JP2018029859A - 関節部貼付材 - Google Patents

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Abstract

【課題】関節部に貼付する場合でも容易にかつ皺が発生することが少なく貼付することができ、貼付時は、関節の動きを適度に制限しテーピング効果が得られ、衣服に擦れても剥れ難く衣服に付きにくい関節部貼付材を提供すること。【解決手段】縦横のうち少なくとも1方向に伸縮性を有する支持体と、粘着剤とを積層してなる関節部貼付材において、外方が開口する凹部10を挟んで対峙する一対の腕部11,11と、両腕部の基端部を連結する連結部12とからなる横長U字型に形成し、凹部の内周部横幅をx、凹部の内周部深さをd、腕部の横幅をw、凹部と連結部を含む外周縦幅をhとしたとき、x=40±20(mm)、d=0.7x〜1.5x(mm)、w=25〜2x(mm)、h=d+25〜1.3(x+2w)(mm)とする。支持体の10%引張荷重が1.0N/25mm以下、50%引張荷重が15N/25mm以下、剛軟度が、11〜25mmの範囲である。【選択図】図2

Description

本発明は、関節部貼付材に関するもので、更に詳細には、膝や肘、手首、足首等の関節部に貼付することに適した関節部貼付材に関するものである。
一般に、膝や肘等の関節部の痛みに対しては、膏体にメントール等を含有させた消炎鎮痛剤が使用されている。消炎鎮痛剤は薄手の編布やフィルム支持体を用いた方形や小型円形が一般的であるが、膝や肘などの関節部に貼付する際には、以下のような問題点がある。
・ 支持体にコシがなかったりカールしたりするため、扱いにくく貼りにくい。
・ 関節部に貼ると屈曲時に突っ張り感があり不快。
・ エッジが浮くと支持体が薄いため丸まってしまい、衣服にくっつくため不快感を与える。
・ 方形で3ピースのライナーの製品があり平面部分には貼りやすいが、関節突起部ではライナーを剥がす際に皺が入り易く貼りにくい。
・ 小型円形は関節部を包みこむように貼ることができないため、痛みが強い場合は複数枚貼らないと満足できる効き目感が得られない。
一方、関節部をテーピングにより固定することで痛みを軽減することがあり、粘着シートを一定の形状に予め裁断したプレカットテープは、通常の短冊状のテーピングテープと違って専門的な貼付知識がなくても容易に素早く貼付できるという特長がある。
従来、U字型であってU字の湾曲底辺のなす角度が特定の形状の膝部用粘着部材が開示されている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の粘着部材は、U字端部を引っ張って伸張させながら膝関節の上下を囲むように横向きに貼付して使用する。
また、歩行時に膝の痛みを緩和する膝用サポーター(例えば、特許文献2参照)やテーピング機能を有する膝部を保護する下半身用被服,下肢部保護衣料等の圧着ストッキングが知られている(例えば、特許文献3,4参照)。
特開2005−28025号公報 特開2016−47968号公報 特公平6−41641号公報 特許第3012819号公報
しかしながら、特許文献1に記載の粘着部材においては、U字端部を引っ張って伸張させながら膝関節の上下を囲むように横向きに貼付して使用するため、皮膚刺激を生じないように伸ばし過ぎないことが必要であり、貼るのに手間がかかる懸念がある。また、膝蓋骨及びその上部の皮膚は衣服との摩擦が大きいため、テープがあることで違和感を感じたり、テープの端がめくれたり衣服にくっついたりしたときに不快感や剥がれる痛みがあったり、膝の屈曲を妨げたりする懸念がある。また、膝の側面を覆う形状なので膝屈曲時にその部分に皺が寄り易くそのため皮膚刺激が起き易い、膝専用で貼付部位が限定される、という懸念がある。
また、特許文献1に記載の粘着部材によれば、膝蓋骨を囲むようにテープで圧迫固定することで膝蓋骨の横揺れを抑えることができるが、膝蓋骨の上部をテープで圧迫することにより膝蓋骨及び大腿四頭筋腱の動きを妨げてしまう。膝の屈伸運動が強く制限されると大腿四頭筋の筋力の衰えを招くため、長期的には膝痛改善に対して効果的とは言いがたい。
また、特許文献2,3,4に記載のものは、人体を筒状に覆い締め付けることにより圧迫するため、合わないサイズを使用してしまったときや、姿勢によっては過度に締め付けてしまい血行不良を起こしたり、長時間着用すると蒸れてしまったり、ずれてしまったり、繰り返し使用するうちに素材が伸びてしまい効果が減衰してしまうという問題点があった。
したがって、貼付時に伸ばしたりせず、自然に貼付するだけで関節部に対して圧迫力が得られ、長時間使用してもずれず、患部以外は締め付けや蒸れがなく、突っ張り感の少ない関節貼付材が望まれている。特に、関節部に痛みを抱えるシニア層にも自分で手軽に貼付することができ、テーピング効果を得ることができる関節部貼付材が望まれている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、関節部に貼付する場合でも容易にかつ皺が発生することが少なく貼付することができ、貼付時は、関節の動きを適度に制限しテーピング効果が得られ、衣服に擦れても剥れ難く衣服に付きにくい関節部貼付材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、支持体と、粘着剤とを積層してなる関節部貼付材であって、外方が開口する凹部を挟んで対峙する一対の腕部と、両腕部の基端部を連結する連結部とからなる横長U字型に形成され、上記凹部の内周部横幅をx、上記凹部の内周部深さをd、上記腕部の横幅をw、上記凹部と上記連結部を含む外周縦幅をhとしたとき、
x=40±20(mm)、
d=0.7x〜1.5x(mm)、
w=25〜2x(mm)、
h=d+25〜1.3(x+2w)(mm)であり、
貼付の際に関節部の屈曲方向となる支持体方向において伸縮性を有するように、上記支持体が、縦横2方向のうち少なくとも1方向に伸縮性を有し、上記伸縮性を有する方向への10%引張荷重が1.0N/25mm以下の範囲、50%引張荷重が15N/25mm以下の範囲、剛軟度が、11〜25mmの範囲である、ことを特徴とする(請求項1)。
このように構成することにより、本発明に係る貼付材を、親指、くるぶし、肘、膝等の各関節に装着した場合に、関節の一部を開放した状態で関節の突起部分を凹部と一対の腕部とで包み込むようにして貼付することができ、好適なサポート感やフィット感を得ることができる。
また、支持体と粘着剤の積層体の剛軟度が11mmより小さいと貼るときにコシがなく皺が生じてしまい十分なサポート感やホールド感が得られず、また、支持体と粘着剤の積層体の剛軟度が25mmより大きい、または10%引張荷重が1.0N/25mmよりも大きい、または50%引張荷重が15N/25mmよりも大きいと、関節部を曲げ伸ばしした際に突っ張り感を感じたり、皮膚に負荷がかかるため皮膚刺激を引き起こす虞がある。
また、10%引張荷重とは、所定形状の試験片を、所定速度で10%まで引っ張った時の引張荷重をいい、50%引張荷重とは、所定形状の試験片を、所定速度で50%まで引っ張った時の引張荷重をいう。また、剛軟度とは、所定形状の試験片を、所定角度の斜面をもつ水平台の上に試験片をスケール基線に合わせて置き、試験片を滑らせて所定時間以内に試験片が倒れた時のスケールから読み取った試験片の移動した長さをいう。
本発明に係る貼付材は、貼付部位としては、親指、くるぶし、肘、膝等の各関節があるが、各貼付部位に応じて好適なサイズの範囲があり、また、各個人の身体の大きさに応じても好適なサイズが異なるので、本発明に係る貼付材はそれに応じたサイズのものが含まれる。
本発明において、上記両腕部の開口側の先端角部が凸円弧状に形成されると共に、上記両腕部の基端側と上記連結部を結ぶ外側辺が内方に凹んだ緩やかな曲線状に形成されているのが好ましい(請求項2)
このように構成することにより、両腕部の基端側と連結部を結ぶ外側辺が内方に凹んだ緩やかな曲線状に形成することで、全体的にめくれあがるのを抑制することができる。
また、本発明において、上記連結部における上記凹部と対向する外側辺が凹円弧状に形成されているのが好ましい(請求項3)。このように構成することにより、全体的にめくれあがるのを抑制することができる。
また、本発明において、上記粘着剤に、サリチル酸メチル、l-メントール、カンフル、ノニル酸ワニリルアミド等の薬効成分を1種又は2種以上含有するのが好ましい(請求項4)。
このように構成することにより、薬効成分による消炎鎮痛剤の浸透で関節痛を緩和することができる。
また、本発明において、貼りやすくするためのコシがあり、関節部に貼付したときにサポート感やホールド感が感じられ、衣服に引っかかってめくれるのを抑制するために、また、貼付時の関節部の負担を軽減するために、関節部貼付材としての物性は、上記支持体と粘着剤の積層体の総厚が0.55〜0.75mmの範囲であるのが好ましい(請求項5)。
ここで、支持体と粘着剤の積層体の総厚が0.55mmより薄いと、関節部に貼付したときにサポート感やホールド感が不十分であり、また、0.75mmより厚いと、衣服との摩擦が生じやすくなる。
加えて、本発明において、上記粘着剤に対して剥離可能なライナーを更に具備し、上記ライナーは、上記凹部の底部における中心から偏倚した位置と上記連結部の曲線状外側辺の位置とを結ぶ一対のスリットによって三分割に形成されているのが好ましい(請求項6)。この場合、上記スリットは直線上であっても差し支えないが、好ましくは波形曲線状に形成されているのがよい(請求項7)。
このように構成することにより、貼付する際に三分割されたライナーを1枚ずつ剥がして関節部に貼付することができる。この場合、三分割された中央部を広くすることができるので、位置合わせを容易にすることができる。また、スリットは対角線に近い位置に設けられるので、剥離時の向きを大きく変えることがなく、貼り皺を抑制することができる。また、この場合、スリットを波形曲線状に形成することにより、2〜3枚目のライナーのつかみ部を3箇所設けることができ、ライナーの剥離を容易にすることができる(請求項7)。
本発明によれば、上記のように構成されるので、以下のような効果が得られる。
(1)請求項1〜3に記載の発明によれば、関節の一部を開放した状態で関節の突起部分を凹部と一対の腕部とで包み込むようにして貼付することができるので、関節部に貼付する場合でも容易にかつ皺が発生することが少なく貼付することができる。また、関節を包み込むように貼付することにより関節の動きを適度に制限しテーピング効果が得られる。また、両腕部の基端側と連結部を結ぶ外側辺が内方に凹んだ緩やかな曲線状に形成することで、全体的にめくれあがるのを抑制することができる。
(2)請求項4に記載の発明によれば、上記(1)に加えて、更に薬効成分による消炎鎮痛剤の浸透で関節痛を緩和することができる。したがって、関節痛で運動を敬遠している者にとっては、運動ができるレベルまで痛みを和らげることができる。
(3)請求項5に記載の発明によれば、上記(1),(2)に加えて、更に容易にかつ皺が発生することが少なく貼付することができ、その支持体の性状、形状から端部が衣服に擦れても剥れ難く、剥れても支持体側に丸まり難いため衣服にくっつき難くすることができる。また、貼付時の関節部の負担を軽減できる。
(4)請求項6に記載の発明によれば、貼付する際に三分割されたライナーを1枚ずつ剥がして関節部に貼付することができるので、上記(1)〜(3)に加えて、更に容易にかつ確実に貼付することができる。この場合、スリットを波形曲線状に形成することにより、2〜3枚目のライナーのつかみ部を3箇所設けることで、ライナーの剥離を容易にすることができるので、更に容易にかつ確実に貼付することができる(請求項7)。
本発明に係る関節部貼付材の表面図(a)、裏面図(b)及び(b)のI−I線に沿う拡大断面図(c)である。 本発明に係る関節部貼付材の形状を説明する概略表面図である。 本発明におけるライナーの一部を剥がした状態を示す裏面図である。 本発明に係る関節部貼付材を膝に貼付した異なる状態を示す斜視図である。 評価試験に用いる実施例と比較例の試験片の形状を示す説明図である。
以下に、本発明に係る関節部貼付材の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
本発明に係る関節部貼付材1(以下に、貼付材1という)は、図1ないし図3に示すように、縦横2方向に伸縮性を有する支持体2と、粘着剤3と、粘着剤3に剥離可能なライナー4とを積層した三層構造に形成されている。
貼付材1は、外方が開口10aする凹部10を挟んで対峙する一対の腕部11,11と、両腕部11,11の基端部を連結する連結部12とからなる横長U字型に形成されている。
また、両腕部11,11の開口10a側の先端角部が凸円弧状に形成されると共に、両腕部11,11の基端側と連結部12を結ぶ外側辺14が、内方に凹んだ凹円弧部13aを有する緩やかな曲線状に形成されている。また、連結部12における凹部10と対向する外側辺が凹円弧状に形成されている。この場合、貼付材1の凹部10の底部10bは緩やかなV字状に形成されており、貼付材1は、凹部10の中心を通る中心線Cに関して左右対称に形成されている。なお、連結部12における凹部10と対向する外側辺の中央に凹円弧部13bが形成されている。
上記のように形成される貼付材1において、凹部10の内周部横幅をx、凹部10の内周部深さをd、腕部11の横幅をw、凹部10と連結部12を含む外周縦幅をhとしたとき、
x=40±20(mm)、d=0.7x〜1.5x(mm)、w=25〜2x(mm)、h=d+25〜1.3(x+2w)(mm)に設定するのが好ましい。
本発明に係る貼付材は、貼付部位としては、親指、くるぶし、肘、膝等の各関節があるが、各貼付部位に応じて好適なサイズの範囲があり、また、各個人の身体の大きさに応じても好適なサイズが異なるので、本発明に係る貼付材はそれに応じたサイズのものが含まれる。
<xについて>
xは各関節に応じて好適な範囲があり、xが小さすぎる場合、大きすぎる場合に次のような問題が生じる。
●膝の場合
・xが小さいと、膝を屈曲する際に突っ張りやすい。
・xが大きいと、膝蓋骨に対して内周部が広すぎて膝蓋骨の横揺れを抑えることができないため、膝関節におけるサポート感やホールド感が得られない。
●肘の場合
・xが小さいと、肘を屈曲する際に突っ張りやすい。
・xが大きいと、肘関節の突起部に対して大きすぎるため、サポート感やホールド感が得られない。また、炎症が起こりやすい部位(バックハンドテニス肘では上腕骨外側上顆と手根伸筋の起始部、フォアハンドテニス肘やゴルフ肘では上腕骨内側上顆、内側型野球肘では内側上顆や内側側副靭帯、外側型野球肘では上腕骨頭)を覆うことができず、圧迫や薬物到達ができない。
●親指(腱鞘炎等)の場合
・xが小さいと、親指の付け根を囲みにくいため貼付材に皺が入りやすくなる。また、フィット感が損なわれる。
・xが大きいと、他の指や手のひらにかかってしまうため、貼付材に皺が入りやすくなる。また、フィット感が損なわれる。
●くるぶしの場合
・xが大きいと、内反捻挫で損傷することが多い前距腓靭帯や踵腓靭帯を覆うことができず、サポート感やホールド感が得られない。
ただし、最小貼付部位である親指、および最大貼付部位である膝を考慮すると、xは20mmより大きく、60mmより小さい。
なお、本発明の効果を奏するように、U字型の外形の各寸法は、前記のようにxに応じて一定の範囲に制限されるが、その理由は次の通りである
<wについて>
・wが25mmより小さいと、貼付材両腕部が関節を支えることができないため十分なサポート感やホールド感を得られない。また、付着面積が少ないため剥がれやすくなる。
・wが2xより大きいと、関節の側面に貼付材がかかってしまうため屈曲時に貼付材に皺が入り剥がれやすかったり、皮膚刺激の原因となる。また、関節の内側(膝の裏側)まで貼付材が回り込んでしまい、貼付材が突っ張るため屈曲動作を妨げたり、蒸れやかゆみを引き起こしたりする。
<dについて>
・dが0.7xより小さいと、膝蓋骨や関節突起部分を十分に支えることができない。
・dが1.5xより大きいと、関節を一周囲んでしまう。剥がれやすくなったり、靭帯の動きを妨げてしまう。
<hについて>
・hが(d+25)より小さいと、貼付材の凹部が関節を支えることができないため十分なサポート感やホールド感を得られない。また、付着面積が少ないため剥がれやすくなる。
・hが1.3(x+2w)より大きいと貼付面積が広すぎるため装着する際に煩わしいし、貼付時に両腕端部が重なりがちで、その場合厚みが厚くなり衣服等と擦れて剥れやすくなる。
<支持体>
支持体2は、関節部を支持するためサポート感やホールド感をもたらす厚みとコシの強さが必要である。一方、関節部を包み圧迫しつつも関節の曲げ伸ばしにある程度追従するように、適度な伸張性、伸縮性を有することが必要である。また、貼付し易さ、すなわち手での取り扱い性のためにある程度のコシの強さがあることが望ましい。
そのため、素材としては、布が好ましく、中でも編布が好ましく、緯編が特に好ましい。また、材質は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、レーヨン等が使用できるが、中でもポリエステルが好ましい。最も好ましい実施形態は、ポリエステル糸の緯編で、糸の太さは、75デニール程度、目付が140〜210g/m2程度の厚手であるのがよい。
<粘着剤>
粘着剤3としては、アクリル系、ゴム系、シリコーン系等の一般的な粘着剤を用いることができるが、これらの中でも、ゴム系あるいはアクリル系粘着剤が好ましい。
好ましいゴム系粘着剤としては、例えば、天然ゴム、スチレンーイソプレンースチレンブロック共重合体、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリイソプレン、これらの2種以上の混合物等のゴム状弾性体に、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、クマロンーインデン樹脂、石油系樹脂等の粘着付与剤を添加したものを挙げることができる。ゴム系粘着剤には、必要に応じて、液状ポリブテン、液状ポリイソブチレン、オイル等の軟化剤;酸化チタン、酸化亜鉛等の充填剤;ブチルヒドロキシトルエン等の酸化防止剤等を添加することができる。これらの中でも、粘着性の観点から、スチレンーイソプレンースチレンブロック共重合体を主ゴム状弾性体としたものが好ましい。
好ましいアクリル系粘着剤としては、例えば、炭素数が4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル70〜96重量%、(メタ)アクリル酸アルコキシポリアルキレングリコールエステル0〜29重量%、水酸基やカルボキシ基などの官能基含有モノマー1〜10重量%、及びその他の共重合可能なビニルモノマー0〜25重量%を共重合した共重合体が挙げられる。
アクリル系粘着剤としては、所定量の各モノマーをトルエン等の有機溶剤中に溶解し、窒素雰囲気中で、昇温下攪拌し、過酸化物等の反応開始剤を使用して重合させた後、そのままあるいは有機溶剤にて希釈したものを用いることができる。
アクリル系粘着剤は、重合体のままでは一般に凝集力が乏しく、剥離時に皮膚表面に粘着剤が残留することがあるので、多官能性化合物からなる架橋剤等を粘着剤液に添加すること等により架橋を施すことが好ましい。また、アクリル系粘着剤は、透湿性や通気性を付与するために、粘着剤層形成工程において、粘着剤中に微細な気泡を含有させてもよい。
貼りやすくするためのコシがあり、関節部に貼付したときにサポート感やホールド感が感じられ、また、衣服に引っかかってめくれるのを抑制するためと、貼付時の関節部の負担を考慮する必要がある。そのため、支持体2と粘着剤3の積層体の総厚が0.55〜0.75mmの範囲であり、積層体としての物性は、少なくとも貼付の際に関節部の屈曲方向となる支持体方向において、(1)10%引張荷重が1.0N/25mm以下の範囲、(2)50%引張荷重が15N/25mm以下の範囲、(3)剛軟度が11〜25mmの範囲が好ましい。更には縦横両方向とも、上記の範囲の物性であることが特に好ましい。
なお、粘着剤3には、サリチル酸メチル、l-メントール、カンフル、ノニル酸ワニリルアミド等の薬効成分が1種又は2種以上含有されても良い。
<ライナー>
ライナー4は貼付材1に用いる剥離体で、粘着剤3層を保護する目的で、粘着剤3層における支持体2が設けられた面とは反対側の面に剥離可能な状態で設けられる。ライナー4としては、貼付材の分野で慣用の、剥離紙、剥離フィルム等を用いることができる。例えば、シリコーン離型処理した上質紙、グラシン紙等の紙基材やポリエステルフィルム等を用いることができる。また、剥離体の厚みは、特に限定はされないが、通常、20μm以上、好ましくは、40μm以上であり、その上限値は500μm程度である。
ライナー4は、凹部10の底部10bにおける中心から偏倚した位置と連結部12の曲線状外側辺14の位置とを結ぶ一対のスリット5によって三分割されたライナー片4a,4b,4cにて形成されている。また、スリット5は波形曲線状に形成されている。
このようにライナー4を三分割のライナー片4a,4b,4cにて形成することによって、中央部のライナー片4aを剥がしても、両端部のライナー片4b、4cが残り、粘着面に触れることなく貼付できるようになり、貼付を容易にすることができる。この場合、三分割された中央部のライナー片4aを広くすることができるので、位置合わせを容易にすることができる。また、スリット5は上記の如く設けられるので、ライナー片剥離時の剥離方向を大きく変えることがなく、貼り皺を抑制することができる。
次に、貼付材1の製造方法について説明する。
<製造方法>
支持体2への粘着加工は、ライナー4上に、粘着剤液を慣用の方法で均一に塗布し、乾燥して、あるいはホットメルト塗工にて粘着剤3層を形成した後、支持体の表面に貼り合わせて巻き取り、粘着テープ原反を得る。
粘着剤3の塗布厚みは、乾燥後で、通常、5〜500μm、好ましくは30〜300μmである。貼付材1は、粘着テープ原反をレザー刃等により原反幅方向に150〜350mm程度の細幅となるように裁断した後、一定の長さに巻き取り粘着テープロールとし、その粘着テープロールをレシプロ式裁断機などによって上述した形状に切り抜いて(同時に、スリットを設けるためライナーのみハーフカットを行う場合もある。)、あるいは支持体2および粘着剤3層のみハーフカットし、貼付材1を作製する。
次に、貼付材1の使用方法の一例について説明する。
<使用方法>
上記のように形成された貼付材1を関節部例えば膝に貼る場合は、以下の手順で行うことができる。まず、中央部のライナー片4aを剥がして、露呈した粘着剤3を膝蓋骨20の下部に貼る。次に、左右のライナー片4b、4cのいずれか一方例えばライナー片4bを剥がして、露呈した粘着剤3を膝蓋骨20の一方の側部に貼る。そして、残りのライナー片4cを剥がして、露呈した粘着剤3を膝蓋骨20の他方の側部に貼って、膝蓋骨20の下部及び両側部を覆うように貼付材1を貼ることができる(図4(a)参照)。
ただし、1方向のみ伸縮性があり他方向は伸縮性が無い支持体からなる貼付材の場合は、支持体の伸縮性を有する方向が関節部の屈曲方向となるように貼付する。
上記実施形態の貼付材1によれば、支持体2は、厚みがありコシがあるため、丸まり難く貼り易い。また、貼付中に端部がめくれても丸まりにくいため、衣服にくっつき難い。また、全体が丸みを有するU字状に形成されているので、使用時や貼付時に痛くないようになっている。
また、 関節を包み込みサポート感、ホールド感のある貼り心地で使用者に安心感を与えることができる。張力ではなく支持体2のコシによるものなので、テープを伸ばして貼らなくても効果が得られるため皮膚刺激が起き難いという利点がある。
また、関節の屈曲部にフィットしやすく剥がれにくい形状であるため、方形の貼付剤を関節に貼ると関節突起部に著しい張力がかかるため剥がれの原因となるが、横長U字型形状とすることで、関節突起部の膝蓋骨20の頂点を避けて貼ることができ、関節の屈曲動作は妨げず、膝蓋骨のぐらつきを抑えることができる。なお、関節の痛みは主に腱や靭帯等で起こるため、関節突起部の膝蓋骨20を覆う必要はない。また、膝上部が覆われていないため、膝痛予防のための運動をする者に適した形状である。
また、コンパクトなU字型なので貼り易い。また、膝に貼付する際、膝の角度を選ばない。すなわち、図4(b)に示すように、椅子等に座って膝の角度が略直角で引っ張ることなくそのまま貼付しても、皺がよることが無く、深く屈曲した際にも突っ張り感が抑制され、また剥れ難い。
本発明に係る貼付材1は、上述した膝の他に、肘、肩などの関節部に特に適した性状、形状であるが、腰などの平面部にも使用可能なため貼付部位を限定しない。
また、両腕部11,11の基端側と連結部12を結ぶ外側辺14が、内方に凹んだ凹円弧部13aを有する緩やかな曲線状に形成され、凹部10と対向する外側辺に凹円弧部13bが形成されているので、関節に隣接する長管骨(脛骨や上腕骨等)の凹凸に沿うことで衣服と擦れにくくなり、めくれや剥がれを防ぐことができる。
更に、ライナー4は三分割された3枚のライナー片4a,4b,4cにて形成されているので、位置合わせ、仮貼りがし易い。この場合、スリット5は波形曲線状に形成されているので、2〜3枚目のライナー片4b、4cのつかみ部6を3箇所設けることで、ライナー片4b、4cの剥離を容易にすることができるので、容易にかつ確実に貼付することができる。
なお、 中央部のライナー片4aは広いが、コシのある支持体2と組み合わせることにより片手で扱っても丸まって粘着剤面同士がくっついてしまうことが起き難い。
上記貼付材1において、粘着剤3に鎮痛消炎剤の薬効成分を1種又は2種以上含有させることが好ましい。具体的な鎮痛消炎剤として、サリチル酸、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、アセチルサリチル酸、L−メントール、カンフル(D体、L体、DL体)、ハッカ油、チモール、ニコチン酸ベンジルエステル、トウガラシエキス、カプサイシン、ノニル酸ワニリルアミド、フェルビナク、フルフェナム酸ブチル、ピロキシカム、インドメタシン、ケトプロフェン、プラノプロフェン、フェプラゾン、フルルビプロフェン、ロキソプロフェン、アンフェナクナトリウム、オキサプロジン、エモルファゾン、チアプロフェン、フェンブフェン、フェンチアザック、ジクロフェナクナトリウム、ジフルニサール、イブプロフェンピコノール、ベンダザック、スプロフェン、塩酸ブプレノルフィン、ペンタゾシン、酒石酸ブトルファノールが挙げられる。
このように粘着剤3に薬効成分を含有させることにより、更に薬効成分による消炎鎮痛剤の浸透で関節痛を緩和することができる。したがって、関節痛で運動を敬遠している者にとっては、運動ができるレベルまで痛みを和らげることができる。
以下に本発明の実施例について具体的に説明する。本発明は実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想が含まれる範囲内での応用が可能である。
<実施例1、2>
次のホットメルト型粘着剤組成物を加熱容器内で溶融混合し、
<粘着剤組成>
(a)熱可塑性エラストマー〔(a1)SISブロック共重合体(1)、JSR株式会社製のSIS5002〕 25.3質量部
(a)熱可塑性エラストマー〔(a2)SISブロック共重合体(2)、日本ゼオン株式会社製のクインタック(登録商標)3520〕 10.9質量部
(b)粘着付与樹脂〔(b1)荒川化学工業株式会社製のロジン系樹脂、KE−311〕 21.7質量部
(b)粘着付与樹脂〔(b2)ヤスハラケミカル株式会社製のテルペン系樹脂、YSレジンPX1150N〕 14.5質量部
(c)軟化剤〔カネダ株式会社製のパラフィン系オイルである流動パラフィン、ハイコール(登録商標)M−352〕 6.0質量部
(d)軽質合成ケイ酸アルミニウム(協和化学工業株式会社製) 3.0質量部
(e)薬物 20.62質量部(合計含有量)
<薬物の内訳>
サリチル酸メチル 8.3質量部
l−メントール 8.3質量部
dl−カンフル 4.0質量部
ノニル酸ワニリルアミド 0.02質量部
(f)老化防止剤〔BHT(ジ−tert−ブチルヒドロキシトルエン)〕 0.35質量部 シリコーン処理75μ厚ポリエステルフィルム(ライナー)にホットメルト塗工(150g/m2)した積層体を、粘着剤側でポリエステル素材の緯編の編布(目付:180g/m2、糸太さ:75デニール)に貼り合せて三層構造の貼付材原反とし、次に図5(II)の形状2(x=40、d=1.375x=55、w=1.25x=50、h=0.71(x+2w)=100)の形状に打抜いて、更にライナー4部のみに図2に示す通り切れ目(スリット)を設けて、実施例1および2の試料とした。なお、上記形状2の寸法の単位はmmであり、以下に示す形状も同様である。
<実施例3>
実施例1と同じ原反を図5(IV)の形状4(x=40、d=1.5x=60、w=1.25x=50、 h=1.0(x+2w)=140)の形状に打抜いて、実施例3の試料とした。
<実施例4>
アクリル系粘着剤(モノマー重量比が、2−エチルヘキシルアクリレート/アクリル酸=96/4の溶液重合共重合体)固形分100質量部に対して、エポキシ系架橋剤(テトラッドX、三菱ガス化学社製)0.02部及び金属キレート化合物架橋剤(ナーセムアルミニウム、日本化学産業株式会社製)0.1質量部を添加した有機溶剤溶液を、乾燥後塗布量48g/m2となるように乾燥させた粘着剤を用いたこと以外は実施例1と同様にして作製した。
<実施例5>
ポリエステル素材の緯編の編布(目付:140g/m2、糸太さ:30及び75デニール)を用いたこと以外は実施例4と同様にして作製した。
<実施例6、実施例7>
ポリエステル素材の緯編の編布(目付:206g/m2、糸太さ:99デニール)を用いたこと以外は実施例4と同様にして作製した。
<実施例8、比較例1>
ポリウレタン混合綿織物(目付:160g/m2、縦横の糸の性状が異なる)を用いたこと以外は実施例4と同様にして作製した。実施例8と比較例1は、原反に対する方向が互いに直角になるように裁断した。
<比較例2、3>
実施例1と同じ原反を図5(I)の形状1(100×140)の長方形に打抜き、長辺方向の略中央部に短辺方向に平行にライナー部のみに切れ目を設けて、比較例2,3の試料とした。
<比較例4>
実施例1と同じ原反を図5(III)の形状3(x=30、d=3.0x=90、w=1.17x=35、 h=1.4(x+2w)=140)の形状に打抜いて、比較例4の試料とした。
<比較例5>
ポリエステル素材の緯編の編布(目付:120g/m2、糸太さ:50デニール)を用いたこと以外は実施例4と同様にして作製した。
<比較例6>
ポリエステルフィルム(厚さ;38μm)を用いたこと以外は実施例4と同様にして作製した。
<比較例7、比較例8>
ポリエステル素材の経編の編布(目付227g/m2)を用いたこと以外は実施例4と同様にして作製した。比較例7と比較例8は、原反に対する方向が直角に異なるように裁断した。
<比較例9>
実施例1と同じ原反を図5(V)の形状5(x=25、d=6.4x=160、w=1.4x=35、h=2.21(x+2w)=210)の形状に打抜いて、比較例10の試料とした。
<評価方法>
各試料を、一方の膝部に午前中に貼付して、通常に生活をし、貼付8時間後に剥離した。計16種類の試料を一日一種類ずつ順次行った。その間の状態を次の項目で評価を行った。貼付は、椅子に座り膝が略直角に曲げられた状態で、各試料のセパレータ切片(ライナー片)の一部を剥してから粘着面を皮膚に接着させ、次に他のセパレータ切片(ライナー片)を剥しながら、端部を引っ張ることなくそのまま順になぞる様に接着させた。
なお、実施例1、実施例3〜6,8、比較例1、比較例4〜8は、U字内周が膝蓋骨を取り囲むように、かつU字底部を膝の下側、両腕部を膝の左右に位置するように貼付した。実施例2、実施例7、比較例9はU字内周が膝蓋骨を取り囲むように、かつU字底部を膝の外側、両腕部を膝の上下に位置するように貼付した。比較例2は膝蓋骨に被せるように長辺方向を縦方向にして、比較例3は長辺方向を横方向にして貼付した。
上記16種類の試料について以下の項目の評価を行った。
(1)膝を曲げた時の突っ張り感
○:突っ張り感無く、関節を屈曲することができる。
△:テープが突っ張るが、関節を屈曲することができる。
×:テープが突っ張るため関節を屈曲することができない。
(2)貼付中の膝のサポート感
◎:関節を圧迫・支持することにより、しっかりしたサポート感を感じる。
○:関節を圧迫・支持することにより、サポート感を感じる。
△:関節を圧迫・支持することにより、サポート感をやや感じる。
×:サポート感を感じない。
(3)薬物による消炎鎮痛効果
○:消炎鎮痛効果あり
×:消炎鎮痛効果はない
(4)貼りやすさ
○:貼りやすい
△:やや貼りにくい
×:貼りにくい
(5) 衣服との摩擦
○:問題ない
△:やや摩擦あるが問題ない
×:こすれて問題あり
(6)剥がれにくさ
○:剥がれにくい
△:どちらともいえない
×:剥がれやすい
<測定方法>
・厚さ; 支持体と粘着剤の積層体の厚さ(mm)は、ダイヤルシックネスゲージを用いて測定した。3箇所の平均値をそれぞれの厚さの測定値とした。
・剛軟度;カンチレバー試験JIS L 1096による。各貼付材の試験片は、支持体原反長手(MD)方向について、幅25mm、長さ150mmの短冊状に裁断したものとした。45°の斜面をもつ、表面が滑らかな水平台の上にサンプルの短辺をスケール基線に合せて置き、適当な方法によって試験片を斜面の方向に緩やかに滑らせて20秒以内に試験片が倒れた時、水平台側の端の位置をスケールから読み取った。剛軟度は試験片が移動した長さ(mm)で示され、3枚の平均値を剛軟度の測定値とした。なお、測定は全て各貼付材の支持体面を下にして行った。
・10%引張荷重、50%引張荷重;JIS K 7113に準じて引張試験を行い、引張荷重の測定を行った。各貼付材の試験片は、支持体原反長手(MD)方向およびその垂直(CD)方向に、各幅25mm、長さ100mmの短冊を裁断したものを用いた。チャック間が50mmになるように両端に布粘着テープ<LS>No.123(ニチバン株式会社製)を貼付し、引張強度測定用の試験片を作製し、テンシロン型引張試験機のクロスヘッドに上記50mmのつかみ間隔で取り付けた。上部クロスヘッドを300mm/minの速度で上げ、上記試験片を引っ張った。引張り長さが元の試験片を基準として、10%伸張に至ったときの荷重を10%引張荷重とし、50%伸張に至ったときの荷重を50%引張荷重とした。引張荷重の単位は、ニュートン(N)/25mmで表した。各貼付材のMDおよびCD方向について各3枚ずつ試験片を裁断し、3枚全てについて上記測定を行った。3枚の平均値をそれぞれの引張荷重の測定値とした。測定の条件をまとめると以下の通りである。
<試験条件>
試験機:テンシロン型引張試験機
試験片:幅25mm、長さ100mm
つかみ間隔:50mm
クロスヘッド移動速度(引張速度):300mm/min
繰返し試験数:n=3
測定雰囲気:23℃、50%RH
上記試験条件で実施例1〜8と比較例1〜9について試験を行ったところ、表1、表2に示す結果が得られた。なお、表1、表2において、粘着剤を膏体とし、膏体配合のアクリル系は実施例4記載の粘着剤、SIS系は実施例1,2記載の粘着剤を示す。また、表1、表2において、MD−縦は、支持体原反長手(MD)方向が貼付材のU字型形状の縦方向(ただし、比較例3は長方形の長辺方向)であることを、MD−横はMD方向が貼付材のU字型形状の横方向(ただし、比較例2は長方形の短辺方向)であることを意味する。
Figure 2018029859
Figure 2018029859
上記評価試験の結果、実施例1,3〜6,8においては、(1)膝を曲げた時の突っ張り感、(2)貼付中の膝のサポート感、(4)貼りやすさ、(5) 衣服との摩擦、(6)剥がれにくさ、のいずれにおいても良好であった。実施例7においては、評価(1)、(5)、(6)は、良好とは言えないが問題はなく、その他の評価(2)、(4)は良好であった。なお、実施例2は、貼り方を膝の上下方向に対して横方向にしたため、衣服との摩擦がややあるが、その他の評価(1),(2),(4),(6)は良好であった。
これに対して、比較例1〜9においては、評価(1),(2),(4)〜(6)の全てを満足するものはなく、比較例1〜3,6〜8においては、膝を屈曲して突っ張るときに剥がれやすい。比較例5においては、コシがないため、めくれると丸まり衣服にくっつき剥がれやすい。また、比較例4と比較例9は、表2に記載した理由により剥がれやすい等の問題があった。
1 関節部貼付材
2 支持体
3 粘着剤
4 ライナー
4a,4b,4c ライナー片
5 スリット
6 摘み部
10 凹部
10a 開口
10b 底部
11 腕部
12 連結部
13a 凹円弧部
13b 凹円弧部
14 外側辺

Claims (7)

  1. 支持体と、粘着剤とを積層してなる関節部貼付材であって、
    外方が開口する凹部を挟んで対峙する一対の腕部と、両腕部の基端部を連結する連結部とからなる横長U字型に形成され、
    上記凹部の内周部横幅をx、上記凹部の内周部深さをd、上記腕部の横幅をw、上記凹部と上記連結部を含む外周縦幅をhとしたとき、
    x=40±20(mm)、
    d=0.7x〜1.5x(mm)、
    w=25〜2x(mm)、
    h=d+25〜1.3(x+2w)(mm)であり、
    貼付の際に関節部の屈曲方向となる支持体方向において伸縮性を有するように、上記支持体が、縦横2方向のうち少なくとも1方向に伸縮性を有し、
    上記伸縮性を有する方向への10%引張荷重が1.0N/25mm以下の範囲、50%引張荷重が15N/25mm以下の範囲、剛軟度が、11〜25mmの範囲である、
    ことを特徴とする関節部貼付材。
  2. 請求項1記載の関節部貼付材において、
    前記両腕部の開口側の先端角部が凸円弧状に形成されると共に、上記両腕部の基端側と前記連結部を結ぶ外側辺が内方に凹んだ緩やかな曲線状に形成されている、ことを特徴とする関節部貼付材。
  3. 請求項1又は2に記載の関節部貼付材において、
    上記連結部における上記凹部と対向する外側辺が凹円弧状に形成されている、ことを特徴とする関節部貼付材。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の関節部貼付材において、
    上記粘着剤に、サリチル酸メチル、l-メントール、カンフル、ノニル酸ワニリルアミド等の薬効成分を1種又は2種以上含有してなる、ことを特徴とする関節部貼付材。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の関節部貼付材において、
    上記支持体と粘着剤の積層体の総厚が0.55〜0.75mmの範囲である、ことを特徴とする関節部貼付材。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の関節部貼付材において、
    上記粘着剤に対して剥離可能なライナーを更に具備し、上記ライナーは、上記凹部の底部における中心から偏倚した位置と上記連結部の曲線状外側辺の位置とを結ぶ一対のスリットによって三分割に形成されている、ことを特徴とする関節部貼付材。
  7. 請求項6に記載の関節部貼付材において、
    上記スリットが波形曲線状に形成されている、ことを特徴とする関節部貼付材。
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