JP2018031031A - 成膜方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】所定の成膜レートを維持したまま、応力が所定値以内の酸化アルミニウム膜を生産性よく成膜することができる成膜方法を提供する。
【解決手段】本発明では、真空チャンバ1内に基板Sと、アルミニウム製または酸化アルミニウム製のターゲット2,2とを配置し、真空雰囲気中の真空チャンバ内に希ガス及び酸素含有の反応ガスまたは希ガスのみを導入し、ターゲットに所定電力を投入してターゲットをスパッタリングすることで基板表面に酸化アルミニウム膜を成膜する。成膜した酸化アルミニウム膜の屈折率を測定し、測定した屈折率に応じてスパッタ条件を変更して酸化アルミニウム膜を成膜する。
【選択図】図1

Description

本発明は、成膜方法に関し、より詳しくは、反応性スパッタリングにより被成膜物の表面に酸化アルミニウム膜を成膜するものに関する。
酸化アルミニウム膜は、表示装置や半導体装置にて薄膜トランジスタなどの素子の保護膜(パッシベーション膜)や絶縁膜として従来から用いられる場合がある。このような酸化アルミニウム膜の成膜にはスパッタリング法によるものが一般に知られ(例えば、特許文献1、2参照)、その中でも、所謂反応性スパッタリング法を用いるものが一般に利用されている。この場合、ターゲットとしてアルミニウム製のものを用い、当該ターゲットと被成膜物とを真空チャンバ内に配置して真空引きし、所定圧力に達すると、放電用の希ガスと酸素ガス等の反応ガスとを導入し、ターゲットに例えば負の電位を持った所定電力を投入してターゲットをスパッタリングする。これにより、ターゲットから飛散したアルミニウム原子と酸素との反応生成物が被成膜物に付着、堆積してその表面に酸化アルミニウム膜が成膜される。
上記のようにして成膜された酸化アルミニウム膜は、通常、圧縮方向の応力を持つが、その応力が大きくなると、基板の反りが大きくなる等の問題を招来する。このため、スパッタリング法により、応力が所定値以内の酸化アルミニウム膜を生産性よく成膜することの開発が急務の課題となっている。そこで、本願の発明者らは、鋭意研究を重ね、酸化アルミニウム膜の応力と屈折率とに相関があることを知見するのに至った。
特開2003−3259号公報 特開2010−114413号公報
本発明は、以上の知見に基づいてなされたものであり、応力が所定値以内の酸化アルミニウム膜を生産性よく成膜することができる成膜方法を提供することをその課題とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、真空チャンバ内に被成膜物と、アルミニウム製または酸化アルミニウム製のターゲットとを配置し、真空雰囲気中の真空チャンバ内に希ガス及び酸素含有の反応ガスまたは希ガスのみを導入し、ターゲットに所定電力を投入してターゲットをスパッタリングすることで被成膜物の表面に酸化アルミニウム膜を成膜する成膜方法において、被成膜物の表面に成膜した酸化アルミニウム膜の屈折率を測定する工程と、この測定した屈折率に応じてスパッタ条件を変更し、ターゲットをスパッタリングすることで被成膜物の表面に酸化アルミニウム膜を成膜する工程とを含むことを特徴とする。この場合、前記スパッタ条件には、成膜時の真空チャンバ内の圧力、ターゲットへの投入電力及びターゲットと被成膜物との間の距離の少なくとも一つが含まれる。
本発明によれば、例えば一の被成膜物に対して所定のスパッタ条件で酸化アルミニウム膜を成膜し、この成膜された酸化アルミニウム膜の屈折率から、次の被成膜物に成膜するときのスパッタ条件を変更することで、即ち、例えば、屈折率から酸化アルミニウム膜の応力が圧縮方向に大きいと判断したような場合には、ターゲットに投入する電力を低くしたり、放電用の希ガスの流量を増加させて真空チャンバ内の圧力を高めたり、及び/または、ターゲットと被成膜物との間の距離を長くして、上記被成膜物表面(既に、被成膜物表面に付着、堆積した酸化アルミニウム膜を含む)への高エネルギ粒子(アルミニウム原子やこれと酸素との反応生成物)の入射数を減少させれば、これに応じて、酸化アルミニウム膜の応力を緩和できる。その結果、応力が所定値以内の酸化アルミニウム膜を生産性よく成膜することができる。
ところで、ターゲットへの投入電力、成膜時における真空チャンバ内の希ガス及び反応ガスの分圧(スパッタガスの導入量)を変えずに水素ガスまたは水蒸気を導入すれば、所定の成膜レートを維持したまま、水素ガスまたは水蒸気を導入しない場合と比較して低い応力の酸化アルミニウム膜を成膜することを知見した。この知見に基づき、本発明では、真空チャンバ内に水蒸気または水素ガスを更に導入する場合、前記スパッタ条件に水蒸気または水素ガスの導入量を更に含むことが好ましい。
本発明の成膜方法を実施できるスパッタリング装置の模式断面図。 (a)〜(c)は、スパッタ条件を変化させたときの酸化アルミニウム膜の応力と屈折率との変化を示すグラフ。 成膜中に水蒸気ガスを導入したときの酸化アルミニウム膜の応力と屈折率との変化を示すグラフ。
以下、図面を参照して、ターゲットをアルミニウム製、被成膜物を矩形のガラス基板(以下、基板Sという)とし、反応性スパッタリングにより酸化アルミニウム膜を成膜する場合を例に本発明の実施形態の成膜方法を説明する。
図1を参照して、SMは、本発明の成膜方法を実施することができるマグネトロン方式のスパッタリング装置である。スパッタリング装置SMは成膜室11を画成する真空チャンバ1を備える。以下においては、「上」、「下」といった方向を示す用語は、図1に示すスパッタリング装置SMの姿勢を基準にする。真空チャンバ1の側壁には排気口12が開設され、排気口12には、ロータリーポンプ、ドライポンプ、ターボ分子ポンプなどで構成される真空排気手段Pからの排気管13が接続され、成膜室11内を真空引きして所定圧力(例えば、1×10−5Pa)に保持できるようになっている。
真空チャンバ1の下部には、アルミニウム製(例えば、純度99.999%)のターゲット2,2と磁石ユニット3,3とで構成される2個のカソードユニットCuが設けられている。各ターゲット2,2は、同一の略直方体形状に夫々形成されたものであり、その下面には、スパッタリングによる成膜中、当該ターゲット2,2を冷却する銅製のバッキングプレート22がインジウムなどのボンディング材(図示せず)を介して夫々接合されている。そして、バッキングプレート22に接合した状態で各ターゲット2,2が真空チャンバ1の下部内面に真空シール兼用の絶縁体23を介して設置される。この場合、各ターゲット2,2は、成膜室11の左右方向に所定の間隔を置いて、かつ、未使用時のターゲット2,2の上面が、後述の基板Sに平行な同一平面内に位置するようになっている。各ターゲット2,2には、交流電源Psからの出力Pkが夫々接続され、交流電源Psにより各ターゲット2,2間に所定周波数(例えば、1kHz〜100kHz)の交流電力が投入されるようになっている。
各バッキングプレート22の下方(真空チャンバ1の外側)に位置させて夫々配置された磁石ユニット3,3は同一の形態を有し、磁石ユニット3,3は、バッキングプレート22に平行に設けられ、磁性材料製の平板から構成される支持板31(ヨーク)を備える。支持板31上には、当該支持板31の中心線上に位置させて配置した中央磁石32と、この中央磁石32の周囲を囲うように、支持板31の上面外周に沿って環状に配置した周辺磁石33とがターゲット2,2側の極性をかえて設けられている。この場合、例えば、中央磁石32の同磁化に換算したときの体積をその周囲を囲う周辺磁石33の同磁化に換算したときの体積の和(周辺磁石:中央磁石:周辺磁石=1:2:1(図1参照))程度になるように設計される。これにより、各ターゲット2,2の上方で釣り合ったトンネル状の漏洩磁場(図示せず)が夫々形成される。中央磁石32及び周辺磁石33は、ネオジム磁石等の公知のものであり、これらの中央磁石及び周辺磁石は一体のものでも、または、所定体積の磁石片を複数列設して構成してもよい。なお、例えばターゲット2,2の利用効率を高めるために、磁石ユニット3,3に駆動手段(図示せず)を接続し、スパッタリングによる成膜中、上下方向または左右方向の少なくとも一方向に所定のストロークで往復動させるようにしてもよい。
また、真空チャンバ1の側壁にはガス供給口41a,41bが開設され、ガス供給口41a,41bにはガス管42a,42bが夫々接続されている。ガス管42a,42bは、マスフローコントローラ43a,43bを介して、図示省略のアルゴンガス等の希ガスのガス源と、酸素ガスやオゾン等の酸素含有の反応ガスのガス源とに夫々連通し、成膜室11内に流量制御された希ガスと反応ガスとを導入できるようにしている。なお、本実施形態では、真空チャンバ1の側壁に更にガス供給口41cを開設し、ガス供給口41cに、マスフローコントローラ43cを介在させたガス管42cを接続し、スパッタリングによる成膜時、成膜室11内に流量制御された水蒸気を導入できるようにしている。
上記スパッタリング装置SMは、メモリ、マイクロコンピュータやシーケンサ等を備えた公知の制御ユニットCrを有し、例えば、各マスフローコントローラ43a〜43c、交流電源Ps及び真空排気手段Pの稼働を統括制御するようにしている。そして、上記スパッタリング装置SMにより各ターゲット2,2をスパッタリングして基板S表面に反応性スパッタリングにより酸化アルミニウム膜を成膜する場合、図外の真空搬送ロボットにより、並設した各ターゲット2,2に対向する成膜室11上部の所定位置に基板Sをセットし、成膜室11を所定圧力まで真空引きする。成膜室11が所定圧力に達すると、マスフローコントローラ43a,43bを制御して希ガス及び反応ガスを導入し、交流電源Psにより各ターゲット2,2の間に交流電力を投入する。これにより、各ターゲット2,2の上方にレーストラック状に高密度のプラズマが発生する。そして、プラズマ中の希ガスのイオンでターゲット2,2が夫々スパッタされる。これにより、ターゲット2,2から飛散したアルミニウム原子と酸素との反応生成物が基板S表面に付着、堆積して酸化アルミニウム膜が成膜される。
ここで、図1に示すスパッタリング装置SMを用い、基板Sの表面に酸化アルミニウム膜を成膜する実験を行った。この場合、各ターゲット2,2と基板Sとの間の距離を所定値(例えば、180mm)に設定し、真空排気されている成膜室11内の圧力が0.5Paに保持されるように、マスフローコントローラ43a,43bを制御して希ガスとしてのアルゴンガスと酸素ガスとを8:2の流量比で導入する。そして、交流電源Psによるターゲット2,2間への投入電力(交流電力)を10kW〜40kWの範囲で変化させ、そのときの応力(MPa)と屈折率とを測定し、その結果を図2(a)に示す。なお、屈折率はエリプソメータを用いて、また、応力は薄膜応力測定装置を用いて夫々測定した。これによれば、ターゲット2,2に投入する電力を高くしていくと、これに従い圧縮方向の応力(MPa)が増加する一方で、屈折率は、1.600〜1.660となった。
また、各ターゲット2,2と基板Sとの間の距離を所定値(例えば、180mm)に設定し、交流電源Psによるターゲット2,2間への投入電力(交流電力)を40kWに設定した。そして、成膜室11へのアルゴン導入量と酸素導入量の総和が一定に保持されるように、アルゴン導入量と酸素導入量を8:2〜3:7の範囲の流量比で増減させながら、成膜時の成膜室11の圧力を0.3Paに保持させた。そのときの応力(MPa)と屈折率とを測定し、その結果を図2(b)に示す。これによれば、放電用の希ガスの導入量を減少させて成膜室11内の酸素導入量を増やしていくと、上記同様、圧縮方向の応力が増加する一方で、屈折率は、1.680〜1.620となった。
更に、交流電源Psによるターゲット2,2間への投入電力(交流電力)を10kWに設定し、真空排気されている成膜室11内の圧力が0.5Paに保持されるように、マスフローコントローラ43a,43bを制御して希ガスとしてのアルゴンガスと酸素ガスとを8:2の流量比で導入した。そして、基板Sとターゲット2,2の上面との間の距離を180mm〜300mmの範囲で変化させ、そのときの応力(MPa)と屈折率とを測定し、その結果を図2(c)に示す。これによれば、基板Sとターゲット2,2との間の距離を短くしていくと、これに従って圧縮方向の応力(MPa)が増加する一方で、屈折率は、1.600〜1.640となった。
以上の知見を基に、本実施形態では、成膜時の真空チャンバ1内(成膜室11)の圧力、ターゲット2,2への投入電力及びターゲット2,2と基板Sとの間の距離をスパッタ条件とし、各スパッタ条件を夫々変化させたときの酸化アルミニウム膜の応力(MPa)と屈折率との関係を制御ユニットCrのメモリに予め記憶させておく。そして、例えば一の基板Sに対して所定のスパッタ条件で酸化アルミニウム膜を成膜し、この成膜された酸化アルミニウム膜の屈折率を測定する。次の基板Sに成膜するときに、この測定された屈折率から、成膜時の真空チャンバ1内の圧力、ターゲットへ2,2の投入電力及びターゲット2,2と基板Sとの間の距離のいずれか、または、これらを組み合わせながらスパッタ条件を変更する。具体的には、屈折率から酸化アルミニウム膜の応力が圧縮方向に大きいと判断したような場合には、交流電源Psによってターゲット2,2に投入する電力を低くしたり、マスフローコントローラ43aによって放電用の希ガスの流量を減少させて真空チャンバ1内の圧力を高めたり、及び/または、ターゲット2,2と基板Sとの間の距離を長くすることで、基板S表面(既に、基板S表面に付着、堆積した酸化アルミニウム膜を含む)への高エネルギ粒子(アルミニウム原子やこれと酸素との反応生成物)の入射数を減少させれば、これに応じて、酸化アルミニウム膜の応力を緩和できる。
以上の実施形態によれば、測定した屈折率に応じてスパッタ条件を変更することで、応力が所定値以内の酸化アルミニウム膜を生産性よく成膜することができる。なお、特に図示して説明しないが、真空チャンバ1にゲートバルブを介して補助チャンバを連設し、一の基板Sに対して所定のスパッタ条件で酸化アルミニウム膜を成膜した後、搬送ロボットにより当該基板Sを補助チャンバに移動し、可及的速やかに屈折率を測定することができるようにスパッタリング装置SMを構成することが好ましい。また、真空チャンバ1内で基板Sを保持する保持装置にターゲット2,2に対して近接離隔自在に基板Sを往復動する駆動手段を付設しておけば、基板Sとターゲット2,2との間の距離を適宜変化させることができる。なお、保持手段や駆動手段としては公知のものが利用できるため、ここでは、詳細な説明を省略する。
次に、上記スパッタリング装置SMを用い、成膜時、成膜室11内に水蒸気を導入しながら酸化アルミニウム膜を成膜する実験を行った。この場合、各ターゲット2,2と基板Sとの間の距離を180mm、交流電源Psによるターゲット2,2間への投入電力(交流電力)を40kWに設定し、また、真空排気されている成膜室11内の圧力が0.5Paに保持されるように、マスフローコントローラ43a,43bを制御して希ガスとしてのアルゴンガスと酸素ガスとを8:2の流量比で導入した。そして、マスフローコントローラ43cを制御して水蒸気も所定の流量で導入した。この場合、水蒸気の分圧を5×10−4Pa〜1Paの範囲で変化させ、そのときの酸化アルミニウム膜の応力(MPa)と屈折率との変化を図3に示す。これによれば、水蒸気を導入すると、酸化アルミニウム膜の応力が緩和し、水蒸気の分圧が1×10−3Paのとき、酸化アルミニウム膜の応力を約−500MPa近くまで低下でき、屈折率は、1.630となった。
水蒸気の分圧が1×10−2Paまでは、当該水蒸気の分圧に逆比例して酸化アルミニウム膜の応力がより低下し、水蒸気の分圧が1×10−2Paのときに、酸化アルミニウム膜の応力は約−50MPa、屈折率は、1.550となった。更に、水蒸気の分圧を増加させると、酸化アルミニウム膜は引張方向の応力(引張応力)を持つようになり、水蒸気の分圧が0.1Paのときでも、酸化アルミニウム膜の応力を約+100MPaにでき、屈折率は、1.500となった。但し、分圧が0.1Paより高くなると、異常放電が誘発され、酸化アルミニウム膜を正常に成膜することができなかった。
以上の知見を基に、本実施形態では、スパッタ条件に水蒸気の導入量を含むとし、この水蒸気の導入量を変化させたときの酸化アルミニウム膜の応力(MPa)と屈折率との関係を制御ユニットCrのメモリに予め記憶させておく。そして、スパッタリングによる成膜時、屈折率に応じてマスフローコントローラ43cを制御して成膜室11への水蒸気の導入量を適宜制御する。なお、水蒸気の導入量の制御は、上記各スパッタ条件の変更とは別に、または各スパッタ条件と組み合わせて行うことができる。
以上、本発明の成膜方法の実施形態について説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではない。上記実施形態では、スパッタリングによる成膜中、水蒸気を所定の分圧で導入する場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、水素ガスを所定の分圧で導入する場合にも、酸化アルミニウム膜の応力と屈折率との間の所定の関係があることが確認された。また、上記実施形態では、真空チャンバ1の側壁に開設したガス供給口41a,41b,41cから希ガス、酸素ガス及び水蒸気を導入するものを例に説明したが、これに限定されるものではない。特に図示して説明しないが、例えば真空チャンバ1の底壁にガス管を貫装し、ターゲット2,2の周囲に位置するガス管の先端から、希ガス、酸素ガスや水蒸気を噴出するようにしてもよい。
また、上記実施形態でも、ターゲット2,2をアルミニウム製としたものを例に説明したが、ターゲット2,2を酸化アルミニウム製として、希ガスのみ、または、希ガスに加えて酸素含有の反応ガスを導入しながら、高周波電力を投入してターゲット2,2をスパッタリングし、成膜する場合にも本発明は適用できる。更に、複数枚のターゲット2,2を並設し、対をなすものに交流電源Psにより交流電力を投入するものを例に説明したが、これに限定されるものではなく、ターゲットを一枚とし、DC電源にて直流電力を投入するような場合にも本発明は適用し得る。更に、上記実施形態では、被成膜物をガラス基板とした場合を例に説明したが、例えば被成膜物を樹脂製の基材としてもよい。この場合、シート状の基材を駆動ローラと巻取りローラとの間で一定の速度で移動させながら基材の片面にスパッタリングにより酸化アルミニウム膜を成膜するようなものにも本発明は適用できる。
SM…スパッタリング装置、1…真空チャンバ、2,2…ターゲット、42a…ガス管(希ガス用)、43a…マスフローコントローラ(希ガス用)、42b…ガス管(反応ガス用)、43b…マスフローコントローラ(反応ガス用)、42c…ガス管(水蒸気用)、43c…マスフローコントローラ(水蒸気用)、Cr…制御ユニット、S…基板(被成膜物)。

Claims (3)

  1. 真空チャンバ内に被成膜物と、アルミニウム製または酸化アルミニウム製のターゲットとを配置し、真空雰囲気中の真空チャンバ内に希ガス及び酸素含有の反応ガスまたは希ガスのみを導入し、ターゲットに所定電力を投入してターゲットをスパッタリングすることで被成膜物の表面に酸化アルミニウム膜を成膜する成膜方法において、
    被成膜物の表面に成膜した酸化アルミニウム膜の屈折率を測定する工程と、
    この測定した屈折率に応じてスパッタ条件を変更し、ターゲットをスパッタリングすることで被成膜物の表面に酸化アルミニウム膜を成膜する工程とを含むことを特徴とする成膜方法。
  2. 前記スパッタ条件に、成膜時の真空チャンバ内の圧力、ターゲットへの投入電力及びターゲットと被成膜物との間の距離の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1記載の成膜方法。
  3. 請求項1または請求項2記載の成膜方法であって、真空チャンバ内に水蒸気または水素ガスを更に導入するものにおいて、
    前記スパッタ条件に水蒸気または水素ガスの導入量を更に含むことを特徴とする成膜方法。
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