JP2018030791A - 水中油型乳化化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】皮膚上での伸びが良好で、塗布後のべたつきがなく、長期保存安定性の良好な水中油型乳化化粧料の提供。【解決手段】次の成分(A)〜(F)を含有する水中油型乳化化粧料。(A)一般式(1)(式中、R1及びR2は同一又は異なって、炭素数16〜22の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、R3及びR4は同一又は異なって、炭素数1〜3のアルキル基を示し、X-は塩形成陰イオンを示す)で表されるカチオン界面活性剤、(B)非イオン界面活性剤、(C)油性成分、(D)カチオン性基を有する高分子、(E)リン酸塩 0.03質量%以上1.0質量%以下、(F)水【選択図】なし

Description

本発明は、スキンケアに用いられる水中油型乳化化粧料に関する。
水中油型乳化化粧料は、油中水型に比べてさっぱりとした使用感を付与する化粧料として広く使用されている。そして、水中油型乳化化粧料においては、水相中に水溶液の化粧料成分を配合することもあるが、油相中に油溶性の化粧料成分を配合することも少なくない。このような水中油型乳化化粧料においては、乳化剤として非イオン界面活性剤が広く用いられてきたが、油溶性の化粧料成分を油相中に含有する水中油型乳化化粧料においては、その乳化安定性を確保するためカチオン界面活性剤が乳化剤として使用されている(特許文献1、2)。
さらに、カチオン界面活性剤を乳化剤として含有する化粧料においては、組成物が硬くなる、肌上での広がり性、使用感が十分でないことから、カチオン界面活性剤に加えて、非イオン界面活性剤及び特定の油性成分を配合した水中油型乳化化粧料が報告されている(特許文献3)。
特開2004−217616号公報 特開2006−36763号公報 特開2014−108935号公報
しかしながら、前記特許文献3の化粧料においても、皮膚上での化粧料の伸びは十分ではなく、使用感や安定性の面でも十分満足できるものではなかった。
従って、本発明の課題は、皮膚上での伸びが良好で、塗布後のべたつきがなく、長期保存安定性の良好な水中油型乳化化粧料を提供することにある。
そこで本発明者は、カチオン界面活性剤を乳化剤として用いた水中油型乳化化粧料の塗布性、使用感、安定性を改善すべく種々検討した結果、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、油性成分及び水に加えて、カチオン性基を有する高分子と特定量のリン酸塩を含有させることにより、皮膚上での伸びが良好で、べたつきがなく、かつ長期保存安定性の良好な水中油型乳化化粧料が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(F)を含有する水中油型乳化化粧料を提供するものである。
(A)一般式(1)
Figure 2018030791
(式中、R1及びR2は同一又は異なって、炭素数16〜22の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、R3及びR4は同一又は異なって、炭素数1〜3のアルキル基を示し、X-は塩形成陰イオンを示す)
で表されるカチオン界面活性剤、
(B)非イオン界面活性剤、
(C)油性成分、
(D)カチオン性基を有する高分子、
(E)リン酸塩 0.03質量%以上1.0質量%以下、
(F)水
本発明の水中油型乳化化粧料は、皮膚に塗布したときの伸びが良好で、べたつきがなく使用感に優れ、かつ長期保存しても粘度の変化等がなく、安定性が良好である。
本発明の水中油型乳化化粧料の成分(A)は、前記一般式(1)で表されるカチオン界面活性剤である。このカチオン界面活性剤は、R1及びR2が長鎖炭化水素基であり、R3及びR4が炭素数1〜3のアルキル基であるから、ジ長鎖C16−C22炭化水素基を有する第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤である。このカチオン界面活性剤は、油相中の成分の皮膚への浸透促進作用を有する。
一般式(1)中、R1及びR2は、同一又は異なって、炭素数16〜22の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示すが、炭素数16〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基が好ましい。R3及びR4は、同一又は異なって炭素数1〜3のアルキル基を示すが、メチル基、エチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。X-としては、ハロゲンイオン、リン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、モノアルキル硝酸イオンが挙げられ、ハロゲンイオンがより好ましい。
カチオン界面活性剤の具体例としては、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジアラキルジメチルアンモニウム、塩化ジベヘニルジメチルアンモニウム等が挙げられる。これらのうち、皮膚に対する親和性を有する観点から、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等が好ましい。また、これらの市販品としては、VARISOFT 432 PPG(エボニック社),VARISOFT TA 100(EVONIK エボニック社)が挙げられる。
成分(A)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、水中油型乳化化粧料中の含有量は、成分(E)との作用による皮膚上での伸びの向上、使用感(べたつきのなさ)の向上と乳化化粧料の安定性を向上させる観点から、全組成中に0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上が好ましく、2.0質量%以下が好ましく、1.5質量%以下がより好ましく、1.0質量%以下がより好ましい。また、成分(A)の含有量は、全組成中に0.1〜2.0質量%が好ましく、0.2〜1.5質量%がより好ましく、0.2〜10質量%がさらに好ましい。
成分(B)は、非イオン界面活性剤である。成分(B)の非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロースエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
これらのうち、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が好ましい。
本発明で用いる成分(B)の非イオン界面活性剤は、塗布時の伸びを向上させる観点から、HLB12.5〜15のものが好ましく、HLB12.5〜14のものがより好ましい。
ここで、HLB(親水性−親油性のバランス〈Hydrophilic-Lypophilic Balance〉)は、界面活性剤の全分子量に占める親水基部分の分子量を示すものであり、非イオン界面活性剤については、グリフィン(Griffin)の式により求められるものである。
2種以上の非イオン界面活性剤から構成される混合界面活性剤のHLBは、次のようにして求められる。混合界面活性剤のHLBは、各非イオン界面活性剤のHLB値をその配合比率に基づいて相加算平均したものである。
混合HLB=Σ(HLBx×Wx)/ΣWx
HLBxは、非イオン界面活性剤XのHLB値を示す。
Wxは、HLBxの値を有する非イオン界面活性剤Xの質量(g)を示す。
成分(B)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、水中油型乳化化粧料中の含有量は、カチオン界面活性剤と組み合わせた場合の塗布時の伸びを向上、及び使用感の向上の観点から、全組成中に0.02質量%以上が好ましく、0.07質量%以上がより好ましく、2質量%以下が好ましく、0.4質量%以下がより好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中に0.02〜2質量%が好ましく、0.07〜0.4質量%がより好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料において、成分(A)と(B)の質量比(A)/(B)は、化粧料の塗布時の伸びが向上する観点から、0.5以上であり、2以上が好ましく、10以下であり、8以下が好ましい。また、成分(A)と(B)の質量比(A)/(B)は、0.5〜10であり、2〜8が好ましい。
成分(C)は、油性成分である。当該油性成分としては、非極性油及び極性油のいずれも用いることができる。
非極性油としては、炭化水素油が挙げられる。炭化水素油としては、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン等が挙げられる。これらの炭化水素油のうち、伸びを向上させ、使用感を向上させる観点から、流動パラフィン、流動イソパラフィン及びスクワランから選ばれる少なくとも1種が好ましく、流動イソパラフィン及びスクワランから選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
極性油としては、エステル油、エーテル油、シリコーン油、フッ素油、高級脂肪酸、高級アルコール等が挙げられる。
エステル油としては、モノエステル油、ジエステル油、トリエステル油及びテトラエステル油が挙げられる。モノエステル油としては、炭素数2〜24の脂肪族又は芳香族のモノカルボン酸又はジカルボン酸のモノエステルが挙げられ、具体例としては、2−エチルヘキサン酸セチル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸2−ヘキシルデシルステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、オレイン酸デシル、イソデシルベンゾエート、メトキシケイヒ酸オクチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、コハク酸2−エチルヘキシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、安息香酸アルキル(C12〜C15)等が挙げられる。これらの中では、伸びを向上させ、使用感を向上させる観点から、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソプロピル及び、メトキシケイヒ酸オクチルから選ばれる少なくとも1種が好ましく、イソノナン酸イソノニル及びイソノナン酸イソトリデシルから選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
ジエステル油としては、炭素数3〜18のジカルボン酸のジエステル、多価アルコールのジ脂肪酸エステル等が挙げられ、具体例としては、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジステアリン酸グリコール、ジイソステアリン酸プロピレングリコール、ジイソステアリン酸グリセリル、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル、ジ2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、セバシン酸ジイソプロピル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル等が挙げられる。これらの中では、伸びを向上させ、使用感を向上させる観点から、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジステアリン酸グリコール及びジイソステアリン酸プロピレングリコールから選ばれる少なくとも1種が好ましく、ジカプリル酸プロピレングリコール及びジカプリン酸ネオペンチルグリコールから選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
トリエステル油としては、3価以上の多価アルコールのトリ脂肪酸エステルが挙げられ、具体的には、トリミリスチン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリ2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、トリオレイン酸グリセリン、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリイソステアリン酸グリセリン、オリーブ油、ホホバ油等が挙げられる。これらの中では、伸びを向上させ、使用感を向上させる観点から、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、トリオレイン酸グリセリン、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリン及びトリイソステアリン酸グリセリン、オリーブ油から選ばれる少なくとも1種が好ましく、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン及びオリーブ油から選ばれる少なくとも1種が好ましい。また、トリエステル油は、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン及びオリーブ油から選ばれる少なくとも1種を含むことがさらに好ましい。
テトラエステル油としては、4価以上の多価アルコールのテトラ脂肪酸エステルが挙げられ、具体的には、テトラ(ベヘン酸/安息香酸/エチルヘキサン酸)ペンタエリスリット、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリット、テトラオクタン酸ペンタエリスリット、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリットが挙げられる。これらの中では、伸びを向上させ、使用感を向上させる観点から、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリット、テトラオクタン酸ペンタエリスリット及びテトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリットから選ばれる少なくとも1種が好ましく、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリットがより好ましい。また、テトラエステル油は、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリットを含むことがさらに好ましい。
エーテル油としては、ジアルキルエーテルが挙げられ、具体的には、ジヘキシルエーテル、ジカプリリルエーテル、セチル−1,3−ジメチルブチルエーテル等が挙げられる。これらの中では、伸びを向上させ、使用感を向上させる観点から、ジカプリリルエーテル及びセチル−1,3−ジメチルブチルエーテルから選ばれる少なくとも1種が好ましく、セチル−1,3−ジメチルブチルエーテルがより好ましい。また、エーテル油は、セチル−1,3−ジメチルブチルエーテルを含むことがさらに好ましい。
シリコーン油としては、メチルポリシロキサン、架橋型メチルポリシロキサン、網状型メチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、ジメチルシクロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、高級アルコール変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。これらの中では、伸びを向上させ、使用感を向上させる観点から、メチルポリシロキサン及び架橋型メチルポリシロキサン、網状型メチルポリシロキサンから選ばれる少なくとも1種が好ましく、メチルポリシロキサンがより好ましい。また、シリコーン油は、メチルポリシロキサンを含むことがさらに好ましい。
フッ素油としては、フルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルエーテルシリコーン等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、炭素数12〜24の脂肪酸が挙げられ、具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等の直鎖飽和脂肪酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、セイコセン酸、エルカ酸等の直鎖不飽和脂肪酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸等の分岐飽和脂肪酸等が挙げられる。これらの中では、伸びを向上させる観点、及び使用感を向上させる観点から、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びベヘニン酸から選ばれる少なくとも1種が好ましく、ステアリン酸及びベヘニン酸から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
高級アルコールとしては、炭素数12〜24のアルコールが挙げられ、具体的には、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、バチルアルコール、キミルアルコール、ベヘニルアルコール、デシルテトラデカノール、オクチルドデカノール等の直鎖飽和アルコール、イソステアリルアルコール等の分岐飽和アルコール、オレイルアルコール等の直鎖不飽和アルコールが挙げられる。これらの中では、伸びを向上させる観点、及び使用感を向上させる観点から、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、バチルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール及びイソステアリルアルコールから選ばれる少なくとも1種が好ましく、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、バチルアルコール及びベヘニルアルコールから選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
本発明における成分(B)中には、使用感を向上させる観点、安定性を向上させる観点から、エステル油、エーテル油及び高級アルコールから選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、少なくとも高級アルコールを含むことがより好ましく、炭素12〜24の高級アルコールを含むことがさらに好ましい。
成分(B)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、水中油型乳化化粧料中の含有量は、化粧料の塗布時の伸び、使用感の向上の観点から、1質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましく、また20質量%以下が好ましく、18質量%以下がより好ましく、15質量%以下がさらに好ましい。具体的には、1〜20質量%が好ましく、3〜18質量%がより好ましく、5〜15質量%がさらに好ましい。
成分(D)は、カチオン性基を有する高分子である。本発明の水中油型乳化化粧料において成分(D)は、高分子乳化剤として作用し、塗布時の伸びの向上、安定性の向上に寄与する。(D)カチオン性基を有する高分子としては、カチオン性基として第4級アンモニウム基又はアンモニウム塩を有する高分子が好ましい。
本発明で用いる成分(D)のカチオン性高分子としては、例えば、カチオン化セルロース、カチオン化澱粉、カチオン化グアーガム、カチオン化タラガム、カチオン化ローカストビーンガム、カチオン化フェヌグリークガム、カチオン化キサンタンガム、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩の重合体、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド/アクリル酸共重合物、ビニルイミダゾリウムトリクロライド/ビニルピロリドン共重合体、ヒドロキシエチルセルロース/ジメチルジアリルアンモニウムクロライド共重合体、ビニルピロリドン/四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体、ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体、アルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート/ジアルキルアクリルアミド/ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピルエチレントリアミン共重合体(米国サンドス社,カルタレチン)、特開昭53-139734号公報、特開昭60-36407号公報に記載されているカチオン性ポリマー等が挙げられる。
これらのうち、観点から、ビニルピロリドン/四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合物、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド/アクリル酸共重合物、四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート/ジアルキルアクリルアミド/ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体、カチオン化グアーガム、カチオン化セルロースから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
成分(D)は、1種又は2種以上を用いることができ、塗布時の伸び、及び安定性の向上を得る観点から、全組成中に好ましくは0.1質量%以上含有し、より好ましくは0.5質量%以上含有し、好ましくは5質量%以下含有し、より好ましくは2質量%以下含有する。また、成分(D)の含有量は、全組成中に0.1〜5質量%であることが好ましく、更に0.5〜2質量%であることが好ましい。
成分(E)は、リン酸塩である。リン酸塩は、全く意外にも、本発明の水中油型乳化化粧料において、0.03質量%以上1.0質量%以下配合することにより、良好な塗布時の伸び、べたつきの抑制、乳化系の安定性向上に寄与する。
リン酸塩としては、リン酸二水素一ナトリウム、リン酸一水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウムが挙げられるが、リン酸二水素一ナトリウム及びリン酸一水素二ナトリウムを配合するのが好ましい。
(E)リン酸塩の水中油型乳化化粧料中の含有量は、化粧料の塗布時の伸び、べたつきの抑制、安定性の向上の点から0.03質量%以上1.0質量%以下であることが重要である。より好ましくは0.03質量%以上0.7質量%以下である。
リン酸二水素ナトリウムとリン酸一水素二ナトリウムを併用する場合、塗布時の伸びの向上の観点から、その塩のモル比(リン酸二水素一ナトリウムの塩濃度/リン酸一水素二ナトリウムの塩濃度)は、0.1以上4.0以下が好ましく、0.3以上4.0以下がより好ましく、0.3以上3.5以下がさらに好ましい。
成分(A)と成分(E)の含有質量比(A/E)は、塗布時の伸びの向上の観点から、5.0以上が好ましく、6.0以上がより好ましく、27.0以下が好ましく、15以下がより好ましい。具体的には、5.0〜27.0が好ましく、6.0〜15がより好ましい。
成分(F)は、水である。水の含有量は、塗布時の伸び、べたつきのなさ、安定性の観点から65〜95質量%が好ましく、80〜95質量%がより好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料には、前記成分の他、増粘剤、保湿剤、防腐剤、薬効成分、粉体、紫外線吸収剤、色素、香料、植物抽出物、殺菌剤、制汗剤、清涼剤、酸化防止剤、乳化安定剤、pH調整剤等を配合することができる。なお、これらの各剤は、各剤としての用途に限られず、目的に応じて他の用途、たとえば、制汗剤を香料として使用したり、他の用途との併用として、たとえば、制汗剤と香料としての効果を奏するものとして使用することができる。
本発明の水中油型乳化化粧料のpHは、皮膚刺激性低減、経時安定性の確保の観点から、5.5以上7.5以下が好ましく、5.5以上7.0以下がより好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料の25℃における粘度は、塗布時の伸び、使用感、安定性の向上の観点から15000mPa・s以上40000mPa・s以下が好ましく、17000mPa・s以上25000mPa・s以下がより好ましい。なお、粘度は、B型粘度計による測定された粘度である。
本発明の水中油型乳化化粧料は、一般に皮膚に塗布する形の水中油型乳化化粧料であれば特に限定されず、通常の皮膚化粧料の他、下地化粧料としても利用可能である。剤型としては、一般に用いられるものであり、具体的には、乳液、クリーム、パック、ジェル等が挙げられる。
本発明の水中油型乳化化粧料は、成分(D)、成分(E)、成分(F)及び水性成分を混合し、水相を得る。成分(A)、成分(B)、成分(C)を混合し、油相を得る。その後、水相に油相を混合し、水中油型乳化化粧料を得る。また、必要に応じて加熱する。
本発明の水中油型乳化化粧料は、皮膚、好ましくは頭皮を除く皮膚、より好ましくは顔、身体、手足等のいずれかに塗布することにより、使用することができる。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1〜17及び比較例1〜3
80℃に加熱した成分(F)に、成分(E)を加え、プロペラ攪拌機200rpm/分の条件で撹拌し、均一に分散させた。その後、成分(E)を加え撹拌し、さらに、成分(D)、及びその他の水性成分を混合し、水相を得た。80℃で、成分(D)、成分(A)及び成分(B)をホモディスパー攪拌機3000rpm/分の撹拌条件で加熱混合し、油相を得た。そして、80℃で、水相に油相を加え、ホモディスパー攪拌機3000rpm/分でさらに混合した。その後、ホモディスパー攪拌機を止め、プロペラ攪拌機300rpm/分の撹拌条件で混合つづけながら、1℃/1分の速さで25℃まで冷却し、水中油型乳化化粧料を得た。得られた乳化化粧料を用いて使用感および経時粘度変化安定性のを評価を行った。その結果を表1及び表2に示す。
<評価方法>
(1)伸びの良さの評価
専門パネラー1名により、手を市販の無香料洗顔料(キュレル泡洗顔料 花王社)を用いて良く洗い、タオルでしっかり拭いた。その後、0.1mLの乳化化粧料を一方の手の甲に乗せ、もう一方の手の親指・小指以外の指3本、第1〜3関節まで使って1秒間に1回転、直径6cmの円を描くように60秒間伸ばし、乳化化粧料を塗布した。
乳化化粧料を伸ばし始めた最初の5秒間において、抵抗感をまったく感じない場合を5、抵抗感を非常に感じる場合を1として、5段階で評価した。
(b)塗布後の肌のべたつきのなさ
伸びの評価方法と同様にして、乳化化粧料を手の甲に塗布した。乳化化粧料を60秒間手の甲で伸ばした後、乳化化粧料を塗布した手の甲にもう一方の指を押し付け、水平方向に動かした際に、手に肌が水平方向にくっつかない場合を5、手に肌が水平方向に非常にくっつく場合を1として、5段階で評価した。
(c)経時での粘度の変化の大きさ(長期保存安定性)
配合直後の乳化化粧料の粘度(25℃)と40℃に1ヶ月保存した乳化化粧料の粘度を比較し、変化が小さい場合を5、変化が大きい場合を1として、5段階で評価した。
乳化化粧料の粘度はTVB10形粘度計(東機産業株式会社製)を用いて、ローターNo. M4、12r/minの条件で測定した。
Figure 2018030791
Figure 2018030791
*1:エマルゲン 1620G(花王社製)
*2:レオドール TW−S120V(花王社製)
*3:レオドール SP−S10V(花王社製)
*4:エマノーン CH−60(K)(花王社製)
*5:ソフケア KG301W(花王社製)
*6:ガフカット 755(アイエスピー・ジャパン社製)
*7:マーコート プラス3330(日本ルーブリゾール社製)
*8:ジャガー HP−105(US)(Rhodia社製)

Claims (6)

  1. 次の成分(A)〜(F)を含有する水中油型乳化化粧料。
    (A)一般式(1)
    Figure 2018030791
    (式中、R1及びR2は同一又は異なって、炭素数16〜22の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、R3及びR4は同一又は異なって、炭素数1〜3のアルキル基を示し、X-は塩形成陰イオンを示す)
    で表されるカチオン界面活性剤、
    (B)非イオン界面活性剤、
    (C)油性成分、
    (D)カチオン性基を有する高分子、
    (E)リン酸塩 0.03質量%以上1.0質量%以下、
    (F)水
  2. 成分(A)と成分(E)の含有質量比(A/E)が、5.0以上27.0以下である請求項1記載の水中油型乳化化粧料。
  3. 成分(A)を0.1質量%以上2.0質量%以下含有する請求項1又は2記載の水中油型乳化化粧料。
  4. 成分(C)を1質量%以上20質量%以下含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の水中油型乳化化粧料。
  5. 成分(E)を0.03質量%以上0.7質量%以下含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の水中油型乳化化粧料。
  6. 成分(D)が、第4級アンモニウム基又はアンモニウム塩を有する高分子である請求項1〜5のいずれか1項記載の水中油型乳化化粧料。
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