JP2018022594A - インクジェット装置、有機el素子の製造装置、及び有機el素子の製造方法 - Google Patents

インクジェット装置、有機el素子の製造装置、及び有機el素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インク吐出面の傷の発生を抑制しつつ、インク吐出面に付着した不要なインクを除去することができるインクジェット装置を提供する。【解決手段】インクジェットヘッド301と、クリーニング部400と、移動部230とを有するインクジェット装置1000である。インクジェットヘッド301は、内部に保持された液状体を加圧して、複数のノズル3030の吐出口3031が列状に配された吐出面301aから吐出する。クリーニング部400は、連泡の空隙を複数有する空隙体からなるローラ410と、ローラ410を回転可能に支持する支持部材420とを有する。移動部230は、ローラ410と吐出面301aとが接触した状態で、ローラ410の回転軸421が吐出面301aに平行な方向に相対的に移動するように、これらの少なくとも一方を移動させる。そして、ローラ410は、吐出面301aの相対的な移動に伴って連れ回りする方向に回転する。【選択図】図4

Description

本開示は、インクジェット装置に関し、特に、有機EL素子の製造に用いられるインクジェット装置及び有機EL素子の製造方法に関する。
近年、表示装置として基板上に有機EL素子を配設した有機EL表示パネルが普及しつつある。有機EL表示パネルは、自己発光を行う有機EL素子を利用するため視認性が高く、さらに完全固体素子であるため耐衝撃性に優れるなどの特徴を有する。
有機EL素子は電流駆動型の発光素子であり、陽極及び陰極の電極対の間に、キャリアの再結合による電界発光現象を行う有機発光層等を積層して構成される。また、有機EL表示パネルでは、赤色(R),緑色(G),青色(B)の各色に対応する有機EL素子をそれぞれサブピクセルとし、R,G,Bの3つのサブピクセルの組み合わせが1ピクセル(1画素)に相当する。
このような有機EL表示パネルとして、有機EL素子の有機発光層をインクジェット方式等のウエットプロセス(塗布工程)で形成したものが知られている(例えば、特許文献1)。インクジェット方式では、基板上の隔壁層に行列状に設けられた開口部(有機発光層形成領域に対応する。)に対してインクジェットヘッドを走査させる。そして、インクジェットヘッドが備える複数のノズルの吐出口から、各開口部に対し有機発光層を構成する有機材料および溶媒を含有したインクの液滴を吐出させる。
このとき、インクジェットヘッドのインク吐出面において吐出口の周囲に不要なインクが付着することがある。このような不要なインクが吐出口の周囲に付着すると、インクの出射方向が曲げられインクの着弾位置が狙った位置からずれたり、所望の量とは異なる量のインクが吐出されたりといったインクの不正吐出が発生する原因となる。また、インクが付着したまま放置されると、やがて付着したインクが乾燥して吐出口を詰まらせ、インクが全く吐出されないインクの不吐出が発生する原因となる。このような不正吐出や不吐出が発生したノズル(以下、「不吐出ノズル」という。)がインクジェットヘッドに存在すると、インクが全く塗布されない開口部や、インク塗布量が他の開口部とは著しく異なる開口部が生じることとなる。その結果、表示画像に抜けや色の濃さが著しく異なる部分が発生して画質不良が生じることとなる。
そのため、不吐出ノズルが生じると、インクの吐出を中断して、インクジェットヘッド内部のインクを加圧(パージ)してインクを吐出口から押し出し、詰まりを除去する必要がある。
しかし、パージしてインクを吐出させると、インクが吐出口から勢いよく吐出されるためインクが吐出口の周囲に濡れ広がり、加圧後のインクジェットヘッドの吐出面は、吐出口の周辺に広くインクが付着し濡れ広がった状態となる。このままインクの吐出を再開すると、吐出口の周囲に付着したインクによりインクの不正吐出や不吐出が誘発されることとなる。そこで、特許文献2には、洗浄液塗布ユニット、ワイピングユニット、液体吸収ユニット、及び吸引ユニットを有するクリーニングユニットにより、吐出口の周囲に付着したインクを除去する構成が開示されている。
特開2006−223954号公報 特開2005−1327号公報
特許文献2のように、インクジェットヘッドのインク吐出面をゴムブレード等のワイパで擦ると、インク吐出面に微細な傷が生じる。近年、インク吐出面に不要なインクが付着しにくくするために、インク吐出面に撥液性の樹脂被膜が形成されている場合があるが、樹脂被膜は比較的やわらかいために、より傷がつきやすい。微細な傷が生じると、そこにインクが付着しやすくなるため、上述の問題がより発生しやすくなる。
本開示は上記の問題点に鑑みてなされたもので、インクジェットヘッドのインク吐出面の傷の発生を抑制しつつ、インク吐出面に付着した不要なインクを除去可能なインクジェット装置、有機EL素子の製造装置、及び有機EL素子の製造方法を提供することを目的とする。
本開示の一態様であるインクジェット装置は、内部に保持された液状体を加圧して、複数のノズルの吐出口が列状に配された吐出面から吐出するインクジェットヘッドと、連泡の空隙を複数有する空隙体からなるローラと、前記ローラを回転可能に支持する支持部材とを有するクリーニング部と、前記ローラと前記吐出面とが接触した状態で、前記ローラの回転軸が前記吐出面に平行な方向に相対的に移動するように、前記ローラ及び前記インクジェットヘッドの少なくとも一方を移動させる移動部とを有し、前記ローラは、前記吐出面の相対的な移動に伴って連れ回りする方向に回転することを特徴とする。
本開示の一態様に係るインクジェット装置においては、ローラと吐出面とが接触した状態で、ローラが吐出面に沿った方向に相対的に移動する。ローラは、連泡の空隙を複数有するので、空隙がスポンジのような機能を果たし、吐出面に付着した不要なインクを拭取ることができる。また、ローラは、吐出面の相対的な移動に伴って連れ回りする方向に回転するため、ローラと吐出面との擦れを抑制することができる。
実施形態に係るインクジェット装置の主要構成を示す図である。 実施形態に係るインクジェット装置の機能ブロック図である。 実施形態に係るインクジェット装置のインクジェットヘッドにおけるノズルの概略構成を示す一部拡大断面図である。 実施形態に係るインクジェット装置におけるインクジェットヘッドの拭き取り作業の手順を示す図であって、(a)は、インクジェットヘッドの吐出面とローラとが接触する前の状態を示す模式側面図であり、(b)は、吐出面とローラとが接触した状態を示す模式側面図であり、(c)は、拭き取り作業途中の状態を示す模式側面図である。 本開示の実施形態に係る表示装置の構成を示す模式ブロック図である。 表示装置における表示パネルの構成を示す模式断面図である。 表示パネルの製造過程の一部を示す模式断面図である。(a)は、基板にTFT層及び給電電極が形成された状態を示す模式断面図である。(b)は、その上に絶縁層が形成された状態を示す模式断面図である。(c)は、その上に画素電極及び正孔注入層が形成された状態を示す模式断面図である。(d)は、その上に隔壁層が形成された状態を示す模式断面図である。(e)は、隔壁層で規定された領域に正孔輸送層用インクの液滴が吐出されている状態を示す模式断面図である。 (a)は、正孔輸送層が形成された状態を示す模式断面図である。(b)は、隔壁層で規定された領域に、正孔輸送層の上から有機発光層用インクの液滴が吐出されている状態を示す模式断面図である。(c)は、有機発光層が形成された状態を示す模式断面図である。(d)は、その上に、電子輸送層、電子注入層、及び対向電極が形成された状態を示す模式断面図である。 変形例に係るローラ及び支持部材の一部を示す模式斜視図である。 変形例に係るインクジェット装置の機能ブロック図である。
≪本開示の一態様の概要≫
本開示の一態様に係るインクジェット装置は、内部に保持された液状体を加圧して、複数のノズルの吐出口が列状に配された吐出面から吐出するインクジェットヘッドと、連泡の空隙を複数有する空隙体からなるローラと、前記ローラを回転可能に支持する支持部材とを有するクリーニング部と、前記ローラと前記吐出面とが接触した状態で、前記ローラの回転軸が前記吐出面に平行な方向に相対的に移動するように、前記ローラ及び前記インクジェットヘッドの少なくとも一方を移動させる移動部とを有し、前記ローラは、前記吐出面の相対的な移動に伴って連れ回りする方向に回転することを特徴とする。
また、本開示の一態様に係るインクジェット装置の特定の局面では、前記ローラは、前記移動部による移動の際に、前記吐出面に対し押圧されていてもよい。
また、本開示の一態様に係るインクジェット装置の特定の局面では、前記空隙の直径は、前記ノズルの吐出口の直径よりも小さくてもよい。
また、本開示の一態様に係るインクジェット装置の特定の局面では、前記ローラは、外周面を含む外側部分と、前記外側部分の回転軸側に連設された内側部分とからなり、前記内側部分における空隙の直径は、前記外側部分における空隙の直径よりも小さくてもよい。
また、本開示の一態様に係るインクジェット装置の特定の局面では、前記液状体は、有機化合物を含み、前記ローラは、前記有機化合物を溶解させる溶媒に対する耐性を有する樹脂からなり、前記有機化合物を溶解させる溶媒及び界面活性剤の少なくとも一方を含む湿潤液を複数の前記空隙の一部に保持していてもよい。
また、本開示の一態様に係るインクジェット装置の特定の局面では、前記支持部材は、前記ローラの回転軸である軸部分を有し、
前記軸部分は、中空であって、前記ローラに覆われている被覆領域に、前記軸部分の内部空間と前記ローラの内側部分における空隙とを連通させる貫通孔を複数有し、
前記軸部分の内部空間を減圧する減圧部を有してもよい。
本開示の別の一態様に係る有機EL素子の製造装置は、陽極と陰極との間に、有機発光層を含む機能層を複数有する有機EL素子の製造装置であって、前記液状体は、前記機能層を形成するための機能性材料を含み、上記各態様に係るインクジェット装置を有することを特徴とする。
本開示のさらに別の一態様に係る有機EL素子の製造方法は、機能性物質が溶媒に溶解されてなる液状体を下地基板上に吐出し、溶媒を乾燥させて前記機能性物質の薄膜を形成する工程を含み、前記液状体の吐出を、上記各態様に係るインクジェット装置により行うことを特徴とする。
≪実施形態≫
先ず、本実施形態の液滴吐出方法が用いられるインクジェット装置について説明する。
なお、各図面における部材の縮尺は必ずしも実際のものと同じであるとは限らない。また、本願において、数値範囲を示す際に用いる符号「〜」は、その両端の数値を含む。また、本実施形態で記載している、材料、数値等は好ましいものを例示しているだけであり、それに限定されることはない。また、本開示の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、適宜変更は可能である。また、他の実施形態との構成の一部同士の組み合わせは、矛盾が生じない範囲で可能である。
(1.インクジェット装置)
図1は、実施形態に係るインクジェット装置1000の主要構成を示す図である。図2は、インクジェット装置1000の機能ブロック図である。
図1,2に示すように、インクジェット装置1000は、インクジェットテーブル200、ヘッド部300、制御装置15(図1では、不図示)で構成される。インクジェットテーブル200には、固定ステージSTに固定された塗布対象基板対してヘッド部300を移動させるための移動部230が含まれる。移動部230は、リニアモータ204及び205、サーボモータ221、制御部213を有する。
図2に示すように、制御装置15は、CPU150、記憶手段151(HDD等の大容量記憶手段を含む)、表示手段(ディスプレイ)153、入力手段152で構成される。当該制御装置15は具体的にはパーソナルコンピューター(PC)を用いることができる。記憶手段151には、制御装置15に接続されたインクジェットテーブル200、ヘッド部300を駆動するための制御プログラム等が格納されている。インクジェット装置1000の駆動時には、CPU150が入力手段152を通じてオペレータにより入力された指示と、前記記憶手段151に格納された各制御プログラムに基づいて所定の制御を行う。
(2.インクジェットテーブル)
図1に示すように、インクジェットテーブル200はいわゆるガントリー式の作業テーブルであり、基台のテーブルの上をガントリー部(移動架台)が一対のガイドシャフトに沿って移動可能に配されている。
具体的構成として、板状の基台201には、その上面の四隅に柱状のスタンド202A、202B、203A、203Bが配設されている。これらのスタンド202A、202B、203A、203Bに囲まれた内側領域には、塗布対象となる基板を載置するための固定ステージSTと、塗布直前にインクを吐出させることにより吐出特性を安定化させるために用いるインクパン(皿状容器)IPがそれぞれ配設されている。
また、スタンド202A、202B、203A、203Bには、基台201の長手(Y)方向に沿って、ガイドシャフト204A、204Bが平行軸支されている。ガイドシャフト204A、204Bにはリニアモータ205、206が挿通されており、リニアモータ205、206に対してガイドシャフト204A、204Bを架け渡すように、ガントリー部210が搭載されている。この構成により、インクジェット装置1000の駆動時において、一対のリニアモータ205、206が駆動されることで、ガントリー部210がガイドシャフト204A、204Bの長手方向(Y軸方向)に沿ってスライド自在に往復運動する。
ガントリー部210には、L字型の台座からなる移動体(キャリッジ)220が配設される。移動体220にはサーボモータ(移動体モータ)221が配設され、各モータの軸の先端に不図示のギヤが配されている。ギヤはガントリー部210の長手方向(X方向)に沿って形成されたガイド溝211に嵌合される。ガイド溝211の内部にはそれぞれ長手方向に沿って微細なラックが形成されている。ギヤはラックと噛合しているので、サーボモータ221が駆動すると、移動体220はいわゆるピニオンラック機構によって、X軸方向に沿って往復自在に精密に移動する。
ここで、移動体220にはヘッド部300が装備されるので、移動体220をガントリー部210に対して固定した状態でガントリー部210をガイドシャフト204A、204Bの長手方向に沿って移動させることによって、また、ガントリー部210を停止させた状態で移動体220をガントリー部210の長手方向に沿って移動させることによって、塗布対象基板に対してヘッド部300を走査させることができる。ヘッド部300の主走査方向は行(Y軸)方向であり、副走査方向は列(X軸)方向である。
なお、リニアモータ205,206、サーボモータ221はそれぞれ直接駆動を制御するための制御部213に接続され、当該制御部213は制御装置15内のCPU150に接続されている。インクジェット装置1000の駆動時には、制御プログラムを読み込んだCPU150により、制御部213を介してリニアモータ205,206、サーボモータ221の各駆動が制御される(図2参照)。
(3.インクジェットヘッド)
ヘッド部300は公知のピエゾ方式を採用し、インクジェットヘッド301及び本体部302で構成されている。インクジェットヘッド301は本体部302を介して移動体220に固定されている。本体部302はサーボモータ304(図2参照)を内蔵しており、サーボモータ304を回転させることにより、インクジェットヘッド301の長手方向と固定ステージSTのX軸とのなす角度が調節される。また、サーボモータ304は、インクジェットヘッド301を上下方向(Z軸方向)に移動させる。
図3は、インクジェットヘッド301のノズル3030の概略構成を示す断面図である。図3に示すように、インクジェットヘッド301は、液滴Dが吐出される複数の吐出口3031を有するノズルプレート301iと、複数の吐出口3031がそれぞれ連通するキャビティ301eを区画する隔壁301dと、各キャビティ301eに対応する駆動手段としてのピエゾ素子3010を有する振動板301hとが、順に積層され接合された構造となっている。
ピエゾ素子3010は、一対の電極3011,3012によりピエゾ素子本体部3013が挟まれてなる圧電素子である。外部から一対の電極3011,3012に駆動電圧パルス(駆動信号)が印加されることにより、接合された振動板301hを変形させる。これにより隔壁301dで仕切られたキャビティ301eの体積が減少し、キャビティ301eに充填されたインクを加圧して、吐出口3031から液状体を液滴Dとして吐出できる構造となっている。そして、駆動電圧パルスの印加が終了すると、振動板301hは元に戻り、キャビティ301eの体積が復元することにより、インクが不図示のリザーバからキャビティ301eに吸引される。ピエゾ素子3010に印加される駆動電圧パルスを制御することにより、それぞれのノズル3030から吐出されるインクの量や吐出タイミング等の吐出制御を行うことができる。
なお、図3において、破線で囲んで示す部分がひとつのノズル3030である。すなわち、キャビティ301eおよびキャビティ301eを形成している隔壁301d、振動板301h、ノズルプレート301i、並びに、ピエゾ素子3010、吐出口3031によりノズル3030が構成される。
インクジェットヘッド301は固定ステージSTに対向する面(吐出面)に複数のノズル3030を備えており、これらのノズル3030はインクジェットヘッド301の長手方向に沿って列状に配置されている。インクジェットヘッド301に供給されたインク(液状体)は、各ノズル3030から液滴として塗布対象基板に対して吐出される。
上述したように、各ノズル3030における液滴の吐出動作は、各ノズル3030が備えるピエゾ素子(圧電素子)3010に与えられる駆動電圧によって制御される。吐出制御部303は、各ピエゾ素子3010に与える駆動信号を制御することにより、各ノズル3030からそれぞれ液滴吐出を行わせる。具体的には、図2に示すように、CPU150が所定の制御プログラムを記憶手段151から読み出し、吐出制御部303に対して、所定の電圧を対象のピエゾ素子3010に印加するように指示する。
(4.クリーニング部)
図1に示すように、インクジェット装置1000は、クリーニング部400を備える。クリーニング部400は、円柱状のローラ410、ローラ410を回転可能に支持する支持部材420、及び支持部材420が固定されるベース430を有する。支持部材420は、ローラ410の回転軸である軸部分421と、軸部分421の両端に連設され、軸部分421及びローラ410をベース430に対して支持する支柱部分422とからなる。ベース430は、基台201に固定されている。即ち、ローラ410及び支持部材420は、ベース430を介して基台201に固定されている。軸部分421は、ローラを吐出面に接触させたときにたわんで吐出面との接触が不均一にならない程度の強度が必要である。機械的な強度を考慮すると、軸部分421の直径は、例えば、1〜2cm程度であり、ローラ410の厚みは、例えば、2〜4cm程度が妥当である。
ローラ410の長さ(軸方向の長さ)は、インクジェットヘッド301の幅に合わせて適宜決定することができるが、例えば、10〜30cm程度が妥当である。
ローラは長くすることも可能であるが、長くすればするほどたわみが発生しやすく、吐出面への均一な接触を実現することができなくなる。そこで、ヘッドが長い場合には、ヘッドの長さに合わせて一本のローラにするのではなく、ヘッドの長さより短いローラを複数用いることが好ましい。
(4−1.ローラ)
ローラ410は、円柱状であって、空隙体からなる。本実施形態においては、空隙体は、内部に無数の空隙を有する樹脂である。空隙の一部は、ローラ410の外周面に露出し、開口となっている。空隙の直径は、ノズル3030の吐出口3031の直径よりも小さい。具体的には、例えば、12μm以下であり、より好ましくは、10μm以下である。
また、図4(a)、(b)、(c)に示すように、ローラ410は、外周面を含む外側部分411と、外側部分の軸部分421側に連設され、軸部分421の外周面を覆うように被着されている内側部分412とからなる。内側部分412における空隙の直径は、外側部分411における空隙の直径よりも小さい。外側部分の空隙の直径に対して、内側部分の空隙の直径は50%〜80%程度であれば効果が期待できる。具体的には、例えば、外側部分411の空隙の直径が10〜12μmであれば、内側部分412の空隙の直径は、5〜8μm程度である。しかし、これらの具体的な数値に限定されるものではない。
本実施形態に係る空隙体は、以下のような方法により製造することができる。水に不溶の空隙体の本体となる樹脂、水溶性有機化合物、及び水溶性高分子材料をある種の体積比で混合し、均一に混合した混合体を得る。続いて、混合体を水と接触させ、混合体から水溶性有機化合物及び水溶性高分子材料を抽出して除去する。これにより、混合体のうち除去された水溶性有機化合物及び水溶性高分子材料が存在していた部分が空隙となり、残った樹脂部分が、複数の空隙を有する空隙体となる。なお、複数の空隙は、それぞれ独立したものではなく、複数の空隙が互いに連なった連泡である。なお、複数の空隙の一部が独立したものであってもよい。
(水溶性有機化合物)
水溶性有機化合物としては、具体的には、例えば、尿素、チオ尿素、ジシアノジアミド、マンニット、フルクトース、グルコース等の糖類、マンニトール、ペンタエリスリトール、アクリノール、アコニット酸、アコン酸、アセチル安息香酸、アセチルチオ尿素、アセチレンカルボン酸、アセチアミドフェノール、アトロピン硫酸塩、アニス酸、アニリン塩酸塩、アミノアセトアニリド、アミノ安息香酸、アミノ吉草酸、アミノケイ皮酸、アミノ酪酸、アラニン、アルサニル酸、アルブチン、アレカイジン、アロキサン酸、安息香酸ナトリウム、アントラニル酸、イサチン、イサチン=オキシム、イソカンホロン酸、イソ糖酸、イソニコチン酸、イソニコチン酸ヒドラジド、イソバレルアミド、イソフタロニトリル、イソプロテレノール塩酸塩、イタコン酸、インダゾール、ウラシル、エチルアミン臭化水素酸塩、エピカテキン、エフェドリン塩酸塩、エメチン塩酸塩、エルゴノビン、オイキサンチン酸、オキサニル酸、オキサロ酢酸、オキシニ酢酸、オピアン酸、オレイン酸カリウム、カテキン、カフェイン、カルバミド酸アンモニウム、カルボノヒドラジド、カルミン酸、ギ酸カリウム、ギ酸ナトリウム、キナ酸、キヌクリジン、キノリノール、キノロン、キンヒドロン、グアニジン炭酸塩、グリオキシム、グリコシアミジン、グリコシアミン、グリシン、グルタコン酸、クロコン酸、クロロ安息香酸、クロロフマール酸、クロロプロマジン塩酸塩、コウジ酸、コカイン塩酸塩、コデイン=リン酸塩、コハク酸、酢酸亜鉛、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸鉛、サリシン、サルコシン、シアニジン=クロリド、シアヌル酸トリメチル、ジアルル酸、ジエチルアミン塩酸塩、シクロバルビタール、シチシン、などを列挙することができる。
(水溶性高分子材料)
水溶性高分子材料には、水溶性有機化合物とともに水或いは温水によって容易に抽出、除去することができるものを使用することができる。水溶性高分子材料としては、具体的には、例えば、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコール共重合体、ポリアミンサルホン、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル及びポリアリルアミン等が挙げられる。水溶性高分子材料としては、水溶性が高く、水溶性有機化合物の抽出、除去を促進する作用に優れるポリエチレングリコールが特に好ましい。
(空隙体本体を構成する樹脂)
空隙体本体として使用する樹脂としては、水に不溶の樹脂であれば問題なく使用することができる。具体的に例示するならが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、などの熱可塑樹脂、ならびにエポキシ樹脂、ポリイミドなどの熱硬化樹脂などを挙げることができる。これらの樹脂は、使用環境や拭き取る塗膜に使用される溶剤の種類によって適宜選択して使用することが可能である。比較的容易に空隙体を作製でき、かつ有機溶剤等への耐性を考慮すればポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂を好ましく使用することができる。
空隙体本体として使用する樹脂は、15〜35体積%とすることが好ましい。即ち、混合体全量に対して水溶性有機化合物と水溶性高分子材料の合計量は65〜85体積%とすることが好ましい。これらの比率は、本体樹脂の機械的強度に依存し決定される。本体に使用する樹脂が多すぎると、空隙部となる水溶性有機化合物と水溶性高分子材料が、十分に抽出、除去できない場合があり、逆に水溶性有機化合物と水溶性高分子材料が多い場合は、本体の十分な機械的強度を得ることが困難になる場合がある。
水に不溶の樹脂、水溶性有機化合物及び水溶性高分子材料の量比を上記の好ましい範囲とすれば、水溶性有機化合物及び水溶性高分子材料は、容易に、且つ十分に抽出、除去される。その結果、空隙の直径が15μm以下、特に10μm以下、更には5μm以下であって、微細な連通孔を有する均質な空隙体を得ることができる。
なお、外側部分411から内側部分412に向かって、必ずしも連続的に空隙の直径が小さくなっている構成に限られない。例えば、互いに空隙の直径が異なる外側部分411と内側部分412の2層構造であってもよい。
2層構造の場合、内側部分412を形成した後に、内側部分412よりも空隙の直径が大きくなるように形成した外側部分411を、内側部分412の外側に積層形成することによりローラ410を形成してもよい。
或いは、円筒状の外側部分411を形成した後に、外側部分411よりも空隙の直径が小さくなるように形成した内側部分412を、外側部分411の筒内に嵌め込むことによりローラ410を形成してもよい。
本実施形態に係るローラ410の空隙の一部には、クリーニングに使用するのに先立って、予め湿潤液が含浸されている。即ち、ローラ410の空隙の一部には、湿潤液が保持されている。ここで、湿潤液とは、インクジェットヘッド301から吐出されるインクの溶質である有機化合物を溶解させる溶媒であるか、又は、界面活性剤であるか、或いは、両方を含むものである。ローラ410の空隙の内部が空気で満たされている場合、その中にインクが入り込みにくい。そこで、空隙の一部に湿潤液を含浸させることにより、空隙内にインクが取り込まれやすくする効果がある。
なお、湿潤液として用いる溶媒としては、例えば、インクジェットヘッド301から実際に吐出するインクの溶媒を用いることができる。界面活性剤としては、クリーニングするインクの溶質および溶剤種に応じて選択することができる。容易に使用できるという観点から界面活性剤のイオン性は、ノニオン性が好ましい。また選択する場合の指針としては、HLB値(Hydrophile−Lipophile Balance:親水親油バランス)などを適宜利用することができる。具体的な材料としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン誘導体、脂肪酸ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、アルキルアルカノールアミド、アルキルイミダゾリン等を用いることができる。
以上の構成を有するインクジェット装置1000を用い、インクジェット方式による塗布工程を行う。
次に、本実施形態の液滴吐出方法において行われるインクの拭き取り作業について説明する。
(4.インクジェットヘッドの拭き取り作業)
図4は、本実施形態に係る液滴吐出方法における拭き取り作業の手順を示す図である。図4(a)は、拭き取り作業開始前の状態を模式的に示す側面図である。図4(b)は、ローラ410とインクジェットヘッド301のインク吐出面(以下、単に「吐出面」と称する。)301aとが接触した状態を模式的に示す側面図である。図4(c)は、拭き取り作業が行われている状態を模式的に示す側面図である。
なお、図4(a)〜(c)では、軸部分421については断面で示している。
先ず、図4(a)に示すように、インクジェットヘッド301の吐出面301aの吐出方向側にローラ410が位置するように、インクジェットヘッド301を移動させる。このとき、ローラ410の軸方向と、インクジェットヘッド301の短手方向とが一致する態様でインクジェットヘッド301とローラ410とを対向配置させる。インクジェットヘッド301の移動は、移動部230(図2参照)により行われる。
次に、インクジェットヘッド301の吐出面301aをローラ410に近づく方向(この場合は、鉛直下方)に移動させて、図4(b)に示すように、吐出面301aをローラ410に接触させる。このとき、ローラ410の外周面を吐出面301aが軽く押圧する程度に接触させる。
そして、吐出面301aとローラ410とが接触した状態で、インクジェットヘッド301を図4(b)、(c)に示す白抜き矢印の方向に移動させる。すると、吐出面301aの不要な付着インク10が、ローラ410の空隙に取り込まれ、吐出面301aから除去される。
またこのとき、ローラ410は、支持部材420により回転自在に支持されているので、インクジェットヘッド301の移動(吐出面301aの移動)に伴って連れ回り(従動回転)する。(以下、インクジェットヘッド301の吐出面301a相対的な移動に伴ってローラ410が連れ回りする方向を、「順方向」と称する。)吐出面301aの移動方向に対して順方向に回転する。ローラ410が吐出面301aに対し順方向に回転するため、ローラ410の外周面が吐出面301aを擦ることがない。従って、吐出面301aに傷を付けることなく、吐出面301aの付着インク10を除去することができる。
なお、本実施形態においては、吐出面301aの移動とローラ410の回転とが完全には一致していらず、多少のスリップや擦れが生じてもよい。
また、ローラ410が吐出面301aに対して若干押圧されていることにより、ローラ410の吐出面301aに押し付けられている部分の空隙は押し潰された状態になっている。そして、ローラ410の回転に伴って押しつぶされていた部分が吐出面301aから離間すると空隙が復元し、その際に復元した空隙内に付着インク10が効率よく取り込まれ、除去される。ローラ410が吐出面301aに対して押圧されていることによる、ローラ410の変形率は、ローラ410の空隙体本体を構成する樹脂材料にもよるが、例えば、1〜10%程度であり、好ましくは、3〜5%程度である。
さらに、ローラ410の空隙の直径は、インクジェットヘッド301のノズル3030の吐出口3031の直径よりも小さい。これにより、ローラ410の外周面に露出した空隙が吐出口3031に接触した場合に、ノズル3030内から必要以上のインクが吸い出されることを防止することができる。例えば、ローラの外周面に露出している空隙の直径が吐出口3031の直径よりも大きい場合、空隙の体積がその分大きくなり、吐出口から空隙内へと吸い出されるインクの量も多くなる。必要以上の量のインクが吸い出されると、ノズル3030のキャビティ301e内に気泡が取り込まれる場合がある。キャビティ301e内に気泡が存在すると、ピエゾ素子3010でキャビティ301e内のノズル内インク40に圧力を印加しても、気泡により圧力が吸収されて、吐出口3031からインク液滴が正常に吐出されなくなる。
本実施形態に係るローラ410の空隙の直径は、インクジェットヘッド301のノズル3030の吐出口3031の直径よりも小さいため、上記のようなインク液滴が正常に吐出されなくなる事態の発生を抑制することができる。
そして、本実施形態に係るローラ410では、外側部分411の空隙の直径よりも、内側部分412の空隙の直径の方が小さい。これにより、ローラ410の空隙は連泡であるので、吐出面301aから除去されて外側部分411の空隙内に取り込まれたインクが、毛細管力により、内側部分412の空隙内へと移動しやすくなる。インクが外側部分411の空隙から内側部分412の空隙へと移動すると、外側部分411の空隙が空の状態になり、再びインクを取り込むことができるようになる。このように、外側部分411の空隙の直径よりも、内側部分412の空隙の直径の方が小さく構成されていることにより、外側部分411の空隙がインクで飽和状態になって吐出面301aの付着インクを除去する能力が低下するのを抑制することができる。
なお、ローラ410の全ての空隙の直径が、吐出口3031の直径よりも小さい場合に限定されない。ローラ410の空隙の一部の直径が、吐出口3031の直径以上であってもよい。ただし、吐出口3031の直径以上の空隙の割合は、できるだけ少ない方がよく、例えば、空隙全体の20%以下、より好ましくは10%以下であるのがよい。即ち、吐出口3031の直径よりも直径が小さい空隙の割合は、ローラ410の空隙全体の80%以上、より好ましくは90%以上であるのがよい。
また、本実施形態においては、ローラ410は移動せずに、インクジェットヘッド301が移動する場合について説明したが、これに限られない。吐出面301aの付着インク拭き取りの際に、インクジェットヘッド301を移動させずに、ローラ410を移動させてもよい。その場合、移動部は、ローラ410又はクリーニング部400全体をインクジェットヘッド301に対して移動させる。或いは、インクジェットヘッド301とローラ410の両方を移動させてもよい。即ち、吐出面301aとローラ410とが接触した状態で吐出面301aに対してローラ410が相対的に移動する構成であれば、何れを移動させてもよい。
続いて、上記のインクジェット装置1000を用いて製造される有機EL表示パネル(以下、単に「表示パネル」と称する。)100の構成および製造方法、並びに表示パネル100を含む表示装置1の構成について説明する。
(7.表示装置の全体構成)
本開示の実施形態に係る液滴吐出方法を含む製造方法により製造された有機EL素子を含む表示装置1の構成について図5を用い説明する。
図5に示すように、表示装置1は、表示パネル100と、これに接続された駆動制御部20とを有し構成されている。表示パネル100は、有機材料の電界発光現象を利用したパネルであり、複数の有機EL素子が、例えば、マトリクス状に配列され構成されている。駆動制御部20は、4つの駆動回路21〜24と制御回路25とから構成されている。
なお、実際の表示装置1では、表示パネル100に対する駆動制御部20の配置については、これに限られない。
(8.表示パネルの構成)
表示パネル100の構成について、図6を用い説明する。
図6は、表示パネル100の構成の一部の断面図である。表示パネル100は、同図上側を表示面とする、いわゆるトップエミッション型である。
図6に示すように、表示パネル100は、基板101をベースとして形成されている。そして、基板101上には、TFT(薄膜トランジスタ)層102および給電電極(配線部)103が形成されており、その上を覆うように層間絶縁膜104が積層形成されている。
絶縁層である層間絶縁膜104上には、画素電極106が形成されており、その上を覆うように正孔注入層109が積層形成されている。
正孔注入層109の上には、有機発光層111の形成領域となる複数の開口部117(図4参照)が形成された隔壁層107が設けられている。開口部117の内部には、正孔輸送層110および有機発光層111が順次積層形成されている。
そして、有機発光層111および隔壁層107の上に、電子輸送層112、電子注入層113、対向電極114、封止層118が順次積層されている。
<基板、TFT層、給電電極>
基板101は表示パネル100における背面基板であり、その表面には、表示パネル100をアクティブマトリクス方式で駆動するためのTFT(薄膜トランジスタ)を含むTFT層102が形成されている。TFT層102には、各TFTに対して外部から電力を供給するための配線部である給電電極103が含まれるが、本実施形態においては、説明をわかりやすくするために、別の符号を付して説明する。また、本実施形態においては、給電電極103は、モリブデン(Mo)を用いて形成されている。
<層間絶縁膜>
層間絶縁膜104は、TFT層102および給電電極103が配設されていることにより生じる表面段差を平坦に調整するために設けられており、絶縁性に優れる有機材料で構成されている。
<コンタクトホール>
コンタクトホール(コンタクト部)105は、給電電極103と画素電極106とを電気的に接続するために設けられ、層間絶縁膜104の表面から裏面にわたって形成されている。コンタクトホール105は、列方向に配列されている開口部117(図4参照)の間に位置するように形成されており、隔壁層107により覆われた構成となっている。コンタクトホール105が隔壁層107により覆われていない場合には、コンタクトホール105の存在により、有機発光層111が平坦な層とはならず、発光ムラ等の原因となる。これを避けるため、上記のような構成としている。
<画素電極>
画素電極106は陽極であり、開口部117に形成される一の有機発光層111毎に形成されている。表示パネル100はトップエミッション型であるため、画素電極106の材料としては光反射性材料が選択されている。光反射性材料としては、例えば、アルミニウム(Al)を主成分とする金属から構成された金属膜とニッケル(Ni)膜との積層膜である。
<正孔注入層>
正孔注入層109は、画素電極106から有機発光層111への正孔の注入を促進させる目的で設けられている。
<隔壁層>
隔壁層107は、有機発光層111を形成する際、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色に対応する有機発光層材料と溶媒を含むインク(液状体)が互いに混入することを防止する機能を果たす。
コンタクトホール105の上方を覆うように設けられている隔壁層107は、全体的にはXZ平面またはYZ平面に沿った断面が台形の断面形状を有しているが、コンタクトホール105に対応する位置では、隔壁層材料が収縮して落ち込んだ形状となっている。
<正孔輸送層>
正孔輸送層110は、画素電極106から注入された正孔を有機発光層111へ輸送する機能を有する。
<有機発光層>
有機発光層111は、キャリア(ホールと電子)の再結合による発光を行う部位であり、R,G,Bのいずれかの色に対応する有機材料を含むように構成され、開口部117内に形成されている。また、有機EL素子を用いた表示パネルでは、R,G,Bの各色に対応する有機EL素子をそれぞれサブピクセルとし、R,G,Bの3つのサブピクセルの組み合わせが1ピクセル(1画素)に相当する。
なお、各開口部117に形成される有機発光層111を、すべて同色の有機発光層とすることもできる。
<電子輸送層>
電子輸送層112は、対向電極114から注入された電子を有機発光層111へ輸送する機能を有する。
<電子注入層>
電子注入層113は、対向電極114から有機発光層111への電子の注入を促進させる機能を有する。
<対向電極>
対向電極114は陰極である。表示パネル100はトップエミッション型であるため、対向電極114の材料としては光透過性材料が選択されている。
<封止層>
対向電極114の上には、有機発光層111が水分や空気等に触れて劣化することを抑制する目的で封止層が設けられている。表示パネル100はトップエミッション型であるため、封止層の材料としては、例えばSiN(窒化シリコン)、SiON(酸窒化シリコン)等の光透過性材料を選択する。
<その他>
なお、図6には図示しないが、封止層118の上にカラーフィルターや上部基板を載置し、接合してもよい。上部基板の載置・接合により、水分および空気などから、有機層(正孔輸送層110、有機発光層111、電子輸送層112)の保護が図られる。
<各層の材料>
次に、上記で説明した各層の材料を例示する。言うまでもなく、以下に記載した材料以外の材料を用いて各層を形成することも可能である。
基板101:無アルカリガラス、ソーダガラス、無蛍光ガラス、燐酸系ガラス、硼酸系ガラス、石英、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレン、ポリエステル、シリコーン系樹脂、アルミナ等の絶縁性材料
層間絶縁膜104:ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂
画素電極106:Ag(銀)、Al(アルミニウム)、銀とパラジウムと銅との合金、銀とルビジウムと金との合金、アルミニウム合金、Mo(モリブデン)、MoCr(モリブデンとクロムの合金)、MoW(モリブデンとタングステンの合金)、NiCr(ニッケルとクロムの合金)
なお、画素電極106の表面には公知の透明導電膜を設けてもよい。透明導電膜の材料としては、例えば酸化インジウムスズ(ITO)や酸化インジウム亜鉛(IZO)を用いることができる。
隔壁層107:アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂
有機発光層111:オキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2−ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体等の蛍光物質(いずれも特開平5−163488号公報に記載)
正孔注入層109:トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、ポリフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、ブタジエン化合物、ポリスチレン誘導体、ヒドラゾン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、テトラフェニルベンジン誘導体(いずれも特開平5−163488号公報に記載)、MoOx(酸化モリブデン)、WOx(酸化タングステン)又はMoxWyOz(モリブデン−タングステン酸化物)等の金属酸化物、金属窒化物又は金属酸窒化物
正孔輸送層110:トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、ポリフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、ブタジエン化合物、ポリスチレン誘導体、ヒドラゾン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、テトラフェニルベンジン誘導体(いずれも特開平5−163488号公報に記載)
電子輸送層112: ニトロ置換フルオレノン誘導体、チオピランジオキサイド誘導体、ジフェキノン誘導体、ペリレンテトラカルボキシル誘導体、アントラキノジメタン誘導体、フレオレニリデンメタン誘導体、アントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリノン誘導体、キノリン錯体誘導体(いずれも特開平5−163488号公報に記載)、リンオキサイド誘導体、トリアゾール誘導体、トジアジン誘導体、シロール誘導体、ジメシチルボロン誘導体、トリアリールボロン誘導体
電子注入層113:リチウム、バリウム、カルシウム、カリウム、セシウム、ナトリウム、ルビジウム等の低仕事関数金属、及びフッ化リチウム等の低仕事関数金属塩、酸化バリウム等の低仕事関数金属酸化物
対向電極114:ITO(酸化インジウムスズ)、IZO(酸化インジウム亜鉛)
以上、表示パネル100の構成等について説明した。次に、表示パネル100の製造方法を例示する。
(9.表示パネルの製造方法)
ここで、実施形態に係る表示パネル100の製造方法について図7(a)〜(e)および図8(a)〜(d)を用いて説明する。なお、図7(a)〜(e),図8(a)〜(d)は、表示パネル100の製造過程を模式的に示す一部拡大断面図である。
まず、TFT層102及び給電電極103が形成された基板101を準備する(図7(a))。
その後、フォトレジスト法に基づき、TFT層102及び給電電極103の上に絶縁性に優れる有機材料を用いて、厚み約4[μm]の層間絶縁膜104を形成する。このとき、コンタクトホール105を列方向に隣接する各開口部117の間の位置に合わせて形成する(図7(b))。このとき、所望のパターンマスクを用いたフォトレジスト法を行うことで、層間絶縁膜104とコンタクトホール105を同時に形成することができる。なお、当然ながらコンタクトホール105の形成方法はこれに限定されない。例えば、一様に層間絶縁膜104を形成した後、所定の位置の層間絶縁膜104を除去して、コンタクトホール105を形成することもできる。
続いて、真空蒸着法またはスパッタ法に基づき、厚み150[nm]程度の金属材料からなる画素電極106を、給電電極103と電気接続させながら、サブピクセル毎に形成する。つづいて、反応性スパッタ法に基づき、正孔注入層109を形成する(図7(c))。
次に、隔壁層107をフォトリソグラフィー法に基づいて形成する。まず隔壁層材料として、感光性レジストを含むペースト状の隔壁層材料を用意する。この隔壁層材料を正孔注入層109上に一様に塗布する。この上に、開口部117のパターンに形成されたマスクを重ねる。続いてマスクの上から感光させ、隔壁層パターンを形成する。その後は、余分な隔壁層材料を水系もしくは非水系エッチング液(現像液)で洗い出す。これにより、隔壁層材料のパターニングが完了する。以上で有機発光層形成領域となる開口部117が規定されるとともに、表面が少なくとも撥水性の隔壁層107が完成する(図7(d))。
なお、隔壁層107の形成工程においては、さらに、開口部117に塗布するインクに対する隔壁層107の接触角を調節する、もしくは、表面に撥水性を付与するために隔壁層107の表面を所定のアルカリ性溶液や水、有機溶媒等によって表面処理するか、プラズマ処理を施すこととしてもよい。
次に、正孔輸送層110を構成する有機材料と溶媒を所定比率で混合し、正孔輸送層用インクを調製する。このインクを各インクジェットヘッド301に供給し、塗布工程に基づき、各開口部117に対応するノズル3030から、正孔輸送層用インクよりなる液滴18を吐出する(図7(e))。その後、インクに含まれる溶媒を蒸発乾燥させ、必要に応じて加熱焼成すると正孔輸送層110が形成される(図8(a))。
次に、有機発光層111を構成する有機材料と溶媒を所定比率で混合し、有機発光層用インクを調製する。このインクをインクジェットヘッド301に供給し、塗布工程に基づき、開口部117に対応するノズル3030から、有機発光層用インクよりなる液滴19を吐出する(図8(b))。その後、インクに含まれる溶媒を蒸発乾燥させ、必要に応じて加熱焼成すると有機発光層111が形成される(図8(c))。
次に、有機発光層111の表面に、電子輸送層112を構成する材料を真空蒸着法に基づいて成膜する。これにより、電子輸送層112が形成される。つづいて、電子注入層113を構成する材料を蒸着法、スピンコート法、キャスト法などの方法により成膜し、電子注入層113が形成される。そして、ITO、IZO等の材料を用い、真空蒸着法、スパッタ法等で成膜する。これにより対向電極114が形成される(図8(d))。
なお、図示しないが、対向電極114の表面には、SiN、SiON等の光透過性材料をスパッタ法、CVD法等で成膜することで、封止層を形成する。
以上の工程を経ることにより表示パネル100が完成する。そして、図7(e)及び図8(b)に示すインクジェットヘッド301のノズル3030からインク液滴を吐出する工程の前後に、図4(a)〜(c)に示す付着インクの拭き取り除去作業を行う。
(10.まとめ)
本実施形態のインクジェット装置によると、インクジェットヘッド301の吐出面301aに、空隙体からなり回転可能に支持されたローラ410を接触させた状態で、吐出面301aに対してローラ410を相対的に移動させる。そしてこのとき、ローラ410が吐出面301aの移動方向に対して順方向に回転する。これにより、ローラ410の外周面が吐出面301aを擦って吐出面301aに傷が付くのを抑制しつつ、吐出面301aに付着した不要なインクを除去することができる。
また、ローラ410の空隙の直径は、インクジェットヘッド301のノズル3030の吐出口3031の直径よりも小さいので、吐出口3031から必要以上に過剰な量のインクがローラ410の空隙内に吸い出されるのを抑制することができる。その結果、キャビティ301e内に気泡が取り込まれて吐出不良が発生するのを抑制することができる。
そして、ローラ410の外側部分411の空隙の直径よりも、内側部分412の空隙の直径の方が小さいため、外側部分411の空隙内に取り込まれたインクが、毛細管力によって内側部分412の空隙へと移動しやすい。インクが外側部分411の空隙から内側部分412の空隙に移動すると、外側部分411の空隙が空になり、再びインクを取り込むことができるようになる。これにより、ローラ410が吐出面301aから付着インクを除去する能力の低下を抑制することができる。また、何れはローラ410の空隙のほぼ全てがインクで満たされることになり、その場合は、ローラ410を交換することとなる。外側部分411の空隙の直径よりも、内側部分412の空隙の直径の方が小さいことにより、ローラ410の外周面近傍の空隙がインクで飽和されるまでの時間を延ばして、ローラ410の交換頻度を低下させることができる。
本実施形態に係るクリーニング部400を有するインクジェット装置1000は、不吐出ノズルの発生を防止して、有機機能層の塗布が正常に行われた有機EL素子を提供することができる。また、そのような有機EL素子を備え、抜けや色の濃さが著しく異なる部分の無い、良好な画質を備えた有機EL表示パネルおよび、そのような有機EL表示パネルを備えた有機EL表示装置を提供することができる。
[変形例]
以上、本開示の具体的な構成について、実施形態を例に説明したが、本開示は実施形態の構成に限られない。例えば、以下のような変形例が考えられる。
(1)
図9は、変形例1に係るローラ410と軸部分1421の一部を示す模式斜視図である。図10は、変形例1に係るインクジェット装置2000の機能ブロック図である。
図9に示すように、軸部分1421は、内部空間1421aを有する中空の筒状の部材である。そして、軸部分1421のローラ410で覆われている部分である被覆領域1421bには、軸部分1421の内部空間1421aと外部とを連通させる貫通孔1421cが複数設けられている。即ち、内部空間1421aとローラ410の空隙とは、貫通孔1421cによって連通されている。
図10に示すように、変形例1に係るインクジェット装置2000は、減圧部1440を有する。そして、減圧部1440により、内部空間1421aが減圧される。これにより、ローラ410の空隙内に取り込まれたインクが、貫通孔1421cを介して内部空間1421aへと吸引される。ローラ410の空隙は連泡なので、吸引により、ローラ410の空隙内に取り込まれたインクが、中心側(軸部分1421側)へと吸い出されて移動する。その結果、ローラ410の外周面側の空隙が空になり、吐出面301aの付着インク10を取り込むことができる。このように、本変形例の構成によると、使用につれてローラ410の空隙の大部分が取り込まれたインクで飽和することによるインク除去能力の低下をより効率的に抑制することができる。
また、実施形態の場合、使用するにつれて、いずれ空隙の大部分がインクで飽和して、それ以上吐出面301aから付着インクを除去することができなくなり、ローラ410を交換する必要がある。変形例1の構成によると、ローラ410の空隙の大部分がインクで飽和する前に、減圧部1440によりインクを吸引して、ローラを交換することなくローラのインク除去能力を回復させることができる。
本変形例の場合、ローラ410の経時劣化の際には、ローラ410を交換する必要がある。また、例えば、吐出面301aから取り除かれた微小なゴミや固化したインクが、使用されるにつれて蓄積し、所謂目詰まりを引き起こして吸引の効果が低下する場合や、ローラ410のインク除去能力が低下する場合が考えられる。そのような場合にも、ローラ410の交換が必要となる。
なお、本変形例の場合、ローラ410の空隙の大きさは、外側部分411と内側部分412とで異なっていなくてもよい。
また、減圧部1440は、ベース430(図1参照)内に配置されてもよい。
(2)
実施形態及び変形例1では、ローラ410は駆動手段を有しておらず、吐出面301aの移動に伴って従動回転する構成であった。しかし、これに限られず、ローラ410を回転駆動させる駆動部を有していてもよい。駆動部によってローラ410を回転させる場合であっても、吐出面301aの移動方向に対して順方向に回転させるのがよい。この場合、吐出面301aとローラ410の外周面が擦れないように、インクジェットヘッド301の移動速度とローラ410の回転速度とが一致するようにローラ410を回転駆動するのが好ましい。しかし、ローラ410の回転速度がインクジェットヘッド301の移動速度よりも若干速い又は遅くてもよい。この場合、ローラ410の外周面が吐出面301aを若干擦ることになるが、例えば、吐出面301aに固化したインクが吐出面301aに固着している場合など、多少擦ることによって固着した固化インクを除去することができる。
(3)図6には図示していないが、対向電極114の上方に、各有機発光層111の位置に合わせて、各々の色に対応するカラーフィルターが配設されていてもよい。カラーフィルターは、R,G,Bに対応する波長の可視光を透過させるために設けられる透明層である。
カラーフィルターは、具体的には、複数の開口部をピクセル単位に行列状に形成した隔壁層が設けられたカラーフィルター形成用の基板に対し、カラーフィルター材料および溶媒を含有したインクを塗布する工程により形成される。本開示は、このカラーフィルターを形成する際の塗布工程にも適用することが可能である。
なお、カラーフィルター材料としては、例えば、JSR株式会社製のカラーレジスト等を用いることができる。
(4)図6において、基板101上にTFT層102〜対向電極114の各層が積層形成されてなる構成を示した。本開示においては、各層のうちの何れかの層を欠いている、もしくは、例えば透明導電層などの他の層をさらに含む構成とすることもできる。
(5)上記実施形態において、リニアモータ205,206、サーボモータ221はそれぞれガントリー部210、移動体220の移動手段の例示にすぎず、これらの利用は必須ではない。例えば、タイミングベルト機構やボールネジ機構を利用することにより、ガントリー部または移動体の少なくともいずれかを移動させることしてもよい。
(6)上記の実施形態においては、塗布対象基板に対してヘッド部側を走査させる方法を示したが、本開示はこれに限定されない。ノズルが複数配列されたヘッド部に対して塗布対象基板側を移動させてもよい。
(7)実施形態においては、ローラ410の軸方向がインクジェットヘッド301の短手方向と一致する向きでローラ410と吐出面301aとを接触させ、インクジェットヘッド301の長手方向にローラ410を相対的に移動させたが、これに限られない。例えば、インクジェットヘッドの長手方向とローラ410の軸とが一致する向きでローラ410と吐出面301aとを接触させ、インクジェットヘッド301の短手方向にローラ410を相対的に移動させてもよい。さらには、インクジェットヘッド301の長手方向に対して斜めにローラ410を相対的に移動させてもよい。
本開示のインクジェット装置等は、例えば、家庭用もしくは公共施設、あるいは業務用の各種表示装置、テレビジョン装置、携帯型電子機器用ディスプレイ等として用いられる有機EL表示パネルの製造方等に好適に利用可能である。
1 表示装置
100 表示パネル
230 移動部
301 インクジェットヘッド
301a 吐出面
400 クリーニング部
410 ローラ
411 外側部分
412 内側部分
420 支持部材
421、1421 軸部分(回転軸)
1000、2000 インクジェット装置
1421a 内部空間
1421b 被覆領域
1421c 貫通孔
1440 減圧部
3030 ノズル
3031 吐出口

Claims (8)

  1. 内部に保持された液状体を加圧して、複数のノズルの吐出口が列状に配された吐出面から吐出するインクジェットヘッドと、
    連泡の空隙を複数有する空隙体からなるローラと、前記ローラを回転可能に支持する支持部材とを有するクリーニング部と、
    前記ローラと前記吐出面とが接触した状態で、前記ローラの回転軸が前記吐出面に平行な方向に相対的に移動するように、前記ローラ及び前記インクジェットヘッドの少なくとも一方を移動させる移動部とを有し、
    前記ローラは、前記吐出面の相対的な移動に伴って連れ回りする方向に回転する
    インクジェット装置。
  2. 前記ローラは、前記移動部による移動の際に、前記吐出面に対し押圧されている
    請求項1に記載のインクジェット装置。
  3. 前記空隙の直径は、前記ノズルの吐出口の直径よりも小さい
    請求項1又は2に記載のインクジェット装置。
  4. 前記ローラは、外周面を含む外側部分と、前記外側部分の回転軸側に連設された内側部分とからなり、前記内側部分における空隙の直径は、前記外側部分における空隙の直径よりも小さい
    請求項1から3の何れか1項に記載のインクジェット装置。
  5. 前記液状体は、有機化合物を含み、
    前記ローラは、前記有機化合物を溶解させる溶媒に対する耐性を有する樹脂からなり、前記有機化合物を溶解させる溶媒及び界面活性剤の少なくとも一方を含む湿潤液を複数の前記空隙の一部に保持している
    請求項1から4の何れか1項に記載のインクジェット装置。
  6. 前記支持部材は、前記ローラの回転軸である軸部分を有し、
    前記軸部分は、中空であって、前記ローラに覆われている被覆領域に、前記軸部分の内部空間と前記ローラの内側部分における空隙とを連通させる貫通孔を複数有し、
    前記軸部分の内部空間を減圧する減圧部を有する
    請求項1から5の何れか1項に記載のインクジェット装置。
  7. 陽極と陰極との間に、有機発光層を含む機能層を複数有する有機EL素子の製造装置であって、
    前記液状体は、前記機能層を形成するための機能性材料を含み、
    請求項1から6の何れか1項に記載のインクジェット装置を有する
    有機EL素子の製造装置。
  8. 機能性物質が溶媒に溶解されてなる液状体を下地基板上に吐出し、溶媒を乾燥させて前記機能性物質の薄膜を形成する工程を含み、
    前記液状体の吐出を、請求項1から6の何れか1項に記載のインクジェット装置により行う
    有機EL素子の製造方法。
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