JP2018028134A - 水電解セル及び水電解装置 - Google Patents

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正也 小境
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Masatoshi Sugimasa
昌俊 杉政
後藤田 龍介
Ryusuke Gotoda
龍介 後藤田
筒井 宏
Hiroshi Tsutsui
宏 筒井
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Abstract

【課題】本発明は、従来よりも水素製造における設備コストとランニングコストの両方を削減することができる水電解セルを提供する。
【解決手段】本発明の水電解セル10は、イオン透過性の隔膜11と、前記隔膜11を挟持する1対の多孔質電極12a及び多孔質電極12bと、を備え、前記多孔質電極12a及び前記多孔質電極12bは、水電解に使用される電解液に対して親液性を有することを特徴とする。この水電解セル10を備える水電解装置は、再生可能エネルギ由来の電力を利用した水電解による水素変換電力貯蔵システムに好適に利用することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、水電解セル及び水電解装置に関する。
近年、大気中のCO2削減を目的として、再生可能エネルギ由来の電力を利用した水電解による水素変換電力貯蔵システムが注目されている。このシステムにおいては、需要家の受電設備に供給されるいわゆる系統電力と比べると水電解による水素の製造コストのさらなる低減が望まれている。
従来、水電解装置としては、電解反応で生じた水素と酸素のそれぞれを水電解セルから電解液とともに抜き出して、水素と酸素を分離した後の電解液を再び水電解セルに戻すように循環させるものが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2等参照)。
この水電解装置では、電解反応によって生じる水素や酸素の気泡によって水電解セル内の電解液の電気抵抗(オーム損)が増加することを防止し、水電解セル内に生じる電解液の流れによって電極面に気泡が付着することを防止する。このような水電解装置によれば、水電解性能の向上を図ることができるため水素製造におけるランニングコストを低減することができる。
特開2015−151561号公報 特開2011−6769号公報
ところが、従来の水電解装置(例えば、特許文献1、特許文献2等参照)は、電解液の循環経路、電解液の循環ポンプ、水素や酸素を電解液から分離するための気液分離装置、分離した水素や酸素からミスト化した電解液を分離するミストトラップ等の付属設備が必要となる。そのため、従来の水電解装置は、設備コストを増加させる問題があった。
そこで、本発明の課題は、従来よりも水素製造における設備コストとランニングコストの両方を削減することができる水電解セル及び水電解装置を提供することにある。
前記課題を解決した本発明の水電解セルは、隔膜と、前記隔膜を挟持する1対の多孔質電極と、を備え、前記多孔質電極は、水電解に使用される電解液に対して親液性を有することを特徴とする。
また、前記課題を解決した本発明の水電解装置は、前記の水電解セルと、前記多孔質電極に前記電解液を、毛細管現象を利用して供給する電解液貯留部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、従来よりも水素製造における設備コストとランニングコストの両方を削減することができる水電解セル及び水電解装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る水電解装置の構成説明図である。 本発明の実施形態での電解セルスタックの構成説明図である。 本発明の実施形態での水電解セルの分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る水電解装置の制御部における制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態での水電解セルの動作説明図である。 第1変形例に係る水電解セルの分解斜視図である。 図6の水電解セルと電解液貯留部との位置関係を示す模式図である。 第2変形例に係る水電解セルの模式図である。 本発明の実施例1で作製された水電解セルにおける多孔質電極の孔径(μm)と電解電圧(V)との関係を示すグラフである。 本発明の実施例2で作製された水電解セルにおける多孔質電極の孔径(μm)と電解電圧(V)との関係を示すグラフである。
以下、本発明に係る実施形態について適宜図面を参照して説明するが、本実施形態は以下の内容に限定されるものではなく、本発明の範囲内において適宜変更して実施可能である。以下では、水電解装置の全体構成について説明した後に、この水電解装置に使用される水電解セルについて説明する。
<水電解装置の全体構成>
本実施形態の水電解装置は、例えば、太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱、大気中の熱、その他の自然界に存する熱、バイオマス等の再生可能エネルギ由来の電力を使用して水を電気分解するものを想定している。しかし、本発明は、化石燃料の燃焼エネルギや原子力エネルギ由来の電力を使用する水電解装置を排除するものではない。
図1は、本実施形態に係る水電解装置1の構成説明図である。
図1に示すように、水電解装置1は、電解セルスタック2と、電源3と、電源スイッチ4と、電流値センサ5と、電解液貯留部6と、水供給装置7と、制御部8と、を主に備えて構成されている。
電解セルスタック2(以下、単にスタック2という)は、複数の水電解セル10(単セル)が積層されたものであり、電源3から供給される電力によって水を水素(H2)と酸素(O2)に分解する。スタック2及び水電解セル10については後に詳しく説明する。
電源3は、直流電源であって、スタック2に電力を供給することで、各水電解セル10の後記する1対の多孔質電極12a,12b(図3参照)にそれぞれ陽極(酸素発生極)と陰極(水素発生極)とを設定する。
電源スイッチ4は、電源3からスタック2に供給される電力のオンオフを切り替える。このオンオフの切り替えは、後記する制御部8の指令によって行われる。
電流値センサ5は、電源3からスタック2に供給される電力の電流値を検出する。本実施形態での電流値センサ5としては、電流計を想定している。
なお、電流値センサ5は、水電解セル10ごとの電流値を検出することもできるし、複数の水電解セル10から代表的な一部の水電解セル10を選択して電流値を検出することもできる。この電流値の検出方法は、特定のものに限定されない。
電解液貯留部6は、各水電解セル10の後記する多孔質電極12a,12b(図3参照)に供給する電解液(電解質水溶液)を貯留する。
電解液貯留部6としては、後に詳しく説明するように多孔質電極12a,12b(図3参照)に毛細管現象を利用して電解液を供給することができれば特に制限はない。
本実施形態での電解液貯留部6は、スタック2を浸漬する電解液の貯留槽6aで構成されている。また、後に詳しく説明するように電解液貯留部6は、スタック2内に形成することもできる。
電解液は、所定の電解質を水に溶解させたものである。電解質としては、水電解に使用される公知のものを使用することができ、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、硫酸等が挙げられる。
また、本実施形態での電解液貯留部6には、貯留される電解液の電解質濃度を検出して出力する濃度センサ9が配置されている。この濃度センサ9は、電解液貯留部6の電解質濃度を検出して制御部8に出力する。
水供給装置7は、後記するように制御部8の指令に応じて電解液貯留部6に水を供給する。
水供給装置7は、電解液貯留部6に供給する水の水源(図示省略)と、電解液貯留部6に対して所定の流量で水を供給する流量調節バルブ(図示省略)とで構成されている。なお、電解液貯留部6の水源は、予め所定圧に加圧されたものを想定しているが、所定の水頭で圧力を稼ぐものとすることができる。また、電解液貯留部6は、本発明の課題を達成することができる範囲でポンプを備える構成とすることもできる。
制御部8は、電流値センサ5の出力信号に基づいて電解液貯留部6に対する水供給装置7の水の供給量(流量)を制御するように構成されている。この水の供給量(流量)の制御手順については後に詳しく説明する。
次に、スタック2について説明する。
図2は、本実施形態でのスタック2の構成説明図である。なお、図2中、1つの水電解セル10及びこの水電解セル10を挟持する1対のセパレータ15,15、並びに1対のエンドプレート16a,16bのみを実線で表している。また、図2中、積層される他の水電解セル10、及び他のセパレータ15は仮想線(二点鎖線)で表している。
図2に示すように、スタック2は、水電解セル10がセパレータ15を介して複数積層されて構成されている。水電解セル10については、後に詳しく説明するが、図2中の符号11は水電解セル10の隔膜であり、符号14a,14bは水電解セル10のパッキン部材である。
セパレータ15は、水電解セル10の積層方向の端面と略同じ平面形状を有する導電性の板体で構成されている。
本実施形態でのセパレータ15は、後記する水電解セル10(図3参照)の酸素流通路P2(ガス流通路)及び水素流通路P3(ガス流通路)に対応する位置のそれぞれにガス孔H,Hが形成されている。
また、スタック2の両端に配置されるそれぞれ水電解セル10の端面には、セパレータ15に代えてエンドプレート16aとエンドプレート16bとがそれぞれ配置されている。
エンドプレート16a,16bは、水電解セル10の積層方向の端面と略同じ平面形状を有する導電性の板体で構成されている。これらのエンドプレート16a,16bは、積層された水電解セル10を挟持するとともに、図示しない締結具によって積層された水電解セル10とセパレータ15とが一体になるように挟み付けて支持している。
また、エンドプレート16a,16bには、電源3(図1参照)の正極と負極がそれぞれ接続される。これによりスタック2には、エンドプレート16a,16bを介して電力が供給される。
なお、本実施形態では、エンドプレート16aに電源3(図1参照)の正極が接続され、エンドプレート16bに電源3(図1参照)の負極が接続されるものを想定している。
図2中、符号H1は、水電解セル10の後記する酸素流通路P2(図3参照)に連通するエンドプレート16aのガス孔である。符号H2は、水電解セル10の後記する水素流通路P3に連通するエンドプレート16bのガス孔である。
<水電解セル>
次に、水電解セル10について説明する。
図3は、水電解セル10の分解斜視図である。
水電解セル10は、前記したように、スタック2(図2参照)の両端に配置される水電解セル10を除いて、一対のセパレータ15,15の間に配置されている単セルである。
図3に示すように、水電解セル10は、一対のセパレータ15,15の間に、後記の多孔質ガス分離層13a,13bのそれぞれを介して配置される膜電極構造体(MEA;Membrane Electrode Assembly)20を備えている。
膜電極構造体20は、隔膜11と、この隔膜11を挟持する1対の多孔質電極12a,12bとで主に構成されている。
本実施形態での隔膜11は、イオン透過性のものであり、具体的にはイオン交換膜で構成されている。このイオン交換膜としては、水電解で使用される公知のイオン交換膜を使用することができる。このイオン交換膜の具体例としては、例えばイオン交換基を導入したパーフルオロカーボン樹脂等の固体高分子電解質膜が挙げられる。
多孔質電極12a,12bは、導電性を有する多孔質体で形成されている。
なお、前記のようにエンドプレート16aに電源3(図1参照)の正極が接続されることで、本実施形態での多孔質電極12aには、陽極(酸素発生極)が設定される。また、前記のように、エンドプレート16bに電源3(図1参照)の負極が接続されることで、本実施形態での多孔質電極12bには、陰極(水素発生極)が設定される。つまり、多孔質電極12a,12bは、隔膜11を挟んでバイポーラ構造を形成する。
また、多孔質電極12a,12bは、電解液に対して親液性を有している。具体的には、多孔質電極12a,12bの表面における電解液に対する接触角が90度以下のものが望ましい。
多孔質電極12a,12bの孔径は、100μm以下が望ましく、80μm以下がより望ましく、0.1〜50μmが最も望ましい。
また、多孔質電極12a,12bは、隔膜11と接触する側の少なくとも表面部に水電解触媒が含まれているものが望ましい。
多孔質電極12b(水素発生極)における水電解触媒としては、例えば、白金、ニッケル、コバルト、銀、鉄、これら金属の合金等が挙げられる。また、多孔質電極12a(酸素発生極)における水電解触媒としては、例えば、多孔質電極12bで使用可能な前記の白金、ニッケル、コバルト、銀、鉄、これら金属の合金等に加えて、これらの金属の酸化物、合金の酸化物、カーボン等が挙げられる。
このような水電解触媒は、多孔質電極12a,12bの少なくとも表面部、具体的には多孔質電極12a,12bの表面、及びこの表面近傍の孔内の内壁に担持させることができる。
なお、水電解触媒は、多孔質電極12a,12bには含ませずに、多孔質電極12a,12bと接する隔膜11の表面部に含ませることもできる。
多孔質電極12a,12bの材料としては、導電性、電解液に対する親液性、及び多孔性を有するものであれば特に制限はないが、例えば、チタン、ニッケル、SUS、親水処理カーボン等が挙げられる。また、多孔質電極12a,12bの材料としては、前記のそれぞれの水電解触媒となる材料からなる多孔質電極12a,12bを使用することもできる。
また、水電解セル10は、多孔質ガス分離層13aと、多孔質ガス分離層13bとを備えている。
多孔質ガス分離層13aは、多孔質電極12aの隔膜11と接する側とは反対側の面に形成されている。多孔質ガス分離層13bは、多孔質電極12bの隔膜11と接する側とは反対側の面に形成されている。
多孔質電極12aと多孔質ガス分離層13aとは互いに重ね合わせられて積層体30aを構成する。また、多孔質電極12bと多孔質ガス分離層13bとは互いに重ね合わせられて積層体30bを構成する。
多孔質ガス分離層13a,13bは、導電性を有する多孔質体で形成され、電解液に対して疎液性を有している。具体的には、多孔質ガス分離層13a,13bの表面における電解液に対する接触角が90度以上のものが望ましい。
多孔質ガス分離層13a,13bの孔径は、100μm以下が望ましく、80μm以下がより望ましく、0.1〜50μmが最も望ましい。
多孔質ガス分離層13a,13bの材料としては、導電性、電解液に対する疎液性、及び多孔性を有するものであれば特に制限はない。
多孔質ガス分離層13a,13bは、電解液に対して親液性を有するものに疎液処理を施して形成することもできる。疎液処理としては、例えば、フッ素系、シリコーン系等の樹脂を付与することにより行うことができる。この際、疎液処理は、多孔質電極12a,12bと接する側の多孔質ガス分離層13a,13bの表面部における孔内の内壁のみに行うことが望ましい。このように疎液処理を施すことで、多孔質電極12a,12bと多孔質ガス分離層13a,13bとの接触面にフッ素系、シリコーン系等の樹脂が介在しない。これにより多孔質電極12a,12bと多孔質ガス分離層13a,13bとの間の良好な電気伝導性が維持される。
また、多孔質ガス分離層13a,13bの材料としては、無処理で電解液に対して親液性を有するとともに電気伝導性を有する、例えば疎水性カーボン等を使用することもできる。
なお、本実施形態での多孔質電極12a,12bと多孔質ガス分離層13a,13bとは、平面形状が互いに同じ矩形で形成されている。ちなみに、多孔質電極12a,12bと多孔質ガス分離層13a,13bとは、セパレータ15よりも一回り小さい平面形状の矩形となっている。
また、本実施形態での水電解セル10は、パッキン部材14a及びパッキン部材14bを備えている。
パッキン部材14aは、多孔質電極12aと多孔質ガス分離層13aとの積層体30aを内側空間141aに収納する枠状体で形成されている。この内側空間141aの形状と、積層体30aの形状とは一致しており、内側空間141aに積層体30aが嵌り込むことで、パッキン部材14aは、隔膜11及びセパレータ15と同じ平面形状(端面形状)を有する直方体を構成する。
パッキン部材14bは、多孔質電極12bと多孔質ガス分離層13bとの積層体30bを内側空間141bに収納する枠状体で形成されている。この内側空間141bの形状と、積層体30bの形状とは一致しており、内側空間141bに積層体30bが嵌り込むことで、パッキン部材14bは、隔膜11及びセパレータ15と同じ平面形状(端面形状)を有する直方体を構成する。
また、パッキン部材14a,14bのそれぞれの下部には、パッキン部材14a,14bを上下方向に貫くように一対の電解液流通路P1が形成されている。
この電解液流通路P1は、パッキン部材14a,14bの内側空間141a,141bのそれぞれに積層体30a,30bのそれぞれが配置された際に、各多孔質電極12a,12bに対応する位置に形成されている。
よって、図1に示すように、電解液貯留部6がパッキン部材14a,14bの外側に隣接配置される本実施形態の水電解装置1においては、図3に示す電解液流通路P1内が電解液で満たされる。そして、この電解液流通路P1を介して電解液に接触した各多孔質電極12a,12bには、毛細管現象によって電解液が供給される。
また、パッキン部材14aの上部には、パッキン部材14aの幅方向、つまり水電解セル10の積層方向にパッキン部材14aを貫くように、酸素流通路P2(ガス流通路)と水素流通路P3(ガス流通路)とが形成されている。
また、パッキン部材14aの上部には、酸素流通路P2と内側空間141aとを連通させる連通路P4が形成されている。
この連通路P4は、パッキン部材14aの内側空間141aに積層体30aが配置された際に、多孔質ガス分離層13aに対応する位置に形成されている。
また、パッキン部材14bの上部には、パッキン部材14bの幅方向、つまり水電解セル10の積層方向にパッキン部材14bを貫くように、酸素流通路P2(ガス流通路)と水素流通路P3(ガス流通路)とが形成されている。
また、パッキン部材14bの上部には、水素流通路P3と内側空間141bとを連通させる連通路P5が形成されている。
この連通路P5は、パッキン部材14bの内側空間141bに積層体30bが配置された際に、多孔質ガス分離層13bに対応する位置に形成されている。これにより酸素流通路P2には酸素のみが導かれ、水素流通路P3には水素のみが導かれる。
ちなみに、本実施形態での酸素流通路P2(ガス流通路)と水素流通路P3(ガス流通路)とは、電解液の液面よりも鉛直方向の上方になるように配置されている。言い換えると、本実施形態での電解液貯留部6は、酸素流通路P2(ガス流通路)及び水素流通路P3(ガス流通路)よりも鉛直方向の低い位置に形成されている。
そして、隔膜11及び各セパレータ15には、パッキン部材14a,14bの酸素流通路P2及び水素流通路P3のそれぞれに対応する位置に、ガス孔Hが形成されている。
ちなみに、前記したエンドプレート16aのガス孔H1(図2参照)は、パッキン部材14a及びパッキン部材14bのうちのいずれか一方に形成された酸素流通路P2に対応する位置に設けられている。また、前記したエンドプレート16bのガス孔H2(図2参照)は、パッキン部材14a及びパッキン部材14bのうちのいずれか他方に形成された酸素流通路P2に対応する位置に設けられている。
<水電解装置の動作及び作用効果>
次に、本実施形態の水電解装置1の動作を説明しながら、水電解セル10及びこれを備える水電解装置1の奏する作用効果について説明する。
図4は、水電解装置1の制御部8における制御手順を示すフローチャートである。
ユーザによって水電解装置1(図1参照)の図示しないスイッチがオンになると、水電解装置1の制御部8(図1参照)は、電源スイッチ4(図1参照)をオンにする。これによりスタック2には、電源3によって電力が供給される。スタック2では、後に詳しく説明するように水電解によって水素(H2)と酸素(O2)とが生成する。
また、制御部8は、電流値センサ5(図1参照)の出力信号に基づいて電流値[A]を積算する。これによって制御部8は、水電解に使用される電気量[As]を演算する(ステップS1)。さらに制御部8は、この電気量[As]に基づいて水電解で単位時間当たりに消費される水量(水消費率)[m3/s]を演算する(ステップS2)。ちなみに、この水量[m3/s]の演算は、ファラデー定数及び積算時間に基づいて行うことができる。
その一方で、制御部8は、濃度センサ9(図1参照)によって電解液貯留部6(図1参照)の電解液の電解質濃度を監視する。そして、制御部8は、電解質濃度が所定の閾値を超えているか否かを判断する(ステップS3)。ちなみに、この閾値は、通常運転時における電解液の許容電解質濃度の範囲内で適宜に設定することができる。
この際、所定の閾値を超えていない(ステップS3のNo)と判断した制御部8は、このステップS3の判断を繰り返す。そして、所定の閾値を超えている(ステップS3のYes)と判断した制御部8は、前記の消費した水量[m3/s]を補うように水供給装置7(図1参照)の電解液貯留部6(図1参照)に対する単位時間当たりの水供給量[m3/s]を制御する。つまり、制御部8は、演算した前記水量[m3/s]に応じて水供給装置7の電解液貯留部6に対する流量を制御する(ステップS4)。
これにより制御部8による水供給装置7の制御のサブルーチンが終了する。
次に、水電解セル10の動作について説明する。
図5は、水電解セル10の動作説明図である。なお、図5中に記した各符号は、図3に記した同じ符号と対応しているが、図5の水電解セル10は模式的に表している。したがって図5に表した水電解セル10の各構成要素は作図の便宜上、図3に表した各構成要素を適宜に誇張し又は変形して描いている。
図5に示すように、本実施形態の水電解セル10においては、電解液貯留部6(図1参照)に貯留される電解液は、パッキン部材14a,14bの電解液流通路P1を介して多孔質電極12a,12bのそれぞれに供給される。この際、多孔質電極12a,12bが電解液に対して親液性を有し、前記の所定範囲の孔径を有することで、電解液流通路P1内の電解液は、多孔質電極12a,12bにおける毛細管現象によって多孔質電極12a,12bの全体に行き渡る。
前記のようにスタック2(図1参照)に電源3(図1参照)から電力が供給されると、水電解セル10内では電解液中の水(H2O)が電解されて酸素(1/2O2)と水素(H2)とが生起する。つまり、隔膜11を挟む一方の多孔質電極12aでは、陽極に設定され、水電解によって消費される水1モル当たりに酸素1/2モルが生起する。また、隔膜11を挟む他方の多孔質電極12bでは、陰極に設定され、水電解によって消費される水1モル当たりに水素1モルが生起する。
ところで、電解液中の気泡をモデルにしたヤング・ラプラスの式[ΔP=2γ/r(但し、ΔP:圧力の増加分、γ:表面張力、r:気泡の半径)]によれば、気泡の径が100μm以下になると、常圧以上の所定圧力が気泡の表面に掛る。そのため、気泡を形成するガスは、電解液に溶解し易くなる。つまり、気泡の径はより小さくなっていく傾向にある。
すなわち、本実施形態での多孔質電極12a,12bの孔径は、前記のとおり、100μm以下となっているので、孔内での気泡が発生したとしても気泡の径は小さくなっていき気泡の発生が抑制される。これにより多孔質電極12a,12bに気泡が付着することが抑制される。
また、本実施形態の水電解セル10は、多孔質ガス分離層13a,13bの表面が電解液に対して疎液性を示す。つまり、ヤング・ラプラスの式に示されるように、多孔質電極12a,12b側から多孔質ガス分離層13a,13bに接する電解液の表面に圧力が掛り、多孔質ガス分離層13a,13bには電解液が入り込み難くなる。
そして、多孔質電極12a,12bでそれぞれ生起した酸素と水素とが優先的に多孔質ガス分離層13a,13bの孔内に流れ込む。つまり、多孔質ガス分離層13a,13bは、電解液から酸素と水素とを気液分離する。
この際、多孔質ガス分離層13a,13bと接する多孔質電極12a,12b側に存在する電解液中の酸素と水素とは、前記のように気泡の径が小さくなる傾向にある。また、多孔質ガス分離層13a,13bの孔径も100μm以下となっているので、多孔質ガス分離層13a,13bと多孔質電極12a,12bとの接触界面においても気泡は圧縮される傾向にある。そのため、多孔質電極12a,12b側から多孔質ガス分離層13a,13b側に向けて酸素や水素が移行する際に、気泡が破裂することが防止される。つまり、電解液のミスト化が防止される。
そして、多孔質ガス分離層13aに移行した酸素は、パッキン部材14aの連通路P4から酸素流通路P2に流れ込む。その後、酸素は、エンドプレート16a(図2参照)のガス孔H1(図2参照)からスタック2(図2参照)の外部に抜き出されて所定の圧力容器等に回収される。
また、多孔質ガス分離層13bに移行した水素は、パッキン部材14bの連通路P5から水素流通路P3に流れ込む。その後、酸素は、エンドプレート16b(図2参照)のガス孔H2(図2参照)からスタック2(図2参照)の外部に抜き出されて所定の圧力容器等に回収される。
なお、図5中、符号15はセパレータである。
次に、本実施形態の水電解セル10及びこれを使用した水電解装置1の奏する作用効果について説明する。
本実施形態の水電解装置1における水電解セル10は、電解液に対して親液性を示す多孔質電極12a,12bがイオン透過線の隔膜11を挟むように配置されている。
この水電解セル10は、比表面積の大きい多孔質電極12a,12bで水電解が行われるとともに、前記のように細孔内での気泡の発生が抑制される。よって、本実施形態の水電解セル10を備える水電解装置1によれば、水電解性能を向上させることができるため水素製造におけるランニングコストを低減することができる。
また、本実施形態の水電解セル10を備える水電解装置1においては、多孔質電極12a,12bに対する電解液の供給が、多孔質電極12a,12bにおける毛細管現象によって行われる。そのため本実施形態の水電解セル10を備える水電解装置1では、例えば電極が配置される電解槽に送液ポンプなどを利用して電解液を送り込む水電解装置と異なって、送液ポンプ等の付属設備を省略することができる。よって、本実施形態の水電解セル10を備える水電解装置1によれば、設備コストを削減することができる。
また、本実施形態の水電解セル10を備える水電解装置1においては、多孔質電極12a,12bの孔径が100μm以下となっているので、多孔質電極12a,12bにおける気泡の発生はより確実に抑制される。また、多孔質電極12a,12bにおける毛細管現象はより顕著に現われる。
また、本実施形態の水電解セル10においては、隔膜11と接触する側の多孔質電極12a,12bの少なくとも表面部に水電解触媒が含まれている。したがって、本実施形態の水電解セル10を備える水電解装置1によれば、水電解性能をさらに向上させることができるため水素製造におけるランニングコストをさらに低減することができる。
また、本実施形態の水電解セル10においては、多孔質電極12a,12bの隔膜11と接する側とは反対側の面に多孔質ガス分離層13a,13bが形成されている。また、多孔質ガス分離層13a,13bは、電解液に対して疎液性を有している。
このような本実施形態の水電解セル10においては、多孔質電極12a,12bで電解液中に生起させた水素や酸素を多孔質ガス分離層13a,13bが気液分離する。
これにより本実施形態の水電解セル10を備える水電解装置1においては、従来の水電解装置(例えば、特許文献1、特許文献2等参照)と異なって、気液分離器を省略することができる。よって、本実施形態の水電解セル10を備える水電解装置1によれば、設備コストを削減することができる。
また、本実施形態の水電解セル10を備える水電解装置1においては、多孔質ガス分離層13a,13bの孔径が100μm以下となっているので、前記のように電解液のミスト化が防止される。
これにより本実施形態の水電解セル10を備える水電解装置1においては、ミストトラップ等の付属設備を省略することができる。よって、本実施形態の水電解セル10を備える水電解装置1によれば、設備コストをさらに削減することができる。
また、本実施形態の水電解セル10においては、多孔質電極12a,12bと多孔質ガス分離層13a,13bとの積層体30a,30bがパッキン部材14a,14b内に収納されている。そして、パッキン部材14a,14bには、多孔質電極12a,12bに電解液を供給する電解液流通路P1と、多孔質ガス分離層13a,13bからガスが抜き出される酸素流通路P2(ガス流通路)と、水素流通路P3(ガス流通路)とが形成されている。
これにより本実施形態の水電解セル10を備える水電解装置1においては、水素や酸素を生起する多孔質電極12a,12bと、電解液から水素や酸素を分離する多孔質ガス分離層13a,13bとを近接配置することができる。つまり、水電解装置1では、気液分離器を電解液の循環経路内に有する従来の水電解装置(例えば、特許文献1、特許文献2等参照)と異なって、格段にコンパクト化を図ることができる。したがって、本実施形態の水電解セル10を備える水電解装置1によれば、設備コストをより一層削減することができる。
また、本実施形態の水電解装置1においては、前記のように電解液貯留部6がパッキン部材14a,14bの外側に隣接するように配置されているので、さらにコンパクト化を図ることができ、設備コストをより一層削減することができる。
また、本実施形態の水電解装置1においては、パッキン部材14a,14bに形成された酸素流通路P2(ガス流通路)と水素流通路P3(ガス流通路)とは、電解液貯留部6よりも鉛直方向の高い位置に形成されている。
このような水電解装置1によれば、不測に電解液貯留部6における電解液の液面が上昇した場合においても、酸素流通路P2(ガス流通路)と水素流通路P3(ガス流通路)における電解液のフラッディングを確実に防止することができる。
また、本実施形態の水電解装置1においては、制御部8が電流値センサ5の出力信号に基づいて水供給装置7が電解液貯留部6に供給する水の供給量を制御する。そのため、この水電解装置1によれば、より一層、水電解性能の向上を図ることができ、水素製造におけるランニングコストをさらに低減することができる。
また、本実施形態の水電解装置1においては、単位時間当たりに消費される水量[m3/s]に基づいて電解液貯留部6に対する単位時間当たりの水供給量[m3/s]が制御される。これにより水電解装置1は、水電解性能をより一層向上させることができ、水素製造におけるランニングコストを格段に低減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、種々の形態で実施することができる。なお、ここでの他の実施形態において、前記実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図6は、第1変形例に係る水電解セル10の分解斜視図である。図7は、図6の水電解セル10と電解液貯留部6との位置関係を示す模式図である。図8は、第2変形例に係る水電解セル10の模式図であり、図7に対応する図である。
図3に示したように、前記実施形態でのパッキン部材14a,14bに形成される電解液流通路P1は、パッキン部材14a,14bの下部に形成されている。
これに対して前記実施形態の第1変形例に係る水電解セル10の電解液流通路P1は、図6に示すように、パッキン部材14a,14bの下部に加えて、パッキン部材14a,14bの両側部にも1対ずつ形成されている。第1変形例に係る水電解セル10は、パッキン部材14a,14bの両側部に電解液流通路P1が形成されている以外は、前記実施形態の水電解セル10(図3参照)と同様に構成されている。
なお、図6中、符号20は隔膜11及び多孔質電極12a,12bを有する膜電極構造体であり、符号10は膜電極構造体20、多孔質ガス分離層13a,13b及びパッキン部材14a,14bを有する水電解セルであり、符号15はセパレータである。符号P2は酸素流通路であり、符号P3は水素流通路である。
このような第1変形例に係る水電解セル10を備える水電解装置1においては、図7に示すように、電解液貯留部6の電解液が、パッキン部材14a,14bのそれぞれに形成される6つの電解液流通路P1を介して多孔質電極12a,12bのそれぞれに供給される。つまり、多孔質電極12a,12bには、下方、両側方の3方向から電解液が供給される。よって、この第1変形例に係る水電解セル10によれば、多孔質電極12a,12bに電解液がより効率よく行き渡る。
図7に示したように、第1変形例に係る水電解セル10を備える水電解装置1は、パッキン部材14a,14bの外側に電解液貯留部6が配置されている。これに対して第2変形例に係る水電解セル10を備える水電解装置1は、図8に示すように、パッキン部材14a,14bの内部に電解液貯留部6が形成されている。ちなみに、この第2変形例に係る水電解セル10の電解液貯留部6は、図示は省略するが、スタック2の長手方向に延びるように形成されており、エンドプレート16a,16bを除いて隔膜11及びセパレータ15を貫くように形成されている。
また、前記実施形態、並びに第1変形例及び第2変形例に係る水電解セル10のパッキン部材14a,14bは、電解質に対するシール性を有する材料からなるものを想定している。しかし、パッキン部材14a,14bに対応する部分は、電解液が浸透可能な多孔質体で構成することもできる。これにより水電解セル10は、電解液流通路P1を省略することができる。ちなみに、パッキン部材14a,14bに対応する部分に形成される酸素流通路P2、水素流通路P3等のガス流通路については、多孔質体が電解液を含むことによって気密性が維持される。
以下では、本発明の作用効果を検証した実施例について説明する。
(実施例1)
本実施例では、パーフルオロカーボン樹脂系の固体高分子電解質膜からなる隔膜を挟むように一対のニッケルからなる多孔質電極を配置した水電解セル(単セル)を作製した。水電解セルは、多孔質電極の孔径が50μm、150μm、600μmであるものを3種類作製した。電解液には、1Mの水酸化カリウム水溶液を使用した。
これらの水電解セルについて、特定電流における水電解を実施して電解電圧を測定した。その結果を図9に示す。図9は、実施例1で作製した水電解セルにおける多孔質電極の孔径(μm)と電解電圧(V)との関係を示すグラフである。
図9に示すように、孔径150μmの多孔質電極を有する水電解セルの電解電圧は、2.22Vであった。また、孔径600μmの多孔質電極を有する水電解セルの電解電圧は、2.21Vであった。これに対して、孔径50μmの多孔質電極を有する水電解セルの電解電圧は、2.03Vであった。
孔径50μmの多孔質電極を有する水電解セルは、孔径150μmのもの及び孔径600μmのものと比較して、電解電圧が10%低減できることが確認された。
なお、図示しないが、参考例として、前記のニッケルからなる多孔質電極に代えて100メッシュ/インチ(2.54cm)電極を使用した水電解セルの電解電圧を測定した。この水電解セルの電解電圧は、2.25Vであった。
(実施例2)
本実施例では、実施例1の多孔質電極に代えてSUS製の多孔質電極を有する水電解セルを作製した。また、この多孔質電極の隔膜と接する側には、水電解触媒としての白金をスパッタリング法にて付着させた。
水電解セルは、多孔質電極の孔径が50μm、150μm、300μm、600μmであるものを4種類作製した。電解液には、1Mの硫酸水溶液を使用した。
これらの水電解セルについて、特定電流における水電解を実施して電解電圧を測定した。その結果を図10に示す。図10は、実施例2で作製した水電解セルにおける多孔質電極の孔径(μm)と電解電圧(V)との関係を示すグラフである。
図10に示すように、孔径150μmの多孔質電極を有する水電解セルの電解電圧は、3.08Vであった。また、孔径300μmの多孔質電極を有する水電解セルの電解電圧は、3.09Vであった。また、孔径600μmの多孔質電極を有する水電解セルの電解電圧は、3.20Vであった。これに対して、孔径50μmの多孔質電極を有する水電解セルの電解電圧は、2.88Vであった。
孔径50μmの多孔質電極を有する水電解セルは、孔径150μmのもの及び孔径300μmのものと比較して、電解電圧が6%低減できることが確認された。
1 水電解装置
2 電解セルスタック
3 電源
5 電流値センサ
6 電解液貯留部
7 水供給装置
8 制御部
10 水電解セル
11 隔膜
12a 多孔質電極
12b 多孔質電極
13a 多孔質ガス分離層
13b 多孔質ガス分離層
14a パッキン部材
14b パッキン部材
15 セパレータ
20 膜電極構造体
30a 積層体
30b 積層体
P1 電解液流通路
P2 酸素流通路(ガス流通路)
P3 水素流通路(ガス流通路)

Claims (11)

  1. イオン透過性の隔膜と、
    前記隔膜を挟持する1対の多孔質電極と、を備え、
    前記多孔質電極は、水電解に使用される電解液に対して親液性を有することを特徴とする水電解セル。
  2. 請求項1に記載の水電解セルにおいて、
    前記隔膜と接触する側の前記多孔質電極の少なくとも表面部には、水電解触媒が含まれていることを特徴とする水電解セル。
  3. 請求項1に記載の水電解セルにおいて、
    前記多孔質電極の孔径は、100μm以下であることを特徴とする水電解セル。
  4. 請求項1に記載の水電解セルにおいて、
    1対の前記多孔質電極の前記隔膜と接する側とは反対側の面に多孔質ガス分離層が形成されており、
    前記多孔質ガス分離層は、前記電解液に対して疎液性を有することを特徴とする水電解セル。
  5. 請求項4に記載の水電解セルにおいて、
    前記多孔質ガス分離層の孔径は、100μm以下であることを特徴とする水電解セル。
  6. 請求項4に記載の水電解セルにおいて、
    前記多孔質電極と前記多孔質ガス分離層との積層体は、枠状のパッキン部材内に収納されており、
    前記パッキン部材には、前記多孔質電極に前記電解液を供給する電解液流通路と、
    前記多孔質ガス分離層からガスが抜き出されるガス流通路と、が形成されていることを特徴とする水電解セル。
  7. 請求項4に記載の水電解セルと、
    前記多孔質電極に前記電解液を毛細管現象を利用して供給する電解液貯留部と、
    を備えることを特徴とする水電解装置。
  8. 請求項7に記載の水電解装置において、
    前記電解液貯留部は、前記パッキン部材の外側に隣接するように、又は前記パッキン部材内に形成されていることを特徴とする水電解装置。
  9. 請求項8に記載の水電解装置において、
    前記電解液貯留部は、前記ガス流通路よりも鉛直方向の低い位置に形成されていることを特徴とする水電解装置。
  10. 請求項7に記載の水電解装置において、
    前記電解液貯留部に水を供給する水供給装置と、
    前記水電解セルに供給される電力の電流値を検出して出力する電流値センサと、
    前記電流値センサの出力信号に基づいて前記水供給装置が前記電解液貯留部に供給する水の供給量を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする水電解装置。
  11. 請求項10に記載の水電解装置において、
    前記制御部は、前記電流値センサの出力信号に基づいて電流値を積算することによって前記水電解セルで水電解に使用される電気量を演算し、この電気量に基づいて水電解で単位時間当たりに消費される水量を演算し、この水量を補うように前記水供給装置の前記電解液貯留部に対する単位時間当たりの水供給量を制御することを特徴とする水電解装置。
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