JP2018017675A - 光検査システム - Google Patents
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Abstract
【課題】被検査物の複数の面において異物を精度良く発見することができる光検査システムを提供する。【解決手段】第1光検査装置11は、第1筐体12と、第1搬送部13と、異物Fに第1蛍光を発生させるための第1励起光を被検査物Sの第1面S1に照射する第1光照射部14と、第1蛍光を検出する第1光検出部15と、を有する。第2光検査装置21は、第2筐体22と、第2搬送部23と、異物Fに第2蛍光を発生させるための第2励起光を被検査物Sの第2面S2に照射する第2光照射部24と、第2蛍光を検出する第2光検出部25と、を有する。転換装置31は、被検査物Sの検査面を第1面S1から第2面S2に転換する。処理装置41は、第1光検出部15から出力された第1信号に基づいて被検査物Sの第1画像を生成し、第2光検出部25から出力された第2信号に基づいて被検査物Sの第2画像を生成する。【選択図】図1
Description
本発明は、被検査物に異物が含まれているか否かを検査するための光検査システムに関する。
魚等の切り身に骨や寄生虫等が含まれているか否かを検査するために、紫外線等の励起光を切り身に照射し、骨や寄生虫等から発生した蛍光を検出する光検査装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、魚等の切り身においては、内臓側の面だけでなく、皮側の面にも、骨や寄生虫等が付着している場合がある。また、切り方によっては両面が身の場合もあり、その両面に、骨や寄生虫等が付着している場合がある。
そこで、本発明は、被検査物の複数の面において異物を精度良く発見することができる光検査システムを提供することを目的とする。
本発明の光検査システムは、被検査物を搬送しつつ被検査物の第1面を検査する第1光検査装置と、被検査物を搬送しつつ被検査物の第2面を検査する第2光検査装置と、第1光検査装置と第2光検査装置との間において被検査物の検査面を第1面から第2面に転換する転換装置と、被検査物の画像を生成する少なくとも1つの処理装置と、を備え、第1光検査装置は、外部の光から第1検査領域を遮蔽する第1筐体と、第1検査領域において、被検査物を搬送する第1搬送部と、第1検査領域において、異物に第1蛍光を発生させるための第1励起光を被検査物の第1面に照射する第1光照射部と、第1検査領域において、第1蛍光を検出する第1光検出部と、を有し、第2光検査装置は、外部の光から第2検査領域を遮蔽する第2筐体と、第2検査領域において、被検査物を搬送する第2搬送部と、第2検査領域において、異物に第2蛍光を発生させるための第2励起光を被検査物の第2面に照射する第2光照射部と、第2検査領域において、第2蛍光を検出する第2光検出部と、を有し、処理装置は、第1光検出部から出力された第1信号に基づいて被検査物の第1画像を生成し、第2光検出部から出力された第2信号に基づいて被検査物の第2画像を生成する。
この光検査システムでは、第1光検査装置と第2光検査装置との間に被検査物の検査面を転換する転換装置が設けられている。これにより、第1光検査装置及び第2光検査装置によって被検査物の複数の面を検査することができる。しかも、第1光検査装置では、第1筐体によって外部の光(屋内の人工灯や自然光等)から第1検査領域が遮蔽され、第2光検査装置では、第2筐体によって外部の光から第2検査領域が遮蔽される。これにより、第1光検査装置及び第2光検査装置のそれぞれにおいて、外部の光がノイズ光となって蛍光の識別を阻害するのを抑制することができる。以上により、この光検査システムによれば、被検査物の複数の面において異物を精度良く発見することができる。
本発明の光検査システムでは、第2光検出部は、被検査物で反射された第2励起光の反射光を検出し、処理装置は、少なくとも第2画像に基づいて、転換装置によって検査面が第1面から第2面に転換されたか否かを判定してもよい。これにより、転換装置によって被検査物の検査面が第1面から第2面に転換されずに第2光検査装置において被検査物の第2面が検査されない事態が発生するのを自動で抑制することができる。
本発明の光検査システムでは、処理装置は、転換装置によって被検査物の検査面が第1面から第2面に転換されていないと判定した場合、警告の出力、及び、光検査システムの一部又は全部の停止の少なくとも1つを行ってもよい。これにより、第2光検査装置において第2面が検査されなかった被検査物が通常ラインを流れていくのを防止することができる。
本発明の光検査システムは、第2光検査装置の下流側において被検査物を通常ラインと異なる第1ラインに振り分ける第1振分装置を更に備え、処理装置は、転換装置によって被検査物の検査面が第1面から第2面に転換されていないと判定した場合、被検査物を第1ラインに振り分けるように、第1振分装置に信号を出力してもよい。これにより、第2光検査装置において第2面が検査されなかった被検査物が通常ラインを流れていくのを防止することができる。
本発明の光検査システムでは、処理装置は、生成した第1画像に基づいて、被検査物の第1面に異物が含まれているか否かを検査し、生成した第2画像に基づいて、被検査物の第2面に異物が含まれているか否かを検査してもよい。これにより、被検査物の第1面及び第2面における異物の有無等を自動で特定することができる。
本発明の光検査システムは、被検査物を通常ラインと異なる第2ラインに振り分ける第2振分装置を更に備え、処理装置は、被検査物の第1面及び第2面の少なくとも1つに異物が含まれていると判定した場合、被検査物を第2ラインに振り分けるように、第2振分装置に信号を出力してもよい。これにより、第1面及び第2面の少なくとも1つに異物が含まれていた被検査物が通常ラインを流れていくのを防止することができる。
本発明の光検査システムでは、第1面は表面であり、第2面は裏面であってもよい。これにより、例えば、魚等の切り身における内臓側の面及び皮側の面を検査対象とすることができる。なお、切り方によっては両面が身の場合もあり、その両面に、異物が付着している場合がある。
本発明によれば、被検査物の複数の面において異物を精度良く発見することができる光検査システムを提供することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する部分を省略する。
図1に示されるように、光検査システム10は、第1光検査装置11と、第2光検査装置21と、転換装置31と、処理装置41と、振分装置(第1振分装置、第2振分装置)51と、を備えている。光検査システム10は、被検査物Sの表面である第1面S1及び裏面である第2面S2を検査面とし、被検査物Sに異物Fが含まれているか否かを検査するための装置である。被検査物Sは、主に、サバ、アジ、イカ、イワシ、サケ、サンマ、ホッケ等の魚介類の切り身であり、異物Fは、主に、アニサキス、ブリ線虫等の寄生虫である。
第1光検査装置11は、第1筐体12と、第1搬送部13と、第1光照射部14と、第1光検出部15と、第1処理部16と、第1表示部17と、を有している。第1光検査装置11は、被検査物Sを搬送しつつ被検査物Sの第1面S1を検査する。
第1筐体12は、外部の光(屋内の人工灯や自然光等)から第1検査領域R1を遮蔽する。第1筐体12には、第1検査領域R1に被検査物Sを搬入するための搬入口12a、及び第1検査領域R1から被検査物Sを搬出するための搬出口12bが形成されている。なお、第1筐体12内には、搬入口12a及び搬出口12b等を介して外部の光が進入し得るが、第1検査領域R1は、第1筐体12によって外部の光から十分に遮蔽されている。つまり、第1筐体12は、後述する第1蛍光の検出が阻害されないように外部の光から第1検査領域R1を遮蔽するものであればよく、外部の光から第1検査領域R1を完全に遮蔽するものである必要はない。
第1搬送部13は、第1検査領域R1において、被検査物Sを搬送する。第1搬送部13は、XY平面(互いに直交するX軸及びY軸を含む平面であって、例えば、水平面)に平行な第1搬送面13aを有しており、無端状のコンベアベルト131によって、X軸に平行な搬送方向Aに沿って搬入口12aから搬出口12bまで被検査物Sを搬送する。
第1光照射部14は、第1検査領域R1において、第1搬送部13によって搬送される被検査物Sに第1励起光を照射する。第1光照射部14は、第1筐体12の内壁面に取り付けられており、第1搬送面13aの一方の側(X軸及びY軸に直交するZ軸に平行な方向における第1搬送面13aの一方の側であって、例えば、鉛直方向における第1搬送面13aの上側)から被検査物Sに第1励起光を照射する。第1光照射部14は、光源141と、集光部142と、光学フィルタ143と、を有している。光源141は、Y軸に平行な方向に沿って配列された複数の発光素子(例えば、発光ダイオード)であって、第1励起光を出射する。集光部142は、光学素子(例えば、シリンドリカルレンズ)であって、光源141から出射された第1励起光を、Y軸に平行な方向に沿うように集光する。光学フィルタ143は、第1励起光を透過させる一方で、第1励起光の波長帯よりも長波長側の光を減衰させる。例えば、第1励起光が紫外域の波長帯を有する場合には、光学フィルタ143は、可視域の波長帯を有する光を減衰させる。
第1光検出部15は、第1検査領域R1において、異物Fが発生する第1蛍光を検出する。第1光検出部15は、第1筐体12の内壁面に取り付けられており、第1搬送面13aの一方の側(X軸及びY軸に直交するZ軸に平行な方向における第1搬送面13aの一方の側であって、例えば、鉛直方向における第1搬送面13aの上側)から第1蛍光を検出する。第1光検出部15は、光学フィルタ151と、複数の光検出素子152と、を有している。光学フィルタ151は、第1蛍光を透過させる一方で、第1蛍光の波長帯よりも短波長側の光を減衰させる。例えば、第1蛍光が可視域の波長帯を有する場合には、光学フィルタ151は、紫外域の波長帯を有する光を減衰させる。複数の光検出素子152は、Y軸に平行な方向(第1搬送面13aに垂直な方向から見た場合に、搬送方向Aと交差する方向)に沿って配列されている。各光検出素子152は、受光素子(例えば、フォトダイオード)であって、光学フィルタ151を透過した第1蛍光を検出する。なお、光学フィルタ151は、第1蛍光の波長帯よりも短波長側の光の一部である第1励起光の反射光の一部を第1蛍光と共に透過させ、各光検出素子152は、光学フィルタ151を透過した第1励起光の反射光の一部を第1蛍光と共に検出する。つまり、第1光検出部15は、被検査物Sで反射された第1励起光の反射光を第1蛍光と共に検出する。
第1光照射部14が被検査物Sに照射する第1励起光は、異物Fに第1蛍光を発生させるための光であって、例えば、紫外域の波長帯を有する光である。第1励起光の照射によって異物Fが発生する第1蛍光は、第1励起光の波長とは異なる波長を有する光であって、例えば、可視域の波長帯を有する光である。なお、第1励起光の中心波長は、第1蛍光の中心波長に対してずれていればよい。つまり、第1励起光及び第1蛍光については、少なくとも互いの中心波長(ピーク波長)がずれていれば、互いの波長帯が完全にずれている必要はない。ただし、第1励起光の波長帯と第1蛍光の波長帯とは、完全にずれていることが好ましい。
第1処理部16は、処理装置41の一部を構成しており、第1光検出部15から出力された第1信号に基づいて被検査物Sの第1画像を生成する。第1表示部17は、第1処理部16によって生成された第1画像を表示する。
第2光検査装置21は、第2筐体22と、第2搬送部23と、第2光照射部24と、第2光検出部25と、第2処理部26と、第2表示部27と、を有している。第2光検査装置21は、被検査物Sを搬送しつつ被検査物Sの第2面S2を検査する。
第2筐体22は、外部の光から第2検査領域R2を遮蔽する。第2筐体22には、第2検査領域R2に被検査物Sを搬入するための搬入口22a、及び第2検査領域R2から被検査物Sを搬出するための搬出口22bが形成されている。なお、第2筐体22内には、搬入口22a及び搬出口22b等を介して外部の光が進入し得るが、第2検査領域R2は、第2筐体22によって外部の光から十分に遮蔽されている。つまり、第2筐体22は、後述する第2蛍光の検出が阻害されないように外部の光から第2検査領域R2を遮蔽するものであればよく、外部の光から第2検査領域R2を完全に遮蔽するものである必要はない。
第2搬送部23は、第2検査領域R2において、被検査物Sを搬送する。第2搬送部23は、XY平面に平行な第2搬送面23aを有しており、無端状のコンベアベルト231によって、搬送方向Aに沿って搬入口22aから搬出口22bまで被検査物Sを搬送する。第2搬送部23の第2搬送面23aは、第1光検査装置11における第1搬送部13の第1搬送面13aよりも低い位置に配置されている。
第2光照射部24は、第2検査領域R2において、第2搬送部23によって搬送される被検査物Sに第2励起光を照射する。第2光照射部24は、第2筐体22の内壁面に取り付けられており、第2搬送面23aの一方の側(X軸及びY軸に直交するZ軸に平行な方向における第2搬送面23aの一方の側であって、例えば、鉛直方向における第2搬送面23aの上側)から被検査物Sに第2励起光を照射する。第2光照射部24は、光源241と、集光部242と、光学フィルタ243と、を有している。光源241は、Y軸に平行な方向に沿って配列された複数の発光素子(例えば、発光ダイオード)であって、第2励起光を出射する。集光部242は、光学素子(例えば、シリンドリカルレンズ)であって、光源241から出射された第2励起光を、Y軸に平行な方向に沿うように集光する。光学フィルタ243は、第2励起光を透過させる一方で、第2励起光の波長帯よりも長波長側の光を減衰させる。例えば、第2励起光が紫外域の波長帯を有する場合には、光学フィルタ243は、可視域の波長帯を有する光を減衰させる。
第2光検出部25は、第2検査領域R2において、異物Fが発生する第2蛍光を検出する。第2光検出部25は、第2筐体22の内壁面に取り付けられており、第2搬送面23aの一方の側(X軸及びY軸に直交するZ軸に平行な方向における第2搬送面23aの一方の側であって、例えば、鉛直方向における第2搬送面23aの上側)から第2蛍光を検出する。第2光検出部25は、光学フィルタ251と、複数の光検出素子252と、を有している。光学フィルタ251は、第2蛍光を透過させる一方で、第2蛍光の波長帯よりも短波長側の光を減衰させる。例えば、第2蛍光が可視域の波長帯を有する場合には、光学フィルタ251は、紫外域の波長帯を有する光を減衰させる。複数の光検出素子252は、Y軸に平行な方向(第2搬送面23aに垂直な方向から見た場合に、搬送方向Aと交差する方向)に沿って配列されている。各光検出素子252は、受光素子(例えば、フォトダイオード)であって、光学フィルタ251を透過した第2蛍光を検出する。なお、光学フィルタ251は、第2蛍光の波長帯よりも短波長側の光の一部である第2励起光の反射光の一部を第2蛍光と共に透過させ、各光検出素子252は、光学フィルタ251を透過した第2励起光の反射光の一部を第2蛍光と共に検出する。つまり、第2光検出部25は、被検査物Sで反射された第2励起光の反射光を第2蛍光と共に検出する。
第2光照射部24が被検査物Sに照射する第2励起光は、異物Fに第2蛍光を発生させるための光であって、例えば、紫外域の波長帯を有する光である。第2励起光の照射によって異物Fが発生する第2蛍光は、第2励起光の波長とは異なる波長を有する光であって、例えば、可視域の波長帯を有する光である。なお、第2励起光の中心波長は、第2蛍光の中心波長に対してずれていればよい。つまり、第2励起光及び第2蛍光については、少なくとも互いの中心波長(ピーク波長)がずれていれば、互いの波長帯が完全にずれている必要はない。ただし、第2励起光の波長帯と第2蛍光の波長帯とは、完全にずれていることが好ましい。
第2処理部26は、処理装置41の一部を構成しており、第2光検出部25から出力された第2信号に基づいて被検査物Sの第2画像を生成する。第2表示部27は、第2処理部26によって生成された第2画像を表示する。
転換装置31は、第1光検査装置11と第2光検査装置21との間において被検査物Sの検査面を第1面S1から第2面S2に転換する。転換装置31は、無端状のコンベアベルト32と、反転機構33と、を有している。コンベアベルト32の搬送面32aは、XY平面に平行な面であり、第2光検査装置21における第2搬送部23の第2搬送面23aと同じ高さに配置されている。すなわち、コンベアベルト32の搬送面32aは、第1光検査装置11における第1搬送部13の第1搬送面13aよりも低い位置に配置されている。コンベアベルト32の搬送面32aは、X軸に平行な方向に沿って、第1搬送面13aの下流端から第2搬送面23aの上流端まで延在している。反転機構33は、第1搬送面13aの下流端とコンベアベルト32の搬送面32aの上流端との段差を埋めるように配置されている。
転換装置31について、より詳細に説明する。図2に示されるように、反転機構33は、フレーム331と、反転ローラ332と、ストッパプレート333と、第1ピン334と、第2ピン335と、コイルスプリング336と、を有している。フレーム331は、反転ローラ332の両端部を回転可能に支持している。反転ローラ332上に被検査物Sが載っていない場合には、図2の(a)及び(c)に示される初期状態に反転ローラ332が維持されるように、反転ローラ332には、錘332aが内蔵されている。ストッパプレート333は、図2の(a)及び(c)に示される初期状態において、第1搬送部13によって搬送されてくる被検査物Sに対向するように、反転ローラ332に固定されている。第1ピン334は、フレーム331の外面に固定されている。第2ピン335は、反転ローラ332の端部に固定されており、フレーム331に形成された円弧状の切欠き331aを介して、フレーム331の外側に突出している。コイルスプリング336は、第1ピン334と第2ピン335とに掛け渡されている。
以上のように構成された転換装置31では、図2の(a)に示されるように、第1搬送部13によって被検査物Sが搬送されてくると、初期状態にある反転ローラ332上に被検査物Sが載って、被検査物Sがストッパプレート333に接触する。これにより、反転ローラ332及びストッパプレート333が回転させられ、図2の(b)に示されるように、コンベアベルト32の搬送面32a上において被検査物Sが反転させられる。このとき、第1ピン334と第2ピン335とにコイルスプリング336が掛け渡されているので、被検査物Sの重さによって反転ローラ332及びストッパプレート333が突発的に回転することが防止される。そして、図2の(c)に示されるように、反転させられた被検査物Sがコンベアベルト32によって搬送され、反転ローラ332が錘332aの重さによって初期状態に戻る。
第1処理部16及び第2処理部26によって構成された処理装置41は、第1処理部16によって生成された第1画像、及び第2処理部26によって生成された第2画像に基づいて、例えば、被検査物Sの姿勢、明度比、面積比等を検出することにより、転換装置31によって被検査物Sの検査面が第1面S1から第2面S2に転換されたか否かを判定する。処理装置41は、転換装置31によって被検査物Sの検査面が第1面S1から第2面S2に転換されていないと判定した場合、警告の出力、及び、光検査システム10の一部又は全部の停止の少なくとも1つを行う。警告の出力は、例えば、第1表示部17及び第2表示部27の少なくとも1つに対して行うことができる。更に、処理装置41は、第1処理部16によって生成された第1画像に基づいて、被検査物Sの第1面S1に異物Fが含まれているか否かを検査し、第2処理部26によって生成された第2画像に基づいて、被検査物Sの第2面S2に異物Fが含まれているか否かを検査する。
処理装置41による転換判定処理について説明する。図3の(a)及び(b)に示されるように、被検査物Sの形状に方向性が存在する場合には(ここでは、搬送方向Aにおける左右両端において被検査物Sの幅が異なる場合には)、図3の(a)の第1画像における被検査物Sの形状に対して、図3の(b)の第2画像における被検査物Sの形状が左右反転していた際に(姿勢が変化していた際に)、転換装置31によって被検査物Sの検査面が第1面S1から第2面S2に転換されたと判定することができる。
また、図4の(a)及び(b)に示されるように、被検査物Sの第1面S1における第1励起光の反射率と、被検査物Sの第2面S2における第2励起光の反射率とが互いに異なる場合には(ここでは、第1面S1が魚等の切り身における内臓側の面であり、第2面S2が魚等の切り身における皮側の面である場合には)、図4の(a)の第1画像における被検査物Sの明度に対して、図4の(b)の第2画像における被検査物Sの明度が所定値以上変化していた際に(明度比が所定値以上変化していた際に)、転換装置31によって被検査物Sの検査面が第1面S1から第2面S2に転換されたと判定することができる。なお、切り方によっては両面が身の場合もあり、その両面に、異物Fが付着している場合がある。
また、図5の(a)の第1画像における被検査物Sの面積に対して、図5の(b)の第2画像における被検査物Sの面積が所定値以上変化していた際に(面積比が所定値以上変化していた際に)、転換装置31によって被検査物Sの検査面が第1面S1から第2面S2に転換されなかったと判定することができる。図5の(b)の第2画像では、被検査物Sが正常に反転されずに捩じれた状態にある。
また、図6の(a)の第1画像における被検査物Sの角度(例えば、被検査物Sの像に対して矩形フィッティングを実施した際に、当該矩形が搬送方向Aに対して成す角度)に対して、図6の(b)の第2画像における被検査物Sの角度が所定値以上変化していた際に(姿勢が変化していた際に)、転換装置31によって被検査物Sの検査面が第1面S1から第2面S2に転換されなかったと判定することができる。
振分装置51は、第2光検査装置21の下流側において被検査物Sを通常ラインL1(例えば、被検査物Sの包装工程に至るライン)と異なる専用ライン(第1ライン、第2ライン)L2に振り分ける。処理装置41は、転換装置31によって被検査物Sの検査面が第1面S1から第2面S2に転換されていないと判定した場合、被検査物Sを専用ラインL2に振り分けるように、振分装置51に信号を出力する。これにより、第2光検査装置21において第2面S2が検査されなかった被検査物Sが振分装置51によって専用ラインL2に振り分けられる。更に、処理装置41は、被検査物Sの第1面S1及び第2面S2の少なくとも1つに異物Fが含まれていると判定した場合、被検査物Sを専用ラインL2に振り分けるように、振分装置51に信号を出力する。これにより、第1面S1及び第2面S2の少なくとも1つに異物が含まれていた被検査物Sが振分装置51によって専用ラインL2に振り分けられる。
以上説明したように、光検査システム10では、第1光検査装置11と第2光検査装置21との間に被検査物Sの検査面を転換する転換装置31が設けられている。これにより、第1光検査装置11及び第2光検査装置21によって被検査物Sの複数の面を検査することができる。しかも、第1光検査装置11では、第1筐体12によって外部の光から第1検査領域R1が遮蔽され、第2光検査装置21では、第2筐体22によって外部の光から第2検査領域R2が遮蔽される。これにより、第1光検査装置11及び第2光検査装置21のそれぞれにおいて、外部の光がノイズ光となって蛍光の識別を阻害するのを抑制することができる。以上により、光検査システム10によれば、被検査物Sの複数の面において異物Fを精度良く発見することができる。
また、光検査システム10では、第1光検出部15が、被検査物Sで反射された第1励起光の反射光を検出し、第2光検出部25が、被検査物Sで反射された第2励起光の反射光を検出し、処理装置41が、生成した第1画像及び第2画像に基づいて、転換装置31によって検査面が第1面S1から第2面S2に転換されたか否かを判定する。これにより、転換装置31によって被検査物Sの検査面が第1面S1から第2面S2に転換されずに第2光検査装置21において被検査物Sの第2面S2が検査されない事態が発生するのを自動で抑制することができる。つまり、転換装置31によって検査面が第1面S1から第2面S2に転換されなかったと判定された場合には、当該被検査物Sを搬送ラインから排出することで、第2光検査装置21において被検査物Sの第2面S2が検査されないまま当該被検査物Sが搬送ラインを流れる事態が発生するのを抑制することができる。
また、光検査システム10では、処理装置41が、転換装置31によって被検査物Sの検査面が第1面S1から第2面S2に転換されていないと判定した場合、警告の出力、及び、光検査システム10の一部又は全部の停止の少なくとも1つを行う。これにより、第2光検査装置21において第2面S2が検査されなかった被検査物Sが通常ラインL1を流れていくのを防止することができる。
また、光検査システム10では、処理装置41が、転換装置31によって被検査物Sの検査面が第1面S1から第2面S2に転換されていないと判定した場合、被検査物Sを専用ラインL2に振り分けるように、振分装置51に信号を出力する。これにより、第2光検査装置21において第2面S2が検査されなかった被検査物Sが通常ラインL1を流れていくのを防止することができる。
また、光検査システム10では、処理装置41が、生成した第1画像に基づいて、被検査物Sの第1面S1に異物Fが含まれているか否かを検査し、生成した第2画像に基づいて、被検査物Sの第2面S2に異物Fが含まれているか否かを検査する。これにより、被検査物Sの第1面S1及び第2面S2における異物Fの有無等を自動で特定することができる。
また、光検査システム10では、処理装置41が、被検査物Sの第1面S1及び第2面S2の少なくとも1つに異物Fが含まれていると判定した場合、被検査物Sを専用ラインL2に振り分けるように、振分装置51に信号を出力する。これにより、第1面S1及び第2面S2の少なくとも1つに異物Fが含まれていた被検査物Sが通常ラインL1を流れていくのを防止することができる。
また、光検査システム10では、被検査物Sの表面である第1面S1及び裏面である第2面S2が検査面とされる。これにより、例えば、魚等の切り身における内臓側の面及び皮側の面を検査対象とすることができる。なお、切り方によっては両面が身の場合もあり、その両面に、異物Fが付着している場合がある。
また、光検査システム10では、第1光検出部15が、被検査物Sで反射された第1励起光の反射光を検出し、第2光検出部25が、被検査物Sで反射された第2励起光の反射光を検出する。これにより、第1画像においては、被検査物Sの第1面S1が識別可能な程度に現れ、第2画像においては、被検査物Sの第2面S2が識別可能な程度に現れる。よって、光検査システム10によれば、被検査物Sの複数の面において異物Fを精度良く発見することができることに加え、被検査物Sの複数の面において異物Fの位置を特定することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、被検査物Sは、魚介類の切り身以外の食肉等であってもよく、異物Fは寄生虫以外の骨、鱗、内臓等であってもよい。また、光検査システム10では、被検査物Sの表面である第1面S1及び裏面である第2面S2が検査面とされたが、例えば被検査物Sがブロック状である場合には、互いに隣り合う第1面と第2面とが検査面とされてもよい。また、第1励起光は、紫外域の波長帯を有する光に限定されず、異物Fに第1蛍光を発生させ得る波長を有する光であればよい。同様に、第2励起光は、紫外域の波長帯を有する光に限定されず、異物Fに第2蛍光を発生させ得る波長を有する光であればよい。
また、第1光照射部14は、搬送方向Aにおける第1光検出部15の上流側に位置していたが、搬送方向Aにおける第1光検出部15の下流側に位置していてもよい。同様に、第2光照射部24は、搬送方向Aにおける第2光検出部25の上流側に位置していたが、搬送方向Aにおける第2光検出部25の下流側に位置していてもよい。
また、処理装置41は、第1処理部16及び第2処理部26によって構成されていたが、第1光検査装置11の構成及び第2光検査装置21の構成とは別に設けられていてもよい。また、処理装置41は、第1処理部16及び第2処理部26にそれぞれ別に構成されており、通信によって、情報のやりとりをしてもよい。また、処理装置41は、転換装置31によって被検査物Sの検査面が第1面S1から第2面S2に転換されたか否かの転換判定処理、被検査物Sの第1面S1に異物Fが含まれているか否かの第1検査処理、及び被検査物Sの第2面S2に異物Fが含まれているか否かの第2検査処理の少なくとも1つの処理を実施しなくてもよい。
処理装置41が第1検査処理を実施しない場合には、作業者が、第1表示部17に表示された被検査物Sの第1画像を確認して、被検査物Sの第1面S1に異物Fが含まれているか否かを判断し、被検査物Sの第1面S1から異物Fを除去することができる。同様に、処理装置41が第2検査処理を実施しない場合には、作業者が、第2表示部27に表示された被検査物Sの第2画像を確認して、被検査物Sの第2面S2に異物Fが含まれているか否かを判断し、被検査物Sの第2面S2から異物Fを除去することができる。
また、転換装置31は、被検査物Sの検査面を第1面S1から第2面S2に転換することができるものであれば、上述した構成に限定されない。一例として、図7に示されるように、反転機構33が傾斜プレート337によって構成されていてもよい。傾斜プレート337は、第1搬送部13の第1搬送面13a側の緩やかな傾斜面と、コンベアベルト32の搬送面32a側の急な傾斜面と、で構成されている。
また、上記実施形態では、処理装置41が、第1画像及び第2画像に基づいて、転換装置31によって検査面が第1面S1から第2面S2に転換されたか否かを判定したが、処理装置41は、第2画像のみに基づいて、転換装置31によって検査面が第1面S1から第2面S2に転換されたか否かを判定することができる。これは、例えば、第2画像における被検査物Sの姿勢、特徴点の位置、明度、面積等の判定基準(転換装置31によって検査面が第1面S1から第2面S2に転換されたか否かを判定するための基準)を処理装置41が記憶しておくことで、可能である。
また、上記実施形態では、転換装置31によって被検査物Sの検査面が第1面S1から第2面S2に転換されていないと判定された場合に、被検査物Sを通常ラインL1と異なる第1ラインに振り分ける第1振分装置と、被検査物Sの第1面S1及び第2面S2の少なくとも1つに異物Fが含まれていると判定された場合に、被検査物Sを通常ラインL1と異なる第2ラインに振り分ける第2振分装置と、が1つの振分装置51として構成されていたが、第1振分装置と第2振分装置とが別々に構成されていてもよい。同様に、第1ラインと第2ラインとが別々に設けられていてもよい。特に、被検査物Sの第1面S1に異物Fが含まれていると判定された場合に、被検査物Sを通常ラインL1と異なる第2ラインに振り分ける第2振分装置が、第1光検査装置11と第2光検査装置21との間に配置されており、更に、被検査物Sの第2面S2に異物Fが含まれていると判定された場合に、被検査物Sを通常ラインL1と異なる第2ラインに振り分ける第2振分装置が、第2光検査装置21の下流側に配置されていてもよい。
最後に、異物Fごとに、好適な励起光の波長の範囲、及びそれにより発生する蛍光の波長の範囲を例示する。
異物Fがアニサキスである場合、好適な励起光の波長の範囲は、300〜400nm(より好ましくは、330〜350nm)であり、それにより発生する蛍光の波長の範囲は、380〜500nm(より好ましくは、420〜450nm)である。
異物Fがブリ線虫である場合、好適な励起光の波長の範囲は、350〜450nm(より好ましくは、370〜390nm)であり、それにより発生する蛍光の波長の範囲は、420〜530nm(より好ましくは、440〜470nm)である。
異物Fがサバの骨である場合、好適な励起光の波長の範囲は、320〜380nm(より好ましくは、320〜340nm)であり、それにより発生する蛍光の波長の範囲は、380〜430nm(より好ましくは、380〜400nm)である。
異物Fがタイの鱗である場合、好適な励起光の波長の範囲は、300〜400nm(より好ましくは、320〜340nm)であり、それにより発生する蛍光の波長の範囲は、380〜500nm(より好ましくは、380〜400nm)である。
異物Fがタイの内臓である場合、好適な励起光の波長の範囲は、320〜500nm(より好ましくは、360〜380nm)であり、それにより発生する蛍光の波長の範囲は、480〜580nm(より好ましくは、510〜530nm)である。
10…光検査システム、11…第1光検査装置、12…第1筐体、13…第1搬送部、14…第1光照射部、15…第1光検出部、21…第2光検査装置、22…第2筐体、23…第2搬送部、24…第2光照射部、25…第2光検出部、31…転換装置、41…処理装置、51…振分装置(第1振分装置、第2振分装置)、F…異物、L1…通常ライン、L2…専用ライン(第1ライン、第2ライン)、R1…第1検査領域、R2…第2検査領域、S…被検査物、S1…第1面、S2…第2面。
Claims (7)
- 被検査物を搬送しつつ前記被検査物の第1面を検査する第1光検査装置と、
前記被検査物を搬送しつつ前記被検査物の第2面を検査する第2光検査装置と、
前記第1光検査装置と前記第2光検査装置との間において前記被検査物の検査面を前記第1面から前記第2面に転換する転換装置と、
前記被検査物の画像を生成する少なくとも1つの処理装置と、を備え、
前記第1光検査装置は、
外部の光から第1検査領域を遮蔽する第1筐体と、
前記第1検査領域において、前記被検査物を搬送する第1搬送部と、
前記第1検査領域において、異物に第1蛍光を発生させるための第1励起光を前記被検査物の前記第1面に照射する第1光照射部と、
前記第1検査領域において、前記第1蛍光を検出する第1光検出部と、を有し、
前記第2光検査装置は、
外部の光から第2検査領域を遮蔽する第2筐体と、
前記第2検査領域において、前記被検査物を搬送する第2搬送部と、
前記第2検査領域において、異物に第2蛍光を発生させるための第2励起光を前記被検査物の前記第2面に照射する第2光照射部と、
前記第2検査領域において、前記第2蛍光を検出する第2光検出部と、を有し、
前記処理装置は、前記第1光検出部から出力された第1信号に基づいて前記被検査物の第1画像を生成し、前記第2光検出部から出力された第2信号に基づいて前記被検査物の第2画像を生成する、光検査システム。 - 前記第2光検出部は、前記被検査物で反射された前記第2励起光の反射光を検出し、
前記処理装置は、少なくとも前記第2画像に基づいて、前記転換装置によって前記検査面が前記第1面から前記第2面に転換されたか否かを判定する、請求項1に記載の光検査システム。 - 前記処理装置は、前記転換装置によって前記被検査物の前記検査面が前記第1面から前記第2面に転換されていないと判定した場合、警告の出力、及び、前記光検査システムの一部又は全部の停止の少なくとも1つを行う、請求項2に記載の光検査システム。
- 前記第2光検査装置の下流側において前記被検査物を通常ラインと異なる第1ラインに振り分ける第1振分装置を更に備え、
前記処理装置は、前記転換装置によって前記被検査物の前記検査面が前記第1面から前記第2面に転換されていないと判定した場合、前記被検査物を前記第1ラインに振り分けるように、前記第1振分装置に信号を出力する、請求項2又は3に記載の光検査システム。 - 前記処理装置は、生成した前記第1画像に基づいて、前記被検査物の前記第1面に前記異物が含まれているか否かを検査し、生成した前記第2画像に基づいて、前記被検査物の前記第2面に前記異物が含まれているか否かを検査する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光検査システム。
- 前記被検査物を通常ラインと異なる第2ラインに振り分ける第2振分装置を更に備え、
前記処理装置は、前記被検査物の前記第1面及び前記第2面の少なくとも1つに前記異物が含まれていると判定した場合、前記被検査物を前記第2ラインに振り分けるように、前記第2振分装置に信号を出力する、請求項5に記載の光検査システム。 - 前記第1面は表面であり、前記第2面は裏面である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光検査システム。
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CN112718574A (zh) * | 2020-12-29 | 2021-04-30 | 蔡春良 | 一种化妆品批量检测装置 |
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