JP2018027301A - プログラム、制御方法、及び情報処理装置 - Google Patents

プログラム、制御方法、及び情報処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ゲームの操作性を向上させるプログラム、制御方法、及び情報処理装置を提供する。【解決手段】仮想空間を表示する表示部12と、ユーザの入力操作を座標情報と関連付けた入力操作データを出力する操作部10と、入力操作データを記憶する記憶部11と、を備え、キャラクタを入力操作によって移動させるゲームを実行する情報処理装置1に、記憶部から入力操作データを取得するステップと、第1の入力操作であると判定した場合に、キャラクタを所定方向に移動させることを含む制御を実行する第1の移動ステップと、第2の入力操作であると判定した場合に、キャラクタを所定方向に移動させることを含む別の移動制御を実行するステップと、入力操作の始点から終点までの所定方向の距離よりも、中間点から終点または始点までの所定方向の距離が長い場合に、第2の入力操作であると判定するステップと、を実行させる。【選択図】図1

Description

本発明は、プログラム、制御方法、及び情報処理装置に関する。
仮想空間内に配置されたキャラクタ等をユーザ操作に応じて移動および動作させるゲームが知られている。例えば特許文献1には、ユーザが操作するキャラクタ(以下、ユーザキャラクタとする)を移動させて、ユーザキャラクタと敵キャラクタとを戦わせるゲームが開示されている。
特開2007−130367号公報
近年、例えばスマートフォン等、タッチパネルを備えた情報処理装置上でゲームが実行される。しかしながら、タッチパネルを用いてゲームの操作が行われる場合に、必ずしも操作性が十分でない場合がある。例えば、奥行きを有する仮想空間(仮想ゲーム空間)内でユーザキャラクタを移動させるゲームが知られている。このようなゲームにおいて直感的な操作を重視する場合に、奥側への移動も、ジャンプも、タッチパネルで下から上へと指を移動させるユーザ操作に応じて行われることがある。すると、ユーザがユーザキャラクタを奥側へ移動させるつもりで操作を行ったときに、意図しないジャンプ動作が行われる可能性がある。
特許文献1の技術では、操作領域を第1領域と第2領域とに分けて、第1領域の操作と第2領域の操作をユーザキャラクタの異なる動作(上記の例では、奥側への移動とジャンプ)に割り当てることができる。しかし、ゲーム実行中のユーザは、ユーザキャラクタが表示されている領域を注視するのが通常である。そのため、ゲーム実行中のユーザは、操作領域を見ないで操作することが多い。すると、第1領域と第2領域とを誤って操作することがあり得るため、ユーザキャラクタの異なる動作の混同を解消することは困難である。したがって、ゲームの操作性について改善の余地があった。
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、ゲームの操作性を向上させるプログラム、制御方法、及び情報処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係るプログラムは、
キャラクタが配置される仮想三次元空間を俯瞰で映す仮想カメラの視点で表示し、前記キャラクタを移動させるユーザの入力操作を受け付け、前記入力操作を座標情報と関連付けた入力操作データを出力するタッチパネルと、前記入力操作データを記憶する記憶部と、を備える情報処理装置に、
前記記憶部から前記入力操作データを取得するステップと、
前記入力操作データに基づいて、前記入力操作が開始された始点の所定方向の座標の値である第1の値と、前記入力操作が終了された終点の前記所定方向の座標の値である第2の値と、前記始点から前記終点までの軌跡上の中間点の前記所定方向の座標の値である第3の値と、を取得するステップと、
前記第3の値が前記第1の値から前記第2の値までの範囲に含まれる場合に、前記キャラクタを、前記所定方向に対応する前記仮想三次元空間の第1の方向に移動させることを含む第1の移動制御を行い、前記第3の値が前記第1の値から前記第2の値までの範囲に含まれない場合に、前記キャラクタを、前記所定方向に対応する前記仮想三次元空間の前記第1の方向と異なる第2の方向に移動させることを含む第2の移動制御を行う、移動ステップと、を実行させる、
ことを特徴とする。
また、本発明に係る制御方法は、
キャラクタが配置される仮想三次元空間を俯瞰で映す仮想カメラの視点で表示し、前記キャラクタを移動させるユーザの入力操作を受け付け、前記入力操作を座標情報と関連付けた入力操作データを出力するタッチパネルと、前記入力操作データを記憶する記憶部と、を備える情報処理装置によって実行されるゲームの制御方法であって、
前記記憶部から前記入力操作データを取得するステップと、
前記入力操作データに基づいて、前記入力操作が開始された始点の所定方向の座標の値である第1の値と、前記入力操作が終了された終点の前記所定方向の座標の値である第2の値と、前記始点から前記終点までの軌跡上の中間点の前記所定方向の座標の値である第3の値と、を取得するステップと、
前記第3の値が前記第1の値から前記第2の値までの範囲に含まれる場合に、前記キャラクタを、前記所定方向に対応する前記仮想三次元空間の第1の方向に移動させることを含む第1の移動制御を行い、前記第3の値が前記第1の値から前記第2の値までの範囲に含まれない場合に、前記キャラクタを、前記所定方向に対応する前記仮想三次元空間の前記第1の方向と異なる第2の方向に移動させることを含む第2の移動制御を行う、移動ステップと、を含む、
ことを特徴とする
また、本発明に係る情報処理装置は、
キャラクタが配置される仮想三次元空間を俯瞰で映す仮想カメラの視点で表示し、前記キャラクタを移動させるユーザの入力操作を受け付け、前記入力操作を座標情報と関連付けた入力操作データを出力するタッチパネルと、
前記入力操作データを記憶する記憶部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記記憶部から前記入力操作データを取得し、
前記入力操作データに基づいて、前記入力操作が開始された始点の所定方向の座標の値である第1の値と、前記入力操作が終了された終点の前記所定方向の座標の値である第2の値と、前記始点から前記終点までの軌跡上の中間点の前記所定方向の座標の値である第3の値と、を取得し、
前記第3の値が前記第1の値から前記第2の値までの範囲に含まれる場合に、前記キャラクタを、前記所定方向に対応する前記仮想三次元空間の第1の方向に移動させることを含む第1の移動制御を行い、前記第3の値が前記第1の値から前記第2の値までの範囲に含まれない場合に、前記キャラクタを、前記所定方向に対応する前記仮想三次元空間の前記第1の方向と異なる第2の方向に移動させることを含む第2の移動制御を行う、
ことを特徴とする。
本発明に係るプログラム、制御方法、及び情報処理装置によれば、ゲームの操作性が向上する。
本発明の一実施形態に係る情報処理装置のブロック図である。 表示部に表示される仮想空間を例示する図である。 図3(A)および図3(B)は、本実施形態のゲームの仮想空間を例示する図である。 図4(A)および図4(B)は、本実施形態のゲームで使用される操作入力を例示する図である。 図5(A)および図5(B)は、制御部による通常のフリック操作とVフリック操作の判定手法を説明する図である。 通常のフリック操作とVフリック操作を判定する制御方法を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(情報処理装置の構成)
図1を参照して、本発明の一実施形態に係る情報処理装置1について説明する。情報処理装置1は、例えばスマートフォン、PC、又はゲーム用機器等であって、ゲームのアプリケーション(プログラム)を実行可能である。ゲームのアプリケーションは、例えばインターネットを介して所定のアプリケーション配信サーバから受信されてもよく、或いは情報処理装置1に備えられた記憶装置又は情報処理装置1が読取可能なメモリカード等の記憶媒体に予め記憶されていてもよい。
ここで、本実施形態に係る情報処理装置1が実行するゲームのアプリケーション(以下、本実施形態のゲームという)の概要について説明する。本実施形態のゲームは、例えばアクションロールプレイングゲーム等であって、ゲーム内のフィールド上でゲーム媒体を移動させるゲームである。
ゲーム媒体は、ゲームに使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、キャラクタ、アバタ、及びオブジェクト等、任意の媒体を含む。また、ゲーム媒体は、ゲーム内において、ユーザによって取得、保有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、破棄、及び/又は贈与等され得る電子データである。例えばゲーム媒体をユーザに固有のIDに対応付けることによって、ゲームにおいて、そのゲーム媒体がそのユーザに取得、保有、付与または譲渡される。ゲーム媒体の利用態様は、本明細書で明示されるものに限られない。
本実施形態のゲームは、概略として、次のような内容を含む。ユーザは、ユーザキャラクタを操作して、ゲーム内のフィールドを探索しながら、ゲームを進行させる。具体的には、ユーザ操作に応じてユーザキャラクタがフィールド上を移動する。フィールドには、例えば町及びバトルステージ等が設けられている。ユーザキャラクタは、例えば町の住人キャラクタとの会話、バトルステージ内で遭遇する敵キャラクタとの対戦等が可能である。ゲーム内のフィールドでは、エリアに応じた多様なイベントが発生する。イベントが実行されることによって、ゲームのメインストーリーが進行する。また、例えば敵キャラクタとの対戦に勝利すると、例えばアイテム、仮想通貨、又はキャラクタ等のゲーム媒体がユーザに付与され得る。付与されたゲーム媒体はユーザキャラクタが使用可能である。
本実施形態のゲームのバトルステージでは、ユーザキャラクタが移動可能な通路が設けられる。具体的には、画面の横方向に延びる通路が設けられている。本実施形態において、ユーザキャラクタは、通路をユーザ操作に応じた向き、速さで移動する。また、通路は画面の縦方向に一定の幅を有している。ユーザキャラクタは、通路内を、画面の横方向だけでなく縦方向にも移動できる。
ここで、ユーザキャラクタは通路内を移動可能なだけでなく、ジャンプすることができる。ユーザキャラクタは移動やジャンプによって、攻撃対象の敵キャラクタの近くへすばやく移動すること、敵キャラクタからの攻撃を回避することが可能である。本実施形態に係る情報処理装置1は、ユーザの入力操作がステップ移動の指示であるか、ジャンプの指示であるか、を適切に判定して操作性のよいゲームを提供するが、詳細については後述する。ここで、画面の縦方向は本発明の所定方向に対応する。
ここで、情報処理装置1の各構成要素について説明する。情報処理装置1は、操作部10と、記憶部11と、表示部12と、制御部13と、を備える。
操作部10は、ユーザの入力操作を受け付けて、入力操作を座標情報と関連付けた入力操作データを出力する。上記のように、情報処理装置1はユーザ操作に応じてユーザキャラクタがフィールド上を移動するゲームを実行する。ユーザの入力操作は、ユーザが仮想空間内のユーザキャラクタにフィールド上の移動、所望の動作をさせるためのものであり、ユーザキャラクタの行動を指示する操作を含む。本実施形態に係る情報処理装置1において、操作部10は表示部12と一体化したタッチパネルである。例えば、情報処理装置1は、操作部10である静電容量の変化を検出する透明なセンサー層を、表示部12であるLCD(Liquid Crystal Display)層の上に重ねた構成(ユーザがセンサー層を介してLCD層を見る構成)を備える。操作部10は、静電容量の変化を検出することで、ユーザによって接触された位置を検出できる。操作部10は、静電容量方式以外の方式のタッチパネルを採用することも可能である。
ユーザは、指またはスタイラス等の器具を用いて、操作部10に接触することによってユーザキャラクタの行動を指示する。本実施形態のゲームにおいて、ユーザは、スワイプ操作によってユーザキャラクタにフィールド(通路)上を移動させる。スワイプ操作は、ユーザが指等で操作部10に触れ、触れたまま指を移動させる操作である。また、ユーザは、フリック操作によってユーザキャラクタにステップ移動、ジャンプ等の動作をさせる。フリック操作は、ユーザが指等で操作部10に触れて、触れたまま素早く指を移動させつつ指を離す操作である。フリック操作は、後述するVフリック操作を含む。また、ステップ移動は、ユーザキャラクタの通常の移動よりも素早いユーザキャラクタの移動である。また、ユーザは、タップ操作によって敵キャラクタを攻撃することができる。タップ操作は、ユーザが指で操作部10に触れて、その後に指を移動させずに指を離す操作である。ここで、スワイプ操作、フリック操作、タップ操作等の入力操作を実行する際に、ユーザが操作部10に指等を接触させて入力操作を開始した点を始点という。また、入力操作を終了する際に、ユーザが操作部10に接触していた指等を離した点を終点という。
操作部10は、始点、終点、スワイプ操作やフリック操作の入力軌跡等について、タッチパネルにおける座標情報と関連付ける。座標情報と関連付けられた始点、終点、入力軌跡等は入力操作データとして記憶部11に出力される。本実施形態に係る情報処理装置1において、操作部10と一体となった表示部12の画面の横方向をX軸、縦方向をY軸とする直交座標系の座標が用いられる。また、入力操作データは入力操作の開始から終了までの時間の情報も含む。
記憶部11は例えば記憶装置であって、入力操作データを記憶する。また、記憶部11は、ゲームの処理に必要な種々の情報及びプログラム(ゲームのアプリケーション)を記憶する。また記憶部11は、3次元の仮想空間内に配置された種々のオブジェクトに投影(テクスチャマッピング)するための種々の画像(テクスチャ画像)を記憶する。例えば記憶部11は、ユーザキャラクタの画像を記憶する。また、記憶部11は、例えば建物、壁、樹木、又はNPC(Non Player Character)等の画像を記憶する。また、記憶部11は、例えば空又は遠景等の背景の画像(背景画像)を記憶する。また、記憶部11は、町及びバトルステージ等のフィールドの画像(フィールド画像)を記憶する。本実施形態において、記憶部11は入力操作データを一時的に記憶する。入力操作データ以外のデータの記憶は一時的ではなく、例えばゲームがアンインストールされるまで記憶部11に記憶されてもよい。
表示部12は、ユーザキャラクタが配置される仮想空間(仮想ゲーム空間)を表示する。本実施形態において、表示部12はタッチパネルのLCD(Liquid Crystal Display)層であるが、これに限定されるものではない。例えば、表示部12は有機ELディスプレイ等の表示デバイスであってもよい。
制御部13は、専用のマイクロプロセッサ、または、特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現するCPUである。制御部13は、情報処理装置1の動作を制御する。例えば制御部13は、操作部10に対するユーザ操作に応じてゲームのアプリケーションを実行する。また制御部13は、ゲームに関する多様な処理を実行する。
制御部13は、例えば、フィールドおよびユーザキャラクタ等を含む仮想空間を表示部12に表示させる。また、制御部13は、ユーザの入力操作に応じて、仮想空間内においてユーザキャラクタ等を、通路等のフィールドオブジェクトに対して相対的に移動させたり、動作させたりする。以下、本実施形態のゲームの画面を説明した上で、制御部13によるユーザの入力操作の判定手法、判定された入力操作に応じたユーザキャラクタの移動制御について説明する。
(ゲーム画面例)
図2を参照して、本実施形態に係る情報処理装置1の表示部12に表示される仮想空間について説明する。表示部12は、第1の表示領域121と、第2の表示領域120とを有する。第1の表示領域121は、仮想空間のうちユーザキャラクタや敵キャラクタ等を含むフィールドを主に表示する。第1の表示領域121は、第2の表示領域120と比べて大きな面積を有する。第2の表示領域120は、仮想空間のうちユーザキャラクタや敵キャラクタ等を含まないフィールドを主に表示する。第2の表示領域120は、主にユーザの操作を受け付ける領域として使用される。第2の表示領域120は、例えばゲーム設定のメニュー選択アイコン、ユーザレベル等の表示を行ってもよい。ユーザが第2の表示領域120で入力操作を行うと、入力操作に応じた行動をするユーザキャラクタが第1の表示領域121に表示される。第2の表示領域120は第1の表示領域121よりも下方(画面の縦方向で下側)に設けることが望ましい。ユーザは、第2の表示領域120で入力操作を行うことにより、自分の操作によってユーザキャラクタを隠して見えにくくすることを回避できる。また、ユーザに近い側である下方に操作領域を設けることで、片手で情報処理装置1を保持しながら操作する場合にも親指が操作領域に届く。そのため、ユーザは片手でも容易に操作することができる。上記のように、表示部12は、その全体が操作部10と一体化したタッチパネルを構成する。したがって、ユーザは第2の表示領域120だけでなく、第1の表示領域121で入力操作を行うことも可能である。例えば、第1の表示領域121に複数の敵キャラクタが表示されているときに、ユーザは攻撃対象とする1つの敵キャラクタをタップすることで攻撃を行ってもよい。
ここで、画面の横方向のX軸と縦方向のY軸で作る仮想的なXY平面が表示部12に設定されている。表示部12と一体化している操作部10は、このXY平面の座標の情報とユーザの入力操作とを関連付けて入力操作データを生成する。図2の例では、ユーザキャラクタを移動させるために、ユーザは始点122から終点123までX軸正方向への直線的な軌跡124を有するスワイプ操作を行っている。このとき、操作部10は、始点122を座標(X0,Y0)と関連付け、終点123を座標(X1,Y0)と関連付け、始点と終点との間にある軌跡124上の少なくとも1つの中間点を座標(Xa,Y0)と関連付けて入力操作データを生成する。操作部10は入力操作データを記憶部11に出力する。記憶部11は入力操作データを記憶する。そして、制御部13は、記憶部11から入力操作データを取得し、座標情報からユーザの入力操作の内容を判定して、入力操作の内容に基づいて(必要な場合には座標情報も用いて)仮想空間上でのユーザキャラクタの変化(動作、移動等)を計算する。そして、ユーザキャラクタの変化後の仮想空間を表示部12に表示させる。図2の例では、制御部13は、入力操作がX軸正方向へのスワイプ操作であると判定し、始点122と終点123との距離(|X1−X0|)に応じて仮想空間でユーザキャラクタをX軸正方向へ移動させて、表示部12に表示させる。
図3(A)および図3(B)に示されるように、本実施形態のゲームの仮想空間は三次元空間である。仮想空間内には、ユーザキャラクタを映すように仮想カメラが配置されて、仮想カメラから見た仮想空間が表示部12に表示される。ここで、説明のために、仮想空間に(仮想カメラの視点で)左右方向のx軸、上下方向のy軸、前後方向のz軸を設定する。仮想空間のx軸、y軸、z軸は互いに直交する。本実施形態のゲームでは、仮想空間のx軸、y軸は、それぞれ、画面の横方向のX軸、縦方向のY軸と平行であるような位置関係になっている。仮想カメラは、y軸方向の所定の位置(一定の高さ)からユーザキャラクタを俯瞰するように映す。また、仮想カメラは、ユーザキャラクタが移動可能な通路、周囲のオブジェクト(木、建物等)、敵キャラクタ等も映す。本実施形態のゲームでは、ユーザキャラクタはシナリオが進行するにつれてx軸方向に移動するが、その移動に合わせて仮想カメラも仮想空間内をx軸方向に移動する。つまり、仮想カメラは、y軸方向の所定の位置を保ったまま、x軸に平行に移動する。
ここで、本実施形態のゲームで、ユーザキャラクタは仮想空間内をz軸方向(前後方向)に移動することができる。図3(A)は、ユーザキャラクタが仮想空間内の通路を前方から後方へと(手前側から奥側へと)ステップ移動した様子を示す。z軸方向は本発明の第1の方向に対応する。また、本実施形態のゲームで、ユーザキャラクタは仮想空間内をy軸負方向(上向き)にジャンプすることができる。ジャンプしたユーザキャラクタは、z軸方向には移動しない。図3(B)は、ユーザキャラクタがジャンプした様子を示す。y軸方向は第2の方向に対応する。ここで、ユーザキャラクタを俯瞰する仮想カメラの映像が表示部12に表示される(図3(A)および図3(B)の第1の表示領域121参照)。そのため、ユーザには、ユーザキャラクタの手前側から奥側へのステップ移動も、ジャンプも、ユーザキャラクタの主に画面のY方向(縦方向)への移動に見える。
ユーザの見え方に合わせた直感的な操作を提供するならば、ユーザキャラクタの手前側から奥側へのステップ移動も、ジャンプも、第2の表示領域120で下から上へと指等を移動させる操作を対応させることが好ましい。しかし、1つの操作入力を仮想空間における異なる2つの動作に割り当てると、ユーザが意図通りの動作を実行できず、操作性が低下する可能性がある。仮に、特許文献1の技術のように、第2の表示領域120を更に小さな領域に分けて各動作に割り当てるとすると、動作の混同が生じる可能性がある。本実施形態のゲームは敵キャラクタとの対戦を含む。対戦において、敵キャラクタの攻撃予告範囲(ダメージ受ける範囲)が表示される。攻撃予告範囲は例えばz軸方向に所定の幅を有している。ユーザにとって、その攻撃予告範囲から回避するために、ユーザキャラクタを手前側から奥側へとステップ移動させることは重要である。しかし、動作の混同が生じてユーザキャラクタが意図していないジャンプをすると、z軸方向への移動が行われず、攻撃予告範囲から回避することができない。このような事が生じると、ユーザに操作性が悪いとの印象を与えて、ユーザがゲーム自体への興味を無くす可能性がある。そこで、本実施形態に係る情報処理装置1は、後述する2つの入力操作をそれぞれの動作に対応させることによって、操作性を低下させることなく、動作の混同を生じることがないインターフェースを提供する。
(Vフリック操作)
図4(A)は、ユーザキャラクタの仮想空間内の手前側から奥側へのステップ移動に対応する操作入力を説明する図である。図4(A)の第2の表示領域120に示されるように、ユーザが始点122から、始点122よりもY軸負方向にある終点123までフリック操作をした場合に、ユーザキャラクタは手前側から奥側へとステップ移動する。本実施形態のゲームでは、例えばスワイプ操作に比べてタッチパネルへの接触時間が短いフリック操作によってユーザキャラクタをステップ移動させることができる。そのため、特に敵からの攻撃を回避するための迅速な移動が必要となるバトルステージにおいて良好な操作性を実現できる。ユーザキャラクタの仮想空間におけるステップ移動の距離は、フリック操作における始点122と終点123との距離に応じて調整することができる。図4(A)の第1の表示領域121は図3(A)の第1の表示領域121と同じであるため、説明を省略する。また、第2の表示領域120において、ユーザが始点122から、始点122よりもY軸正方向にある終点123までフリック操作をした場合に、ユーザキャラクタは逆方向に(奥側から手前側へと)ステップ移動する。
図4(B)は、ユーザキャラクタの仮想空間内のジャンプに対応する操作入力を説明する図である。図4(B)の第2の表示領域120に示されるように、ユーザが始点122から、始点122よりもY軸正方向にある中間点134を経て、始点122よりもY軸負方向にある終点123までフリック操作をした場合に、ユーザキャラクタはジャンプする。ここで、図4(B)に示される操作入力もフリック操作の一種であるが、中間点134を有することによって軌跡がV字のようになる。そこで、図4(A)に示される通常のフリック操作と区別するために、図4(B)のフリック操作を本明細書においてVフリック操作と呼ぶ。本実施形態のゲームでは、やはりスワイプ操作等に比べるとタッチパネルへの接触時間が短いVフリック操作によってユーザキャラクタを素早くジャンプさせることができる。そのため、特にバトルステージにおいて良好な操作性を実現できる。図4(B)の第1の表示領域121は図3(B)の第1の表示領域121と同じであるため、説明を省略する。また、Vフリック操作による、ユーザキャラクタの仮想空間におけるジャンプの向き(移動の向き)および大きさの調整の仕方については後述する。
(Vフリック操作の判定)
図5(A)および図5(B)は、制御部13による通常のフリック操作とVフリック操作の判定手法を説明する図である。制御部13は、記憶部11の入力操作データからユーザの入力操作の始点、中間点、終点の座標を取得する。そして、始点と終点、中間点と終点、中間点と始点のそれぞれの所定方向の距離(所定方向に投影した距離)を演算で求めて比較する。ここで、本実施形態のゲームにおいて、所定方向は、ジャンプおよびステップ移動でユーザキャラクタが画面上を移動する方向、すなわちY軸方向である。また、Vフリック操作は本発明の第2の入力操作に対応する。また、Vフリック操作でない通常のフリック操作は本発明の第1の入力操作に対応する。
図5(A)の例で、制御部13は、始点122の座標(X0,Y0)、終点123の座標(X1,Y1)、中間点134の座標(Xa,Ya)を取得したとする。制御部13は、始点122と終点123とのY軸方向の距離L0(|Y1−Y0|)、中間点134と終点123とのY軸方向の距離L1(|Y1−Ya|)、中間点134と始点122とのY軸方向の距離L2(|Ya−Y0|)を求める。距離L0よりも、距離L1または距離L2が長い場合に、制御部13は、ユーザによるフリック操作がVフリック操作であると判定する。逆に、制御部13は、「距離L0よりも、距離L1または距離L2が長い」という条件が成り立たない場合に、ユーザによるフリック操作が通常のフリック操作であると判定する。図5(A)の例では、始点122と終点123とのY軸方向の距離L0が最も長いため、「距離L0よりも、距離L1または距離L2が長い」という条件は成り立たない。よって、図5(A)の例で、制御部13は、ユーザによるフリック操作が通常のフリック操作であると判定する。
ここで、複数の中間点がある場合に、制御部13は、それぞれの中間点について距離L1および距離L2を演算で求める。そして、少なくとも1つの中間点について、距離L1または距離L2が距離L0よりも長い場合に、制御部13は、ユーザによるフリック操作がVフリック操作であると判定する。そして、制御部13は、Vフリック操作であると判定した場合に、終点123までの所定方向(Y軸方向)の距離L1が最も長くなる一の中間点を特定中間点とする。なお、特定中間点は、始点122までのY軸方向の距離L2が最も長くなる中間点でもある。
図5(B)の例で、制御部13は、始点122の座標(X0,Y0)、終点123の座標(X1,Y1)、中間点134Aの座標(Xb,Yb)を取得したとする。制御部13は、始点122と終点123とのY軸方向の距離L0(|Y1−Y0|)、中間点134Aと終点123とのY軸方向の距離L1(|Y1−Yb|)、中間点134Aと始点122とのY軸方向の距離L2(|Yb−Y0|)を求める。図5(B)の例では、始点122と終点123とのY軸方向の距離L0よりも、中間点134Aと終点123とのY軸方向の距離L1の方が長い。「距離L0よりも、距離L1または距離L2が長い」という条件が成り立つので、制御部13は、ユーザによるフリック操作がVフリック操作であると判定する。そして、制御部13は、ユーザキャラクタを仮想空間においてジャンプさせる。
図5(B)の例で、始点122から終点123までの軌跡は、中間点134AにおいてY軸正方向の極大値をとる。つまり、中間点134Aは、始点122から終点123までの軌跡の中で、終点123からのY軸方向の距離L1が最も長くなる特定中間点である。制御部13は、特定中間点(図5(B)の例では中間点134A)と終点123との関係に基づいて、ユーザキャラクタの仮想空間におけるジャンプの向き(移動の向き)および大きさを調整する。ここで、本実施形態のゲームでは、ユーザキャラクタがジャンプする高さ(Y軸方向の変位量)は一定である。そのため、ジャンプの大きさが変化すると、ジャンプしたユーザキャラクタのX軸方向(所定方向であるY軸方向に直交する方向)の移動量が変化する。まず、制御部13は、特定中間点である中間点134Aから終点123の向きを、ユーザキャラクタのジャンプの向きとする。例えば、中間点134Aに対して終点123がX軸方向に対して60°の角度で右斜め上方にある場合に、制御部13は、表示部12の画面においてユーザキャラクタがX軸方向に対して60°の角度で右斜め上方にジャンプするように、仮想空間内をジャンプさせる。また、制御部13は、特定中間点である中間点134Aから終点123までの距離に応じて、ユーザキャラクタを移動させる大きさを調整する。したがって、中間点134Aと終点123とが離れているほど、制御部13は、ユーザキャラクタを大きくジャンプさせる。ユーザは、Vフリック操作によってユーザキャラクタをジャンプさせる場合に、特定中間点である中間点134Aと終点123との位置関係を調整することでジャンプの方向や大きさを容易に調整できる。Vフリック操作は、特定中間点を新たな始点と考えれば、通常のフリック操作のように扱うことが可能である。そのため、ユーザが直感的な操作でユーザキャラクタをジャンプさせることを可能にする。また、上記のように、制御部13は、通常のフリック操作とVフリック操作とを、距離L0、距離L1、距離L2の相互比較の結果から判定する。そのため、演算処理の負担も少なく、制御部13は素早く判定処理を行うことができる。したがって、ユーザの入力操作に応じた素早いユーザキャラクタの反応が求められる本実施形態のようなアクションゲームに特に適している。
(フローチャート)
図6は、通常のフリック操作とVフリック操作を判定する制御方法を示すフローチャートである。制御部13は、記憶部11から入力操作データを取得する(ステップS1)。
制御部13は、入力操作データから、入力操作の開始から終了までの時間を取得して、所定時間を超えるか否かを判定する(ステップS2)。所定時間は例えば1秒である。制御部13は、入力操作の開始から終了までの時間が所定時間を超える場合、すなわち所定時間後にも入力操作が継続している場合に、入力操作はフリック操作ではない(例えばスワイプ操作である)と判定して本判定処理を終了する(ステップS2のYes)。制御部13は、入力操作の開始から終了までの時間が所定時間を超えない場合に、入力操作はフリック操作であると判定してステップS3の処理に進む(ステップS2のNo)。
制御部13は、入力操作データから、始点と終点とのY軸方向の距離L0、中間点と終点とのY軸方向の距離L1、中間点と始点とのY軸方向の距離L2を求める。そして、制御部13は、「距離L1または距離L2が距離L0よりも長い」との条件が満たされるか否かを判定する(ステップS3)。当該条件が満たされる場合に、制御部13は、入力操作がVフリック操作であると判定してステップS4の処理に進む(ステップS3のYes)。当該条件が満たされない場合に、制御部13は、入力操作が通常のフリック操作であると判定してステップS6の処理に進む(ステップS3のNo)。
制御部13は、入力操作がVフリック操作であると判定した場合に、中間点のうちで終点までのY軸方向の距離L1が最も長くなる特定中間点を検出する。そして、制御部13は特定中間点から終点への向きが所定の向きであるか否かを判定する(ステップS4)。本実施形態のゲームでは、所定の向きはユーザキャラクタがジャンプできる向きである。具体的には、「Y軸負の向き」(図2の表示部12を例とすると、縦方向の紙面上方への向き)である。制御部13は、特定中間点から終点への向きのY軸成分が負の向きであるならばステップS5の処理に進む(ステップS4のYes)。制御部13は、特定中間点から終点への向きのY軸成分が負の向きでないならば、ユーザキャラクタをジャンプさせることができないため、本判定処理を終了する(ステップS4のNo)。
制御部13は、入力操作がVフリック操作であると判定し、かつ、ユーザキャラクタがジャンプできると判定した場合に、特定中間点と終点の向きおよび距離に応じて、第2の移動制御を実行して(ステップS5)、本判定処理を終了する。ここで、第2の移動制御は、仮想空間においてユーザキャラクタをジャンプさせる制御である。また、ステップS5は、本発明の第2の移動ステップに対応する。
制御部13は、入力操作が通常のフリック操作であると判定した場合に、第1の移動制御を実行して(ステップS6)、本判定処理を終了する。ここで、第1の移動制御は、仮想空間においてユーザキャラクタをステップ移動させる制御である。また、ステップS6は、本発明の第1の移動ステップに対応する。
ここで、制御部13は、入力操作がフリック操作ではない(例えばスワイプ操作である)と判定して本判定処理を終了した場合に、続けて、ユーザキャラクタに通路上を移動させる処理を実行する(図2参照)。
以上述べたように、本実施形態に係る情報処理装置1は、上記の構成によって、ユーザキャラクタの所定方向(例えばY軸方向)への移動を含む2つの動作(例えば、奥側へのステップ移動とジャンプ)の混同を回避できるユーザーインターフェースを提供するので、ゲームの操作性を向上することが可能である。
ここで、本実施形態のゲームは、画面上でY軸方向への移動を含む2つの動作(例えば、奥側へのステップ移動とジャンプ)に、通常のフリック操作とVフリック操作が割り当てられている。つまり、本実施形態のゲームでは、ユーザが見るゲーム画面においてはユーザキャラクタの移動方向がほぼ同じであるが、三次元の仮想ゲーム空間においては種類が異なる動作がある場合に、通常のフリック操作等とは異なる入力操作(Vフリック操作)を一つの動作に割り当てている。一方で、例えば敵キャラクタへの近接攻撃、魔法攻撃、遠方攻撃、敵キャラクタの攻撃の回避行動等の多くの動作のそれぞれに、異なる入力操作を割り当てるゲームが知られている。しかし、このようなゲームは、ユーザに個々の入力操作と対応するユーザキャラクタの行動を記憶することを強いる。また、ユーザが対応関係を正確に把握していなければ、ユーザキャラクタの行動は意図通りのものにならない。本実施形態のゲームでは、画面上でユーザキャラクタの移動方向がほぼ同じである2つの異なる動作に限って、一方の動作にVフリック操作を割り当てるので、ユーザにとって煩わしい多数の入力操作の暗記は必要ない。また、Vフリック操作は、特定中間点を新たな始点と考えると通常のフリック操作と同じ操作感をユーザに与える。そのため、本実施形態のゲームについて、ユーザは直感的な操作が可能である。
本発明を諸図面や実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
例えば、上記の実施形態において、通常のフリック操作、Vフリック操作をそれぞれユーザキャラクタのステップ移動、ジャンプに対応させたが、これらの対応が逆であってもよい。また、ゲーム設定画面によって、ユーザがフリック操作、Vフリック操作を対応付けるユーザキャラクタの動作を選択できてもよい。
また、例えば、上記の実施形態のVフリック操作では、中間点においてY軸正方向の極大値をとる軌跡を有する入力を用いていたが、これに代えて、または、これと共に中間点においてY軸負方向の極大値をとる軌跡を有する入力を用いてもよい。このとき、Y軸負方向の極大値をとる軌跡を有する入力のVフリック操作に対応して、例えばユーザキャラクタがしゃがむ動作をしてもよい。
また、例えば、上記の実施形態のVフリック操作では、所定方向をY軸としていたが、X軸としてもよい。このとき、ゲームは例えばレースゲームであって、仮想空間のz軸正方向にユーザキャラクタが進行して、x軸方向に移動することでコースを変更するものであってもよい。このとき、中間点においてX軸正方向またはX軸負方向の極大値をとる軌跡を有する入力の場合に、Vフリック操作であると判定されてもよい。例えば、通常のフリック操作をユーザキャラクタの左右へのコース変更に対応させて、Vフリック操作をユーザキャラクタの左右を走行する敵キャラクタへの攻撃(妨害)に対応させてもよい。
また、例えば、上記の実施形態のゲームでは、ユーザキャラクタが仮想空間のz軸方向に無段階にステップ移動できたが、ステップ移動は隣接するレーンへの移動であってもよい。つまり、通路が仮想空間のx軸方向に延びる複数のレーンで構成されており、ユーザキャラクタはいずれかのレーン上を移動するようなゲームであってもよい。
また、例えば、上記の実施形態において、制御部13は距離L0、距離L1、距離L2を演算で求めてからそれぞれの長さを比較していた。しかし、通常のフリック操作とVフリック操作の判定処理においては、距離を算出せずに、始点および終点の座標の所定方向(Y軸)の値と、中間点の座標の所定方向(Y軸)の値とを比較してもよい。図5(B)を再び参照すると、中間点134Aに対して始点122および終点123がY軸の同じ方向(図5(B)の例では負方向)に位置しており、かつ、中間点134Aが始点122とも終点123とも異なる場合に、Vフリック操作と判定することが可能である。例えば、制御部13が、始点の座標(X0,Y0)、終点の座標(X1,Y1)、中間点の座標(Xa,Ya)を取得したとする。中間点の座標は、始点の座標とも、終点の座標とも異なる。このとき、制御部13は、中間点のY座標の値Yaが始点のY座標の値Y0および終点のY座標の値Y1よりも小さい値である場合に、Vフリック操作であると判定してもよい。このとき、制御部13は、判定処理の演算負荷をさらに低減して、さらに早い判定が可能になる。
また、例えば、上記の実施形態において、表示部12は、第1の表示領域121と、第2の表示領域120とを有していたが、2つの表示領域に分かれていなくてもよい。
また、例えば、上記の実施形態において、表示部12の全体がユーザは操作部10と一体化してタッチパネルを構成していた。しかし、表示部12のうちの一部(例えば第2の表示領域120)だけが、操作部10と一体化してタッチパネルを構成してもよい。
また、例えば、上記の実施形態において、操作部10はタッチパネルであって、タッチパネル上で定義された座標系を用いて入力操作データを生成していた。しかし、操作部10はタッチパネル上に表示されたバーチャルパッド(例えば仮想の十字キー)の操作から入力操作データを生成してもよい。すなわち、ユーザの指がバーチャルパッドに触れたときを始点、離れたときを終点として、その間に触れられた方向キーから座標の変化および中間点を特定してもよい。また、操作部10は物理的な十字キーを備えるコントローラ、ジョイスティック等であってもよい。
また、例えば、上記の実施形態のゲームにおいて、ユーザキャラクタがジャンプする高さ(Y軸方向の変位量)は一定であった。そのため、Vフリック操作の特定中間点から終点までの距離に応じて、ジャンプしたユーザキャラクタのX軸方向の移動距離が調整されていた。しかし、Vフリック操作によって、ユーザキャラクタのX軸方向の移動距離に代えて、または、X軸方向の移動距離とともに、ジャンプする高さが調整されてもよい。
また、上述した実施形態において、各種のゲーム画面の一部を、情報処理装置1との間で通信可能なサーバ装置が生成したデータに基づいて情報処理装置1に表示させるウェブ表示とし、ゲーム画面の一部(例えば、メニューボタンが配される領域)を、情報処理装置1にインストールされているネイティブアプリによって表示させるネイティブ表示としてもよい。このように、上記の実施形態に係るゲームは、情報処理装置1及びサーバ装置のそれぞれが処理の一部を担うハイブリッドゲームとすることもできる。
また、上記の実施形態に係る情報処理装置1として機能させるために、コンピュータ又は携帯電話等、情報処理を実行可能な装置を好適に用いることができる。このような装置は、実施形態に係る情報処理装置1の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、装置の記憶部に格納し、装置のCPUによって当該プログラムを読み出して実行させることにより実現可能である。
以下に、本願の原出願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
仮想空間を表示する表示部と、ユーザの入力操作を受け付けて前記入力操作を座標情報と関連付けた入力操作データを出力する操作部と、前記入力操作データを記憶する記憶部と、を備え、前記仮想空間に配置されるキャラクタを前記入力操作によって移動させるゲームを実行する情報処理装置に、
前記記憶部から前記入力操作データを取得するステップと、
前記入力操作が第1の入力操作であると判定した場合に、前記キャラクタを所定方向に移動させることを含む第1の移動制御を実行する第1の移動ステップと、
前記入力操作が前記第1の入力操作と異なる第2の入力操作であると判定した場合に、前記第1の移動制御と異なる制御であって、前記キャラクタを前記所定方向に移動させることを含む第2の移動制御を実行する第2の移動ステップと、
前記入力操作が開始された始点から終了された終点までの前記所定方向の距離よりも、前記始点と前記終点と間の中間点から前記終点までの前記所定方向の距離、または、前記中間点から前記始点までの前記所定方向の距離が長い場合に、前記入力操作が前記第2の入力操作であると判定するステップと、を実行させる、プログラム。
[2]
前記入力操作の開始から終了までの時間が所定時間を超える場合に、前記第1の移動ステップおよび前記第2の移動ステップを実行させない、[1]に記載のプログラム。
[3]
前記第2の移動ステップにおいて、
前記始点から前記終点までの軌跡上で、前記終点からの前記所定方向の距離が最も長くなる一の中間点を特定中間点とし、前記特定中間点から前記終点の向きを、前記キャラクタの移動の向きとする、[1]または[2]に記載のプログラム。
[4]
前記第2の移動ステップにおいて、
前記特定中間点から前記終点までの距離に応じて、前記キャラクタを移動させる大きさを調整する、[3]に記載のプログラム。
[5]
前記大きさの調整は、前記キャラクタの前記所定方向に直交する方向への移動量の調整である、[4]に記載のプログラム。
[6]
前記特定中間点から前記終点への向きが所定の向きでない場合に、前記第2の移動ステップを実行させない、[3]から[5]のいずれか一項に記載のプログラム。
[7]
前記第1の移動制御は、前記キャラクタの前記仮想空間における第1の方向へのステップ移動に対応し、
前記第2の移動制御は、前記キャラクタの前記仮想空間における前記第1の方向と直交する第2の方向へのジャンプに対応する、[1]から[6]のいずれか一項に記載のプログラム。
[8]
仮想空間を表示する表示部と、ユーザの入力操作を受け付けて前記入力操作を座標情報と関連付けた入力操作データを出力する操作部と、前記入力操作データを記憶する記憶部と、を備える情報処理装置によって実行される、前記仮想空間に配置されるキャラクタを前記入力操作によって移動させるゲームの制御方法であって、
前記記憶部から前記入力操作データを取得するステップと、
前記入力操作が第1の入力操作であると判定した場合に、前記キャラクタを所定方向に移動させることを含む第1の移動制御を実行するステップと、
前記入力操作が前記第1の入力操作と異なる第2の入力操作であると判定した場合に、前記第1の移動制御と異なる制御であって、前記キャラクタを前記所定方向に移動させることを含む第2の移動制御を実行するステップと、
前記入力操作が開始された始点から終了された終点までの前記所定方向の距離よりも、前記始点と前記終点と間の中間点から前記終点までの前記所定方向の距離、または、前記中間点から前記始点までの前記所定方向の距離が長い場合に、前記入力操作が前記第2の入力操作であると判定するステップと、を含む、制御方法。
[9]
仮想空間に配置されるキャラクタをユーザの入力操作によって移動させるゲームを実行する情報処理装置であって、
前記仮想空間を表示する表示部と、
前記入力操作を受け付けて前記入力操作を座標情報と関連付けた入力操作データを出力する操作部と、
前記入力操作データを記憶する記憶部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記記憶部から前記入力操作データを取得し、
前記入力操作が第1の入力操作であると判定した場合に、前記キャラクタを所定方向に移動させることを含む第1の移動制御を実行し、
前記入力操作が前記第1の入力操作と異なる第2の入力操作であると判定した場合に、前記第1の移動制御と異なる制御であって、前記キャラクタを前記所定方向に移動させることを含む第2の移動制御を実行し、
前記入力操作が開始された始点から終了された終点までの前記所定方向の距離よりも、前記始点と前記終点と間の中間点から前記終点までの前記所定方向の距離、または、前記中間点から前記始点までの前記所定方向の距離が長い場合に、前記入力操作が前記第2の入力操作であると判定する、情報処理装置。
1 情報処理装置
10 操作部
11 記憶部
12 表示部
13 制御部
120 第2の表示領域
121 第1の表示領域
122 始点
123 終点
124 軌跡
134 中間点
134A 中間点(特定中間点)

Claims (9)

  1. キャラクタが配置される仮想三次元空間を俯瞰で映す仮想カメラの視点で表示し、前記キャラクタを移動させるユーザの入力操作を受け付け、前記入力操作を座標情報と関連付けた入力操作データを出力するタッチパネルと、前記入力操作データを記憶する記憶部と、を備える情報処理装置に、
    前記記憶部から前記入力操作データを取得するステップと、
    前記入力操作データに基づいて、前記入力操作が開始された始点の所定方向の座標の値である第1の値と、前記入力操作が終了された終点の前記所定方向の座標の値である第2の値と、前記始点から前記終点までの軌跡上の中間点の前記所定方向の座標の値である第3の値と、を取得するステップと、
    前記第3の値が前記第1の値から前記第2の値までの範囲に含まれる場合に、前記キャラクタを、前記所定方向に対応する前記仮想三次元空間の第1の方向に移動させることを含む第1の移動制御を行い、前記第3の値が前記第1の値から前記第2の値までの範囲に含まれない場合に、前記キャラクタを、前記所定方向に対応する前記仮想三次元空間の前記第1の方向と異なる第2の方向に移動させることを含む第2の移動制御を行う、移動ステップと、を実行させる、プログラム。
  2. 前記入力操作の開始から終了までの時間が所定時間を超える場合に、前記移動ステップを実行させない、請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記移動ステップにおいて、
    前記始点から前記終点までの軌跡上で、前記第2の値との差が最も大きくなる前記第3の値を有する中間点を特定中間点とし、前記第3の値が前記第1の値から前記第2の値までの範囲に含まれない場合に、前記キャラクタを、前記タッチパネルの表示における前記特定中間点から前記終点の向きに対応する前記仮想三次元空間の向きに移動させる、請求項1または2に記載のプログラム。
  4. 前記移動ステップにおいて、
    前記第3の値が前記第1の値から前記第2の値までの範囲に含まれない場合に、前記特定中間点から前記終点までの距離に応じて、前記キャラクタを移動させる大きさを調整する、請求項3に記載のプログラム。
  5. 前記大きさの調整は、前記キャラクタの、前記タッチパネルの表示における前記所定方向に直交する方向に対応する前記仮想三次元空間の方向への移動量の調整である、請求項4に記載のプログラム。
  6. 前記特定中間点から前記終点への向きが所定の向きでない場合に、前記移動ステップを実行させない、請求項3から5のいずれか一項に記載のプログラム。
  7. 前記第1の移動制御は、前記キャラクタの前記仮想三次元空間における前記第1の方向へのステップ移動に対応し、
    前記第2の移動制御は、前記キャラクタの前記仮想三次元空間における前記第1の方向と直交する前記第2の方向へのジャンプに対応する、請求項1から6のいずれか一項に記載のプログラム。
  8. キャラクタが配置される仮想三次元空間を俯瞰で映す仮想カメラの視点で表示し、前記キャラクタを移動させるユーザの入力操作を受け付け、前記入力操作を座標情報と関連付けた入力操作データを出力するタッチパネルと、前記入力操作データを記憶する記憶部と、を備える情報処理装置によって実行されるゲームの制御方法であって、
    前記記憶部から前記入力操作データを取得するステップと、
    前記入力操作データに基づいて、前記入力操作が開始された始点の所定方向の座標の値である第1の値と、前記入力操作が終了された終点の前記所定方向の座標の値である第2の値と、前記始点から前記終点までの軌跡上の中間点の前記所定方向の座標の値である第3の値と、を取得するステップと、
    前記第3の値が前記第1の値から前記第2の値までの範囲に含まれる場合に、前記キャラクタを、前記所定方向に対応する前記仮想三次元空間の第1の方向に移動させることを含む第1の移動制御を行い、前記第3の値が前記第1の値から前記第2の値までの範囲に含まれない場合に、前記キャラクタを、前記所定方向に対応する前記仮想三次元空間の前記第1の方向と異なる第2の方向に移動させることを含む第2の移動制御を行う、移動ステップと、を含む、制御方法。
  9. キャラクタが配置される仮想三次元空間を俯瞰で映す仮想カメラの視点で表示し、前記キャラクタを移動させるユーザの入力操作を受け付け、前記入力操作を座標情報と関連付けた入力操作データを出力するタッチパネルと、
    前記入力操作データを記憶する記憶部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記記憶部から前記入力操作データを取得し、
    前記入力操作データに基づいて、前記入力操作が開始された始点の所定方向の座標の値である第1の値と、前記入力操作が終了された終点の前記所定方向の座標の値である第2の値と、前記始点から前記終点までの軌跡上の中間点の前記所定方向の座標の値である第3の値と、を取得し、
    前記第3の値が前記第1の値から前記第2の値までの範囲に含まれる場合に、前記キャラクタを、前記所定方向に対応する前記仮想三次元空間の第1の方向に移動させることを含む第1の移動制御を行い、前記第3の値が前記第1の値から前記第2の値までの範囲に含まれない場合に、前記キャラクタを、前記所定方向に対応する前記仮想三次元空間の前記第1の方向と異なる第2の方向に移動させることを含む第2の移動制御を行う、情報処理装置。
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