JP2018023776A - 排泄検知装置および吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収性物品に対してセンサ装置を確実に取り付けるとともに着用者に対する違和感を抑制する。
【解決手段】排泄検知装置7は、吸水性の内装体6と内装体6を装着者に固定する外装体5とが組み合わされた吸収性物品4内の雰囲気情報を検出する検出部71と、検出部71が内部に配置され、外装体5と内装体6との間に配置されるハウジング72とを備える。
【選択図】図10

Description

本件は、排泄を検知する装置に関する。
近年、吸収性物品を装着した着用者の排泄に関する情報を報知する技術が開発されている。この技術では、吸収性物品に取り付けられたセンサによって着用者の排泄に関する情報が検出され、この検出情報が報知部によって報知される(たとえば、特許文献1参照)。
特許3136438号公報
本件は、排泄検知装置を確実に取り付けるとともに着用者に対する違和感を抑制することを目的の一つとする。また、着用者の快適性の確保をもう一つの目的とする。
ここで開示する排泄検知装置は、吸水性の内装体と前記内装体を装着者に固定する外装体とが組み合わされた吸収性物品内の雰囲気情報を検出する検出部と、前記検出部が内部に配置され、前記外装体と前記内装体との間に配置されるハウジングとを備える。
また、ここで開示するもう一つの排泄検知装置は、吸収性物品の雰囲気情報を検出部で検出する装置本体部と、前記吸収性物品に前記装置本体部を取り付ける取付部とを備える。さらに、前記取付部は、少なくとも一部の通気領域が前記吸収性物品のもの以上の通気性を有する。
本件によれば、排泄検知装置を確実に取り付けるとともに着用者に対する違和感を抑制することができる。また、着用者の快適性の確保を確保することができる。
第一実施形態に関する報知システムのセンサ装置(排泄検知装置)およびこのセンサ装置が取り付けられる紙おむつ(吸収性物品)を示す分解斜視図である。 第一実施形態に関するセンサ装置を示す平面図である。 図1の要部(矢視α−α)における断面図である。なお、図3では、図示の便宜上、取付部の厚みを誇張して示す。 第一実施形態に関する報知システムの前提となる基本的な構成を示す模式図である。 第一実施形態に関する報知システムの制御に関する詳細な構成を示すブロック図である。 第一実施形態に関する報知方法を示すフローチャートである。 図6の演算工程を詳細に示すフローチャートである。 第一実施形態に関する報知システムを説明するタイムチャートであり、(a)に湿度hを示し、(b)に温度Tを示し、(c)に排泄時点の判定の有無に関する排泄フラグF1を示し、(d)に流動体の排泄物に関する第一不快度フラグF21を示し、(e)に固形の排泄物に関する第二不快度フラグF22を示し、(f)にフラグF21およびF22の論理和である不快度フラグF2を示す。 第一実施形態に関するセンサ装置における取付部の変形例を要部(図1の矢視α−αに対応する部位)で破断させて示す斜視図である。なお、図9では、図示の便宜上、取付部の厚みを誇張して示す。 第二実施形態に関するセンサ装置およびこのセンサ装置が取り付けられる吸収性物品を示す分解斜視図である。 第二実施形態に関する報知システムの一部をなす情報処理システムを示す模式図である。
以下、実施形態としてのセンサ装置(排泄検知装置)およびこのセンサ装置が用いられる情報処理システムを含む報知システム,報知方法ならびにプログラムおよびこのプログラムが記録された記録媒体について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
本実施形態のセンサ装置は、吸収性物品に取り付けられる。吸収性物品は、排泄を十分に自己管理することができない成人や幼児などの着用者に装着される衛生用品である。この吸収性物品は、着用者から排泄される尿便や糞便といった糞尿をはじめ、経血やおりものを吸収あるいは保持する。吸収性物品としては、テープ型やパンツ型の紙おむつ(いわゆる「使い捨ておむつ」)あるいは布おむつ,尿パッド,生理用ナプキン,パンティーライナーなどが挙げられる。
本実施形態においては、パッドと紙おむつとの組み合わせで使用される複合体も吸収性物品とする。すなわち、ISO15621に規定されているように、内装体としての尿パッド(補助パッド)を外装体としての紙おむつによって装着者または装着位置に保持する使用例において、尿パッドおよび紙おむつの複合体も吸収性物品とする。
なお、吸収性物品へのセンサ装置の取り付けには、吸収性物品に対してセンサ装置を直接的に取り付けることはもちろん、吸収性物品が取り付けられる下着や補助具(ホルダーパンツ)に対してセンサ装置を間接的に取り付けることも含まれるものとする。
以下の実施形態では、吸収性物品としてパンツ型の紙おむつを例示する。この紙おむつについては、着用者の腹部に対向して配置される前身頃と背部に対向して配置される後身頃とを結ぶ方向を長手方向とする。これらの前身頃(長手方向の一側)と後身頃(長手方向の他側)との間(長手方向の中央)には、着用者の股下に配置(股間に対向して配置)される股下部が位置する。また、紙おむつが着用者に装着された状態(以下「装着状態」と略称する)において、着用者の肌に向かう側(装着状態で内側)を肌面側とし、肌面側の反対側(装着状態で外側)を非肌面側とする。さらに、肌面側と非肌面側とを結ぶ方向を厚み方向とし、長手方向と厚み方向の何れにも直交する方向を幅方向とする。センサ装置についても、取り付けられる紙おむつの各方向を用いる。そのほか、厚み方向から視ることを平面視とする。
また、本実施形態では、特に断らない限り「数値X〜数値Y」なる表記が「数値X以上であって数値Y以下である」ことを意味する。
[I.第一実施形態]
本実施形態では、図面を参照して、報知システム1,この報知システム1を用いた報知方法の順に各構成を説明する。
報知システム1の構成では、この報知システム1で用いられるセンサ装置10の取付先である紙おむつ2,この紙おむつ2に取り付けられるセンサ装置10,このセンサ装置10を用いた報知システム1の基本構成および詳細構成の順に述べる。
報知方法の構成では、報知システム1を用いて報知する方法を時系列に沿って述べる。
[1.紙おむつ]
まず、図1を参照して、紙おむつ2の基本的な構成を説明する。
紙おむつ2では、シート状あるいはマット状の部材が積層されている。積層される各部材は、紙おむつ2での蒸れを抑えるために、通気性すなわち透湿性をもつ。つまり、紙おむつ2は通気性を有している。
この紙おむつ2には、前身頃2A,股下部2Bおよび後身頃2Cの三つの領域が長手方向に沿って配置され、これらの三領域に跨って吸収体2aが内蔵されている。
吸収体2aは、液体を吸収して保持するマット状の部材である。たとえば、粉砕あるいは解繊されたパルプ(いわゆる「フラッフパルプ」)に高吸水性樹脂(いわゆるSAP〈Super Absorbent Polymer〉とも称される)が混合されたコアがラップシートで被包(ラップ)されたコアラップやこのコアラップに防水透湿シート(バックシート)が積層された積層体が吸収体2aとして用いられる。
また、紙おむつ2の最も非肌面側には、吸収体2aを非肌面側から被覆するようにカバーシート2bが積層されている。カバーシート2bは、紙おむつ2を補強するとともに触感(たとえば手触り)を向上させるために設けられる。なお、カバーシート2bは、単層構造に限らず、インナ―カバーシートおよびアウターカバーシートを有する多層構造であってもよい。
このカバーシート2bの非肌面側には、つぎに説明するセンサ装置10が取り付けられる。
[2.センサ装置]
図1および図2に示すように、センサ装置10には、紙おむつ2における雰囲気の情報(以下「雰囲気情報」と略称する)を検出する装置本体部11のほか、この装置本体部11をカバーシート2bに取り付ける取付部12が含まれる。
ここでは、カバーシート2bおよび取付部12が互いに貼着するファスニング機構を構成している。
ファスニング機構としては、フック材(雄部材)とループ材(雌部材)との機械的結合により固定する面状ファスナーが用いることができる。
面状ファスナーは、表面に多数の突起(たとえば鉤状やきのこ状など)が形成されたフック材と、表面にループ状の繊維が配置されたループ材との組み合わせにより構成される。すなわち、カバーシート2bおよび取付部12のうちの何れか一方にフック材が設けられ、他方にループ材が設けられる。面状ファスナーを用いることで、フック材およびループ材を剥離可能な状態としつつ強固に貼着させることができ、繰り返して使用することもできる。
ただし、面状ファスナーに替えてまたは加えて、粘着剤や粘着テープなどをファスニング機構に用いてもよい。
上記したカバーシート2bと取付部12との間には装置本体部11が挟まれ、この装置本体部11が紙おむつ2の股下部2Bに取り付けられる。
[2−1.装置本体部]
装置本体部11には、雰囲気情報を検出するセンサ部11Bやこのセンサ部11Bに給電するバッテリ11C(電源機器)を内蔵するハウジング11Aが設けられる。
このハウジング11Aは、内蔵されるセンサ部11Bおよびバッテリ11Cを水分から保護するために防水性を有するものの、通気性は無い。
ただし、ハウジング11Aの一部には検出口が穿設されている。この検出口には、センサ部11Bのうちの検出部11a(露出部位)が配置されている。そのため、取り付けられた状態の装置本体部11では、肌面側に露出した状態の検出部11aが雰囲気情報を検出する。具体的に言えば、静電容量型の検出部11aが用いられており、この検出部11aで静電容量が検出される。そして、処理部11bによって検出された静電容量に対応する雰囲気情報が演算処理される。
ここでは、雰囲気情報として、検出部11aと着用者との間に位置する紙おむつ2の湿度および温度が検出される。そのため、以下の説明では、雰囲気情報として検出される湿度および温度をまとめて湿度・温度と呼ぶ。
そのほか、ハウジング11Aは、衛生機器に要求される基本的な性能をもつ。たとえば、尿便が排泄される紙おむつ2に装置本体部11が取り付けられることから、耐水性あるいは撥水性やアンモニアに対する耐性をハウジング11Aにもたせることが好ましい。また、装置本体部11を繰り返して使用する際に清潔性を確保する観点から、次亜塩素酸などの殺菌剤に対する耐薬品性や抗菌性をハウジング11Aにもたせることが好ましい。さらに、視認性を向上させる観点から、蓄光性,蛍光性あるいは発光性をハウジング11Aにもたせてもよい。
また、着用者に対する装置本体部11の異物感を軽減させるために、内蔵された機器の保護性を確保した剛度をもたせたうえでハウジング11Aの剛度を低下させてもよいし、装置本体部11の浸水を考慮して機器を内蔵したハウジング11A(すなわち装置本体部11)に浮力をもたせてもよい。
なお、図1および図2では、平面視で楕円型をなすハウジング11Aを例示するが、内蔵されるセンサ部11Bの形状あるいは大きさ,設計上や意匠上の要求などに応じて種々の形状や大きさのハウジング11Aを採用することができる。たとえば、着用者に対する装置本体部11の異物感を軽減させる観点から、滑らかな表面形状のハウジング11Aを採用することができる。また、着用者による装置本体部11の誤飲を防止する観点から、少なくとも一方向の寸法が所定寸法よりも大きいハウジング11Aを採用することもできる。
上記した装置本体部11は、つぎに説明する取付部12によって紙おむつ2に取り付けられる。
[2−2.取付部]
取付部12は、平面視において、装置本体部11の少なくとも一部を被覆したうえで、装置本体部11よりも大きな領域に延在する形状を有する。
図1および図2では、平面視でX字型であって装置本体部11の大部分を被覆する取付部12を例示する。
ただし、取り付けられる装置本体部11の形状や大きさ,設計上や意匠上の要求などに応じて種々の形状や大きさの取付部12を採用することができる。たとえば、紙おむつ2への装置本体部11の取付けを確実にするために、平面視で装置本体部11の全部を被覆する大きさあるいは形状の取付部12を採用することができる。また、取付部12の材料を低減させるために、帯状の取付部12を採用することもできる。
この取付部12は、紙おむつ2に対して装置本体部11を取り付けることによる通気性の低下を抑えるために、紙おむつ2よりも高い通気性が少なくとも一部の通気領域RVにもたせられている。
たとえば、通気領域RVの通気性は、紙おむつ2の股下部2Bにおける吸収体2aよりも高い通気性とされる。この通気領域RVの通気性は、通気抵抗で評価することができる。通気抵抗とは、空気が流れるときの抵抗である。そのため、通気抵抗が小さいほど通気性が高い。具体的に言えば、通気領域RVの通気抵抗は、1.00[kPa・s/m]以下であることが好ましく、0.80[kPa・s/m]以下であることがより好ましく、0.50[kPa・s/m]以下であることがよりいっそう好ましい。通気抵抗が1.00[kPa・s/m]以下の通気領域RVをもつ取付部12であれば、一般的な紙おむつ2の通気性よりも高く、通気抵抗が小さいほど通気性に関する着用者の快適性が確保される。これに対して、股下部2Bにおける吸収体2aの通気抵抗は1.3〜1.5[kPa・s/m]とされる。
ここでは、取付部12の全領域が通気領域RVとされる。そのため、平面視で装置本体部11に対して取付部12が重複しない領域が通気領域RVに含まれる。
図3に示すように、取付部12では、通気層12aおよび付着層12bが積層されている。装置本体部11を紙おむつ2に取り付けた状態の取付部12では、通気層12aに対して肌面側に付着層12bが配置される。
ここでは、通気層12aの全部に対して付着層12bが積層されている。言い換えれば、平面視における通気層12aおよび付着層12bの各形状が一致している。
取付部12の全領域が通気領域RVであることから、通気層12aおよび付着層12bが積層された二層の通気性が紙おむつ2の通気性よりも高い。たとえば、紙おむつ2のほか付着層12bよりも通気層12aの通気性が高く設定され、紙おむつ2よりも付着層12bの通気性が高く設定される。
通気層12aとしては、通気性の確保された材料であれば、不織布やフィルムといった種々の公知材料を用いることができる。各種材料を積層もしくは複合化し、部分的に異なる性質を付与した通気層12aを用いてもよい。あるいは、通気性の無いもしくは低い材料に孔開けなどの加工を施し、通気性を付与したものを通気層12aとして使用してもよい。また、付着層12bとしては、ファスニング機構の一方または他方を構成する材料であれば、樹脂材や粘着剤といった種々の公知材料を用いることができる。
そのほか、取付部12も撥水性をはじめとした衛生用品に要求される基本的な性能をもつ。たとえば、通気層12aおよび付着層12bの少なくとも一方には、取付部12の撥水性を確保するために公知の撥水材料が用いられる。
あるいは、視認性を向上させる観点から、取付部12に蓄光性,蛍光性あるいは発光性をもたせてもよい。
さらに、装置本体部11と取付部12との間に、装置本体部11と取付部12とを確実に固定する補助取付部を追加してもよい。この補助取付部としては、装置本体部11の非肌面側に貼着するとともに取付部12の肌面側に付着する部材を用いることができる。
[3.報知システム]
つぎに、図4および図5を参照して、報知システム1を説明する。
まず、図4を参照して、報知システム1の前提となるコンピュータ100の基本構成を述べる。なお、ここでいうコンピュータ100には、据え置き型やモバイル型のパーソナルコンピュータのほか、いわゆるタブレットやスマートフォンなどの多機能携帯端末などが含まれる。
コンピュータ100には、CPU(Central Processing Unit)やMP(Multi Processor)などの演算部110と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリ120(蓄積部)と、HDD(Hard Disk Drive),SSD(Solid State Drive),光学ドライブ,フラッシュメモリ,リーダライタなどの外部記憶装置121,キーボードやマウスなどの入力装置122,ディスプレイやプリンタ装置などの出力装置123,無線または有線で送受信する通信装置124が設けられる。これらの各デバイス110,120,121,122,123,124は、コンピュータ100の内部に設けられた制御バスやデータバスなどのバス125を介して互いに通信可能に接続される。
このコンピュータ100は、プログラム126を実行可能な汎用のコンピュータである。このプログラム126は、外部記憶装置121にインストールされる。
なお、光学ドライブ,フラッシュメモリ,リーダライタなどで読み取り可能な記録媒体127にプログラム126を記録しておいてもよい。あるいは、コンピュータ100が接続可能なネットワーク上のオンラインストレージ128(蓄積部)にプログラム126を記録しておいてもよい。何れにしても、コンピュータ100の外部記憶装置121にプログラム126をダウンロードする、あるいは、演算部110やメモリ120にプログラム126を読み込むことで、プログラム126が実行可能であればよい。
つづいて、図5を参照して、報知システム1の制御に関する詳細な構成を述べる。
この報知システム1には、コンピュータ100の入力側に上述したセンサ装置10が設けられ、コンピュータ100の出力側に報知部130が設けられる。これらのセンサ装置10および報知部130とコンピュータ100とは、bluetooth(登録商標)やwifiなどの無線あるいは有線で情報伝達可能に接続される。ここでは、湿度・温度がセンサ装置10からコンピュータ100に伝達され、伝達された湿度・温度に基づいて報知部130で報知する情報をコンピュータ100が演算する。
なお、報知システム1は、単数の着用者だけでなく、複数の着用者に対して適用することができる。すなわち、複数人の着用者に装着される紙おむつ2のそれぞれにセンサ装置10が取り付けられ、各センサ装置10からコンピュータ100に湿度・温度が入力されてもよい。この場合には、着用者のそれぞれを識別するためのID情報が各センサ装置10からコンピュータ100に出力され、ID情報のそれぞれに紐付けられた湿度・温度がコンピュータ100に入力される。
[3−1.コンピュータ]
コンピュータ100では、センサ装置10から伝達された湿度・温度が上述したメモリ120に記憶(蓄積)される。あるいは、センサ装置10から伝達された湿度・温度がデータサーバなどのオンラインストレージ128に蓄積されてもよい。この場合には、オンラインストレージ128に蓄積された湿度・温度にコンピュータ100からアクセス可能なものとする。
つづいて、メモリ120あるいはオンラインストレージ128に記憶された湿度・温度に基づいて着用者の排泄に関する情報(以下「排泄情報」という)が演算部110で演算される。そして、演算部110で演算された排泄情報が報知部130に出力される。
以下、メモリ120,演算部110,報知部130の順に各構成を詳述する。
[3−1−1.メモリ]
メモリ120には、センサ装置10から湿度・温度が所定の周期で伝達される。すなわち、センサ装置10は、所定の周期で湿度・温度をコンピュータ100に出力する。そして、メモリ120は、各周期で伝達された湿度・温度を記憶し蓄積する。
なお、ここでいう所定の周期は、1秒,5秒,30秒,1分,5分といった種々の周期に設定される。更に言えば、所定の周期は、一定の周期に限らず、可変の周期であってもよい。
[3−1−2.演算部]
演算部110は、メモリ120に記憶された湿度・温度の変動に基づいて排泄情報を演算する。
なお、演算部110は、湿度・温度のうち一方の変動に基づいて排泄情報を演算してもよい。この場合にセンサ装置10で検出する雰囲気情報は、湿度または温度だけでよい。このように雰囲気情報が一種の場合には、センサ装置10を簡素な構成とすることができる。これに対し、雰囲気情報が湿度および温度の二種の場合には、排泄情報の精度を確実に確保することができ、更に言えば、排泄物の種類や性状を推定することも可能となる。
この演算部110には、排泄情報を演算するために、着用者の排泄時点(排泄をしたタイミング)を判定する判定部111,排泄時点からの経過時間tを計測するタイマ112,排泄物の種類を類別する類別部113の三つの機能要素が設けられている。これらの機能要素は、実行されるプログラム126の一部の機能を示すものであり、ソフトウェアで実現されるものとする。ただし、各機能の一部または全部をハードウェア(電子回路)で実現してもよく、あるいはソフトウェアとハードウェアとを併用して実現してもよい。
〈判定部〉
判定部111は、湿度・温度が変動した量に基づいて着用者の判定時点を判定する。具体的には、湿度・温度の変動のうち上昇に着目して設定された下記の条件A1またはA2が成立した場合に、着用者の排泄時点を判定する。
条件A1:湿度・温度の上昇度合いが排泄上昇度合いよりも大きいこと
条件A2:湿度・温度が所定上昇値を上回ること
上記の条件A1における「度合い」とは、単位時間あたりの変動量を意味する。そのため、条件A1は、湿度・温度の単位時間あたりの正の変動量が所定量よりも大きいことと言うこともできる。
この条件A1は、排泄時に紙おむつ2の湿度や温度が急上昇することから、湿度・温度が上昇する度合いに着目して設定された条件である。これに関し、交換直後の紙おむつ2においても湿度や温度は緩やかに上昇する。しかしながら、交換直後の紙おむつ2における湿度・温度の上昇度合いよりも、排泄時における紙おむつ2の湿度・温度の上昇度合いのほうが大きい。そこで、前者の上昇度合いを排除しつつ後者の上昇度合いを判別するために、予め実験的または経験的に排泄上昇度合いが設定される。
そのため、条件A1の「排泄上昇度合い」は、排泄時点の判定閾値として、交換直後の紙おむつ2における湿度・温度の上昇度合いよりも大きく、かつ、排泄時における紙おむつ2の湿度・温度の上昇度合いよりも小さく設定される。
上記の条件A2は、排泄時に紙おむつ2の湿度や温度が高くなることから、湿度・温度の上昇した値に着目して設定された条件である。これに関し、条件A1で述べたように、交換直後の紙おむつ2においても湿度・温度の値は緩やかに上昇する。それから、湿度・温度はほぼ一定値を保持する。そして、排泄時には、湿度・温度の値が保持された一定値から更に上昇する。そこで、前者の上昇を排除しつつ後者の上昇を判別するために、予め実験的または経験的に所定上昇値が設定される。
そのため、条件A2の「所定上昇値」は、排泄時点の判定値として、紙おむつ2の交換直後に上昇してから保持される湿度・温度の一定値よりも大きく、かつ、排泄時に上昇した湿度・温度の最大値よりも小さく設定される。
そのほか、着用者の排泄時点を判定する条件として下記の条件A3を含ませてもよい。
条件A3:湿度・温度のうち温度が上昇して低下したこと
上記の条件A3は、排泄時に紙おむつ2の温度が上昇したのちに低下することから、この温度の上下変動に着目して設定された条件である。この条件A3に関し、紙おむつ2では、交換されてから排泄するまでの間に温度は基本的に低下しない。一方、排泄後の紙おむつ2では、上述したように排泄直後には温度が上昇し、その後には排泄物の放熱によって温度が低下する。
なお、条件A3には、センサ装置10で排泄時以外に検出される温度の小さな変動やセンサ装置10の検出誤差を排除するために、所定温度幅よりも大きく温度が上昇および低下したことを条件とすることが好ましい。
さらに、判定部111は、紙おむつ2の交換時点(着用者が紙おむつ2を装着した時点〈着用時点〉)を判定してもよい。具体的には、湿度・温度の変動のうち低下に着目して設定された下記の条件B1またはB2が成立した場合に、紙おむつ2の交換時点であることを判定部111で判定することができる。
条件B1:湿度・温度の低下度合いが交換低下度合いよりも大きいこと
条件B2:湿度・温度が所定低下値を下回ること
上記の条件B1は、上述した条件A1とは反対に、交換時の紙おむつ2において湿度や温度が急低下することから、湿度・温度が低下する度合いに着目して設定された条件である。この条件B1は、湿度・温度の単位時間あたりの負の変動量の絶対値が所定量よりも大きいことと言うこともできる。
また、上記の条件B2は、上述した条件A2とは反対に、交換時の紙おむつ2において湿度や温度が低くなることから、湿度・温度の低下した値に着目して設定された条件である。
これらの条件B1およびB2の交換低下度合いや所定低下値も、判定閾値や判定値として予め実験的または経験的に設定される。
ただし、判定部111による交換時点の判定を省略し、着用者やその介護者によって手動で紙おむつ2の交換時点をコンピュータ100に入力してもよい。
そのほか、上述した条件B1,B2を用いた判定や手動入力で得られた紙おむつ2の交換時点から排泄の有無を判定するなどの機能を判定部111にもたせてもよい。すなわち、紙おむつ2の交換時点をゼロ点(基準)としたうえで、判定部111に各種の判定を実施させてもよい。
〈タイマ〉
タイマ112は、判定部111で判定された排泄時点からの経過時間tを計測する。すなわち、タイマ112は、条件A1またはA2が成立したときに始動する。なお、タイマ112は、条件B1またはB2が成立したときや紙おむつ2の交換時点が入力されたときに停止(リセット)される。
〈類別部〉
類別部113は、判定部111で判定された排泄時点からの湿度・温度の低下度合いに基づいて、着用者からの排泄物の種類を類別する。
この類別部113は、尿便や経血といった流動体の排泄物(流動排泄物)と糞便やおりものといった固形の排泄物(固形排泄物)とを類別する。排泄物は、下記の条件C1が成立した場合に流動体と類別され、条件C1が成立しない場合に固形と類別される。
条件C1:排泄時点からの湿度・温度の低下度合いが類別低下度合い(第一所定低下
度合い)よりも大きいこと
上記の条件C1は、流動体の排泄物のほうが固形の排泄物よりも熱容量が概ね小さいことや、流動体の排泄物は拡散して温度低下しやすいのに対して固形の排泄物は拡散しにくく温度低下しにくいことに着目して設定された条件である。
そのため、条件C1の「類別低下度合い」は、判定閾値として、流動体の排泄物が排泄されたときの湿度・温度の低下度合いよりも小さく、かつ、固形の排泄物が排泄されたときの湿度・温度の低下度合いよりも大きく設定される。なお、「類別低下度合い」は、上述した条件B1に関する「交換低下度合い」よりも小さい度合いとして、予め実験的または経験的に設定される。
さらに、類別部113は、下記の条件C2の成否によって、流動体の排泄物を尿便(第二流動排泄物)と水様便(第一流動排泄物)とに細別してもよい。具体的には、下記の条件C2が成立した場合に流動体の排泄物が尿便に細別され、下記の条件C2が成立しない場合に流動体の排泄物が水様便と細別される。
条件C2:排泄時点からの湿度・温度の低下度合いが細別低下度合い(第二所定低下
度合い)よりも大きいこと
上記の条件C2は、流動体の排泄物のなかでも、水様便よりも尿便のほうが拡散して温度しやすいこと(性状によって湿度・温度の挙動が異なること)に着目して設定された条件である。なお、「細別所定度合い」は上記した「類別所定度合い」よりも大きく設定される。
そのほか、排泄時点の判定に上記の条件A3が含まれていなければ、判定部111で判定された排泄時点からの湿度・温度の上昇度合いに基づいて、着用者からの排泄物の種類を類別することもできる。この場合には、上記した排泄物の類別や細別の条件C1〜C3に用いる種々の「低下度合い」を「上昇度合い」と読み替えることで、さまざまな種類の排泄物を類別あるいは細別することができる。
なお、上記の条件における「排泄上昇度合い」,「所定上昇値」,「交換低下度合い」,「所定低下値」,「類別低下度合い」は、湿度・温度のそれぞれに設定される。
〈排泄情報の演算〉
演算部110は、上述した判定部111,タイマ112,類別部113の演算結果を用いて排泄情報を演算する。
この排泄情報としては、排泄の有無,排泄時点,排泄物の種類,着用者の不快度などが挙げられる。排泄の有無や排泄時点は、判定部111での判定結果から得られ、排泄物の種類は、類別部113での類別結果から得られる。さらに、着用者の不快度は、下記の表1に示すように、判定部111における排泄時点の判定結果の有無,タイマ112で計測された経過時間t,類別部113で類別された排泄物の種類に基づいて演算される。
Figure 2018023776
以下、着用者の不快度について、上記の表1を参照して、四つの演算手法を例示する。
ここでは、着用者の不快度を「○」,「△」,「×」の順に不快な度合いが強くなる三段階に評価している。「○」は快適であり、「△」はやや不快であり、「×」はとても不快である不快度を示す。そのため、不快な状態は、「△」および「×」の二段階に評価される。
第一の演算手法は、紙おむつ2に排泄物が排泄されていない状態では、着用者の快適性が保たれるとの知見に基づいて設定されている。そのため、第一の演算手法では、判定部111での排泄時点の判定がされていない場合に、不快度を「○」と演算する。
一方、第二〜第四の演算手法は、紙おむつ2に排泄物が排泄された状態では、着用者の快適性が損なわれるとの知見に基づいて設定されている。これらの第二〜第四の演算手法は、判定部111での排泄時点の判定がされた場合に実施される。
第二〜第四の演算手法のうち、第二および第三の演算手法では流動体の排泄物に起因する不快度を演算し、第四の演算手法では固形の排泄物に起因する不快度を演算する。そのため、類別部113で類別された排泄物の種類が流動体であるときに第二および第三の演算手法が実施され、類別部113で類別された排泄物の種類が固形であるときに第四の演算手法が実施される。
第二の演算手法は、流動体の排泄物が排泄されて所定時間tが経過するまでの間には、排泄物の放熱にともなう温度低下が進行しておらず、着用者の快適性の低下も大幅には進行していないとの知見に基づいて設定されている。これに対し、第三の演算手法は、流動体の排泄物が排泄されて所定時間tが経過した後には、排泄物の放熱にともなう温度低下が進行し、着用者の快適性の低下も進行したとの知見に基づいて設定されている。
そのため、経過時間tの長短に着目し、第二の演算手法では経過時間tが所定時間t未満であれば不快度を「△」と演算し、第三の演算手法では経過時間tが所定時間t以上であれば不快度を「×」と演算する。
なお、ここでいう「所定時間t」は、排泄後に紙おむつ2の温度が着用者の快適度を損なう温度を下回るのに要する時間として予め実験的または経験的に設定される。たとえば、排泄後における紙おむつ2の温度が排泄前に保持される温度に低下するまでの時間が「所定時間t」に設定される。
第四の演算手法は、固形の排泄物が排泄されると、排泄時点からの経過時間tにかかわらず、着用者の快適性が損なわれるとの知見に基づいて設定されている。詳細に言えば、固形の排泄物が排泄された場合には、流動耐の排泄物が排泄された場合に比べて温度低下しにくいことから、温度低下による快適性の低下は抑えられる。しかしながら、固形の排泄物は、吸収体2aに吸収されずに紙おむつ2と着用者との間に介在しつづけることから、着用者の快適性を低下させるとの知見に基づいて第四の演算手法が設定される。そのため、第四の演算手法では、類別部113で類別された排泄物の種類が固形であるときに、不快度を「×」と演算する。
そのほか、演算部110は、排泄時点からの湿度・温度の変動量に基づいて、排泄情報を演算してもよい。たとえば、センサ装置10で検出された温度が排泄時点以降に所定温度幅(所定量)よりも大きく低下したときに、不快度を「×」としてもよい。
上述したような演算処理を上記のプログラム126によりコンピュータ100が実行する。
[3−2−2.報知部]
報知部130は、着用者またはこの着用者を介護する介護者に排泄情報を報知するデバイスである。
この報知部130としては、視覚的に表示(報知)するディスプレイやライトなどの表示部,視覚的に報知するスピーカやブザーなどの発音器,触覚的に報知するバイブレータ(振動器)といったデバイスが挙げられる。
上記の報知部130で報知される介護者としては、成人や幼児などの着用者を介護または育児する介護士やヘルパー,親族などが挙げられる。
そのほか、報知部130での報知態様を上述したコンピュータ100で制御してもよい。たとえば、排泄物の有無や排泄時点,排泄物の種類,着用者の不快度などに応じて、報知する表示内容,音種,振動パターンなどをコンピュータ100で制御してもよい。
報知部130がディスプレイである場合には、各種の排泄情報の一覧表示やその表示順,各種の排泄情報のうちの一部の表示といった態様をコンピュータ100で制御してもよい。更に言えば、複数の着用者に装着される紙おむつ2のそれぞれにセンサ装置10が取り付けられる場合に、各センサ装置10に紐付けられた着用者と上述した各種の排泄情報との一覧表示や、この一覧表示で経過時間tの長短や不快度の度合いなどに応じた各排泄情報の昇順または降順の表示(ソート表示)といった態様をコンピュータ100で制御してもよい。このような表示態様の制御処理は、上記のプログラム126によりコンピュータ100で実行される。
[4.報知方法]
つぎに、図6のフローチャートを参照して、報知方法を説明する。この報知方法は、上述した報知システム1によって報知する方法である。
この報知方法では、センサ装置10で湿度・温度を検出する検出工程(ステップA10),この検出工程で検出された湿度・温度の変動に基づいて排泄情報を演算する演算工程(ステップA20),この演算工程で演算された排泄情報を着用者または介護者に報知する報知工程(ステップA30)の順に各工程が実施される。
つづいて、図7を参照し、演算工程を詳述する。
なお、図7で用いるフラグF1,F2,F21およびF22ならびに経過時間tは、初期値が「0」に設定される。
フラグF1は、排泄時点の判定の有無を示す排泄フラグである。この排泄フラグF1は、排泄時点が判定されていなければ「0」に設定され、排泄時点が判定されると「1」に設定される。
フラグF2,F21,F22は、着用者に不快度に関する不快度フラグである。これらの不快度フラグF2,F21,F22は、不快度が「○」のときに「0」に設定され、不快度が「△」のときに「1」に設定され、不快度が「×」のときに「2」に設定される。詳細に言えば、フラグF21は、流動体の排泄物に関する第一不快度フラグである。フラグF22は、固形の排泄物に関する第二不快度フラグである。これらのフラグF21,F22の論理和が不快度フラグF2として設定される。
演算工程では、はじめに判定工程(ステップA21)が実施される。この判定工程では、フラグF1が「1」であるか否かが判定される。すなわち、判定部111によって排泄時点の判定がされたか否かが判定される。
この判定工程で排泄時点の判定が有ると判定(F1=1)されると、計測工程(ステップA22)に移行する。一方、判定工程で排泄時点の判定が無いと判定(F1=0)されると、不快度フラグF2を「0」に設定する(ステップA29)。
計測工程では、経過時間tの計測を開始する。
その後、条件C1が成立したか否かが判定される(ステップA23)。すなわち、類別部113によって排泄物の種類が類別される類別工程が実施される。
この類別工程で排泄物の種類が流動体に類別されると、経過時間tが所定時間tよりも短いか否かが判定される(ステップA24)。一方、類別工程で排泄物の種類が固形に類別されると、経過時間tにかかわらず、第二不快度フラグF22を「2」に設定する(ステップA27)。
経過時間tが所定時間tを超えていなければ、第一不快度フラグF21を「1」に設定し(ステップA25)、経過時間tが所定時間t以上であれば、第一不快度フラグF21を「2」に設定する(ステップA26)。
それから、類別工程を経た後に設定された二つのフラグF21,F22の論理和を不快度フラグF2に設定する(ステップA28)。
なお、不快度フラグF2の設定後に、たとえば条件A3が成立したり紙おむつ2の交換時点が入力されて紙おむつ2が交換されると、フラグF1,F2,F21およびF22ならびに経過時間tは、「0」に設定(リセット)される。
そして、上述した報知工程に移行(リターン)する。
[5.タイムチャート]
つぎに、図8のタイムチャートを参照し、報知システム1および報知方法の一例を説明する。ここで説明するタイムチャートでは、時点t1で装着されていた紙おむつ2を新たな紙おむつ2に交換している。そのため、時点t1までは、交換前の紙おむつ2に関する湿度h・温度TやフラグFを示す。一方、時点t1以降は、交換後の紙おむつ2に関する湿度h・温度TやフラグFを示す。なお、時点t1までは排泄物が排泄されることがないものとする。
紙おむつ2を交換するまでの時点t0以前は、図8(a)および(b)に示すように、着用者の発汗や体温によって紙おむつ2の湿度hおよび温度Tが平衡状態となり、一定値あるいはほぼ一定値に保持される。
それから、紙おむつ2を交換する際の時点t0〜t1では、湿気hが放散するとともに温度Tが放熱して、湿度hおよび温度Tが急低下する。このときの湿度hおよび温度Tは、交換低下度合いよりも大きい度合いで低下し、所定低下値hPLおよびTPLを下回る。
紙おむつ2の交換直後の時点t1〜t2では、着用者の発汗や体温によって、湿度hおよび温度Tが緩やかに上昇する。その後の時点t2〜t3では、時点t0以前と同様に、湿度hおよび温度Tが一定値あるいはほぼ一定値に保持される。
そして、紙おむつ2に排泄物が排泄される際の時点t3〜t4では、排泄物の湿気や熱によって湿度hおよび温度Tが急上昇する。このときの湿度hおよび温度Tは、排泄上昇度合いよりも大きい度合いで上昇し、所定上昇値hPHおよびTPHを上回る。このとき、図8(c)に示すように、排泄フラグF1が「0」から「1」に設定される。また、図8(d)および(f)に示すように不快度フラグF2,F21が「0」から「1」に設定される。
紙おむつ2に排泄物が排泄された後の時点t4以降では、排泄物の放熱によって温度Tが緩やかに低下する。図8(b)に実線で示すように、流動体の排泄物が排泄された場合には、時点t4以降における温度Tが低下しやすい。
これに対して、図8(b)に二点鎖線で示すように、固形の排泄物が排泄された場合には、時点t4以降における温度Tが低下しにくい。たとえば、時点t4後の時点t5において、温度Tの低下度合いが類別低下度合いよりも小さいこと(条件C1の不成立)が判定されると、排泄物の種類が固形と類別される。このときには、図8(e)に示すように、第二不快度フラグF22が「0」から「2」に設定される。よって、図8(f)に二点鎖線で示すように、不快度フラグF2も「2」に設定される。
時点t5後の時点t6では、排泄時点から所定時間tが経過し、排泄前に保持される温度を温度Tが下回る。このとき、図8(d)および(f)に実線で示すように、不快度フラグF2,F21が「1」から「2」に設定される。
[6.作用および効果]
上述したように本実施形態が構成されるため、以下のような作用および効果を得ること
ができる。
[6−1.報知システム]
まず、報知システム1に関してする作用および効果を述べる。
(1)本実施形態の報知システム1によれば、センサ装置10で検出された湿度・温度の変動に応じて、適切な排泄情報を演算部110で演算して報知部130で報知することができる。
たとえば、排泄の有無を認識することのできない着用者に排泄が有ったことを報知することができる。
また、排泄の有無や排泄時点,着用者の不快度などの排泄情報を介護者に報知することができる。たとえば、センサ装置10の取り付けられた紙おむつ2を装着した着用者とは離隔して報知部130が設けられていれば、着用者の傍にいない介護者に排泄情報を報知することができる。
さらに、複数の着用者が装着する紙おむつ2のそれぞれにセンサ装置10が取り付けられていれば、介護施設や病院で報知システム1を活用することもできる。この場合には、各着用者の不快度の上昇を抑えつつ介護者の介護作業を効率化させることができる。具体的に言えば、排泄の無い着用者や不快度の低い着用者に優先して、排泄の有った着用者や不快度の高い着用者の紙おむつ2を交換することができる。
(2)演算部110では排泄時点が判定部111で判定されるため、排泄時点の情報や排泄時点に基づいた情報を排泄情報として演算することができる。
(3)また、演算部110では判定部111で判定された排泄時点からの経過時間tがタイマ112で計測され、この経過時間tに基づいて着用者の不快度が演算されるため、排泄時点から経過時間tに応じて着用者の不快度を精度よく演算することができる。
(4)そのほか、排泄時点からの湿度・温度の変動量に基づいて排泄情報が演算されることによっても、着用者の不快度を精度よく演算することができる。
(5)また、演算部110では類別部113で排泄物の種類が類別されるため、排泄物の種類に応じて着用者の不快度を適切に演算することができる。
以下、類別部113による排泄物の類別あるいは細別について述べる。
類別部113は、湿度・温度の低下度合いの大小に基づいて、排泄物の種類を流動体の排泄物や固定の排泄物に類別することができる。さらに、湿度・温度の低下度合いが大きいもののなかで大小を仔細に場合分けすることで、流動体の排泄物を尿便と水様便とに細別することもできる。
具体的には、湿度・温度の低下度合いが類別判定度合よりも大きい場合には、排泄物の性状に即してその種類を流動体の排泄物と適切に類別することができる。また、湿度・温度の低下度合いが類別判定度合よりも小さい場合には、排泄物の性状に即してその種類を固形の排泄物と適切に類別することができる。
そのうえ、湿度・温度の低下度合いが細別低下度合いよりも大きい場合には、流動体の排泄物の性状に即してその種類を尿便と適切に細別することができる。また、湿度・温度の低下度合いが細別低下度合いよりも小さい場合には、流動体の排泄物の性状に即してその種類を水様便と適切に細別することができる。
類別部113は、臭いや圧力といったパラメータを用いることなく、湿度・温度だけの簡素なパラメータで排泄物の類別や細別を実施することができる。このように類別アルゴリズムや細別アルゴリズムに用いるパラメータを絞り込むことで、演算部110の演算負荷や処理負荷を抑えることもできる。
(6)なお、本実施形態の報知方法,プログラム126およびこのプログラム126が記録された記録媒体127によれば、報知システム1と同様の作用および効果を得ることができる。
[6−2.センサ装置]
つぎに、センサ装置10に関する作用および効果を述べる。
(1)本実施形態のセンサ装置10によれば、紙おむつ2に装置本体部11を取り付ける取付部12の通気領域RVが紙おむつ2の通気性よりもが高い。そのため、センサ装置10の取り付けられた紙おむつ2の通気性が低下することを抑えることができ、着用者の快適性を確保することができる。
(2)取付部12の通気領域RVには、装置本体部11に対して平面視で取付部12が重複しない領域が含まれるので、装置本体部11によって通気性が妨げられない領域で確実に通気性を確保することができる。
(3)全領域が通気領域RVの取付部12では、通気層12aおよび付着層12bが積層されるため、通気層12aでの通気性の確保と付着層12bでの紙おむつ2への付着とを両立させることができる。
(4)また、通気領域RVの通気抵抗が1.00[kPa・s/m]以下であるので、確実に通気性が確保される。
(5)そのほか、取付部12が撥水性を有するため、たとえば装置本体部11の検出部11aの水没が抑えられ、湿度・温度の検出精度を確保することに寄与する。
(6)さらに、静電容量型の検出部11aが用いられているため、排泄物や着用者に非接触で湿度・温度を検出することができる。そのため、紙おむつ2の外側にセンサ装置10を取り付けることができる。
さらに、取り付けられたセンサ装置10を取り外して何度も使用することが可能となる。また、着用者の肌に触れずに雰囲気情報を検出することができるため、着用者の皮膚トラブルを抑制することができる。
そのほか、センサ装置10の取り付けられた紙おむつ2を廃棄する際に、紙おむつ2からセンサ装置10を容易に取り外すことができるため、たとえば吸収体にセンサ部が内蔵された従来のセンサ付き紙おむつに比較して、紙おむつ2の廃棄作業効率を向上させることができる。使用済みの紙おむつ2の再資源化という観点からも、センサ装置10を取り外せることは非常に有用である。延いては、紙おむつ2の燃料化(RFP化)などに寄与する。あるいは、紙おむつ2から取り外されたセンサ装置10を再び使用しないで廃棄する際には、センサ装置10の金属部分を分別して、再資源化することもできる。
[II.実施例]
以下、第一実施形態に関する実施例を述べる。
なお、下記の実施例に示す材料,使用量,処理内容,処理手順などは、本件の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本件の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1]
実施例1では、PET(Polyethylene terephthalate)を材料とする坪量が30g/mのスパンボンド不織布(東洋紡績株式会社製 商品名:エクーレ3301A)に対し酢酸エチルに希釈したアクリル系接着剤(コスメディ製薬社製 製品名「HiPAS10」 )を厚み20μmとなるように塗工し、剥離紙を貼合した後に、80℃で10分間乾燥させて1週間25℃で保存処理(キュア)し、硬化させた後、孔開け処理を施して取付部Aを得た。
この取付部Aを用いてパッドI(王子ネピア製 エクストラ800SP,バックシートが不織布の吸収体)にセンサ装置を取り付け、ホルダーパンツで吸収体Iを保持したおむつを着用者に装着し、官能評価を実施した。また、取付部AおよびパッドIの各通気抵抗を測定した。さらに、センサ装置の検出性を評価した。
〈通気抵抗〉
カトーテック製AUTOMATIC AIR−PERMEABILITY TESTER KES−F8−AP1(通気性試験機)により通気抵抗(kPa・s/m)を測定した。
〈官能評価〉
官能評価では、取付部Aでセンサ装置が取り付けられたおむつを着用してムレ性を評価した。「ムレ性」とは、おむつ内部の蒸れによる不快度合いに対応する。ここでは、下記に示す三段階の基準で官能評価を実施した。
◎:センサ装置が取り付けられていない場合と同等のレベル
○:センサ装置が取り付けられていない場合と比較してムレ感が若干高いものの、実
使用上は問題の無いレベル
×:ムレ感が極めて高く、実使用上問題となるレベル
〈検出性〉
検出性では、センサ装置による温度・湿度の検出性を評価した。ここでは、下記に示す二段階の基準で検出性の評価を実施した。
○:温度・湿度を問題なく検出した
×:温度・湿度を誤って検出した
[実施例2]
実施例2は、実施例1で用いるスパンボンド不織布に替えてエアレイド不織布(王子キノクロス社製 商品名:キノクロス)を用いたこと以外は上記の実施例1と同様にして取付部Bを得た。この実施例2では、上記のパッドIに替えてパッドII(王子ネピア製 ウルトラ500 バックシートがフィルムの吸収体)を使用した。そして、実施例1と同様に、官能評価を実施し、取付部BおよびパッドIIの各通気抵抗を測定した。
[評価結果]
実施例1および2について、下記の表2に示す評価結果を得た。
Figure 2018023776
上記の表2より、実施例1および2の双方において、取付部A,Bは、吸収体I,IIよりも通気抵抗が低く、着用者の官能評価も良好であることがわかる。
さらに、センサ装置の検出性も確保されていることわかる。
[III.第二実施形態]
つぎに、第二実施形態のセンサ装置およびこのセンサ装置が取り付けられた吸収性物品用ならびに報知システムについて説明する。
第二実施形態のセンサ装置は、第一実施形態とは取り付けられる箇所が異なる。また、第二実施形態の報知システムは、センサ装置とコンピュータとの間に中継部が介在する情報処理システムを利用する点が第一実施形態と異なる。ここで説明する点を除いては、第一実施形態と同様の構成となっている。これらの構成については、各部の説明を省略する。
以下、センサ装置,吸収性物品,情報処理システムの順に各構成を説明する。
[1.センサ装置]
図10に示すように、本実施形態のセンサ装置7が取り付けられる吸収性物品4には、紙おむつ5(外装体)に加えて吸水性の尿パッド6(内装体)が設けられている。この紙おむつ5は、装着者に対して尿パッド6を固定する装着具とも言える。
吸収性物品4では、紙おむつ5に対して肌面側であって尿パッド6の非肌面側にセンサ装置7が配置される。このように紙おむつ5と尿パッド6との間にセンサ装置7が配置された吸収性物品4を「センサ付き吸収性物品47」と呼ぶ。
センサ装置7には、湿度・温度を検出する検出部71が内蔵され、一部が露出した状態の検出部71がハウジング72の内部に配置されている。ここで説明する検出部71は、湿度・温度のみを検出する。
ハウジング72には、ストラップ8の一端(一部)が結合(接続)される結合部73が形成されている。図10には取手状の結合部73を例示するが、ストラップ8を容易に結び付けることのできる種々の形態を結合部73に採用することができる。たとえば、ストラップホールを結合部73に用いることができる。
なお、本実施形態のセンサ装置7は、後述するように湿度・温度のみで排泄の有無を検知することができ、湿度・温度のみで排泄物を類別することができる。このように湿度・温度のみを用いることで、センサ装置7を小型化することができ、プログラムを簡素化することができる。そのため、センサ装置7の耐久性が向上し、プログラムの可用性(信頼性)を高めることができる。ただし、センサ装置7の検出対象には、湿度・温度に限らず、臭いや特定物質の有無といった他の対象が含まれてもよい。
さらに、センサ装置7には、吸収性物品4への取付用として、紙おむつ5における非肌面側の外表面に着脱可能な面ファスナー79(接続部)が貼着されている。すなわち、センサ装置7は、非肌面側の面ファスナー79で吸収性物品4に取り付けられる。なお、面ファスナー79で取り付けられたセンサ装置7は、非肌面側の紙おむつ5に対して固定されるだけで、肌面側の尿パッド6に対しては固定されていない。
紙おむつ5に固定されたセンサ装置7の肌面側には、一部が露出した検出部71が尿パッド6に対して直接的に対向して配置される。
なお、センサ装置に貼着される面ファスナーは、ハウジングの外表面において一部に限らず、全部の外表面に設けられてもよい。さらに言えば、センサ装置のハウジングが面ファスナーで構成されていてもよい。また、面ファスナーの着脱先は、紙おむつに限らず、尿パッドであってもよい。
あるいは、センサ装置7のハウジングと紙おむつ5とを接続するためには、面ファスナー79に替えてまたは加えて、別体のテープ(接続部)を用いてもよい。この場合には、検出部71の検出精度を確保する観点から、検出部71が露出した状態でテープをセンサ装置7や紙おむつ5に貼り付けることが好ましい。そのため、穴(開口部)の設けられたテープを用いれば、検出部71と穴の位置とを重ね合わせつつテープを貼り付けることで、検出部71の検出精度を確保しつつ紙おむつ5に対してセンサ装置7を確実に貼り付けることができる。
そのほか、センサ装置7には、取付姿勢で肌面側を向いて配置された電源ボタン74や、センサ装置7の作動状態を示すインジケータ75(ここでは電源ボタン74の左右に二つ)が設けられる。
電源ボタン74を押圧操作することで、センサ装置7がON状態となり、湿度・温度を所定の周期で検出され、検出された湿度・温度の情報が後述する中継機90に向けて所定の周期で送信される。また、インジケータ75は、センサ装置7の作動状態に応じて表示色や点滅パターンを変化させる。
[2.吸収性物品]
つぎに、吸収性物品4について、センサ装置7を取り付けるための構成を説明する。
紙おむつ5には、センサ装置7を所定の位置に案内する案内部51が設けられている。ここでいう「所定の位置」とは、センサ装置7の検出精度を確保する観点や紙おむつ5の着用者に対する違和感を抑える観点などに基づいて設定される、紙おむつ5に対するセンサ装置7の適正位置である。たとえば、紙おむつ5の股下部5Bにおいてやや前身頃5A側に「所定の位置」が設定される。
案内部51は、紙おむつ5の非肌面側に表示された絵柄として構成される。たとえば、センサ装置7の輪郭線や矢印,十字形の印(いわゆる「トンボ」)といった種々の絵柄を案内部51に用いることができる。
ただし、案内部50は絵柄に限らず、センサ装置7に対応する大きさの凹部や折線といった案内構造を案内部51に採用してもよい。
また、紙おむつ5には、ストラップ8の他端(他部)が結合される第二結合部52が設けられている。ここでは、第二結合部52が紙おむつ5の前身頃5Aに設けられている。
第二結合部52には、センサ装置7の結合部73と同様に、ストラップ8を容易に結合することのできる種々の形態を採用することができる。
また、第二結合部52は、装着状態で外観可能な箇所に配置されている。すなわち、第二結合部52は、紙おむつ5の外面に設けられ、外部から視認しやすい箇所に設けられている。そのため、ストラップ8は、吸収性物品4の内部で結合部73に一端が結合され、吸収性物品4の外部で第二結合部52に他端が結合される。言い換えれば、紙おむつ1の外部まで延在するストラップ8がハウジング72に接続されている。
これらの結合部73,52に結合されるストラップ8の寸法は、装着状態の紙おむつ5および尿パッド6の形状に沿って、センサ装置7の結合部73と第二結合部52とを結ぶ最短経路の寸法に応じた長さに設定されている。
[3.情報処理システム]
つぎに、報知システムが利用する情報処理システムを説明する。
図11に示すように、情報処理システム30では、クラウドコンピュータ100′(コンピュータ)に対して複数の中継機90(中継部)が接続され、中継機90のそれぞれに複数のセンサ装置7が接続されている。
このようなツリー構造のネットワークトポロジーをなす情報処理システム30を利用して、報知システム3が構築されている。報知システム3には、情報処理システム30に加えて、クラウドコンピュータ100′に接続された報知デバイス130′(報知部)が含まれる。
なお、図11中では、各センサ装置7を区別して符号7A〜7Gで示す。また、各中継機90を区別する場合は、符号91,92を用いて説明する。
以下、情報処理システム30のノード(センサ装置7,中継機90,クラウドコンピュータ100′)を説明する。ここでは、介護施設や病院といった複数の要介護者が滞在する施設に情報処理システム30が適用された例を挙げる。
この情報処理システム30では、複数の要介護者(着用者)にそれぞれセンサ付き吸収性物品47が装着される。
さらに、要介護者のグループが滞在しうる空間(互いに異なる地点)ごとに中継機90が設置されている。たとえば、四人部屋の寝室L1(第一地点)に第一中継機91が設置され、寝室L1に隣接する食堂L2(第二地点)に第二中継機92が設置される。
図11には、四つのセンサ付き吸収性物品47A,47B,47C,47Dのそれぞれを装着する要介護者が寝室L1に滞在しており、三つのセンサ付き吸収性物品47E,47F,47Gのそれぞれを装着する要介護者が食堂L2に滞在している状況を例示する。
たとえば、寝室L1の第一要介護者に第一センサ付き吸収性物品47Aが装着されており、この吸収性物品4Aに取り付けられた第一センサ装置7Aは、吸収性物品4Aの湿度・温度を検出し、この検出情報(雰囲気情報)を第一中継機91に無線で送信する。
同様に、食堂L2の第五要介護者に第五センサ付き吸収性物品47Eが装着されており、この吸収性物品4Eに取り付けられた第五センサ装置7Eは、吸収性物品4Eの湿度・温度を検出し、この検出情報を第二中継機92に無線(たとえばbluetooth〈登録商標〉)で送信する。
中継機91,92は、センサ装置7から送信された検出情報を表示する機能をもち、各要介護者に対応する検出情報の経時変化がそのまま表示する。
中継機91,92は、複数のセンサ装置7から送信された情報をクラウドコンピュータ100′に無線(たとえば3G回線)または有線で送信する。このように、センサ装置7の検出情報は、中継機91,92を経由(中継)してクラウドコンピュータ100′に伝達される。
さらに、中継機91,92からクラウドコンピュータ100′に送信される検出情報のそれぞれには、経由した中継機91,92(固有中継機)の識別情報が紐付けられる。たとえば、第三センサ装置7Cの検出情報は、第一中継機91の識別情報とともにクラウドコンピュータ100′に伝達される。
クラウドコンピュータ100′には、第一実施形態で上述した機能を少なくとももつ演算部110′,判定部111′,タイマ112′,類別部113′,メモリ120′などが含まれる。
この演算部110′は、伝達された検出情報に紐付けられた識別情報に基づいて、対応するセンサ装置7の取り付けられた吸収性物品4を着用する要介護者の位置を推定する。具体的には、センサ装置7の検出情報が経由した中継機90の設置された地点またはその周辺に要介護者が位置すると推定される。
逆に、所定のセンサ装置7の検出情報がクラウドコンピュータ100′に伝達されていなければ、中継機91,92の設置された地点やその周辺に所定のセンサ装置7に対応する要介護者が位置していないと推定する。
詳細に言えば、クラウドコンピュータ100′のメモリ120′に情報送信元のセンサ装置7を記憶し、メモリ120′に記憶されたセンサ装置7の検出情報が得られないときには、そのセンサ装置7に対応する要介護者が中継機91,92に対して検出情報を送信できる範囲内に存在しないと演算部110′が推定する。
そのほか、クラウドコンピュータ100′には、据え置き型やモバイル型のパーソナルコンピュータ130A′(報知部)や、いわゆるタブレットやスマートフォンなどの多機能携帯端末130B′(報知部)などの報知デバイス130′が接続される。報知デバイス130′には、上述した要介護者の推定位置情報のほか、センサ装置7の検出情報に基づいて演算された排泄情報がクラウドコンピュータ100′から伝達される。そして、報知デバイス130′をもつ介護者や親族などに排泄情報が報知される。
[4.作用および効果]
上述したように本実施形態が構成されるため、以下のような作用および効果を得ること
ができる。
[4−1.センサ装置]
まず、センサ装置7に関する作用および効果を述べる。
(1)仮に、紙おむつの外表面(非肌面側の表面)にセンサ装置が取り付けられた場合には、紙おむつからセンサ装置が脱落しやすいものの、着用者に対するセンサ装置の違和感は抑えられる。一方、尿パッドの内表面(肌面側の表面)にセンサ装置が取り付けられた場合には、センサ装置が着用者に対して違和感を与えやすいものの、センサ装置の脱落は抑えられる。
これに対し、本実施形態のセンサ装置7は、紙おむつ5に対して肌面側に配置されるため、外部に露出せず、紙おむつ5からの脱落が抑えられる。また、センサ装置7は、尿パッド6の非肌面側に配置されるため、着用者に対して直接的に接触することがなく、着用者に対する違和感を抑えることができる。このように、紙おむつ5と尿パッド6との間に配置されたセンサ装置7によれば、吸収性物品4に対するセンサ装置7の確実な取り付けと着用者に対する違和感の抑制を両立することができる。
(2)センサ装置7のハウジング72に形成された結合部73にストラップ8を結び付ければ、ストラップ8を引っ張ることでセンサ装置7を吸収性物品4から容易に取り外すことができる。このように、センサ装置7の取り外しにかかる作業負荷を低減させることができる。また、センサ装置7を直接触ることなく取り外すことができることから、仮にセンサ装置7が汚損したとしても、取り外し作業者の衛生を確保することができる。
(3)さらに、紙おむつ5に対して面ファスナー79でセンサ装置7が着脱されることから、センサ装置7を容易に着脱することができ、センサ装置7の着脱作業にかかる負荷を抑えることができる。
(4)検出部71がハウジング72から肌面側に露出した状態でセンサ装置7が紙おむつ5に取り付けられることから、検出部71の検出精度を確保することができる。具体的には、検出部71が尿パッド6に対して直接的に対向して配置されることで、尿パッド6に排泄された排泄物に起因する湿度・温度の変化を精度よく検出することができる。
(5)センサ装置7を所定の位置に案内する案内部51が紙おむつ5に設けられることから、紙おむつ5に対してセンサ装置7を容易に適切な位置に取り付けることができる。
(6)具体的には、案内部51として表示された絵柄にセンサ装置7を合わせるだけで、センサ装置7を適切な位置に配置することができる。
なお、案内部51に凹部や折線といった案内構造が採用されている場合には、この案内構造に合わせてセンサ装置7を配置するだけで、紙おむつ5に対して容易にセンサ装置7を適切な位置に取り付けることができる。
(7)センサ装置7の結合部73に結び付けられたストラップ8を紙おむつ5の第二結合部52にも結び付ければ、センサ装置7の脱落を確実に抑えることができる。
(8)この第二結合部52は、外観可能な箇所に配置されることから、センサ装置7の結合部73に結び付けられたストラップ8が第二結合部52に結び付けられている場合には、ストラップ8も外観可能となる。よって、センサ装置7の有無を外観から把握することができる。
(9)さらに、結合部73,52に結合されるストラップ8の寸法は、装着状態の紙おむつ5および尿パッド6の形状に沿って、センサ装置7の結合部73と第二結合部52とを結ぶ最短経路の寸法に応じた長さに設定されることから、不適切な位置へのセンサ装置7の取り付けを規制することができる。この点からも、センサ装置7を適切な位置に取り付けることができる。
[4−2.情報処理システム]
つぎに、情報処理システム30に関する作用および効果を述べる。
(1)本実施形態の情報処理システム30には、無線通信用の中継機90をもつツリー型のネットワークトポロジーが採用されるため、センサ装置7に要求されるバッテリ性能や情報送信距離を抑えることができる。よって、センサ装置7の小型化や低コスト化が可能となる。これにより、センサ装置7の取り付けられた吸収性物品4を装着する着用者に対する違和感を抑えつつ、センサ装置7で検出された情報に基づいて着用者やその介護者に対する有用な情報を提供することができる。
ところで、ツリー型のネットワークトポロジーは、本実施形態の情報処理システム30に限らず、GPS(Global Positioning System)端末やPHS(Personal Handy-phone System)端末といった携帯端末の通信にも用いられている。このような携帯端末に対して、本実施形態のセンサ装置7は、着用者に装着される紙おむつ5に取り付けられる。
そのため、携帯端末は、着用者によって意識的に携帯されるデバイスであるのに対し、センサ装置7は、着用者に意識されにくい状態で配置されたデバイスである。更に言えば、センサ装置7が取り付けられた紙おむつ5は、携帯端末の保持が体力的あるいは精神的に困難な着用者に対して装着される大人用や介護用のものである。
仮に、紙おむつ5を装着した着用者に対して携帯端末を首から紐でぶら下げて保持させた際には、着用者の行動を阻害するおそれがあり、首にかけられた紐によって炎症を招くおそれがある。あるいは、着用者が携帯端末を放置あるいは破棄してしまうおそれがある。これに対して、センサ装置7は、紙おむつ5に内蔵されるため、上記した携帯端末による不具合を招くことがない。
(2)さらに、情報処理システム30の演算部110′において、センサ装置7の検出情報が経由した中継機90の識別情報に基づく着用者の位置が推定される。そのため、別個にGPS装置やビーコン装置といった位置検出デバイスを取り付けることなく着用者の位置を推定することができる。
(3)具体的には、センサ装置7の検出情報が経由した中継機90の接地された地点やその周辺にセンサ付き吸収性物品47の着用者の位置を推定することができる。情報処理システム30が介護施設や病院といった屋内に適用された場合には、GPS装置では測位不能な着用者の位置を推定することも可能となる。
(4)逆に、情報処理システム30において所定のセンサ装置7の検出情報がクラウドコンピュータ100′に伝達されていなければ、そのセンサ装置7が取り付けられた着用者が中継機90と通信可能な範囲外に位置すると推定することもできる。これにより、着用者の徘徊あるいは失踪を初期段階で把握することもできる。
[IV.変形例]
最後に、本実施形態のその他の変形例について述べる。
たとえば、センサ装置10が取り付けられる紙おむつ2の内側に、交換可能な尿パッドが装着されてもよい。このような紙おむつ2では、センサ装置10の検出精度を確保するために、尿パッドの外側に配置される紙おむつ2の肌面側に装置本体部11が取付部12で取り付けられる。この場合には、装置本体部11で肌面側に検出部11aが配置され、この検出部11aが取付部12で被覆されるおそれがある。
このように用いられるセンサ装置10では、取付部12のうち検出部11aを肌面側から被覆する領域を通気領域RVに含ませることで、検出部11aでの検出精度を確保することができる。
また、図9に示すように、通気層12a′の一部に付着層12b′が積層された取付部11′を用いていてもよい。図9では、長手方向に沿って延びる複数の付着層12b′が幅方向に並んで設けられ、付着層12b′のそれぞれが通気層12a′に積層されたものを例示する。ただし、格子状やドット状といった種々のパターンで付着層12b′が設けられてもよい。
通気層12a′の一部に付着層12b′が積層された取付部11′によれば、通気層12a′の他部で通気性を向上させることができ、着用者の快適性の低下を確実に抑えることができる。また、付着層12b′の材料を低減させることができ、材料コストの低減や軽量化に寄与する。
さらに、取付部11′に通気孔13′が設けられていてもよい。図9では、通気層12a′の他部(付着層12b′が積層されていない領域)に穿設された通気孔13′を例示する。ただし、通気層12a′および付着層12b′の二層を貫通する通気孔を穿設してもよい。
通気孔13′によれば、取付部11′の通気性を確実に向上させ、着用者の快適性の低下をいっそう抑えることができ、軽量化にも寄与する。
そのほか、センサ装置7,10は、一つの紙おむつ2に対して複数のセンサ装置7,10が取り付けられてもよい。この場合には、吸収体2aと平面視で重複する複数の箇所に各センサ装置7,10が取り付けられることが好ましい。
このように複数のセンサ装置7,10が取り付けられることで、紙おむつ2において排泄物が排泄された領域を検出することもできる。さらに、演算部110,110′は、排泄物の排泄領域に応じて排泄物の種類を類別してもよい。たとえば、後身頃2Cに排泄物が排泄されたときには排泄物を固形に類別し、前身頃2Aに排泄物が排泄されたときには排泄物を流動体に類別することができる。そのほか、排泄領域から濡れ部分の面積を推定することで、排泄された排泄物の量や吸収された排泄物の量、漏れの有無などを判別することができる。それにより、着用者にとって最適なおむつやパッドを効率的に選定することが可能となる。
なお、センサ装置7,10の検出対象である雰囲気情報は、上述したように湿度・温度に限らず、排泄物の臭いや色といった電気的特性の変化によって検出される種々の情報であってもよい。これらの検出対象のうちの少なくとも一種だけを雰囲気情報としてセンサ装置10が検出してもよい。これらの場合には、センサ装置7,10で検出された種々の情報やこの情報に基づいて演算された排泄情報を着用者やその介護者に報知することができる。
さらに、演算部110,110′は、排泄情報として排泄タイミングを演算してもよい。具体的に言えば、演算部110,110′は、一人の着用者または複数人の着用者のそれぞれに対して排泄時点の情報を蓄積し、蓄積された排泄時点の情報に基づいて着用者ごとの排泄タイミングを予測してもよい。たとえば、三十分ごとや一時間ごと区切られた時間帯別に排泄の有った回数の情報が蓄積され、この回数の多い時間帯が排泄タイミング(排泄予測時間)として演算される。
そのうえ、排泄時点からの経過時間や排泄頻度,着用者ごとに予測された排泄タイミングを報知部130に表示してもよい。このように、排泄予測時間やこの予測材料となりうる排泄頻度や経過時間などを介護者に報知することで、各着用者に対するトイレへの誘導や紙おむつ2の交換のタイミングや順番を最適化することもできる。
一方、排泄情報から快適度を省略してもよく、類別部113,113′によって類別された排泄物の種類を排泄情報に含ませてもよい。
さらに、排泄物の種類を類別する手法としては、雰囲気情報の変動を用いた種々のアルゴリズムを採用することができ、雰囲気情報の大きさ(値)だけに着目するアルゴリズムを採用することもできる。以下、前者の類別手法を第一変形例として挙げ、後者の類別手法を第二変形例として挙げる。
――第一変形例――
第一変形例では、センサ装置7,10によって検出された温度が所定期間内に所定範囲を越えて上昇することが満たされることを前提とし、センサ装置7,10で検出された湿度(以下「検出湿度」と略称する)の上昇度合いによって排泄物の種類を類別する。
ここでいう「所定期間」の一例としては、着用者の排泄に要する時間の長さとして予め設定された期間が挙げられる。また、「所定範囲」の一例としては、排泄物の種類によらず、着用者の排泄時において温度が上昇する量の下限として予め設定された範囲が挙げられる。さらに、排泄開始から排泄物の種類が類別されるまでの期間を短縮する観点からは、「所定期間」が短いほど好ましく、「所定範囲」が小さいほど好ましい。また、排泄物の種類を精度よく類別する観点からは、「所定期間」が長いほど好ましく、「所定範囲」が大きいほど好ましい。
たとえば、所定期間内におけるパターン1A〜3Aのそれぞれに応じて排泄物の種類が類別される。なお、下記の「第一範囲」および「第二範囲」は、「第一範囲」よりも「第二範囲」のほうが大きい。
・パターン1A:検出湿度が第一範囲内で上昇する
・パターン2A:検出湿度が第一範囲を超えて第二範囲内で上昇する
・パターン3A:検出湿度が第二範囲を超えて上昇する
上記したパターン1Aの場合には、排泄物の種類が固形の排泄物(固形排泄物)と類別される。上記したパターン2Aの場合には、排泄物の種類が水様便(第一流動排泄物)と類別される。上記したパターン3Aの場合には、排泄物の種類が尿便(第二流動排泄物)と類別される。これらのパターン1A〜3Aでは、各種の排泄物に含有される水分量に応じた湿度上昇幅の大小に着目することで、排泄物の種類が類別される。
――第二変形例――
第二変形例では、センサ装置7,10によって検出された温度が所定値以上であることを前提とし、センサ装置7,10で検出された湿度の高低によって排泄物の種類を類別する。
ここでいう「所定値」の一例としては、着用者の排泄時に検出される温度の下限として予め設定された値が挙げられる。さらに、排泄開始から排泄物の種類が類別されるまでの期間を短縮する観点からは「所定値」が低いほど好ましく、排泄の有無を精度よく類別する観点からは「所定値」が硬いほど好ましい。
たとえば、下記のパターン1B〜3Bのそれぞれに応じて排泄物の種類が類別される。
・パターン1B:検出湿度が第一閾値以下である
・パターン2B:検出湿度が第一閾値を超えて第二閾値以下である
・パターン3B:第二閾値を超える
上記したパターン1Bの場合には、排泄物の種類が固形の排泄物(固形排泄物)と類別される。上記したパターン2Bの場合には、排泄物の種類が水様便(第一流動排泄物)と類別される。上記したパターン3Bの場合には、排泄物の種類が尿便(第二流動排泄物)と類別される。これらのパターン1B〜3Bでは、各種の排泄物に含有される水分量に応じた湿度の高低(湿度の値そのもの)に着目することで、排泄物の種類が類別される。
そのほか、排泄物の類別に関し、検出湿度にかかわらず、センサ装置で検出された温度が所定値以上の期間が所定期間を超えて継続する場合には、排泄物の種類を固形の排泄物と類別してもよい。また、検出湿度の上昇度合いが小さく、その後に検出湿度の低下度合いが大きい場合には、排泄物の種類を尿便と類別し、この尿便の排泄量が少量と判定してもよい。
なお、類別部113,113′によって類別された排泄物の種類や、この類別に用いられる値や範囲は、適宜書き換えることが可能である。たとえば、類別部113,113′によって類別された排泄物の種類を手動で修正することができる。さらに、排泄物の種類に対する修正データに基づいて、類別の用いられる値や範囲を最適化してもよく、このような自律的な演算によって類別された排泄物の種類を自動的に修正してもよい。
あるいは、介護記録や排泄記録、育児記録、保育記録などを管理するために、報知システム1において、検出された雰囲気情報や排泄時点,不快度といった種々のデータを報知部130,130′以外のディスプレイやプリンタなどに出力してもよい。この場合には、たとえば排泄記録表の作成作業を自動化することができ、介護や保育、育児に関する作業負荷を軽減させることができる。
なお、取付部12,12′の少なくとも一部の通気領域RVにおける通気性が紙おむつ2の通気性と同等であってもよい。すなわち、取付部12,12′の通気領域RVが紙おむつ2のもの以上の通気性を有していればよい。この場合にも、センサ装置10の取り付けによる紙おむつ2の通気性の低下を抑えることができ、着用者の快適性を確保することができる。
1 報知システム
2 紙おむつ(吸収性物品)
2a 吸収体
3 報知システム
4 吸収性物品
5 紙おむつ(外装体)
5A 前身頃
5B 後身頃
5C 股下部
6 尿パッド(内装体)
7 センサ装置
8 ストラップ
10 センサ装置
11 装置本体部
11A ハウジング
11a 検出部(露出部位)
12,12′ 取付部
12a,12a′ 通気層
12b,12b′ 付着層
13′ 通気孔
30 情報処理システム
47 センサ付き吸収性物品
51 案内部
52 第二結合部
71 検出部
72 ハウジング
73 結合部
74 電源ボタン
79 面ファスナー
90 中継機(中継部)
91 第一中継機
92 第二中継機
100,100′ コンピュータ
110,110′ 演算部
111,111′ 判定部
112,112′ タイマ
113,113′ 類別部
120,120′ メモリ
126 プログラム
127 記録媒体
128 オンラインストレージ
130,130′ 報知部
130A′ パーソナルコンピュータ(報知部)
130B′ 多機能携帯端末(報知部)
1 寝室(第一地点)
2 食堂(第二地点)
V 通気領域

Claims (17)

  1. 吸水性の内装体と前記内装体を装着者に固定する外装体とが組み合わされた吸収性物品内の雰囲気情報を検出する検出部と、
    前記検出部が内部に配置され、前記外装体と前記内装体との間に配置されるハウジングと
    を備えたことを特徴とする排泄検知装置。
  2. 前記ハウジングは、ストラップが接続される結合部を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載された排泄検知装置。
  3. 前記ハウジングは吸収性物品外まで延在するストラップが接続された
    ことを特徴とする請求項1または2に記載された排泄検知装置。
  4. 前記ハウジングの外表面の一部または全部に設けられ、前記外装体および前記内装体の少なくとも一方に着脱される面ファスナーを備えた
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載された排泄検知装置。
  5. 前記ハウジングと前記外装体とを接続する接続部を備えている
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の排泄検知装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載された排泄検知装置を取り付ける所定の位置を案内する案内部を備えた
    ことを特徴とする吸収性物品。
  7. 前記ストラップが結合される第二結合部を備えた
    請求項2もしくは3、および、請求項2もしくは3に従属する請求項4もしくは5、および、請求項2もしくは3に従属する請求項4に従属する請求項5、の何れか1項に従属する請求項6に記載された吸収性物品。
  8. 前記第二結合部は、前記外装体における非肌面側に配置された
    ことを特徴とする請求項7に記載された吸収性物品。
  9. 装着状態における形状に沿って、前記ストラップが前記結合部と前記第二結合部とを結ぶ最短経路の寸法に応じた長さに設定された
    ことを特徴とする請求項7または8に記載された吸収性物品。
  10. 吸収性物品の雰囲気情報を検出部で検出する装置本体部と、
    前記吸収性物品に前記装置本体部を取り付ける取付部とを備え、
    前記取付部は、少なくとも一部の通気領域が前記吸収性物品のもの以上の通気性を有する
    ことを特徴とする排泄検知装置。
  11. 前記装置本体部は、前記取付部と前記吸収性物品との間に挟まれた状態で前記吸収性物品に取り付けられ、
    前記通気領域には、前記装置本体部に対して前記取付部が重複しない領域が含まれる
    ことを特徴とする請求項10に記載された排泄検知装置。
  12. 前記検出部は、前記装置本体部で肌面側に露出した状態に設けられ、肌面側から前記取付部に被覆され、
    前記通気領域には、前記検出部を前記取付部が被覆する領域が含まれる
    ことを特徴とする請求項10または11に記載された排泄検知装置。
  13. 前記取付部は、
    前記通気性を有する通気層と、
    前記通気層の少なくとも一部に積層され、前記吸収性物品に付着する付着層と
    を有することを特徴とする請求項10〜12の何れか1項に記載された排泄検知装置。
  14. 前記取付部は、前記通気領域において断続的に設けられた通気孔を有する
    ことを特徴とする請求項10〜13の何れか1項に記載された排泄検知装置。
  15. 前記取付部は、前記通気領域の前記通気抵抗が1.00[kPa・s/m]以下である
    ことを特徴とする請求項10〜14の何れか1項に記載された排泄検知装置。
  16. 前記取付部は、撥水性を有する
    ことを特徴とする請求項10〜15の何れか1項に記載された排泄検知装置。
  17. 前記検出部は、静電容量型である
    ことを特徴とする請求項10〜16の何れか1項に記載された排泄検知装置。
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