JP2018017164A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、可変長コンロッドを備えた内燃機関の制御装置において、圧縮比が高圧縮比から低圧縮比へ変更されるときの燃焼の悪化を抑制することを目的とする。
【解決手段】可変長コンロッドを備える内燃機関を制御する内燃機関の制御装置は、圧縮比が高圧縮比から低圧縮比へ変更されるのに要する期間である変更期間を推定する変更期間推定部と、圧縮比が高圧縮比から低圧縮比へ変更されるときの、該圧縮比の変更の開始から所定の吸気状態が形成されるまでの期間である吸気状態形成期間を推定する吸気状態形成期間推定部と、圧縮比が高圧縮比から低圧縮比へ変更されるときに、変更期間が吸気状態形成期間よりも短い場合には、その変更の途中において、少なくとも一サイクル、切換ピンを第一の位置と第二の位置との間の位置に制御して第1シリンダと第2シリンダとの間の双方向の作動油の流れを遮断し続ける中間位置制御を実行する制御部と、を備える。
【選択図】図10

Description

本発明は、可変長コンロッドを備えた内燃機関の制御装置に関する。
圧縮比可変機構を備えた過給機付内燃機関において、圧縮比を過給圧に応じて制御する技術が開示されている(特許文献1参照)。
また、偏心部材の回動位置を変更することで有効長さが変化する可変長コンロッドに関する技術が開示されている(特許文献2参照)。当該技術では、偏心部材の回動位置は、流体切換機構の切換ピンを動作させることによって変更される。
特開2001−342859号公報 特開2016−118181号公報
圧縮比可変機構を備えた内燃機関において、機関負荷が低中負荷から高負荷にされるのに応じて内燃機関の機械圧縮比(以下、特段の言及がない場合は単に「圧縮比」と称する。)が高圧縮比から低圧縮比へ変更されるときに、該内燃機関の吸気状態に応じて圧縮比が適切に変更されないと、燃焼が悪化する虞がある。
ここで、可変長コンロッドを備えた内燃機関(特許文献2)では、内燃機関の圧縮比を高圧縮比から低圧縮比へ変更させるのに要する期間は比較的短い。そのため、機関負荷の変化に応じて内燃機関の圧縮比が高圧縮比から低圧縮比へ変更されるときに、実際にはまだ内燃機関の高負荷運転に応じた吸気状態になっていないにもかかわらず圧縮比が早期に低圧縮比に変更されてしまうと、燃焼が緩慢になったり失火したりする虞がある。そして、このような可変長コンロッドを備えた内燃機関において、該内燃機関の吸気状態に応じて圧縮比を適切に制御する手法については、未だ改良の余地を残すものである。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、可変長コンロッドを備えた内燃機関の制御装置において、圧縮比が高圧縮比から低圧縮比へ変更されるときの燃焼の悪化を抑制することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る内燃機関の制御装置は、有効長さを変更することで内燃機関の圧縮比を変更させる可変長コンロッドを備える内燃機関を制御する内燃機関の制御装置である。そして、前記可変長コンロッドは、クランクピンを受容するクランク受容開口を大端部に有するコンロッド本体と、前記コンロッド本体の小端部に形成されたスリーブ受容開口に回動自在に収容されるスリーブであって、ピストンピンを該スリーブ受容開口の軸心から偏心した状態で支持することにより、該スリーブが回動すると前記有効長さが変化するスリーブと、前記コンロッド本体に設けられた第1シリンダ及び該第1シリンダ内で摺動する第1ピストンを有し、該第1シリンダ内に作動油が供給されると前記スリーブを一方の方向へ回動させて前記有効長さを長くさせるように構成された第1ピストン機構と、前記コンロッド本体に設けられた第2シリンダ及び該第2シリンダ内で摺動する第2ピストンを有し、該第2シリンダ内に作動油が供給されると前記スリーブを
前記一方の方向とは反対方向へ回動させて前記有効長さを短くさせるように構成された第2ピストン機構と、切換ピンを有する切換機構であって、該切換ピンが、第一の位置にあるときには前記第1シリンダから前記第2シリンダへの作動油の流れを遮断し且つ前記第2シリンダから前記第1シリンダへの作動油の流れを許容し、第二の位置にあるときには前記第1シリンダから前記第2シリンダへの作動油の流れを許容し且つ前記第2シリンダから前記第1シリンダへの作動油の流れを遮断する、切換機構と、を備える。更に、前記制御装置は、前記可変長コンロッドによって前記内燃機関の圧縮比が高圧縮比から低圧縮比へ変更されるのに要する期間である変更期間を推定する変更期間推定部と、前記可変長コンロッドによって前記内燃機関の圧縮比が高圧縮比から低圧縮比へ変更されるときの、該圧縮比の変更の開始から前記内燃機関の所定の吸気状態が形成されるまでの期間である吸気状態形成期間を推定する吸気状態形成期間推定部と、前記可変長コンロッドによって前記内燃機関の圧縮比が高圧縮比から低圧縮比へ変更されるときに、前記変更期間推定部によって推定された前記変更期間が前記吸気状態形成期間推定部によって推定された前記吸気状態形成期間よりも短い場合には、その変更の途中において、少なくとも一サイクル、前記切換ピンを前記第一の位置と前記第二の位置との間の位置に制御して前記第1シリンダから前記第2シリンダへの作動油の流れ及び前記第2シリンダから前記第1シリンダへの作動油の流れを遮断し続ける中間位置制御を実行する制御部と、を備える。
また、前記中間位置制御は、前記制御部が、該制御を行うサイクルの圧縮行程中に前記切換ピンの前記第二の位置から前記第一の位置と前記第二の位置との間の位置への移動を開始させ、該制御を行うサイクルの膨張行程中に前記切換ピンを前記第一の位置と前記第二の位置との間の位置に制御し、該制御を行うサイクルの排気行程中に前記第一の位置と前記第二の位置との間の位置にある前記切換ピンを前記第二の位置へ戻す制御であってもよい。
本発明によれば、可変長コンロッドを備えた内燃機関の制御装置において、圧縮比が高圧縮比から低圧縮比へ変更されるときの燃焼の悪化を抑制することができる。
本発明の実施例に係る内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図である。 本発明の実施例に係る内燃機関の断面模式図を示す図である。 本発明の実施例に係る可変長コンロッドの構成について示す図である。 本発明の実施例に係る第一状態の切換機構を示す図である。 本発明の実施例に係る第二状態の切換機構を示す図である。 本発明の実施例に係る切換ピンの位置および内燃機関の圧縮比の時間推移を示す図である。 本発明の実施例に係る内燃機関の機関負荷が低負荷から高負荷にされ吸気が過給されるときの、アクセル開度、吸気側VVTの進角量、インマニ圧、内燃機関の背圧、切換ピンの位置、および内燃機関の圧縮比の時間推移を示す図である。 切換ピンの位置および内燃機関の圧縮比の時間推移を用いて、本発明の実施例1に係る内燃機関の制御装置が実行する制御について説明する図である。 本発明の実施例に係る第三状態の切換機構を示す図である。 本発明の実施例に係る内燃機関の制御装置が実行する制御フローを示すフローチャートである。 切換ピンの位置および内燃機関の圧縮比の時間推移を用いて、本発明の実施例2に係る内燃機関の制御装置が実行する制御について説明する図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に
詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例1>
以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。図1は、本実施例に係る内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、4つの気筒2を備えた火花点火式の内燃機関(ガソリンエンジン)である。内燃機関1には、各気筒2内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁3および混合気を着火させるための点火プラグ4が設けられている。
内燃機関1には、インテークマニホールド401およびエキゾーストマニホールド501が接続されている。インテークマニホールド401には吸気通路400が接続されている。エキゾーストマニホールド501には排気通路500が接続されている。また、吸気通路400の途中には、排気のエネルギを駆動源として作動するターボチャージャ600のコンプレッサ601が設けられている。そして、コンプレッサ601よりも上流の吸気通路400には、エアフローメータ403が設けられている。エアフローメータ403は、吸気通路400内を流れる吸気(空気)の量(質量)に応じた電気信号を出力する。また、コンプレッサ601よりも下流の吸気通路400には、インタークーラ405が設けられている。そして、インタークーラ405よりも下流の吸気通路400には、スロットル弁402が設けられている。スロットル弁402は、吸気通路400内の通路断面積を変更することで、内燃機関1の吸入空気量を調整する。更に、スロットル弁402よりも下流の吸気通路400に接続されているインテークマニホールド401には、インマニ圧センサ404が設けられている。インマニ圧センサ404は、インテークマニホールド401内の吸気の圧力(以下、「インマニ圧」と称する場合もある。)に応じた電気信号を出力する。
一方、排気通路500の途中には、前記ターボチャージャ600のタービン602が設けられている。排気通路500は、図示しない触媒や消音器を経由して大気中に開放されている。
更に、内燃機関1の断面模式図を図2に示す。図2は、図1のS−S線に沿った内燃機関1の断面模式図である。図2に示すように、内燃機関1は、シリンダブロック7と、シリンダヘッド8と、を備えている。シリンダブロック7には、クランクシャフト200が回転自在に収容されている。シリンダブロック7には、円柱状の気筒2が形成されている。該気筒2内には、ピストン5が摺動自在に収容されている。ピストン5とクランクシャフト200とは、後述する可変長コンロッド6により連結されている。シリンダヘッド8には、吸気ポート11と排気ポート14とが形成されている。シリンダヘッド8は、燃焼室300における吸気ポート11の開口端を開閉するための吸気バルブ9と、該吸気バルブ9を開閉駆動するための吸気カムシャフト10とを備えている。また、シリンダヘッド8は、燃焼室300における排気ポート14の開口端を開閉するための排気バルブ12と、該排気バルブ12を開閉駆動するための排気カムシャフト13とを備えている。さらに、シリンダヘッド8は、燃焼室300内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁3および燃焼室300内の混合気を着火させるための点火プラグ4を備えている。
また、吸気カムシャフト10の端部には図示しない吸気側プーリが設けられている。吸気カムシャフト10と吸気側プーリとの間には、吸気カムシャフト10と吸気側プーリとの相対的な回転位相を変更可能とする図示しない可変回転位相機構(以下、「吸気側VVT」と称する場合もある。)が設けられている。
ここで、可変長コンロッド6は、その小端部においてピストンピン21によりピストン5と連結されるとともに、その大端部においてクランクシャフト200のクランクピン22と連結されている。可変長コンロッド6は、ピストンピン21の軸心からクランクピン22の軸心までの距離、すなわち有効長を変更することができる。
可変長コンロッド6の有効長が長くなると、クランクピン22の軸心からピストンピン21の軸心までの長さが長くなるため、図2中の実線で示すようにピストン5が上死点にあるときの燃焼室300の容積が小さくなる。一方、可変長コンロッド6の有効長が短くなると、クランクピン22の軸心からピストンピン21の軸心までの長さが短くなるため、図2中の破線で示すようにピストン5が上死点にあるときの燃焼室300の容積が大きくなる。なお、上記したように可変長コンロッド6の有効長が変化しても、ピストン5のストロークが変化しないため、ピストン5が上死点に位置するときの筒内容積(燃焼室容積)とピストン5が下死点に位置するときの筒内容積との比(圧縮比)が変化することになる。
(可変長コンロッド6の構成)
ここで、本実施例における可変長コンロッド6の構成について図3に基づいて説明する。可変長コンロッド6は、コンロッド本体31と、コンロッド本体31に回動可能に取り付けられた偏心部材32と、コンロッド本体31に設けられた第1ピストン機構33と、コンロッド本体31に設けられた第2ピストン機構34と、これら両ピストン機構33、34への作動油の流れの切換を行う切換機構35と、を具備する。
コンロッド本体31は、その一方の端部にクランクシャフト200のクランクピン22を受容するクランク受容開口41を有し、他方の端部に後述する偏心部材32のスリーブを受容するスリーブ受容開口42を有する。クランク受容開口41はスリーブ受容開口42よりも大きいことから、クランク受容開口41が設けられている側のコンロッド本体31の端部を大端部31aと称し、スリーブ受容開口42が設けられている側のコンロッド本体31の端部を小端部31bと称する。
なお、本明細書では、クランク受容開口41の軸心(すなわち、クランク受容開口41に受容されるクランクピン22の軸心)と、スリーブ受容開口42の軸心(すなわち、スリーブ受容開口42に受容されるスリーブの軸心)とを通る仮想直線を、可変長コンロッド6の軸線Xと称す。また、可変長コンロッド6の軸線Xに対して垂直であってクランク受容開口41の軸心に垂直な方向における可変長コンロッド6の長さを、該可変長コンロッド6の幅と称する。加えて、クランク受容開口41の軸心に平行な方向における可変長コンロッド6の長さを、該可変長コンロッド6の厚さと称する。
次に、偏心部材32は、コンロッド本体31に形成されたスリーブ受容開口42内に受容される円筒状のスリーブ32aと、スリーブ32aからコンロッド本体31の幅方向において一方の方向に延びる第1アーム32bと、スリーブ32aからコンロッド本体31の幅方向において他方の方向(上記一方の方向とは概して反対方向)に延びる第2アーム32cとを具備する。スリーブ32aはスリーブ受容開口42内で回動可能であるため、偏心部材32はコンロッド本体31の小端部31bにおいてコンロッド本体31に対して小端部31bの周方向に回動可能に取り付けられることになる。
また、偏心部材32のスリーブ32aは、ピストンピン21を受容するためのピストンピン受容開口32dを有する。このピストンピン受容開口32dは円筒状に形成されている。円筒状のピストンピン受容開口32dは、その軸心がスリーブ32aの軸心に対して偏心するように形成される。
このように、本実施例では、スリーブ32aのピストンピン受容開口32dの軸心がスリーブ32aの軸心から偏心しているため、偏心部材32が回転すると、スリーブ受容開口42内でのピストンピン受容開口32dの位置が変化する。スリーブ受容開口42内においてピストンピン受容開口32dの位置が大端部31a側にあるときには、可変長コンロッド6の有効長が短くなる。逆に、スリーブ受容開口42内においてピストンピン受容開口32dの位置が大端部31a側とは反対側にあるときには、可変長コンロッド6の有効長が長くなる。したがって本実施形態によれば、偏心部材32を回動させることによって、可変長コンロッド6の有効長を変更することができる。
次に、第1ピストン機構33は、コンロッド本体31に形成された第1シリンダ33aと、第1シリンダ33a内で摺動する第1ピストン33bとを有する。第1シリンダ33aは、そのほとんど又はその全てがコンロッドの軸線Xに対して第1アーム32b側に配置される。また、第1シリンダ33aは、小端部31bに近づくほどコンロッド本体31の幅方向に突出するように軸線Xに対して或る程度の角度だけ傾斜して配置される。また、第1シリンダ33aは、第1ピストン連通油路51を介して切換機構35と連通する。
第1ピストン33bは、第1連結部材45により偏心部材32の第1アーム32bに連結される。第1ピストン33bは、ピンによって第1連結部材45に回転可能に連結される。第1アーム32bは、スリーブ32aに結合されている側とは反対側の端部において、ピンによって第1連結部材45に回転可能に連結される。
一方、第2ピストン機構34は、コンロッド本体31に形成された第2シリンダ34aと、第2シリンダ34a内で摺動する第2ピストン34bとを有する。第2シリンダ34aは、そのほとんど又はその全てがコンロッドの軸線Xに対して第2アーム32c側に配置される。また、第2シリンダ34aは、小端部31bに近づくほどコンロッド本体31の幅方向に突出するように軸線Xに対して或る程度の角度だけ傾斜して配置される。また、第2シリンダ34aは、第2ピストン連通油路52を介して切換機構35と連通する。
第2ピストン34bは、第2連結部材46により偏心部材32の第2アーム32cに連結される。第2ピストン34bは、ピンによって第2連結部材46に回転可能に連結される。第2アーム32cは、スリーブ32aに連結されている側とは反対側の端部において、ピンによって第2連結部材46に回転可能に連結される。
次に、切換機構35は、後述するように、第1シリンダ33aから第2シリンダ34aへの作動油の流れを遮断し、且つ第2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れを許容する第一状態と、第1シリンダ33aから第2シリンダ34aへの作動油の流れを許容し且つ第2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れを遮断する第二状態と、を切り換える機構である。
ここで、切換機構35が前記第一状態にあるときは、第1シリンダ33a内に作動油が供給され、且つ第2シリンダ34aから作動油が排出されることになる。このため、第1ピストン33bが上昇し、それに伴って第1ピストン33bに連結された偏心部材32の第1アーム32bも上昇する。一方、第2ピストン34bが下降し、それに伴って第2ピストン34bに連結された第2アーム32cも下降する。その結果、偏心部材32が図2中の時計回りに回動するため、ピストンピン受容開口32dの位置がクランクピン22の位置から離間する。すなわち、可変長コンロッド6の有効長が長くなる。そして、第2ピストン34bが第2シリンダ34aの底面と当接すると、偏心部材32の回動が規制されて、該偏心部材32の回動位置がその位置に保持される。
なお、切換機構35が第一状態にあるときには、基本的には外部から作動油を供給する
ことなく、第1ピストン33b及び第2ピストン34bが上記した位置まで移動する。これは、内燃機関1の気筒2内でピストン5が往復動してピストン5に上向きの慣性力が作用したときに第2ピストン34bが押し込まれ、これによって第2シリンダ34a内の作動油が第1シリンダ33aに移動するためである。一方、内燃機関1の気筒2内でピストン5が往復動してピストン5に下向きの慣性力が作用したときや、燃焼室300内で混合気の燃焼が起きてピストン5に下向きの力が作用したときには、第1ピストン33bを押し込む力が働くが、切換機構35により第1シリンダ33aから第2シリンダ34aへの作動油の流れが遮断されているため、第1シリンダ33a内の作動油は流出せず、よって第1ピストン33bは押し込まれない。
次に、切換機構35が前記第二状態にあるときは、第2シリンダ34a内に作動油が供給され、且つ第1シリンダ33aから作動油が排出されることになる。このため、第2ピストン34bが上昇し、それに伴って第2ピストン34bに連結された偏心部材32の第2アーム32cも上昇する。一方、第1ピストン33bが下降し、第1ピストン33bに連結された第1アーム32bも下降する。その結果、偏心部材32が図3中の反時計回りに回動するため、ピストンピン受容開口32dの位置がクランクピン22の位置に接近する。すなわち、可変長コンロッド6の有効長が短くなる。そして、第1ピストン33bが第1シリンダ33aの底面に当接すると、偏心部材32の回動が規制されて、該偏心部材32の回動位置がその位置に保持される。よって、切換機構35が前記第二状態にあるときは前記第一状態にあるときに比べ、内燃機関1の圧縮比が低くなる。以下では、切換機構35が前記第一状態にあるときの圧縮比を第一圧縮比と称し、切換機構35が前記第二状態にあるときの圧縮比を第二圧縮比と称し、第一圧縮比は第二圧縮比よりも大きくなる。
なお、切換機構35が第二状態にあるときも、基本的には外部から作動油を供給することなく、第1ピストン33b及び第2ピストン34bが上記した位置まで移動する。これは、内燃機関1の気筒2内でピストン5が往復動してピストン5に下向きの慣性力が作用したときや、燃焼室300内で混合気の燃焼が起きてピストン5に下向きの力が作用したときに、第1ピストン33bが押し込まれ、これによって第1シリンダ33a内の作動油が第2シリンダ34aに移動するためである。一方、内燃機関1の気筒2内でピストン5が往復動してピストン5に上向きの慣性力が作用したときには、第2ピストン34bを押し込む力が働くが、切換機構35により第2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れが遮断されているため、第2シリンダ34a内の作動油は流出せず、よって第2ピストン34bは押し込まれない。
(切換機構35の構成)
次に、切換機構35の一実施態様について、図4、図5に基づいて説明する。なお、図4は、第一状態の切換機構35を示し、図5は、第二状態の切換機構35を示す。切換機構35は、二つの切換ピン61、62と一つの逆止弁63とを具備する。二つの切換ピン61、62は、それぞれ円筒状のピン収容空間64、65内に摺動自在に収容される。
上記した二つの切換ピン61、62のうちの一方の切換ピン61(第1切換ピン61)は、その周方向に延びる二つの円周溝61a、61bを有する。これら円周溝61a、61bは、第1切換ピン61内に形成された連通路61cによって互いに連通している。また、第1切換ピン61を収容する第1ピン収容空間64内には、第1切換ピン61を付勢するための第1付勢バネ67が収容されている。
上記した二つの切換ピン61、62のうちの他方の切換ピン62(第2切換ピン62)も、その周方向に延びる二つの円周溝62a、62bを有する。これら円周溝62a、62bは、第2切換ピン62内に形成された連通路62cによって互いに連通している。ま
た、第2切換ピン62を収容する第2ピン収容空間65内にも、第2切換ピン62を付勢するための第2付勢バネ68が収容されている。
逆止弁63は、円筒状の逆止弁収容空間66内に収容される。逆止弁63は、一次側(図4中の上側)から二次側(図4中の下側)への流れを許容するとともに、二次側から一次側への流れを遮断するように構成される。
第1切換ピン61を収容する第1ピン収容空間64は、第1ピストン連通油路51を介して第1シリンダ33aに連通せしめられる。第1ピン収容空間64は、二つの空間連通油路53、54を介して逆止弁収容空間66に連通せしめられる。このうち一方の第1空間連通油路53は、第1ピン収容空間64と逆止弁収容空間66の二次側とを連通せしめる。他方の第2空間連通油路54は、第1ピン収容空間64と逆止弁収容空間66の一次側とを連通せしめる。
第2切換ピン62を収容する第2ピン収容空間65は、第2ピストン連通油路52を介して第2シリンダ34aに連通せしめられる。第2ピン収容空間65は、二つの空間連通油路55、56を介して逆止弁収容空間66に連通せしめられる。このうち一方の第3空間連通油路55は、第2ピン収容空間65と逆止弁収容空間66の二次側とを連通せしめる。他方の第4空間連通油路56は、第2ピン収容空間65と逆止弁収容空間66の一次側とを連通せしめる。
また、第1ピン収容空間64は、コンロッド本体31内に形成された第1制御用油路57と連通している。その際、第1制御用油路57は、第1付勢バネ67が設けられた端部とは反対側の端部において第1ピン収容空間64に連通せしめられるものとする。また、第2ピン収容空間65は、コンロッド本体31内に形成された第2制御用油路58と連通している。その際、第2制御用油路58は、第2付勢バネ68が設けられた端部とは反対側の端部において第2ピン収容空間65に連通せしめられるものとする。上記した第1制御用油路57及び第2制御用油路58は、クランク受容開口41に連通するように形成されるとともに、クランクピン22内に形成された油路(図示せず)を介して外部の切換弁75に連通される。ここでいう切換弁75は、例えば、二つの制御用油路57、58と図示しないオイルポンプとの導通と遮断とを切り換える弁機構である。
逆止弁収容空間66の一次側は、コンロッド本体31内に形成された補充用油路59を介して、オイルポンプ等の作動油供給源76に連通せしめられる。補充用油路59は、切換機構35の各部から外部へ漏れた作動油を補充するための油路である。
(切換機構35の動作)
上記したように構成される切換機構35において、切換弁75が制御用油路57、58とオイルポンプとを導通させているときは、図4に示したように、切換ピン61、62に作用する油圧によって付勢バネ67、68が縮められるため、切換ピン61、62が、第1切換ピン61の連通路61cを介して第1ピストン連通油路51と第1空間連通油路53とが連通せしめられ、且つ第2切換ピン62の連通路62cを介して第2ピストン連通油路52と第4空間連通油路56とが連通せしめられる位置に移動及び保持される。その場合、第1シリンダ33aが逆止弁63の二次側に接続され、且つ第2シリンダ34aが逆止弁63の一次側に接続されることになる。そのため、第2シリンダ34a内の作動油は、第2ピストン連通油路52、第4空間連通油路56、第1空間連通油路53、及び第1ピストン連通油路51を介して第1シリンダ33aへ移動可能になるが、第1シリンダ33a内の作動油は、第2シリンダ34aへ移動することができなくなる。したがって、切換弁75が制御用油路57、58とオイルポンプとを導通させているときは、切換機構35は、第1シリンダ33aから第2シリンダ34aへの作動油の流れを遮断し、且つ第
2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れを許容する状態(第一状態)になる。そして、第一状態を形成しているときの切換ピン61、62の位置を、以下「第一の位置」と称する。
一方、切換弁75が制御用油路57、58とオイルポンプとを遮断させているときは、図5に示したように、付勢バネ67、68が伸長するため、切換ピン61、62が、第1切換ピン61の連通路61cを介して第1ピストン連通油路51と第2空間連通油路54とが連通せしめられ、且つ第2切換ピン62の連通路62cを介して第2ピストン連通油路52と第3空間連通油路55とが連通せしめられる位置に移動及び保持される。その場合、第1シリンダ33aが逆止弁63の一次側に接続され、且つ第2シリンダ34aが逆止弁63の二次側に接続されることになる。そのため、第1シリンダ33a内の作動油は、第1ピストン連通油路51、第2空間連通油路54、第3空間連通油路55、及び第2ピストン連通油路52を介して第2シリンダ34aへ移動可能になるが、第2シリンダ34a内の作動油は、第1シリンダ33aへ移動することができなくなる。したがって、切換弁75が制御用油路57、58とオイルポンプとを遮断させているときは、切換機構35は、第1シリンダ33aから第2シリンダ34aへの作動油の流れを許容し、且つ第2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れを遮断する状態(第二状態)になる。そして、第二状態を形成しているときの切換ピン61、62の位置を、以下「第二の位置」と称する。
上記したように、切換弁75によって第1ピン収容空間64及び第2ピン収容空間65に対する油圧の供給と遮断とが切り換えられると、切換機構35を第一状態と第二状態とを切り換えることができ、それに伴って内燃機関1の圧縮比を第一圧縮比と第二圧縮比との何れか一方に切り換えることができる。
ここで、図1に戻り、上記したように構成される内燃機関1には電子制御ユニット(ECU)100が併設されている。ECU100は、内燃機関1の運転状態等を制御するユニットである。ECU100には、上記のエアフローメータ403、インマニ圧センサ404に加え、アクセルポジションセンサ201、およびクランクポジションセンサ202等の各種センサが電気的に接続されている。アクセルポジションセンサ201は、アクセルペダルの操作量(アクセル開度)に相関した電気信号を出力するセンサである。クランクポジションセンサ202は、内燃機関1の機関出力軸(クランクシャフト)の回転位置に相関する電気信号を出力するセンサである。そして、これらのセンサの出力信号がECU100に入力される。ECU100は、アクセルポジションセンサ201の出力信号に基づいて内燃機関1の機関負荷を導出する。また、ECU100は、クランクポジションセンサ202の出力信号に基づいて内燃機関1の機関回転速度を導出する。
また、ECU100には、燃料噴射弁3、点火プラグ4、スロットル弁402、および切換弁75等の各種装置が電気的に接続されている。ECU100によって、これら各種装置が制御される。例えば、ECU100は、機関負荷に応じて切換弁75を制御する。詳細には、ECU100は、機関負荷が所定負荷未満であるときは、内燃機関1の圧縮比が上記第一圧縮比となる(切換機構35が第一状態となる)ように、切換弁75を制御する。一方、ECU100は、機関負荷が前記所定負荷以上であるときは、内燃機関1の圧縮比が上記第二圧縮比となる(切換機構35が第二状態となる)ように、切換弁75を制御する。そして、可変長コンロッド6の有効長の変化により各気筒2内に収容されたピストン5の上死点位置が変更される本実施例に係る内燃機関1では、仮に各気筒2の可変長コンロッド6のそれぞれについて切換弁75が設けられる場合には、気筒2のそれぞれについて圧縮比が変更され得る。
ここで、ECU100が切換弁75を制御するときの内燃機関1の圧縮比の時間推移に
ついて、図6に示すタイムチャートを用いて詳しく説明する。図6には、ECU100から切換弁75へ入力される指令信号、切換ピン61、62の位置、および内燃機関1の圧縮比の時間推移が示される。なお、この場合において、1つの切換弁75が4つの気筒2のそれぞれに設けられた可変長コンロッド6の切換機構35への油圧を制御する。図6において、指令信号が0の場合は切換弁75が制御用油路57、58とオイルポンプとを遮断させ、指令信号が1の場合は切換弁75が制御用油路57、58とオイルポンプとを導通させる。
図6に示す制御処理では、時刻t0´から時刻t1´にかけて指令信号は0となっていて、切換弁75は制御用油路57、58とオイルポンプとを遮断させている。このとき、切換ピン61、62は第二の位置にあり(すなわち、切換機構35について第二状態が形成されていて)、内燃機関1の圧縮比は第二圧縮比となっている。そして、時刻t1´において指令信号が1にされると、切換弁75は制御用油路57、58とオイルポンプとを導通させる。このとき、切換ピン61、62は第一の位置に移動し、切換機構35について第一状態が形成される。そして、第一状態が形成されると、内燃機関1の気筒2内でピストン5が往復動してピストン5に上向きの慣性力が作用したときに第2ピストン34bが押し込まれ、これによって第2シリンダ34a内の作動油が第1シリンダ33aに移動することになる。このような作動油の移動を繰り返すことで、可変長コンロッド6の有効長が徐々に長くなり、結果として時刻t1´から期間Δt1´経過すると圧縮比が第一圧縮比となる。
また、時刻t2´において指令信号が0にされると、切換弁75は制御用油路57、58とオイルポンプとを遮断させる。このとき、切換ピン61、62は第二の位置に移動し、切換機構35について第二状態が形成される。そして、第二状態が形成されると、内燃機関1の気筒2内でピストン5が往復動してピストン5に下向きの慣性力が作用したときや、燃焼室300内で混合気の燃焼が起きてピストン5に下向きの力が作用したときに、第1ピストン33bが押し込まれ、これによって第1シリンダ33a内の作動油が第2シリンダ34aに移動することになる。このような作動油の移動を繰り返すことで、可変長コンロッド6の有効長が徐々に短くなり、結果として時刻t2´から期間Δt2´経過すると圧縮比が第二圧縮比となる。
ここで、図6に示すように、内燃機関1の圧縮比が第一圧縮比から第二圧縮比に変更されるのに要する期間である期間Δt2´は、圧縮比が第二圧縮比から第一圧縮比に変更されるのに要する期間である期間Δt1´よりも短い。つまり、可変長コンロッド6を備える内燃機関1においては、圧縮比が高圧縮比(第一圧縮比)から低圧縮比(第二圧縮比)へ変更されるのに要する期間は比較的短くなる。
ところで、ターボチャージャ600を備える内燃機関1の機関負荷が低中負荷から高負荷にされるときには、コンプレッサ601によって吸気が過給される。また、このような場合には、一般的にバルブのオーバーラップ期間が設けられ、吸気充填効率の向上が図られている。
ここで、内燃機関1の機関負荷が低負荷から高負荷にされコンプレッサ601によって吸気が過給されるときの、アクセル開度、吸気側VVTの進角量、インマニ圧、内燃機関1の背圧、切換ピン61、62の位置、および内燃機関1の圧縮比の時間推移を図7に示す。なお、この場合において、1つの切換弁75が4つの気筒2のそれぞれに設けられた可変長コンロッド6の切換機構35への油圧を制御する。
図7に示すように、時刻t0から時刻t1にかけて、アクセル開度は小さくされている。したがって、アクセルポジションセンサ201の出力信号に基づいて導出される内燃機
関1の機関負荷は小さい。このときには、コンプレッサ601によって吸気が過給されることはなくインマニ圧は低くなっていて、背圧と比較してもインマニ圧は低くなっている。また、このときには、吸気側VVTの進角量は小さくて、バルブのオーバーラップ期間は設けられていないか設けられているにしても比較的短い期間にされている。そして、時刻t1においてアクセル開度が全開になるように操作されると、すなわち内燃機関1の機関負荷が低負荷から高負荷になるように操作されると、コンプレッサ601による吸気の過給が開始され、時刻t1から期間Δt1経過後の時刻t11においてインマニ圧が上昇し始める。ここで、インマニ圧と背圧とを比較すると、過給遅れによって時刻t2まではインマニ圧は背圧よりも低くなっている。また、時刻t11以降には、吸気側VVTの進角量が大きくされバルブのオーバーラップ期間が設けられることになり、時刻t11から時刻t2にかけてバルブのオーバーラップ期間が長くされていく。つまり、時刻t11から時刻t2にかけては、バルブのオーバーラップ期間が比較的長くされた状態において、インマニ圧が背圧よりも低くなる。したがって、このときには、バルブのオーバーラップ期間に排気が気筒2へ逆流することになる。そして、吸気充填効率の向上のために設けられるバルブのオーバーラップ期間において排気が気筒2へ逆流すると、却って吸気充填効率が低下してしまう。つまり、このときには、内燃機関1の高負荷運転に応じた吸気状態となっていないことになる。一方、時刻t2経過後にはインマニ圧は背圧よりも高くなっているため、バルブのオーバーラップ期間において吸気充填効率の向上が図られる。
また、図7に示すように、内燃機関1の機関負荷が低負荷から高負荷にされるときには、内燃機関1の圧縮比が第一圧縮比から第二圧縮比へ変更される。詳しくは、インマニ圧が上昇し始める時刻t11においてECU100が切換弁75を制御し、切換ピン61、62が第一の位置から第二の位置に移動する。このことにより、第一圧縮比から第二圧縮比への圧縮比の変更が開始されるが、上述したように、可変長コンロッド6を備える内燃機関1においては、圧縮比が第一圧縮比から第二圧縮比へ変更されるのに要する期間は比較的短く、図7に示すように時刻t12において圧縮比が第二圧縮比となる。そして、排気が気筒2へ逆流し得る期間である時刻t11から時刻t2までの期間に圧縮比が第二圧縮比へ変更されると、当該圧縮比の変更が完了した時刻t12から時刻t2までの期間には、当該圧縮比の変更による燃焼室300の容積の増加に起因して気筒2における残留ガスの量が増加してしまう。その結果、実際にはまだ内燃機関1の高負荷運転に応じた吸気状態になっていないにもかかわらず圧縮比が早期に第二圧縮比に変更されてしまった時刻t12から時刻t2までの期間において、燃焼が緩慢になったり失火したりする虞がある。一方で、時刻t2まで圧縮比が第一圧縮比のまま維持されると、機関負荷の増加に伴ってノッキングが発生する虞がある。
そこで、本実施例に係るECU100は、可変長コンロッド6によって内燃機関1の圧縮比が高圧縮比(第一圧縮比)から低圧縮比(第二圧縮比)へ変更されるのに要する期間である変更期間(上記の図7に示した時刻t11から時刻t12までの期間に相当する)を推定する。また、可変長コンロッド6によって内燃機関1の圧縮比が高圧縮比(第一圧縮比)から低圧縮比(第二圧縮比)へ変更されるときの、該圧縮比の変更の開始から内燃機関1の所定の吸気状態が形成されるまでの期間である吸気状態形成期間(上記の図7に示した時刻t11から時刻t2までの期間に相当する)を推定する。そして、可変長コンロッド6によって内燃機関1の圧縮比が高圧縮比(第一圧縮比)から低圧縮比(第二圧縮比)へ変更されるときに、推定された変更期間が吸気状態形成期間よりも短い場合には、ECU100は、圧縮比が第一圧縮比から第二圧縮比へ吸気状態形成期間で変更されるように切換弁75を制御する。なお、ECU100が変更期間を推定することで、本発明に係る変更期間推定部として機能し、ECU100が吸気状態形成期間を推定することで、本発明に係る吸気状態形成期間推定部として機能する。また、ECU100が、吸気状態形成期間で圧縮比が変更されるように切換弁75を制御することで、本発明に係る制御部として機能する。
そして、ECU100が行う切換弁75の制御について、図8に示すタイムチャートを用いて詳しく説明する。図8には、切換ピン61、62の位置、および内燃機関1の圧縮比の時間推移が示される。図8には、図7に示した時刻t11(ECU100が切換弁75の制御を開始する時刻)から時刻t2までのこれらの時間推移が示されている。ここで、上述したように、時刻t11から時刻t2までの期間にはバルブのオーバーラップ期間に排気が気筒2へ逆流して吸気充填効率を低下させ得るのに対して、時刻t2経過後にはバルブのオーバーラップ期間に吸気充填効率の向上が図られているため、時刻t2において内燃機関1の高負荷運転に応じた吸気状態となっているといえる。そして、本実施例では、時刻t2において前記所定の吸気状態が形成される。したがって、圧縮比の変更が開始される時刻t11から所定の吸気状態が形成される時刻t2までの期間が吸気状態形成期間となる。また、図8において、本実施例に係る制御が実行される場合を実線で表し、当該制御が実行されない場合を破線で表している。また、期間Δtは1サイクル(クランク角度720°)の期間を示している。なお、図8に示す制御処理では、1つの切換弁75が4つの気筒2のそれぞれに設けられた可変長コンロッド6の切換機構35への油圧を制御する。
図8に示すように、本実施例に係る制御が実行されない場合には、時刻t11において切換ピン61、62が第一の位置から第二の位置に制御されると、時刻t11以降のサイクル毎に内燃機関1の圧縮比が低下し時刻t12において第二圧縮比となる。一方、本実施例に係る制御では、内燃機関1の圧縮比が第一圧縮比から第二圧縮比へ変更される途中において、少なくとも一サイクル、ECU100が切換ピン61、62を第一の位置と第二の位置との間の位置に制御する。図8に示す制御処理では、時刻t11以降の2サイクル目、4サイクル目、および6サイクル目に切換ピン61、62が第一の位置と第二の位置との間の位置に制御される。なお、当該サイクルでは、内燃機関1が有する4つの気筒2について設けられた可変長コンロッド6のそれぞれにおいて、切換ピン61、62が第一の位置と第二の位置との間の位置に制御される。そして、図8に示すように、切換ピン61、62が第一の位置と第二の位置との間の位置に制御されるサイクルにおいては、圧縮比は低下しない。そして、切換ピン61、62が第二の位置に制御される時刻t11以降の1サイクル目、3サイクル目、5サイクル目、および7サイクル目において、圧縮比が低下する。その結果、時刻t11から吸気状態形成期間経過した時刻t2において、圧縮比が第二圧縮比となる。
ここで、切換ピン61、62が第一の位置と第二の位置との間の位置に制御されるときには、切換機構35は図9に示す状態となっている。以下、図9に示す状態を第三状態と称する。この第三状態では、切換ピン61、62に対して油圧による力と付勢バネ67、68による力とが均衡しているため、切換ピン61、62は第一の位置と第二の位置との間の位置に制御される。そして、この第三状態は、例えば、切換機構35が第一状態にある場合に対して、ピン収容空間64、65に供給される油圧が50%とされることで形成される。また、図9に示すように、切換機構35が第三状態にあるときには、切換ピン61が有する二つの円周溝61a、61bの間に第1ピストン連通油路51が位置することになり、第1ピストン連通油路51と、第1空間連通油路53および第2空間連通油路54と、の連通が遮断される。同様に、切換ピン62が有する二つの円周溝62a、62bの間に第2ピストン連通油路52が位置することになり、第2ピストン連通油路52と、第3空間連通油路55および第4空間連通油路56と、の連通が遮断される。つまり、このとき、切換機構35は第1シリンダ33aから第2シリンダ34aへの作動油の流れ、および第2シリンダ34aから第1シリンダ33aへの作動油の流れを遮断し続ける。したがって、切換機構35が第三状態にあるときには、第1ピストン33bおよび第2ピストン34bは、ピストン5に慣性力または燃焼による力が作用しても移動することはない。すなわち、切換機構35が第三状態にあるときには、該切換機構35を有する可変長コ
ンロッド6の有効長さは変化しないため、該可変長コンロッド6が設けられた気筒2の圧縮比は変化しないことになる。そして、或るサイクルにおいて、内燃機関1が有する4つの気筒2について設けられた可変長コンロッド6のそれぞれにおいて切換機構35について第三状態が形成されていると、該サイクル中に内燃機関1の圧縮比は変化しないことになる。なお、ECU100が切換機構35について第三状態を形成し第1シリンダ33aと第2シリンダ34aとの間の双方向の作動油の流れを遮断し続けることは、本発明に係る中間位置制御に相当する。
本実施例に係る内燃機関1の制御装置は、以上のように、内燃機関1の圧縮比が第一圧縮比から第二圧縮比へ変更される途中において、少なくとも一サイクル、切換ピン61、62を第一の位置と第二の位置との間の位置に制御する。すなわち、切換機構35について第三状態を形成し第1シリンダ33aと第2シリンダ34aとの間の双方向の作動油の流れを遮断し続ける。このことにより、圧縮比が第一圧縮比から第二圧縮比へ変更される途中において圧縮比が早期に低圧縮比に変更されてしまうことが抑制される結果、当該圧縮比の変更の途中で燃焼が悪化することが抑制される。
ここで、本実施例に係る内燃機関1の制御装置が実行する制御フローについて図10に基づいて説明する。図10は、本実施例に係る内燃機関1の制御装置における、制御フローを示すフローチャートである。本実施例では、ECU100によって、本フローが内燃機関1の運転中に所定の演算周期で繰り返し実行される。
本フローでは、先ず、S101において、クランクポジションセンサ202の出力信号に基づいて内燃機関1の機関回転速度が算出され、アクセルポジションセンサ201の出力信号に基づいて内燃機関1の機関負荷および機関負荷の変化率が算出される。
次に、S102において、第一圧縮比から第二圧縮比への変更条件が成立したか否かが判別される。S102では、S101で算出した機関負荷および機関負荷の変化率に基づいて内燃機関1の運転状態が所定負荷以上の運転領域に属するようになると予測される場合に、肯定判定される。なお、このときには、内燃機関1の圧縮比は第一圧縮比となっていて、内燃機関1の運転状態は所定負荷以上の運転領域に属していない。そして、S102において肯定判定された場合、ECU100はS103の処理へ進み、S102において否定判定された場合、本フローの実行が終了される。
S102において肯定判定された場合、次に、S103において、可変長コンロッド6によって内燃機関1の圧縮比を変更させるのに要する期間である変更期間が算出される。ECU100のROMには、内燃機関1の機関回転速度および機関負荷と、変更期間と、の相関がマップまたは関数として予め記憶されている。ここで、内燃機関1の圧縮比が第一圧縮比から第二圧縮比へ変更される場合には燃焼室300における混合気の燃焼によりピストン5に下向きに作用する力の影響を強く受けるため、当該相関においては、機関負荷が高いときは低いときよりも第一圧縮比から第二圧縮比への変更に要する変更期間が短くされている。S103では、このマップまたは関数と、S101で算出した機関回転速度および機関負荷と、を用いて、第一圧縮比から第二圧縮比への変更に要する変更期間が算出される。
次に、S104において、吸気状態形成期間が算出される。吸気状態形成期間は圧縮比の変更の開始から所定の吸気状態が形成されるまでの期間であって、所定の吸気状態が形成される時期は、例えば上記の図7に示したように、吸気の過給に伴ってインマニ圧が上昇し該インマニ圧と背圧とが略等しくなる時期と定義される。そして、当該インマニ圧の上昇には過給遅れが影響し、過給遅れが大きいときは小さいときよりも該インマニ圧の上昇は遅くなる。S104では、インマニ圧センサ404の出力信号に基づいて算出された
現在のインマニ圧と、S101で算出した機関負荷の変化率と、これらの値と過給遅れとの相関であってECU100のROMに記憶されている相関と、に基づいて過給遅れが算出される。更に、ECU100のROMには、過給遅れと、吸気状態形成期間と、の相関がマップまたは関数として予め記憶されている。そして、当該相関においては、過給遅れが大きいときは小さいときよりも吸気状態形成期間が長くされている。S104では、このマップまたは関数と、上記のようにして算出した過給遅れと、を用いて吸気状態形成期間が算出される。このようにして算出した吸気状態形成期間は、上述した排気が気筒2へ逆流し得る期間と略等しくなる。また、S104では、インマニ圧センサ404の出力信号に基づいて算出された現在のインマニ圧と、S101で算出した機関負荷の変化率と、に基づいて、圧縮比の変更の開始から内燃機関1の運転状態が所定負荷以上の運転領域に属するときの内燃機関1の吸気状態が形成されるまでの期間を、ECU100のROMに記憶されているこれらの相関を用いて算出してもよい。この場合には、当該期間が吸気状態形成期間となる。
次に、S105において、S103で算出した第一圧縮比から第二圧縮比への変更に要する変更期間が、S104で算出した吸気状態形成期間よりも短いか否かが判別される。そして、S105において肯定判定された場合、この場合は吸気状態形成期間で第一圧縮比から第二圧縮比への変更を完了させるために当該圧縮比の変更を遅らせる必要がある場合であって、ECU100はS106の処理へ進む。一方、S105において否定判定された場合、ECU100はS111の処理へ進む。
S105において肯定判定された場合、次に、S106において、切換機構35について第三状態を形成するサイクルを決定する。S101で算出した機関回転速度および機関負荷の変化率と、S103で算出した第一圧縮比から第二圧縮比への変更に要する変更期間と、に基づいて該変更期間に対応する運転サイクル数が算出される。また、S101で算出した機関回転速度および機関負荷の変化率と、S104で算出した吸気状態形成期間と、に基づいて該吸気状態形成期間に対応する運転サイクル数が算出される。そして、吸気状態形成期間に対応する運転サイクル数から変更期間に対応する運転サイクル数を減算することにより、切換機構35について第三状態を形成する運転サイクル数が算出される。そして、S106では、このようにして算出した運転サイクル数に基づいて、切換機構35について第三状態を形成するサイクルを決定する。
次に、S107において、現在のサイクルがS106で決定した第三状態形成サイクルであるか否かが判別される。そして、S107において肯定判定された場合、ECU100はS108の処理へ進み、S108において切換機構35について第三状態を形成する。なお、S108では、切換機構35について第三状態が既に形成されている場合には、第三状態の形成を継続する。そして、このように第三状態が形成されると、その間は内燃機関1の圧縮比が変化しないことになる。一方、S107において否定判定された場合、ECU100はS109の処理へ進み、S109において切換機構35について第二状態を形成する。なお、S109では、切換機構35について第二状態が既に形成されている場合には、第二状態の形成を継続する。そして、このように第二状態が形成されると、この間はピストン5に作用する力によって内燃機関1の圧縮比が低下することになる。
次に、S110において、S104で算出した吸気状態形成期間が経過したか否かが判別される。S110において否定判定された場合、ECU100はS107の処理へ戻る。そして、S110において肯定判定された場合、この場合は原則として第一圧縮比から第二圧縮比への圧縮比の変更が完了している場合であって、本フローの実行が終了される。なお、仮に第一圧縮比から第二圧縮比への圧縮比の変更が完了していない場合であっても、S106において、吸気状態形成期間における最後のサイクルが第三状態形成サイクルとならないように該第三状態形成サイクルを決定すると、吸気状態形成期間における最
後のサイクルでは切換機構35について第二状態が形成されることになるので、本フローの実行終了後にピストン5に作用する力によって内燃機関1の圧縮比が低下し、第一圧縮比から第二圧縮比への圧縮比の変更が完了する。
また、S105において否定判定された場合、次に、S111において、切換機構35について第二状態を形成する。そして、S111の処理の後、本フローの実行が終了される。なお、この場合には、本フローの実行終了後の或る期間において、圧縮比が第一圧縮比から第二圧縮比へ変更されることになる。
本実施例に係る内燃機関1の制御装置が、上述した制御フローを実行することによって、第一圧縮比から第二圧縮比への圧縮比の変更が吸気状態形成期間で完了し得ることになる。このことにより、当該圧縮比の変更の途中で燃焼が悪化することが抑制される。
<実施例2>
次に、本発明の第2の実施例について図11に基づいて説明する。ここでは、上述した第1の実施例と実質的に同一の構成、実質的に同一の制御処理については、その詳細な説明を省略する。
上述した第1の実施例は、上記の図8に示したように、切換機構35について第三状態が形成されるサイクルにおいては、当該サイクル中に継続して切換機構35について第三状態が維持されるものである。これに対し、本実施例は、切換機構35について第三状態が形成されるサイクルにおいては、ピストン5に燃焼による力が作用して圧縮比が低下する行程である膨張行程で切換機構35について第三状態が形成されるように、ECU100が切換弁75を制御するものである。本実施例のような制御においても、ECU100は切換機構35について第三状態を形成し第1シリンダ33aと第2シリンダ34aとの間の双方向の作動油の流れを遮断し続けるため、本実施例の制御は本発明に係る中間位置制御に該当する。
ここで、本実施例においてECU100が行う切換弁75の制御(つまり、本実施例における中間位置制御)について、図11に示すタイムチャートを用いて詳しく説明する。図11には、切換ピン61、62の位置、および内燃機関1の圧縮比の時間推移が示される。図11において、時刻t11から時刻t2までの期間が吸気状態形成期間となる。また、期間Δtは1サイクル(クランク角度720°)の期間を示している。なお、図11に示す切換ピン61、62の位置は、内燃機関1が有する4つの気筒2のうち或る気筒2における切換ピン61、62の位置を一例として示している。また、図11に示す制御処理では、各気筒2の可変長コンロッド6のそれぞれについて切換弁75が設けられ、該切換弁75が各気筒2の可変長コンロッド6の切換機構35への油圧を独立に制御する。
図11に示す制御処理では、時刻t11以降の1サイクル目、3サイクル目、および5サイクル目に切換ピン61、62が第二の位置に制御され、2サイクル目および4サイクル目に切換ピン61、62が第一の位置と第二の位置との間の位置に制御される(すなわち、切換機構35について第三状態が形成される)。ここで、上記の図8に示した制御処理とは異なり、切換機構35について第三状態が形成されるサイクルにおいて、ECU100は、該サイクルの圧縮行程中に切換ピン61、62の第二の位置から第一の位置と第二の位置との間の位置への移動を開始させ(すなわち、第三状態の形成を開始し)、該サイクルの膨張行程中に切換ピン61、62を第一の位置と第二の位置との間の位置に制御し(すなわち、第三状態を形成し)、該サイクルの排気行程中に第一の位置と第二の位置との間の位置にある切換ピン61、62を第二の位置へ戻す(すなわち、第二状態を形成する)。なお、図11では、或る気筒2における切換ピン61、62の位置が一例として示されているが、その他の気筒2についても同様にして切換ピン61、62の位置が制御
される。このように、ピストン5に燃焼による力が作用して圧縮比が低下し得る膨張行程中に切換機構35について第三状態が形成されると、該サイクルでは圧縮比は低下しないことになる。そして、膨張行程中に切換機構35について第二状態が形成される1サイクル目、3サイクル目、および5サイクル目において、圧縮比が低下する。その結果、時刻t11から吸気状態形成期間経過した時刻t2において、圧縮比が第二圧縮比となる。
また、本実施例に係る内燃機関1の制御装置は、上記の図10に示した制御フローを実行する。このとき、本実施例では、上記の図10に示したS108において、膨張行程で切換機構35について第三状態が形成されるように、ECU100は上述した切換弁75の制御を行う。そして、本実施例に係る内燃機関1の制御装置が、このような制御フローを実行することによっても、第一圧縮比から第二圧縮比への圧縮比の変更が吸気状態形成期間で完了し得ることになる。このことにより、当該圧縮比の変更の途中で燃焼が悪化することが抑制される。
1・・・・内燃機関
2・・・・気筒
3・・・・燃料噴射弁
4・・・・点火プラグ
5・・・・ピストン
6・・・・可変長コンロッド
21・・・ピストンピン
22・・・クランクピン
31・・・コンロッド本体
32・・・偏心部材
32a・・スリーブ
33a・・第1シリンダ
33b・・第1ピストン
34a・・第2シリンダ
34b・・第2ピストン
35・・・切換機構
61・・・第1切換ピン
62・・・第2切換ピン
75・・・切換弁
100・・ECU
201・・アクセルポジションセンサ
202・・クランクポジションセンサ
401・・インテークマニホールド
404・・インマニ圧センサ
600・・ターボチャージャ

Claims (2)

  1. 有効長さを変更することで内燃機関の圧縮比を変更させる可変長コンロッドを備える内燃機関を制御する内燃機関の制御装置であって、
    前記可変長コンロッドは、
    クランクピンを受容するクランク受容開口を大端部に有するコンロッド本体と、
    前記コンロッド本体の小端部に形成されたスリーブ受容開口に回動自在に収容されるスリーブであって、ピストンピンを該スリーブ受容開口の軸心から偏心した状態で支持することにより、該スリーブが回動すると前記有効長さが変化するスリーブと、
    前記コンロッド本体に設けられた第1シリンダ及び該第1シリンダ内で摺動する第1ピストンを有し、該第1シリンダ内に作動油が供給されると前記スリーブを一方の方向へ回動させて前記有効長さを長くさせるように構成された第1ピストン機構と、
    前記コンロッド本体に設けられた第2シリンダ及び該第2シリンダ内で摺動する第2ピストンを有し、該第2シリンダ内に作動油が供給されると前記スリーブを前記一方の方向とは反対方向へ回動させて前記有効長さを短くさせるように構成された第2ピストン機構と、
    切換ピンを有する切換機構であって、該切換ピンが、第一の位置にあるときには前記第1シリンダから前記第2シリンダへの作動油の流れを遮断し且つ前記第2シリンダから前記第1シリンダへの作動油の流れを許容し、第二の位置にあるときには前記第1シリンダから前記第2シリンダへの作動油の流れを許容し且つ前記第2シリンダから前記第1シリンダへの作動油の流れを遮断する、切換機構と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記可変長コンロッドによって前記内燃機関の圧縮比が高圧縮比から低圧縮比へ変更されるのに要する期間である変更期間を推定する変更期間推定部と、
    前記可変長コンロッドによって前記内燃機関の圧縮比が高圧縮比から低圧縮比へ変更されるときの、該圧縮比の変更の開始から前記内燃機関の所定の吸気状態が形成されるまでの期間である吸気状態形成期間を推定する吸気状態形成期間推定部と、
    前記可変長コンロッドによって前記内燃機関の圧縮比が高圧縮比から低圧縮比へ変更されるときに、前記変更期間推定部によって推定された前記変更期間が前記吸気状態形成期間推定部によって推定された前記吸気状態形成期間よりも短い場合には、その変更の途中において、少なくとも一サイクル、前記切換ピンを前記第一の位置と前記第二の位置との間の位置に制御して前記第1シリンダから前記第2シリンダへの作動油の流れ及び前記第2シリンダから前記第1シリンダへの作動油の流れを遮断し続ける中間位置制御を実行する制御部と、
    を備える内燃機関の制御装置。
  2. 前記中間位置制御は、
    前記制御部が、該制御を行うサイクルの圧縮行程中に前記切換ピンの前記第二の位置から前記第一の位置と前記第二の位置との間の位置への移動を開始させ、該制御を行うサイクルの膨張行程中に前記切換ピンを前記第一の位置と前記第二の位置との間の位置に制御し、該制御を行うサイクルの排気行程中に前記第一の位置と前記第二の位置との間の位置にある前記切換ピンを前記第二の位置へ戻す制御である、
    請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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CN115217638A (zh) * 2022-05-30 2022-10-21 广州汽车集团股份有限公司 发动机压缩比控制方法、装置及电子设备

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