JP2018019165A - アンテナ装置、通信装置、およびアンテナ装置の製造方法 - Google Patents

アンテナ装置、通信装置、およびアンテナ装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造工程における作業や設置部品を削減するとともに、インダクタンスL値のばらつきを抑える。【解決手段】アンテナ装置1であって、直方体状の磁性体10と、導線を磁性体10の短手方向に沿って巻きつけたコイル30と、を備え、アンテナ装置1は、測定器によって測定された磁性体10の透磁率μに基づいて、磁性体10および導線の少なくとも一方を調整することで、アンテナ装置1のインダクタンスL値を所定範囲内に保持する。【選択図】図1

Description

本発明は、アンテナ装置、通信装置、およびアンテナ装置の製造方法に関する。
NFC(Near Field Communication)に代表される磁気結合型の通信方式がスマートフォンやウェアラブル端末などの携帯情報端末にも採用され、その機能を実現するためのアンテナ装置が搭載されている。このような携帯情報端末の軽薄短小化及び多機能化に伴い、搭載されるアンテナ装置に対する小型化、薄型化の要求も高まっている。
例えば、磁性体コアと、該磁性体コアに巻回された線状導体からなるコイルとを有するアンテナ装置が知られている(特許文献1参照)。このようなアンテナ装置の自己インダクタンスL値は、磁性体の透磁率やサイズ、導線の巻き方パラメータ(巻き数、線径、線間幅、銅線巻幅)により物理的に決定される。
導線の巻き方については、各パラメータの精度がコントロール可能となっている。一方、磁性体については、磁性体の製造工程上、透磁率のコントロールが困難である。例えば、ロット(所定数の磁性体)毎の透磁率のばらつき、ロット内の透磁率のばらつき、シート(複数の磁性体分のシート)内の透磁率のばらつきなどがあり、最終的に一つのアンテナ装置に設けられる磁性体毎に透磁率がばらつくことになる。このように磁性体の透磁率がばらつくことによって、アンテナ装置の自己インダクタンスL値がばらつくことになる。
さらに、アンテナの共振周波数は、アンテナ装置におけるキャパシタンスC値とインダクタンスL値によって決定されるため、インダクタンスL値がばらつくと、共振周波数もばらつくことになる。共振周波数が定められた通信方式においては、その共振周波数がばらつくと通信性能が劣化し、通信不可に陥ることもある。
そこで、共振周波数を一定に保つ方法としては、インダクタンスL値はそのままにしておき、キャパシタンスC値を調整することにより、所望の周波数に合わせ込んでいく方法がある。具体的には、例えば1つ目の方法として、インダクタンスL値が測定されている場合には、共振周波数の計算式から必要なキャパシタンスC値を算出し、算出した値に相当するコンデンサを選択し回路上に組み込む方法がある。また、2つ目の方法として、可変コンデンサをあらかじめ回路上に組み込んでおき、スペクトルアナライザ等で共振周波数を観測しながら所望の周波数になるように可変コンデンサによってキャパシタンスC値を調整する方法がある。
また、特許文献1のアンテナ装置では、アンテナ装置と同サイズの金属板を装着し、その金属板のサイズを変えることによりインダクタンスL値を調整している。
しかしながら、上述した1つ目の方法では、アンテナ装置毎にインダクタンスL値を測定する作業や、調整用コンデンサを組み込むための製造工程が追加されるため、製造工程を増加させてしまう。また、2つ目の方法では、製造工程において共振周波数を合わせるための作業者による測定器観測及び調整作業が必要となるため、作業者の追加や測定器の設置を要するとともに製造工程を増加させてしまう。また、特許文献1のアンテナ装置では、困難な加工作業により製造工程を増加させてしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、製造工程における作業や設置部品を削減するとともに、インダクタンスL値のばらつきを抑えるアンテナ装置、通信装置、およびアンテナ装置の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、アンテナ装置であって、磁性体と、導線を前記磁性体に巻きつけたコイルと、を備え、前記アンテナ装置は、前記磁性体の透磁率に基づいて、前記磁性体および前記導線の少なくとも一方を調整することで、前記アンテナ装置のインダクタンス値を所定範囲内に保持する。
本発明によれば、製造工程における作業や設置部品を削減するとともに、インダクタンスL値のばらつきを抑えるという効果を奏する。
図1は、実施形態のアンテナ装置を示す三面図である。 図2は、磁性体の透磁率を測定する際の説明図である。 図3は、導線の巻き幅によるインダクタンスL値の調整方法を示す図である。 図4は、長岡係数によるインダクタンスL値の調整方法を示す図である。 図5は、導線の線径によるインダクタンスL値の調整方法を示す図である。 図6は、導線の線径によるインダクタンスL値の変化を示すシミュレーション結果を示す図である。
以下に添付図面を参照して、アンテナ装置、通信装置、およびアンテナ装置の製造方法の実施形態を詳細に説明する。
図1は、実施形態のアンテナ装置を示す三面図である。本実施形態のアンテナ装置1は、磁気結合型のアンテナ装置である。
磁気結合型のアンテナ装置とは、特定の周波数の電波と共振を起こすことによって電波の送信又は受信を行う共振型のアンテナ装置とは異なり、通信相手となるアンテナ装置が発生する磁束と磁気的に結合することによって通信を行うものである。このため、共振型のアンテナ装置の通信距離が数メートルから数キロメートル以上であるのに対して、磁気結合型のアンテナ装置の通信距離は、例えば、1メートル以下程度である。
つまり、磁気結合型のアンテナ装置1は、近距離通信あるいは近接通信用のアンテナ装置である。図1に示すアンテナ装置1は、例えば、周波数が13.56MHzの信号の送信又は受信を行う。
図1に示すように、アンテナ装置1は、磁性体10、絶縁材20、およびコイル30を主に備えている。
磁性体10は、直方体状の焼結フェライトであり、例えば、短手方向の長さAが11mm、長手方向の長さBが14mm、厚さCが0.2mmである。なお、このような磁性体10のサイズは一例であって、例えば、短手方向の長さAが5mm、長手方向の長さBが5mm、厚さCが5mmの立方体であってもよい。
磁性体10は、板状あるいは立方体であるが、アンテナ装置を実装する空間のサイズや形状等に応じ、かつアンテナ装置の特性上必要な通信範囲に応じた形状として任意に定めることができる。また、磁性体10は、焼結フェライトに限られるものではなく、いわゆる強磁性体であれば、鉄、ニッケル、マンガン、亜鉛、又は、これらの合金を用いてもよい。また、磁性体10は、可撓性を有するフレキシブルなシート状の部材であってもよく、装着する筐体の形状に合わせて形を自由に変えることができるものであってもよい。
絶縁材20は、磁性体10を挟み込むことで、磁性体10を覆うものである。絶縁材20は、例えば、PET(Polyethylene Terephthalate)でもよいし、ポリイミドのような耐熱性を有する樹脂でもよい。
コイル30は、磁性体10の短手方向に沿って導線を複数回巻きつけたものである。また、図1のコイル30は、磁性体10に巻かれ、隣接する導線間に所定の間隔が保持されている。これにより、磁性体10の全体に導線が巻かれ、磁束を発生させることができる。コイル30の両側の端部は、アンテナ装置1を用いて通信を行う装置の通信部に接続される。そして、その通信部が外部装置と通信を行う。
コイル30の導線としては、例えば、銅線を用いることができる。コイル30の導線の太さ(線径)は、例えば、50μmである。コイル30の導線の巻き数は、例えば、20回程度である。また、コイル30として用いる導線の表面にはエナメルコートが施してあり、エナメルコートを施した状態で、コイル30の導線の太さ(線径)は、69μmである。
なお、コイル30の導線の太さや巻数や巻き方は一例であり、アンテナ装置1の用途等に応じて、適宜設定すればよい。また、本実施形態のアンテナ装置1では、コイル30の導線を磁性体10の短手方向に巻く形態について説明する。
次に、以上のように構成された本実施形態のアンテナ装置1におけるインダクタンスL値の調整について説明する。アンテナ装置1のインダクタンスL値は、以下の式(1)によって表すことができる。
Figure 2018019165

L:インダクタンス[H]
K:長岡係数(反磁界係数)
μ:透磁率[H/m]
S:コイルの断面積[m
N:導線の巻き数
l:導線の巻き幅(コイル長)[m]
アンテナ装置1のインダクタンスL値は、上述した式(1)で示したパラメータの値により決定される。「μ」は、磁性体10の透磁率に相当するものであり、この透磁率μの値がアンテナ装置1の製造上で最もばらつくパラメータである。一方、透磁率μ以外のパラメータは、物理的安定性を保持でき、アンテナ装置1の製造過程において調整可能なパラメータである。
従って、本実施形態のアンテナ装置1では、この透磁率μの値に基づいて、他のパラメータ(磁性体10およびコイル30を導線の少なくとも一方)を調整することで、インダクタンスL値を安定させる、すなわち、インダクタンスL値を所定範囲内に保持する。
アンテナ装置1を製造する際、まずは、アンテナ装置1における磁性体10の透磁率μを測定する。図2は、磁性体の透磁率を測定する際の説明図である。図2に示すように、磁性体10は、測定器100(測定器の一例)によって、透磁率μが測定される。そして、測定結果の透磁率μに基づいて、インダクタンスL値を所定範囲に保持するための調整パラメータを決定する。そして、アンテナ装置1の製造過程において、決定された調整パラメータの物理量を調整する。調整パラメータについては、後述する。
なお、上述では、測定器100を用いて磁性体10の透磁率μを測定する構成としていたが、この限りではない。すなわち、例えば、測定器100によって、インダクタンスL値を測定し、測定されたインダクタンスL値から、式(1)を用いて透磁率μを算出してもよい。この場合、式(1)の右辺における透磁率μ以外のパラメータを固定しておく。また、例えば、測定器100によって、コイル30のQ値を測定し、測定されたQ値から透磁率μを算出してもよい。以下の本実施形態では、測定器100によって磁性体10の透磁率μを測定した場合について説明する。
次に、調整パラメータの詳細について説明する。調整パラメータとしては、導線の巻き幅が挙げられ、この導線の巻き幅を調整することでアンテナ装置1のインダクタンスL値を安定させる。図3は、導線の巻き幅によるインダクタンスL値の調整方法を示す図である。図3に示すように、導線の巻き幅lとは、磁性体10の長手方向のコイル30の長さである。上述の式(1)における右辺の分母の値となっている。
ここで、本実施形態では、図1に示すアンテナ装置1を、基本のアンテナ装置(所定サイズの磁性体に、所定の線径の導線を所定の巻き数および巻き幅lで巻いて製造したアンテナ装置)とする。そして、理想のインダクタンスL値を定め、定められたインダクタンスL値に所定の誤差を含めた許容範囲を、目標とするインダクタンスL値の所定範囲とする。つまり、例えば、理想のインダクタンスL値を1μHとし、±3%の誤差を許容範囲とした場合、インダクタンスL値の所定範囲は、0.97〜1.03μHとなる。この所定範囲のインダクタンスL値における透磁率をμとする。また、理想のインダクタンスL値と、アンテナ装置1に対する所望の通信特性とにより、基本となる各種パラメータ(K:長岡係数、S:コイルの断面積、N:導線の巻き数、l:導線の巻き幅(コイル長))の数値が決定される。
図3に戻り、測定器100により測定された透磁率μが、透磁率μより小さい場合(μ<μ)、式(1)の右辺の分子が小さくなるため、アンテナ装置1のインダクタンスL値は、所定範囲のインダクタンスL値より小さくなる。
これに対し、インダクタンスL値を大きくするためには、導線の巻き数は変更せずに、導線の巻き幅lを狭く(コイル長を短く)するように調整しながら、所定範囲内のインダクタンスL値にする。つまり、導線の巻き幅lを狭くすると、式(1)の右辺の分母を小さくできるため、インダクタンスL値が大きくなる。
一方、測定器100により測定された透磁率μが、透磁率μより大きい場合(μ>μ)、式(1)の右辺の分子が大きくなるため、アンテナ装置1のインダクタンスL値は、所定範囲のインダクタンスL値より大きくなる。
これに対し、インダクタンスL値を小さくするためには、導線の巻き数は変更せずに、導線の巻き幅lを広く(コイル長を長く)するように調整しながら、所定範囲内のインダクタンスL値にする。つまり、導線の巻き幅lを広くすると、式(1)の右辺の分母を大きくできるため、インダクタンスL値が小さくなる。
このような導線の巻き幅lによってインダクタンスL値を調整する場合のアンテナ装置1の製造方法について説明する。上述したように、アンテナ装置1を製造する際、まずは磁性体10の透磁率μを測定する。次に、測定した透磁率μと、理想のインダクタンスL値における透磁率μとを比較する。そして、その比較結果に基づいて導線の巻き幅lを調整しながらアンテナ装置1を製造する。
このように、アンテナ装置1は、測定した透磁率μに基づいて、インダクタンスL値を定めるパラメータのうち、磁性体10に対する導線の巻き幅lを狭く、または広くする調整により、所定範囲内のインダクタンスL値にできるため、インダクタンスL値のばらつきを抑えることができる。
次に、他の調整パラメータとして、長岡係数が挙げられ、この長岡係数を調整することでアンテナ装置1のインダクタンスL値を安定させる。図4は、長岡係数によるインダクタンスL値の調整方法を示す図である。図4に示すように、長岡係数とは、上述の式(1)における右辺の分子の値となっている。長岡係数Kは、0<K≦1であって、理想値は1となっている。
測定器100により測定された透磁率μが、透磁率μより大きい場合(μ>μ)、式(1)の右辺の分子が大きくなるため、アンテナ装置1のインダクタンスL値は、所定範囲のインダクタンスL値より大きくなる。
これに対し、インダクタンスL値を小さくするためには、コイル30の導線はそのままで、磁性体10の長手方向の長さ(図1の長さB参照)を短くするように調整しながら、所定範囲内のインダクタンスL値にする。つまり、磁性体10の長さを短くすると長岡係数Kも小さくなり、式(1)の右辺の分子を小さくできるため、インダクタンスL値が小さくなる。
また、測定器100により測定された透磁率μが、透磁率μよりさらに大きい場合(μ>μ)、式(1)の右辺の分子がさらに大きくなるため、アンテナ装置1のインダクタンスL値は、所定範囲のインダクタンスL値よりさらに大きくなる。
これに対し、インダクタンスL値を小さくするためには、コイル30の導線はそのままで、磁性体10の長手方向の長さをさらに短くするように調整しながら、所定範囲内のインダクタンスL値にする。つまり、磁性体10の長さをさらに短くすると長岡係数Kもさらに小さくなり、式(1)の右辺の分子をさらに小さくできるため、インダクタンスL値が小さくなる。
このような長岡係数KによってインダクタンスL値を調整する場合のアンテナ装置1の製造方法について説明する。上述したように、アンテナ装置1を製造する際、まずは、磁性体10の透磁率μを測定する。次に、測定した透磁率μと、理想のインダクタンスL値における透磁率μとを比較する。そして、その比較結果に基づいて、磁性体10の長手方向の長さを調整しながらアンテナ装置1を製造する。
このように、アンテナ装置1は、測定した透磁率μに基づいて、インダクタンスL値を定めるパラメータのうち、磁性体10の長手方向の長さを短くする調整により、所定範囲内のインダクタンスL値にできるため、インダクタンスL値のばらつきを抑えることができる。なお、磁性体10の長さを調整する場合、短くすることはできるが長くすることができないため、測定器100により測定された透磁率μが、透磁率μより小さい場合には適用できない。
次に、他の調整パラメータとして、導線の線径が挙げられ、この導線の線径を調整することでアンテナ装置1のインダクタンスL値を安定させる。図5は、導線の線径によるインダクタンスL値の調整方法を示す図である。図5に示すように、導線の線径φとは、インダクタンスL値を定めるパラメータの一つである。
測定器100により測定された透磁率μが、透磁率μより小さい場合(μ<μ)、式(1)の右辺の分子が小さくなるため、アンテナ装置1のインダクタンスL値は、所定範囲のインダクタンスL値より小さくなる。
これに対し、インダクタンスL値を大きくするためには、導線の巻き数や巻き幅は変更せずに、導線の線径φを短く(導線を細く)するように調整しながら、所定範囲内のインダクタンスL値にする。
ここで、導線の線径φとインダクタンスL値の関係について説明する。図6は、導線の線径によるインダクタンスL値の変化を示すシミュレーション結果を示す図である。図6では、導線の線径φ(直径)を0.03mm(30μm)〜0.14mm(140μm)まで変化させた場合のインダクタンスL値の変化を示している。なお、導線の線径φ以外のパラメータは、同一条件としている。図6から明らかなように、導線の線径φを短くすると、インダクタンスL値は大きくなり、導線の線径φを長くすると、インダクタンスL値は小さくなっていく。
図5に戻り、図6のシミュレーション結果により、導線の線径φを短くすれば、インダクタンスL値が大きくすることができる。
一方、測定器100により測定された透磁率μが、透磁率μより大きい場合(μ>μ)、式(1)の右辺の分子が大きくなるため、アンテナ装置1のインダクタンスL値は、所定範囲のインダクタンスL値より大きくなる。
これに対し、インダクタンスL値を小さくするためには、導線の巻き数や巻き幅は変更せずに、導線の線径φを長く(導線を太く)するように調整しながら、所定範囲内のインダクタンスL値にする。つまり、図6のシミュレーション結果により、導線の線径φを太くすれば、インダクタンスL値を大きくすることができる。
このような導線の線径φによってインダクタンスL値を調整する場合のアンテナ装置1の製造方法について説明する。上述したように、アンテナ装置1を製造する際、まずは磁性体10の透磁率μを測定する。次に、測定した透磁率μと、理想のインダクタンスL値における透磁率μとを比較する。そして、その比較結果に基づいて導線の線径φを調整しながらアンテナ装置1を製造する。
このように、アンテナ装置1は、測定した透磁率μに基づいて、インダクタンスL値を定めるパラメータのうち、導線の線径φを短く、または長くする調整により、所定範囲内のインダクタンスL値にできるため、インダクタンスL値のばらつきを抑えることができる。
この他にも、アンテナ装置1は、測定した透磁率μに基づいて、インダクタンスL値を定めるパラメータのうち、隣接する導線間の間隔を調整することにより、所定範囲のインダクタンスL値に調整してもよい。この場合も所定範囲のインダクタンスL値にできるため、インダクタンスL値のばらつきを抑えることができる。
このように、本実施形態のアンテナ装置1は、磁性体10に導線を巻きつけてコイル30にしたものであって、磁性体10の透磁率μに基づいて、インダクタンスL値を所定範囲に保持するための調整パラメータを決定する。そして、アンテナ装置1の製造過程において、決定された調整パラメータを調整することで、所定範囲内のインダクタンスL値となるアンテナ装置1を製造する。調整パラメータとしては、導線の巻き幅l、長岡係数K、導線の線径φ、隣接する導線間の間隔等である。これにより、製造工程における作業や設置部品を削減するとともに、インダクタンスL値のばらつきを抑えることができる。
1 アンテナ装置
10 磁性体
20 絶縁材
30 コイル
100 測定器
特開2015−61097号公報

Claims (10)

  1. アンテナ装置であって、
    磁性体と、
    導線を前記磁性体に巻きつけたコイルと、を備え、
    前記アンテナ装置は、前記磁性体の透磁率に基づいて、前記磁性体および前記導線の少なくとも一方を調整することで、前記アンテナ装置のインダクタンス値を所定範囲内に保持する、アンテナ装置。
  2. 前記アンテナ装置は、前記透磁率に基づいて、前記インダクタンス値を定めるパラメータのうち、前記磁性体に対する前記導線の巻き幅を調整することで、前記インダクタンス値を所定範囲内に保持する、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記アンテナ装置は、前記透磁率に基づいて、前記インダクタンス値を定めるパラメータのうち、前記導線の巻き方向と交差する方向の前記磁性体の長さを調整することで、前記インダクタンス値を所定範囲内に保持する、請求項1に記載のアンテナ装置。
  4. 前記アンテナ装置は、前記透磁率に基づいて、前記インダクタンス値を定めるパラメータのうち、前記導線の線径を調整することで、前記インダクタンス値を所定範囲内に保持する、請求項1に記載のアンテナ装置。
  5. 前記アンテナ装置は、前記透磁率に基づいて、前記インダクタンス値を定めるパラメータのうち、隣接する前記導線間の間隔を調整することで、前記インダクタンスの値を所定範囲内に保持する、請求項1に記載のアンテナ装置。
  6. 前記磁性体は、測定器によって前記透磁率を測定される、請求項1〜5のいずれか一つに記載のアンテナ装置。
  7. 前記磁性体は、測定器によって前記インダクタンス値を測定され、
    前記アンテナ装置は、測定された前記インダクタンス値から算出された前記透磁率に基づいて、前記インダクタンス値を所定範囲内に保持する、請求項1〜5のいずれか一つに記載のアンテナ装置。
  8. 前記磁性体は、測定器によって前記コイルのQ値を測定され、
    前記アンテナ装置は、測定された前記Q値から算出された前記透磁率に基づいて、前記インダクタンス値を所定範囲内に保持する、請求項1〜5のいずれか一つに記載のアンテナ装置。
  9. 磁性体と、導線を前記磁性体に巻きつけたコイルとを有するアンテナ装置と、
    前記アンテナ装置に接続され、外部装置と通信を行う通信部と、を備え、
    前記アンテナ装置は、前記磁性体の透磁率に基づいて、前記磁性体および前記導線の少なくとも一方を調整することで、前記アンテナ装置のインダクタンス値を所定範囲内に保持する、通信装置。
  10. アンテナ装置の製造方法であって、
    磁性体を生成するステップと、
    前記磁性体の透磁率を測定するステップと、
    測定された前記磁性体の前記透磁率に基づいて、前記アンテナ装置のインダクタンス値を所定範囲内に保持するように、前記磁性体および前記導線の少なくとも一方を調整するステップと、
    前記磁性体に前記導線を巻きつけるステップと、
    を含むアンテナ装置の製造方法。
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