JP2018028903A - Nfcシステムにおいて周波数応答に基づき位相オフセットを測定する方法及びシステム - Google Patents

Nfcシステムにおいて周波数応答に基づき位相オフセットを測定する方法及びシステム Download PDF

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Abstract

【課題】通信デバイスのマッチングネットワーク及びアンテナによって生じた位相オフセットを補償する方法及びシステムを提供する。
【解決手段】位相オフセットを特徴パラメータに関係付けるマッピングを生成するステップと、通信デバイスの特徴パラメータを測定するステップと、測定した特徴パラメータ及びマッピングを用いて、通信デバイスの位相オフセットを決定するステップと、決定した位相オフセットを用いて、通信デバイスのマッチングネットワーク及びアンテナによって生じた位相オフセットを補償するステップとを含む。通信デバイスのマッチングネットワーク及びアンテナによって生じた位相オフセットを測定する方法及びシステムも提供する。
【選択図】図6

Description

本開示は、概して、NFC(near field communication)のための方法及びシステムに関する。より詳細には、本開示は、近距離通信(NFC)システムにおいて、周波数応答に基づき位相オフセットを測定する方法及びシステムに関する。
非接触支払いシステム、セキュリティアクセスシステム等といったアプリケーションにおいて、近距離通信の使用が、普及しつつある。一般的なNFCベースのシステムは、NFCリーダ(例えば、POS端末(Point of Sale terminal))とNFCデバイスとから成る。NFCデバイスは、一般的には、NFC対応カード又は携帯電話である。
さらに、NFCデバイスは、一般的に、パッシブ型負荷変調(PLM:passive load modulation)又はアクティブ型負荷変調(ALM:active load modulation)の何れかで構成され得る。ALMは、一般的には、PLMよりも複雑であるが、トランスポンダ(例えば、モバイルデバイス)にALMを実装するための部品は、よりコンパクトになり得る。また、トランスポンダは、リーダによって生成される電磁場を単に変調するのではなく、電源を利用して電磁場を生成するものであるため、ALMトランスポンダの通信距離は、PLMトランスポンダの通信距離よりも、大きくなり得る。
NFC対応デバイス及びリーダモードのNFCデバイスを利用してトランザクションを実行するために、NFC対応デバイスは、リーダモードのNFCデバイスに近付けられる。リーダモードのNFCデバイスがNFC対応デバイスからの信号を正しく復調できないと、NFC対応デバイスとリーダモードのNFCデバイスとの間の通信が失敗することがある。このような失敗は、NFC対応デバイスがリーダモードのNFCデバイスと適切に位置合わせされていない場合又はNFC対応デバイスがリーダモードのNFCデバイスから所定距離範囲内にない場合、生じ得る。
NFC対応デバイスのアクティブ型負荷変調(ALM)の位相オフセットを調整すれば、このような失敗及び他の問題は、有意に低減し得る。従って、近距離通信(NFC)システムにおいてALMの位相オフセットを測定及び補償するための方法及びシステムが所望される。
本発明は、各位相オフセットが補償され得るように、(例えば、プロセス及び構成要素の広がりに起因して)マッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを測定する方法を提供する。また、本発明は、各位相オフセットを最初に測定することによって、(例えば、プロセス及び構成要素の広がりに起因して)マッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを補償する方法も提供する。
本発明は、通信デバイスのマッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを補償する方法を提供する。この方法は、(a)位相オフセットを特徴パラメータに関係付けるマッピングを生成するステップと、(b)通信デバイスの特徴パラメータを測定するステップと、(c)測定した特徴パラメータ及びマップングを用いて、通信デバイスの位相オフセットを決定するステップと、(d)決定した位相オフセットを用いて、通信デバイスのマッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを補償するステップとを含む。
ある実施形態では、特徴パラメータは、通信デバイスによって受信又は送信された信号の共振ピーク周波数である。
ある実施形態では、リーダデバイス又は相手の通信デバイスは、キャリア信号を上記通信デバイスに送信する。通信デバイスは、変調したキャリア信号を、リーダデバイス又は相手の通信デバイスに送信することによって、アクティブに応答する。位相オフセットは、キャリア信号と、変調したキャリア信号との間の位相差である。
ある実施形態では、上記の方法は、さらに、次のステップを含む:決定した位相オフセットを用いて通信デバイスの位相構成を調整するステップ;アクティブ型負荷変調(ALM:active load modulation)を用い、調整した位相構成によってキャリア信号を変調するステップ;誘導結合のために、通信デバイスから変調したキャリア信号を送信するステップ。
ある実施形態では、特徴パラメータは、通信デバイスによって受信又は送信された信号に関連付けられる。
ある実施形態では、特徴パラメータは、次の特徴のうちの1つ以上の組み合わせを含む:信号の共振周波数ピーク、信号の周波数応答の振幅ピーク、信号の特定の周波数での振幅又は振幅の組み合わせ、信号の周波数応答のノッチ、マッチングネットワーク及びアンテナのバンド幅、及び、信号の周波数応答の特定の形状。
ある実施形態では、位相オフセットは、プリント基板(PCB:printed circuit board)生産パラメータ及び構成要素に依存する。
ある実施形態では、通信デバイスは、近距離通信(NFC)のデバイスである。
ある実施形態では、上記の方法は、生産フローの一部である。
ある実施形態では、位相オフセットを特徴パラメータに関係付けるマッピングは、次のパラメータのうちの一以上の、測定によって又はスイーピングによる位相オフセットのシミュレーションの解析によって、生成される:フロントエンドのディスクリート構成要素の値、構成要素、プリント基板(PCB)及び/又はアンテナの温度、及び、PCB生産変動。
ある実施形態では、位相オフセットを特徴パラメータに関係付けるマッピングは、関数及び/又はマッピングテーブルとして、格納される。
ある実施形態では、位相オフセットを特徴パラメータに関係付けるマッピングは、次の特徴のうちの1つ以上の組み合わせを含む多次元マッピングテーブルとして格納される:信号の共振ピーク周波数、信号の周波数応答の振幅ピーク、信号の特定の周波数での振幅又は振幅の組み合わせ、信号の周波数応答のノッチ、マッチングネットワーク及びアンテナのバンド幅、及び、信号の周波数応答の特定の形状。
本発明は、通信デバイスのマッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを測定する方法も提供する。この方法は、(a)通信デバイスからリーダデバイス又は相手の通信デバイスに信号を送信するステップと、(b)信号の測定される特徴パラメータを決定するステップと、(c)測定した特徴パラメータを用いて、マッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを決定するステップとを含む。
ある実施形態では、測定した特徴パラメータは、信号の共振ピーク周波数である。
ある実施形態では、共振ピーク周波数は、次のステップを実行することによって決定される:リーダデバイスから送信された信号の周波数範囲にわたって変化させるステップ、及び、信号周波数のそれぞれに対応するリーダデバイス又は相手の通信デバイスで電圧を測定するステップ。
ある実施形態では、測定した特徴パラメータは、次の特徴のうちの1つ以上の組み合わせを含む:信号の共振周波数ピーク、信号の周波数応答の振幅ピーク、信号の特定の周波数の振幅又は振幅の組み合わせ、信号の周波数応答のノッチ、マッチングネットワーク及びアンテナのバンド幅、及び、信号の周波数応答の特定の形状。
ある実施形態では、上記の方法は、さらに、測定した特徴パラメータ及びマッピングを用いて、通信デバイスの位相オフセットを決定するステップと、決定した位相オフセットを用いて、通信デバイスのマッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを補償するステップとを含む。マッピングは、位相オフセットを、測定した特徴パラメータに関係付けるものである。
本発明は、さらに、通信デバイスのマッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを測定する方法を提供する。この方法は、(a)通信デバイスによって、リーダデバイスから信号を受信するステップと、(b)信号の測定される特徴パラメータを決定するステップと、(c)測定した特徴パラメータを用いて、マッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを決定するステップとを含む。
ある実施形態では、測定した特徴パラメータは、信号の共振ピーク周波数である。
ある実施形態では、共振ピーク周波数は、次のステップを実行することによって決定される:リーダデバイスから送信され、かつ通信デバイスによって受信された信号の周波数範囲にわたって変化させるステップ、通信デバイスによって受信された信号の周波数範囲において通信デバイスでの受信信号強度(RSSI:received signal strength indicator)値を記録するステップ、及び、最大のRRSI値から共振ピーク周波数を特定するステップ。
本発明は、さらに、本明細書に記載される各方法を実行可能なシステムを提供する。
本発明は、次の一以上の利点を有する:(1)本発明は、マッチングネットワーク及びアンテナに起因する位相オフセットの寄与を定量化する、コスト及び時間効率の良い方法であり得る。(2)許容誤差がより大きい部品を(アンテナ及びマッチング回路素子)に使用することができる。そのため、eBOM(engineering bill of materials)が低減される。(3)本発明は、顧客生産における高価な共振チューニングを避けることができる。(4)本発明は、包絡線検波のみをサポートする市場で既に確立された欠かせないリーダとの通信安定化において(通信しないゾーンを避けて)ロバストネスを高めることができる。(5)本発明は、包絡線検波による受信器ベースのリーダを用いる標準的な認証を可能にし得る。(6)本発明は、生産及びシステム条件にわたって一貫したパフォーマンスを保障することによって、ユーザ経験を高めることができる。(7)本発明は、リカバリ機構を可能にし得る。(8)本発明は、(プロトコル及びアプリケーション等といった)特定のケースを、位相特性に考慮することができる。(9)本発明は、IC挙動(PVT)を補償することができる。(注:ICは、集積回路を示す。PVTは、プロセス、電圧及び温度を示す。)
上述の概要は、現在又は未来の特許請求の範囲内の全ての例示的な実施形態を表すことを意図するものではない。さらなる例示的な実施形態が、以下の図面及び詳細な発明の説明内で論じられる。
記載の実施形態及びそれらの利点は、添付の図面に関連する以下の説明を参照することによって、最も良く理解されるだろう。これらの図面は、記載の実施形態の趣旨及び範囲から逸脱することなく、当業者によって記載の実施形態になされ得る形態及び詳細において、いかなる変形を制限するものではない。
本発明の一実施形態に係る通信デバイスの機能ブロック図である。 異なる誘電結合の条件下における、図1に示す通信デバイスの例示的な位相構成と対比した負荷変調振幅の図である。 誘電結合通信システムを形成する、対応するリーダと、図1に示す通信デバイスの実施形態を示す図である。 後に位相オフセットを決定するために使用され得る、TX(送信器)の共振周波数を測定するOTA(Over The Air)セットアップの実施形態を示す図である。 後に位相オフセットを決定するために使用され得る、RX(受信器)の共振周波数を測定するOTAセットアップの実施形態を示す図である。 通信デバイスのマッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを補償する方法の実施形態を示す図である。 通信デバイスのマッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを測定する方法の実施形態を示す図である。 通信デバイスのマッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを測定する方法の別の実施形態を示す図である。
本願に係る代表的なデバイス及び方法を、このセクションにて説明する。これらの実施例は、文脈を追加して記載された実施形態の理解を助けるために、単に提供されるものである。従って、当業者には、これらの具体的な詳細の一部又は全部がなくても、記載の実施形態が実施され得ることは明らかであろう。他の例では、記載の実施形態を不必要に不明瞭にすることを避けるために、周知のプロセス工程は詳細には記載しない。他の実施形態も可能であり、以下の実施例は、限定として解釈されるべきではない。
以下の詳細な説明では、説明の一部を構成し、記載の実施形態に係る具体的な実施形態を例示として示す添付の図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が記載された実施形態を実施できるように十分に詳細に記載されているが、これらの実施例は限定的ではない。当業者は、記載された実施形態の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の実施形態を用いることができ、変更することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る通信デバイス100の機能ブロック図である。図1に示す実施形態では、通信デバイスは、誘導結合を介して通信する。通信デバイスは、位相構成調整モジュール102と、信号変調モジュール104と、信号送信モジュール106とを含むことができる。通信デバイスは、集積回路(IC)デバイスであってよい。ある実施形態では、通信デバイスは、ハンドヘルドコンピューティングシステムに実装されるか、又は、携帯電話等のモバイルコンピューティングシステムに実装される。通信デバイスは、誘導結合を利用して通信する近距離通信(NFC)デバイスであってよい。ある実施形態では、通信デバイスは、国際標準化機構(ISO)又は国際電気標準会議(IEC)の14443規格と互換性があるRF(radio-frequency)トランスポンダとして実装される。図示の通信デバイスは、本明細書において、特定の構成要素とともに示され、特定の機能とともに説明されるが、他の実施形態では、通信デバイスは、より少ない構成要素又はより多い構成要素を含んで、同様の機能を実現してもよいし、より少ない機能を実現してもよいし、又は、より多い機能を実現してもよい。
図1に示す実施形態では、位相構成調整モジュール102は、少なくとも1つのシステム又は環境パラメータに応じて、通信デバイスの位相構成を調整するよう構成される。通信デバイスの位相構成は、通信デバイスの入力/出力位相挙動を反映してもよい。例えば、通信デバイスの位相構成は、受信信号の位相と応答の送信キャリアの位相との間の相対的な位相設定であってよい。異なるリーダ又はリーダモードの通信デバイス(例えば、異なる製造メーカのリーダ、異なるモデルのリーダ、異なるタイプのリーダ)は、異なるアンテナ、異なるマッチングネットワーク、及び、通信デバイスに対して異なる相対位置を有することがある。そのため、異なるリーダは、通信デバイスとリーダ/リーダモードの通信デバイスとの間のチャネル及びチャネル位相に影響を及ぼす可能性がある。一以上のシステム又は環境パラメータに基づいて位相構成を調整して、良好な信号雑音比(SNR)を有する位相設定を達成すれば、異なるリーダ及び異なる誘導結合位置にわたり、ロバストな通信が提供され得る。
位相構成調整モジュール102は、データフレームの送信前に、通信デバイス100の送信キャリアの位相構成を調整するように構成されてよい。又は、位相構成調整モジュール102は、データフレームの送信中に、静的、動的又はオンザフライで、通信デバイスの送信キャリアの位相構成を調整するように構成されてもよい。ある実施形態では、位相構成調整モジュールは、製造中又は製造後であるが消費者/エンドユーザの手に渡る前に、通信デバイスの送信キャリアの位相構成を調整するよう構成される。ある実施形態では、少なくとも1つのシステム又は環境パラメータは、通信デバイスのスタートアップ中又は各データフレームの送信前に、取得される。
図1に示す実施形態では、信号変調モジュール104は、アクティブ型負荷変調(ALM)を用いて、調整された位相構成でキャリア信号を変調するように構成される。信号送信モジュールは、クロックリカバリ回路及びアナログ送信器を含む。
図1に示す実施形態では、信号送信モジュール106は、誘導結合のために、通信デバイスから変調したキャリア信号を送信するように構成される。信号送信モジュールは、ループアンテナのような誘導型アンテナを含んでもよい。
ある実施形態では、通信デバイス100は、アクティブ型負荷変調(ALM)デバイスである。このような実施形態では、信号送信モジュールは、電流源を用いて、発信RFを送信するための自己磁場を生成するように構成される。その結果、通信距離は、パッシブ型負荷変調(PLM)と比較すると、大きくなる。通信デバイスと、対応するリーダ又はリーダモードの通信デバイスとの両方が磁場を生成すると、通信デバイスと対応するリーダ/リーダモードの通信デバイスとの間の誘導結合は、一以上のシステム又は環境パラメータによる影響を受けることがある。その結果として、一以上のシステム又は環境パラメータに起因して、磁場がずれることがある。磁場のずれは、変調の振幅部分の信号強度を低下させることがあり、通信パフォーマンスの低下(例えば、SNRの低下)をもたらすことがある。一般的に、ALMデバイス及びリーダの磁場が互いにずれたり干渉したりすることを防ぐために(例えば、送信中、一定の位相を維持するために)、許容誤差が非常に小さい部品がトランスポンダに用いられる。図1に示す実施形態では、通信デバイスの位相構成は、少なくとも1つのシステム又は環境パラメータに応じて調整される。許容誤差の大きな部品を、送信中に所望の位相アライメントを維持しつつ、RFIDデバイスに用いることができる。なぜなら、通信デバイスの位相構成が少なくとも1つのシステム又は環境パラメータに応じて調整されるためである。加えて、大量生産デバイスの共振チューニングが低減され得るか又は避けられ得る。さらに、特定タイプのリーダ/リーダモードの通信デバイス(例えば、包絡線検波ベースのリーダデバイス)に対して、通信安定性におけるロバストネスが改善され得る。加えて、多様な生産、システム、プロトコル及びアプリケーション条件にわたり、一貫したパフォーマンスを提供することによって、ユーザ経験を高めることができる。さらに、PVTに起因するIC挙動の変動を補償することができる。
図2は、異なる誘導結合の条件下における、図1に示す通信デバイスの例示的な位相構成と対比した負荷変調振幅の図を示す。図2では、通信デバイス100の位相構成は、受信信号の位相とキャリアの位相との間の相対的な位相設定であり、度で示される。図2では、負荷変調振幅は、ミリボルト(mV)で示される。図2に示すような、4つの曲線210,220,230,240は、4つの異なる誘導結合条件を表す。各誘導結合条件において、負荷変調振幅は、最初は、第1ピークまで位相が増加するに連れて増加する(例えば、正の負荷変調振幅を表す)。続いて、負荷変調振幅は、最低点まで位相が増加するに連れて減少した後、第2ピークまで位相が増加するに連れて増加する(例えば、負の負荷変調振幅の絶対値を表す)。その後、負荷変調振幅は、位相が増加するに連れて減少する。しかしながら、異なる誘導結合条件では、負荷変調振幅のピークは、異なる位相で生じる。静的又は動的に位相を調整することで、負荷変調振幅が修正されて、高い信号雑音比(SNR)、及び/又は、各誘導結合条件及び環境パラメータにわたって高いリーダデバイスの動的範囲が達成される。
図3は、図1に示す通信デバイス100の実施形態を示す。通信デバイスは、対応するリーダ又はリーダモードの通信デバイス330とともに、誘導結合通信システム350を形成することができる。ある実施形態では、対応するデバイス330は、専用のリーダデバイスであり得る。ある実施形態では、対応するデバイス330は、通信の相手デバイス(例えば、携帯電話)であり得る。ある実施形態では、対応デバイス330は、リーダモードで作動する通信の相手デバイス(例えば、携帯電話)であり得る。図3に示す実施形態では、通信デバイス300は、位相構成調整モジュール302と、アンテナ312に結合されるマッチングネットワーク310と、アナログ受信器「RX」314と、クロック生成回路316と、アナログ送信器「TX」318とを含む。アンテナは、ループアンテナのような誘導型アンテナであってよい。クロック生成回路は、クロックを生成する。クロック生成回路によって生成されるクロックは、受信クロックに同期し、これにより、リーダ又はリーダモードの通信デバイスによって送信されたキャリアに同期する。通信デバイスの動作例において、無線周波数(RF)信号は、対応するリーダ又はリーダモードの通信デバイスのアンテナ332からの誘導結合を介してアンテナで受信され、さらに、アナログ受信器を経て、RF信号からデジタル信号に変換される。信号は、クロック生成回路によるRF信号から生成され、さらに、アナログ送信器で、アンテナを用いた誘導結合を介して送信される発信RF信号を生成するために用いられる。図3に示す通信デバイス300は、図1に示す通信デバイス100の1つの可能な実施形態である。しかしながら、図1に示す通信デバイスは、図3に示す実施形態に限定されない。
ある実施形態では、通信デバイス300は、アクティブ型負荷変調(ALM)デバイスである。これらの実施形態では、アンテナは、電流源を用いて、発信RFを送信するための自己磁場を生成するように構成され得る。この結果、通信距離は、PLMデバイスよりも、大きくなり得る。図3に示す実施形態では、通信デバイスの位相構成は、少なくとも1つのシステム又は環境パラメータに応じて調整される。許容誤差のより大きい部品を、送信中の所望の位相アライメントを維持しつつ、RFIDデバイスに用いることができる。なぜなら、通信デバイスの位相構成が、少なくとも1つのシステム又は環境パラメータに応じて調整されるためである。対応するリーダ/リーダモードの通信デバイスは、信号を復調することができる。なぜなら、通信デバイスから取得したRF信号の振幅が、十分なSNR及び動的範囲を有するためである。
位相構成調整モジュール302は、通信デバイスの多様な構成要素の位相構成を調整することができる。位相構成調整モジュールは、通信デバイスの多様な構成要素の位相構成を、静的、動的又はオンザフライで、調整することができる。位相構成調整モジュールは、通信デバイスの多様な構成要素の位相構成を、製造時及び消費者/エンドユーザの手に渡る前に、調整することができる。図3に示す実施形態では、位相構成調整モジュールは、アナログ受信器「RX」314、クロック生成回路316及び/又はアナログ送信器「TX」318の位相構成を調整することができる。図示の位相構成調整モジュールは、アナログ受信器、クロック生成回路及びアナログ送信器とは別個のものとして図示されているが、ある実施形態では、位相構成調整モジュールは、アナログ受信器、クロック生成回路及び/又はアナログ送信器内に実装される。
ある実施形態では、位相構成調整モジュール302は、アナログ受信器「RX」314の位相構成を調整する。ある実施形態では、位相構成調整モジュール302は、クロック生成回路316の位相構成を調整する。ある実施形態では、位相構成調整モジュール302は、アナログ送信器「TX」318の位相構成を調整する。
アクティブ型負荷変調(ALM)は、市場の全てのモバイルNFCソリューションにおいて最先端技術である。一実施形態では、ALMは、TypeA/B/Fの規格に従って変調された13.56MHzの信号をアクティブに送信する。これは、生成された信号強度に大きな利点を与える。また、これは、負荷変調振幅パラメータに関する要求規格(例えば、NFCフォーラム、ISO 14443、EMVCo等)を満たすことによって、より小型のアンテナの使用を可能にする。
ALMの全てのケースにおいて、カード応答用に、専用の初期位相を規定することができる。初期位相の設定は、図2に示すような、「210」、「220」、「230」及び「240」として示される異なる結合位置において、負荷変調振幅を最適化するために用いられ得る。図2では、x軸は、初期位相設定(すなわち、TX CW(Transmitter carrier wave)の信号位相に対するALMの位相)を度で表す。図2は、ある位相値の負荷変調振幅ピークを示す。このように、一実施形態では、位相は、負荷変調振幅を最適化するために用いられ得る。
この分野(及び認証試験)には、例えば一部のフェリカ(FeliCa)リーダ及び古い支払い端末等の、振幅に大きく依存する通信の参照相手が多く存在する。これらのリーダは、振幅に大きく依存する。そのため、これらのリーダに対して、小さな位相範囲だけが、通信をパスすることが分かる。従って、位相を調整して負荷変調振幅を最適化することは、これらの相手(例えば、一部のフェリカリーダ及び古い支払い端末)との使用において大きな助けとなり得る。
NFCシステムの送信器(TX)位相(RX及びTXでのキャリアの位相上に見られるような、リーダフィールドからの位相関係)は、複数のシステム及び/又は環境パラメータ/条件(例えば、場の強度、デチューニング/結合条件、アンテナジオメトリ、IC(PVT)(集積回路−プロセス、電圧及び温度)、マッチングネットワーク(トポロジー、…)、プロトコル、データレート、再送信、再構成、タイミング、アプリケーション等)に依存する。
アンテナ及びマッチングネットワークで生じる位相オフセット/変動は、PCB(プリント回路基板)の生産パラメータ、構成要素等に依存する。よって、この寄与を、定量化して部品毎に考慮する必要がある。それゆえ、各位相オフセットの定量化を可能にし、次の(1)から(6)を満たす方法が要求される:(1)速い、(2)低コスト、(3)複雑で、高価で、非常に精巧な測定及び/又は分析装置/技術を必要としない、(4)ロバスト、(5)繰り返し使用性が優れた、及び、(6)再現性が高い。
アンテナ及びマッチングネットワークにより生じた位相オフセット/変動を定量化するために、方法には、TX(送信器)経路及びRX(受信器)経路の周波数応答の特有の特性の測定に基づく単純なプロセスが用いられ得る。そのため、位相シフトを(おそらく不正確に)直接測定するために掛かるコストが必要にならない。
以下では、「位相オフセット」又は「位相シフト」は、リーダが送信した信号(すなわち、RF(無線周波数)キャリア)と、カードデバイスからリーダにアクティブに送信された応答信号との間の位相差である。
マッチングネットワーク/アンテナによって生じる位相オフセット(変動)は、定量化され得、(1)調整及び(2)適用の2つの主なステップにて、部分的に依存する変動の補償に用いられ得る。調整ステップでは、位相オフセットが特徴パラメータ毎に評価され、オフセットマッピングが生成される。適用ステップでは、大量生産の特徴パラメータの単純な測定を実行し、さらに調整ステップで生成したオフセットマッピングを用いることによって、位相オフセットが決定される。
RX及び/又はTX周波数応答の解析が実行され得る。RX/TX周波数応答は、マッチングネットワークの位相シフトを反映する。キャリア周波数の位相シフトは実際の関心事であるが、専用の位相測定よりもむしろ、容易に測定可能な信号の特性を集約することによって、定量化が成される。
次に、大量生産の準備するための「プレ処理」ステップがある。RX/TX周波数応答の解析結果は、生産フローの補償に充てるために、集約されて予め調整される。
(RX及び/又はTX周波数応答からの)位相シフトは、変化すると予測されるパラメータをスイーピングするシミュレーション/測定にて解析される。例えば、これらのパラメータは、以下を含み得る:(1)モンテカルロシミュレーションによってカバーされるフロントエンドのディスクリート構成要素の値、(2)構成要素/PCB/アンテナの温度、(3)PCB生産変動、及び、(4)その他。
次いで、測定した特徴パラメータに対する位相シフトの関係付けが実行される。このステップでは、測定システムによって捕捉された、特定の特性、パターン、パラメータが、関心の周波数での位相シフトに、関係付けられる。これらの特性/パターン/パラメータは、以下の1つ又は組み合わせであり得る:
(1)RX及び/又はTXの共振周波数ピーク、
(2)RX及び/又はTXの振幅ピーク、
(3)(RX及び/又はTXの)特定の周波数での振幅又は振幅の組み合わせ、
(4)(RX及び/又はTXの)ノッチ、
(5)マッチング/アンテナ回路又はシステムのバンド幅、
(6)特定の形状、
(7)その他。
一以上のパラメータの関係付けに応じて、実際のマッチングネットワークのパラメータ、及び/又は、トポロジー及び/又はアンテナのパラメータに応じて、ターゲットプラットフォーム毎に、(上記のセットからの)特性/パターン/パラメータの意義あるセットが、生産プロセスのパラメータとして用いられ得る。
次いで、測定したパラメータ毎の位相シフトが、関数及び/又はマッピングテーブルとして格納される。一実施形態では、これは、上述のパラメータ(例えば、RX又はTX共振周波数ピークの周波数)の1つ又は組み合わせの関数のような、位相オフセットをリスト化する関数であってよい。一実施形態では、これは、上述のパラメータ(例えば、RX又はTX共振周波数ピークの周波数)の1つ又は組み合わせに依拠する位相オフセットをリスト化するテーブルであってよい。一実施形態では、これは、RX及びTX共振周波数ピーク及び/又はノッチの位置による、多次元ルックアップテーブルであってよい。
この関数及び/又はマッピングは、例えばシミュレーション、プレ量産のサンプル等の特徴によって、生産テストの準備で生成される。この関数及び/又はマッピングは、補正規準と見なされる。
次に、位相オフセットを推定する適用ステップがある。このステップは、(大量)生産に適用される。そのため、このステップでは、一以上のパラメータの定量化によって又は測定によって、位相シフトを部分毎に補償するために、上述した(測定した特徴パタメータに対する位相シフトの)関係付けから生成された位相シフトが用いられる。図4及び図5は、この適用ステップを実行する方法の2つの具体例を示す。
図4は、後に位相オフセットを決定するために用いられ得る、TX(送信器)共振周波数を測定するOTA(Over The Air)セットアップの実施形態を示す。システム400は、被試験デバイス(DUT:Device Under Test)410と、制御部450と、リスナーPICC(Proximity Inductive Coupling Card)アンテナ420と、マルチメータ440とを備える。リスナーPICCアンテナ420は、マルチメータ440と電気通信する。被試験デバイス(DUT)410は、制御部450と電気通信する。被試験デバイス(DUT)410は、(各自のアンテナを用いた)無線通信を経て、リスナーPICCアンテナ420と通信する。一実施形態では、被試験デバイス(DUT)410は、通信デバイスであり得る。例えば、通信デバイスは、ハンドヘルドコンピューティングシステムに実装されてよい。ある実施形態では、通信デバイスは、携帯電話のようなモバイルコンピューティングシステムに実装される。一実施形態では、リスナーPICCアンテナ420は、リーダ又はリーダモードの通信デバイスであり得る。
ある実施形態では、OTAセットアップは、以下のように動作する:(1)制御部450を用いて、被試験デバイス(DUT)410に第1周波数fを設定し(一例では、f=13MHzで開始してもよい)、(2)無変調のキャリアでTXをオンにし、(3)マルチメータ440上でリスナーPICCアンテナ420の電圧を測定し、(4)所定の増分(例えば、+50kHz)で周波数fを増加させ、(5)マルチメータ440上でリスナーPICCアンテナ420の電圧を測定し、(6)最終周波数ステップ(例えば、f+300KHzであり得る)になるまで、上述のステップ(4)−(5)を繰り返し、(7)マルチメータ440上でリスナーアンテナ420の電圧を測定し、(8)共振(又は共鳴)ピーク周波数(例えば、他のVlistener−measurementsよりも+2lsb高い)を計算/特定する。ある実施形態では、OTAセットアップは、最適化されたフローにおいて、以下のように動作し得る:(1)制御部450を用いて、被試験デバイス(DUT)410に第1周波数fを設定し、(2)無変調のキャリアでTXをオンにし、(3)リスナーPICCアンテナ420のDC(直流)電圧を測定し、(4)(二分探索アルゴリズムに従い)次の周波数を設定し、(5)リスナーPICCアンテナ420のDC(直流)電圧を測定し、(6)上述のステップ(4)−(5)を4回から6回繰り返し実行し、(7)共鳴(ピーク)周波数を特定する。このフローは、二分探索アルゴリズムに基づいて、最適化され得る。ある実施形態では、他の最適な探索アルゴリブムが用いられ得る。
図5は、後に位相オフセットを決定するために用いられ得る、RX(受信器)共振周波数を測定するするOTAセットアップの実施形態を示す。システム500は、被試験デバイス(DUT)510と、制御部550と、ポーラPCD(Proximity Coupling Device)アンテナ520と、信号生成器540とを備える。ポーラPCDアンテナ520は、信号生成器540と電気通信する。被試験デバイス(DUT)510は、制御部550と電気通信する。ポーラPCDアンテナ520は、(各自のアンテナを用いた)無線通信を経て、被試験デバイス(DUT)510と通信する。一実施形態では、被試験デバイス(DUT)510は、通信デバイスであり得る。例えば、通信デバイスは、ハンドヘルドコンピューティングシステムに実装されてよい。ある実施形態では、通信デバイスは、携帯電話のようなモバイルコンピューティングシステムに実装される。一実施形態では、ポーラPCDアンテナ520は、リーダ又はリーダモードの通信デバイスであり得る。
ある実施形態では、OTAセットアップは、以下のように動作する:(1)信号生成器540を第1周波数f(一例では、f=13MHz及び設定信号レベル>4A/m;Vsig_gen>1.5Vで開始してもよい)に設定し、(2)被試験デバイス(DUT)510をカードモードでオンにし、(3)制御部550を用いて、被試験デバイス(DUT)510の受信信号強度(RSSI)値を記録し、(4)1増分(例えば、+50kHz)で周波数を増加させ、(5)RSSI値を記録し、(6)最終周波数ステップ(例えば、f+300KHzであり得る)になるまで、上述のステップ(4)−(5)を繰り返し、(7)f+300kHzで最後の周波数ステップを設定し、(8)RSSI値を記録し、(9)最大のRSSI値(例えば、他のRSSI値よりも+2lsb高い)から共振ピーク周波数を特定する。ある実施形態では、OTAセットアップは、二分探索アルゴリズムを利用した最適化フローで動作し得る。ある実施形態では、他の最適な探索アルゴリズムが用いられ得る。
図6は、通信デバイスのマッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを補償する方法のフローチャートである。図6に示すように、方法600は、ステップ610で開始する。ステップ610では、方法は、位相オフセットを特徴パラメータに関係付けるマッピングを生成する。その後、方法は、ステップ620に進む。ステップ620では、方法は、通信デバイスの特徴パラメータを測定する。次に、ステップ630では、方法は、測定した特徴パラメータ及びマッピングを用いて、通信デバイスの位相オフセットを決定する。最後に、ステップ640で、方法は、決定した位相オフセットを用いて、通信デバイスのマッチングネットワーク及びアンテナによって生じた位相オフセットを補償する。
図7は、通信デバイスのマッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを測定する方法のフローチャートである。図7に示すように、方法700は、ステップ710で開始する。ステップ710では、方法は、通信デバイスからの信号を、リーダデバイス又は相手の通信デバイスに送信する。次に、方法は、ステップ720に進む。ステップ720では、方法は、信号の測定される特徴パラメータを決定する。最後に、ステップ730で、方法は、測定した特徴パラメータを用いて、マッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを決定する。
図8は、通信デバイスのマッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを測定する方法のフローチャートである。図8に示すように、方法800は、ステップ810で開始する。ステップ810では、方法は、通信デバイスによって、リーダデバイスから信号を受信する。次に、方法は、ステップ820に進む。ステップ820では、方法は、信号の測定される特徴パラメータを決定する。最後に、ステップ830で、方法は、測定した特徴パラメータを用いて、マッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを決定する。
本明細書において、選択された詳細セットに関して、例示的な実施形態を提示した。しかしながら、当業者は、これらの詳細の異なる選択セットを含む多くの他の例示的な実施形態が実施され得ることを理解するであろう。以下の特許請求の範囲は、全ての可能な例示的な実施形態を含むことが意図される。
記載の実施形態の様々な態様、実施形態、実装形態又は特徴は、別々に又は任意の組み合わせで使用され得る。記載の実施形態の様々な態様は、ソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実施され得る。
前述の説明では、説明を目的として、記載の実施形態の完全な理解を提供するために、特定の専門用語を用いた。しかしながら、記載の実施形態を実施するために、特定の詳細を当業者が必要としないことは明らかであろう。従って、特定の実施形態の前述の説明は、例示及び説明のために提示される。それらは、網羅的であること又は記載の実施形態を開示の正確な形態に限定することを意図するものでもない。当業者には、上記の教示を考慮して、多くの修正及び変形が可能であることが明らかであろう。

Claims (20)

  1. 通信デバイスのマッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを補償する方法であって、
    位相オフセットを特徴パラメータに関係付けるマッピングを生成するステップと、
    前記通信デバイスの前記特徴パラメータを測定するステップと、
    測定した前記特徴パラメータ及び前記マッピングを用いて、前記通信デバイスの位相オフセットを決定するステップと、
    決定した前記位相オフセットを用いて、前記通信デバイスの前記マッチングネットワーク及びアンテナにより生じた前記位相オフセットを補償するステップと、
    を含む、方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記特徴パラメータは、前記通信デバイスによって受信又は送信された、信号の共振ピーク周波数である、方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、
    リーダデバイス又は相手の通信デバイスが、前記通信デバイスにキャリア信号を送信し、
    前記通信デバイスは、前記リーダデバイス又は前記相手の通信デバイスに、変調したキャリア信号を送信することによって、アクティブに応答し、
    前記位相オフセットは、前記キャリア信号と、前記変調したキャリア信号との間の位相差である、方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、さらに、
    決定した前記位相オフセットを用いて、前記通信デバイスの位相構成を調整するステップと、
    アクティブ型負荷変調(ALM)を用いて、調整した前記位相構成によってキャリア信号を変調するステップと、
    誘導結合のために、前記通信デバイスから変調した前記キャリア信号を送信するステップと、を含む、方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、前記特徴パラメータは、前記通信デバイスによって受信又は送信される信号に関連付けられる、方法。
  6. 請求項5に記載の方法であって、前記特徴パラメータは、
    前記信号の共振周波数ピーク、
    前記信号の周波数応答の振幅ピーク、
    前記信号の特定の周波数での振幅又は振幅の組み合わせ、
    前記信号の周波数応答のノッチ、
    前記マッチングネットワーク及びアンテナのバンド幅、
    前記信号の周波数応答の特定の形状
    の特徴のうちの1つ以上の組み合わせである、方法。
  7. 請求項1に記載の方法であって、前記位相オフセットは、プリント基板(PCB)の生産パラメータ及び構成要素に依存する、方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、前記通信デバイスは、近距離通信(NFC)の通信デバイスである、方法。
  9. 請求項1に記載の方法であって、前記方法は、生産フローの一部である、方法。
  10. 請求項1に記載の方法であって、位相オフセットを前記特徴パラメータに関係付ける前記マッピングは、
    フロントエンドのディスクリート構成要素の値、
    構成要素、プリント基板(PCB)及び/又はアンテナの温度、
    PCB生産変動、
    のパラメータのうちの一以上の、測定によって又はスイーピングによる前記位相オフセットのシミュレーションの解析によって生成される、方法。
  11. 請求項1に記載の方法であって、位相オフセットを前記特徴パラメータに関係付ける前記マッピングは、
    関数、及び/又は、
    マッピングテーブル、
    として格納される、方法。
  12. 請求項6に記載の方法であって、位相オフセットを前記特徴パラメータに関係付ける前記マッピングは、
    前記信号の前記共振ピーク周波数、
    前記信号の前記周波数応答の前記振幅ピーク、
    前記信号の特定の周波数での前記振幅又は振幅の組み合わせ、
    前記信号の前記周波数応答の前記ノッチ、
    前記マッチングネットワーク及びアンテナの前記バンド幅、
    前記信号の前記周波数応答の前記特定の形状、
    の特徴のうちの1つ以上の組み合わせを含む多次元のマッピングテーブルとして格納される、方法。
  13. 通信デバイスのマッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを測定する方法であって、
    前記通信デバイスから、リーダデバイス又は相手の通信デバイスに、信号を送信するステップと、
    前記信号の測定される特徴パラメータを決定するステップと、
    測定した前記特徴パラメータを用いて、前記マッチングネットワーク及びアンテナにより生じた前記位相オフセットを決定するステップと、を含む、方法。
  14. 請求項13に記載の方法であって、測定した前記特徴パラメータは、前記信号の共振ピーク周波数である、方法。
  15. 請求項14に記載の方法であって、前記共振ピーク周波数は、
    前記通信デバイスから送信された前記信号の周波数の範囲にわたって変化させるステップと、
    前記信号の周波数にそれぞれ対応する、前記リーダデバイス又は前記相手の通信デバイスの電圧を測定するステップと、
    によって決定される、方法。
  16. 請求項13に記載の方法であって、測定した前記特徴パラメータは、
    前記信号の共振周波数ピーク、
    前記信号の周波数応答の振幅ピーク、
    前記信号の特定の周波数での振幅又は振幅の組み合わせ、
    前記信号の周波数応答のノッチ、
    前記マッチングネットワーク及びアンテナのバンド幅、
    前記信号の周波数応答の特定の形状、
    の特徴のうちの1つ以上の組み合わせからなる、方法。
  17. 請求項13に記載の方法であって、さらに、
    測定した前記特徴パラメータ及びマッピングを用いて前記通信デバイスの位相オフセットを決定するステップであって、前記マッピングは、当該位相オフセットを測定した前記特徴パラメータに関係付ける、決定するステップと、
    決定した前記位相オフセットを用いて、前記通信デバイスの前記マッチングネットワーク及びアンテナにより生じた前記位相オフセットを補償するステップと、を含む、方法。
  18. 通信デバイスのマッチングネットワーク及びアンテナにより生じた位相オフセットを測定する方法であって、
    前記通信デバイスによって、リーダデバイスから信号を受信するステップと、
    前記信号の測定される特徴パラメータを決定するステップと、
    測定した前記特徴パラメータを用いて、前記マッチングネットワーク及びアンテナによって生じた前記位相オフセットを決定するステップと、を含む、方法。
  19. 請求項18に記載の方法であって、測定した前記特徴パラメータは、前記信号の共振ピーク周波数である、方法。
  20. 請求項19に記載の方法であって、前記共振ピーク周波数は、
    前記リーダデバイスから送信され、かつ前記通信デバイスによって受信された前記信号の周波数範囲にわたって変化させるステップと、
    前記通信デバイスによって受信された前記信号の前記周波数範囲において、前記通信デバイスでの受信信号強度(RSSI)値を記録するステップと、
    最大のRRSI値から共振ピーク周波数を特定するステップと、
    によって決定される、方法。
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