JP2018020694A - 固定治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、車両内を占有することなく、積載される荷物と車両との固定作業の負担を軽減する固定治具を提供する。【解決手段】固定治具40は、荷物2、3を積載する車両の内部に用いられる。固定治具40は、フレーム50、第1棒状部材41、第2棒状部材42、第3棒状部材43、第4棒状部材44、第5棒状部材45および第6棒状部材46を備える。フレーム50、第1−第6棒状部材41−46によって、支持箇所が多数でき、荷物2、3が固縛されやすくなる。このため、固定作業の負担が軽減される。また、フレーム50または第3棒状部材43が回転可能に形成されている。荷物2、3を積載しないとき、第3棒状部材43と延長部441とを係合した状態にする。また、フレーム50が回転し、フレーム部材51が車両の床側に接した状態にしておくことで、固定治具40が車両の内部を占有するスペースが小さくなる。【選択図】図7

Description

本発明は、荷物を積載する車両の内部に用いられる固定治具に関する。
従来、特許文献1に記載されているように、積載された荷物が車両の走行中に動かないように、車両の内部に荷物を固定する固定治具が知られている。
特開2014−201206号公報
特許文献1のような構成では、比較的大きい荷物を固定治具のバンド部材で車両に固定する場合、車両内のスペースが狭くなり、固定作業がしにくく、固定作業の工数が増大し、固定作業の負担が大きくなる。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、簡易な構成で、車両内を占有することなく、積載される荷物と車両との固定作業の負担を軽減する固定治具を提供することにある。
本発明の固定治具は、荷物(2、3)を積載する車両(1)の内部に用いられる。
固定治具は、フレーム(50)、第1棒状部材(41)、第2棒状部材(42)、第3棒状部材(43)、第4棒状部材(44)、第5棒状部材(45)および第6棒状部材(46)を備える。
フレームは、車両の前側に設けられ、複数のフレーム部材(51、52、53、54)を有し、車両の前方に対し下側のフレーム部材(54)の軸(P1)を中心に回転可能で、車両の前側の荷物(2)を支持可能である。
第1棒状部材は、車両の後側で、車両の前方に対し左右に設けられ、上下方向に延びており、車両の後側の荷物(3)を支持可能である。
第2棒状部材は、フレームおよび第1棒状部材の間で、車両の前方に対し左右に設けられ、上下方向に延びており、車両の前側の荷物を支持可能である。
第3棒状部材は、フレームおよび第2棒状部材に接続され、車両の前後方向に延びており、第2棒状部材の軸(P2)を中心に回転可能で、車両の前側の荷物を支持可能である。
第4棒状部材は、第1棒状部材および第2棒状部材に接続され、車両の前後方向に延びており、車両の後側の荷物を支持可能で、第3棒状部材が回転したとき第3棒状部材と係合する
第5棒状部材は、車両の前側における第4棒状部材の端部(442)に接続され、車両の前方に対し左右方向に延びており、荷物を支持可能である。
第6棒状部材は、車両に後側における第4棒状部材の端部(443)に接続され、車両の前方に対し左右方向に延びており、車両の後側の荷物を支持可能である。
フレーム、第1−第6棒状部材によって、支持箇所が多数でき、荷物が固縛されやすくなる。このため、固定作業の工数が短縮され、固定作業の負担が軽減される。
また、フレームまたは第3棒状部材が回転可能に形成されている。荷物を積載しないとき、第3棒状部材が回転し第4棒状部材に係合した状態にする。また、フレームが回転し、フレーム部材が車両の床側に接した状態にしておくことで、固定治具が折りたたまれ、固定治具が車両の内部を占有するスペースが小さくなる。
本発明の一実施形態による固定治具が用いられる車両の構成図。 本発明の一実施形態による固定治具が取り付けられたときの車両の構成図。 図2のIII部拡大図。 図3のIVから見た案内装置の上面図。 本発明の一実施形態による案内装置の第1傾斜板が回転したときの図。 本発明の一実施形態による案内装置を用いて荷物が積載されたときの図。 本発明の一実施形態による案内装置を用いて荷物が積載されたときの図。 本発明の一実施形態による案内装置の固定治具の第3棒状部材が回転したときの図。 本発明の一実施形態による案内装置の固定装置が取り付けられたときの構成図。 本発明の一実施形態による案内装置の第1緩衝部材の構成図。 本発明の一実施形態による案内装置の第2緩衝部材の構成図。 その他の実施形態による案内装置の構成図。 その他の実施形態による案内装置の構成図。
以下、本発明の実施形態による案内装置を図面に基づいて説明する。複数の実施形態において、一実施形態と実質的に同一の構成には、同一の符号を付して説明する。また、「本実施形態」という場合、一実施形態およびその他の実施形態を包括する。本実施形態の案内装置は、車両に荷物を積載するのに用いられる。
まず、本実施形態の固定治具40が用いられる車両1について説明する。
車両1の前進方向を「前」とし、車両1の後退方向を「後」とする。また、前進方向か
ら見て上側を「上」とし、前進方向から見て下側を「下」とし、上下方向と車両の高さ方
向である車高方向は同一である。さらに、前進方向から見て右側を「右」とし、前進方向
から見て左側を「左」とし、左右方向は、車幅方向と同一である。
図1に示すように、車両1は、2つの荷物2、3を積載するのに用いられ、バックドア4、スロープとしての車両傾斜板5を備える。
荷物2、3は、台車6に搭載されており、重量物で、5kgwから1000kgwの重量である。荷物2、3の大きさは、車両1の内部に収まる寸法である。荷物2、3は、複数の物が台車6に載せられて上記の重量物とみなしてもよい。
荷物2が車両1の内部に先に積載され、荷物2が積載された後、荷物3が車両1の内部に積載される。
バックドア4は、車両1の後側に設けられ、車両1のトランクを開閉可能に形成されている。
車両傾斜板5は、使用しないとき車両1の内部に収納されており、使用するとき、バックドア4を開け、路面Gに掛けられる。
また、車両傾斜板5は、車両1の後側の車両後端部7から路面Gへ掛け渡され、前後方向に対し傾斜して形成されている。車両傾斜板5を経由して、荷物2、3を作業者が積載する。
また、車両1は、前床面8および後床面9が内部に形成されている。
前床面8は、後床面9よりも前側に形成されており、前後方向に沿って形成されている。前床面8と後床面9との間は段差になっている。
後床面9は、前床面8から車両後端部7に向かって傾斜しており、車両傾斜板5が傾斜する角度以下となるように傾斜して形成されている。図中において、特徴を明確にするために、段差および後床面9は傾斜を誇張して記載している。また、後床面9は、前床面8と同様に前後方向に沿って形成されていてもよい。
従来、特開2005−046211号公報に記載されているように、車両傾斜板を段差なく緩やかな傾斜にすることが知られている。しかし、路面から車両への積載の負担は軽減されるが、床面での積載作業は軽減されない。荷物が重量物である場合、作業者による車両内での積載作業の労力および工数が増大し、積載作業の負担は大きい。また、積載作業の負担を軽減するため、補助器具を用いる場合があるが、補助器具が車両1のスペースを占有するため、却って積載作業の負担が大きくなる虞がある。
そこで、車両1は、簡易な構成で、車両内の積載作業の負担を軽減する案内装置10が用いられる。
図2、図3および図4に示すように、案内装置10は、車両1の内部に設けられ、第1板状部材11、第1傾斜板12、第2板状部材13、第2傾斜板14、係止部材15、支持部材16および支持板17を備える。
第1板状部材11は、板状で、前床面8に設置され、前後方向に沿って延びている。荷物2が第1板状部材11に積載されたとき、第1板状部材11は、荷物2を支持する。
第1傾斜板12は、板状で、第1板状部材11に接続され、前後方向に対し路面Gに向かって傾斜しており、荷物2を第1板状部材11に案内可能である。
第1傾斜板12および第1板状部材11は、左右に設けられる2つの蝶番121で接続されている。
また、第1傾斜板12は、蝶番121によって左右方向の軸である回転軸Oを中心として回転可能に形成されており、第1傾斜板12の第1傾斜板前端部122の左右方向の軸を中心として回転可能である。
さらに、第1傾斜板12は、孔123を有する。
孔123は、第1板状部材11とは反対側である第1傾斜板後端部124に形成されており、円が左右方向に移動したときの軌跡によって区画形成される長円形形状の断面を有する。
第2板状部材13は、板状で、第1傾斜板12の下側に設けられ、前後方向に沿って延びている。
図5に示すように、第1傾斜板12が回転し、第1傾斜板後端部124が上側に位置したとき、第2板状部材13は、上面131が露出し、荷物3が上面131に積載されたとき、荷物3を支持する。
第2傾斜板14は、第2板状部材13および車両傾斜板5に接続され、前後方向に対し路面Gに向かって傾斜しており、車両傾斜板5を経由する荷物2、3を第1傾斜板12または第2板状部材13に案内可能である。
また、第1傾斜板12および第2傾斜板14は、車両傾斜板5が路面Gに対して傾斜する角度以下との傾斜角なるように形成されている。図中において、特徴を明確にするため、第1傾斜板12および第2傾斜板14の傾斜角は誇張して記載している。
図6に示すように、車両傾斜板5を経由する荷物2は、第2傾斜板14および第1傾斜板12を経由して案内され、第1板状部材11に積載される。第1板状部材11に荷物2が積載された後、後述で説明する第5棒状部材45が荷物2の後側に設けられる。なお、第5棒状部材45および第6棒状部材46は、荷物2、3を積載する前である初期状態では外れている。
図7に示すように、第1傾斜板12が回転し、第1傾斜板後端部124が第5棒状部材45に接触する。第1傾斜板後端部124と第5棒状部材45とが、孔123を経由して面ファスナー、ひもまたは縄等を用いて固定される。第1傾斜板後端部124と第5棒状部材45とを固定後、荷物3が第2板状部材13に積載され、第2板状部材13は荷物3を支持する。さらに、後述で説明する第6棒状部材46が荷物3の後側に設けられる。なお、図7および図12において、後床面9の傾斜角を誇張して記載しており、荷物3または台車6が傾斜して記載されている。図中の傾斜角は、実際の傾斜角度を表すわけではなく、実際では、荷物3を平坦に調整可能である。
係止部材15は、棒状で半円柱形状に形成され、車両1の前方に対し左右方向に延びており、上面131に設けられ、第1傾斜板後端部124と接触している。
また、係止部材15は、第1傾斜板12が回転し、荷物3が上面131に積載されたとき、荷物3を係止する。
図中において、係止部材15の大きさは誇張して記載しており、荷物2、3を積載するときにおいて、係止部材15は、荷物2、3が通過するときの抵抗となるものではない。
支持部材16は、長方形形状の断面を有し、第1傾斜板12と後床面9との間に設けられ、後床面9に接触し、支持板17と係合するように形成されている。
また、支持部材16は、荷物2が第1傾斜板12を通過するとき、第1傾斜板12を支持する。
支持板17は、第2板状部材13または第2傾斜板14と後床面9との間に設けられ、後床面9に接する。
また、支持板17は、第2板状部材13または第2傾斜板14を荷物2、3が通過するとき、第2板状部材13または第2傾斜板14を支持する。
[1]車両傾斜板5に接続される第2傾斜板14によって、路面Gから車両傾斜板5を経由して連続で車両1の内部へ荷物2、3を積載できる。また、第2傾斜板14を経由して第1傾斜板12へ連続で荷物2が移動でき、第1板状部材11に荷物2を積載できる。このため、荷物2の車両1内部での作業者による積載作業の負担が軽減される。
また、第1傾斜板12が回転可能である。このため、第1板状部材11に荷物2が積載された後、回転した第1傾斜板12によって、車両1の内部または第5棒状部材45と荷物2とを支持できる。さらに、第1傾斜板12が回転することで、第2板状部材13が露出し、荷物3が積載可能となるスペースが確保され、新たにスペースを準備する作業が削減され、簡易な構成で積載作業の負担が軽減される。
[2]支持部材16および支持板17によって、第1傾斜板12、第2板状部材13または第2傾斜板14の剛性が向上する。このため、荷物2、3が通過して積載されるとき、第1傾斜板12、第2板状部材13または第2傾斜板14が撓みにくくまたは変形しにくくなる。これにより、第1傾斜板12、第2板状部材13または第2傾斜板14上で滑らかに荷物2、3が移動でき、積載作業の負担がさらに軽減される。
[3]第1傾斜板12に孔123が形成されているため、孔123を経由して車両1の内部または第5棒状部材45と回転した第1傾斜板12とが固定しやすくなる。
また、積載された荷物が車両の走行中に動かないように、車両の内部に荷物を固定する必要がある。特許文献1に記載されているように、車両に荷物を固定する固定治具が知られている。しかし、この構成では、比較的大きい荷物を固定治具のバンド部材で車両に固定する場合、車両内のスペースが狭くなり、固定作業がしにくく、固定作業の工数が増大し、固定作業の負担が大きくなる。
そこで、一実施形態の固定治具40は、簡易な構成で、車両1内を占有することなく、積載される荷物2、3と車両1との固定作業の負担を軽減する。
図3および図7に示すように、固定治具40は、車両1に取り外し可能で、フレーム50、第1棒状部材41、第2棒状部材42、第3棒状部材43、第4棒状部材44、第5棒状部材45および第6棒状部材46を備える。
また、固定治具40は、フレーム50および第1−第6棒状部材41−46が組立てられて構成されている。
フレーム50は、前床面8または第1板状部材11に設けられ、棒状に形成されている複数のフレーム部材51−54を有し、荷物2を支持可能である。
また、フレーム50は、第1板状部材11に積載された荷物2の前側に設けられる。
フレーム部材51は、上側に設けられ、左右方向に延びており、フレーム部材52、53に接続されている。
また、フレーム部材51は、弾性部材56に表面が覆われている。弾性部材56は、例えば、ゴムが用いられる。図中において、弾性部材56は、誇張して記載している。
フレーム部材52、53は、左右に1つずつ設けられ、上下方向に延びており、フレーム部材51、54に接続されている。
フレーム部材52は、左側に設けられ、フレーム部材53は、右側に設けられる。
フレーム部材54は、下側に設けられ、前床面8または第1板状部材11に金具等で係合されている。
また、フレーム部材54は、左右方向に延びて、フレーム部材54の軸P1を中心に回転可能に形成されている。フレーム部材54の回転によって、フレーム50自体が回転し、上側のフレーム部材51が前床面8または第1板状部材11に接触可能になるように、フレーム50は形成されている。
第1棒状部材41は、後床面9または支持板17に固定されており、左右に1つずつ設けられ、上下方向に延びている。
また、第1棒状部材41は、第2板状部材13に積載された荷物3の後左右側に設けられており、荷物3を支持可能である。
さらに、第1棒状部材41は、左右方向に延びる支持棒48が下側で接続されている。
支持棒48は、後床面9または支持板17に固定されており、支持棒48によって、第1棒状部材41、後床面9または支持板17の固定する力を高める。
第2棒状部材42は、前床面8または第1板状部材11に固定されており、フレーム50と第1棒状部材41との間に設けられ、上下方向に延びている。
また、第2棒状部材42は、第1板状部材11に積載された荷物2の左右側に設けられており、荷物2を支持可能である。
第3棒状部材43は、左右のフレーム部材52、53および第2棒状部材42に接続され、前後方向に延びている。
また、第3棒状部材43は、第1板状部材11に積載された荷物2の左右側に設けられており、荷物2を支持可能である。
さらに、第3棒状部材43は、第2棒状部材42の軸P2を中心に回転可能に形成されている。第3棒状部材43は、回転したとき、第1棒状部材41または第4棒状部材44に係合する。
第4棒状部材44は、第1棒状部材41および第2棒状部材42に接続され、前後方向に延びており、中間部材444を経由して、車両1の内側の側部に接続され、固定されている。
また、第4棒状部材44は、第2板状部材13に積載された荷物3の左右側に設けられ、荷物3を支持可能である。
さらに、第4棒状部材44は、延長部441を有する。
図8に示すように、延長部441は、上下方向に延びており、第3棒状部材43が回転したとき、第3棒状部材43に金具等で係合される。第3棒状部材43が延長部441に係合後、フレーム部材54が回転し、フレーム50が第1板状部材11に接触する。
第5棒状部材45は、第4棒状部材44の前側における第4棒状部材前端部442に接続され、左右方向に延びており、
また、第5棒状部材45は、第1板状部材11に積載された荷物2の後側に設けられており、荷物2を支持可能である。
さらに、第5棒状部材45は、弾性部材56と同様の弾性部材47に表面が覆われている。
第6棒状部材46は、第4棒状部材44の後側における第4棒状部材後端部443に接続され、左右方向に延びている。
また、第6棒状部材46は、第2板状部材13に積載された荷物3の後側に設けられ、荷物3を支持可能である。
フレーム50、第1−第6棒状部材41−46は、フレーム部材51−54、第1−第6棒状部材41−46に対応する円筒形状の金具等によって係合されて接続されている。または、フレーム50、第1−第6棒状部材41−46は、いずれかに挿入穴が設けられ、挿入穴を経由して嵌合されて接続されており、それぞれに着脱可能である。
第1板状部材11または第2板状部材13に荷物2、3が積載された後、フレーム50、第1−第6棒状部材41−46を経由して、荷物2、3が面ファスナー、ひもまたは縄等によって固縛される。
図9に示すように、固定装置70は、第1緩衝部材71および4つの第2緩衝部材72、73を備え、荷物2、3が第1板状部材11または第2板状部材13に積載されたときに用いられる。
図10に示すように、第1緩衝部材71は、2つの弾性変形可能な部材が接続部712を介して接続され、回転した第1傾斜板12または第5棒状部材45と荷物2、3との間に挟まれており、回転した第1傾斜板12と荷物2、3とを固定可能である。
また、第1緩衝部材71は、回転した第1傾斜板12または第5棒状部材45と荷物2、3とに作用する衝撃力等の力を緩和可能に形成されており、凹部711を有する。
凹部711は、上下方向に凹んでおり、回転した第1傾斜板12または第5棒状部材45に係合可能である。一実施形態では、凹部711は、第1傾斜板12および第5棒状部材45に係合されている。
さらに、第1緩衝部材71は、下側の端部に面取り部76が形成されている。
面取り部76は、上方から下方に向かって、第1緩衝部材71の厚みまたは幅が小さくなるように傾斜して形成されている。
第2緩衝部材72、73は、第1緩衝部材71と同様に、弾性変形可能に形成されている。
第2緩衝部材72は、左右の第3棒状部材43と荷物2との間に挟まれており、第2緩衝部材73は、左右の第4棒状部材44と荷物3との間に挟まれている。
また、第2緩衝部材72、73は、第3棒状部材43または第4棒状部材44と荷物2、3とを固定可能である。
さらに、第2緩衝部材72、73は、第3棒状部材43または第4棒状部材44と荷物2、3とに作用する衝撃力等の力を緩和可能に形成されている。
図11に示すように、さらに、第2緩衝部材72、73は、面取り部77を下側の端部に有する。
面取り部77は、上方から下方に向かって、第2緩衝部材72、73の厚みまたは幅が小さくなるように傾斜して形成されている。
第1緩衝部材71および第2緩衝部材72、73は、荷物2、3が接触する部位において、表面または内部で区画形成される空隙78、79が複数形成されている。図中において、特徴を明確にするため、空隙78、79は誇張して記載している。
空隙78、79は、開気孔または閉気孔を含み、円形形状または楕円形形状の断面を有する。
また、第1緩衝部材71および第2緩衝部材72、73は、例えば、天然パルプまたは海綿質繊維で成形される天然スポンジまたはポリウレタン等の合成樹脂で成形される合成スポンジが用いられる。本実施形態では、第1緩衝部材71および第2緩衝部材72、73は、スポンジの端材を粉砕し、接着剤を混在して型に入れ蒸気で押し固めて圧縮成形して再生加工された再生ウレタンが用いられている。
(効果)
[4]固定治具40のフレーム50、第1−第6棒状部材41−46によって、支持箇所が多数でき、荷物2、3が固縛されやすくなる。このため、固定作業の工数が短縮され、固定作業の負担が軽減される。
[5]また、フレーム50または第3棒状部材43が回転可能に形成されている。荷物2、3を積載しないとき、第3棒状部材43と延長部441とが係合された状態にする。また、フレーム50が回転し、フレーム部材51が前床面8または第1板状部材11に接触した状態にしておくことで、固定治具40が折りたたまれ、固定治具40が車両1の内部を占有するスペースが小さくなる。
[6]フレーム部材51または第5棒状部材45が弾性部材47、56に覆われていることによって、荷物2、3が積載されるとき、または、荷物2、3が積載された車両1が走行するとき、フレーム部材51が作用する荷物2、3への衝撃力等の力が緩和される。
[7]凹部711および面取り部76、77によって、第1緩衝部材71または第2緩衝部材72、73が第3棒状部材43、第4棒状部材44または第6棒状部材46と荷物2、3との間に挿入されやすくなる。このため、固定作業の工数が短縮される。
また、第1緩衝部材71または第2緩衝部材72、73によって、第3棒状部材43、第4棒状部材44または第6棒状部材46と荷物2、3とに生じる隙間が埋められる。このため、第3棒状部材43、第4棒状部材44または第6棒状部材46と荷物2、3との固定する力が向上する。
[8]第1緩衝部材71または第2緩衝部材72、73は空隙78、79によって、界面数が多くなり、エネルギー吸収能が大きくなる。このため、回転した第1傾斜板12、第3棒状部材43、第4棒状部材44、第5棒状部材45または荷物2、3が受ける衝撃力が吸収されやすくなり、荷物2、3が破損防止につながる。
(その他の実施形態)
(i)図12の示すように、荷物2、3は2つに限らず、1つの荷物3のみを積載してもよい。1つの荷物3を積載する場合、第1傾斜板12、フレーム50および第3棒状部材43は回転した状態にしておく。第1傾斜板12は、第5棒状部材45に接触しており、フレーム50は、第1板状部材11に接触しており、第3棒状部材43が延長部441に係合している。このような構成においても、一実施形態と同様の効果を奏し、固定治具40が車両1内部のスペースを占有することなく、車両1内部の居住スペースを大きくできる。
(ii)図13に示すように、第1緩衝部材171は、第5棒状部材45のみに係合されてもよい。図中では、第5棒状部材45のみに係合されるように、第1緩衝部材171の大きさは調整して記載している。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
1 ・・・車両、
2、3 ・・・荷物、
40 ・・・固定治具、
41 ・・・第1棒状部材、
42 ・・・第2棒状部材、
43 ・・・第3棒状部材、
44 ・・・第4棒状部材、
442 ・・・端部(第4棒状部材前端部)、
443 ・・・端部(第4棒状部材後端部)、
45 ・・・第5棒状部材、
46 ・・・第6棒状部材、
50 ・・・フレーム、
51、52、53、54 ・・・フレーム部材。

Claims (5)

  1. 荷物(2、3)を積載する車両(1)の内部に用いられる固定治具(40)であって、
    前記車両の前側に設けられ、複数のフレーム部材(51、52、53、54)を有し、前記車両の前方に対し下側のフレーム部材(54)の軸(P1)を中心に回転可能で、前記車両の前側の荷物(2)を支持可能なフレーム(50)と、
    前記車両の後側で、前記車両の前方に対し左右に設けられ、上下方向に延びており、前記車両の後側の荷物(3)を支持可能な第1棒状部材(41)と、
    前記フレームおよび前記第1棒状部材の間で、前記車両の前方に対し左右に設けられ、上下方向に延びており、前記車両の前側の荷物を支持可能な第2棒状部材(42)と、
    前記フレームおよび前記第2棒状部材に接続され、前記車両の前後方向に延びており、前記第2棒状部材の軸(P2)を中心に回転可能で、前記車両の前側の荷物を支持可能な第3棒状部材(43)と、
    前記第1棒状部材および前記第2棒状部材に接続され、前記車両の前後方向に延びており、前記車両の後側の荷物を支持可能で、前記第3棒状部材が回転したとき第3棒状部材と係合する第4棒状部材(44)と、
    前記車両の前側における前記第4棒状部材の端部(442)に接続され、前記車両の前方に対し左右方向に延びており、前記荷物を支持可能な第5棒状部材(45)と、
    前記車両に後側における前記第4棒状部材の端部(443)に接続され、前記車両の前方に対し左右方向に延びており、前記車両の後側の荷物を支持可能な第6棒状部材(46)と、
    を備える固定治具。
  2. 前記フレームは、前記車両の前方に対し上側のフレーム部材(51)に弾性部材(56)を有する請求項1に記載の固定治具。
  3. 前記第4棒状部材は、前記車両の前方に対し上下方向に延びる延長部(441)を有し、
    前記第3棒状部材は、回転したとき前記延長部に係合する請求項1または2に記載の固定治具。
  4. 前記第5棒状部材は、弾性部材(47)を有する請求項1から3のいずれか一項に記載の固定治具。
  5. 前記フレーム部材、前記第1棒状部材、前記第2棒状部材、前記第3棒状部材、前記第4棒状部材、前記第5棒状部材または前記第6棒状部材は、着脱可能に形成されている請求項1から4のいずれか一項に記載の固定治具。
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