JP2018031255A - 鋼製部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】所望の位置で他部材と接合する事ができるとともに、製造に掛かるコスト及び時間を低減させることができる鋼製部材を提供する。【解決手段】鋼製部材100は、長手方向Xに直線的に延在するH形鋼10を備え、複数の溶接スタッドボルト13はフランジ12aに設けられるとともに、ウェブ11に対応する位置に配置される。また、長手方向Xに直線的に延在する鋼製部材300は矩形形状の閉鎖断面を有する角形鋼管31を備え、複数の溶接スタッドボルト13は角形鋼管31に設けられる。複数の溶接スタッドボルト13は長手方向Xに沿って、各々、所定の間隔D2を空けて配置される。【選択図】図1
Description
この発明は、鋼製部材に関する。
直線的に延在する鋼製部材に他の部材を接合する時は、ボルト及びナットを用いてボルト接合するのが一般的である。例えば、特許文献1には、H形鋼に継手板を接合する際に、H形鋼のフランジにフランジ孔を形成し、このフランジ孔にボルトを通すことにより、継手板をボルト接合させている。また、特許文献2には、閉鎖断面を有する角形鋼管が記載されているが、角形鋼管にプレートを接合する際は、角形鋼管にボルト用の孔を形成しプレートをボルト接合させている。
しかしながら、特許文献1のH形鋼では、ウェブが設けられている位置には孔を開けることが出来ない。そのため、図28及び29に示すH形鋼100’のように、フランジ112には、ウェブ111の位置を避けつつ、ボルト113を挿入するためのボルト孔112aが形成される。
また、特許文献2の角形鋼管は、長手方向の長さが長い場合、中央付近では角形鋼管の内側に工具が届かないためにボルト接合を行うことが出来ないという問題があった。
さらにまた、特許文献1のH形鋼及び特許文献2の角形鋼管にボルト用の孔を開ける場合、ドリルやホールーソーによる手作業の場合は大幅な時間とコストがかかるという問題がある。一方、レーザー切断によりボルト用の孔を開ける場合も大幅なコストがかかってしまっていた。
この発明は、このような問題を解決するためになされ、所望の位置で他部材と接合する事ができるとともに、製造に掛かるコスト及び時間を低減させることができる鋼製部材を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、この発明に係る鋼製部材は、長手方向に直線的に延在するとともに、少なくとも1つの溶接スタッドボルトを有する。
このように鋼製部材に溶接スタッドボルトが設けられることにより、鋼製部材にボルト用の孔を形成する必要がなくなる。
このように鋼製部材に溶接スタッドボルトが設けられることにより、鋼製部材にボルト用の孔を形成する必要がなくなる。
また、この発明に係る鋼製部材は、ウェブと、ウェブに接続される一対のフランジとを有するH形鋼を備え、溶接スタッドボルトはフランジに設けられるとともに、ウェブに対応する位置に配置されてもよい。
また、鋼製部材は閉鎖断面を有していてもよく、具体的には、矩形形状の閉鎖断面を有する角形鋼管を備え、溶接スタッドボルトは角形鋼管に設けられてもよい。
また、鋼製部材は、複数の溶接スタッドボルトが長手方向に沿って、各々、所定の間隔を空けて配置されていてもよい。
この発明に係る鋼製部材によれば、所望の位置で他部材と接合することができるとともに、製造に掛かるコスト及び時間を低減させることができる。
以下、この発明の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1〜5に示すように、鋼製部材100は、ウェブ11と、ウェブ11に接続される一対のフランジ12a,12bとを有するH形鋼10を備えている。
ここで、以下の説明において、鋼製部材100が直線的に延びる方向を長手方向Xとし、長手方向Xに直交してウェブ11が設けられる方向を高さ方向Yとする。また、長手方向X及び高さ方向Yに直交する方向を幅方向Zとする。また、ウェブ11に対してフランジ12aが設けられる側を上面側とし、フランジ12bが設けられる側を底面側とする。
実施の形態1.
図1〜5に示すように、鋼製部材100は、ウェブ11と、ウェブ11に接続される一対のフランジ12a,12bとを有するH形鋼10を備えている。
ここで、以下の説明において、鋼製部材100が直線的に延びる方向を長手方向Xとし、長手方向Xに直交してウェブ11が設けられる方向を高さ方向Yとする。また、長手方向X及び高さ方向Yに直交する方向を幅方向Zとする。また、ウェブ11に対してフランジ12aが設けられる側を上面側とし、フランジ12bが設けられる側を底面側とする。
図1及び2に示すように、長手方向Xに延びる板形状のウェブ11の高さ方向Yの両端には、板形状の一対のフランジ12a,12bが設けられる。一対のフランジ12a,12bはウェブ11に直交するとともに、互いに平行に長手方向Xに延びている。なお、ウェブ11は、幅方向Zにおけるフランジ12a,12bの中央を通るように配置されている。
また、一方のフランジ12aには、ウェブ11が接続される面とは反対側の面に、長手方向Xに沿って複数の溶接スタッドボルト13が設けられている。溶接スタッドボルト13は、ウェブ11に対応する位置、すなわち、幅方向Zにおけるフランジ12aの中央を通る位置に沿って配置される。また、長手方向Xにおけるフランジ12aの両端14aに最も近い位置に配置される溶接スタッドボルト13aは、各々、フランジ12aの長手方向Xの端部14aから距離D1を取って配置されている。また、複数の溶接スタッドボルト13は、各々、隣り合う溶接スタッドボルト13との間に所定の間隔D2を取って設けられている。
溶接スタッドボルト13は、自動溶接機を用いて、フランジ12aに溶融圧接されることにより溶接される。工場内では、H形鋼10を成形する部材成形機の後に、溶接スタッドボルト13の自動溶接機を設置することにより、工場製造工程内でより効率良く鋼製部材100を製造することが可能となる。
また、溶接スタッドボルト13は、例えば軟鋼又はステンレス鋼により形成される。また、溶接スタッドボルト13にはめっきが施されていてもよい。
また、溶接スタッドボルト13は、例えば軟鋼又はステンレス鋼により形成される。また、溶接スタッドボルト13にはめっきが施されていてもよい。
以上より、この実施の形態1に係る鋼製部材100では、H形鋼10のフランジ12aに溶接スタッドボルト13が溶接されていることにより、H形鋼10にボルト用の孔を形成する必要がない。そのため、鋼製部材100の製造に掛かるコスト及び時間を低減させることができる。
また、ボルト用の孔を開けられない箇所、すなわち、フランジ12においてウェブ11に対応する位置に溶接スタッドボルト13を設けることが可能となる。そのため、溶接スタッドボルト13を設ける位置の制限が少なくなり、鋼製部材100の所望の位置、例えばウェブ11の真上に他の部材を接合することができる。
また、一般的にフランジの縁部又は端部とボルトとの間には所定以上の縁端距離を確保する必要がある。例えば、図29に示す従来のH形鋼100’では、フランジ112の縁部とボルト113との間に縁端距離Beが設けられる。従って、フランジ112の中央部分とボルト113との間の距離B0に加えて縁端距離Beがさらに設けられる分、H形鋼100’の幅が大きくなってしまっていた。しかしながら、この実施の形態1に係る鋼製部材100の溶接スタッドボルト13は、ウェブ11に沿ってフランジ12aの中央を通る位置に配置されている。そのため、図2に示すように、溶接スタッドボルト13とフランジ12aの縁部14bとの間には充分な縁端距離が確保されるとともに、フランジ12aの幅B1を小さく抑えることができる。従って、鋼製部材100の断面の大きさを小さくすることができる。
また、複数の溶接スタッドボルト13が長手方向Xに沿って、各々、所定の間隔D2を空けて配置されることにより、鋼製部材100に対して他部材を取り付ける位置を細かく調整することが可能となる。
なおここで、図1〜3を参照して、鋼製部材100の詳細な寸法について説明する。
鋼製部材100の長手方向Xの長さLは9100mmである。また、H形鋼10の高さ方向Yの高さH1は80mmである。またさらに、フランジ12a,12bの幅方向Zの幅B1は80mmである。さらに、ウェブ11の厚さt1は2.3mmである。また、フランジ12a,12bの厚さt2は、各々、2.3mmである。
鋼製部材100の長手方向Xの長さLは9100mmである。また、H形鋼10の高さ方向Yの高さH1は80mmである。またさらに、フランジ12a,12bの幅方向Zの幅B1は80mmである。さらに、ウェブ11の厚さt1は2.3mmである。また、フランジ12a,12bの厚さt2は、各々、2.3mmである。
また、フランジ12aの両端14aに最も近い位置に配置される溶接スタッドボルト13aと、フランジ12aの端部14aとの間の距離D1は227.5mmとする。また、溶接スタッドボルト13同士の間隔D2は455mmである。すなわち、長さL=9100mmの鋼製部材100において、フランジ12aに設けられる溶接スタッドボルト13の本数は20本である。また、溶接スタッドボルト13は、幅方向Zにおけるフランジ12aの中央を通って配置されているため、溶接スタッドボルト13と、幅方向Zにおけるフランジ12aの縁部14bとの距離は、(1/2)×B1=40mmである。
なお、溶接スタッドボルト13に係るこれらの距離D1,D2及び(1/2)×B1は、溶接スタッドボルト13の中心軸Vからの距離である。
なお、溶接スタッドボルト13に係るこれらの距離D1,D2及び(1/2)×B1は、溶接スタッドボルト13の中心軸Vからの距離である。
また、溶接スタッドボルト13の軸長は35mmであり、軸径は12mmである。さらに、溶接スタッドボルト13に形成されるねじ山のピッチは1.0mmであり、ねじ山角度は60度である。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る鋼製部材200の構成を図6〜10に示す。なお、以下の説明において、図1〜5の参照符号と同一の符号は同一又は同様の構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
図6に示すように、長手方向Xに延びる板形状のウェブ21の高さ方向Yの両端には、板形状の一対のフランジ22a,22bが設けられる。一対のフランジ22a,22bはウェブ21に直交するとともに、互いに平行に長手方向Xに延びている。なお、ウェブ21は、幅方向Zにおけるフランジ22a,22bの中央を通るように配置されている。また、ウェブ21に対してフランジ22aが設けられる側を上面側とし、フランジ22bが設けられる側を底面側とする。
なお、ウェブ21と一対のフランジ22a,22bとは、H形鋼20を構成する。
この発明の実施の形態2に係る鋼製部材200の構成を図6〜10に示す。なお、以下の説明において、図1〜5の参照符号と同一の符号は同一又は同様の構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
図6に示すように、長手方向Xに延びる板形状のウェブ21の高さ方向Yの両端には、板形状の一対のフランジ22a,22bが設けられる。一対のフランジ22a,22bはウェブ21に直交するとともに、互いに平行に長手方向Xに延びている。なお、ウェブ21は、幅方向Zにおけるフランジ22a,22bの中央を通るように配置されている。また、ウェブ21に対してフランジ22aが設けられる側を上面側とし、フランジ22bが設けられる側を底面側とする。
なお、ウェブ21と一対のフランジ22a,22bとは、H形鋼20を構成する。
また、一方のフランジ22aには、ウェブ21が接続される面とは反対側の面に、長手方向Xに沿って複数の溶接スタッドボルト13が設けられている。溶接スタッドボルト13は、ウェブ21に対応する位置、すなわち、幅方向Zにおけるフランジ22a,22bの中央を通る位置に沿って配置される。さらに、長手方向Xにおけるフランジ22aの両端24aに最も近い位置に配置される溶接スタッドボルト13aは、各々、フランジ22aの長手方向Xの端部24aから距離D1を取って配置されている。また、複数の溶接スタッドボルト13同士は、所定の間隔D2を取って設けられている。
以上より、この実施の形態2に係る鋼製部材200では、鋼製部材100と同様に、ボルト用の孔を形成する必要がなく、鋼製部材200の製造に掛かるコスト及び時間を低減させることができる。
また、溶接スタッドボルト13を介して、鋼製部材200の所望の位置に他の部材を接合することができる。
さらに、フランジ22aの幅B2を小さく抑え、鋼製部材200の断面の大きさを小さくすることができる。
また、鋼製部材200に対して他部材を取り付ける位置を細かく調整することが可能となる。
また、溶接スタッドボルト13を介して、鋼製部材200の所望の位置に他の部材を接合することができる。
さらに、フランジ22aの幅B2を小さく抑え、鋼製部材200の断面の大きさを小さくすることができる。
また、鋼製部材200に対して他部材を取り付ける位置を細かく調整することが可能となる。
ここで、図6〜8を参照して、鋼製部材200の詳細な寸法について説明する。
鋼製部材200の長手方向Xの長さLは、鋼製部材100と同様、9100mmである。また、H形鋼20の高さ方向Yの高さH2は150mmである。またさらに、フランジ22a,22bの幅方向Zの幅B2は100mmである。さらに、ウェブ21の厚さt1は、鋼製部材100のウェブ11と同様、2.3mmである。また、フランジ22a,22bの厚さt2’は、各々、3.2mmである。
鋼製部材200の長手方向Xの長さLは、鋼製部材100と同様、9100mmである。また、H形鋼20の高さ方向Yの高さH2は150mmである。またさらに、フランジ22a,22bの幅方向Zの幅B2は100mmである。さらに、ウェブ21の厚さt1は、鋼製部材100のウェブ11と同様、2.3mmである。また、フランジ22a,22bの厚さt2’は、各々、3.2mmである。
また、フランジ12aに設けられる溶接スタッドボルト13の本数は、鋼製部材100の場合と同様、20本である。なお、溶接スタッドボルト13は、幅方向Zにおけるフランジ22aの中央を通って配置されているため、溶接スタッドボルト13と、Z方向におけるフランジ22aの縁部24bとの距離は、(1/2)×B2=50mmである。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係る鋼製部材300の構成を図11〜15に示す。
鋼製部材300は、長手方向Xに直線的に延在するとともに、略正方形の矩形形状の閉鎖断面を有する角形鋼管31を有する。そして、角形鋼管31は、閉鎖断面を画定するとともに長手方向Xに延びる第一面31a、第二面31b、第三面31c及び第四面31dを有する。第一面31aと第三面31cとは互いに対向しており、第一面31aを上面、第三面31cを底面とする。また、同様に、第二面31bと第四面31dとは互いに対向する側面である。さらにまた、第一面31aの幅方向の中央には、長手方向Xに沿って複数の溶接スタッドボルト13が設けられている。また、図11及び13に示すように、第一面31aは、長手方向Xにおける両端部34aと、両端部34aの間において長手方向Xに延びる一対の縁部34bとを有している。ここで、角形鋼管31の両端部34aに最も近い位置に配置される溶接スタッドボルト13aは、各々、端部34aから距離D1を取って配置されている。また、溶接スタッドボルト13a同士は、距離D2の間隔で角形鋼管31の第一面31aに長手方向Xに沿って設けられる。
この発明の実施の形態3に係る鋼製部材300の構成を図11〜15に示す。
鋼製部材300は、長手方向Xに直線的に延在するとともに、略正方形の矩形形状の閉鎖断面を有する角形鋼管31を有する。そして、角形鋼管31は、閉鎖断面を画定するとともに長手方向Xに延びる第一面31a、第二面31b、第三面31c及び第四面31dを有する。第一面31aと第三面31cとは互いに対向しており、第一面31aを上面、第三面31cを底面とする。また、同様に、第二面31bと第四面31dとは互いに対向する側面である。さらにまた、第一面31aの幅方向の中央には、長手方向Xに沿って複数の溶接スタッドボルト13が設けられている。また、図11及び13に示すように、第一面31aは、長手方向Xにおける両端部34aと、両端部34aの間において長手方向Xに延びる一対の縁部34bとを有している。ここで、角形鋼管31の両端部34aに最も近い位置に配置される溶接スタッドボルト13aは、各々、端部34aから距離D1を取って配置されている。また、溶接スタッドボルト13a同士は、距離D2の間隔で角形鋼管31の第一面31aに長手方向Xに沿って設けられる。
以上より、この実施の形態3に係る鋼製部材300では、直線的に延在する角形鋼管31に溶接スタッドボルト13が溶接されていることにより、角形鋼管31にボルト用の孔を形成する必要がない。そのため、鋼製部材300の製造に掛かるコスト及び時間を低減させることができる。
また、角形鋼管31の内側から締付作業をする必要がないため、長手方向Xにおける角形鋼管31の中央付近のように、内側から工具が届かない箇所にも溶接スタッドボルト13を取付け、他部材を接合することができる。そのため、溶接スタッドボルト13を設ける位置の制限が少なくなり、鋼製部材300の所望の位置、例えば長手方向Xにおける角形鋼管31の中央付近にも他の部材を接合することができる。
また、ボルトの締付作業をするための工具を角形鋼管31の内側に入れる必要がないため、角形鋼管31の断面の大きさを小さくすることができる。
また、複数の溶接スタッドボルト13が長手方向Xに沿って、各々、所定の間隔を空けて配置されることにより、鋼製部材300に対して他部材を取り付ける位置を細かく調整することが可能となる。
なおここで、図11〜13を参照して、鋼製部材300の詳細な寸法について説明する。
まず、図11及び13に示すように、角形鋼管31の長手方向Xの長さLは、鋼製部材100,200と同様、9100mmである。また、溶接スタッドボルト13の本数は、鋼製部材100,200の場合と同様、20本である。
まず、図11及び13に示すように、角形鋼管31の長手方向Xの長さLは、鋼製部材100,200と同様、9100mmである。また、溶接スタッドボルト13の本数は、鋼製部材100,200の場合と同様、20本である。
また、図12に示すように、角形鋼管31の閉鎖断面の一辺の長さ、すなわち、第一面31a、第二面31b、第三面31c及び第四面31dの各々の幅S1は50mmである。また、角形鋼管31を構成する鋼板の厚さt3は1.6mmである。さらに、溶接スタッドボルト13は、第一面31aの幅方向の中央に長手方向Xに沿って配置されているため、溶接スタッドボルト13と第一面31aの縁部34bとの距離は、(1/2)×S1=25mmである。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係る鋼製部材400の構成を図16〜20に示す。
鋼製部材400は、長手方向Xに直線的に延在するとともに、略正方形の矩形形状の閉鎖断面を有する角形鋼管41を有する。そして、角形鋼管41は、閉鎖断面を画定するとともに長手方向Xに延びる第一面41a、第二面41b、第三面41c及び第四面41dを有する。第一面41aと第三面41cとは互いに対向しており、第一面41aを上面、第三面41cを底面とする。また、同様に、第二面31bと第四面31dとは互いに対向する側面である。さらにまた、第一面41aの幅方向の中央には、長手方向Xに沿って複数の溶接スタッドボルト13が設けられている。また、第一面41aは、長手方向Xにおける両端部44aと、両端部44aの間において長手方向Xに延びる一対の縁部44bとを有する。ここで、角形鋼管41の両端部44aに最も近い位置に配置される溶接スタッドボルト13aは、各々、端部44aから距離D1を取って配置されている。また、溶接スタッドボルト13a同士は、距離D2の間隔で角形鋼管41の第一面41aに長手方向Xに沿って設けられる。
この発明の実施の形態4に係る鋼製部材400の構成を図16〜20に示す。
鋼製部材400は、長手方向Xに直線的に延在するとともに、略正方形の矩形形状の閉鎖断面を有する角形鋼管41を有する。そして、角形鋼管41は、閉鎖断面を画定するとともに長手方向Xに延びる第一面41a、第二面41b、第三面41c及び第四面41dを有する。第一面41aと第三面41cとは互いに対向しており、第一面41aを上面、第三面41cを底面とする。また、同様に、第二面31bと第四面31dとは互いに対向する側面である。さらにまた、第一面41aの幅方向の中央には、長手方向Xに沿って複数の溶接スタッドボルト13が設けられている。また、第一面41aは、長手方向Xにおける両端部44aと、両端部44aの間において長手方向Xに延びる一対の縁部44bとを有する。ここで、角形鋼管41の両端部44aに最も近い位置に配置される溶接スタッドボルト13aは、各々、端部44aから距離D1を取って配置されている。また、溶接スタッドボルト13a同士は、距離D2の間隔で角形鋼管41の第一面41aに長手方向Xに沿って設けられる。
以上より、この実施の形態4に係る鋼製部材400では、鋼製部材300と同様に、角形鋼管41にボルト用の孔を形成する必要がないため、鋼製部材400の製造に掛かるコスト及び時間を低減させることができる。
また、角形鋼管31の内側から工具を入れて締付作業をする必要がないため、溶接スタッドボルト13を設ける位置の制限が少なくなり、鋼製部材400の所望の位置に他の部材を接合することができる。また、角形鋼管41の断面の大きさを小さくすることができる。
さらにまた、鋼製部材400に対して他部材を取り付ける位置を細かく調整することが可能となる。
また、角形鋼管31の内側から工具を入れて締付作業をする必要がないため、溶接スタッドボルト13を設ける位置の制限が少なくなり、鋼製部材400の所望の位置に他の部材を接合することができる。また、角形鋼管41の断面の大きさを小さくすることができる。
さらにまた、鋼製部材400に対して他部材を取り付ける位置を細かく調整することが可能となる。
ここで、図16〜18を参照して、鋼製部材400の詳細な寸法について説明する。
まず、図16及び18に示すように、角形鋼管41の長手方向Xの長さLは、鋼製部材100,200,300と同様、9100mmである。また、溶接スタッドボルト13の本数は、鋼製部材100,200,300の場合と同様、20本である。
まず、図16及び18に示すように、角形鋼管41の長手方向Xの長さLは、鋼製部材100,200,300と同様、9100mmである。また、溶接スタッドボルト13の本数は、鋼製部材100,200,300の場合と同様、20本である。
また、図17に示すように、角形鋼管41の閉鎖断面の一辺の長さ、すなわち、第一面41a、第二面41b、第三面41c及び第四面41dの各々の幅S2は100mmである。また、角形鋼管31を構成する鋼板の厚さt4は2.3mmである。さらに、溶接スタッドボルト13は、第一面41aの幅方向の中央に長手方向Xに沿って配置されているため、溶接スタッドボルト13と第一面41aの縁部44bとの距離は、(1/2)×S2=50mmである。
なお、この発明に係る鋼製部材のH形鋼又は角形鋼管は、実施の形態1〜4に示すようなH形鋼10,20又は角形鋼管31,41に限定されず、別の寸法を有するH形鋼又は角形鋼管であってもよい。また、鋼製部材は、例えば、以下のように図21〜27に示す形状であってもよい。
図21に示す鋼製部材500は、長手方向Xに直線的に延びる鋼板50を有している。鋼板50の両縁部には一対の立上部51a,51bが設けられ、鋼板50の断面は略コ字形状をなしている。そして、一方の立上部51aには、長手方向Xに沿って一定間隔で配置される7本の溶接スタッドボルト13が溶接されて取り付けられている。
また、図22に示す鋼製部材600は、長手方向Xに直線的に延びる鋼板60を有している。鋼板60は、鋼板50の立上部51a,51bの各々の縁部をさらに内側に折り曲げた形状であり、鋼板60の断面は略C字形状をなしている。すなわち、鋼板60は、互いに対向する一対の立上部61a,61bと、立上部61a,61bの各々の縁部をさらに内側に折り曲げた折り曲げ部62a,62bとを有している。そして、一方の立上部61aには、長手方向Xに沿って一定間隔で配置される7本の溶接スタッドボルト13が溶接されて取り付けられている。
さらに、図23に示す鋼製部材700は、長手方向Xに直線的に延びる鋼板70を有しており、鋼板70は、断面が略コ字形状になるように折れ曲がった鋼板の両端部がさらに外側に直角に折れ曲がって形成されている。すなわち、鋼板70は、互いに平行に延びて対向する一対の側面71a,71bを有し、一対の側面71a,71bの間には上面71cが設けられる。なお、上面71cの両縁部は、一対の側面71a,71bの各々の一方の縁部に接続されている。そして、一対の側面71a,71bの各々の他方の縁部には、外側に折れ曲がり、上面71cに対して平行に延びる一対の71d,71eが形成されている。また、上面71cには、長手方向Xに沿って一定間隔で配置される7本の溶接スタッドボルト13が溶接されて取り付けられている。
さらに、図24に示す鋼製部材800は、長手方向Xに直線的に延びるとともに略L字形状の断面を有する鋼板80を有している。すなわち、鋼板80は、互いに直交する第一平面81aと第二平面81bとを有している。そして、第一平面81aには、長手方向Xに沿って一定間隔で配置される7本の溶接スタッドボルト13が溶接されて取り付けられている。
また、図25に示す鋼製部材900は、H形鋼10のフランジ12に複数の溶接スタッドボルト13が取り付けられているものである。ここで、H形鋼10の両端部14aに最も近い位置に配置される溶接スタッドボルト13aは、各々、端部14aから距離D1を取って配置されている。また、両端の溶接スタッドボルト13aと、溶接スタッドボルト13aに隣り合う二番目の溶接スタッドボルト13bとの間隔はD2である。さらに、二番目の溶接スタッドボルト13bと、二番目の溶接スタッドボルト13bに隣り合う三番目の溶接スタッドボルト13cとの間隔はD3である。なお、間隔D3は間隔D2よりも長い。
すなわち、複数の溶接スタッドボルト13aは、一定の間隔で並べられて設けられる場合に限定されず、鋼製部材900の溶接スタッドボルト13のように、各々異なる間隔を空けて設けられていてもよい。
すなわち、複数の溶接スタッドボルト13aは、一定の間隔で並べられて設けられる場合に限定されず、鋼製部材900の溶接スタッドボルト13のように、各々異なる間隔を空けて設けられていてもよい。
また、図26に示すように、鋼製部材101のH形鋼10の両側のフランジ12a,12bの各々に複数の溶接スタッドボルト13が取り付けられていてもよい。
さらにまた、図27に示すように、鋼製部材301が有する角形鋼管31の互いに対向する第一面31a及び第三面31cの各々には、複数の溶接スタッドボルト13が取り付けられていてもよい。
なお、第一面31a及び第三面31cだけでなく、角形鋼管31を構成する第一面31a、第二面31b、第三面31c及び第四面31dの全てに溶接スタッドボルト13が設けられていてもよい。
なお、第一面31a及び第三面31cだけでなく、角形鋼管31を構成する第一面31a、第二面31b、第三面31c及び第四面31dの全てに溶接スタッドボルト13が設けられていてもよい。
また、この発明に係る鋼製部材の用途は、建築材料としての使用に限定されず、例えば、駐車場又は駐輪場の囲いを構成する部材として使用されてもよい。また、この発明に係る鋼製部材は、スチールラック等のオフィス用品として使用されてもよく、さらにトラック等の大型車両の架台として自動車分野で使用されてもよく、又は、配電盤として家電分野で使用されてもよい。
11,21 ウェブ、12a,12b,22a,22b フランジ、13 溶接スタッドボルト、10,20 H形鋼、31,41 角形鋼管、100,101,200,300,301,400,500,600,700,800,900 鋼製部材。
Claims (5)
- 長手方向に直線的に延在するとともに、少なくとも1つの溶接スタッドボルトを有する鋼製部材。
- 前記鋼製部材は、ウェブと、前記ウェブに接続される一対のフランジとを有するH形鋼を備え、前記溶接スタッドボルトは前記フランジに設けられるとともに、前記ウェブに対応する位置に配置される請求項1に記載の鋼製部材。
- 前記鋼製部材は閉鎖断面を有する請求項1に記載の鋼製部材。
- 前記鋼製部材は矩形形状の前記閉鎖断面を有する角形鋼管を備え、前記溶接スタッドボルトは前記角形鋼管に設けられる請求項3に記載の鋼製部材。
- 複数の前記溶接スタッドボルトが前記長手方向に沿って、各々、所定の間隔を空けて配置される請求項1〜4のいずれか一項に記載の鋼製部材。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017209301A JP2018031255A (ja) | 2017-10-30 | 2017-10-30 | 鋼製部材 |
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- 2017-10-30 JP JP2017209301A patent/JP2018031255A/ja active Pending
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