JP2018029121A - チップダイオードおよび回路モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】漏れ電流を抑制でき、かつ、実装基板への高密度実装に寄与できるチップダイオードおよびこのようなチップダイオードを備えた回路モジュールを提供する。【解決手段】チップダイオード1は、基板2を含む。基板2の第1主面5側の表層部には、第1導電型のダイオード領域10と第1導電型の第1不純物領域11とが形成されている。基板2の第1主面5上には、ダイオード領域10との間でショットキー接合を形成する第1電極膜20と、第1不純物領域11との間でオーミック接合を形成する第2電極膜21とが形成されている。基板2においてダイオード領域10および第1不純物領域11に対して基板2の第2主面6側の領域には、ダイオード領域10および第1不純物領域11のそれぞれと電気的に接続される第2導電型の第2不純物領域13が形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、チップダイオードおよびチップダイオードを備えた回路モジュールに関する。
封止樹脂等によってパッケージングされていない、いわゆるベアチップの状態で実装基板等に実装可能なチップダイオードが知られている。特許文献1には、チップダイオードの一例としてのショットキーバリアダイオードが開示されている。このショットキーバリアダイオードは、半導体基板を備えている。半導体基板上には、半導体層が形成されている。半導体層の表層部には、互いに電気的に接続されるようにn型領域およびn型領域が形成されている。半導体層の表面上には、n型領域に接するバリアメタルと、バリアメタルに接するアノードメタルと、n型領域に接するカソードメタルとが形成されている。アノードメタル上およびカソードメタル上には、半田バンプがそれぞれ形成されている。
特開2005−268296号公報
特許文献1に係るチップダイオードは、基板が外部に露出した構造を有しているため、当該基板に他の電子部品が接触すると、当該基板に電流経路が形成されて漏れ電流が発生する虞がある。たとえば、基板が外部に露出するチップダイオードを実装基板に複数個実装した場合において、互いに隣り合うチップダイオードの基板同士が接触すると、それらの基板の間に電流経路が形成される。そのため、それらの隣り合うチップダイオード間の漏れ電流が大きくなる。
チップダイオードおよび他の電子部品を互いに接触しないように離間させて実装基板に実装することにより、または、チップダイオードをモールド樹脂等によって封止することにより、接触による漏れ電流の抑制を図ることができる。しかし、これらの場合には、実装基板へのチップダイオードの高密度実装が妨げられるという問題が生じる。
そこで、本発明は、漏れ電流を抑制でき、かつ、実装基板への高密度実装に寄与できるチップダイオードおよびこのようなチップダイオードを備えた回路モジュールを提供することを一つの目的とする。
本発明のチップダイオードは、第1主面および第2主面を有する基板と、前記基板の前記第1主面側の表層部に形成された第1導電型のダイオード領域と、前記ダイオード領域と電気的に接続されるように前記基板の前記第1主面側の表層部に形成された第1導電型の第1不純物領域と、前記ダイオード領域との間でショットキー接合を形成するように前記基板の前記第1主面上に形成された第1電極膜と、前記第1不純物領域との間でオーミック接合を形成するように前記基板の前記第1主面上に形成された第2電極膜と、前記第1電極膜と電気的に接続された第1外部端子と、前記第2電極膜と電気的に接続された第2外部端子とを含み、前記基板において前記ダイオード領域および前記第1不純物領域に対して前記基板の前記第2主面側の領域には、前記ダイオード領域および前記第1不純物領域のそれぞれと電気的に接続されるように第2導電型の第2不純物領域が形成されている。
本発明の回路モジュールは、実装基板と、前記実装基板の主面に実装された前記チップ部品とを含む。
本発明に係るチップダイオードによれば、第1電極膜およびダイオード領域の間に、ショットキーバリアダイオードを形成することができる。また、ダイオード領域および第2不純物領域の間、ならびに、第1不純物領域および第2不純物領域の間に、pn接合ダイオードを形成することができる。このpn接合ダイオードにより、第1外部端子から第2不純物領域に漏れ電流が流れる電流経路が形成されるのを抑制でき、かつ、第2外部端子から第2不純物領域に漏れ電流が流れる電流経路が形成されるのを抑制することができる。
本発明に係るチップダイオードが実装基板に複数個実装され、かつ、互いに隣り合う一方および他方のチップダイオードの基板同士が接触した場合について考える。この場合、一方のチップダイオードのpn接合ダイオードと、他方のチップダイオードのpn接合ダイオードとが逆直列に接続された逆直列回路が、一方および他方のチップダイオードの間に形成される。pn接合ダイオードの逆直列回路は、各pn接合ダイオードの順方向および逆方向のいずれの方向の電流も阻止する。したがって、一方のチップダイオードの第1外部端子および/または第2外部端子から、他方のチップダイオードの第1外部端子および/または第2外部端子に向けて漏れ電流が流れるのを抑制することができる。
このように、本発明に係るチップダイオードによれば、基板に他の電子部品が接触したとしても、当該基板に漏れ電流が流れる電流経路が形成されるのを抑制できる。これにより、チップダイオードを実装基板に実装するに当たり、当該チップダイオードを他の電子部品に近づけて実装することが可能となる。よって、実装基板への高密度実装に寄与できるチップダイオードを提供することができる。
また、チップダイオードが実装基板に実装されることにより、実装基板と、当該実装基板に実装されたチップダイオードとを備えた回路モジュールを提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るチップダイオードを示す斜視図である。 図2は、図1に示すチップダイオードの上面図である。 図3は、図2に示すIII-III線に沿う縦断面図である。 図4は、図3に示すIV-IV線よりも上の構造の図示を省いて、前記チップダイオードの基板の表面を示す平面図である。 図5は、図3に示すV-V線よりも上の構造の図示を省いて、前記チップダイオードの表面絶縁層の表面を示す平面図である。 図6は、図3に示すVI-VI線よりも上の構造の図示を省いて、前記チップダイオードのアノード電極膜の表面およびカソード電極膜の表面を示す平面図である。 図7は、図1に示すチップダイオードの電気的構造を示す回路図である。 図8は、図1に示すチップダイオードを二つ用意し、当該二つのチップダイオードの基板同士を接触させた状態を示す断面図である。 図9は、図8に示す状態の電気的構造を示す回路図である。 図10は、参考例に係るチップダイオードを二つ用意し、当該二つのチップダイオードの基板同士を接触させた状態を示す断面図である。 図11は、図10に示す状態の電気的構造を示す回路図である。 図12は、図8に示すチップダイオードの漏れ電流、および、図10に示すチップダイオードの漏れ電流をシミュレーションにより測定した結果を示すグラフである。 図13は、図1に示すチップダイオードが組み込まれた回路モジュールの一部を示す図である。 図14Aは、図1に示すチップダイオードの製造方法を示す縦断面図である。 図14Bは、図14Aの次の工程を示す縦断面図である。 図14Cは、図14Bの次の工程を示す縦断面図である。 図14Dは、図14Cの次の工程を示す縦断面図である。 図14Eは、図14Dの次の工程を示す縦断面図である。 図14Fは、図14Eの次の工程を示す縦断面図である。 図14Gは、図14Fの次の工程を示す縦断面図である。 図14Hは、図14Gの次の工程を示す縦断面図である。 図15は、本発明の第2実施形態に係るチップダイオードを示す縦断面図である。 図16Aは、図15に示すチップダイオードの製造方法を示す縦断面図である。 図16Bは、図16Aの次の工程を示す縦断面図である。 図16Cは、図16Bの次の工程を示す縦断面図である。 図17は、本発明の第3実施形態に係るチップダイオードを示す縦断面図である。 図18Aは、図17に示すチップダイオードの製造方法を示す縦断面図である。 図18Bは、図18Aの次の工程を示す縦断面図である。 図18Cは、図18Bの次の工程を示す縦断面図である。 図18Dは、図18Cの次の工程を示す縦断面図である。 図19は、本発明の第4実施形態に係るチップダイオードを示す縦断面図である。 図20Aは、図19に示すチップダイオードの製造方法を示す縦断面図である。 図20Bは、図20Aの次の工程を示す縦断面図である。 図21は、本発明の第5実施形態に係るチップダイオードを示す縦断面図である。 図22は、図4に対応する平面図であって、第1不純物領域の変形例を示す図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るチップダイオード1を示す斜視図である。図2は、図1に示すチップダイオード1の上面図である。図3は、図2に示すIII-III線に沿う縦断面図である。図4は、図3に示すIV-IV線よりも上の構造の図示を省いて、チップダイオード1の基板2の第1主面5を示す平面図である。図5は、図3に示すV-V線よりも上の構造の図示を省いて、チップダイオード1の表面絶縁層15の表面を示す平面図である。図6は、図3に示すVI-VI線よりも上の構造の図示を省いて、チップダイオード1のアノード電極膜20およびカソード電極膜21の表面を示す平面図である。
チップダイオード1は、0603(0.6mm×0.3mm)チップ、0402(0.4mm×0.2mm)チップ、03015(0.3mm×0.15mm)チップ等と称される小型のチップ部品である。
図1〜図6を参照して、チップダイオード1は、略直方体形状の基板2を含む。基板2は、本実施形態では、半導体基板3と、半導体基板3上に形成されたエピタキシャル層4とを含む積層構造を有している。半導体基板3は、シリコン基板であってもよい。基板2は、第1主面5と、その反対側に位置する第2主面6と、第1主面5および第2主面6を接続する側面7a,7bとを有している。基板2の第1主面5は、エピタキシャル層4によって形成されており、基板2の第2主面6は、半導体基板3によって形成されている。
基板2の第1主面5および第2主面6は、いずれも当該第1主面5の法線方向から見た平面視(以下、単に「平面視」という。)において長方形状に形成されている。基板2の側面7a,7bには、当該基板2の長手方向に沿って延びる一対の長手側面7aと、当該基板2の短手方向に沿って延びる一対の短手側面7bとが含まれる。基板2の厚さは、たとえば100μm以上500μm以下である。
基板2の第1主面5上には、それぞれが実装基板等に外部接続可能なアノード端子8(第1外部端子)およびカソード端子9(第2外部端子)が互いに間隔を空けて形成されている。アノード端子8は、基板2の長手方向一方側の端部に配置されており、基板2の短手側面7bに沿って延びる長方形状に形成されている。カソード端子9は、基板2の長手方向他方側の端部に配置されており、基板2の短手側面7bに沿って延びる長方形状に形成されている。
図3および図4を参照して、基板2の第1主面5側の表層部には、n型のダイオード領域10と、ダイオード領域10のn型不純物濃度よりも高いn型不純物濃度を有するn型の第1不純物領域11とが互いに電気的に接続されるように隣接して形成されている。図4では、便宜上、ドット状のハッチングによって第1不純物領域11を示している。本実施形態では、エピタキシャル層4としてn型のエピタキシャル層4が形成されており、ダイオード領域10は、当該n型のエピタキシャル層4の一部を利用して形成されている。一方、第1不純物領域11は、n型のエピタキシャル層4にn型不純物がさらに注入されることにより形成されており、ダイオード領域10の抵抗値よりも小さい抵抗値を有している。
ダイオード領域10は、平面視において基板2の中央部に形成されている。ダイオード領域10は、本実施形態では、一辺が基板2の各辺に平行な平面視四角形状に形成されている。第1不純物領域11は、本実施形態では、ダイオード領域10を取り囲むように基板2の第1主面5側の表層部のほぼ全域に形成されている。第1不純物領域11は、本実施形態では、ダイオード領域10を取り囲む平面視四角環状に形成されている。
図3および図4を参照して、基板2の第1主面5側の表層部には、p型のガードリング領域12が形成されている。図4では、便宜上、ドット状のハッチングによってガードリング領域12を示している。ガードリング領域12は、本実施形態では、ダイオード領域10の表層部に形成されている。ガードリング領域12は、ダイオード領域10の内方領域を露出させるように当該ダイオード領域10の周縁に沿って平面視四角環状に形成されている。ガードリング領域12は、ダイオード領域10を取り囲むように当該ダイオード領域10の周縁に沿って、ダイオード領域10と第1不純物領域11との間に形成されていてもよい。
基板2においてダイオード領域10および第1不純物領域11に対して基板2の第2主面6側の領域には、ダイオード領域10および第1不純物領域11のそれぞれと電気的に接続されるように、p型の第2不純物領域13が形成されている。より具体的には、本実施形態では、半導体基板3としてp型の半導体基板3が採用されており、当該p型の半導体基板3によって第2不純物領域13が形成されている。
したがって、第2不純物領域13は、ダイオード領域10および第1不純物領域11の各底部と、基板2の第2主面6との間の領域の全域に亘って形成されている。また、第2不純物領域13は、基板2の側面7a,7bの一部(半導体基板3の側面に相当する部分)、基板2の第2主面6の全域、ならびに、基板2の第2主面6および側面7a,7bを接続する角部14から露出している。
図3および図5を参照して、基板2の第1主面5上には、当該第1主面5の全域を被覆するように表面絶縁層15が形成されている。図5では、便宜上、クロスハッチングによって表面絶縁層15を示している。表面絶縁層15は、複数の絶縁膜が積層された積層構造を有していてもよいし、単一の絶縁膜からなる単層構造を有していてもよい。複数の絶縁膜または単一の絶縁膜は、酸化膜(SiO膜)を含んでいてもよいし、窒化膜(SiN膜)を含んでいてもよい。表面絶縁層15には、ダイオード領域10を露出させる第1コンタクト孔16と、第1不純物領域11を露出させる第2コンタクト孔17とが形成されている。
表面絶縁層15の第1コンタクト孔16は、一辺がダイオード領域10の各辺に平行な平面視四角形状に形成されている。第1コンタクト孔16の内壁は、ガードリング領域12の直上に位置している。つまり、ガードリング領域12は、平面視において第1コンタクト孔16の内壁を横切って、当該第1コンタクト孔16の内側の領域および外側の領域に跨るように形成されている。
第1コンタクト孔16の内壁と基板2の第1主面5(より具体的には、ダイオード領域10)とが接する部分には電界が集中し易い。したがって、第1コンタクト孔16の内壁と接するガードリング領域12が形成されることによって、第1コンタクト孔16の内壁と基板2の第1主面5とが接する部分における電界を緩和することができる。これにより、チップダイオード1の耐圧を向上することができる。
表面絶縁層15の第2コンタクト孔17は、第1コンタクト孔16の周囲に当該第1コンタクト孔16から間隔を空けて形成されている。より具体的には、第2コンタクト孔17は、第1コンタクト孔16に対してカソード端子9側に形成され、かつ基板2の短手方向に沿って帯状に延びる第1部分18と、第1部分18の両端部のそれぞれからアノード端子8側に向けて帯状に延びる一対の第2部分19とを含む。一対の第2部分19は、第1コンタクト孔16を挟み込むように当該第1コンタクト孔16に沿って形成されており、基板2の短手方向に第2コンタクト孔17と対向している。
図3および図6を参照して、表面絶縁層15上には、アノード電極膜20(第1電極膜)およびカソード電極膜21(第2電極膜)が形成されている。図6では、便宜上、クロスハッチングによってアノード電極膜20およびカソード電極膜21を示している。アノード電極膜20は、基板2のアノード端子8側の端部の表面絶縁層15上に配置された第1パッド電極膜22と、第1パッド電極膜22から第1コンタクト孔16に向けて引き出された第1引き出し電極膜23とを含む。第1パッド電極膜22は、基板2の短手方向に沿って延びる長方形状に形成されている。
第1引き出し電極膜23は、第1パッド電極膜22においてカソード端子9側の縁部の中央部から当該カソード端子9側に向けて引き出されている。第1引き出し電極膜23は、表面絶縁層15上から第1コンタクト孔16に入り込み、当該第1コンタクト孔16内においてダイオード領域10およびガードリング領域12と電気的に接続されている。第1引き出し電極膜23は、ダイオード領域10との間でショットキー接合を形成している。
図3および図6を参照して、カソード電極膜21は、基板2のカソード端子9側の端部の表面絶縁層15上に配置された第2パッド電極膜24と、第2パッド電極膜24から第2コンタクト孔17に向けて引き出された第2引き出し電極膜25とを含む。第2パッド電極膜24は、ダイオード領域10を挟んで第1パッド電極膜22と対向するように表面絶縁層15上に形成されている。第2パッド電極膜24は、基板2の短手方向に沿って延びる長方形状に形成されている。
第2引き出し電極膜25は、第2パッド電極膜24におけるアノード端子8側の縁部から当該アノード端子8側に向けて引き出されている。第2引き出し電極膜25は、表面絶縁層15上から第2コンタクト孔17に入り込み、当該第2コンタクト孔17内において第1不純物領域11と電気的に接続されている。第2引き出し電極膜25は、第1不純物領域11との間でオーミック接合を形成している。
第2引き出し電極膜25は、より具体的には、第2コンタクト孔17の第1部分18に入り込むように第2パッド電極膜24からアノード端子8側に向けて引き出された第1電極膜部分26と、第2コンタクト孔17の第2部分19に入り込むように第1電極膜部分26からアノード端子8側に向けて引き出された第2電極膜部分27とを含む。
第2引き出し電極膜25の第1電極膜部分26は、基板2の長手方向にアノード電極膜20の第1引き出し電極膜23と対向するようにアノード端子8側に向けて引き出されている。第1電極膜部分26は、基板2の短手方向に沿う長方形状に引き出されている。第2引き出し電極膜25の第2電極膜部分27は、アノード電極膜20の第1引き出し電極膜23を挟み込むように、第1電極膜部分26の長手方向の両端部のそれぞれからアノード端子8側に向けて引き出されている。
このように、本実施形態では、アノード電極膜20が平面視凸形状に形成されており、カソード電極膜21がアノード電極膜20と噛合う平面視凹形状に形成されている。これにより、基板2の第1主面5上(つまり、表面絶縁層15上)という限られた面積内において、アノード電極膜20の専有面積およびカソード電極膜21の専有面積のそれぞれを増加させることができる。これにより、アノード電極膜20の抵抗値の低減を図ることができ、かつ、カソード電極膜21の抵抗値の低減を図ることができる。
また、カソード電極膜21において、第2引き出し電極膜25は、第1電極膜部分26および第2電極膜部分27のそれぞれを介して第1不純物領域11と電気的に接続されている。したがって、たとえば第1電極膜部分26および第2電極膜部分27のいずれか一方のみしか形成されていない場合に比べて、第2引き出し電極膜25および第1不純物領域11の接続面積を増加させることができる。よって、第2引き出し電極膜25と第1不純物領域11との間の抵抗値の低減を図ることができる。
図3を参照して、表面絶縁層15上には、アノード電極膜20およびカソード電極膜21を被覆するように絶縁層30が形成されている。絶縁層30は、表面絶縁層15側からこの順に積層されたパッシベーション膜31および樹脂膜32を含む。パッシベーション膜31は、酸化膜(SiO膜)を含んでいてもよいし、窒化膜(SiN膜)を含んでいてもよい。樹脂膜32は、ポリイミドを含んでいてもよい。
絶縁層30には、第1パッド電極膜22の縁部を除く領域を露出させる第1パッド開口33と、第2パッド電極膜24の縁部を除く領域を露出させる第2パッド開口34とが形成されている。第1パッド開口33内には、前述のアノード端子8が形成されており、第2パッド開口34内には、前述のカソード端子9が形成されている。
アノード端子8は、第1パッド開口33内においてアノード電極膜20の第1パッド電極膜22と電気的に接続されている。これにより、アノード端子8は、アノード電極膜20を介してダイオード領域10と電気的に接続されている。アノード端子8は、絶縁層30から突出するように形成されており、当該絶縁層30を被覆する被覆部を有している。アノード端子8は、複数の金属膜が積層された積層構造を有していてもよい。複数の金属膜は、第1パッド電極膜22から順に積層されたNi膜、Pd膜およびAu膜を含んでいてもよい。
カソード端子9は、第2パッド開口34内においてカソード電極膜21の第2パッド電極膜24と電気的に接続されている。これにより、カソード端子9は、カソード電極膜21を介して第1不純物領域11に電気的に接続されている。カソード端子9は、絶縁層30から突出するように形成されており、当該絶縁層30を被覆する被覆部を有している。カソード端子9は、複数の金属膜が積層された積層構造を有していてもよい。複数の金属膜は、第2パッド電極膜24から順に積層されたNi膜、Pd膜およびAu膜を含んでいてもよい。
図1〜図6を参照して、基板2の側面7a,7bには、極性方向を識別するための方向識別用マーク35が形成されている。本実施形態では、基板2のカソード端子9側に位置する短手側面7bに、アノード端子8側に向かって窪んだ凹部36が形成されており、当該凹部36がカソード方向を示す方向識別用マーク35(カソードマーク)として形成されている。
また、表面絶縁層15および絶縁層30において、基板2の凹部36と整合する位置には、当該基板2の凹部36に整合する凹部がそれぞれ形成されている。また、カソード電極膜21の第2パッド電極膜24およびカソード端子9には、基板2に形成された凹部36に沿う凹状の部分がそれぞれ形成されている。本実施形態では、基板2のカソード端子9側にカソードマークが形成されているが、これに代えて、基板2のアノード端子8側に位置する短手側面7bにカソード端子9側に向かって窪んだ凹部36を形成し、当該凹部36を、アノード方向を示すアノードマークとしてもよい。
次に、図3に加えて図7を参照し、チップダイオード1の電気的構造について説明する。図7は、図1に示すチップダイオード1の電気的構造を示す回路図である。
図3を参照して、アノード電極膜20およびダイオード領域10の間には、アノード電極膜20およびダイオード領域10の間に形成されたショットキー接合によって、アノード電極膜20をアノードとし、ダイオード領域10をカソードとするショットキーバリアダイオードSBDが形成されている。
また、ダイオード領域10および第2不純物領域13の間のpn接合部には、第2不純物領域13をアノードとし、ダイオード領域10をカソードとするpn接合ダイオードD1が形成されている。また、第1不純物領域11および第2不純物領域13の間のpn接合部には、第2不純物領域13をアノードとし、第1不純物領域11をカソードとするpn接合ダイオードD2が形成されている。pn接合ダイオードD1,D2は、n型のエピタキシャル層4とp型の第2不純物領域13(半導体基板3)との間のpn接合部によって形成されたpn接合ダイオードでもある。以下では、pn接合ダイオードD1,D2を纏めてpn接合ダイオードDという。
図7を参照して、ショットキーバリアダイオードSBDのアノードは、アノード端子8と電気的に接続されており、ショットキーバリアダイオードSBDのカソードは、カソード端子9と電気的に接続されている。pn接合ダイオードDのカソードは、ショットキーバリアダイオードSBDのカソードと電気的に接続されており、pn接合ダイオードDのアノードは、基板2によって電気的に開放されている。pn接合ダイオードDは、ショットキーバリアダイオードSBDに逆直列に接続されている。
本実施形態に係るチップダイオード1は、基板2内に不所望な電流経路が形成されるのを抑制し、漏れ電流の抑制を図るものである。ここでは、図8および図9に示されるように、本実施形態に係るチップダイオード1を二つ用意して、各チップダイオード1間に流れる漏れ電流をシミュレーションにより測定した。また、図10および図11に示されるように、本実施形態に係るチップダイオード1の漏れ電流の特性と比較するため、参考例に係るチップダイオード101を二つ用意して、各チップダイオード101間に流れる漏れ電流をシミュレーションにより測定した。各シミュレーションによる漏れ電流の測定結果が、図12に示されている。以下、図8〜図12を参照して、漏れ電流の測定法および当該漏れ電流の測定結果について具体的に説明する。
図8は、本実施形態に係るチップダイオード1を二つ用意し、当該二つのチップダイオード1の基板2同士を接触させた状態を示す断面図である。図9は、図8に示す状態の電気的構造を示す回路図である。
図8および図9を参照して、本実施形態に係る二つのチップダイオード1の基板2同士を接触させると、一方および他方のチップダイオード1間に、一方のチップダイオード1のpn接合ダイオードDと、他方のチップダイオード1のpn接合ダイオードDとが逆直列に接続された逆直列回路が形成される。したがって、一方のチップダイオード1のカソード端子9と、他方のチップダイオード1のカソード端子9とは、pn接合ダイオードDの逆直列回路を介して互いに電気的に接続されている。
図10は、参考例に係るチップダイオード101を二つ用意し、当該二つのチップダイオード1の基板2同士を接触させた状態を示す断面図である。図11は、図10に示す状態の電気的構造を示す回路図である。
図10を参照して、参考例に係るチップダイオード101は、第2不純物領域13がn型である点、つまり、p型の半導体基板3に代えてn型の半導体基板102が採用されている点を除いて、本実施形態に係るチップダイオード1の構成とほぼ同様の構成を有している。参考例に係るチップダイオード101において、本実施形態に係るチップダイオード1の構成と対応する構成については、本実施形態に係るチップダイオード1の構成と同一の参照符号を付して説明を省略する。
参考例に係るチップダイオード101では、ダイオード領域10および第2不純物領域13の間、ならびに、第1不純物領域11および第2不純物領域13の間にpn接合ダイオードD1、D2は形成されていない。したがって、図11を参照して、参考例に係るチップダイオード101の基板2同士を接触させると、一方のチップダイオード1のショットキーバリアダイオードSBDのカソード、および、他方のチップダイオード1のショットキーバリアダイオードSBDのカソードは、基板2を介して互いに電気的に接続される。
図12は、本実施形態に係るチップダイオード1の漏れ電流、および、参考例に係るチップダイオード101の漏れ電流をシミュレーションにより測定した結果を示すグラフである。図12において、横軸は、カソード端子9間の電圧であり、縦軸は、漏れ電流である。
ここでは、一方および他方のチップダイオード1,101のアノード端子8にグランド電位を印加し、一方および他方のチップダイオード1,101のカソード端子9間に所定の電圧を印加した状態で、一方および他方のチップダイオード1,101のカソード端子9間に流れる漏れ電流を測定した。
図12には、第1曲線L1と、第2曲線L2とが示されている。第1曲線L1は、本実施形態に係るチップダイオード1の漏れ電流の特性を示しており、第2曲線L2は、参考例に係るチップダイオード101の漏れ電流の特性を示している。
第1曲線L1および第2曲線L2を参照して、本実施形態に係るチップダイオード1によれば、参考例に係るチップダイオード101と比べて漏れ電流を低減できることが分かった。
図11を参照して、参考例に係るチップダイオード101では、一方のチップダイオード101および他方のチップダイオード101が基板2によって短絡されている。したがって、一方のチップダイオード101のアノード端子8および/またはカソード端子9から、他方のチップダイオード101のカソード端子9に向けて漏れ電流が流れる。また、他方のチップダイオード101のアノード端子8および/またはカソード端子9から、一方のチップダイオード101のカソード端子9に向けて漏れ電流が流れる。その結果、一方および他方のチップダイオード101の両方において漏れ電流が増加した。
これに対して、図9を参照して、本実施形態に係るチップダイオード1では、一方および他方のチップダイオード1のカソード端子9間にpn接合ダイオードDの逆直列回路が形成されている。したがって、一方のチップダイオード1のアノード端子8および/またはカソード端子9から、他方のチップダイオード1のカソード端子9に向けて漏れ電流が流れるのを抑制することができる。また、他方のチップダイオード1のアノード端子8および/またはカソード端子9から、一方のチップダイオード1のカソード端子9に向けて漏れ電流が流れるのを抑制することができる。その結果、参考例に係るチップダイオード1と比べて、漏れ電流を低下させることができた。
以上、本実施形態に係るチップダイオード1によれば、カソード電極膜21およびダイオード領域10の間に、ショットキーバリアダイオードSBDが形成されている。また、ダイオード領域10および第2不純物領域13の間、ならびに、第1不純物領域11および第2不純物領域13の間に、ショットキーバリアダイオードSBDと逆直列に接続されるpn接合ダイオードD1,D2(pn接合ダイオードD)が形成されている。
このpn接合ダイオードD1,D2(pn接合ダイオードD)により、アノード電極膜20を介してアノード端子8から第2不純物領域13に漏れ電流が流れる電流経路が形成されるのを抑制することができ、かつ、カソード電極膜21を介してカソード端子9から第2不純物領域13に漏れ電流が流れる電流経路が形成されるのを抑制できる。
したがって、図8および図9を参照して、本実施形態に係る二つのチップダイオード1の基板2同士を接触させた場合、一方および他方のチップダイオード1間に、一方のチップダイオード1のpn接合ダイオードDと、他方のチップダイオード1のpn接合ダイオードDとが逆直列に接続された逆直列回路を形成することができる。pn接合ダイオードDの逆直列回路は、各pn接合ダイオードDの順方向および逆方向のいずれの方向の電流も阻止する。
これにより、一方のチップダイオード1のアノード端子8および/またはカソード端子9から、他方のチップダイオード1のカソード端子9に向けて漏れ電流が流れるのを抑制することができる。また、他方のチップダイオード1のアノード端子8および/またはカソード端子9から、一方のチップダイオード1のカソード端子9に向けて漏れ電流が流れるのを抑制することができる。
このように、本実施形態に係るチップダイオード1によれば、基板2に他の電子部品(図9の例では、本実施形態に係るチップダイオード1)が接触したとしても、基板2に漏れ電流が流れる電流経路が形成されるのを抑制できる。したがって、チップダイオード1を実装基板に実装するに当たり、当該チップダイオード1を他の電子部品に近づけて実装することが可能となる。これにより、実装基板への高密度実装に寄与できるチップダイオード1を提供することができる。
また、本実施形態に係るチップダイオード1を実装基板に実装することによって、本実施形態に係るチップダイオード1および実装基板を含む回路モジュールを提供することもできる。回路モジュールの一例が図13に示されている。図13は、図1に示すチップダイオード1が組み込まれた回路モジュール41の一部を示す図である。
図13を参照して、回路モジュール41は、実装基板42と、実装基板42に実装された複数個のチップダイオード1とを含む。図13では、複数個のチップダイオード1のうち互いに隣り合う2個のチップダイオード1が実装された領域のみを示している。以下では、2個のチップダイオード1のうち、図13の左側のチップダイオード1を「一方のチップダイオード1」といい、図13の右側のチップダイオード1を「他方のチップダイオード1」という。
実装基板42の主面には、複数の配線43が形成されている。複数の配線43には、一方および他方のチップダイオード1のアノード端子8およびカソード端子9のそれぞれと対応する複数のアノードパッド44および複数のカソードパッド45が含まれる。一方および他方のチップダイオード1は、いずれも基板2の第1主面5が実装基板42の主面に対向した状態で当該実装基板42に実装されている。
各チップダイオード1のアノード端子8は、たとえば半田等の第1導電性接合材46を介して配線43のアノードパッド44と電気的および機械的に接続されている。また、各チップダイオード1のカソード端子9は、たとえば半田等の第2導電性接合材47を介して配線43のカソードパッド45と電気的および機械的に接続されている。
一方のチップダイオード1が他方のチップダイオード1に近づく方向に傾斜した姿勢で実装基板42に実装された場合について考える。この場合、一方のチップダイオード1の基板2の角部14が最もチップダイオード1に近づくため、当該基板2の角部14が他方のチップダイオード1と接触するリスクが高まる。
しかし、本実施形態に係るチップダイオード1は、基板2の角部14を含め、基板2の側面7a,7bおよび基板2の第2主面6の全域から第2不純物領域13が露出している構造を有している。したがって、一方のチップダイオード1の基板2の角部14が他方のチップダイオード1と接触したとしても、一方および他方のチップダイオード1のそれぞれの基板2に漏れ電流が流れる電流経路が形成されるのを抑制することができる。
接触による漏れ電流の値が設計値の範囲内であれば、一方および他方のチップダイオード1の間に基板2が接触しない程度の距離を設ける必要がなく、一方および他方のチップダイオード1を互いに近接させて実装基板42に実装することができる。たとえば、少なくとも下記の式(1)を満たすように、一方および他方のチップダイオード1を実装基板42に実装することができる。
L≦T1+T2 …(1)
上記式(1)において、Lは、互いに隣り合う一方のチップダイオード1および他方のチップダイオード1の間の距離である。また、T1は、実装基板42の主面および一方のチップダイオード1の第2主面6の間の距離である。また、T2は、実装基板42の主面および他方のチップダイオード1の第2主面6の間の距離である。このようにして、チップダイオード1を実装基板42に高密度実装することができる。
次に、図14A〜図14Hを参照して、チップダイオード1の製造方法の一例について説明する。図14A〜図14Hは、図1に示すチップダイオード1の製造方法を示す縦断面図である。
まず、図14Aを参照して、半導体基板3のベースとなるシリコン製のp型の半導体ウエハ51が準備される。次に、半導体ウエハ51のシリコンがエピタキシャル成長される。シリコンのエピタキシャル成長は、当該シリコンに対するn型不純物の導入と並行して実行される。これにより、半導体ウエハ51の主面上にn型のエピタキシャル層4が形成されて、基板2のベースとなるベース基板52が形成される。ベース基板52は、基板2の第1主面5および第2主面6に対応する第1主面53および第2主面54を有している。
ベース基板52の第1主面53には、複数のチップダイオード1のそれぞれと対応する複数の部品形成領域55と、複数の部品形成領域55を区画する境界領域56とが設定される。ベース基板52に対して所定の処理を実行した後、境界領域56(つまり、部品形成領域55の周縁)に沿ってベース基板52を切断することにより、複数のチップダイオード1の個片が切り出される。図14Aでは、2個のチップダイオード1の個片が切り出される領域が示されている(以下、図14B〜図14Hにおいて同じ)。
ベース基板52が形成された後、ベース基板52の第1主面53に表面絶縁層15が形成される。表面絶縁層15は、熱酸化処理によりベース基板52の第1主面53を酸化させることにより形成されてもよいし、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法によりベース基板52の第1主面53に絶縁材料を堆積させることにより形成されてもよい。
次に、図14Bを参照して、ベース基板52の第1主面53側の表層部に、たとえばイオン注入マスク(図示せず)を介してn型不純物が選択的に注入される。その後、熱処理によって、n型不純物がベース基板52の第1主面53側の表層部に拡散される。これにより、ベース基板52の第1主面53側の表層部に第1不純物領域11が形成される。また、これにより、第1不純物領域11によって取り囲まれた領域にダイオード領域10が形成される。第1不純物領域11およびダイオード領域10が形成された後、イオン注入マスクは除去される。
また、ベース基板52の第1主面53側の表層部、より具体的にはダイオード領域10の表層部に、たとえばイオン注入マスク(図示せず)を介してp型不純物が選択的に注入される。その後、熱処理によって、p型不純物がダイオード領域10の表層部に拡散される。これにより、ダイオード領域10の表層部にガードリング領域12が形成される。ガードリング領域12が形成された後、イオン注入マスクは除去される。
次に、図14Cに示すように、マスク(図示せず)を介するエッチングによって表面絶縁層15の不要な部分が選択的に除去されて、表面絶縁層15にダイオード領域10を露出させる第1コンタクト孔16および第1不純物領域11を露出させる第2コンタクト孔17が形成される。
次に、たとえばスパッタ法によってアノード電極膜20およびカソード電極膜21のベースとなる電極膜が、表面絶縁層15上に形成される。次に、マスク(図示せず)を介するエッチングによって電極膜の不要な部分が選択的に除去される。これにより、第1パッド電極膜22および第1引き出し電極膜23を含むアノード電極膜20、ならびに、第2パッド電極膜24および第2引き出し電極膜25を含むカソード電極膜21が形成される。
次に、図14Dを参照して、たとえばCVD法によって、アノード電極膜20およびカソード電極膜21を被覆するパッシベーション膜31が形成される。次に、パッシベーション膜31を被覆するように感光性ポリイミドが塗布されて、樹脂膜32が形成される。これにより、パッシベーション膜31および樹脂膜32を含む絶縁層30が形成される。次に、樹脂膜32が選択的に露光・現像されて、境界領域56、第1パッド開口33および第2パッド開口34に対応するパターンで開口する複数の開口57,58,59が樹脂膜32に形成される。
次に、図14Eを参照して、たとえば樹脂膜32をマスクとするエッチングによって、パッシベーション膜31の不要な部分が除去される。これにより、境界領域56上の表面絶縁層15を露出させる開口60、第1パッド電極膜22を露出させる第1パッド開口33、および、第2パッド電極膜24を露出させる第2パッド開口34が絶縁層30に形成される。
次に、図14Fを参照して、部品形成領域55を被覆し、境界領域56を露出させる開口61を選択的に有するマスク62がベース基板52の第1主面53上に形成される。次に、たとえばマスクを介する異方性エッチング(たとえば、RIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)法)により、ベース基板52の不要な部分が除去される。これにより、部品形成領域55を区画する溝63がベース基板52に形成される。ベース基板52に溝63が形成された後、マスク62は除去される。
次に、図14Gを参照して、たとえばめっき処理によって、第1パッド開口33から露出する第1パッド電極膜22上および第2パッド開口34から露出する第2パッド電極膜24上に、Ni膜、Pd膜およびAu膜が、それぞれ順に形成される。これにより、Ni/Pd/Au積層膜を含むアノード端子8およびカソード端子9が形成される。
次に、図14Hを参照して、たとえばCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)法によって、ベース基板52の第2主面54が溝63に連通するまで研削される。これにより、ベース基板52が溝63に沿って切断されて、チップダイオード1の個片が切り出される。個片化されたチップダイオード1において、ベース基板52の第1主面53および第2主面54を成していた部分が、基板2の第1主面5および第2主面6となる。また、個片化されたチップダイオード1において、ベース基板52の溝63の内壁を成していた部分が、基板2の側面7a,7bとなる。以上の工程を経て、チップダイオード1が製造される。
<第2実施形態>
図15は、本発明の第2実施形態に係るチップダイオード71を示す縦断面図である。図15において、前述の第1実施形態において述べた構成と同様の構成については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るチップダイオード71は、ダイオード領域10および第1不純物領域11に対して基板2の前記第2主面6側に形成された低抵抗領域72をさらに含む。低抵抗領域72は、ダイオード領域10のn型不純物濃度よりも高いn型不純物濃度を有し、かつ、ダイオード領域10の抵抗値よりも低い抵抗値を有している。
より具体的には、本実施形態に係る基板2は、前述の半導体基板3および前述のエピタキシャル層4の間に形成された中間エピタキシャル層73をさらに含み、当該中間エピタキシャル層73に低抵抗領域72が形成されている。低抵抗領域72は、本実施形態では、中間エピタキシャル層73の全域に形成されている。
したがって、低抵抗領域72は、ダイオード領域10および第2不純物領域13と電気的に接続されるようにダイオード領域10および第2不純物領域13の間に形成されている。また、低抵抗領域72は、第1不純物領域11および第2不純物領域13と電気的に接続されるように第1不純物領域11および第2不純物領域13の間に延びており、ダイオード領域10と第1不純物領域11とを電気的に接続させている。
このようなチップダイオード71は、前述の図14Aの工程を、図16A〜図16Cに示される工程に変更することにより製造することができる。図16A〜図16Cは、図15に示すチップダイオード1の製造方法を示す縦断面図である。
まず、図16Aを参照して、シリコン製のp型の半導体ウエハ51が準備される。次に、半導体ウエハ51の主面(本実施形態では、半導体ウエハ51の主面の全域)にn型不純物(たとえばヒ素(As))が注入される。
次に、図16Bを参照して、半導体ウエハ51のシリコンがエピタキシャル成長される。これにより、半導体ウエハ51上に中間エピタキシャル層73が形成される。また、シリコンのエピタキシャル成長に伴って、半導体ウエハ51に注入されたn型不純物がシリコンの成長方向に拡散する。これにより、中間エピタキシャル層73に低抵抗領域72が形成される。
次に、図16Cを参照して、中間エピタキシャル層73のシリコンがさらにエピタキシャル成長される。シリコンのエピタキシャル成長は、当該シリコンに対するn型不純物(たとえばリン(P))の導入と並行して実行される。この工程では、低抵抗領域72のn型不純物濃度よりも低いn型不純物濃度となるように、n型不純物が成長途中のシリコンに導入される。
これにより、中間エピタキシャル層73上に、当該低抵抗領域72のn型不純物濃度よりも低いn型不純物濃度を有するn型のエピタキシャル層4が形成されて、基板2のベースとなるベース基板52が形成される。そして、ベース基板52の第1主面53に表面絶縁層15が形成される。その後、図14B〜図14Hと同様の工程が実行されて、チップダイオード71が製造される。
以上、本実施形態に係るチップダイオード71は、ダイオード領域10および第2不純物領域13の間、ならびに、第1不純物領域11および第2不純物領域13の間に形成された低抵抗領域72を含む。この低抵抗領域72および第2不純物領域13のpn接合部によってpn接合ダイオードを形成することができる。つまり、ダイオード領域10および第2不純物領域13の間、ならびに、第1不純物領域11および第2不純物領域13の間に、低抵抗領域72を介してpn接合ダイオードD1,D2を形成することができる。したがって、本実施形態に係るチップダイオード71によっても、前述の第1実施形態において述べた効果と同様の効果を奏することができる。
また、低抵抗領域72は、ダイオード領域10のn型不純物濃度よりも高いn型不純物濃度を有しており、かつ、ダイオード領域10の抵抗値よりも低い抵抗値を有しているので、基板2の抵抗値の低減を図ることができる。また、アノード電極膜20およびカソード電極膜21の間を流れる電流の一部を低抵抗領域72に流すことができる。これにより、ジュール熱の発生を抑制することができるから、基板2の温度上昇を抑制することができる。
特に、本実施形態に係るチップダイオード71では、低抵抗領域72が、ダイオード領域10および第1不純物領域11の両方と電気的に接続されている。これにより、ダイオード領域10および第1不純物領域11を直接結ぶ電流経路に加えて、低抵抗領域72を介してダイオード領域10および第1不純物領域11を結ぶ電流経路を形成することができるから、アノード電極膜20およびカソード電極膜21の間で電流密度が高まるのを抑制することができる。したがって、基板2の抵抗値を効果的に低減することができ、かつ、基板の温度上昇を効果的に抑制することができる。
本実施形態では、低抵抗領域72が、中間エピタキシャル層73の全域に形成されている例について説明したが、必ずしも中間エピタキシャル層73の全域に形成されている必要はない。低抵抗領域72は、たとえば、ダイオード領域10と第1不純物領域11とを電気的に接続させるように、中間エピタキシャル層73の一部の領域にだけ形成されていてもよい。
<第3実施形態>
図17は、本発明の第3実施形態に係るチップダイオード74を示す縦断面図である。
本実施形態に係るチップダイオード74は、基板2の側面7a,7bに沿ってp型の側面不純物領域75がさらに形成されている点で、前述の第2実施形態に係るチップダイオード71と異なる。図17において、前述の第2実施形態において述べた構成と同様の構成については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
側面不純物領域75は、基板2の長手側面7aおよび短手側面7bに沿う平面視四角環状に形成されている。側面不純物領域75は、基板2の第1主面5から露出しており、当該基板2の第1主面5から第2主面6に向けて延びるように形成されている。側面不純物領域75は、基板2の厚さ方向に第1不純物領域11および低抵抗領域72の境界部を横切るように形成されており、第2不純物領域13(半導体基板3)と電気的に接続されている。つまり、側面不純物領域75は、基板2の厚さ方向にエピタキシャル層4および中間エピタキシャル層73の境界部を横切るように形成されており、エピタキシャル層4内に位置する上側領域76と、中間エピタキシャル層73内に位置する下側領域77とを含む。
また、側面不純物領域75は、基板2の側面7a,7bの一部(エピタキシャル層4の側面および中間エピタキシャル層73の側面)から露出している。したがって、本実施形態に係るチップダイオード74は、p型不純物によって形成された側面不純物領域75および第2不純物領域13が、基板2の側面7a,7bの全域および基板2の第2主面6の全域から露出している構造を有している。
このようなチップダイオード74は、前述の図14Aおよび図14Bの工程を、図18A〜図18Dに示される工程に変更することにより製造することができる。図18A〜図18Dは、図17に示すチップダイオード1の製造方法を示す縦断面図である。
まず、図18Aを参照して、シリコン製のp型の半導体ウエハ51が準備される。次に、半導体ウエハ51の主面において低抵抗領域72を形成すべき領域に、n型不純物(たとえばヒ素(As))が選択的に注入される。また、半導体ウエハ51の主面において側面不純物領域75を形成すべき領域に、p型不純物(たとえばホウ素(B))が選択的に注入される。
次に、図18Bを参照して、半導体ウエハ51のシリコンがエピタキシャル成長される。これにより、半導体ウエハ51上に中間エピタキシャル層73が形成される。また、シリコンのエピタキシャル成長に伴って、半導体ウエハ51に注入されたn型不純物およびp型不純物がシリコンの成長方向に拡散する。これにより、中間エピタキシャル層73に低抵抗領域72と、側面不純物領域75の一部となる下側領域77とが形成される。
次に、図18Cを参照して、中間エピタキシャル層73のシリコンがさらにエピタキシャル成長される。シリコンのエピタキシャル成長は、当該シリコンに対するn型不純物(たとえばリン(P))の導入と並行して実行される。この工程では、低抵抗領域72のn型不純物濃度よりも低いn型不純物濃度となるように、n型不純物が成長途中のシリコンに導入される。これにより、エピタキシャル層4上に、低抵抗領域72のn型不純物濃度よりも低いn型不純物濃度を有するn型のエピタキシャル層4が形成されて、基板2のベースとなるベース基板52が形成される。次に、ベース基板52の第1主面53に表面絶縁層15が形成される。
次に、図18Dを参照して、前述の図14Bと同様の工程を経て、第1不純物領域11、ダイオード領域10およびガードリング領域12が形成される。本実施形態では、さらに、エピタキシャル層4の表層部における側面不純物領域75を形成すべき領域に、たとえばイオン注入マスク(図示せず)を介してp型不純物が選択的に注入される。その後、熱処理によって、p型不純物がエピタキシャル層4の表層部に拡散されて、側面不純物領域75の一部となる上側領域76がエピタキシャル層4に形成される。
その後、図14C〜図14Hと同様の工程が実行される。図14Hの個片化工程を経ることによって、中間エピタキシャル層73に上側領域76を含み、エピタキシャル層4に下側領域77を含む側面不純物領域75が形成される。このようにして、チップダイオード74が製造される。
以上、本実施形態に係るチップダイオード74は、前述の第2実施形態と同様、低抵抗領域72を含むので、前述の第2実施形態において述べた効果と同様の効果を奏することができる。
また、本実施形態に係るチップダイオード74は、基板2の側面7a,7bに沿い、かつ、基板2の第1主面5側の表層部から第2主面6に向けて延びるp型の側面不純物領域75を含む。側面不純物領域75は、多数キャリアとしての陽子を有しているので、基板2の側面7a,7bに沿って電子が移動するのを抑制することができる。これにより、基板2の側面7a,7bに沿って生じる沿面漏れ電流の発生を抑制することができる。
特に、本実施形態に係る側面不純物領域75は、第2不純物領域13と電気的に接続されるように、かつ、基板2の側面7a,7bから露出するように形成されているので、基板2の側面7a,7bに沿って電子が移動するのを効果的に抑制することができる。これにより、沿面漏れ電流の発生を効果的に抑制することができる。
本実施形態では、図18Aの工程において、半導体ウエハ51の主面にp型不純物を注入した後、当該半導体ウエハ51のシリコンをエピタキシャル成長させて、側面不純物領域75の一部となる下側領域77が形成される例について説明した。しかし、半導体ウエハ51の主面にp型不純物を注入する工程を除いてもよい。この場合、図18Dの工程において、側面不純物領域75の一部となる上側領域76および下側領域77が形成されるように、エピタキシャル層4および中間エピタキシャル層73にp型不純物を注入すればよい。
本実施形態では、前述の第2実施形態と同様に、低抵抗領域72が形成された例について説明した。しかし、前述の第1実施形態のように、低抵抗領域72(中間エピタキシャル層73)を有さない構造のチップダイオード74が採用されてもよい。この場合、半導体ウエハ51上にエピタキシャル層4を形成した後、エピタキシャル層4にp型不純物を選択的に注入することにより、側面不純物領域75を形成することができる。
<第4実施形態>
図19は、本発明の第4実施形態に係るチップダイオード78を示す縦断面図である。
本実施形態に係るチップダイオード78は、基板2の側面7a,7bを被覆する側面絶縁層79がさらに形成されている点で、前述の第2実施形態に係るチップダイオード71と異なる。図19において、前述の第2実施形態において述べた構成と同様の構成については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
側面絶縁層79は、基板2の側面7a,7bのほぼ全域を被覆するように形成されている。側面絶縁層79は、本実施形態では、基板2の側面7a,7bから絶縁層30に向けて延び、少なくとも絶縁層30の側面の一部を被覆する延部を有している。本実施形態に係る側面絶縁層79の延部は、絶縁層30において、パッシベーション膜31に加えて、樹脂膜32も被覆している。
側面絶縁層79は、複数の絶縁膜が積層された積層構造を有していてもよいし、単一の絶縁膜からなる単層構造を有していてもよい。複数の絶縁膜または単一の絶縁膜は、酸化膜(SiO膜)を含んでいてもよいし、窒化膜(SiN膜)を含んでいてもよい。側面絶縁層79の厚さは、たとえば0.1μm以上0.5μm以下であり、基板2の厚さ(=100μm以上500μm以下)と比べて極めて薄い。そのため、チップダイオード78を大型化することなく、側面絶縁層79による保護を基板2に提供することができる。
このようなチップダイオード78は、たとえば、半導体ウエハ51、中間エピタキシャル層73およびエピタキシャル層4を含むベース基板52(前述の図16A〜図16Cの工程参照)に対して前述の図14B〜図14Fの工程が実行された後、前述の図14Gのアノード端子8およびカソード端子9を形成する工程に先立って、次の図20Aおよび図20Bに示される工程を実行することにより製造することができる。図20Aおよび図20Bは、図19に示すチップダイオード78の製造方法を示す縦断面図である。
図20Aを参照して、溝63が形成された後、たとえばCVD法によって、当該溝63の内壁に加えて、部品形成領域55の全域を被覆するように絶縁材料が堆積されて絶縁層80が形成される。絶縁材料が堆積する工程が複数回(2回以上)実行されることによって、ベース基板52側からこの順に複数の絶縁膜が積層された積層構造を有する絶縁層80が形成されてもよい。
次に、図20Bを参照して、たとえば異方性エッチング(たとえばRIE法)により、絶縁層80のうちの溝63の側面を被覆する部分を残存させるように、絶縁層80のうちのベース基板52の第1主面5に平行な部分が除去される。その後、図14Gおよび図14Hの工程が順に実行される。図14Hの個片化工程を経ることによって、溝63の側面を被覆する絶縁層80が側面絶縁層79となる。このようにして、チップダイオード78が製造される。
以上、本実施形態に係るチップダイオード78は、前述の第2実施形態と同様、低抵抗領域72を含むので、前述の第2実施形態において述べた効果と同様の効果を奏することができる。
また、本実施形態に係るチップダイオード78は、基板2の側面7a,7bを被覆する側面絶縁層79を含む。この側面絶縁層79は、基板2の側面7a,7bのほぼ全域を被覆している。これにより、同一構造の複数個のチップダイオード78が接触した場合に、側面絶縁層79同士を接触させることができるので、基板2同士が直接接触するのを抑制または防止することができる。
また、チップダイオード78と他の電子部品とが接触した場合に、側面絶縁層79と他の電子部品とを接触させることができるので、当該チップダイオード78の基板2が他の電子部品に直接接触するのを抑制または防止することができる。これにより、チップダイオード78が他の電子部品等に接触した場合に、当該チップダイオード78の基板2に不所望な電圧が印加されるのを抑制または防止できるから、漏れ電流の電流経路が基板2に形成されるのを抑制または防止することができる。
本実施形態では、前述の第2実施形態と同様に、低抵抗領域72が形成された例について説明した。しかし、前述の第1実施形態のように、低抵抗領域72を有さない構造のチップダイオード78が採用されてもよい。
また、本実施形態に係るチップダイオード78において、前述の第3実施形態に係る側面不純物領域75が形成されていてもよい。この構成によれば、チップダイオード78が、同一構造のチップダイオード78や他の電子部品と接触した場合において、漏れ電流の発生をより一層良好に抑制することができる。
<第5実施形態>
図21は、本発明の第5実施形態に係るチップダイオード81を示す縦断面図である。
本実施形態に係るチップダイオード81は、基板2において第2不純物領域13に対して基板2の第2主面6側の領域にn型の第3不純物領域82が形成されている点で、前述の第2実施形態に係るチップダイオード71と異なる。図21において、前述の第2実施形態において述べた構成と同様の構成については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る基板2は、前述のp型の半導体基板3に代えて、n型の半導体基板83を含む。半導体基板83の上には、第2の中間エピタキシャル層84を挟んで、前述の中間エピタキシャル層73およびエピタキシャル層4がこの順に積層されている。n型の第3不純物領域82は、n型の半導体基板83によって形成されている。前述の第2不純物領域13は、第2の中間エピタキシャル層84によって形成されている。
このようなチップダイオード81は、前述の図14Aの工程に代えて、たとえば次の工程を実行することにより製造することができる。まず、p型の半導体ウエハ51に代えて、n型の第3不純物領域82のベースとなるn型の半導体ウエハ51が準備される。次に、p型不純物を導入しながら半導体ウエハ51のシリコンがエピタキシャル成長されて、第2の中間エピタキシャル層84が形成される。この第2の中間エピタキシャル層84が第2不純物領域13となる。
次に、n型不純物を導入しながら第2の中間エピタキシャル層84のシリコンが成長されて、中間エピタキシャル層73が形成される。この中間エピタキシャル層73が低抵抗領域72となる。次に、n型不純物を導入しながら中間エピタキシャル層73のシリコンが成長されて、エピタキシャル層4が形成される。これにより、n型の半導体基板83、第2の中間エピタキシャル層84、中間エピタキシャル層73およびエピタキシャル層4の積層構造を有するベース基板52が形成される。その後、図14B〜図14Hと同様の工程が実行されて、チップダイオード81が製造される。
以上、本実施形態に係るチップダイオード81は、前述の低抵抗領域72に加えて、基板2において第2不純物領域13に対して基板2の第2主面6側の領域に形成されたn型の第3不純物領域82を含む。したがって、ダイオード領域10および第2不純物領域13の間、ならびに、第1不純物領域11および第2不純物領域13の間にpn接合ダイオードD1,D2(pn接合ダイオードD)が形成されるのに加えて、第3不純物領域82および第2不純物領域13の間に、第2不純物領域13をアノードとし、第3不純物領域82をカソードとするpn接合ダイオードD3が形成される。
第3不純物領域82および第2不純物領域13の間に形成されたpn接合ダイオードD3は、第2不純物領域13を介してpn接合ダイオードD1,D2(pn接合ダイオードD)と逆直列に接続されている。これにより、基板2の第2主面6からアノード端子8および/またはカソード端子9に向けて漏れ電流が流れるのを抑制することができ、アノード端子8および/またはカソード端子9から基板2の第2主面6に向けて漏れ電流が流れるのを抑制することができる。よって、本実施形態に係るチップダイオード81によっても、前述の第1実施形態および第2実施形態において述べた効果と同様の効果を奏することができる。
本実施形態に係るチップダイオード81は、前述の第1、第3および第4実施形態に係るチップダイオード1,74,78の各構成と任意に組み合わされてもよい。たとえば、前述の第1実施形態のように、低抵抗領域72(中間エピタキシャル層73)を有さない構造のチップダイオード81が採用されてもよい。また、前述の第3実施形態および第4実施形態の各構成と組み合わされて、側面不純物領域75および側面絶縁層79の双方を有する構造のチップダイオード81が採用されてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はさらに他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の各実施形態では、ダイオード領域10が平面視四角形状に形成されている例について説明した。しかし、ダイオード領域10は、平面視三角形状、平面視六角形状等の平面視四角形状以外の平面視多角形状に形成されていてもよいし、平面視円形状または平面視楕円形状に形成されていてもよい。また。第1不純物領域11やガードリング領域12は、ダイオード領域10の平面視形状に応じて、平面視多角環状、平面視円環状または平面視楕円環状に形成されていてもよい。また、表面絶縁層15に形成される第1コンタクト孔16および第2コンタクト孔17の各平面視形状も、ダイオード領域10の平面視形状に応じて適宜変更されてもよい。
また、前述の各実施形態では、第1不純物領域がダイオード領域10を取り囲む平面視四角環状に形成された例について説明した。しかし、図22に示されるような第1不純物領域11が形成されてもよい。図22は、図4に対応する部分の平面図であって、第1不純物領域11の変形例を示す図である。図22では、前述の図4と同様に、第1不純物領域11およびガードリング領域12をクロスハッチングによって示している。図22において、前述の第1実施形態において述べた構成と同様の構成については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
図22に示されるように、第1不純物領域11は、必ずしもダイオード領域10を取り囲むように形成されている必要はなく、少なくともカソード電極膜21が基板2の第1主面5と接する部分、つまり、表面絶縁層15に形成された第1コンタクト孔16から基板2の第1主面5が露出する部分に形成されていればよい。このような構成であっても、ダイオード領域10を形成することができ、かつ、ダイオード領域10およびカソード電極膜21間の抵抗値の低減を図ることができる。
また、前述の各実施形態において、各半導体部分の導電型が反転された構成が採用されてもよい。つまり、p型の部分がn型とされ、n型の部分がp型とされてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。この明細書および図面から抽出される特徴の一例を以下に示す。
項1:第1主面および第2主面を有する基板と、前記基板の前記第1主面側の表層部に形成された第1導電型のダイオード領域と、前記ダイオード領域と電気的に接続されるように前記基板の前記第1主面側の表層部に形成された第1導電型の第1不純物領域と、前記ダイオード領域との間でショットキー接合を形成するように前記基板の前記第1主面上に形成された第1電極膜と、前記第1不純物領域との間でオーミック接合を形成するように前記基板の前記第1主面上に形成された第2電極膜とを含み、前記基板において前記ダイオード領域および前記第1不純物領域に対して前記基板の前記第2主面側の領域には、前記ダイオード領域と電気的に接続されるように前記ダイオード領域の抵抗値よりも低い抵抗値を有する第1導電型の低抵抗領域が形成されている、チップダイオード。
このチップダイオードによれば、基板においてダイオード領域および第1不純物領域に対して基板の第2主面側の領域には、ダイオード領域の抵抗値よりも低い抵抗値を有する低抵抗領域が形成されているので、基板の抵抗値の低減を図ることができる。また、第1電極膜および第2電極膜の間を流れる電流の一部を低抵抗領域に流すことができるから、ジュール熱の発生を抑制することができる。これにより、基板の温度上昇を抑制することができる。
項2:前記低抵抗領域は、前記ダイオード領域および前記第1不純物領域に電気的に接続されている、項1に記載のチップダイオード。このチップダイオードによれば、低抵抗領域が、ダイオード領域および第1不純物領域の両方と電気的に接続されている。これにより、ダイオード領域および第1不純物領域を直接結ぶ電流経路に加えて、低抵抗領域を介してダイオード領域および第1不純物領域を結ぶ電流経路を形成することができるから、第1電極膜および第2電極膜の間で電流密度が高まるのを抑制することができる。その結果、基板の抵抗値を効果的に低減することができ、かつ、基板の温度上昇を効果的に抑制することができる。
項3:前記第1不純物領域は、前記ダイオード領域の不純物濃度よりも高い不純物濃度を有している、項1または2に記載のチップダイオード。
項4:前記第1不純物領域は、前記ダイオード領域を取り囲むように形成されている、項3に記載のチップダイオード。このチップダイオードによれば、第1不純物領域を利用して基板の抵抗値を低減させることができる。
項5:前記ダイオード領域を露出させる第1コンタクト孔、および、前記第1不純物領域を露出させる第2コンタクト孔を有し、前記基板の前記第1主面を被覆するように当該第1主面上に形成された絶縁層をさらに含み、前記第1電極膜は、前記第1コンタクト孔内で前記ダイオード領域と電気的に接続されており、前記第2電極膜は、前記第2コンタクト孔内で前記第1不純物領域と電気的に接続されている、項1〜4のいずれか一項に記載のチップダイオード。
項6:前記第1電極膜は、前記絶縁層上に形成された第1パッド電極膜と、前記第1パッド電極膜から前記第1コンタクト孔に向けて引き出され、かつ前記第1コンタクト孔内で前記ダイオード領域と電気的に接続された第1引き出し電極膜とを含み、前記第2電極膜は、前記絶縁層上に形成された第2パッド電極膜と、前記第2パッド電極膜から前記第2コンタクト孔に向けて引き出され、かつ前記第2コンタクト孔内で前記第1不純物領域と電気的に接続された第2引き出し電極膜とを含む、項5に記載のチップダイオード。
項7:前記第2コンタクト孔は、前記第1コンタクト孔と前記第2パッド電極膜との間において前記第1コンタクト孔および前記第2パッド電極膜の対向方向の直交方向に延びる第1部分と、前記第1部分の両端部のうちの少なくとも一方側の端部から前記第1コンタクト孔に沿って引き出された第2部分とを含み、前記第2電極膜の前記第2引き出し電極膜は、前記第2コンタクト孔の前記第1部分において前記第1不純物領域と電気的に接続された第1電極膜部分と、前記第2コンタクト孔の前記第2部分において前記第1不純物領域と電気的に接続された第2電極膜部分とを含む、項6に記載のチップダイオード。
このチップダイオードによれば、第2電極膜の第2引き出し電極膜は、第1電極膜部分および第2電極膜部分のそれぞれを介して第1不純物領域と電気的に接続されている。したがって、たとえば第1電極膜部分および第2電極膜部分のいずれか一方のみしか形成されていない場合に比べて、第2引き出し電極膜および第1不純物領域の接続面積を増加させることができる。よって、第2引き出し電極膜と第1不純物領域との間の抵抗値の低減を図ることができる。
項8:前記第2コンタクト孔は、前記第1部分の両端部のそれぞれから前記第1コンタクト孔を挟み込むように当該第1コンタクト孔に沿って引き出された一対の前記第2部分を含み、前記第2引き出し電極膜の前記第2電極膜部分は、一対の前記第2部分のそれぞれにおいて、前記第1不純物領域と電気的に接続されている、項7に記載のチップダイオード。
このチップダイオードによれば、第1電極膜が平面視凸形状に形成されており、第2電極膜が第1電極膜と噛合う平面視凹形状に形成されている。これにより、基板の第1主面上という限られた面積内において、第1電極膜の専有面積および第2電極膜の専有面積のそれぞれを増加させることができる。よって、第1電極膜の抵抗値の低減を図ることができ、かつ、第2電極膜の抵抗値の低減を図ることができる。
1 チップダイオード
2 基板
5 基板の第1主面
6 基板の第2主面
7a 基板の長手側面
7b 基板の短手側面
8 アノード端子(第1外部端子)
9 カソード端子(第2外部端子)
10 ダイオード領域
11 第1不純物領域
13 第2不純物領域
14 基板の角部
20 アノード電極膜(第1電極膜)
21 カソード電極膜(第2電極膜)
41 回路モジュール
42 実装基板
46 第1導電性接合材
71 チップダイオード
72 低抵抗領域
74 チップダイオード
75 側面不純物領域
78 チップダイオード
79 側面絶縁層
81 チップダイオード
D pn接合ダイオード
D1 pn接合ダイオード
D2 pn接合ダイオード
L 距離
T1 距離
T2 距離

Claims (17)

  1. 第1主面および第2主面を有する基板と、
    前記基板の前記第1主面側の表層部に形成された第1導電型のダイオード領域と、
    前記ダイオード領域と電気的に接続されるように前記基板の前記第1主面側の表層部に形成された第1導電型の第1不純物領域と、
    前記ダイオード領域との間でショットキー接合を形成するように前記基板の前記第1主面上に形成された第1電極膜と、
    前記第1不純物領域との間でオーミック接合を形成するように前記基板の前記第1主面上に形成された第2電極膜と、
    前記第1電極膜と電気的に接続された第1外部端子と、
    前記第2電極膜と電気的に接続された第2外部端子とを含み、
    前記基板において前記ダイオード領域および前記第1不純物領域に対して前記基板の前記第2主面側の領域には、前記ダイオード領域および前記第1不純物領域のそれぞれと電気的に接続されるように第2導電型の第2不純物領域が形成されている、チップダイオード。
  2. 前記ダイオード領域および前記第2不純物領域の間、ならびに、前記第1不純物領域および前記第2不純物領域の間に、pn接合ダイオードが形成されている、請求項1に記載のチップダイオード。
  3. 前記pn接合ダイオードは、前記第1電極膜および前記ダイオード領域の間に形成されたショットキーバリアダイオードに逆直列に接続されている、請求項2に記載のチップダイオード。
  4. 前記第2不純物領域は、前記基板の前記第2主面から露出している、請求項1〜3のいずれか一項に記載のチップダイオード。
  5. 前記基板は、前記第1主面および前記第2主面を接続する側面を有しており、
    前記第2不純物領域は、少なくとも前記基板の前記第2主面および前記側面を接続する角部から露出している、請求項1〜4のいずれか一項に記載のチップダイオード。
  6. 前記第2不純物領域は、前記基板の前記第2主面の全域から露出している、請求項1〜5のいずれか一項に記載のチップダイオード。
  7. 前記ダイオード領域の不純物濃度よりも高い不純物濃度を有し、かつ、前記ダイオード領域および前記第2不純物領域と電気的に接続されるように前記ダイオード領域および前記第2不純物領域の間に形成された第1導電型の低抵抗領域をさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のチップダイオード。
  8. 前記低抵抗領域は、前記第1不純物領域および前記第2不純物領域と電気的に接続されるように、前記第1不純物領域および前記第2不純物領域の間に延びている、請求項7に記載のチップダイオード。
  9. 前記基板は、前記第1主面および前記第2主面を接続する側面を有しており、
    前記基板の前記側面に沿い、かつ、前記基板の前記第1主面側の表層部から前記第2主面に向けて延びるように形成された第2導電型の側面不純物領域をさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のチップダイオード。
  10. 前記側面不純物領域は、前記第2不純物領域と電気的に接続されている、請求項9に記載のチップダイオード。
  11. 前記側面不純物領域は、前記基板の前記側面から露出している、請求項9または10に記載のチップダイオード。
  12. 前記基板は、前記第1主面および前記第2主面を接続する側面を有しており、
    前記基板の前記側面を被覆する側面絶縁膜をさらに含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載のチップダイオード。
  13. 前記第1不純物領域は、前記ダイオード領域の不純物濃度よりも高い不純物濃度を有している、請求項1〜12のいずれか一項に記載のチップダイオード。
  14. 前記ダイオード領域の周縁に沿って前記基板の前記第1主面側の表層部に形成された第2導電型のガードリング領域をさらに含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載のチップダイオード。
  15. 前記第1導電型は、n型であり、
    前記第2導電型は、p型である、請求項1〜14のいずれか一項に記載のチップダイオード。
  16. 実装基板と、
    前記実装基板の主面に実装された、請求項1〜15のいずれか一項に記載のチップダイオードとを含む、回路モジュール。
  17. 前記チップダイオードが前記実装基板に複数実装されており、
    互いに隣り合う一方の前記チップダイオードおよび他方の前記チップダイオードの間の距離Lと、前記実装基板の前記主面および一方の前記チップダイオードの前記第2主面の間の距離T1と、前記実装基板の前記主面および他方の前記チップダイオードの前記第2主面の間の距離T2との間には、L≦T1+T2なる関係が成立している、請求項16に記載の回路モジュール。
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