JP2018017176A - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動式過給機と機械式過給機とを備えるエンジンの制御装置において、吸気の過給圧を早期に目標吸気圧に安定させる。【解決手段】燃焼室2に接続された吸気通路4及び排気通路14と、電動機の駆動によって吸気を過給する電動式過給機30と、排気エネルギを利用して吸気を過給する機械式過給機10と、吸気通路4内の吸気圧を目標吸気圧まで高める際に、電動式過給機30による過給と機械式過給機10による過給とを行い、吸気圧が目標吸気圧を超えた後も電動式過給機30による過給をディレー設定時間継続させて前記吸気圧を目標吸気圧以上に上昇させ、そのディレー設定時間の経過後に電動式過給機30による過給を停止して機械式過給機10のみによる過給状態へ移行するディレー制御を行う過給制御手段53とを備えるエンジンの制御装置とした。【選択図】図1

Description

この発明は、電動機で吸気を過給する電動式過給機と、排気ガスのエネルギをタービンで回収して吸気を過給する機械式過給機を備えるエンジンの制御装置に関する。
排気ガスのエネルギを利用して、燃焼室に導入される吸気を過給する機械式過給機を備えたエンジンが広く採用されている。
この種の機械式過給機はターボチャージャとも呼ばれ、エンジンの吸気通路の途中にコンプレッサを配置し、排気通路の途中にタービンを配置し、排気通路を流れる排気ガスでタービンを回転させることによりコンプレッサを作動させ、燃焼室への吸入空気量を増大させて、エンジンのトルクの向上を図っている。
また、近年は、排気ガスのエネルギを利用した過給機以外にも、コンプレッサを電動機で駆動するようにした電動式過給機が種々提案されている。電動式過給機は、エンジンの運転状態によらず、電力を供給することで任意の時期に過給が出来るという利点がある。
例えば、特許文献1に記載された技術では、エンジンの低回転時等、排気エネルギが少ない時には主として電動式過給機による過給を行い、その後、排気エネルギの増大とともに機械式過給機による過給の割合を徐々に増大させている。そして、排気エネルギが電動式過給機によるアシストなしに目標過給状態を実現するのに足る値に達した後、電動式過給機への電力供給を停止しつつ、機械式過給機に伝達される排気エネルギの比率を変化させる可変ノズル機構を制御する非アシスト制御手段を備えている。
国際公開WO08/075593号公報(請求項1、明細書段落0038等参照)
特許文献1に記載された技術では、吸気の過給圧が目標値に到達した後に電動式過給機による過給を停止し、その後は、目標過給圧が維持できるまで非アシスト手段による可変ノズル機構の制御を継続している。
しかし、電動式過給機による過給を停止した後、運転状況によっては吸気の過給圧が安定せず、吸気の過給圧がどんどん下がっていく状態、いわゆる失速状態となってしまう場合がある。このような場合、もはや可変ノズル機構の制御では過給圧の復帰に長い時間がかかり、目標吸気圧の達成には、排気エネルギの回復を待つか、再度の電動式過給機の駆動を行う必要がある。このため、目標吸気圧に到達するまで多大な時間がかかるという問題がある。また、可変ノズル機構を備えないエンジンでは、上記のような制御ができないという問題もある。
そこで、この発明の課題は、コンプレッサを電動機で駆動するようにした電動式過給機と、排気エネルギでコンプレッサを駆動するようにした機械式過給機とを備えるエンジンの制御装置において、吸気の過給圧を早期に目標吸気圧に安定させることである。
上記の課題を解決するために、この発明は、燃焼室に接続された吸気通路及び排気通路と、前記吸気通路に配置され電動機の駆動によって前記燃焼室への吸気を過給する電動式過給機と、前記吸気通路に配置され排気エネルギを利用して前記燃焼室への吸気を過給する機械式過給機と、前記吸気通路内の吸気圧を目標吸気圧まで高める際に、前記電動式過給機による過給と前記機械式過給機による過給とを行い、前記吸気圧が目標吸気圧を超えた後も前記電動式過給機による過給をディレー設定時間継続させて前記吸気圧を目標吸気圧以上に上昇させ、そのディレー設定時間の経過後に前記電動式過給機による過給を停止して前記機械式過給機のみによる過給状態へ移行するディレー制御を行う過給制御手段と、を備えるエンジンの制御装置を採用した。
このとき、前記ディレー制御で実行された前記ディレー設定時間と前記ディレー設定時間が実行された際における前記吸気圧の変化を制御例として記憶するディレー制御記憶手段を備え、前記過給制御手段は、前記ディレー制御記憶手段が記憶した前記制御例に基づいて最適な前記ディレー設定時間を決定する構成を採用することができる。
ここで、前記過給制御手段は、前記目標吸気圧を超えた後の前記吸気圧の最大値と前記目標吸気圧との差が予め決められた所定値である又はその所定値に最も近い制御例の前記ディレー設定時間を最適なものとして決定する構成を採用することができる。
あるいは、前記過給制御手段は、前記吸気圧が前記目標吸気圧を超えてからその最大値を経て前記目標吸気圧に安定するまでの前記吸気圧の時間変化のグラフにおける前記目標吸気圧を超える部分の積分値が予め決められた所定値である又はその所定値に最も近い制御例の前記ディレー設定時間を最適なものとして決定する構成を採用することができる。
さらには、前記過給制御手段は、前記吸気圧が前記目標吸気圧を超えてからその最大値を経て前記目標吸気圧に安定するまでの所要時間が最短の制御例の前記ディレー設定時間を最適なものとして決定する構成を採用することができる。
これらの各態様において、前記所定値は、エンジンの回転数、アクセル開度又は前記目標吸気圧に基づいて設定される構成を採用することができる。
また、これらの各態様において、前記ディレー制御記憶手段による前記制御例の記憶は、エンジンの回転数、アクセル開度又は前記目標吸気圧に応じて記憶される構成を採用することができる。
この発明によれば、吸気通路内の吸気圧を目標吸気圧まで高める際に、電動式過給機による過給と機械式過給機による過給とを行い、吸気圧が目標吸気圧を超えた後も電動式過給機による過給をディレー設定時間継続させ、そのディレー設定時間の経過後に電動式過給機による過給を停止して機械式過給機のみによる過給状態へ移行するディレー制御を行うようにしたので、吸気の過給圧を早期に目標吸気圧に安定させることができる。
この発明の実施形態を示すエンジンの制御装置の模式図である。 この発明のエンジンの制御を示すグラフ図である。 この発明のエンジンの制御を示すグラフ図である。 この発明のエンジンの制御を示すフローチャートである。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、この実施形態のエンジンの制御装置を概念的に示す模式図である。
この実施形態のエンジン1は自動車用4サイクルガソリンエンジンである。エンジン1の構成は、図1に示すように、燃焼室2内に吸気を送り込む吸気ポート3、その吸気ポート3に通じる吸気通路4、排気ポート13から引き出された排気通路14、吸気ポート3又は燃焼室2内に燃料を噴射する燃料噴射装置等を備えている。吸気ポート3及び排気ポート13は、それぞれバルブによって開閉される。
この実施形態では4つの気筒を備えた4気筒エンジンを想定しているが、気筒の数に関わらずこの発明を適用可能である。
燃焼室2へ通じる吸気通路4には、燃焼室2への接続部である吸気ポート3から上流側に向かって、流路面積を調節するスロットルバルブ5、機械式過給機(ターボチャージャ)10の機械式コンプレッサ11、電動式過給機30、エアクリーナ(図示せず)等が設けられる。
排気通路14には、燃焼室2への接続部である排気ポート13から下流側に向かって、機械式過給機10の排気タービン12、排気中の有害物等を除去する触媒等を備えた排気浄化部、消音器等が設けられる。
機械式過給機10は、図1に示すように、吸気通路4に配置され燃焼室へ導入される吸気を過給する機械式コンプレッサ11と、排気通路14に配置される排気タービン12とで構成される。排気通路14を流れる排気ガスによって排気タービン12が回転すると、その回転が吸気通路4の機械式コンプレッサ11に伝達される。機械式コンプレッサ11の回転によって、吸気通路4内を流れる吸気に過給が行われる。
また、排気通路14における排気タービン12の上流側と下流側とを接続する排気バイパス通路41と、その排気バイパス通路41を開閉する排気バイパスバルブ42とを備えた排気バイパス装置40、いわゆるウェイストゲートバルブ装置が設けられている。排気バイパスバルブ42を開放すれば、排気タービン12側に流れている排気ガスの一部が排気バイパス通路41側に分流され、排気タービン12に加わる排気エネルギが低減される。
排気バイパスバルブ42は、エンジンで発生する負圧によって動作する負圧式ウェイストゲートバルブとしてもよいし、電動機で開閉制御される電制式ウェイストゲートバルブとしてもよい。
さらに、吸気通路4の途中には、電動式過給機30が配置されている。電動式過給機30は、吸気通路4に配置され燃焼室への吸気を過給する電動式コンプレッサ31を備える。電力を供給することにより電動式コンプレッサ31を駆動すると、吸気通路4内を流れる吸気に過給が行われる。
また、吸気通路4には、電動式コンプレッサ31の上流側と下流側とを接続する吸気バイパス通路32と、その吸気バイパス通路32を開閉する吸気バイパスバルブ33が設けられている。吸気バイパスバルブ33を開放すれば、吸気の大部分は抵抗の少ない吸気バイパス通路32側へ流れ、電動式コンプレッサ31のある流路側へはほとんど流れなくなる。
このエンジン1を搭載する車両は、エンジン1を制御するための電子制御ユニット(Electronic Control Unit)50を備える。
電子制御ユニット50は、吸気ポート3又は燃焼室2内に設けた燃料噴射装置(図示せず)による燃料噴射や、スロットルバルブ5や吸排気バルブ等のバルブ類の開閉の制御、その他、エンジンの制御全般を行う。
さらに、吸気通路4には、吸気ポート3付近での吸気圧を検出する吸気圧センサ6等、エンジン1の制御に必要な情報を取得するセンサ類が設けられている。また、排気通路14には、排気ガスの温度を検出する排気温度センサや、排気ガスの成分を検知するセンサ等、エンジン1の制御に必要な情報を取得するセンサ類が設けられている。
また、エンジン1には、シリンダブロック等を冷却する冷却水の温度を検出する水温センサや、エンジン1のクランクシャフトの回転速度を検出する回転速度センサ等が設けられている。また、このエンジン1を搭載する車両の車体(図示せず)にはアクセルの踏み込み量を検出するアクセル開度センサ、車両の速度を検出する車速センサ等が設けられている。
これらの各種センサ類の情報は、ケーブルを通じて電子制御ユニット50が取得できる
ようになっている。なお、図1では、主なセンサ類のみを図示し、それ以外のセンサ類の図示は省略している。
また、電子制御ユニット50は、機械式過給機10や排気バイパスバルブ42を制御する機械式過給機制御手段51、電動式過給機30や吸気バイパスバルブ33を制御する電動式過給機制御手段52を備えている。
さらに、電子制御ユニット50は、機械式過給機制御手段51と電動式過給機制御手段52に対して、それぞれ制御の指令を発信する過給制御手段53を備える。
過給制御手段53は、電動式過給機30による過給と機械式過給機10による過給との比率を制御する機能を有する。この比率の制御機能により、過給制御手段53は、吸気通路4内の吸気圧を目標吸気圧まで高める際に、電動式過給機30による過給と機械式過給機10による過給とを行い、吸気圧が目標吸気圧を超えた後も電動式過給機30による過給をディレー設定時間継続させて前記吸気圧を目標吸気圧以上に上昇させ、そのディレー設定時間の経過後に電動式過給機30による過給を停止して機械式過給機10のみによる過給状態へ移行するディレー制御を行う。
ここで、ディレー制御を行う運転状態とは、吸気通路4内の吸気圧を、目標吸気圧以下の状態から目標吸気圧まで高めようとする運転状態が該当する。例えば、アクセルを踏み込んで加速するような状態、すなわち、吸気圧を急速に目標吸気圧にまで高めるような運転状態がこれに該当する。特に、エンジン1が低回転状態であり、機械式過給機10によって吸気に過給を行うには、まだ充分な排気エネルギが存在しない状態からの加速要求時がこれに該当する。
また、電子制御ユニット50は、過給制御手段53によって実行された制御例を、その時の運転状態とともに記憶するディレー制御記憶手段54を備える。ディレー制御記憶手段54は、ディレー制御で実行されたディレー設定時間と、ディレー設定時間が実行された際における吸気圧の変化を制御例として記憶する機能を有する。
過給制御手段53は、ディレー制御記憶手段54が記憶した制御例に基づいて、最適なディレー設定時間を決定する。
以下、このエンジン1の制御、特に、ディレー制御に関する学習の流れを、図4のフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップS1において制御を開始し、ステップS2において、吸気通路4内の吸気圧を目標吸気圧まで高める要求、すなわち、加速要求を検出した場合において、実際の吸気通路4内の吸気圧(以下、実マニ圧と称する)が、吸気の目標吸気圧(以下、目標マニ圧と称する)よりも小さい場合、吸気圧をさらの高める必要があるので、ステップS3へ移行する。実マニ圧が目標マニ圧以上となっていれば、吸気圧をさらに高める必要がないので、ステップS14へ移行し、電動式過給機30の駆動を停止し、この制御を終了して、通常の運転制御に復帰する。
ステップS3において、電動式過給機30の駆動を開始する。このとき、加速要求に基づいて、電動式過給機30による過給と、機械式過給機10による過給とが並行して行われることとなる。ただし、エンジン1の回転数が低い場合には、排気エネルギが少ないので、機械式過給機10による過給は駆動開始初期にはほとんど行われず、その後、排気エネルギの増大とともに徐々に機械式過給機10による過給圧が増加していく。
ステップS4において、実マニ圧と目標マニ圧との大小関係の照査が行われる。実マニ圧が目標マニ圧未満である場合には、ステップS3の後段へ戻り、同様のマニ圧の照査を繰り返す。実マニ圧が目標マニ圧以上となった場合には、ステップS5へ移行する。
ステップS5以下では、制御例の学習を行う。ステップS5において、加速要求に基づいて電動式過給機30の駆動を開始した後、予め決められた所定時間に対して補正時間を加えた時間が経過しているかどうかが判別される。
ここで、所定時間とは、ディレー制御を行わない通常の運転制御において、加速要求があった後に、電動式過給機30の駆動を停止するまでの時間である。この時間は、アクセルの踏み込み量等に基づいて予め決められている。通常、この所定時間は、電動式過給機30の駆動開始から、実マニ圧が目標マニ圧以上となるまで、又は、その直前までの時間に設定される場合が多い(図2参照)。
また、補正時間とは、実マニ圧を目標マニ圧以上に意図的にオーバーシュートさせることを目的として、電動式過給機30の駆動時間を延長するために、前述の所定時間に加えられる時間である(図2参照)。
この補正時間の設定により、実マニ圧が目標マニ圧を超えた後も、電動式過給機30による過給が継続することとなる。実マニ圧が目標マニ圧を超えた後、電動式過給機30の駆動を停止するまでの時間をディレー設定時間と称する。すなわち、所定時間と補正時間を加えた時間から、電動式過給機30の駆動開始から実マニ圧が目標マニ圧以上となるまでの時間を引いたものが、ディレー設定時間である。ただし、所定時間の終期が、実マニ圧と目標マニ圧とが等しくなる時期とした場合には、補正時間とディレー設定時間とが等しくなる。
ステップS6では、ディレー設定時間が経過した後、電動式過給機30の駆動を停止し、機械式過給機10のみによる過給状態へ移行する。このように、電動式過給機30の駆動停止を補正時間だけ遅らせ、その後、機械式過給機10のみによる過給状態へ移行する一連の制御を、ディレー制御と称する。
ステップS7では、このディレー制御で実行されたディレー設定時間(あるいは、補正時間。以下同じ。)と、ディレー設定時間が実行された際における実マニ圧の変化を、一つの制御例として記憶する。このとき、特に、実マニ圧の最大値を最大マニ圧として記憶する。
つづくステップS8において、一定時間が経過すれば、ステップS9において、実行されたディレー設定時間に対応する最大マニ圧を確定させる。確定した最大マニ圧は、対応するディレー設定時間のほか、エンジン1の回転数、負荷、アクセル開度、あるいは、アクセル開度に基づく要求トルク、目標マニ圧等とともに記憶される。
ステップS8からステップS9での最大マニ圧の確定まで、一定時間の経過を待つのは、実マニ圧が、オーバーシュートの最大値の時期を通過して、減少傾向になるのを待つためである。一定時間が経過すれば、その後の実マニ圧には、既に記憶されている最大値を超えるような更新情報が現れないと判断できるからである。ここで、実マニ圧の時間変化の微分値がマイナスになることをもって、ステップS9での最大マニ圧の確定を行ってもよい。
ステップS10において、確定された最大マニ圧と目標マニ圧との差が、予め決められた所定値以上であるかどうかが判別される。
ここで、所定値とは、目標マニ圧に対して一時的な超過を容認する、適切な実マニ圧のオーバーシュート量である。最大マニ圧と目標マニ圧との差が、この適切なオーバーシュート量である所定値未満であると、エンジン1の回転数は上がらず、車両は失速してしまう可能性がある(図2の符号b,b’,b”参照)。最大マニ圧と目標マニ圧との差がこの所定値を超えていると、最大マニ圧をさらに低く抑えることができる可能性があると判断できる。
このため、ステップS10では、確定された最大マニ圧と目標マニ圧との差が、この所定値を超えていれば、ステップS11へ移行し、次なる制御例では、電動式過給機30の停止までの補正時間を減らす、すなわち、ディレー設定時間を短縮する制御を行う旨を記憶する。その後、ステップS2へ戻り、同様の制御、学習を繰り返す。ディレー設定時間の短縮量は適宜設定してよい。
また、ステップS10、S12で、確定された最大マニ圧と目標マニ圧との差が、所定値未満であれば、ステップS13へ移行し、次なる制御例では、電動式過給機30の停止までの補正時間を増やす、すなわち、ディレー設定時間を延長する制御を行う旨を記憶する。その後、ステップS2へ戻り、同様の制御、学習を繰り返す。ディレー設定時間の延長量は適宜設定してよい。
ステップS10、S12で、確定された最大マニ圧と目標マニ圧との差が、所定値に一致していれば、ステップS15へ移行する。
ステップS15では、確定された最大マニ圧と目標マニ圧との差が所定値に一致する場合のディレー設定時間を、その運転条件に対する最適なものとして決定し、その情報を記憶して制御を終了する(ステップS16)。
このように記憶された最適なディレー設定時間は、エンジン1の回転数、負荷、アクセル開度、あるいは、アクセル開度に基づく要求トルク、目標マニ圧といった運転条件とともに記憶されているので、そのディレー設定時間は、以後のエンジン1の制御において、同一の又は近似する運転条件のもとで活用される。すなわち、記憶された制御例に基づいて、次なる運転状況における最適なディレー設定時間が決定されるようになる。
ここで、確定された最大マニ圧と目標マニ圧との差が所定値に一致する制御例が記憶されていない場合には、確定された最大マニ圧と目標マニ圧との差が所定値に最も近い制御例のディレー設定時間を最適なものとして決定する。
確定された最大マニ圧と目標マニ圧との差を判定する基準となる所定値は、エンジン1の回転数、アクセル開度、アクセル開度に基づく要求トルクや、目標マニ圧等に基づいて、予め設定される。
このように、加速要求時等において、吸気の目標マニ圧を実現した後も、ある程度の時間だけ電動式過給機30を止めないようにディレー制御することで、機械式過給機10が充分な仕事を始めるための時間を確保することができる。このため、スムーズな実マニ圧の上昇が期待できる(図2の符号a,a’,a”参照)。
また、その時の制御例における電動式過給機30の停止までの遅れ時間であるディレー設定時間と、目標マニ圧に対する吸気過給圧のオーバーシュート量を学習することにより、オーバーシュート量が大きい場合は電動式過給機30の停止までの時間を短くし、オーバーシュート量が小さい場合は電動式過給機30の停止までの時間を長くするように、徐々に補正を行うことで、最適な制御を実現することができる。すなわち、この発明では、過給圧を目標値以上に意図的にオーバーシュートさせることと、そのオーバーシュート量を学習制御する点が特徴である。
一般に、電動式過給機30は、ターボチャージャといった機械式過給機10と比べてレスポンスがよいが、その電力消費量が大きいため、駆動時間を最低限度としたい要請がある。この発明によれば、排気エネルギの増加によって機械式過給機10が仕事を始めるまでの間だけ電動式過給機30を駆動し、機械式過給機10が本格的に仕事を始めた頃の最適のタイミングで、電動式過給機30の駆動を停止することができるので、電力消費量を的確に抑えることができる。
実際のエンジン1の制御では、種々の運転状況が存在するので、例えば、排気バイパスバルブ42を開放することで、排気タービン12へ供給される排気エネルギが低下した場合にも、電動式過給機30によるアシストで過給を補うことができる。このような状況下での加速要求においても、前述の学習した最適なディレー設定時間を活用することができる。電動式過給機30を備えないエンジン1では、不必要なオーバーシュートを抑えるのが困難であるが、この発明の構成によれば、オーバーシュート量を適正なレベルに制御することができる。
また、一般に、機械式過給機10では、排気タービン12に送られる排気の量で、過給に用いることができる排気エネルギの大きさが決定するが、その排気の量は、機械式コンプレッサ11を通過する吸気の増加に対して、やや遅れて増える傾向がある。このため、電動式過給機30の駆動を停止することで、機械式コンプレッサ11の入口の圧力が下がり、同じ過給圧を維持するために必要なエネルギが増大し、失速状態が生じると考えられる。そこで、この発明のように、吸気の過給圧を意図的にオーバーシュートさせた後に低下させるようにし、その意図的なオーバーシュートを見越した分だけ長く、電動式過給機30を駆動することが有効であると考えられる。
なお、上記の実施形態では、図3(a)に示すように、吸気圧の最大値と目標吸気圧との差(オーバーシュート量)Lを適正なものにするディレー制御について説明したが、他の実施形態として、図3(b)に示すように、目標吸気圧を超えた部分の面積Sや、図3(c)に示すように、吸気圧が安定するまでの時間Tを適正なものにすることによって、最適なディレー設定時間を管理する制御方法、学習方法を採用することもできる。
図3(b)に示す手法では、過給制御手段53は、ディレー制御記憶手段54が記憶する制御例に基づいて、吸気圧が目標吸気圧を超えてからその最大値を経て目標吸気圧に安定するまでの吸気圧の時間変化のグラフにおける目標吸気圧を超える部分の積分値(面積S)が、予め決められた所定値であるか、あるいは、その所定値に最も近い制御例のディレー設定時間を最適なものとして決定するものである。
すなわち、図3(a)の手法では、吸気圧の最大値と目標吸気圧との差(オーバーシュート量)Lと所定値との比較であったのに対し、図3(b)の手法では、目標吸気圧を超える部分の積分値(面積S)と所定値との比較によって、最適なディレー設定時間を決定する。
図3(c)に示す手法では、過給制御手段53は、ディレー制御記憶手段54が記憶する制御例に基づいて、吸気圧が目標吸気圧を超えてからその最大値を経て目標吸気圧に安定するまでの所要時間Tが、最短となっている制御例のディレー設定時間を最適なものとして決定するものである。
すなわち、図3(a)の手法では、吸気圧の最大値と目標吸気圧との差(オーバーシュート量)Lと所定値との比較であったのに対し、図3(c)の手法では、吸気圧が目標吸気圧を超えてから、最大値の山を通過して、その後、目標吸気圧に安定するまでの時間によって、最適なディレー設定時間を決定する。
吸気圧が、目標吸気圧に安定したがどうかの判別は、例えば、フィードバック制御等により制御を行っている場合には、吸気圧が目標吸気圧に対してオーバーシュートとアンダーシュートとを繰り返す中で、その目標吸気圧に対する振れ幅が、所定幅未満となった時に、吸気圧が安定したと判別することができる。
この実施形態のエンジン1は自動車用4サイクルガソリンエンジンとしたが、この実施形態には限定されず、他の形式のガソリンエンジンでも、この発明を適用できる。また、コンプレッサ31を電動機で駆動するようにした電動式過給機30と、排気エネルギで機械式コンプレッサ11を駆動するようにした機械式過給機10とを備えるエンジンであれば、ディーゼルエンジン等の他の方式のエンジンでもこの発明を適用できる。
1 エンジン
2 燃焼室
3 吸気ポート
4 吸気通路
5 スロットルバルブ
6 吸気圧センサ
10 機械式過給機
11 機械式コンプレッサ
12 排気タービン
13 排気ポート
14 排気通路
30 電動式過給機
31 電動式コンプレッサ
32 吸気バイパス通路
33 吸気バイパスバルブ
40 排気バイパス装置
41 排気バイパス通路
42 排気バイパスバルブ
50 電子制御ユニット
51 機械式過給機制御手段
52 電動式過給機制御手段
53 過給制御手段
54 ディレー制御記憶手段

Claims (7)

  1. 燃焼室に接続された吸気通路及び排気通路と、
    前記吸気通路に配置され電動機の駆動によって前記燃焼室への吸気を過給する電動式過給機と、
    前記吸気通路に配置され排気エネルギを利用して前記燃焼室への吸気を過給する機械式過給機と、
    前記吸気通路内の吸気圧を目標吸気圧まで高める際に、前記電動式過給機による過給と前記機械式過給機による過給とを行い、前記吸気圧が目標吸気圧を超えた後も前記電動式過給機による過給をディレー設定時間継続させて前記吸気圧を目標吸気圧以上に上昇させ、そのディレー設定時間の経過後に前記電動式過給機による過給を停止して前記機械式過給機のみによる過給状態へ移行するディレー制御を行う過給制御手段と、
    を備えるエンジンの制御装置。
  2. 前記ディレー制御で実行された前記ディレー設定時間と前記ディレー設定時間が実行された際における前記吸気圧の変化を制御例として記憶するディレー制御記憶手段を備え、
    前記過給制御手段は、前記ディレー制御記憶手段が記憶した前記制御例に基づいて最適な前記ディレー設定時間を決定する
    請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. 前記過給制御手段は、前記目標吸気圧を超えた後の前記吸気圧の最大値と前記目標吸気圧との差が予め決められた所定値である又はその所定値に最も近い制御例の前記ディレー設定時間を最適なものとして決定する
    請求項2に記載のエンジンの制御装置。
  4. 前記過給制御手段は、前記吸気圧が前記目標吸気圧を超えてからその最大値を経て前記目標吸気圧に安定するまでの前記吸気圧の時間変化のグラフにおける前記目標吸気圧を超える部分の積分値が予め決められた所定値である又はその所定値に最も近い制御例の前記ディレー設定時間を最適なものとして決定する
    請求項2に記載のエンジンの制御装置。
  5. 前記過給制御手段は、前記吸気圧が前記目標吸気圧を超えてからその最大値を経て前記目標吸気圧に安定するまでの所要時間が最短の制御例の前記ディレー設定時間を最適なものとして決定する
    請求項2に記載のエンジンの制御装置。
  6. 前記所定値は、エンジンの回転数、アクセル開度又は前記目標吸気圧に基づいて設定される
    請求項3〜5の何れか1項に記載のエンジンの制御装置。
  7. 前記ディレー制御記憶手段による前記制御例の記憶は、エンジンの回転数、アクセル開度又は前記目標吸気圧に応じて記憶される
    請求項3〜6の何れか1項に記載のエンジンの制御装置。
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