JP2018024195A - 液体収容体および液体噴射システム - Google Patents

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Abstract

【課題】液体収容体の液体噴射装置に対する装着姿勢を改善できる技術を提供する。【解決手段】液体収容体は、可撓性を有し、前記液体を収容する収容部と、接続部材と、を備える。前記接続部材には、液体導入部が挿入される液体導出口と、装置側電気接続部から少なくとも+Z方向の力を受けつつ、前記装置側電気接続部に電気的に接触する収容体側電気接続部と、第1位置決め部を受け入れる第1受入部と、第2位置決め部を受け入れる第2受入部と、ケースの凸部が収容される凹部と、が設けられている。前記凹部と前記収容体側電気接続部とは、前記装着状態の姿勢においてZ方向に見たときに少なくとも一部が互いに重なり合う位置に形成されており、装着状態の姿勢において、前記液体収容体の前記Z方向における幅は、Y方向における幅、および、X方向における幅よりも小さい。【選択図】図6

Description

本発明は、液体収容体および液体噴射システムに関する。
液体収容体の一態様としては、いわゆるインクパックが知られている(例えば、下記特許文献1〜3)。インクパックは、液体噴射装置の一態様であるインクジェットプリンター(以下、単に「プリンター」とも呼ぶ。)に供給するインクを、可撓性を有する収容体に収容している。インクパックが装着されるプリンターには、インクパックが配置されるトレーなどのケースを備えるものがある。そうしたプリンターでは、インクパックをケースに配置して、ケースとともにインクパックをプリンターに装着することによって、インクパックとプリンターとの間のインクの供給経路や、電気的な通信経路が確立される。
特開2009−279876号公報 国際公開WO2013/105504号パンフレット 特開2014−240182号公報
インクパックは、プリンターに対して、予め決められている適切な姿勢で装着されることが望ましい。その装着姿勢が適切でないと、プリンターのインクの供給経路および電気的な通信経路の確立ができなくなる可能性がある。また、インクの供給経路および電気的な通信経路の接続状態が不安定になり、時間の経過とともに、その接続状態が悪化してしまうことも危惧される。その他にも、プリンターとの接続の際に、プリンター側の構成部に対する接触によって過度な応力が発生し、損傷・劣化が生じてしまう可能性もある。インクパックのプリンターに対する装着姿勢を改善することについては、従来から、研究が重ねられてきているが、依然として改善の余地がある。こうした課題は、インクパック、および、インクパックとプリンターとを備える印刷システムに限らず、液体収容体、および、液体収容体と液体噴射装置とを備える液体噴射システムにおいて共通する課題である。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
[1]本発明の第1の形態によれば、液体噴射装置に装着される液体収容体が提供される。容重力方向に平行な方向をZ方向とし、前記Z方向のうちの前記重力方向と同じ方向を+Z方向とし、前記Z方向のうちの前記重力方向と反対の方向を−Z方向とし、前記Z方向に直交する方向をY方向とし、前記Y方向のうちのひとつの方向を+Y方向とし、前記Y方向のうちの他の方向を−Y方向とし、前記Z方向と前記Y方向とに直交する方向をX方向とし、前記X方向のうちのひとつの方向を+X方向とし、前記X方向のうちの他の方向を−X方向と定義する。前記液体噴射装置は、ハウジングと、ケースと、装置側固定構造と、液体導入部と、装置側電気接続部と、第1位置決め部と、第2位置決め部と、を備えてよい。前記ハウジングは、ケース収納部が内部に設けられてよい。前記ケースは、前記+Y方向に沿って移動することによって前記ケース収納部に挿入されてよい。前記ケースは、凸部と、ケース側固定構造と、を有してよい。前記凸部は、前記+Y方向側の端部において前記−Z方向側に突出していてよい。前記ケース側固定構造は、前記凸部の内部空間を含んでよい。前記ケース側固定構造は、前記ケースが前記ケース収納部に装着されたケース収納状態において、前記ケースに対して前記−Z方向側に向かう力を付与した状態で、前記装置側固定構造に係合して、前記ケースの前記−Y方向への移動を規制してよい。前記液体導入部は、前記ケース収納部の前記+Y方向側の端部に位置してよい。前記装置側電気接続部は、前記ケース収納部の前記+Y方向側の端部に位置していてよい。前記第1位置決め部および前記第2位置決め部は、前記ケース収納部の前記+Y方向側の端部から前記−Y方向側に向かって延びており、前記液体導入部を挟んで前記X方向において互いに離間した位置に設けられていてよい。前記液体収容体は、前記液体噴射装置の前記ケースに対して着脱可能に構成されてよい。前記液体収容体は、収容部と、接続部材と、を備えてよい。前記収容部は、可撓性を有し、液体を収容してよい。前記接続部材は、前記液体収容体が前記液体噴射装置に装着された装着状態にあるときに、前記+Y方向側の端部に位置してよい。前記接続部材には、液体導出口と、収容体側電気接続部と、第1受入部と、第2受入部と、凹部と、が設けられてよい。前記液体導出口は、前記装着状態において前記+Y方向に前記液体導入部が挿入されてよい。前記収容体側電気接続部は、前記装着状態において前記装置側電気接続部から少なくとも前記+Z方向の成分を有する力を受けつつ、前記装置側電気接続部に電気的に接触してよい。前記第1受入部は、前記装着状態において前記第1位置決め部を受け入れてよい。前記第2受入部は、前記装着状態において前記第2位置決め部を受け入れてよい。前記凹部は、前記装着状態において前記−Z方向に窪んでおり、前記ホルダー部の前記凸部が収容されてよい。前記凹部と前記収容体側電気接続部とは、前記装着状態の姿勢において前記Z方向に見たときに少なくとも一部が互いに重なり合う位置に形成されてよい。前記装着状態の姿勢において、前記液体収容体の前記Z方向における幅は、前記Y方向における幅、および、前記X方向における幅よりも小さくてよい。
この形態の液体収容体によれば、収容体側電気接続部が装置側電気接続部から受ける+Z方向の力の少なくとも一部が、ケースの係合状態を形成するために装置側固定構造がケース側固定構造に付与する−Z方向の力によって低減される。よって、液体収容体に付与されるZ方向の力の成分が低減され、液体収容体の配置姿勢が、適正な姿勢からZ方向にずれてしまうことが抑制され、液体噴射装置に対する液体収容体の接続状態が改善される。また、液体収容体の配置姿勢の悪化によって液体噴射装置と液体収容体との接続部位に無駄な応力が生じてしまうことが抑制されるため、当該接続部位の損傷・劣化が抑制される。また、この形態の液体収容体によれば、装着状態の姿勢において、Z方向における幅が他のX方向およびY方向における幅よりも小さいため、液体収容体のケース上での配置姿勢が、より安定化する。よって、液体噴射装置に対する液体収容体の接続状態がさらに改善される。
[2]上記形態の液体収容体において、前記収容体側電気接続部は、前記装着状態において前記装置側電気接続部に接触する接触面を有し、前記接触面の法線ベクトルは、前記液体収容体が前記装着状態の姿勢にされたときに、前記−Z方向のベクトル成分と前記+Y方向のベクトル成分とを有してよい。この形態の液体収容体によれば、ケースが+Y方向に移動するときの力を利用して、収容体側電気接続部と装置側電気接続部との間の電気的な接続状態を形成することができ、収容体側電気接続部と装置側電気接続部との電気的な接続性を高めることができる。
[3]上記形態の液体収容体において、前記装着状態の姿勢にされたときに、前記第1受入部は、前記液体導出口に対して前記−X方向側に位置し、前記第2受入部は、前記液体導出口に対して前記+X方向側に位置してよい。この形態の液体収容体によれば、液体噴射装置に対する液体収容体の装着時に、一対の位置決め部と一対の受入部とによって、液体噴射装置の液体導入部に対する液体収容体の液体導出口のX方向における位置決め精度が高められる。よって、液体導入部と液体導出口との接続性が改善される。
[4]上記形態の液体収容体において、前記収容体側電気接続部および前記凹部は、前記装着状態の姿勢にされたときに、前記X方向において、前記液体導出口と前記第1受入部との間に位置してよい。この形態の液体収容体によれば、一対の位置決め部と一対の受入部とによって、液体導入部に対する液体導出口のX方向における位置決め精度とともに、装置側電気接続部に対する収容体側電気接続部の位置決め精度が高められる。よって、液体導入部との接続性および装置側電気接続部および収容体側電気接続部の電気的接続性が改善される。また、液体導出口と第1受入部との間に収容体側電気接続部および凹部が設けられている分だけ、第1受入部と第2受入部との間のX方向における距離が大きくなり、一対の位置決め部と一対の受入部とによる位置決め精度がより高められる。
[5]上記形態の液体収容体において、前記第1受入部は前記第1位置決め部が挿通する第1開口部を有し、前記第2受入部は前記第2位置決め部が挿通する第2開口部を有し、前記装着状態の姿勢において、前記第2開口部の前記X方向における開口幅は、前記第1開口部の前記X方向における開口幅よりも大きくてよい。この形態の液体収容体によれば、第2受入部に第2位置決め部が挿入され、位置決めが開始されるときのX方向の角度に余裕を持たせることができるため、液体噴射装置に対する液体収容体の接続性を改善することができる。また、そうした余裕によって、液体噴射装置と液体収容体との接続の際に、それらの接触部位に生じる応力を緩和することもできる。
[6]本発明の第2の形態によれば、液体噴射システムが提供される。この液体噴射システムは、液体噴射装置と、液体収容体と、を備えてよい。重力方向に平行な方向をZ方向とし、前記Z方向のうちの前記重力方向と同じ方向を+Z方向とし、前記Z方向のうちの前記重力方向と反対の方向を−Z方向とし、前記Z方向に直交する方向をY方向とし、前記Y方向のうちのひとつの方向を+Y方向とし、前記Y方向のうちの他の方向を−Y方向とし、前記Z方向と前記Y方向とに直交する方向をX方向とし、前記X方向のうちのひとつの方向を+X方向とし、前記X方向のうちの他の方向を−X方向と定義する。前記液体噴射装置は、ハウジングと、ケースと、装置側固定構造と、液体導入部と、装置側電気接続部と、第1位置決め部と、第2位置決め部と、を備えてよい。前記ハウジングの内部には、ケース収納部が設けられてよい。前記ケース部は、前記+Y方向に沿って移動することによって前記ケース収納部に挿入されてよい。前記ケースは、凸部と、ケース側固定構造と、を有してよい。前記凸部は、前記+Y方向側の端部において前記−Z方向側に突出してよい。前記ケース側固定構造は、前記凸部の内部空間を含んでよい。前記装置側固定構造は、前記ケースが前記ケース収納部に装着されたケース収納状態において、前記ケースに対して前記−Z方向側に向かう力を付与した状態で、前記ケース側固定構造に係合して、前記ケースの前記−Y方向への移動を規制してよい。前記液体導入部は、前記ケース収納部の前記+Y方向側の端部に位置してよい。前記装置側電気接続部は、前記ケース収納部の前記+Y方向側の端部に位置してよい。前記第1位置決め部および前記第2位置決め部は、前記ケース収納部の前記+Y方向側の端部から前記−Y方向側に向かって延びており、前記液体導入部を挟んで前記X方向において互いに離間した位置に設けられていてよい。前記液体収容体は、前記ケースに着脱可能に構成されてよい。前記液体収容体は、収容部と、接続部材と、を備えてよい。前記収容部は、可撓性を有し、液体を収容してよい。前記接続部材は、前記液体収容体が前記液体噴射装置に装着された装着状態にあるときに、前記+Y方向側の端部に位置してよい。前記接続部材には、液体導出口と、収容体側電気接続部と、第1受入部と、第2受入部と、凹部と、が設けられてよい。前記液体導出口は、前記装着状態において前記+Y方向に前記液体導入部が挿入されてよい。前記収容体側電気接続部は、前記装着状態において前記装置側電気接続部から少なくとも前記+Z方向の成分を有する力を受けつつ、前記装置側電気接続部に電気的に接触してよい。前記第1受入部は、前記装着状態において前記第1位置決め部を受け入れてよい。前記第2受入部は、前記装着状態において前記第2位置決め部を受け入れてよい。前記凹部は、前記装着状態において前記−Z方向に窪んでおり、前記ケースの前記凸部が収容されてよい。前記凹部と前記収容体側電気接続部とは、前記装着状態の姿勢において前記Z方向に見たときに少なくとも一部が互いに重なり合う位置に形成されてよい。前記装着状態の姿勢において、前記液体収容体の前記Z方向における幅は、前記Y方向における幅、および、前記X方向における幅よりも小さくてよい。
この形態の液体噴射システムによれば、液体収容体において収容体側電気接続部が装置側電気接続部から受ける+Z方向の力の少なくとも一部が、ケースの係合状態を形成するために装置側固定構造がケース側固定構造に付与する−Z方向の力によって低減される。よって、液体収容体に付与されるZ方向の力の成分が低減され、液体収容体の配置姿勢が、適正な姿勢からZ方向にずれてしまうことが抑制され、液体噴射装置に対する液体収容体の接続状態が改善される。また、液体収容体の配置姿勢の悪化によって液体噴射装置と液体収容体との接続部位に無駄な応力が生じてしまうことが抑制されるため、当該接続部位の損傷・劣化が抑制される。また、この形態の液体噴射システムによれば、装着状態の姿勢にあるときの液体収容体のZ方向における幅が、他のX方向およびY方向における幅よりも小さいため、液体収容体のケース上での配置姿勢が、より安定化する。よって、液体噴射装置に対する液体収容体の接続状態がさらに改善される。
[7]上記形態の液体噴射システムにおいて、前記収容体側電気接続部は、前記装着状態において前記装置側電気接続部に接触する接触面を有し、前記接触面の法線ベクトルは、前記液体収容体が前記装着状態の姿勢にされたときに、前記−Z方向のベクトル成分と前記+Y方向のベクトル成分とを有してよい。この形態の液体噴射システムによれば、ケースが+Y方向に移動するときの力を利用して、収容体側電気接続部と装置側電気接続部との間の電気的な接続状態を形成することができ、収容体側電気接続部と装置側電気接続部との電気的な接続性を高めることができる。
[8]上記形態の液体噴射システムにおいて、前記液体収容体が前記装着状態の姿勢にされたときに、前記第1受入部は、前記液体導出口に対して前記−X方向側に位置し、前記第2受入部は、前記液体導出口に対して前記+X方向側に位置してよい。この形態の液体噴射システムによれば、液体噴射装置に対する液体収容体の装着時に、一対の位置決め部と一対の受入部とによって、液体噴射装置の液体導入部に対する液体収容体の液体導出口のX方向における位置決め精度が高められる。よって、液体導入部と液体導出口との接続性が改善される。
[9]上記形態の液体噴射システムにおいて、前記収容体側電気接続部および前記凹部は、前記液体収容体が前記装着状態の姿勢にされたときに、前記X方向において、前記液体導出口と前記第1受入部との間に位置してよい。この形態の液体噴射システムによれば、一対の位置決め部と一対の受入部とによって、液体導入部に対する液体導出口のX方向における位置決め精度とともに、装置側電気接続部に対する収容体側電気接続部の位置決め精度が高められる。よって、液体導入部との接続性および装置側電気接続部および収容体側電気接続部の電気的接続性が改善される。また、液体導出口と第1受入部との間に収容体側電気接続部および凹部を設けるために、第1受入部と第2受入部との間のX方向における距離を大きくとることによって、一対の位置決め部と一対の受入部とによるX方向における位置決め精度がより高められる。
[10]上記形態の液体噴射システムにおいて、前記第1受入部は前記第1位置決め部が挿通する第1開口部を有し、前記第2受入部は前記第2位置決め部が挿通する第2開口部を有し、前記装着状態における前記液体収容体の姿勢において、前記第2開口部の前記X方向における開口幅は、前記第1開口部の前記X方向における開口幅よりも大きくてよい。この形態の液体噴射システムによれば、第2受入部に第2位置決め部が挿入されるときのX方向の角度に余裕を持たせることができるため、液体噴射装置に対する液体収容体の接続性を改善することができる。また、そうした余裕によって、液体噴射装置と液体収容体との接続の際に、それらの接触部位に生じる応力を緩和することもできる。
[11]上記形態の液体噴射システムにおいて、前記装置側固定構造と前記ケース側固定構造とは、互いに係合した係合状態にあるときに、前記ケースが前記+Y方向に押されることによって、前記係合状態を解除し、前記ケースの前記−Y方向への移動を許容するように構成されてよい。この液体噴射システムによれば、液体噴射装置に対する液体収容体の着脱操作が簡易化されるため、ユーザーの利便性が高められる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
本発明は、液体収容体および液体噴射システム以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、液体噴射装置や液体噴射装置における液体収容体の接続方法および接続構造等の形態で実現することができる。なお、本明細書においては、「システム」は、複数の構成要素が1つまたは複数の機能を発揮するために互いに連携している構成態様を意味する。「システム」には、複数の構成要素の一部または全部が離れた場所に配置されて連携している態様だけでなく、単一の装置内において、複数の構成要素が互いに連携している態様も含まれる。
液体噴射装置の外観構成を示す概略斜視図。 液体噴射装置の内部構成を示す第1の概略図。 液体噴射装置の内部構成を示す第2の概略図。 液体供給部を抜き出して示す概略斜視図。 液体供給部が備える接続受入部を抜き出して示す概略斜視図。 第1ケースに配置された状態の第1液体収容体を示す概略斜視図。 第1ケースから第1液体収容体を取り出した状態を示す第1の概略分解斜視図。 第1ケースから第1液体収容体を取り出した状態を示す第2の概略分解斜視図。 第1ケースの接続部材の近傍を抜き出して示す概略斜視図。 収容体側電気接続部の近傍を抜き出して示す概略斜視図。 第1ケースの蓋部材を示す第1の概略斜視図。 第1ケースの蓋部材を示す第2の概略斜視図。 第1ケースの前面壁部を示す概略図。 第1ケースの底面壁部の下面側の構成を示す概略斜視図。 第2ケースに配置された状態の第2液体収容体を示す概略斜視図。 第2ケースから第2液体収容体を取り出した状態を示す第1の概略分解斜視図。 第2ケースから第2液体収容体を取り出した状態を示す第2の概略分解斜視図。 第2ケースに配置された状態の第2液体収容体を−Y方向に見たときの概略図。 第2ケースの前面壁部を示す概略図。 第2ケースの底面壁部の下面側の構成を示す概略斜視図。 接続受入部に対する液体収容体の装着メカニズムを説明するための概略図。 被係合部に対する係合部の係合が完了するまでのメカニズムを説明するための概略図。 係合部と係合部との係合状態を解除するときのメカニズムを説明するための概略図。 液体収容体を梱包する方法を説明するための第1の模式図。 液体収容体を梱包する方法を説明するための第1の模式図。 第2実施形態の液体収容体の構成を示す概略斜視図。 第3実施形態の液体収容体の構成を示す概略斜視図。 第4実施形態の液体収容体の構成を示す概略斜視図。 第5実施形態のケースを示す概略斜視図。 第6実施形態における液体収容体およびケースを示す第1の概略図。 第6実施形態における液体収容体およびケースを示す第2の概略図。 第6実施形態における液体収容体およびケースを示す第3の概略図。 第7実施形態としての液体収容体とケースの第1の組み合わせ例を示す概略図。 第7実施形態としての液体収容体とケースの第2の組み合わせ例を示す概略図。 第7実施形態としての液体収容体とケースの第3の組み合わせ例を示す概略図。
A.第1実施形態:
本第1実施形態では、図1〜図5を参照して、液体噴射装置10の構成を説明する。また、図6〜図20を参照して、液体噴射装置10に装着される液体収容体100の構成を、液体収容体100の装着に用いられるケース61の構成とともに説明する。なお、本明細書では、液体収容体100が装着された状態の液体噴射装置10を「液体噴射システム11」とも呼ぶ。
A1.液体噴射装置の構成:
[液体噴射装置の外観構成]
図1は、液体噴射システム11を構成する液体噴射装置10の外観構成を示す概略斜視図である。図1には、互いに直交する3つの方向を示す矢印X,Y,Zが図示されている。なお、矢印X,Y,Zは、図1に対応させて、本明細書において参照される他の各図にも、適宜、図示されている。
矢印X,Y,Zが示す方向は、通常の使用状態にあるときの液体噴射装置10の配置姿勢に対応している。液体噴射装置10の通常の使用状態とは、液体噴射装置10が水平面に配置されて使用されるときの状態を意味している。以下では、矢印X,Y,Zが示す方向をそれぞれ「X方向」、「Y方向」、「Z方向」と呼ぶ。各X方向のうち、ひとつの方向を「+X方向」と呼び、他の方向を「−X方向」と呼ぶ。Y,Z方向についても、同様に、ひとつの方向を「+Y方向」および「+Z方向」と呼び、他の方向を「−Y方向」および「−Z方向」と呼ぶ。
X,Y,Z方向について、Z方向、Y方向、X方向の順で説明する。Z方向は、重力方向に平行な方向を示している。+Z方向は重力方向であり、−Z方向は、重力方向とは反対の方向である。Z方向は、液体噴射装置10の上下方向(高さ方向)に一致している。以下の説明において、液体噴射装置10に関して「上」あるいは「下」と呼ぶときは、特に断らない限り、矢印Zの方向を基準とする上下方向を意味しており、「上」は−Z方向を意味し、「下」は+Z方向を意味している。
Y方向は、液体噴射装置10の前後方向(奥行き方向)に平行な方向を示している。+Y方向は、液体噴射装置10の前面側から背面側に向かう方向であり、−Y方向は、逆に、液体噴射装置10の背面側から正面側に向かう方向である。以下の説明において、液体噴射装置10に関して「前」あるいは「後」と呼ぶときは、特に断らない限り、矢印Yの方向を基準とする前後方向を意味しており、「前」は−Y方向を意味し、「後」は+Y方向を意味している。
X方向は、液体噴射装置10の左右方向(幅方向)に平行な方向を示している。+X方向は、液体噴射装置10の前面に正対したときに右側から左側に向かう方向に一致し、−X方向は、逆に、左側から右側に向かう方向に一致する。以下の説明において、液体噴射装置10に関して「右」あるいは「左」と呼ぶときは、特に断らない限り、矢印Xの方向を基準とする左右方向を意味しており、「右」は−X方向を意味し、「左」は+X方向を意味している。
なお、以下の説明において、液体噴射装置10から分離可能な構成要素(ケース61や液体収容体100など)の説明におけるX,Y,Z方向は、いずれも通常の使用状態にあるときの液体噴射装置10に適切に装着された装着状態での姿勢を基準とするものである。
本実施形態では、液体噴射装置10は、インクジェットプリンターであり、液体噴射システム11は、インクジェット方式の印刷システムである。本実施形態の液体噴射装置10において噴射によって消費される液体はインクである。液体噴射装置10は、インク滴を吐出して、処理対象である媒体にインクドットを記録することによって画像を形成する。前記の媒体は、例えば、印刷用紙である。本実施形態の液体噴射装置10は、液体噴射装置10の外装を構成する樹脂製の中空箱体であるハウジング10cを備えている。ハウジング10cは、略直方体形状を有する。−Y方向側に向き、ユーザーが液体噴射装置10を操作するときに正対することが想定されている前面部12には、操作部13と、媒体排出口14と、媒体受部15と、媒体収納口16と、媒体収納部17と、カバー部材18と、が設けられている。
操作部13は、ユーザーに対する情報を表示する表示部13iと、ユーザーの操作を受け付ける複数の操作ボタン13bと、を有する。媒体排出口14は、液体噴射装置10の内部から繰り出される媒体の出口である。媒体排出口14は、X方向に幅の広いスリット状の開口部として形成されており、−Y方向に開口している。媒体受部15は、媒体排出口14の下側において−Y方向に庇状に張り出しており、媒体排出口14から排出された媒体を受け止める。
媒体収納口16は、ユーザーが液体噴射装置10に対して媒体を補給するための開口部である。本実施形態では、媒体収納口16は、媒体受部15の下方において、−Y方向に開口しており、X方向に幅の広い略長方形の開口形状を有している。媒体収納部17は、本実施形態における処理対象媒体である媒体のストックを収納するトレー状の部材である。媒体収納部17は、その前面が媒体収納口16を介して液体噴射装置10の外部から見える状態で、媒体収納口16に収納されている。ユーザーは、媒体収納口16を介して液体噴射装置10から−Y方向に引き出した媒体収納部17に媒体を収納し、再び、媒体収納口16から媒体収納部17を、媒体収納口16に装填することによって、液体噴射装置10に媒体を補給することができる。
カバー部材18は、液体噴射装置10の外装の一部を構成する樹脂製の板状部材である。本実施形態では、カバー部材18は、X方向に幅が広い略長方形形状を有しており、媒体収納口16の下に配置されている。カバー部材18は、その外周縁に爪部(図示は省略)を有し、ハウジング10cに対して着脱可能に取り付けられている。カバー部材18は、液体噴射装置10の内部に収納されている複数の液体収容体100を被覆して保護する。
[液体噴射装置の内部構成]
図2〜図5を順に参照して液体噴射装置10の内部構成の概要を説明する。図2は、ハウジング10cおよびカバー部材18を取り除いて液体噴射装置10を+Y方向に見たときの概略図である。図2には、液体噴射装置10の主要な構成要素のうち、制御部20と、噴射実行部30と、媒体搬送部35と、液体供給部40と、ケース収納部60と、を抜き出して図示してある。図3は、ハウジング10cおよびカバー部材18を取り除いて液体噴射装置10を+Z方向に見たときの概略図である。図3では、図2に図示されている制御部20と噴射実行部30と媒体搬送部35の図示は省略されている。また、図3では、便宜上、複数の液体収容体100をそれぞれ、液体噴射装置10に対する装着が完了している装着位置である配置領域LAからケース61とともに−Y方向に引き出した状態を図示してある。
液体噴射装置10は、制御部20と、噴射実行部30と、媒体搬送部35と、液体供給部40と、ケース収納部60と、を備えている(図2)。液体噴射装置10では、液体供給部40の供給配管42を介して、ケース収納部60に収納されている液体収容体100から噴射実行部30に液体が供給される。そして、媒体搬送部35が媒体収納部17から繰り出して搬送している媒体MPに噴射実行部30が液体を吐出することによって、媒体MPに印刷画像が形成される。制御部20、噴射実行部30、媒体搬送部35、液体供給部40およびケース収納部60について順に説明する。
[制御部]
制御部20は、液体噴射装置10における各構成部の駆動を制御する。制御部20は、少なくとも、中央処理装置と、主記憶装置と、を備えるマイクロコンピューターによって構成され、中央処理装置が主記憶装置に種々のプログラムを読み込んで実行することによって種々の機能を発揮する。制御部20の機能については、順次、説明する。
[噴射実行部]
噴射実行部30は、ヘッド部31と、複数のチューブ32と、を備える(図2)。ヘッド部31は、複数のチューブ32を介して、液体供給部40から液体の供給を受ける。液体供給部40からの液体の供給機構については後述する。ヘッド部31は、液体供給部40から供給された液体を収容する液体室(図示は省略)を備える。当該液体室の底面には、下方に向かって開口するノズル33が設けられている。ヘッド部31は、制御部20の制御下において、例えば、ピエゾ素子によるインクへの圧力の印加などの公知の方法によって、液体室の液体をノズル33から吐出する。
本実施形態では、ヘッド部31は、キャリッジ34に搭載されており、制御部20の制御下において、X方向に直線的に往復移動するように構成されている。図2には、ヘッド部31の移動方向および移動範囲を示す両矢印PSが図示されている。本実施形態では、液体噴射装置10の主走査方向はX方向に一致する。噴射実行部30は、ヘッド部31を移動させるための駆動機構として、キャリッジ34が移動するためのガイド軸と、駆動力を発生するモーターと、その駆動力を伝達するプーリーと、を備える。なお、それらについての図示および詳細な説明は省略する。
ヘッド部31に接続されている複数のチューブ32は可撓性を有している。複数のチューブ32はY方向に並列に配列されている。複数のチューブ32は、後述する液体供給部40の供給配管42との接続部位である継手部43からヘッド部31の走査経路に沿って+X方向に略直線状に配置されるとともに、上方に向かって湾曲して−X方向に折り返してヘッド部31に接続されている。複数のチューブ32の湾曲部位32rは、ヘッド部31の移動に伴って変位する。これによって、ヘッド部31の主走査が複数のチューブ32に阻害されてしまうことが抑制され、ヘッド部31の移動動作が円滑化されている。
[媒体搬送部]
媒体搬送部35は、制御部20の制御下において、処理対象である媒体MPを搬送する(図2)。媒体搬送部35は、ヘッド部31の下方においてX方向に架設された搬送ローラー36を備える。搬送ローラー36の下方には、上述した媒体収納部17が配置されている。媒体搬送部35は、媒体収納部17から搬送ローラー36の外周側面上に媒体MPを1枚ずつ繰り出す繰出機構(図示は省略)を備えている。媒体搬送部35は、駆動モーター(図示は省略)によって搬送ローラー36を回転させ、その回転駆動力によって、媒体MPをヘッド部31の下方において−Y方向に移動させる。本実施形態では、液体噴射装置10の副走査方向は、−Y方向に一致する。ヘッド部31の下方領域を通過した媒体MPは、媒体排出口14を介して液体噴射装置10の外部に排出される。
液体噴射装置10における印刷処理の実行時には、制御部20は、媒体搬送部35によって、媒体MPを上述した副走査方向に搬送する。そして、搬送ローラー36の上方において、ヘッド部31を、搬送ローラー36に沿って主走査方向に往復移動させ、印刷データに基づいて決定したタイミングで、媒体MPの印刷面に向かって、ヘッド部31からインク滴を吐出させる。これによって、媒体MP上には、印刷データに基づいて決定された位置にインクドットが記録され、印刷データに基づく画像が形成される。
[液体供給部]
図4を、図2および図3とともに参照し、液体供給部40について説明する。図4は、液体供給部40を抜き出して示す概略斜視図である。液体供給部40は、上述した複数の供給配管42と継手部43に加えて、複数の接続受入部50と、変動圧力発生部45と、圧力伝達配管46と、を備える(図3,図4)。まず、複数の接続受入部50の構成について説明し、次に、供給配管42および継手部43について説明する。そして、液体の吸引・送出機構を構成する変動圧力発生部45および圧力伝達配管46について説明する。
[接続受入部]
液体供給部40は、複数の接続受入部50を介して、ケース収納部60に収納される複数の液体収容体100のそれぞれに接続される。本実施形態の液体噴射装置10では、後述するように、色インクごとの4つの液体収容体100が装着される。そのため、本実施形態では、液体供給部40は、4つの液体収容体100のそれぞれに対応するように、4つの接続受入部50を備えている。
また、本実施形態の液体噴射装置10では、4つの液体収容体100には、液体を収容可能な容量が互いに等しい3つの第1液体収容体100aと、液体を収容可能な容量が第1液体収容体100aより大きいひとつの第2液体収容体100bと、が含まれている。そのため、複数の接続受入部50には、第1液体収容体100aに対応する3つの第1接続受入部50aと、第2液体収容体100bに対応するひとつの第2接続受入部50bと、が含まれている。第1接続受入部50aおよび第2接続受入部50bは、特に区別する必要がない限り、接続受入部50と総称する。第1液体収容体100aおよび第2液体収容体100bについても、同様に、特に区別する必要がない限り、液体収容体100と総称する。なお、本実施形態では、第1接続受入部50aと第2接続受入部50bとは、液体収容体100との接続のための構成に関しては、構成上の実質的な相違はほとんどない。
複数の接続受入部50は、ケース収納部60の+Y方向側の端部に設置されている(図3)。各接続受入部50は、液体噴射装置10において背面側の最も奥まった位置の最下段において、X方向に一列に配列されている。各接続受入部50は、対応する液体収容体100の−Y方向側からの接続を受け入れることができるように設置されている。3つの第1接続受入部50aは、右側からほぼ等間隔で3つ並列に設置されている。第2接続受入部50bは最も左側に設置されている。
図5を参照して、各接続受入部50の概略構成を説明する。図5は、複数の接続受入部50のうちの第1接続受入部50aの一部を抜き出して示す概略斜視図である。以下の説明は、特に断らない限り、第1接続受入部50aと第2接続受入部50bとに共通である。接続受入部50は、液体導入部51と、装置側電気接続部52と、第1位置決め部53aと、第2位置決め部53bと、装置側固定構造54と、嵌合構造55とが一体化された一部品として構成されている。
液体導入部51は、液体収容体100からの液体が流入する。本実施形態では、液体導入部51は、ケース収納部60の+Y方向側の端部に位置している。液体導入部51は、−Y方向に直線的に延びた形状を有する管部によって構成されており、−Y方向側の先端部51tにおいて開口している。液体導入部51は、その先端部51tが、液体収容体100内に挿入されることによって、液体収容体100に接続される。本実施形態では、液体導入部51は、X方向において接続受入部50のほぼ中央において、−Y方向に突出している。
液体導入部51の+Y方向側の後端部は、接続受入部50の内部に設けられたポンプ室(図示は省略)に連通している。液体導入部51に流入した液体はポンプ室に流入する。なお、接続受入部50の内部には、ポンプ室に流入した液体が再び液体導入部51へと逆流することを抑制するための逆止弁構造が設けられている(図示は省略)。
本実施形態の接続受入部50では、液体導入部51の下に、液体受部56が設けられている。液体受部56は、液体導入部51に沿って−Y方向に延び出ている。液体受部56は、液体導入部51の下側の側面形状に沿うように下にわずかに湾曲しており、液体導入部51と液体収容体100との接続部位から漏洩した液体を受け止める受け皿として機能する。液体受部56は、省略されてもよい。
液体導入部51および液体受部56の+Y方向側の後端部には、基端部材57が設けられている。基端部材57は、液体導入部51が挿通される貫通孔51pを有する樹脂部材である。基端部材57は、Y方向への移動が可能なように取り付けられている。基端部材57の背面側には付勢部材である弦巻ばねが、液体導入部51の周囲を囲むように配置されており、基端部材57に−Y方向の弾性力を付与している。これによって基端部材57は、矢印SDで示されているように、Y方向に弾性的に移動する。液体噴射装置10に液体収容体100が装着されるときには、液体収容体100およびケース61は、基端部材57によって、−Y方向への力が付与される。
装置側電気接続部52は、液体収容体100に対して電気的に接続されるコネクターである。装置側電気接続部52は、ケース収納部60の+Y方向側の端部に位置する(図3)。装置側電気接続部52は、X方向に配列された複数の端子部52tを有している。各端子部52tは、装置側電気接続部52の表面から突出しており、液体収容体100の収容体側電気接続部(後述)に接触して電気的に接続される。各端子部52tは、板バネなどの弾性部材によって、その突出方向に付勢されていることが望ましい。本実施形態では、装置側電気接続部52は、液体収容体100の収容体側電気接続部の配置角度に対応する傾斜角度で配置されている。装置側電気接続部52は、その表面の法線ベクトルが、−Y方向のベクトル成分と、−Z方向のベクトル成分と、を有するように、斜め上方を向いて配置されている。
装置側電気接続部52は、配線(図示は省略)を介して、制御部20(図2)に接続されている。配線は、例えば、フレキシブルフラットケーブルによって構成される。装置側電気接続部52と収容体側電気接続部とが電気的に接続されることによって、制御部20は、液体収容体100との間で電気信号をやりとりする。これによって、制御部20は、液体収容体100に収容されている液体に関する情報を取得する。液体に関する情報とは、例えば、インクの色や、インクの種類、液体収容体100における液体の収容量を表すパラメータなどである。また、制御部20は、液体収容体100の接続状態を電気的に検出する。
第1位置決め部53aおよび第2位置決め部53bは、互いに離間した位置において突出している。本実施形態では、第1位置決め部53aおよび第2位置決め部53bは、−Y方向に延びている軸状部位として構成されており、液体導入部51と並列に配列されている。第1位置決め部53aは、液体導入部51の−X方向側に位置しており、第2位置決め部53bは、液体導入部51の+X方向側に位置している。第1位置決め部53aは、装置側電気接続部52よりも−X方向側に位置している。本実施形態では、第1位置決め部53aと第2位置決め部53bとは、Y方向における先端部の位置がほぼ揃っている。また、第1位置決め部53aと第2位置決め部53bとは、ほぼ同じ高さ位置に設けられており、液体導入部51および装置側電気接続部52よりも低い位置に設けられている。
液体収容体100が装着されたときには、第1位置決め部53aおよび第2位置決め部53bはともに、液体収容体100に設けられている対応する受入部(後述)内に挿入される。第1位置決め部53aおよび第2位置決め部53bは、液体収容体100の装着時に、液体収容体100のX方向における配置位置と、水平方向における配置角度と、を規定する機能を有する。
第1位置決め部53aおよび第2位置決め部53bは、液体導入部51の先端部51tよりも−Y方向側に突出していることが望ましい。これによって、一対の位置決め部53a,53bによって液体収容体100の装着姿勢を規定した上で、液体収容体100に対して液体導入部51を接続することができる。各位置決め部53a,53bの外周側面には、図示されているように、Y方向に並列に延びる溝部53gが設けられていることが望ましい。これによって、液体収容体100の受入部に対する挿入が円滑化される。
装置側固定構造54は、液体収容体100が配置されるケース61に設けられているケース側固定構造(後述)と協働して、ケース61のY方向への移動を規制する。
本実施形態では、装置側固定構造54は、装着される液体収容体100の下側に入り込めるように、−Y方向側に向かって延び出ている。装置側固定構造54は、アーム状の部材部として構成されている。装置側固定構造54は、液体導入部51よりも−X方向側に位置しており、装置側電気接続部52の下方に位置している。装置側固定構造54の−Y方向側の先端部54tは、液体導入部51の先端部51tよりも−Y方向側に突出している。また、先端部54tは、各位置決め部53a,53bの先端部よりも−Y方向側に突出している。先端部54tには、突起部54pが設けられている。突起部54pは先端部54tの中央において−Z方向に突出している。突起部54pは、ケース61がケース収納部60に装着されたケース収納状態において、ケース側固定構造に設けられた被係合部と係合する。以下の説明においては、突起部54pを「係合部54p」とも呼ぶ場合もある。突起部54pが、ケース側固定構造に設けられた被係合部に係止されることによってケース61の−Y方向への移動が規制される。
装置側固定構造54は、両矢印EXによって示されているように、+Y方向側の後端部を支点として、横方向への回動が許容された状態で取り付けられている。装置側固定構造54は、接続受入部50の内部に配置された弾性部材(図示は省略)によって、+X方向に付勢されており、−X方向に外力を受けたときに−X方向に弾性的に回動する。また、装置側固定構造54は、両矢印EZによって示されているように、+Y方向側の後端部を支点として、高さ方向への回動が許容された状態で取り付けられている。装置側固定構造54は、接続受入部50の内部に配置された弾性部材(図示は省略)によって−Z方向に付勢されており、+Z方向に外力を受けたときに+Z方向に弾性的に回動する。装置側固定構造54とケース61のケース側固定構造との係合のメカニズムについては後述する。
嵌合構造55は、液体導入部51よりも+X方向側に設けられている。嵌合構造55は、第2位置決め部53bの上方に位置しており、+Z方向に同じ高さで突出するとともに、−Y方向に並列に延びている略矩形状の複数の突起部55cが配列された凹凸構造を有している。嵌合構造55の凹凸構造における突起部55cの配列パターンは、接続受入部50ごとに異なっている。各接続受入部50の対応する液体収容体100には、その凹凸構造の配列パターンに対応し、嵌合可能な凹凸構造を有する嵌合構造受入部(後述)が設けられている。これによって、対応していない間違った液体収容体100が、接続受入部50に接続されてしまうことが抑制される。
[供給配管および継手部]
複数の供給配管42は、可撓性を有する樹脂製のチューブ部材によって構成されている(図4)。各供給配管42は、各接続受入部50の内部に設けられた上述したポンプ室(図示は省略)にそれぞれ1本ずつ接続されている。各供給配管42は、接続受入部50から液体収容体100が収容される領域の上方を通って−X方向側の端部に集められた後、−Y方向に並列に引き回されている(図3,図4)。そして、液体噴射装置10の前方側の端部において−Z方向へと引き回されて、媒体搬送部35よりも高い位置に設置されている継手部43に接続されている(図2,図4)。上述したように、各供給配管42は、継手部43を介して、噴射実行部30の複数のチューブ32のうちの対応する1本に接続されている。
[液体供給部における液体の吸引・送出機構]
変動圧力発生部45は、液体の吸引・送出のための圧力変動を発生させる発生源であり、例えば、ポンプによって構成される(図2,図3)。変動圧力発生部45は、液体噴射装置10の前面部12に寄った位置においてケース収納部60よりも上方に設置されている。変動圧力発生部45は、第1液体収容体100aの装着位置の上に位置する。圧力伝達配管46は、変動圧力発生部45に接続されており、変動圧力発生部45が発生させた圧力変動を伝達する。圧力伝達配管46は、各接続受入部50の内部に設けられた圧力室(図示は省略)に接続されている。
各接続受入部50の圧力室は、可撓膜を挟んで、液体収容体100から液体が流入する上述したポンプ室に隣接している。そのため、変動圧力発生部45が圧力室の圧力を低下させたときには、可撓膜が圧力室側に撓み、ポンプ室の容積が増加して、液体収容体100の液体が液体導入部51を介してポンプ室へと吸引される。一方、変動圧力発生部45が圧力室の圧力を上昇させたときには、可撓膜がポンプ室側に撓み、ポンプ室の容積が低下して、ポンプ室に流入していた液体が、供給配管42へと押し出される。このように、液体供給部40では、変動圧力発生部45が圧力室における圧力の上昇と下降とを繰り返すことによって、噴射実行部30への液体の供給が実現される。
[ケース収納部]
本実施形態の液体噴射装置10では、ケース収納部60は、最下段に設けられている(図2,図3)。ケース収納部60には、複数のケース61が収納される。上述したケース収納状態にあるときには、複数のケース61は、ケース収納部60においてX方向に一列に配列される。複数のケース61にはそれぞれ、複数の液体収容体100が配置される。1つのケース61には、1つの液体収容体100が配置される。すなわち、ケース収納部60には、複数の液体収容体100がそれぞれ、ケース61に配置された状態でX方向に一列に配列されて収納される。図2では、液体収容体100はケース61に隠れて見えないため、その配置位置に破線で符号を付してある。また、図3では、ケース収納部60におけるケース61および液体収容体100の装着時の配置位置である配置領域LAを一点鎖線で図示してある。
ケース収納部60では、+X方向側の端には第2液体収容体100bが収納され、その−X方向側に3つの第1液体収容体100aが収納される(図2)。各液体収容体100の配置領域LAの+Y方向側には、対応する接続受入部50がひとつずつ設置されている(図3)。上述したとおり、本実施形態では、液体収容体100にはそれぞれ異なる色インクが収容されている。各液体収容体100に収容される色インクの組み合わせは特に限定されることはない。例えば、3つの第1液体収容体100aにはそれぞれ、シアン、マゼンタ、イエローが収容され、第2液体収容体100bには、最も消費量が多いことが見込まれるブラックが収容されるものとしてもよい。なお、液体収容体100の一部または全部が同じ色インクを収容していてもよい。
複数のケース61は、液体収容体100の装着に用いられる。本実施形態では、ケース61は、トレー状の容器として構成されている。ケース61は、ケース収納部60においてY方向に移動させることによって、液体噴射装置10に対する脱着が可能である。なお、ケース61および液体収容体100の液体噴射装置10に対する着脱の詳細については後述する。
液体収容体100は、ケース収納部60から引き出されたケース61の−Z方向側に着脱可能に配置される。液体収容体100は、ケース61に配置された状態で、液体噴射装置10に装着される。すなわち、液体収容体100は、ケース61に配置された状態で、液体噴射装置10のケース収納部60装着される。また、液体収容体100は、ケース61に配置された状態でケース収納部60から取り出される。なお、ケース61には、第1液体収容体100aが配置される第1ケース61aと、第2液体収容体100bが配置される第2ケース61bと、が含まれる。第1ケース61aおよび第2ケース61bは、特に区別する必要がない限り、ケース61と総称する。ケース61の構成の詳細については後述する。
ケース収納部60は、開口部材62を備えている(図2)。開口部材62は、略長方形形状を有する板状部材であり、厚み方向に貫通する4つの貫通孔63を備えている。開口部材62は、その厚み方向がY方向に一致し、その長手方向がX方向に一致する状態で、ケース収納部60の−Y方向側の端部に固定的に設置されている。各貫通孔63は、ケース61が挿通される挿入口である。各貫通孔63は、対応するケース61をY方向に見たときの外周輪郭形状に対応する開口形状を有している。開口部材62によって、液体噴射装置10へのケース61の挿入・引き出しがガイドされる。また、ユーザーが、第1ケース61aと第2ケース61bとを間違った場所に挿入してしまうことが抑制される。なお、開口部材62は省略されてもよい。
ケース収納部60の床面には、複数のレール溝64が形成されている(図2)。各レール溝64は、各液体収容体100の配置領域LAごとに、ケース収納部60のY方向の全域にわたって直線状に形成されている。各レール溝64には、ケース61の下面に設けられたレールリブ(後述)が嵌合する。レール溝64によって、液体噴射装置10の内部におけるケース61のY方向の移動がガイドされ、X方向において隣り合うケース61同士の接触が抑制される。また、接続受入部50に対する液体収容体100の接続が簡易化される。なお、レール溝64およびそれに対応するレールリブの構成は、誤装着の防止のために、ケース61ごとに異なっていてもよい。また、レール溝64の一部または全部は省略されてもよい。
ケース収納部60の床面には、複数のローラー65が設置されている(図2)。各ローラー65は、各液体収容体100の配置領域LAごとに、Y方向に適宜、分散して配列されている。ケース収納部60では、各ローラー65の回転によって、ケース61をY方向へ移動させるときの移動抵抗が低減され、ユーザーによるケース61の移動操作が円滑化される。ローラー65は省略されてもよい。
[液体収容体およびケースの構成]
図6〜図12を、適宜、参照して、第1液体収容体100aおよび第1ケース61aの構成を説明する。その後、図13〜図18を参照して、第2液体収容体100bおよび第2ケース61bの構成を説明する。
[第1液体収容体および第1ケース]
図6は、第1ケース61aに配置された状態の第1液体収容体100aを示す概略斜視図である。図7は、第1ケース61aから第1液体収容体100aを取り出した状態を示す第1の概略分解斜視図であり、+Y方向側から見たときの図である。図8は、第1ケース61aから第1液体収容体100aを取り出した状態を示す第2の概略分解斜視図であり、−Y方向側から見たときの図である。なお、図7,図8では、第1液体収容体100aと第1ケース61aのそれぞれに対応する矢印X,Y,Zを別々に図示してある。以下では、まず、第1液体収容体100aの概略構成について説明し、第1ケース61aの概略構成について説明する。
[第1液体収容体]
第1液体収容体100aは、インクパックであり、収容部110aと、接続部材120aと、を備える(図7,図8)。第1液体収容体100aは、Z方向に見たときに、Y方向を長手方向とする略長方形形状の外周輪郭形状を有している。接続部材120aは、第1液体収容体100aの+Y方向側の端部部位を構成しており、収容部110aは、接続部材120aの−Y方向側に位置している。
第1液体収容体100aのZ方向における幅は、X方向における幅およびY方向における幅よりも小さい。この「幅」は、各方向において第1液体収容体100aの最も外側に位置する部位同士の間の当該方向における距離を意味している。つまり、第1液体収容体100aは、厚みの薄い平板な形状を有している。そのため、第1液体収容体100aによれば、第1ケース61a上における配置姿勢について高い安定性を得ることができる(図6)。
[収容部]
収容部110aは、液体を収容する部材である(図7,図8)。本実施形態では、収容部110aは、可撓性を有する袋状の部材として構成されている。収容部110aは、Z方向に見たときに、Y方向を長手方向とする略長方形形状を有している。収容部110aは、2枚のシート部材111,112を重ね合わせて、それらの外周端部113を溶着することによって構成される。
第1シート部材111は−Z方向側に配置され、収容部110aの上側の面を構成する。第2シート部材112は+Z方向側に配置され、収容部110aの下側の面を構成する。各シート部材111,112は、互いに同じサイズの長方形形状を有している。各シート部材111,112は、完全に平坦な形状を有していなくてもよい。各シート部材111,112は、収容部110aにおいて中央に向かって徐々に膨らみが形成されるような撓んだ形状を有していてもよい。また、収容部110aの内部には、収容部110aの形状を保持するための骨格部材が収容されていてもよい。
各シート部材111,112は、可撓性とガスバリア性、液不透過性を有する素材で形成されている。各シート部材111,112は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET),ナイロン,ポリエチレンなどのフィルム部材によって構成されてもよい。各シート部材111,112は、前記の素材で構成されたフィルムを複数枚、積層して構成されていてもよい。この場合には、例えば、外層を耐衝撃性に優れたPET又はナイロンのフィルムによって形成し、内層を耐インク性に優れたポリエチレンのフィルムによって形成してもよい。さらに、その積層構造には、アルミニウムなどを蒸着した層が追加されてもよい。
[接続部材]
図9A,図9Bを参照図として加えて、接続部材120aの構成を説明する。図9Aは、図7から接続部材120aの近傍を抜き出して示す概略斜視図である。図9Bは、収容体側電気接続部140の近傍を抜き出して示す概略斜視図である。
接続部材120aは、収容部110aの+Y方向側の端部に取り付けられている(図7〜図9A)。接続部材120aは、概ね、X方向を長手方向とする略直方体形状を有している。接続部材120aのX方向における幅は、収容部110aのX方向における幅よりも、わずかに小さい。その差は、例えば、数mm〜十数mm程度であるとしてもよい。接続部材120aの本体部は、例えば、ポリプロピレンなどの樹脂部材を成形することによって作製される。
接続部材120aは、第1面部121と、第2面部122と、第3面部123と、第4面部124と、第5面部125と、第6面部126と、を有する。本明細書において、「面部」は、平面状に構成されていなくても良く、曲面状に構成されていてもよいし、凹部や凸部、段差、溝、屈曲部、傾斜面などを有していてもよい。また、2つの面部が「交差する」とは、2つの面部が相互に実際に交差する状態と、一方の面部の延長面が他方の面部に交差する状態と、2つの面部の延長面同士が交差する状態と、のいずれかの状態であることを意味する。従って、隣り合う各面部の間に、湾曲面を構成する面取り部などが介在していてもよい。
第1面部121は+Y方向を向き、接続部材120aの前面部を構成する(図7,図9A)。第2面部122は、第1面部121に対向する位置にあり、−Y方向を向く。第2面部122は、接続部材120aの後面部を構成する(図8)。
第3面部123は、第1面部121および第2面部122に交差し、−Z方向に向く(図7,図9A)。第3面部123は、接続部材120aの上面部を構成する。第4面部124は、第3面部123に対向する位置にあり、第1面部121および第2面部122に交差している(図8)。第4面部124は、+Z方向側の面部であり、+Z方向を向き、接続部材120aの底面部を構成する。
第5面部125は、第1面部121と第2面部122と第3面部123と第4面部124とに交差している(図7,図9A)。第5面部125は、+X方向を向き、接続部材120aの左側面部を構成する。第6面部126は、第5面部125に対向する位置にあり、第1面部121と第2面部122と第3面部123と第4面部124とに交差している(図8)。第6面部126は、−X方向を向き、接続部材120aの右側面部を構成する。
接続部材120aの第4面部124には、直線状のスリット128がX方向の全域にわたって形成されている(図8)。当該スリット128は、接続部材120aのZ方向におけるほぼ中央あたりに形成されている。収容部110aは、+Y方向側の外周端部113がそのスリット128に挿入されて、厚み方向に挟み込まれた状態で、接続部材120aに固定されている。
接続部材120aには、第1接続受入部50aに接続するための構成要素として、液体導出口131と、収容体側電気接続部140と、第1受入部150aと、第2受入部150bと、嵌合構造受入部155と、が設けられている(図7,図9A)。接続部材120aにおいては、それらの構成要素は、第1面部121側にまとめられている。以下では、それらの構成要素について順に説明した後に、接続部材120aに設けられているその他の構成について説明する。
[液体導出口]
液体導出口131は、+Y方向に開口している開口部である(図9A)。液体導出口131は、第1接続受入部50aの液体導入部51(図5)が+Y方向に挿入される。液体導出口131は、第1面部121において、X方向におけるほぼ中央の位置に設けられている。液体導出口131は、収容部110aが固定されているのとほぼ同様な高さ位置に形成されている。
液体導出口131は、接続部材120aの内部に設けられた流路(図示は省略)や、接続部材120aの第4面部124側に接続され、収容部110a内部に収容されている流路部材(図示は省略)を介して、収容部110a内部の液体収容領域に連通している。そうした液体の流路の構成についての詳細な説明は省略する。なお、接続部材120aの内部には、液体の漏洩を防止するために、液体導出口131に液体導入部51が挿入される前は閉じた状態を維持し、液体導入部51が挿入されたときに開く弁構造やシール構造が設けられている(図示は省略)。
本実施形態では、第1面部121において液体導出口131の周縁部132の全体が−Y方向に窪んでおり、液体導出口131は、−Y方向側に奥まった位置において開口している。これによって、液体導出口131は、周縁部132によって形成された壁部に周囲が囲まれた状態になっており、液体導出口131の保護性が高められており、例えば、ユーザーが液体導出口131に誤って触れてしまうことが抑制される。また、第1液体収容体100aが誤って落下してしまったときなどに液体導出口131の衝突による損傷や変形などの劣化が抑制される。
本実施形態では、液体導出口131の周縁部132は、+Y方向に突出している周縁リブ133によって囲まれている。周縁リブ133は、液体導出口131に第1接続受入部50aの液体導入部51が接続されたときに、液体導入部51の周囲に設けられている基端部材57に接触して押され、−Y方向に弾性力を受ける。なお、第1液体収容体100aが液体噴射装置10に装着された装着状態においては、第1液体収容体100aが配置されている第1ケース61aが第1接続受入部50aに対して係合される(後述)。そのため、周縁リブ133が基端部材57によって−Y方向に付勢されても、第1液体収容体100aおよび第1ケース61aが配置領域LAから−Y方向に移動してしまうことは抑制される。
[収容体側電気接続部]
収容体側電気接続部140は、装置側電気接続部52に接続するための基板部141を備えている(図9A,図9B)。収容体側電気接続部140は、第1接続受入部50aの装置側電気接続部52(図5)に電気的に接触する。基板部141の表面141sには、複数の端子部142が配置されている。複数の端子部142は、装置側電気接続部52の端子部52tに対応する位置に配置されている。基板部141の表面141sとは反対側の面には、液体に関する情報を記憶する記憶装置や、装置側電気接続部52の接続を検出するための回路などが設けられていてもよい(図示および詳細な説明は省略)。
本実施形態では、各端子部142は、装置側電気接続部52の端子部52tが接触する略平坦な接触面を有している。図9Bには、各端子部142において、装置側電気接続部52の端子部52tが接触する接触部位CPの位置を破線で例示してある。各端子部142の接触部位CPは基板部141の表面141sにおいて上段および下段のそれぞれにおいて、X方向に平行な配列方向で配列されている。なお、端子部142や接触部位CPの配列パターンは図9Bにおいて例示されているものに限定されることはない。
本実施形態では、収容体側電気接続部140は、接続部材120aの−X方向側の端部に寄った位置に設けられている。接続部材120aには、収容体側電気接続部140の基板部141を配置するための基板配置部144が−Y方向および+Z方向に窪んだ凹部として形成されている。基板配置部144には、+Y方向と−Z方向との間の斜め上方の方向に向いている傾斜面144sが形成されており、収容体側電気接続部140は、その傾斜面144s上に、傾斜面144sとほぼ平行な配置角度で傾斜配置されている。つまり、基板部141の表面141sおよび端子部52tの接触面の法線ベクトルは、+Y方向のベクトル成分と、−Z方向のベクトル成分と、を有している。
このように、基板部141は、表面141sが−Z方向側を向くように配置されている。そのため、装置側電気接続部52が電気的に接続されるときには、収容体側電気接続部140は、装置側電気接続部52から少なくとも下方に向かう+Z方向の力を受けつつ、装置側電気接続部52に電気的に接触することになる。この下方に向かう力によって、収容体側電気接続部140と装置側電気接続部52との間の接触状態が良好になり、収容体側電気接続部140の電気的な接続性が高められる。
また、本実施形態では、上記のように基板部141が傾斜配置されて、その表面141sが+Y方向側にも向いている。そのため、第1液体収容体100aを第1ケース61aとともに+Y方向に移動させて、収容体側電気接続部140を装置側電気接続部52に接続させる場合には、第1ケース61aを+Y方向に移動させるときの力を利用して、収容体側電気接続部140と装置側電気接続部52との間の電気的な接続状態を形成することができる。従って、収容体側電気接続部140と装置側電気接続部52との電気的な接続性が高められる。
また、装置側電気接続部52との接続の際に、装置側電気接続部52の端子部52tが、収容体側電気接続部140の端子部142の接触面を擦りつつ移動することになる。これによって、収容体側電気接続部140の端子部142の接触面に付着した異物などが装置側電気接続部52の端子部52tによって除去されるため、収容体側電気接続部140の電気的な接続性が、さらに高められる。
加えて、第1液体収容体100aを第1ケース61aとともにケース収納部60から取り出す際には、装置側電気接続部52から受けている−Y方向の力によって、第1液体収容体100aの−Y方向への移動が補助される。従って、第1液体収容体100aの取り出しが簡易化される。
基板部141は、基板配置部144の奥まった位置に設置されている。基板部141は、そのX方向における両側において、基板部141の表面141sよりも−Z方向および+Y方向に突出している2つの壁部145によって挟まれている。これらの壁部145は基板部141の保護部として機能する。そのため、例えば、ユーザーが基板部141に誤って触れてしまうことや、第1液体収容体100aが誤って落下してしまったときなどに基板部141が損傷してしまうことなどが抑制される。
[第1受入部および第2受入部]
第1液体収容体100aが液体噴射装置10に装着されるときには、第1受入部150aは、第1接続受入部50aの第1位置決め部53a(図5)を受け入れ、第2受入部150bは、第2位置決め部53b(図5)を受け入れる。これによって、第1液体収容体100aの装着位置が適切に規定される。
本実施形態では、第1受入部150aおよび第2受入部150bは、−Y方向に延びる孔部として形成されており、それぞれ第1開口部151aおよび第2開口部151bを有している。第1受入部150aおよび第2受入部150bのそれぞれの開口部151a,151bは、対応する位置決め部53a,53bの+Y方向側からの挿入を受け入れる。なお、本実施形態では、第1受入部150aの第1開口部151aと第2受入部150bの第2開口部151bとで、その開口形状が異なっているが、その詳細については後述する。
第1受入部150aは、液体導出口131よりも−X方向側に位置している。第1液体収容体100aでは、第1受入部150aは第1面部121の−X方向側の下側の角部に設けられている。一方、第2受入部150bは、液体導出口131よりも+X方向側に位置している。第1液体収容体100aでは、第2受入部150bは第1面部121の+X方向側の下側の角部に設けられている。
本実施形態では、液体導出口131は、一対の受入部150a,150bによってX方向に挟まれている。これによって、液体噴射装置10に対する第1液体収容体100aの装着時に、液体導入部51(図5)に対する液体導出口131のX方向における位置決め精度が高められる。よって、液体導入部51と液体導出口131との接続性が改善される。また、本実施形態では、一対の受入部150a,150bの間のX方向における距離が大きくなっているため、その位置決め精度がさらに高められている。
[嵌合構造受入部]
嵌合構造受入部155は、液体導出口131よりも+X方向側に設けられている。嵌合構造受入部155は、第3面部123の+Y方向側の端部において、+X方向側の端部に寄った位置に設けられている。嵌合構造受入部155は、−Z方向に同じ高さで突出するとともに、−Y方向に並列に延びている略矩形状の複数の突起部156が配列された凹凸構造を有している。嵌合構造受入部155における突起部156とその間に形成される凹部である谷間部157のX方向における配列パターンは、接続対象である嵌合構造55の凹凸構造における配列パターンとは凹凸が逆になっている。
第1液体収容体100aを+Y方向に移動させて、対応する第1接続受入部50aに接続させるときには、嵌合構造55の凹凸構造と嵌合構造受入部155の凹凸構造との嵌合が許容される。一方、第1液体収容体100aと第1接続受入部50aとの組み合わせが適切でない場合には、嵌合構造55の凹凸構造が嵌合構造受入部155の凹凸構造に適合せず、嵌合することができない。従って、対応していない間違った第1液体収容体100aが、第1接続受入部50aに接続されてしまうことが抑制される。
[接続部材のその他の構成]
[凹部]
接続部材120aの第4面部124には、−Z方向に窪んでいる凹部160が設けられている。本実施形態では、凹部160は、略矩形形状を有しており、第1面部121まで+Y方向に延びて、+Y方向に開口している。第1液体収容体100aが第1ケース61aに配置されるとき、凹部160には、第1液体収容体100aに形成されている凸部(後述)が収容される。凹部160は、Z方向に見たときに、収容体側電気接続部140の少なくとも一部と互いに重なり合う位置に形成されている。この理由については後述する。
[嵌合凹部]
接続部材120aの第4面部124には、一対の嵌合凹部161が形成されている。本実施形態では、各嵌合凹部161は、−Z方向に切れ込んでいる凹部として形成されている。各嵌合凹部161は、上述した凹部160と同様に、第1面部121において+Y方向に開口している。2つの嵌合凹部161は、X方向に液体導出口131を挟むように配列されている。2つの嵌合凹部161はそれぞれ、X方向において液体導出口131の周縁部132に隣り合う位置に形成されている。第1液体収容体100aが第1ケース61aに配置されるときに、各嵌合凹部161には、対応する嵌合凸部(後述)が挿入されて嵌合する。これによって、第1ケース61aに対する液体導出口131のX方向における位置決めがなされる。
[第1ケース]
図6〜図8を参照する。第1ケース61aは、X方向を長手方向とする略直方体形状を有している。また、第1ケース61aは、−Z方向および+Y方向に開口している中空の箱体として形成されている。第1ケース61aは、例えば、ポリプロピレンなどの樹脂部材によって作製される。
第1ケース61aは、底面壁部200と、2つの側壁部201,202と、蓋部材203と、前面壁部205と、を備える(図7,図8)。底面壁部200は、第1ケース61aの底面部を構成する略長方形形状の壁部であり、X方向およびY方向に延在している。本明細書において「延在する」とは、ある方向に切れ間なく延びている構成を意味する。第1液体収容体100aは、底面壁部200の上に配置される(図6)。底面壁部200は、第1液体収容体100aが配置されたときに、少なくとも収容部110aの全体が収まる程度のサイズを有している。
第1側壁部201は、底面壁部200の−X方向側の長辺に交差するとともに連結されている略長方形形状の壁部であり、第1ケース61aの右側の側壁部を構成している(図8)。第2側壁部202は、底面壁部200の+X方向側の長辺に交差するとともに連結されている略長方形形状の壁部であり、第1ケース61aの左側の側壁部を構成している(図7)。第1側壁部201および第2側壁部202は互いに並列にY方向のほぼ全域にわたって延在している。第1側壁部201および第2側壁部202の高さは、第1液体収容体100aの接続部材120aの高さとほぼ一致する(図6)。第1側壁部201と第2側壁部202とは、X方向に第1液体収容体100aの収容部110aを挟んで、水平面に沿った方向における収容部110aの配置角度を規定する。
第1側壁部201の+Y方向側の端部には、+X方向に突出する係合凸部201tが設けられている(図7)。第2側壁部202の+Y方向側の端部にも、同様に、−X方向に突出する係合凸部202tが設けられている。第1ケース61aに第1液体収容体100aが配置されたときには、第1側壁部201の係合凸部201tは、接続部材120aの第6面部126の凹部に係合し、第2側壁部202の係合凸部202tは、接続部材120aの第5面部125の凹部に係合する(図6)。
蓋部材203は、−Y方向側の端部において、第1側壁部201と第2側壁部202の上に架設されている(図7)。第1ケース61aに第1液体収容体100aが配置されたときには、蓋部材203は、収容部110aの−Y方向側の端部側の部位を部分的に覆う(図6)。蓋部材203は、収容部110aの−Y方向側の端部が−Z方向に浮き上がってしまうことを抑制する。本実施形態では、蓋部材203は、第1ケース61aの本体部に対して着脱可能に構成されている。
図10Aは、蓋部材203の−Z方向側の面を示す概略斜視図である。図10Bは、蓋部材203の+Z方向側の面を示す概略斜視図である。蓋部材203の外周端部には複数の爪部203tが設けられている(図10A,図10B)。各爪部203tは、+Z方向に突出しており、第1側壁部201または第2側壁部202に設けられている凹部(図示は省略)に係合する。蓋部材203の−Z方向側の面には、+Z方向に窪んだ窪部204が形成されている。ユーザーは、液体噴射装置10の第1ケース61aをケース収納部60に出し入れするときには、この窪部204に指を引っかけることができる。
図11は、前面壁部205を示す概略図である。前面壁部205は、−Y方向側の端部において、底面壁部200と第1側壁部201と第2側壁部202のそれぞれに交差する略長方形形状を有する壁部である。前面壁部205の上端部は、蓋部材203によって構成されている。第1液体収容体100aが配置された状態の第1ケース61aをY方向に見たときには、第1液体収容体100aの全体は前面壁部205によって覆い隠される。
図6〜図8,図11および図12を参照して、底面壁部200に設けられているその他の構成部を説明する。底面壁部200の+Y方向側の端部には、−Z方向に並列に突出している爪状の一対の嵌合凸部207が設けられている(図7)。各嵌合凸部207は、X方向における中央部において、X方向に互いに離間して設けられている。第1ケース61aに第1液体収容体100aが配置されるときには、各嵌合凸部207は、上述した嵌合凹部161のうちの対応する方に挿入されて嵌合する(図6)。
底面壁部200の+Y方向側の端部には、さらに、−Z方向に突出している凸部210が設けられている(図7)。凸部210は、X方向において中央部よりも−X方向側に寄った位置に位置しており、一対の嵌合凸部207よりも−X方向側に位置している。本実施形態では凸部210は矩形状である。凸部210は中空に形成されている。凸部210の内部空間211については後述する。第1ケース61aに第1液体収容体100aが配置されるときには、凸部210は、上述した接続部材120aの凹部160に収容される(図6)。
本実施形態では、凸部210が凹部160に収容されたときには、凸部210の外壁面と凹部160の内壁面とが面接触する。つまり、凸部210は凹部160に対して嵌合する。従って、本実施形態では、凸部210および凹部160は、第1ケース61aにおける接続部材120aの位置決め部として機能する。
底面壁部200の−Z方向側の面には、Y方向にわたって延びる複数の直線状の細溝部213がX方向にわたって並列に配列されている。細溝部213によって、第1液体収容体100aの収容部110aを底面壁部200の面上をY方向に滑らせて配置するときの移動がガイドされる。
底面壁部200と第1側壁部201との間の角部および底面壁部200と第2側壁部202との間の角部にはそれぞれ、−Z方向に階段状に高さが高くなっている段差部214が設けられている(図7,図8)。第1液体収容体100aが第1ケース61aに配置されたときには、段差部214によって収容部110aの外周端部113が下から支持される。従って、第1ケース61a上における収容部110aの配置姿勢が安定化される。
本実施形態では、第1液体収容体100aは、接続部材120aにおいて第1ケース61a上における配置位置が固定されているのみである。収容部110aは蓋部材203によって上方が覆われている点以外は、第1ケース61aには実質的には拘束されていない。つまり、収容部110aは、接続部材120aに連結されている+Y方向側の端部以外は、第1ケース61aから離れる方向への移動が許容された状態で配置されている。このように、第1液体収容体100aが第1ケース61aに対して無駄に拘束されていないため、第1ケース61aに対する第1液体収容体100aの着脱が簡易化されている。
図12を参照して、底面壁部200の下面側の構成を説明する。図12は、+Z方向側から見たときの第1ケース61aの概略斜視図である。底面壁部200の+Z方向側の面には、+Y方向側の端部に、溝部215が設けられている。本実施形態では、溝部215は、リブ216によって囲まれることによって形成されている。溝部215は、ケース側固定構造220を構成している。溝部215の+Y方向側の端部は、上述した凸部210の内部空間211によって構成されている。つまり、凸部210の内部空間211は、ケース側固定構造220の一部を構成しており、ケース側固定構造220に含まれている。凸部210の内部空間211は、+Y方向に開口しており、溝部215(ケース側固定構造220)の入口を構成している。
上述したように、ケース側固定構造220は、装置側固定構造54と協働して、第1ケース61aのY方向への移動を規制する。ケース側固定構造220には、第1ケース61aがケース収納部60の所定の配置領域LA(図3)に配置されたケース収納状態において、装置側固定構造54(図5)の突起部54p(係合部54p)と係合する被係合部(後述)が設けられている。突起部54pが被係合部に係止されることによって、第1ケース61aの−Y方向への移動が規制される。本実施形態では、ケース側固定構造220を構成する溝部215は、後述するループ状の溝構造であるハートカム溝構造を有するように構成されている。ケース側固定構造220の構成およびケース側固定構造220の被係合部と装置側固定構造54の突起部54p(係合部54p)の係合のメカニズムについては後述する。
底面壁部200の+Z方向側の面には、さらに、複数のレールリブ230と、複数の脚部231と、が設けられている。レールリブ230は、+Z方向に突出する凸壁部として構成されており(図11)、Y方向にほぼ一定の幅で直線状に延びている(図12)。上述したように、レールリブ230は、ケース収納部60の床面に設けられているレール溝64に嵌合し、第1ケース61aのY方向の移動をガイドする。複数の脚部231は、+Z方向に突出しており、それぞれ同じ高さを有している(図11)。複数の脚部231によって、第1ケース61aは、ケース収納部60の配置領域LA(図3)での配置姿勢が適切に保持される。
[第2液体収容体および第2ケース]
以下では、まず、第2液体収容体100bの概略構成について説明し、第2ケース61bの概略構成について説明する。なお、以下の説明および参照図においては、上述した第1液体収容体100aおよび第1ケース61aの各種の構成部と同じ、または、対応する構成部には、同じ符号、あるいは、末尾のアルファベットのみが異なり、数字が共通する符号を用いている。そうした対応する符号が付された構成部は、第2液体収容体100b、または、第2ケース61bにおいて、第1液体収容体100a、または、第1ケース61aにおける対応する構成部と同様な機能を奏する。よって、上記の第1液体収容体100aおよび第1ケース61aにおいて説明した種々の効果は、そうした対応している構成によって、第2液体収容体100bおよび第2ケース61bにおいても得ることができる。
図13〜図18を参照する。図13は、第2ケース61bに配置された状態の第2液体収容体100bを示す概略斜視図である。図14は、第2ケース61bから第2液体収容体100bを取り出した状態を示す第1の概略分解斜視図であり、+Y方向側の先端部側から見たときの図である。図15は、第2ケース61bから第2液体収容体100bを取り出した状態を示す第2の概略分解斜視図であり、−Y方向側の後端端部側から見たときの図である。なお、図14,図15では、第2液体収容体100bと第2ケース61bのそれぞれに対応する矢印X,Y,Zを別々に図示してある。図16は、第2ケース61bに配置された状態の第2液体収容体100bを−Y方向に見たときの概略図である。図16の下段には、比較のために、同じ方向に見たときの第1ケース61aに配置された状態の第1液体収容体100aを図示してある。図16には、第1液体収容体100aおよび第2液体収容体100bのそれぞれにおけるX方向における中心軸CLを一点鎖線で図示してある。図17は、第2ケース61bの前面壁部205を+Y方向に見たときの概略図である。図18は、第2ケース61bの底面壁部200の下面側の構成を示す概略斜視図であり、第2ケース61bを+Z方向側から見たときの図である。
[第2液体収容体]
第2液体収容体100bは、以下に説明する点以外は、第1液体収容体100aとほぼ同じ構成を有している(図14,図15)。第2液体収容体100bでは、収容できる液体の量が第1液体収容体100aよりも多くなるように、X方向における幅が第1液体収容体100aよりも大きくなっている。
第2液体収容体100bは、第1液体収容体100aと同様に、収容部110bと、接続部材120bと、を備える(図14,図15)。第2液体収容体100bの収容部110bは、X方向における幅が大きい点以外は、第1液体収容体100aの収容部110aとほぼ同じ構成を有している。
第2液体収容体100bの接続部材120bは、一対の側端支持部162が追加されている点以外は、第1液体収容体100aの接続部材120aとほぼ同じ構成を有している。各側端支持部162は、第1液体収容体100aの接続部材120aとほぼ同様な形状の本体部の−Y方向側の端部において、+X方向または−X方向に張り出している。各側端支持部162は、収容部110bの+Y方向側の角部を保持する。
図16を参照する。第2液体収容体100bの接続部材120bの第2接続受入部50bに接続するための構成要素の配置構成は、第1液体収容体100aの接続部材120aとほぼ同じである。第2液体収容体100bの接続部材120bは、第1液体収容体100aの接続部材120aに対する変更点が小さいため、部品を共通化することができ、その製造コストを低減することができる。また、第2液体収容体100bの接続部材120bに対応する第2接続受入部50bも、第1液体収容体100aの接続部材120aに対応する第1接続受入部50aとほぼ同様な構成とできるため、接続部材120の製造コストを低減できる。
以下の説明では、第1液体収容体100aの収容部110aと第2液体収容体100bの収容部110bとを特に区別する必要がない場合には、収容部110a,110bを「収容部110」と総称する。また、第1液体収容体100aの接続部材120aと第2液体収容体100bの接続部材120bとを特に区別する必要がない場合には、接続部材120a,120bを「接続部材120」と総称する。
[第2ケース]
第2ケース61bは、第2液体収容体100bのX方向の幅に適合するように変更されている点以外は、第1ケース61aとほぼ同じ構成を有している(図14,図15,図16〜図18)。第2ケース61bの+Y方向側の端部には、X方向の両端にそれぞれ、追加壁部232が設けられている。追加壁部232は、第2液体収容体100bが配置されたときに、接続部材120bの一対の側端支持部162のうちのいずれか一方とY方向において対向する(図13)。
[液体収容体の装着メカニズム]
図19を参照して、接続受入部50に対する液体収容体100の装着メカニズムを説明する。図19の上段には、−Y方向に見たときの第1ケース61aに配置された状態の第1液体収容体100aを図示してある。また、図19の下段には、−Z方向に見たときの第1接続受入部50aの一部が、上段の第1液体収容体100aに対応するように図示してある。なお、以下の説明は、第1接続受入部50aに対する第1液体収容体100aの装着および第2接続受入部50bに対する第2液体収容体100bの装着に共通する。
ケース収納部60(図3)において、液体収容体100がケース61に配置された状態で、配置領域LAに向かって+Y方向に移動されると、まず、液体収容体100の一対の受入部150a,150bに、接続受入部50の一対の位置決め部53a,53bが挿入されて、液体収容体100の液体導出口131が位置決めされる。
そして、液体収容体100の液体導出口131に、接続受入部50の液体導入部51が挿入されて、液体収容体100の液体導出口131と接続受入部50の液体導入部51とが接続される。なお、液体導出口131と液体導入部51との接続が完全に完了する前に、液体導出口131の周囲に設けられている周縁リブ133は、液体導入部51の周囲にある基端部材57に接触する。液体導出口131と液体導入部51との接続が完了するまで液体収容体100およびケース61が+Y方向に押し込まれると、基端部材57は+Y方向に変位する。液体収容体100は、基端部材57の内部に設けられている付勢部材によって−Y方向に付勢される。
上記の液体導出口131と液体導入部51との接続に並行して、接続受入部50の装置側電気接続部52が、液体収容体100の基板配置部144に挿入されて、収容体側電気接続部140の基板部141に電気的に接触する。液体導出口131と液体導入部51との接続が完了したときには、収容体側電気接続部140と装置側電気接続部52との電気的な接続が確立された状態になる。
接続受入部50の装置側固定構造54は、一対の受入部150a,150bに一対の位置決め部53a,53bが挿入されるより前に、ケース61の溝部215の入口を構成している凸部210の内部空間211に挿入される。装置側固定構造54の突起部54pは、液体導出口131と液体導入部51との接続が完了するときには、後述する係合メカニズムによって、ケース61のケース側固定構造220(図12,図18)の被係合部に係合する。このように、ケース61の位置が、ケース61における所定の配置領域LA(図3)に固定された状態が、「ケース61がケース収納部60に装着されたケース収納状態」である。
本実施形態の液体収容体100では、収容体側電気接続部140は、X方向において、液体導出口131と第1受入部150aとの間に位置している。そのため、一対の位置決め部53a,53bと一対の受入部150a,150bとによって、液体導出口131とともに、装置側電気接続部52に対する収容体側電気接続部140のX方向における位置決め精度が高められている。
また、本実施形態の液体収容体100では、ケース側固定構造220の入口部である内部空間211を収容している凹部160がX方向において、液体導出口131と第1受入部150aとの間に位置している。そのため、一対の位置決め部53a,53bと一対の受入部150a,150bとによって、装置側固定構造54が溝部215内に挿入された後の、装置側固定構造54のY方向への移動がガイドされ、ケース側固定構造220に対する装置側固定構造54の位置決め精度が高められている。
加えて、本実施形態の液体収容体100では、上記のように液体導出口131と第1受入部150aとの間に収容体側電気接続部140と凹部160が設けられている分だけ、一対の受入部150a,150b同士の間のX方向における距離が大きくなっている。そのため、一対の位置決め部53a,53bと一対の受入部150a,150bとによる上述した位置決めの精度がより高められている。
上述したように、本実施形態の液体収容体100においては、第1受入部150aの第1開口部151aと第2受入部150bの第2開口部151bとで、その開口形状が異なっている。第2開口部151bのX方向における開口幅Wは、第1開口部151aのX方向における開口幅Wより大きい。この構成によって、第2受入部150bに第2位置決め部53bが挿入されるときの第2位置決め部53bの水平方向におけるY方向に対する角度に余裕を持たせることができる。そのため、接続受入部50に対する液体収容体100の接続操作が容易化される。また、そうした余裕が設けられていることによって、接続受入部50に対する液体収容体100の接続の際に、第2受入部150bに第2位置決め部53bが挿入されるときに生じる応力が低減される。なお、本実施形態では、第1開口部151aと第2開口部151bのZ方向における開口幅はほぼ等しいが、第1開口部151aと第2開口部151bのZ方向における開口幅は異なっていてもよい。
[ケース側固定構造に対する装置側固定構造の係合メカニズム]
図20Aおよび図20Bを参照して、ケース61のケース側固定構造220に対する装置側固定構造54の係合メカニズムを説明する。図20Aおよび図20Bにはそれぞれ、−Z方向に見たときのケース側固定構造220を図示してある。また、図20Aおよび図20Bでは、溝部215内における装置側固定構造54の突起部54pの移動軌跡を示すために、それぞれ異なるタイミングでの突起部54pの位置P1〜P6が破線によって示してある。
まず、図20Aを参照して、ケース側固定構造220の構成を説明する。ケース側固定構造220は、凸部210の内部空間211よりも−Y方向側の奥まった領域内の中央に、+Z方向に突出している中央凸部221を有している。Z方向に見たときに中央凸部221の外周壁面は、略三角形状の外周輪郭線を構成する。中央凸部221の内部は肉抜きされている。
中央凸部221の外周壁面は、第1壁面222と、第2壁面223と、第3壁面224と、を含む。第1壁面222は、X方向とY方向の間の斜め方向に延在している。第1壁面222の少なくとも一部は、Y方向において内部空間211と重なる。第2壁面223は、X方向に延在しており、第1壁面222に交差している。第3壁面224は、Y方向に延在しており、第1壁面222と第2壁面223とに交差している。第3壁面224は、Y方向において凸部210の内部空間211と重なる。
中央凸部221は、第1突出壁部225と、第2突出壁部226と、を有する。第1突出壁部225は、第2壁面223の−X方向側の端部において、第2壁面223から第1壁面222が延在している方向に沿って、−Y方向側に、第2壁面223からわずかに延び出ている。第2突出壁部226は被係合部として機能する壁部である。以下では、第2突出壁部226を被係合部226と呼ぶ場合もある。第2突出壁部226は、第2壁面223の+X方向側の端部において、第3壁面224が延在している方向に沿って、−Y方向側に第2壁面223からわずかに延び出ている。
ケース側固定構造220は、さらに、第3突出壁部227を有する。第3突出壁部227はリブ216の一部として形成されている。第3突出壁部227は、中央凸部221の第2壁面223にY方向に対向する位置において、リブ216から第2壁面223に向かって+Y方向に突出している。
説明の便宜上、溝部215を、第1溝部215aと、第2溝部215bと、第3溝部215cと、第4溝部215dと、に区分ける。第1溝部215aは、内部空間211によって形成されたY方向に延びている部位である。第2溝部215bは、第1壁面222に面し、X方向とY方向との間の斜め方向に延びている部位である。第3溝部215cは、第2壁面223に面する部位を含み、3つの突出壁部225〜227によってX方向に略ジグザグに蛇行するように形成されている部位である。第4溝部215dは、第3壁面224に面し、第1溝部215aに向かって+Y方向に延びている部位である。
第1溝部215aの底面である第1底面228aは、−Y方向に向かって次第に+Z方向へとせり上がる傾斜面を構成している。第2溝部215bの第1溝部215aに連結している部位の底面である第2底面228bは、略水平な水平面を構成している。第2溝部215bの中央あたりに位置する第3底面228cは、第2底面228bから−Z方向に落ち込む傾斜面を構成している。第2溝部215bの−Y方向側の端部部位の底面および第3溝部215cの底面を含む第4底面228dは、略水平な水平面を構成している。第4溝部215dの底面である第5底面228eは、+Y方向側ほど第4底面228dから+Z方向にせり上がる傾斜面を構成している。第1底面228aと第5底面228eとの間の底面である第6底面228fは、略水平な水平面を構成している。
図20Aを参照して、ケース側固定構造220の第2突出壁部226(被係合部226)と、装置側固定構造54の突起部54p(係合部)と、の係合が完了するまでのメカニズムを説明する。装置側固定構造54の先端部54tが第1溝部215aに対して−Y方向に挿入された時点では、先端部54tの+X方向側の端面が第1溝部215aの+X方向側の側壁面229に接触して、装置側固定構造54の突起部54pは、側壁面229から離れた位置に位置する(P1)。このとき、装置側固定構造54は、先端部54tの端面が側壁面229によって−X方向に押されているため、水平方向への外力が付与されていないときよりも−X方向側に回動した状態である。装置側固定構造54の突起部54pは、位置P1から+Y方向に移動していく過程において、傾斜面である第1底面228aに接触し、第1底面228aによって+Z方向に押される。
液体収容体100が、さらに+Y方向に押し込まれると、装置側固定構造54の突起部54pが第1底面228aに+Z方向に押されて、装置側固定構造54の先端部54tはリブ216の+Z方向側の端面よりも+Z方向側に位置してリブ216から離間する。そして、装置側固定構造54の突起部54pが第1壁面222に接触するとともに、水平な第2底面228bに乗り上がる(位置P2)。
装置側固定構造54の突起部54pは、第1壁面222によって−X方向側に押されつつ、第1壁面222に沿って−Y方向側に移動し、第3底面228cを下って、水平な第3底面228cに到達し、第1突出壁部225に接触する位置まで到達する(位置P3)。その後、装置側固定構造54の突起部54pは、さらに−Y方向側に移動して第1突出壁部225との接触状態が解除されると、装置側固定構造54に+X方向側に向かって付与されている付勢力によって、+X方向側に瞬発的に移動して、第3突出壁部227に対して衝突する(位置P4)。この衝突によって、クリック音が生じる。
そのクリック音を合図に、ユーザーが液体収容体100およびケース61の+Y方向方向に付与している力を解除すると、基端部材57(図19)による+Y方向への付勢力によって、液体収容体100およびケース61は+Y方向にわずかに移動する。これによって、装置側固定構造54の突起部54pは第3突出壁部227に沿って+Y方向に移動し、第3突出壁部227に対する突起部54pの接触状態が解除される。すると、突起部54pは、装置側固定構造54に+X方向側に向かって付与されている付勢力によって、+X方向側に瞬発的に移動し、第2壁面223および第2突出壁部226に衝突して受け止められる(位置P5)。
このように、位置P5において、装置側固定構造54の突起部54pがケース側固定構造220の第2突出壁部226に係止され、ケース側固定構造220の第2突出壁部226と装置側固定構造54の突起部54pとが係合する。以下では、第2突出壁部226を、「被係合部226」以外にも、「係止部226」と呼ぶ場合もある。ケース側固定構造220の第2突出壁部226と装置側固定構造54の突起部54pとの係合によって、ケース61は、−Y方向への移動が規制された状態となり、ケース61はケース収納部60に装着されたケース収納状態となる。この状態においては、装置側固定構造54の突起部54pが第4底面228dに接触している。先に説明したとおり、装置側固定構造54は、接続受入部50の内部に配置された弾性部材(図示は省略)によって−Z方向に付勢されており、+Z方向に外力を受けたときに+Z方向に弾性的に回動する。この+Z方向への付勢力は、突起部54pを通じて第4底面228d(図20A)に伝達される。すなわち、ケース61がケース収納部60に装着されたケース収納状態において、突起部54pは、ケース61に対して、−Z方向に力を付与した状態となる。
ここで、ケース側固定構造220の被係合部226と装置側固定構造54の係合部54pとが係合している状態であるケース収納状態においては、収容体側電気接続部140は、装置側電気接続部52に電気的に接続されており、収容体側電気接続部140は、装置側電気接続部52から少なくとも+Z方向の力を受けた状態にある。本実施形態の液体収容体100であれば、上述したように、凹部160と、収容体側電気接続部140とは、Z方向に見たときに少なくとも一部が重なり合う位置関係にある。凹部160には、ケース61の凸部210が収容される。凸部210の内部空間211は、ケース側固定構造220の少なくとも一部を構成している。収容体側電気接続部140が装置側電気接続部52から受ける+Z方向の力の少なくとも一部は、ケース61が突起部54pから−Z方向に受ける力によって打ち消される。よって、液体収容体100が+Y方向側において受ける力のZ方向の成分が低減され、液体収容体100のZ方向における配置姿勢が、想定されている適正な姿勢からずれてしまうことが抑制される。従って、接続受入部50に対する液体収容体100の配置姿勢の悪化が抑制され、その接続状態が改善される。また、液体収容体100の配置姿勢の低下に伴って、接続受入部50と液体収容体100との接続部位に無駄な応力が生じてしまうことが抑制されるため、接続受入部50と液体収容体100とを接続するための上述した各種の構成部の損傷・劣化が抑制される。
図20Bを参照して、ケース側固定構造220と装置側固定構造54との係合状態を解除するときのメカニズムを説明する。本実施形態の液体噴射装置10では、以下に説明するように、ケース側固定構造220と装置側固定構造54とは、上述した係合状態にあるときに、ケース61が、さらに+Y方向に押し込まれると、その係合状態を解除するように構成されている。ユーザーが、ケース61を、+Y方向に押し込むと、装置側固定構造54の突起部54pは位置P5から+Y方向に移動し、+X方向に第2突出壁部226に係っていた状態から外れる。そのため、付勢部材によって+X方向側に向かって装置側固定構造54に付与されている付勢力によって、突起部54pは+X方向側に瞬発的に移動し、リブ216の+X方向側の側壁面229に衝突する(位置P6)。
これによって、突起部54pは、第4溝部215dに位置することになるため、+Y方向への移動が許容された状態となる。つまり、ケース側固定構造220と装置側固定構造54との係合状態が解除された状態となる。上述したリブ216への突起部54pの衝突によって生じるクリック音によって、ユーザーは、ケース側固定構造220と装置側固定構造54との係合状態が解除されたことを知ることができる。突起部54pの+Y方向への移動が許容されると、基端部材57(図13)によって+Y方向に付与される力によって、液体収容体100およびケース61は自動的に−Y方向に移動する。基端部材57が接続受入部50から離れた後は、ユーザーがケース61を引き出すことによって、液体収容体100を取り出すことができる。以上の説明からもわかるとおり、溝部215は、突起部54pを案内するループ状の案内経路を構成している。当該案内経路の入口部分と出口部分とは共通である。案内経路は、途中に設けられている突起部54pを係止する係止部226と、入口側案内路と、出口側案内路と、によって構成される。入口側案内路は、前述した入口部分から係止部226までの経路部分である。出口側案内路は、係止部226から前述した出口部分までの経路部分である。
[液体収容体の梱包]
図21A,図21Bは、液体収容体100を梱包する方法を説明するための模式図である。液体収容体100は、工場からの出荷時など、液体噴射装置10のケース61に取り付けられる前の段階では、以下のように梱包されていることが望ましい。第1工程では、液体収容体100の全体を可撓性を有するフィルム部材を袋状に構成した梱包材300に収納して気密に封止する(図21A)。
梱包材300は、良好なガスバリア性を有する材料によって構成されることが望ましい。梱包材300は、その気体透過率が1.0[cc/(m・日・atm)]未満であることが望ましく、0.5[cc/(m・日・atm)]以下であることがより望ましい。さらには、梱包材300の気体透過率は、0.1[cc/(m・日・atm)]以下であることがより望ましい。気体透過率は、等圧法によって測定される値であればよい。等圧法とは、試料で形成された隔膜で仕切られた2つの室内空間に同じ圧力で不活性ガスを封入した後、試験用の気体を一方の室内空間に注入して、当該試験用の気体が試料を透過して他方の室内空間に移動する速さを測定する方法である。梱包材300は、例えば、アルミ箔や、シリカ蒸着フィルム、アルミ蒸着フィルムによって構成される。ガスバリア性を考慮した場合には、アルミ箔、シリカ蒸着フィルム、アルミ蒸着フィルムの順で好ましい。
梱包材300にはその内部空間に連通する空気吸引口301が予め設けられている。第2工程では、その空気吸引口301に吸引ポンプ310を接続して、梱包材300の内部空間を減圧する。この工程では、梱包材300が液体収容体100の全体に密着する程度に減圧されることが望ましい(図21B)。
梱包材300の内部空間が減圧されていれば、液体収容体100の収容部110内に存在する空気を収容部110の外部へと誘導することができ、収容部110に収容されている液体の耐久性を高めることができる。また、収容部110が梱包材300によって緊密にくるまれた状態となるため、可撓性を有する収容部110の変形が抑制される。よって、収容部110内の液体に収容部110の変形に伴う揺動が生じるなど、収容部110内の液体の安定性の低下が抑制される。加えて、収容部110の変形が抑制されることによって、液体収容体100の取り回し性が高められる。
なお、前述の第2工程の吸引ポンプ310による減圧工程をおこなう代わりに、第1工程において、液体収容体100が緊密に締め付けられるように、液体収容体100を梱包材300でくるむものとしてもよい。このような方法であっても、梱包材300によって収容部110の変形を簡易に抑制することができ、液体の保護性や液体収容体100の取り回し性が改善される。
[第1実施形態のまとめ]
以上のように、本実施形態の液体収容体100によれば、液体噴射装置10に装着された状態において、収容体側電気接続部140が装置側電気接続部52から受けるZ方向の力の少なくとも一部が、ケース61が装置側固定構造54の突起部54p、つまり、係合部54pから受ける力によって低減される。よって、液体収容体100の配置姿勢が、適正な姿勢からZ方向にずれてしまうことが抑制される。また、液体収容体100のZ方向における幅は、液体収容体100のX方向における幅およびY方向における幅よりも小さいため、ケース61上における液体収容体100の配置姿勢が安定化される。従って、液体噴射装置10に対する液体収容体100の接続状態が改善される。その他に、上記実施形態中で説明した種々の作用効果を奏することができる。こうした作用効果は、液体収容体100が液体噴射装置10に装着されている液体噴射システム11においても同様に得ることができる。
B.第2実施形態:
図22は、第2実施形態における液体収容体100Bの構成を示す概略斜視図である。第2実施形態の液体収容体100Bは、以下に説明する点以外は、第1実施形態の第1液体収容体100aとほぼ同じ構成を有している。第2実施形態の液体収容体100Bは、第1実施形態の第1液体収容体100aと同様に、第1ケース61aに配置された状態で、液体噴射装置10のケース収納部60に収納されて、第1接続受入部50aに接続される。
第2実施形態の液体収容体100Bは、液体導出口131を囲んでいる周縁リブ133の周辺に、複数の保護壁部135が設けられている。複数の保護壁部135は、液体導出口131の上方と横方向とに、周縁部132に沿って配列されている。複数の保護壁部135は、液体収容体100において−Y方向に最も突出している。第2実施形態の液体収容体100Bでは、複数の保護壁部135によって、液体導出口131の保護性が高められている。
第2実施形態の液体収容体100Bにおいては、周縁リブ133や−Y方向に窪んでいる周縁部132は省略されてもよい。また、液体導出口131は、複数の保護壁部135よりも−Y方向に突出しない範囲で、−Y方向に突出して設けられていてもよい。複数の保護壁部135はそれぞれ、−Y方向における長さが異なっていてもよい。複数の保護壁部135は、第1実施形態で説明した第2液体収容体100bに適用されてもよい。なお、第2実施形態の液体収容体100Bや、第2実施形態の液体収容体100Bが液体噴射装置10に装着された液体噴射システム11によれば、第1実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。
C.第3実施形態:
図23は、第3実施形態における液体収容体100Cの構成を示す概略斜視図である。第3実施形態の液体収容体100Cは、以下に説明する点以外は、第1実施形態の第1液体収容体100aとほぼ同じ構成を有している。第3実施形態の液体収容体100Cは、第1実施形態の第1液体収容体100aと同様に、第1ケース61aに配置された状態で、液体噴射装置10のケース収納部60に収納されて、第1接続受入部50aに接続される。
第3実施形態の液体収容体100Cは、液体導出口131の上方の領域にのみ−Y方向に突出している保護壁部136が設けられている。保護壁部136は、液体収容体100において−Y方向に最も突出している。保護壁部136のX方向における中央にはY方向に延びているスリット136sが形成されている。スリット136sは省略されてもよい。第3実施形態の液体収容体100Bであっても、保護壁部136によって、液体導出口131の保護性が高められている。
第3実施形態の液体収容体100Cにおいては、周縁リブ133や−Y方向に窪んでいる周縁部132は省略されてもよい。また、液体導出口131は、保護壁部136よりも−Y方向に突出しない範囲で、−Y方向に突出して設けられていてもよい。保護壁部136は、第1実施形態で説明した第2液体収容体100bに適用されてもよい。なお、第3実施形態の液体収容体100Cや、第3実施形態の液体収容体100Cが液体噴射装置10に装着された液体噴射システム11によれば、第1実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。
D.第4実施形態:
図24は、第4実施形態における液体収容体100Dの構成を示す概略斜視図である。第4実施形態の液体収容体100Dは、以下に説明する点以外は、第1実施形態の第1液体収容体100aとほぼ同じ構成を有している。第4実施形態の液体収容体100Dは、第1実施形態の第1液体収容体100aと同様に、第1ケース61aに配置された状態で、液体噴射装置10のケース収納部60に収納されて、第1接続受入部50aに接続される。
第4実施形態の液体収容体100Dでは、周縁リブ133が省略され、周縁部132の周囲が全体に−Y方向に突出していることによって、液体導出口131を囲む周縁凸部137が形成されている。周縁凸部137は、液体収容体100において−Y方向に最も突出している。第4実施形態の液体収容体100Dによれば、周縁凸部137によって、液体導出口131の保護性が高められている。周縁凸部137には途中に切れ目が設けられていてもよい。周縁凸部137の−Y方向側の端面には、第1実施形態で説明した周縁リブ133が設けられていてもよい。
第4実施形態の液体収容体100Dにおいては、液体導出口131は、周縁凸部137よりも−Y方向に突出しない範囲で、−Y方向に突出して設けられていてもよい。周縁凸部137は、第1実施形態で説明した第2液体収容体100bに適用されてもよい。第4実施形態の液体収容体100Dや、第4実施形態の液体収容体100Dが液体噴射装置10に装着された液体噴射システム11によれば、第1実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。
E.第5実施形態:
図25は、第5実施形態におけるケース61Eを示す概略斜視図である。図25には、第5実施形態のケース61Eに、第1実施形態で説明した第1液体収容体100aが配置され、開閉蓋部235が開かれた状態が例示されている。第5実施形態のケース61Eは、開閉蓋部235を追加されている点以外は、第1実施形態で説明した第1ケース61aとほぼ同じ構成を有している。
開閉蓋部235は、−Y方向側の端部に設けられているヒンジ部236を支点として、液体収容体100の上方において回動する。開閉蓋部235が閉じられたときには、ケース61Eに配置された第1液体収容体100aの収容部110aの全体は、開閉蓋部235と蓋部材203とによって上方がほとんど覆われる。これによって、第1液体収容体100aの保護性が高められている。
開閉蓋部235の外周端部には、第1側壁部201および第2側壁部202に係合可能な爪部237が設けられている。なお、蓋部材203を省略して、開閉蓋部235のみによって、収容部110aの上方が覆われるように構成されていてもよい。また、開閉蓋部235のヒンジ部236や爪部237は省略されてもよい。開閉蓋部235は、第1実施形態で説明した第2ケース61bに適用されてもよい。なお、第4実施形態のケース61Eによれば、上述した以外にも、第1実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。
F.第6実施形態:
図26〜図28を参照して、第6実施形態における液体収容体100Fおよびケース61Fの構成を説明する。図26は、ケース61Fに配置された状態の液体収容体100Fを示す概略斜視図である。図27は、ケース61Fから液体収容体100Fを取り外した状態を示す概略分解斜視図である。図28は、ケース61Fに配置された状態の液体収容体100Fを−Y方向に見たときの概略図である。第6実施形態における液体収容体100Fおよびケース61Fはそれぞれ、以下に説明する点以外は、第1実施形態における液体収容体100およびケース61の構成とほぼ同じである。
第6実施形態の液体収容体100Fが装着される液体噴射装置は、単色印刷を実行するインクジェットプリンターである点以外は、第1実施形態で説明した液体噴射装置10とほぼ同じである。第6実施形態の液体噴射装置では、ケース収納部60のX方向のほぼ全体が、1つの液体収容体100Fによって占められる。接続受入部50は、ケース収納部60の+Y方向側の領域において、X方向のほぼ中央あたりに1つ設置されている。
第6実施形態の液体収容体100Fの収容部110Fは、第1実施形態の液体収容体100よりも、X方向における幅が延長されており、Y方向における幅よりも大きくなっている。液体収容体100Fの接続部材120Fは、収容部110FのX方向における幅に合わせて、X方向における両端部がそれぞれ+X方向または−X方向に延長されている。接続部材120Fは、第1実施形態で説明したのと同じ構成の接続受入部50に接続可能に構成されている。そのため、接続部材120Fでは、接続受入部50への接続のための構成部である液体導出口131、収容体側電気接続部140、第1受入部150a,第2受入部150b,嵌合構造受入部155の配置レイアウトが、第1実施形態の接続部材120とほぼ同じである。
第6実施形態のケース61Fは、液体収容体100Fに適合するように底面壁部200のX方向における幅が拡大されて、第1側壁部201および第2側壁部202の間の距離および蓋部材203のX方向における幅が拡大されている。また、第6実施形態のケース61Fの底面壁部200の上面における+Y方向側の端部には、−Z方向に突出している一対の嵌合壁部238が設けられている。一対の嵌合壁部238は、凸部210および一対の嵌合凸部207をX方向に挟む位置に設けられている。各嵌合壁部238は、その壁面がY方向にほぼ直交する向きで設けられている。各嵌合壁部238は、ケース61Fに液体収容体100Fが配置されたときに、接続部材120の第4面部124に設けられている嵌合溝(図示は省略)に挿入されて嵌合する。これによって、ケース61Fにおける液体収容体100Fの配置姿勢の安定性が高められている。
第6実施形態の液体収容体100Fによれば、インクの収容量を増大させることができる。また、液体収容体100Fの配置姿勢の安定性が高められる。その他に、第6実施形態の液体収容体100Fや、第6実施形態の液体収容体100Fが液体噴射装置に装着された液体噴射システムによれば、第1実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。なお、第6実施形態の液体収容体100Fが装着される液体噴射装置は、複数の液体収容体100FをZ方向に積層して並列に装着する構成を有していてもよい。
G.第7実施形態:
図29〜図31を参照して、第7実施形態を説明する。第7実施形態では、液体収容体100とケース61の種々の組み合わせの例を説明する。図29の例では、第1液体収容体100aが第2ケース61bの上に配置されている。第1液体収容体100aの接続部材120aは、第2ケース61bの追加壁部232にX方向に挟まれた状態で支持される。この組み合わせによって、第1液体収容体100aを、ケース収納部60における第2ケース61bが配置される配置領域LA(図3)に配置してもよい。
図30の例では、第1液体収容体100aが第6実施形態のケース61Fの上に配置されている。第1液体収容体100aの接続部材120aは、ケース61Fの一対の嵌合壁部238にX方向に挟まれた状態で支持される。この組み合わせによって、第1液体収容体100aを、第6実施形態で説明した液体噴射装置に安定的に装着することが可能である。図31に例示されているように、第6実施形態のケース61Fには、第2液体収容体100bが配置されるものとしてもよい。
H.各実施形態の変形例:
上記の各実施形態の構成の変形態様を、変形例として説明する。
H1.変形例1:
上記各実施形態では、ケース収納部60における液体収容体100およびケース61の移動方向であるY方向は、液体噴射装置10の前後方向に一致している。これに対して、ケース収納部60における液体収容体100およびケース61の移動方向であるY方向は、液体噴射装置10の前後方向に一致していなくてもよい。ケース収納部60における液体収容体100およびケース61の移動方向であるY方向は、例えば、液体噴射装置10の横方向であってもよい。つまり、液体収容体100およびケース61の装着口が、液体噴射装置10の右側または左側の側面に設けられていてもよい。また、上記各実施形態では、ケース収納部60は液体噴射装置10において最下段の位置に設けられている。これに対して、ケース収納部60は他の高さ位置に形成されていてもよい。ケース収納部60はZ方向における中央部に設けられていてもよい。
H2.変形例2:
上記第1実施形態の液体噴射装置10は、4つの液体収容体100を装着しており、第6実施形態の液体噴射装置は、1つの液体収容体100Fを装着している。液体噴射装置に装着される液体収容体100の個数は、上記の各実施形態の個数に限定されることはない。例えば、液体噴射装置は、第1実施形態の第1液体収容体100aまたは第2液体収容体100bを1つのみ装着可能に構成されていてもよいし、液体噴射装置は、第6実施形態の液体収容体100Fを2つ以上収納可能に構成されていてもよい。また、上記の第1実施形態では、液体噴射装置10には、2種類の液体収容体100a,100bが装着されている。これに対して、液体噴射装置10には、構成の異なる3種類以上の液体収容体が装着されてもよい。
H3.変形例3:
上記の各実施形態において、ケース側固定構造220は、ハートカム溝構造を有している。これに対して、ケース側固定構造220は、ハートカム溝構造を有していなくてもよい。ケース側固定構造220は、例えば、係合状態において、装置側固定構造54の突起部54pが−Y方向に係合する段差部を有するのみの構成であってもよい。この場合には、装置側固定構造54は、ユーザーの操作などによって、X方向に移動させて係合状態を解除できるように構成されていることが望ましい。
H4.変形例4:
上記の各実施形態において、第1受入部150aと第2受入部150bはそれぞれ、対応する位置決め部53a,53bが挿入される孔部として構成されている。これに対して、第1受入部150aと第2受入部150bとは孔部として構成されていなくてもよく、例えば、Z方向に延びるスリットとして形成されていてもよい。また、各位置決め部53a,53bの先端が接触する接触部として構成されていてもよい。
H5.変形例5:
上記の各実施形態では、収容体側電気接続部140は基板部141を備えている。これに対して、収容体側電気接続部140は基板部141を備えていなくてもよい。収容体側電気接続部140は、例えば、装置側電気接続部52が電気的に接触する電極部のみを有する構成であってもよい。上記の各実施形態では、収容体側電気接続部140の基板部141は、斜め上方を向くように配置されている。これに対して、収容体側電気接続部140の基板部141は、斜め上方を向くように配置されていなくてもよい。基板部141は、少なくとも装置側電気接続部52から+Z方向側に向かう力を受ける状態で装置側電気接続部52に電気的に接続できる角度で配置されていればよい。基板部141は、例えば、−Z方向を向くように略水平に配置されていてもよい。
H6.変形例6:
液体収容体100の構成は、上記の各実施形態で説明した構成には限定されない。例えば、液体収容体100の収容部110は、略円盤形状を有していてもよい。また、接続受入部50において、液体導出口131は、X方向における中央に位置していなくてもよく、収容体側電気接続部140がX方向における中央に設けられていてもよい。液体導出口131は、X方向において一対の受入部150a,150bの間に設けられていなくてもよい。また、一対の受入部150a,150bは同じ高さ位置に設けられていなくてもよいし、ほぼ同じ開口形状や開口サイズを有していてもよい。収容体側電気接続部140は、−Y方向側に奥まった位置に形成されていなくてもよく、+Y方向側に突出した位置に形成されていてもよい。
H7.変形例7:
液体収容体100が配置されるケース61の構成は、上記の各実施形態で説明した構成に限定されることはない。ケース61は、トレー状の構成を有していなくてもよく、例えば、複数の柱状の部材を組み合わせたフレーム状の部材によって構成されていてもよい。
H8.変形例8:
液体収容体100が接続される接続受入部50は、上記の各実施形態で説明した構成に限定されることはない。接続受入部50は、単一の部品として構成されていなくてもよく、液体導入部51や、装置側電気接続部52、一対の位置決め部53a,53bがそれぞれ異なる部材として独立に分離配置されている構成を有していてもよい。
H9.変形例9:
上記各実施形態の液体噴射装置10は、プリンターであり、液体噴射システム11はインクジェット方式の印刷システムである。これに対して、液体噴射装置10は、プリンターでなくてもよいし、液体噴射システム11は印刷システムでなくてもよい。液体噴射装置10は、例えば、液体洗剤を噴射する洗浄装置として構成されてもよい。この場合には、液体噴射システムは、洗浄システムである。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、本明細書中において、省略されてもよい、と説明されているものに限らず、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…液体噴射装置、10c…ハウジング、11…液体噴射システム、12…前面部、13…操作部、13b…操作ボタン、13i…表示部、14…媒体排出口、15…媒体受部、16…媒体収納口、17…媒体収納部、18…カバー部材、20…制御部、30…噴射実行部、31…ヘッド部、32…チューブ、32r…湾曲部位、33…ノズル、34…キャリッジ、35…媒体搬送部、36…搬送ローラー、40…液体供給部、42…供給配管、43…継手部、45…変動圧力発生部、46…圧力伝達配管、50…接続受入部、50a…第1接続受入部、50b…第2接続受入部、51…液体導入部、51p…貫通孔、51t…先端部、52…装置側電気接続部、52t…端子部、53a…第1位置決め部、53b…第2位置決め部、53g…溝部、54…装置側固定構造、54p…突起部(係合部)、54t…先端部、55…嵌合構造、55c…突起部、56…液体受部、57…基端部材、60…ケース収納部、61,61a,61b,61E,61F…ケース、62…開口部材、63…貫通孔、64…レール溝、65…ローラー、100,100a,100b,100c,100B,100C,100D,100F…液体収容体、110,110a,110b,110F…収容部、111…第1シート部材、112…第2シート部材、113…外周端部、120,120a,120b,120F…接続部材、121…第1面部、122…第2面部、123…第3面部、125…第5面部、126…第6面部、128…スリット、131…液体導出口、132…周縁部、133…周縁リブ、135…保護壁部、136…保護壁部、136s…スリット、137…周縁凸部、140…収容体側電気接続部、141…基板部、141s…表面、142…端子部、144…基板配置部、144s…傾斜面、145…壁部、150a…第1受入部、150b…第2受入部、151a…第1開口部、151b…第2開口部、155…嵌合構造受入部、156…突起部、157…谷間部、160…凹部、161…嵌合凹部、162…側端支持部、200…底面壁部、201…第1側壁部、201t…係合凸部、202…第2側壁部、202t…係合凸部、203…蓋部材、203t…爪部、204…窪部、205…前面壁部、207…嵌合凸部、210…凸部、211…内部空間、213…細溝部、214…段差部、215…溝部、215a…第1溝部、215b…第2溝部、215c…第3溝部、215d…第4溝部、216…リブ、220…ケース側固定構造、221…中央凸部、222…第1壁面、223…第2壁面、224…第3壁面、225…第1突出壁部、226…第2突出壁部(被係合部、係止部)、227…第3突出壁部、228a…第1底面、228b…第2底面、228c…第3底面、228d…第4底面、228e…第5底面、228f…第6底面、229…側壁面、230…レールリブ、231…脚部、232…追加壁部、235…開閉蓋部、236…ヒンジ部、237…爪部、238…嵌合壁部、300…梱包材、301…空気吸引口、310…吸引ポンプ、CL…中心軸、CP…接触部位、LA…配置領域、MP…媒体、P1〜P6…位置

Claims (11)

  1. 重力方向に平行な方向をZ方向とし、前記Z方向のうちの前記重力方向と同じ方向を+Z方向とし、前記Z方向のうちの前記重力方向と反対の方向を−Z方向とし、前記Z方向に直交する方向をY方向とし、前記Y方向のうちのひとつの方向を+Y方向とし、前記Y方向のうちの他の方向を−Y方向とし、前記Z方向と前記Y方向とに直交する方向をX方向とし、前記X方向のうちのひとつの方向を+X方向とし、前記X方向のうちの他の方向を−X方向とするとき、
    ケース収納部が内部に設けられているハウジングと、
    前記+Y方向に沿って移動することによって前記ケース収納部に挿入されるケースであって、前記+Y方向側の端部において前記−Z方向側に突出している中空の凸部と、前記凸部の内部空間を含むケース側固定構造と、を有するケースと、
    前記ケースが前記ケース収納部に装着されたケース収納状態において、前記ケースに対して前記−Z方向側に向かう力を付与した状態で、前記ケース側固定構造に係合して、前記ケースの前記−Y方向への移動を規制する装置側固定構造と、
    前記ケース収納部の前記+Y方向側の端部に位置する液体導入部と、
    前記ケース収納部の前記+Y方向側の端部に位置する装置側電気接続部と、
    前記ケース収納部の前記+Y方向側の端部から前記−Y方向側に向かって延びており、前記液体導入部を挟んで前記X方向において互いに離間した位置に設けられている第1位置決め部および第2位置決め部と、
    を備える液体噴射装置の前記ケースに対して着脱可能な液体収容体であって、
    可撓性を有し、液体を収容する収容部と、
    前記液体収容体が前記液体噴射装置に装着された装着状態にあるときに、前記+Y方向側の端部に位置する接続部材と、
    を備え、
    前記接続部材には、
    前記装着状態において前記+Y方向に前記液体導入部が挿入される液体導出口と、
    前記装着状態において前記装置側電気接続部から少なくとも前記+Z方向の成分を有する力を受けつつ、前記装置側電気接続部に電気的に接触する収容体側電気接続部と、
    前記装着状態において前記第1位置決め部を受け入れる第1受入部と、
    前記装着状態において前記第2位置決め部を受け入れる第2受入部と、
    前記装着状態において前記−Z方向に窪んでおり、前記ケースの前記凸部が収容される凹部と、
    が設けられており、
    前記凹部と前記収容体側電気接続部とは、前記装着状態の姿勢において前記Z方向に見たときに少なくとも一部が互いに重なり合う位置に形成されており、
    前記装着状態の姿勢において、前記液体収容体の前記Z方向における幅は、前記Y方向における幅、および、前記X方向における幅よりも小さい、液体収容体。
  2. 請求項1記載の液体収容体であって、
    前記収容体側電気接続部は、前記装着状態において前記装置側電気接続部に接触する接触面を有し、
    前記接触面の法線ベクトルは、前記液体収容体が前記装着状態の姿勢にされたときに、前記−Z方向のベクトル成分と前記+Y方向のベクトル成分とを有する、液体収容体。
  3. 請求項1または請求項2記載の液体収容体であって、
    前記装着状態の姿勢にされたときに、前記第1受入部は、前記液体導出口に対して前記−X方向側に位置し、前記第2受入部は、前記液体導出口に対して前記+X方向側に位置する、液体収容体。
  4. 請求項3記載の液体収容体であって、
    前記装着状態の姿勢にされたときに、前記収容体側電気接続部および前記凹部は、前記X方向において、前記液体導出口と前記第1受入部との間に位置する、液体収容体。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体収容体であって、
    前記第1受入部は前記第1位置決め部が挿通される第1開口部を有し、
    前記第2受入部は前記第2位置決め部が挿通される第2開口部を有し、
    前記装着状態の姿勢において、前記第2開口部の前記X方向における開口幅は、前記第1開口部の前記X方向における開口幅よりも大きい、液体収容体。
  6. 液体噴射装置と、液体収容体と、を備える液体噴射システムであって、
    重力方向に平行な方向をZ方向とし、前記Z方向のうちの前記重力方向と同じ方向を+Z方向とし、前記Z方向のうちの前記重力方向と反対の方向を−Z方向とし、前記Z方向に直交する方向をY方向とし、前記Y方向のうちのひとつの方向を+Y方向とし、前記Y方向のうちの他の方向を−Y方向とし、前記Z方向と前記Y方向とに直交する方向をX方向とし、前記X方向のうちのひとつの方向を+X方向とし、前記X方向のうちの他の方向を−X方向とするとき、
    前記液体噴射装置は、
    ケース収納部が内部に設けられているハウジングと、
    前記+Y方向に沿って移動することによって前記ケース収納部に挿入されるケースであって、前記+Y方向側の端部において前記−Z方向側に突出している中空の凸部と、前記凸部の内部空間を含むケース側固定構造と、を有するケースと、
    前記ケースが前記ケース収納部に装着されたケース収納状態において、前記ケースに対して前記−Z方向側に向かう力を付与した状態で、前記ケース側固定構造に係合して、前記ケースの前記−Y方向への移動を規制する装置側固定構造と、
    前記ケース収納部の前記+Y方向側の端部に位置する液体導入部と、
    前記ケース収納部の前記+Y方向側の端部に位置する装置側電気接続部と、
    前記ケース収納部の前記+Y方向側の端部から前記−Y方向側に向かって延びており、前記液体導入部を挟んで前記X方向において互いに離間した位置に設けられている第1位置決め部および第2位置決め部と、
    を備え、
    前記液体収容体は、前記液体噴射装置の前記ケースに着脱可能に構成されており、
    前記液体収容体は、
    可撓性を有し、液体を収容する収容部と、
    前記液体収容体が前記液体噴射装置に装着された装着状態にあるときに、前記+Y方向側の端部に位置する接続部材と、
    を備え、
    前記接続部材には、
    前記装着状態において前記+Y方向に前記液体導入部が挿入される液体導出口と、
    前記装着状態において前記装置側電気接続部から少なくとも前記+Z方向の成分を有する力を受けつつ、前記装置側電気接続部に電気的に接触する収容体側電気接続部と、
    前記装着状態において前記第1位置決め部を受け入れる第1受入部と、
    前記装着状態において前記第2位置決め部を受け入れる第2受入部と、
    前記装着状態において前記−Z方向に窪んでおり、前記ケースの前記凸部が収容される凹部と、
    が設けられており、
    前記凹部と前記収容体側電気接続部とは、前記装着状態の姿勢において前記Z方向に見たときに少なくとも一部が互いに重なり合う位置に形成されており、
    前記装着状態の姿勢において、前記液体収容体の前記Z方向における幅は、前記Y方向における幅、および、前記X方向における幅よりも小さい、液体噴射システム。
  7. 請求項6記載の液体噴射システムであって、
    前記収容体側電気接続部は、前記装着状態において前記装置側電気接続部に接触する接触面を有し、
    前記接触面の法線ベクトルは、前記液体収容体が前記装着状態の姿勢にされたときに、前記−Z方向のベクトル成分と前記+Y方向のベクトル成分とを有する、液体噴射システム。
  8. 請求項6または請求項7記載の液体噴射システムであって、
    前記液体収容体が前記装着状態の姿勢にされたときに、前記第1受入部は、前記液体導出口に対して前記−X方向側に位置し、前記第2受入部は、前記液体導出口に対して前記+X方向側に位置する、液体噴射システム。
  9. 請求項8記載の液体噴射システムであって、
    前記装着状態の姿勢にされたときに、前記収容体側電気接続部および前記凹部は、前記X方向において、前記液体導出口と前記第1受入部との間に位置する、液体噴射システム。
  10. 請求項6から請求項9のいずれか一項に記載の液体噴射システムであって、
    前記第1受入部は前記第1位置決め部が挿通される第1開口部を有し、
    前記第2受入部は前記第2位置決め部が挿通される第2開口部を有し、
    前記装着状態における前記液体収容体の姿勢において、前記第2開口部の前記X方向における開口幅は、前記第1開口部の前記X方向における開口幅よりも大きい、液体噴射システム。
  11. 請求項6から請求項10のいずれか一項に記載の液体噴射システムであって、
    前記装置側固定構造と前記ケース側固定構造とは、互いに係合した係合状態にあるときに、前記ケースが前記+Y方向に押されることによって、前記係合状態を解除し、前記ケースの前記−Y方向への移動を許容するように構成されている、液体噴射システム。
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