JP2018024195A - 液体収容体および液体噴射システム - Google Patents
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Abstract
Description
この形態の液体収容体によれば、収容体側電気接続部が装置側電気接続部から受ける+Z方向の力の少なくとも一部が、ケースの係合状態を形成するために装置側固定構造がケース側固定構造に付与する−Z方向の力によって低減される。よって、液体収容体に付与されるZ方向の力の成分が低減され、液体収容体の配置姿勢が、適正な姿勢からZ方向にずれてしまうことが抑制され、液体噴射装置に対する液体収容体の接続状態が改善される。また、液体収容体の配置姿勢の悪化によって液体噴射装置と液体収容体との接続部位に無駄な応力が生じてしまうことが抑制されるため、当該接続部位の損傷・劣化が抑制される。また、この形態の液体収容体によれば、装着状態の姿勢において、Z方向における幅が他のX方向およびY方向における幅よりも小さいため、液体収容体のケース上での配置姿勢が、より安定化する。よって、液体噴射装置に対する液体収容体の接続状態がさらに改善される。
この形態の液体噴射システムによれば、液体収容体において収容体側電気接続部が装置側電気接続部から受ける+Z方向の力の少なくとも一部が、ケースの係合状態を形成するために装置側固定構造がケース側固定構造に付与する−Z方向の力によって低減される。よって、液体収容体に付与されるZ方向の力の成分が低減され、液体収容体の配置姿勢が、適正な姿勢からZ方向にずれてしまうことが抑制され、液体噴射装置に対する液体収容体の接続状態が改善される。また、液体収容体の配置姿勢の悪化によって液体噴射装置と液体収容体との接続部位に無駄な応力が生じてしまうことが抑制されるため、当該接続部位の損傷・劣化が抑制される。また、この形態の液体噴射システムによれば、装着状態の姿勢にあるときの液体収容体のZ方向における幅が、他のX方向およびY方向における幅よりも小さいため、液体収容体のケース上での配置姿勢が、より安定化する。よって、液体噴射装置に対する液体収容体の接続状態がさらに改善される。
本第1実施形態では、図1〜図5を参照して、液体噴射装置10の構成を説明する。また、図6〜図20を参照して、液体噴射装置10に装着される液体収容体100の構成を、液体収容体100の装着に用いられるケース61の構成とともに説明する。なお、本明細書では、液体収容体100が装着された状態の液体噴射装置10を「液体噴射システム11」とも呼ぶ。
[液体噴射装置の外観構成]
図1は、液体噴射システム11を構成する液体噴射装置10の外観構成を示す概略斜視図である。図1には、互いに直交する3つの方向を示す矢印X,Y,Zが図示されている。なお、矢印X,Y,Zは、図1に対応させて、本明細書において参照される他の各図にも、適宜、図示されている。
図2〜図5を順に参照して液体噴射装置10の内部構成の概要を説明する。図2は、ハウジング10cおよびカバー部材18を取り除いて液体噴射装置10を+Y方向に見たときの概略図である。図2には、液体噴射装置10の主要な構成要素のうち、制御部20と、噴射実行部30と、媒体搬送部35と、液体供給部40と、ケース収納部60と、を抜き出して図示してある。図3は、ハウジング10cおよびカバー部材18を取り除いて液体噴射装置10を+Z方向に見たときの概略図である。図3では、図2に図示されている制御部20と噴射実行部30と媒体搬送部35の図示は省略されている。また、図3では、便宜上、複数の液体収容体100をそれぞれ、液体噴射装置10に対する装着が完了している装着位置である配置領域LAからケース61とともに−Y方向に引き出した状態を図示してある。
制御部20は、液体噴射装置10における各構成部の駆動を制御する。制御部20は、少なくとも、中央処理装置と、主記憶装置と、を備えるマイクロコンピューターによって構成され、中央処理装置が主記憶装置に種々のプログラムを読み込んで実行することによって種々の機能を発揮する。制御部20の機能については、順次、説明する。
噴射実行部30は、ヘッド部31と、複数のチューブ32と、を備える(図2)。ヘッド部31は、複数のチューブ32を介して、液体供給部40から液体の供給を受ける。液体供給部40からの液体の供給機構については後述する。ヘッド部31は、液体供給部40から供給された液体を収容する液体室(図示は省略)を備える。当該液体室の底面には、下方に向かって開口するノズル33が設けられている。ヘッド部31は、制御部20の制御下において、例えば、ピエゾ素子によるインクへの圧力の印加などの公知の方法によって、液体室の液体をノズル33から吐出する。
媒体搬送部35は、制御部20の制御下において、処理対象である媒体MPを搬送する(図2)。媒体搬送部35は、ヘッド部31の下方においてX方向に架設された搬送ローラー36を備える。搬送ローラー36の下方には、上述した媒体収納部17が配置されている。媒体搬送部35は、媒体収納部17から搬送ローラー36の外周側面上に媒体MPを1枚ずつ繰り出す繰出機構(図示は省略)を備えている。媒体搬送部35は、駆動モーター(図示は省略)によって搬送ローラー36を回転させ、その回転駆動力によって、媒体MPをヘッド部31の下方において−Y方向に移動させる。本実施形態では、液体噴射装置10の副走査方向は、−Y方向に一致する。ヘッド部31の下方領域を通過した媒体MPは、媒体排出口14を介して液体噴射装置10の外部に排出される。
図4を、図2および図3とともに参照し、液体供給部40について説明する。図4は、液体供給部40を抜き出して示す概略斜視図である。液体供給部40は、上述した複数の供給配管42と継手部43に加えて、複数の接続受入部50と、変動圧力発生部45と、圧力伝達配管46と、を備える(図3,図4)。まず、複数の接続受入部50の構成について説明し、次に、供給配管42および継手部43について説明する。そして、液体の吸引・送出機構を構成する変動圧力発生部45および圧力伝達配管46について説明する。
液体供給部40は、複数の接続受入部50を介して、ケース収納部60に収納される複数の液体収容体100のそれぞれに接続される。本実施形態の液体噴射装置10では、後述するように、色インクごとの4つの液体収容体100が装着される。そのため、本実施形態では、液体供給部40は、4つの液体収容体100のそれぞれに対応するように、4つの接続受入部50を備えている。
複数の供給配管42は、可撓性を有する樹脂製のチューブ部材によって構成されている(図4)。各供給配管42は、各接続受入部50の内部に設けられた上述したポンプ室(図示は省略)にそれぞれ1本ずつ接続されている。各供給配管42は、接続受入部50から液体収容体100が収容される領域の上方を通って−X方向側の端部に集められた後、−Y方向に並列に引き回されている(図3,図4)。そして、液体噴射装置10の前方側の端部において−Z方向へと引き回されて、媒体搬送部35よりも高い位置に設置されている継手部43に接続されている(図2,図4)。上述したように、各供給配管42は、継手部43を介して、噴射実行部30の複数のチューブ32のうちの対応する1本に接続されている。
変動圧力発生部45は、液体の吸引・送出のための圧力変動を発生させる発生源であり、例えば、ポンプによって構成される(図2,図3)。変動圧力発生部45は、液体噴射装置10の前面部12に寄った位置においてケース収納部60よりも上方に設置されている。変動圧力発生部45は、第1液体収容体100aの装着位置の上に位置する。圧力伝達配管46は、変動圧力発生部45に接続されており、変動圧力発生部45が発生させた圧力変動を伝達する。圧力伝達配管46は、各接続受入部50の内部に設けられた圧力室(図示は省略)に接続されている。
本実施形態の液体噴射装置10では、ケース収納部60は、最下段に設けられている(図2,図3)。ケース収納部60には、複数のケース61が収納される。上述したケース収納状態にあるときには、複数のケース61は、ケース収納部60においてX方向に一列に配列される。複数のケース61にはそれぞれ、複数の液体収容体100が配置される。1つのケース61には、1つの液体収容体100が配置される。すなわち、ケース収納部60には、複数の液体収容体100がそれぞれ、ケース61に配置された状態でX方向に一列に配列されて収納される。図2では、液体収容体100はケース61に隠れて見えないため、その配置位置に破線で符号を付してある。また、図3では、ケース収納部60におけるケース61および液体収容体100の装着時の配置位置である配置領域LAを一点鎖線で図示してある。
図6〜図12を、適宜、参照して、第1液体収容体100aおよび第1ケース61aの構成を説明する。その後、図13〜図18を参照して、第2液体収容体100bおよび第2ケース61bの構成を説明する。
図6は、第1ケース61aに配置された状態の第1液体収容体100aを示す概略斜視図である。図7は、第1ケース61aから第1液体収容体100aを取り出した状態を示す第1の概略分解斜視図であり、+Y方向側から見たときの図である。図8は、第1ケース61aから第1液体収容体100aを取り出した状態を示す第2の概略分解斜視図であり、−Y方向側から見たときの図である。なお、図7,図8では、第1液体収容体100aと第1ケース61aのそれぞれに対応する矢印X,Y,Zを別々に図示してある。以下では、まず、第1液体収容体100aの概略構成について説明し、第1ケース61aの概略構成について説明する。
第1液体収容体100aは、インクパックであり、収容部110aと、接続部材120aと、を備える(図7,図8)。第1液体収容体100aは、Z方向に見たときに、Y方向を長手方向とする略長方形形状の外周輪郭形状を有している。接続部材120aは、第1液体収容体100aの+Y方向側の端部部位を構成しており、収容部110aは、接続部材120aの−Y方向側に位置している。
収容部110aは、液体を収容する部材である(図7,図8)。本実施形態では、収容部110aは、可撓性を有する袋状の部材として構成されている。収容部110aは、Z方向に見たときに、Y方向を長手方向とする略長方形形状を有している。収容部110aは、2枚のシート部材111,112を重ね合わせて、それらの外周端部113を溶着することによって構成される。
図9A,図9Bを参照図として加えて、接続部材120aの構成を説明する。図9Aは、図7から接続部材120aの近傍を抜き出して示す概略斜視図である。図9Bは、収容体側電気接続部140の近傍を抜き出して示す概略斜視図である。
液体導出口131は、+Y方向に開口している開口部である(図9A)。液体導出口131は、第1接続受入部50aの液体導入部51(図5)が+Y方向に挿入される。液体導出口131は、第1面部121において、X方向におけるほぼ中央の位置に設けられている。液体導出口131は、収容部110aが固定されているのとほぼ同様な高さ位置に形成されている。
収容体側電気接続部140は、装置側電気接続部52に接続するための基板部141を備えている(図9A,図9B)。収容体側電気接続部140は、第1接続受入部50aの装置側電気接続部52(図5)に電気的に接触する。基板部141の表面141sには、複数の端子部142が配置されている。複数の端子部142は、装置側電気接続部52の端子部52tに対応する位置に配置されている。基板部141の表面141sとは反対側の面には、液体に関する情報を記憶する記憶装置や、装置側電気接続部52の接続を検出するための回路などが設けられていてもよい(図示および詳細な説明は省略)。
第1液体収容体100aが液体噴射装置10に装着されるときには、第1受入部150aは、第1接続受入部50aの第1位置決め部53a(図5)を受け入れ、第2受入部150bは、第2位置決め部53b(図5)を受け入れる。これによって、第1液体収容体100aの装着位置が適切に規定される。
嵌合構造受入部155は、液体導出口131よりも+X方向側に設けられている。嵌合構造受入部155は、第3面部123の+Y方向側の端部において、+X方向側の端部に寄った位置に設けられている。嵌合構造受入部155は、−Z方向に同じ高さで突出するとともに、−Y方向に並列に延びている略矩形状の複数の突起部156が配列された凹凸構造を有している。嵌合構造受入部155における突起部156とその間に形成される凹部である谷間部157のX方向における配列パターンは、接続対象である嵌合構造55の凹凸構造における配列パターンとは凹凸が逆になっている。
[凹部]
接続部材120aの第4面部124には、−Z方向に窪んでいる凹部160が設けられている。本実施形態では、凹部160は、略矩形形状を有しており、第1面部121まで+Y方向に延びて、+Y方向に開口している。第1液体収容体100aが第1ケース61aに配置されるとき、凹部160には、第1液体収容体100aに形成されている凸部(後述)が収容される。凹部160は、Z方向に見たときに、収容体側電気接続部140の少なくとも一部と互いに重なり合う位置に形成されている。この理由については後述する。
接続部材120aの第4面部124には、一対の嵌合凹部161が形成されている。本実施形態では、各嵌合凹部161は、−Z方向に切れ込んでいる凹部として形成されている。各嵌合凹部161は、上述した凹部160と同様に、第1面部121において+Y方向に開口している。2つの嵌合凹部161は、X方向に液体導出口131を挟むように配列されている。2つの嵌合凹部161はそれぞれ、X方向において液体導出口131の周縁部132に隣り合う位置に形成されている。第1液体収容体100aが第1ケース61aに配置されるときに、各嵌合凹部161には、対応する嵌合凸部(後述)が挿入されて嵌合する。これによって、第1ケース61aに対する液体導出口131のX方向における位置決めがなされる。
図6〜図8を参照する。第1ケース61aは、X方向を長手方向とする略直方体形状を有している。また、第1ケース61aは、−Z方向および+Y方向に開口している中空の箱体として形成されている。第1ケース61aは、例えば、ポリプロピレンなどの樹脂部材によって作製される。
以下では、まず、第2液体収容体100bの概略構成について説明し、第2ケース61bの概略構成について説明する。なお、以下の説明および参照図においては、上述した第1液体収容体100aおよび第1ケース61aの各種の構成部と同じ、または、対応する構成部には、同じ符号、あるいは、末尾のアルファベットのみが異なり、数字が共通する符号を用いている。そうした対応する符号が付された構成部は、第2液体収容体100b、または、第2ケース61bにおいて、第1液体収容体100a、または、第1ケース61aにおける対応する構成部と同様な機能を奏する。よって、上記の第1液体収容体100aおよび第1ケース61aにおいて説明した種々の効果は、そうした対応している構成によって、第2液体収容体100bおよび第2ケース61bにおいても得ることができる。
第2液体収容体100bは、以下に説明する点以外は、第1液体収容体100aとほぼ同じ構成を有している(図14,図15)。第2液体収容体100bでは、収容できる液体の量が第1液体収容体100aよりも多くなるように、X方向における幅が第1液体収容体100aよりも大きくなっている。
第2ケース61bは、第2液体収容体100bのX方向の幅に適合するように変更されている点以外は、第1ケース61aとほぼ同じ構成を有している(図14,図15,図16〜図18)。第2ケース61bの+Y方向側の端部には、X方向の両端にそれぞれ、追加壁部232が設けられている。追加壁部232は、第2液体収容体100bが配置されたときに、接続部材120bの一対の側端支持部162のうちのいずれか一方とY方向において対向する(図13)。
図19を参照して、接続受入部50に対する液体収容体100の装着メカニズムを説明する。図19の上段には、−Y方向に見たときの第1ケース61aに配置された状態の第1液体収容体100aを図示してある。また、図19の下段には、−Z方向に見たときの第1接続受入部50aの一部が、上段の第1液体収容体100aに対応するように図示してある。なお、以下の説明は、第1接続受入部50aに対する第1液体収容体100aの装着および第2接続受入部50bに対する第2液体収容体100bの装着に共通する。
図20Aおよび図20Bを参照して、ケース61のケース側固定構造220に対する装置側固定構造54の係合メカニズムを説明する。図20Aおよび図20Bにはそれぞれ、−Z方向に見たときのケース側固定構造220を図示してある。また、図20Aおよび図20Bでは、溝部215内における装置側固定構造54の突起部54pの移動軌跡を示すために、それぞれ異なるタイミングでの突起部54pの位置P1〜P6が破線によって示してある。
図21A,図21Bは、液体収容体100を梱包する方法を説明するための模式図である。液体収容体100は、工場からの出荷時など、液体噴射装置10のケース61に取り付けられる前の段階では、以下のように梱包されていることが望ましい。第1工程では、液体収容体100の全体を可撓性を有するフィルム部材を袋状に構成した梱包材300に収納して気密に封止する(図21A)。
以上のように、本実施形態の液体収容体100によれば、液体噴射装置10に装着された状態において、収容体側電気接続部140が装置側電気接続部52から受けるZ方向の力の少なくとも一部が、ケース61が装置側固定構造54の突起部54p、つまり、係合部54pから受ける力によって低減される。よって、液体収容体100の配置姿勢が、適正な姿勢からZ方向にずれてしまうことが抑制される。また、液体収容体100のZ方向における幅は、液体収容体100のX方向における幅およびY方向における幅よりも小さいため、ケース61上における液体収容体100の配置姿勢が安定化される。従って、液体噴射装置10に対する液体収容体100の接続状態が改善される。その他に、上記実施形態中で説明した種々の作用効果を奏することができる。こうした作用効果は、液体収容体100が液体噴射装置10に装着されている液体噴射システム11においても同様に得ることができる。
図22は、第2実施形態における液体収容体100Bの構成を示す概略斜視図である。第2実施形態の液体収容体100Bは、以下に説明する点以外は、第1実施形態の第1液体収容体100aとほぼ同じ構成を有している。第2実施形態の液体収容体100Bは、第1実施形態の第1液体収容体100aと同様に、第1ケース61aに配置された状態で、液体噴射装置10のケース収納部60に収納されて、第1接続受入部50aに接続される。
図23は、第3実施形態における液体収容体100Cの構成を示す概略斜視図である。第3実施形態の液体収容体100Cは、以下に説明する点以外は、第1実施形態の第1液体収容体100aとほぼ同じ構成を有している。第3実施形態の液体収容体100Cは、第1実施形態の第1液体収容体100aと同様に、第1ケース61aに配置された状態で、液体噴射装置10のケース収納部60に収納されて、第1接続受入部50aに接続される。
図24は、第4実施形態における液体収容体100Dの構成を示す概略斜視図である。第4実施形態の液体収容体100Dは、以下に説明する点以外は、第1実施形態の第1液体収容体100aとほぼ同じ構成を有している。第4実施形態の液体収容体100Dは、第1実施形態の第1液体収容体100aと同様に、第1ケース61aに配置された状態で、液体噴射装置10のケース収納部60に収納されて、第1接続受入部50aに接続される。
図25は、第5実施形態におけるケース61Eを示す概略斜視図である。図25には、第5実施形態のケース61Eに、第1実施形態で説明した第1液体収容体100aが配置され、開閉蓋部235が開かれた状態が例示されている。第5実施形態のケース61Eは、開閉蓋部235を追加されている点以外は、第1実施形態で説明した第1ケース61aとほぼ同じ構成を有している。
図26〜図28を参照して、第6実施形態における液体収容体100Fおよびケース61Fの構成を説明する。図26は、ケース61Fに配置された状態の液体収容体100Fを示す概略斜視図である。図27は、ケース61Fから液体収容体100Fを取り外した状態を示す概略分解斜視図である。図28は、ケース61Fに配置された状態の液体収容体100Fを−Y方向に見たときの概略図である。第6実施形態における液体収容体100Fおよびケース61Fはそれぞれ、以下に説明する点以外は、第1実施形態における液体収容体100およびケース61の構成とほぼ同じである。
図29〜図31を参照して、第7実施形態を説明する。第7実施形態では、液体収容体100とケース61の種々の組み合わせの例を説明する。図29の例では、第1液体収容体100aが第2ケース61bの上に配置されている。第1液体収容体100aの接続部材120aは、第2ケース61bの追加壁部232にX方向に挟まれた状態で支持される。この組み合わせによって、第1液体収容体100aを、ケース収納部60における第2ケース61bが配置される配置領域LA(図3)に配置してもよい。
上記の各実施形態の構成の変形態様を、変形例として説明する。
上記各実施形態では、ケース収納部60における液体収容体100およびケース61の移動方向であるY方向は、液体噴射装置10の前後方向に一致している。これに対して、ケース収納部60における液体収容体100およびケース61の移動方向であるY方向は、液体噴射装置10の前後方向に一致していなくてもよい。ケース収納部60における液体収容体100およびケース61の移動方向であるY方向は、例えば、液体噴射装置10の横方向であってもよい。つまり、液体収容体100およびケース61の装着口が、液体噴射装置10の右側または左側の側面に設けられていてもよい。また、上記各実施形態では、ケース収納部60は液体噴射装置10において最下段の位置に設けられている。これに対して、ケース収納部60は他の高さ位置に形成されていてもよい。ケース収納部60はZ方向における中央部に設けられていてもよい。
上記第1実施形態の液体噴射装置10は、4つの液体収容体100を装着しており、第6実施形態の液体噴射装置は、1つの液体収容体100Fを装着している。液体噴射装置に装着される液体収容体100の個数は、上記の各実施形態の個数に限定されることはない。例えば、液体噴射装置は、第1実施形態の第1液体収容体100aまたは第2液体収容体100bを1つのみ装着可能に構成されていてもよいし、液体噴射装置は、第6実施形態の液体収容体100Fを2つ以上収納可能に構成されていてもよい。また、上記の第1実施形態では、液体噴射装置10には、2種類の液体収容体100a,100bが装着されている。これに対して、液体噴射装置10には、構成の異なる3種類以上の液体収容体が装着されてもよい。
上記の各実施形態において、ケース側固定構造220は、ハートカム溝構造を有している。これに対して、ケース側固定構造220は、ハートカム溝構造を有していなくてもよい。ケース側固定構造220は、例えば、係合状態において、装置側固定構造54の突起部54pが−Y方向に係合する段差部を有するのみの構成であってもよい。この場合には、装置側固定構造54は、ユーザーの操作などによって、X方向に移動させて係合状態を解除できるように構成されていることが望ましい。
上記の各実施形態において、第1受入部150aと第2受入部150bはそれぞれ、対応する位置決め部53a,53bが挿入される孔部として構成されている。これに対して、第1受入部150aと第2受入部150bとは孔部として構成されていなくてもよく、例えば、Z方向に延びるスリットとして形成されていてもよい。また、各位置決め部53a,53bの先端が接触する接触部として構成されていてもよい。
上記の各実施形態では、収容体側電気接続部140は基板部141を備えている。これに対して、収容体側電気接続部140は基板部141を備えていなくてもよい。収容体側電気接続部140は、例えば、装置側電気接続部52が電気的に接触する電極部のみを有する構成であってもよい。上記の各実施形態では、収容体側電気接続部140の基板部141は、斜め上方を向くように配置されている。これに対して、収容体側電気接続部140の基板部141は、斜め上方を向くように配置されていなくてもよい。基板部141は、少なくとも装置側電気接続部52から+Z方向側に向かう力を受ける状態で装置側電気接続部52に電気的に接続できる角度で配置されていればよい。基板部141は、例えば、−Z方向を向くように略水平に配置されていてもよい。
液体収容体100の構成は、上記の各実施形態で説明した構成には限定されない。例えば、液体収容体100の収容部110は、略円盤形状を有していてもよい。また、接続受入部50において、液体導出口131は、X方向における中央に位置していなくてもよく、収容体側電気接続部140がX方向における中央に設けられていてもよい。液体導出口131は、X方向において一対の受入部150a,150bの間に設けられていなくてもよい。また、一対の受入部150a,150bは同じ高さ位置に設けられていなくてもよいし、ほぼ同じ開口形状や開口サイズを有していてもよい。収容体側電気接続部140は、−Y方向側に奥まった位置に形成されていなくてもよく、+Y方向側に突出した位置に形成されていてもよい。
液体収容体100が配置されるケース61の構成は、上記の各実施形態で説明した構成に限定されることはない。ケース61は、トレー状の構成を有していなくてもよく、例えば、複数の柱状の部材を組み合わせたフレーム状の部材によって構成されていてもよい。
液体収容体100が接続される接続受入部50は、上記の各実施形態で説明した構成に限定されることはない。接続受入部50は、単一の部品として構成されていなくてもよく、液体導入部51や、装置側電気接続部52、一対の位置決め部53a,53bがそれぞれ異なる部材として独立に分離配置されている構成を有していてもよい。
上記各実施形態の液体噴射装置10は、プリンターであり、液体噴射システム11はインクジェット方式の印刷システムである。これに対して、液体噴射装置10は、プリンターでなくてもよいし、液体噴射システム11は印刷システムでなくてもよい。液体噴射装置10は、例えば、液体洗剤を噴射する洗浄装置として構成されてもよい。この場合には、液体噴射システムは、洗浄システムである。
Claims (11)
- 重力方向に平行な方向をZ方向とし、前記Z方向のうちの前記重力方向と同じ方向を+Z方向とし、前記Z方向のうちの前記重力方向と反対の方向を−Z方向とし、前記Z方向に直交する方向をY方向とし、前記Y方向のうちのひとつの方向を+Y方向とし、前記Y方向のうちの他の方向を−Y方向とし、前記Z方向と前記Y方向とに直交する方向をX方向とし、前記X方向のうちのひとつの方向を+X方向とし、前記X方向のうちの他の方向を−X方向とするとき、
ケース収納部が内部に設けられているハウジングと、
前記+Y方向に沿って移動することによって前記ケース収納部に挿入されるケースであって、前記+Y方向側の端部において前記−Z方向側に突出している中空の凸部と、前記凸部の内部空間を含むケース側固定構造と、を有するケースと、
前記ケースが前記ケース収納部に装着されたケース収納状態において、前記ケースに対して前記−Z方向側に向かう力を付与した状態で、前記ケース側固定構造に係合して、前記ケースの前記−Y方向への移動を規制する装置側固定構造と、
前記ケース収納部の前記+Y方向側の端部に位置する液体導入部と、
前記ケース収納部の前記+Y方向側の端部に位置する装置側電気接続部と、
前記ケース収納部の前記+Y方向側の端部から前記−Y方向側に向かって延びており、前記液体導入部を挟んで前記X方向において互いに離間した位置に設けられている第1位置決め部および第2位置決め部と、
を備える液体噴射装置の前記ケースに対して着脱可能な液体収容体であって、
可撓性を有し、液体を収容する収容部と、
前記液体収容体が前記液体噴射装置に装着された装着状態にあるときに、前記+Y方向側の端部に位置する接続部材と、
を備え、
前記接続部材には、
前記装着状態において前記+Y方向に前記液体導入部が挿入される液体導出口と、
前記装着状態において前記装置側電気接続部から少なくとも前記+Z方向の成分を有する力を受けつつ、前記装置側電気接続部に電気的に接触する収容体側電気接続部と、
前記装着状態において前記第1位置決め部を受け入れる第1受入部と、
前記装着状態において前記第2位置決め部を受け入れる第2受入部と、
前記装着状態において前記−Z方向に窪んでおり、前記ケースの前記凸部が収容される凹部と、
が設けられており、
前記凹部と前記収容体側電気接続部とは、前記装着状態の姿勢において前記Z方向に見たときに少なくとも一部が互いに重なり合う位置に形成されており、
前記装着状態の姿勢において、前記液体収容体の前記Z方向における幅は、前記Y方向における幅、および、前記X方向における幅よりも小さい、液体収容体。 - 請求項1記載の液体収容体であって、
前記収容体側電気接続部は、前記装着状態において前記装置側電気接続部に接触する接触面を有し、
前記接触面の法線ベクトルは、前記液体収容体が前記装着状態の姿勢にされたときに、前記−Z方向のベクトル成分と前記+Y方向のベクトル成分とを有する、液体収容体。 - 請求項1または請求項2記載の液体収容体であって、
前記装着状態の姿勢にされたときに、前記第1受入部は、前記液体導出口に対して前記−X方向側に位置し、前記第2受入部は、前記液体導出口に対して前記+X方向側に位置する、液体収容体。 - 請求項3記載の液体収容体であって、
前記装着状態の姿勢にされたときに、前記収容体側電気接続部および前記凹部は、前記X方向において、前記液体導出口と前記第1受入部との間に位置する、液体収容体。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体収容体であって、
前記第1受入部は前記第1位置決め部が挿通される第1開口部を有し、
前記第2受入部は前記第2位置決め部が挿通される第2開口部を有し、
前記装着状態の姿勢において、前記第2開口部の前記X方向における開口幅は、前記第1開口部の前記X方向における開口幅よりも大きい、液体収容体。 - 液体噴射装置と、液体収容体と、を備える液体噴射システムであって、
重力方向に平行な方向をZ方向とし、前記Z方向のうちの前記重力方向と同じ方向を+Z方向とし、前記Z方向のうちの前記重力方向と反対の方向を−Z方向とし、前記Z方向に直交する方向をY方向とし、前記Y方向のうちのひとつの方向を+Y方向とし、前記Y方向のうちの他の方向を−Y方向とし、前記Z方向と前記Y方向とに直交する方向をX方向とし、前記X方向のうちのひとつの方向を+X方向とし、前記X方向のうちの他の方向を−X方向とするとき、
前記液体噴射装置は、
ケース収納部が内部に設けられているハウジングと、
前記+Y方向に沿って移動することによって前記ケース収納部に挿入されるケースであって、前記+Y方向側の端部において前記−Z方向側に突出している中空の凸部と、前記凸部の内部空間を含むケース側固定構造と、を有するケースと、
前記ケースが前記ケース収納部に装着されたケース収納状態において、前記ケースに対して前記−Z方向側に向かう力を付与した状態で、前記ケース側固定構造に係合して、前記ケースの前記−Y方向への移動を規制する装置側固定構造と、
前記ケース収納部の前記+Y方向側の端部に位置する液体導入部と、
前記ケース収納部の前記+Y方向側の端部に位置する装置側電気接続部と、
前記ケース収納部の前記+Y方向側の端部から前記−Y方向側に向かって延びており、前記液体導入部を挟んで前記X方向において互いに離間した位置に設けられている第1位置決め部および第2位置決め部と、
を備え、
前記液体収容体は、前記液体噴射装置の前記ケースに着脱可能に構成されており、
前記液体収容体は、
可撓性を有し、液体を収容する収容部と、
前記液体収容体が前記液体噴射装置に装着された装着状態にあるときに、前記+Y方向側の端部に位置する接続部材と、
を備え、
前記接続部材には、
前記装着状態において前記+Y方向に前記液体導入部が挿入される液体導出口と、
前記装着状態において前記装置側電気接続部から少なくとも前記+Z方向の成分を有する力を受けつつ、前記装置側電気接続部に電気的に接触する収容体側電気接続部と、
前記装着状態において前記第1位置決め部を受け入れる第1受入部と、
前記装着状態において前記第2位置決め部を受け入れる第2受入部と、
前記装着状態において前記−Z方向に窪んでおり、前記ケースの前記凸部が収容される凹部と、
が設けられており、
前記凹部と前記収容体側電気接続部とは、前記装着状態の姿勢において前記Z方向に見たときに少なくとも一部が互いに重なり合う位置に形成されており、
前記装着状態の姿勢において、前記液体収容体の前記Z方向における幅は、前記Y方向における幅、および、前記X方向における幅よりも小さい、液体噴射システム。 - 請求項6記載の液体噴射システムであって、
前記収容体側電気接続部は、前記装着状態において前記装置側電気接続部に接触する接触面を有し、
前記接触面の法線ベクトルは、前記液体収容体が前記装着状態の姿勢にされたときに、前記−Z方向のベクトル成分と前記+Y方向のベクトル成分とを有する、液体噴射システム。 - 請求項6または請求項7記載の液体噴射システムであって、
前記液体収容体が前記装着状態の姿勢にされたときに、前記第1受入部は、前記液体導出口に対して前記−X方向側に位置し、前記第2受入部は、前記液体導出口に対して前記+X方向側に位置する、液体噴射システム。 - 請求項8記載の液体噴射システムであって、
前記装着状態の姿勢にされたときに、前記収容体側電気接続部および前記凹部は、前記X方向において、前記液体導出口と前記第1受入部との間に位置する、液体噴射システム。 - 請求項6から請求項9のいずれか一項に記載の液体噴射システムであって、
前記第1受入部は前記第1位置決め部が挿通される第1開口部を有し、
前記第2受入部は前記第2位置決め部が挿通される第2開口部を有し、
前記装着状態における前記液体収容体の姿勢において、前記第2開口部の前記X方向における開口幅は、前記第1開口部の前記X方向における開口幅よりも大きい、液体噴射システム。 - 請求項6から請求項10のいずれか一項に記載の液体噴射システムであって、
前記装置側固定構造と前記ケース側固定構造とは、互いに係合した係合状態にあるときに、前記ケースが前記+Y方向に押されることによって、前記係合状態を解除し、前記ケースの前記−Y方向への移動を許容するように構成されている、液体噴射システム。
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