JP2018021466A - アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】SMAワイヤを効率的かつ確実に固定する。【解決手段】アクチュエータ100は、形状記憶合金で形成されるSMAワイヤ106と、SMAワイヤ106が差し渡され、かつ、SMAワイヤ106の端部を固定する固定子102と、SMAワイヤ106を挟んで固定子102と対向し、SMAワイヤ106の伸縮により移動する移動子を備える。固定子102には貫通孔140が形成される。固定子102の下方から、貫通孔140の内側面に当接する筒部材138が挿入され、上方から筒部材138に差し込み部材136が挿入される。差し込み部材136は、筒部材138に圧入固定される。また、SMAワイヤ106は、差し込み部材136に形成される上凹部120にカシメ固定される。【選択図】図6

Description

本発明は、形状記憶合金の伸縮力を利用したアクチュエータ、に関する。
形状記憶合金は加熱されると、常温時のマルテンサイト相からオースティナイト相に相転移する。オースティナイト相では、形状記憶合金は所定の形状にて硬化する。温度が低下すれば、オースティナイト相から再びマルテンサイト相に相転移する。マルテンサイト相においては、形状記憶合金は軟化するため、外力により変形容易となる。
このような形状記憶合金の形状回復力を利用したアクチュエータは、装置の小型化、軽量性、静音性などの諸点において優れた特徴を持っている。
特許文献1〜3では、形状記憶合金にてワイヤ(線材)を形成し、ワイヤを通電制御することで、ワイヤを伸縮させている。ワイヤの収縮を動力として利用することにより、電気で駆動可能なアクチュエータが構成される。以下、このような形状記憶合金により形成されるワイヤのことを「SMA(Shape Memory Alloy)ワイヤ」とよぶ。
SMAワイヤの両端は、一般的には、ネジによって電源供給端子に固定される。電源供給端子は、アクチュエータの台座である固定子に固定される。SMAワイヤには電圧が印加されるため、SMAワイヤと接触する固定子には耐熱性、熱伝導性(放熱性)および絶縁性が必要である。このような事情から、固定子をアルミニウムで形成し、その表面にアルマイト加工を施すことが多い。
特開2014−88811号公報 特許第5878869号公報 特許第5836276号公報
固定子に対して電源供給端子を圧入固定すると、表層のアルマイトが削り取られてしまい絶縁破壊を生ずるおそれがある。このため、現状では、電源供給端子と固定子を接着剤で固定している。しかし、接着剤の充填量をコントロールするのは難しく、製品品質を安定させにくい。また、接着剤を乾燥させるための時間を確保する必要がある。
また、ネジ止めは、経年使用により緩むことがある。電源供給端子が小さいときには、ネジ止めは作業性がよくない。ネジの大きさによってアクチュエータの大きさが制限されてしまうという問題もある。
本発明は、本発明者らによる上記課題認識にもとづいて完成された発明であり、その主たる目的は、SMAワイヤを効率的かつ安定的に固定するための技術、を提案することにある。
本発明のある態様におけるアクチュエータは、形状記憶合金で形成される線材と、線材が差し渡され、かつ、線材の端部を固定する固定子と、線材を挟んで固定子と対向し、線材の伸縮により移動する移動子と、を備える。
固定子は、貫通孔を有する。貫通孔の一方から筒部材が挿入され、貫通孔の他方から筒部材に差し込み部材が挿入される。線材は筒部材および差し込み部材の一方に固定される。
本発明によれば、SMAワイヤを効率的かつ安定的に固定しやすくなる。
アクチュエータの外観斜視図である。 アクチュエータの側面図である。 固定子の外観斜視図である。 移動子の外観斜視図である。 図1のA−A線における正断面図である。 図5における固定部材周辺の拡大断面図である。 第1実施形態における固定部材の外観斜視図である。 第1実施形態(Aタイプ)における固定部材の分解斜視図である。 第1実施形態(Bタイプ)における差し込み部材の外観斜視図である。 第2実施形態における固定部材の外観斜視図である。 第2実施形態(Aタイプ)における固定部材の分解斜視図である。 第2実施形態(Bタイプ)における差し込み部材の外観斜視図である。 第3実施形態における固定部材の外観斜視図である。 第3実施形態における固定部材の外観斜視図である。 第1実施形態(Bタイプ)の差し込み部材の固定方法を示す第1の模式図である。 第1実施形態(Bタイプ)の差し込み部材の固定方法を示す第2の模式図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。また、以下の実施形態およびその変形例について、ほぼ同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜省略することがある。
図1は、アクチュエータ100の外観斜視図である。図2は、アクチュエータ100の側面図である。
以下、アクチュエータ100の長軸方向をx軸、短軸方向をy軸、アクチュエータ100の高さ方向をz軸とする。アクチュエータ100の利用場面はさまざまであるが、本実施形態におけるアクチュエータ100は、スマートフォンなどの携帯端末に内蔵され、触覚を作るためのデバイスである、として説明する。アクチュエータ100は、x方向に約20mm、y方向およびz方向はそれぞれ5mm程度の大きさを有する小さな部品である。
アクチュエータ100は、固定子102と移動子104を含む。
固定子102は、携帯端末の筐体に固定される。固定子102には、突起112とくぼみ114が交互に形成される。同様に、移動子104にも、突起116とくぼみ118が交互に形成される。固定子102の突起112が移動子104のくぼみ118に嵌めこまれ、移動子104の突起116が固定子102のくぼみ114に嵌めこまれた状態で、移動子104は固定子102に載置される。固定子102の突起112と移動子104のくぼみ118,移動子104の突起116と固定子102のくぼみ114の噛みあわせにより、移動子104のx方向へのずれが規制される。
移動子104はz軸方向に50〜100μm程度移動可能である。スマートフォンのタッチパネルの裏側に設置されるアクチュエータ100は、ユーザがタッチパネルをタッチしたとき、その移動子104がタッチパネルを裏側からわずかに押し上げる。このような方法により、ユーザにタッチにともなう触感を与える。
アクチュエータ100は、固定子102と移動子104のほか、SMAワイヤ106、固定部材108およびスプリング110を含む。
スプリング110は、固定子102および移動子104の双方に差し渡され、移動子104がy方向およびz方向へずれるのを抑制する。
SMAワイヤ106は、固定子102と移動子104の間に差し渡される(詳細後述)。SMAワイヤ106の両端は、2つの固定部材108a、108b(以下、まとめていうときや特に区別しないときには単に「固定部材108」とよぶ)により固定子102に固定される。固定部材108aは電流の入力端子、固定部材108bは電流の出力端子として機能する。したがって、固定部材108は導電性の部材でなければならない。本実施形態における固定部材108は真鍮または銅により形成される。
固定部材108には溝130が形成され、溝130でSMAワイヤ106がカシメ固定される。固定部材108を介してSMAワイヤ106に電流を流すと、SMAワイヤ106は高温となり、オースティナイト相に相転移して硬化・伸長する。SMAワイヤ106の硬化・伸長により、移動子104はz軸正方向に押し上げられる。SMAワイヤ106の伸縮を移動子104のz方向移動に変換する機構の詳細は後述する。
固定部材108aに電流を流すと、SMAワイヤ106にも電流が流れ、SMAワイヤ106は発熱する。このため、SMAワイヤ106の大部分と接触する固定子102および移動子104は耐熱性と熱伝導性に優れた素材により形成されることが望ましい。また、SMAワイヤ106を流れる電流の漏洩を防ぐため、固定子102と移動子104は絶縁部材であることが望ましい。本実施形態においては、固定子102および移動子104は、耐熱性と熱伝導性に優れるアルミニウムにより形成される。アルミニウムは導電体であるため、固定子102の移動子104の表面にアルマイト加工を施すことで絶縁性を確保する。
アルマイト加工とは、アルミニウムの表面に薄い酸化アルミニウム被膜(絶縁膜)を形成する処理である。酸化アルミニウム被膜の膜厚は20〜40μm程度である。
固定子102の上面には上凹部120が形成され、下面にも下凹部122が形成される。上凹部120および下凹部122において、固定子102には貫通孔(詳細後述)が形成され、この貫通孔に固定部材108が挿入される。一方の固定部材108aの下部から電流が供給され、他方の固定部材108bの下部から電流が出力される。
固定子102の両端には、必須ではないが、ネジ穴124が形成される。ネジ穴124にネジ等を挿入することにより、アクチュエータ100を筐体に固定してもよい。また、アクチュエータ100は、接着剤により筐体に固定されてもよい。アクチュエータ100の固定方法は既存技術の応用でよい。
図3は、固定子102の外観斜視図である。図4は、移動子104の外観斜視図である。
常温時、SMAワイヤ106は、突起112およびくぼみ114に沿って、固定子102の上に差し渡される。固定子102の突起112には、両側の壁部128により溝126が形成される。同様に、移動子104の突起116にも両側の壁部134により溝132が形成される。固定子102の突起112(移動子104のくぼみ118)においては、SMAワイヤ106は固定子102の溝126の上を通り、固定子102のくぼみ114(移動子104の突起116)にいては、SMAワイヤ106は移動子104の溝132の下を通る。固定子102の壁部128および移動子104の壁部134がSMAワイヤ106の左右方向へのずれを規制することにより、SMAワイヤ106がアクチュエータ100から外れるのを防ぐ。
図5は、図1のA−A線における正断面図である。
固定部材108には貫通孔140が形成され、貫通孔140に固定部材108が挿入される。固定部材108は、差し込み部材136と筒部材138を含む。差し込み部材136の溝130にSMAワイヤ106がカシメ固定される。固定子102の下部から、固定部材108a(筒部材138)に電流が供給されると、SMAワイヤ106にも電流が流れる。SMAワイヤ106に電流が流れると、SMAワイヤ106はオースティナイト相に相転移して硬化し、直線状に伸びようとする。SMAワイヤ106が伸長すると、移動子104は上方向(z軸正方向)に押し上げられる。上昇した移動子104が、タッチパネルの裏面を押すことで、タッチパネル表面にあるユーザの指に対して触覚が付与される。
電力供給が停止されると、SMAワイヤ106は低温となり、マルテンサイト相に相転移して軟化するため、移動子104は下方向(z軸負方向)に下がる。電力供給を停止したときには、SMAワイヤ106の熱は固定子102や移動子104に逃がされ、SMAワイヤ106はすみやかに常温に戻る。
より具体的には、アクチュエータ100の上面側にあるタッチパネルへのタッチがセンサによって検出されると、図示しない制御回路は固定部材108に電力を短時間供給する。このとき、SMAワイヤ106はオースティナイト相にいったん相転移したあとマルテンサイト相に相転移するため、タッチパネルを触る指は、一時的な物理的反発力を感じる。このような制御方法により、タッチパネルであっても、キーボードと同様のタッチ感を実現できる。
図6は、図5における固定部材108周辺の拡大断面図である。
固定子102における貫通孔140の下部からは、まず、筒部材138が挿入される。筒部材138は、円筒形状の部材である(図8等に関連して詳述)。筒部材138の挿入後、貫通孔140の上部から差し込み部材136が挿入される。差し込み部材136は、上凹部120に嵌り込む頭部142と、筒部材138に圧入される脚部144を含む(図8等に関連して詳述)。頭部142に形成される溝130にSMAワイヤ106を差し入れた状態で、脚部144を筒部材138に挿入し、頭部142の上から強い力を加えると、頭部142が筒部材138に当接するまで差し込み部材136の脚部144は筒部材138に圧入される。このとき、溝130も潰されてSMAワイヤ106は差し込み部材136にカシメ固定される。すなわち、筒部材138を下から挿入したあと、SMAワイヤ106をくわえた状態の差し込み部材136を上から圧入することにより、固定部材108の固定子102への固定と、SMAワイヤ106の固定部材108への固定が同時に行われる。
筒部材138の内側面には切り欠き146が形成されてもよい。脚部144の外側面に突起を形成し、その突起を切り欠き146と係合させてもよい。このような構成によれば、差し込み部材136と筒部材138の結合をいっそう安定させることができる。
差し込み部材136と筒部材138を別部材とはせず、単一部品として形成される固定部材108を貫通孔140に圧入した場合、圧入時に固定部材108が貫通孔140の内側面を傷つける可能性がある。上述のように固定子102の表面は薄い酸化アルミニウム層で被膜されている。貫通孔140の内側面が傷つけられると酸化アルミニウム被膜が部分的に破れ、固定部材108が固定子102の内部(アルミニウム)と直接接触してしまうリスクがある。アルミニウムは導電性であるため、酸化アルミニウム被膜が破れると、固定部材108を流れる電流が固定子102に漏洩してしまう。
本実施形態においては、まず、筒部材138を挿入することで貫通孔140の内側面を保護している。そのあとに、差し込み部材136を筒部材138に圧入する方式であるため、圧入にともなう直接的なストレスは筒部材138の内側面にかかる。このため、固定子102の酸化アルミニウム被膜が破れるリスクを大きく軽減できる。
差し込み部材136を筒部材138に圧入するとき、溝130も潰れるため、SMAワイヤ106を差し込み部材136に簡単に固定できる。ネジや接着剤を使用するための追加工程も必要ないため、固定作業が容易となる。また、作業が簡単であるため、製造品質がばらつきにくい。また、SMAワイヤ106が細く、固定部材108が小さいときには、ネジや接着剤による固定は実質的に不可能な場合もある。本実施形態における圧入固定は、固定部材108が小さいときにも適用しやすい。
差し込み部材136の頭部142は、上凹部120に嵌め込まれる。筒部材138も下凹部122に嵌め込まれる。このため、固定部材108のz軸を中心とした回転方向の動きも規制できる。筒部材138に圧入された差し込み部材136により、筒部材138は側面方向に圧力がかけられるため、固定部材108は貫通孔140に強く固定される。
(第1実施形態)
図7は、第1実施形態における固定部材108の外観斜視図である。図8は、第1実施形態(Aタイプ)における固定部材108の分解斜視図である。
筒部材138は、筒部148と台部150を有する。差し込み部材136は、頭部142と脚部144を有する。差し込み部材136の脚部144は筒部材138の筒部148に挿入される。筒部材138の台部150は、固定子102の下凹部122に嵌め込まれる。差し込み部材136の頭部142は、固定子102の上凹部120に嵌め込まれる。上述したように、脚部144を筒部148に圧入したとき、貫通孔140と当接する筒部148を内側から押し広げる方向に大きな力がかかるため、固定部材108は固定子102に強く固定される。
頭部142に形成される溝130にSMAワイヤ106が挿入され、SMAワイヤ106は溝130によりカシメ固定される。図7,図8においては、溝130は頭部142の側面に形成されているが、溝130は頭部142の上面に形成されてもよい。
なお、筒部材138を固定子102の上部から挿入し、差し込み部材136を固定子102の下部から圧入してもよい。この場合には、筒部材138の台部150に溝130を形成し、ここにSMAワイヤ106をカシメ固定してもよい。
図9は、第1実施形態(Bタイプ)における差し込み部材136の外観斜視図である。
Bタイプの差し込み部材136は、脚部144に切り欠き(スリット)152が形成される点においてAタイプと異なる。差し込み部材136の圧入時において切り欠き152の両脇の分岐脚154が内側に押し込まれる。このため、差し込み部材136を筒部材138に圧入しやすくなる。また、圧入後は、分岐脚154が元の位置、すなわち、外側に戻ろうとするため、この力が筒部材138の内側面に伝わり、固定部材108は貫通孔140に強く固定される。
切り欠き152は、1つである必要はなく、2つ以上であってもよい。また、脚部144の外側面の一部を内側への傾斜面とすれば、差し込み部材136をいっそう筒部材138に圧入させやすくなる。傾斜面の構成例は図12に関連して詳述する。
(第2実施形態)
図10は、第2実施形態における固定部材108の外観斜視図である。図11は、第2実施形態(Aタイプ)における固定部材108の分解斜視図である。
第2実施形態においては、頭部142に形成される溝130によってSMAワイヤ106をカシメ固定するのではなく、筒部材138と差し込み部材136によりSMAワイヤ106を挟むことでSMAワイヤ106を固定部材108に固定する。第2実施形態における筒部材138は、筒部148の両端に上縁部156と下縁部158を含む。上縁部156および下縁部158は、筒部148の外径よりも大きな外径を有する。このため、筒部材138は、上縁部156および下縁部158により貫通孔140と当接する。
まず、貫通孔140に筒部材138を挿入する。次に、SMAワイヤ106を巻きつけた状態で差し込み部材136の脚部144を筒部材138に圧入する。頭部142を上部から押し付けるとき、SMAワイヤ106は上縁部156と頭部142に挟まれて固定される。SMAワイヤ106を差し込み部材136に巻きつけることは必須ではないが、1回以上巻きつけることでSMAワイヤ106をより確実に固定部材108に固定しやすくなる。
図12は、第2実施形態(Bタイプ)における差し込み部材136の外観斜視図である。
Bタイプの差し込み部材136は、第1実施形態と同様、脚部144に切り欠き152が形成される。差し込み部材136の圧入時において切り欠き152の両脇の分岐脚154が内側に押し込まれる。このため、差し込み部材136を筒部材138に圧入しやすくなる。また、圧入後は、分岐脚154が元の位置、すなわち、外側に戻ろうとするため、この力が筒部材138の内側面に伝わり、固定部材108は貫通孔140に強く固定される。分岐脚154の一部には傾斜面160が形成される。図12に示すように、傾斜面160は内側に傾斜するため、差し込み部材136の筒部材138への圧入作業時のガイドとなる。
(第3実施形態)
図13は、第3実施形態における固定部材108の外観斜視図である。図14は、第3実施形態における固定部材108の外観斜視図である。
第3実施形態においては、差し込み部材136の上面に縦方向の溝130が形成される。差し込み部材136の下部には、下方向ほど縮径する傾斜面162が形成される(図14)。第3実施形態においては、筒部材138を固定子102の下部から貫通孔140に挿入し、差し込み部材136を固定子102の上部から筒部材138に圧入する。そのあと、溝130にSMAワイヤ106を差し渡し、差し込み部材136を溝130の両側面から圧迫することでSMAワイヤ106を溝130にカシメ固定する。
図15は、第1実施形態(Bタイプ)の差し込み部材の固定方法を示す第1の模式図である。図16は、第1実施形態(Bタイプ)の差し込み部材の固定方法を示す第2の模式図である。
図15および図16においても、SMAワイヤ106の固定方法は図6に示した方法と同様である。ここでは、図9に示した差し込み部材136を固定子102に固定する方法の一例を示す。
まず、固定子102の下から筒部材138を挿入する。貫通孔140の内径よりも筒部材138の外径は十分に小さい。このため、挿入段階においては、筒部材138は固定子102に固定されない。筒部材138の下部にある第2拡大部164が固定子102の下面と当接するまで筒部材138は挿入される。
次に、固定子102の上から差し込み部材136を挿入する。筒部材138の内径よりも差し込み部材136(脚部144)の外径は十分に小さい。このため、挿入段階においては、差し込み部材136は、筒部材138にも固定子102にも固定されない。差し込み部材136の上部にある第1拡大部166が固定子102の上面と当接するまで第1拡大部166は挿入される。
固定子102の上下から差し込み部材136および筒部材138を挿入したあと、下方から工具168を差し込み、差し込み部材136の分岐脚154を押し広げる(図16)。分岐脚154は、切り欠き146に押し付けられる。押し広げられた分岐脚154が筒部材138の切り欠き146に嵌め込まれ、これにより差し込み部材136と筒部材138は互いに結合する。
差し込み部材136と筒部材138(固定部材108)が相互固定された状態で、第2拡大部164および第1拡大部166が固定子102を上下から挟むことにより、固定部材108を固定子102に固定できる。
差し込み部材136の分岐脚154は、筒部材138の内側面を強く押す。分岐脚154から拡開方向に内側面を押しつけられた筒部材138は固定子102の内側面に押しつけられてもよい。このように、差し込み部材136が筒部材138の内側面を圧迫し、筒部材138が固定子102の内側面を圧迫すれば、差し込み部材136および筒部材138は固定子102といっそう強く固定される。
筒部材138を固定子102に押し付けることで筒部材138と固定子102が強く固定される場合には、第2拡大部164および第1拡大部166がなくても、固定部材108を固定子102に固定できる。
分岐脚154が切り欠き146に押し込まれるため、分岐脚154は切り欠き146の上面180に規制される。いいかえれば、分岐脚154が押し広げられたあとは、上面180により差し込み部材136はz方向(図16では上方向)に動けなくなる。切り欠き146は必須構成ではないが、切り欠き146は差し込み部材136の抜け止めに寄与するためより効果的である。なお、切り欠き146の下方の下突部182はあってもよいし、なくてもよい。
以上、実施形態に基づいてアクチュエータ100、特に、SMAワイヤ106の固定構造を中心として説明した。
固定子102の下方から筒部材138を挿入し、固定子102の上方から差し込み部材136を圧入する固定方法であるため、固定子102に固定部材108を効率的かつ安定的に固定できる。貫通孔140の内側面にネジ溝を切るなどの加工が不要であり、接着剤も必須ではないため作業性に優れる。特に、数mm程度の小さなアクチュエータ100においては有効な固定方法である。
また、SMAワイヤ106の場合、固定子102は耐熱性、熱伝導性、絶縁性を備えることが望ましい。アルミニウムは耐熱性を有し、熱伝導性に優れるが導電性である。そこで、SMAワイヤ106の表面をアルマイト加工することで絶縁性を実現している。アルマイト加工により形成される酸化アルミニウム被膜は薄いため、固定子102の表面を削りかねない固定方法は望ましくない。本実施形態においては、筒部材138により貫通孔140の内側面を保護した上で、差し込み部材136を筒部材138に圧入する方式であるため、貫通孔140の内側面における酸化アルミニウム被膜に負担がかからない固定方法となっている。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はその特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。例えば、上記実施形態および変形例において一部の構成要素を組み合わせてもよいし、各実施形態および変形例から一部の構成要素を削除してもよい。
SMAワイヤ106は、通電停止時にすみやかに冷却される必要があるため、固定子102や移動子104は熱伝導率の大きな物質により形成されることが望ましい。本実施形態においては、固定子102や移動子104はアルミニウムであるとして説明したが、熱伝導率が所定値以上の物質、たとえば、金属やカーボンナノチューブなどにより形成されてもよい。このような物質の表面に絶縁性を確保するためのメッキ加工を施す場合においては、本発明は特に有効である。
まとめると、SMAワイヤ106が熱伝導性に優れる固定子102や移動子104に当接する、SMAワイヤ106を固定する固定部材108(電源端子)は導電性を有する、固定部材108を固定子102(あるいは移動子104)に固定する、固定部材108と固定子102(あるいは移動子104)は酸化アルミニウム被膜など絶縁体または絶縁層を介して当接する、という構成においては、固定部材108からの電流漏洩を防ぐために絶縁体(または絶縁層)を傷つけたくないという状況が存在する。本発明によるSMAワイヤ106の固定方法は、このような状況において特に有効に機能する。
100 アクチュエータ、102 固定子、104 移動子、106 SMAワイヤ、108 固定部材、110 スプリング、112 突起、114 くぼみ、116 突起、118 くぼみ、120 上凹部、122 下凹部、124 ネジ穴、126 溝、128 壁部、130 溝、132 溝、134 壁部、136 差し込み部材、138 筒部材、140 貫通孔、142 頭部、144 脚部、146 切り欠き、148 筒部、150 台部、152 切り欠き、154 分岐脚、156 上縁部、158 下縁部、160 傾斜面、162 傾斜面。

Claims (7)

  1. 形状記憶合金で形成される線材と、
    前記線材が差し渡され、かつ、前記線材の端部を固定する固定子と、
    前記線材を挟んで前記固定子と対向し、前記線材の伸縮により移動する移動子と、を備え、
    前記固定子は、貫通孔を有し、
    前記貫通孔の一方から筒部材が挿入され、前記貫通孔の他方から前記筒部材に差し込み部材が挿入され、前記線材は前記筒部材および前記差し込み部材の一方に固定されることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記線材は、前記筒部材および前記差し込み部材の一方にカシメ固定されることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記線材は、前記筒部材および前記差し込み部材に挟まれて固定されることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  4. 前記差し込み部材は、前記筒部材に挿入される脚部を有し、
    前記脚部には、切り欠きが形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のアクチュエータ。
  5. 前記差し込み部材は、前記筒部材に挿入される脚部を有し、
    前記脚部の外側面は、前記脚部の先端において内側に傾斜することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のアクチュエータ。
  6. 前記差し込み部材は、前記固定子に当接する頭部、を有し、
    前記固定子は凹部を有し、前記凹部に前記貫通孔が形成され、
    前記頭部は、前記固定子の凹部にはめ込まれることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のアクチュエータ。
  7. 前記固定子は、アルミニウムにより形成され、かつ、その表面をアルマイト加工される部材であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のアクチュエータ。
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