JP2018024548A - 窒化ケイ素焼結体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱伝導率の高い窒化ケイ素焼結体およびその製造方法を提供する。【解決手段】窒化ケイ素焼結体は、元素として、ケイ素と窒素とを含有し、かつ、短径に対する長径のアスペクト比が2以上の高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子を含み、高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度が1ppm以上2500ppm以下である。窒化ケイ素焼結体の製造方法は、上記窒化ケイ素焼結体の製造方法であって、複数の原料を混合して混合原料を得る混合工程S10と、混合原料を成形して成形体を得る形成工程S20と、成形体を焼結して焼結体を得る焼結工程S30と、を含み、混合工程S10において、ホモジナイザーを用いて上記複数の原料を混合する。【選択図】図1
Description
本発明は、窒化ケイ素焼結体およびその製造方法に関する。
近年、高電圧で大電流動作が可能なパワー半導体モジュールの開発に伴い、かかるパワー半導体モジュールに用いることができる高伝導率の焼結体の開発が求められている。
たとえば、国際公開2010/002001号(特許文献1)は、β型窒化ケイ素の結晶粒子と、少なくとも1種類の希土類元素(RE)、マグネシウム(Mg)およびケイ素(Si)を含有する粒界相からなる窒化ケイ素基板において、粒界相は非晶質相とMgSiN2結晶相からなり、REを含んだ結晶相のいずれの結晶面のX線回折線ピーク強度もβ型窒化ケイ素の結晶粒子の(110)、(200)、(101)、(210)、(201)、(310)、(320)、および(002)の回折線ピーク強度の和の0.0005倍未満であり(すなわち、REを含んだ結晶相を実質的に含まず)、MgSiN2結晶相の(121)のX線回折線ピーク強度がβ型窒化ケイ素の結晶粒子の(110)、(200)、(101)、(210)、(201)、(310)、(320)、および(002)の回折線ピーク強度の和の0.0005〜0.003倍である窒化ケイ素質焼結体を開示する。
国際公開2010/002001号(特許文献1)に開示された窒化ケイ素質焼結体は、固溶酸素濃度が高いため、熱伝導率を高くすることが難しいという問題点があった。
そこで、上記問題点を解決して、熱伝導率の高い窒化ケイ素焼結体およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のある態様にかかる窒化ケイ素焼結体は、元素として、ケイ素と窒素とを含有し、かつ、短径に対する長径のアスペクト比が2以上の高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子を含み、高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度が1ppm以上2500ppm以下である。
本発明の別の態様にかかる窒化ケイ素焼結体の製造方法は、上記態様の窒化ケイ素焼結体の製造方法であって、複数の原料を混合して混合原料を得る混合工程と、混合原料を成形して成形体を得る形成工程と、成形体を焼結して焼結体を得る焼結工程と、を含み、混合工程において、ホモジナイザーを用いて複数の原料を混合する。
上記によれば、熱伝導率の高い窒化ケイ素焼結体およびその製造方法を提供することができる。かかる窒化ケイ素焼結体は、熱伝導率が高く放熱性能が高いため、パワー半導体モジュールにおける放熱基板などに好適に用いることができる。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
本発明のある実施形態にかかる窒化ケイ素焼結体は、元素として、ケイ素と窒素とを含有し、かつ、短径に対する長径のアスペクト比が2以上の高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子を含み、高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度が1ppm以上2500ppm以下である。
本実施形態にかかる窒化ケイ素焼結体は、短径に対する長径のアスペクト比が2以上の高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度が1ppm以上2500ppm以下と低いため、窒化ケイ素焼結体全体として熱伝導率が高い。
本実施形態の窒化ケイ素焼結体において、元素として、イットリウムと、マグネシウム、カルシウム、ハフニウム、およびネオジムからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素と、酸素と、をさらに含有することができる。かかる窒化ケイ素焼結体は、イットリウムと、マグネシウム、カルシウム、ハフニウム、およびネオジムからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素と、酸素と、から形成される相が、酸素のトラップ能力が高いため、窒化ケイ素結晶粒子への酸素の固溶が抑制されて、窒化ケイ素焼結体全体として熱伝導率が高い。
本実施形態の窒化ケイ素焼結体において、イットリウム、マグネシウム、カルシウム、ハフニウム、およびネオジム以外の不純物金属元素の各々の含有量を0.5質量%以下とすることができる。かかる窒化ケイ素焼結体は、イットリウム、マグネシウム、カルシウム、ハフニウム、およびネオジム以外の不純物金属元素の各々の含有量が0.5質量%以下と低いため、熱伝導率が高い。
本実施形態の窒化ケイ素焼結体において、熱伝導率を95W・m-1・K-1以上とすることができる。かかる窒化ケイ素焼結体は、熱伝導率が95W・m-1・K-1以上と高い。
本実施形態の窒化ケイ素焼結体において、3点曲げ強度を650MPa以上とすることができる。かかる窒化ケイ素焼結体は、3点曲げ強度が650MPa以上と高いため、熱サイクルによるクラックの発生が抑制され、耐久性および信頼性が高い。
本実施形態の窒化ケイ素焼結体は、元素として、ケイ素と、イットリウムと、マグネシウム、カルシウム、ハフニウム、およびネオジムからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素と、酸素と、窒素とを含有し、短径に対する長径のアスペクト比が2以上の高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子を含み、高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度を1ppm以上2500ppm以下とし、イットリウム、マグネシウム、カルシウム、ハフニウム、およびネオジム以外の不純物金属元素の各々の含有量を0.5質量%以下とし、熱伝導率を95W・m-1・K-1以上とし、3点曲げ強度を650MPa以上とすることができる。かかる窒化ケイ素焼結体は、熱伝導率が95W・m-1・K-1以上と高いとともに、3点曲げ強度が650MPa以上と高いため、熱サイクルによるクラックの発生が抑制され、耐久性および信頼性が高い。
本発明の別の実施形態にかかる窒化ケイ素焼結体の製造方法は、上記の実施形態の窒化ケイ素焼結体の製造方法であって、複数の原料を混合して混合原料を得る混合工程と、混合原料を成形して成形体を得る形成工程と、成形体を焼結して焼結体を得る焼結工程と、を含み、混合工程において、ホモジナイザーを用いて前記複数の原料を混合する。
本実施形態にかかる窒化ケイ素焼結体の製造方法は、混合工程においてホモジナイザーを用いて複数の原料を混合するため、原料を微粒化かつ高分散化できるとともに不純物元素の混入を抑制できて、上記の実施形態の窒化ケイ素焼結体を製造することができる。
本実施形態にかかる窒化ケイ素焼結体の製造方法においては、焼結工程において、雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の水分および酸素を除去することができる。かかる窒化ケイ素焼結体の製造方法は、焼結工程において、雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の水分および酸素を除去することにより、焼結雰囲気中の酸素原子濃度が低く制御され、焼結体からの酸素の離脱が促進され、焼結体中、特に窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度が低減することにより、上記の実施形態の窒化ケイ素焼結体を製造することができる。
本実施形態にかかる窒化ケイ素焼結体の製造方法においては、焼結工程において、雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の酸素原子濃度が100ppb以下とすることができる。かかる窒化ケイ素焼結体の製造方法は、焼結工程において、雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の酸素原子濃度が100ppb以下に低減されているため、焼結工程において、成形体からの酸素の離脱が促進され、焼結体中、特に窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度が低減することにより、上記の実施形態の窒化ケイ素焼結体を製造することができる。
本実施形態の窒化ケイ素焼結体の製造方法は、上記の実施形態の窒化ケイ素焼結体の製造方法であって、複数の原料を混合して混合原料を得る混合工程と、混合原料を成形して成形体を得る形成工程と、成形体を焼結して焼結体を得る焼結工程と、を含み、混合工程において、ホモジナイザーを用いて複数の原料を混合し、焼結工程において、雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の水分および酸素を除去することにより、窒素ガス中の酸素原子濃度が10ppb以下とすることができる。かかる窒化ケイ素焼結体の製造方法は、混合工程においてホモジナイザーを用いて複数の原料を混合するため、原料を微粒化かつ高分散化できまた不純物元素の混入を抑制できるとともに、焼結工程において雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の水分および酸素を除去することにより窒素ガス中の酸素原子濃度が10ppb以下としているため、成形体からの酸素の離脱が促進され、焼結体中、特に窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度が低減することにより、上記の実施形態の窒化ケイ素焼結体を製造することができる。
[本発明の実施形態の詳細]
<実施形態1:窒化ケイ素焼結体>
本発明のある実施形態にかかる窒化ケイ素焼結体は、元素として、Si(ケイ素)とN(窒素)とを含有し、かつ、短径に対する長径のアスペクト比が2以上の高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子を含み、高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度が1ppm以上2500ppm以下である。
<実施形態1:窒化ケイ素焼結体>
本発明のある実施形態にかかる窒化ケイ素焼結体は、元素として、Si(ケイ素)とN(窒素)とを含有し、かつ、短径に対する長径のアスペクト比が2以上の高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子を含み、高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度が1ppm以上2500ppm以下である。
本実施形態の窒化ケイ素焼結体は、元素としてSiおよびNを含有する。かかるSiおよびNは、原料のひとつである窒化ケイ素粉末に含まれるものであり、後述の高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子を含む窒化ケイ素結晶粒子を形成する。窒化ケイ素の定性分析は、PANalytical社製X’Pert PROまたは同等の装置を用いたX線回折の後、Rigaku社製統合粉末X線解析ソフトウェアのPDXL2または同等のソフトウェアを用いて行なう。X線回折は、45kV、40mAで励起したCu−Kα線を利用し、θ−2θ法による走査により、0.03°のステップ幅で、1秒の積算時間で行なう。
窒化ケイ素結晶粒子の熱伝導は、フォノンという格子振動により伝播する。このため、窒化ケイ素結晶粒子の結晶の格子内に不純物元素が存在すると、フォノンが散乱されて、窒化ケイ素結晶粒子の熱伝導が阻害され熱伝導率が著しく低下する。すなわち、窒化ケイ素結晶粒子中の不純物元素を低減することにより、フォノンの拡散が抑制され、窒化ケイ素結晶粒子の熱伝導率が著しく高くなる。
また、窒化ケイ素は、それ自体では焼結が困難な難焼結物質であるため、焼結助剤として特定の金属を含む酸化物を添加して焼結することにより、特定の金属を含む酸化物により窒化ケイ素の表面の融点が低くなり、特定の金属を含む酸化物の溶解と窒化ケイ素の表面からの溶解とによって液相が形成され、液相からの窒化ケイ素の再析出によって、窒化ケイ素結晶粒子(詳しくはβ型窒化ケイ素結晶粒子)の形成とともに焼結が進行して緻密化する。
上記のようにして得られる窒化ケイ素焼結体は、緻密化した窒化ケイ素結晶粒子で主として形成される第1相と、焼結助剤の添加により形成された液相から形成される粒界ガラス相および粒界結晶相を含む結晶助剤相である第2相と、で構成される。
第1相を主として形成する窒化ケイ素結晶粒子は、液相への溶解および液相からの再析出によって、短径に対する長径のアスペクト比が2以上の高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子へと成長する。かかる高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子は、上記の液相への溶解および液相からの再析出の際に、粒子内の溶存酸素を粒子外へと放出して高純度化することにより熱伝導率が高くなる。短径に対する長径のアスペクト比が2未満の低アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子は、焼結後も固溶酸素が残存しているため、熱伝導率を高くすることは難しい。また、第2相は、粒界ガラス相および粒界結晶相を含み、総量も少ないため、焼結体全体の熱伝導への影響は小さい。従って、窒化ケイ素焼結体の熱伝導率は、第1相における高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子の固溶酸素を低減することで、最も効率よく焼結全体の熱伝導率を高めることができる。
すなわち、窒化ケイ素焼結晶粒子中の溶存酸素を低減することによりフォノンの散乱を抑制して窒化ケイ素焼結体の熱伝導率を高める観点から、本実施形態の窒化ケイ素焼結体に含まれる短径に対する長径のアスペクト比が2以上の高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度は、1ppm以上2500ppm以下であり、好ましくは1ppm以上2000ppm以下であり、より好ましくは1ppm以上1500ppm以下である。固溶酸素濃度は、低いほど好ましいが、1ppm未満にするのは高度で特別な精製が必要となりコストが増大する。
窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度は、SIMS(二次イオン質量分析)法により、カメカ社製Nano−SIMS50Lまたは同等の装置を用いて測定する。測定には、Cs+イオンビームを用い、アパーチャースリット(D1)は、#2および#3を用い、Esスリットは#3を用いる。Imageモードで、ラスター領域3μm、ピクセル数256、1000μs/ピクセル、 積算数5回の条件で、16Oおよび30Siの信号を取得する。
通常の測定手法では、試料への吸着酸素も信号として取得してしまうため、固溶酸素濃度と吸着酸素濃度の分離ができない。そこで、本測定では、まず、ラスター領域3μm、 アパーチャースリット#1、Esスリット#0の条件で十分に試料の吸着酸素をスパッタした後、直ちに、アパーチャースリット#2、Esスリット#3に変更し、Imageモードで、ラスター領域3μm、ピクセル数256、1000μs/ピクセル、 積算数5回の条件で、16Oおよび30Siの信号を取得する第1測定を行なう。ここで、吸着酸素のスパッタから第1測定までの時間を第1測定導入時間とする。このときの16Oのカウント数をIO1、30Siのカウント数をISi1とする。測定終了後、再度、ラスター領域3μm、アパーチャースリット#1、Esスリット#0の条件で十分に試料の吸着酸素をスパッタした後、直ちに、アパーチャースリット#3、Esスリット#3に変更し、Imageモードで、ラスター領域3μm、ピクセル数256、1000μs/ピクセル、 積算回数5回の条件で、16Oおよび30Siの信号を取得する第2測定を行なう。ここで、第1測定から第2測定までの時間を第2測定導入時間とする。このときの16Oのカウント数をIO2、30Siのカウント数をISi2とする。そして、上記の第1測定導入時間と第2測定導入時間を同じ短時間(たとえば、いずれも10秒間)とする。
ここで、通常の測定では、16O/30Si強度比IrはIr=IO1/ISi1=IO2/ISi2と見積もる。しかし、本測定では、吸着酸素の影響を取り除くために、次式に従って計算を行う。吸着酸素を除いた試料中の溶存酸素のみの16O/30Si強度比Isは、Is=(IO1−IO2)/(ISi1−ISi2)により計算する。本実験では、積算回数3回目から5回目のデータに関してIsを計算し、その平均値を、吸着酸素を除いた試料中の溶存酸素のみの16O/30Si強度比Isとする。
通常の測定手法では、試料への吸着酸素も信号として取得してしまうため、固溶酸素濃度と吸着酸素濃度の分離ができない。そこで、本測定では、まず、ラスター領域3μm、 アパーチャースリット#1、Esスリット#0の条件で十分に試料の吸着酸素をスパッタした後、直ちに、アパーチャースリット#2、Esスリット#3に変更し、Imageモードで、ラスター領域3μm、ピクセル数256、1000μs/ピクセル、 積算数5回の条件で、16Oおよび30Siの信号を取得する第1測定を行なう。ここで、吸着酸素のスパッタから第1測定までの時間を第1測定導入時間とする。このときの16Oのカウント数をIO1、30Siのカウント数をISi1とする。測定終了後、再度、ラスター領域3μm、アパーチャースリット#1、Esスリット#0の条件で十分に試料の吸着酸素をスパッタした後、直ちに、アパーチャースリット#3、Esスリット#3に変更し、Imageモードで、ラスター領域3μm、ピクセル数256、1000μs/ピクセル、 積算回数5回の条件で、16Oおよび30Siの信号を取得する第2測定を行なう。ここで、第1測定から第2測定までの時間を第2測定導入時間とする。このときの16Oのカウント数をIO2、30Siのカウント数をISi2とする。そして、上記の第1測定導入時間と第2測定導入時間を同じ短時間(たとえば、いずれも10秒間)とする。
ここで、通常の測定では、16O/30Si強度比IrはIr=IO1/ISi1=IO2/ISi2と見積もる。しかし、本測定では、吸着酸素の影響を取り除くために、次式に従って計算を行う。吸着酸素を除いた試料中の溶存酸素のみの16O/30Si強度比Isは、Is=(IO1−IO2)/(ISi1−ISi2)により計算する。本実験では、積算回数3回目から5回目のデータに関してIsを計算し、その平均値を、吸着酸素を除いた試料中の溶存酸素のみの16O/30Si強度比Isとする。
測定用試料は、以下のように準備する。高融点金属のパイプ(内径10mmφ、高さ4mm)の中に、試料を置き、低融点金属を用いて包埋する。試料を包埋した後、研磨することにより試料断面を形成する。導通を取るために、試料断面をAu(金)で20nm程度コーティングしている。
RSF(相対感度係数)は、30Siに18Oをイオン注入した試料を用いて見積もる。本実験では、18Oの30Siに対するRFSは7.92×1020であった。
試料中の固溶酸素濃度は、以下の計算により見積もる。Nano−SIMSにより測定し算出される16O/30Si強度比Is=0.10にRSF=7.92×1020を乗じて、固溶酸素原子含有量COA=7.92×1019cm-3を算出する。ここで、Nano−SIMSとは、SIMSの一種であり、一次イオンのイオンビームの径がnmオーダであるSIMSをいい、高い2次元分解能を有するなどの特徴を有する観点から、好適である。窒化ケイ素の密度3.44g/cm3、窒化ケイ素の組成Si3N4の組成式量140.28から、6.02×1023×(3+4)×3.44/140.28により窒化ケイ素原子含有量CSi3N4A=1.03×1023cm-3を算出し、COA/CSi3N4Aにより固溶酸素濃度CO=770ppm(=0.061質量%)と見積もる。
固溶酸素濃度の測定に用いられる窒化ケイ素結晶粒子の選定は、まず100μm×100μmの視野中で、短径に対する長径のアスペクト比が2以上の高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子を選定する。ここで、長径とは、窒化ケイ素結晶粒子の最大径をいう。短径とは、窒化ケイ素結晶粒子の極小径をいい、極小径が複数ある場合は最小のものから3番目のものまでの平均値をいう。選定された高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子の中で断面積が最も大きい粒子から3番目に大きい粒子までを抽出する。抽出された3つの高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子の長径の中心点の固溶酸素濃度を上記のSIMS測定および記の計算過程により算出し、それらの平均値を高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度とする。
本実施形態の窒化物ケイ素焼結体において、元素として、Y(イットリウム)と、Mg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Hf(ハフニウム)、およびNd(ネオジム)からなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素と、酸素と、をさらに含有すること好ましい。
上記のように、窒化ケイ素結晶粒子は難焼結物質であり、焼結助剤として特定の金属を含む酸化物を添加して焼結することにより、液相が生成し、焼結が進行する。したがって、窒化ケイ素焼結体は、窒化ケイ素結晶粒子で主として形成される第1相と、焼結助剤の添加により形成された液相から形成される第2相と、を含む。
焼結助剤として添加され第2相に含まれるYを含む酸化物は、再析出する窒化ケイ素結晶粒子中にYが固溶せず、かつ、Yを含む酸化物相で原料中の固溶酸素に由来するOをトラップして、窒化ケイ素結晶粒子内へのOなどの不純物元素の固溶を抑制する。これにより、窒化ケイ素結晶粒子の不純物元素によるフォノンの散乱が抑制され、窒化ケイ素結晶粒子の熱伝導率が高くなり、窒化ケイ素焼結体の熱伝導率が高くなる。また、焼結助剤として添加され第2相に含まれるMg、Ca、Hf、およびNdからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素を含む酸化物は、窒化ケイ素結晶粒子表面に形成されるSiO2どの酸化物およびSiONなどの酸窒化物の融点を低下するため、窒化ケイ素の液相焼結に適している。
本実施形態の窒化ケイ素焼結体において、窒化ケイ素結晶粒子を形成するSiおよびNに加えて、好ましくは元素として含まれるYと、Mg、Ca、HfおよびNdからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素と、Oとは、原料のひとつである焼結助剤としての酸化イットリウム粉末、酸化マグネシウム粉末、酸化カルシウム粉末、酸化ハフニウム粉末および酸化ネオジム粉末などに含まれる。
本実施形態の窒化ケイ素焼結体の全体の質量に対して、Yの含有量は、好ましくは0.5質量%以上10.4質量%以下、より好ましくは0.6質量%以上6.0質量%以下、さらに好ましくは2.2質量%以上4.0質量%以下である。Mg、Ca、Hf、およびNdからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素の含有量は、好ましくは0.05質量%以上2.0質量%以下、より好ましくは0.07質量%以上1.0質量%以下、さらに好ましくは0.15質量%以上0.5質量%以下である。Oの含有量は、好ましくは0.3質量%以上2.0質量%以下、より好ましくは0.5質量%以上1.5質量%以下、さらに好ましくは0.8質量%以上1.1質量%以下である。Yの含有量が0.5質量%未満、Mg、Ca、Hf、およびNdからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素の含有量が0.05質量%未満、またはOの含有量が0.3質量%未満であると、焼結助剤の量が不足することから焼結が進まず、十分な焼結体密度が得られない場合がある。Yの含有量が10.4質量%より大きいと、Mg、Ca、Hf、およびNdからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素の含有量が2.0質量%より大きい、またはOの含有量が2.0質量%より大きいと、窒化ケイ素結晶粒子に比べて熱伝導率が低い第2相の量が多くなり、窒化ケイ素焼結体全体としての熱伝導率が高くならない場合がある。
Y、およびMg、Ca、Hf、およびNdからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素の定性分析および定量分析は、SHIMADZU社製ICPS−8100または同等の装置を用いて、誘導結合プラズマ−発光分光分析(ICP−AES)法により行なう。Oの同定は、HORIBA社製EMGA650Wまたは同等の装置を用いて、不活性ガス融解−非分散型赤外線吸収(NDIR)法により行なう。
本実施形態の窒化ケイ素焼結体において、Y、Mg、Ca、Hf、およびNd以外の不純物金属元素の各々の含有量は、0.5質量%以下が好ましく、0.3質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下がさらに好ましい。窒化ケイ素の熱伝導はフォノンと呼ばれる格子振動によって伝播される。窒化ケイ素焼結体は、結晶の格子中に不純物が存在するとフォノンの散乱によって熱伝導が阻害され熱伝導率が著しく低下する。したがって、窒化ケイ素焼結体の熱伝導率を高くするために、窒化ケイ素結晶粒子中の不純物金属元素を低減することが好ましい。たとえば、Al(アルミニウム)は、窒化ケイ素結晶粒子に固溶しやすく、Oとともに窒化ケイ素結晶粒子に固溶することにより、熱伝導率が低いサイアロンを生成するため、窒化ケイ素焼結体の熱伝導率を高めることの阻害因子となる。そこで、本実施形態の窒化ケイ素焼結体は、Y、Mg、Ca、Hf、およびNd以外の不純物金属元素の各々の含有量が0.5質量%以下と低いことから、窒化ケイ素結晶粒子の熱伝導率が高くなり、窒化ケイ素焼結体の熱伝導率が高くなる。
窒化ケイ素焼結体中の不純物金属元素の定量分析には、ICP(誘導結合プラズマ)を光源とする発光分光分析(AES)法を用いる。ICP−AES(誘導結合プラズマ−発光分光分析)装置には、たとえば、SHIMADZU社製ICPS−8100または同等の装置を用いる。ICP−AESの際の手順を以下に例示する。前処理として、まず、焼結体をメノウ製の乳鉢と乳棒を使用して粉砕する。その後、粉砕した0.1gの焼結体の粉末を2gの炭酸カルシウムおよび0.5gの酸化ホウ素からなるアルカリ溶媒とともに白金ルツボ中に投入して1000℃で溶融し、その溶融体を20mlの35質量%の塩酸および20mlのイオン交換水からなる酸性溶液内にて60℃で回収した後に、イオン交換水にて200mlまで希釈する。このようにして得られる試料溶液を霧状にしてArプラズマに導入することにより励起された金属元素が、基底状態に戻る際に放出される光を分光しその強度から定量分析を行なう。
本実施形態の窒化ケイ素焼結体において、熱伝導率は、95W・m-1・K-1以上が好ましく、100W・m-1・K-1以上がより好ましく、105W・m-1・K-1以上がさらに好ましい。かかる窒化ケイ素焼結体は、熱伝導率が95W・m-1・K-1以上と高いため、放熱性能が高く、放熱基板として好適である。
窒化ケイ素焼結体の熱伝導率の算出には、熱拡散率、比重、比熱が必要である。熱拡散率の測定には、光交流法(スキャニングレーザ加熱AC(Alternative Current)法・Angtrom法)またはレーザフラッシュ法を用いる。光交流法では、ULVAC社製Laser−PIT装置または同等装置を用いる。本装置での測定手順を以下に例示する。照度が均一な周波数2.5〜10Hzの帯状レーザ光を照射しつつ試験片の長手方向にレーザ光を移動させることにより、試験片の裏面に取り付けた一本の熱電対でAC温度応答を測定し、その温度応答の振幅と位置に対する減衰率から熱拡散率を算出する。試験片の形状は、幅2.5〜5mm、長さ30mm、厚さ0.5mm以下であり、レーザ加熱面のみグラファイトスプレーにて黒体化処理を行なう。熱電対と試験片とは銀ペーストにて接着する。レーザフラッシュ法では、ULVAC社製TC−7000または同等装置を用いる。試験片の表面にレーザパルスを照射したときの試験片裏面の温度履歴曲線から熱拡散率を算出する(JIS R1611:2010を参照)。試験片の形状は、直径10mm、厚さ3〜6mmであり、試験片の全体をグラファイトスプレーにて黒体化処理を行なう。比重測定にはアルキメデス法を用い、比熱には0.68J・g-1・K-1を用いる。
本実施形態の窒化ケイ素焼結体において、3点曲げ強度は、650MPa以上が好ましく、700MPa以上がより好ましく、750MPa以上がさらに好ましい。かかる窒化ケイ素焼結体は、3点曲げ強度が650MPa以上と高いため、熱サイクルによるクラックの発生が抑制され、耐久性および信頼性が高い。
窒化ケイ素焼結体の3点曲げ強度は、厚み3mm、幅4mm、長さ40mmの試験片を作製し、JIS R1601:2008に基づいて、室温(25℃)において3点曲げ強度を測定し、10個の試験片の測定値の平均値とする。
すなわち、本実施形態の窒化ケイ素焼結体は、元素として、Siと、Yと、Mg、Ca、Hf、およびNdからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素と、酸素と、窒素とを含有し、短径に対する長径のアスペクト比が2以上の高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子を含み、高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度が1ppm以上2500ppm以下であり、Y、Mg、Ca、Hf、およびNd以外の不純物金属元素の各々の含有量が0.5質量%以下であり、熱伝導率が95W・m-1・K-1以上であり、3点曲げ強度が650MPa以上であることが好ましい。かかる窒化ケイ素焼結体は、熱伝導率が95W・m-1・K-1以上と高いとともに、3点曲げ強度が650MPa以上と高いため、熱サイクルによるクラックの発生が抑制され、耐久性および信頼性が高い。
<実施形態2:窒化ケイ素焼結体の製造方法>
図1を参照して、本実施形態にかかる窒化ケイ素焼結体の製造方法は、実施形態1の窒化ケイ素焼結体の製造方法であって、複数の原料を混合して混合原料を得る混合工程S10と、混合原料を成形して成形体を得る形成工程S20と、成形体を焼結して焼結体を得る焼結工程S30と、を含み、混合工程S10において、ホモジナイザーを用いて複数の原料を混合する。
図1を参照して、本実施形態にかかる窒化ケイ素焼結体の製造方法は、実施形態1の窒化ケイ素焼結体の製造方法であって、複数の原料を混合して混合原料を得る混合工程S10と、混合原料を成形して成形体を得る形成工程S20と、成形体を焼結して焼結体を得る焼結工程S30と、を含み、混合工程S10において、ホモジナイザーを用いて複数の原料を混合する。
本実施形態にかかる窒化ケイ素焼結体の製造方法は、混合工程S10において、ホモジナイザーを用いることを特徴とする。ここで、ホモジナイザーとは、ブランジャーポンプにて高圧に加圧した懸濁液を、微細かつ特殊な形状を有するオリフィスに押し流すことにより、高速流を発生させて、キャビテーションを発生させ、キャビティーが消滅する際の衝撃力で原料の粒子の分散・解砕・混合を促進する装置のことである。すなわち、ホモジナイザーは、粉砕ではなく、二次粒子の解砕を特徴としており、窒化ケイ素結晶粒子の表面状態を変化させることなく粒子を微粒化できる。また、ホモジナイザーは、処理後再凝集しづらく、原料中の焼結助剤を高分散することが可能である。原料中の焼結助剤が高分散されると、焼結助剤と窒化ケイ素結晶粒子の表面層の反応が促進される。
従来の典型的な混合方法であるボールミル混合では、原料のひとつである窒化ケイ素粉末の粒子が粉砕されて微粒子になる際に、窒化ケイ素微粒子表面の酸化層が増加し、焼結の際に焼結体中に酸素が取り込まれる問題点、原料を粉砕するためのボールに由来する不純物元素が取り込まれる問題点があった。
すなわち、本実施形態の窒化ケイ素焼結体の製造方法は、混合工程S10において、代表的な湿式解砕法であるメカニカルミル混合(たとえば、ボールミル混合、ビーズミル混合)に替えて、湿式微粒子化法であるホモジナイザー混合により原料を混合しているため、原料を微粒化かつ高分散化できる。また、ホモジナイザー混合により、窒化ケイ素微粒子表面の酸化層の増加を抑制するため、高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子の固溶酸素濃度を低減(たとえば、1ppm以上2500ppm以下に)することができる。また、ホモジナイザー混合により、メカニカル混合で用いられる解砕のためのボールまたはビーズに由来する不純物元素の混入を抑制できる。また、本実施形態の窒化ケイ素焼結体の製造方法におけるホモジナイザー混合は、別の湿式解砕法である超音波混合、乾式解砕法のジェットミル混合、などに比べても、原料を微粒化かつ高分散化できる。
ホモジナイザーを用いた解砕・微粒化は、スギノマシン社製のスターバーストまたは同等の装置を用いて実施する。原料を含むスラリーをブランジャーポンプによって加圧し、スラリー中の原料の粒子を高速で斜向衝突させることによって微粒化できる。また、ホモジナイザーを用いた混合処理プロセスを数回繰り返すことで、原料の粒子の微細化がさらに促進される。この混合処理プロセスの回数を処理回数と呼ぶ。処理回数は、原料の微粒化、粒径最適化かつ高分散化とともに製造コストを抑制する観点から、1回以上30回以下が好ましく、1回以上10回以下がより好ましく、1回以上3回以下がさらに好ましい。プランジャーポンプによる加圧される原料の処理圧力は、原料の微粒化、粒径最適化かつ高分散化とともにプランジャーポンプへの負荷を抑制する観点から、50MPa以上250MPa以下が好ましく、100MPa以上250MPa以下がより好ましく、150MPa以上250MPa以下がさらに好ましい。
本実施形態の窒化ケイ素焼結体の製造方法において、好適に用いられる原料は、主原料である窒化ケイ素粉末と、焼結助剤であるY、およびMg、Ca、Hf、およびNdからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素の酸化物、たとえば、酸化イットリウム粉末と、酸化マグネシウム粉末、酸化カルシウム粉末、酸化ハフニウム粉末、および酸化ネオジム粉末からなる群から選ばれる少なくとも1つの金属酸化物粉末と、である。原料の混合割合は、特に制限はないが、実施形態1の窒化ケイ素焼結体を効率よく製造する観点から、無機粉末原料の全体を100質量%とするとき、窒化ケイ素粉末が87.6質量%以上98.5質量%以下、酸化イットリウム粉末が0.5質量%以上10.0質量%以下、酸化マグネシウム粉末、酸化カルシウム粉末、酸化ハフニウム粉末、および酸化ネオジム粉末からなる群から選ばれる少なくとも1つの金属酸化物粉末が0.5質量%以上2.0質量%以下であることが好ましい。
本実施形態にかかる窒化ケイ素焼結体の製造方法においては、焼結工程S30において、雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の水分および酸素を除去することが好ましい。かかる窒化ケイ素焼結体の製造方法は、焼結工程S30において、雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の水分および酸素を除去することにより、焼結雰囲気中の酸素原子濃度を低く制御することにより、焼結体からの酸素の離脱が促進され、焼結体中、特に高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度が確実に低減(たとえば、1ppm以上2500ppm以下に)することにより、上記の実施形態の窒化ケイ素焼結体を製造することができる。
かかる窒化ケイ素焼結体の製造方法の焼結工程S30において、雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の水分および酸素を除去する方法は、特に制限はないが、効率よく窒素ガス中の水分および酸素を除去する観点から、窒素ガスを循環させながら窒素ガス中の水分および酸素を除去する方法が好ましく、たとえば、窒素ガス中から水分および酸素を除去できるフィルター、具体的には、分子ふるいフィルターなどを通して窒素ガスを循環させる方法が好ましい。分子ふるいフィルターは、たとえば、SAES RURE GAS社製のmicro torr MC500 905 FVまたは同等品を用いて、窒素ガス配管中に接続し、窒素ガス中の水分および酸素を除去する。
かかる窒化ケイ素焼結体の製造方法の焼結工程S30において、雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の水分および酸素を除去する効果は、窒化や窒化膜形成における窒素純化とは異なり、焼結雰囲気中の酸素の混入を防ぐものではなく、焼成雰囲気の酸素原子濃度を低く制御することで、焼結体からの酸素の脱離を促進させるものである。
本実施形態にかかる窒化ケイ素焼結体の製造方法の焼結工程S30において、雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の酸素原子濃度が100ppb以下であることが好ましい。かかる窒化ケイ素焼結体の製造方法は、焼結工程S30において、雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の酸素原子濃度が100ppb以下に低減されているため、焼結工程において、成形体からの酸素の離脱が促進され、焼結体中、特に高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度が確実に低減(たとえば、1ppm以上2500ppm以下に)することにより、上記の実施形態の窒化ケイ素焼結体を製造することができる。
本実施形態のケイ素焼結体の製造方法の焼結工程S30において、雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の酸素原子濃度は、上記のように、窒素ガス中から水分および酸素を除去できるフィルター(具体的には、分子ふるいフィルターなど)を用いて低く制御することができ、窒素ケイ素結晶粒子中の溶存酸素濃度を低減し、熱伝導率の高い窒化ケイ素焼結体を形成する観点から、100ppb以下が好ましく、20ppb以下がより好ましく、10ppb以下がさらに好ましい。
雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の酸素原子濃度は、巴商会社製のNeutronics:OA−1S+PPBまたは同等装置を用いて測定する。 OA−1Sセンサーは、2個の孔を有する白金電極と、内外面をコーティングし、一方の端を閉じたセラミックスチューブより構成される。それぞれの面に酸素分圧の異なるガスを接触させると、酸素濃淡電池の作用を起こす。外側の電極を空気と接触させ基準とする。測定対象の窒素ガスをチューブ内に流し、センシング電極とする。OA−1Sセンサーを600℃以上に加熱すると、センシング電極を支持している酸化ジルコニウムの導通が高まるため、空気と測定対象の窒素ガスに含まれる酸素の分圧による直流電圧が発生する。その直流電圧を測定することにより測定対象の窒素ガスの酸素原子濃度を算出する。
すなわち、本実施形態の窒化ケイ素焼結体の製造方法は、実施形態1の窒化ケイ素焼結体の製造方法であって、複数の原料を混合して混合原料を得る混合工程S10と、混合原料を成形して成形体を得る形成工程S20と、成形体を焼結して焼結体を得る焼結工程S30と、を含み、混合工程S10において、ホモジナイザーを用いて複数の原料を混合し、焼結工程S30において、雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の水分および酸素を除去することにより、窒素ガス中の酸素原子濃度が10ppb以下であることが好ましい。かかる窒化ケイ素焼結体の製造方法は、混合工程S10においてホモジナイザーを用いて複数の原料を混合するため、原料を微粒化かつ高分散化できまた不純物元素の混入を抑制できるとともに、焼結工程S30において雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の水分および酸素を除去することにより窒素ガス中の酸素原子濃度が10ppb以下としているため、成形体からの酸素の離脱が促進され、焼結体中、特に高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度が確実に低減(たとえば、1ppm以上2500ppm以下に)することにより、上記の実施形態の窒化ケイ素焼結体を製造することができる。
以下、本発明について、実施例1〜10および比較例1〜4に基づいて詳細に説明する。
1.混合原料の調製(混合工程)
実施例1〜10および比較例1〜4について、表1に示す質量部のSi3N4(窒化ケイ素)粉末、Y2O3(酸化イットリウム)粉末、MgO(酸化マグネシウム)粉末、CaO(酸化カルシウム)粉末、HfO2(酸化ハフニウム)粉末、およびNd2O3(酸化ネオジウム)粉末、有機バインダーである31.5質量部のPVB(ポリビニルブチラール)、分散媒である145質量部のエタノールを、表1および表2に示す混合条件で混合して、混合原料である混合スラリーを調整した。ここで、各原料の質量部は、Si3N4粉末の質量部を100としたときの各原料の質量部とした。混合方法がホモジナイザー混合の場合は、スギノマシン社製のスターバーストラボを用いた。なお、ホモジナイザー混合における処理回数とは、混合スラリーをホモジナイザーのオリフィスに通す回数を意味する。混合方法がボールミル混合の場合は、ボールミルの回転数を350回/minとし、混合時間を24hrとした。
実施例1〜10および比較例1〜4について、表1に示す質量部のSi3N4(窒化ケイ素)粉末、Y2O3(酸化イットリウム)粉末、MgO(酸化マグネシウム)粉末、CaO(酸化カルシウム)粉末、HfO2(酸化ハフニウム)粉末、およびNd2O3(酸化ネオジウム)粉末、有機バインダーである31.5質量部のPVB(ポリビニルブチラール)、分散媒である145質量部のエタノールを、表1および表2に示す混合条件で混合して、混合原料である混合スラリーを調整した。ここで、各原料の質量部は、Si3N4粉末の質量部を100としたときの各原料の質量部とした。混合方法がホモジナイザー混合の場合は、スギノマシン社製のスターバーストラボを用いた。なお、ホモジナイザー混合における処理回数とは、混合スラリーをホモジナイザーのオリフィスに通す回数を意味する。混合方法がボールミル混合の場合は、ボールミルの回転数を350回/minとし、混合時間を24hrとした。
Si3N4粉末の平均粒径は0.8μm以上1.3μm以下、Y2O3粉末の平均粒径は1.3μm以上1.8μm以下、MgO粉末の平均粒径は1.0μm以上1.5μm以下、CaO粉末の平均粒径は1.0μm以上1.5μm以下、HfO2粉末の平均粒径は1.3μm以上1.8μm以下、およびNd2O3粉末の平均粒径は1.3μm以上1.8μm以下であった。これらの原料の粉末の平均粒径は、MicrotracBEL社製マイクロトラックMT3300EXを用いてレーザ回折散乱法により測定した。これらの原料の不純物金属元素の分析は、ICP−AES法により、これらの原料の粉末を含む試料溶液を霧状にしてArプラズマに導入することにより励起された金属元素が基底状態に戻る際に放出される光の波長から定性分析を行ない、その光の強度から定量分析を行なった。
2.成形体の形成(成形工程)
上記のようにして得られた混合原料である混合スラリーを、乾燥した後、篩によって篩分した後、一軸加圧成形法により、1.0tonf/cm2の成形圧力で、成形することにより、成形体を形成した。
上記のようにして得られた混合原料である混合スラリーを、乾燥した後、篩によって篩分した後、一軸加圧成形法により、1.0tonf/cm2の成形圧力で、成形することにより、成形体を形成した。
3.焼結体の形成(焼結工程)
上記のようにして得られた成形体を、800℃の大気圧大気フロー雰囲気下で、残量炭素量が200ppm(0.02質量%)になるまで脱脂した。次いで、脱脂した成形体を、窒素雰囲気下で表1および表2に示す焼結圧力、焼結温度、焼結時間で焼結した。また焼結時に分子ふるい方式のフィルターを用いて焼結を実施した。焼結時の酸素濃度は巴商会社製のNeutronics:OA−1S+PPBを用いて測定した。次いで、その焼結温度から1000℃まで30℃/minの冷却速度で冷却した後、徐冷した。実施例1〜10および比較例1〜3は、焼結工程において、雰囲気ガスである窒素ガスの水分および酸素を、分子ふるいフィルターであるSAES PURE GAS社製のmicro torr MC500 905 FVを用いて除去したため、窒素ガス中の酸素濃度が10ppbであった。これに対して、比較例4は、焼結工程において、雰囲気ガスである窒素ガスの水分および酸素を除去しなかったため、窒素ガス中の酸素濃度が200ppbであった。
上記のようにして得られた成形体を、800℃の大気圧大気フロー雰囲気下で、残量炭素量が200ppm(0.02質量%)になるまで脱脂した。次いで、脱脂した成形体を、窒素雰囲気下で表1および表2に示す焼結圧力、焼結温度、焼結時間で焼結した。また焼結時に分子ふるい方式のフィルターを用いて焼結を実施した。焼結時の酸素濃度は巴商会社製のNeutronics:OA−1S+PPBを用いて測定した。次いで、その焼結温度から1000℃まで30℃/minの冷却速度で冷却した後、徐冷した。実施例1〜10および比較例1〜3は、焼結工程において、雰囲気ガスである窒素ガスの水分および酸素を、分子ふるいフィルターであるSAES PURE GAS社製のmicro torr MC500 905 FVを用いて除去したため、窒素ガス中の酸素濃度が10ppbであった。これに対して、比較例4は、焼結工程において、雰囲気ガスである窒素ガスの水分および酸素を除去しなかったため、窒素ガス中の酸素濃度が200ppbであった。
上記のようにして得られた焼結体について、Si3N4結晶粒子を同定し、Y、Mg、Ca、Hf、Nd、Oおよび不純物金属元素であるAlおよびFeの含有量を定量し、熱伝導率を導出した。結果を表1および表2にまとめた。ここで、Si3N4結晶粒子の同定は、X線回折により行なった。X線回折は、45kV、40mAで励起したCu−Kα線を利用し、θ−2θ法による走査を、0.03°のステップ幅、1秒の積算時間で行なった。Y、Mg、Ca、Hf、Nd、AlおよびFeの分析は、SHIMADZU社製ICPS−8100を用いてICP−AES法により行なった。Oの分析は、HORIBA社製EMGA650Wを用いて不活性ガス融解―非分散型赤外線吸収(NDIR)法により行なった。
また、Si3N4結晶粒子中の固溶酸素濃度は、カメカ社製Nano−SIMS50Lを用いて測定した。窒化ケイ素表面に一次イオンとしてCs+を使用し、Cs+ビームを50nm程度まで収束させ二次イオンを発生させた。Cs+は、水素、炭素、酸素などの電子親和力が大きく負の二次イオンを生成しやすい元素の測定に好適に用いられた。生成した二次イオンを二重収束型の質量分析計を通して測定することで、Si3N4結晶粒子中の固溶酸素濃度を測定した。
また、Si3N4焼結体の熱伝導率の算出は、熱拡散率、比重、比熱から行なった。熱拡散率の測定は、光交流法により、ULVAC社製Laser−PIT装置を用いて行なった。本装置にて、照度が均一な周波数2.5Hz〜10Hzの帯状レーザ光を照射しつつ試験片の長手方向にレーザ光を移動させることにより、試験片の裏面に取り付けた一本の熱電対でAC温度応答を測定し、その温度応答の振幅と位置に対する減衰率から熱拡散率を算出した。試験片の形状は、幅2.5mm〜5mm、長さ30mm、厚さ0.5mm以下であり、レーザ加熱面のみグラファイトスプレーにて黒体化処理を行なった。熱電対と試験片とは銀ペーストにて接着した。比重測定にはアルキメデス法により行なった。比熱は0.68J・g-1・K-1を用いた。3点曲げ強度は、厚み3mm、幅4mm、長さ40mmの試験片を調製し、JIS R1601:2008に基づいて、室温(25℃)にて、2支点間の間隔が30mmで、2支点の中間点から曲げたときの3点曲げ強度として測定し、10個の試験片の3点曲げ強度の平均値とした。結果を表1および表2にまとめた。
表1および表2を参照して、実施例1〜10に示すように、混合工程においてホモジナイザー混合を用い、焼結工程において雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の酸素原子濃度が100ppb以下で製造された窒化ケイ素焼結体は、元素として、Siと、Yと、Mg、Ca、HfおよびNdからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素と、Oと、Nと、を含有し、かつ、短径に対する長径のアスペクト比が2以上の高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子を含み、高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度が1ppm以上2500ppm以下であった。かかる窒化ケイ素焼結体は、95W・m-1・K-1以上の高い熱伝導率を示し、また、650MPa以上の高い3点曲げ強度を示した。
これに対して、比較例1〜3に示すように、混合工程においてボールミル混合を用いて製造された窒化ケイ素焼結体は、高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度が2500ppmより高く、95W・m-1・K-1未満の低い熱伝導率を示し、また、650MPa未満の低い3点曲げ強度を示すに留まった。
また、比較例4に示すように、混合工程においてボールミル混合を用い、かつ、焼結工程において雰囲気ガスである窒素ガスの水分および酸素を除去せずに製造された窒化ケイ素焼結体は、高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度が2500ppmより高く、95W・m-1・K-1未満の低い熱伝導率を示し、また、650MPa未満の低い3点曲げ強度を示すに留まった。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
S10 混合工程
S20 成形工程
S30 焼結工程
S20 成形工程
S30 焼結工程
Claims (10)
- 元素として、ケイ素と窒素とを含有し、かつ、短径に対する長径のアスペクト比が2以上の高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子を含み、
前記高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度が1ppm以上2500ppm以下である窒化ケイ素焼結体。 - 元素として、イットリウムと、マグネシウム、カルシウム、ハフニウム、およびネオジムからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素と、酸素と、をさらに含有する請求項1に記載の窒化ケイ素焼結体。
- イットリウム、マグネシウム、カルシウム、ハフニウム、およびネオジム以外の不純物金属元素の各々の含有量が0.5質量%以下である請求項1または請求項2に記載の窒化ケイ素焼結体。
- 熱伝導率が95W・m-1・K-1以上である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の窒化ケイ素焼結体。
- 3点曲げ強度が650MPa以上である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の窒化ケイ素焼結体。
- 元素として、ケイ素と、イットリウムと、マグネシウム、カルシウム、ハフニウム、およびネオジムからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素と、酸素と、窒素とを含有し、
短径に対する長径のアスペクト比が2以上の高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子を含み、
前記高アスペクト比窒化ケイ素結晶粒子中の固溶酸素濃度が1ppm以上2500ppm以下であり、
イットリウム、マグネシウム、カルシウム、ハフニウム、およびネオジム以外の不純物金属元素の各々の含有量が0.5質量%以下であり、
熱伝導率が95W・m-1・K-1以上であり、
3点曲げ強度が650MPa以上である窒化ケイ素焼結体。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の窒化ケイ素焼結体の製造方法であって、
複数の原料を混合して混合原料を得る混合工程と、
前記混合原料を成形して成形体を得る形成工程と、
前記成形体を焼結して焼結体を得る焼結工程と、を含み、
前記混合工程において、ホモジナイザーを用いて前記複数の原料を混合する窒化ケイ素焼結体の製造方法。 - 前記焼結工程において、雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の水分および酸素を除去する請求項7に記載の窒化ケイ素焼結体の製造方法。
- 前記焼結工程において、雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の酸素原子濃度が100ppb以下である請求項7または請求項8に記載の窒化ケイ素焼結体の製造方法。
- 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の窒化ケイ素焼結体の製造方法であって、
複数の原料を混合して混合原料を得る混合工程と、
前記混合原料を成形して成形体を得る形成工程と、
前記成形体を焼結して焼結体を得る焼結工程と、を含み、
前記混合工程において、ホモジナイザーを用いて前記複数の原料を混合し、
前記焼結工程において、雰囲気ガスとして用いる窒素ガス中の水分および酸素を除去することにより、前記窒素ガス中の酸素原子濃度が10ppb以下である窒化ケイ素焼結体の製造方法。
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WO2023032982A1 (ja) | 2021-09-03 | 2023-03-09 | 株式会社 東芝 | 高熱伝導性窒化珪素焼結体、窒化珪素基板、窒化珪素回路基板、および半導体装置 |
WO2023176500A1 (ja) * | 2022-03-16 | 2023-09-21 | 株式会社 東芝 | 窒化珪素焼結体およびそれを用いた耐摩耗性部材 |
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JP7512168B2 (ja) | 2020-10-28 | 2024-07-08 | 株式会社東芝 | 窒化物系セラミックス焼結体中の固溶酸素の測定方法 |
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2016
- 2016-08-09 JP JP2016156740A patent/JP2018024548A/ja active Pending
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