JP2018028339A - トルクコンバータ - Google Patents

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佳宏 松岡
智博 和田
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Abstract

【課題】タービンシェルの板厚を必要以上に厚くすることなくピストンの強度を確保する。
【解決手段】タービン3は、軸方向に移動可能なタービンシェル31を有する。ロックアップ部4は、フロントカバー1及びインペラシェル21によって構成される外殻の外周壁部に形成される。ピストン5は、タービンシェル31と別部材によって構成される。ピストン5は、軸方向においてタービン3と一体的に移動するように構成される。ピストン5は、フロントカバー1側へ移動することによってロックアップ部4と係合するように構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、トルクコンバータに関するものである。
トルクコンバータは、インペラ及びタービンを有しており、内部の作動油を介してインペラからタービンへとトルクを伝達する。インペラは、エンジンからのトルクが入力されるフロントカバーに固定されている。タービンは流体室内でインペラに対向して配置されている。インペラが回転すると、インペラからタービンへと作動油が流れ、タービンを回転させることでトルクを出力する。
また、トルクコンバータは、ロックアップ機構を有している。ロックアップ機構は、ピストンを有しており、ロックアップ機構がオンになると、ピストンがフロントカバーと係合する。この結果、フロントカバーからのトルクがピストンに直接入力される。
例えば、特許文献1に記載のトルクコンバータは、タービンシェルの外周端部が、ピストンを構成している。このタービンシェルの外周端部であるピストンが、トルクコンバータの外殻の外周壁部から径方向内側に延びるロックアップ部と係合することによって、ロックアップ機構がオンとなる。
米国特許第9297448号明細書
上述したように構成されたトルクコンバータにおいて、タービンシェルの外周端部であるピストンはロックアップ機構をオンにした際に負荷が掛かるため、ピストンの強度を確保する必要がある。ピストンの強度を確保するためには、ピストンを構成するタービンシェルに熱処理を施すことが考えられる。しかし、一般的に、タービンシェルにはタービンブレードがろう付けによって取り付けられているため、タービンシェルに熱処理を施して強度を確保することができない。したがって、タービンシェルの外周端部によって構成されるピストンの強度を確保するために、タービンシェル全体の板厚を厚くしなければいけないという問題がある。
本発明の課題は、タービンシェルの板厚を必要以上に厚くすることなくピストンの強度を確保することにある。
本発明のある側面に係るトルクコンバータは、フロントカバーと、インペラと、タービンと、ロックアップ部と、ピストンとを備えている。フロントカバーは、トルクが入力される。インペラは、フロントカバーに固定されるインペラシェルと、インペラシェルに取り付けられたインペラブレードとを有する。タービンは、軸方向に移動可能なタービンシェルと、タービンシェルに取り付けられたタービンブレードとを有する。ロックアップ部は、フロントカバー及びインペラシェルによって構成される外殻の外周壁部に形成される。ピストンは、タービンシェルと別部材によって構成される。ピストンは、タービンシェルと結合される。ピストンは、軸方向においてタービンと一体的に移動し、フロントカバー側へ移動することによってロックアップ部と係合するように構成される。
この構成によれば、タービンシェルとピストンとが別部材によって構成されているため、ピストンのみに熱処理を施して、ピストンの強度を確保することができる。このため、タービンシェルの板厚を必要以上に厚くしなくてもよい。また、熱処理によってピストンの強度を確保することができるため、ピストンの板厚を必要以上に厚くする必要が無い。なお、タービンシェルの板厚を厚くすることなく、ピストンのみ強度を確保できる程度に板厚を厚くしてもよい。この場合、ピストンに熱処理を施さなくてもよい。
好ましくは、トルクコンバータは、一方向弁を有していてもよい。一方向弁は、フロントカバーとピストンとの間の空間から、ピストンとインペラシェルとの間の空間への流体の流れを許容するように構成される。この構成によれば、一方向弁によって、フロントカバーとピストンとの間の空間から、ピストンとインペラシェルとの間の空間へと、作動油を流すことができる。このため、トルクコンバータ内で作動油を循環させることができ、ひいては、トルクコンバータの高温化を抑制することができる。
好ましくは、一方向弁は、ピストンとロックアップ部との係合部よりも径方向内側であり、且つピストンとタービンシェルとの結合部よりも径方向外側に配置される。また、好ましくは、一方向弁は、ピストンに形成される。この構成によれば、一方向弁を介して流れる作動油は、ピストンとタービンシェルとの隙間を径方向外側に流した後、タービンシェルとインペラシェルとの間へと流すことができる。また、一方向弁を上記係合部よりも径方向内側に形成することによって、径方向の寸法が大きくなることを防止できる。
好ましくは、ロックアップ部は、外周壁部から径方向内側に延びる。
一方向弁は、ピストンとロックアップ部との係合部よりも径方向外側に配置されてもよい。また、一方向弁は、ロックアップ部に形成されていてもよい。
ロックアップ部は、外周壁部によって構成されていてもよい。
好ましくは、ピストンは、ロックアップ部との係合が解除された状態において、ロックアップ部と接触する。この構成によれば、ロックアップの応答性を向上させることができる。
ピストンとロックアップ部との係合が解除された状態において、ピストンと外周壁部との隙間、又はピストンとロックアップ部との隙間は、0.1mm以内としてもよい。この構成によれば、上記隙間を0.1mm以内とすることによって、上記隙間を介した作動油の流れを抑制し、ロックアップの応答性を向上させることができる。
好ましくは、一方向弁は、リードバルブである。
ピストン及びロックアップ部の一方は、ピストン及びロックアップ部の他方へ延びるリップシールを有していてもよい。
好ましくは、トルクコンバータは、トルクを出力する出力ハブをさらに備える。ピストン及びタービンシェルの一方は、出力ハブ上を軸方向に摺動する。出力ハブ上を摺動するピストン及びタービンシェルの一方は、当該トルクコンバータのトーラスよりも径方向内側にオリフィス孔を有することが好ましい。この構成によれば、ロックアップされている状態において、作動油はオリフィス孔を介してトルクコンバータ内を循環することができる。
好ましくは、ピストンは、外周端部において軸方向に延びる円筒部を有する。この構成によれば、ピストンの剛性を高めることができる。
好ましくは、ピストンは、タービンシェルと異なる材質で形成される。
好ましくは、トルクコンバータは、ダンパー装置と、ドリブンプレートとをさらに備えている。ダンパー装置は、弾性部材を有し、フロントカバーとピストンとの間に配置される。ドリブンプレートは、弾性部材と係合する。ドリブンプレートは、ピストン又はタービンシェルに取り付けられる。
好ましくは、ピストンは、熱処理が施されている。
好ましくは、ピストンは、タービンシェルよりも板厚が厚い。
本発明によれば、タービンシェルの板厚を必要以上に厚くすることなくピストンの強度を確保することができる。
トルクコンバータの断面図。 ロックアップ部の拡大断面図。 変形例に係るトルクコンバータの断面図。 変形例に係るトルクコンバータの拡大断面図。 変形例に係るトルクコンバータの拡大断面図。
以下、本発明に係るトルクコンバータの実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、トルクコンバータの断面図である。以下の説明において、「軸方向」とは、トルクコンバータ100の回転軸Oが延びる方向を意味する。また、径方向とは、回転軸Oを中心とした円の径方向を意味する。また、周方向とは、回転軸Oを中心とした円の周方向を意味する。具体的には、軸方向は、図1の左右方向を示す。なお、図示していないが、図1の左側にはエンジンが配置されており、図1の右側にはトランスミッションが配置されている。
図1に示すように、トルクコンバータ100は、回転軸Oを中心に回転可能である。このトルクコンバータ100は、フロントカバー1、インペラ2、タービン3、ロックアップ部4、ピストン5、及び一方向弁10を備えている。また、トルクコンバータ100は、ステータ6、ダンパー装置7、及び出力ハブ8などをさらに備えている。
[フロントカバー]
フロントカバー1は、エンジンからのトルクが入力される。フロントカバー1は、円板部11と、筒状の第1円筒部12とを有している。第1円筒部12は、円板部11の外周端部からインペラ2側へ軸方向に延びている。
[インペラ]
インペラ2は、インペラシェル21と、複数のインペラブレード22と、インペラコア23を有する。インペラシェル21は、フロントカバー1に固定されている。例えば、インペラシェル21は、フロントカバー1に溶接されている。
フロントカバー1とインペラシェル21とによって、トルクコンバータ100の外殻が構成されている。フロントカバー1の第1円筒部12が、外殻の外周壁部に相当する。インペラシェル21の外周端部が第1円筒部12に固定されている。例えば、インペラシェル21とフロントカバー1とは、互いに溶接されている。
インペラブレード22は、インペラシェル21に取り付けられている。詳細には、インペラブレード22は、インペラシェル21の内側面に固定されている。
インペラコア23は、環状に形成されている。インペラコア23は、各インペラブレード22のタービン3側の端部を支持している。
[タービン]
タービン3は、インペラ2に対向して配置されている。タービン3は、タービンシェル31、複数のタービンブレード32、及びタービンコア33を有している。タービンシェル31は、ピストン5にリベット101によって固定されている。なお、タービンシェル31は、リベット101ではなく、溶接によってピストン5に固定されていてもよい。タービンシェル31は、ピストン5とともに、軸方向に移動可能である。
タービンブレード32は、タービンシェル31に取り付けられている。詳細には、タービンブレード32は、タービンシェル31の内側面にろう付けによって固定されている。
タービンコア33は、環状に形成されている。タービンコア33は、各タービンブレード32のインペラ2側の端部を支持している。
[ステータ]
ステータ6は、タービン3からインペラ2へと戻る作動油を整流するように構成されている。ステータ6は、回転軸O周りに回転可能である。詳細には、ステータ6は、固定シャフト(図示省略)に、ワンウェイクラッチ64を介して支持されている。このステータ6は、インペラ2とタービン3との間に配置される。ステータ6は円板状のステータキャリア61と、その外周面に取り付けられる複数のステータブレード62と、各ステータブレード62の外周端部に取り付けられるステータコア63とを有している。
[ロックアップ部]
ロックアップ部4は、トルクコンバータ100の外殻の外周壁部、すなわち、第1円筒部12に形成されている。詳細には、ロックアップ部4は、第1円筒部12から径方向内側に延びている。ロックアップ部4は、環状に形成されている。
ロックアップ部4は、第1円筒部12に対して回転不能に取り付けられている。すなわち、ロックアップ部4は、第1円筒部12と一体的に回転する。なお、回転不能とは、完全に回転しないという意味だけではなく、クリアランスの分だけ周方向に移動することも含む概念である。詳細には、ロックアップ部4と第1円筒部12とは、互いにスプライン嵌合している。ロックアップ部4は、軸方向において、ピストン5の外周端部511と対向している。径方向視において、ロックアップ部4の少なくとも一部がタービン3と重なっている。
図2に示すように、ロックアップ部4は、ロックアップ本体部41と、延在部42とを有している。ロックアップ本体部41は、環状のプレートであって、第1円筒部12から径方向内側に延びている。ロックアップ本体部41の外周面にスプライン溝が形成されている。
延在部42は、環状に形成されている。延在部42は、ロックアップ本体部41からエンジン側に向かって軸方向に延びている。延在部42の外径は、ロックアップ本体部41の外径よりも小さい。また、第1円筒部12において、エンジン側の内周面は、トランスミッション側の内周面よりも内径が小さい。この内径の違いによる段差部に、ロックアップ本体部41が当接することによって、ロックアップ部4のエンジン側への軸方向の移動が規制される。
延在部42の外周面において、周方向に延びる環状溝43が形成されている。この環状溝43内にOリング44が収容されている。これによって、ロックアップ部4と第1円筒部12との間を介して作動油が流れることを防止できる。
[ピストン]
図1に示すように、ピストン5は、フロントカバー1とタービン3との間に配置されている。詳細には、ピストン5は、タービン3とダンパー装置7との間に配置されている。ピストン5は、タービンシェル31と別部材によって、形成されている。ピストン5は、基本的に、タービンシェル31に沿った形状を有する。タービンシェル31とピストン5とは、互いに結合されている。具体的には、ピストン5に、タービンシェル31が結合されている。このため、ピストン5は、タービン3と一体的に軸方向に移動する。ピストン5は、出力ハブ8上を軸方向に摺動する。
ピストン5は、ピストンプレート51と、摩擦材52とを有している。ピストンプレート51は、略円板状のプレートである。ピストンプレート51の中心部に開口部が形成されている。ピストンプレート51は、タービンシェル31と異なる材質で形成することができる。例えば、ピストンプレート51は鉄によって形成され、タービンシェル31はアルミニウムによって形成されていてもよい。
ピストンプレート51の外周端は、タービンシェル31の外周端よりも径方向外側に配置されている。すなわち、ピストン5の外径は、タービン3の外径よりも大きい。ピストンプレート51とタービンシェル31とは、互いに隙間を空けて配置されている。
ピストンプレート51の板厚は、タービンシェル31の板厚よりも厚い。また、ピストンプレート51は、その強度を向上させるために、熱処理が施される。
ピストンプレート51の外周端部511には、摩擦材52が取り付けられている。摩擦材52は、環状に延びている。外周端部511は、摩擦材52を介してロックアップ部4と対向している。ピストン5がフロントカバー1側へ移動すると、ピストン5は、ロックアップ部4と係合する。すなわち、ピストン5が、摩擦材52によって、ロックアップ部4と摩擦係合する。この結果、ピストン5とフロントカバー1とが一体的に回転する。
ピストン5とロックアップ部4との係合が解除された状態において、摩擦材52とロックアップ部4とは接触している。なお、摩擦材52は、ロックアップ部4に取り付けられていてもよい。この場合、ピストン5とロックアップ部4との係合が解除された状態において、摩擦材52とピストン5とが接触している。
ピストンプレート51の外周端部511は、径方向視において、タービン3と重なっている。外周端部511は、実質的に軸方向と垂直となるように延びている。すなわち、外周端部511は、径方向と実質的に平行に延びている。
ピストン5は、第2円筒部53(本発明の円筒部の一例)、及びボス部54をさらに有している。第2円筒部53は、ピストンプレート51の外周端部から軸方向に延びている。詳細には、第2円筒部53は、トランスミッション側に向かって軸方向に延びている。
ボス部54は、ピストンプレート51の内周端部から軸方向に延びている。詳細には、ボス部54は、エンジン側に向かって軸方向に延びている。このボス部54の内周面が、出力ハブ8の外周面と接触する。ボス部54と出力ハブ8との間はシールされている。詳細には、出力ハブ8の外周面に環状溝が形成されており、この環状溝内にOリング81が収容されている。このOリング81によって、ピストン5と出力ハブ8との間が密閉されている。
ピストン5は、オリフィス孔56をさらに有している。オリフィス孔56は、ピストンプレート51を貫通するように形成されている。オリフィス孔56は、トーラスよりも径方向内側に配置されている。なお、トーラスは、インペラコア23、タービンコア33、及びステータコア63によって囲まれる環状の空間である。
[ドリブンプレート]
ドリブンプレート9は、ピストン5に取り付けられている。詳細には、リベット101によって、ドリブンプレート9はピストンプレート51に取り付けられている。なお、ドリブンプレート9は、リベット101ではなく、溶接によってピストンプレート51に固定されていてもよい。
ドリブンプレート9は、ピストンプレート51からダンパー装置7の各外周側トーションスプリング71へと延びており、各外周側トーションスプリング71と係合している。詳細には、各ドリブンプレート9は、周方向において、各外周側トーションスプリング71の端面と接触している。各ドリブンプレート9は、周方向に互いに間隔をあけて配置されている。
[ダンパー装置]
ダンパー装置7は、軸方向において、フロントカバー1とピストン5の間に配置されている。ダンパー装置7は、ピストン5からトルクが伝達される。詳細には、ダンパー装置7は、ピストン5と出力ハブ8とを弾性的に接続する。ダンパー装置7は、外周側トーションスプリング71、中間プレート72、内周側トーションスプリング73、及び出力プレート74を有する。なお、出力プレート74は、出力ハブ8と一体的に形成されている。
ドリブンプレート9からのトルクは、外周側トーションスプリング71を介して、中間プレート72に伝達される。そして、中間プレート72に伝達されたトルクは、内周側トーションスプリング73を介して出力プレート74へ伝達される。出力プレート74は出力ハブ8と一体的に形成されているため、出力ハブ8と一体的に回転する。そして、出力ハブ8は、トルクをトランスミッション側へと出力する。
[一方向弁]
一方向弁10は、トルクコンバータ100内の作動油の流れを規制するように構成されている。詳細には、一方向弁10は、フロントカバー1とピストン5との間の第1空間S1から、ピストン5とインペラシェル21との間の第2空間S2へ、作動油が流れることを許容するように構成されている。なお、一方向弁10は、第2空間S2から第1空間S1への作動油の流れを規制するように構成されている。
一方向弁10は、ピストン5に取り付けられている。一方向弁10は、ピストン5とロックアップ部4との係合部よりも径方向内側に配置されている。また、一方向弁10は、ピストン5とタービンシェル31との結合部、すなわち、リベット101よりも径方向外側に配置されている。
一方向弁10は、ピストンプレート51に形成された貫通孔55を覆うように取り付けられている。また、本実施形態のようにドリブンプレート9がピストンプレート51の貫通孔55を覆うように配置されている場合、ドリブンプレート9は、ピストンプレート51の貫通孔55と対向する位置に、貫通孔91を有している。一方向弁10は、貫通孔55、91を介して、第1空間S1から第2空間S2への作動油の流れを許容するとともに、第2空間S2から第1空間S1への作動油の流れを規制する。一方向弁10は、例えばリードバルブである。一方向弁10は、ピストンプレート51のタービンシェル31側を向く面に取り付けられている。
[トルクコンバータの動作]
次に、トルクコンバータ100のロックアップ時の動作について説明する。まず、ロックアップされていない状態においては、ピストン5の摩擦材52は、ロックアップ部4に係合していない。すなわち、ピストン5の摩擦材52とロックアップ部4とは摩擦係合しておらず、ピストン5とフロントカバー1とは相対回転可能である。なお、この状態において、摩擦材52とロックアップ部4とは接触している。
トルクコンバータ100においてロックアップさせるとき、第2空間S2に作動油を供給する。これによって、第2空間S2内の作動油の油圧が上昇する。なお、ピストン5とロックアップ部4とが接触しているため、この第2空間S2内の作動油の油圧の上昇タイミングが速い。
第2空間S2内の作動油の油圧が上昇すると、タービンシェル31は、ピストン5とともに、インペラシェル21から離れる方向、すなわち、フロントカバー1側へと移動する。この結果、ピストン5の摩擦材52がロックアップ部4と摩擦係合し、フロントカバー1とピストン5とが一体的に回転する。すなわち、フロントカバー1からのトルクは、作動油を介することなく、ピストン5に伝達される。なお、このようにロックアップされた状態において、第2空間S2内の作動油は、ピストン5のオリフィス孔56を介して、第2空間S2内の作動油の油圧が低下しない程度に、第1空間S1へと流れることができる。これによって、トルクコンバータ100内の作動油を潤滑させてトルクコンバータ100の高温化を抑制できる。
トルクコンバータ100のロックアップを解除するときは、第1空間S1に作動油を供給して、第1空間S1内の作動油の油圧を上昇させる。すると、ピストン5はフロントカバー1から離れる方向に移動し、この結果、ピストン5の摩擦材52とロックアップ部4との摩擦係合が解除される。この結果、フロントカバー1からのトルクは、インペラ2及び作動油を介して、タービン3に伝達されてから、出力ハブ8へと伝達される。なお、ピストン5の摩擦材52は、ロックアップ部4と摩擦係合していないが、接触している。
ロックアップが解除された状態において、第1空間S1内の作動油は、一方向弁10を介して第2空間S2へと流れる。詳細には、第1空間S1内の作動油は、一方向弁10を介してピストン5とタービンシェル31との隙間内に流れ、この隙間内を径方向外側に流れた後、径方向外側から、タービンシェル31とインペラシェル21との間の空間へと流れる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
変形例1
上記実施形態では、ロックアップ部4は、第1円筒部12から径方向内側に延びる部材によって構成されているが、ロックアップ部4の構成はこれに限定されない。例えば、図3に示すように、ロックアップ部4は、外周壁部である第1円筒部12の一部によって構成されていてもよい。第1円筒部12の一部によって構成されたロックアップ部4の係合面は、軸方向においてインペラ2側を向いている。詳細には、ロックアップ部4の係合面は、径方向内側を向くように傾斜している。ピストン5の外周端部は、ロックアップ部4と実質的に平行に延びている。
変形例2
上記実施形態では、一方向弁10は、ピストン5に形成されているが、一方向弁10の構成はこれに限定されない。例えば、図4に示すように、一方向弁10は、ロックアップ部4に形成されていてもよい。一方向弁10は、ロックアップ部4に形成された貫通孔45を塞いでいる。この場合、一方向弁10は、ピストン5とロックアップ部4との係合部よりも径方向外側に配置されている。
変形例3
上記実施形態では、ピストン5とロックアップ部4との係合が解除された状態において、ピストン5とロックアップ部4とが接触していたが、ピストン5とロックアップ部4とが非接触であってもよい。この場合、第1円筒部12と、ピストン5の第2円筒部53との隙間を0.1mm以内とすることが好ましい。これによって、ロックアップの応答性を向上させることができる。
変形例4
図5に示すように、ピストン5は、リップシール57を有していてもよい。リップシール57は、ピストンプレート51からロックアップ部4に向かって延びている。リップシール57の先端はロックアップ部4と接触している。リップシール57は、摩擦材52の径方向外側に配置されている。このリップシール57は、第2空間S2内の作動油が第1空間S1へ流れることを防止するとともに、逆方向の作動油の流れを許容するように構成されている。なお、リップシール57は、摩擦材52の径方向内側に配置されていてもよい。また、ピストン5がリップシール57を有するのではなく、ロックアップ部4がリップシール57を有していてもよい。この場合、リップシール57はピストン5に向かって延びており、リップシール57の先端がピストン5に接触している。
変形例5
上記実施形態では、ピストン5が出力ハブ8上を摺動するように構成されており、タービンシェル31がピストン5に取り付けられているが、この構成に限定されない。例えば、タービンシェル31が出力ハブ8上を摺動するように構成されており、ピストン5がタービンシェル31に取り付けられていてもよい。
変形例6
上記実施形態では、トルクコンバータ100の外殻の外周壁部は、フロントカバー1の第1円筒部12によって構成されていたが、この外周壁部の構成はこれに限定されない。例えば、インペラシェル21が円筒部を有しており、このインペラシェル21の円筒部と、フロントカバー1の第1円筒部12とによって、外周壁部を構成していてもよい。もしくは、インペラシェル21の円筒部のみで外周壁部を構成してもよい。
1 :フロントカバー
2 :インペラ
21 :インペラシェル
22 :インペラブレード
3 :タービン
31 :タービンシェル
32 :タービンブレード
4 :ロックアップ部
5 :ピストン
56 :オリフィス孔
57 :リップシール
7 :ダンパー装置
8 :出力ハブ
9 :ドリブンプレート
100 :トルクコンバータ

Claims (12)

  1. トルクが入力されるフロントカバーと、
    前記フロントカバーに固定されるインペラシェル、及び前記インペラシェルに取り付けられたインペラブレード、を有するインペラと、
    軸方向に移動可能なタービンシェル、及び前記タービンシェルに取り付けられたタービンブレード、を有するタービンと、
    前記フロントカバー及び前記インペラシェルによって構成される外殻の外周壁部に形成されるロックアップ部と、
    前記タービンシェルと別部材によって構成され、前記タービンシェルと結合されるピストンと、
    を備え、
    前記ピストンは、軸方向において前記タービンと一体的に移動し、前記フロントカバー側へ移動することによって前記ロックアップ部と係合するように構成される、
    トルクコンバータ。
  2. 前記ロックアップ部は、前記外周壁部から径方向内側に延びる、
    請求項1に記載のトルクコンバータ。
  3. 前記ロックアップ部は、前記外周壁部によって構成される、
    請求項1に記載のトルクコンバータ。
  4. 前記ピストンは、前記ロックアップ部との係合が解除された状態において、前記ロックアップ部と接触する、
    請求項1から3のいずれかに記載のトルクコンバータ。
  5. 前記ピストンと前記ロックアップ部との係合が解除された状態において、前記ピストンと前記外周壁部との隙間、又は前記ピストンと前記ロックアップ部との隙間は、0.1mm以内である、
    請求項1から3のいずれかに記載のトルクコンバータ。
  6. 前記ピストン及び前記ロックアップ部の一方は、前記ピストン及び前記ロックアップ部の他方へ延びるリップシールを有する、
    請求項1から5のいずれかに記載のトルクコンバータ。
  7. トルクを出力する出力ハブをさらに備え、
    前記ピストン及び前記タービンシェルの一方は、前記出力ハブ上を軸方向に摺動し、
    前記出力ハブ上を摺動する前記ピストン及び前記タービンシェルの一方は、当該トルクコンバータのトーラスよりも径方向内側にオリフィス孔を有する、
    請求項に記載1から6のいずれかにトルクコンバータ。
  8. 前記ピストンは、外周端部において軸方向に延びる円筒部を有する、
    請求項1から7のいずれかに記載のトルクコンバータ。
  9. 前記ピストンは、前記タービンシェルと異なる材質で形成される、
    請求項1から8のいずれかに記載のトルクコンバータ。
  10. 弾性部材を有し、前記フロントカバーと前記ピストンとの間に配置されるダンパー装置と、
    前記弾性部材と係合するドリブンプレートと、
    をさらに備え、
    前記ドリブンプレートは、前記ピストン又は前記タービンシェルに取り付けられる、
    請求項1から9のいずれかに記載のトルクコンバータ。
  11. 前記ピストンは、熱処理が施されている、
    請求項1から10のいずれかに記載のトルクコンバータ。
  12. 前記ピストンは、前記タービンシェルよりも板厚が厚い、
    請求項1から11のいずれかに記載のトルクコンバータ。
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