JP2018021646A - 感圧制御弁 - Google Patents

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Ichiro Ogawara
一郎 大河原
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Abstract

【課題】容量可変型圧縮機の容量制御を行い、電磁駆動部により設定吸入圧力を調整できる感圧制御弁において、弁室に流入する高圧流体がプランジャに影響するのを防止し、安定した制御を行う。【解決手段】弁部材3の連結ロッド31を電磁駆動部2の吸引子21のロッドガイド孔21aに挿通する。連結ロッド31にプランジャ23を連結(固定)する。吸引子21の弁室1Aがわの端部にシール部5を設ける。シール部5を、吸引子21に形成した段部51と、段部51内で連結ロッド31に嵌め込まれるOリングからなるシール部材52と、押さえ板53とで構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用空調装置などの容量可変型圧縮機の容量を制御する感圧制御弁に関する。
従来、自動車用空調装置の冷凍サイクルに用いられる圧縮機はエンジンにベルトで直結されるので、エンジンの回転数に制約されることなく適切な冷房能力を得るために、圧縮機の容量(吐出量)を変えることのできる容量可変型圧縮機が用いられている。
このような容量可変型圧縮機は、気密に形成されたクランク室内で揺動板を回転させてピストンを往復動させ、流体(冷媒)を圧縮するものであるが、クランク室内の圧力(クランク室圧)を変化させることで揺動板の傾斜角度を変化させ、流体の吐出量を変化させるようになっている。そして、このクランク室圧力を制御する感圧制御弁として、例えば特開2015−78754号公報(特許文献1)に開示されたものがある。この特許文献1の感圧制御弁は例えば図5のように構成されている。
図5に示すように従来の感圧制御弁は、弁ハウジング30に、圧縮機の吸入圧力(Ps)を導入する低圧ポート30a、吐出圧力(Pd)を導入する高圧ポート30b、クランク室圧力(Pc)を導入するクランク室ポート30cを有している。クランク室ポート30cは弁室30Aに連通し、高圧ポート30bは弁ポート30dを介して弁室30Aに連通している。また、弁ハウジング30の下部に感圧部40を備えている。感圧部40は、ダイヤフラム40aと、調整ばね40bと、当金40cとを備えており、この感圧部40のダイヤフラム40aの上部は感圧室40Aとなっている。そして、低圧ポート30aがこの感圧室40Aに連通している。
弁部材50は、連結ロッド50aと、弁本体50bと、感圧ロッド50cとを備えている。連結ロッド50aは電磁駆動部60の吸引子60aに形成されたロッドガイド孔60a1に挿通され、電磁駆動部60のプランジャ60bに連結されている。また、連結ロッド50aに設けられた止め輪50a1と弁室30Aの底部との間に弁ばね70が配設されている。さらに、感圧ロッド50cは、感圧部40の当金40cに当接されている。そして、電磁駆動部60は、コイル60dへの通電により、吸引子60aがプランジャ60bを吸引して弁部材50に対して下方に付勢力を作用する。電磁駆動部60が弁部材50を付勢する付勢力はコイル60dに通電する電流に応じて調整できる。
この感圧制御弁は、前記のように圧縮機のクランク室圧力を変化させることで、圧縮機の容量制御を行う。圧縮機の容量制御運転の状態では、感圧室40Aの内圧(吸入圧力Ps)が設定吸入圧力よりも低くなると、感圧部40は弁部材50を弁開方向に付勢し、圧縮機の吐出容量を小さくして結果的に吸入圧力(Ps)を高めるように作用する。逆に吸入圧力Psが設定吸入圧力よりも高くなると感圧部40は弁部材50を弁閉方向に付勢し、圧縮機の吐出容量を大きくして結果的に吸入圧力(Ps)を低くするように作用する。すなわち、容量制御運転の状態では、低圧ポート30aの吸入圧力(Ps)に応じて高圧ポート30bからクランク室ポート30cに流れ込む流量が調整され、結果的に吸入圧力(Ps)は目標値である設定吸入圧力となるように自動制御される。一方、この感圧制御弁における弁開度は、電磁駆動部60の弁部材50に対する付勢力と、弁ばね70や感圧部40等の機械的な力とのバランスによって決まる。したがって、電磁駆動部60への通電量(電流値)に応じて、前記の設定吸入圧力を可変に制御することができる。
特開2015−78754号公報
上述した特許文献1のものでは以下のような問題がある。電磁駆動部60は、前記のようにコイル60dへの通電量に応じて弁部材50を付勢する付勢力を調整して、設定吸入圧力を可変に設定できるようになっている。しかしながら、通電量を急に小さくして弁部材50を急激に弁開させたとき、弁ポート30dを介して高圧ポート30bから弁室30A内に流入した流体が、吸引子60aのロッドガイド孔60a1と弁部材50との隙間を介してプランジャ室60Aに急激に流入する。この際、流体がプランジャ60bの下面に当たり、弁開方向に作用するので、適正開度以上に弁が開き過ぎて、規定の制御ができないという問題がある。
本発明は、感圧制御弁において、急激な弁開時にも弁室に流入する流体が電磁駆動部のプランジャに影響を与えるのを防止し、安定した制御を行えるようにすることを課題とする。
請求項1の感圧制御弁は、圧縮機の吐出圧力が導入される高圧ポートと圧縮機のクランク室圧力が導入されるクランク室ポートとが、弁室及び弁ポートを介して連通され、圧縮機の吸入圧力が導入される感圧部により、設定吸入圧力に対する前記吸入圧力に応じて弁部材で弁ポートを開閉して前記クランク室圧力を可変にするとともに、電磁駆動部への通電により前記弁部材への付勢力を調整して前記設定吸入圧力を調整するようにした感圧制御弁であって、前記電磁駆動部は、前記弁ポートの軸線上にロッドガイド孔が形成された吸引子と、該吸引子に対して前記弁室とは反対側に配置されて前記弁部材に連結されるプランジャとを備え、前記弁部材は、前記弁室内に配置された弁本体と、前記ロッドガイド孔に挿通されて前記弁本体を前記プランジャに連結する連結ロッドとを備え、前記吸引子に、前記連結ロッドと前記ロッドガイド孔との間を封止するシール部を備えたことを特徴とする。
請求項2の感圧制御弁は、請求項1に記載の感圧制御弁であって、前記シール部は、前記吸引子の下端中央に形成された段部と、前記段部内で前記連結ロッドに嵌め込まれたOリングからなるシール部材と、前記シール部材を覆う押さえ板とで構成されていることを特徴とする。
請求項3の感圧制御弁は、請求項1に記載の感圧制御弁であって、前記シール部は、前記吸引子の下端中央に形成されて底部にテーパ面を有する円筒部と、前記円筒部内で前記連結ロッドに嵌め込まれるとともに、前記テーパ面側の端部に断面楔状の突端を有するフッ素樹脂製のシール部材と、前記シール部材を前記テーパ面に押圧するパッキンばねと、パッキンばねを覆う押さえ板とで構成されていることを特徴とする。
請求項1の感圧制御弁によれば、弁室に高圧の流体が急に流入しても、弁室に流入した流体がシール部で遮断され、可動部品であるプランジャに対して流体の動圧等の影響を受けないので、急激に弁部材を弁開させた場合でも、安定した制御が可能になる。
請求項2の感圧制御弁によれば、請求項1の効果に加えて、Oリングと押さえ板という少ない部品で構成することができる。
請求項3の感圧制御弁によれば、請求項1の効果に加えて、シール部材がフッ素樹脂製のパッキンであり、このシール部材をパッキンばねで押圧するので、連結ロッドに対する摺動抵抗を設定し易い。
本発明の第1実施形態の感圧制御弁の弁開状態の縦断面図である。 本発明の第1実施形態の感圧制御弁の圧縮機へ取り付けられた状態での非通電時の縦断面図である。 本発明の第1実施形態の感圧制御弁の圧縮機へ取り付けられた状態での通電時の縦断面図である。 本発明の第2実施形態の感圧制御弁の弁開状態の縦断面図である。 従来の感圧制御弁の弁開状態の縦断面図である。
次に、本発明の実施形態について説明する。図1は第1実施形態の感圧制御弁の弁開状態の縦断面図、図2は第1実施形態の感圧制御弁の圧縮機へ取り付けられた状態での非通電時の縦断面図、図3は第1実施形態の感圧制御弁の圧縮機へ取り付けられた状態での通電時の縦断面図である。なお、以下の説明における「上下」の概念は図1の図面における上下に対応する。この実施形態の感圧制御弁10は自動車用空調装置の容量可変型圧縮機に取り付けられる。そして、圧縮機の吸入圧力、吐出圧力及びクランク室圧力が導入され、吸入圧力に応じて吐出圧力によりクランク室圧力を制御することで、圧縮機の容量を制御する。
この実施形態の感圧制御弁10は、弁ハウジング1と、電磁駆動部2と、弁部材3と、感圧部4とを備えている。弁ハウジング1は、軸線Xを中心とし、その上部には開口部1aが形成されるとともに、この開口部1aから下方に弁室1Aが形成されている。また、弁ハウジング1の下端には開口部1bが形成されるとともに、この開口部1bから上方に感圧室1Bが形成されている。弁室1Aと感圧室1Bは軸線Xを中心とした断面円形の形状である。さらに、弁ハウジング1には、圧縮機の吸入側通路に連通される低圧ポート11と、圧縮機の吐出側通路に連通される高圧ポート12と、圧縮機のクランク室に連通されるクランク室ポート13が形成されている。なお、二点鎖線で示す高圧ポート12とクランク室ポート13は、軸線Xの回りに90度回転した仮想の位置として図示してある。また、弁ハウジング1には、軸線Xを中心として弁室1Aと感圧室1Bとを連通するガイド孔14が形成され、このガイド孔14の弁室1A側の端部は弁ポート15となっている。低圧ポート11は感圧室1Bに連通し、高圧ポート12はガイド孔14及び弁ポート15に連通している。また、クランク室ポート13は弁室1Aに連通している。さらに、弁ハウジング1には、低圧ポート11と上部の開口部1aとを連通する内部均圧孔16が形成されている。
電磁駆動部2は、吸引子21と、プランジャケース22と、プランジャ23と、プランジャばね24と、コイル25と、コイルケース26と、下板27と、を有している。吸引子21は、プランジャ23を吸引するように適宜な磁性体によって構成され、弁ハウジング1の上部の開口部1aにOリングを介して嵌め込まれ、カシメ固定されている。これにより弁室1Aの気密性が保たれている。吸引子21には、軸線X方向に延びて後述する連結ロッド31が挿通される円筒状のロッドガイド孔21aが形成されるとともに、このロッドガイド孔21aと弁ハウジング1の前記内部均圧孔16とに連通する内部均圧孔21bが形成されている。これにより、前記低圧ポート11とロッドガイド孔21aとが連通され、後述するプランジャ室2Aを含むロッドガイド孔21a内には、吸入圧力が導入される。
プランジャケース22は、下方側が開口した有底筒状に形成され、その側面の一部によって吸引子21を覆うように吸引子21に固定される。これにより、プランジャケース22内の吸引子21の上部にプランジャ室2Aが形成されている。プランジャ23は、吸引子21に吸引されるように適宜な磁性体によって構成され、プランジャ室2A内に収容されている。プランジャ23は、その外周面がプランジャケース22の内周面に摺接するように、軸線X方向に移動可能に設けられ、その上面からばね収容凹部23aが形成されるとともに、軸線X方向に沿って延びて連結ロッド31が挿通される挿通孔23bが中央部に形成されている。さらに、プランジャ23には上下方向に延びる貫通孔23cが形成され、この挿通孔23cによりプランジャ室2Aにおけるプランジャ23の上下の空間が連通されている。
ばね収容凹部23a内には、円筒状のコイルばねで構成されたプランジャばね24が収容されている。プランジャばね24は、プランジャ23を下方に押圧するように設けられ、その荷重によりプランジャ23及び連結ロッド31が振動で振れないように設定されている。プランジャ23の挿通孔23bの周囲には、上方に突出した溶接用突起23dが形成されており、この溶接用突起23dの箇所で後述する連結ロッド31とプランジャ23とが溶接により固着されている。コイル25は、下板27とともにコイルケース26に収容されている。コイルケース26の下端が弁ハウジング1の上端にカシメ固定され、これにより、コイル25が吸引子21の外周に設けられている。
弁部材3は、全体が軸線X方向に沿って延び、連結ロッド31と、連結ロッド31の下方に設けられる弁本体32とを有し、これらは互いに別体に構成されている。連結ロッド31は、プランジャ23に溶接可能な適宜な金属によって軸線X方向に沿って延びる棒状に形成されている。連結ロッド31の上端部にプランジャ23の挿通孔23bが挿通され、その端部が突溶接用突起23dに溶接されている。また、連結ロッド31は、その中央部が吸引子21のロッドガイド孔21aに挿通され、下端部が後述する弁本体32の凹部32bに挿入されている。
弁本体32は、その上端に形成されたフランジ状のストッパ部32aと、ストッパ部32aの内側に形成された凹部32bと、弁ポート15に接離する弁部32cと、弁部32cから高圧ポート12に対向する括れ部32dと、弁ハウジング1のガイド孔14に挿通される感圧ロッド部32eとを有する。ストッパ部32aと弁部32cは弁室1A内に配置され、ストッパ部32aと弁室1Aの底部との間に弁ばね321が配設されている。
弁本体32の凹部32bは、連結ロッド31の下端部を安定して保持することができるような適宜な深さを有するとともに、連結ロッド31の外周との隙間が、プランジャ23とプランジャケース22との隙間よりも大きくなるような内径を有している。これにより、連結ロッド31に固着されたプランジャ23がプランジャケース22との隙間だけ位置ずれしても、連結ロッド31の下端部の外周面が凹部32bの内周面に接触しないことから、弁本体32に対して軸ずれさせるような外力が加わらない。感圧ロッド部32eは、ガイド孔14にガイドされて軸線X方向に沿って移動する。このとき、感圧ロッド部32eの外周面がガイド孔14の内周面に摺接することにより、ハウジング1の弁ポート15と、弁本体32の弁部32cとの軸ずれや、弁本体32の傾きが抑制される。
感圧部4は、弁ハウジング1の下部の開口部1b内に設けられ、ばね箱41と、ダイヤフラム42と、当金43と、調整ばね44と、受金具45と、調整ねじ46とを有する。ばね箱41は、軸線X方向に延びる円筒状に形成され、弁ハウジング1の感圧室1Bの下方の開口をダイヤフラム42によって塞ぐようにして、弁ハウジング1にカシメ固定されている。ばね箱41の内側は外部空間と連通し、大気圧となっている。
ダイヤフラム42は、ゴム部材等によって円板状に形成され、感圧室1Bの下面を構成する。また、ダイヤフラム42の中央部には、当金43が挿通されている。当金43は、断面T字状に形成され、軸線Xと交差する円板状の部分によって弁本体32の感圧ロッド部32eを上方に押圧するように設けられるとともに、軸線X方向に沿った軸状の部分がダイヤフラム42の中央と、受金具45の挿通孔に挿通されている。そして、当金43と受金具45とが、ダイヤフラム42を挟持するようにかしめ固定される。これにより、感圧室1Bとばね箱41の内側との気密性が保たれる。
調整ばね44は、円筒状のコイルばねであって、受金具45と調整ねじ46との間に配置され、受金具45を介してダイヤフラム42を上方に押圧するようになっている。調整ねじ46は、ばね箱41の内周面に螺合し、軸線X方向の位置が調節可能となっている。すなわち、調節ねじ46を上方にねじ込むほど調整ばね44が圧縮され、ダイヤフラム42に対する押圧力が大きくなる。
ここで、感圧ロッド部32eが感圧部5の当金43に当接した状態では、吸引子21とプランジャ23との間の吸引力、プランジャばね24、調整ばね44を含めた感圧部4からの付勢力、及び、弁ばね321の付勢力のバランスによって、弁ポート15に対する弁部33の位置、すなわち弁開度が決定される。
この第1実施形態の感圧制御弁10は、吸引子21の下端部にシール部5を備えている。シール部5は、吸引子21の下端中央に形成された環状の段部51と、段部51内に嵌め込まれたOリングからなるシール部材52と、シール部材52を覆って段部51を蓋する押さえ板53とで構成されている。シール部材52は、段部51内で連結ロッド31に嵌め込まれ、押さえ板53が吸引子21に対してカシメ固着されることで、シール部材52が取り付けられている。そして、シール部材52の内周面は、その弾性力により連結ロッド31の外周に圧接されている。これによりシール部材52は、連結ロッド31と吸引子21のロッドガイド孔21aとの間の隙間(クリアランス)を封止している。なお、シール部材52により連結ロッド31の軸線X方向の動きに対して摺動抵抗が生じるが、この摺動抵抗は連結ロッド31の動きを妨げない程度に設定されている。なお、このシール部5は、Oリングからなるシール部材52及び押さえ板53という、少ない部品点数で構成することができる。
以上の構成により実施形態の感圧制御弁10は以下のように動作する。まず、感圧制御弁10が圧縮機へ取り付けられて電磁駆動部2のコイル25が非通電の状態では、図2に示すように、弁本体32が弁ばね321により全開することによりクランク室圧力は増加する。圧縮機においてはクランク室と吸入側とはオリフィスや、ピストン外周とシリンダ内周との間のクリアランスにより連通しているため、感圧室1Bの吸入圧力(Ps)は高くなる。これにより、感圧部4のダイヤフラム42は調整ばね44の荷重に対抗して下方に移動し、感圧部4の当金43が感圧ロッド部32eから離間する。次に、電磁駆動部2のコイル25に通電されると、図3に示すように、プランジャ23が弁ばね321のばね力に抗して吸引子21に吸引される。これにより、弁部材3が下方に移動して、高圧ポート12から圧縮機のクランク室への流量が低下するので、クランク室圧力及び吸入圧力が低下して、ダイヤフラム42が上方に移動して、感圧部4の当金43が感圧ロッド部32eに当接し、容量制御の状態となる。
さらに、コイル25への通電量を増すと、ダイヤフラム42がさらに下方に移動するとともに、弁部材3の弁部32cが弁ポート15を閉じる。弁ポート15が弁閉状態となると、高圧ポート12の高圧の流体がクランク室ポート13に導入されなくなり、圧縮機のクランク室圧力が低圧となる。これにより、圧縮機は例えばフルロード状態となる。
前記容量制御の状態では、感圧室1Bの内圧(吸入圧力Ps)が低くなると、感圧部4は弁部材3を弁開方向に付勢する。逆に吸入圧力Psが高くなるとダイヤフラム42は下方に変位し、電磁駆動部2の吸引子21がプランジャ23を吸引する力により、弁部材3は弁閉方向に付勢される。すなわち、吸入圧力(Ps)が設定吸入圧力より低くなると、弁ポート15が開となって、クランク室圧力を高くして圧縮機の吐出容量を小さくするように作用し、吸入圧力(Ps)が設定吸入圧力より高くなると、弁ポート15が閉となって、クランク室圧力を低くして圧縮機の吐出容量を大きくするように作用し、圧縮機の容量を自動制御する。
実施形態の感圧制御弁10は前記のようにシール部5を備えており、連結ロッド31と吸引子21のロッドガイド孔21aとの間の隙間(クリアランス)がシール部材52により封止されている。したがって、弁ポート15を介して高圧ポート12から弁室1Aに高圧の流体が急に流入しても、弁室1Aに流入した流体がシール部材52で遮断され、プランジャ室2Aへの流体の流入を防ぐので、可動部品であるプランジャ23に対して、流体の動圧等の影響を受けない。したがって、急激に弁部材3を弁開させた場合でも、安定した制御が可能になる。
また、シール部材52により、連結ロッド31の作動に対して摺動抵抗を与えるので、例えば感圧制御弁10をPWM制御で使用した場合等に、電磁駆動部2のPWM周波数による異音発生や、共振を防止することができる。
さらに、シール部材52により、プランジャ室2Aへの流体中からの異物の流入も防止するので、プランジャケース22とプランジャ23との隙間での異物の噛み込みによる作動不良も防止できる。
図4は第2実施形態の感圧制御弁20の弁開状態の縦断面図である。この第2実施形態と第1実施形態との違いは、シール部6の構成である。以下、第2実施形態において、第1実施形態と同様な要素には図1乃至図3と同符号を付記して重複する説明は適宜省略する。
この第2実施形態のシール部6は、吸引子21の下端中央に形成されて底部にテーパ面61aを有する環状の円筒部61と、円筒部61内に嵌め込まれたフッ素樹脂製のパッキンからなるシール部材62と、シール部材62を円筒部61のテーパ面61aに押圧するパッキンばね63と、パッキンばね63を覆って円筒部61を蓋する押さえ板64とで構成されている。シール部材62は、円筒部61内で連結ロッド31に嵌め込まれ、押さえ板64が吸引子21に対してカシメ固着されることで、シール部材62が取り付けられている。
そして、シール部材62は端部に断面楔状の突端62aを有している。この突端62aはパッキンばね63の押圧力によりテーパ面61aに沿って連結ロッド31側(中心側)に付勢され、シール部材62は連結ロッド31の外周に圧接されている。これによりシール部材62は、連結ロッド31と吸引子21のロッドガイド孔21aとの間の隙間(クリアランス)を封止している。なお、シール部材62により連結ロッド31の軸線X方向の動きに対して摺動抵抗が生じるが、この摺動抵抗は連結ロッド31の動きを妨げない程度に設定されている。また、シール部材62はフッ素樹脂製のパッキンであり、これをパッキンばね63で押圧するので、連結ロッド31に対する摺動抵抗を設定し易い。
この第2実施形態でも、シール部材6を備えており、連結ロッド31と吸引子21のロッドガイド孔21aとの間の隙間がシール部材62により封止されている。したがって、弁ポート15を介して高圧ポート12から弁室1Aに高圧の流体が急に流入しても、弁室1Aに流入した流体がシール部材62で遮断され、プランジャ室2Aへの流体の流入を防ぐので、可動部品であるプランジャ23に対して、流体の動圧等の影響を受けない。したがって、急激に弁部材3を弁開させた場合でも、安定した制御が可能になる。
また、シール部材62により、連結ロッド31の作動に対して摺動抵抗を与えるので、例えば感圧制御弁10をPWM制御で使用した場合等に、電磁駆動部2のPWM周波数による異音発生や、共振を防止することができる。
さらに、シール部材62により、プランジャ室2Aへの流体中からの異物の流入も防止するので、プランジャケース22とプランジャ23との隙間での異物の噛み込みによる作動不良も防止できる。
以上の各実施形態では、さらに以下のような効果が得られる。
ロッドガイド孔21aにおける吸引子21と連結ロッド31との隙間(クリアランス)は、プランジャ23とプランジャケース22との隙間より大きく設定されている。したがって、プランジャ23が軸線Xと交差する方向にずれても、連結ロッド31に対してロッドガイド孔21aが過大なヒステリシス(摺動抵抗)を与えることがない。
また、クランク室ポート13と高圧ポート12に対して、低圧ポート11と内部均圧孔16の位置は、軸線X回りに90度ずれた位置にある。したがって、各ポートや孔が干渉することなく、弁ハウジング1の加工が容易になるとともに、コンパクトにすることができる。
また、弁ポート15と弁本体32の感圧ロッド部32eの径は等しく設定されている。弁本体32には流体の差圧(Pd−Pc)による弁開方向の荷重と、差圧(Pd−Ps)による弁閉方向の荷重が作用するが、クランク室圧力(Pc)と吸入圧力(Ps)は近い値なので、弁本体32に作用する両荷重は概ねキャンセルされる。また。内部均圧孔16,21b及びロッドガイド孔21aを介してプランジャ室2Aに吸入圧力(Ps)を導入している。したがって、弁部材3の上下に吸入圧力が作用するので、クランク室圧力(Pc)が作用する弁部材3の受圧面積が低減され、実施形態の感圧制御弁は従来に比べ弁開方向の荷重を生じさせる差圧(Pd−Pc)及び弁閉方向の荷重を生じさせる差圧(Pd−Ps)の影響をさらに排除する構造となっている。
各実施形態において、弁部材3は連結ロッド31と弁本体32とが別体で構成されているが、連結ロッドと弁本体は一体形成されたものでもよい。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
1 弁ハウジング
1A 弁室
1B 感圧室
11 低圧ポート
12 高圧ポート
13 クランク室ポート
14 ガイド孔
2 電磁駆動部
2A プランジャ室
21 吸引子
22 プランジャケース
23 プランジャ
3 弁部材
31 連結ロッド
32 弁本体
4 感圧部
41 ばね箱
42 ダイヤフラム
43 当金
44 調整ばね
45 受金具
46 調整ねじ
5 シール部
51 段部
52 シール部材
53 押さえ板
6 シール部
61 円筒部
61a テーパ面
62 シール部材
63 パッキンばね
64 押さえ板
X 軸線

Claims (3)

  1. 圧縮機の吐出圧力が導入される高圧ポートと圧縮機のクランク室圧力が導入されるクランク室ポートとが、弁室及び弁ポートを介して連通され、圧縮機の吸入圧力が導入される感圧部により、設定吸入圧力に対する前記吸入圧力に応じて弁部材で弁ポートを開閉して前記クランク室圧力を可変にするとともに、電磁駆動部への通電により前記弁部材への付勢力を調整して前記設定吸入圧力を調整するようにした感圧制御弁であって、
    前記電磁駆動部は、前記弁ポートの軸線上にロッドガイド孔が形成された吸引子と、該吸引子に対して前記弁室とは反対側に配置されて前記弁部材に連結されるプランジャとを備え、前記弁部材は、前記弁室内に配置された弁本体と、前記ロッドガイド孔に挿通されて前記弁本体を前記プランジャに連結する連結ロッドとを備え、
    前記吸引子に、前記連結ロッドと前記ロッドガイド孔との間を封止するシール部を備えたことを特徴とする感圧制御弁。
  2. 前記シール部は、前記吸引子の下端中央に形成された段部と、前記段部内で前記連結ロッドに嵌め込まれたOリングからなるシール部材と、前記シール部材を覆う押さえ板とで構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の感圧制御弁。
  3. 前記シール部は、前記吸引子の下端中央に形成されて底部にテーパ面を有する円筒部と、前記円筒部内で前記連結ロッドに嵌め込まれるとともに、前記テーパ面側の端部に断面楔状の突端を有するフッ素樹脂製のシール部材と、前記シール部材を前記テーパ面に押圧するパッキンばねと、パッキンばねを覆う押さえ板とで構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の感圧制御弁。
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