JP2018021788A - 段差検出方法及び段差検出装置 - Google Patents
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Abstract
Description
[第1実施形態の説明]
図1は、本発明の第1実施形態に係る段差検出装置101の構成を示すブロック図である。以下、図1を参照して、第1実施形態に係わる段差検出装置101の全体構成を説明する。段差検出装置101は、車両(移動体)の周囲における道路及び道路上に設置された縁石等の物体の表面(以下、「路面」という)までの距離及び方位を検出し、路面に複数設定された車幅方向の線状の段差検出ライン(段差検出位置)における路面の高さ変化に基づいて、路面上の段差を検出する。
高さ算出回路15は、第1の段差判定位置設定処理、及び第1の高さ算出処理を実行する。第1の段差判定位置設定処理では、レーザレーダ12でスキャンするスキャンラインのうち、段差を検出したい領域のスキャンライン(これを「段差検出ライン」という)を抽出する。例えば、第1の位置関係として、図2に示すように、車両V1が位置P1に存在しているときに、該車両V1に搭載されるレーザレーダ12から車両V1の前方方向に所定距離だけ離れ、前方方向に直交する方向に延びる段差検出ラインL1を路面上に設定する。この段差検出ラインL1をレーザレーダ12の「第1段差判定位置」に設定する。つまり、車両V1が位置P1に存在しているときの、レーザレーダ12の第1の段差判定位置は、段差検出ラインL1と一致する。従って、レーザレーダ12により、第1段差判定位置の測距データを取得することにより、第1の位置関係での段差検出ラインL1の高さデータを算出することができる。
高さ変化算出回路16は、第2の段差判定位置設定処理、第2の高さ算出処理、及び、高さ変化算出処理を実行する。
第2の段差判定位置設定処理では、第2の位置関係として、図2に示す車両V1が前述した位置P1から車両V1の移動距離分だけオフセットした位置P2に達したときの、前述した段差検出ラインL1の高さを検出するように、第2の段差判定位置を設定する。つまり、車両V1が位置P2に存在しているときの、レーザレーダ12の第2の段差判定位置は、段差検出ラインL1と一致する。従って、レーザレーダ12により、第2段差判定位置の測距データを取得することにより、第2の位置関係での段差検出ラインL1の高さデータを算出することができる。
次に、路面に存在する反射体により高さ変化が生じる理由について説明する。図3(a)、(b)は、車両V1に搭載されるレーザレーダ12よりレーザ光を照射して、段差検出ラインL1の高さを検出する様子を模式的に示す説明図である。図3(a)は路面上に反射体が存在しない場合、図3(b)は路面上に反射体H1が存在する場合を示している。図3(a)に示すように、レーザレーダ12より照射されるレーザ光は、一定の広がり幅を持っており、レーザ光の中心が段差検出ラインL1と一致するように、第1の段差判定位置を設定することにより、第1の位置関係での段差検出ラインL1までの距離を測定することができる。
図5に示すように、車両V1から反射体H1までの距離が長い位置関係の場合には、レーザ光の広がりが大きいので、反射体H1の虚像が大きく検出され、曲線q1に示す如くの高さデータが得られる。即ち、段差LD1による高さ変化が生じ、更に、反射体H1の虚像により高さ変化(a1)が生じている。
反射体判定回路17は、高さ変化算出回路16で検出される高さ変化に基づいて反射体H1の有無を判定する処理を行う。即ち、測定した段差検出ラインL1の高さデータの差分が予め設定した閾値よりも大きい場合には、この高さ変化は、段差ではなく反射体H1に起因するものと判断する処理を実行する。
段差位置検出回路18は、反射体判定回路17で判断した反射体に起因して生じる高さを除外した高さデータに基づいて、路面に生じる段差LD1を検出する。その結果、例えば、検出した縁石の位置と地図上の縁石の位置をマッチングすることにより、地図上の自車両位置を精度良く算出することができる。
次に、図7に示すフローチャートを参照して、第1実施形態に係る段差検出装置101の処理手順について説明する。初めに、ステップS11において、測距部11は、車両V1が位置P1に存在するときに、レーザレーダ12より車両前方に向けてレーザ光を照射する。
ステップS13において、高さ算出回路15は、車両V1が位置P1に存在するときの測距データに基づき、第1の位置関係での段差検出ラインL1の高さを算出する。図5に示したように、路面上にキャッツアイ等の反射体H1が存在する場合には、曲線q1に示すように、路肩に存在する段差LD1で高さが変化し、更に反射体H1が存在する位置で高さが変化するデータが得られることになる。
ステップS15において、高さ変化算出回路16は、車両V1が位置P1よりも前方に移動した位置P2に存在するときの測距データに基づき、第2の位置関係での段差検出ラインL1の高さを算出する。図6に示したように、路面上に反射体H1が存在する場合には、曲線q2に示すように反射体H1が存在する位置で高さが変化するデータが得られることになる。この際、高さデータは前述した曲線q1よりも小さくなる。
ステップS17において、反射体判定回路17は、異なる2つの位置関係での高さデータの差分が大きい領域は反射体H1が存在する領域と判定する処理を実施する。図5、図6に示した例では、反射体H1が存在する領域で曲線q1とq2との差分が大きくなるので、この領域に反射体H1が存在するものと判定する。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図8は、第2実施形態に係る段差検出装置102の構成を示すブロック図である。
図8に示すように、第2実施形態に係る段差検出装置102は、前述した第1実施形態と対比して、マイクロコンピュータ13aが領域クラスタリング回路19、及び領域属性判定回路20を備えている点で相違する。それ以外の構成は図1と同様であるので、同一符号を付して構成説明を省略する。
領域クラスタリング回路19は、段差位置検出回路18で判定された段差の位置と反射体の位置を、車幅方向の軸に対してプロットし、頻度の大きいものをクラスタリングする。
従って、反射体による領域(段差でない領域)と判断された場合には、この領域は車両が通行可能であると判断できるので、この領域が車線変更可能な領域であると判定することが可能となる。
ステップS20において、領域属性判定処理を実施する。即ち、クラスタリング処理により取得された段差の位置データ及び反射体の位置データに基づき、反射体が存在する位置を推定する。具体的には、路面上に任意の面積を有する領域を設定し、この領域内で反射体と判定された位置の割合が予め設定した第2閾値以上である場合には、この領域は反射体の領域であるものと推定する。反射体の位置を推定することにより、車両が通行可能な領域であるか否かを判定することができ、車線変更を実行する際の判断に用いることができる。
12 レーザレーダ
13、13a マイクロコンピュータ
14 演算回路
15 高さ算出回路
16 高さ変化算出回路
17 反射体判定回路
18 段差位置検出回路
19 領域クラスタリング回路
20 領域属性判定回路
101、102 段差検出装置
H1 反射体
L1 段差検出ライン
LD1 段差
V1 車両
Claims (5)
- 移動体の周囲の路面に段差検出位置を設定し、
前記移動体に搭載したレーザレーダにより、該レーザレーダから前記段差検出位置までの距離が異なる2つの位置関係で、それぞれ前記段差検出位置の高さを測定し、
前記異なる2つの位置関係で測定した前記段差検出位置の高さに基づいて、移動体の周囲に存在する反射体を検出し、
前記段差検出位置の高さから、前記反射体の存在位置の高さを除外して移動体の周囲の路面に存在する段差を検出すること
を特徴とする段差検出方法。 - 前記異なる2つの位置関係のうち、前記段差検出位置までの距離が近い位置関係で検出した高さが、前記段差検出位置までの距離が遠い位置関係で検出した高さよりも小さい場合に、この高さ変化が反射体によるものであると判定すること
を特徴とする請求項1に記載の段差検出方法。 - 前記異なる2つの位置関係で検出された前記段差検出位置の高さが、前記レーザレーダより出力されるレーザ光の広がり特性により決まる第1閾値を上回る場合には、この高さは路面の段差であると判定すること
を特徴とする請求項1または2に記載の段差検出方法。 - 前記路面上に任意の領域を設定し、この領域内で反射体と判定された位置の割合が予め設定した第2閾値以上である場合には、この領域は反射体の領域であると推定すること
を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の段差検出方法。 - 移動体の周囲の路面に存在する段差を検出する段差検出装置であって、
移動体の周囲に設定した段差検出位置までの距離を測定するレーザレーダと、
前記レーザレーダにより、該レーザレーダから前記段差検出位置までの距離が異なる2つの位置関係で、前記段差検出位置の高さを測定し、前記異なる2つの位置関係で測定した高さに基づいて、移動体の周囲に存在する反射体を検出する反射体判定回路と、を備え、
前記反射体の存在位置の高さを除外した段差検出位置の高さに基づいて、前記移動体の周囲の路面に存在する段差を検出すること
を特徴とする段差検出装置。
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