JP2018016967A - 非常扉の開扉装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】扉面に簡単に添設できて押板の操作性にも優れた非常扉の開扉装置を提供する。【解決手段】開扉装置は、扉面に添設される取付けケース23と、取付けケース23内に組み付けられる組付けプレート22と、組付けプレート22に取り付けられたレールガイド26に保持されて扉面と直交する方向に進退する横長形状のプッシュレール21と、両レールガイド26間に組付けられたリンクロッド28と、プッシュレール21の進退動作に従動して錠装置11を解錠側に動かす解錠手段と、プッシュレール21を押込み前の待機位置に戻す復帰付勢手段とを備える。プッシュレール21の両端近傍とリンクロッド28の両端近傍とが、各レールガイド26に回動可能に取り付けられた左右一対のクランク部材27を介してピン連結され、平面視略平行四辺形をなす平行リンク機構が形成される。【選択図】 図7

Description

本発明は、特に緊急時の脱出用として各種施設に設置される非常扉を、簡単迅速に開放するための開扉装置に関する。より詳細には、屋外側に向けて押し開く方式の非常扉の屋内側に取り付けられるプッシュレール(押板)の作動機構に特徴を有する非常扉の開扉装置に関する。
大勢の人々が利用する公共施設や商業施設、業務施設等においては、火災等の緊急事態が発生した際に、人々が安全かつ迅速に屋外へと脱出するための避難経路を設ける必要がある。
かかる開扉装置の基本的な構成は、扉(ウイング)の屋内側に取り付けられた横長のハンドルまたは押板を押すと、該ハンドルまたは押板に連結された解錠機構が、扉の戸先近傍に取り付けられた錠装置を解錠側に動かして、錠装置の錠面から突出している閂部材(デッドボルト、ラッチあるいは錠杆)を没入させることにより、扉の拘束が解除されて開扉可能になる、というものである。このような閂部材に加えて、扉の上下にもピンまたはラッチ状の補助的な閂部材を突出させて開口枠の上下2ヶ所に係合させる3点締まり(多点締まり)式の開扉装置もよく利用されている。ハンドルまたは押板を押すことによって扉を屋外側に開放するように構成された開扉装置は、非常口に押し寄せる人波の圧力に逆らわず、人々を円滑に避難させる、という利点を有する。
その種の非常扉の開扉装置のうち、特に、扉の屋内側に取り付けたハンドルを斜め下方に押し下げるのではなく、押板を水平方向に押し込むように構成された開扉装置として、例えば特許文献1〜3等に開示されたものが公知である。
特公昭60−15795号公報 実開昭62−115493号公報 特開平8−86133号公報
特許文献1には、扉の屋内側の表面に固着される取付けレールと、取付けレールに対して移動可能に組み付けられたプッシュレール(押板)とを有し、プッシュレールを押すことによってラッチボルトを解錠側に動かす出口用扉のための掛け金および作動機構が開示されている。プッシュレールは、左右一対の連結アームを介して取付けレールに連結されており、各連結アームは、その両端近傍が取付けレールおよびプッシュレールにそれぞれ軸着されて回動するように構成されている。この機構では、屋内側からプッシュレールを押すと、プッシュレールが連結アームを回動させながら、扉面に対して垂直ではなく、斜め横にズレるように変位する。つまり、プッシュレールを動かす向きと扉を押し開く向きとが一致しないので、利用者に若干の違和感を与える。しかも、この機構では、プッシュレールが常時、扉面と平行な姿勢を保持して左右均等に変位するとは限らず、プッシュレールの戸先側を押せば掛け金が解錠されるが、吊元側を押せば円滑に解除されない、ということが生じ得る。
特許文献2には、内外二重に組み付けられた親子扉において、内側の子扉の屋内側の表面に横長の押板が取り付けられ、押板が押されると、その片側軸材が子扉を扉面に直交する方向に摺動して、子扉の内部に組み込まれた引掛錠を解錠側に動かす機構が開示されている。この機構でも、押板が常時、扉面と平行な姿勢を保持して左右均等に変位することにはならず、押板の戸先側を押せば引掛錠は解錠されるが、吊元側を押せば円滑に解除されない、ということが生じ得る。
特許文献3には、扉の屋内側表面に横長矩形の凹部を形成し、その凹部内に押板を組み付けて、押板の表面を扉の屋内側表面と面一に納めた非常扉の開扉装置が開示されている。この機構では、押板の四隅から突設したシャフトを、凹部側に取り付けたスライドベアリングで摺動可能に保持することで、押板のどの位置を押しても、押板が扉面と平行な姿勢を保持して変位するように構成している。しかし、スライドベアリングを用いても押板の片押しを完全に防ぐのは難しく、仮に吊元側を押した場合は解錠機構が円滑に作動しない、ということが生じ得る。さらに、直動精度の高いスライドベアリングを4個も必要とするので、組み付けコストも高くなる。
また、前記特許文献2、3に開示された機構は、扉自体を大きく彫り込んで解錠機構等を組み付けているので、扉の加工に手間やコストがかかり、扉厚が小さい場合は組み付けが困難になる。
本発明は、これらの事情に鑑みてなされたもので、扉の表面に簡単に添設することができて、外観がよく、押板の操作性にも優れた非常扉の開扉装置を提供するものである。特に、押板の操作性については、どの位置を押しても、押板が扉に平行な姿勢を保持したまま左右均等に変位して、解錠機構が円滑に作動することを重視して構成する。
なお、本発明における「非常扉」とは、扉の種類や日常的な利用態様について特に厳密に規定されるものではなく、緊急時の避難用として利用される可能性がある扉全般を包括する。
また、本発明においては、扉が「屋内側」から「屋外側」に向けて開放されるものと設定し、各部位・部材の位置関係を、「屋内(側)/屋外(側)」という表現で説明するが、この基準は説明の便宜上のものであって、「屋内」及び「屋外」に相当する各領域の形態や規模、利用態様等は特に限定しない。つまり、本発明の構成は、非常扉が設置される施設において、緊急時に退出すべき区域が「屋内」、相対的に安全な区域が「屋外」に該当するものとして理解されるべきである。
前述の目的を達成するために、本発明の非常扉の開扉装置は、屋内側から屋外側に向けて開放される扉が、前記扉に取り付けられた錠装置によって閉扉位置に拘束され、前記扉の屋内側の表面に取り付けられたプッシュレールの押込み操作により、前記錠装置が解錠されて前記扉が開放される非常扉の開扉装置であって、前記開扉装置は、平坦な背面を有して、該背面が前記扉の屋内側の表面に添設される横長形状の取付けケースと、前記取付けケース内に組み付けられる組付けプレートと、前記組付けプレートを介して前記取付けケースに保持され、扉面と直交する方向に進退する横長形状のプッシュレールと、前記プッシュレールの進退動作に従動して前記錠装置を解錠側に動かす解錠手段と、前記プッシュレールを押込み前の待機位置に戻す復帰付勢手段と、を備え、前記プッシュレールの両端近傍に取り付けられた左右一対の作動ピンが、前記組付けプレートの両端近傍に固着された左右一対のレールガイドに形成されたガイド用長孔にそれぞれ係合して、前記プッシュレールの進退方向が扉面と直交する方向に規制されるとともに、前記左右一対のレールガイド間には、横長のリンクロッドが前記プッシュレールと平行に組み付けられ、前記プッシュレールの両端近傍と前記リンクロッドの両端近傍とが、前記各レールガイドにそれぞれ回動可能に取り付けられた左右一対のクランク部材を介してピン連結されることにより、平面視略平行四辺形をなす平行リンク機構が形成され、前記プッシュレールの一部分が押し込まれて、少なくとも一方のクランク部材が回動すると、前記リンクロッドが扉面と平行に移動して前記平行リンク機構が変形することにより、前記プッシュレールが扉面と平行な姿勢を保持して左右均等に進退する、との構成を採用する。
この発明によれば、プッシュレールを押し込んで錠装置を解錠するための機構部分を簡素かつコンパクトに構成することができる。機構部分を構成する部品の組付けと、扉への取付けも容易である。また、プッシュレールは、どの位置を押しても常時、扉に平行な姿勢を保持して左右均等に変位するので、開扉時の操作性が快適になる。
さらに、本発明の非常扉の開扉装置は、前記クランク部材が、垂直軸回りに回動し得る3箇所のピン節点を有し、前記ピン節点の一つは、前記クランク部材を回動させる支点として前記レールガイドに回転可能に軸着され、前記ピン節点の一つは、前記プッシュレールの押込み操作を受ける力点として前記作動ピンに係合され、前記ピン節点の一つは、前記リンクロッドを動かす作用点として前記リンクロッドの両端近傍に連結され、前記力点および前記作用点は、前記支点を中心とする互いの平面角が75〜105度、支点−力点間距離Aと支点−作用点間距離Bとの比A:Bが2:1〜1:1、となるように配置されている、との構成を採用する。この構成によれば、プッシュレールの押込み操作に従動して平行リンク機構が効率よく変形し、解錠手段が軽快に動作する。
さらに、本発明の非常扉の開扉装置は、前記取付けケースが正面側に開口する略箱形の部材であり、その左右両端の側壁部に前記組付けプレートの左右両端部がそれぞれ結合された、との構成を採用する。この構成によれば、プッシュレールと組付けプレートとを連結して主要な機構部分を一体化しておくとともに、取付けケースは扉に添設しておき、取付けケースの内部に組付けプレートを収納するようにして両者を結合する、という態様での組付けが可能になるので、扉への取付けが一層、容易になり、取付後の外観もスッキリとしたものにすることができる
さらに、本発明の非常扉の開扉装置は、前記取付けケースの左右両端に、正面側に開口するガイド孔を有する潤滑樹脂製のガイドキャップが取り付けられるとともに、前記プッシュレールの両端近傍の裏面には扉側に向けてガイドピンが突設され、前記ガイドピンが前記ガイド孔に挿入された状態で前記プッシュレールの進退動作が案内される、との構成を採用する。これにより、プッシュレールの押込み操作が、より円滑になる。
さらに、本発明の非常扉の開扉装置は、前記組付けプレートの中間付近に、適宜の支軸を支点に揺動して前記リンクロッドに係脱する解錠ストッパーが、前記取付けケースの下方から手動操作し得るように取り付けられ、前記解錠ストッパーを前記リンクロッドに係止させることにより、前記リンクロッドの移動が規制されて前記平行リンク機構が変形不能に拘束され、前記錠装置が解錠状態に保持される、との構成を採用する。これにより、扉を解錠状態にして保持するための機構が簡素になり、その操作も簡単になる。
さらに、本発明の非常扉の開扉装置は、前記解錠手段が、前記取付けケースの背面を貫通して前記扉内に突出する解錠トリガーを有し、前記解錠トリガーがプッシュレールの押込み操作により揺動して、前記扉内に取り付けられた彫込型の錠装置を解錠側に動かすように構成することができる。
また、本発明の非常扉の開扉装置は、前記解錠手段が前記リンクロッドの戸先側の端部近傍から扉の戸先側に向けて延設され、前記この開扉装置と一体的に構成された面付型の錠装置に連結されて、前記プッシュレールの押込み操作により前記錠装置の閂部材を引き込むように構成することができる。
前述のように特徴付けられる本発明の非常扉の開扉装置によれば、プッシュレール(押板)を押し込んで錠装置を解錠するための機構部分を簡素かつコンパクトに構成することができる。錠装置が、扉の内部に収納される彫込型、または開扉装置と一体的に構成される面付型のいずれであっても、開扉装置を扉の表面に容易に、かつ納まりよく取り付けることができ、取付後の外観もスッキリとしたものになる。そして、プッシュレールが、どの位置を押しても常時、扉に平行な姿勢を保持して左右均等に変位するので、開扉時の操作性が快適になる。
本発明の第1実施形態に係る非常扉の屋内側全体正面図である。 前記非常扉の開扉装置の内部機構を示す横断面図である。 前記非常扉の開扉装置の内部機構を示す屋内側正面図である。 前記非常扉の開扉装置の、取付けケースと組付けプレートとプッシュレールとを分解した状態の上面図である。 前記非常扉の開扉装置の、取付けケースと組付けプレートとプッシュレールとを分解した状態の屋内側正面図である。 前記非常扉の開扉装置の内部機構の要部斜視図である。 前記非常扉の開扉装置における平行リンク機構の動作を示す部分上面図であり、(a)は施錠時の待機状態、(b)はプッシュレールの押込み操作による解錠状態を示す。 前記非常扉の開扉装置における平行リンク機構の動作を示すA−A断面図であり、(a)は施錠時の待機状態、(b)はプッシュレールの押込み操作による解錠状態を示す。 前記非常扉の開扉装置における解錠手段の動作を示すB−B断面図であり、(a)は施錠時の待機状態、(b)はプッシュレールの押込み操作による解錠状態を示す。 前記非常扉の開扉装置におけるロック手段の動作を示す上面図であり、(a)は施錠時の待機状態、(b)はプッシュレールの押込み操作による解錠状態を示す。 本発明の第2実施形態に係る非常扉の屋内側全体正面図である。 前記非常扉の開扉装置の戸先近傍の内部機構を示す横断面図である。 前記非常扉の開扉装置の戸先近傍の内部機構を示す屋内側正面図である。 前記非常扉の開扉装置の戸先近傍の内部機構を示す縦断面図である。 前記非常扉の開扉装置をプッシュレールの押込み操作によって開扉する場合の解錠手段の動作を示す、戸先近傍の要部上面図である。 同じく、戸先近傍の要部正面図である。 前記非常扉の開扉装置をレバーハンドルの押下げ操作によって開扉する場合の解錠手段の動作を示す、戸先近傍の要部上面図である。 同じく、戸先近傍の要部正面図である。 前記非常扉の開扉装置がシリンダー錠またはサムターンの操作によって施錠されている場合の解錠手段の動作を示す、戸先近傍の要部正面図である。
以下、本発明の実施形態について図を参照して説明する。なお、以下に説明する複数の実施形態において、実質的な機能または作用が共通する構成要素には同一の符号を付して、後述する実施形態についての重複説明を省略する。また、先述の実施形態以降における特定の構成要素と、後述の実施形態における類似の構成要素とを特に区別する必要がある場合には、必要に応じて、それらの構成要素に対応する符号にアルファベット(A,B,…)を付すが、当該構成要素に関する基本的概念は各実施形態を通じて共通である。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係る非常扉1Aの全体的構成を屋内側(退室側)から見た正面図である。この非常扉1Aは、扉(ウイング)10が、図中右側を吊元側として適宜のヒンジ部材(図示せず)により軸支され、屋内側から屋外側に向けて開放されるものである。扉10の戸先近傍には彫込型の錠装置11Aが取り付けられ、この錠装置11Aの錠面から出没する閂部材としてのデッドボルト12Aが、扉枠13の枠内に取り付けられたストライク14Aに係合して、扉10が閉扉位置に拘束される。扉10の屋内側の表面には、扉幅の略一杯にわたって、横長形状のプッシュレール21を有する開扉装置20Aが取り付けられる。このプッシュレール21を扉10側に向けて押込むと、開扉装置に組付けられた解錠手段(後述)が錠装置11Aを解錠側に動かして、扉10が開放される。
図2〜図10は、この非常扉1Aに取り付けられる開扉装置20Aの内部機構を示す。例示の開扉装置20Aにおいては、プッシュレール21を進退可能に保持する主要な機構部分が、横長形状の組付けプレート22に組み付けられた状態で、扉10の屋内側の表面に添設された横長形状の取付けケース23内に収納される。
取付けケース23は、正面側に開口する略箱形の部材である。背板部231は平坦に形成されて、その背面が扉10の表面に添設され、固定ねじ232等を用いて扉10に固着される。背板部231の上下両縁には、上壁部233と下壁部234とが、正面側に等幅でせり出すように形成されている。また、取付ケース23の左右両端は、所定の間隔を隔てて相対する内側蓋235と外側蓋236によって塞がれている。背板部231の戸先近傍には、解錠手段を構成する解錠トリガー34(後述)を挿通させる縦長矩形の窓孔237が形成されている。
組付けプレート22は、開扉装置20Aの内部機構を構成する部品等を組付けるための部材で、取付けケース23の内側に納まる横長の平坦な基板部221を有している。基板部221の左右両端には正面側にせり出す締結片222が形成され、基板部221の上下両縁には補剛リブ223が形成されている。基板部221の戸先近傍には、解錠トリガー34を挿通させる縦長矩形の窓孔226が、取付けケース23の窓孔237と重なるように形成されている。また、取付けケース23を扉10に添設する固定ねじと重なる位置には、固定ねじの頭部との干渉を避けるための逃げ孔227が形成されている。
プッシュレール21は、扉10側に向って開口する略箱形の部材であり、取付けケース23よりもひと回り大きい平坦な押板部211と、その上下両縁から後方に等幅でせり出す上面部212および下面部213と、左右両端から湾曲しつつ後方に延び出す曲端部214と、を有して、取付けケース23の正面側に被せられる。
プッシュレール21の背面の両端近傍には、プッシュレール21の押込み動作を組付けプレート22側に伝える作動ピン24が、側面視コ字形のブラケット25を介して取り付けられる。ブラケット25は、正面視略矩形の前板部251と、前板部251の上下両縁から後方に向けてせり出す上下一対のピン受け片252とを有し、前板部251がプッシュレール21の背面に溶接等によって固着される。ピン受け片252は上面視U字形をなし、その後端近傍には円形のピン受け孔253が形成され、そのピン受け孔253に作動ピン24が軸心を直立させた姿勢で挿着される。
プッシュレール21と組付けプレート22とは、組付けプレート22の両端近傍に取り付けられた左右一対のレールガイド26と、各レールガイド26の内側に回動自在に取り付けられたクランク部材27とを介して連結される。同時に、左右のクランク部材27同士が、左右のレールガイド26間に配置された横長のリンクロッド28(後述)を介して互いに連結される。
レールガイド26は、正面視矩形の基部261と、基部261の上下両縁から基部261に直交して前方にせり出す上下一対のガイド片262とを備えた側面視コ字形の部材で、基部261が組付けプレート22の基板部221の正面にあてがわれ、組付けプレート22の背面側からねじ止めされる。ガイド片262は、正面側に向かって水平に張り出し、上下に対向して、その間にプッシュレール21のブラケット25およびクランク部材27が挟み込まれる。
上下のガイド片262には、クランク部材27の回動中心となるクランク軸受け孔263と、扉面に直交する方向に延びるガイド用長孔264と、扉面と平行に延びるリンク用長孔265とが形成されている。そして、プッシュレール21のブラケット25に挿着された作動ピン24が、レールガイド26のガイド用長孔264に係合することにより、作動ピン24の移動範囲、つまりプッシュレール21の進退方向が、扉面と直交する方向に規制される。
クランク部材27は、上面視角丸三角形状をなす上下一対のクランク片271が、正面側に形成された直立片272を介して一体的に結合された部材である。各クランク片271には、垂直軸回りに回動し得る3箇所のピン節点273、274、275が設けられる。
第一のピン節点273は、レールガイド26のクランク軸受け孔263にクランク軸ピン29を介して軸着されている。このピン節点273がクランク部材27自体を回動させる支点となる。
第二のピン節点274は、プッシュレール21のブラケット25に取り付けられた作動ピン24に係合して、プッシュレール21の押込み操作を受ける力点となる。この係合箇所は、レールガイド26のガイド用長孔264に沿って直線的に往復する作動ピン24に対し、支点を中心にして回動するクランク部材27が、その係合箇所を若干遊動させ得るよう、クランク部材27の支点と結ぶ径方向にわずかに延びた長孔となされている。
第三のピン節点275は、リンクロッド28の両端近傍にリンク連結ピン31を介して連結され、リンクロッド28を動かす作用点として機能する。リンクロッド28は角パイプからなり、左右のクランク部材27同士を連結して、両クランク部材27の回動角を同期させる作用をなす。リンク連結ピン31は、リンクロッド28を垂直方向に貫通するように挿着された状態で、レールガイド26のリンク用長孔265に係合する。クランク部材27におけるリンク連結ピン31との係合箇所は、リンク用長孔265に沿って直線的に往復するリンク連結ピン31に対し、支点を中心にして回動するクランク部材27が、その係合箇所を若干遊動させ得るように、クランク部材27の支点と結ぶ径方向にわずかに延びた長孔となされている。
図7および図8は、プッシュレール21の押込み操作に応動するクランク部材27およびリンクロッド28の動作を示している。なお、このような可動機構の説明に用いる図面には、その位置が動かずに動作の支点となる軸部材(固定節点)を黒丸で表し、その位置が動いて力点または作用点になる軸部材(移動節点)を白丸で表している。
前述の通り、プッシュレール21の両端近傍とリンクロッド28の両端近傍とが、左右のレールガイド26にそれぞれ回動可能に取り付けられた左右一対のクランク部材27を介してピン連結されることにより、平面視略平行四辺形をなす平行リンク機構が形成される。そして、プッシュレール21の一部分が正面側から扉10側に押し込まれると、少なくとも押された箇所に近いほうのクランク部材27は、プッシュレール21に取り付けられた作動ピン24に押され、クランク軸ピン29を支点として図7中右回りに回動する。そのクランク部材27にリンク連結ピン31を介して連結されたリンクロッド28は、扉面と平行に吊元側(図中右方)へと移動して、他方のクランク部材27を同じ角度だけ回動させる。つまり、このクランク部材27は、力の作用する向きを略90度変換するベルクランク(曲り梃子)でもある。このように構成された平行リンク機構が、左右のクランク部材27の回動角を同期させながら全体的に変形することにより、プッシュレール21が常に扉面と平行な姿勢を保持して左右均等に進退する。
プッシュレール21を押込む力によってリンクロッド28を軽快かつ円滑に移動させるためには、クランク部材27に設ける3箇所のピン節点を、支点(273)を中心とする力点(274)と作用点(275)との平面角が75〜105度、支点−力点間距離Aと支点−作用点間距離Bとの比A:Bが2:1〜1:1、となるように配置するのが力学的に好ましい。
図9は、プッシュレール21の押込み操作に応動する解錠手段の構成と動作を示している。解錠手段は、組付けプレート22の戸先近傍にトリガーホルダー33を介して取り付けられた解錠トリガー34と、プッシュレール21の背面に取り付けられて解錠トリガー34を動かすトリガー押込みブロック35とよって構成される。
トリガーホルダー33は、2個のトリガーホルダー半体330、330を組み合わせて構成される。各トリガーホルダー半体330は、正面視略矩形の基片331と、その片縁から前方にせり出すトリガー受け片332とを備えた上面視略L字形の部材である。これらのトリガーホルダー半体330が、組付けプレート22に形成された窓孔226を間に挟んで、互いのトリガー受け片332同士を対向させて組付けプレート22の正面にあてがわれ、各基片331が組付けプレート22の背面側からねじ止めされる。
解錠トリガー34は、作動アーム341と跳上げレバー342とが側面視く字状またはT字状をなすように一体化された梃子状の部材である。この解錠トリガー34が、跳上げレバー342を組付けプレート22および取付けケース23の窓孔226、237に挿通させ、その先端部を扉10内の錠装置11Aに係合させた状態で、左右のトリガー受け片332の間に組付けられる。
作動アーム341の上部には、トリガー軸ピン343が、その軸心を水平にして挿着されている。このトリガー軸ピン343が、各トリガー受け片332の上部に形成されたトリガー軸受け孔333に軸着されて、解錠トリガー34が回動可能に保持される。また、作動アーム341の下部には、トリガーガイドピン344が、その軸心を水平にして挿着されている。このトリガーガイドピン344が、各トリガー受け片332の下部に形成されたトリガーガイド孔334に係合する。トリガーガイド孔334は、トリガー軸受け孔333を中心として円弧状に延びる長孔であり、トリガーガイドピン344はこのトリガーガイド孔333に沿って前後に移動し得るように保持される。
一方、プッシュレール21の背面の戸先近傍には、トリガー押込みブロック35が固着されている。トリガー押込みブロック35の先端は、作動アーム341を左右から挟むように扉10側に延びて、トリガーガイドピン344の両端近傍に当接している。プッシュレール21を押込むと、このトリガー押込みブロック35がトリガーガイドピン344を押す。すると、解錠トリガー34の作動アーム341がトリガー軸ピン343を支点として扉10側に揺動し、跳上げレバー342を上向きに跳ね上げる。これにより、扉10の内部に収納された錠装置11Aが解錠されて、デッドボルト12Aが没入し、扉10が開放可能になる。この錠装置11Aには、屋外側からの開扉操作を可能にするレバーハンドル(図示せず)や、屋外側からの開扉操作を規制するシリンダー錠(図示せず)、屋内側から施解錠するためのサムターン85等も装備されるが、例示形態では、それらの詳細な機構は特に限定しない。
なお、例示形態においては、扉10の開き勝手が左右反転した場合でも部品を共用できるようにするため、図4、図5に示すように、組付けプレート22および取付けケース23の右端寄りにもあらかじめ窓孔226、237がそれぞれ形成されるとともに、プッシュレールの右端寄りにはトリガー押込みブロック35があらかじめ固着されて、解錠トリガー34が右側にも取り付けられるように構成されている。
さらに、この開扉装置20Aには、押込まれたプッシュレール21を押込み前の待機位置に戻す復帰付勢手段と、その復帰付勢手段を拘束して、錠装置11Aを解錠状態のままで保持するロック手段とが設けられている。図10は、復帰付勢手段およびロック手段の構成と動作を示している。
復帰付勢手段は、リンクロッド28に挿装された圧縮コイルばね41を利用して構成される。圧縮コイルばね41は、リンクロッド28の戸先近傍を上下に貫通するように取り付けられたばね止めピン42と、組付けプレート22の中間部適所に取り付けられた、ばね受け兼ストッパーホルダー43との間に挟み込まれている。そして、プッシュレール21の押込み操作によりリンクロッド28が吊元側へ移動すると、圧縮コイルばね41がさらに圧縮され、その反発弾性によってリンクロッド28を戸先側へ押戻す。これにより、クランク部材27およびプッシュレール21が押込み前の待機位置へと復帰する。
ロック手段は、ばね受け兼ストッパーホルダー43の内側に組み付けられた解錠ストッパー44を利用して構成される。ばね受け兼ストッパーホルダー43は、リンクロッド28が遊挿される角孔431を備えたばね受け板432と、ばね受け板432の上下両縁から吊元側に向けて水平に延設された上下一対のストッパー受け片433と、各ストッパー受け片433の後縁からそれぞれ垂直に延設された上下の固定片434とを有する部材で、固定片434が組付けプレート22の基板部221にあてがわれ、組付けプレート22の背面側からねじ止めされる。ストッパー受け片433には、円形のストッパー軸受け孔435が上下に対向して形成されている。このストッパー軸受け孔435に、六角孔付きの操作頭部451を有するストッパー軸ピン45が、下側のストッパー受け片433の下方から上向きに挿着され、軸心を直立させて回動可能に保持される。
このストッパー軸ピン45に、解錠ストッパー44と、ストッパーガイド46とが、ストッパー軸ピン45と一体的に回動するように取り付けられる。解錠ストッパー44は、水平方向に延びるストッパーアーム441を有し、ストッパーアーム441の幅広部分にストッパー軸ピン45が貫通するように取り付けられる。ストッパーガイド46は略円筒状の部材で、ストッパー軸ピン45の略下半部に挿装されて、ストッパーアーム441の高さをリンクロッド28の高さに揃えるように、ストッパーアーム441を支承している。
ストッパーアーム441の先端にはフック部442が形成されており、一方、リンクロッド28には、そのフック部442が係合し得る係合溝281が形成されている。施錠状態では、ストッパーアーム441が、フック部442をリンクロッド28から離した位置に保持される。解錠状態では、ストッパーアーム441を回動させて、フック部442をリンクロッド28の係合溝281に係合させることができ、これによりリンクロッド28の移動が規制されて、解錠状態が保持される。
解錠ストッパー44とばね受け板432との間には、ストッパーアーム441を施錠位置および解錠位置にそれぞれ確実に位置決めするために、揺動フォーク47と押えばね48とが組付けられている。揺動フォーク47は、細い軸部471と、その先端に形成された二股部472とを有しており、二股部472がストッパーアーム441に形成された切欠部443に係止される。軸部471は、その周囲に押えばね48を挿装した状態で、ばね受け兼ストッパーホルダー43のばね受け板432に形成された遊孔436に揺動可能に挿入されている。この状態で、二股部472とばね受け板432との間に挟まれて圧縮された押えばね48が二股部472をストッパーアーム441の切欠部443に押え付けることにより、ストッパーアーム441が、施錠位置または解錠位置のいずれかに、節度感をもって位置決めされる。
このロック手段は、取付けケース23の下壁部234に形成された操作用丸孔238と、プッシュレール21の下面部213に形成されたU字形切欠部218とを通じて、それらの下方から六角レンチ等でストッパー軸ピン45の操作頭部451を回すことにより、施錠状態と解錠状態とを簡単に切り替えることができる。
さらに、この開扉装置20Aには、それ自身の施解錠状態を電気的に検出するための信号用スイッチ491が設けられている。例示の信号用スイッチ491には、例えばヒンジレバー形のアクチュエータを有するマイクロスイッチが用いられている。この信号用スイッチ491が、アクチュエータをリンクロッド28に近接させるようにして、組付けプレート22の中間部適所にねじ止めされたスイッチ台492に取り付けられている。そして、プッシュレール21の押込み操作によりリンクロッド28が吊元側へ移動すると、リンクロッド28の適所に添設された突片493がアクチュエータに接触して、信号用スイッチをONにする。すると、錠装置11Aが解錠されたことを通知する「非常開」の信号が、例えば施設全体を管理する保安部門の制御装置等に対して送出される。信号送出用の配線(図示せず)は、組付けプレート22と取付けケース23との隙間を経由して扉10内に引き込まれ、吊元側から適所へと延設される。開扉装置20Aが解錠状態でロックされている場合は、「非常開」の信号は連続的に送出される。
前述のように構成される開扉装置20Aは、おおむね以下のようにして組み立てられ、扉10に取付けられる。すなわち、まず組付けプレート22の基板部221に、平行リンク機構、解錠手段、ロック手段等を構成する部品類が組付けられる。それらの部品の大部分は、組付けプレート22の背面側(扉10側)から基板部221にねじ止めされる。さらに、その組付けプレート22にプッシュレール21が連結される。
一方、扉10には屋内側から取付けケース23が固着される。そして、取付けケース23内に組付けプレート22が収納され、左右両外側から、取付けケース23の内側蓋235と組付けプレート22の締結片222とが、キャップボルト(六角孔付きボルト)32によって締結される。
このとき、取付けケース23の左右両端の、内側蓋235と外側蓋との間に、プッシュレール21の押込み操作を案内するためのガイドキャップ51が正面側から挿入されて、キャップボルト32により共締めされる。このガイドキャップ51は、潤滑樹脂(例えばポリアセタールその他のエンジニアリングプラスチック)からなる成形部品で、正面側に開口する角孔状または凹溝状のガイド孔511を有している。ガイド孔の上下の内面には前後方向に連続する小さい凸条512が形成されている。このガイド孔に、プッシュレール21の背面の両端近傍に突設されたガイドピン215が挿入され、上下の凸条512に摺接しながら進退する。これにより、プッシュレール21を押込む際の上下方向のガタつきが抑制されて、操作が円滑になる。
このように、あらかじめ組付けプレート22とプッシュレール21とを一体的に連結して主要な機構部分をユニット化しておくとともに、取付けケース23は扉10に後付けできる形状にして、扉10に取り付けた取付けケース23に組付けプレート22を結合する、という態様での組付けを可能としたことにより、扉10への設置作業がきわめて容易になり、設置後の外観もスッキリとしたものになる。
また、この開扉装置20Aは、プッシュレール21を押し込んで錠装置11Aを解錠するための機構部分を簡素かつコンパクトに構成することができる。プッシュレール21を保持する左右のレールガイド26およびクランク部材27の間隔も大きく確保することができるので、プッシュレール21の押込み操作が安定して、好ましい操作感が得られる。
[第2実施形態]
図11は本発明の第2実施形態に係る非常扉1Bの全体的構成を屋内側から見た正面図である。この非常扉1Bも、前述した非常扉1Aと同様に、扉10が、図中右側を吊元側として適宜のヒンジ部材(図示せず)により軸支され、屋内側から屋外側に向けて開放されるものである。ただし、この第2実施形態では、開扉装置20Bが、面付型の錠装置11Bと一体的に構成されており、開扉装置20Bの戸先側から出没する閂部材としてのラッチ12Bが、扉枠13の屋内側に添設されたストライク14Bに係合して扉10が閉扉位置に拘束されるとともに、開扉装置20Bの戸先近傍下方に添設された錠ケース15内に、開扉装置20Bの操作を規制する施解錠機構が組み込まれている。
この非常扉1Bに取り付けられる開扉装置20Bは、第1実施形態に係る非常扉1Aに取り付けられる開扉装置20Aと、ほぼ同様一の内部機構を有する。すなわち、扉10の屋内側の表面に、扉幅の略一杯にわたって、横長形状のプッシュレール21が取り付けられ、このプッシュレール21を進退可能に保持する主要な機構部分が、横長形状の組付けプレート22に組み付けられた状態で、扉10の屋内側の表面に添設された横長形状の取付けケース23内に収納される。プッシュレール21と組付けプレート22とは、組付けプレート22の両端近傍に取り付けられた左右一対のレールガイド26と、各レールガイド26の内側に回動自在に取り付けられたクランク部材27とを介して連結されるとともに、左右のクランク部材27同士がリンクロッド28を介して互いに連結され、平面視略平行四辺形をなす平行リンク機構が形成される。このプッシュレール21を扉10側に向けて押込むと、プッシュレール21が扉面と平行な姿勢を保持して左右均等に移動する。この平行リンク機構には、押込まれたプッシュレール21を押込み前の待機位置に戻す復帰付勢手段と、その復帰付勢手段を拘束して、錠装置11Bを解錠状態に保持するロック手段も設けられる。これら平行リンク機構、復帰付勢手段、ロック手段の具体的な構成は、図2〜図8および図10に示した第1実施形態の構成と同一であるので、それらの詳細な説明は省略する。
この第2実施形態に係る開扉装置20Bは、面付型の錠装置11Bと一体化された構造を有しているので、戸先近傍の構造および解錠手段の構成が、第1実施形態とは相違している。その相違箇所を図12〜図14に示す。
この開扉装置20Bにあっては、戸先側の端部に、ラッチカバー61を介してラッチ12Bが取り付けられている。ラッチカバー61は、合成樹脂により形成され、組付けプレート22および取付けケース23の戸先側端部の上下両縁から正面側にせり出すように形成されたラッチ取付け片229、239の外側に被せられて、それらラッチ取付け片229、239にねじ止めされている。ラッチカバー61の手前部分は、プッシュレール21の正面および上下両面と面一に揃う形状に形成されて吊元側へと若干延び出し、非操作状態にあるプッシュレール21の戸先側の端面を塞いでいる。
ラッチ12Bは、上面視略扇形をなし、ラッチカバー61の内部に収納されて、ラッチ止め軸62によりラッチ取付け片229、239に軸着され、ラッチカバー61の戸先面に形成されたラッチ開口611から出没するように保持される。
ラッチ12Bの裏側には、解錠手段としてのラッチ引込みプレート63が連結される。ラッチ引込みプレート63は、後述するレバーハブ74等を避けるように前後方向および上下方向に屈曲して吊元側へと延びる細長い板状の部材である。例示形態では、正面視において上下対称の形状をなす2枚のラッチ引込みプレート63が、上下に重合された状態で、ラッチ12Bとリンクロッド28との間に組付けられる。ラッチ引込みプレート63の戸先側の端部は、ラッチ12Bの裏側に形成された上面視略半円形の凹溝部121に挿入されて、ラッチ12Bを上下方向に貫通する止めピン64に係着されている。
ラッチ引込みプレート63の吊元側の端部近傍は、リンクロッド28の戸先側の端部近傍を上下から挟み込むようにして、リンクロッド28に連結される。リンクロッド28の戸先側の端部近傍には、ラッチ引寄せピン65が、リンクロッド28を上下方向に貫通するように取り付けられており、このラッチ引寄せピン65の上下両端が、ラッチ引込みプレート63の吊元側の端部近傍に形成された長孔631に係合されている。そして、図15および図16に示すように、プッシュレール21が押込まれてリンクロッド28が吊元側に移動すると、ラッチ引込みプレート63を介してラッチ12Bが吊元側に引込まれ、ラッチカバー61内に没入して、扉10が開放可能になる。
ラッチ引込みプレート63の折曲段部632とリンクロッド28との間には、圧縮コイルばね66が組込まれている。この圧縮コイルばね66は、プッシュレール21の押込み操作が解除されてリンクロッド28が吊元側の復帰位置へ戻る際に、ラッチ引込みプレート63を戸先側へと押出して、ラッチ12Bを突出させる作用をなす。
この開扉装置20Bは、屋外側からレバーハンドル71を押下げ操作して開扉10することもできる。レバーハンドル71は、扉10の屋外側にハンドル座72を介して取り付けられ、その基端に結合されたハンドル角軸73が扉10を貫通して、開扉装置20Bの内側に取り付けられたレバーハブ74に達している。レバーハブ74は、ハンドル角軸73に係合して、レバーハンドル71と一緒に約40〜50度、図13において時計回りに回動し得るように取り付けられている。レバーハブ74には、径外方向に突出するレバーアーム741が形成されて、その先端にレバー作動ピン75が取り付けられている。また、レバーハブ74の外周部分には、レバーハブ74の回動範囲を規制するストッパーピン76が係合するとともに、回動したレバーハブ74を復帰方向に付勢するレバー戻しばね77が取付けられている。
レバーハブ74の吊元側には、開扉ブロック78が配置されている。開扉ブロック78は、その底面の一部をラッチ引込みプレート63の上面に載せるように配置されて、レバー作動ピン75と、ラッチ引込みプレート63に形成された折曲段部632との間に挟み込まれている。
開扉ブロック78の上面には、後述する切替プレート81の上端から前方にせり出すガイド片811が重ねられるとともに、開扉ブロック78の上面にはガイドピン79が取り付けられ、このガイドピン79がガイド片811に形成された横長孔812に係合している。そして、図17および図18に示すように、レバーハンドル71の押下げ操作によってレバーハブ74が回動すると、レバー作動ピン75に押された開扉ブロック78が、その上面をガイド片811に押さえられた状態で図中右方に摺動し、ラッチ引込みプレート63を吊元側へと押込む。これにより、ラッチ12Bが吊元側に引込まれて、扉10が開放可能になる。なお、このときにリンクロッド28は動かない。
切替プレート81のガイド片811と、開扉ブロック78に取り付けられたガイドピン79との間には、キックばね(ねじりコイルばね)82が取り付けられている。このキックばね82は、レバーハンドル71の押下げ操作が解除されてレバー作動ピン75が吊元側に戻る際に、開扉ブロック78を戸先側へと押戻して、ラッチ引込みプレート63が戸先側に復帰するのを容易にする作用をなす。
前述したレバーハンドル71による屋外側からの開扉操作は、必要に応じ、錠ケース15内に組み込まれた施解錠機構の操作によって規制される。
施解錠機構は、屋外側から操作されるシリンダー錠84と、屋内側から操作されるサムターン85と、それらに係合して施錠位置と解錠位置との間で回動する解錠ハブ86と、解錠ハブ86の回動に連動して昇降し、レバーハブ74の操作を有効または無効にする前述の切替プレート81と、を具備している。
サムターン85、解錠ハブ86および切替プレート81は、取付けケース23の下壁部234の戸先近傍を切り欠いて、その切欠箇所から組付けプレート22の基板部221を下向きに延設して形成された錠ケース組付け片225に取付けられている。それらの前面には押えプレート87が重ねられて錠ケース組付け片225にねじ止めされ、略箱状のケースカバー88が被せられている。
シリンダー錠84は、サムターン85に相対して、扉10の屋外側の、レバーハンドル71のやや下方に取り付けられている。シリンダー錠84の錠軸(テールピース)841とサムターン85のサムターン軸851とは互いに連結され、両者は約90度の範囲で一体的に回動する。
解錠ハブ86は、サムターン軸851に装着されてサムターン軸851とともに回動する筒部861と、その筒部861から径外方向に突出した切替突起862とを有している。また、筒部861の上方に膨出した部分に施解錠切替ピン89が取り付けられ、この施解錠切替ピン89が押えプレート87に形成された弧状孔871に係合して、解錠ハブ86の回動範囲が規制されている。さらに、施解錠切替ピン89と押えプレート87の間には正面視略Ω形に屈曲された細工ばね91が掛着され、解錠ハブ86が施錠位置または解錠位置に節度感をもって位置決めされるように付勢されている。
切替プレート81は、解錠ハブ86の図中右方に配置されて上下方向に延びる細長い部材であり、その上部および中間部に形成された2か所の長孔813を、組付けプレート22の基板部221および錠ケース組付け片225にそれぞれ取り付けられた2か所の昇降ガイドピン92に係合させた状態で、昇降し得るように保持されている。切替プレート81の下端近傍には、解錠ハブ86の切替突起862に係合する係合凹部814が形成されている。
シリンダー錠84またはサムターン85が解錠されている状態では、図17および図18に示したように、レバーハンドル71による屋外側からの開扉操作が可能になる。しかし、図19に示すように、シリンダー錠84またはサムターン85が図中左回りに回動された施錠状態になると、解錠ハブ86の切替突起862が切替プレート81の係合凹部814を押し上げて、切替プレート81が上昇する。すると、切替プレート81の上部のガイド片811に係合された開扉ブロック78も一緒に持ち上げられて、開扉ブロック78がラッチ引込みプレート63から離れる。この状態では、レバーハブ74の回動がラッチ引込みプレート63に伝達されなくなるので、レバーハンドル71を操作しても空転して開扉できなくなる。このような施解錠機構を設けることにより、開扉装置20Bの実用性が向上する。
本発明の開扉装置20Bは、このように面付型の錠装置11Bと一体化された構成によっても、良好な操作性を保持しつつ、扉10への設置を容易にすることができる。また、設置後の外観もスッキリとしたものになる。
なお、本発明の技術的範囲は、例示した実施の形態によって限定的に解釈されるべきものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて概念的に解釈されるべきものである。本発明の実施に際しては、例示形態と実質的に同様の作用効果が得られる範囲において、構成部品の配置や形状等を適宜改変することはもちろん可能である。
1A、1B 非常扉
10 扉
11A、11B 錠装置
12A デッドボルト(閂部材)
12B ラッチ(閂部材)
121 凹溝部
13 扉枠
14A、14B ストライク
15 錠ケース
20A、20B 開扉装置
21 プッシュレール
211 押板部
212 上面部
213 下面部
214 曲端部
215 ガイドピン
218 U字形切欠部
22 組付けプレート
221 基板部
222 締結片
223 補剛リブ
225 錠ケース組付け片
226 窓孔
227 逃げ孔
229 ラッチ取付け片
23 取付けケース
231 背板部
232 固定ねじ
233 上壁部
234 下壁部
235 内側蓋
236 外側蓋
237 窓孔
238 操作用丸孔
239 ラッチ取付け片
24 作動ピン
25 ブラケット
251 前板部
252 ピン受け片
253 ピン受け孔
26 レールガイド
261 基部
262 ガイド片
263 クランク軸受け孔
264 ガイド用長孔
265 リンク用長孔
27 クランク部材
271 クランク片
272 直立片
273、274、275 ピン節点
28 リンクロッド
281 係合溝
29 クランク軸ピン
31 リンク連結ピン
32 キャップボルト
33 トリガーホルダー
330 トリガーホルダー半体
331 基片
332 トリガー受け片
333 トリガー軸受け孔
334 トリガーガイド孔
34 解錠トリガー
341 作動アーム
342 跳上げレバー
343 トリガー軸ピン
344 トリガーガイドピン
35 トリガー押込みブロック
41 圧縮コイルばね
42 ばね止めピン
43 ばね受け兼ストッパーホルダー
431 角孔
432 ばね受け板
433 ストッパー受け片
434 固定片
435 ストッパー軸受け孔
436 遊孔
44 解錠ストッパー
441 ストッパーアーム
442 フック部
443 切欠部
45 ストッパー軸ピン
451 操作頭部
46 ストッパーガイド
47 揺動フォーク
471 軸部
472 二股部
48 押えばね
491 信号用スイッチ
492 スイッチ台
493 突片
51 ガイドキャップ
511 ガイド孔
512 凸条
61 ラッチカバー
62 ラッチ止め軸
63 ラッチ引込みプレート
631 長孔
632 折曲段部
64 止めピン
65 ラッチ引寄せピン
66 圧縮コイルばね
71 レバーハンドル
72 ハンドル座
73 ハンドル角軸
74 レバーハブ
741 レバーアーム
75 レバー作動ピン
76 ストッパーピン
77 レバー戻しばね
78 開扉ブロック
79 ガイドピン
81 切替プレート
811 ガイド片
812 横長孔
813 縦長孔
814 係合凹部
82 キックばね
84 シリンダー錠
841 錠軸
85 サムターン
851 サムターン軸
86 解錠ハブ
861 筒部
862 切替突起
87 押えプレート
871 弧状孔
88 ケースカバー
89 施解錠ガイドピン
91 細工ばね
92 昇降ガイドピン

Claims (7)

  1. 屋内側から屋外側に向けて開放される扉が、前記扉に取り付けられた錠装置によって閉扉位置に拘束され、前記扉の屋内側の表面に取り付けられたプッシュレールの押込み操作により、前記錠装置が解錠されて前記扉が開放される非常扉の開扉装置であって、
    前記開扉装置は、
    平坦な背面を有して、該背面が前記扉の屋内側の表面に添設される横長形状の取付けケースと、
    前記取付けケース内に組み付けられる組付けプレートと、
    前記組付けプレートを介して前記取付けケースに保持され、扉面と直交する方向に進退する横長形状のプッシュレールと、
    前記プッシュレールの進退動作に従動して前記錠装置を解錠側に動かす解錠手段と、
    前記プッシュレールを押込み前の待機位置に戻す復帰付勢手段と、
    を備え、
    前記プッシュレールの両端近傍に取り付けられた左右一対の作動ピンが、前記組付けプレートの両端近傍に固着された左右一対のレールガイドに形成されたガイド用長孔にそれぞれ係合して、前記プッシュレールの進退方向が扉面と直交する方向に規制されるとともに、
    前記左右一対のレールガイド間には、横長のリンクロッドが前記プッシュレールと平行に組み付けられ、
    前記プッシュレールの両端近傍と前記リンクロッドの両端近傍とが、前記各レールガイドにそれぞれ回動可能に取り付けられた左右一対のクランク部材を介してピン連結されることにより、平面視略平行四辺形をなす平行リンク機構が形成され、
    前記プッシュレールの一部分が押し込まれて、少なくとも一方のクランク部材が回動すると、前記リンクロッドが扉面と平行に移動して前記平行リンク機構が変形することにより、前記プッシュレールが扉面と平行な姿勢を保持して左右均等に進退するように構成された
    ことを特徴とする非常扉の開扉装置。
  2. 請求項1に記載された非常扉の開扉装置において、
    前記クランク部材は、垂直軸回りに回動し得る3箇所のピン節点を有し、
    前記ピン節点の一つは、前記クランク部材を回動させる支点として前記レールガイドに回転可能に軸着され、
    前記ピン節点の一つは、前記プッシュレールの押込み操作を受ける力点として前記作動ピンに係合され、
    前記ピン節点の一つは、前記リンクロッドを動かす作用点として前記リンクロッドの両端近傍に連結され、
    前記力点および前記作用点は、前記支点を中心とする互いの平面角が75〜105度、支点−力点間距離Aと支点−作用点間距離Bとの比A:Bが2:1〜1:1、となるように配置されている
    ことを特徴とする非常扉の開扉装置。
  3. 請求項1または2に記載された非常扉の開扉装置において、
    前記取付けケースは正面側に開口する略箱形の部材であり、その左右両端の側壁部に前記組付けプレートの左右両端部がそれぞれ結合された
    ことを特徴とする非常扉の開扉装置。
  4. 請求項1、2または3に記載された非常扉の開扉装置において、
    前記取付けケースの左右両端には、正面側に開口するガイド孔を有する潤滑樹脂製のガイドキャップが取り付けられるとともに、
    前記プッシュレールの両端近傍の裏面には扉側に向けてガイドピンが突設され、
    前記ガイドピンが前記ガイド孔に挿入された状態で前記プッシュレールの進退動作が案内される
    ことを特徴とする非常扉の開扉装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載された非常扉の開扉装置において、
    前記組付けプレートの中間付近に、適宜の支軸を支点に揺動して前記リンクロッドに係脱する解錠ストッパーが、前記取付けケースの下方から手動操作し得るように取り付けられ、
    前記解錠ストッパーを前記リンクロッドに係止させることにより、前記リンクロッドの移動が規制されて前記平行リンク機構が変形不能に拘束され、前記錠装置が解錠状態に保持される
    ことを特徴とする非常扉の開扉装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載された非常扉の開扉装置において、
    前記解錠手段は、前記取付けケースの背面を貫通して前記扉内に突出する解錠トリガーを有し、
    前記解錠トリガーがプッシュレールの押込み操作により揺動して、前記扉内に取り付けられた彫込型の錠装置を解錠側に動かすように構成された
    ことを特徴とする非常扉の開扉装置。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載された非常扉の開扉装置において、
    前記解錠手段は、前記リンクロッドの戸先側の端部近傍から扉の戸先側に向けて延設され、前記この開扉装置と一体的に構成された面付型の錠装置に連結されて、前記プッシュレールの押込み操作により前記錠装置の閂部材を引き込むように構成された
    ことを特徴とする非常扉の開扉装置。
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