ポンプ設備22、IG子局設備24、換気設備28、警報表示板設備30、ラジオ再放送設備32、テレビ監視設備34及び照明設備36等が設けられており、IG子局設備24をデータ伝送回線で接続する点を除き、それ以外の設備はP型信号回線により防災受信盤10に個別に接続されしている。ここで、IG子局設備24は、防災受信盤10と外部に設けた上位設備である遠方監視制御設備26とをネットワーク25を経由して結ぶ通信設備である。
換気設備28は、トンネル内の天井側に設置しているジェットファンの運転による高い吹き出し風速によってトンネル内の空気にエネルギーを与えて、トンネル長手方向に喚起の流れを起こす設備である。
また、警報表示板設備30は、トンネル内の利用者に対して、トンネル内の異常を、電光表示板に表示して知らせる設備である。ラジオ再放送設備32は、トンネル内で運転者等が道路管理者からの情報を受信できるようにするための設備である。テレビ監視設備34は、火災の規模や位置を確認したり、水噴霧設備の作動、避難誘導を行う場合のトンネル内の状況を把握するための設備である。照明設備36はトンネル内の照明機器を駆動して管理する設備である。
[防災受信盤のモニタ装置]
図2は防災受信盤の外観を示した説明図であり、図2(A)に正面を示し、図2(B)に側面を示す。図3は防災受信盤のパネル扉を開いてサブモニタ装置を見る状態を示した説明図である。
図2に示すように、防災受信盤10は、前後に開放された箱形の筐体60の前面に、ハンドル操作により開閉自在なパネル扉62が設けられ、また、筐体60の裏面にも、バンドル操作により開閉自在な裏扉63が設けられている。
パネル扉62の表側にはタッチパネル付きの液晶ディスプレイを用いたメインモニタ装置44が設置され、その下に、操作表示部64が配置されている。メインモニタ装置44の画面には、トンネル防災監視に関する所定の情報が表示される。
筐体60の内部には、タッチパネル付きの液晶ディスプレイを用いたサブモニタ装置46が配置されている。サブモニタ装置46の画面には、信号回線の電流監視による電流値の測定結果や判定結果が表示される。
図3に示すように、防災受信盤10のパネル扉62を開くと、筐体60内に支持枠68に配置されているサブモニタ装置46が現れ、サブモニタ装置46の画面に信号回線の電流値測定結果や判定結果を表示させることができる。
[防災受信機盤の構成]
図4はトンネル防災システムの機能構成の概略を示したブロック図である。図4に示すように、防災受信盤10は制御部40を備え、制御部40は例えばプログラムの実行により実現される機能であり、ハードウェアとしてはCPU、メモリ、AD変換ポートを含む各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。
制御部40に対しては、トンネル内に設置した各種の端末機器をP型の信号回線12により接続したP型伝送部42が設けられ、また、制御部40に対しメインモニタ装置44、サブモニタ装置46、スピーカ、ブザー、警報表示灯等を備えた警報部48、各種表示灯を備えた表示部50、各種スイッチを備えた操作部52を設け、更に、IG子局設備24、換気設備28、警報表示板設備30、ラジオ再放送設備32、テレビ監視設備34、照明設備36、消火ポンプ設備20及び冷却ポンプ設備22をP型の信号回線により個別に接続したP型伝送部54が設けられている。
制御部40にはプログラムの実行により実現される機能として、監視制御部56と電流監視部58の機能が設けられている。
(監視制御部)
監視制御部56はトンネル内に設置した消火栓装置18に設けられた消火栓弁開閉検出スイッチ14と手動通報装置16、火災検知器、ダクト内温度検知器、及び自動弁装置等の端末機器からの検知信号や操作信号に基づき、所定の監視制御を行う。
また、監視制御部56は、例えば消火栓装置18に設けた手動通報装置16の操作による火災通報信号(火災信号)を受信した場合、警報部48により主音響鳴動を行うと共に表示部50に火災代表表示を行い、更に、メインモニタ装置44の画面に火災表示と手動通報区画表示を行い、また消火栓装置18に応答信号を送信して応答ランプを点灯する。
また、監視制御部56は、消火栓装置18に設けられた消火栓弁開閉レバーの開操作により消火栓弁開閉検出スイッチ14のオンで出力された消火栓起動信号を受信した場合、消火ポンプ設備20にポンプ起動信号を送信して起動させる制御を行う。
更に、監視制御部56は他設備に対する制御として、IG子局設備24を介して遠方監視制御設備26に火災通報信号を送信して警報させる制御、テレビ監視設備34により火災通報区画を表示する制御、警報表示板設備30により手動通報区画の火災通報を表示する制御、換気設備28により手動通報区画を換気する制御、照明設備36により手動通報区画を照明する制御等を行う。また、監視制御部56は、電流監視部58に火災回線の回線番号を通知する制御を行う。
また、監視制御部56は、ダクト内温度が上昇してダクト内温度検知器からダクト内温度検知信号を受信した場合、冷却ポンプ設備22にポンプ起動信号を出力し、ダクト内に設置したヘッドから散水してダクト内を冷却する制御を行う。
また、監視制御部56は、信号回線12の断線障害を監視しており、断線障害を検出すると、警報部48により障害音響鳴動を行うと共に表示部50に障害代表表示を行い、メインモニタ装置44の画面に障害表示と障害地区表示を行い、更に、電流監視部58に障害回線の回線番号を通知する制御を行う。
監視制御部56による信号回線12の断線障害の監視は、信号回線12の終端に終端抵抗を接続して断線監視電流を流しており、断線監視電流が断たれた場合に断線障害を検出する。
(電流監視部)
電流監視部58は、消火栓弁開閉検出スイッチ14及び手動通報装置16を含む無電圧a接点スイッチを備えた端末機器を接続した信号回線12の電流値を測定し、測定した電流値が所定の上限値と下限値で決まる閾値範囲を外れた場合に電流値異常を判定し、測定結果を測定履歴として着脱自在なメモリカードを用いたメモリに記憶する制御を行う。電流監視部58による信号回線12の電流値の測定は、例えば、信号回線12に挿入した電流検出抵抗の検出電圧をAD変換して読み込み、ノイズの影響を除去するため、所定時間測定した電流値の平均値を求める。
ここで、電流監視部58による電流値測定には、定周期測定、自動測定、手動測定がある。電流監視部58の定周期測定は、所定周期毎、例えば1日1回の周期で全ての信号回線12の電流値を順次測定し、測定した電流値が所定の閾値範囲を外れた場合に電流値異常を判定し、測定結果を測定履歴としてメモリに記憶させる制御を行う。
電流監視部58による電流値の自動測定は、サブモニタ装置46による自動測定操作を検出した場合に、全ての信号回線12に流れる電流値を順次測定し、測定した電流値が所定の閾値範囲を外れた場合に電流値異常を判定し、測定結果をサブモニタ装置46に画面表示させる制御を行う。
電流監視部58による電流値の手動測定は、サブモニタ装置46による信号回線の選択を含む手動測定操作を検出した場合に、選択された信号回線に流れる電流値を測定し、測定した電流値が所定の閾値範囲を外れた場合に電流値異常を判定し、測定結果をサブモニタ装置46に画面表示させる制御を行う。
また、電流監視部58は、サブモニタ装置46による測定履歴表示操作を検出した場合、メモリに記憶されている電流値の測定履歴をサブモニタ装置46に画面表示させる制御を行う。
また、電流監視部58は、サブモニタ装置46による火災回線又は障害回線を対象とした火災履歴表示操作又は障害履歴表示操作を検出した場合、メモリに記憶されている電流値の測定履歴の中から監視制御部56により通知されている火災回線又は障害回線の回線番号に対応した測定履歴を抽出してサブモニタ装置46に画面表示させる制御を行う。
また、電流監視部58は、サブモニタ装置46による異常履歴表示操作を検出した場合、メモリに記憶されている電流値の測定履歴から電流値異常が判定されている測定履歴を抽出してサブモニタ装置46に時系列的に画面表示させる制御を行う。
更に、電流監視部58は、サブモニタ装置46による火災回線又は障害回線を対象とした異常履歴表示操作を検出した場合、メモリに記憶されている電流値の測定履歴の中から電流値異常が判定され、且つ、監視制御部56により通知されている火災回線又は障害回線の回線番号に対応した測定履歴を抽出してサブモニタ装置46に時系列的に画面表示させる制御を行う。
[電流値の定周期測定]
図5は自動測定に使用されるサブモニタ装置の自動測定画面を示した説明図である。
図5に示すサブモニタ画面70は、画面下側に画面展開ボタンとして、自動測定ボタン72、手動測定ボタン74、測定記録ボタン76、異常履歴ボタン78、火災履歴ボタン80及び障害履歴ボタン82が配置されており、ハッチングで示すように自動測定ボタン72を操作すると、自動測定画面84に切り替わる。
サブモニタ画面70の右上部には、定周期測定として入ボタン88と切ボタン90が配置されており、初期設定として入ボタン88がオン状態に設定されており、これによる電流監視部58は、所定周期毎、例えば1日1回の周期で全ての信号回線12の電流値を順次測定し、測定した電流値が所定の閾値範囲を外れた場合に電流値異常を判定し、測定結果を測定履歴としてメモリに記憶させる定周期測定を行っている。
図5の自動測定画面84に切り替えられたサブモニタ画面70を使用して電流値の自動測定を行う場合には、まず、右上の定周期測定に配置された切ボタン90を操作して定周期測定を解除させる。続いて、種別選択部86の中の例えば「上り線手動通報」を試験対象に選択し、自動測定に配置されている開始ボタン92を操作する。なお、画面上で操作されたボタンをハッチングで示している。
このサブモニタ画面70を使用した電流値の自動測定操作は電流監視部58で検出され、選択された上り線トンネルに配置された手動通報装置に対する全信号回線の電流値が順次測定され、測定詳細情報104に、測定値が表示される。また、信号回線の自動測定毎に、右下の測定値枠96に測定値が表示され、また、測定時間枠98に測定時間が表示される。また、自動測定中には、画面左上の測定中表示100が変化し、自動測定が行われていることを知らせる。
自動測定画面84の画面中央には自動測定詳細情報104として、回線番号、上限値、下限値及び測定値の各項目に分けて、信号回線毎に情報が一覧表示される。
ここで、回線番号004にあっては、測定値が1.25mAであり、上限値1.00mAを超えていることから電流値異常と判定され、ハッチングで示すように回線番号004の表示が変化して電流値異常を知らせ、また、電流異常値発生表示102が変化して電流値異常の発生を知らせる。
電流値の自動測定は、停止スイッチ94を操作することで終了させることができる。なお、自動測定の終了に伴い自動測定の測定結果を履歴情報としてメモリに記憶させるようにしても良い。
更に、電流値の自動測定が終了した場合には、定周期測定の入スイッチ88を操作することで、電流値の定周期測定に復帰させることができる。
[電流値の手動測定]
図6は手動測定に使用されるサブモニタ装置の手動測定画面を示した説明図である。図6に示すように、サブモニタ画面70の下側に配置された手動測定ボタン74を操作すると、図示の手動測定画面106に切り替えられる。
手動測定画面106に切り替えられたサブモニタ画面70を使用して電流値の手動測定を行う場合には、まず、右上の定周期測定に配置された切ボタン90を操作して定周期測定を解除させる。続いて、種別選択部86の中の例えば「上り線手動通報」を試験対象に選択し、更に、手動測定に配置されている選択ボタン108,110の操作により測定対象とする信号回線を選択する。
ここで、測定詳細情報116の回線番号中のハッチングで示す回線番号004の表示が変化することで現在の選択回線を示しており、選択ボタン108,110を操作すると回線番号の変化が上又は下に移動し、任意の回線番号が選択できる。回線番号が選択できたら、手動測定に配置されている開始ボタン112を操作する。
このようなサブモニタ画面70を使用した電流値の手動測定操作は電流監視部58で検出され、上り線トンネルに配置された手動通報装置に対する回線番号004の信号回線の電流値が測定され、手動測定詳細情報116に、測定値が表示される。また、手動測定が開始されると、測定中表示100が変化し、手動測定が行われていることを知らせる。
ここで、手動測定を行った回線番号004の測定値が1.25mAであり、上限値1.00mAを超えていることから電流値異常と判定され、回線番号004の表示がハッチングで示すように変化し、また、電流値異常発生表示102が変化し、電流値異常が判定されたことを表示している。
電流値の手動測定が終了したい場合には、手動測定の停止スイッチ114を操作し、続いて定周期測定の入スイッチ88を操作することで、電流値の定周期測定に復帰させることができる。なお、手動測定の終了に伴い手動測定の測定結果を履歴情報としてメモリに記憶させるようにしても良い。
[測定履歴表示]
図7は電流値の測定履歴を表示したサブモニタ装置の測定記録画面を示した説明図である。図7に示すように、サブモニタ画面70の下側に配置された測定記録ボタン76を操作すると、図示の測定記録画面118に切り替えられ、測定履歴詳細情報120にメモリから読み出された測定履歴が表示される。
測定記録画面118の右側には、ページ表示122、ページ切替ボタン124,126、ファイル保存ボタン128、メモリ取出ボタン130及び回線選択ボタン131が配置される。ページ切替ボタン126,128を操作することで測定履歴詳細情報120のページ切替えを可能としている。ファイル保存ボタン128は測定結果のメモリ格納を指示する。メモリ取出ボタン130は防災受信盤10から電流値測定情報を記憶したメモリを取り出す場合に操作する。
測定記録画面118の画面中央に表示された測定履歴詳細情報120としては、Noで示す回線番号、日時、項目、上限値/下限値、測定値及び判定の各項目に分けて、信号回線毎に情報が一覧表示される。ここで、回線番号004にあっては、測定値が1.25mAであり、上限値1.00mAを超えていることから「NG」の表示により電流値異常と判定されている。それ以外の回線番号の測定値は上限値と下限値の範囲に収まっていることから「OK」の表示により正常と判定されている。
[測定記録絞込み表示]
図8は図7の測定記録場面から抽出された測定記録絞込み画面を示した説明図である。
図7の測定記録画面118において、回線選択ボタン131を操作すると、図8の測定記録絞込み画面150の表示に切り替わる。測定記録絞込み画面156には、系統選択部152、装置選択部154、区画選択部156、確定ボタン158、解除ボタン160、ページ表示122、ページ切替ボタン124,126、及び閉鎖ボタン162が設けられている。
系統選択部152は上り線と下り線から選択する。装置選択部154は、手動通報、消火栓、ダクトから選択する。区画選択部156は区画番号を入力する。
測定記録絞込み画面150において、例えば「上り線の手動通報装置における区画01」の測定記録に絞込みたい場合には、図示のように、系統選択部152に「上り線」、装置選択部154に「手動通報」、区画選択部156に「01」を設定し、確定ボタン158を操作すると、対応する絞込み測定記録164が表示される。
この状態で解除ボタン160を操作すると、絞込み条件及び絞込み測定記録164がクリアされる。また、閉鎖ボタン162を操作すると、図7の測定記録画面118に戻る。
このような測定記録絞込み画面150の機能を利用することで、記憶されている膨大な測定記録の中から、系統、装置、区画の組み合わせた絞込み条件の設定により測定記録を絞り込んで表示させることができ、例えば、電流値異常を起こした適宜の装置の回線劣化状況等の判断を効率良く行うことを可能とする。
なお、測定記録の絞込み条件としては、系統、装置、区画に加え、期間を選択できるようにしても良い。
[異常履歴表示]
図9はサブモニタ装置による異常履歴表示を示した説明図である。図9に示すように、サブモニタ画面70の下側に配置されている異常履歴ボタン78を操作すると、図示の異常履歴画面132に切り替えられる。
電流監視部58は、異常履歴画面132への切替操作を検出すると、メモリに記憶されている電流値測定履歴の中から電流値異常が判定されている信号回線の測定履歴を抽出し、異常履歴詳細情報136を表示させる。
異常履歴詳細情報136は、Noで示す回線番号、日時、項目、及び復旧確認日時を一覧形式で表示しており、項目には、例えば、回線番号004を例にとると、「上り線 手動通報 上限値異常」として、トンネル名、端末機器の種別、絶縁劣化等により上限値を超えた異常であることを表示している。
[火災回線履歴表示]
図10は火災回線の測定履歴を表示したサブモニタ装置の火災回線履歴画面を示した説明図である。図10に示すように、サブモニタ画面70の下側に配置された火災履歴ボタン80を操作すると、図示の火災回線履歴画面138に切り替えられ、火災履歴詳細情報140に監視制御部56から通知された火災回線の回線番号、例えば回線番号005に対応した測定履歴がメモリから読み出されて表示される。
火災回線005の測定履歴は、画面右側のページ切替ボタン124,126を操作することで火災履歴詳細情報140のページを切替えて見ることができ、火災回線005の電流値の測定履歴から、信号回線がどのような状況にあったかを調べることが可能となる。
[障害回線履歴表示]
図11は障害回線の測定履歴を表示したサブモニタ装置の障害回線履歴画面を示した説明図である。図11に示すように、サブモニタ画面70の下側に配置された障害履歴ボタン82を操作すると、図示の障害回線履歴画面142に切り替えられ、障害履歴詳細情報144に監視制御部56から通知された障害回線の回線番号、例えば回線番号008に対応した測定履歴がメモリから読み出されて表示される。
障害回線008の測定履歴は、画面右側のページ切替ボタン124,126を操作することで障害履歴詳細情報144のページを切替えてみることができ、障害回線005の電流値の測定履歴から、どのような状況にあったが判断可能となる。
例えば、障害履歴詳細情報144の3〜4行目の測定履歴では、測定値が0.00mAで下限値0.01mAを下回って判定が「NG」となっており、これにより回線番号008に断線障害が発生したことが分かり、2日が経過した5行目で測定値は0.75mAと閾値範囲に戻って判定が「OK」となり、修理等により断線障害が復旧されたことが分かる。
[火災異常履歴表示と障害異常履歴表示]
図9に示したサブモニタ画面70において、例えば、異常履歴ボタン78と火災履歴ボタン80を同時に操作すると、「火災異常履歴画面」に切り替わり、異常履歴詳細情報136に、監視制御部56から通知された火災回線で、且つ、電流値異常が判定されている信号回線の測定履歴をメモリから読み出して表示させることができる。
また、サブモニタ画面70において、例えば、異常履歴ボタン78と障害履歴ボタン82を同時に操作すると、「障害異常履歴画面」に切り替わり、異常履歴詳細情報136に、監視制御部56から通知された障害回線で、且つ、電流値異常が判定されている信号回線の測定履歴をメモリから読み出して表示させることができる。
これにより火災回線又は障害回線につき、電流値異常が判定されている測定履歴のみが表示され、電流値が正常と判定されている測定履歴は除外されていることから、火災回線又は障害回線がどのような状態にあったかの判断が更に容易にできる。
[電流監視部の監視制御]
図12は防災受信盤の電流監視部による電流監視制御を示したフローチャートであり、図4に示した電流監視部58による制御動作となる。
図12に示すように、電流監視部58は電流値の定周期測定を初期設定しており、ステップS1で定周期測定の設定を判別するとステップS2に進み、ステップS2で1日1回の定周期測定タイミングへの到達を判別するとステップS3に進み、全回線の電流値を順次測定してメモリに記憶させ、測定された電流値が所定の閾値範囲外か否か判定し、ステップS4に進んで測定結果を測定履歴としてメモリに記憶させる。
また、電流監視部58は、ステップS5でサブモニタ装置46による自動測定操作を検出した場合は、ステップS6に進んで選択されたトンネルの端末機器に対する全信号回線の電流値を順次測定し、測定された電流値が所定の閾値範囲外か否か判定し、ステップS7で測定結果をサブモニタ装置46の画面に表示させる。なお、ステップS7で自動測定による測定結果を履歴情報としてメモリに記憶させても良い。
また、電流監視部58は、ステップS8でサブモニタ装置46により回線番号を選択した手動測定操作を検出した場合は、ステップS9に進んで手動操作により選択された信号回線の電流値を測定し、測定された電流値が所定の閾値範囲外か否か判定し、ステップS10で測定結果をサブモニタ装置46の画面に表示させる。なお、ステップS10で手動測定による測定結果を履歴情報としてメモリに記憶させても良い。
また、電流監視部58は、ステップS11でサブモニタ装置46による測定履歴の表示操作を検出した場合は、ステップS12に進み、図7に示したように、メモリから測定履歴を読み出してサブモニタ装置46に画面表示させる。なお、ステップS12の測定履歴の表示にあっては、図8に示した測定記録絞込み画面に切り替えることにより、系統、装置、区画により絞り込まれた測定記録の表示が可能である。
また、電流監視部58は、ステップ13でサブモニタ装置46による火災回線履歴の表示操作を検出した場合は、ステップS14に進み、図4に示したように、メモリから監視制御部56から通知された火災回線の回線番号に対応した測定履歴を読み出してサブモニタ装置46に画面表示させる。
また、電流監視部58は、ステップ15でサブモニタ装置46による障害回線履歴の表示操作を検出した場合は、ステップS16に進み、図10に示したように、メモリから監視制御部56から通知された障害回線の回線番号に対応した測定履歴を読み出してサブモニタ装置46に画面表示させる。
また、電流監視部58は、ステップ17でサブモニタ装置46による異常履歴の表示操作を検出した場合は、ステップS18に進み、図8に示したように、メモリから電流値異常が判定されている測定履歴を読み出してサブモニタ装置46に画面表示させる。
また、電流監視部58は、ステップ19でサブモニタ装置46による火災回線異常履歴の表示操作を検出した場合は、ステップS20に進み、メモリから電流値異常が判定され、且つ、監視制御部56から通知された火災回線の回線番号に対応した測定履歴を読み出してサブモニタ装置46に画面表示させる。
また、電流監視部58は、ステップ21でサブモニタ装置46による障害回線異常履歴の表示操作を検出した場合は、ステップS22に進み、メモリから電流値異常が判定され、且つ、監視制御部56から通知された障害回線の回線番号に対応した測定履歴を読み出してサブモニタ装置46に画面表示させる。
[本発明の変形例]
(メインモニタ装置)
上記の実施形態は、メインモニタ装置としてタッチパネル付きの液晶ディスプレイを使用しているが、液晶ディスプレイに限定されず、トンネル防災監視に必要な各種の表示灯や操作部を備えた操作表示部、例えばグラフィックパネル等としても良い。
(その他)
また、本発明は、その目的と利点を損なわない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
1a:上り線トンネル
1b:下り線トンネル
10:防災受信盤
12,12−1〜12−n:信号回線
14:消火栓弁開閉検出スイッチ
16:手動通報装置
18:消火栓装置
20:消火ポンプ設備
22:冷却ポンプ設備
24:IG子局設備
26:遠方監視制御設備
28:換気設備
30:警報表示板設備
32:ラジオ再放送設備
34:テレビ監視設備
36:照明設備
40:制御部
42,54:P型伝送部
44:メインモニタ装置
46:サブモニタ装置
48:警報部
52:操作部
56:監視制御部
58:電流監視部
60:筐体
62:パネル扉
70:サブモニタ画面
84:自動測定画面
106:手動測定画面
118:測定記録画面
132:異常履歴画面
138:火災回線履歴画面
142:障害回線履歴画面
150:測定記録絞込み画面

Claims (7)

  1. 防災受信盤からトンネル内に引き出された複数の信号回線毎に火災信号を出力する手動通報装置及び検知器を含む複数の端末機器を接続して監視するトンネル防災システムに於いて、
    前記防災受信盤の筐体前面に配置されたメインモニタ装置と、
    前記防災受信盤の筐体内に配置されたサブモニタ装置と、
    前記防災受信盤に設けられ、前記信号回線により前記火災信号を受信して前記メインモニタ装置の火災警報表示を含む火災警報を出力すると共に前記信号回線の障害を検出して前記メインモニタ装置の障害警報表示を含む障害警報を出力する監視制御部と、
    前記防災受信盤に設けられ、前記複数の信号回線に流れる電流値を測定すると共に測定した電流値が所定の閾値範囲を外れた場合に電流値異常を判定して測定履歴として記憶し、
    所定の履歴表示操作が検出された場合に、前記監視制御部から通知された火災が受信された火災回線又は障害が検出された障害回線の測定履歴を前記記憶された測定履歴から抽出してサブモニタ装置の画面に表示させる電流監視部と、
    が設けられたことを特徴とするトンネル防災システム。
  2. 請求項1記載のトンネル防災システムに於いて、前記電流監視部は、所定の周期毎に、前記複数の信号回線に流れる電流値を順次測定して判定し、測定結果及び判定結果を前記測定履歴として記憶することを特徴とするトンネル防災システム。
  3. 請求項1記載のトンネル防災システムに於いて、前記電流監視部は、記憶された前記測定履歴の中から、所定の絞込み条件に該当する測定履歴を抽出して前記サブモニタ画面に表示させることを特徴とするトンネル防災システム。
  4. 請求項1記載のトンネル防災システムに於いて、前記電流監視部は、前記サブモニタ装置の画面による所定の自動測定操作を検出した場合に、前記複数の信号回線に流れる電流値を順次測定して判定し、測定結果及び判定結果を前記サブモニタ装置に画面表示させることを特徴とするトンネル防災システム。
  5. 請求項1記載のトンネル防災システムに於いて、前記電流監視部は、前記サブモニタ装置による信号回線の選択を含む所定の手動測定操作を検出した場合に、前記選択された信号回線に流れる電流値を測定して判定して判定し、測定結果及び判定結果を前記サブモニタ装置に画面表示させることを特徴とするトンネル防災システム。
  6. 請求項1記載のトンネル防災システムに於いて、前記電流監視部は、前記サブモニタ装置による所定の異常履歴表示操作を検出した場合に、前記測定履歴から電流値異常が判定された測定履歴を抽出して時系列的に表示させることを特徴とするトンネル防災システム。
  7. 請求項1記載のトンネル防災システムに於いて、前記電流監視部は、前記サブモニタ装置の画面による前記防災監視制御部における火災回線又は障害回線を対象とした所定の異常履歴表示操作を検出した場合に、前記測定履歴から電流値異常が判定された前記火災回線又は前記障害回線の測定履歴を抽出して時系列的に表示させることを特徴とするトンネル防災システム。



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